JP4299529B2 - 履帯式走行装置の上転輪 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、履帯式走行装置の上転輪に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
履帯式走行装置(足回装置)は、従来から図6に示すように、トラックフレーム51とアイドラ52とスプロケット53とを略直線上に配置し、トラックフレーム51に、上転輪54、54と下転輪55・・とを回転自在に設け、アイドラ52、上転輪54、スプロケット53、及び下転輪55の周囲に履帯56を巻装したものがある。また、履帯56は、複数の履帯リンク57・・と、この複数のリンク57・・をエンドレス状に枢結する連結軸61・・と、このリンク57・・に取付けられるシュープレート60・・(図6参照)等を備えたものである。
【0003】
そして、上転輪54は、例えば図7に示すように、シャフト65と、このシャフト65に軸受66、66を介して回転可能に支持されるローラ67とを備える。この上転輪はトラックフレーム51に片持ち支持されたものであって、シャフト65の一端部がローラ67より突出し、この突出部65aがトラックフレーム51から立設された取付ブラケット68に支持されている。また、ローラ67の外周面には、一対の鍔部70、70が設けられ、図8のように、履帯56をこの上転輪にて支持した際に、各リンク57・・はそれぞれ鍔部70、70の外側(ローラ軸方向外側)にてこのローラ67の外周面67aに接触することになる。
【0004】
また、一対のローラにて履帯を支持する構造のものもあった(例えば、特許文献1参照)。この特許文献1に記載のものは、図8に示すように、一対の取付ブラケット72、72をトラックフレーム73から立設し、この取付ブラケット72、72にそれぞれシャフト74、74の一端部を支持させるものである。そしてこの取付ブラケット72、72から突出したシャフト74、74の内端部側にローラ75、75を回転可能に支持させて、これにより履帯76を支持している。
【0005】
【特許文献1】
実公平1−25754号公報(第1−2頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記図7のものでは、履帯56からトラックフレーム51上に土砂等が落下すれば、この上転輪54は片持ち支持であるので、取付ブラケット68の反対側には開放スペースがあり、この開放スペースから土砂等が落下するが、取付ブラケット68側においては、トラックフレーム51と取付ブラケット68との間に土砂等が堆積することになる。これによって、この堆積した土砂等との摩擦による回転抵抗が増加して安定した回転を得ることができなくなるおそれがあった。
【0007】
また、上記図8に示すものでも、ローラ75、75とトラックフレーム73との間等に土砂等が堆積するおそれがあった。このため、上記図7に示すものと同様、土砂との摩擦による回転抵抗が増加して安定した回転を得ることができなくなるおそれがあった。従って、上記図7及び図8に示す上転輪では、上転輪の近傍に堆積した土砂等によって、上転輪の外形摩耗が多くなると共に、この上転輪にてガイドされる履帯においても、そのリンク踏面の摩耗が多くなっていた。また、これらは、片持ち支持のために、シャフトや取付ブラケットに比較的大きなせん断力、曲げモーメントが作用し、シャフトが損傷しやすいものであった。
【0008】
この発明は、上記従来の欠点を解決するためになされたものであって、その目的は、土砂等による回転抵抗の増加を防止できて、長期にわたって安定して上転輪としての機能を発揮することができる履帯式走行装置の上転輪を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段及び効果】
