JP4300870B2 - Method for manufacturing printed wiring board - Google Patents

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  • Production Of Multi-Layered Print Wiring Board (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プリント配線板の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器の小型化・軽量化・高速化の要求が高まり、プリント配線板の高密度化が進んでおり、電気めっきを用いたセミアディティブ法によるプリント配線板の製造方法が注目されている。このセミアディティブ法は、特許文献1にあるように回路を形成したい樹脂表面にレーザー等でIVHとなる穴を形成した後に、化学粗化により数μmの凹凸を樹脂上に形成し、Pd触媒を付与し、1μm程度の無電解めっきを行い、パターン電気めっきレジストを形成し、パターン電気めっきにより回路形成を行った後にレジスト及び回路以外の部分に存在する給電層を除去する手法であり、サイドエッチングの大きいサブトラクティブ法に比べ、より微細な配線形成を可能とするものである。この手法では化学粗化時に数μmの凹凸を発現させるため特許文献2にあるように、酸や酸化剤に可溶性の樹脂を樹脂中に分散させる必要がある。
【0003】
さらに、樹脂付き銅箔上にセミアディティブ法により回路形成を行う方法もある。近年は銅箔の厚みを薄くするために、特許文献3や特許文献4にあるように支持銅箔上に5μm以下の厚みの銅箔が形成されている引き剥がし可能なタイプの銅箔が用いられる。この場合の層間接続には、銅箔上に窓穴を形成し、窓穴より大きいレーザー径のレーザーを照射することで窓穴と同じ径のインタースティシャルビアホール(IVH)を形成する方法がある。若しくは窓穴より小さい径のレーザーを照射することでインタースティシャルビアホール(IVH)を形成する方法もある。或いは特許文献5にあるように銅箔の上に銅以外の金属、合金層を有する銅箔を用いて銅箔に直接穴をあける方法(ダイレクトレーザー穴あけ法)もある。或いは銅箔を酸化還元処理等で粗面化し、レーザー吸収性を向上させた後にダイレクトレーザー穴あけを行うこともできる。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−186716
【特許文献2】
特開平9−208911
【特許文献3】
特開2001−140090
【特許文献4】
特開2001−89892
【特許文献5】
特開2001−253012
【特許文献6】
国際公開番号WO00/69238
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
前出のように、酸や酸化剤に可溶性の樹脂を樹脂中に分散させると、電気特性が悪化する傾向がある。さらに樹脂が限定されるため、低熱膨張係数や低誘電、低誘電正接といった様々な絶縁層に対する要求を満足させることが困難である。その点樹脂付き銅箔上にセミアディティブ法により回路形成を行う方法は、樹脂の自由度が広く、低熱膨張係数や低誘電、低誘電正接といった様々な絶縁層に対する要求を満足させるのが容易になるという利点がある。樹脂付き銅箔を用いる方法は、銅箔上に形成したカップリング剤と樹脂を化学結合させることで平滑面上に回路を形成できるために電気特性に優れる。
【0006】
しかし、この場合、銅箔厚が3μm以下になると、銅箔がレーザーマスクとして機能しなくなるので、銅箔上に窓穴を形成し、窓穴より大きいレーザー径のレーザーを照射することでインタースティシャルビアホール(IVH)を形成する方法が使えなくなる。また、銅箔上に窓穴を形成し、窓穴より小さいレーザー径のレーザーを照射することでインタースティシャルビアホール(IVH)を形成する方法も、絶縁樹脂層の表面粗さ(Rz)が2μm以下になると、IVH外周と窓穴外周との間に露出する絶縁樹脂層表面と層間導通のために該樹脂層表面に形成される銅めっきとの密着強度を充分に得ることができなくなるため、使えなくなる。また、銅箔上に銅以外の金属、合金層を有する銅箔に直接穴をあける方法は、銅以外の金属、合金層をエッチング除去するという余分な工程を必要とするため、生産性を考慮すると好ましくない。或いは銅箔を酸化還元処理等で粗面化し、レーザー吸収性を向上させた後にダイレクトレーザー穴あけを行う方法は、回路表面の平滑性に悪影響を与えるだけでなく、酸化還元処理等でピンホールが発生する恐れがある。
【0007】
上記を鑑みて、本発明は、銅箔を薄くすると問題になるIVHの穴あけ性と生産性を同時に満足し、微細回路表面に凹凸のない、電気特性が良好なプリント配線板の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
すなわち、本発明は以下(1)〜(5)に記載のことを特徴とする。
【0009】
(1)絶縁樹脂組成物層上に形成された銅箔を給電層としてめっきにより導体回路を作製する工程を有するプリント配線板の製造方法において、銅箔の絶縁樹脂組成物層と接しない面に剥離可能な金属層が形成されており、当該剥離可能な金属層の上からレーザー照射にて穴あけを行った後に、剥離可能な金属層を引き剥がす工程を有することを特徴とするプリント配線板の製造方法。
【0010】
(2)レーザー照射工程前に剥離可能な金属層に窓穴を形成することを特徴とする上記(1)に記載のプリント配線板の製造方法。
【0011】
(3)剥離可能な金属層を引き剥がす前にレーザー照射により空いた穴に導電性ペーストを印刷する工程を有することを特徴とする上記(1)または(2)に記載のプリント配線板の製造方法。
【0012】
(4)銅箔の厚みが3μm以下であることを特徴とする上記(1)〜(3)のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
【0013】
(5)銅箔の表面粗さ(Rz)が両面とも2μm以下であることを特徴とする上記(1)〜(4)のいずれかに記載のプリント配線板の製造方法。
【0014】
上記のような本発明の製造方法によれば、回路表面を粗面化することなく効率的に設計通りの穴あけを行うことができ、その結果、電気特性に優れたプリント配線板を提供することが可能となる。特に、上記銅箔が、3μm以下の厚みを有する銅箔、実質的に粗面化処理されていない平滑な表面を有する銅箔あるいはこれら厚みと平滑性を兼ね備えた銅箔である場合に好適である。
【0015】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の製造方法によりプリント配線板を製造する方法を図1を参照して説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0016】
まず、2層より成るコア基板を作製する。コア基板を作製する場合、図1(a)に示すようなプリプレグ1の両面に銅箔2と剥離可能な金属層であるキャリア箔3が積層された積層板を作製する。
【0017】
プリプレグは絶縁樹脂組成物を基材に含浸又は塗工してなるものであり、基材としては各種の電気絶縁材料用積層板に用いられている周知のものが使用できる。基材の材質の例としては、Eガラス,Dガラス,Sガラス又はQガラス等の無機物繊維、ポリイミド、ポリエステル又はテトラフルオロエチレン等の有機繊維、及びそれらの混合物等が挙げられる。これらの基材は、例えば織布、不織布、ロービンク、チョップドストランドマット、サーフェシングマット等の形状を有するが、材質及び形状は、目的とする成形物の用途や性能により選択され必要により単独もしくは2種類以上の材質及び形状からの使用が可能である。基材の厚みには特に制限はないが、通常0.03〜0.5mm程度のものを使用し、シランカップリング剤等で表面処理したものや機械的に開繊処理を施したものは耐熱性や耐湿性、加工性の面から好適である。
【0018】
このような基材に対して、通常、乾燥後のプリプレグの樹脂含有率で20〜90重量%となるように絶縁樹脂組成物を含浸又は塗工した後、通常100〜200℃の温度で1〜30分加熱乾燥することで、半硬化状態(Bステージ状態)のプリプレグを得ることができる。そして、得られたプリプレグを通常1〜20枚重ね、その両面に銅箔を配置した構成で加熱加圧することで図1(a)のような積層板を得ることができる。成形条件としては通常の積層板に適用される手法でよく、例えば多段プレス、多段真空プレス、連続成形、オートクレーブ成形機等を使用し、通常、温度100〜250℃、圧力0.2〜10MPa、加熱時間0.1〜5時間の範囲で成形したり、真空ラミネート装置などを用いてラミネート条件50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件で行う。絶縁樹脂組成物層となるプリプレグ層の厚みは用途によって異なるが、通常0.1〜5.0mmの厚みのものが良い。
【0019】
上記絶縁樹脂組成物は、プリント配線板の絶縁材料として用いられる公知慣例の絶縁樹脂組成物を用いることができる。通常、耐熱性、耐薬品性の良好な熱硬化性樹脂がベースとして用いられる。熱硬化性樹脂としては、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、シアネート樹脂、マレイミド樹脂、イソシアネート樹脂、ベンゾシクロブテン樹脂、ビニル樹脂などが例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱硬化性樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
【0020】
熱硬化性樹脂の中でも、エポキシ樹脂は耐熱性、耐薬品性、電気特性に優れ、比較的安価であることから、絶縁樹脂として広く用いられており特に重要である。エポキシ樹脂としては、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、脂環式エポキシ樹脂、脂肪族鎖状エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂、ビフェノールのジグリシジルエーテル化物、ナフタレンジオールのジグリシジルエーテル化物、フェノール類のジグリシジルエーテル化物、アルコール類のジグリシジルエーテル化物、及びこれらのアルキル置換体、ハロゲン化物、水素添加物などが例示される。エポキシ樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。また、このエポキシ樹脂とともに用いる硬化剤はエポキシ樹脂を硬化させるものであれば、限定することなく使用でき、例えば、多官能フェノール類、多官能アルコール類、アミン類、イミダゾール化合物、酸無水物、有機リン化合物及びこれらのハロゲン化物などがある。これらのエポキシ樹脂硬化剤は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
【0021】
上記シアネート樹脂は、加熱によりトリアジン環を繰り返し単位とする硬化物を生成する樹脂であり、硬化物は誘電特性に優れるため、特に高周波特性が要求される場合などに用いられることが多い。シアネート樹脂としては、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン、ビス(4−シアナトフェニル)エタン、2,2−ビス(3,5−ジメチル−4−シアナトフェニル)メタン、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)−1,1,1,3,3,3−ヘキサフルオロプロパン、α,α’−ビス(4−シアナトフェニル)−m−ジイソプロピルベンゼン、フェノールノボラック及びアルキルフェノールノボラックのシアネートエステル化物等が挙げられる。中でも、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパンは硬化物の誘電特性と硬化性のバランスが特に良好であり、コスト的にも安価であるため好ましい。また、上記シアネート樹脂は、1種類を単独で用いてもよく、2種類以上を混合して用いてもよい。また、ここで用いられるシアネート樹脂は予め一部が三量体や五量体にオリゴマー化されていても構わない。
【0022】
