JP4296637B2 - リチウムイオン電池用ゲル電解質 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、リチウムイオン電池用ゲル電解質に関する。更に詳しくは、電解液保持特性、機械的強度、電気伝導度などが高度にバランスされたリチウムイオン電池用ゲル電解質に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、携帯電話、パーソナルコンピュタ、ビデオカメラ等の電子機器の小型化、軽量化への要求は非常に高まっており、それらの電源として利用される電池についても、単位体積・単位重量当りのエネルギー密度の高いものが要求されている。
【0003】
こうした要求に対し、リチウムイオン二次電池は特にエネルギー密度が高いため、小型の電子機器に幅広く用いられている。中でも、リチウム塩の有機溶媒溶液を高分子物質マトリックス中に保持させた、いわゆるゲルポリマー電解質を用いたタイプのリチウムイオン二次電池は、漏液の改善性やスペースユーティリィティ、フレキシビリティの点などで極めて有用であるため、急速に実用化されつつある。
【0004】
ゲルポリマー電解質を構成するポリマーとしては、いくつかの提案がなされており、中でも電解質が8〜25重量%のヘキサフルオロプロペンを共重合させたフッ化ビニリデン共重合体からなる自立フィルムは、電解液の保持特性、イオン伝導性等の諸特性が比較的バランスのとれているゲルポリマー電解質を構築することが可能であるとされている(公表特許公報8-507407)。しかしながら、8〜25重量%(3.6〜12.5モル%に相当)のヘキサフルオロプロペンを共重合させているというフッ化ビニリデン共重合体の組成範囲の妥当性については、そこには何らの具体的な開示もなされていない。
【0005】
一方、近年特に要求が高まっている放電容量の増大に対応するためには、ポリマー中の電解液の保持容量を上げることが必要であり、上記フッ化ビニリデン共重合体にあっても、ヘキサフルオロプロペンの共重合割合を上げることによって、それに対応することはできる。しかしながら、ヘキサフルオロプロペン含量のアップは、フッ化ビニリデン共重合体の結晶性低下につながり、機械的強度が低下するという問題をもたらす。
【0006】
これに対し、電解質の保持性が良く、安定でイオン伝導度の高いゲルポリマー電解質を実現するために、リチウム塩を溶解できる溶媒に可溶性のフッ素ポリマーとフッ化ビニリデンに基く重合単位を含みかつ融点が50℃以上であるポリマーとのブレンドポリマーをマトリックスとする電解質も提案されているが(特開平11-3729号公報)、そこには電解質の保持性、電気伝導度、強度等に及ぼすポリマーブレンドの作用効果を対比して具体的に示すための比較例の記載がない。実際に、このようなポリマーブレンドと類似の系について、ポリマー電解質の機械的強度を測定したところ、全く不十分なレベルのものでしかなかった。
【0007】
一方、単純なポリマーブレンド系ではなく、融点が50℃以上のハードセグメントとガラス転移温度が40℃以下のソフトセグメントとからなるブロック共重合体またはグラフト共重合体をマトリックスとする電解質も知られているが(特開平10-302837号公報)、これらの共重合体は、その実施例に示されるように、煩雑な二段重合法で製造されているため、ポリマー電解質、ひいてはリチウム電池のコストが高いものとなり、またポリマー電解質の溶媒保持性の向上レベルはコストアップに見合ったものとはいえない。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、電解液保持特性、機械的強度、電気伝導度などが高度にバランスされたリチウムイオン電池用ゲル電解質を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
かかる本発明の目的は、室温以上の軟化点を有する含フッ素重合体(A)とパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有し、ガラス転移点Tgが40℃以下の含フッ素共重合体(B)との混合物の架橋物をマトリックスとし、そこにリチウム塩の有機溶媒溶液を保持せしめたリチウムイオン電池用ゲル電解質によって達成される。
【0010】
【発明の実施の形態】
室温以上の軟化点を有する含フッ素重合体(A)は、室温以上の融点またはガラス転移点Tgを有する重合体、即ちフッ素樹脂の範疇に入るものであり、例えば、TFE単独重合体、TFE-HFP共重合体、TFE-FAVE〔パーフルオロ低級(アルキルビニルエーテル)〕共重合体、CTFE(クロロトリフルオロエチレン)単独重合体、VdF単独重合体、VF(フッ化ビニル)単独重合体、E(エチレン)-TFE共重合体、E-CTFE共重合体、VdF-HFP共重合体、VdF-TFE-HFP3元共重合体、VdF-FAVE共重合体、VdF-CTFE共重合体等が用いられ、好ましくはVdF単独重合体またはVdF-HFP共重合体が用いられる。VdF-HFP共重合体が用いられる場合には、そのHFPの共重合割合は10モル%以下であることが望ましく、HFPの共重合割合がこれ以上になると、前記特開平11-3729号公報の場合程ではないが、ゲル電解質の強度が低下するようになる。
