JP3104483B2 - ハイブリッド車用電池残存容量検出装置 - Google Patents
ハイブリッド車用電池残存容量検出装置Info
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Description
車に搭載される電池の残存容量を検出する電池残存容量
検出装置に関する。
のエネルギー源としては、電池を搭載することが必要で
ある。搭載可能な電池としては、充放電可能な二次電池
が利用される。鉛電池は、電気自動車に搭載可能な二次
電池の代表的なものである。
複数のセルから構成されている。鉛電池のセル構造は、 PbO2 |H2 SO4 aq|Pb のような構成を有している。このような鉛電池において
は、通常、硫酸水溶液の比重は充電時で1.28であ
る。
よって表される。
左に進む反応が充電反応である。この式から明らかなよ
うに、正極活物質であるPbO2 も、負極活物質である
Pbも、放電によってPbSO4 (固体)となり、充電
によってそれぞれ元の状態に戻る。そして、この鉛電池
においては、充電によりほぼ完全に元の状態に戻るため
に、多数回(約1000回程度)の充放電を繰り返すこ
とも可能である。
源として用いる場合に一番問題となるのはその残存容量
である。すなわち、エネルギー源である電池の残りの放
電能力がわからなければ、電気自動車の走行可能な距離
がつかめず、最悪の場合には充電施設がないところで車
両がストップしてしまうなどの事態を生じることとな
る。
必要となる。鉛電池の残存容量の測定方法としては、ま
ず電解液の比重を計測する方法がある。すなわち、上記
反応式から明らかなように、鉛電池は放電により水を生
じ、充電により硫酸を処理するので、放電することによ
って電解液(硫酸水溶液)の比重が小さくなり、充電す
ることによって大きくなる。そこで、電解液の比重を測
定することによって電池の残存容量を測定することがで
きる。しかしながら、この電解液比重を測定する方法で
は、電池内に比重センサを組み込まなければならず、電
解槽の改良を要するという欠点を有している。
における微分内部抵抗(電圧電流直線の勾配)と一定の
関係があることが知られており、大電流放電時の電流及
び電圧から残存容量を測定することが、例えば特開昭6
3−157078号公報に開示されている。すなわち、
例えば電流値を一定として大電流放電を行った場合、電
池電圧と残存容量の間に良い相関が現れる。そこで、電
池の放電電圧と残存容量の関係を各放電電流について求
めておけば、これに基づいて大電流放電時の電池の電流
・電圧特性から電池の残存容量を求めることができる。
このような測定方法によれば、電池自体には何ら変更は
なく、また電流及び電圧の測定という簡単な測定手段に
よって、電池の残存容量が測定できる。このため、電気
自動車における電池の残存容量の計測に、このような測
定方法を好適に用いることができる。
しては、電気量積算による方法が知られている。この方
法においては、例えば満充電時を起点として電池の放電
電気量が積算され、得られた積算値、すなわち満充電時
からの放電電気量が満充電容量から減算される。減算の
結果は、電池の残存容量を示している。
わち大電流放電時における電池の電圧電流特性に基づく
残存容量測定方法と、放電電気量積算値に基づく残存容
量測定方法とを組み合わせることにより、簡便で比較的
精度の良い測定方法を実現することが検討されている。
例えば特開平3−231175号公報には、自動車の補
機電池の残存容量計として、スタータ始動時に生じる大
電流放電の際に、電池の電圧及び電気量積算値を求め、
これらに基づき電池の残存容量を計測する装置が開示さ
れている。
ッド車に搭載される鉛電池の残存容量を測定する方法と
しても用いることができる。ハイブリッド車は電気自動
車の一種であり、車両の駆動源としてモータの他にさら
にエンジン等を搭載する車両である。例えばシリーズハ
イブリッド車においては、エンジンによって駆動される
発電機が、電池と共にモータの電力源として搭載され
る。電池は、この発電機の発電電力によっても充電され
る。しかし、このようなハイブリッド車に上述の組合わ
せに係る方法を適用する場合、いわゆる満充電時リセッ
トを実行困難になるという問題が発生する。
量を求める際、電流計測誤差の累積等によって誤差が累
積するため、累積された誤差を解消すべく、満充電時に
電池の満充電容量のリセットが行われる。このような処
理は、ハイブリッド車以外の電気自動車であれば、電池
が走行毎に完全充電されるため適当な頻度で実行可能と
なるが、ハイブリッド車においてはこのような機会を得
るのが困難になる。すなわち、ハイブリッド車において
は、電池寿命の延長の観点から、発電機の発電電力によ
って電池を適宜充電し充電状態(SOC)が所定範囲
(例えば70%〜90%)となるよう制御が行われるた
め、満充電リセットの機会が低減する。なお、このよう
なSOCの制御は、電池の劣化を防止し寿命を長期化す
るために必要である。
電リセットを行うことなく、積算により累積された誤差
を解消可能な装置が示されている。この公報に示される
装置は、放電電気量の積算によって求められた放電電気
量を満充電容量から減算することにより残存容量を検出
する一方で、大電流放電時における電池の電圧電流特性
又は電解液比重に基づき残存容量を検出し、後者の残存
容量に基づき満充電容量の補正を行っている。このよう
な方法によれば、満充電リセットを適当な頻度で実行困
難なハイブリッド車においても、放電電流の積算に伴っ
て累積する誤差を低減することが可能となる。
うな方法においては、かえって残存容量測定精度が悪化
する場合が生じる。すなわち、大電流放電時における電
池電圧に基づき残存容量を求める際、当該電圧の計測ば
らつきによって残存容量がばらつく。このようなばらつ
きが生じると、当該残存容量によって補正される満充電
容量もばらつくこととなり、その結果、当該満充電容量
