JP4298967B2 - 二次電池の劣化判定装置およびこれを備える車両並びにプログラム、劣化判定方法 - Google Patents

二次電池の劣化判定装置およびこれを備える車両並びにプログラム、劣化判定方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法に関し、詳しくは、負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する劣化判定装置、およびこれを搭載する車両、並びに二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段とが電気的に接続されたコンピュータを負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させるプログラム、負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する劣化判定方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、この種の二次電池の劣化判定装置としては、二次電池の端子間電圧に基づいて二次電池の劣化を判定するものが提案されている(例えば、特開2000−329834号公報など)。この装置では、二次電池に対して一定の(規則的な)電流パルスを入出力し、その際の二次電池の端子間電圧の変化が予め設定された許容範囲を外れているときに、二次電池が劣化していると判定する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、こうした二次電池の劣化判定装置では、一定の電流パルスを二次電池に入出力する必要があるから、不規則的に充放電が行なわれる二次電池を備える車両などのシステムで上記手法により二次電池の劣化を正確に判定することは極めて困難である。
【0004】
本発明の二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法は、こうした問題を解決し、不規則的に充放電を行なわれる二次電池の劣化の判定をより正確に行なうことを目的の一つとする。また、本発明の二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法は、二次電池の温度や残容量の状態に拘わらずより正確に二次電池の劣化を判定することを目的の一つとする。更に、本発明の二次電池の劣化判定装置は、二次電池の劣化の程度を判定することを目的の一つとする。また、本発明の二次電池の劣化判定装置および劣化判定方法は、二次電池の劣化判定の結果を出力することを目的の一つとする。
【0005】
また、本発明の二次電池の劣化判定装置を備える車両は、不規則的に充放電が行なわれる二次電池の劣化の判定をより正確に行なう車両を提供することを目的の一つとする。また、本発明のプログラムは、コンピュータを二次電池の劣化を判定する上記の劣化判定装置として機能させることを目的の一つとする。
【0006】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】
本発明の二次電池の劣化判定装置およびこれを備える車両並びにプログラム、劣化判定方法は、上述の目的の少なくとも一部を達成するために以下の手段を採った。
【0007】
本発明の第1の二次電池の劣化判定装置は、
負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、
前記二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手段と、
前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手段と
を備えることを要旨とする。
【0008】
この本発明の第1の二次電池の劣化判定装置では、負荷履歴推定手段が、電流検出手段により検出された二次電池を流れる電流に基づいて二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定し、劣化判定手段が、電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに電圧検出手段により検出された二次電池の端子間の電圧に基づいて二次電池の劣化を判定する。充放電の繰り返しにより二次電池が劣化すると、それだけ二次電池の内部直流抵抗が増大したり分極が増大したりして、充電時には二次電池の端子間の電圧がより上昇し放電時には二次電池の端子間の電圧がより下降することが知られている。このうち内部直流抵抗による電圧は、二次電池を流れる電流が零となったときには内部直流抵抗により上昇あるいは下降していた電圧が直ちに零となり無視できる。一方、分極による二次電池の電圧は、二次電池を流れる電流が零となっても分極の進行により上昇あるいは下降していた電圧は直ちに零とはならずに時間の経過と共に徐々に回復していく。こうした分極による電圧は、それまでの分極の進行の程度、即ちそれまでに二次電池を流れていた電流に起因する二次電池の負荷の履歴に強く影響される。したがって、負荷の履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに限って二次電池を流れる電流が略零となったときの端子間電圧に基づいて二次電池の劣化を判定することにより、不規則的に充放電を行なう二次電池に対してもより正確な劣化判定を行なうことができる。
【0009】
こうした本発明の第1の二次電池の劣化判定装置において、前記劣化判定手段は、前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から所定の変化量を超える変化を伴って略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、より正確に二次電池の劣化を判定することができる。
【0010】
また、本発明の第1の二次電池の劣化判定装置において、前記劣化判定手段は、前記電流検出手段により検出された電流が充電状態から略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧と、前記電流検出手段により検出された電流が放電状態から略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧との偏差としての電圧差に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段であるものとすることもできる。
