JP4304822B2 - 印鑑照合方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、印鑑照合方法に関し、特に目視による印鑑照合をCRT等の表示装置上で行う場合に、2つの印影の本質的な相違を、朱肉の付着具合や押印むら、押印された帳票を読み取るスキャナーによる画像の歪み等に影響されずに、印影パターンから正確に判別できるようにした印鑑照合方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
特開昭62−93768(印鑑照合方式)に開示されているように、登録印影と被照合印影の照合判定結果が不一致である場合には不一致を認識できる表示を行い、照合判定結果が一致である場合には一致を認識できる表示を行う方法がある。
具体的には、前記特許の実施例に示されている表示の方法を場合分けして示す。まず、2つの印影画像に対しそれぞれの印影の印影形状と形状サイズを検出し、2つの印影の印影形状が異なる場合には2つの印影を並列表示し(ケース1)、2つの印影の印影形状が同じでかつ形状サイズが異なる場合には2つの印影の外輪部を重ねて表示する(ケース2)。つぎに、2つの印影の印影形状も形状サイズも同じである状況では、2つの印影を位置整合して一致度を求め、求めた一致度が予め定められた判定閾値より低い場合には2つの印影を並列表示し(ケース3)、求めた一致度が前記判定閾値よりも高い場合には2つの印影を位置整合して重ね合せ2つの印影の印部と背景部の一致不一致の組み合わせで色分け表示する(ケース4)。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
まず第1の課題としては、上記従来技術のケース2では、印影形状は同じでかつ形状サイズが異なる場合には2つの印影の外輪部を重ねて表示するが、例えば2つの印影が楕円形状でそれぞれの印影が異なる角度で傾いている場合には、印影の外輪部を重ねて表示しても形状サイズが異なることを目視確認しづらい。同様のことが印影形状が角印(四角形)でも発生する。
この第1の課題を図2を用いて詳しく説明する。まず図2(A)の18は登録印影であり、図2(B)の19は被照合印影であるとする。図2(C)は特開昭62−93768に示されている2つの印影の形状寸法が不一致の場合の表示画面の例であり、表示画面の左から登録印影、被照合印影、登録印影と被照合印影の外輪部(18Aは登録印影18の外輪部、19Aは被照合印影19の外輪部)を重ねた画像が表示される。図2(C)の左側と真ん中は(A)と(B)のそのままの画像が表示されるので、印影形状の傾き方が異なっている場合であってもそのまま異なる傾きで表示される。特に図2(C)の右側の外輪部を重ねた表示部分では、異なった傾きの外輪部が重ねられているので形状寸法が異なることをこの表示からオペレータが容易に判断するには困難がある。
【0004】
次に第2の課題としては、上記従来技術のケース3では、2つの印影の印影形状も形状サイズも同じである状況で、2つの印影を位置整合して一致度を求め、求めた一致度が予め定められた判定閾値より低い場合には2つの印影を並列表示するが、例えば2つの印影が同じサイズの楕円形状でそれぞれの印影が異なる角度で傾いている場合には、印影を並列表示しても印影の違いを目視確認しづらい。同様のことが印影形状が角印でも発生する。
この第2の課題を図3を用いて詳しく説明する。図3(A)の20は登録印影であり、図3(B)の21は被照合印影であるとする。図3(C)は特開昭62−93768に示されている2つの印影の形状も寸法も一致しているが一致度が判定閾値よりも低いために照合不一致または照合不能となった場合の表示画面の例であり、表示画面の左から登録印影、被照合印影が表示される。図3(C)の2つの印影は(A)と(B)のそのままの画像が表示されるので、印影形状の傾き方が異なっている場合や印影形状が円形では印内部の文字の向きが異なっている場合であっても、そのまま異なる傾きや向きで表示される。従って、この表示から印内部の文字が異なっていることをオペレータが容易に判断するには困難がある。