さらに、上記シアネート樹脂に対して硬化触媒や硬化促進剤を入れても良い。硬化触媒としては、マンガン、鉄、コバルト、ニッケル、銅、亜鉛等の金属類が用いられ、具体的には、2−エチルヘキサン酸塩、ナフテン酸塩、オクチル酸塩等の有機金属塩及びアセチルアセトン錯体などの有機金属錯体として用いられる。これらは、単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。硬化促進剤としてはフェノール類を使用することが好ましく、ノニルフェノール、パラクミルフェノールなどの単官能フェノールや、ビスフェノールA、ビスフェノールF、ビスフェノールSなどの二官能フェノールあるいはフェノールノボラック、クレゾールノボラックなどの多官能フェノールなどを用いることができる。これらは、単独で使用しても良いし、二種類以上を混合して使用しても良い。
【0023】
また、絶縁樹脂組成物には、誘電特性、耐衝撃性、フィルム加工性などを考慮して、熱可塑性樹脂がブレンドされてあっても良い。熱可塑性樹脂としては、フッ素樹脂、ポリフェニレンエーテル、変性ポリフェニレンエーテル、ポリフェニレンスルフィド、ポリカーボネート、ポリエーテルイミド、ポリエーテルエーテルケトン、ポリアリレート、ポリアミド、ポリアミドイミド、ポリブタジエンなどが例示されるが、これらに限定されるわけではない。熱可塑性樹脂は、1種類のものを単独で用いても良いし、2種類以上を混合して用いても良い。
【0024】
熱可塑性樹脂の中でも、ポリフェニレンエーテルおよび変性ポリフェニレンエーテルを配合すると、硬化物の誘電特性が向上するので有用である。ポリフェニレンエーテルおよび変性ポリフェニレンエーテルとしては、例えば、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテル、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリスチレンのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエンコポリマのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−無水マレイン酸コポリマのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとポリアミドのアロイ化ポリマー、ポリ(2,6−ジメチル−1,4−フェニレン)エーテルとスチレン−ブタジエン−アクリロニトリルコポリマのアロイ化ポリマーなどが挙げられる。また、ポリフェニレンエーテルに反応性、重合性を付与するために、ポリマー鎖末端にアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、スチリル基、メタクリル基などの官能基を導入したり、ポリマー鎖側鎖にアミノ基、エポキシ基、カルボキシル基、スチリル基、メタクリル基などの官能基を導入したりしてもよい。
【0025】
熱可塑性樹脂の中でも、ポリアミドイミド樹脂は、耐熱性、耐湿性に優れることに加え、金属に対する接着性が良好であるので有用である。ポリアミドイミドの原料のうち、酸成分としては、無水トリメリット酸、無水トリメリット酸モノクロライド、アミン成分としては、メタフェニレンジアミン、パラフェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、ビス[4−(アミノフェノキシ)フェニル]スルホン、2,2’−ビス[4−(4−アミノフェノキシ)フェニル]プロパンなどが例示されるが、これに限定されるわけではない。乾燥性を向上させるためにシロキサン変性としても良く、この場合、アミノ成分にシロキサンジアミンが用いられる。フィルム加工性を考慮すると、分子量は5万以上のものを用いるのが好ましい。
【0026】
また、絶縁樹脂組成物には、無機フィラーが混合されてあっても良い。無機フィラーとしては、アルミナ、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、クレー、タルク、三酸化アンチモン、五酸化アンチモン、酸化亜鉛、溶融シリカ、ガラス粉、石英粉、シラスバルーンなどが挙げられる。これら無機フィラーは単独で使用しても良いし、2種類以上を混合して使用しても良い。
【0027】
また、絶縁樹脂組成物は、有機溶媒を含有していても良い。有機溶媒としては、例えば、ベンゼン、トルエン、キシレン、トリメチルベンゼンのような芳香族炭化水素系溶媒;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンのようなケトン系溶媒;テトラヒドロフランのようなエーテル系溶媒;イソプロパノール、ブタノールのようなアルコール系溶媒;2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノールのようなエーテルアルコール系溶媒;N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミドのようなアミド系溶媒などが挙げられ、適宜、併用しても良い。プリプレグを作製する場合におけるワニス中の溶媒量は40〜80重量%の範囲とするのが好ましく、また、ワニスの粘度は25℃で20〜100cPの範囲とするのが好ましい。
【0028】
また、絶縁樹脂組成物は、難燃剤を含有していても良い。難燃剤としては、例えば、デカブロモジフェニルエーテル、テトラブロモビスフェノールA、テトラブロモ無水フタル酸、トリブロモフェノールなどの臭素化合物、トリフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、トリキシリルフォスフェート、クレジルジフェニルフォスフェートなどのリン化合物、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウムなどの金属水酸化物、赤リン及びその変性物、三酸化アンチモン、五酸化アンチモンなどのアンチモン化合物、メラミン、シアヌール酸、シアヌール酸メラミンなどのトリアジン化合物など公知慣例の難燃剤を用いることができる。
【0029】
また、絶縁樹脂組成物には、必要に応じて硬化剤、硬化促進剤、熱可塑性粒子、着色剤、紫外線不透過剤、酸化防止剤、還元剤などの各種添加剤や充填剤を加えて調合することもできる。
【0030】
本発明に用いられる銅箔には、少なくとも絶縁樹脂組成物層と接しない面に剥離可能な金属層が形成されている。このような銅箔は、ピーラブルタイプの銅箔と呼ばれ、上記剥離可能な金属層はキャリア箔と呼ばれている
【0031】
ピーラブルタイプの極薄銅箔を製造する場合、例えば、厚み10〜50μmのキャリア箔上に硫酸銅浴であれば硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dmの条件、ピロリン酸銅浴であればピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dmの条件で銅箔を形成する。銅箔の厚みは、3.0μm以下であることが好ましく、0.3〜3.0μmであることがより好ましい。穴あけ性を考慮するとキャリア箔となる金属層は、銅、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか若しくはその合金であることが好ましい。また、ダイレクトレーザー穴あけを行う場合は、レーザー光を吸収しやすくするために、銅箔と接触しない面の金属層表面粗さRzが4.0μm以上であることが好ましい。また、キャリア箔と銅箔の間に、剥離層として、金属酸化物層或いは有機物層等を形成してもよい。
【0032】
また、本発明に用いる銅箔は、その表面にこぶ状の電着物層(俗にやけめっきといわれる:日本国特許公開第8−21618号参照)の形成や酸化処理、還元処理、エッチングなどによる粗し処理が施されていないものであることが好ましい。したがって、本発明に用いる銅箔の表面粗さはJIS B0601に示す10点平均粗さ(Rz)が両面とも2.0μm以下であることが好ましく、1.5μm以下であることがより好ましく、1.0μm以下であることが特に好ましい。
【0033】
このような銅箔の製造条件は、硫酸銅浴の場合、硫酸50〜100g/L、銅30〜100g/L、液温20℃〜80℃、電流密度0.5〜100A/dmの条件、ピロリン酸銅浴の場合、ピロリン酸カリウム100〜700g/L、銅10〜50g/L、液温30℃〜60℃、pH8〜12、電流密度1〜10A/dmの条件が一般的によく用いられ、銅の物性や平滑性を考慮して各種添加剤をいれる場合もある。
【0034】
また、本発明に用いる銅箔の樹脂組成物層接着面に、例えば、ニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトのいずれか、若しくはそれらの合金を用いた防錆処理を行うことが好ましい。これらはスパッタや電気めっき、無電解めっきにより銅箔上に薄膜形成を行うものであるが、コストの面から電気めっきが好ましい。具体的にはめっき層にニッケル、錫、亜鉛、クロム、モリブデン、コバルトの内一種類以上の金属塩を含むめっき層を用いてめっきを行う。金属イオンの析出を容易にするためにクエン酸塩、酒石酸塩、スルファミン酸等の錯化剤を必要量添加することも出来る。めっき液は通常酸性領域で用い、室温〜80℃の温度で行う。めっきは、通常、電流密度0.1〜10A/dm、通電時間1〜60秒、好ましくは1〜30秒の範囲から適宜選択する。防錆処理金属の量は、金属の種類によって異なるが、合計で10〜2000μg/dmが好適である。防錆処理が厚すぎるとエッチング阻害と電気特性の低下を引き起こし、薄すぎると樹脂とのピール強度低下の要因となりうる。
【0035】
さらに、上記防錆処理上にクロメート処理層が形成されていると樹脂とのピール強度低下を抑制できるため有用である。一般的には六価クロムイオンを含む水溶液を用いて行われる。クロメート処理は単純な浸漬処理でも可能であるが、好ましくは陰極処理で行う。重クロム酸ナトリウム0.1〜50g/L、pH1〜13、浴温0〜60℃、電流密度0.1〜5A/dm、電解時間0.1〜100秒の条件で行うのが良い。重クロム酸ナトリウムの代わりにクロム酸或いは重クロム酸カリウムを用いて行うことも出来る。
【0036】
本発明においては、防錆処理上にさらにシランカップリング剤が吸着していることが好ましい。シランカップリング剤としては例えば、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン等のエポキシ官能性シラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−2−(アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン等のアミノ官能性シラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルフェニルトリメトキシシラン、ビニルトリス(2−メトキシエトキシ)シラン等のオレフィン官能性シラン、3−アクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のアクリル官能性シラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン等のメタクリル官能性シラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン等のメルカプト官能性シランなどが用いられる。これらは単独で用いても良いし、複数を混合して用いても良い。これらのカップリング剤は、水などの溶媒に0.1〜15g/Lの濃度で溶解させて室温〜50℃の温度で金属箔に塗布したり、電着させたりして吸着させる。これらのシランカップリング剤は銅箔表面の防錆金属の水酸基と縮合結合することで皮膜を形成する。シランカップリング処理後は加熱、紫外線照射等によって安定的結合を形成する。加熱であれば100〜200℃の温度で2〜60秒乾燥させる。紫外線照射であれば200〜400nm、200〜2500mJ/cmの範囲で行う。
【0037】
絶縁樹脂組成物とシランカップリング剤の組み合わせは、加熱により絶縁樹脂組成物中の官能基とシランカップリング剤の官能基が化学反応するように選択することが好ましい。例えば、絶縁樹脂組成物中にエポキシ基が含まれる場合、シランカップリング剤としてアミノ官能性シランを選択すると効果がより顕著に発現される。これは、熱によりエポキシ基とアミノ基が容易に強固な化学結合を形成し、この結合が熱や水分に対して極めて安定であることに起因する。このような化学結合を形成する組み合わせとしては、エポキシ基−アミノ基、エポキシ基−エポキシ基、エポキシ基−メルカプト基、エポキシ基−水酸基、エポキシ基−カルボキシル基、エポキシ基−シアナト基、アミノ基−水酸基、アミノ基−カルボキシル基、アミノ基−シアナト基などが例示される。
