JP4297486B2 - チェーン式バランス吊具 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、鉄鋼構造物のようにバランスが取りにくい吊荷であっても自動的にバランスを取りながら安定した姿勢で吊り上げ作業を行うことができるチェーン式バランス吊具に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種のチェーン式バランス吊具として、たとえば、下記特許文献1において、本体と、本体に対して回動自在に設けられるスプロケットと、スプロケットの上方において本体に固着されるチェーンガイドと、その両端が吊荷に連結されるとともにその略中間部においてチェーン素子がスプロケットと係合しながらスプロケットとチェーンガイドとの間を通過するように設けられたチェーンとを有する構成のものが知られている。
【0003】
【特許文献1】
実用新案登録第2531528号公報
このような構成の従来のチェーン式バランス吊具は、チェーンを所定の吊角度以上(たとえば60度以上)に開いて吊荷に連結した状態で、任意の連結手段を介して本体に連結した吊り上げ装置を起動して吊り上げることにより、偏重心の吊荷の場合であっても、吊荷の重心位置がバランス吊具の中心軸線上となるように自動的にスプロケットが回動してチェーンが移動し、バランスが取られるので、特にこのような偏重心の吊荷の引き起こし作業や反転作業等を安定した姿勢で円滑に行うことができるという利点を有している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、偏重心の吊荷が吊点に段差のある鉄鋼構造物等である場合において、上述のようなバランス吊りを行うと吊荷が大きく傾いてしまって該吊荷の一部がクレーンや地上構造物等に衝突する場合があり、このような場合には、水平状態を維持しながら吊り上げることが望まれる。また、反対に、重心が取れている吊荷を意図的に傾けて吊り上げたい場合もある。上記従来構成のバランス吊具ではこのようなニーズに対応することができない。
【0005】
また、上記従来構成のチェーン式バランス吊具においては、吊り上げ運搬時においてもスプロケットが回動自在であるため、途中で吊荷やチェーンが障害物に衝突したような場合にスプロケットが回動してバランスが崩れ、吊荷の落下等の重大事故を引き起こす恐れがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】
そこで本発明は、上記問題を解決し、吊り上げ運搬時にスプロケット回転およびチェーン移動を規制するための手段を備えた新規な構成のチェーン式バランス吊具を提供することを目的とする。
【0007】
この目的を達成するため、請求項1にかかる本発明は、本体と、本体に対して回動自在に設けられるスプロケットと、スプロケットの上方において本体に固着されるチェーンガイドと、その両端が吊荷に連結されるとともにその略中間部においてチェーン素子がスプロケットと係合しながらスプロケットとチェーンガイドとの間を通過するように設けられたチェーンとを有してなるチェーン式バランス吊具において、チェーンガイドが、スプロケットの回転軸を通る本体中心軸線に対して左右対称に所定の間隔を隔てて一対設けられるとともに、左右のチェーンガイドの間において本体を厚さ方向に貫通する差込穴が前記本体中心軸線上に形成され、且つ、この差込穴にピンを挿入固定可能であり、差込穴にピンが挿入固定されたときに、該ピンが、スプロケットと左右のチェーンガイドとの間を通過するチェーンにおける2つの立った状態のチェーン素子の間を挿通することにより、チェーン位置を不動に保持するよう構成されてなることを特徴としている。
【0008】
請求項2にかかる本発明は、請求項1記載のチェーン式バランス吊具において、左右の各チェーンガイドが、チェーン素子の厚さと略同一またはそれ以上の間隔を隔てて本体の厚さ方向に設けられた前後一対のチェーンガイドからなり、これら前後一対のチェーンガイド間に前記立った状態のチェーン素子が収容されることを特徴としている。
【0009】
請求項3にかかる本発明は、請求項1または2記載のチェーン式バランス吊具において、ピンの頭部に押しバネが設けられるとともに、その先端部には回転プレートが回動可能に連結され、且つ、回転プレートの自由な回動を規制する回転規制部材を有することを特徴としている。
【0010】
請求項4にかかる本発明は、請求項1または2記載のチェーン式バランス吊具において、ピンの頭部に押しバネが設けられるとともに、その先端部に形成された凹溝には回転プレートが挿入され且つ該回転プレートは軸ピンを中心として回動可能に設けられ、該凹溝には回転プレートの側面に弾性係合可能な回転規制部材が設けられることを特徴としている。