そこで請求項1の履帯式走行装置の上転輪は、履帯式走行装置の上転輪であって、シャフトと、このシャフトを回転可能としてその軸方向中央部を支持する支持部と、このシャフトの両端部にそれぞれ配置されて、トラックフレームの上方の位置において、シャフトと共に回転する一対のローラと、上記支持部の外周部に設けられた膨出部と、この膨出部から突設されると共に、上記支持部をトラックフレームへ取付けるための取付孔を有する取付部とを備え、平面視において、上記取付孔が上記一対のローラにて形成される転輪外形の範囲内に入るように構成し、さらに、上記取付部あるいは上記取付孔の中心軸が、平面視において、上記一対のローラの内端面間の範囲に入るように構成したことを特徴としている。
【0010】
上記請求項1の履帯式走行装置の上転輪では、シャフトと、このシャフトを回転可能としてその軸方向中央部を支持する支持部と、このシャフトの両端部にそれぞれ配置されてシャフトと共に回転する一対のローラとを備えたものであり、しかも、平面視において、上記支持部をトラックフレームへ取付けるための取付孔が上記一対のローラにて形成される転輪外形の範囲内に入るように構成したので、その取付孔がローラの軸方向外端から突出せず、上記取付孔は、この上転輪の下方位置においてこの上転輪にて覆われたような状態となっており、土砂等が落下しても、この取付孔とその近傍には土砂等が堆積しにくくなっている。そのため、シャフトの支持部内に土砂等が侵入しにくく、土砂との摩擦による回転抵抗の増加を防止して、長期にわたって安定した回転が可能となる。また、シャフトは、片持ち支持ではなく軸心方向中央部にて支持されるので、片持ち支持に比べて、せん断力、曲げモーメントが小さく、この点からも耐久性に優れたものとなる。しかも、上記シャフトの軸方向について、トラックフレームへの上記支持部の取付部、あるいは上記支持部をトラックフレームへ取付けるための取付孔の中心軸が、上記一対のローラの内端面間の範囲に入るように構成したので、その取付部がローラの内端面を越えてローラ側に大きくは突出せず、ローラ下部に土砂等が侵入したとしても堆積しにくくなっている。そのため、シャフトの支持部内に土砂等が侵入しにくく、土砂との摩擦による回転抵抗の増加を防止して、長期にわたって安定した回転が可能となる。また、この場合も、シャフトは、軸方向中央部に支持されるので、耐久性に優れたものとなる。
【0015】
請求項2の履帯式走行装置の上転輪は、上記ローラの外周面の軸方向外端部に、このローラに接触する履帯リンクのシャフト軸方向の位置ずれを規制する外鍔部を設けたことを特徴としている。
【0016】
上記請求項2の履帯式走行装置の上転輪では、履帯リンクのシャフト軸方向の位置ずれを規制する外鍔部は、ローラの軸方向外端部に設けられるので、トラックフレームへ取付けるため取付部等のスペースをこの外鍔部に邪魔されずに確保することができ、しかも、履帯リンクのシャフト軸方向の位置ずれを確実に規制することができる。
【0017】
【発明の実施の形態】
次に、この発明の履帯式走行装置の転輪の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ詳細に説明する。図1はこの発明の履帯式走行装置の上転輪の拡大断面図を示し、図2は履帯式走行装置への取付状態を示す一部断面正面図である。ここで、履帯式走行装置とは例えばブルドーザ等の建設機械や稲刈り機等の農業機械に使用する。この履帯式走行装置は、図6の従来の履帯式走行装置と同様、トラックフレーム51に、上転輪54、54と下転輪55・・を回転自在に設け、アイドラ52、上転輪54、スプロケット53、及び下転輪55の周囲に履帯56を巻装したものである。また、履帯56は、複数のリンク57・・と、この複数のリンク57・・をエンドレス状に枢結する連結軸61・・と、このリンク57・・に取付けられるシュープレート60・・等を備えたものである。
【0018】
この上転輪は、図1と図2と図3等に示すように、シャフト1と、このシャフト1を回転可能としてその軸方向中央部を支持する支持部2と、このシャフト1の両端部1a、1aにそれぞれ配置されてシャフト1と共に回転する一対のローラ3、3とを備えたものである。