から放電電気量積算値を減算して得られる残存容量の精
度も悪化する。
とを課題としてなされたものであり、大電流放電時にお
ける電池電圧等の測定値のばらつきによる充電容量の測
定精度の劣化を防止することを目的とする。
るために、本願出願人は、車両の駆動力を発生させるモ
ータ、放電によりモータに駆動電力を供給する充放電可
能な電池及び発電によりモータに駆動電力を供給すると
共に電池を充電可能な発電機を有する車両に搭載され、
電池の残存容量を検出する電池残存容量検出装置とし
て、次のような各種の構成を提案する。
らの放電電気量を積算しその結果を満充電容量から減ず
ることにより積算残存容量を算出する積算残存容量算出
手段と、高率放電時(電池が大電流放電しておりかつそ
の電流値が増大している時)における電池の電圧電流特
性を算出しその結果に基づき高負荷時残存容量を算出す
る高負荷時残存容量算出手段と、算出された高負荷時残
存容量に基づき積算残存容量を補正する積算残存容量補
正手段と、を備えることを特徴とする。
の負荷走行状態にあることを所定タイミングで検出する
負荷走行状態検出手段と、上記負荷走行状態が検出され
た場合に発電機の発電動作を強制停止させることによ
り、高率放電状態を生成する高率放電状態生成手段と、
を備え、高負荷時残存容量算出手段が、高率放電状態が
生成されるのに応じて上記高負荷時残存容量算出処理を
実行することを特徴とする。
回転させるエンジンを有する車両に搭載される構成であ
り、エンジンをアイドル状態に制御すると共に発電機の
発電動作を強制停止させることにより、エンジンを始動
させる際に高率放電状態を生成する高率放電状態生成手
段を備え、高負荷時残存容量算出手段が、高率放電状態
が生成されるのに応じて高負荷時残存容量産出処理を実
行することを特徴とする。
手段が、算出された高負荷時残存容量と積算残存容量の
差を時間平均し、得られた平均値に基づき積算残存容量
を補正することを特徴とする。
手段が、電池が充電状態にある場合に積算残存容量の補
正を禁止することを特徴とする。
手段が、電池の充電終了後所定時間経過以前は積算残存
容量の補正を禁止することを特徴とする。
気量を積算しその結果を満充電容量から減ずることによ
り積算残存容量を算出する積算残存容量算出手段と、バ
ッテリとモータ及び発電機の接続を開放した状態におけ
る電池の電圧を検出しその結果に基づき無負荷時残存容
量を算出する無負荷時残存容量算出手段と、算出された
無負荷時残存容量に基づき積算残存容量を補正する積算
残存容量補正手段と、を備えることを特徴とする。
手段が、前回の積算残存容量の補正から所定時間経過後
又は所定距離走行後に、積算残存容量を補正することを
特徴とする。
手段が、高負荷時残存容量または無負荷残存容量に基づ
く積算残存容量の補正量を制限することを特徴とする。
存容量補正手段が、高負荷時残存容量または無負荷時残
存容量に基づく積算残存容量の補正量を、徐々に時間変
化させることを特徴とする。
らの放電電気量の積算が行われ、その結果が満充電容量
から減ぜられる。この減算により得られる残存容量、す
なわち積算残存容量は、高負荷時残存容量に基づき補正
される。この高負荷時残存容量は、高率放電時における
電池の電圧電流特性に基づき得られる残存容量である。
高率放電とは、本願出願人の先出願(例えば特願平4−
189443号等)に開示されているように、電池が大
電流放電しておりかつ当該放電電流が増加している状況
を言う。このような状況下では、電池が大電流放電して
おりかつ当該放電電流が減少している状況に比べ、電池
の電圧電流特性と残存容量の相関が良好となる。その結
果、単なる大電流放電時において求められた残存容量に
比べ、本発明における高負荷時残存容量は、そのばらつ
きが小さな残存容量となる。従って、本発明において
は、このようなばらつきの少ない高負荷時残存容量に基
づき積算残存容量が補正されることとなるため、電池の
電圧電流特性に基づく補正を正確に行うことが可能とな
り、電池の残存容量の測定精度がより良好となる。
まず、車両が所定の負荷走行状態(例えば加速状態)に
あることが、所定タイミングで検出される。このような
負荷走行状態が検出されると、発電機の発電動作が強制
停止される。すると、モータの駆動電力は、電池のみに
よって供給されることとなるから、当該発電動作の強制
停止によって高率放電状態が発生する。この構成におい
ては、このようにして強制的に生成された高率放電状態
において、高負荷時残存容量算出処理が実行される。従
って、例えば、電池の残存容量が低下しており、発電機
が発電を継続しておりかつ高率放電状態になる機会が少
ないような走行環境下においても、積算残存容量を補正
することが可能となる。
状態が強制的に生成される。この構成においては、高率
放電状態が強制的に生成されるのは、エンジンを始動さ
せる際である。すなわち、エンジンを始動させると、当
該エンジンがアイドル状態に制御されると共に、発電機
の発電動作が強制停止される。すると、モータの駆動電
力が電池のみから供給されることとなるから、高率放電
状態が発生する。この構成においては、従って、高率放
電状態になる機会が少ない場合であっても、積算残存容
量を補正し正確な残存容量を得ることが可能となり、ま
た、エンジン始動時に当該エンジンがアイドル状態に制
御されることとなるから、暖機によって始動時における
エンジンのエミッションが改善される。
容量を補正する際、補正量として、高負荷時残存容量の
時間平均値が用いられる。例えば、電池の電圧電流特性
に基づく高負荷時残存容量の測定が、複数回繰り返して
実行され、この繰り返し測定によって得られた高負荷時
残存容量に対する積算残存容量の誤差の平均値を用いて
積算残存容量が補正される。このように、上記平均値に
基づき積算残存容量を補正すると、残存容量の測定精度
がさらに向上することとなる。
電状態にある場合に、積算残存容量の補正が禁止され
る。すなわち、電池が充電状態にある場合の電池の電圧
