JP4301579B2 - ポリマー変性アニオンデンプン、その製造方法およびその使用 - Google Patents
ポリマー変性アニオンデンプン、その製造方法およびその使用 Download PDFInfo
- Publication number
- JP4301579B2 JP4301579B2 JP53366598A JP53366598A JP4301579B2 JP 4301579 B2 JP4301579 B2 JP 4301579B2 JP 53366598 A JP53366598 A JP 53366598A JP 53366598 A JP53366598 A JP 53366598A JP 4301579 B2 JP4301579 B2 JP 4301579B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- starch
- modified
- vinyl
- polymer
- acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Lifetime
Links
Classifications
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H17/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its constitution; Paper-impregnating material characterised by its constitution
- D21H17/20—Macromolecular organic compounds
- D21H17/21—Macromolecular organic compounds of natural origin; Derivatives thereof
- D21H17/24—Polysaccharides
- D21H17/28—Starch
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08B—POLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
- C08B30/00—Preparation of starch, degraded or non-chemically modified starch, amylose, or amylopectin
- C08B30/12—Degraded, destructured or non-chemically modified starch, e.g. mechanically, enzymatically or by irradiation; Bleaching of starch
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08B—POLYSACCHARIDES; DERIVATIVES THEREOF
- C08B31/00—Preparation of derivatives of starch
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L29/00—Compositions of homopolymers or copolymers of compounds having one or more unsaturated aliphatic radicals, each having only one carbon-to-carbon double bond, and at least one being terminated by an alcohol, ether, aldehydo, ketonic, acetal or ketal radical; Compositions of hydrolysed polymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids; Compositions of derivatives of such polymers
- C08L29/02—Homopolymers or copolymers of unsaturated alcohols
- C08L29/04—Polyvinyl alcohol; Partially hydrolysed homopolymers or copolymers of esters of unsaturated alcohols with saturated carboxylic acids
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L3/00—Compositions of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C08—ORGANIC MACROMOLECULAR COMPOUNDS; THEIR PREPARATION OR CHEMICAL WORKING-UP; COMPOSITIONS BASED THEREON
- C08L—COMPOSITIONS OF MACROMOLECULAR COMPOUNDS
- C08L3/00—Compositions of starch, amylose or amylopectin or of their derivatives or degradation products
- C08L3/04—Starch derivatives, e.g. crosslinked derivatives
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H21/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
- D21H21/06—Paper forming aids
- D21H21/10—Retention agents or drainage improvers
-
- D—TEXTILES; PAPER
- D21—PAPER-MAKING; PRODUCTION OF CELLULOSE
- D21H—PULP COMPOSITIONS; PREPARATION THEREOF NOT COVERED BY SUBCLASSES D21C OR D21D; IMPREGNATING OR COATING OF PAPER; TREATMENT OF FINISHED PAPER NOT COVERED BY CLASS B31 OR SUBCLASS D21G; PAPER NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
- D21H21/00—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties
- D21H21/14—Non-fibrous material added to the pulp, characterised by its function, form or properties; Paper-impregnating or coating material, characterised by its function, form or properties characterised by function or properties in or on the paper
- D21H21/18—Reinforcing agents
Landscapes
- Chemical & Material Sciences (AREA)
- Health & Medical Sciences (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Polymers & Plastics (AREA)
- Medicinal Chemistry (AREA)
- Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
- Biochemistry (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Engineering & Computer Science (AREA)
- Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
- Crystallography & Structural Chemistry (AREA)
- Paper (AREA)
- Polysaccharides And Polysaccharide Derivatives (AREA)
- Addition Polymer Or Copolymer, Post-Treatments, Or Chemical Modifications (AREA)
- Saccharide Compounds (AREA)
- Immobilizing And Processing Of Enzymes And Microorganisms (AREA)
Description
Ullmanns Enzyklopaedie der Technischen Chemie、4版、Chemie出版、ワインハイム在、1979年、17巻、581ページ以降には、一般的に、殊に紙の強度を高めるための製紙用助剤として、蒸解された水溶性デンプンおよび水溶性デンプン誘導体の使用が記載される。しかしその際、紙における溶解したデンプンの保持が僅かであり、これが排水の強い汚染を生じる。
US−A3734802号は、紙の乾燥強度を改善するための添加剤としてのカチオンデキストラングラフトコポリマーの使用を記載する。その際、水性セルロース分散液にグラフトコポリマーが加えられる。次に、この混合物が全紙の製造に使用される。グラフトコポリマーは、約20000〜約50000000の平均分子量を有する天然に存在する重合体であるデキストランに、カチオンモノマー、たとえば塩化ジアリルジメチルアンモニウムのようなジアリル第四級アンモニウム化合物、またはジメチルアミノエチルメタクリレートのようなアクリル第四級アンモニウム化合物およびそれとアクリルアミドまたはメタクリルアミドとの混合物をグラフトすることにより製造される。その際、グラフト共重合は有利にはたとえばセリウムを基礎とするレドックス触媒の存在で実施される。
