JP2009271031A - 生体物質検出チップ、生体物質検出装置、および生体物質検出方法 - Google Patents
生体物質検出チップ、生体物質検出装置、および生体物質検出方法 Download PDFInfo
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Abstract
【課題】簡易な機構で流路内の往復送液を行うことが可能な、生体物質検出装置を得る。
【解決手段】DNAチップ20は、検体中の特定の生体物質を検出するためのプローブが固定された反応領域Rを有し、両端に液溜204,205を備えた流路203と、液溜205の開口部を密閉する、弾性を有する密閉膜206を備える。DNAチップ20を回転させることにより、遠心力を利用して検体液を204液溜から液溜205に移動させると共に、密閉膜206に弾性エネルギーを蓄える。遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合ったところで回転の速度を低下させ、蓄えられた弾性エネルギーによって検体液を液溜205から液溜204に移動させる。これを繰り返すことにより往復送液を行う。
【選択図】図4
【解決手段】DNAチップ20は、検体中の特定の生体物質を検出するためのプローブが固定された反応領域Rを有し、両端に液溜204,205を備えた流路203と、液溜205の開口部を密閉する、弾性を有する密閉膜206を備える。DNAチップ20を回転させることにより、遠心力を利用して検体液を204液溜から液溜205に移動させると共に、密閉膜206に弾性エネルギーを蓄える。遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合ったところで回転の速度を低下させ、蓄えられた弾性エネルギーによって検体液を液溜205から液溜204に移動させる。これを繰り返すことにより往復送液を行う。
【選択図】図4
Description
本発明は、特定の塩基配列を有する核酸分子などの生体物質を検出するための、生体物質検出チップ、生体物質検出装置、および生体物質検出方法に関するものである。
血液や組織細胞などの検体中に、疾患に由来する特定の遺伝子が存在するか否かを検査する手法の一つにDNAマイクロアレイがある。DNAマイクロアレイは、基板上に固定化されたプローブ遺伝子と検体中の遺伝子とを反応(ハイブリダイゼーション)させることにより、目標の遺伝子の有無を検出する。
ガラス基板等に微細流路が設けられたマイクロ流体デバイス中でハイブリダイゼーションを行う方法は、特に試料や試薬の量が少なくてすむため、広い分野での利用が期待されている。
ガラス基板等に微細流路が設けられたマイクロ流体デバイス中でハイブリダイゼーションを行う方法は、特に試料や試薬の量が少なくてすむため、広い分野での利用が期待されている。
マイクロ流体デバイスを用いてハイブリダイゼーションを行う方法の例として、特許文献1には、第1の液溜と第2の液溜と、第1の液溜と第2の液溜とを結ぶ流路を有する化学反応デバイスの前記第1の液溜に溶液を導入し、前記化学反応デバイスを設置した回転基盤を回転させ、当該回転基盤の回転による遠心力によって前記第1の液溜中の溶液を前記流路を通して前記第2の液溜に送液し、前記化学反応デバイスを前記流路の向きが実質的に逆向きになるように再配置し、前記回転基盤の回転による遠心力によって前記第2の液溜中の溶液を前記流路を逆向きに通して送液する方法が開示されている。
しかし、特許文献1に開示された装置では、回転基盤を回転させる機構と、化学反応デバイスを流路の向きが逆向きになるように再配置するための機構の両方を設ける必要があり、装置の構造が複雑であった。
そこで、本発明の目的は、簡易な機構で流路内の往復送液を行うことが可能な、生体物質検出チップ、生体物質検出装置、および生体物質検出方法を得ることである。
