JP4298616B2 - 処理具 - Google Patents

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Description

本発明は、処理具に関するものである。
バイオ関連分野の発展とともに、試料中のウィルス・細胞・遺伝子・タンパク質・生化学物質等の生体物質を検出する方法が数多く開発されている。
例えば、遺伝子を検出する方法としては、in situハイブリダイゼーション法が知られている。
in situハイブリダイゼーション法とは、細胞の染色体DNA(デオキシリボ核酸)や組織中のmRNA(リボ核酸)等を標的として、RNAプローブやDNAプローブとハイブリッド形成を行うことにより、特定遺伝子の染色体上での存在位置を検出したり、mRNAの組織中での局在領域を検出する方法である。
ここで、RNAプローブ、DNAプローブとは、細胞の染色体DNAや組織中のmRNA等の特定部位と特異的に結合する塩基配列であり、当該塩基配列の存在を検出するための放射性同位体や蛍光物質等の標識物が化学結合している。
このようなin situハイブリダイゼーション法の具体的な操作は、例えば、生体試料の組織構造が操作中に崩れないように生体試料を固定する第1工程と、プローブが生体試料の核酸と反応し易くするために、当該生体試料の不要部位の除去や蛋白質分解酵素による部分分解処理を行う第2工程と、プローブを生体試料と反応させる第3工程と、過剰なプローブを洗浄して除去する第4工程と、生体試料の核酸とハイブリッドしたプローブ内標識物を検出するために、標識物と結合する酵素標識抗体等の試薬と反応させる第5工程と、過剰な抗体等を洗浄して除去する第6工程と、抗体を介して酵素と酵素基質とを反応させる第7工程と、過剰な酵素基質を洗浄して除去する第8工程と、酵素基質が酵素反応により発色した像を写真撮影等で記録する第9工程とにより行われる。
このうち第2工程〜第8工程は、生体試料を、試薬を含有する処理液(反応液や洗浄液)と接触させた後、これらの液を、次の工程で使用する処理液と置換するといった操作を繰り返すことにより行われる。
したがって、in situハイブリダイゼーション法を効率的に行うためには、これらの液の置換操作を多数の試料について一度に行えることが重要となる。
このように、多数の試料について、処理液の置換を一括して行える反応装置(処理装置)として、複数のカプセル容器内に生体試料と処理液とをそれぞれ収容し、処理液の交換を、処理液の機械的な吸引による除去と、新たな処理液の供給とにより行うようにしたものが提案されている。
しかし、この装置では、処理液の吸引操作等により、軟弱な生体試料を破損する場合があり、また装置自体も高価で汎用性に欠ける。
また、前述したようなin situハイブリダイゼーション法を、簡易に行い得る反応容器(処理具)も提案されている(例えば、特許文献1参照)。
この反応容器901は、図13に示すように、中空管902と、中空管902の内部に設けられた細孔板903と、中空管902内に挿入される中空管904と、中空管904の先端に設けられて細孔板905とで構成されている。
この反応容器901は、次のようにして使用される。まず、中空管902内に生体試料を含む液体(試料液)を収納し、中空管902内に中空管904を挿入する。これにより、生体試料を含む液体(試料液)が細孔板903と細孔板905とで画成される空間内に収納させる。
次に、この状態で、各種の処理液を細孔板905を介して順次、前記空間内に供給する。これにより、空間内の処理液が順次置換され、生体試料が各処理液により処理される。
しかしながら、反応容器901では、中空管902内に中空管904を挿入するため、これらの間には間隙が生じる。このような隙間には処理液が入り込み易く、間隙に処理液が入り込むと、この処理液が後に用いる処理液に混入し、正確な生体試料の処理に支障を来たすおそれがある。
また、in situハイブリダイゼーション法で用いる処理液は、一般に高価なものが多いため、処理液が無駄になることは極力回避したい。
特開2003−169662号公報
本発明の目的は、例えば生体試料等の試料を、簡便かつ正確に処理し得る処理具を提供することにある。
このような目的は、下記(1)〜(36)の本発明により達成される。
(1) 先端部に液体を排出可能な排出口を備える筒体と、
該筒体内の前記排出口近傍に固定された第1のフィルタと、
前記筒体内の前記第1のフィルタより基端側に、前記筒体の軸方向に移動可能に設けられ、前記第1のフィルタとの間に形成される空間内に液体を保持し得る第2のフィルタと、
前記空間内に収納された攪拌子と、
前記第2のフィルタの中央部に固定され、該第2のフィルタを前記筒体の軸方向に移動操作する棒状の操作部材と、
前記筒体の基端部に着脱自在に装着される少なくとも1つの延長筒とを有することを特徴とする処理具。
(2) 前記攪拌子は、前記空間内に収納された液体を、前記第2のフィルタ近傍において攪拌するよう構成されている上記(1)に記載の処理具。
(3) 前記攪拌子は、前記空間内に収納された液体に浮遊するものである上記(1)または(2)に記載の処理具。
(4) 前記攪拌子の比重は、0.85〜0.99である上記(1)ないし(3)のいずれかに記載の処理具。
(5) 前記攪拌子は、粒状をなすものである上記(1)ないし(4)のいずれかに記載の処理具。
(6) 粒状の前記攪拌子は、その平均粒径が0.5〜5mmである上記(5)に記載の処理具。
(7) 前記攪拌子は、その少なくとも表面付近が、前記液体または前記液体に含まれる物質との反応性に乏しい材料で構成されている上記(1)ないし(6)のいずれかに記載の処理具。
(8) 前記攪拌子は、疎水性を有するものである上記(1)ないし(7)のいずれかに記載の処理具。
(9) 前記攪拌子は、中実体、中空体または多孔質体で構成されている上記(1)ないし(8)のいずれかに記載の処理具。
(10) 先端部に液体を排出可能な排出口を備える筒体と、
該筒体内の前記排出口近傍に固定された第1のフィルタと、
前記筒体内の前記第1のフィルタより基端側に、前記筒体の軸方向に移動可能に設けられ、前記第1のフィルタとの間に形成される空間内に液体を保持し得る第2のフィルタと、
前記第2のフィルタの中央部に固定され、該第2のフィルタを前記筒体の軸方向に移動操作する棒状の操作部材と、
前記筒体の基端部に着脱自在に装着される少なくとも1つの延長筒とを有することを特徴とする処理具。