US−A3467608号は、水性デンプン懸濁液を、たとえばポリエチレンイミンのようなポリアルキレンイミンまたはたとえばポリエチレンポリアミンのようなポリアルキレンポリアミンの添加下に加熱することによるカチオンデンプンの製造方法を記載し、その際変性のために使用されたポリマーの分子量は少なくとも50000である。固形分に対し、反応混合物は重合体0.5〜40重量%、デンプン60〜99.5重量%を含有する。その際、実際一般的に加水分解、酸化、エステル化およびエーテル化により得られる変性デンプン使用の可能性も記載される。しかし、この明細書にはアニオン変性デンプンの使用に関する何の示唆も存在しない。すべての好ましい実施形は、非変性ジャガイモデンプンおよびトウモロコシデンプンに関する。生じるカチオンデンプン誘導体は、凝集剤として使用される。
US−A4097427号はデンプンをカチオンの形に変換する方法を記載し、その際水性デンプン懸濁液をアルカリ性反応条件下に、第四級アンモニウム基を含有する水溶性ポリマーと、酸化剤の存在で反応させる。その際、変性のために専ら非変性または僅かに分解されたデンプン、好ましくはトウモロコシデンプンおよびタピオカデンプンが使用される。第四級アンモニウム基を含有するポリマーは、エピクロロヒドリン単位を有するポリマー、第四級化ポリエチレンイミン、第四級化ジアリルジアルキルアミンポリマー等から選択される。酸化剤としては、たとえば過硫酸アンモニウム、過酸化水素、次亜塩素酸ナトリウム、オゾンまたはt−ブチルヒドロペルオキシドが使用される。デンプン懸濁液のpH値は、水溶性塩基で約8に調節される。こうして製造された変性カチオンデンプンは、製紙における乾燥強化剤として原紙料(Papierstoff)に添加される。しかし、この方法においては排水が非常に高いCOD値(=化学的酸素要求量)を有する。
US−A4146515号は、表面サイジングおよびセルロース材料のコーティングのためのゼラチン状カチオンデンプンの製造方法を記載する。その際、部分的に酸化されたデンプンの水性懸濁液をカチオンポリマーと一緒に連続的蒸解釜中で蒸解する。その際カチオンポリマーとしては、エピクロロヒドリンおよびジメチルアミンからの縮合物、塩化ジアリルジメチルアンモニウムの重合体、塩化ビニリデンおよびアンモニアの第四級化反応生成物、第四級化ポリエチレンイミンならびに第四級化ポリエピクロロヒドリンが使用される。デンプンとしては、たとえば次亜塩素酸ナトリウムで部分的に酸化されたデンプンが使用され、このものはこの明細書中では誤ってアニオンデンプンと呼称される。通常アニオンデンプンと呼称されるデンプンエステルおよびデンプンエーテルの可能な変性に関する示唆は、この明細書中には存在しない。
DE−A3719480号およびEP−A0282761号は、原紙料に、カチオン重合体およびデンプンからの混合物からなる乾燥強化剤の添加による、高い乾燥強度を有する紙、厚紙およびボール紙の製造方法を記載する。その際、カチオン重合体は特徴的モノマーとして塩化ジアリルジメチルアンモニウム、N−ビニルアミンまたはN−ビニルイミダゾリンのモノマー単位を重合導入して含有する。同様に、ポリエチレンイミンをカチオンポリマーとして使用することができる。乾燥強化剤の製造のために、天然のジャガイモデンプンの水性懸濁液を、重合体の存在で、酸化剤、重合開始剤およびアルカリの不在において糊化温度以上の温度に加熱することにより蒸解するか、または既に蒸解したジャガイモデンプンをカチオン重合体と15〜70℃の範囲内の温度で反応させる。その際、デンプンとして専ら天然のまたは熱分解したジャガイモデンプンが使用され、カチオン重合体での変性は水性懸濁液または水溶液中で行われる。
EP−A0301372号は同様の開示内容を有し、その際カチオン変性された酵素分解デンプンが使用される。
US−A4880497号およびUS−A4978427号は、ビニルアミン単位を含有する水溶性コポリマーおよびそれの紙の湿潤強化剤(wet strength agent)および乾燥強化剤としての使用を記載する。重合体は、N−ビニルホルムアミドおよび、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、アルキルビニルエーテル、アクリル酸およびメタクリル酸のエステル、ニトリルおよびアミドおよびN−ビニルピロリドンから選択されたエチレン性不飽和モノマーの共重合、引き続き生じる共重合体のホルミル基の30〜100モル%の、アミノ基形成下での加水分解により製造される。加水分解されたコポリマーは、製紙のために、乾燥繊維に対して0.1〜5重量%の量で使用される。
EP−A0418343号は、同様にN−ビニルホルムアミド単位を含有する重合体の存在における紙料の排水による紙、厚紙およびボール紙の製造方法を記載する。その際、N−ビニルホルムアミドおよび少なくとも1種の他のカチオン基含有モノマーを重合導入して含有する非加水分解共重合体が使用される。これらの付加的モノマーは、アンモニウムアルキレン基を有する(メタ)アクリルアミドの群またはジアリルジアルキルアンモニウム化合物の群から選択される。紙の乾燥強化剤としてこれら共重合体を使用する場合に紙繊維に対する良好な保持を達成するため、紙料に、予め水性共重合体を天然のジャガイモデンプンと一緒に、酸化剤、重合開始剤およびアルカリの不在においてデンプンの糊化温度以上の温度に加熱することにより製造した水溶液が添加される。
WO96/13525号は、種々の天然デンプンおよびロウデンプン(wax starches)と、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するポリマーとの反応によるデンプンのカチオン変性方法を記載する。その際、反応は水溶液中、高めた温度および高めた圧力で酸化剤、重合開始剤およびアルカリの不在において行われ、その際デンプンは十分に蒸解され、デンプンの多くても10重量%の僅かな分子量減少しか起きない。こうして得られたカチオンデンプンは、製紙における乾燥強化剤として使用される。
先に記述した、カチオンポリマーで変性されたデンプン誘導体の性質は、殊に製紙用助剤としての使用に関して改善に値する。従って、乾燥状態における製品の良好な機械的強度を達成するためには、セルロース繊維に対するその都度の乾燥強化剤の良好な保持が必要である。従って、本発明の課題は、紙繊維よりも改善されたデンプン保持を有し、それにより乾燥強化剤として使用する場合に良好な機械的性質を有する紙製品を生じる新規カチオン変性デンプンを提供することである。
ところで意外にも、この課題は、アニオン変性デンプンにカチオンポリマーを加える場合に解決されることが判明した。
従って本発明の対象は、少なくとも1種のカチオンポリマーP)で変性されたデンプンの製造方法であり、該方法は
a)アニオン変性デンプンA)をカチオンポリマーP)と反応させるか、または
b)天然のデンプンB)または非アニオン変性デンプンC)をアニオン変性剤M)の存在でカチオンポリマーP)と反応させる
ことを特徴とする。
デンプンA)とカチオンポリマーP)との反応またはデンプンB)またはC)とカチオンポリマーP)およびアニオン変性剤M)との反応は、水中または水性媒体、つまり水および水と混ざる溶剤からなる混合物中で行われる。
水または水性媒体対デンプンの重量比は、一般に約1:0.0005〜1:0.2、好ましくは1:0.001〜1:0.1、殊に1:0.02〜1:0.06である。
デンプン対カチオンポリマーP)の重量比は、一般に約1:0.0005〜1:2、好ましくは約1:0.001〜1:1、殊に約1:0.01〜1:0.1である。
デンプンのカチオン変性は、一般に約80〜220℃、好ましくは100〜200℃、殊に120〜140℃の温度で行われる。その際有利には、温度はデンプンの糊化温度以上であるので、大体において変性と同時にデンプンの蒸解も行われる。
カチオン変性は、原則的に減圧、常圧または加圧で行なうことができる。一般に、変性は上述した温度で反応媒体により生じた圧力において行われる。この圧力は、一般に約1.0〜10.0バール、好ましくは1.2〜7.9バールの範囲内にある。
好ましい1実施形によれば、反応混合物は反応の間剪断力の作用に曝される。これは、たとえば懸濁液または溶液を約100〜2000rpm、好ましくは200〜1000rpmの撹拌速度で撹拌することにより行なうことができる。
先に記載した、カチオンデンプン変性のための本発明による方法を糊化温度以上の温度で実施する場合、デンプンの蒸解も行われる。好ましくは、デンプンは本発明による方法において少なくとも80重量%、殊に少なくとも90重量%が蒸解される。
デンプンの蒸解とは、固体のデンプン粒が水溶性の形に変わることと理解され、その際上部構造(らせん形成、分子間H架橋等)は、デンプンを構成するアミロース単位およびアミロペクチン単位がオリゴ糖またはグルコースに実質的に分解することなしに除去される。
本発明による方法のとくに好ましい1実施形によれば、カチオンポリマーP)、場合によりアニオン変性剤M)でのデンプンの変性およびデンプンの蒸解は、100℃以上の温度、有利には105〜170℃で、約1.2〜約7.9バールの高めた圧力および同時に強力な撹拌下で行われる。これらの反応条件において、デンプンは少なくとも80重量%、好ましくは少なくとも90重量%、殊に95重量%以上が蒸解され、カチオン重合体で変性される。その際、使用したデンプンの分子量に関する分解率は、一般に僅かである。それで、デンプンの分子量は一般に多くても20%、好ましくは多くても10%、殊に多くても5%だけ減少する。
有利には、デンプンは蒸解する際に澄明に溶解するので、反応後反応溶液を1.2μmの孔径を有するセルロースアセテート膜で濾過する際に未反応デンプンはもはや濾別できない。しかし、所望の場合、場合により存在するデンプンの不溶残分はこの方法で生成物から分離することができる。デンプンの分解度の定量的測定は、ゲル透過クロマトグラフィーを用いて可能である。膨潤したデンプン粒から完全に溶解したデンプンになるまでのデンプンの蒸解の程度は、顕微鏡および電子顕微鏡検査を用いて決定することができる。