【0011】
含フッ素重合体(A)としては、架橋点を導入しないものも用いられるが、含フッ素共重合体(B)と共通のパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有するものも用いられ、この場合には架橋点を導入しないものを用いた場合と比較して、機械的強度(引張強さ)のなお一層の改善が図られる。
【0012】
また、パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有し、ガラス転移点Tgが40℃以下の含フッ素共重合体(B)としては、分子内にフッ素原子を有する重合体であって、好ましくはフッ化ビニリデン(VdF)と、含フッ素重合体に非晶性を付与するヘキサフルオロプロペン、クロロトリフルオロエチレン、パーフルオロ(低級アルキルビニルエーテル)およびプロピレン(P)なる群から選ばれた少くとも一種の単量体との共重合体を含む、公知のすべての非晶質含フッ素共重合体を用いることができる。
【0013】
具体的には、VdF-HFP共重合体、VdF-TFE-HFP3元共重合体、VdF-FAVE共重合体、VdF-TFE-FAVE3元共重合体、VdF-CTEF共重合体、VdF-TFE-CTFE3元共重合体、VdF-TFE-CTFE-FAVE4元共重合体、TFE-P共重合体、TFE-VdF-P3元共重合体、TFE-FAVE共重合体等が挙げられ、FAVEとしては好ましくはパーフルオロ(メチルビニルエーテル)(FMVE)が用いられる。また、これらの共重合体または3元共重合体に、エチレンやアルキルビニルエーテル等を更に共重合させたものを用いることもできる。
【0015】
パーオキサイド架橋系の場合には、含フッ素共重合体(B)中にヨウ素基、臭素基、ペルオキシ基、不飽和基等の官能性基が結合されていることが必要であるが、官能性基導入の容易性からヨウ素基および/または臭素基の選択が好ましい。
【0016】
ヨウ素および臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素共重合体(B)を製造するに際し、反応系内に一般式 InBrmR (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nおよびmはいずれも1または2である)で表わされる含ヨウ素臭素化合物を共存させることによって行われる。かかる含ヨウ素臭素化合物としては、飽和または不飽和の、脂肪族または芳香族の化合物であって、好ましくはnおよびmがそれぞれ1のものが使用される。
【0017】
鎖状の含ヨウ素臭素化合物としては、例えば1-ブロモ-2-ヨードテトラフルオロエタン、1-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロパン、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブタン、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロ(2-メチルプロパン)、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロブタン、モノブロモモノヨードパーフルオロペンタン、モノブロモモノヨードパーフルオロ-n-オクタン、モノブロモモノヨードパーフルオロシクロヘキサン、1-ブロモ-1-ヨ−ド-2-クロロパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-クロロパーフルオロエタン、1,1-ジブロモ-2-ヨ−ドパーフルオロエタン、1,2-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロエタン、1,2-ジヨード-2-ブロモパーフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,2,2-トリフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-フルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-フルオロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-1,1,3,3,3-ペンタフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1