(11) 前記延長筒は、前記筒体内へ液体を供給する際に、前記液体またはこれを供給する部材を前記筒体内に案内する機能を有する上記(1)ないし(10)のいずれかに記載の処理具。
(12) 前記延長筒は、その基端から前記操作部材の基端が突出しないよう前記筒体に装着される上記(1)ないし(11)のいずれかに記載の処理具。
(13) 1つの前記延長筒の長さは、前記筒体の長さの1/10〜3/4である上記(1)ないし(12)のいずれかに記載の処理具。
(14) 前記延長筒は、その先端部に少なくとも外径が縮径した縮径部を有する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の処理具。
(15) 前記延長筒は、その先端部に内径が拡径した拡径部を有する上記(1)ないし(13)のいずれかに記載の処理具。
(16) 前記延長筒は、その最大外径が前記筒体の最大外径とほぼ等しい上記(1)ないし(15)のいずれかに記載の処理具。
(17) 前記延長筒は、前記筒体に装着した状態で、接続部において液密性が確保されるよう構成されている上記(1)ないし(16)のいずれかに記載の処理具。
(18) 複数の前記延長筒を有し、前記延長筒を前記筒体に装着する際に、前記延長筒を適宜選択して使用することにより、前記処理具の全長を調整可能とした上記(1)ないし(17)のいずれかに記載の処理具。
(19) 複数の前記延長筒の中には、長さの異なるものが含まれる上記(18)に記載の処理具。
(20) 前記延長筒は、その基端部に取り外し可能に設けられ、基端開口を封止する封止部材を備える上記(1)ないし(19)のいずれかに記載の処理具。
(21) 前記封止部材は、シート状をなしている上記(20)に記載の処理具。
(22) 前記第1のフィルタの基端面から前記筒体の基端までの長さは、5〜30mmである上記(1)ないし(21)のいずれかに記載の処理具。
(23) 前記第1のフィルタは、厚さ方向に貫通する貫通細孔を複数有する細孔板で構成されている上記(1)ないし(22)のいずれかに記載の処理具。
(24) 前記第1のフィルタは、その少なくとも表面付近が、前記液体または前記液体に含まれる物質との反応性に乏しい材料で構成されている上記(1)ないし(23)のいずれかに記載の処理具。
(25) 前記第1のフィルタは、親水性を有するものである上記(1)ないし(24)のいずれかに記載の処理具。
(26) 前記第2のフィルタは、厚さ方向に貫通する貫通細孔を複数有する細孔板で構成されている上記(1)ないし(25)のいずれかに記載の処理具。
(27) 前記第2のフィルタは、前記液体または前記液体に含まれる物質との反応性に乏しい材料で構成されている上記(1)ないし(26)のいずれかに記載の処理具。
(28) 前記第2のフィルタは、親水性を有するものである上記(1)ないし(27)のいずれかに記載の処理具。
(29) 前記操作部材は、前記筒体のほぼ中央に位置している上記(1)ないし(28)のいずれかに記載の処理具。
(30) 前記操作部材は、前記第2のフィルタの中央部に固定されている上記(1)ないし(29)のいずれかに記載の処理具。
(31) 前記排出口に着脱自在に装着され、前記排出口に装着した状態で、その先端開口を覆うとともに、前記空間内に収納された液体に気体を注入する気体注入手段を有する上記(1)ないし(30)のいずれかに記載の処理具。
(32) 前記気体注入手段は、前記排出口に着脱自在に装着されるキャップで構成されている上記(31)に記載の処理具。
(33) 前記キャップは、その少なくとも一部に柔軟性を有する部位を有し、該部位を変形させることにより内部容積を減少させて、前記気体として内部の空気を前記排出口を介して前記空間内に送り出すよう構成されたものである上記(32)に記載の処理具。
(34) 複数の前記筒体が並べて連結された上記(1)ないし(33)のいずれかに記載の処理具。
(35) 複数の前記延長筒が並べて連結された上記(1)ないし(34)のいずれかに記載の処理具。
(36) 前記空間内に試料を収納し、この状態で前記試料を処理液により処理するために用いられるものである上記(1)ないし(35)のいずれかに記載の処理具。
本発明によれば、延長筒を設けたことにより、液体の筒体内への供給を正確に行うことができ、例えば生体試料等の試料を、簡便かつ正確に処理し得る。
以下、本発明の処理具について、添付図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の処理具は、種々の目的で使用することができるが、以下では、各種処理液を用いて試料を処理するのに用いられる試料処理具に適用した場合を代表に説明する。
図1は、本発明の処理具を試料処理具に適用した場合の実施形態を示す縦断面図である。なお、以下の説明では、図1中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
図1に示す試料処理具1は、カラム本体2と、カラム本体2内に設けられた第1のフィルタ5および第2のフィルタ6と、いずれもカラム本体2に対して着脱自在に装着されるエクステンションカップ3およびキャップ4とを有している。
この試料処理具1は、カラム本体2内の第1のフィルタ5と第2のフィルタ6とで画成される空間20内に試料を含む液体(試料液)を収納し、この状態で、空間20内に第2のフィルタ6を介して各種処理液を供給することにより、試料に各種処理液を接触させて各種処理を行うものである。
カラム本体(筒体)2は、その全体形状がほぼ円筒状をなしている。
このカラム本体2は、本体部21と、その先端部に本体部21に対して縮径した排出口22とを有し、これらが一体的に形成されている。
カラム本体2(本体部21)内には、基端開口210を介して、各種処理液が供給され、この処理液により試料に対して各種処理が施される。また、試料を処理した後の処理液は、排出口22を介して本体部21(カラム本体2)外に排出される。
カラム本体2の横断面形状は、好ましくは円形であるが、その他、例えば、楕円形、四角形、六角形等のいかなる形状であってもよい。
カラム本体2の構成材料としては、例えば、各種樹脂材料、各種ガラス材料、各種セラミックス材料、各種金属材料等が挙げられるが、実質的に透明または半透明な材料を用いるのが好ましい。これにより、本体部21内に収納された試料等の観察を容易に行うことができる。
