JP4302395B2 - 運動用器具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、運動用器具、特に、身体の運動機能の低下した運動者が運動機能を回復するために行うリハビリテーションに好適な運動用器具に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、回動アームや牽引グリップなどに、重錘、粘性抵抗、ばね抵抗などの負荷抵抗を連動させておき、手や足などで回動アームや牽引グリップを動かして負荷運動を行う運動用器具が種々知られている。
このような運動用器具は、負荷のかかる運動方向を適宜に設定することにより特定の筋肉に対して負荷が作用するように調整され、個別の筋肉の鍛錬が可能とされている。そして、左右の筋肉に作用する器具の場合、左右を独立に移動操作するものと、左右を連動して操作するものとがあった。
特許文献1には、左右の上腕を水平方向に回動することにより大胸筋を鍛錬するフライトレーニングマシンにおいて、ギヤによって左右の回動が連動される構成と、上腕をアームパッドに固定する際、上腕の姿勢を調整可能とした構成とが記載されている。
また、特許文献2には、グリップを上下動するショルダープレストレーニングマシンにおいて、左右のグリップがU字形のカウンターアームに一体に設けられ、左右が同一の上下運動を行う構成が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平9−294827号公報(第2−3頁、図1−5)
【特許文献2】
特開平9−294824号公報(第2−3頁、図1、4)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のような従来の運動用器具は、以下のような問題があった。
これらの従来の運動用器具は、健常者の筋力増強用のトレーニングマシンとして設計されているので、身体機能の一部が低下もしくは麻痺している高齢者、身体障害者、病人など、運動機能障害者のリハビリテーション(以下、リハビリと略称する)には不適であった。例えば、これら運動機能障害者は多くの場合、単に所定の筋肉が衰えているだけでなく、運動神経の連携が失調しているので、四肢の曲げ伸ばしや移動の自由度が少なく、負荷抵抗が全くない場合でも健常者と同様な運動を行うことが困難である。すなわち、健常者と同様に運動用器具に着座して回動アームなどを握持し所定方向に移動させること自体が困難であるか、大きなストレスが伴うことが多い。
ところが特許文献1、2に記載の技術では、上腕を固定すべきパッドや握持すべきグリップの移動軌跡が完全に左右対称となるため、そのような運動ができず、またそのような運動のリハビリを行う予定のない運動機能障害者にとっては、不自然な運動を強制されるのみで、本来の目的とするリハビリのための運動が効率的に行えないという問題があった。
一方、左右の手または足を独立に動かすことができる運動用器具では、そういう問題は少ないが、左右の一方の運動機能が著しく低下している場合には、実質的に機能低下側がほとんど運動にならず、リハビリのための運動量を確保できないという問題があった。
また、左右に同一の運動を強制することにより、運動機能低下側に運動刺激を与えてリハビリを促進する療法が実現できず、そのために、左右連動型の運動用器具を別に用意しなければならないという問題があった。
【0005】
本発明は、このような問題に鑑みてなされたものであって、運動機能障害者のリハビリテーションのために、左右の運動姿勢、運動量が異なる負荷運動と、少なくとも負荷抵抗を受ける方向へ左右が連動する負荷運動とが1台で可能となる運動用器具を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の課題を解決するために、請求項1に記載の発明では、負荷方向へ動かすと負荷を発生する負荷抵抗が連結された棒状のアーム部材からなる2つの把持部材をそれぞれ左右の手または足により動かして運動を行うための運動用器具であって、把持部材を独立または連動して特定された負荷方向へ軸回りに回動可能に支持する回動軸部と、把持部材を負荷方向に略直交する方向へ軸回りに回動可能に支持する回動ジョイントと、把持部材を負荷方向に対して互いに独立に動く状態と互いに連動する状態とを切り換える把持部材連動機構とを設け、把持部材は負荷方向への運動に際し、該負荷方向に略直交する方向へ移動可能としたことを特徴とする。