【0019】
そして、支持部2は円筒体からなり、シャフト1に外嵌される一対の軸受装置4、4が内装されている。すなわち、支持部2の軸心部における孔部2aは、その開口部側に中径部5、5と大径部6、6とが設けられ、この中径部5、5に軸受装置4、4が嵌合され、大径部6、6に後述するフローティングシール7、7の固定側が嵌合される。この場合、軸受装置4は、インナーレース8と、アウターレース9と、このインナーレース8とアウターレース9との間に介在される複数のころ10・・とからなる円すいころ軸受けを使用している。このころ10・・の軸心が外方から内方へ向かって順次シャフト1の中心線Lに向かっている。なお、支持部2の孔部2aの軸心方向中央部には、凹周溝11が形成されている。
【0020】
また、ローラ3、3は、それぞれ、中心孔12を有する円盤状体からなり、その内端面13には凹周溝14が設けられると共に、その外周面15の軸方向外端部には外鍔部16が設けられている。この場合、凹周溝14は、内方側の内方部14aと、外方側の外方部14bとからなり、内方部14aにフローティングシール7の回転側が嵌合し、外方部14bに支持部2の軸方向外端部が遊嵌状に嵌入している。
【0021】
上記フローティングシール7は、上記支持部2の外端部に配置される固定側シールリング24と、上記ローラ3、3の内端部に配置される回転側シールリング25とを有し、さらに両シールリング24、25を接触させる方向に押圧するO−リング22、23を備えるものである。
【0022】
また、ローラ3の外鍔部16はその内端面16aがシャフト軸方向内側から外側に向かって順次拡大する傾斜面とされる。そして、図2に示すように、履帯リンク57・・がこのローラ3、3の外周面15に接触した状態、つまり、この上転輪にて履帯56を受けた状態で、外鍔部16、16の内端面16a、16aに、履帯リンク57、57の外面が当接状となって、この履帯リンク57、57のシャフト軸方向への位置ずれが規制される。
【0023】
ところで、上記シャフト1の軸心方向中央部にはスペーサ26が外嵌され、このスペーサ26と、上記ローラ3の凹周溝14の内径側に設けられる円筒部27の先端縁27aとの間に、軸受装置4、4のインナーレース8、8が介在されている。従って、アウターレース9が支持部2の孔部2aの中径部5に嵌合した各軸受装置4、4は、軸心方向に位置ずれすることなく、この支持部2の孔部2aに内装されて、シャフト1を回転自在に支持している。
【0024】
また、上記シャフト1は、その外径寸法がその軸心方向全長にわたってほぼ同一径に設定され、その端部1a、1aが各ローラ3の中心孔12、12に圧入されている。このため、各ローラ3はシャフト1と一体に回転する。なお、各ローラ3、3の外端面には凹窪部28、28が設けられ、シャフト1の外端面がこの凹窪部28、28より軸方向外方へ突出しないように設定される。
【0025】
そして、この支持部2の孔部2aの内周面と、シャフト1の外周面(具体的にはスペーサ26の外周面)との間にはオイル(油)が充填される油溜部29が設けられている。この場合、図4に示すように、横方向(水平方向)に開口すると共に支持部2の孔部2aの凹周溝11に連通する連通孔30が設けられ、この連通孔30を介してオイルが油溜部29に供給される。また、連通孔30にはその開口部を塞ぐねじ状の栓部材31が装着(螺着)される。この場合、油溜部29の油は軸受装置4、4を介してフローティングシール7、7側を潤滑している。
【0026】
この支持部2は、図1〜図4に示すように、支持部2の外周部に設けられた膨出部35と、この膨出部35から突設された取付部としての取付用座部36(平面視略矩形)とを有している。また、トラックフレーム51の筒体からなる枠体33の上部に基部34(平面視略矩形)が固定されており、この基部34に、上記取付用座部36がボルト部材37・・を介して取付けられている。この場合、基部34は、そのシャフト軸方向に沿う長さ寸法Aが一対のローラ3、3間の間隔寸法Bと略同一、又は図のように長さ寸法Aが間隔寸法Bよりも僅かに長くなるように設定されている。また、基部34のシャフト軸方向に直交する方向(走行方向)の長さ寸法Cは、ローラ3の最大外径寸法D(外鍔部16に外径寸法)よりも僅かに小さく設定されている。