また、試料の処理工程に加熱(加温)工程が含まれる場合には、カラム本体2の構成材料としては、耐熱性に優れる材料を用いるのが好ましい。耐熱性を有する樹脂材料としては、例えば、ポリプロピレン等が挙げられる。
カラム本体2(本体部21)は、その内部に設けられた第1のフィルタ5の基端面から基端までの長さが、5〜30mm程度であるのが好ましく、10〜20mm程度であるのがより好ましい。これにより、例えば光学顕微鏡等を用いて、処理後の試料の観察をカラム本体2の基端側から行う場合には、試料と対物レンズとの距離を比較的近くすることができ、試料の状態をより正確に確認することができる。
本体部21の外径(カラム本体2の最大外径)は、5〜20mm程度であるのが好ましく、8〜15mm程度であるのがより好ましい。
本体部21の内径(カラム本体2の最大内径)は、3〜18mm程度であるのが好ましく、6〜13mm程度であるのがより好ましい。
また、排出口22の長さは、3〜15mm程度であるのが好ましく、6〜10mm程度であるのがより好ましい。
排出口22の外径は、2.5〜7mm程度であるのが好ましく、3〜5mm程度であるのがより好ましい。
排出口22の内径は、0.5〜5mm程度であるのが好ましく、1〜3mm程度であるのがより好ましい。
このカラム本体2内には、排出口22近傍に第1のフィルタ5が固定(固着)され、第1のフィルタ5より基端側には、第2のフィルタ6がカラム本体2の軸方向(図1中、上下方向)に移動可能に設けられている。
第1のフィルタ5および第2のフィルタ6は、いずれも、多数の比較的細径の連続(貫通)細孔を有する部材で構成されている。
これらの第1のフィルタ5および第2のフィルタ6により、カラム本体2(本体部21)内には、空間20が画成される。この空間20内には、試料が収納され、空間20内に供給された各種処理液により試料に対して処理が施される。
空間20の容積は、第2のフィルタ6のカラム本体2の軸方向の位置を設定することにより調整することができる。
第1のフィルタ5は、空間20内に収納される試料や、後述する浮遊攪拌子8が通過できない程度の孔径の細孔を有するものが好適に用いられる。
第1のフィルタ5の細孔の平均孔径は、試料や浮遊攪拌子8のサイズ等によって適宜設定されるものであり、特に限定されないが、10〜150μm程度であるのが好ましく、20〜100μm程度であるのがより好ましい。
また、第1のフィルタ5の平均厚さは、0.5〜5mm程度であるのが好ましく、1〜3mm程度であるのがより好ましい。
一方、第2のフィルタ6は、空間20内に液体(試料液、処理液や比重調整液)を保持し得るよう構成されている。
具体的には、第2のフィルタ6は、その基端側から液体を供給し、空間20内が液体で満たされ、かつ、基端側に実質的に液体が存在しない状態となると、細孔内で生じる毛細管現象により液体の通過が停止し、この状態から、再度、基端側に液体を供給すると、供給した液体が細孔を通過して空間20内(先端側)に流入するよう構成されている。
このような第2のフィルタ6の特性は、例えば、第2のフィルタ6の厚さ、細孔の数、細孔の形状、細孔の孔径等の条件を組み合わせることにより、所望のものに調整することができる。
第2のフィルタ6の細孔の平均孔径は、特に限定されないが、10〜150μm程度であるのが好ましく、20〜100μm程度であるのがより好ましい。第2のフィルタ6の細孔の平均孔径が小さ過ぎると、液体の粘度等によっては、液体の通過速度が遅くなり、試料の処理効率が低下するおそれがあり、一方、平均孔径が大き過ぎると、毛細管現象が十分に生じず、空間20内に液体を保持するのが困難となるおそれがある。
また、第2のフィルタ6の平均厚さは、0.5〜5mm程度であるのが好ましく、1〜3mm程度であるのがより好ましい。
このような第1のフィルタ5および第2のフィルタ6が有する細孔は、直線状のもの他、例えば、傾斜角度が変化する不定形のもの、互いに連通する連続空孔等であってもよい。
すなわち、第1のフィルタ5および第2のフィルタ6は、それぞれ、例えば、厚さ方向に貫通する貫通細孔を複数有する細孔板や、織布、不織布のような繊維性多孔質体、その他の非繊維性多孔質体等で構成することができる。これらの中でも、特に、細孔板で構成するのが好ましい。これにより、第1のフィルタ5および第2のフィルタ6の液体の通過抵抗をより低減することができる。
第1のフィルタ5および第2のフィルタ6の構成材料としては、それぞれ、前記カラム本体2で挙げた材料と同様のものを用いることができるが、フィルタに十分な強度を確保することができる材料であり、かつ、液体(処理液や比重調整液)またはこれらの液体に含まれる物質(例えば、標識試薬等)との反応性に乏しい材料(実質的に反応が生じない材料)が好ましい。
ここで、本明細書中において「反応」とは、電気的な吸着、化学的な結合等を含む概念である。
このような材料としては、例えば、ポリオレフィン(例えば高密度ポリエチレン、ポリプロピレン)、ポリアミド、フッ素系樹脂(例えばテトラフルオロエチレン)、シリコーン系樹脂のような各種樹脂材料、ステンレス鋼、チタンまたはチタン合金のような各種金属材料等が挙げられる。
また、第1のフィルタ5および第2のフィルタ6は、基材の表面に前記材料で構成される表面層が形成(被覆)されたものであってもよい。
このように、第1のフィルタ5および第2のフィルタ6の少なくとも表面付近を、液体(処理液や比重調整液)またはこれらの液体に含まれる物質との反応性に乏しい材料で構成することにより、試料の処理精度が低下するのをより確実に防止することができる。
さらに、第1のフィルタ5および第2のフィルタ6は、親水性を有するものが好ましい。これにより、フィルタ5、6を液体がより円滑に通過するようになる。
親水化の方法としては、例えば、プラズマ処理、紫外線照射、界面活性剤による処理等が挙げられる。
第2のフィルタ6の中央部には、第2のフィルタ6をカラム本体2の軸方向に移動操作する棒状の操作部材7が固定(固着)されている。
この操作部材7は、第2のフィルタ6と一体的に成形されたものであってもよく、図1に示すように、第2のフィルタ6とは別部材を、融着や接着剤による接着等により第2のフィルタ6に固定したものであってもよい。
この操作部材7をカラム本体2の軸方向に移動操作することにより、第2のフィルタ6を第1のフィルタ5に対して接近および離間させることができる。これにより、空間20の容積を調整することができる。
