JP4295286B2 - 旋回溶融炉を備えたボイラ構造 - Google Patents

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本発明は、旋回溶融炉の上部に設けられた二次燃焼室のボイラ構造に関し、特に、製作コストが安価で且つ熱回収率の高い旋回溶融炉を備えたボイラ構造に関する。
従来より、都市ごみ、下水汚泥、乾燥粉体等の廃棄物を減容化、無害化するために、これらを溶融処理することが行われており、溶融処理のための溶融炉として旋回溶融炉が知られている。旋回溶融炉は、燃料ガスとともに粉状の被溶融物を炉内に吹き込み、燃焼により高温化した炉内で被溶融物を溶融してスラグ化する装置である。また、溶融に必要な熱量を被処理物から得る方法も提案、実用化されており、例えば廃棄物を熱分解ガス化して得られた熱分解ガスを旋回溶融炉に吹き込み、熱分解ガスの燃焼により炉内を加熱するとともに熱分解ガスに同伴されて吹き込まれた灰分を溶融するガス化溶融システムがある。
旋回溶融炉を備えたシステムの一例として、ガス化溶融システムの構成を図7に示す。ガス化溶融システムは、廃棄物を熱分解してガス化するガス化炉52と、該ガス化炉52の下流側に設けられ、ガス化炉52にて生成された熱分解ガス61を高温燃焼し、ガス中の灰分を溶融スラグ化する溶融炉2と、該溶融炉2から排出される排ガスを燃焼する二次燃焼室4とを備えており、廃棄物の資源化、減容化及び無害化を図るために、溶融炉2からスラグを取り出して路盤材等の土木資材として再利用したり、二次燃焼室4から排出される排ガスから廃熱を回収して発電を行うなどしている。
旋回溶融炉は円筒形の炉本体の側壁に熱分解ガスを導入する熱分解ガスバーナが取付けられ、炉下部に溶融スラグが排出される出滓部が設けられた構造となっている。熱分解ガスバーナから噴出された熱分解ガスは炉内で旋回流を形成させながら可燃分を燃焼させ、無機成分を溶融する。旋回流によって生じた遠心力によって溶融スラグは炉の内壁に付着し、壁面を伝って流下して出滓部より排出される。
図7に示すように、旋回溶融炉2上方の排ガス出口は絞り構造となっており、その上部に二次燃焼室4が設けられている。二次燃焼室4の下端には下方に向けて縮径する円錐形状の連結部3が設けられ、該連結部3が旋回溶融炉2の排ガス出口に接続されている。
二次燃焼室は、旋回溶融炉から排出された排ガスを再燃焼させ、排ガス中の未燃分を燃焼させる機能を有する。
上記した旋回溶融炉は、例えば特許文献1(特許2505561号公報)、特許文献2(特開平2−150611号公報)、特許文献3(特公平5−4565号公報)等に開示されている。特許文献1は、粉状廃棄物である汚泥を溶融処理する装置であり、円筒形の旋回溶融炉の上方に広がり流路を介して円筒形の二次燃焼室が連結された構成となっている。また、特許文献2及び特許文献3も同様に、円筒形の旋回溶融炉の上方に燃焼ガス排出口が設けられ、その上方に円筒形の二次燃焼室が接続されている。
このような旋回溶融炉では、二次燃焼室で発生した高温排ガスの廃熱を有効利用するために、二次燃焼室をボイラ構造とすることが多い。二次燃焼室の壁面にボイラ水管を配設して熱回収し、発電等に利用することができる。既存のボイラ構造で最も採用されているのは、断面方形状のボイラ構造である。これは、複数のボイラ水管を並列して連結させた平面状の水管パネルを方形に組み合わせて製造するため施工が容易であるという利点を有する。従って、側壁にこの水管パネルを配設した断面方形状の二次燃焼室が用いられている。
特許2505561号公報 特開平2−150611号公報 特公平5−4565号公報
二次燃焼室をボイラ構造とする場合、特許文献1乃至3に記載されるように円筒形の二次燃焼室とすると円筒形のボイラ構造としなければならず、ボイラ水管の成形、施工が容易でないため製造コストが嵩むという問題があった。