【0006】
また、本発明の印鑑照合方法は、登録印影と、被照合印影の2つの印影を表示する表示手段とを備えた印鑑照合方法において、印影の水平垂直線を検出する印影水平垂直線検出手段と、印内部の文字の上方向を判定する印字上方向判定手段とを有し、2つの印影の印内文字の傾きを同じにする印字傾き整合手段を具備し、前記印字上方向判定手段は、印内部の文字の線分のうちで前記印影水平垂直検出手段により検出した印影の水平垂直線と斜め状態にある斜め線分を、斜め線分の印影内の位置と傾斜方向の関係により分類し、印字の左側に左下がりの斜め線分が多く、かつ、右側に右下がりの斜め線分が多くなる方向を印字の上方向と判定し、前記印字傾き整合手段により整合して前記表示手段により表示することを特徴とする。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施例に係わる印鑑照合方法について、図面を用いて詳細に説明する。
図1に、本発明の印鑑照合方法の実施例を示すブロック構成図を示す。図1において、1は登録印影保持部であり登録印鑑データベースより照合を行うべき登録印影の画像を保持する。2は被照合印影保持部、3は被照合印影読取り部でありスキャナー等を用いて帳票を読み取り画像化し、この画像中の印鑑が捺印されている領域部分を切出した部分画像が前記被照合印影保持部2に保持される。
【0008】
4は登録印影形状検出部であり、前記登録印影保持部1に保持されている登録印影の画像から印影の形状種別、形状サイズ、形状傾きを検出する。同様に5は被照合印影形状検出部であり、前記被照合印影保持部2に保持されている被照合印影の画像から印影の形状種別、形状サイズ、形状傾きを検出する。なお、形状種別としては例えば一般的な印影形状として、円形(丸印)、楕円形(小判形)、四角形(角印)等がある。これらの形状種別それぞれに対応した形状サイズとしては、形状種別が円形の場合は直径、形状種別が楕円の場合は長径と短径、形状種別が四角形の場合は四角形の横軸と縦軸の長さである。形状傾きは形状種別が円形の場合は考慮せず、楕円形の場合は楕円形の長径が画像の縦軸からどれだけ傾いているかを示す角度であり、四角形の場合は四角形の縦軸が画像の縦軸からどれだけ傾いているかを示す角度である。
【0009】
次に6は形状兼サイズ比較部であり、前記登録印影形状検出部4と前記被照合印影形状検出部5から登録印影と被照合印影のそれぞれの形状種別と形状サイズを受け取り、2つの形状種別の比較により形状種別の一致または不一致の判定をし、形状種別が一致した場合には形状サイズの比較により形状サイズの一致または不一致の判定を行う。
【0010】
7は形状傾き整合部であり、前記形状兼サイズ比較部6において形状種別が一致しているが形状サイズが不一致と判定された場合において、登録印影の形状傾きと被照合印影の形状傾きの差だけ一方の印影を回転させて2つの印影の形状傾きが同じになるようにする。8は形状傾き整合印影保持部であり、前記形状傾き整合部7において2つの印影の形状傾きが同じになった2つの印影画像を保持する。
【0011】
9は印影位置合せ部であり、前記形状兼サイズ比較部で登録印影と被照合印影の形状種別と形状サイズが共に一致と判定された場合において、2つの印影が最も重なり合うように画像を平行移動及び回転させる。10は位置合せ印影保持部であり、前記印影位置合せ部9において2つの印影が最も重なり合うように平行移動及び回転された2つの印影画像を保持する。11は照合判定部であり、前記位置合せ印影保持部10に保持されている位置合せされた2つの印影の一致度を算出し、この一致度と予め定められた判定閾値とを比較し一致度の方が高ければ2つの印影は一致していると判定し、一致度の方が低ければ2つの印影は一致していないと判定する。
【0012】
12は印字傾き整合部であり、前記照合判定部11において2つの印影が一致していないと判定された場合に、登録印影保持部1と被照合印影保持部2に保持されている登録印影と被照合印影のそれぞれの印影内部の文字(印字と呼ぶ)の向きが同じになるように印影画像を回転させる。例えば登録印影の印字が上向きで被照合印影の印字が斜め向きの場合には被照合印影を回転させて印字が上向きになるようにする。13は印字傾き整合印影保持部であり、前記印字傾き整合部12により2つの印影の印字の向きが同じになった2つの印影画像を保持する。