電流特性は、放電時とは異なる特性となるため、本構成
においてはこのような状態における積算残存容量の補正
が禁止される。これにより、放電時と充電時の電圧電流
特性差に起因した誤差の発生を防止可能となり、積算残
存容量をより正確な値とすることが可能となる。
電終了後所定時間経過以前は、積算残存容量の補正が禁
止される。すなわち、この構成においても、放電時と充
電時の電池の電圧電流特性の差に起因した誤差の発生が
防止されると共に、充電状態から放電状態へ移行した後
に発生する電池特性の不安定状態を回避して、積算残存
容量の精度を向上させることが可能となる。
負荷時残存容量に代え、無負荷時残存容量が算出され、
この無負荷時残存容量に基づき積算残存容量が補正され
る。無負荷時残存容量とは、バッテリとモータ及び発電
機の接続を開放した状態における電池の電圧(開放電
圧)に基づき算出した残存容量である。すなわち、当該
開放状態における電池の電圧が、残存容量と良好な相関
関係を有していることに基づき検出される残存容量であ
る。従って、本構成においても、積算残存容量を好適に
補正し精度を向上させることが可能となる。
算残存容量から所定時間経過後又は所定距離走行後に、
積算残存容量の補正が行われる。従って、この構成にお
いては、積算残存容量の補正の時間間隔が長くなり、補
正によって生じる違和感が低減される。また、この構成
を、前述の第4の構成と組み合わせた場合、違和感を低
減しつつ精度良い残存容量の検出が実現される。
残存容量又は無負荷時残存容量に基づく積算残存容量の
補正量が制限される。すなわち、積算残存容量を補正す
る際、当該補正によって積算残存容量の値がステップ的
に変化することが防止され、これによって使用者にとっ
て違和感が低減される。また、積算残存容量の補正に用
いる高負荷時残存容量又は無負荷時残存容量に大きな誤
差が発生している場合に、このような誤差が積算残存容
量に反映し難くなり、積算残存容量の精度の劣化が防止
される。
は、高負荷時残存容量又は無負荷時残存容量に基づく積
算残存容量の補正量が、徐々に時間変化される。すなわ
ち、当該補正が、なまし補正として実行される。これに
より、補正に伴う積算残存容量の値の急峻な変化が発生
しなくなり、当該変化が滑かになるため、使用者にとっ
て違和感が低減されることとなる。
基づき説明する。
電池の残存容量(Ah)との関係が示されている。この
図に示される関係は、2C電流放電時、すなわち電池を
大電流放電させた時の相関関係であり、電池電圧と残存
容量とは良好な相関関係を有している。言い換えれば、
電池を大電流放電させている際の電池の電圧電流特性
(V−I特性)を検出することにより、電池の残存容量
を比較的精度良く検出することができる。また、この検
出を、電池の放電電流が増加している時に行うことによ
り、本願出願人の先出願に開示されているように、より
精度良く残存容量を検出することができる。このような
状態、すなわち電池が大電流放電しておりかつ当該放電
電流が増加している高率放電時に、電池のV−I特性に
基づき測定した残存容量を、以下、高負荷時残存容量と
呼ぶ。
実施例は、図1に示されるような相関関係に基づき、高
負荷時残存容量を検出する機能を有している。すなわ
ち、電池の高率放電時におけるV−I特性に基づき残存
容量を測定する機能を有している。これらの実施例にお
いては、測定された高負荷時残存容量に基づき、積算残
存容量、すなわち電池からの放電電気量の積算結果に基
づき得られる残存容量が補正される。このような補正に
より、例えば単なる大電流放電時のV−I特性に基づき
測定した残存容量によって満充電容量を補正した場合に
比べ、正確な積算残存容量が得られる。
る装置の構成が示されている。この図に示される残存容
量計10は、いわゆるハイブリッド車に搭載される電池
12の残存容量を測定し、その結果を表示装置14に供
給し表示させる装置である。この図に示されるハイブリ
ッド車は、エンジン16、このエンジン16の機械出力
によって回転駆動される発電機18、発電機18の交流
出力を整流する整流器20、整流器20の出力及び電池
12の出力を三相交流電流に変換するインバータ22及
びインバータ22の出力である三相交流電流によって駆
動されるモータ24を有している。すなわち、モータ2
4の駆動電力は、インバータ22を介して発電機18又
は電池12から供給され、電池12は必要に応じて発電
機18の発電電力によって充電される。
電気量を積算し積算残存容量を求める機能26、高率放
電時における電池12のV−I特性を算出する機能2
8、算出したV−I特性に基づき高負荷時残存容量を算
出する機能30及び算出した高負荷時残存容量に基づき
積算残存容量を補正する機能32を有している。すなわ
ち、残存容量計10は、電池12の電流IB を電流セン
サ34を用いて検出し、検出された電流IB を積算する
ことによって放電電気量積算値を求め、求めた放電電気
量積算値を電池12の例えば満充電容量から減ずること
により、積算残存容量を求めている。その一方で、残存
容量計10は、電圧センサ36を用いて電池12の電圧
VB を検出し、検出した電圧VB と前述のようにして検
出した電流IB に基づき電池12のV−I特性を算出す
る。算出されるV−I特性は、電池12の高率放電時に
おいては、図1に示されるように、電池12の残存容量
と良好な相関関係を有している。そこで、残存容量計1
0は、得られたV−I特性を図1の関係に参照して高負
荷時残存容量を算出し、得られた高負荷時残存容量を用
いて積算残存容量を補正している。補正された残存容量
は表示装置14に供給される。なお、図中38は、電池
12の温度Tを検出する温度センサであり、検出された
温度Tは、V−I特性の算出の際に、電池12の電圧V
B の温度特性を補償するために用いられる。
容量計10の動作の流れが示されている。この図に示さ
れる動作は、適当な頻度で繰り返し実行される動作であ