本発明に係る生体物質検出チップは、検体中の特定の生体物質を検出するためのプローブが固定された複数の反応領域を備え、両端に液溜を有する流路と、前記両端の液溜の少なくとも一方の開口部を密閉する、弾性を有する密閉手段と、を備えたものである。
本発明によれば、遠心力を利用して検体液を一方の液溜から他方の液溜に移動させると共に、前記密閉手段に弾性エネルギーを蓄える工程と、回転の速度を低下させ、蓄えられた前記弾性エネルギーによって検体液を他方の液溜から一方の液溜に移動させる工程とを繰り返すことにより、回転速度の制御のみの簡易な機構で流路内の検体液を往復送液することができる。
また、各々の前記反応領域には、検体中の特定の生体物質を検出するための異なる1種類のプローブが固定されていることが望ましい。
これにより、1度に複数種類の生体物質の検出が可能であり、反応効率が向上する。
これにより、1度に複数種類の生体物質の検出が可能であり、反応効率が向上する。
また、前記密閉手段は、有機高分子を含む弾性材料で形成することが望ましい。特に、密着性に優れ、耐熱、耐水、耐薬品性が高いシリコンゴムを用いることが望ましい。
また、前記流路を複数備えることが望ましい。これにより、一度に複数の検体の処理を行うことができる。
本発明に係る生体物質検出装置は、上記の生体物質検出チップを用いて生体物質検出処理を行うための生体物質検出装置であって、回転基板と、前記回転基板の回転の方向及び速度を制御する回転制御部と、前記回転基板上の、回転中心と重ならない位置に設けられ、前記生体物質検出チップを固定することが可能なチップ固定部と、を備えたものである。
本発明によれば、生体物質検出チップを回転させることにより、遠心力を利用して検体液を一方の液溜から他方の液溜に移動させると共に、前記密閉手段に弾性エネルギーを蓄える工程と、回転の速度を低下させ、蓄えられた前記弾性エネルギーによって検体液を他方の液溜から一方の液溜に移動させる工程とを繰り返すことにより、回転速度の制御のみの簡易な機構で流路内の検体液を往復送液することができる。
また、前記生体物質検出チップの温度調節機構を備えていることが望ましい。これにより、温度設定が必要な反応処理に利用することができる。
本発明に係る生体物質検出方法は、上記の生体物質検出チップを用いた生体物質検出方法であって、前記生体物質検出チップに検体液を供給する工程と、前記生体物質検出チップを回転させることにより、遠心力を利用して前記検体液を一方の液溜から他方の液溜に移動させると共に、前記密閉手段に弾性エネルギーを蓄える工程と、前記回転の速度を低下させ、蓄えられた前記弾性エネルギーによって前記検体液を前記他方の液溜から前記一方の液溜に移動させる工程と、を備えている。
本発明によれば、生体物質検出チップを回転させることにより、遠心力を利用して検体液を一方の液溜から他方の液溜に移動させると共に、前記密閉手段に弾性エネルギーを蓄える工程と、回転の速度を低下させ、蓄えられた前記弾性エネルギーによって検体液を他方の液溜から一方の液溜に移動させる工程とを繰り返すことにより、回転速度の制御のみの簡易な機構で流路内の検体液を往復送液することができる。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による核酸検出装置(生体物質検出装置)10の概略構成を示す上面図である。また、図2は核酸検出装置10の概略構成を示す側面図である。核酸検出装置10は、回転基板101、DNAチップ固定部102、回転軸103、回転モーター(回転制御部)104、モーター制御装置(回転制御部)105、ヒータ(温度調節機構)106、及びヒータ制御装置(温度調節機構)107を備えている。ヒータ106は、ヒータ制御装置107によって制御され、反応処理中にプローブと検体液との反応効率を高めるために、DNAチップ(生体物質検出チップ)20を反応に適した一定温度に保つために用いられる。加熱方法としては、図2に示すように、回転基板101上の雰囲気の温度を制御する構成としてもよいし、回転基板101自体を加熱する構成としてもよい。
実施の形態1.