-ヨード-2-ブロモ-3,3,4,4,4-ペンタフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロブタン、2,4-ジブロモ-1-ヨードパーフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-ヨード-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,4-ジヨード-2-ブロモ-3,3,4,4-テトラフルオロブタン、1,1-ジブロモ-2,4-ジヨードパーフルオロブタン、1-ブロモ-2-ヨード-1-クロロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-1-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-クロロエタン、1-ブロモ-2-ヨード-1,1-ジクロロエタン、1,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、2,3-ジブロモ-2-ヨードパーフルオロプロパン、1,3-ジヨード-2-ブロモパーフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨードエタン、1-ブロモ-2-ヨードプロパン、1-ヨード-2-ブロモプロパン、1-ブロモ-2-ヨードブタン、1-ヨード-2-ブロモブタン、1-ブロモ-2-ヨード-2-トリフルオルメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ヨード-2-ブロモ-2-トリフルオロメチル-3,3,3-トリフルオロプロパン、1-ブロモ-2-ヨード-2-フェニルパーフルオロエタン、1-ヨード-2-ブロモ-2-フェニルパーフルオロエタン、3-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、3-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、1-ブロモ-4-ヨードパーフルオロブテン-1、1-ヨード-4-ブロモパーフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-ヨード-3,4,4-トリフルオロブテン-1、3-ブロモ-4-ヨード-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-5-ヨードパーフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモパーフルオロペンテン-1、4-ブロモ-5-ヨード-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、4-ヨード-5-ブロモ-1,1,2-トリフルオロペンテン-1、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロメチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロプロピルエーテル、2-ブロモ-3-ヨードパーフルオロプロピルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロビニルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルパーフルオロアリルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードパーフルオロエチルメチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモパーフルオロエチルエチルエーテル、1-ヨード-2-ブロモエチルエチルエーテル、1-ブロモ-2-ヨードエチル-2′-クロロエチルエーテル等が挙げられる。これらの含ヨウ素臭素化合物は、適宜公知の方法により製造することができ、例えば含フッ素オレフィンに臭化ヨウ素を反応させることにより、モノブロモモノヨード含フッ素オレフィンが得られる。
【0018】