また、二次燃焼室を断面方形状とし、溶融炉排ガス出口から二次燃焼室に向けて拡径する連結部より上方の角柱部分のみをボイラ構造とする場合、連結部において熱回収がなされないため、熱回収率が低下する。
さらに、断面方形状の二次燃焼室を用いるとともに、溶融炉排ガス出口から二次燃焼室に繋がる連結部を二次燃焼室と同様に方形とした場合には、断面方形状の連結部と断面円形状の溶融炉との接続部分において段差ができ、ボイラ水管を分割する必要が生じたり、あるいは燃焼ガスの滞留などにより未燃物質の発生が懸念された。一方、連結部を円形とした場合は、該連結部のボイラ水管を円形状に対応させるために一体型で製造しなければならず、成形、施工が困難で製造コストが嵩んでしまう。
従って、本発明は上記従来技術の問題点に鑑み、旋回溶融炉と二次燃焼室の連結部においても熱回収が可能であり、且つ施工が容易で製造コストが安価な旋回溶融炉を備えたボイラ構造を提供することを目的とする。
そこで、本発明はかかる課題を解決するために、断面円形状の旋回溶融炉の上方に絞り構造の連結部を介して断面m角形状(m≧4)の二次燃焼室が連結され、該二次燃焼室の側壁に複数のボイラ水管からなる水管壁が埋設されて且つ連結部を含む二次燃焼室の内壁面は耐火材が施工されており
前記二次燃焼室のボイラ水管が前記連結部の少なくとも一部まで延設され、該連結部の水管壁構造が、m×n(n≧2)の辺数を有する断面多角形状であることを特徴とする。
本発明によれば、二次燃焼室を断面多角形状としたため、水管壁を平板状の水管パネルで製作することができ、成形、運搬、施工が容易で製作コストを安価にすることができる。また、連結部も水管壁構造としたため、伝熱面積が大きくなり熱回収率が向上する。
さらに、本発明では断面円形状の旋回溶融炉から断面m角形状の二次燃焼室への連結部の水管壁構造が、m×n(n≧2)の辺数を有する断面多角形状としたため、旋回溶融炉との接続を滑らかにすることができるとともに、二次燃焼室と同様に平板状の水管パネルで水管壁を製作することができ、製作コストの低廉化が図れる。また、ボイラ水の流路についても無理がないため、水循環に悪影響を及ぼす心配がない。
尚、連結部を含む二次燃焼室の内壁面は耐火材が施工され、好適には、連結部の耐火材は円形に施工して旋回溶融炉と滑らかに接続する。
連結部側の水管壁構造を二次燃焼室と同一の断面m角形状とした場合、断面円形状の旋回溶融炉との間の偏差を埋めることが困難であり、特に内部に施工する耐火材において厚肉部分と薄肉部分が生じ、熱バランスも悪化する。従って、本発明のように連結部の水管壁構造が、m×n(n≧2)の辺数を有する断面多角形状とすることにより、厚肉、薄肉の偏差を防止でき、熱バランスを良好に維持できるという利点も有する。
また、前記連結部の水管壁構造が、前記旋回溶融炉に向けて縮径する多角錐状であることを特徴とする。
このように、連結部の水管壁構造を多角錐状として滑らかに連結部内の排ガス通路に沿わせることにより、ボイラ水管の屈曲を最小限に抑え、施工を容易にすることができる。
のように、連結部の水管壁構造において、mの倍数の辺数を有する断面多角形状とすることにより、二次燃焼室側の各水管壁を分割して夫々に対応する連結部側に延設すればよく、水管壁構造を簡素化でき、容易に施工することができる。また、夫々の水管壁面を対称に成形することが可能である。
さらに、前記二次燃焼室及び前記連結部に燃焼空気を供給する燃焼空気供給ノズルが夫々設けられた旋回溶融炉を備えたボイラ構造であって、
前記連結部の燃焼空気供給ノズルが、該連結部内の中心から偏芯させた方向に燃焼空気を供給して旋回流を形成するように配設されるとともに、前記二次燃焼室の2以上の燃焼空気供給ノズルが、互いに対向した方向に燃焼空気を供給するように配設されることを特徴とする。