【0038】
絶縁樹脂組成物中に常温で液状のエポキシ樹脂を含む場合、溶融時の粘度が大幅に低下するため、接着界面における濡れ性が向上し、エポキシ樹脂とカップリング剤の化学反応が起こりやすくなり、その結果、強固なピール強度が得られる。具体的にはエポキシ当量200程度のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂が好ましい。
【0039】
絶縁樹脂組成物に硬化剤を含む場合、硬化剤としては、特に加熱硬化型潜在性硬化剤を用いることが好ましい。すなわち、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基が化学反応する場合は、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基の反応温度が熱硬化性樹脂の硬化反応が開始される温度より低くなるように硬化剤を選択することが好ましい。これにより、熱硬化性樹脂中の官能基とシランカップリング剤の官能基の反応を優先的、選択的に行うことができるため、銅箔と樹脂組成物の密着性がより高くなる。エポキシ樹脂を含む絶縁樹脂組成物に対する熱硬化型潜在性硬化剤としては、ジシアンジアミド、ジヒドラジド化合物、イミダゾール化合物、アミン−エポキシアダクトなどの固体分散−加熱溶解型硬化剤や尿素化合物、オニウム塩類、ボロントリクロライド・アミン塩類、ブロックカルボン酸化合物などの反応性基ブロック型硬化剤が挙げられる。
【0040】
次に、図1(a)の積層板のキャリア箔3上からレーザー照射を行い、穴あけすることで層間接続用の貫通スルーホール4を形成する(図1(b))。この場合、COやCO、エキシマ等の気体レーザーやYAG等の固体レーザーを用いるのが好適である。また、レーザー穴あけの前にエッチングや酸化還元処理等によりキャリア箔の粗面化処理を行い、穴あけ性を向上させることが好ましい。この場合、粗面化処理を銅箔に対しては行わないので、従来のプロセスのように回路形成性を損ねることがなく、好適である。また、レーザー照射前に、キャリア箔、またはキャリア箔と銅箔に窓穴を形成し、その後に、キャリア箔上から窓穴より大きな径のレーザー光で穴あけを行う方法もある。この場合のキャリア箔は平滑に近いものを用いる。そうすることでキャリア箔をレーザーマスクとして機能させることができる。
【0041】
次にレーザー穴あけ後にキャリア箔3を引き剥がす(図1(c))。次いで銅箔2上及び貫通スルーホール4内部に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオンやパラジウムコロイドを使用する。
【0042】
次に図1(d)に示すように触媒核を付与した銅箔2上及び貫通スルーホール4内部に薄付けの無電解めっき層5を形成する。この無電解めっきには、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電気めっきが行うことができる厚さであればよく、0.1〜1μm程度で十分である。
【0043】
次に図1(e)に示すように無電解めっき層5上にめっきレジスト6を形成する。めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度かより厚い膜厚にするのが好適である。めっきレジストに使用できる樹脂には、PMER P−LA900PM(東京応化株式会社製、商品名)のような液状レジストや、HW−425(日立化成工業株式会社、商品名)、RY−3025(日立化成工業株式会社、商品名)等のドライフィルムがある。ビアホール上と導体回路となるべき個所はめっきレジストを形成しない。
【0044】
次に図1(f)に示すように電気めっきにより回路パターン7を形成する。電気めっきには、通常プリント配線板で使用される硫酸銅電気めっきが使用できる。めっきの厚さは、回路導体として使用できればよく、1〜100μmの範囲である事が好ましく、5〜50μmの範囲である事がより好ましい。
【0045】
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いてレジスト6の剥離を行い、パターン部以外の銅をエッチング除去することで、2層より成るコア基板が完成する(図1(g))。このとき用いるエッチング液は、特に限定されないが、10〜300g/Lの硫酸及び10〜200g/Lの過酸化水素を主成分とするエッチング液を用いることが配線形成性を良好にするために好ましい。
【0046】
さらに、上記2層より成るコア基板の表面の内層導体回路を粗面化し、この回路上に形成される層間絶縁樹脂組成物層との密着性を向上させる。具体的にはコア基板の上に針状の無電解めっきを形成する方法や内層銅パターンを酸化(黒化)―還元処理する方法、内層銅パターンをエッチングする方法等がある。
【0047】
次にコア基板の上に、図1(h)に示す様に片面銅箔付樹脂組成物をラミネートとする。銅箔9の外側にはキャリア箔10が形成されている。絶縁層8の厚みは10〜100μm程度、望ましくは20〜60μmがよく、銅箔9の厚みは0.3〜3μmが好適である。上記の片面銅箔付樹脂組成物は、例えば、絶縁樹脂組成物のワニスを銅箔にキスコーター、ロールコーター、コンマコーター等を用いて塗布するか或いはフィルム状の絶縁樹脂組成物を銅箔にラミネートすることなどの方法により得ることができる。また、ここで用いる絶縁樹脂組成物、銅箔およびキャリア箔は、前述の積層板の時と同様のものを用いることができる。樹脂ワニスを銅箔に塗布する場合は、その後、加熱ならびに乾燥させるが、条件は100〜200℃の温度で1〜30分とするのが適当であり、加熱、乾燥後の樹脂組成物中における残留溶剤量は、0.2〜10%程度が適当である。フィルム状の樹脂を銅箔にラミネートする場合は、50〜150℃、0.1〜5MPaの条件で真空或いは大気圧の条件が適当である。また、コア基板とプリプレグ、銅箔を積層プレスする方法もある。
【0048】
次いで、図1(i)に示す様にキャリア箔10の上からレーザー照射を行い、層間絶縁樹脂組成物層にIVH11を形成する。IVHを形成する方法としては前述の貫通スルーホール4を形成した方法と同様でよいが、ダイレクトレーザー穴あけ法を用いることが簡単で好ましい。
【0049】
次いで、図1(j)に示す様に、層間接続用の導電性ペースト12をスキージ等で塗布する。IVHの充填に用いる導電性ペーストは、導電フィラーとして銀、銅、カーボン等を、バインダーとしてエポキシ樹脂、フェノール樹脂等の熱硬化性樹脂を含むものを用いることが出来る。また、充填後の導電性ペーストを硬化させることが望ましい。導電性ペーストが十分硬化していないと、後の加熱でペースト樹脂の架橋密度が増し、体積収縮によるボイドやクラック、界面破壊が発生し、接続信頼性が低下する。導電性ペーストのバインダーは再硬化しないものが好ましい。
【0050】
次いで図1(k)に示すようにキャリア箔10を引き剥がす。
【0051】
次いで銅箔9上及びIVH11に充填された導電性ペースト12上に触媒核を付与する。触媒核の付与には、貴金属イオンやパラジウムコロイドを使用する。
【0052】
次に図1(l)に示すように触媒核を付与した銅箔9上及びIVH11に充填された導電性ペースト12上に薄付けの無電解めっき層13を形成する。この無電解めっきには、CUST2000(日立化成工業株式会社製、商品名)やCUST201(日立化成工業株式会社製、商品名)等の市販の無電解銅めっきが使用できる。これらの無電解銅めっきは硫酸銅、ホルマリン、錯化剤、水酸化ナトリウムを主成分とする。めっきの厚さは次の電気めっきが行うことができる厚さであればよく、0.1〜1μm程度で十分である。ただし、上記のように、層間接続に導電性ペーストを用いた場合、無電解めっきを省略することもできる。
【0053】
次に図1(m)に示すように無電解めっき層13上の所定位置にめっきレジスト14を形成する。めっきレジストの厚さは、その後めっきする導体の厚さと同程度かより厚い膜厚にするのが好適である。めっきレジストに使用できる樹脂には、PMER P−LA900PM(東京応化株式会社製、商品名)のような液状レジストや、HW−425(日立化成工業株式会社、商品名)、RY−3025(日立化成工業株式会社、商品名)等のドライフィルムがある。導体回路となるべき個所はめっきレジストを形成しない。
【0054】
次に図1(n)に示すように電気めっきにより回路パターン15を形成する。電気めっきには、通常プリント配線板で使用される硫酸銅電気めっきが使用できる。めっきの厚さは、回路導体として使用できればよく、1〜100μmの範囲である事が好ましく、5〜50μmの範囲である事がより好ましい。
【0055】
次にアルカリ性剥離液や硫酸あるいは市販のレジスト剥離液を用いてレジスト14の剥離を行い、パターン部以外の銅をエッチング除去することで4層の基板を得ることができる(図1(o))。このとき用いるエッチング液は、特に限定されないが、10〜300g/Lの硫酸及び10〜200g/Lの過酸化水素を主成分とするエッチング液を用いることが配線形成性を良好にするために好ましい。
【0056】
さらに、図1(o)の基板の回路パターン上に金めっきを行うことも出来る。金めっきの方法としては、SA―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような活性化処理液で導体界面の活性化処理を行い、NIPS―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような無電解ニッケルめっきを1〜10μm程度行い、HGS―100(日立化成工業株式会社製、商品名)のような置換金めっきを0.01〜0.1μm程度行った後にHGS―2000(日立化成工業株式会社製、商品名)のような無電解金めっきを0.1〜1μm程度行う。
【0057】
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
【0058】
【実施例】
(実施例1)
下記に示す銅箔を作製した。
【0059】
(銅箔)
幅510mm、厚み35μmの電解銅箔(キャリア銅箔)の光択面に下記の条件でクロムめっきを連続的に行って1.0mg/dmの厚さのクロムめっき層(剥離層)を形成した。クロムめっき形成後の表面粗度Rz=0.5μmであった。なお、表面粗さはJIS−B−0601に基づき測定した。
クロムめっき条件
・液組成:三酸化クロム250g/L、硫酸2.5g/L
・浴温:25℃
・アノード:鉛
・電流密度20A/dm
【0060】
次に下記に示す光択めっき条件で厚さ1.0μmの電気銅めっきを行った。電気銅めっき終了後の金属箔表面粗さRz=0.6μmであった。
硫酸銅めっき条件
・液組成:硫酸銅5水和物100g/L、硫酸150g/L、塩化物イオン30ppm
・浴温:25℃
・アノード:鉛
・電流密度:10A/dm
【0061】
次に下記に示すように電気めっきにより亜鉛防錆処理を行った。
・液組成:亜鉛20g/L,硫酸70g/L
・浴温:40℃
・アノード:鉛
・電流密度:15A/dm
・電解時間:10秒
【0062】
次に引き続き下記に示すクロメート処理を行った。
・液組成:クロム酸5.0g/L
・pH11.5
・浴温:55℃
・アノード:鉛
・浸漬時間:5秒
【0063】
次に下記に示すシランカップリング処理を行った。
・液組成:3−アミノプロピルトリメトキシシラン5.0g/L
・液温25℃
・浸漬時間10秒
【0064】
シランカップリング処理後、銅箔を120℃で乾燥してカップリング剤を銅箔表面に吸着させた。そのときの銅箔表面粗さはRz=0.6μmであった。
【0065】
下記に示す絶縁樹脂組成物を作成した。
【0066】
(絶縁樹脂組成物)
ポリフェニレンエーテル樹脂(PKN4752、日本ジーイープラスチックス株式会社製商品名)20重量%、2,2−ビス(4−シアナトフェニル)プロパン(ArocyB−10、旭チバ株式会社製商品名)40重量%、難燃剤としてリン含有フェノール化合物(HCA−HQ、三光化学株式会社製商品名)8重量%、硬化触媒としてナフテン酸マンガン(Mn含有量=6重量%、日本化学産業株式会社製)0.1重量%、耐湿性向上の目的で2,2−ビス(4−グリシジルフェニル)プロパン(DER331L、ダウケミカル日本株式会社製商品名)32重量%をトルエンに80℃で加熱溶解させ、ポリフェニレンエーテル−シアネート系絶縁樹脂組成物ワニスを作製した。
【0067】
上記で作成した銅箔の表面に上記の絶縁樹脂組成物ワニスを乾燥後の厚みが50μmとなるようにロールコーターにて塗布し、図2(a)に示すようなキャリア付の樹脂付き銅箔を得た。