【0027】
そして、取付用座部36は、その短辺長さE(シャフト軸方向に沿う長さ)が上記基部34の長さ寸法Aよりも小さく設定され、その長辺長さF(シャフト軸方向に直交する方向の長さ)が基部34の長さ寸法Cと略同一に設定されている。さらに、取付用座部36の短辺長さEが一対のローラ3、3間の間隔寸法(内端面13、13間寸法)Bと略同一、又は図のように短辺長さEが間隔寸法Bよりも短く設定されている。
【0028】
また、取付用座部36には、図1に示すように、上記ボルト部材37が挿通される貫孔38・・が設けられ、基部34にはボルト部材37が螺着されるねじ孔39・・が設けられている。このため、取付用座部36の貫孔38を介して基部34のねじ孔39にボルト部材37を螺着すれば、基部34に取付用座部36を取付けることができ、上転輪をトラックフレーム51に取付けることができる。
【0029】
そして、このトラックフレーム51への取付け状態においては、図4から分るように、この上記支持部2の取付用座部36としては、平面視において(平面的に見て)、一対のローラ3、3にて形成される転輪外形の範囲S内に入るように設定される。すなわち、取付用座部36は、シャフト軸方向においては、ローラ3、3の端面からはみ出ず、また走行方向に対しては、ローラ3、3の最大外径を結ぶ線よりもはみ出さないように設定されている。この場合、基部34は枠体33に溶接等の固定手段にて固定されるが、その溶接部W(図2等参照)を含めて基部34もこの範囲S内に入るように設定される。具体的には、軸方向に沿って設けられる取付孔40、40に螺着されるボルト部材37、37のボルトピッチPが、一対のローラ3、3間の間隔寸法Bと略同一、又は図のようにボルトピッチPが、間隔寸法Bよりも短く設定されている。このように、上記取付用座部36が図4に示すように、平面視において、一対のローラ3、3間に介在されていることになり、上記支持部2をトラックフレーム51へ取付けるための取付孔40(貫孔38及びねじ孔39にて形成される孔)が、上記範囲Sより狭い範囲内に入ることになる。なお、取付用座部36をトラックフレーム51の枠体33に直接的に固定するようにすれば、このような基部34を省略することができる。
【0030】
このように、上記上転輪では、シャフト1と、このシャフト1の軸方向中央部を支持する支持部2と、このシャフト1の両端部1a、1aにそれぞれ配置されてシャフト1と共に回転する一対のローラ3、3とを備えたものであり、ローラ3、3の軸方向外方側にはシャフト支持部等がなく、土砂等がこの上転輪上に落下しても、この上転輪からさらに落下して上転輪に堆積しない。しかも、平面視において、トラックフレーム51への上記支持部2の取付用座部36が上記一対のローラ3、3にて形成される転輪外形の範囲S内に入るように構成したので、その取付用座部36がローラ3、3の軸方向外端から突出せず、上記取付用座部36は、この上転輪の下方位置においてこの上転輪にていわゆる覆われたような状態となっており、土砂等が落下しても、この取付用座部36及びその近傍には土砂等が堆積しにくくなっている。特に、トラックフレーム51へ支持部2を取付けるための取付孔40が形成される取付用座部36がローラ3、3間に配置される(具体的には、シャフト1の軸方向について、トラックフレーム51への支持部2の取付部36が、一対のローラ3、3の内端面13、13間の範囲に入るように設定され、さらにはこれによって、支持部2をトラックフレーム51へ取付けるための取付孔40の中心軸が、この内端面13、13間の範囲に入るように設定される)ので、その取付部36がローラ3、3の内端面13、13を越えてローラ3、3側に大きくは突出せず、ローラ下部に土砂等が侵入したとしても堆積しにくくなっている。