JP4297852B2 - 指向性可変アンテナ - Google Patents

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本発明は、指向性可変アンテナに関する。
近年の無線通信技術の飛躍的な発展に伴い、無線技術を利用した製品が広く普及し始め、無線通信路の伝送容量の拡大に大きな期待がかけられている。特に、最近は時間や空間、偏波、符号といった多次元にわたる信号の多重化によって、伝送容量の拡大を図る研究が活発に行われている。
空間による多重化は、複数の無指向性アンテナとその信号をベクトル合成する回路からなるアダプティブアレイアンテナで実現されると考えられているが、アダプティブアレイアンテナは、各アンテナの大きさや間隔が大きくなり、このことがその応用先を制限する原因となっていた。特に、移動通信端末で使用するためには、アンテナの大きさはできるだけ小さいことが強く要望されている。
指向性可変アンテナは、通常、一組のアンテナと給電回路でその指向性を変化させることができることから、アダプティブアレイアンテナよりは小さくできる可能性があり、空間による多重化を実現する小型アンテナの候補として期待されているが、指向性可変アンテナの小型化に関しては現在その研究例が少なく、その開発に大きな期待が寄せられている。
指向性可変アンテナに関する従来文献として、例えば、次の文献があげられる。
特開平06−350334号公報(特許文献1参照)には、指向性を自由に変化させることが可能な指向性可変アンテナが開示されている。図1は、上記特許文献1の実施例を示す図を引用したものである。
図1に開示された指向性可変アンテナは、放射素子(アンテナ素子)10の周囲に放射素子10と平行に反射素子11が設けられている。反射素子11は、回転駆動部12aと連結アーム12bからなる指向性制御手段12によって、放射素子10の周りを機械的に周回できるように構成されている。放射素子10と電源15は同軸給電線14によって電気的に接続されている。13は導体(車体)である。
本構成において、反射素子11の周回角度を変えることによってアンテナの指向性を自由に変化させることが可能である。
また、特開平10−154911号公報(特許文献参照2)には、指向性を電気的に切替えることができる指向性可変アンテナの例が開示されている。図2は、上記特許文献2に開示された指向性可変アンテナの原理を説明するための図を引用したものである。
図2に開示された指向性可変アンテナは、円形の接地導体20上の中央に設けられた中央駆動素子22と、それを放射状に取り囲む位置に設けられた複数のパラスティック素子24から構成されている。
各パラスティック素子24の下部には高インピーダンスと低インピーダンスを切替え可能なインピーダンス負荷26が設けてあり、このインピーダンス負荷26のインピーダンスの切替えにより、指向性を切替えるようにしている。
さらに、従来の指向性可変アンテナの同様な例が特開2001−24431号公報(特許文献3)に開示されている。図3は、特許文献3の実施例を示す図を引用したものである。
図3に開示された指向性可変アンテナは、円形の接地導体30上に、給電アンテナ素子A0と、該給電アンテナA0を放射状に取り囲む位置に設けられた無給電可変リアクタンス素子A1〜A6から構成されている。
特開平06−350334号公報 特開平10−154911号公報 特開2001−24431号公報
しかしながら、特許文献1に記載されたアンテナでは、反射素子11が付加されたことにより、アンテナ全体の大きさは格段に大きくなってしまうという問題がある。
また、特許文献2に記載されたアンテナでは、中央駆動素子22とパラスティック素子24の間隔はλ/4程度の値となり、そのためアンテナ全体では1.6λ以上の大きさを有するようになる。
また、特許文献3に記載されたアンテナでは、給電アンテナ素子A0と無給電可変リアクタンス素子A1〜A6の間隔dが、λ/4程度の値となり、そのためアンテナ全体ではλ程度の大きさを有するようになる。
このように、従来の指向性可変アンテナは、無指向性アンテナに比べてその大きさが大きくなってしまうため、その用途が制限されていた。特に、使用波長が数GHz以下と低い場合には、波長の長さが10cm以上となり、わずかな寸法の増大が著しく機器の利便性を妨げていた。そのため指向性可変アンテナを携帯通信端末等で利用することができなかった。