【0068】
その一方で、図2(b)に示すように、絶縁基材に厚さ18μmの銅箔が両面に貼り合わされた厚さ0.2mmのガラス布基材エポキシ銅張積層板であるMCL−E−679(日立化成工業株式会社製、商品名)を用い、その不要な箇所の銅箔をエッチング除去し、貫通スルーホール19を形成して、内層導体回路20を形成し、内層回路板21を作製した。
【0069】
その内層回路板21の内層導体回路20の処理を、MEC etch BOND CZ−8100(メック株式会社製、商品名)を用い、液温35℃、スプレー圧0.15MPの条件で、スプレー噴霧処理し、銅表面を粗面化して、粗さ3μm程度の凹凸を作り、MEC etch BOND CL−8300(メック株式会社製、商品名)を用いて、液温25℃、浸漬時間20秒間の条件で浸漬して、銅表面に防錆処理を行った。
【0070】
図2(c)に示すように、図2(a)で作製したキャリア付の樹脂付金属箔を内層回路板21に、200℃、3MPaの条件で60分加熱加圧ラミネートした。その後、MEC etch BOND CZ−8100(メック株式会社製、商品名)を用い、液温35℃、スプレー圧0.15MPの条件で、スプレー噴霧処理し、キャリア銅箔16表面を粗面化して、粗さ3μm程度の凹凸を作った。
【0071】
引き続き図2(d)に示すように、キャリア銅箔16上から炭酸ガスインパクトレーザー穴あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)により、直径80μmのIVH22をあけた後、図2(e)に示すように、キャリア銅箔16の引き剥がしを行った。その後過マンガン酸カリウム65g/Lと水酸化ナトリウム40g/Lの混合水溶液に、液温70℃で20分間浸漬し、スミアの除去を行った。
【0072】
その後パラジウム溶液であるHS−202B(日立化成工業株式会社製、商品名)に、25℃で15分間浸漬し、触媒を付与した後、CUST−201(日立化成工業株式会社製、商品名)を使用し、液温25℃、30分の条件で無電解銅めっきを行い、図2(f)に示すように厚さ0.3μmの無電解銅めっき層23を形成した。
【0073】
図2(g)に示すように、ドライフィルムフォトレジストであるRY−3025(日立化成工業株式会社製、商品名)を、無電解めっき層の表面にラミネートし、電解銅めっきを行う箇所をマスクしたフォトマスクを介して紫外線を露光し、現像してめっきレジスト24を形成した。
【0074】
図2(h)に示すように、硫酸銅浴を用いて、液温25℃、電流密度1.0A/dmの条件で、電解銅めっきを20μmほど行い、最小回路導体幅/回路導体間隔(L/S)=20/20μmとなるように回路パターン25を形成した。
【0075】
次に図2(i)に示すように、レジスト剥離液であるHTO(ニチゴー・モートン株式会社製、商品名)でレジスト24の除去を行った後にHSO20g/L、H10g/Lの組成のエッチング液を用いてパターン部以外の銅をエッチング除去した。
【0076】
最後に表1に示す条件で導体回路に金めっき26を行った(図2(i))。最小回路導体幅/回路導体間隔(L/S)は20/20μmであった。
【0077】
【表1】

Figure 0004300870
【0078】
(実施例2)
キャリア付きの樹脂付き金属箔を内層回路板に積層した後、キャリア銅箔表面の粗面化処理を行わず、15μm厚ドライフィルムフォトレジストであるRY−3015(日立化成工業株式会社製、商品名)をキャリア銅箔表面上にラミネートし、IVHを形成する箇所をマスクしたフォトマスクを介して紫外線を露光し、現像してエッチングレジストを形成し、200g/Lの塩化第二鉄溶液で処理することで銅箔に直径80μmの窓穴を形成し、レジストを剥離した。その後、炭酸ガスインパクトレーザー穴あけ機L−500(住友重機械工業株式会社製、商品名)によりレーザー径150μmのレーザーを照射し、直径80μmのIVHを形成した後、キャリアを剥離したこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
【0079】
(実施例3)
IVH形成後、銅フィラーとフェノールバインダーからなる導電性ペーストNF2000(タツタ電線株式会社製、商品名)を、IVHにスクリーン印刷法で充填し、引き続き充填した導電性ペーストを完全硬化するため、基板全体を110℃で15分加熱し、さらに170℃で60分加熱した後、キャリア銅箔の引き剥がしを行ったこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
【0080】
(比較例1)
キャリア銅箔の引き剥がしを行った後に、銅箔上からダイレクトレーザー穴あけを行ったこと以外は実施例1と同様に基板を作製した。
【0081】
(特性評価)
穴あけ性の評価
実施例1〜3、比較例1で得られた基板のIVH形状の評価を行った。真円であれば〇とし、いびつな形状であれば×とした。
【0082】
接続信頼性評価
実施例1〜3、比較例1で得られた基板の接続信頼性評価を行った。接続信頼性評価は図3に示すパターンを用いた。図3に示したパターンの仕様を表2に示す。接続信頼性評価は−65℃、30分→125℃、30分を1サイクルとし、1000サイクル後の抵抗値変化が初期値の±10%以内であれば合格とした。
【0083】
【表2】
Figure 0004300870
【0084】
(結果)
実施例1〜3、および比較例1で得られた基板の穴あけ性、および抵抗値変化の結果を表3に示す。
【0085】
【表3】
Figure 0004300870
【0086】
実施例1〜3で作製した基板は、穴あけ性と接続信頼性が供に良好であった。その一方で比較例1の条件で作製した基板は、銅箔のレーザー反射率が高いため穴あけ性が悪く、穴がいびつな形状になり、接続信頼性も悪かった。
【0087】
【発明の効果】
以上示したように、本発明によれば、銅箔を薄くすると問題になるIVHの穴あけ性と生産性を同時に満足し、微細回路表面に凹凸のない、電気特性が良好なプリント配線板の製造方法を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるプリント配線板の製造工程の一例を示す断面図である。
【図2】実施例1のプリント配線板の製造工程を示す断面図である。
【図3】接続信頼性評価パターンの断面図である。
【符号の説明】
1 プリプレグ
2 銅箔
3 キャリア箔
4 貫通スルーホール
5 無電解めっき層
6 めっきレジスト
7 回路パターン
8 絶縁層
9 銅箔
10 キャリア箔
11 IVH
12 導電性ペースト
13 無電解めっき層
14 めっきレジスト
15 回路パターン
16 キャリア銅箔
17 銅箔
18 絶縁樹脂組成物
19 貫通スルーホール
20 内層導体回路
21 内層回路板
22 IVH
23 無電解めっき層
24 めっきレジスト
25 回路パターン
26 金めっき
27 外層回路パターン
28 内層回路パターン
29 IVH
30 絶縁樹脂組成物層[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a method for manufacturing a printed wiring board.
[0002]
[Prior art]
In recent years, there has been an increasing demand for downsizing, weight reduction, and speeding up of electronic devices, and the density of printed wiring boards has been increasing. A method for manufacturing printed wiring boards using a semi-additive method using electroplating has attracted attention. . In this semi-additive method, as shown in Patent Document 1, after forming a hole that becomes IVH with a laser or the like on the surface of a resin on which a circuit is to be formed, unevenness of several μm is formed on the resin by chemical roughening, and a Pd catalyst is formed. It is a technique that removes the power supply layer that exists in parts other than the resist and the circuit after performing electroless plating of about 1 μm, forming a pattern electroplating resist, forming a circuit by pattern electroplating, and performing side etching Compared with a subtractive method having a large size, finer wiring can be formed. In this method, in order to express unevenness of several μm at the time of chemical roughening, it is necessary to disperse a resin soluble in an acid or an oxidizing agent in the resin as disclosed in Patent Document 2.
[0003]
Further, there is a method of forming a circuit on a copper foil with resin by a semi-additive method. In recent years, in order to reduce the thickness of the copper foil, a peelable type copper foil in which a copper foil having a thickness of 5 μm or less is formed on a supporting copper foil as described in Patent Document 3 and Patent Document 4 is used. It is done. In this case, there is a method of forming an interstitial via hole (IVH) having the same diameter as the window hole by forming a window hole on the copper foil and irradiating a laser having a laser diameter larger than that of the window hole. . Alternatively, there is a method of forming an interstitial via hole (IVH) by irradiating a laser having a smaller diameter than the window hole. Alternatively, as disclosed in Patent Document 5, there is also a method (direct laser drilling method) in which a hole is directly formed in a copper foil using a copper foil having a metal or alloy layer other than copper on the copper foil. Alternatively, direct laser drilling can be performed after the copper foil is roughened by oxidation-reduction treatment or the like to improve laser absorption.