二次燃焼室において、燃焼空気を2面から対向に供給する場合、燃焼空気供給ノズル間において未燃ガスのすり抜けが生じること、また中央部で衝突した燃焼ガスは該中央部を上昇するが側壁側には下降流が生じること、などにより燃焼ガスの淀みが発生し、混合が不十分となり未燃ガスが発生する惧れがある。
一方、旋回流が発生するように燃焼空気を供給する場合、炉内のガス流れにおいて淀む部分が減少し混合は向上するが、旋回の中心部から未燃ガスがすり抜けることもあり、また多角形の角部において旋回が良好に行われず流れに淀みが生じるという問題がある。
従って、本発明では連結部側の燃焼空気は旋回流が形成されるように供給し、その上部の二次燃焼室側の燃焼空気は互いに対向するように供給する。これは、上記したように連結部をmより大なる多角形状とし、円形に近い形状としたため実現可能となる。
本発明によれば、下段(連結部側)と上段(二次燃焼室側)の燃焼空気の供給方法を異ならせたため、未燃ガスのすり抜け、下降流を防止し、燃焼ガスの混合を十分に行うことが可能となる。即ち、旋回部分で中心からすり抜けた未燃ガスに対して、上段において対向に供給される燃焼空気により未燃ガスを効率的に燃焼することができる。
尚、連結部における燃焼空気の供給においては、連結部内の排ガス流路の仮想円の接線方向に旋回を生じさせるように燃焼空気を吹き込むようにする。また、二次燃焼室における燃焼空気の供給においては、対向する側壁に夫々複数の燃焼空気供給ノズルを設置した場合、夫々のノズルを交互に位置させるようにしてもよい。
さらにまた、前記連結部側に位置するボイラ水管の下部ヘッダが略直線状を成し、該下部ヘッダの設置数がmより多いことを特徴とする。
上記したように連結部をmより大なる多角形状とすることにより、下部ヘッダを略直線状に形成することができ、これによりヘッダの成形、施工が容易となる。下部ヘッダの設置数は、前記連結部の夫々の辺に対応することが好ましいが、m以上であればこれより少なくてもよい。
また、前記二次燃焼室側と前記連結部側には径が異なるボイラ水管が配設され、該異なるボイラ水管同士を異径管により接続とともに、二次燃焼室側のボイラ水管の径を連結部下端側のボイラ水管の径より大としたことを特徴とする。
これにより、断面積の異なる二次燃焼室と連結部においても伝熱面積を最大限に採ることができ、熱回収率が向上する。

以上記載のごとく本発明によれば、旋回溶融炉と二次燃焼室の連結部においても熱回収が可能であり、且つ施工が容易で製造コストが安価な旋回溶融炉を備えたボイラ構造を提供することができる。
即ち、断面円形状の旋回溶融炉から断面m角形状の二次燃焼室への連結部において、mより大なる辺数を有する多角形状としたため、旋回溶融炉との接続を滑らかにすることができるとともに、該連結部の水管壁を平板状の水管パネルで製作することができ、製作コストの低廉化が図れる。また、ボイラ水の流路についても無理がないため、水循環に悪影響を及ぼす心配がない。
また、連結部の水管壁構造を多角錐状として滑らかに連結部内の排ガス通路に沿わせることにより、ボイラ水管の屈曲を最小限に抑え、施工を容易にすることができる。
また、連結部の水管壁構造において、mの倍数の辺数を有する断面多角形状とすることにより、水管壁構造を簡素化でき、容易に施工することが可能となる。
さらに、連結部に供給する燃焼空気は旋回流が形成されるように供給し、その上部の二次燃焼室に供給する燃焼空気は互いに対向するように供給することにより、未燃ガスのすり抜け、下降流を防止し、燃焼ガスの混合を十分に行うことが可能となる。
さらにまた、ボイラ水管の下部ヘッダを略直線状に形成することにより、ヘッダの成形、施工が容易となる。
また、二次燃焼室側と連結部側に配設された径が異なるボイラ水管を異径管により接続することにより、断面積の異なる二次燃焼室と連結部においても伝熱面積を最大限に採ることができ、熱回収率が向上する。