また、上述のような従来の指向性可変アンテナは、電波の磁界面内方向での指向性を変化させることはできるが、電界面内方向での指向性を変化させることはできなかった
本発明は、上記の点に鑑みて、これらの問題を解消するために考案されたものであり、無指向性アンテナと同程度の大きさで、電波の電界面内方向及び磁界面内方向で指向性切り替え可能なアンテナを提供することを目的としている。
上記目的を達成するために、本発明のアンテナは次の如き構成を採用した。
本発明のアンテナは、コーン型の放射素子と接地導体板とで構成される進行波型の指向性可変アンテナにおいて、前記コーン型の放射素子と前記接地導体板との間に導体面を有する浮遊導体板を有し、前記浮遊導体板の形状が、前記コーン型のアンテナ素子の給電側の方向に徐々に径が小さくなる円錐状のテーパ形状であり、前記浮遊導体板と前記接地導体板とが少なくとも1箇所で可変インピーダンス素子を介して接続した構成とすることができる。
これにより、通常の無指向性アンテナと同等の大きさで、アンテナから放射される電波の電界面内方向の指向性を切り替えることが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、コーン型の放射素子と接地導体板とで構成される進行波型の指向性可変アンテナにおいて、前記コーン型放射素子と前記接地導体板との間に導体面を有する浮遊導体板を有し、前記浮遊導体板の形状が、前記コーン型のアンテナ素子の給電側の方向に徐々に径が小さくなる円錐状のテーパ形状であり、前記浮遊導体板と前記コーン型放射素子とが少なくとも1箇所で可変インピーダンス素子を介して接続した構成とすることができる。
これにより、通常の無指向性アンテナと同等の大きさで、アンテナから放射される電波の電界面内方向の指向性を切り替えることが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、可変インピーダンス素子がスイッチ素子を含んでいる構成とすることができる。
これにより、アンテナ外部からの制御が出来るようになり、電気的にスイッチのON/OFFを切り替えて、指向性の容易な切り替えが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、可変インピーダンス素子が、前記コーン型放射素子の中心軸を中心とした該中心軸から所定距離だけ隔てられた略円周上に複数配置されている構成とすることができる。
これにより、指向性の切り替えをより容易に細かく制御することが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、浮遊導体板が放射素子の中心軸を取り囲むように配置されている構成とすることができる。
これにより、水平面内の全方向で指向性を切り替えることが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、可変インピーダンス素子が、PINダイオードスイッチとなるように構成することができる。
これにより、指向性を高速に切り替えることが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、可変インピーダンス素子がMEMSスイッチとなるように構成することができる。
これにより、指向性を高速で切り替えることが可能なアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、浮遊導体板の構造が、誘電体の表面に導電性金属の皮膜を形成した構造にすることができる。
これにより、浮遊導体板の耐衝撃性を向上し、製造が容易で低コストなアンテナを提供することができる。
また、上記目的を達成するために、本発明のアンテナは、さらに、コーン型の放射素子及び前記接地導体板とによりディスコーンアンテナとなるように構成することができる。
これにより、広帯域な指向性可変アンテナを低コストで提供することができる。
本発明のアンテナによれば、通常の無指向性アンテナと同等の大きさで、アンテナから放射される電波の電界面内方向の指向性を切り替えることが可能となる。
以下、本発明の実施例を図面に基づき説明する。
(第1の実施例)
図4は、本発明の第1の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図4(a)は斜視図、図4(b)及び図4(c)は断面図である。