この発明によれば、把持部材を負荷抵抗が発生する負荷方向へ動かす際、把持部材連動機構により左右の手または足が独立に動く状態と連動する状態とを切り換えることができるので、左右の手または足の運動姿勢、運動量が異なる負荷運動と、左右の手または足が連動する負荷運動とが、1台で可能となる。
しかも、この発明によれば、把持部材が、特定された負荷方向に略直交する方向へ移動可能だから、負荷方向に移動中でも、負荷方向と略直交する方向における把持位置を移動させることができ、負荷方向に略直交する方向において体勢を可変しながら負荷運動を行うことができる。
【0008】
請求項2に記載の発明では、請求項1に記載の運動用器具において、前記把持部材連動機構が、前記把持部材の一方から前記把持部材の他方に向けて、軸方向に進退可能に設けられたピン部材を備え、該ピン部材の進退により前記2つの把持部材の連結と連結解除とを行う構成とする。
この発明によれば、ピン部材の進退により、2つの把持部材の連結と連結解除を行い、それにより把持部材の連動する状態と独立して動く状態を切り換えるから、把持部材連動機構が簡素となり、切り換えが容易となる。
【0009】
請求項3に記載の発明では、請求項1または2のいずれかに記載の運動用器具において、前記把持部材連動機構が、前記ピン部材を進出方向に押し出すべく弾性力を付勢する弾性部材と、前記ピン部材の軸方向移動と軸回りの回転を可能とする操作部材と、該操作部材を軸方向および軸回り方向の所定位置にそれぞれ係止するための複数の係止溝とを備え、前記操作部材を前記複数の係止溝間で移動させることにより前記ピン部材の進退を操作可能とした構成とする。
この発明によれば、操作部材を弾性部材に抗して引っ張って退行させてから軸回りに回転させて所定の係止溝に係止することにより、対向する把持部材との連結を解除できる。そして、操作部材を引っ張りつつ回転させて係止溝から離脱させ、弾性部材の弾性力によりピン部材が進出方向に押出されることで、対向する把持部材との連結が可能となる。したがって、操作部材を引っ張って回転させるというきわめて容易な操作により把持部材連動機構を操作することができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下では、本発明の実施の形態を、添付図面を参照して説明する。
図1は、本発明の実施形態に係るローイングマシン1を説明するための正面図である。図2、3は、それぞれ図1のA視およびB視側面図である。
本発明の実施形態に係るローイングマシン1は、座位置で左右上腕の運動を行うことにより、例えば広背筋、菱形筋、三角筋後部などを鍛錬するための運動用器具であり、特に運動機能が低下したり、運動機能障害を有したりする高齢者や病人などがリハビリに利用するのに好適な器具である。
ローイングマシン1の概略構成は、フレーム3、座椅子4、回動アーム2R、2L、ウエイトプレート7などからなる。
【0011】
フレーム3は、ローイングマシン1を支持するためのもので、水平に配置された下フレーム3a上に、前面フレーム3b、中間フレーム3dを立設し、それらの上部の斜め上方向に片持ち梁状に上フレーム3cが設けられてなる。
座椅子4は、主として運動者が図示のA視方向を見て座るためのもので、下フレーム3aの端部に立設されている。座椅子4の高さは調整できるようになっている。
中間フレーム3dの上下方向の中間部に設けられたパッド5は、運動者が胸を押し付けて上体の姿勢を固定しながら運動できるように設けられた補助具である。
【0012】