以下、図面を参照して本発明の好適な実施例を例示的に詳しく説明する。但しこの実施例に記載されている構成部品の寸法、材質、形状、その相対的配置、ならびに運転条件等は特に特定的な記載がない限りは、この発明の範囲をそれに限定する趣旨ではなく、単なる説明例に過ぎない。
図1は本発明の実施例に係る旋回溶融炉を備えたボイラ構造を示す側断面図、図2は図1の連結部における水管壁構造を模式的に示した斜視図、図3は図2の水管壁構造の平断面を示し、(a)はA−A線断面を示す図、(b)はB−B線断面を示す図、(c)はC−C線断面を示す図、図3は本発明の実施例に係るボイラ水管の配置例を示し、(A)は図3の(a)に対応する図、(C)は図3の(c)に対応する図、図5は図2の他の例を示す水管壁構造の斜視図、図6は図2、図5の他の例を示す水管壁構造の斜視図、図7はガス化溶融システムの全体構成図である。
まず、図1を参照して、本実施例に係るボイラ構造を備えたシステムの一例として、廃棄物のガス化溶融システムの概略を説明する。
投入ホッパ50から投入された廃棄物は、必要に応じて破砕された後に給じん機51を介して流動床式ガス化炉52へ定量供給される。ガス化炉52では、温度約120〜230℃、空気比0.2〜0.7程度の燃焼空気60が炉下部から吹き込まれ、炉内砂層温度が550〜650℃程度に維持されている。
破砕ごみはガス化炉52でガス化され、ガス、タール、チャー(炭化物)に分解される。タールは、常温では液体となる成分であるが、ガス化炉内ではガス状で存在する。
チャーは砂層内で徐々に微粉化され、ガス及びタールに同伴して溶融装置1の旋回溶融炉2へ導入される。以下、旋回溶融炉2へ導入されるこれらの成分を総称して熱分解ガス61と呼ぶ。また、溶融装置1は、旋回溶融炉2と、連結部3を介して旋回溶融炉2の上方に連結された二次燃焼室4と、該二次燃焼室4の下流側に連結されるボイラ部16と、から構成されるものとする。
前記ガス化炉52の炉頂部より排出された熱分解ガス61は、ライニングダクトを経て旋回溶融炉2の熱分解ガスバーナへ導入される。該熱分解ガスバーナで、熱分解ガス61は燃焼空気と混合されて炉内に導入され、旋回流を形成する。このとき、燃焼空気は空気比0.9〜1.1、好ましくは1.0程度であると良い。
前記旋回溶融炉2では、熱分解ガス61と燃焼空気の混合ガスが燃焼することにより炉内温度が1300〜1500℃に維持され、熱分解ガス中の灰分が溶融、スラグ化される。溶融したスラグは、旋回溶融炉2の内壁面に付着、流下し、炉底部のスラグ出滓口から排出される。旋回溶融炉2から排出されたスラグは、水砕水槽53で急冷され、スラグコンベア54により搬出されて水砕スラグとして回収される。回収された水砕スラグは、路盤材等に有効利用することが可能である。
一方、旋回溶融炉2から排出された燃焼排ガスは、絞り構造の連結部3を介して、二次燃焼室4へ導入される。二次燃焼室4では、燃焼空気63が空気比1.2〜1.5となるように供給され、前記燃焼排ガス中の未燃分はここで完全燃焼される。
燃焼排ガスは、ボイラ部16で熱回収されて、250℃程度まで冷却される。ボイラ部16から排出された燃焼排ガスは、減温塔55へ導入され、直接水噴霧により150℃程度まで冷却される。減温塔55から排出された燃焼排ガスは、必要に応じて煙道で消石灰、活性炭が噴霧され、反応集塵装置56に導入される。反応集塵装置56では、燃焼排ガス中の煤塵、酸性ガス、DXN類等が除去される。反応集塵装置56から排出された集塵灰は薬剤処理して埋立処分され、燃焼排ガスは蒸気式加熱器57で再加熱され、触媒反応装置58でNOが除去された後、煙突59より大気放出される。
図1に示されるように、溶融装置1の具体的構造は、旋回溶融炉2と、該旋回溶融炉2の上方に連結部3を介して接続される二次燃焼室4と、該二次燃焼室4の排ガス下流側に配設されるボイラ部16と、から構成される。