また、芳香族の含ヨウ素臭素化合物としては、例えばベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(2-ブロモエチル)、1-(2-ヨードエチル)-4-(2-ブロモエチル)、3,5-ビス(2-ブロモエチル)-1-(2-ヨードエチル)、3,5-ビス(2-ヨードエチル)-1-(2-ブロモエチル)、1-(3-ヨードプロピル)-2-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-4-(3-ブロモプロピル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(3-ヨードプロピル)、1-(4-ヨードブチル)-3-(4-ブロモブチル)、1-(4-ヨードブチル)-4-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(4-ヨードブチル)-1-(4-ブロモブチル)、1-(2-ヨードエチル)-3-(3-ブロモプロピル)、1-(3-ヨードプロピル)-3-(4-ブロモブチル)、3,5-ビス(3-ブロモプロピル)-1-(2-ヨードエチル)、1-ヨード-3-(2-ブロモエチル)、1-ヨード-3-(3-ブロモプロピル)、1,3-ジヨード-5-(2-ブロモエチル)、1,3-ジヨード-5-(3-ブロモプロピル)、1-ブロモ-3-(2-ヨードエチル)、1-ブロモ-3-(3-ヨードプロピル)、1,3-ジブロモ-5-(2-ヨードエチル)、1,3-ジブロモ-5-(3-ヨードプロピル)などの各置換体、パーフルオロベンゼンの1-ヨード-2-ブロモ、1-ヨード-3-ブロモ、1-ヨード-4-ブロモ、3,5-ジブロモ-1-ヨード、3,5-ジヨード-1-ブロモ等の各置換体が用いられる。
【0019】
また、ヨウ素基の導入は、共重合反応によって含フッ素共重合体(B)を製造するに際し、反応系内に一般式 RIn (ここで、Rは炭素数1〜10のフルオロ炭化水素基、クロロフルオロ炭化水素基、クロロ炭化水素基または炭化水素基であり、nは1または2である)で表わされる飽和または不飽和の含ヨウ素化合物を共存させることによって行われる。
【0020】
一般式 RInで表わされる飽和含ヨウ素化合物としては、例えば1,2-ジヨードパーフルオロエタン、1,3-ジヨードパーフルオロプロパン、1,4-ジヨードパーフルオロブタン、1,6-ジヨードパーフルオロヘキサン、1,8-ジヨードパーフルオロオクタン等が挙げられ、好ましくは1,4-ジヨードパーフルオロブタンが用いられる。また、不飽和含ヨウ素化合物としては、例えばヨードトリフルオロエチレン、1-ヨード-2,2-ジフルオロエチレン、パーフルオロ(2-ヨードエチルビニルエーテル)等が挙げられる。
【0021】
更に、臭素基の導入は、共重合反応によって含フッ素共重合体(B)を製造するに際し、反応系内に飽和または不飽和の含臭素フッ素化化合物を共存させることによって行われる。これらの含臭素フッ素化化合物は、分子内に更に塩素原子を含むことができる。
【0022】
かかる含臭素フッ素化化合物としては、例えば1,2-ジブロモ-1-フルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1-ジフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1,1,2-トリフルオロエタン、1,2-ジブロモ-1-クロロトリフルオロエタン、2,3-ジブロモ-1,1,1-トリフルオロプロパン、1,2-ジブロモヘキサフルオロプロパン、1,2-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモパーフルオロブタン、1,4-ジブロモ-2-クロロ-1,1,2-トリフルオロブタン、1,6-ジブロモパーフルオロヘキサン等の炭素数2〜10の飽和脂肪族化合物、2-ブロモ-1,1-ジフルオロエチレン、1,1-ジブロモジフルオロエチレン、ブロモトリフルオロエチレン、2-ブロモ-3,3,3-トリフルオロプロペン、4-ブロモ-1,1,2-トリフルオロブテン-1、4-ブロモ-3-クロロ-3,4,4-トリフルオロブテン-1等の炭素数2〜10の不飽和脂肪族化合物、あるいは1,2-ジブロモ-3,5-ジフルオロベンゼン、1,2-ジブロモ-4,5-ジフルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2,5-ジフルオロベンゼン、2,4-ジブロモ-1-フルオロベンゼン、1,3-ジブロモ-5-フルオロベンゼン、1,4-ジブロモ-2-フルオロベンゼン、1,2-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,3-ジブロモパーフルオロベンゼン、1,4-ジブロモパーフルオロベンゼン等の芳香族化合物が用いられる。
【0023】
これらのヨウ素基および/または臭素基含有化合物は、単独または組合せて用いられるが、その選択はいずれもパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有する、含フッ素共重合体(B)またはそれと含フッ素重合体(A)との混合物を、架橋成形する際の架橋条件やこれらの化合物の反応性などを考慮して決定される。
【0024】
用いられる含フッ素共重合体(B)の分子量は、含フッ素重合体(A)との混合物の加工性や機械的諸特性を考慮して決定されるが、分子量の指標としての溶液粘度ηsp/cが、約0.3〜1.5dl/g、好ましくは約0.4〜1.3dl/gを有することが望ましい。