反応は、デンプンが工業的に蒸解される一般に慣用の装置中で実施することができる。約100℃以上の温度では、たとえば耐圧撹拌釜、オートクレーブ、混練機、ジェット蒸解釜、押出機等のような耐圧装置中での反応が必要である。必要な接触時間は、使用される温度に依存する。一般に、デンプンの蒸解は0.1秒〜6時間、好ましくは約0.2秒〜5時間、とくに好ましくは約0.5秒〜30分の時間にわたり行われる。蒸解がより高い温度、たとえば約100℃〜200℃の範囲内の温度で行われる場合には、一般により短い接触時間、たとえば約0.1秒〜15分を必要とする。
デンプン蒸解のために、所望の場合、デンプンの蒸解を支持する添加物ならびにデンプンの分子量を左右する、たとえば酸のような添加物または他の紙用助剤を添加することもできる。
本発明のもう1つの対象は、本発明による方法により得られる、蒸解されカチオンポリマーP)で変性されたアニオンデンプンである。
本発明による方法には、一般にカチオン基またはカチオンに変換可能の基を含有するポリマーP)が適当である。かかる基は、一般にたとえば酸またはアルキル化剤との反応後に安定なカチオンを形成することのできるN、P、O、S等のようなヘテロ原子から誘導される。本発明による方法には、好ましくは、アミノ基および/またはアンモニウム基を含有するポリマーが適当である。これらの化合物は、カチオンポリマーとも呼称される。適当なカチオンポリマーは、EP−A0282761号、EP−A0301372号、EP−A0418343号およびWO96/13525号に記載されており、これによりその全範囲を引用する。
適当なカチオンポリマーは、次のもの:
a)式I
[式中
R1およびR2は互いに独立に水素またはアルキルを表わす]のN−ビニルアミン;
b)式II
[式中R3は水素またはアルキルを表わす]のアジリジン(アルキレンイミン);
c)ジアリルジアルキルアンモニウム化合物;
d)式III
[式中
R4およびR5は互いに独立に水素、アルキル、アリールおよびアルキルアリールを表わし、
R6およびR7は互いに独立に水素およびアルキルを表わし、および
X−は、有利にはF−、Cl−、Br−、I−、SO4 2−、HSO4 −、アルキル−O−SO3H−、R8−COO−から選択された対イオンを表わし、その際R8はアルキル、シロアルキル、アリール、シクロアルキルアルキルおよびアリールアルキルから選択された、場合により置換されていてもよい基を表わす]のN−ビニルイミダゾリン;
e)式IV
[式中
nは1〜6の整数を表わし、
AはOまたはNHを表わし、
R9は水素またはメチルを表わし、
R10、R11およびR12は互いに独立に水素、アルキル、シクロアルキル、アリール、シクロアルキルアルキルおよびアリールアルキルを表わしおよび
X−は先に記載した意味を有する]のアクリル酸およびメタクリル酸のアミノアルキル置換エステルおよびアミド、
から選択されたカチオン基またはカチオンに変換可能基を有するモノマーの単位を含有し、
ならびに場合により他のコモノマーを重合導入して含有する。
本発明の範囲内で、‘アルキル’の用語は直鎖および分枝アルキル基を表わす。これは、有利には直鎖または分枝C1〜C18アルキル基、殊にC1〜C8アルキル基、好ましくはC1〜C6アルキル基、とくに好ましくはC1〜C4アルキル基である。アルキル基の例は、殊にメチル、エチル、プロピル、イソプロピル、n−ブチル、2−ブチル、2−メチルプロピル、t−ブチル、n−ペンチル、2−ペンチル、3−ペンチル、2−メチルブチル、3−メチルブチル、1,2−ジメチルプロピル、1,1−ジメチルプロピル、2,2−ジメチルプロピル、n−ヘキシル、2−ヘキシル、3−ヘキシル、2−メチルペンチル、3−メチルペンチル、4−メチルペンチル、1,2−ジメチルブチル、1,3−ジメチルブチル、2,3−ジメチルブチル、1,1−ジメチルブチル、2,2−ジメチルブチル、3,3−ジメチルブチル、1,1,2−トリメチルプロピル、1,2,2−トリメチルプロピル、2−エチルブチル、1−エチル−2−メチルプロピル、n−ヘプチル、2−ヘプチル、3−ヘプチル、4−ヘプチル、2−エチルペンチル、2−エチルヘキシル、オクチル、デシル、ドデシル等である。
置換アルキル基は、有利には1個、2個または3個の置換基、殊に1個または2個の置換基を任意の位置に有する。
シクロアルキル基は、有利にはシクロペンチル、シクロヘキシルまたはシクロヘプチルのようなC5〜C7シクロアルキル基である。
シクロアルキル基が置換されている場合、該基は置換基として、有利には1個、2個、3個、4個または5個、殊に1個、2個または3個のアルキル基を有する。
アリールは、有利にはフェニルまたはナフチルを表わし、殊にフェニルを表わす。
置換アリール基または置換シクロアルキル基は、置換基としてたとえばC1〜C8アルキル、C1〜C8アルコキシ、ハロゲン、ニトロまたはカルボキシルを有する。その際、通例1個、2個または3個の置換基が好ましい。
アリールアルキルは、有利にはフェニル−C1〜C4アルキル、殊にベンジルまたはフェネチルを表わす。
好ましい1実施形によれば、カチオンポリマーP)は式(I)のN−ビニルアミンの単位を重合導入して含有し、式中R1は水素またはアルキルを表わし、R2は水素を表わす。かかるポリマーは、たとえば式(V)
[式中R1およびR2は互いに独立に水素またはC1〜C6アルキルを表わす]の開鎖N−ビニルカルボン酸アミドのホモ重合体または共重合体の完全または部分的加水分解により−COR2基の脱離下に得られる。適当なN−ビニルカルボン酸アミドは、たとえばN−ビニルホルムアミド、N−ビニル−N−メチルホルムアミド、N−ビニル−N−エチルホルムアミド、N−ビニル−N−プロピルホルムアミド、N−ビニル−N−イソプロピルホルムアミド、N−ビニル−N−ブチルホルムアミド、N−ビニル−N−sek.ブチルホルムアミド、N−ビニル−N−tert.ブチルホルムアミド、N−ビニル−N−ペンチルホルムアミドである。ポリマーP)の製造のために、これらのモノマーを単独かまたは混合物で重合させることができる。とくに、N−ビニルホルムアミドのホモ重合体から出発する。
重合導入されたN−ビニルカルボン酸アミドの相応するアミンへの加水分解は、技術水準による慣用法により、たとえば鉱酸、有利には塩酸および硫酸、または塩基、殊にアルカリ金属水酸化物およびアルカリ土類金属水酸化物またはアンモニアの存在において行われる。水溶液中での加水分解がとくに有効であることが示された。
R2が水素を表わす式(I)の単位を含有する加水分解された重合体は、5重量%の食塩水溶液中で、pH7、温度25℃および0.5重量%のポリマー濃度でフィッケンチャー(H.Fikentscher)により測定して、15〜300、とくに30〜200のK値を有する。
重合導入されたN−ビニルカルボン酸アミドの加水分解により得られる、式(I)のビニルアミン単位を有するカチオンポリマーP)は、付加的に他のコモノマー単位を含有することができる。
好ましくは、ポリマーP)として、そのコモノマーが、N−ビニルカルボン酸アミド、ビニルアルコール、ビニルアルコールとモノカルボン酸とのエステル、α,β−モノエチレン性不飽和モノ−および/またはジカルボン酸およびその塩、エステル、アミドおよびニトリル、N−ビニル基を有する複素環式化合物、α,β−モノエチレン性不飽和スルホン酸およびそのエステル、およびその混合物から選択されるビニルアミンのコポリマーが使用される。
有利には、
i)式(I)のビニルアミン単位0.1〜100モル%、
ii)有利にはN−ビニルホルムアミド、ビニルアルコール、ビニルアルコールとC1〜C8モノカルボン酸とのエステル、C1〜C8ビニルエーテル、α,β−不飽和C3〜C18モノ−および/またはC4〜C20ジカルボン酸およびその塩、エステル、アミドおよびニトリルならびにN−ビニルラクタムから選択されるその他のモノエチレン性不飽和モノマー単位0〜99.9モル%、好ましくは1〜99モル%、
iii)少なくとも2個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を有するモノマー0〜5モル%、
を重合導入して含有するカチオンポリマーP)が使用される。
群ii)のモノマーの例は、記述したN−ビニルカルボン酸アミドのほかに、たとえば相応するビニルエステル、好ましくはビニルアセテートの部分的または完全な加水分解により得られるビニルアルコール、1〜6個の炭素原子を有する飽和カルボン酸のビニルエステル、たとえばビニルホルミエート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネートおよびビニルブチレートである。たとえばアクリル酸、メタクリル酸、マレイン酸、クロトン酸、イタコン酸およびビニル酢酸のような不飽和C3〜C6モノ−またはジカルボン酸ならびにそのアルカリ金属塩およびアルカリ土類金属塩、エステル、アミドおよびニトリル、たとえばメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレートおよびエチルメタクリレートまたはエチレン性不飽和カルボン酸のグリコールエステルないしはポリグリコールエステル(その際それぞれグリコールおよびポリグリコールの1個のOH基だけがエステル化されている)、たとえばヒドロキシエチルアクリレート、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレート、ヒドロキシブチルアクリレート、ヒドロキシプロピルメタクリレート、ヒドロキシブチルメタクリレートならびに分子量約1500〜10000のポリアルキレングリコールのアクリル酸モノエステルも適当である。さらに、たとえばジメチルアミノエチルアクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジメチルアミノプロピルメタクリレート、ジエチルアミノプロピルアクリレート、ジエチルアミノプロピルメタクリレート、ジメチルアミノブチルアクリレートおよびジエチルアミノブチルアクリレートのようなエチレン性不飽和カルボン酸とアミノアルコールとのエステルが適当である。塩基性アクリレートは、遊離塩基、たとえば塩酸、硫酸および硝酸のような鉱酸との塩、ギ酸またはベンゼンスルホン酸のような有機酸との塩の形でまたは第四級化された形で使用される。適当な第四級化剤は、たとえばジメチル硫酸、ジエチル硫酸、塩化メチル、塩化エチルまたは塩化ベンジルである。