る。この図に示されるように、本実施例の残存容量計1
0は、図示しない装置、例えばECUや操作パネル等か
らのモニタ信号の入力に応じ動作を開始する(10
0)。動作を開始する際、それまで長時間に亘って車両
が放置されており電池12に自己放電が生じている場合
には、以後の動作を実行するのに先立ち電流IBの積算
値をクリアする。これにより、自己放電の影響を排除す
ることができる。残存容量計10は、さらに、電池12
の電流IB を積算し、積算値を満充電容量から減ずるこ
とにより、積算残存容量を算出する(102)。残存容
量計10は、積算残存容量を算出した後、まず、電池1
2が高率放電状態にあるか否かの判定(104)を実行
し、その結果高率放電状態になるとされた場合には、高
負荷時残存容量に基づく補正を実行することなく積算残
存容量を表示装置14等に出力する(106)。
放電状態にあると判定された場合、すなわち電流IB が
規定値を越えておりかつこの放電電流IB が増加してい
ると判定された場合には、残存容量計10は、電圧VB
及び電流IB 基づき、電池のV−I特性を算出する(1
08)。このようにして得られるV−I特性は高率放電
時における放電V−I特性であり、従って、電池12が
大電流放電しているが電流IB が減少している場合のV
−I特性に比べ、残存容量と良好な相関関係を有してい
る。従って、ステップ108において算出されたV−I
特性に基づき残存容量を算出することにより、すなわち
高負荷時残存容量を算出することにより(110)、電
池12の残存容量を正確に算出することができる。
ンを所定回数繰り返すことによって得られる所定個数の
高負荷時残存容量に基づき、積算残存容量を補正する。
すなわち、残存容量計10は、算出回数nをカウントし
ながら(112)高負荷時残存容量の算出(110)を
実行し、ステップ102において算出されている積算残
存容量とステップ110において算出された高負荷時残
存容量との差を算出する(114)。カウントされてい
る算出回数nが規定値以上に至るまでは(116)、残
存容量計10は算出した差をその内部に記憶しておき
(118)、そのままステップ106に移行する。すな
わち、nが規定値に至るまでは、積算残存容量が未補正
で出力される。算出回数nが規定値以上となると(11
6)、残存容量計10は、ステップ118においてn回
に亘って記憶した差の平均値を算出し(120)、この
平均値に基づき、積算残存容量を補正する(122)。
従って、続いて実行されるステップ106においては、
補正された積算残存容量が出力されることなる。なお、
ステップ120実行後、ステップ112においてカウン
トされている算出回数n及びステップ118において記
憶されている差の値がクリアされる(124)。
量補正処理の一例が示されている。この図に示される処
理は、ステップ116において判定に使用される算出回
数nの規定値を5とした例であり、また、この図におい
ては積算残存容量と高負荷時残存容量の差がΔAhとし
て表されている。
充電状態から開始して徐々に放電を続け、ある時点で高
率放電状態が発生したとする。すると、その時点から規
定回数(n=5)分の高負荷時残存容量が算出され、さ
らにその値と対応する積算残存容量の差の平均値が算出
される。残存容量計10は、ステップ122において、
積算残存容量にこの平均値を加減することにより、当該
積算残存容量を補正する。これにより、図において下向
きの矢印で示されるように、表示装置14に出力される
残存容量の値が補正される。
が3個示されている。まず、ステップ120において得
られた平均値をステップ122において積算残存容量に
そのまま加減した場合には、図5(a)に示されるよう
に、出力される残存容量はステップ的に変化する。この
ような補正処理は、最も簡単な補正処理であり、最も簡
便に実現可能なものである。
量を補正する際、ステップ120において求めた平均値
が所定量を越えている場合には補正量を当該所定量に制
限することもできる。このようにすると、図5(b)に
示されるように、積算残存容量と高負荷時残存容量の差
が比較的大きいにもかかわらず、積算残存容量に対する
補正量が小さくなる。このような処理は、高負荷時残存
容量の値に比較的大きな誤差が含まれている場合に有効
である。すなわち、このような誤差を、出力に係る残存
容量から排除することができる。さらに、出力される残
存容量の値が急激に大きく変化することがないから、表
示装置14を見て電池12の残存容量を知る使用者にと
って、違和感が低減されることとなる。
容量を出力する際、前回の出力値からの変化がなだらか
となるよう、処理することも可能である。すなわち、図
5(c)に示されるように、出力される積算残存容量が
なだらかに変化するようにすることができる。このよう
な処理は、使用者にとって違和感を低減できる点で有効
である。
残存容量を用いて積算残存容量を補正するようにしたた
め、単なる大電流放電時のV−I特性に基づいて算出し
た残存容量により満充電容量等を補正する場合に比べ、
出力される残存容量の値をより精度の良いものとするこ
とができる。すなわち、電池12の電圧V等の計測に係
るばらつきを排除することができる。
容量を規定回数求めて積算残存容量との差を平均し、得
られた平均値により補正を行うようにしたため、当該補
正を精度良く行うことができる。すなわち、平均によ
り、高負荷時残存容量の算出値に含まれる誤差がならさ
れ、精度の良い測定が可能となる。
ような処理を実行した場合には、使用者にとっての違和
感の低減や、高負荷時残存容量に含まれる誤差の影響の
抑制等の効果が得られる。加えて、この実施例において
は、電解液比重センサ等を用いていないため、電池12
の構造に大きな変更を加える必要がない。さらに、温度
センサ38により電池12の温度Tを検出して処理を行
っているため、電池12に異常が発生し顕著な温度上昇
が生じた場合に、これに対する対処を容易に残すことが