これによって、シャフト1の支持部2内に土砂等が侵入しにくく、土砂との摩擦による回転抵抗の増加を防止して、この上転輪の外形摩耗を少なくする共に、この上転輪にてガイドされる履帯においても、そのリンク踏面の摩耗を少なくすることができ、長期にわたって安定した回転が可能となる。しかも、全体構造も簡単で、部品点数も少なく、軽量化及び製造コストの低減に寄与する。さらに、上転輪が取付けられるトラックフレーム51の簡略化も図ることができる。また、シャフト1は、片持ち支持ではなく軸心方向中央部にて支持されるので、片持ち支持に比べて、せん断力、曲げモーメントが小さく、この点からも耐久性に優れたものとなる。
【0031】
さらに、履帯リンク57のシャフト軸方向の位置ずれを規制する外鍔部16は、ローラ3の軸方向外端部に設けられるので、トラックフレーム51へ取付けるため取付用座部36等のスペースをこの外鍔部16に邪魔されずに確保することができ、しかも、履帯リンク57のシャフト軸方向の位置ずれを確実に規制することができる。
【0032】
また、軸受装置4に円すいころ軸受を使用したので、ラジアル荷重とスラスト荷重、さらにはこれらの合成荷重を受けることができ、ローラ3、3は滑らかに回転することになる。さらに、シャフト1は、その外径寸法がその軸心方向全長にわたってほぼ同一径に設定され、その端部1a、1aが各ローラ3、3の中心孔12、12に圧入されているので、シャフト1の製造が容易になると共に、このシャフト1と各ローラ3、3との組み付けも簡単かつ確実に行うことができる。しかも、シール装置にフローティングシール7を使用しているので、精度のよいシール機能を発揮することができる。
【0033】
次に、図5は他の実施の形態を示し、この場合、軸受装置4に円すいころ軸受を使用せずに、ブッシュ型の摺動軸受42、42を使用している。このため、上記図1に示す上転輪と相違して、支持部2の孔部2aはその軸方向中央部に凹溝11のみが設けられたものであって、この凹溝11を挟んで、ブッシュ型の摺動軸受42、42がシャフト1に外嵌されている。
【0034】
この場合、トラックフレーム51に固定される基部34は、断面円弧状の台座部43(平面視略矩形状)と、この台座43の上部に連設される突隆部44(平面視略矩形状)とを有し、上記図1に示す上転輪と同様、支持部2側の取付用座部36が、ボルト部材37・・を介して取付けられる。すなわち、突隆部44にねじ孔45・・が設けられ、取付用座部36の貫孔38を介してこの突隆部44のねじ孔45にボルト部材37を螺着することによって、この支持部2をトラックフレーム51に取付けている。このため、取付用座部36の貫孔38と突隆部44のねじ孔45にて、支持部2をトラックフレーム51へ取付けるための取付孔40を形成することになる。
【0035】
そして、台座部43は、その短辺長さH(シャフト軸方向に沿った長さ寸法)を、この上転輪の長さ寸法Iよりも短く設定し、その長辺長さ(シャフト軸方向に直交する方向に沿った長さ寸法)を、ローラ3の最大外径寸法D(図4参照)よりも僅かに短く設定している。また、突隆部44は、その短辺長さ(シャフト軸方向に沿った長さ寸法)を台座部43の短辺長さよりも短く設定し、その長辺長さ(シャフト軸方向に直交する方向に沿った長さ寸法)を台座部43の長辺長さと略同一に設定している。
【0036】
すなわち、この場合も、平面視において、トラックフレーム51への上記支持部2の取付用座部36を上記一対のローラ3、3間に介在させるようにして、転輪外形の範囲S(図4参照)内に入るように構成している。このため、この取付用座部36、延いてはその取付孔40がローラ3、3の軸方向外端から突出しないようにしている。また、基部34の台座部43及びこの台座部43を枠体33に固定するための溶接部W等も、平面視においてこの範囲Sからはみ出さないようにしている。なお、この図5の上転輪は、上記図1の上転輪と略同一構造であるので、同一部材に同一符号を付してその説明を省略する。また、この場合であっても、上記したように、取付用座部36をトラックフレーム51の枠体33に直接的に固定するようにすれば、基部34を有さないものとすることができる。