さらに、コモノマーii)として、たとえばアクリルアミド、メタクリルアミドのような不飽和アミド、ならびにたとえばN−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、N−メチルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−プロピルアクリルアミドおよびtert.ブチルアクリルアミドのようなC原子1〜6個のアルキル基を有するN−アルキルモノ−および−ジアミド、ならびにたとえばジメチルアミノエチルアクリルアミド、ジメチルアミノエチルメタクリルアミド、ジエチルアミノエチルアクリルアミド、ジエチルアミノエチルメタクリルアミド、ジメチルアミノプロピルアクリルアミド、ジエチルアミノプロピルアクリルアミド、ジメチルアミノプロピルメタクリルアミドおよびジエチルアミノプロピルメタクリルアミドのような塩基性(メタ)アクリルアミドが適当である。
コモノマーii)として、1〜6個の炭素原子を有するアルキル基を有するビニルエーテル、たとえばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、n−ペンチルビニルエーテールおよびn−ヘキシルビニルエーテルまたはたとえばフェニルビニルエーテルまたはベンジルビニルエーテルのような芳香族置換基を有するビニルエーテルも挙げられる。
さらに、コモノマーii)として、N−ビニルピロリドン、N−ビニルカプロラクタム、アクリルニトリル、メタクリルニトリル、N−ビニルイミダゾールならびにたとえばN−ビニル−2−メチルイミダゾール、N−ビニル−4−メチルイミダゾール、N−ビニル−5−メチルイミダゾール、N−ビニル−2−エチルイミダゾールのような置換N−ビニルイミダゾール、およびたとえばビニルイミダゾリン、N−ビニル−2−メチルイミダゾリンおよびN−ビニル−2−エチルイミダゾリンのようなN−ビニルイミダゾリンが適当である。N−ビニルイミダゾールおよびN−ビニルイミダゾリンは、遊離塩基の形のほかに、鉱酸または有機酸で中和された形または第四級化された形で使用され、その際第四級化は有利にはジメチル硫酸、ジエチル硫酸、塩化メチルまたは塩化ベンジルを用いて行われる。
さらに、コモノマーii)として、たとえばビニルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタリルスルホン酸、スチレンスルホン酸またはアクリル酸−3−スルホプロピルエステルのようなスルホ基含有モノマーが適当である。
たとえば塩基性アクリルエステルおよび−アミドのような塩基性コモノマーii)を使用する場合、屡々N−ビニルカルボン酸アミドの加水分解を行わなくてもよい。共重合体は、三元共重合体および付加的に少なくとも1種の他のモノマーを重合導入して含有するかかる重合体も包含する。
ビニルアミン単位を基礎とする先に記述したポリマーPは、さらに少なくとも2個のエチレン性不飽和の非共役二重結合を有するモノマー単位0〜5モル%を含有することができる。このようなコモノマーiii)は、通常共重合において架橋剤として使用される。これらコモノマーを共重合において一緒に使用すると、共重合体の分子量の増加が生じる。適当な化合物iii)は、たとえばメチレンビスアクリルアミド、アクリル酸およびメタクリル酸と多価アルコールのエステル、たとえばグリコールジアクリレート、グリセリントリアクリレート、グリコールジメタクリレート、グリセリントリメタクリレートならびにペンタエリトリットおよびグルコースのようなアクリル酸またはメタクリル酸で少なくともジエステル化されたポリオールである。さらに、適当な架橋剤はジビニルベンゼン、ジビニルジオキサン、ペンタエリトリットトリアリルエーテル、ペンタアリルスクロース、ジビニル尿素およびジビニルエチレン尿素である。
殊に、デンプンのカチオン変性のためには、
1)ビニルアミン単位1〜100モル%、および
2)ビニルホルミエート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、N−ビニルホルムアミド、ビニルアルコール、アクリルニトリルおよびN−ビニルピロリドンから選択されたモノマー単位0〜99モル%を重合導入して含有するコポリマーP)が使用される。
カチオンポリマーP)としては、N−ビニルホルムアミドの加水分解ホモポリマーならびに2〜100モル%、とくに30〜95モル%の加水分解度を有する、ビニルアミン単位1)およびモノマー単位2)からなる共重合体が好ましい。
ビニルエステルを重合導入して含有するコポリマーの場合には、N−ビニルホルムアミド単位の加水分解のほかに、エステル基の加水分解がビニルアルコール単位の形成下に起きる。重合導入されたアクリルニトリルも同様に加水分解の際に化学的に変化し、その際たとえばアミド基および/またはカルボキシル基が生じる。
さらに、カチオン重合体P)はモノマーとして式(II)のアジリジンを含有することができる。その際、好ましくはエチレンイミンが使用される、つまり基R3は有利には水素を表わす。
有利にはポリマーP)は、ホモ重合体、つまり硫酸水素アンモニウム、塩酸のような酸性触媒または塩化メチル、塩化エチレン、四塩化炭素またはクロロホルムのような塩素化炭化水素の存在においてエチレンイミンを重合させることにより得られるポリエチレンイミンである。かかるポリエチレンイミンは、たとえば50重量%水溶液中で約500〜33000mPa.s、有利には1000〜31000mPa.sの粘度(ブルックフィールド法により20℃および20rpmで測定)を有する。この群のカチオンポリマーP)には、場合によりなお少なくとも2官能性の架橋剤で架橋されていてもよい、エチレンイミンでグラフトされたポリアミドアミンも含まれる。この種の生成物は、たとえばアジピン酸のようなジカルボン酸を、ジエチレントリアミンまたはトリエチレンテトラミンのようなポリアルキレンポリアミンと縮合させ、エチレンイミンとグラフトさせ、少なくとも2官能性の架橋剤、たとえばポリアルキレングリコールのビスクロロヒドリンエーテルと反応させることにより製造され、たとえばUS−A4144123号およびUS−A3642572号に記載される。
さらに、デンプン変性のために、特徴的モノマー単位としてジアリルジアルキルアンモニウム化合物を含有する上記タイプc)のモノマーを有するカチオンポリマーP)が挙げられる。この種の重合体は、たとえばUS−A4146515号から公知である。その際、好ましくは塩化ジアリルジメチルアンモニウムが使用される。塩化ジアリルジメチルアンモニウムの重合体は、第一にホモ重合体ならびにアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドとの共重合体と理解すべきである。その際、共重合は各任意のモノマー比で行なうことができる。塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモ重合体および共重合体のK値は、一般に少なくとも30、とくに95〜180である。
カチオンポリマーP)としては、場合により置換された式(III)
のN−ビニルイミダゾリンd)のホモ重合体および共重合体も適当である。
これらの重合体は、たとえばDE−B1182826号の方法により製造することができ、その際場合により共重合体はアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドと一緒に水性媒体中、0〜8、とくに1.0〜6.8のpH値で、ラジカルに分解する重合開始剤の存在において製造される。
とくに、重合においてはR6およびR7が両方水素を表わす式(III)の1−ビニル−2−イミダゾリン塩が使用される。
式(III)中の対イオンX−は、原則的に無機酸または有機酸の各任意の酸残基であってもよい。式(III)のモノマーは、遊離塩基、つまり1−ビニル−2−イミダゾリンを当量の酸で中和することによって得られる。ビニルイミダゾリンは、先に記述した酸残基のほかにたとえばトリクロロ酢酸、ベンゼンスルホン酸またはトルエンスルホン酸で中和することもできる。1−ビニル−2−イミダゾリンの塩のほかに、モノマーとして第四級化1−ビニル−2−イミダゾリンも挙げられる。該化合物は、場合により先に記載したように置換されていてもよい1−ビニル−2−イミダゾリンを公知の第四級化剤と反応させることにより製造される。第四級化剤としては、たとえば塩化C1〜C18アルキルまたは臭化C1〜C18アルキル、塩化ベンジルまたは臭化ベンジル、エピクロロヒドリン、ジメチル硫酸およびジエチル硫酸が挙げられる。とくに、エピクロロヒドリン、塩化ベンジル、ジメチル硫酸および塩化メチルが使用される。
水溶性ホモポリマーの製造のために、式(III)の化合物をとくに水媒体中で重合させる。
とくに、カチオンポリマーP)として、式(III)の化合物とアクリルアミドおよび/またはメタクリルアミドとのコポリマーが使用される。これらの共重合体は、式(III)の化合物をたんに有効量で、つまり1〜50重量%、とくに10〜40重量%の量で含有する。天然デンプンの変性のためには、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド60〜85重量%およびN−ビニルイミダゾリンまたはN−ビニル−2−メチルイミダゾリン15〜40重量%からなる共重合体が適当である。さらに、共重合体は、スチレン、N−ビニルホルムアミド、ビニルホルミエート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、C1〜C4アルキルビニルエーテル、N−ビニルピリジン、N−ビニルピロリドン、N−ビニルイミダゾール、エチレン性不飽和C3〜C5カルボン酸ならびにそのエステル、アミドおよびニトリル、ビニルスルホン酸ナトリウム、塩化ビニルおよび塩化ビニリデンのような他のモノマーを一般に25重量%までの量で重合導入することにより変性することができる。デンプンA)、B)またはC)のカチオン変性のためにとくに適当なのは、
1)アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド70〜97重量%、
2)N−ビニルイミダゾリンまたはN−ビニル−2−メチルイミダゾリン2〜20重量%および
3)N−ビニルイミダゾール1〜10重量%
を重合導入して含有するコポリマーP)である。これらコポリマーP)は、公知重合法によるモノマー1)、2)および3)のラジカル共重合により製造される。該コポリマーは、80〜150の範囲内のK値(5%の食塩水溶液中、25℃および0.5重量%のポリマー濃度でフィッケンチャーにより測定)を有する。