【0011】
本発明の第2の二次電池の劣化判定装置は、
負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する劣化判定装置であって、
前記二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と、
前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、
前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手段と、
前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電流検出手段により検出された電流と前記電圧検出手段により検出された電圧とを対データとして複数記憶する対データ記憶手段と、
該複数記憶された対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手段と
を備えることを要旨とする。
【0012】
この本発明の第2の二次電池の劣化判定装置では、負荷履歴推定手段が、電流検出手段により検出された二次電池を流れる電流に基づいて二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定し、対データ記憶手段が、負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに電流検出手段により検出された電流と電圧検出手段により検出された二次電池の端子間の電圧とを対データとして複数記憶する。そして、劣化判定手段が、対データ記憶手段により記憶された複数の対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、算出された電圧に基づいて二次電池の劣化を判定する。このように、ほぼ同時に検出された電流と電圧とからなる複数の対データから電流が略零のときの電圧を算出することができるから、二次電池の負荷の履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに上記のように算出された電流が略ゼロのときの電圧に基づいて二次電池の劣化を判定することができ、本発明の第1の二次電池の劣化判定装置と同様に不規則的に充放電が行なわれる二次電池に対してもより正確な判定を行なうことができる。
【0013】
こうした本発明の第2の二次電池の劣化判定装置において、前記対データ記憶手段は、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の充電履歴とみなせる範囲内にあるときに前記検出された電流と電圧とを対データとして複数記憶すると共に、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の放電履歴とみなせる範囲内にあるときに前記検出された電流と電圧とを対データとして複数記憶する手段であり、前記劣化判定手段は、前記負荷履歴が前記所定の充電履歴とみなされたときの複数の対データから前記算出された電圧と、前記負荷履歴が所定の放電履歴とみなされたときの複数の対データから前記算出された電圧との偏差としての電圧差に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段であるものとすることもできる。
【0014】
本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記負荷履歴推定手段は、前記電流検出手段により検出された電流の時間積分値であって、時間の経過と共に減少する値を前記負荷履歴として推定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、二次電池に対する負荷の履歴をより適切に推定できるから、適切に推定された負荷履歴に基づいてより正確に二次電池の劣化を判定することができる。
【0015】
また、本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記二次電池の温度を検出する電池温度検出手段を備え、前記劣化判定手段は、該検出された二次電池の温度に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、二次電池の温度に拘わらずより正確に二次電池の劣化を判定することができる。
【0016】
さらに、本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記二次電池の残容量を検出する残容量検出手段を備え、前記劣化判定手段は、該検出された二次電池の残容量に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、二次電池の残容量に拘わらずより正確に二次電池の劣化を判定を行なうことができる。
【0017】
電圧差に基づいて二次電池の劣化を判定する態様の本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記劣化判定手段は、前記電圧差が所定の閾値を超えるときに前記二次電池が劣化したと判定する手段であるものとすることもできる。
【0018】
また、電圧差に基づいて二次電池の劣化を判定する態様の本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記劣化判定手段は、前記電圧差が大きくなるほど前記二次電池の劣化の程度が大きいと判定する手段であるものとすることもできる。こうすれば、電圧差の大きさに応じて二次電池の劣化の進行具合も判定することができる。
【0019】
また、本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置において、前記劣化判定手段による判定結果を出力する判定結果出力手段を備えるものとすることもできる。こうすれば、装置のオペレータ等は、二次電池の交換の適切なタイミングを知ることができる。
【0020】
本発明の車両は、
上記各態様の本発明の第1または第2の二次電池の劣化判定装置を備えることを要旨とする。
【0021】
本発明の第1のプログラムは、
二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段とが電気的に接続されたコンピュータを、負荷との間で電力をやり取りする前記二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させるプログラムであって、