本実施例のアンテナは、図4に示すように、同軸線路4で給電され、放射素子1と接地導体板2とで構成されるディスコーンアンテナにおいて、放射素子1の周囲に放射素子1を中心とした円錐状のテーパを有する浮遊導体板3を備えている。浮遊導体板3は、接地導体板2と同軸線路4との接続部において4方向に設けられた短絡線5とスイッチ6(PINダイオードスイッチ)により接地導体板2と接続されており、電気的にON/OFFすることができる。
なお、図4(b)において、細長い矢印は、同軸線路から放射される電波の流れを示している。図4(c)においても、同様に、電波が放射される。
浮遊導体板3と接地導体板2とが、4箇所でスイッチ6により接続されている。図4(b)は、スイッチ6が全てOFFとしたときを示し、図4(c)は、スイッチ6が全てONとしたときを、示している。
図に示すように、スイッチ6を全てONとした4(c)の放射方向(短い矢印の方向)は、スイッチ6を全てOFFとした図4(b)の放射方向(短い矢印の方向)に比べて、図の上方向へ(電界面内方向へ)指向されている。
これを実験データを用いて説明する。
図5(a)に、図4に示したアンテナの鉛直上方向を0度として、放射される電波の電界面内で観測角度を変化させた場合の放射指向性を示す。図5(b)に、実験結果の放射指向性を示す。図中には、4方向のスイッチを全てOFFにした場合の放射指向性を破線で示し、4方向のスイッチを全てONにした場合の放射指向性を実線で示してある。4方向のスイッチを全てOFFにした場合には、利得が最大となる角度は38度である。一方、4方向のスイッチを全てONにした場合には、利得が最大となる角度は29度となり、指向性が変化している。
このような電界方向への指向性の変化(又は磁界方向への指向性の変化)は、スイッチ素子により短絡された部分が、インダクタンスとして働くためと考えられ、短絡部分では電界強度分布が変化する。具体的には、短絡部付近の電界強度が小さくなり、短絡されていない側の電界強度が大きくなる。このため、スイッチのON/OFFで短絡部を切り替えて指向性を変化させることが可能となる。また、4方向のスイッチを全てONにした場合の利得の最大値は、4方向のスイッチを全てOFFにした場合よりも増大している。
図6は、図4におけるスイッチ6の一例を示す図である。図6はPINダイオードスイッチであり、同図において、A,B,E,は端子、DはPINダイオード、Cはキャパシタ、Lはインダクタンス、Rは抵抗である。
端子Aは浮遊導体板3に、端子Bは接地導体板2にそれぞれ接続される。PINダイオードDはキャパシタCによって高周波的に接地されている。また、端子Eは制御部につながっており、制御部から端子Eに加えるDCバイアスの値を変化させることにより、PINダイオードDの抵抗値が大きく変わるため、スイッチとして動作させることができる。
本実施例では、スイッチ6として、PINダイオードスイッチを用いており、アンテナ外部より制御用電極(ここでは図示しない)を用いてON/OFFの状態を高速に制御することができる。
また、スイッチ6として、PINダイオードスイッチに代えて、図7に示すように、MEMSスイッチを用いることができる。
図7において、A,B,E,は端子である。端子Aは浮遊導体板3に、端子Bは接地導体板2にそれぞれ接続される。また、端子Eは制御部につながっており、制御部から端子Eにより加えるバイアスの値を変化させることにより、片持ち梁と静電力電極の間に駆動電圧を加えてスイッチ動作を行わせることができる。
なお、本実施例では、PINダイオードスイッチの他にMEMSスイッチの例を挙げたが、本願ではこの2例のスイッチに限定されることはなく、上記2例のスイッチ以外を使用しても良い(他の実施例でも同様である。)。
また、本実施例では浮遊導体板3と接地導体板2との接続面内に接続面を設けているため、いかなる周波数においても接続面と短絡線の間で共振を生じることがない。
また、本実施例では、浮遊導体板3と接地導体板2とを、4箇所で接続した例で説明したが、浮遊導体板3と接地導体板2を、4箇所以外で接続するようにしてもよい(他の実施例でも同様である。)。なお、複数箇所で接続し、すべてのスイッチをOFFにすれば電界分布の乱れはなくなる。
この実施例から明らかなように、本発明による指向性可変アンテナは通常の無指向性アンテナと同等の大きさで、アンテナから放射される電波の電界面内方向の指向性を切り替えることが可能である。また、本実施例で用いているディスコーンアンテナは、広帯域な進行波型の無指向性アンテナの中で最も簡単な構造を有しており、低コストで製造することが可能である。