ローイングマシン1は、図2、3に示したように、A視およびB視側面図では、座椅子4の中心軸を境にほぼ左右が対称に形成されている。以下では、ローイングマシン1に関する方向を簡単に表すため、図1において座椅子4が配置された方向、すなわち符号A側を後側、前面フレーム3bが配置された符号B側を前側と称する。そして、ローイングマシン1を、後側から前側に見たときの左右を、ローイングマシン1の左右あるいは単に左右と称する。なお、左右の対称位置に設けられた部材は、符号にそれぞれL、Rを付して示す。これらの部材は、特に断らない限り、互いに左右対称な形状を有している。したがって、以下では、一方の形状についてのみについて説明する。
【0013】
回動アーム2R、2Lは、前面フレーム3bと座椅子4との中間部、かつ上フレーム3cの上端側の下部において、前後方向に回動支持された操作アーム20R、20L(把持部材)と牽引アーム21R、21Lとからなる。
牽引アーム21R(21L)は、その上端に、左右方向に水平に延びる回動軸部22R(22L)を有し、回動軸部22R(22L)の端部近傍から垂直にアーム部23R(23L)が延ばされた大略L字状の部材である。回動軸部22R(22L)は、上フレーム3cの下部に設けられた回動支点11に回動可能に嵌合されている。
アーム部23R(23L)の下端には、回動軸部22R(22L)と平行な回転軸を有する牽引滑車10が設けられている。
そして、図2に示したように、牽引アーム21R、21Lのそれぞれの回動軸部22R、22Lは、同心軸上に整列されている。また、それぞれのアーム部23R(23L)は、ローイングマシン1の左右方向の中央部で平行に隣接することが可能な配置とされている。
【0014】
操作アーム20R(20L)は、牽引アーム21R(21L)の上端側に回動ジョイント12で連結されて、牽引アーム21R(21L)と略平行に延ばされ、牽引アーム21R(21L)の下端近傍で、後側に屈曲するへ字状のアーム部材である。その下端には、水平左右方向に横グリップ2a、2aが、牽引アーム21R(21L)の延長方向に縦グリップ2bがそれぞれ設けられ、座椅子4に運動者が着座したとき、上腕を適宜上げた状態で、右(左)手で横グリップ2aまたは縦グリップ2bを握ることができるようになっている。
【0015】
回動ジョイント12は、その回転軸が回動軸部22R(22L)と略直交する方向、より詳しくは、後側から前側を見たときに左右外側から内側へわずかに傾斜する方向に設けられている。そのため、横グリップ2aを握る場合、体の前側で、左右の手を軽い逆八の字状に配置して握ることができる。そして、その状態のまま、左右方向に無理なく位置を変えるとともに、負荷方向である前後に動かすことが可能となっている。
【0016】
なお、回動ジョイント12と回動軸部22R(22L)との交差する方向は略直交する方向に限るものではなく、負荷方向への移動可能量が大きくなりすぎて負荷効果が失われない限りにおいて、運動者の負担が少なくなるような角度に設定することができる。例えば、回動ジョイント12をボルト締結しておき、交差する角度を可変できるようにしておいてもよい。
【0017】
アーム部23Rの下端側の中間部には、プランジャ15(把持部材連動機構)が設けられている。また、アーム部23Rとアーム部23Lを平行に揃えたときにアーム部23Lのプランジャ15に対向する位置に係止穴16(図2参照)が設けられている。
図4(a)は、プランジャ15について説明するための正面視部分断面図である。図4(b)、(c)は、それぞれ、図4(a)におけるそれぞれC−C断面図およびD−D断面図である。
プランジャ15は、ピン15e(ピン部材)、外筒15d、調整ナット17、ガイド15c、ノブ15a(操作部材)およびコイルばね18(弾性部材)を備える。
【0018】
ピン15eは、係止穴16と嵌合して、アーム部23R、23Lを前後方向に連結するための部材である。
外筒15dは、ピン15eを軸方向に可動に保持するための筒状部材で、外周に取付用の雄ねじが形成されている。
調整ナット17は、外筒15dの雄ねじに螺合するナットであり、プランジャ15の軸方向の取付位置を調整するための位置規制部材である。
【0019】