また、操作部材7を第2のフィルタ6の中央部に固定することにより、第2のフィルタ6をカラム本体2の軸方向に移動操作する際に、第2のフィルタ6が第1のフィルタ5に対して傾斜するのを好適に防止することができる。
また、操作部材7は、カラム本体2のほぼ中央に位置するよう構成されている。これにより、後述するエクステンション(延長筒)3をカラム本体2に装着する際に、操作部材7の基端部が邪魔になるのを防止することができる。
操作部材7の横断面積は、0.5〜10mm程度であるのが好ましく、1〜5mm程度であるのがより好ましい。
また、操作部材7の長さは、5〜20mm程度であるのが好ましく、10〜15mm程度であるのがより好ましい。
空間20内には、浮遊攪拌子(攪拌子)8が収納されている。
この浮遊攪拌子8は、空間20内に収納された液体に浮遊することにより、第2のフィルタ6近傍において、前記液体を攪拌するよう構成されている。
これにより、空間20内に収納された液体と、第2のフィルタ6の基端側から第2のフィルタ6を通過して空間20内に流入してきた液体とを、第2のフィルタ6の近傍において攪拌・混合することができ、空間20内に存在する液体の各部における濃度(比重)をより均一にすることができる。
浮遊攪拌子8の比重は、各種液体(特に、水)に浮遊するものであればよく、特に限定されないが、0.85〜0.99程度であるのが好ましく、0.9〜0.99程度であるのがより好ましく、0.9〜0.96程度であるのがさらに好ましい。浮遊攪拌子8の比重が小さ過ぎると、浮遊攪拌子8の浮力が大きくなり、第2のフィルタ6との接触摩擦が増大してしまい、攪拌が十分に行えないおそれがある。一方、浮遊攪拌子8の比重が大き過ぎると、浮遊攪拌子8が空間20内に収納された液体に沈み易くなり、第2のフィルタ6近傍における液体の攪拌・混合が不十分となるおそれがある。また、試料として生体試料を取り扱う場合、生体試料は一般に第1のフィルタ5に接触した状態で存在することが多いが、浮遊攪拌子8が空間20内に収納された液体(試料液、処理液や比重調整液)に沈むことにより、生体試料に損傷(破損)を与え易くなるおそれがある。
このような浮遊攪拌子8は、その少なくとも表面付近が液体(処理液や比重調整液)またはこれらの液体に含まれる物質(例えば、標識試薬等)との反応性に乏しい材料(実質的に反応が生じない材料)で構成されているのが好ましい。これにより、試料の処理精度が低下するのをより確実に防止することができる。
かかる材料としては、前記第1のフィルタ5および第2のフィルタ6で挙げた材料と同様のものを用いることができるが、比較的比重の小さいものを用いるのが好ましい。
また、浮遊攪拌子8は、疎水性を有するものが好ましい。これにより、浮遊攪拌子8が液体中でより円滑に移動するようになり、液体をより均一に混合することができる。
疎水化の方法としては、例えば、界面活性剤による処理等が挙げられる。
浮遊攪拌子8の形態は、中実体、中空体、多孔質体のいずれであってもよい。
浮遊攪拌子8を中実体で構成する場合には、浮遊攪拌子8の構成材料は、材料自体の比重を考慮して選択すればよく、また、中空体や多孔質体で構成する場合には、中空部や空孔率等を設定することにより、浮遊攪拌子8の比重を調整することができるため、比較的比重の大きい材料を用いることもできる。
また、浮遊攪拌子8の形状は、特に限定されず、粒状、平板状、棒状等のいかなるものであってもよいが、粒状(特に、球状)であるのが好ましい。これにより、第2のフィルタ6との接触摩擦を弱めることができ、自由な浮遊による攪拌効果が得られる。また、試料として生体試料を取り扱う場合には、浮遊攪拌子8が生体試料に衝突しても、その衝撃を小さくすることができるので、生体試料の破損を好適に防止することができる。
浮遊攪拌子8を粒状とする場合、その平均粒径は、0.5〜5mm程度であるのが好ましく、1〜3mm程度であるのがより好ましい。これにより、液体を攪拌する能力を好適に維持しつつ、試料への衝撃を小さくすることができる。したがって、例えば、試料として生体試料を取り扱う場合においても、生体試料の破損を好適に防止することができる。
このような浮遊攪拌子8は、液体中に気泡を併存させることにより、より円滑かつランダムに移動させることができるようになる。これにより、液体の攪拌・混合をより確実に行うことができる。
カラム本体2の先端部(排出口22)には、ほぼ全体が柔軟性を有するキャップ4が着脱自在に装着されている。
このキャップ4は、排出口22に装着した状態で、その先端開口221を覆うことができ、排出口22からの取り外し時に、空間20内に収納された液体に、内部の空気(気体)を供給(注入)して、前記液体中に前述したような気泡を生じさせる機能を有するものである。
具体的には、キャップ4をカラム本体2の先端部に、排出口22の先端開口221を覆うように装着する。この状態で、空間20内に液体を収納し、キャップ4を指等で把持して変形させることにより内部容積を減少させ、キャップ4内の空気を排出口22を介して空間20内に送り出す。これにより、空間20内に収納された液体に空気が供給され、前記液体中に気泡が生じる。
このようなキャップ4の構成材料としては、例えば、シリコーンゴム、各種熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
なお、キャップ4は、その一部に柔軟性を有する部位を有する構成のものであってもよい。この場合、かかる柔軟性を有する部位を変形させることにより、前記と同様にして、空間20内に空気を供給することができる。
また、キャップ4の内部容積は、カラム本体2内の第1のフィルタ5より先端側の容積より小さく設定されているのが好ましい。なお、かかる構成により得られる効果は、後に説明する。
キャップ4の内部容積の具体的な値は、10〜100mm程度であるのが好ましく、20〜50mm程度であるのがより好ましい。
また、カラム本体2の基端部には、エクステンションカップ(延長筒)3が着脱自在に装着されている。
エクステンションカップ3は、その全体形状がほぼ円筒状をなしている。
このエクステンションカップ3は、本体部31と、その先端部に本体部31に対して、内径および外径が縮径した装着部(縮径部)32とを有し、これらが一体的に形成されている。
装着部32の外径は、カラム本体2の本体部21の内径とほぼ等しいか若干大きく設定されている。装着部32が本体部21の基端部内側に挿入・嵌合することにより、エクステンションカップ3がカラム本体2に装着(固定)される。