前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手順と、
前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記負荷履歴推定手順により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手順と
を備えることを要旨とする。
【0022】
この本発明の第1のプログラムでは、負荷履歴推定手順が、電流検出手段により検出された二次電池を流れる電流に基づいて二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定し、劣化判定手順が、電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって負荷履歴推定手順により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに電圧検出手段により検出された二次電池の端子間の電圧に基づいて二次電池の劣化を判定する。これにより、電流検出手段と電圧検出手段とが電気的に接続されたコンピュータを、二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させることができる。
【0023】
本発明の第2のプログラムは、
二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段とが電気的に接続されると共に所定のデータを記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、負荷との間で電力をやり取りする前記二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させるプログラムであって、
前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手順と、
前記負荷履歴推定手順により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電流検出手段により検出された電流と前記電圧検出手段により検出された電圧とを対データとして前記記憶手段に複数記憶し、該記憶された複数の対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手順と
を備えることを要旨とする。
【0024】
この本発明の第2のプログラムでは、負荷履歴推定手順が、電流検出手段により検出された二次電池を流れる電流に基づいて二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに電流検出手段により検出された電流と電圧検出手段により検出された二次電池の端子間の電圧とを対データとして複数記憶させ、この記憶された対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、この演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、この算出された電圧に基づいて二次電池の劣化を判定する。これにより、電流検出手段と電圧検出手段とが電気的に接続されると共に記憶手段を備えるコンピュータを、二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させることができる。
【0025】
本発明の第1の二次電池の劣化判定方法は、
負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、
(a)前記二次電池を流れる電流を検出するステップと、
(b)前記二次電池の端子間の電圧を検出するステップと、
(c)前記ステップ(a)により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定するステップと、
(d)前記ステップ(a)により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記ステップ(c)により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに、前記ステップ(b)により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定するステップと
を備えることを要旨とする。
【0026】
この本発明の第1の二次電池の劣化判定方法によれば、不規則的に充放電を行なわれる二次電池についてもより正確な判定を行なうことができるのである。
【0027】
本発明の第2の二次電池の劣化判定方法は、
負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、
(a)前記二次電池を流れる電流を検出するステップと、
(b)前記二次電池の端子間の電圧を検出するステップと、
(c)前記ステップ(a)により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定するステップと、
(d)前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記ステップ(a)により検出された電流と前記ステップ(b)により検出された電圧とを対データとして複数記憶するステップと、
(e)該複数記憶された対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定するステップと
を備えることを要旨とする。
【0028】