(第2の実施例)
図8は、本発明の第2の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図8(a)は斜視図、図8(b)は断面図である。また、図8(b)記載の矢印は、本第2の実施例におけるスイッチ6をONとしたときの電波の放射される様子を表したものである。
本実施例のアンテナは、同軸線路4で給電され、放射素子1と接地導体板2とで構成されるディスコーンアンテナにおいて、放射素子の周囲に放射素子を中心とした円錐状のテーパを有する浮遊導体板3を備えている。浮遊導体板3は、放射素子1と同軸線路4との接続部において4方向に設けられた短絡線5とスイッチ6により放射素子1と接続されており、電気的にON/OFFすることができる。本実施例では、スイッチ素子としてMEMSスイッチを用いており、アンテナ外部より制御用電極(ここでは図示しない)を用いてON/OFFの状態を制御できる。MEMSスイッチは、高い周波数帯でも非常に損失が小さく、広帯域で動作可能である。
図9(a)に、図8に示したアンテナの鉛直上方向を0度として、放射される電波の電界面内で観測角度を変化させた場合の放射指向性を示す。図9(b)では、4方向のスイッチを全てOFFにした場合の放射指向性を破線で示し、4方向のスイッチを全てONにした場合の放射指向性を実線で示してある。4方向のスイッチを全てOFFにした場合、利得が最大となる角度は38度である。一方、4方向のスイッチを全てONにした場合には、利得が最大となる角度は55度となり、指向性が変化している。
この実施例から明らかなように、本発明による指向性可変アンテナは通常の無指向性アンテナと同等の大きさで、アンテナから放射される電波の電界面内方向の指向性を切り替えることが可能である。また、本実施例で用いているディスコーンアンテナは、広帯域な進行波型の無指向性アンテナの中で最も簡単な構造を有しており、低コストで製造することが可能である。
(第3の実施例)
図10は、本発明の第3の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図10(a)は斜視図、図10(b)は断面図である。また、図10(b)記載の矢印は、4箇所のスイッチの中のスイッチ8の1箇所のみをONとしたときの電波の放射される様子を表したものである。(図10中左側1方向のスイッチ8をON)
本実施例のアンテナは、同軸線路4で給電され、放射素子1と接地導体板2とで構成されるディスコーンアンテナにおいて、放射素子の周囲に放射素子を中心とした円錐状のテーパを有する浮遊導体板3を備えている。浮遊導体板3は、放射素子1と同軸線路4との接続部において4方向に設けられた短絡線5とスイッチ6により放射素子1と接続されており、電気的にON/OFFすることができる。さらに、浮遊導体板3は、接地導体板2と同軸線路4との接続部において4方向に設けられた短絡線7とスイッチ8により接地導体板2と接続されており、電気的にON/OFFすることができる。
図11(a)に、図10に示したアンテナの鉛直上方向を0度として、放射される電波の電界面内で観測角度を変化させた場合の放射指向性を示す。図11(b)では、浮遊導体板3と放射素子1との間のスイッチ6を4方向全てONにした状態で、浮遊導体板3と接地導体板2との間のスイッチ8を全てOFFにした場合を破線で示し、1方向だけONにした場合を実線で示してある。
浮遊導体板3と接地導体板2との間のスイッチ8を4方向全てOFFにした場合には、左右対称な放射指向性が得られているが、浮遊導体板3と接地導体板2との間のスイッチ8を1方向だけONにした場合には、スイッチをONにした側の利得が減少し、その反対側の利得が増大しており、電界面内方向だけでなく磁界面内方向の指向性が変化していることがわかる。
この実施例から明らかなように、本発明による指向性可変アンテナは、浮遊導体板と放射素子、あるいは浮遊導体板と接地導体板の一部分を短絡し、該短絡部の位置を変化させることにより、電界面内方向だけでなく磁界面内方向における指向性も切り替えることが可能である。
(第4の実施例)