可能である。
容量計10の動作の流れが示されている。この図に示さ
れる実施例も図2の装置構成で実現可能である。
先立ち、前回の積算残存容量の補正後所定時間が経過し
たか否かが判定される(126)。その結果、所定時間
が経過していた場合にはステップ104に移行し電池1
2が高率放電状態にあるか否かが判定される。ステップ
126において所定時間が経過していないと判定された
場合には、ステップ106に移行し、積算残存容量が表
示装置14等に出力される。従って、この実施例におけ
る積算残存容量補正処理は、図7に示されるように、前
時点における積算残存容量の補正から次の補正まで
の間に、必ず所定時間以上が経過する補正処理となる。
間経過後に次の補正が可能となるよう、残存容量計10
を構成すれば、出力される残存容量の補正の頻度が抑制
されることとなり、使用者にとって違和感のない残存容
量出力(表示等)が実現されることとなる。なお、“所
定時間経過”の条件に代え“所定距離走行”の条件を用
いても、同様の作用・効果が得られることとなる。
場合、当該電池12が充電状態にあるかそれとも放電状
態にあるかにより、大電流放電時の電圧VB の値が異な
ることが、例えば特開平1−288784号公報等によ
り知られている。図8には、充放電サイクル定数と電池
電圧VB の関係が示されている。この図に示される電圧
VB は、50A充電時の電池電圧であり、その前後でS
OCが高くなるような発電量によって電池12を充電し
ながらLA4走行モードを走行させた時に得られる電池
電圧である。また、このようにして電池電圧VB と残存
容量との関係を表すと例えば図9に示されるような相関
関係となり、同一の残存容量であっても放電時に比べ充
電時では高い電池電圧が生ずることとなる。
大きくかつその値が増大していたとしても、電池12が
充電側にあるか放電側にあるかによって、当該電池12
のV−I特性が変化する。この変化は、電池12内部の
分極の影響によって生じるヒステリシスであると考えら
れる。このような見地からは、電池12が放電側にある
場合にのみ高負荷時残存容量の算出を行い、充電時には
行わないようにすることが好ましいと言える。
存容量計10の動作の流れが示されている。この図に示
される実施例は、装置構成としては図2に示される構成
で実現できる。また、この実施例は、図8及び図9を用
いて説明したように、電池12が充電側にある場合には
高負荷時残存容量の算出を行わないことを特徴としてい
る。
電状態にあるか否かの判定104に先立ち、電池12が
充電状態から放電状態に移行して所定時間が経過したか
否かが判定される(128)。この判定が成立した場合
にはステップ104に移行し、電池12が高率送電状態
にある否かの判定が行われる一方で、ステップ128の
条件が成立しない場合にはステップ106に移行して積
算残存容量が出力される。
補正処理は、図11に示されるように、電池12が充電
状態にある期間及びこの充電が終了した後所定時間が経
過していない期間は行われない。従って、電池12のV
−I特性が充電時と放電時とで異なることによる高負荷
時残存容量における誤差の発生を防止することができ、
また、充電終了後所定時間の経過を高負荷時残存容量算
出の条件とすることにより、当該特性差の影響を確実に
排除することができる。
容量を算出する際に算出した電流IB の積算値及びタイ
マを用いて実行することができる。すなわち、電流IB
の積算値に基づき電池12が充電状態にあるか放電状態
にあるかを判定することができ、充電から放電に移行し
た後の時間経過はタイマによって測定することができ
る。
存容量計10の動作の流れが示されている。この実施例
も図2に示される装置構成で実現できる。
施例に係る動作にさらにステップ130を追加した点に
ある。ステップ130は、高負荷時残存容量を算出した
直後に実行される処理であり、ステップ110において
算出した高負荷時残存容量がステップ102において算
出した積算残存容量より小さいか否かを判定する処理で
ある。この処理の結果、高負荷時残存容量が積算残存容
量より小さいとされた場合にはステップ112以降の処
理が実行され、高負荷時残存容量が積算残存容量以上で
あると判定された場合にはステップ112以降の処理が
実行されず直ちにステップ106が実行される。
(a)に示されるように、高負荷時残存容量の値が積算
残存容量より小さい場合にのみ補正が行われ、その逆の
関係の場合には補正が行われない。これは、前述した図
9の関係から明らかなように、電池12が充電状態にあ
る場合にそのV−I特性に基づいて算出した残存容量の
値が積算残存容量よりも高めの値となることに着目した
ものである。従って、本実施例においても、電池12が
充電状態とある場合に高負荷時残存容量による積算残存
容量の補正が行われないこととなり、電池12のV−I
特性が充電時と放電時で異なることによる高負荷時残存
容量の誤差の影響を排除することができる。
係る装置の構成が示されている。この図に示される残存
容量計40は、前述の第1〜第4実施例に係る残存容量
計10と同様に機能26〜32を備えている。但し、そ
の細部は、第1〜第4実施例と相違している。さらに、
この図には、エンジン16、発電機18等の制御を実行
するECU42が示されている。このECU42は、使
用者によりキースイッチ(キーSW)がオンされたか否
かに関する情報や、アクセルペダルの踏込み量、さらに
回転数センサ44により検出したモータ24の回転数N
等の情報を入力し、エンジン16の回転数等の制御や、
発電機18の界磁等の制御を行う。また、ECU42
は、残存容量計40に対し、積算残存容量の補正タイミ
ングを与える。
2の高率放電状態を強制的に発生させるようにした点に
ある。すなわち、図14に示されるようなハイブリッド
車においては、電池12の寿命を長期化すべく、電池1
2のSOCが70〜90%等の範囲に管理されているた
め、電池12は、かなりの頻度で充電状態にある。従っ