[0004]
[Patent Document 1]
JP-A-11-186716
[Patent Document 2]
JP 9-208911 A
[Patent Document 3]
JP2001-140090
[Patent Document 4]
JP-A-2001-8992
[Patent Document 5]
JP2001-253012
[Patent Document 6]
International Publication Number WO00 / 69238
[0005]
[Problems to be solved by the invention]
As described above, when a resin soluble in an acid or an oxidizing agent is dispersed in the resin, the electrical characteristics tend to deteriorate. Furthermore, since the resin is limited, it is difficult to satisfy various requirements for insulating layers such as a low thermal expansion coefficient, a low dielectric constant, and a low dielectric loss tangent. In that respect, the method of forming a circuit on a copper foil with resin by a semi-additive method has a wide degree of freedom of resin, and it is easy to satisfy the requirements for various insulating layers such as low thermal expansion coefficient, low dielectric constant, and low dielectric loss tangent. There is an advantage of becoming. The method using a copper foil with resin is excellent in electrical characteristics because a circuit can be formed on a smooth surface by chemically bonding a coupling agent formed on the copper foil and the resin.
[0006]
However, in this case, if the copper foil thickness is 3 μm or less, the copper foil does not function as a laser mask. Therefore, a window hole is formed on the copper foil, and the interstitial is irradiated by irradiating a laser having a laser diameter larger than the window hole. The method of forming the Char via hole (IVH) becomes unusable. Also, a method of forming an interstitial via hole (IVH) by forming a window hole on a copper foil and irradiating a laser having a laser diameter smaller than the window hole has a surface roughness (Rz) of the insulating resin layer of 2 μm. When it becomes below, since it becomes impossible to obtain sufficient adhesion strength between the insulating resin layer surface exposed between the IVH outer periphery and the window hole outer periphery and the copper plating formed on the resin layer surface for interlayer conduction, Unusable. In addition, the method of directly punching a copper foil having a metal / alloy layer other than copper on the copper foil requires an extra step of etching away the metal / alloy layer other than copper. Then, it is not preferable. Alternatively, the method of performing direct laser drilling after roughening the copper foil by redox treatment or the like and improving the laser absorbency not only adversely affects the smoothness of the circuit surface, but also pinholes due to redox treatment etc. May occur.
[0007]
In view of the above, the present invention provides a method for producing a printed wiring board that satisfies both IVH punchability and productivity, which are problematic when the copper foil is thinned, and that has no irregularities on the surface of a fine circuit and good electrical characteristics. The purpose is to do.
[0008]
[Means for Solving the Problems]
That is, the present invention is characterized by the following (1) to (5).
[0009]
(1) In a method for manufacturing a printed wiring board having a step of producing a conductor circuit by plating using a copper foil formed on an insulating resin composition layer as a power feeding layer, the surface of the copper foil not contacting the insulating resin composition layer A peelable metal layer is formed, and after a hole is formed by laser irradiation from above the peelable metal layer, the peelable metal layer is peeled off. Production method.
[0010]
(2) The method for producing a printed wiring board according to (1), wherein a window hole is formed in the peelable metal layer before the laser irradiation step.
[0011]
(3) The method for producing a printed wiring board according to (1) or (2), further comprising a step of printing a conductive paste in a hole vacated by laser irradiation before peeling off the peelable metal layer. Method.
[0012]
(4) The method for producing a printed wiring board according to any one of (1) to (3), wherein the copper foil has a thickness of 3 μm or less.
[0013]
(5) The method for producing a printed wiring board according to any one of (1) to (4) above, wherein the surface roughness (Rz) of the copper foil is 2 μm or less on both sides.
[0014]
According to the manufacturing method of the present invention as described above, it is possible to efficiently perform drilling as designed without roughening the circuit surface, and as a result, to provide a printed wiring board having excellent electrical characteristics. Is possible. In particular, it is suitable when the copper foil is a copper foil having a thickness of 3 μm or less, a copper foil having a smooth surface that is not substantially roughened, or a copper foil having both thickness and smoothness. is there.
[0015]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Hereinafter, a method for producing a printed wiring board by the production method of the present invention will be described with reference to FIG. 1, but the present invention is not limited to this.
[0016]
First, a core substrate composed of two layers is manufactured. When producing a core substrate, the laminated board by which the carrier foil 3 which is a metal layer which can peel the copper foil 2 on both surfaces of the prepreg 1 as shown to Fig.1 (a) was produced.
[0017]
The prepreg is obtained by impregnating or coating an insulating resin composition on a base material, and known base materials used for various laminates for electrical insulating materials can be used as the base material. Examples of the material of the substrate include inorganic fibers such as E glass, D glass, S glass, and Q glass, organic fibers such as polyimide, polyester, and tetrafluoroethylene, and mixtures thereof. These base materials have shapes such as woven fabric, non-woven fabric, low-ink, chopped strand mat, surfacing mat, etc., and the material and shape are selected depending on the intended use and performance of the molded product, and can be used alone or as required. It can be used from more than a variety of materials and shapes. There is no particular limitation on the thickness of the base material, but usually about 0.03 to 0.5 mm is used, and the surface treated with a silane coupling agent or the like or mechanically opened is heat resistant. From the viewpoint of properties, moisture resistance, and workability.
[0018]
Such a base material is usually impregnated or coated with an insulating resin composition so that the resin content of the prepreg after drying is 20 to 90% by weight, and is usually 1 at a temperature of 100 to 200 ° C. A semi-cured (B-stage) prepreg can be obtained by heating and drying for 30 minutes. And the laminated board as shown to Fig.1 (a) can be obtained by laminating | stacking usually 1-20 sheets of obtained prepregs, and heat-pressing with the structure which has arrange | positioned copper foil on the both surfaces. As a molding condition, it may be a method applied to a normal laminated plate, for example, using a multistage press, a multistage vacuum press, continuous molding, an autoclave molding machine, etc., and usually a temperature of 100 to 250 ° C., a pressure of 0.2 to 10 MPa, It shape | molds in the range of heating time 0.1 to 5 hours, or it carries out on the conditions of vacuum or atmospheric pressure on the conditions of lamination conditions 50-150 degreeC and 0.1-5 MPa using a vacuum laminating apparatus. Although the thickness of the prepreg layer used as an insulating resin composition layer changes with uses, the thickness of 0.1-5.0 mm is good normally.
[0019]
The said insulating resin composition can use the well-known customary insulating resin composition used as an insulating material of a printed wiring board. Usually, a thermosetting resin having good heat resistance and chemical resistance is used as a base. Examples of the thermosetting resin include, but are not limited to, a phenol resin, an epoxy resin, a cyanate resin, a maleimide resin, an isocyanate resin, a benzocyclobutene resin, and a vinyl resin. One type of thermosetting resin may be used alone, or two or more types may be mixed and used.
[0020]
Among thermosetting resins, epoxy resins are particularly important because they are widely used as insulating resins because they are excellent in heat resistance, chemical resistance and electrical properties and are relatively inexpensive. Epoxy resins include bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, bisphenol S type epoxy resin, alicyclic epoxy resin, aliphatic chain epoxy resin, phenol novolac type epoxy resin, cresol novolac type epoxy resin, bisphenol A. Novolac epoxy resin, diglycidyl etherified product of biphenol, diglycidyl etherified product of naphthalene diol, diglycidyl etherified product of phenol, diglycidyl etherified product of alcohol, and alkyl-substituted products, halides, hydrogenated products, etc. Is exemplified. One type of epoxy resin may be used alone, or two or more types may be mixed and used. The curing agent used together with the epoxy resin can be used without limitation as long as it cures the epoxy resin. For example, polyfunctional phenols, polyfunctional alcohols, amines, imidazole compounds, acid anhydrides, organic There are phosphorus compounds and their halides. These epoxy resin curing agents may be used alone or in combination of two or more.
[0021]
The cyanate resin is a resin that generates a cured product having a triazine ring as a repeating unit by heating, and the cured product is excellent in dielectric characteristics, and is often used particularly when high-frequency characteristics are required. Examples of cyanate resins include 2,2-bis (4-cyanatophenyl) propane, bis (4-cyanatophenyl) ethane, 2,2-bis (3,5-dimethyl-4-cyanatophenyl) methane, , 2-bis (4-cyanatophenyl) -1,1,1,3,3,3-hexafluoropropane, α, α′-bis (4-cyanatophenyl) -m-diisopropylbenzene, phenol novolac and Examples include cyanate esterified products of alkylphenol novolac. Among them, 2,2-bis (4-cyanatophenyl) propane is preferable because it has a particularly good balance between the dielectric properties and curability of the cured product and is inexpensive. Moreover, the said cyanate resin may be used individually by 1 type, and may mix and use 2 or more types. Moreover, the cyanate resin used here may be partially oligomerized in advance to a trimer or a pentamer.
[0022]
Furthermore, a curing catalyst or a curing accelerator may be added to the cyanate resin. As the curing catalyst, metals such as manganese, iron, cobalt, nickel, copper, and zinc are used. Specifically, organic metal salts such as 2-ethylhexanoate, naphthenate, octylate, and acetylacetone are used. Used as organometallic complexes such as complexes. These may be used alone or in combination of two or more. Phenols are preferably used as the curing accelerator, and monofunctional phenols such as nonylphenol and paracumylphenol, bifunctional phenols such as bisphenol A, bisphenol F, and bisphenol S, or polyfunctional phenols such as phenol novolac and cresol novolac. Etc. can be used. These may be used alone or in combination of two or more.
[0023]
In addition, the insulating resin composition may be blended with a thermoplastic resin in consideration of dielectric properties, impact resistance, film processability, and the like. Examples of the thermoplastic resin include, but are not limited to, fluororesin, polyphenylene ether, modified polyphenylene ether, polyphenylene sulfide, polycarbonate, polyether imide, polyether ether ketone, polyarylate, polyamide, polyamide imide, and polybutadiene. I don't mean. One type of thermoplastic resin may be used alone, or two or more types may be mixed and used.
[0024]
Among thermoplastic resins, blending polyphenylene ether and modified polyphenylene ether is useful because it improves the dielectric properties of the cured product. Examples of polyphenylene ether and modified polyphenylene ether include poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether, poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether and polystyrene alloyed polymer, poly Alloyed polymer of (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether and styrene-butadiene copolymer, Alloyed polymer of poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether and styrene-maleic anhydride copolymer Alloying polymer of poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether and polyamide, alloying polymer of poly (2,6-dimethyl-1,4-phenylene) ether and styrene-butadiene-acrylonitrile copolymer, etc. Is mentioned. In addition, in order to impart reactivity and polymerizability to polyphenylene ether, functional groups such as amino groups, epoxy groups, carboxyl groups, styryl groups, and methacryl groups are introduced at the ends of polymer chains, or amino groups are introduced into the side chains of polymer chains. In addition, a functional group such as an epoxy group, a carboxyl group, a styryl group, or a methacryl group may be introduced.