この本発明の第2の二次電池の劣化判定方法によれば、不規則的に充放電を行なわれる二次電池についてもより正確な判定を行なうことができるのである。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明の実施の形態を実施例を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例である二次電池の劣化判定装置20を備える車両10の構成の概略を示す構成図である。説明の都合上まず実施例の車両10について説明し、その後、車両10が備える実施例の二次電池の劣化判定装置20について説明する。実施例の車両10は、エンジン40と、エンジン40のクランクシャフト41に接続されたプラネタリギヤ42と、プラネタリギヤ42に接続されたモータMG1と、同じくプラネタリギヤ42にベルト48などを介して接続されたモータMG2と、装置全体をコントロールする電子制御ユニット30とを備えるハイブリッド車両として構成されている。エンジン40は、ガソリンなどの燃料により駆動する内燃機関として構成されている。モータMG1,MG2は、共に電動機として駆動できると共に発電機として駆動できる周知の同期発電電動機として構成されており、それぞれインバータ52,54を介して二次電池50との間で電力のやり取りができるようになっている。プラネタリギヤ42は、車輪46にディファレンシャルギヤを介して接続された駆動軸44とエンジン40のクランクシャフト41とモータMG1の回転軸43とがそれぞれ連結された3つの回転軸を有し、3つの回転軸のうちいずれか2つの回転軸の回転数が決まると残りの1つの回転軸の回転数が決定する遊星歯車機構である。したがって、エンジン40からの動力の一部を受けてモータMG1により発電すると共に残余の動力を駆動軸44に出力したり、モータMG1を駆動してモータMG1からの動力とエンジン40からの動力とを統合して駆動軸44に出力したりすることができる。また、駆動軸44にはギヤ47,ベルト48,ギヤ49を介してモータMG2の回転軸45が接続されているから、モータMG2からの動力を駆動軸44に出力したり、駆動軸44に入力される動力を受けて発電したりすることができる。
【0030】
実施例の劣化判定装置20は、こうした実施例の車両10のモータMG1,MG2との間で電力をやり取りする二次電池50の劣化を判定する装置として構成されており、二次電池50の状態を検出する各種センサとして、二次電池50を流れる電流を検出する電流センサ22や二次電池50の端子間の電圧を検出する電圧センサ24,二次電池50の温度を検出する温度センサ26と、各種センサによる検出結果を用いて演算により二次電池50の劣化を判定する前述の電子制御ユニット30と、二次電池50の劣化を警告表示する警告表示灯としてのLED58とを備える。
【0031】
電子制御ユニット30は、CPU32を中心としたマイクロプロセッサとして構成されており、CPU32の他に処理プログラムを記憶したROM34と、一時的にデータを記憶するRAM36と、入出力ポート(図示せず)とを備える。実施例の車両10を運転制御するための各種信号として、この電子制御ユニット30には、シフトレバー61のポジションを検出するシフトポジションセンサ62からのシフトポジションSPやアクセルペダル63の踏み込み量を検出するアクセルペダルポジションセンサ64からのアクセルペダルポジションAP、ブレーキペダル65の踏み込み量を検出するブレーキペダルポジションセンサ66からのブレーキペダルポジションBP、車両10の走行速度を検出する車速センサ56からの車速Vなどが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット30からは、エンジン40への制御信号やインバータ52,54へのスイッチング制御信号などが出力ポートを介して出力されている。また、二次電池50の劣化を判定するための各種信号として、電子制御ユニット30には、電流センサ22からの二次電池50の充放電電流I(なお、充放電電流Iは二次電池50の充電側の電流を正とする)や電圧センサ24からの二次電池50の端子間電圧V、温度センサ26からの二次電池50の電池温度BTなどが入力ポートを介して入力されており、電子制御ユニット30からは、LED58への点灯信号などが出力ポートを介して出力されている。また、電子制御ユニット30は、電流センサ22により検出された充放電電流Iの積算値などから二次電池50の残容量SOCの演算も行なっている。
【0032】
実施例の車両10では、電子制御ユニット30により、アクセルペダルポジションセンサ64により検出されたアクセルペダルポジションAPや車速センサ56により検出された車速Vに応じて駆動軸44に要求される動力を決定し、この決定された要求動力に見合う動力が駆動軸44に出力されるようエンジン40やモータMG1,MG2(インバータ52,54)を運転制御している。
【0033】
次に、実施例の二次電池の劣化判定装置20の動作について説明する。図2は、実施例の二次電池の劣化判定装置20の電子制御ユニット30により実行される電池劣化判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。このルーチンは、所定時間毎(例えば、0.1sec毎)に繰り返し実行される。
【0034】
電池劣化判定処理ルーチンが実行されると、電子制御ユニット30のCPU32は、まず、温度センサ26により検出された電池温度BTや、電流センサ22により検出された充放電電流Iの積算値などに基づいて演算した二次電池50の残容量SOCを入力する処理を行ない(ステップS100)、入力した電池温度BTが所定の適正温度範囲内(例えば、20〜40℃の範囲内)にあるか否か、また残容量SOCが所定の適正残容量範囲内(例えば、50〜70%の範囲内)にあるか否かを判定する(ステップS102)。温度BTが所定範囲内にないと判定されたり、残容量SOCが所定範囲内にないと判定されたときには、二次電池50の劣化を判定するのには不適当と判断して何もせずに本ルーチンを終了する。
【0035】
電池温度BTが所定範囲内にあり、かつ残容量SOCが所定範囲内にあると判定されたときには、電流センサ22により検出された充放電電流Iと電圧センサ24により検出された端子間電圧Vとを入力し(ステップS104)、入力した充放電電流Iが略ゼロ(例えば、充放電電流Iがゼロであるとみなせる±3Aの範囲内)であるか否か、また充放電電流Iの変化量(前回のルーチンで読み込まれた充放電電流に対する変化量(I−前回I))が所定の閾値Irefを超えるか否かを判定する(ステップS106)。充放電電流Iが略ゼロでないと判定されたり、充放電電流Iの変化量が閾値Iref以下であると判定されたときには、二次電池50の劣化を判定するのには不適当と判断して本ルーチンを終了する。なお、充放電電流Iが略ゼロであるか否かを判定するのは、二次電池50の内部直流抵抗に起因する電圧が端子間電圧Vに含まれるのを防止するためである。また、充放電電流Iの変化量が閾値Irefを超えるか否かを判定するのは、後述する分極電圧のデータを複数設定する際に、それぞれに対応する充放電電流Iおよび端子間電圧Vのデータが時間的に隣接する同様のデータとなるのを防止するためである。
【0036】