て、この車両の走行環境や使用者の嗜好によっては、電
池12が放電状態となる機会がほとんどない場合があ
る。以後に説明する第5〜第7実施例においては、電池
12のSOCの管理がエンジン16及び発電機18の制
御によって行われていることに着目し、適当な頻度で電
池12の高率放電状態を生成するようにしている。
存容量計40及びECU42の動作の流れが示されてい
る。この実施例においては、ステップ104に先立ちス
テップ132〜136が実行され、さらに、ステップ1
24の後ステップ138が実行される。
所定時間が経過していない場合には(132)、残存容
量計40は、ステップ102において算出した積算残存
容量を表示装置14等に出力する(106)。所定時間
が経過している場合には(132)、ECU42は、車
両が加速中であるか否かを判定する(134)。この判
定は、モータ24に付設した回転数センサ44の出力た
る回転数Nや、使用者によるアクセルペダルの踏込み量
等に基づき実行する。この判定の結果加速中でないと判
定された場合にはステップ106に移行して積算残存容
量が出力され、逆に加速中であると判定された場合には
ECU42により続いてステップ136が実行され、発
電機18の界磁制御等によって当該発電機18の発電が
停止される(136)。
る状態では、電池12の充電は行われず、従ってモータ
24に供給すべき電力は全て電池12によって賄われ
る。この結果、電流IB は放電電流となる。また、車両
が加速中であるから、モータ24から要求される電力は
増大し、この結果電池12の放電電流IB は増加し始め
る。
率放電状態であるか否かの判定に係るステップ104が
実行される。ステップ104における判定条件は、上述
のように、電池12が強制的に放電状態とされかつその
放電電流IB が増加する傾向に強制されているため、あ
る時点で必ず成立し、それに伴いECU42から残存容
量計40に対し補正タイミングが指令される。残存容量
計40は、これに応じ、ステップ108以降の処理を実
行する。ステップ124において積算残存容量の補正が
行われると、ECU42は、界磁制御等によって発電機
18を発電状態に復帰させる(138)。この後、ステ
ップ106に移行する。
率放電状態が強制的に生成されることとなるため、ハイ
ブリッド車のように電池12が頻繁に充電側にあり高率
放電状態となる頻度が少ない場合においても、高負荷時
残存容量を用いた積算残存容量の補正を適当な頻度で実
行することが可能となる。
存容量計48及びECU42の動作の流れが示されてい
る。この実施例においても第5実施例と同様、電池12
の高率放電状態が強制的に生成される。
により、キーSWがオンしたか否かが判定される(14
0)。キーSWがオンすると、ECU42はエンジン1
6を始動させ(142)、さらにエンジン16をアイド
ル状態に制御すると共に発電機18による発電を停止さ
せる(144)。これにより、発電機18による電池1
2の発電は行われなくなり、モータ24に供給すべき電
力が全て電池12から供給される状態となる。この後、
電池12の積算残存容量が算出され(102)、高率放
電状態であるか否かの判定(104)が行われる。
Wがオンした直後において、電池12が放電状態となる
よう制御される。キーSWがオンされた直後において
は、モータ24から要求される電力が大きいため、電池
12は、通常、高率放電状態となる。従って、この実施
例においても、高率放電状態がエンジン16の始動時に
強制的に生成されることとなり、電池12の高率放電状
態の発生の頻度が低いハイブリッド車においても高負荷
時残存容量に基づく積算残存容量の補正を適当な頻度で
実行可能となる。なお、積算残存容量の補正に係るステ
ップ120に実行後、エンジン16及び発電機18の動
作は、ECU42の制御によって通常の動作に復帰制御
される(146)。
正頻度の確保という効果に加え、車両を長時間放置した
場合に生じる自己放電による誤差を低減することができ
る。すなわち、車両を放置した後必ず積算残存容量の補
正が実行されることとなるため、当該自己放電による誤
差を防ぐことができる。加えて、キーSWをオンした直
後エンジン16がアイドル運転されることとなるため、
エンジン16の暖機が進み、ステップ146の実行によ
り通常動作に復帰し発電を開始した時点では、エンジン
16のエミッションが良好な状態となる。
存容量計40及びECU42の動作の流れが示されてい
る。この実施例は、第6実施例の動作にさらにステップ
148を付加した動作を有している。すなわち、エンジ
ン16をアイドル状態に、発電機18を停止状態に制御
するのに先立ち、車両が長期間放置された否かが判定さ
れる(148)。この判定が成立していない場合には、
同時にステップ106が実行される。従って、本実施例
によれば、車両が長期間放置されていた場合にのみ、す
なわち自己放電の影響が顕著となるような状況において
のみ、前述の制御が実行されることとなる。なお、ステ
ップ148の判定は、エンジン16の冷却水温や、放置
時間の計数等によって実行すれば良い。
放電圧を検出することによっても得ることができる。図
18には、本願出願人が例えば特願平5−33161号
において開示した残存容量(Ah)の相関関係を示す図
である。
鉛電池を用いた場合、その開放電圧は残存容量と良好な
相関関係を有している。従って、この関係に基づき、電
池の残存容量(以下、無負荷時残存容量)を測定するこ
とができる。以下説明する本発明の第8実施例は、この
ような原理によって無負荷時残存容量を算出し、得られ
た負荷時残存容量によって積算残存容量を補正する機能
を有している。
存容量計46の構成が示されている。この図に示される
ように、本実施例の残存容量計46は、電池12の電流
ABを積算することにより積算残存容量を算出する機能
26、電池12の開放電圧を測定する機能48、測定し
た開放電圧に基づき無負荷時残存容量を算出する機能5