【0025】
このような範囲の溶液粘度に相当する分子量の含フッ素共重合体(B)を得るためには、必要に応じて重合反応時にマロン酸エチル、アセトン、イソプロパノール等の連鎖移動剤が用いられるが、含ヨウ素臭素化合物が用いられる場合には、それ自体連鎖移動作用を有するので、特別な場合を除き、連鎖移動剤の添加は不要である。
【0026】
含フッ素共重合体(B)製造のための共重合反応は、乳化重合、けん濁重合、溶液重合、塊状重合等の任意の重合法によって行うことができるが、重合度を高めかつ経済性の面からは乳化重合法が好ましい。乳化重合反応は、過硫酸アンモニウム等の水溶性無機過酸化物またはそれと還元剤とのレドックス系を触媒として、パーフルオロオクタン酸アンモニウム、パーフルオロヘプタン酸アンモニウム、パーフルオロノナン酸アンモニウム等またはそれらの混合物、好ましくはパーフルオロオクタン酸アンモニウムを乳化剤に用いて、一般に圧力約0〜100kg/cm2G、好ましくは約10〜50kg/cm2G、温度約0〜100℃、好ましくは約20〜80℃の条件下で行われる。その際、重合系内のpHを調節するために、Na2HPO4、NaH2PO4、KH2PO4等の緩衝能を有する電解質物質あるいは水酸化ナトリウムを添加して用いてもよい。
【0027】
含フッ素重合体(A)と含フッ素共重合体(B)とは、バランスのとれた物性を発現させるために、前者が99〜1重量%、好ましくは90〜10重量%、また後者が1〜99重量%、好ましくは10〜90重量%となるような割合で混合されて用いられる。
【0028】
本発明の目的を達成するためには、含フッ素共重合体(B)をパーオキサイド架橋させることが必須不可欠の条件であるが、例えば卓越した機械的特性が要求される場合などにあっては、含フッ素重合体(A)中にも含フッ素共重合体(B)と共通のパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を導入することが有効であること前述の如くである。含フッ素重合体(A)中への架橋点の導入は、前述の含フッ素共重合体(B)の場合と同様の方法で行われる。
【0029】
含フッ素重合体(A)と含フッ素共重合体(B)との混合は、これらの各ポリマーをそれぞれ溶解し得る有機溶媒、例えばメチルエチルケトン、アセトン,ジメチルホルムアミド等に所定の混合割合で溶解し、そこに架橋剤、例えばパーオキサイド架橋ならば有機過酸化物を添加し、好ましくはそこに更に共架橋剤として作用する多官能性不飽和化合物を添加し、これらを均一な溶液として調製することによって行われる。
【0030】
有機過酸化物としては、例えば2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキサン、2,5-ジメチル-2,5-ビス(第3ブチルパーオキシ)ヘキシン-3、ベンゾイルパーオキサイド、ビス(2,4-ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ第3ブチルパーオキサイド、第3ブチルクミルパーオキサイド、第3ブチルパーオキシベンゼン、1,1-ビス(第3ブチルパーオキシ)-3,5,5-トリメチルシクロヘキサン、2,5-ジメチルヘキサン-2,5-ジヒドロキシパーオキサイド、α,α′-ビス(第3ブチルパーオキシ)-p-ジイソプロピルベンゼン、2,5-ジメチル-2,5-ジ(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、第3ブチルパーオキシイソプロピルカーボネートが用いられる。
【0031】
これらの有機過酸化物と共に、必要に応じて例えばトリ(メタ)アリルイソシアヌレート、トリアリルトリメリテート、N,N′-m-フェニレンビスマレイミド、ジアリルフタレート、トリス(ジアリルアミン)-s-トリアジン、亜リン酸トリアリル、1,2-ポリブタジエン、エチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート等の多官能性不飽和化合物共架橋剤が併用されることが好ましい。
【0032】
パーオキサイド架橋系に配合される以上の各成分は、含フッ素(共)重合体(A)および(B)の合計量100重量部当り、有機過酸化物が約0.05〜10重量部、好ましくは約0.1〜5重量部の割合で、また共架橋剤が約0.1〜10重量部、好ましくは約0.5〜5重量部の割合でそれぞれ用いられる。
【0033】
前述の如くにして調製された溶液からのフィルム状物の形成は、ガラス板、金属板、樹脂シート等の基質上にバーコータ、ドクターブレード等を用いる方法あるいはキャスト・スピンコート法による塗布を行ない、室温乃至約150℃で溶媒の乾燥除去を行った後、架橋反応が行われる。架橋反応は、約150〜200℃で約1〜30分間程度行われ、その後必要に応じて約150〜200℃で約10分間乃至約20時間のオーブン架橋が行われる。