ガイド15cは、外筒15dの端部に設けられた溝付円筒である。ガイド15cには、図4(b)に示したように、その中心軸を通る一方向にガイド溝S1(係止溝)が形成されている。また、図4(c)に示したように、それと直交する方向にガイド溝S1より軸方向の溝深さの浅いガイド溝S2(係止溝)が設けられている。ガイド溝S1、S2の溝深さの差は、ピン15eの進退に必要な適宜長さに設定されている。また、それぞれの周方向の溝幅は、同一とされている。
【0020】
ノブ15aは、ガイド15cの内径に嵌合する係止軸15bを介して、ピン15eと連結され、ピン15eの軸方向の移動と軸方向回りの回転が容易に操作できるように適宜のつまみ形状が設けられている。係止軸15bには、その径方向に突出してガイド溝S1、S2の幅方向に嵌合する係止突起15B、15Bが設けられている。
コイルばね18は、ピン15eをノブ15aと反対側の軸方向に押圧するために弾性力を付勢するためのばねである。そして、ピン15eの中間部に設けられたばねストッパ15fと、外筒15d内部に設けられた不図示の他のばねストッパとによって圧縮状態で挟持されている。
【0021】
ウエイトプレート7は、適宜質量に分割された板状の金属板である。そして、図3に示したように複数枚が上下方向に積層されて、それらを上下方向に貫通するガイドロッド3eに案内されて配置されている。そして、不図示のクランプ手段によって、最上部から適宜枚数ごとに一体化して上下動可能とされている。
ウエイトプレート7の最上部には、前後方向に向けられた回転軸を有する動滑車8が固定されている。動滑車8は、上方からワイヤー6が巻き掛けられており、ワイヤー6によって吊り上げ可能とされている。
【0022】
動滑車8に巻き掛けられたワイヤー6は、動滑車8の上方に設けられた左右方向に向けられた回転軸を有する中継滑車9、9により斜め後側に方向転換され、牽引滑車10、10にそれぞれ巻き掛けられて上方にターンされ、それぞれの端部が上フレーム3cに固定された固定フック13に係止されている。
【0023】
次に、本発明の実施形態に係るローイングマシン1の動作について説明する。
図1には、実線で回動アーム2Rが、二点鎖線で回動アーム2Lが描かれているが、それぞれの前後方向動作は同一だから、実線が腕を前側に押し出したときの状態、二点鎖線が腕を後側に引いたときの状態として、その動作について説明する。
【0024】
腕を前側に押し出したとき、または運動前の状態では、ウエイトプレート7が自重で下方に下がっており、ワイヤー6を介して牽引滑車10が斜め上方に引き上げられている。そのため、アーム部23Rは、前側に回動しきった状態で、ストッパ14に突き当たっている。
【0025】
運動者が、横グリップ2aまたは縦グリップ2bを後側に引いて移動すると、それに伴って牽引滑車10が、例えば長さXの円弧を描いて移動する。すると、ワイヤー6は、2・Xだけ斜め下方に引かれる。そして、動滑車8が、Xだけ上昇する。ウエイトプレート7の質量をMとすれば、この運動による仕事Wは、W=M・g・Xである。ここで、gは重力加速度である。
なお、この運動を両腕で行えば、上記でXが2・Xとなったとして考えればよいから、その場合の仕事Wは、W=2・M・g・Xである。
すなわち、ローイングマシン1では、回動アーム2R(2L)を後側に引くときに、ウエイトプレート7が負荷抵抗となって、その移動量に対応して、上腕部などの負荷運動が行われる。
一方、左右の腕にかかる荷重Lは、ウエイトプレート7が持ち上げられている限り、ワイヤー6の張力と同じで、L=(M・g)/2である。
【0026】
ところで、健常者の場合、左右の筋力に極端な差はないので、負荷を適宜の大きさとして、左右の運動を同時または交互に行うことにより、左右の筋力を鍛錬することができる。
しかしながら、何らかの障害により運動者の運動機能に大きな左右差、例えば左上腕の一部に麻痺症状があると、左上腕が前側に引っ張られたままで、ほとんど運動量がないという場合が起こり得る。右上腕の運動は可能とは言え、左上腕が前方に引っ張られたままという不自然な姿勢を強いられるため、甚だ均衡を失した運動となり、過分な疲労や新たな故障を招く恐れもある。