【0011】
請求項5にかかる本発明は、請求項3または4記載のチェーン式バランス吊具において、回転規制部材が、軸ピンに装着されて回転プレートの側面に弾性係合する波形ワッシャまたは皿バネであることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1および図2は本発明の一実施形態によるチェーン式バランス吊具を示す。本体10は一対の鋼板10a,10bが後述するチェーン素子の幅寸法と略同一またはそれよりも若干大きい間隔を隔てて締着ボルト11a,11b,11cにより連結固着され一体化されている。
【0013】
本体10の上部には吊りボルト12が設けられており、カップリング13を介してマスターリング14が連結され、このマスターリング14にクレーン等の吊り上げ装置(図示せず)のフック(図示せず)を通すことによって該吊り上げ装置による吊り上げを可能にしている。
【0014】
本体10の中央部にはセンターボルト16に平面視略五角形状のスプロケット15が回動自在に軸支されている。スプロケット15の各辺は、チェーン20を構成するチェーン素子21の一方の長辺縁と係合し、スプロケット15の回転とともにチェーン素子21をその回転方向に送り出すのに適した長さ寸法を有している。
【0015】
スプロケット15の上方において、左右一対のチェーンガイド17,18が、スプロケット15との間にチェーン通路を残して、締着ボルト11a,11bに回動自在に軸支されている。左右一対のチェーンガイド17,18は、吊りボルト12、スプロケット15の回転軸であるセンターボルト16および下方の締着ボルト11cを通る本体中心軸線に対して左右対称に所定の間隔を隔てて配置されている。チェーンガイド17,18とスプロケット15との間に形成されるチェーン通路は、チェーン20を構成するチェーン素子21の厚さ(リング径)より大きく且つチェーン素子21の幅(平置きにしたときの短手寸法)より小さな間隔を有するように設定される。
【0016】
チェーンガイド17は、チェーン素子21の厚さと略同一またはそれ以上の間隔を隔てて本体10の厚さ方向に設けられた前後一対のチェーンガイド17a,17bから構成されている。同様に、チェーンガイド18もチェーン素子21の厚さと略同一またはそれ以上の間隔を隔てて本体10の厚さ方向に設けられた前後一対のチェーンガイド(符号なし)から構成されている。
【0017】
以上の記述から理解されるように、チェーンガイド17,18とスプロケット15の間のチェーン通路において、平置き状態のチェーン素子21は該チェーン通路の隙間内に収容され、立った状態のチェーン素子21はその一方の長辺縁がスプロケット15の一辺と係合して案内されるとともにその他方の長辺部がチェーンガイド17,18を構成する前後一対のチェーンガイド17a,17b(チェーンガイド18については符号なし)の間に収容されており、スプロケット15の回転とともにチェーン20全体がその回転方向に移動可能である。
【0018】
左右一対のチェーンガイド17,18の間において本体10を厚さ方向に貫通する差込穴22が本体中心軸線上に形成され、この差込穴22にピン23を抜き差し可能である。抜き差しピン23を差込穴22に挿入して固定すると、スプロケット15と左右のチェーンガイド17,18との間を通過するチェーン20における2つの立った状態のチェーン素子21の間に抜き差しピン23が入り込むので、スプロケット15が回動自在であっても、チェーン20の移動を阻止する。
【0019】
抜き差しピン23の構成の一例が図3に示されており、本体ピン23aの頭部に押しバネ23bが設けられるとともに、その先端部には回転プレート23cが軸ピン23dの回りを回動可能に連結された構造を有している。この実施形態における押しバネ23bはコーンスプリングであって、図3に示される常態から縮小させる方向に外力が加えられたときにこれに抗する押しバネ力を与える。本体ピン23aの頭部にはリング23eが固着されていて引き抜き操作を容易にしている。
【0020】
抜き差しピン23の先端部は一対の対向壁面を有する二股状に成型されており、これら一対の壁面間の凹溝部に回転プレート23cの基端側が挿入され、該一対の壁面に架け渡した軸ピン23dの回りを回転プレート23cが回転自在とされているが、壁面間の凹溝部には回転プレート23cとともに波ワッシャまたは皿バネよりなる回転規制部材23fが軸ピン23dに回転自在に装着されていて、回転プレート23cの側面に弾性係合して回転プレート23cのフリーな回転に対して抵抗を与えている。