充放電電流Iが略ゼロであり、かつ充放電電流Iの変化量(I−前回I)が閾値Irefを超えると判定されたときには、充放電電流Iに基づいて二次電池50に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴Pを例えば次式(1)を用いて算出すると共に(ステップS108)、算出された負荷履歴Pがある特定の履歴(特定の値)とみなせるか否かを判定する(ステップS110)。式(1)において、前回Pは、前回のルーチンで算出された負荷履歴Pである。また、τは充電の状態または放電の状態から充放電電流Iがゼロになったときにそれまでに進行していた分極による電圧が回復するまでの時間の目安としての時定数であり、実施例では、使用する電池の特性に合わせて、充電の状態から充放電電流Iがゼロになった場合たとえば前回のルーチンで入力された充放電電流Iが正の場合には15secとし、放電の状態から充放電電流Iがゼロになった場合たとえば前回のルーチンで入力された充放電電流が負の場合には30secとした。また、Δtは、本ルーチンの実行時間間隔であり、実施例では前述のように0.1secとした。
【数1】
P=前回P−前回P/τ+I・Δt (1)
【0037】
式(1)に示すように、負荷履歴Pは、基本的には充放電電流Iの時間積分値であるが、その時間積分値は時間の経過と共に1/τを乗じた値ずつ減少する(値ゼロに近づく)ものとして規定されている。これは、分極により二次電池50の端子間に生じる電圧は、それまでに流れていた二次電池50の充放電電流の大きさや充放電時間に強く影響を受けるが、時間の経過と共にその影響力も徐々に弱くなっていくことに基づいている。このように負荷履歴Pは、分極により二次電池50の端子間に生じる電圧に与える影響力の程度をあらわす指標としてみることができる。一方で、充電または放電の状態から充放電電流Iがゼロとなったときの端子間電圧V(以下、分極電圧という)の絶対値は、二次電池50の劣化が進むほど大きくなることが知られている。したがって、負荷履歴Pとして統一の基準の履歴を設定して分極電圧に与える影響力を統一化することにより、同一の影響力のもとで検出された分極電圧は、二次電池50の劣化の程度を直接反映することになるから、このときの分極電圧に基づいて二次電池50の劣化を判定することができるのである。
【0038】
ステップS110の判定の結果、負荷履歴Pが統一した充電側の基準履歴としての特定の充電履歴をしめす値とみなせると判定、例えば、時定数τを前述のように前回のルーチンの充放電電流Iが正のときに15secとし前回のルーチンの充放電電流Iが負のときに30secとしたときの負荷履歴Pが190〜200の範囲内であると判定されたときにはステップS104で入力された二次電池50の端子間電圧Vを充電側で進行した分極電圧VcとしてRAM36の所定領域に記憶し(ステップS112)、負荷履歴Pが統一した放電側の基準履歴としての特定の放電履歴をしめす値とみなせると判定、例えば、時定数τを上記条件としたときの負荷履歴Pが−170〜−160の範囲内であると判定されたときにはステップ104で入力された二次電池50の端子間電圧Vを放電側で進行した分極電圧VdとしてRAM36の所定領域に記憶し(ステップS114)、負荷履歴Pは上記いずれの履歴もしめさないと判定されたときには何もせずに本ルーチンを終了する。
【0039】
こうして分極電圧Vc,Vdが記憶されると、分極電圧Vcおよび分極電圧VdがそれぞれRAM36の所定領域に所定数(例えば、10個)以上ずつ記憶されているか否かを判定し(ステップS116)、所定数以上ずつ記憶されていないと判定されたときには、二次電池50の劣化を判定するための分極電圧Vc,Vdのデータ数が足りないと判断して本ルーチンを終了し、所定数以上ずつ記憶されていると判定されたときには、複数記憶されている分極電圧Vc,Vdのそれぞれの平均値Vcave,Vdaveを算出すると共に平均値Vcave,Vdaveの偏差としての電圧差ΔV(=Vcave−Vdave)を計算する(ステップS118)。
【0040】
電圧差ΔVが計算されると、ステップS100で入力された電池温度BTと残容量SOCに基づいて計算された電圧差ΔVを修正する処理を行なう(ステップS120)。この処理は、分極電圧Vc,Vd(実施例では平均値Vcave,Vdave)の偏差である電圧差ΔVが上記充放電電流Iだけでなく電池温度BTや残容量SOCの影響も受けるため、これらの影響を除去するための処理である。実施例では、電池温度BTと、電池温度BTが電圧差ΔVに与える影響を除去するための温度修正係数Ktとの関係、および、残容量SOCと、残容量SOCが電圧差ΔVに与える影響を除去するための残容量修正係数Ksとの関係をそれぞれ求めてマップとしてROM34に記憶しておき、電池温度BTと残容量SOCが与えられると各マップから対応する温度修正係数Ktと残容量修正係数Ksが導出されるものとし、電圧差ΔVに導出された各係数を乗算(ΔV×Kt×Ks)することにより電圧差ΔVの修正を行なうものとした。このマップの一例を図3および図4に示す。
【0041】
電圧差ΔVが修正されると、この修正された電圧差ΔVが二次電池50の劣化を判定するための閾値Vref(例えば、新品時の電圧差の1.5倍の値)を超えているか否かを判定し(ステップS122)、電圧差ΔVが閾値Vrefを超えていると判定されたときには、二次電池50は劣化していると判断して、二次電池50の交換を促す警告表示としてのLED58を点灯させて(ステップ124)、本ルーチンを終了する。なお、電圧差ΔVが閾値Vref以下であると判定されたときには、二次電池50は劣化していないと判断して、何もせずに本ルーチンを終了する。
【0042】
図5は、新品時の二次電池における電流と電圧の分布と、劣化時の二次電池における電流と電圧の分布とを示す図である。図5に示すように、劣化時では、新品時に比して電流Iがゼロのときの電圧幅(電圧差ΔV)が広くなっており、電圧差ΔVに基づいて二次電池の劣化を判定できることがわかる。
【0043】
以上説明した実施例の二次電池の劣化判定装置20によれば、二次電池50に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴Pに統一した基準を設定し、負荷履歴Pが設定された充電側の基準履歴としての特定の充電履歴とみなせるときに充放電電流Iが充電側からゼロとなったときの端子間電圧V(分極電圧Vc)と、負荷履歴Pが設定された放電側の基準履歴としての特定の放電履歴とみなせるときに充放電電流Iが放電側からゼロとなったときの端子間電圧V(分極電圧Vd)との偏差(電圧差ΔV)が閾値Vrefを超えている場合に二次電池50が劣化していると判定する。すなわち、二次電池50が不規則的に充放電を繰り返しているときでも、それまでの充放電電流による分極電圧への影響力が常にほぼ同じとなるときの分極電圧Vc,Vdの偏差に基づいて二次電池50の劣化を判定するから、より正確に二次電池50の劣化の判定を行なうことができる。しかも、二次電池50の電池温度BTや残容量SOCに基づいて電圧差ΔVを修正するから、電池温度BTや残容量SOCが電圧差ΔVに与える影響を除去してより正確に二次電池50の劣化の判定を行なうことができる。