図1は、本発明の実施の形態1による核酸検出装置(生体物質検出装置)10の概略構成を示す上面図である。また、図2は核酸検出装置10の概略構成を示す側面図である。核酸検出装置10は、回転基板101、DNAチップ固定部102、回転軸103、回転モーター(回転制御部)104、モーター制御装置(回転制御部)105、ヒータ(温度調節機構)106、及びヒータ制御装置(温度調節機構)107を備えている。ヒータ106は、ヒータ制御装置107によって制御され、反応処理中にプローブと検体液との反応効率を高めるために、DNAチップ(生体物質検出チップ)20を反応に適した一定温度に保つために用いられる。加熱方法としては、図2に示すように、回転基板101上の雰囲気の温度を制御する構成としてもよいし、回転基板101自体を加熱する構成としてもよい。
図1に示すように、DNAチップ固定部102は、正6角形の頂点に対応する位置に配置されている。なお、DNAチップ固定部102の配置は図1に示すものに限られず、回転軸を重心とする正n角形(nは3以上の整数)の頂点に対応する位置にDNAチップ固定部102を設ける構成にしてもよい。このような構成にすることで、回転中のDNAチップ20の位置は、回転基板101上で等間隔になり、回転バランスを保つことができる。
図3(A)はDNAチップ(生体物質検出チップ)20の上面図、図3(B)は、図3(A)に示すC−C断面図である。DNAチップ20は、透明基板201,202、流路203、液溜204,205、密閉膜(密閉手段)206、蓋207、Oリング208、及びカバー209を備えている。
流路203は透明基板202に形成されており、液溜204,205は透明基板201に形成されている。透明基板201,202は例えばガラス基板とすることができ、この場合には、流路203、液溜204,205は、サンドブラスト法等を用いて形成することができる。透明基板201と透明基板202は、液溜204,205が流路203の両端に接続されるように貼り合わされている。液溜204は、液溜205よりも容積が大きくなるように形成されている。後述するように、液溜205内に充填される検体液は、プローブとのハイブリダイゼーション反応に寄与しないため、液溜205の体積はできるだけ小さい方が望ましい。
液溜204,205は、流路203との接続部の反対側に開口部を有し、液溜205の開口部は、密閉膜206によって覆われている。密閉膜206は、厚さ0.1mmのシリコンゴムで形成されている。シリコンゴムの他に、天然ゴム、エチレンプロピレンゴム、クロロプレンゴムなどの合成ゴムを用いても良いが、耐熱・耐水・耐薬品性が高く、自己吸着性により密着性にも優れたシリコンゴムを用いることが望ましい。
液溜205を覆う密閉膜206は、蓋207によって押さえられており、さらに蓋207はカバー209で覆われている。液溜204は蓋207で覆われており、透明基板201と液溜204を覆う蓋207の間にはOリング208が設けられている。これにより、蓋207を透明基板201に密着させている。
流路203の形状は、例えば検体が流れる方向に垂直な断面が幅100μm、深さ40μmとすることができる。流路203の内壁には、検体が流れる方向に間隔をおいてプローブが塗布された領域Rが形成されている。
プローブには、例えば血液、尿、唾液、髄液のような検体試料に含まれる標的物質(ターゲット)を捕捉し得る物質を用いることができる。例えば、ターゲットがDNAやRNAのような核酸である場合には、プローブとしては、これらの核酸とハイブリダイゼーション(相補的に結合)する核酸やヌクレオチド(オリゴヌクレオチド)等を用いることができる。このような核酸としては、例えばcDNAやPCR産物等が用いられる。なお、ターゲットは核酸に限られず、例えば特定のタンパク質であってもよい。この場合には、プローブとしては、このタンパク質を特異的に捕捉(例えば、吸着、結合等)するもの等が用いられる。具体的には、抗原、抗体、レセプター、酵素等のタンパク質、ペプチド(オリゴペプチド)等である。なお、各々の領域Rには、それぞれ異なる1種類のプローブが固定されている。これにより、1度に複数種類のターゲットの検出が可能である。
なお、流路203の内壁にプローブが塗布された領域Rを形成するかわりに、流路203内に予めプローブが表面に固定されたビーズを導入するようにしてもよい。また、流路203の内壁にプローブが塗布された領域Rを形成したうえで、流路203内に、表面にプローブを固定していないビーズを導入するようにしてもよい。これにより、流路203内に導入したビーズにより乱流が起こり、検体液が撹拌されて反応効率を上げることができる。
次に、図4を用いて、本実施形態による核酸検出装置10及びDNAチップ20を用いた、ターゲット(核酸)とプローブとのハイブリダイゼーション処理について説明する。
まず、図4(A)に示すように、液溜204からピペット等を用いて流路103の容積以上の検体液を供給する。この時、流路203内への気泡の混入を防ぐため、液溜205が検体液で満たされるようにする。検体液は、例えば血液、尿、唾液、髄液のような生体サンプルを含む。