この場合、リハビリのために運動が必要なのは麻痺症状のある左上腕であるから、リハビリの目的が達せられないことになる。
【0027】
ローイングマシン1では、そのような場合に、回動アーム2R、2Lの負荷方向の動きを連動させることができる。
図5は、本実施形態におけるプランジャ15の動作を説明するための正面視部分断面説明図である。図5(a)、(b)は、それぞれ、連動状態、独立して動く状態を示している。
図5(a)に示したように、プランジャ15の係止突起15Bがガイド溝S1に嵌合している状態では、コイルばね18の弾性力により、ピン15eがアーム部23L側に進出し、アーム部23L上に設けられた係止穴16に嵌合している。その結果、アーム部23R、23Lは、負荷方向に連動する。
【0028】
また、この連動状態を解除するには、図5(b)に示したように、ノブ15aをピン15eが係止穴16から退出する方向(図の直線矢印方向)に引っ張り、係止突起15Bがガイド溝S1の嵌合から外れるまで引っ張ってから、ノブ15aを90°回転させて、係止突起15Bがガイド溝S2に嵌合するようにする。このとき、ピン15eは、外筒15d内にほぼ収まる位置まで後退し、係止穴16から完全に退出する。
【0029】
再び図5(a)の状態とするには、まずピン15eの中心軸と係止穴16の中心軸が合うように、アーム部23R、23Lを位置あわせする。そして、係止突起15Bがガイド溝S2から外れるまで、ノブ15aを引っ張って、90°回転させ、ガイド溝S1に嵌合させる。すると、コイルばね18の弾性力により、ピン15eが進出して、係止穴16に嵌合する。
【0030】
本実施形態では、このように、ノブ15aの引っ張りと回転のみの簡単な操作でアーム部23R、23Lの連結と連結解除とを行うので、例えば、片手でも操作することができて、きわめて容易かつ迅速に操作が行えるという利点がある。したがって、機器の管理者、介助者などに手間が省ける。
【0031】
このように、本実施形態に係るローイングマシン1では、左右の運動を行う回動アーム2R、2Lが連動する状態と独立して動く状態とを簡単に切り換えることができる。このため、一方の腕の運動機能が著しく低下している場合のように、左右別々の運動ではリハビリの用をなさないときには、左右を連動させて動かすようにすることができる。
またそうすることにより、運動機能の低下した側の腕を強制的に運動させることができ、それが運動神経に刺激を与えることにもなって、運動機能回復を促進するという優れたリハビリ効果を発揮することができる。
【0032】
その際、従来の左右別々の運動が可能な運動用器具では、筋力鍛錬を目的とするため負荷方向と交差する方向の移動も規制され、それにより、複数の筋肉に効率よく負荷をかける設計とされているのに対して、本実施形態では、回動ジョイント12を備えているから、左右の連動により左右の上腕に強制運動が課される場合でも、負荷方向と略直交する方向への運動は自由になっている。
したがって、運動者は、自らの運動障害の状態に応じて、横グリップ2aなどを負荷方向と略直交する方向の自由な位置に移動させつつ、負荷方向への運動を行うことができる。その結果、負荷方向以外への過分なストレスが生じないので、例えば、関節の動きが阻害されているなどの不自由な状態であっても無理なくリハビリを継続することができる。すなわち、運動機能障害者にとって使い心地がよい運動用器具を提供できるという利点がある。
【0033】
なお、上記の説明では、把持部材連動機構は、ピン継手を利用したプランジャ15を用いた例で説明したが、回動アーム2R、2Lを連動できる機構であれば、これに限るものではない。例えば、適宜の雄雌継手を用いてもよいし、ボルト締結によってもよい。
【0034】
また、上記の説明では、運動用器具はローイングマシンの例で説明したが、左右独立の運動が可能な運動用器具であれば、どのようなものでもよい。
さらに、上記の説明では、把持部材を手で握って引っ張ることにより負荷運動を行う例で説明したが、手で押す運動でもよいし、足で負荷運動を行う運動器具でもよいことは言うまでもない。