他の適当なカチオンポリマーP)は、式IVによるアクリル酸およびメタクリル酸のアミノアルキル化エステルおよびアミドを含有することができ、その際ホモ重合体および共重合体が挙げられる。
好ましくは、アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド1〜99モル%、とくに30〜70モル%およびジアルキルアミノアルキルアクリレートおよび/または−メタクリレート99〜1モル%、とくに70〜30モル%からなるコポリマー、たとえばアクリルアミドおよびN,N−ジメチルアミノエチルアクリレートまたはN,N−ジエチルアミノエチルアクリレートからなる共重合体である。塩基性アクリレートは、とくに酸で中和した形または第四級化された形で存在する。第四級化は、先に記載したように行なうことができる。カチオン重合体は、約30〜300、とくに100〜180のK値(5%の食塩水溶液中、25℃および0.5重量%のポリマー濃度でフィッケンチャーにより測定)を有する。
アクリルアミドおよび/またはメタクリルアミド1〜99モル%、とくに30〜70モル%およびジアルキルアミノアルキルアクリルアミドおよび/または−メタクリルアミド99〜1モル%、とくに70〜30モル%からなるコポリマーP)も適当である。塩基性アクリルアミドおよびメタクリルアミドは、同様にとくに酸で中和された形または第四級化された形で存在する。例として挙げられるのは、N−トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドクロリド、N−トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムエチルアクリルアミドメトスルフェート、トリメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドメトスルフェート、N−エチルジメチルアンモニウムエチルアクリルアミドエトスルフェート、N−エチルジメチルアンモニウムエチルメタクリルアミドエトスルフェート、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロリド、トリメチルアンモニウムプロピルアクリルアミドメトスルフェート、トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドメトスルフェートおよびN−エチルジメチルアンモニウムプロピルアクリルアミドエトスルフェートである。トリメチルアンモニウムプロピルメタクリルアミドクロリドが好ましい。
カチオンポリマーP)として、ポリアリルアミドも挙げられる。この種の重合体は、とくに酸で中和された形または第四級化された形のアリルアミンのホモ重合によるかまたはアリルアミンを他のモノエチレン性不飽和モノマーと、先に記載したN−ビニルカルボン酸アミドとのコポリマーと類似に、共重合させることにより得られる。好ましくは、塩化ジアリルジメチルアンモニウムのホモポリマーおよびコポリマーである。
本発明による方法の第1実施形によれば、カチオン変性のためにデンプンとして少なくとも1種のアニオン変性デンプンA)が使用される。アニオン変性デンプンは、遊離ヒドロキシル基が部分的または完全にアニオン基により変性されているデンプンと理解される。一般に、アニオン変性のためには、以下に第2実施形において記述するすべての天然デンプン、酸化、加水分解または酵素分解されたデンプンが適当である。デンプンのアニオン変性は、テゲ(Guenter Tegge)のStaerke und Staerkederivate、ハンブルク在Bers出版、1984年、179〜185ページに記載されている。一般に、アニオン変性はデンプンとα−ハロゲンカルボン酸、好ましくはクロロ酢酸およびその塩との反応であるかまたはアニオン変性剤M)としての無機酸または有機酸でのデンプンのエステル化であり、その際好ましくは2価または多価の酸が使用される。アニオン変性に適当な酸は、たとえばオルトリン酸、メタリン酸、ピロリン酸、ポリリン酸、亜リン酸、硫酸、ピロ硫酸、チオ硫酸、オルトケイ酸、メタケイ酸、ピロケイ酸、ポリケイ酸、オルトホウ酸、メタホウ酸、ポリホウ酸、ジチオ炭酸(キサントゲン酸)のO−エステル、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、フタル酸、テレフタル酸、リンゴ酸、クエン酸等およびその塩である。こうして得られたアニオン変性デンプンのエステル化度は、一般に変性のために使用したデンプンの中の遊離ヒドロキシル基に対して、約0.01〜100モル%、好ましくは0.1〜50モル%、殊に0.2〜20モル%である。その際、多塩基性酸はポリエステル化されていてもよい。とくに、本発明による方法には、アニオン官能基を有するデンプンエステル、たとえばモノデンプン−およびジデンプンリン酸エステルが使用される。
第2の方法実施形によれば、カチオンポリマーP)でのデンプンの本発明による変性のためには、一般に通例の、非アニオン変性デンプン、たとえばトウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、コムギデンプン、コメデンプン、タピオカデンプン、サゴデンプン、モロコシデンプン、カッサバデンプン、エンドウデンプンの群からの天然デンプンB)または記述した天然デンプンの混合物が使用される。殊に、少なくとも80重量%のアミロペクチン含量を有するかかるデンプンB)が使用される。かかるデンプンB)は、たとえば通常の天然デンプンのデンプン分別によるかまたはテゲ(Guenther Tegge)、Staerke und Staerkederivate、ハンブルク在 Bers出版1984年、157〜160ページに記載されているような、実際に純粋なアミロペクチンデンプンを生産するかかる植物から栽培手段により製出することができる。少なくとも80重量%のアミロペクチン含量を有するデンプンは、市販されている。かかるデンプンは、一般にロウトウモロコシデンプン、ロウジャガイモデンプンまたはロウコムギデンプンと呼称される。これらは、単独かまたは混合物として使用することができる。
天然のデンプンB)のほかに、非アニオンデンプン(C)も適当である。これには、加水分解または酵素分解デンプンC)、たとえば白色デキストリンまたは黄色デキストリンのようなデキストリン、またはたとえばジアルデヒドデンプンのような酸化デンプンC)が挙げられる。さらに、化学的に変性されたデンプンC)、たとえば無機酸または有機酸でエステル化されたデンプン、殊にリン酸塩化およぼアセチル化されたデンプン、ならびに有機ハロゲン化合物、エポキシドまたは硫酸エステルでエーテル化されたデンプンが適当である。デンプンおよびその分解方法およびその化学的変性方法は、Ullmann′s Encyclopedia of Industrial Chemistry、5版、A25巻、2ページ以降に記載され、ここで引用する。
かかるまだアニオン変性されていないデンプンB)またはC)の変性は、水性懸濁液または溶液中でアニオン変性剤M)の存在で先に記載したカチオンポリマーP)と反応させることにより行われる。適当なアニオン変性剤M)は、先に記述されている。反応条件は、既にアニオン変性されたデンプンA)とカチオンポリマーP)との反応における条件に一致する。その際、反応は一般に酸化剤、重合開始剤およびアルカリの不在において行われる。デンプンB)またはC)対アニオン変性剤M)の重量比は、一般に約1:0.00001〜1:1、好ましくは1:0.0001〜1:0.1、殊に1:0.001〜1:0.01である。混合物のpH値は、一般に約1〜10、好ましくは1.5〜9、殊に2.5〜8の範囲内にある。
本発明のもう1つの対象は、本発明によりカチオンポリマーP)で変性され、蒸解されたアニオンデンプンの、紙、厚紙およびボール紙の乾燥強化剤および湿潤強化剤としてならびに排水助剤および保持助剤としての使用である。該デンプンは、原紙料に、乾燥パルプに対して0.5〜5.0重量%、とくに1.2〜3.0重量%の量で添加されるかまたは既に形成したシートの表面上に適用される。反応混合物のpH値は、1.5〜9.0、とくに2.5〜8.0である。水中の強化剤溶液は、3.5重量%の固体濃度においてブルックフィールド粘度計中、20rpmおよび20℃の温度で測定して、50〜10000mPa.s、とくに80〜4000mPa.sの粘度を有する。とくに、本発明により製造された変性デンプンは原紙料に添加される。このものは、公知紙助剤に比べて原紙料中で改善された保持を有し、その使用の際有利に排水のCOD値は慣例の紙助剤の場合におけるよりも低い。
本発明によるカチオン変性されたアニオンデンプンは、すべての公知紙、厚紙およびボール紙品質、たとえば筆記用紙、印刷用紙および包装用紙の製造における乾燥強化剤として使用することができる。紙は多数の種々の繊維材料、たとえば漂白または非漂白状態の亜硫酸パルプまたは硫酸塩パルプ、砕木、古紙、熱機械的パルプ(TMP)および化学熱機械的パルプ(CTMP)から製造することができる。原紙料懸濁液のpH値は、4および10の間、とくに6および8.5の間である。乾燥強化剤は、低い坪量を有する紙(LWC紙)ならびにボール紙用原紙の製造において使用することができる。紙の坪量は30および200g/m2の間、とくに35および150g/m2の間であり、ボール紙の場合には600g/m2にまで到達することができる。本発明により製造された紙製品は、等量の天然デンプンの存在において製造したかかる紙と比べて、たとえば裂断長、破裂圧、CMT値(コンコラ中芯試験)および引裂強さにつき定量的に把握することができる。
本発明を、次の限定されない例につき説明する。
例中に記載した部は重量部であり、パーセント値は重量に関する。強化剤の粘度は、3.5重量%の固体濃度および20℃の温度を有する水溶液で、ブルックフィールド粘度計中、20rpmで測定した。重合体のK値は、5%の食塩溶液中、25℃および0.5重量%のポリマー濃度において、フィッケンチャー(Cellulose Chemie13巻(1932年)、58ページ以降)により決定した。
カチオン変性のために使用したポリマー:
ビニルアミン95モル%およびビニルホルムアミド5モル%からなる共重合体(水溶液、pH値7、ポリマー含量:7.8重量%、重量平均分子量約160000g/モル、粘度1800mPa.s、ポリビニルホルムアミド(K値90)のカセイソーダ溶液での加水分解により製造)。