【0044】
次に、本発明の第2実施例の二次電池の劣化判定装置について説明する。第2実施例の二次電池の劣化判定装置では、図2の処理に代えて図6および図7の処理が実行される。
【0045】
この図6および図7の劣化判定処理ルーチンが実行されると、電子制御ユニット30のCPU32は、まず、図2にルーチンのステップS100〜S110の処理と同様の処理を行なう(ステップS200〜210)。すなわち、二次電池50の電池温度BTと残容量SOCを入力し(ステップS200)、入力した電池温度BTが所定範囲内にあるか否か、残容量SOCが所定範囲内にあるか否かを判定する(ステップS202)。電池温度BTおよび残容量SOCが共に所定範囲内にあると判定されたときには、二次電池50の充放電電流Iと端子間電圧Vを入力し(ステップS204)、入力した充放電電流Iが略ゼロであり、かつ充放電電流Iの変化量(I−前回I)が閾値Irefを超えると判定されたときには、負荷履歴Pを前述の式(1)を用いて算出し(ステップS208)、負荷履歴Pが特定の履歴とみなせる値であるか否かを判定する(ステップS210)。
【0046】
負荷履歴Pが特定の充電履歴をしめす値であると判定されたときには、ステップS204で入力した充放電電流Iと端子間電圧Vとを、充電側で進行した分極特性をもつ対データとしてRAM36の所定領域に記憶し(ステップS212)、カウンタNcの値をインクリメントする(ステップS214)。一方、負荷履歴Pが特定の放電履歴をしめす値である判定されたときには、ステップS204で入力された充放電電流Iと端子間電圧Vとを、放電側で進行した分極特性をもつ対データとしてRAM36の所定領域に記憶し(ステップS216)、カウンタNdの値をインクリメントする(ステップS218)。なお、カウンタNc,Ndは、それぞれの対データがRAM36に所定領域に記憶されている数をカウントするためのものであり、初期値は値0に設定されている。
【0047】
続いて、カウンタNcの値が閾値Nref(例えば、50個)超えているか否か、また、カウンタNdの値が閾値Nref超えているか否かを判定する処理を行なう(ステップS220)。この処理は、充電側で進行した分極特性をもつ対データと、放電側で進行した分極特性をもつ対データとがそれぞれ以下の処理を実行するための十分な数だけ記憶されたか否かを判定する処理である。各対データが閾値Nrefを超えていると判定されると、充放電電流Iと端子間電圧Vの直線関係の近似解を充電側と放電側の各対データ毎に算出し(ステップS222)、算出された充電側の対データの直線関係の近似解に基づいて充電側から充放電電流Iがゼロになるときの電圧としての分極電圧Vcと、放電側の対データの直線関係の近似解に基づいて放電側から充放電電流Iがゼロになるときの電圧としての分極電圧Vdとを算出する(ステップS224)。そして、分極電圧Vc,Vdの偏差を電圧差ΔV(=Vc−Vd)として計算すると共に(ステップS226)、計算した電圧差ΔVを電池温度BTと残容量SOCに基づいて修正し(ステップS228)、修正した電圧差ΔVが閾値Vrefを超えているか否かを判定する(ステップS230)。電圧差ΔVが閾値Vrefを超えていると判定されたときには、二次電池50は劣化していると判断して、二次電池50の交換を促す警告表示としてのLED58を点灯させて(ステップ232)、本ルーチンを終了し、電圧差ΔVが閾値Vref以下であると判定されたときには、二次電池50は劣化していないと判断して、何もせずに本ルーチンを終了する。
【0048】
図8は、新品時の二次電池における電流と電圧の分布と、劣化時の二次電池における電流と電圧の分布とを示す図である。図8に示すように、劣化時では、負荷履歴Pが特定の充電履歴をしめすときの電流と電圧の直線関係において電流がゼロとなるときの電圧値と、負荷履歴Pが特定の放電履歴をしめすときの電流と電圧の直線関係において電流がゼロのときの電圧値との偏差(電圧差ΔV)が、新品時に比して広くなっており、電圧差ΔVに基づいて二次電池の劣化を判定できることがわかる。
【0049】
以上説明した第2実施例の二次電池の劣化判定装置でも実施例の二次電池の劣化判定装置20と同様の効果を奏することができる。しかも、充放電電流Iが略ゼロとなったときの端子間電圧Vを直接検出する必要がないから、充放電電流Iがほとんどゼロとならない特殊な状態で充放電を行なう二次電池に対してもその劣化の判定をより正確に行なうことができる。
【0050】
実施例の二次電池の劣化判定装置20や第2実施例の二次電池の劣化判定装置では、電圧差ΔVを電池温度BTおよび残容量SOCに基づいて修正するものとしたが、電池温度BTのみ、あるいは残容量SOCのみに基づいて電圧差ΔVを修正するものとしても構わない。また、電池温度BTや残容量SOCが端子間電圧に与える影響の小さい二次電池に対しては電池温度BTや残容量SOCに基づいて電圧差ΔVを修正しないものとしても構わない。さらに、電池温度BTや残容量SOCが端子間電圧に与える影響の大きい二次電池に対しても、図2のルーチンのステップS102や図6および図7のルーチンのステップS202の処理において電池温度BTが所定の基準温度(例えば、30℃)でかつ残容量SOCが所定の基準残容量(例えば、60%)のとき、あるいはごく狭い範囲のときに充放電電流Iや端子間電圧Vを検出して二次電池の劣化を判定するものとすれば、電圧差ΔVを修正しないものとしてもよい。
【0051】
実施例の二次電池の劣化判定装置20や第2実施例の二次電池の劣化判定装置では、分極電圧Vc,Vdの偏差としての電圧差ΔVに基づいて二次電池の劣化を判定するものとしたが、前述したように、分極電圧Vc,Vdの値はそれぞれ単独で二次電池の劣化の程度を直接反映するから、分極電圧Vcのみ、あるいは分極電圧Vdのみに基づいて、例えば、ほぼ同一の負荷履歴を基準とした新品時の分極電圧を予め定めておきこの新品時の分極電圧との比較により、二次電池の劣化を判定するものとしても構わない。
【0052】