旋回溶融炉2は断面円形状であり、その上部には絞り構造からなる排ガス出口23が設けられ、下部にはスラグ出滓口24が設けられている。また、旋回溶融炉2の側壁には、熱分解ガス61を吹き込む一又は複数の熱分解ガスバーナ24が配設されるとともに、燃焼空気(一次空気)を導入する燃焼空気供給ノズル26が配設されている。炉本体は外側を鉄皮20で被覆され、内壁は耐火材21で形成される。耐火材21で保護された炉壁内には冷却水管22が埋設され、炉壁を冷却するようになっている。そして、この水冷構造により冷却・固化したスラグのセルフコート層を炉内壁面に形成させ、耐火材の侵食を防止するようにしている。
二次燃焼室4は断面方形状に形成される。尚、該二次燃焼室4は方形に限定されるものではなく、m角形(m≧4)からなる断面多角形状であればよい。
二次燃焼室4の下端側には旋回溶融炉2の排ガス出口23に向けて縮径する連結部3が設けられている。この連結部3を含む二次燃焼室4の外側は鉄皮5で被覆され、内部にボイラ水管10が配設されている。該ボイラ水管10より炉内側には耐火材6が配設され、ボイラ水管10を高温雰囲気、煤塵等から保護するようになっている。ボイラ水管10は複数並列配置され、水管壁を構成している。水管壁の具体的構造については後述する。尚、耐火材21、6は、不定形耐火物若しくは耐火タイル等を適宜用いる。
連結部3には燃焼空気(二次空気)を導入する燃焼空気供給ノズル7が配設され、該燃焼空気供給ノズル7上方の二次燃焼室4側壁にも燃焼空気供給ノズル7が配設されている。本実施例では、旋回溶融炉2、連結部3、二次燃焼室4で夫々燃焼空気を供給する3段ノズル構成としたが、これに限定されるものではなく、溶融、燃焼が適正に行われるように燃焼空気供給ノズルを多段に亘って設置する構成であれば何れでもよい。
さらに二次燃焼室4の側壁には燃焼補助バーナ9が設置され、二次燃焼室4における二次燃焼を促進させる。
二次燃焼室4の排ガス下流側にはボイラ部16が設けられ、煙道に設置された過熱器17等により熱回収が行われるようになっている。該ボイラ部16の煙道は下方に屈曲しており、屈曲部には円錐部16aが形成され、該円錐部16aで排ガス中の煤塵が集塵される。
ボイラ部16を経た排ガスは後段の減温塔55に送られる。
図2乃至図6に、連結部3の水管壁構造の例を模式的に示す。
連結部3の水管壁構造は、二次燃焼室4のボイラ水管10が連結部3の少なくとも一部まで延設され、該延設されたボイラ水管10が複数並列配置されて略平板状の水管壁を形成している。
好適には、連結部3内部のガス温度が約1000℃以下となる高さまでボイラ水管10を延設し、ガス温度が約1000℃以上の部分は、旋回溶融炉2と同様に、ボイラ構造ではなく冷却水を通流する水冷壁構造とする。これは、高温で温度条件の厳しい1000℃以上の範囲は水冷壁構造とし、冷却効果を高くするようにしたものである。勿論、連結部3の全面を水管壁からなるボイラ構造としてもよい。
連結部3の水管壁構造は、二次燃焼室4の断面m角形(m≧4)より辺数が大なる断面多角形状とする。このように、断面円形状の旋回溶融炉2から断面m角形状の二次燃焼室4への連結部3において、mより大なる辺数を有する多角形状としたため、旋回溶融炉2との接続を滑らかにすることができるとともに、該連結部3の水管壁を平板状の水管パネルで製作することができ、製作コストの低廉化が図れる。また、ボイラ水の流路についても無理がないため、水循環に悪影響を及ぼす心配がない。連結部3の断面形状は、正多角形状であることがより好ましい。
また、好適には、該水管壁構造は、旋回溶融炉2に向けて縮径する多角錐状とする。このように、連結部3の水管壁構造を多角錐状として滑らかに連結部3内の排ガス通路に沿わせることにより、ボイラ水管10の屈曲を最小限に抑え、施工を容易にすることができる。尚、多角錐状以外の連結部の水管壁構造としては、多段状などが考えられる。