図12は、本発明の第4の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図12(a)は斜視図、図12(b)は断面図である。また、図12(b)記載の矢印はスイッチ6の1方向のみをONとしたときの電波の放射される様子を表したものである。(図12中左側1方向のみスイッチ6をON)また、第4の実施例に係るアンテナの構成は、前記第1の実施例に係るアンテナの構成図4と同様のため説明は省略する。
本実施例のアンテナは第1の実施例のアンテナと同じ構成を設けている。
浮遊導体板3と接地導体板2との間のスイッチ6を4方向全てOFFにした場合には、左右対称な放射指向性が得られているが、浮遊導体板3と接地導体板2との間のスイッチ6を1方向だけONにした場合には、スイッチをONにした側の利得が減少し、その反対側の利得が増大しており、電界面内方向だけでなく磁界面内方向の指向性が変化する。
本実施例による指向性可変アンテナは、浮遊導体板と接地導体板の一部分を短絡し、該短絡部の位置を変化させることにより、電界面内方向だけでなく磁界面内方向における指向性も切り替えることが可能である。
(第5の実施例)
図13は、本発明の第5の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図13(a)は斜視図、図13(b)は断面図である。また、図13(b)記載の矢印はスイッチ6の1方向のみをONとしたときの電波の放射される様子を表したものである。(図13中左側1方向のみスイッチ6をON)また、第5の実施例に係るアンテナの構成は、前記第2の実施例に係るアンテナの構成図8と同様のため説明は省略する。
本実施例のアンテナは第2の実施例のアンテナと同じ構成を設けている。
浮遊導体板3と放射素子1との間のスイッチ6を4方向全てOFFにした場合には、左右対称な放射指向性が得られているが、浮遊導体板3と放射素子1との間のスイッチ6を1方向だけONにした場合には、スイッチをONにした側の利得が減少し、その反対側の利得が増大しており、電界面内方向だけでなく磁界面内方向の指向性が変化する。
本実施例による指向性可変アンテナは、浮遊導体板と放射素子、一部分を短絡し、該短絡部の位置を変化させることにより、電界面内方向だけでなく磁界面内方向における指向性も切り替えることが可能である。
(第6の実施例)
図14は、本発明の第6の実施例に係るアンテナの構成を示す図で、図14(a)は斜視図、図14(b)は断面図である。
本実施例のアンテナは、同軸線路4で給電され、放射素子1と接地導体板2とで構成されるディスコーンアンテナにおいて、放射素子1の周囲に放射素子1を中心とした円錐状のテーパを有する浮遊導体板3を備えている。浮遊導体板3は、円柱状の誘電体7の中心部に形成した貫通孔を中心にして円錐状の窪みを形成し、該円錐状の窪みの表面に導電性金属の皮膜を形成することにより構成されている。
浮遊導体板3は、接地導体板2と同軸線路4との接続部において4方向に設けられた短絡線5とスイッチ6により接地導体板2と接続されており、電気的にON/OFFすることができる。本実施例では、スイッチ素子としてPINダイオードスイッチを用いており、アンテナ外部より制御用電極(ここでは図示しない)を用いて電気的にON/OFFの状態を制御できる。
本実施例のような構成とすることにより、浮遊導体板3が誘電体7により支持されるため耐衝撃性を向上できる。また、浮遊導体板3は成型された誘電体7上に金属の皮膜を形成することにより作製できるので、製造が容易で低コストである。
また、ここで、本実施例の指向において使用している「電界面」及び「磁界面」について説明する。電界面方向と磁界面方向について本来3次元で表現すべきである指向性を2次元で表現する場合、本願の放射素子で構成されるアンテナでは、アンテナから十分離れた水平面方向(又は水平面より上方)で観測される電波において電界が振動する面を電界面、磁界が振動する面を磁界面として指向性を表現する。またアンテナから十分離れた位置では電界と磁界が直交する平面波となっている。
以上、各実施例に基づき本発明の説明を行ってきたが、上記実施例に上げた形状、その他の要素との組み合わせなど、ここで示した要件に本発明が限定されるものではない。これらの点に関しては、本発明の主旨をそこなわない範囲で変更することが可能であり、その応用形態に応じて適切に定めることができる。
本発明は、指向性可変アンテナの指向性を切り替えることが可能な指向性可変アンテナに関するものであり、情報機器に使用される送受信用アンテナ等に応用される。