実施例の二次電池の劣化判定装置20や第2実施例の二次電池の劣化判定装置では、電圧差ΔVが閾値Vrefを超えたときに、二次電池50が劣化したと判定するものとしたが、図9の電圧差ΔVの増加割合(新品時の電圧差に対する増加割合)と残寿命(0%は新品を表わし、100%は劣化を表わす)との関係で示すように、電圧差ΔVに応じて二次電池50の劣化の程度を判定するものとしても構わない。このときの判定結果の表示は、直接数値として表示したり、複数配置されたLEDのうち電圧差ΔVが大きくなるほど点灯するLEDの数を増やすなど様々な手法を用いることができる。
【0053】
実施例の二次電池の劣化判定装置20では、二次電池50の充放電を伴って回転駆動するモータMG1,MG2を備える車両10に適用するものとしたが、二次電池50の充放電を伴って電力を消費または回生する負荷を備えるものであれば、車両以外の他のものに適用することも可能である。
【0054】
以上、本発明の一実施の形態として二次電池の劣化判定装置20について説明したが、他の実施の形態として単一または複数のコンピュータを劣化判定装置20として機能させるプログラムとしてもよい。こうしたプログラムはコンピュータの記憶装置にインストールした後に適宜実行することにより、本発明の二次電池の劣化判定装置20の効果を奏することができる。
【0055】
以上、本発明の実施の形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例である二次電池の劣化判定装置20を備える車両10の構成の概略を示す構成図である。
【図2】実施例の二次電池の劣化判定装置20の電子制御ユニット30により実行される劣化判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図3】電池温度BTと、電池温度BTが電圧差ΔVに与える影響を除去するための温度修正係数Ktとの関係を示すマップである。
【図4】残容量SOCと、残容量SOCが電圧差ΔVに与える影響を除去するための残容量修正係数Ksとの関係を示すマップである。
【図5】新品時の二次電池における電流と電圧の分布と、劣化時の二次電池における電流と電圧の分布とを示す図である。
【図6】第2実施例の二次電池の劣化判定装置の電子制御ユニット30により実行される劣化判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図7】第2実施例の二次電池の劣化判定装置の電子制御ユニット30により実行される劣化判定処理ルーチンの一例を示すフローチャートである。
【図8】新品時の二次電池における電流と電圧の分布と、劣化時の二次電池における電流と電圧の分布とを示す図である。
【図9】電圧差ΔVの増加割合と残寿命との関係を示す図である。
【符号の説明】
10 車両、20 二次電池の劣化判定装置、22 電流センサ、24 電圧センサ、26 温度センサ、30 電子制御ユニット、32 CPU,34 ROM,36 RAM、40 エンジン、41 クランクシャフト、42 プラネタリギヤ、43 回転軸、44 駆動軸、45 回転軸、46 車輪、47 ギヤ、48 ベルト、49 ギヤ、50 二次電池、52,54 インバータ、56 車速センサ、58 LED、61 シフトレバー、62 シフトポジションセンサ、63 アクセルペダル、64 アクセルペダルポジションセンサ、65ブレーキペダル、66 ブレーキペダルポジションセンサ、MG1,MG2 モータ。

Claims (16)

  1. 負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定装置であって、
    前記二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手段と
    を備える二次電池の劣化判定装置。
  2. 請求項1記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記劣化判定手段は、前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から所定の変化量を超える変化を伴って略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  3. 請求項1または2記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記劣化判定手段は、前記電流検出手段により検出された電流が充電状態から略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧と、前記電流検出手段により検出された電流が放電状態から略零となったときに前記電圧検出手段により検出された電圧との偏差としての電圧差に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  4. 負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する劣化判定装置であって、
    前記二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と、
    前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段と、
    前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手段と、
    前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電流検出手段により検出された電流と前記電圧検出手段により検出された電圧とを対データとして複数記憶する対データ記憶手段と、
    該複数記憶された対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手段と
    を備える二次電池の劣化判定装置。
  5. 請求項4記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記対データ記憶手段は、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の充電履歴とみなせる範囲内にあるときに前記検出された電流と電圧とを対データとして複数記憶すると共に、前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の放電履歴とみなせる範囲内にあるときに前記検出された電流と電圧とを対データとして複数記憶する手段であり、