[0025]
Among thermoplastic resins, polyamideimide resin is useful because it has excellent heat resistance and moisture resistance, and also has good adhesion to metal. Among the raw materials of polyamideimide, trimellitic anhydride, trimellitic anhydride monochloride, as the acid component, and metaphenylene diamine, paraphenylene diamine, 4,4′-diaminodiphenyl ether, 4,4′- as the amine component. Examples include, but are not limited to, diaminodiphenylmethane, bis [4- (aminophenoxy) phenyl] sulfone, 2,2′-bis [4- (4-aminophenoxy) phenyl] propane, and the like. In order to improve drying property, it may be modified with siloxane. In this case, siloxane diamine is used as the amino component. In consideration of film processability, it is preferable to use a molecular weight of 50,000 or more.
[0026]
The insulating resin composition may be mixed with an inorganic filler. Examples of the inorganic filler include alumina, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, clay, talc, antimony trioxide, antimony pentoxide, zinc oxide, fused silica, glass powder, quartz powder, and shirasu balloon. These inorganic fillers may be used alone or in combination of two or more.
[0027]
Moreover, the insulating resin composition may contain an organic solvent. Examples of the organic solvent include aromatic hydrocarbon solvents such as benzene, toluene, xylene, and trimethylbenzene; ketone solvents such as acetone, methyl ethyl ketone, and methyl isobutyl ketone; ether solvents such as tetrahydrofuran; isopropanol, butanol Alcohol solvents such as 2-etherethanol solvents such as 2-methoxyethanol and 2-butoxyethanol; amide solvents such as N-methylpyrrolidone, N, N-dimethylformamide, and N, N-dimethylacetamide. May be used together as appropriate. When the prepreg is produced, the amount of the solvent in the varnish is preferably in the range of 40 to 80% by weight, and the viscosity of the varnish is preferably in the range of 20 to 100 cP at 25 ° C.
[0028]
Moreover, the insulating resin composition may contain a flame retardant. Examples of the flame retardant include bromine compounds such as decabromodiphenyl ether, tetrabromobisphenol A, tetrabromophthalic anhydride, tribromophenol, triphenyl phosphate, tricresyl phosphate, trixyl phosphate, cresyl diphenyl phosphate Phosphorus compounds such as magnesium hydroxide, metal hydroxides such as aluminum hydroxide, red phosphorus and modified products thereof, antimony compounds such as antimony trioxide and antimony pentoxide, and triazine compounds such as melamine, cyanuric acid and melamine cyanurate A known and customary flame retardant can be used.
[0029]
In addition, the insulating resin composition is prepared by adding various additives and fillers such as a curing agent, a curing accelerator, thermoplastic particles, a colorant, an ultraviolet opaque agent, an antioxidant and a reducing agent as necessary. You can also
[0030]
In the copper foil used in the present invention, a peelable metal layer is formed at least on the surface not in contact with the insulating resin composition layer. Such a copper foil is called a peelable copper foil, and the peelable metal layer is called a carrier foil..
[0031]
When manufacturing a peelable type ultrathin copper foil, for example, if it is a copper sulfate bath on a carrier foil having a thickness of 10 to 50 μm, sulfuric acid 50 to 100 g / L, copper 30 to 100 g / L, liquid temperature 20 ° C. to 80 ° C. ° C, current density 0.5-100 A / dm2In the case of a copper pyrophosphate bath, potassium pyrophosphate 100-700 g / L, copper 10-50 g / L, liquid temperature 30 ° C.-60 ° C., pH 8-12, current density 1-10 A / dm2The copper foil is formed under the conditions described above. The thickness of the copper foil is preferably 3.0 μm or less, and more preferably 0.3 to 3.0 μm. In consideration of punchability, the metal layer serving as the carrier foil is preferably copper, nickel, tin, zinc, chromium, molybdenum, cobalt, or an alloy thereof. Moreover, when performing direct laser drilling, in order to make it easy to absorb a laser beam, it is preferable that surface roughness Rz of the surface which does not contact copper foil is 4.0 micrometers or more. Moreover, you may form a metal oxide layer or an organic substance layer as a peeling layer between carrier foil and copper foil.
[0032]
In addition, the copper foil used in the present invention is formed by forming a bumpy electrodeposit layer (referred to as commonly used plating: refer to Japanese Patent Publication No. 8-21618) on the surface, oxidation treatment, reduction treatment, etching, and the like. It is preferable that the roughening treatment is not performed. Therefore, as for the surface roughness of the copper foil used in the present invention, the 10-point average roughness (Rz) shown in JIS B0601 is preferably 2.0 μm or less on both sides, more preferably 1.5 μm or less. It is particularly preferable that the thickness is 0.0 μm or less.
[0033]
In the case of a copper sulfate bath, the production conditions of such a copper foil are 50 to 100 g / L of sulfuric acid, 30 to 100 g / L of copper, a liquid temperature of 20 to 80 ° C., and a current density of 0.5 to 100 A / dm.2In the case of a copper pyrophosphate bath, potassium pyrophosphate 100-700 g / L, copper 10-50 g / L, liquid temperature 30 ° C.-60 ° C., pH 8-12, current density 1-10 A / dm2These conditions are generally used well, and various additives may be added in consideration of the physical properties and smoothness of copper.
[0034]
Moreover, it is preferable to perform the rust prevention process which used either nickel, tin, zinc, chromium, molybdenum, cobalt, or those alloys for the resin composition layer adhesion surface of the copper foil used for this invention. In these methods, a thin film is formed on a copper foil by sputtering, electroplating or electroless plating, but electroplating is preferable from the viewpoint of cost. Specifically, plating is performed using a plating layer containing one or more metal salts of nickel, tin, zinc, chromium, molybdenum, and cobalt. In order to facilitate the precipitation of metal ions, a complexing agent such as citrate, tartrate or sulfamic acid can be added in the required amount. The plating solution is usually used in an acidic region and is performed at a temperature of room temperature to 80 ° C. Plating is usually 0.1 to 10 A / dm current density2The energization time is appropriately selected from the range of 1 to 60 seconds, preferably 1 to 30 seconds. The amount of rust-proofing metal varies depending on the type of metal, but is 10 to 2000 μg / dm in total.2Is preferred. If the rust preventive treatment is too thick, it may cause etching inhibition and deterioration of electrical characteristics, and if it is too thin, it may cause a reduction in peel strength with the resin.
[0035]
Furthermore, if a chromate treatment layer is formed on the rust prevention treatment, it is useful because a reduction in peel strength with the resin can be suppressed. In general, an aqueous solution containing hexavalent chromium ions is used. The chromate treatment can be performed by a simple immersion treatment, but is preferably performed by a cathode treatment. Sodium dichromate 0.1-50 g / L, pH 1-13, bath temperature 0-60 ° C., current density 0.1-5 A / dm2The electrolysis time is preferably 0.1 to 100 seconds. It can also carry out using chromic acid or potassium dichromate instead of sodium dichromate.
[0036]
In the present invention, it is preferable that a silane coupling agent is further adsorbed on the antirust treatment. Examples of the silane coupling agent include 3-glycidoxypropyltrimethoxysilane, epoxy-functional silanes such as 2- (3,4-epoxycyclohexyl) ethyltrimethoxysilane, 3-aminopropyltrimethoxysilane, and N-2. Amino-functional silanes such as-(aminoethyl) 3-aminopropyltrimethoxysilane, N-2- (aminoethyl) 3-aminopropylmethyldimethoxysilane, vinyltrimethoxysilane, vinylphenyltrimethoxysilane, vinyltris (2- Olefin functional silane such as methoxyethoxy) silane, acrylic functional silane such as 3-acryloxypropyltrimethoxysilane, methacryl functional silane such as 3-methacryloxypropyltrimethoxysilane, 3-mercaptopropyltrimethoxysilane Such as mercapto functional silane is used. These may be used alone or in combination. These coupling agents are dissolved in a solvent such as water at a concentration of 0.1 to 15 g / L and applied to a metal foil at a temperature of room temperature to 50 ° C. or electrodeposited to be adsorbed. These silane coupling agents form a film by condensation bonding with a hydroxyl group of a rust-preventing metal on the surface of the copper foil. After the silane coupling treatment, a stable bond is formed by heating, ultraviolet irradiation or the like. If it is heating, it is dried at a temperature of 100 to 200 ° C. for 2 to 60 seconds. 200-400 nm, 200-2500 mJ / cm for UV irradiation2Perform in the range.
[0037]
The combination of the insulating resin composition and the silane coupling agent is preferably selected so that the functional group in the insulating resin composition and the functional group of the silane coupling agent chemically react by heating. For example, when an epoxy group is contained in the insulating resin composition, the effect is more remarkably exhibited when aminofunctional silane is selected as the silane coupling agent. This is because the epoxy group and amino group easily form a strong chemical bond by heat, and this bond is extremely stable against heat and moisture. As a combination for forming such a chemical bond, epoxy group-amino group, epoxy group-epoxy group, epoxy group-mercapto group, epoxy group-hydroxyl group, epoxy group-carboxyl group, epoxy group-cyanato group, amino group- Examples include hydroxyl group, amino group-carboxyl group, amino group-cyanato group and the like.
[0038]
When the insulating resin composition contains an epoxy resin that is liquid at room temperature, the viscosity at the time of melting is greatly reduced, so that the wettability at the adhesion interface is improved, and a chemical reaction between the epoxy resin and the coupling agent is likely to occur. As a result, a strong peel strength can be obtained. Specifically, bisphenol A type epoxy resin, bisphenol F type epoxy resin, and phenol novolac type epoxy resin having an epoxy equivalent of about 200 are preferable.
[0039]
When the insulating resin composition contains a curing agent, it is particularly preferable to use a thermosetting latent curing agent as the curing agent. That is, when the functional group in the thermosetting resin and the functional group of the silane coupling agent chemically react, the reaction temperature of the functional group in the thermosetting resin and the functional group of the silane coupling agent is the same as that of the thermosetting resin. It is preferable to select the curing agent so that it is lower than the temperature at which the curing reaction is initiated. Thereby, since reaction of the functional group in a thermosetting resin and the functional group of a silane coupling agent can be performed preferentially and selectively, the adhesiveness of copper foil and a resin composition becomes higher. Thermosetting latent curing agents for insulating resin compositions containing epoxy resins include solid dispersion-heat-dissolving curing agents such as dicyandiamide, dihydrazide compounds, imidazole compounds, amine-epoxy adducts, urea compounds, onium salts, boron tri Examples thereof include reactive group block type curing agents such as chloride / amine salts and block carboxylic acid compounds.