また、本実施形態のエクステンションカップ3は、カラム本体2に装着(連結)した状態で、その基端から操作部材7の基端が突出しない長さを有している。
したがって、エクステンションカップ3をカラム本体2に装着することにより、操作部材7の基端部は、エクステンションカップ3内に収納されることとなる。このため、例えば、ピペットや分注ポンプ等を用いて、カラム本体2内に液体(処理液や比重調整液)を供給する際に、これらに装着されるチップ(液体を供給する部材)の先端が、操作部材7に当たる(接触)するのが防止され、カラム本体2内への液体(処理液や比重調整液)の供給をより正確に行うことができる。
また、エクステンションカップ3の内面に沿って、チップの先端をカラム本体2内まで案内するようにして使用することもできる。
このように、エクステンションカップ3は、カラム本体2内へ液体(処理液や比重調整液)を供給する際に、液体またはこれを供給する部材を、カラム本体2内に案内する機能を有するものである。
また、エクステンションカップ3をカラム本体2に装着することにより、試料処理具1全体の容量を増大させることができるため、一度に比較的大量の液体(処理液や比重調整液)をカラム本体2内に供給することができるようになる。その結果、試料の処理効率を向上させることができる。
このようなエクステンションカップ3の長さ(全長)Lは、カラム本体2の長さ(全長)Lの1/10〜3/4程度であるのが好ましく、3/10〜1/2程度であるのがより好ましい。これにより、前述したような効果がより顕著に発揮されるようになる。
エクステンションカップ3の本体部31は、その横断面形状が、カラム本体2の本体部21と相似形であるのが好ましく、特に、その外径(エクステンションカップ3の最大外径)がカラム本体2の本体部21の外径(カラム本体の最大外径)とほぼ等しいのが好ましい。未使用時の試料処理具1は、図1に示す状態で、複数重ねて収納容器等に収納されるが、この際、デッドスペースが小さくなり、複数の試料処理具1を効率よく収納することができる。
また、エクステンションカップ3をカラム本体2に装着した状態で、これらの間には、液密性(特に、気密性)が確保されているのが好ましい。これにより、例えば、エクステンションカップ3とカラム本体2との接続部(連結部)から、液体が漏れ出すのをより確実に防止することができる。
エクステンションカップ3の構成材料としては、前記カラム本体2で挙げた材料と同様のものを用いることができる。
なお、エクステンションカップ3の横断面形状も、好ましくは円形であるが、前記カラム本体2と同様に、その他、例えば、楕円形、四角形、六角形等のいかなる形状であってもよい。
また、エクステンションカップ3に基端面には、その基端開口310を塞ぐように、シート材(シート状の封止部材)9が取り外し可能に貼着され(設けられ)ている。
シート材(封止部材)9の構成材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエチレン、シリコーン系樹脂、シリコーンゴムのような各種樹脂材料、各種金属材料等のうちの1種または2種以上を組み合わせて用いることができる。
シート材9の平均厚さは、0.05〜10mm程度であるのが好ましく、0.1〜5mm程度であるのがより好ましい。
このシート材9は、カラム本体2内に処理液や比重調整液を供給する操作を開始する直前に取り外されるものである。これにより、処理液や比重調整液を供給するまでの間、カラム本体2(試料処理具1)内が密閉され、その内部にゴミ等の異物が入るのを防止することができる。その結果、試料のより正確な処理を行うことができる。
また、シート材9をエクステンションカップ3に貼着した状態で、これらの間には、気密性が確保されているのが好ましい。
なお、エクステンションカップ3の基端部に装着される封止部材は、シート状のものに限定されず、基端開口310を封止することができればよく、例えば、エクステンションカップ3の基端部外側に嵌合や螺合等により固定されるキャップ状のものや、基端部内側に嵌合や螺合等により固定される栓状のもの等であってもよい。
次に、このような試料処理具1の使用方法について説明する。
図2〜図9は、それぞれ、図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)、図10は、第1のフィルタと第2のフィルタ間との間に画成される空間内に収納された液体の比重の変化を示すグラフである。
なお、以下の説明では、図2〜図9中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。また、図6〜図9では、それぞれ、図が煩雑になるのを避けるため、一部のものを省略して示した。
[1] まず、図2(a)に示すように、エクステンションカップ3、および、操作部材7ごと第2のフィルタ6を、カラム本体2から取り外す。
そして、カラム本体2を、キャップ4が下方(先端側)となり、第1のフィルタ5がほぼ水平となるように設置する。
次に、図2(b)に示すように、試料10を含む液体(試料液)11を、カラム本体2の基端開口210からカラム本体2内に供給する。
この試料液11としては、試料10を生理食塩水や緩衝液等に懸濁または溶解させたものや、血液、リンパ液、唾液、尿、髄液、腹水、胸水、羊水等が挙げられる。
ここで、試料10としては、例えば、ウィルス、細菌のような微生物、DNA、RNAのような核酸、抗原、抗体、各種疾病の診断に用いるマーカーのようなタンパク質、糖タンパク質、ホルモン類、アミノ酸、ぺプチド、ヌクレオチドのような生化学物質等が挙げられる。
また、試料10として、生体組織切片等のブロック状のものを取り扱う場合には、例えば、第1のフィルタ5上に試料10を載置した後、生理食塩水や緩衝液等をカラム本体2内に供給する。
[2] 次に、第2のフィルタ6を、カラム本体2の軸方向の所定位置に装着する。
この第2のフィルタ6の装着操作は、例えば、図2(c)に示すようなインジェクションガイド12とインジェクタ13とを用いて、以下のようにして行われる。
インジェクションガイド12は、平板状の部材で構成され、その中央部には、厚さ方向に貫通する貫通孔121が形成されている。一方、インジェクタ13は、ブロック状の部材で構成されている。
まず、図3(d)に示すように、操作部材7の基端部を指等で把持して、第2のフィルタ6を基端開口210から、カラム本体2内に挿入する。