例1:
3重量%のP2O5含量を有するリン酸塩化したジャガイモデンプンを、実験室用ジェット蒸解釜中120℃で煮沸した。デンプンに、15重量%のポリマー溶液(≒1.17重量%ポリマー)を添加した。装填密度は、ポリDADMAC(DADMAC=塩化ジアリルジメチルアンモニウム)を用いる高分子電解質滴定により測定して、固体1gあたり−0.38meqであった。
例2:
例1に記載したように、30重量%ポリマー溶液使用(≒2.35重量%ポリマー)。
装填密度:−0.21meq/g(ポリ−DADMAC)。
例3:
例1に記載したように、60重量%ポリマー溶液使用(≒4.70重量%ポリマー)。
装填密度:+0.01meq/g(ポリビニル硫酸カリウム)。
例4:
カチオン化剤を使用しない例1によるリン酸塩化ジャガイモデンプン。
装填密度:−0.62meq/g(ポリ−DADMAC)。
例5(比較):
天然のジャガイモデンプンを、実験室用ジェット蒸解機中120℃で煮沸した。デンプンに、15重量%ポリマー溶液(≒1.17重量%ポリマー)を添加した。
装填密度:+0.03meq/g(ポリビニル硫酸カリウム)。
例6(比較):
市販のカチオン化デンプンHI−CAT(R)(Roquette)。
装填密度:+0.29meq/g(ポリビニル硫酸カリウム)。
適用技術例
脱インキした新聞印刷紙40%、非脱インキ新聞印刷紙40%およびブナの漂白亜硫酸パルプ20%からなる、0.76重量%の稠度を有する原紙料懸濁液に、それぞれ例1〜6によるデンプン2%(固体)を添加した。
1)デンプン添加後、繊維を濾過し、濾液中のCOD値をDIN38409により決定した。
2)原紙料をショッパー・リーグラー(Schopper−Riegler)の装置中で排水し、水切れ時間(DT=drainage time)をDIN IRO 5267により決定した。
3)原紙料から、デンプン添加後、ラピット・ケテンのシート成形機(Rapid−Koethen sheet former)で120g/m2の坪量を有する全紙を製造した。この紙の固形分を調べた。標準法により、乾燥破裂圧(DBP=dry bursting pressure、DIN ISO 2758)、平面圧縮強さ(CMT=コンコラ中芯試験、DIN EN 23035=ISO 3035)および乾燥裂断長(DBL=dry breaking length,DIN ISO 1924)を決定した。
適用技術的結果は、次表に記載されている。
本発明による例1〜3は、カチオンポリマーで変性されているアニオンデンプンの添加により原紙料は明らかに迅速に排水されることを示す。さらに、このようなデンプンは比較例4〜6による通常のデンプンに比べて紙の強度の改善を惹起する。これは、乾燥裂断長(DBL)ならびにCMT値に関して明らかに改善されており、破裂圧はカチオンデンプン(例6)で得られた値と等価である。
Claims (15)
- 少なくとも1種のカチオンポリマーP)で変性されているデンプンの製造方法において、
a)アニオン変性デンプンA)をカチオンポリマーP)と反応させるか、または
b)天然デンプンB)または、加水分解または酵素分解デンプン、酸化デンプンおよび無機酸または有機酸でエステル化された化学的に変性されたデンプンおよび有機ハロゲン化合物、エポキシドまたは硫酸エステルでエーテル化された化学的に変性されたデンプンから選択された非アニオン変性デンプンC)を、α−ハロカルボン酸、その塩および2価または多価の無機または有機酸から選択されたアニオン変性剤M)の存在でカチオンポリマーP)と反応させ、その際反応a)中および反応b)中にデンプンを、100℃を上回って220℃までの温度で、1.2〜7.9バールの圧力で蒸解し、その際、カチオンポリマーP)が、以下
i)式I
[式中、R 1 およびR 2 は互いに独立に水素またはアルキルを表わす]のN−ビニルアミン1〜100モル%;および
ii)ビニルホルミエート、ビニルアセテート、ビニルプロピオネート、N−ビニルホルムアミド、ビニルアルコール、アクリロニトリルおよびN−ビニルピロリドンから選択されたモノマー0〜99モル%
を重合導入して含有することを特徴とするポリマー変性アニオンデンプンの製造方法。 - 反応を水または水性媒体中で行なうことを特徴とする請求項1記載の方法。
- 水対デンプンの重量比が1:0.001〜1:0.1であることを特徴とする請求項2記載の方法。
- デンプン対ポリマーP)の重量比が1:0.001〜1:1であることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
- デンプンB)またはC)対アニオン変性剤M)の重量比が1:0.0001〜1:0.1であることを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
- デンプンを、少なくとも80重量%蒸解することを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
- 使用するカチオンポリマーP)が、2〜100モル%の加水分解度を有するN−ビニルホルムアミドの加水分解ホモポリマーであることを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
- 使用するカチオンポリマーP)が、30〜95モル%の加水分解度を有するN−ビニルホルムアミドの加水分解ホモポリマーであることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
- アニオン変性デンプンA)の製造のために、天然のデンプンB)または非アニオン変性デンプンC)をアニオン変性剤M)と反応させることを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
- 天然のデンプンB)または非アニオン変性デンプンC)とアニオン変性剤M)との反応がエステル化である、請求項9記載の方法。
- アニオン変性後のデンプンのエステル化度が、遊離ヒドロキシル基に対して、0.1〜50モル%であることを特徴とする請求項10記載の方法。
- 請求項1から11までのいずれか1項記載の方法により得られる、カチオンポリマーP)で変性されたデンプン。
- 紙、厚紙およびボール紙の製造における乾燥強化剤または湿潤強化剤としてまたは排水助剤または保持助剤としての、請求項12記載の変性デンプンの使用。
- 紙、厚紙およびボール紙の乾燥強度を改善するための原紙料への添加剤としての、請求項1から8までのいずれか1項に記載の方法により製造された変性デンプンの使用。
- 請求項12記載のポリマー変性デンプンの添加により強化された紙、厚紙またはボール紙。
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
DE19701523.9 | 1997-01-17 | ||
DE19701523A DE19701523A1 (de) | 1997-01-17 | 1997-01-17 | Polymermodifizierte anionische Stärke, Verfahren zu ihrer Herstellung und ihre Verwendung |
PCT/EP1998/000231 WO1998031711A1 (de) | 1997-01-17 | 1998-01-16 | Polymermodifizierte anionische stärke, verfahren zu ihrer herstellung und ihre verwendung |
Publications (3)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2001509201A JP2001509201A (ja) | 2001-07-10 |
JP2001509201A5 JP2001509201A5 (ja) | 2005-09-08 |
JP4301579B2 true JP4301579B2 (ja) | 2009-07-22 |
Family
ID=7817653
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP53366598A Expired - Lifetime JP4301579B2 (ja) | 1997-01-17 | 1998-01-16 | ポリマー変性アニオンデンプン、その製造方法およびその使用 |
Country Status (9)
Country | Link |
---|---|
US (1) | US6235835B1 (ja) |
EP (1) | EP0952988B1 (ja) |
JP (1) | JP4301579B2 (ja) |
AT (1) | ATE284417T1 (ja) |
CA (1) | CA2278337C (ja) |
DE (2) | DE19701523A1 (ja) |
ES (1) | ES2229476T3 (ja) |
PT (1) | PT952988E (ja) |
WO (1) | WO1998031711A1 (ja) |
Families Citing this family (26)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US6716313B2 (en) | 1998-07-10 | 2004-04-06 | Raisio Chemicals, Ltd. | Additive for paper making |
FI107173B (fi) * | 1998-07-10 | 2001-06-15 | Raisio Chem Oy | Paperinvalmistuksen lisäaine |
DE19832241A1 (de) * | 1998-07-17 | 2000-01-27 | Stockhausen Chem Fab Gmbh | Verwendung von modifizierten Stärkeprodukten als Retentionsmittel bei der Papierherstellung |