0及び算出した無負荷時残存容量に基づき積算残存容量
を補正する機能52を有している。
されている。この図に示されるように、本実施例におい
ては、モニタ信号の入力(100)、積算残存容量の算
出(102)に続き、スイッチ54がオフしているか否
かが判定される(150)。スイッチ54は、図19に
示されるように、電池12と発電機18及びモータ24
との接続を開閉するために設けられたスイッチである。
このスイッチがオンしている場合、ステップ150から
直ちに160に移行し、積算残存容量が出力される。な
お、スイッチ454がオフしているか否かは、電流IB
が0か否かにより判断できる。スイッチがオフしている
場合、続いてステップ152が実行される。ステップ1
52においては、スイッチ54がオフした後所定時間が
経過したか否かが判定される。この結果、所定時間が経
過していない場合には、検出される開放電圧が安定して
いないとみなせるため、直ちにステップ106に移行す
る。所定時間が経過した場合には、開放電圧が十分に安
定したとみなし、ステップ154に移行する。
12の電圧VB 、すなわち開放電圧が入力され、入力し
た開放電圧に基づき図18の関係を参照して無負荷時残
存容量が算出される。無負荷時残存容量が算出された
後、ステップ112を経て、積算残存容量と無負荷時残
存容量の差が算出される(116)。このような処理
は、ステップ112においてカウントされる算出回数n
が規定値に至るまで繰り返され(116)、算出回数n
が規定値に至ると、ステップ120以降の処理が実行さ
れ、残存容量が補正される。
開放電圧と残存容量の良好な相関関係を利用して、積算
残存容量が精度良く補正されることとなる。また、本実
施例における検出処理は、電池12の高率放電状態の発
生を待つ必要がないため、車両をゆっくり走行させる場
合等においても実行可能である。さらに、積算残存容量
と無負荷時残存容量の差の平均値を用いて積算残存容量
を補正しているため、当該補正をより正確に実行するこ
とができる。またさらに、図5に示されるように、積算
残存容量の補正量を制限したり、またこの補正をなだら
かに行ってもかまわない。なお、スイッチ54をオフす
る操作は、車両が信号等により停止した場合に行えば良
い。この操作は、ECU42によって実行することがで
きる。
説明したが、本発明の構成はこのような構成に限定を要
するものではない。また、本発明の適用対象たる電池
は、鉛電池に限定されるのではなく、高率放電時におけ
るV−I特性が残存容量と良好な相関関係を有し、ある
いは開放電圧が残存容量と良好な相関関係を有するよう
な電池であれば、どのような電池にも適用することがで
きる。
成によれば、高率放電時における電池の電圧電流特性に
基づき算出された高負荷時残存容量に基づき、積算残存
容量を補正するたようにしたため、大電流放電時におけ
る電池の電圧電流特性に基づき算出した残存容量によっ
て満充電容量等を補正する場合に比べ補正の基礎となる
残存容量(高負荷時残存容量)のばらつきを抑制するこ
とができ、残存容量をより正確に検出することが可能と
なる。
が所定が負荷走行状態(例えば加速状態)にあることが
検出された場合に発電機の発電動作を強制停止させ高率
放電状態を生成するようにしたため、高率放電状態とな
る機会の少ないハイブリッド車等の車両においても適当
な頻度で積算残存容量の補正を実行することができ、積
算残存容量の値をさらに正確なものとすることができ
る。
ンジンをアイドル状態に制御すると共に発電機の発電動
作を強制停止させることにより高率放電状態を生成する
ようにしたため、上述の第2の構成により得られる効果
が得られる他、アイドル運転によってエンジンの暖機を
進めエミッション特性を改善することができる。
高負荷時残存容量と積算残存容量の差を時間平均し、得
られた平均値に基づき積算残存容量を補正するようにし
たため、高負荷時残存容量が時間的にばらついている場
合であってもそのばらつきをならして補正を行うことが
でき、補正された積算残存容量としてより正確な値を得
ることができる。
池が充電状態にある場合に積算残存容量の補正を禁止す
るようにしたため、電池の電圧電流特性が充電時と放電
時とで異なることによって生じる高負荷時残存容量の誤
差の影響が防止され、より正確な残存容量を得ることが
可能となる。
終了後所定時間経過以前において積算残存容量の補正を
禁止するようにしたため、内部の構成によって得られる
効果をより顕著なものとすることができる。
池の開放電圧に基づき無負荷時残存容量を算出し、算出
された無負荷時残存容量に基づき積算残存容量を補正す
るようにしため、残存容量と良好な相関関係を有する電
池の開放電圧に基づき積算残存容量を正確に補正するこ
とが可能となり、正確な積算残存容量を得ることができ
る。
残存容量の補正から所定時間経過後所定距離走行後に積
算残存容量を補正するようにしたため、積算残存容量の
補正間隔を適宜設定することが可能となり、使用者にと
っての違和感を低減することができる。
存容量または無負荷時残存容量に基づく積算残存容量の
補正量を制限するようにしたため、補正が実行される際
に積算残存容量の値が大きく変化することが防止され、
使用者にとっての違和感が軽減されると共に、高負荷時
残存容量または無負荷時残存容量に大きな誤差が含まれ
ていた場合にこの誤差の影響を排除することができる。
高負荷時残存容量または無負荷時残存容量に基づく積算
残存容量の補正量を徐々に時間変化させるようにしたた
め、補正を実行する際に積算残存容量の値が徐々に変化
することとなり、使用者にとっての違和感が生じなくな
る。
く残存容量測定原理を示す図である。
示すブロック図である。
示すフローチャートである。
内容を概念的に示す図である。
態様の例を示す図であり、図5(a)は積算残存容量を
ステップ的にかつ無制限に補正した場合の態様を、図5
(b)は補正量を制限した場合の態様を、図5(c)は