    前記劣化判定手段は、前記負荷履歴が前記所定の充電履歴とみなされたときの複数の対データから前記算出された電圧と、前記負荷履歴が前記所定の放電履歴とみなされたときの複数の対データから前記算出された電圧との偏差としての電圧差に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  6. 請求項1ないし5いずれか記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記負荷履歴推定手段は、前記電流検出手段により検出された電流の時間積分値であって時間の経過と共に減少する値を前記負荷履歴として推定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  7. 請求項1ないし6いずれか記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記二次電池の温度を検出する電池温度検出手段を備え、
    前記劣化判定手段は、該検出された二次電池の温度に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  8. 請求項1ないし7いずれか記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記二次電池の残容量を検出する残容量検出手段を備え、
    前記劣化判定手段は、該検出された二次電池の残容量に基づいて前記二次電池の劣化を判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  9. 請求項3または5記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記劣化判定手段は、前記電圧差が所定の閾値を超えるときに前記二次電池が劣化したと判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  10. 請求項3または5記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記劣化判定手段は、前記電圧差が大きくなるほど前記二次電池の劣化の程度が大きいと判定する手段である
    二次電池の劣化判定装置。
  11. 請求項1ないし10いずれか記載の二次電池の劣化判定装置であって、
    前記劣化判定手段による判定結果を出力する判定結果出力手段
    を備える二次電池の劣化判定装置。
  12. 請求項1ないし11いずれか記載の二次電池の劣化判定装置を備える車両。
  13. 二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段とが電気的に接続されたコンピュータを、負荷との間で電力をやり取りする前記二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させるプログラムであって、
    前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手順と、
    前記電流検出手段により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記負荷履歴推定手順により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電圧検出手段により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手順と
    を備えるプログラム。
  14. 二次電池を流れる電流を検出する電流検出手段と前記二次電池の端子間の電圧を検出する電圧検出手段とが電気的に接続されると共に所定のデータを記憶する記憶手段を備えるコンピュータを、負荷との間で電力をやり取りする前記二次電池の劣化を判定する劣化判定装置として機能させるプログラムであって、
    前記電流検出手段により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定する負荷履歴推定手順と、
    前記負荷履歴推定手順により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記電流検出手段により検出された電流と前記電圧検出手段により検出された電圧とを対データとして前記記憶手段に複数記憶し、該記憶された複数の対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定する劣化判定手順と
    を備えるプログラム。
  15. 負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、
    (a)前記二次電池を流れる電流を検出するステップと、
    (b)前記二次電池の端子間の電圧を検出するステップと、
    (c)前記ステップ(a)により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定するステップと、
    (d)前記ステップ(a)により検出された電流が充電状態または放電状態から略零となったときであって、前記ステップ(c)により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに、前記ステップ(b)により検出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定するステップと
    を備える二次電池の劣化判定方法。
  16. 負荷との間で電力をやり取りする二次電池の劣化を判定する二次電池の劣化判定方法であって、
    (a)前記二次電池を流れる電流を検出するステップと、
    (b)前記二次電池の端子間の電圧を検出するステップと、
    (c)前記ステップ(a)により検出された電流に基づいて、前記二次電池に対する負荷の履歴をあらわす指標としての負荷履歴を推定するステップと、
    (d)前記負荷履歴推定手段により推定された負荷履歴が所定の履歴とみなせる範囲内にあるときに前記ステップ(a)により検出された電流と前記ステップ(b)により検出された電圧とを対データとして複数記憶するステップと、
    (e)該複数記憶された対データから電流と電圧の直線関係の近似解を演算し、該演算された直線関係の近似解から電流が略零のときの電圧を算出し、該算出された電圧に基づいて前記二次電池の劣化を判定するステップと
    を備える二次電池の劣化判定方法。
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