【0034】
このようにして得られた架橋物は、それをマトリックスとし、そこにリチウム塩の有機溶媒を保持せしめることにより、リチウムイオン電池用ゲル電解質を形成せしめる。
【0035】
リチウム塩としては、例えばLiPF6、LiAsF6、LiClO4、Li(CF3SO2)2N、LiBF4、LiSbF6、LiCF3SO3、LiC4F9SO3等の少くとも一種が用いられる。これらのリチウム塩は、約0.1〜2モル濃度、好ましくは約0.25〜1.75モル濃度の有機溶媒溶液として用いられる。リチウム塩を溶解させる有機溶媒としては、例えばジメチルカーボネート、ジエチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート、メチルイソプロピルカーボネート、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート、γ-ブチロラクトン等の炭酸エステルが一般に用いられる。
【0036】
ゲル電解質の調製は、含フッ素重合体(A)および含フッ素共重合体(B)の混合物の架橋物を、室温乃至用いられた溶媒の沸点以下の温度のリチウム塩有機溶媒溶液中に数分間乃至数10時間浸漬し、その後浸漬液から引き上げられたフィルムの表面に付着したリチウム塩有機溶媒溶液をロ紙で吸収する等の方法で物理的に除去することによって行われる。
【0037】
得られたリチウムイオン電池用ゲル電解質は、リチウム挿入化合物等からなる正極およびリチウム、リチウム合金、炭素等からなる負極と共に、リチウムイオン電池を形成させる。
【0038】
【発明の効果】
本発明に係るリチウムイオン電池用ゲル電解質は、電解液保持特性、機械的強度、電気伝導度などが高度にバランスされており、このゲル電解質を用いたリチウムイオン電池は、小型化、軽量化が要求される各種電子機器に有効に用いられる。
【0039】
【実施例】
次に、実施例について本発明を説明する。
【0040】
参考例1
内容積10Lのオートクレーブ内に、パーフルオロオクタン酸アンモニウム10g、水酸化ナトリウム(pH調整用)2gおよび脱イオン水5Lを仕込み、内部空間を窒素ガスで十分に置換した後、1,4-ジヨードパーフルオロブタン15.0gを圧入した。その後、
フッ化ビニリデン [VdF] 70モル%
ヘキサフルオロプロペン [HFP] 30モル%
よりなる混合モノマーガスを、内圧が20Kg/cm2Gになる迄圧入し、内温を70℃に昇温させた。
【0041】
その後、過硫酸アンモニウム5gを水150mlに溶解させた重合開始剤水溶液をオートクレーブ内に圧入し、重合反応を開始させた。このときの内圧は、32Kg/cm2Gであった。内圧が29Kg/cm2G迄低下した時点で、VdF/HFP(モル比78:22)混合ガスを分添ガスとして、内圧が30Kg/cm2Gになる迄圧入する操作を、生成ラテックス中の固形分濃度が30重量%になる迄くり返した。所定の固形分濃度になったら、直ちにオートクレーブ内の未反応ガスをパージして反応を停止させた。
【0042】
得られた水性ラテックスに5重量%カリミョウバン水を添加して生成共重合体を凝析し、水洗、乾燥した。含フッ素共重合体Aが2188g(重合率85%)得られ、この共重合体の共重合組成(19F-NMRによる)はVdF/HFP=78/22(モル%)で、ヨウ素含量(元素分析による)は0.030ミリモル/gで、ガラス転移点Tg(DSC法による)は-15℃で、また溶液粘度ηsp/c[1重量%メチルエチルケトン(MEK)溶液の比粘度、35℃]は0.65dl/gであった。
【0043】
参考例2
参考例1において、重合反応開始前にオートクレーブ中に仕込む混合モノマーガスの組成をVdF/HFP=90/10(モル%)に、また重合反応中にオートクレーブに仕込む分添ガスの組成をVdF/HFP=95/5(モル%)にそれぞれ変更し、更に重合反応温度を50℃に変更した。
【0044】
含フッ素共重合体Bが2250g(重合率89%)得られ、この共重合体の共重合組成はVdF/HFP=95/5(モル%)で、ヨウ素含量0.019ミリモル/gで、融点(DSC法による)150℃で、また溶液粘度ηsp/cは0.83dl/gであった。
【0045】
参考例3
参考例1において、重合反応開始前および重合反応中にオートクレーブ中に仕込むモノマーガスをVdF単体にそれぞれ変更し、また1,4-ジヨードパーフルオロブタンの代りにマロン酸エチル5gが用いられ、重合反応温度が35℃に変更された。
【0046】
ポリフッ化ビニリデン2080g(重合率81%)が得られ、これの融点は170℃で、またメルトフローレート(230℃、荷重2.16Kg)は9.5g/分であった。
【0047】
以上の各成分を40℃の温度条件下で攪拌して形成させた均一な溶液を、バーコータを用いてガラス板上に塗布し、40℃で1時間乾燥させた後、165℃で20分間の架橋反応を行ない、厚さ100μmのフィルムを得た。