【0035】
【発明の効果】
以上に述べたように、請求項1に記載の発明では、把持部材連動機構により左右独立に動く状態と連動する状態とを切り換えることができるので、左右の運動姿勢、運動量が異なる負荷運動と、左右が連動する負荷運動とが、1台で可能となるから、1台の運動用器具で2種類の運動用器具を兼ねることができるという効果を奏する。特に、健常者や回復期患者の筋力鍛錬・維持用に用いることができる運動用器具と、運動機能障害者に好適なリハビリ用の運動用器具とを、1台で兼ね備えるということができるという優れた効果を奏する。
また、把持部材を独立または連動して負荷方向へ軸回りに回動可能に支持する回動軸部と、把持部材を前記負荷方向に略直交する方向へ軸回りに回動可能に支持する回動ジョイントとを備えているから、負荷方向と略直交する方向における把持体勢を可変することができ、運動機能に障害がある場合でもストレスが少なく負荷運動を行うことができるから、運動機能障害者にとって使い心地がよく、過負荷とならないリハビリを行うことができるという効果を奏する
【0036】
請求項2に記載の発明では、把持部材が連動する状態と独立して動く状態を切り換えることが容易となるから、段取り替えなどの手間が省け、効率的な利用が可能となるという効果を奏する。
【0037】
請求項3に記載の発明では、きわめて容易な操作により把持部材連動機構を操作することができるから、誰でも容易に切換操作を行うことができ、さらに効率的な利用が可能となるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施形態に係る運動用器具を説明するための正面図である。
【図2】 図1におけるA視側面図である。
【図3】 図1におけるB視側面図である。
【図4】 本発明の実施形態に係る把持部材連動機構について説明するための正面視部分断面図、C−C断面図およびD−D断面図である。
【図5】 本発明の実施形態に係る把持部材連動機構の動作を説明するための正面視部分断面説明図である。
【符号の説明】
1 ローイングマシン(運動用器具)
2R、2L 回動アーム
7 ウエイトプレート(負荷抵抗)
12 回動ジョイント
15 プランジャ(把持部材連動機構)
15a ノブ(操作部材)
15e ピン(ピン部材)
18 コイルばね(弾性部材)
20R、20L 操作アーム(把持部材)

Claims (3)

  1. 負荷方向へ動かすと負荷を発生する負荷抵抗が連結された棒状のアーム部材からなる2つの把持部材をそれぞれ左右の手または足により動かして運動を行うための運動用器具であって、
    前記把持部材を独立または連動して特定された前記負荷方向へ軸回りに回動可能に支持する回動軸部と、
    前記把持部材を前記負荷方向に略直交する方向へ軸回りに回動可能に支持する回動ジョイントと、
    前記把持部材を前記負荷方向に対して互いに独立に動く状態と互いに連動する状態とを切り換える把持部材連動機構とを設け、
    前記把持部材は前記負荷方向への運動に際し、該負荷方向に略直交する方向へ移動可能としたことを特徴とする運動用器具。
  2. 請求項1に記載の運動用器具において、
    前記把持部材連動機構が、前記把持部材の一方から前記把持部材の他方に向けて、軸方向に進退可能に設けられたピン部材を備え、該ピン部材の進退により前記2つの把持部材の連結と連結解除とを行うことを特徴とする運動用器具。
  3. 請求項2に記載の運動用器具において、
    前記把持部材連動機構が、
    前記ピン部材を進出方向に押し出すべく弾性力を付勢する弾性部材と、
    前記ピン部材の軸方向移動と軸回りの回転を可能とする操作部材と、
    該操作部材を軸方向および軸回り方向の所定位置にそれぞれ係止するための複数の係止溝とを備え、
    前記操作部材を前記複数の係止溝間で移動させることにより前記ピン部材の進退を操作可能としたことを特徴とする運動用器具。
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