【0013】
14は単純並列表示部であり、前記形状兼サイズ比較部6において2つの印影の形状種別が不一致である場合に、登録印影保持部1と被照合印影保持部2に保持されている登録印影と被照合印影を並列に並べて表示装置上に表示する。15はサイズ差異表示部であり、前記形状兼サイズ比較部6において形状種別が一致しているが形状サイズが不一致と判定された場合に、前記形状傾き整合印影保持部8に保持されている形状傾きが同じになっている登録印影と被照合印影を並べて表示装置上に表示し、更に形状傾きが同じになっている登録印影と被照合印影のそれぞれの外輪部を重ねた画像を並べて表示する。16は印字傾き整合並列表示部であり、前記形状兼サイズ比較部6で2つの印影の形状種別も形状サイズも一致すると判定されかつ、前記照合判定部11で2つの印影は不一致と判定された場合において、前記印字傾き整合印影保持部13に保持されている印字の向きが同じになっている登録印影と被照合印影を並べて表示装置上に表示する。17は重ね合せ表示部であり、前記形状サイズ比較部6で2つの印影の形状種別も形状サイズも一致すると判定されかつ、前記照合判定11で2つの印影は一致すると判定された場合において、前記位置合せ印影保持部10に保持されている2つの印影をそれぞれ表示装置上に表示し、更に2つの印影の印部と背景部の一致不一致の組み合わせで色分けした画像を並べて表示する。
【0014】
次に、本発明の実施例の動作を図1を用いて説明する。
まず、被照合印影読取り部3でスキャナー等により帳票が読み取られ捺印された印影分を切出した被照合印影画像が被照合印影保持部2に記録される。図に示していないがオペレータは帳票から例えば口座番号等をキーボードから入力することにより該当する登録印影が登録印鑑データベースより登録印影保持部1に記録される。
【0015】
登録印影形状検出部4は登録印影保持部1に登録印影が記録されると、登録印影の形状種別、形状サイズ、形状傾きを検出する。なお、これらの形状情報の検出に関しては特開昭62−93768においても説明されているのでここでは省略する。同様に、被照合印影形状検出部5は被照合印影保持部2に被照合印影が記録されると、被照合印影の形状種別、形状サイズ、形状傾きを検出する。
【0016】
形状兼サイズ比較部6は、登録印影形状検出部4と被照合印影形状検出部5が共に形状検出を終わらせると起動され、まず登録印影と被照合印影のそれぞれの形状種別を比較して一致または不一致を判定する。形状種別が一致の場合には更にそれぞれの形状サイズが比較され一致または不一致を判定する。従って、形状兼サイズ比較部6の比較結果としては、形状種別が不一致、形状種別は一致するが形状サイズが不一致、形状種別も形状サイズも一致の3通りとなる。これらの3通り結果に対し次に処理されるブロックが変る。つまり、形状種別が不一致の場合には単純並列表示部14が次に起動され、形状種別は一致するが形状サイズが不一致の場合には形状傾き整合部7が次に起動され、形状種別も形状サイズも一致の場合には印影位置合せ部9が次に起動される。
【0017】
そこで、形状種別が不一致の場合に次に起動される単純並列表示部14を説明する。形状種別が不一致の場合例えば円形印影と楕円形印影の場合では、2つの印影が並列に並べられて表示されればオペレータは容易にそれらの形状の違いを確認できる。従って、単純並列表示部14では、図4に示すように22の登録印影と23の被照合印影を並列させて表示装置上に表示する。オペレータはこの表示を見て印影形状が異なるという根拠を得て、照合結果として異なる印影であると判定する。
【0018】