【0021】
このような抜き差しピン23を、本体10を厚さ方向に貫通する差込穴22に挿入するには、図3に示すように、回転プレート23cを本体ピン23aに対して平行に(整列状態に)しておく。回転プレート23cの幅寸法は本体ピン23aの径寸法より若干小さい(したがって差込穴22の内径より若干小さい)ものとされているので、回転プレート23cを整列状態にして抜き差しピン23を差込穴22に挿入するに際して邪魔になることはない。
【0022】
回転プレート23cは回転規制部材23fによって自由な回転が規制されているため、抜き差しピン23の差込穴22への挿入の際に図1の整列状態が損なわれることがなく、反対側に貫通させることが容易である。すなわち、抜き差しピン23の挿入時に自重や外力によって回転プレート23fが傾く(回転する)ことがなく、本体ピン23aと回転プレート23cとの整列状態が維持されるため、間隔を隔てた一対の鋼板10a,10bに跨って設けられる差込穴22に抜き差しピン23を挿入することが容易であり、また、抜き差しピン23を水平にして差込穴22挿入する作業も円滑に行うことができる。
【0023】
このようにして、整列状態を維持して抜き差しピン23を差込穴22に貫通させ、押しバネ23bのバネ力に抗して最奥まで押し込んだ状態が図4に示されており、この状態では抜き差しピン23の挿入側において押しバネ23bが略扁平状態まで収縮しており、また、抜き差しピン23の貫通側において回転プレート23cの全長が突出していて回動可能となっている。したがって、抜き差しピン23を最奥まで押し込んだ状態を維持しながら、回転規制部材23fによる弾性係合力(回転規制力)に抗して回転プレート23cを手動で約90度回転させて本体ピン23aに直交させる。
【0024】
その後、抜き差しピン23の押し込み状態を開放すると、押しバネ23bが常態に復帰しようとするため抜き差しピン23が本体10の一対の鋼板10a,10bに対して図において左方向に相対移動し、これにより、図2に示すように、直交状態となった回転プレート23cが鋼板10aの外側面に当接してストッパとして機能する。図2に示す状態では、押しバネ23bのバネ力と直交状態の回転プレート23cによるストッパ作用とにより、抜き差しピン23は差込穴22から抜け落ちることなく不動に保持される。
【0025】
また、図2の状態にあるときに、抜き差しピン23の頭部に衝撃が加えられるなどの何らかの原因によって押しバネ23bのバネ力に抗して本体ピン23aを押し込む力が作用した場合であっても、回転プレート23cは回転規制部材23fによってその自由な回動が規制されており、手動で意図的に回転させようとしない限り図2に示す直交状態を維持するので、回転プレートが勝手に回転してしまって本体ピンと整列して本体10の差込穴22から抜け落ちてしまうことがなく、これによる不慮の事故発生を未然に防止することができる。
【0026】
抜き差しピン23を引き抜くには、図2の状態から抜き差しピン23を押しバネ23bに抗して最奥まで押し込んで図4の状態とし、この状態を維持しつつ回転プレート23cを回転規制部材23fに抗して手動で約90度(図2において反時計方向に)回転させることによって回転プレート23cを元の整列状態(図1)に戻した後、リング23eを持って引き抜けばよい。
【0027】
なお、抜き差しピン23に関する上記説明においては回転プレート23cに対する回転規制部材23fとして波ワッシャまたは皿バネよりなるものを例示したが、これらに限定されるものではなく、回転プレート23cの自由な回動を規制して外力が与えられない状態においてはその時点の回転角度に維持し、且つ、これを手動にて比較的容易に回転させることができる程度の抵抗力・弾性力を与えるものであれば、回転規制部材23fとして用いることが可能である。たとえば、各種装置において位置決め部品として汎用されているプランジャ(スプリングプランジャ、ボールプランジャ、プレスフィットプランジャ等)を回転規制部材23fとして用いてもよい。
【0028】
以上のように構成されたチェーン式バランス吊具を用いて偏重心の吊荷を吊り上げるときの用法および作用について、図5および図6を参照して説明する。
【0029】