検体液を供給した後、液溜205を密閉膜206で覆い、蓋207、カバー209を取り付けて図3(B)に示す状態にしたら、DNAチップ20を核酸検出装置10のDNAチップ固定部102に取り付ける。この時、液溜205が液溜204よりも回転軸103からの距離が遠くなるように固定する。
検体液を供給した後、液溜205を密閉膜206で覆い、蓋207、カバー209を取り付けて図3(B)に示す状態にしたら、DNAチップ20を核酸検出装置10のDNAチップ固定部102に取り付ける。この時、液溜205が液溜204よりも回転軸103からの距離が遠くなるように固定する。
次に、図4(B)に示すように、回転モーター104により回転基板101を回転させて、遠心力によりDNAチップ20の流路203内の検体液を液溜204から液溜205に向かって移動させる。図4(B)に示すように、液溜205内に検体液が充填され、さらに遠心力によって検体液が移動することにより、密閉膜206が押し上げられて、液溜205と密閉膜206との間に検体液が充填される。さらに、遠心力をかけると、図4(C)に示すように、遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合ったところで検体液の移動が止まる。
次に、図4(D)に示すように、モーター制御装置105によって回転基板101の回転速度を徐々に減速していくことにより、遠心力よりも密閉膜206の弾性力の方が大きくなり、液溜205と密閉膜206の間に充填されている検体液が液溜204に向かって移動する。回転基板の回転が止まると、図4(E)に示すように密閉膜206が元の状態に戻って弾性力がゼロになり、検体液の移動が止まる。以上のように、回転基板101の回転速度の加速と減速を繰り返すことにより、流路203内の検体液の往復送液を行い、領域Rに塗布されたプローブとのハイブリダイゼーション反応を行う。
次に、図5,6を用いて、回転基板101の回転速度制御の具体例について説明する。ここでは、図5に示すように、流路203の長さを30mm、回転軸103からDNAチップ20の中心までの距離を50mm、回転軸103から液溜205の中心までの距離を65.6mmとする。また、液溜205の容積を1mm3、密閉膜206で覆われる面の半径を0.56mmとする。また、密閉膜206は上述のように厚さ0.1mmのシリコンゴムとし、その弾性限界圧力を0.2気圧とする。
流路203内の検体液にかかる遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合っているとき、下記の式(1)が成り立つ。
mrω2=PA (1)
左辺は遠心力、右辺は密閉膜206の弾性力を表している。mは液溜205内に充填される検体液の質量であり、ここでは1mgである。rは回転軸103から液溜205の中心までの距離(65.6mm)、ωは回転基板101の回転角速度(rad/sec)である。Pは密閉膜206の変形に必要な圧力であり、密閉膜206の弾性限界圧力の2分の1の0.1気圧(=10132.5N/m2)程度と考えられる。Aは液溜205の、密閉膜206で覆われる面の面積であり1mm2である。これらの値を式1に代入すると、ω=125π(rad/sec)=3755rpmとなる。従って、回転基板101を3755rpmで回転させたとき、遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合って、検体液の移動が停止する。
mrω2=PA (1)
左辺は遠心力、右辺は密閉膜206の弾性力を表している。mは液溜205内に充填される検体液の質量であり、ここでは1mgである。rは回転軸103から液溜205の中心までの距離(65.6mm)、ωは回転基板101の回転角速度(rad/sec)である。Pは密閉膜206の変形に必要な圧力であり、密閉膜206の弾性限界圧力の2分の1の0.1気圧(=10132.5N/m2)程度と考えられる。Aは液溜205の、密閉膜206で覆われる面の面積であり1mm2である。これらの値を式1に代入すると、ω=125π(rad/sec)=3755rpmとなる。従って、回転基板101を3755rpmで回転させたとき、遠心力と密閉膜206の弾性力が釣り合って、検体液の移動が停止する。
なお、ここでは流路203における圧力損失の影響については考慮していない。上記の条件において、流路203の圧力損失は送液速度18μl/minのとき0.45気圧となり、流路203の断面積との積より、送液に必要な遠心力は4.05e−4(N)となる。これは、密閉膜206の変形に要する遠心力(=1.01e−2N)よりも非常に小さいため、ここでは考慮していない。
上記の計算結果を元にした、回転基板101の回転速度制御の例を図6に示す。図に示すように、一定の角加速度12.5πrad/s2で加速していくと、検体液が液溜204から液溜205に向かって移動し、10秒間続けるとω=125π(rad/sec)となり、検体液の移動が停止する。次に−12.5πrad/s2で減速していくと、検体液が液溜205から液溜204に向かって移動し、10秒間続けるとω=0となり、検体液の移動が停止する。この加速・減速を繰り返し行うことにより、流路203内の往復送液を行うことができる。