次に、形状種別は一致するが形状サイズが不一致の場合に次に起動されるのは形状傾き整合部7である。形状傾き整合部7では、登録印影形状検出部4と被照合印影形状検出部5で検出している登録印影と被照合印影の形状傾きを受け取り、2つの形状傾きの差だけ一方の印影を回転させ、もう一方の印影はそのままの印影とすることにより、形状傾きが同じ2つの印影を得る。例えば被照合印影を回転させる場合ならば被照合印影保持部2より被照合印影を得て形状傾きの差だけ回転させ、登録印影保持部1より登録印影を得てそのままとする。そこで、この回転された印影とそのままの印影は、形状傾き整合印影保持部8に記録される。形状傾き整合印影保持部8に2つの印影が記録されると、サイズ差異表示部15はこの記録された形状傾きが同じ2つの印影を表示装置上に表示する。この場合の表示について図2(D)を用いて説明する。図2(D)は本発明の実施例における形状種別は一致するが形状サイズは不一致の場合の表示を示しており、表示画面には左から登録印影18、形状傾きが登録印影の形状傾きと同じとなるように回転された被照合印影19C、18の印影の外輪部18Aと19Cの印影の外輪部19Bを重ね合せた画像が表示される。このように印影形状の形状傾きを同じになるように一方の印影を回転させているので、図2(C)と比べても印影の寸法不一致の確認は容易に行える。従って、オペレータはこの表示を見て印影寸法が異なるという根拠を得て、照合結果として異なる印影であると判定する。
【0019】
次に、形状種別も形状サイズも一致する場合に次に起動される印影位置合せ部9を説明する。印影位置合せ部9では、登録印影保持部1と被照合印影保持部2から登録印影と被照合印影を取出し2つの印影が最も重なり合うように印影を平行移動及び回転させる。この2つの印影が最も重なり合うように印影を平行移動及び回転させる方法には、例えば特開昭62−93768に説明されている等公知の技術を用いて差し支えないので、ここでは詳細な説明を省略する。そこで、この平行移動及び回転され最も重なり合うようになった後の2つの印影は、位置合せ印影保持部10に記録される。位置合せ印影保持部10に2つの印影が記録されると、照合判定部11は位置合せ印影保持部10に記録されている2つの印影の一致度をまず算出する。一致度の算出方法には、例えば特開昭62−93768に説明されている等公知の技術を用いて差し支えないので、ここでは詳細な説明を省略する。この算出された一致度と予め定められた判定閾値とを比較し、2つの印影が一致か不一致かを判定する。つまり、一致度の方が判定閾値よりも高ければ2つの印影は一致と判定し、一致度の方が判定閾値よりも低ければ2つの印影は不一致と判定する。この2つの印影が一致か不一致かの2通りの判定に対し次に処理されるブロックが変る。つまり、2つの印影が一致の判定の場合には重ね合せ表示部17が次に起動され、2つの印影が不一致の判定の場合には印字傾き整合部12が次に起動される。
【0020】
そこで、2つの印影が一致の判定の場合に次に起動される重ね合せ表示部17を説明する。重ね合せ表示部17は、位置合せ印影保持部10より最も重なり合うように平行移動及び回転された2つの印影を取出し、表示装置上にそれらの2つの印影を並列させて表示し、さらに2つの印影を重ね合せた表示を行う。その重ね合せた表示では2つの印影の印部が重なっている部分と、2つの印影の背景部が重なっている部分と、登録印影の印部と被照合印影の背景部が重なっている部分と、登録印影の背景部と被照合印影の印部が重なっている部分で表示色を分けて表示する。図5にその表示例を示している。図5の表示画面の左から登録印影24、被照合印影25、重ね合せ画像26が並列に表示されている。重ね合せ画像26では、2つの印影の印部が重なっている部分を黒色で、2つの印影の背景部が重なっている部分を白色で、登録印影の印部と被照合印影の背景部が重なっている部分を灰色に右下がり斜めパターンで、登録印影の背景部と被照合印影の印部が重なっている部分を灰色に左下がり斜めパターンで表示色を分けしている。従って、オペレータはこの表示の一致不一致の色分け表示部分を確認し、照合結果の判定を容易に下せる。
【0021】