【0037】
この図5の上転輪においても、軸受装置4にブッシュ型の摺動軸受42を使用した以外は、上記図1の上転輪と同様の構成であるので、この図1の上転輪と同様の作用効果を奏するものである。また、軸受装置4にブッシュ型の摺動軸受42を使用したことにより、支持部2の孔部2aの形状等を簡略化でき、組立て易くなっている。しかも、円すいころ軸受を使用しない分、低コスト化を図ることができる。
【0038】
以上にこの発明の履帯式走行装置の転輪の具体的な実施の形態について説明したが、この発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、この発明の範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、取付部としての取付用座部36としては、平面的に見て、少なくともその取付孔40が一対のローラ3、3にて形成される転輪外形の範囲S内に入るものであればよく、その一部が範囲Sからはみ出していてもよい。さらには、この取付用座部36を受ける基部34の一部がこの範囲Sからはみ出していてもよい。また、取付部(取付用座部)36や取付孔40の中心軸が、一対のローラ3、3の内端面13、13間の範囲に入る場合においても、シャフト1の軸方向と直交する方向(走行方向)においては、取付部36や取付孔40の中心軸が、上記範囲Sからはみ出していてもよい。さらに、取付孔40の数も自由に設定でき、軸受装置4としても、円すいころ軸受やブッシュ軸受に限るものではなく、シャフト1を支持部2に回転可能(自在)に支持できるものであれば、種々の軸受を使用することができる。また、基部34が取付けられるトラックフレーム51の枠体33としては、円筒パイプに限るものではなく、例えば、角筒体等であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の履帯式走行装置の上転輪の実施形態を示す拡大断面図である。
【図2】上記履帯式走行装置の上転輪のトラックフレームへの取付状態を示す一部断面正面図である。
【図3】上記履帯式走行装置の上転輪の側面図である。
【図4】上記履帯式走行装置の上転輪の平面図である。
【図5】上記履帯式走行装置の上転輪の他の実施形態の断面図である。
【図6】従来の履帯式走行装置の側面図である。
【図7】従来の履帯式走行装置の上転輪の断面図である。
【図8】従来の他の履帯式走行装置の上転輪の簡略図である。
【符号の説明】
1 シャフト
2 支持部
3 ローラ
13 内端面
15 外周面
16 外鍔部
34 基部
36 取付部(取付用座部)
40 取付孔
51 トラックフレーム
57 リンク
S 範囲
Claims (2)
- 履帯式走行装置の上転輪であって、シャフトと、このシャフトを回転可能としてその軸方向中央部を支持する支持部と、このシャフトの両端部にそれぞれ配置されて、トラックフレームの上方の位置において、シャフトと共に回転する一対のローラと、上記支持部の外周部に設けられた膨出部と、この膨出部から突設されると共に、上記支持部をトラックフレームへ取付けるための取付孔を有する取付部とを備え、平面視において、上記取付孔が上記一対のローラにて形成される転輪外形の範囲内に入るように構成し、さらに、上記取付部あるいは上記取付孔の中心軸が、平面視において、上記一対のローラの内端面間の範囲に入るように構成したことを特徴とする履帯式走行装置の上転輪。
- 上記ローラの外周面の軸方向外端部に、このローラに接触する履帯リンクのシャフト軸方向の位置ずれを規制する外鍔部を設けたことを特徴とする請求項1の履帯式走行装置の上転輪。
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