さらに好適には、m×n(n≧2)本の辺数を有する多角形とする。このように、mの倍数の辺数を有する断面多角形状とすることにより、水管壁構造を簡素化でき、容易に施工することが可能となる。
図2に示される水管壁構造は、二次燃焼室4の水管壁が断面方形状である場合に、連結部3側の水管壁の下端側を断面八角形とし、四角形部分と八角形部分を接続した構造となっている。図3に、この水管壁構造の平断面を示す。図3(a)はA−A線断面であり、二次燃焼室4側の水管壁断面を示す。(b)はB−B線断面であり、連結部3側の水管壁が八角形から四角形に変形する部分を示す。(c)はC−C線断面であり、連結部3側の水管壁下端側の八角形部分を示す。図4にボイラ水管の配置例を示し、(A)は図3の(a)に対応する図、(C)は図3の(c)に対応する図である。
図2及び図3に示されるように、連結部3の水管壁は上方に向けて拡径する多角錐形状であり、連結部3の下端から中間付近に向けて8枚の水管パネルが拡径して施工され、該中間の切り換え部10aより上方側では、切り換え部10bにより水管壁の断面形状が八角形状から四角形状に変形移行するようになっている。切り換え部10a、10bでは、ボイラ水管10の屈曲角度が小さくなるように設計する。
図5及び図6に示される水管壁構造においても連結部3の水管壁は上方に向けて拡径する多角錐形状であり、その断面形状は、連結部3の水管壁下端の八角形から二次燃焼室4の水管壁の四角形まで、切り換え部10c、10dにより変形移行するようになっている。
また、ボイラ水管10は、連結部3のボイラ水管10下端から二次燃焼室4のボイラ水管10上端まで通管し、下端には下部ヘッダ11が、上端には上部ヘッダ12が設けられている。夫々のヘッダ11、12は、不図示の連絡管によりドラム13に接続されている(図1参照)。
上部ヘッダ12は二次燃焼室4の一辺に沿った直線状に形成される。さらに好適には、下部ヘッダ11も直線状に形成され、二次燃焼室4の辺数mより大なる設置数とするとよい。図4では、連結部3の水管壁構造における各辺に沿って8本の下部ヘッダ11を設置している。このように、本実施例における連結部3の構成とすることにより、ボイラ水管10の下部ヘッダ11を略直線状に形成することができ、ヘッダの成形、施工が容易となる。
また、二次燃焼室4側の水管壁と、連結部3下端側の水管壁には径の異なるボイラ水管10を用いるとよい。即ち、二次燃焼室4側のボイラ水管10の径を連結部3下端側のボイラ水管10の径より大とする。断面積が大きい二次燃焼室4側には径の大きいボイラ水管を用い、断面積が小さい連結部3には径の小さいボイラ水管を用いる。異なるボイラ水管同士の接続部は、連結部側から二次燃焼室側へ向けて拡径する異径管により接続する。
これにより、断面積の大きい二次燃焼室4側においても、ボイラ水管10の隙間を小さくすることができ、伝熱面積が大きくなって熱回収率が向上する。
連結部3のボイラ水管10の配置は、徐々にボイラ水管10のピッチを広げていき、異径管を介して径の大きいボイラ水管10に接続するとよく、これにより効率良く熱回収できる水管壁構造とすることができる。尚、ボイラ水管10の隙間には、熱伝導率の高い材質で形成したフィンを設けるようにしてもよい。
次に、本実施例に係る燃焼空気供給ノズルの構成につき説明する。
図1において、上記したように二次燃焼室4と連結部3には燃焼空気供給バーナ7、8が多段に設けられるが、連結部3の燃焼空気供給ノズル7は、該連結部3内の中心から偏芯させた方向に燃焼空気を供給して旋回流を形成するように配設する。即ち、連結部3内の排ガス流路の仮想円の接線方向に旋回を生じさせるように燃焼空気を吹き込むようにする。該連結部3の燃焼空気供給ノズル7は、上下方向に多段に、若しくは周方向に複数設けるようにしてもよい。