【0048】
このフィルムを、エチレンカーボネート-プロピレンカーボネート(重量比1:1)混合溶媒にLiPF6を1モル濃度で溶解させた溶液中に、70℃で2時間浸漬した後フィルムを取り出し、表面の電解質をロ紙に吸収させて除去した。
【0049】
実施例2
実施例1において、ポリフッ化ビニリデン量を5.0重量部に、含フッ素共重合体A量を5.0重量部に、トリアリルイソシアヌレート量を0.2重量部に、また有機過酸化物量を0.025重量部にそれぞれ変更した。
【0050】
実施例3
実施例1において、ポリフッ化ビニリデン量を2.5重量部に、含フッ素共重合体A量を7.5重量部に、トリアリルイソシアヌレート量を0.3重量部に、また有機過酸化物量を0.0375重量部にそれぞれ変更した。
【0051】
実施例4
実施例1において、ポリフッ化ビニリデンの代りに同量の含フッ素共重合体Bを用い、またトリアリルイソシアヌレート量を0.4重量部に、有機過酸化物量を0.05重量部にそれぞれ変更した。
【0052】
比較例1
実施例2において、トリアリルイソシアヌレートおよび有機過酸化物が用いられなかった。
【0053】
比較例2
実施例1において、ポリフッ化ビニリデンを用いずに含フッ素共重合体A量を10重量部に、トリアリルイソシアヌレート量を0.4重量部に、また有機過酸化物量を0.05重量部にそれぞれ変更した。
【0054】
比較例3
比較例1において、ポリフッ化ビニリデン量を2.5重量部に、また含フッ素共重合体A量を7.5重量部にそれぞれ変更すると、フィルム形状を形成せず、物性の測定ができなかった。
【0055】
以上の実施例1〜4および比較例1〜2で得られたフィルムについて、次の各項目の測定を行ない、下記表に示されるような結果を得た。
膨潤度:架橋反応させたフィルム(厚さ100μm)をLiPF6のエチレンカーボネート-プロピレンカーボネート混合溶媒溶液中に、50℃で1時間浸漬した後フィルムを引き上げ、フィルム表面の溶液を拭き取った後の重量を測定し、浸漬後の重量に対する増加重量の割合として算出
Li含有率:ICP発光分光分析法によるリチウムイオン含量
引張強さ:架橋反応させたフィルムからマイクロダンベルを打ち抜き、ASTM-D -412-83に準拠して測定
電気伝導度:交流インピーダンス法による(測定温度25℃)
【0056】
この結果から、次のようなことがいえる。
[引張強さの改善]
フィルムを構成する含フッ素共重合体Aが架橋されている実施例2は、架橋されていない比較例1と比較して、引張強さの大幅な改善が達成されている。
[膨潤度および電気伝導度の改善]
含フッ素共重合体Aのブレンド割合の上昇に伴って膨潤度が高くなり、電気伝導度も良好となる(実施例1〜3)。一方、含フッ素共重合体Aを含有しているが架橋していない場合には、含フッ素共重合体Aの含有率を上げることは困難となる(比較例1,3)。更に、含フッ素共重合体A単独の場合(比較例2)には、膨潤度、電気伝導度共実施例3の場合よりもやや劣り、引張強さに至っては良好とはいえないレベルにある。
Claims (7)
- 室温以上の軟化点を有する含フッ素重合体(A)とパーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有し、ガラス転移点Tgが40℃以下の含フッ素共重合体(B)との混合物の架橋物をマトリックスとし、そこにリチウム塩の有機溶媒溶液を保持せしめたリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- 含フッ素重合体(A)がポリフッ化ビニリデンまたはフッ化ビニリデン-ヘキサフルオロプロペン共重合体である請求項1記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- 含フッ素共重合体(B)が非晶質のフッ化ビニリデン共重合体である請求項1記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点を有する含フッ素重合体(A)が用いられた請求項1または2記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- パーオキサイド系架橋剤と反応する反応点がヨウ素基および/または臭素基である請求項1または4記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- パーオキサイド系架橋剤と共に多官能性不飽和化合物が併用される請求項1、4または5記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質。
- 正極、負極および請求項1記載のリチウムイオン電池用ゲル電解質を有するリチウムイオン電池。
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