以上のように、実施の形態1によれば、モーター制御装置105によって回転基板101の回転速度を制御するだけで、DNAチップ20内の検体液を往復送液することができる。このように、回転基板101上のDNAチップ20を移動させるための駆動機構が不要なので、簡易な機構で流路203内の検体液の往復送液を行うことができる。
また、図7に示すように、1つのDNAチップ20に複数の流路203を設けるようにしてもよい。このような構成とすることにより、一つのDNAチップ20で複数の検体液を同時に処理することが可能となる。また、流路203間で検体液の移動時間に差があっても、液溜205と密閉膜206の間に検体液を留めておくことで、移動時間の差を吸収することができ、全ての流路203で攪拌の回数を一定にすることができる。よって、流路203によって検体間の感度ばらつきのない信頼性の高い検査結果を得ることができる。
(変形例)
図8は、実施の形態1の変形例によるDNAチップ20を用いた、ターゲット(核酸)とプローブとのハイブリダイゼーション処理を説明する図である。変形例によるDNAチップ20は、液溜204の開口部も密閉膜206で覆われている。図に示すように、検体液が移動して液溜205と密閉膜206の間に検体液が充填されると、液溜204を覆う密閉膜206は内側へ窪むように変形するため、液溜204の容積が減少し、液溜204と液溜205の間で検体液の往復送液を行うことができる。
図8は、実施の形態1の変形例によるDNAチップ20を用いた、ターゲット(核酸)とプローブとのハイブリダイゼーション処理を説明する図である。変形例によるDNAチップ20は、液溜204の開口部も密閉膜206で覆われている。図に示すように、検体液が移動して液溜205と密閉膜206の間に検体液が充填されると、液溜204を覆う密閉膜206は内側へ窪むように変形するため、液溜204の容積が減少し、液溜204と液溜205の間で検体液の往復送液を行うことができる。
この変形例によれば、送液中に、検体液が液溜204から漏れ出ることがないという利点がある。
10 核酸検出装置、101 回転基板、102 DNAチップ固定部、103 回転軸、104 回転モーター、105 モーター制御装置、106 ヒータ、107 ヒータ制御装置、20 DNAチップ、201,202 透明基板、203 流路、204,205 液溜、206 密閉膜、207 蓋、208 Oリング、209 カバー
Claims (7)
- 検体中の特定の生体物質を検出するためのプローブが固定された複数の反応領域を備え、両端に液溜を有する流路と、
前記両端の液溜の少なくとも一方の開口部を密閉する、弾性を有する密閉手段と、を備えた生体物質検出チップ。 - 各々の前記反応領域には、検体中の特定の生体物質を検出するための異なる1種類のプローブが固定されていることを特徴とする請求項1に記載の生体物質検出チップ。
- 前記密閉手段は、有機高分子を含む弾性材料で形成されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の生体物質検出チップ。
- 前記流路を複数備えていることを特徴とする請求項1から請求項3に記載の生体物質検出チップ。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の生体物質検出チップを用いて生体物質検出処理を行うための生体物質検出装置であって、
回転基板と、
前記回転基板の回転の方向及び速度を制御する回転制御部と、
前記回転基板上の、回転中心と重ならない位置に設けられ、前記生体物質検出チップを固定することが可能なチップ固定部と、を備えたことを特徴とする生体物質検出装置。 - 前記生体物質検出チップの温度調節機構を備えていることを特徴とする請求項5に記載の生体物質検出装置。
- 請求項1から請求項4のいずれかに記載の生体物質検出チップを用いた生体物質検出方法であって、
前記生体物質検出チップに検体液を供給する工程と、
前記生体物質検出チップを回転させることにより、遠心力を利用して前記検体液を一方の液溜から他方の液溜に移動させると共に、前記密閉手段に弾性エネルギーを蓄える工程と、
前記回転の速度を低下させ、蓄えられた前記弾性エネルギーによって前記検体液を前記他方の液溜から前記一方の液溜に移動させる工程と、を備えていることを特徴とする生体物質検出方法。
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JP2012105580A (ja) * | 2010-11-17 | 2012-06-07 | Seiko Epson Corp | 熱サイクル装置及び熱サイクル方法 |
JP2018117571A (ja) * | 2017-01-25 | 2018-08-02 | パナソニックIpマネジメント株式会社 | 核酸検出装置 |
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