次に、図3(e)に示すように、操作部材7をインジェクションガイド12の貫通孔121に挿通し、インジェクションガイド12をカラム本体2の基端面に載置する。
このとき、カラム本体2の中心軸とインジェクションガイド12の貫通孔121の中心軸とをほぼ一致させる。これにより、操作部材7の中心軸とカラム本体2の中心軸とがほぼ一致し、第1のフィルタ5と第2のフィルタ6とがほぼ平行に位置するようになる。すなわち、第2のフィルタ6の水平方向の位置決めがなされる。
次に、インジェクタ13の先端面を操作部材7の基端に当接させ、この状態でインジェクタ13を先端方向に向かって移動させる(下降させる)。これにより、操作部材7は、インジェクタ13に押圧されることにより先端方向に向かって移動し、これに伴って、第2のフィルタ6も先端方向に向かって移動する。
そして、インジェクタ13は、その先端面が、図3(f)に示すように、インジェクションガイド12の基端面に当接すると、それ以上、先端方向への移動が阻止される。これにより、操作部材7および第2のフィルタ6の先端方向への移動が停止し、第2のフィルタ6の鉛直方向(カラム本体2の軸方向)の位置決めがなされる。
なお、インジェクションガイド12の厚さを設定することにより、第2のフィルタ6の挿入深さ(第1のフィルタ5との離間距離)を調整することができる。
次に、図4(g)に示すように、インジェクションガイド12をカラム本体2から取り除く。
[3] 次に、図4(h)に示すように、カラム本体2の基端部にエクステンションカップ3を装着する。
なお、この時点では、エクステンションカップ3の基端面には、基端開口310を塞ぐようにシート材9が貼着されている。
[4] 次に、図4(i)に示すように、キャップ4を指等で把持して押し潰す(変形させる)。これにより、キャップ4内の空気が、第1のフィルタ5を通過して、空間20内に供給され、試料液11中には、キャップ4の押し潰し量とほぼ同量の空気の泡(気泡)111が生じる。
また、このとき、この気泡111(キャップ4内から供給された空気)の容量分だけ、エクステンションカップ3内の空気が圧縮される。
[5] 次に、図5(j)に示すように、キャップ4を押し潰した状態で、排出口22から取り外す。
エクステンションカップ3内の圧縮された空気により、試料液11は、先端方向に向かって押圧(加圧)されており、キャップ4を取り外すことにより、第1のフィルタ5の通過を開始する。
ここで、前述したように、本実施形態では、キャップ4の内部容量がカラム本体2内の第1のフィルタ5より先端側の容量よりも小さく設定されているので、試料液11が排出口22内から流出することが防止される。これにより、試料液11が外部に飛散することを防止することができ、手や周辺環境等を汚染することがない。
したがって、例えば、試料10として、微生物や放射性物質で標識されたもの等を取り扱う際には、処理操作をより安全に行うことができる。
[6] 次に、図5(k)に示すように、エクステンションカップ3の基端に貼着されたシート材9を取り外す(除去する)。
シート材9を取り外すと、空間20内に収納された試料液11が第1のフィルタ5を通過して、排出口22から排出されるとともに、第2のフィルタ6の基端側の試料液11が、第2のフィルタ6を通過して空間20内に流入する。
そして、前述したように、第2のフィルタ6の基端側に、実質的に試料液11が存在しない状態となると、排出口22からの試料液11の流出が停止する。
[7] 次に、空間20内に収納された試料液11を処理液14と置換する。
そして、空間20内において、置換された処理液14により、試料10に対して処理を施す。
ここで、処理液14としては、特に限定されず、例えば、試料10と反応する試薬を含有する反応溶液や、洗浄液等が挙げられる。
また、処理液14には、試料液11の比重より比重が小さいもの、大きいもの、ほぼ等しいものが存在するが、処理液14と試料液11との比重の関係に応じて、適切な方法で置換を行うのが好ましい。
[7A] 処理液14の比重が試料液11の比重より小さい場合
まず、図6(a)に示すように、ピペット等を用いて、エクステンションカップ3内に、基端開口310から処理液14を供給する。
これにより、試料液11は、第1のフィルタ5を通過して、排出口22からカラム本体2外に排出されるとともに、処理液14は、第2のフィルタ6を通過して空間20内に流入する。
このとき、処理液14の比重が試料液11の比重より小さいことにより、図6(b)に示すように、空間20内において、処理液14は、試料液11とは混じり合うことなく、試料液11との境界部に明確な界面141を形成しながら、一様に下降する。これにより、図6(c)に示すように、空間20内を処理液14でほほ完全に置換することができる。
なお、この場合、処理液14と試料液11との境界部に明確な界面141を形成することが、置換効率を向上させる点において重要であるため、浮遊攪拌子8による攪拌操作は省略される。
[7B] 処理液14の比重が試料液11の比重より大きいまたはほぼ等しい場合
この場合、処理液14をカラム本体2内に供給するのに先立って、空間20内に収納される液体の比重が処理液14の比重より大きくなるように調整する。
[7B−1] まず、試料処理具1の振盪(振動)を開始する。これにより、浮遊攪拌子8がカラム本体2に対して相対的に移動し、試料液11が攪拌される。
試料処理具1を振盪させる方向は、上下方向、前後方向、左右方向、回転方向またはこれらの組合せでもよいが、水平方向(前後方向、左右方向、水平面内での回転またはこれらの組合せ)であるのが好ましい。これにより、第2のフィルタ6近傍で試料液11と空間20内に流入してくる液体(比重調整液15)とを効率よく攪拌・混合することができる。
ここで、試料液11中に気泡111を形成しておくことにより、図7に示すように、浮遊攪拌子8が気泡111と衝突する。これにより、浮遊攪拌子8が第2のフィルタ6に接触し、それらの間の摩擦力により移動できなくなるのを防止することができる。
また、浮遊攪拌子8と気泡111とが衝突を繰り返すことにより、浮遊攪拌子8をランダムに移動させることができ、試料液11と空間20内に流入してくる液体とをより効率よく攪拌・混合することができる。
[7B−2] 次に、図8(a)に示すように、ピペット等を用いて、エクステンションカップ3内に、基端開口310から試料液11よりも比重の大きい比重調整液15を供給する。