次に、2つの印影が不一致の判定の場合に次に起動される印字傾き整合部12を説明する。印字傾き整合部12は、登録印影保持部1と被照合印影保持部2より登録印影と被照合印影を受け取り、それぞれの印影の印字傾きを算出する。印字傾きの算出方法を図6のフローを使って説明する。まず、図6の点線枠で示した印影の水平垂直線検出を行う。印影の水平垂直線を図7に示している。図7(A)は楕円形の印影の水平垂直線を点線で示しており、水平垂直線は楕円形の長軸と短軸に該当する。四角形の印影の水平垂直線は楕円形と同様であり、四角形の縦方向と横方向の軸が垂直線と水平線に該当する。図7(B)は円形の印影の水平垂直線を点線で示しており、水平垂直線は印内部の印字の向きによって決まる縦横の線である。従って、印影の水平垂直線検出では、S1で印影形状種別により次の処理としてS2又はS3が選択される。印影形状種別は登録印影形状検出部1又は被照合印影形状検出部2で検出された形状種別である。印影形状種別が楕円形又は四角形の場合には、S2の印影形状の水平垂直線検出を処理する。楕円形では長軸と短軸が垂直線と水平線に該当し、四角形では四角形の縦方向と横方向の軸が垂直線と水平線に該当し、これは登録印影形状検出部1又は被照合印影形状検出部2において検出している形状傾きから分かる。印影形状種別が円形の場合には、S3の印字の水平垂直線検出を処理する。印字の水平垂直線検出S3では、印字には水平又は垂直な線分が多いという統計的性質を利用し、印字の線分の傾きにより線分を分類して最も多く分類された傾きを水平垂直線の傾きとすれば良く、特開平8−212343に説明されている従来の技術を使用すれば良い。
【0022】
そこで印影の水平垂直線が検出されたが、図7(B)に記した○(1)、○(2)、○(3)、○(4)のどれが印影の上方向であるかを判断できない。この判断をするのがS4の印字上方向判定である。印字上方向判定S4では、印字の斜めの線は左側にあれば左下がり、右側にあれば右下がりが多いという統計的性質を利用し、印影の水平垂直線に平行でない印字の斜め線分を分類する。例えば、垂直線に対して、印字の左側にある左下がりの線分と印字の右側にある右下がりの線分を一つの分類に入れ(分類A)、印字の左側にある右下がりの線分と印字の右側にある左下がりの線分を別の一つの分類(分類B)に入れる。図7(C)を使って説明すると、図7(C)の2つの点線で示したのが印字の斜め線分であり(図の見易さのため印外まで線分を伸ばしている)、上記分類に従うと分類Aに2つの斜め線分が分類され、分類Bには斜め線分が分類されない。同様に水平線に対して同様の分類を行い(分類C,分類D)、最も多く線分が分類された分類が決まる。例えば上記例で分類Aが最も多く線分が分類されたとすると、図7(B)の○(1)が印字の上方向であると判定できる。なお、上記説明では、斜め線分の位置を右側と左側だけで考えたが、より細かく斜め線分の存在する位置を考えても良い。その例を図8(A)、(B)、(C)、(D)に挙げている。図8(A)が上記説明に使用した右側と左側だけで考えた場合を示しており、実線の斜め線分同士は分類Aに入り、点線の斜め線分同士は分類Bに入る。図8(B)(C)(D)についても同様である。
【0023】
さて、印字上方向判定S4で印字の上方向が判定できたので印字が画像の垂直線とどれだけ傾いているかを計算することができる。この傾きを計算するのがS5の印字傾き計算である。
以上のように図6のフローに従って印字傾き整合部12は、登録印影と被照合印影の印字傾きを求め、その印字傾きの差だけ一方の印影を回転し、2つの印影の印字向きが同じになるようにする。その印字向きが同じになった2つの印影を印字傾き整合印影保持部13は記録する。
【0024】
印字傾き整合印影保持部13が、印字向きが同じ2つの印影を保持すると印字傾き整合並列表示部16が表示装置上にこの印字向きが同じになった2つの印影を表示する。図3(D)に示したものが、本発明の実施例における印字傾き整合並列表示部16の表示例である。元の被照合印影は図3(B)の21であり、図3(A)の登録印影20と印字傾きが異なっていた。しかし、印字傾き整合部12の処理により図3(D)の右側の21Aのように印字向きが20と同じに整合されている。従って、オペレータはこの表示を見て印影内部の印字が異なっているということを容易に確認でき、照合結果として異なる印影であると判定する。