一方、二次燃焼室4の燃焼空気供給ノズル8は対向する2の側壁に複数設けられ、互いに対向した方向に燃焼空気を供給するように配設する。このとき、夫々のノズルが、対向するノズルに対して交互に位置するようにしてもよい。また、燃焼空気供給ノズル8は、上下方向に多段に設けてもよく、この場合、上下段の燃焼空気供給方向は直交させることが好ましい。
本実施例では、連結部3側の燃焼空気は旋回流が形成されるように供給し、その上部の二次燃焼室4側の燃焼空気は互いに対向して供給するようにし、下段(連結部3側)と上段(二次燃焼室4側)の燃焼空気の供給方法を異ならせることにより、未燃ガスのすり抜け、下降流を防止し、燃焼ガスの混合を十分に行うことが可能となる。即ち、旋回部分で中心からすり抜けた未燃ガスに対して、上段において対向に供給される燃焼空気により未燃ガスを効率的に燃焼することができる。
本発明の実施例に係る旋回溶融炉を備えたボイラ構造を示す側断面図である。 図1の連結部における水管壁構造を模式的に示した斜視図である。 図2の水管壁構造の平断面を示し、(a)はA−A線断面を示す図、(b)はB−B線断面を示す図、(c)はC−C線断面を示す図である。 本発明の実施例に係るボイラ水管の配置例を示し、(A)は図3の(a)に対応する図、(C)は図3の(c)に対応する図である。 図2の他の例を示す水管壁構造の斜視図である。 図2、図5の他の例を示す水管壁構造の斜視図である。 ガス化溶融システムの全体構成図である。
符号の説明
1 ボイラ装置
2 旋回溶融炉
3 連結部
4 二次燃焼室
6 耐火材
7、8、26 燃焼空気供給ノズル
9 燃焼補助バーナ
10 ボイラ水管
10a、10b、10c、10d 切り換え部
11 下部ヘッダ
12 上部ヘッダ
16 ボイラ部
21 耐火材
22 冷却水管
23 排ガス出口
52 ガス化炉
60 燃焼空気
61 熱分解ガス
62、63 燃焼空気

Claims (5)

  1. 断面円形状の旋回溶融炉の上方に絞り構造の連結部を介して断面m角形状(m≧4)の二次燃焼室が連結され、該二次燃焼室の側壁に複数のボイラ水管からなる水管壁が埋設されて且つ連結部を含む二次燃焼室の内壁面は耐火材が施工されており
    前記二次燃焼室のボイラ水管が前記連結部の少なくとも一部まで延設され、該連結部の水管壁構造が、m×n(n≧2)の辺数を有する断面多角形状であることを特徴とする旋回溶融炉を備えたボイラ構造。
  2. 前記二次燃焼室及び前記連結部に燃焼空気を供給する燃焼空気供給ノズルが夫々設けられた請求項1記載の旋回溶融炉を備えたボイラ構造であって、
    前記連結部の燃焼空気供給ノズルが、該連結部内の中心から偏芯させた方向に燃焼空気を供給して旋回流を形成するように配設されるとともに、前記二次燃焼室の2以上の燃焼空気供給ノズルが、互いに対向した方向に燃焼空気を供給するように配設されることを特徴とする旋回溶融炉を備えたボイラ構造。
  3. 前記連結部の水管壁構造が、前記旋回溶融炉に向けて縮径する多角錐状であることを特徴とする請求項1若しくは2記載の旋回溶融炉を備えたボイラ構造。
  4. 前記連結部側に位置するボイラ水管の下部ヘッダが略直線状を成し、該下部ヘッダの設置数がmより多いことを特徴とする請求項1若しくは2記載の旋回溶融炉を備えたボイラ構造。
  5. 前記二次燃焼室側と前記連結部側には径が異なるボイラ水管が配設され、該異なるボイラ水管同士を異径管により接続するとともに、二次燃焼室側のボイラ水管の径を連結部下端側のボイラ水管の径より大としたことを特徴とする請求項1若しくは2記載の旋回溶融炉を備えたボイラ構造。
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