まず、このチェーン式バランス吊具を用いて、吊点P1,P2に段差のある偏重心吊荷Wを水平状態で吊り上げる場合の用法および作用について説明する。本体10の上部に設けた吊りボルト12にカップリング13およびマスターリング14を連結するとともに、チェーン20両端にも各々カップリング24,24およびクランプ25,25を連結した状態として、マスターリング14にクレーン等の吊り上げ装置(図示せず)のフック(図示せず)を通し、該吊り上げ装置を駆動してチェーン式バランス吊具を吊荷Wの現場まで移動させ、チェーン20の両端に連結したクランプ25,25を、地面等に置かれた吊荷Wの吊点P1,P2にてセットする(図5)。このとき、両クランプをセットする吊点P1,P2の高さは所定の許容範囲内であれば異なっていてもよく、吊荷Wの重心位置との関係も考慮する必要はない。この状態では、吊荷Wの重心位置Gはクランプ本体の中心軸線X上から外れており、低い吊点位置P1にセットされた側のチェーン20aが高い吊点位置P2にセットされた側のチェーン20bよりも長くなっている。
【0030】
次いで、抜き差しピン23を本体10の差込穴22に挿入し、前述の要領にて、押しバネ23bのバネ力と直交状態の回転プレート23cによるストッパ作用とによって差込穴22からの抜け落ちを防止して固定する。抜き差しピン23は、スプロケット15と左右のチェーンガイド17,18との間を通過するチェーン20における2つの立った状態のチェーン素子21の間に入り込んで、チェーン20の移動を阻止し、チェーン20は不動に保持される。
【0031】
前述のように、何らかの原因によって押しバネ23bのバネ力に抗して本体ピン23aを押し込む力が作用した場合であっても、回転プレート23cは回転規制部材23fによってその自由な回動が規制されていることから、この回転規制力を上回る力で意図的に回転させようとしない限り、抜き差しピン23が差込穴22から外れることはない。したがって、図5の状態でクレーン等の吊り上げ装置を駆動して吊荷Wを吊り上げることにより、吊荷Wの水平状態を維持したまま所要の工事現場等まで運搬することができる。
【0032】
このようにして水平状態で安全に吊荷Wを工事現場等に運搬し、適所にて吊荷Wを吊り降ろした後、チェーン式バランス吊具を吊荷Wから外す。また、前述のようにして抜き差しピン23を差込穴22から引き抜く。
【0033】
次に、このチェーン式バランス吊具を用いて、吊点P1,P2に段差のある偏重心吊荷Wを重心を取りながらバランス吊りする場合の用法および作用について説明する。この場合も、前記と同様にして、このチェーン式バランス吊具のチェーン20の両端に連結したクランプ25,25を吊荷Wの吊点P1,P2にてセットする(図5)が、抜き差しピン23は用いない。両クランプをセットする吊点P1,P2の高さは所定の許容範囲内であれば異なっていてもよいこと、および、吊荷Wの重心位置との関係も考慮する必要がないことは、前記の場合と同様である。
【0034】
このようにしてチェーン式バランス吊具を吊荷Wにセットした後、クレーン等の吊り上げ装置を駆動して吊荷Wを引き起こしていく。吊荷Wが引き起こされるにつれて吊点P1,P2の高さずれが徐々に解消されるので、これに伴って、低い吊点位置P1にセットされた側のチェーン20aが反対側に向けてスプロケット15の回動とともに移動する。吊荷Wを完全に吊り上げたときには、吊荷Wの重心位置Gがチェーン式バランス吊具の本体中心軸線X上となり、この位置でチェーン20は停止する(図6)。
【0035】
吊荷Wを完全に吊り上げて吊荷のバランスが取れた時点で、抜き差しピン23を本体10の差込穴22に挿入すると、前述の要領にて、押しバネ23bのバネ力と直交状態の回転プレート23cによるストッパ作用とによって差込穴22からの抜け落ちを防止して固定されるので、スプロケット15と左右のチェーンガイド17,18との間を通過するチェーン20における2つの立った状態のチェーン素子21の間に入り込んで、チェーン20の移動を阻止する。これにより、吊荷のバランスを保持して安全な吊り上げ作業を行うことができる。また、前述のように、何らかの原因によって押しバネ23bのバネ力に抗して本体ピン23aを押し込む力が作用した場合であっても、回転プレート23cは回転規制部材23fによってその自由な回動が規制されていることから、この回転規制力を上回る力で意図的に回転させようとしない限り、抜き差しピン23が差込穴22から外れることはない。
【0036】
このようにしてバランスが取れた状態で安全に吊荷Wを工事現場等に運搬し、適所にて吊荷Wを吊り降ろした後、チェーン式バランス吊具を吊荷Wから外す。また、前述のようにして抜き差しピン23を差込穴22から引き抜く。