【0025】
以上説明したように、本発明は異なる印影の並列表示において、印影の傾きが同じ向きになるように整合させて表示するようにしたことにより、オペレータの目視確認がより容易になりオペレータの業務効率の向上につながるものである。また、印影の向きを同じ向きになるように整合させる方法として、印影の形状サイズが異なる場合例えば楕円形の場合には楕円形の傾きを同じにするだけで良いが、印影の形状とサイズが同じであるが印字が異なる場合例えば楕円形の場合楕円形の傾きだけではなく印字の向きも同じにする必要がある。従って、前者の場合には演算処理の簡単な方法を用いることにより処理速度の向上につながるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係わる印鑑照合方法のブロック構成を示す図である。
【図2】2つの印影の形状種別が一致で形状サイズが不一致な場合の照合表示を説明する図である。
【図3】2つの印影の形状種別と形状サイズが共に一致でかつ照合判定が不一致な場合の照合表示を説明する図である。
【図4】2つの印影の形状種別が不一致な場合の照合表示を説明する図である。
【図5】2つの印影の形状種別と形状サイズが共に一致でかつ照合判定が一致な場合の照合表示を説明する図である。
【図6】印字傾きの算出処理のフローを示す図である。
【図7】印影の水平垂直線と斜め線分を説明する図である。
【図8】印影の斜め線分の分類を説明する図である。
【符号の説明】
1 登録印影保持部
2 被照合印影保持部
3 被照合印影読取り部
4 登録印影形状検出部
5 被照合印影形状検出部
6 形状兼サイズ比較部
7 形状傾き整合部
8 形状傾き整合印影保持部
9 印影位置合せ部
10位置合せ印影保持部
11照合判定部
12印字傾き整合部
13印字傾き整合印影保持部
14単純並列表示部
15サイズ差異表示部
16印字傾き整合並列表示部
17重ね合せ表示部。
Claims (5)
- 登録印影と、被照合印影の2つの印影を表示する表示手段とを備えた印鑑照合方法において、
印影の水平垂直線を検出する印影水平垂直線検出手段と、印内部の文字の上方向を判定する印字上方向判定手段とを有し、2つの印影の印内文字の傾きを同じにする印字傾き整合手段を具備し、
前記印字上方向判定手段は、印内部の文字の線分のうちで前記印影水平垂直検出手段により検出した印影の水平垂直線と斜め状態にある斜め線分を、斜め線分の印影内の位置と傾斜方向の関係により分類し、印字の左側に左下がりの斜め線分が多く、かつ、右側に右下がりの斜め線分が多くなる方向を印字の上方向と判定し、
前記印字傾き整合手段により整合して前記表示手段により表示することを特徴とする印鑑照合方法。 - 請求項1において、
前記印字傾き整合手段は、前記登録印影と前記被照合印影の印字の傾きを前記印影水平垂直線検出手段により検出された垂直線と前記印字との傾きの違いにより求め、両印字の傾きの差だけ前記登録印影又は前記被照合印影のいずれか一方の印影を回転させ、もう一方の印影はそのままの状態とすることにより印字傾きを同じにして整合することを特徴とする印鑑照合方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記印影水平垂直検出手段は、前記登録印影及び前記被照合印影の形状が楕円形の場合には、長軸を垂直線に、短軸を水平線として検出することを特徴とする印鑑照合方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記印影水平垂直検出手段は、前記登録印影及び前記被照合印影の形状が四角形の場合には、前記四角形の縦方向を垂直線に、前記四角形の横方向を水平線として検出することを特徴とする印鑑照合方法。 - 請求項1又は請求項2において、
前記印影水平垂直検出手段は、前記登録印影及び前記被照合印影の形状が円形の場合には、印字の線分の傾きにより線分を分類して最も多く分類された傾きを水平垂直線として検出することを特徴とする印鑑照合方法。
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