NZ503232A (en) | 1999-03-08 | 2001-11-30 | Humatro Corp | Melt processable starch compositions comprising amylopectin and a high polymer (such as polyacrylamide) |
NZ514892A (en) | 1999-04-01 | 2003-08-29 | Basf Ag | Modifying starch with cationic polymers and use of the modified starches as dry-strength agent |
FI112048B (fi) * | 2000-04-10 | 2003-10-31 | Stora Enso Oyj | Kerrostettu kuumasaumautuva pakkausmateriaali, siitä muodostettu elintarvikepakkaus sekä pakkausmenetelmä |
US6811740B2 (en) * | 2000-11-27 | 2004-11-02 | The Procter & Gamble Company | Process for making non-thermoplastic starch fibers |
US20030203196A1 (en) * | 2000-11-27 | 2003-10-30 | Trokhan Paul Dennis | Flexible structure comprising starch filaments |
US7029620B2 (en) * | 2000-11-27 | 2006-04-18 | The Procter & Gamble Company | Electro-spinning process for making starch filaments for flexible structure |
US6755938B2 (en) | 2001-08-20 | 2004-06-29 | Armstrong World Industries, Inc. | Fibrous sheet binders |
US6710175B2 (en) * | 2001-08-31 | 2004-03-23 | Kevin Ray Anderson | Compositions suitable as additives in the paper industry, preparation; use; and, paper comprising such |
US7276201B2 (en) * | 2001-09-06 | 2007-10-02 | The Procter & Gamble Company | Process for making non-thermoplastic starch fibers |
US6723160B2 (en) * | 2002-02-01 | 2004-04-20 | The Procter & Gamble Company | Non-thermoplastic starch fibers and starch composition for making same |
DE10233524B4 (de) * | 2002-07-23 | 2006-02-09 | Mühle Rüningen GmbH & Co. KG | Mittel zur Erhöhung der Aufnahmefähigkeit von Papiermasse für Stärke, Verfahren zur Herstellung, Verwendung sowie Verfahren zur Herstellung von Papier |
DE10308753A1 (de) * | 2003-02-28 | 2004-09-09 | Bayer Ag | Kationische Stärke-Pfropfcopolymere und neues Verfahren zur Herstellung von kationischen Stärke-Pfropfcopolymeren |
US20050022956A1 (en) * | 2003-07-29 | 2005-02-03 | Georgia-Pacific Resins Corporation | Anionic-cationic polymer blend for surface size |
US6955850B1 (en) * | 2004-04-29 | 2005-10-18 | The Procter & Gamble Company | Polymeric structures and method for making same |
US6977116B2 (en) * | 2004-04-29 | 2005-12-20 | The Procter & Gamble Company | Polymeric structures and method for making same |
AR071441A1 (es) * | 2007-11-05 | 2010-06-23 | Ciba Holding Inc | N- vinilamida glioxilada |
US8980059B2 (en) * | 2009-08-12 | 2015-03-17 | Nanopaper, Llc | High strength paper |
CA2875659A1 (en) | 2012-06-15 | 2013-12-19 | Nanopaper, Llc | Additives for papermaking |
US8999111B2 (en) * | 2012-12-28 | 2015-04-07 | Ecolab Usa Inc. | Method of increasing paper surface strength by using acrylic acid/acrylamide copolymer in a size press formulation containing starch |
CN107074983A (zh) | 2014-06-02 | 2017-08-18 | 特西斯公司 | 改性的生物聚合物及其生产和使用方法 |
FI126468B (en) | 2014-10-09 | 2016-12-30 | Kemira Oyj | Polymer product, process for polymer production and use of polymer |
MX2018006309A (es) | 2015-11-23 | 2019-09-04 | Tethis Inc | Particulas recubiertas y metodos de fabricacion y uso de las mismas. |
JP7350065B2 (ja) | 2018-11-02 | 2023-09-25 | バックマン ラボラトリーズ インターナショナル,インコーポレイティド | ティッシュ用途のための再パルプ化可能な一時的湿潤強度ポリマーの合成 |
Family Cites Families (15)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US3467608A (en) | 1966-06-27 | 1969-09-16 | Dow Chemical Co | Cationic starch compositions and a method of preparation |
US3615958A (en) | 1968-05-03 | 1971-10-26 | Owens Corning Fiberglass Corp | Leaching glass films for filter making |
DE1802435C3 (de) | 1968-10-11 | 1979-01-18 | Basf Ag, 6700 Ludwigshafen | Verfahren zur Herstellung von vernetzten Harzen auf der Basis von basischen Polyamidoaminen und deren Verwendung als Entwässerungs-, Retentions- und Flockungsmittel bei der Papierherstellung |
US4144123A (en) | 1974-07-19 | 1979-03-13 | Basf Aktiengesellschaft | Incorporating a crosslinked polyamidoamine condensation product into paper-making pulp |
US4097427A (en) | 1977-02-14 | 1978-06-27 | Nalco Chemical Company | Cationization of starch utilizing alkali metal hydroxide, cationic water-soluble polymer and oxidant for improved wet end strength |
US4146515A (en) | 1977-09-12 | 1979-03-27 | Nalco Chemical Company | Making a lightly oxidized starch additive by adding a cationic polymer to starch slurry prior to heating the slurry |
JPS57191395A (en) * | 1981-05-19 | 1982-11-25 | Rei Tech Inc | Papermaking method |
DE3534273A1 (de) | 1985-09-26 | 1987-04-02 | Basf Ag | Verfahren zur herstellung von vinylamin-einheiten enthaltenden wasserloeslichen copolymerisaten und deren verwendung als nass- und trockenverfestigungsmittel fuer papier |