[0040]
Next, laser irradiation is performed from above the carrier foil 3 of the laminate of FIG. 1A, and through holes 4 for interlayer connection are formed by drilling (FIG. 1B). In this case, CO2It is preferable to use a gas laser such as CO, excimer, or a solid laser such as YAG. Further, it is preferable to improve the drilling performance by performing a roughening treatment of the carrier foil by etching or oxidation-reduction treatment before laser drilling. In this case, since the roughening treatment is not performed on the copper foil, the circuit formability is not impaired as in the conventional process, which is preferable. Further, there is a method in which a window hole is formed in the carrier foil or the carrier foil and the copper foil before the laser irradiation, and then the laser foil having a diameter larger than the window hole is formed on the carrier foil. In this case, the carrier foil is almost smooth. By doing so, the carrier foil can function as a laser mask.
[0041]
Next, the carrier foil 3 is peeled off after laser drilling (FIG. 1C). Next, catalyst nuclei are provided on the copper foil 2 and inside the through-hole 4. A precious metal ion or a palladium colloid is used for imparting the catalyst nucleus.
[0042]
Next, as shown in FIG. 1D, a thin electroless plating layer 5 is formed on the copper foil 2 provided with catalyst nuclei and inside the through-hole 4. For this electroless plating, commercially available electroless copper plating such as CUST2000 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name) or CUST201 (product name of Hitachi Chemical Co., Ltd.) can be used. These electroless copper platings are mainly composed of copper sulfate, formalin, complexing agent and sodium hydroxide. The thickness of the plating is not limited as long as the next electroplating can be performed, and about 0.1 to 1 μm is sufficient.
[0043]
Next, a plating resist 6 is formed on the electroless plating layer 5 as shown in FIG. The thickness of the plating resist is preferably set to a thickness that is about the same as or thicker than the conductor to be subsequently plated. Resins that can be used for the plating resist include liquid resists such as PMER P-LA900PM (trade name, manufactured by Tokyo Ohka Co., Ltd.), HW-425 (trade name, Hitachi Chemical Co., Ltd.), RY-3025 (Hitachi Chemical). There are dry films such as Kogyo Co., Ltd. (trade name). A plating resist is not formed on the via hole and the portion to be a conductor circuit.
[0044]
Next, a circuit pattern 7 is formed by electroplating as shown in FIG. For the electroplating, copper sulfate electroplating usually used for printed wiring boards can be used. The plating thickness may be used as a circuit conductor, and is preferably in the range of 1 to 100 μm, and more preferably in the range of 5 to 50 μm.
[0045]
Next, the resist 6 is stripped using an alkaline stripping solution, sulfuric acid, or a commercially available resist stripping solution, and copper other than the pattern portion is removed by etching to complete a two-layer core substrate (FIG. 1G). ). The etching solution used at this time is not particularly limited, but it is preferable to use an etching solution mainly composed of 10 to 300 g / L sulfuric acid and 10 to 200 g / L hydrogen peroxide in order to improve the wiring formability. .
[0046]
Further, the inner layer conductor circuit on the surface of the core substrate composed of the two layers is roughened, and the adhesion with the interlayer insulating resin composition layer formed on the circuit is improved. Specifically, there are a method of forming acicular electroless plating on the core substrate, a method of oxidizing (blackening) -reducing the inner layer copper pattern, a method of etching the inner layer copper pattern, and the like.
[0047]
Next, a resin composition with a single-sided copper foil is laminated on the core substrate as shown in FIG. A carrier foil 10 is formed on the outside of the copper foil 9. The thickness of the insulating layer 8 is about 10 to 100 μm, desirably 20 to 60 μm, and the thickness of the copper foil 9 is preferably 0.3 to 3 μm. The above-mentioned resin composition with a single-sided copper foil is obtained by, for example, applying a varnish of an insulating resin composition to a copper foil using a kiss coater, roll coater, comma coater or the like, or laminating a film-like insulating resin composition on a copper foil. Can be obtained by a method such as Moreover, the thing similar to the time of the above-mentioned laminated board can be used for the insulating resin composition, copper foil, and carrier foil used here. When the resin varnish is applied to the copper foil, it is then heated and dried, but the condition is suitably 1 to 30 minutes at a temperature of 100 to 200 ° C., and in the resin composition after heating and drying The residual solvent amount is suitably about 0.2 to 10%. When laminating a film-like resin on a copper foil, a vacuum or atmospheric pressure condition is suitable under the conditions of 50 to 150 ° C. and 0.1 to 5 MPa. There is also a method of laminating and pressing a core substrate, a prepreg, and a copper foil.
[0048]
Next, as shown in FIG. 1 (i), laser irradiation is performed from above the carrier foil 10 to form IVH11 in the interlayer insulating resin composition layer. The method of forming IVH may be the same as the method of forming the through-hole 4 described above, but it is simple and preferable to use the direct laser drilling method.
[0049]
Next, as shown in FIG. 1 (j), a conductive paste 12 for interlayer connection is applied with a squeegee or the like. As the conductive paste used for filling IVH, a paste containing silver, copper, carbon or the like as a conductive filler and a thermosetting resin such as an epoxy resin or a phenol resin as a binder can be used. Moreover, it is desirable to harden the conductive paste after filling. If the conductive paste is not sufficiently cured, the crosslinking density of the paste resin is increased by subsequent heating, voids and cracks due to volume shrinkage, and interface destruction occur, and connection reliability decreases. The binder of the conductive paste is preferably not re-cured.
[0050]
Next, as shown in FIG. 1 (k), the carrier foil 10 is peeled off.
[0051]
Next, catalyst nuclei are applied on the copper foil 9 and on the conductive paste 12 filled in the IVH 11. A precious metal ion or a palladium colloid is used for imparting the catalyst nucleus.
[0052]
Next, as shown in FIG. 1 (l), a thin electroless plating layer 13 is formed on the copper foil 9 provided with catalyst nuclei and on the conductive paste 12 filled with IVH11. For this electroless plating, commercially available electroless copper plating such as CUST2000 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name) or CUST201 (product name of Hitachi Chemical Co., Ltd.) can be used. These electroless copper platings are mainly composed of copper sulfate, formalin, complexing agent and sodium hydroxide. The thickness of the plating is not limited as long as the next electroplating can be performed, and about 0.1 to 1 μm is sufficient. However, as described above, when a conductive paste is used for interlayer connection, electroless plating can be omitted.
[0053]
Next, a plating resist 14 is formed at a predetermined position on the electroless plating layer 13 as shown in FIG. The thickness of the plating resist is preferably set to a thickness that is about the same as or thicker than the conductor to be subsequently plated. Resins that can be used for the plating resist include liquid resists such as PMER P-LA900PM (trade name, manufactured by Tokyo Ohka Co., Ltd.), HW-425 (trade name, Hitachi Chemical Co., Ltd.), RY-3025 (Hitachi Chemical). There are dry films such as Kogyo Co., Ltd. (trade name). A plating resist is not formed on the portion to be a conductor circuit.
[0054]
Next, a circuit pattern 15 is formed by electroplating as shown in FIG. For the electroplating, copper sulfate electroplating usually used for printed wiring boards can be used. The plating thickness may be used as a circuit conductor, and is preferably in the range of 1 to 100 μm, and more preferably in the range of 5 to 50 μm.
[0055]
Next, the resist 14 is stripped using an alkaline stripping solution, sulfuric acid, or a commercially available resist stripping solution, and copper other than the pattern portion is removed by etching to obtain a four-layer substrate (FIG. 1 (o)). . The etching solution used at this time is not particularly limited, but it is preferable to use an etching solution mainly composed of 10 to 300 g / L sulfuric acid and 10 to 200 g / L hydrogen peroxide in order to improve the wiring formability. .
[0056]
Furthermore, gold plating can be performed on the circuit pattern of the substrate shown in FIG. As a gold plating method, the conductor interface is activated with an activation treatment solution such as SA-100 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name), and NIPS-100 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., product). Electroless nickel plating such as HGS-100 (made by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name) and HGS- Electroless gold plating such as 2000 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name) is performed for about 0.1 to 1 μm.
[0057]
EXAMPLES Hereinafter, although an Example demonstrates this invention, this invention is not limited to this.
[0058]
【Example】
Example 1
The copper foil shown below was produced.
[0059]
(Copper foil)
The light selective surface of an electrolytic copper foil (carrier copper foil) having a width of 510 mm and a thickness of 35 μm is continuously subjected to chromium plating under the following conditions to obtain 1.0 mg / dm.2A chromium plating layer (peeling layer) having a thickness of 5 mm was formed. The surface roughness after the chromium plating was Rz = 0.5 μm. The surface roughness was measured based on JIS-B-0601.
Chrome plating conditions
Liquid composition: chromium trioxide 250 g / L, sulfuric acid 2.5 g / L
・ Bath temperature: 25 ° C
・ Anode: Lead
・ Current density 20A / dm2
[0060]
Next, electrolytic copper plating with a thickness of 1.0 μm was performed under the photoselective plating conditions shown below. The surface roughness of the metal foil after completion of the electrolytic copper plating was Rz = 0.6 μm.
Copper sulfate plating conditions
Liquid composition: copper sulfate pentahydrate 100 g / L, sulfuric acid 150 g / L, chloride ion 30 ppm
・ Bath temperature: 25 ° C
・ Anode: Lead
・ Current density: 10A / dm2
[0061]
Next, as shown below, zinc rust prevention treatment was performed by electroplating.
・ Liquid composition: Zinc 20 g / L, sulfuric acid 70 g / L
・ Bath temperature: 40 ℃
・ Anode: Lead
・ Current density: 15 A / dm2
・ Electrolysis time: 10 seconds
[0062]
Next, the following chromate treatment was performed.
Liquid composition: chromic acid 5.0 g / L
・ PH 11.5
・ Bath temperature: 55 ℃
・ Anode: Lead
・ Immersion time: 5 seconds
[0063]
Next, the following silane coupling treatment was performed.
Liquid composition: 3-aminopropyltrimethoxysilane 5.0 g / L
Liquid temperature 25 ℃
Immersion time 10 seconds
[0064]
After the silane coupling treatment, the copper foil was dried at 120 ° C. to adsorb the coupling agent on the surface of the copper foil. The copper foil surface roughness at that time was Rz = 0.6 μm.
[0065]
The insulating resin composition shown below was created.