特開平06−350334号に開示されたアンテナの構成図 特開平10−154911号に開示されたアンテナの構成図 特開2001−24431号に開示されたアンテナの構成図 本発明の第1の実施例に係るアンテナの構成図 本発明の第1の実施例に係るアンテナの放射指向性 図4におけるPINダイオードスイッチの一例を示す図 図4におけるMEMSスイッチの一例を示す図 本発明の第2の実施例に係るアンテナの構成図 本発明の第2の実施例に係るアンテナの放射指向性 本発明の第3の実施例に係るアンテナの構成図 本発明の第3の実施例に係るアンテナの放射指向性 本発明の第4の実施例に係るアンテナの構成図 本発明の第5の実施例に係るアンテナの構成図 本発明の第6の実施例に係るアンテナの構成図
符号の説明
1 放射素子
2 接地導体板
3 浮遊導体板
4 同軸線路
5 短絡線
6、8 スイッチ
7 短絡線
9 誘電体

Claims (9)

  1. コーン型の放射素子と接地導体板とで構成される進行波型の指向性可変アンテナにおいて、
    前記コーン型の放射素子と前記接地導体板との間に導体面を有する浮遊導体板を有し、
    前記浮遊導体板の形状が、前記コーン型のアンテナ素子の給電側の方向に徐々に径が小さくなる円錐状のテーパ形状であり、
    前記浮遊導体板と前記接地導体板とが少なくとも1箇所で可変インピーダンス素子を介して接続されていることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  2. コーン型の放射素子と接地導体板とで構成される進行波型の指向性可変アンテナにおいて、
    前記コーン型放射素子と前記接地導体板との間に導体面を有する浮遊導体板を有し、
    前記浮遊導体板の形状が、前記コーン型のアンテナ素子の給電側の方向に徐々に径が小さくなる円錐状のテーパ形状であり、
    前記浮遊導体板と前記コーン型放射素子とが少なくとも1箇所で可変インピーダンス素子を介して接続されていることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記可変インピーダンス素子がスイッチ素子を含んでいることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  4. 請求項3に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記可変インピーダンス素子が、前記コーン型放射素子の中心軸を中心とした該中心軸から所定距離だけ隔てられた略円周上に複数配置されていることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  5. 請求項1ないし4いずれか一項に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記浮遊導体板が前記放射素子の中心軸を取り囲むように配置されていることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  6. 請求項3ないしいずれか一項に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記可変インピーダンス素子が、PINダイオードスイッチであることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  7. 請求項3ないしいずれか一項に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記可変インピーダンス素子がMEMSスイッチであることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  8. 請求項1ないしいずれか一項に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記浮遊導体板の構造が、誘電体の表面に導電性金属の皮膜を形成した構造であることを特徴とする指向性可変アンテナ。
  9. 請求項1ないしいずれか一項に記載の指向性可変アンテナにおいて、
    前記コーン型の放射素子及び前記接地導体板とによりディスコーンアンテナを構成することを特徴とする指向性可変アンテナ。
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