GB8531558D0 (en) * | 1985-12-21 | 1986-02-05 | Wiggins Teape Group Ltd | Loaded paper |
DE3706525A1 (de) * | 1987-02-28 | 1988-09-08 | Basf Ag | Verfahren zur herstellung von papier, pappe und karton mit hoher trockenfestigkeit |
DE3724646A1 (de) | 1987-07-25 | 1989-02-02 | Basf Ag | Verfahren zur herstellung von papier, pappe und karton mit hoher trockenfestigkeit |
DE3909004A1 (de) | 1989-03-18 | 1990-09-27 | Basf Ag | Verwendung von nicht hydrolysierten n-vinylformamid-einheiten enthaltenden copolymerisaten bei der papierherstellung |
JPH06158596A (ja) * | 1992-11-18 | 1994-06-07 | New Oji Paper Co Ltd | インクジェット記録用紙 |
EP0776397B1 (en) * | 1994-08-16 | 2000-10-25 | Chemisolv Limited | Process of improving paper strength |
DE4438708A1 (de) * | 1994-10-29 | 1996-05-02 | Basf Ag | Verfahren zur kationischen Modifizierung von Stärke und Verwendung der kationisch modifizierten Stärke |
-
1997
- 1997-01-17 DE DE19701523A patent/DE19701523A1/de not_active Withdrawn
-
1998
- 1998-01-16 PT PT98905305T patent/PT952988E/pt unknown
- 1998-01-16 EP EP98905305A patent/EP0952988B1/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-01-16 JP JP53366598A patent/JP4301579B2/ja not_active Expired - Lifetime
- 1998-01-16 US US09/341,139 patent/US6235835B1/en not_active Expired - Lifetime
- 1998-01-16 DE DE1998512365 patent/DE59812365D1/de not_active Expired - Lifetime
- 1998-01-16 WO PCT/EP1998/000231 patent/WO1998031711A1/de active IP Right Grant
- 1998-01-16 ES ES98905305T patent/ES2229476T3/es not_active Expired - Lifetime
- 1998-01-16 AT AT98905305T patent/ATE284417T1/de active
- 1998-01-16 CA CA002278337A patent/CA2278337C/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
ES2229476T3 (es) | 2005-04-16 |
WO1998031711A1 (de) | 1998-07-23 |
CA2278337A1 (en) | 1998-07-23 |
EP0952988A1 (de) | 1999-11-03 |
DE19701523A1 (de) | 1998-07-23 |
DE59812365D1 (de) | 2005-01-13 |
EP0952988B1 (de) | 2004-12-08 |
US6235835B1 (en) | 2001-05-22 |
PT952988E (pt) | 2005-02-28 |
ATE284417T1 (de) | 2004-12-15 |
CA2278337C (en) | 2006-10-31 |
JP2001509201A (ja) | 2001-07-10 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4301579B2 (ja) | ポリマー変性アニオンデンプン、その製造方法およびその使用 | |
US6616807B1 (en) | Method for producing high dry-strength paper, pulpboard and cardboard | |
US6710175B2 (en) | Compositions suitable as additives in the paper industry, preparation; use; and, paper comprising such | |
EP0603727B1 (en) | Method of papermaking using crosslinked cationic/amphoteric starches | |
AU769074B2 (en) | Modifying starch with cationic polymers and use of the modified starches as dry-strength agent | |
US8304533B2 (en) | Cationic polysaccharide, its preparation and use | |
US5851300A (en) | Cationic modification of starch and use of the cationically modified starch | |
WO1997046591A1 (en) | Cross-linked cationic starches and their use in papermaking | |
JP5130049B2 (ja) | 高い填料含量および高い乾燥強度を有する紙 | |
JP4348374B2 (ja) | 澱粉系紙力増強剤およびそれを用いた抄紙方法 | |
JP4875940B2 (ja) | デンプン系紙力増強剤およびそれを用いた抄紙方法 | |
CA2735371A1 (en) | Method for manufacturing paper, board and cardboard using endo-beta-1,4-glucanases as drainage aids | |
US6160050A (en) | Polymer-modified starch, method for its production, and its use | |
NO152606B (no) | Analogifremgangsmaate til fremstilling av nye farmasoeytiske anvendbare 2-imidazolin-1-yl-urinstoff-og amidoforbindelser | |
CA2203931C (en) | Cationic modification process for starch and use of cationically modified starch | |
AU712167B2 (en) | Cross-linked cationic starches and their use in papermaking |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20050114 |
|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050114 |
|
A72 | Notification of change in name of applicant |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A721 Effective date: 20080220 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080902 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20081128 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090109 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20081226 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20090209 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20090202 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20090324 |
|
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20090421 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120501 Year of fee payment: 3 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130501 Year of fee payment: 4 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
EXPY | Cancellation because of completion of term |