[0066]
(Insulating resin composition)
20% by weight of polyphenylene ether resin (PKN4752, trade name manufactured by Nippon GE Plastics Co., Ltd.), 40% by weight of 2,2-bis (4-cyanatophenyl) propane (ArocyB-10, trade name of Asahi Ciba Co., Ltd.), Phosphorus-containing phenolic compound (HCA-HQ, trade name, manufactured by Sanko Chemical Co., Ltd.) 8% by weight as a flame retardant, manganese naphthenate (Mn content = 6% by weight, manufactured by Nippon Kagaku Sangyo Co., Ltd.) 0.1% as a curing catalyst %, 2,2-bis (4-glycidylphenyl) propane (DER331L, trade name of Dow Chemical Japan Co., Ltd.) 32% by weight was dissolved in toluene at 80 ° C. for the purpose of improving moisture resistance, and polyphenylene ether-cyanate system An insulating resin composition varnish was produced.
[0067]
The insulating resin composition varnish is applied to the surface of the copper foil prepared above with a roll coater so that the thickness after drying is 50 μm, and the resin-attached copper foil with a carrier as shown in FIG. Got.
[0068]
On the other hand, as shown in FIG. 2 (b), MCL-E, which is a glass cloth base epoxy copper clad laminate having a thickness of 0.2 mm, in which a copper foil having a thickness of 18 μm is bonded to both sides of an insulating base. -679 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name), the copper foil at unnecessary portions is removed by etching, the through-hole 19 is formed, the inner conductor circuit 20 is formed, and the inner circuit board 21 is Produced.
[0069]
The inner layer conductor circuit 20 of the inner layer circuit board 21 is subjected to a spray spray process using a MEC etch BOND CZ-8100 (trade name, manufactured by MEC Co., Ltd.) at a liquid temperature of 35 ° C. and a spray pressure of 0.15 MP. The copper surface is roughened to create irregularities with a roughness of about 3 μm, and immersed using MEC etch BOND CL-8300 (trade name, manufactured by MEC Co., Ltd.) at a liquid temperature of 25 ° C. and an immersion time of 20 seconds. Then, a rust prevention treatment was performed on the copper surface.
[0070]
As shown in FIG.2 (c), the metal foil with a resin with a carrier produced in FIG.2 (a) was heat-press laminated on the inner circuit board 21 on 200 degreeC and 3 MPa conditions for 60 minutes. Thereafter, using MEC etch BOND CZ-8100 (trade name, manufactured by MEC Co., Ltd.), spray spraying is performed under conditions of a liquid temperature of 35 ° C. and a spray pressure of 0.15 MP, and the surface of the carrier copper foil 16 is roughened. Unevenness with a roughness of about 3 μm was made.
[0071]
Subsequently, as shown in FIG. 2 (d), after opening the IVH 22 having a diameter of 80 μm from the carrier copper foil 16 with a carbon dioxide impact laser drilling machine L-500 (trade name, manufactured by Sumitomo Heavy Industries, Ltd.) As shown in FIG. 2 (e), the carrier copper foil 16 was peeled off. Thereafter, it was immersed in a mixed aqueous solution of potassium permanganate 65 g / L and sodium hydroxide 40 g / L at a liquid temperature of 70 ° C. for 20 minutes to remove smear.
[0072]
Then, after immersing in HS-202B (trade name, manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd.), which is a palladium solution, at 25 ° C. for 15 minutes to give a catalyst, CUST-201 (trade name, manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd.) is used. Then, electroless copper plating was performed at a liquid temperature of 25 ° C. for 30 minutes to form an electroless copper plating layer 23 having a thickness of 0.3 μm as shown in FIG.
[0073]
As shown in FIG. 2 (g), dry film photoresist RY-3025 (manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd., trade name) is laminated on the surface of the electroless plating layer, and a place where electrolytic copper plating is performed is masked. The plating resist 24 was formed by exposing and developing ultraviolet rays through the photomask.
[0074]
As shown in FIG. 2 (h), using a copper sulfate bath, the liquid temperature is 25 ° C., and the current density is 1.0 A / dm.2Under the conditions, electrolytic copper plating was performed for about 20 μm, and the circuit pattern 25 was formed so that the minimum circuit conductor width / circuit conductor interval (L / S) = 20/20 μm.
[0075]
Next, as shown in FIG. 2 (i), after removing the resist 24 with HTO (trade name, manufactured by Nichigo Morton Co., Ltd.) which is a resist stripping solution,2SO420g / L, H2O2Copper other than the pattern portion was removed by etching using an etching solution having a composition of 10 g / L.
[0076]
Finally, gold plating 26 was applied to the conductor circuit under the conditions shown in Table 1 (FIG. 2 (i)). The minimum circuit conductor width / circuit conductor interval (L / S) was 20/20 μm.
[0077]
[Table 1]
Figure 0004300870
[0078]
(Example 2)
RY-3015 (trade name, manufactured by Hitachi Chemical Co., Ltd.) is a 15 μm-thick dry film photoresist without laminating the surface of the carrier copper foil after laminating a resin-attached metal foil with a carrier on the inner circuit board. ) Is laminated on the surface of the carrier copper foil, exposed to ultraviolet rays through a photomask masking the portion where IVH is to be formed, developed to form an etching resist, and treated with a 200 g / L ferric chloride solution. Thus, a window hole having a diameter of 80 μm was formed in the copper foil, and the resist was peeled off. After that, a carbon dioxide impact laser drilling machine L-500 (manufactured by Sumitomo Heavy Industries, Ltd., trade name) was irradiated with a laser with a laser diameter of 150 μm to form an IVH with a diameter of 80 μm, and then the carrier was peeled off. A substrate was prepared in the same manner as in Example 1.
[0079]
(Example 3)
After IVH formation, conductive paste NF2000 (trade name, manufactured by Tatsuta Electric Wire Co., Ltd.) consisting of copper filler and phenol binder is filled into IVH by screen printing, and then the filled conductive paste is completely cured, so the entire substrate Was heated at 110 ° C. for 15 minutes, and further heated at 170 ° C. for 60 minutes, and then a substrate was prepared in the same manner as in Example 1 except that the carrier copper foil was peeled off.
[0080]
(Comparative Example 1)
After peeling off the carrier copper foil, a substrate was prepared in the same manner as in Example 1 except that direct laser drilling was performed from above the copper foil.
[0081]
(Characteristic evaluation)
Evaluation of drilling ability
The IVH shape of the substrate obtained in Examples 1 to 3 and Comparative Example 1 was evaluated. If it was a perfect circle, it was rated as ◯, and if it was an irregular shape, it was marked as x.
[0082]
Connection reliability evaluation
The connection reliability evaluation of the board | substrate obtained in Examples 1-3 and the comparative example 1 was performed. For the connection reliability evaluation, the pattern shown in FIG. 3 was used. Table 2 shows the specifications of the pattern shown in FIG. In connection reliability evaluation, −65 ° C., 30 minutes → 125 ° C., and 30 minutes were defined as one cycle.
[0083]
[Table 2]
Figure 0004300870
[0084]
(result)
Table 3 shows the results of changes in punchability and resistance value of the substrates obtained in Examples 1 to 3 and Comparative Example 1.
[0085]
[Table 3]
Figure 0004300870
[0086]
The substrates produced in Examples 1 to 3 were excellent in drilling performance and connection reliability. On the other hand, the substrate produced under the conditions of Comparative Example 1 had poor drilling properties due to the high laser reflectivity of the copper foil, the holes had an irregular shape, and poor connection reliability.
[0087]
【The invention's effect】
As described above, according to the present invention, the production of a printed wiring board that satisfies both the holeability and productivity of IVH, which becomes a problem when the copper foil is thin, has no irregularities on the surface of the fine circuit and has good electrical characteristics. It becomes possible to provide a method.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a cross-sectional view showing an example of a manufacturing process of a printed wiring board according to the present invention.
2 is a cross-sectional view showing a manufacturing process of the printed wiring board of Example 1. FIG.
FIG. 3 is a cross-sectional view of a connection reliability evaluation pattern.
[Explanation of symbols]
1 prepreg
2 Copper foil
3 Carrier foil
4 Through-hole
5 Electroless plating layer
6 Plating resist
7 Circuit pattern
8 Insulating layer
9 Copper foil
10 Carrier foil
11 IVH
12 Conductive paste
13 Electroless plating layer
14 Plating resist
15 Circuit pattern
16 Carrier copper foil
17 Copper foil
18 Insulating resin composition
19 Through-hole
20 Inner layer conductor circuit
21 Inner layer circuit board
22 IVH
23 Electroless plating layer
24 Plating resist
25 Circuit pattern
26 Gold plating
27 Outer layer circuit pattern
28 Inner layer circuit pattern
29 IVH
30 Insulating resin composition layer

Claims (3)

絶縁樹脂組成物層上に形成された銅箔を給電層としてめっきにより導体回路を作製する工程を有するプリント配線板の製造方法において、前記銅箔の前記絶縁樹脂組成物層と接しない面に剥離可能な金属層が形成されており、前記剥離可能な金属層の上からレーザー照射にて穴あけを行った後に、前記剥離可能な金属層を引き剥がす工程を有するプリント配線板の製造方法であって、
前記銅箔の厚みが3μm以下で、表面粗さ(Rz)が両面とも2μm以下であり、前記金属層の銅箔と接触しない面の表面粗さ(Rz)が4.0μm以上であることを特徴とするプリント配線板の製造方法。
In a method for manufacturing a printed wiring board, which includes a step of producing a conductor circuit by plating using a copper foil formed on an insulating resin composition layer as a power feeding layer, the copper foil is peeled off on a surface not in contact with the insulating resin composition layer A method for producing a printed wiring board, comprising: a step in which a detachable metal layer is formed, and a hole is formed by laser irradiation from above the detachable metal layer, and then the detachable metal layer is peeled off. ,
The thickness of the copper foil is 3 μm or less, the surface roughness (Rz) is 2 μm or less on both sides, and the surface roughness (Rz) of the surface not contacting the copper foil of the metal layer is 4.0 μm or more. A method for producing a printed wiring board.
レーザー照射工程前に前記剥離可能な金属層に窓穴を形成することを特徴とする請求項1に記載のプリント配線板の製造方法。  2. The method for manufacturing a printed wiring board according to claim 1, wherein a window hole is formed in the peelable metal layer before the laser irradiation step. 前記剥離可能な金属層を引き剥がす前にレーザー照射により空いた穴に導電性ペーストを印刷する工程を有することを特徴とする請求項1または2に記載のプリント配線板の製造方法。  The method for producing a printed wiring board according to claim 1, further comprising a step of printing a conductive paste in a hole formed by laser irradiation before peeling off the peelable metal layer.
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