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、バランス吊具において、左右のチェーンガイドの間で本体を厚さ方向に貫通する差込穴が本体中心軸線上に形成され、この差込穴に挿入固定されたピンが、スプロケットと左右のチェーンガイドとの間を通過するチェーンにおける2つの立った状態のチェーン素子の間に挿入されることにより、チェーン位置を不動に固定するよう構成されているので、吊り上げ運搬時にスプロケットの回転とともにチェーンが移動して吊荷の落下等の重大事故を引き起こすような懸念がなく、特に吊点に段差のある鉄鋼構造物に対する玉掛け作業、引き起こし作業、玉掛け外し作業等を安全且つ円滑に行うことができる。
【0038】
差込穴に挿入固定可能なピンとして、回転プレートの自由な回動を規制する手段を有する新規な構造の抜き差しピンを用いることにより、本体の差込穴への挿入が容易となるだけでなく、本体の差込穴にセットされている状態で本体ピンを押し込む方向の衝撃等が加わったときであっても回転プレートが不意に回転してしまうことがなく、チェーン移動を確実に規制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態によるチェーン式バランス吊具の正面図である。
【図2】このチェーン式バランス吊具の側面図である。
【図3】このチェーン式バランス吊具においてチェーン移動を規制するために用いられるピンの好適な具体例を常態で示す図である。
【図4】図3の抜き差しピンをチェーン式バランス吊具本体の差込穴に差し込み、押しバネのバネ力に抗して押し込んで回転プレートの全長が差込穴の反対側から完全に出た状態にして、回転プレートを回転可能とした状態図(a)およびこのときの抜き差しピンの先端側の端面図(b)である。
【図5】本発明のチェーン式バランス吊具を吊点に段差のある偏重心吊荷にセットした状態図である。
【図6】図5の状態から吊荷をバランスを取りながら吊り上げたときの状態図である。
【符号の説明】
10 本体
10a,10b 一対の鋼板
11a,11b,11c 締着ボルト
12 吊りボルト
13 カップリング
14 マスターリング
15 スプロケット
16 センターボルト
17,18 左右一対のチェーンガイド
17a,17b 前後一対のチェーンガイド
20 チェーン
21 チェーン素子
22 差込穴
23 抜き差しピン
23a 本体ピン
23b 押しバネ
23c 回転プレート
23d 軸ピン
23e リング
23f 回転規制部材
24 クランプ
W 偏重心の吊荷
P1,P2 高さの異なる吊点位置

Claims (5)

  1. 本体と、本体に対して回動自在に設けられるスプロケットと、スプロケットの上方において本体に固着されるチェーンガイドと、その両端が吊荷に連結されるとともにチェーン素子がスプロケットと係合しながらスプロケットとチェーンガイドとの間を通過するように設けられたチェーンとを有してなるチェーン式バランス吊具において、チェーンガイドが、スプロケットの回転軸を通る本体中心軸線に対して左右対称に所定の間隔を隔てて一対設けられるとともに、左右のチェーンガイドの間において本体を厚さ方向に貫通する差込穴が前記本体中心軸線上に形成され、且つ、この差込穴にピンを挿入固定可能であり、差込穴にピンが挿入固定されたときに、該ピンが、スプロケットと左右のチェーンガイドとの間を通過するチェーンにおける2つの立った状態のチェーン素子の間を挿通することにより、チェーン位置を不動に保持するよう構成されてなることを特徴とするチェーン式バランス吊具。
  2. 左右の各チェーンガイドが、チェーン素子の厚さと略同一またはそれ以上の間隔を隔てて本体の厚さ方向に設けられた前後一対のチェーンガイドからなり、これら前後一対のチェーンガイド間に前記立った状態のチェーン素子が収容されることを特徴とする、請求項1記載のチェーン式バランス吊具。
  3. 前記ピンの頭部に押しバネが設けられるとともに、その先端部には回転プレートが回動可能に連結され、且つ、回転プレートの自由な回動を規制する回転規制部材を有することを特徴とする、請求項1または2記載のチェーン式バランス吊具。
  4. 前記ピンの頭部に押しバネが設けられるとともに、その先端部に形成された凹溝には回転プレートが挿入され且つ該回転プレートは軸ピンを中心として回動可能に設けられ、該凹溝には回転プレートの側面に弾性係合可能な回転規制部材が設けられることを特徴とする、請求項1または2記載のチェーン式バランス吊具。
  5. 回転規制部材が、軸ピンに装着されて回転プレートの側面に弾性係合する波形ワッシャまたは皿バネであることを特徴とする、請求項3または4記載のチェーン式バランス吊具。
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