この比重調整液15としては、試料10に影響を及ぼさないもの(試料10と実質的に反応しないもの)が好ましく、例えば、処理液14を調整するのに用いる溶媒や分散媒中に、比重調整用の物質を添加したもの等を使用することができる。
比重調整液15の比重は、試料液11の比重に対して3倍以下であるのが好ましく、2倍以下であるのがより好ましい。比重調整液15の比重が小さ過ぎると、試料液11の比重が効果的に増大しにくくなるおそれがある。一方、比重調整液15の比重が大き過ぎると、比重調整液15は急速にカラム本体2の壁面に沿って先端方向へ移動(下降)するため、浮遊攪拌子8によって試料液11と混合される前に排出口22からカラム本体2外に排出され、試料液11の比重が効果的に増大しにくくなるおそれがある。
比重調整液15を供給することにより、試料液11は、第1のフィルタ5を通過して、排出口22からカラム本体2外に排出されるとともに、比重調整液15は、第2のフィルタ6を通過して空間20内に流入する。
ここで、図8(b)に示すように、空間20内に流入した比重調整液15は、試料液11より比重が大きいため、カラム本体2の壁面に沿って先端方向へ移動(下降)を開始するが、第2のフィルタ6近傍で浮遊攪拌子8が試料液11を攪拌していることにより、試料液11と比重調整液15とが攪拌・混合される。
そして、試料液11と比重調整液15とが混合されることにより得られた混合液16は、これらのほぼ中間の比重となり、依然として試料液11よりも比重が大きいため、先端方向へ移動(下降)する。
その後、図9(c)に示すように、空間20内を混合液16でほぼ完全に置換することができる。
なお、混合液16がカラム本体2の壁面に沿って先端方向へ移動(下降)する場合がある。このとき、比重が小さい試料液11は、カラム本体2の中央部で基端方向へ移動(上昇)し、空間20内に流入してくる比重調整液15と混合され、混合液16が得られることとなる。そして、このサイクルは、比重調整液15の供給を停止するまで継続され、図9(c)に示すように、空間20内を混合液16でほぼ完全に置換することができる。
次に、比重調整液15と同一の比重調整液15、または、比重調整液15より比重の大きい比重調整液15を用いて、以上の操作を繰り返す。これにより、空間20内の液体の比重を、処理液14の比重より大きくなるように調整する。
ここで、例えば、空間20内に収納された比重1.0の試料液11を、比重2.0の処理液14で置換する場合を一例に説明する。
この場合、図10に示すように、まず、比重1.0の試料液11が収納されたカラム本体2内に、比重2.0の比重調整液15を、空間20の容積(試料液11)とほぼ等しい量供給すると、空間20内には、比重1.5程度の混合液16が得られる。
次に、比重2.0の比重調整液15を、空間20の容積とほぼ等しい量供給すると、空間20内には、比重1.75程度の混合液16が得られる。
次に、比重2.0の比重調整液15を、空間20の容積とほぼ等しい量供給すると、空間20内には、比重1.9程度の混合液16が得られる。
次に、比重2.5の比重調整液15を、空間20の容積とほぼ等しい量供給すると、空間20内には、比重2.2程度の混合液16が得られる。
次に、試料処理具1の振盪を停止し、カラム本体2内に、処理液14を供給する。
ここで、空間20内に収納された混合液16は、処理液14より比重が大きくなっているため、前記[7A]と同様に、図6(b)に示すように、処理液14は、混合液16との境界部に明確な界面141を形成しながら、一様に下降する。これにより、空間20内を処理液14でほほ完全に置換することができる。
以上のように、この試料処理具1では、吸引装置のような機械を使用せず、第2のフィルタ6より基端側に供給される液体の自重により、空間20内に収納される液体を置換することができる。このため、試料10として生体試料を取り扱う場合には、その破損等を好適に防止することができる。また、簡易な構成であるので、コストを低く抑えることができる。
なお、試料処理具1は、多数のものが一体となった構成(多連構成)とすることができる。以下、多連構成の試料処理具1について説明する。
図11は、多連構成の試料処理具を示す部分断面斜視図である。なお、以下の説明では、図11中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
以下、図11に示す試料処理具1について、図1等に示す試料処理具1との相違点を中心に説明し、同様の事項については、その説明を省略する。
図11に示す試料処理具1は、複数のカラム本体2および複数のエクステンションカップ3がそれぞれ一体的に形成(並べて連結)されている点以外は、前記試料処理具1と同様である。
このように試料処理具1を多連構成とすることにより、一度に、複数の試料を処理することができ、便利である。
また、この場合、カラム本体2の連結数にはある程度制限が生じるが、エクステンションカップ3の装着部32がカラム本体2の基端部内側に嵌合する構成とすることにより、カラム本体2の最大内径を比較的大きく設定することができる。このため、カラム本体2の長さを必要以上に長くすることなく、カラム本体2の内部容積の増大を図ることができる。
また、エクステンションカップ3の装着部32がカラム本体2の基端部内側に嵌合する構成とすることにより、液体をカラム本体2内に確実に供給することもできる。
なお、図11には、カラム本体2およびエクステンションカップ3の双方が多連構成である場合について示したが、カラム本体2およびエクステンションカップ3のいずれか一方のみが多連構成とされたものであってもよい。
ここで、エクステンションカップ(延長筒)3のカラム本体(筒体)2への装着方法の他の形態について説明する。
図12は、延長筒の筒体への装着方法の他の形態を説明するための図(縦断面斜視図)である。なお、以下の説明では、図12中の上側を「基端」、下側を「先端」と言う。
図12(a)に示す構成では、エクステンションカップ3の装着部32は、本体部31の内径が拡径した拡径部で構成され、カラム本体2の基端部外側(外周)に嵌合し得るよう構成されている。
この場合、エクステンションカップ3の本体部31の内径と、カラム本体2の本体部21の内径とがほぼ等しくなるため、第2のフィルタ6をエクステンションカップ3内に位置させて使用することができるようになる。すなわち、空間20の容積をより大きく設定することができる。これにより、より大量の試料またはサイズの大きい試料の処理が可能となる。