補正をなまらせた場合の態様を、それぞれ示す図であ
る。
示すフローチャートである。
容を概念的に示す図である。
る。
合におけるV−I特性の差を説明するための図である。
を示すフローチャートである。
内容を概念的に示す図である。
を示すフローチャートである。
内容を概念的に示す図であり、図13(a)は補正を行
う場合を、図13(b)は補正を行わない場合を、それ
ぞれ示す図である。
示すブロック図である。
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
を示すフローチャートである。
ある。
ブロック図である。
を示すフローチャートである。
数 ΔAh 積算残存容量と高負荷時残存容量の差
Claims (10)
- 【請求項1】 車両の駆動力を発生させるモータ、放電
によりモータに駆動電力を供給する充放電可能な電池及
び発電によりモータに駆動電力を供給すると共に電池を
充電可能な発電機を有する車両に搭載され、電池の残存
容量を検出する電池残存容量検出装置において、 電池からの放電電気量を積算しその結果を満充電容量か
ら減ずることにより積算残存容量を算出する積算残存容
量算出手段と、 高率放電時における電池の電圧電流特性を算出しその結
果に基づき高負荷時残存容量を算出する高負荷時残存容
量算出手段と、 算出された高負荷時残存容量に基づき積算残存容量を補
正する積算残存容量補正手段と、 を備えることを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項2】 請求項1記載の電池残存容量検出装置に
おいて、 車両が所定の負荷走行状態にあることを所定タイミング
で検出する負荷走行状態検出手段と、 上記負荷走行状態が検出された場合に発電機の発電動作
を強制停止させることにより、高率放電状態を生成する
高率放電状態生成手段と、 を備え、 高負荷時残存容量算出手段が、高率放電状態が生成され
るのに応じて上記高負荷時残存容量算出処理を実行する
ことを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項3】 車両が発電機を回転させるエンジンを有
する請求項1又は2記載の電池残存容量検出装置におい
て、 エンジンをアイドル状態に制御すると共に発電機の発電
動作を強制停止させることにより、エンジンを始動させ
る際に高率放電状態を生成する高率放電状態生成手段を
備え、 高負荷時残存容量算出手段が、高率放電状態が生成され
るのに応じて上記高負荷時残存容量算出処理を実行する
ことを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項4】 請求項1乃至3記載の電池残存容量検出
装置において、 積算残存容量補正手段が、算出された高負荷時残存容量
と積算残存容量の差を時間平均し、得られた平均値に基
づき積算残存容量を補正することを特徴とする電池残存
容量検出装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至4記載の電池残存容量検出
装置において、 積算残存容量補正手段が、電池が充電状態にある場合に
積算残存容量の補正を禁止することを特徴とする電池残
存容量検出装置。 - 【請求項6】 請求項1乃至5記載の電池残存容量検出
装置において、 積算残存容量補正手段が、電池の充電終了後所定時間経
過以前は積算残存容量の補正を禁止することを特徴とす
る電池残存容量検出装置。 - 【請求項7】 車両の駆動力を発生させるモータ、放電
によりモータに駆動電力を供給する充放電可能な電池及
び発電によりモータに駆動電力を供給すると共に電池を
充電可能な発電機を有する車両に搭載され、電池の残存
容量を検出する電池残存容量検出装置において、 電池からの放電電気量を積算しその結果を満充電容量か
ら減ずることにより積算残存容量を算出する積算残存容
量算出手段と、 バッテリとモータ及び発電機との接続を開放した状態に
おける電池の電圧を検出しその結果に基づき無負荷時残
存容量を算出する無負荷時残存容量算出手段と、 算出された無負荷時残存容量に基づき積算残存容量を補
正する積算残存容量補正手段と、 を備えることを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項8】 請求項1乃至7記載の電池残存容量検出
装置において、 積算残存容量補正手段が、前回の積算残存容量の補正か
ら所定時間経過後又は所定距離走行後に、積算残存容量
を補正することを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項9】 請求項1乃至8記載の電池残存容量検出
装置において、 積算残存容量補正手段が、高負荷時残存容量又は無負荷
時残存容量に基づく積算残存容量の補正量を制限するこ
とを特徴とする電池残存容量検出装置。 - 【請求項10】 請求項1乃至9記載の電池残存容量検
出装置において、 積算残存容量補正手段が、高負荷時残存容量又は無負荷
時残存容量に基づく積算残存容量の補正量を、徐々に時
間変化させることを特徴とする電池残存容量検出装置。
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JP20961593A JP3104483B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | ハイブリッド車用電池残存容量検出装置 |
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP20961593A Expired - Lifetime JP3104483B2 (ja) | 1993-08-24 | 1993-08-24 | ハイブリッド車用電池残存容量検出装置 |
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