また、図12(b)に示す構成では、エクステンションカップ3の装着部32は、本体部31の外径が縮径した縮径部で構成され、一方、カラム本体2の基端部には、本体部21の内径が拡径した拡径部が形成され、この拡径部にエクステンションカップ3の装着部32が嵌合し得るよう構成されている。
この場合、エクステンションカップ3を、図1および図11に示す構成と、図12(a)に示す構成との双方の利点を有するものとすることができる。
以上の実施形態では、エクステンションカップ3を1つ(1段)のみ有する構成について示したが、本発明では、複数(多段)のエクステンションカップ3を有し、これらを組み合わせて(接続して)用いる構成のものとすることもできる。
この場合、1つのエクステンションカップ3の長さが、カラム本体2の長さに対して前述したような関係を満足すればよい。
また、この場合、試料処理具1は、エクステンションカップ3を多段でカラム本体2に装着した状態で、その基端から操作部材7の基端が突出しないようにして使用される。
また、この場合、エクステンションカップ3には、長さの異なるものを用意しておくのが好ましい。これにより、エクステンションカップ3の個数および/または種類を適宜選択して使用することにより、目的や用途等に応じて、試料処理具1の全長を所望のものに調整することができる。
以上、本発明の処理具について説明したが、本発明は、これらに限定されるものではなく、各部の構成は、同様の機能を発揮し得る任意のものと置換することができ、あるいは、任意の構成のものを付加することもできる。
例えば、攪拌子としては、前述のような液体中に浮遊するものの他、上部から吊り下げられることにより、第2のフィルタ6近傍に支持された吊り下げ型の攪拌子を使用するようにしてもよい。また、攪拌子は、必要に応じて省略することもできる。
また、操作部材は、直線状のものに限定されず、例えば、先端側で分岐してY字状をなすもの等であってもよく、また、設置数も1本に限定されず、複数本であってもよい。
また、前記実施形態では、キャップは、第1のフィルタと第2のフィルタとの間に形成される空間内に空気(気体)を供給(注入)する機能を有するものとして説明したが、その他の機能を有するものであってもよく、空気(気体)を供給する機能とその他の機能とを兼ね備えるものであってもよい。
また、前記実施形態では、気体注入手段(気体供給手段)の一例としてキャップを代表に説明したが、気体注入手段としては、その他、例えば、排出口に着脱自在に装着されるチューブと、チューブの排出口に接続されるのと反対の端部側に接続された気体(ガス)供給源とを有する構成とすることもできる。
また、前記実施形態では、本発明の処理具を、各種処理液を用いて試料を処理するのに用いられる試料処理具に適用した場合を代表に説明したが、本発明の処理具は、例えば、密度勾配(グラジエント)を有するアガロースゲルやショ糖を調整するための装置等に適用することもできる。
本発明の処理具を試料処理具に適用した場合の実施形態を示す縦断面図である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 図1に示す試料処理具の使用方法を説明するための図(縦断面図)である。 第1のフィルタと第2のフィルタ間との間に画成される空間内に収納された液体の比重の変化を示すグラフである。 多連構成の試料処理具を示す部分断面斜視図である。 延長筒の筒体への装着方法の他の形態を説明するための図(縦断面斜視図)である。 従来の処理具(反応容器)の構成を示す縦断面図である。
符号の説明
1 試料処理具
2 カラム本体
20 空間
21 本体部
210 基端開口
22 排出口
221 先端開口
3 エクステンションカップ
31 本体部
310 基端開口
32 装着部
4 キャップ
5 第1のフィルタ
6 第2のフィルタ
7 操作部材
8 浮遊攪拌子
9 シート材
10 試料
11 試料液
111 気泡
12 インジェクションガイド
121 貫通孔
13 インジェクタ
14 処理液
141 界面
15 比重調整液
16 混合液
901 反応容器
902 中空管
903 細孔板
904 中空管
905 細孔板

Claims (9)

  1. 先端部に液体を排出可能な排出口を備える筒体と、
    該筒体内の前記排出口近傍に固定された第1のフィルタと、
    前記筒体内の前記第1のフィルタより基端側に、前記筒体の軸方向に移動可能に設けられ、前記第1のフィルタとの間に形成される空間内に液体を保持し得る第2のフィルタと、
    前記空間内に収納された攪拌子と、
    前記第2のフィルタの中央部に固定され、該第2のフィルタを前記筒体の軸方向に移動操作する棒状の操作部材と、
    前記筒体の基端部に着脱自在に装着される少なくとも1つの延長筒とを有することを特徴とする処理具。
  2. 先端部に液体を排出可能な排出口を備える筒体と、
    該筒体内の前記排出口近傍に固定された第1のフィルタと、
    前記筒体内の前記第1のフィルタより基端側に、前記筒体の軸方向に移動可能に設けられ、前記第1のフィルタとの間に形成される空間内に液体を保持し得る第2のフィルタと、
    前記第2のフィルタの中央部に固定され、該第2のフィルタを前記筒体の軸方向に移動操作する棒状の操作部材と、
    前記筒体の基端部に着脱自在に装着される少なくとも1つの延長筒とを有することを特徴とする処理具。
  3. 前記延長筒は、前記筒体内へ液体を供給する際に、前記液体またはこれを供給する部材を前記筒体内に案内する機能を有する請求項1または2に記載の処理具。
  4. 前記延長筒は、その基端から前記操作部材の基端が突出しないよう前記筒体に装着される請求項1ないし3のいずれかに記載の処理具。
  5. 前記延長筒は、その先端部に少なくとも外径が縮径した縮径部を有する請求項1ないし4のいずれかに記載の処理具。
  6. 前記延長筒は、その先端部に内径が拡径した拡径部を有する請求項1ないし5のいずれかに記載の処理具。
  7. 前記延長筒は、その基端部に取り外し可能に設けられ、基端開口を封止する封止部材を備える請求項1ないし6のいずれかに記載の処理具。
  8. 複数の前記筒体が並べて連結された請求項1ないし7のいずれかに記載の処理具。
  9. 複数の前記延長筒が並べて連結された請求項1ないし8のいずれかに記載の処理具。
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