JP4295161B2 - 微細セル発泡体の押出発泡成形方法および押出発泡成形装置 - Google Patents
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が固化温度より0〜30℃低い温度でローラにより押圧されることによって、その成形材料が発泡する。
また、本発明の微細セル発泡体の押出発泡成形方法は、熱可塑性樹脂を含む成形材料を溶融する溶融工程、前記溶融工程において、溶融する前記成形材料に不活性流体を混合する混合工程、不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出す押出工程、押し出された前記成形材料に外力を加えて発泡させる外力付与工程を備え、前記外力付与工程において、前記成形材料を延伸することを特徴としている。
このような方法によると、溶融工程において、溶融された熱可塑性樹脂を含む成形材料に、混合工程において、不活性流体が混合され、押出工程において、その不活性流体が混合された溶融状態の成形材料が、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出された後、外力付与工程において、その成形材料が延伸されることによって、その成形材料が発泡する。
すなわち、この方法では、押し出し時には、成形材料が押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態にある、つまり、押し出し時には、気泡核が意図的に形成されていないので、押し出し時に気泡が破泡あるいは合泡することを著しく低減することができる。そして、その後に、成形材料を延伸することにより、成形材料中において気泡核を形成して、これを成長させることにより発泡させるので、微細なセルを有する発泡体を、所望の厚みおよび形状で、連続的に押出発泡成形することができる。
また、本発明の微細セル発泡体の押出発泡成形装置は、熱可塑性樹脂を含む成形材料を移動させながら溶融させるための押出機と、前記押出機における前記成形材料の移動方向途中に接続され、溶融する前記成形材料に対して不活性流体を供給するための不活性流体供給部と、前記押出機における前記成形材料の移動方向下流側に接続され、不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出すためのダイと、前記ダイから押し出された前記成形材料に、外力を加えて発泡させための外力付与手段とを備え、前記外力付与手段が、前記成形材料を延伸するための延伸手段であることを特徴としている。
このような押出発泡成形装置によると、まず、押出機において、熱可塑性樹脂を含む成形材料が、移動されながら溶融され、その移動方向途中において、不活性流体供給部から、その成形材料に対して不活性流体が供給される。その後、不活性流体が混合された溶融状態の成形材料が、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるようにダイから押し出された後、外力付与手段によって、その成形材料が延伸されることによって、その成形材料が発泡する。
すなわち、この押出発泡成形装置では、ダイからの押し出し時には、成形材料が押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態にある、つまり、ダイからの押し出し時には、気泡核が意図的に形成されていないので、押し出し時に気泡が破泡あるいは合泡することを著しく低減することができる。そして、その後に、外力付与手段としての延伸手段によって成形材料を延伸することにより、成形材料中において気泡核を形成して、これを成長させることにより発泡させるので、微細なセルを有する発泡体を、所望の厚みおよび形状で、連続的に押出発泡成形することができる。また、成形機内に核形成器などを設ける必要もないので、装置構成の簡略化を図ることができるとともに、ダイからの押し出し時において確実に圧力制御することができ、また、成形機が長くなることもなく、工業的に有利な押出発泡成形装置を提供することができる。
N:セル数
S:測定面積(μm2)
また、このタンデム型押出発泡成形装置1によれば、たとえば、第2成形機8のシリンダ22内に、たとえば、予め気泡核を形成するための核形成器などを設ける必要もないので、装置構成の簡略化を図ることができるとともに、押し出し時において、確実に圧力制御することができ、また、第2成形機8が長くなることもなく、工業的に有利な押出発泡成形装置として提供することができる。
(t:ガス溶解(拡散)時間(sec)、L:ガス拡散距離(cm)、D:ガス拡散係数(cm2/s))
ガス拡散係数Dは、通常、10−6〜10−8cm2/sのオーダーであり、たとえば、2分以内に、超臨界状態の不活性ガスを成形材料中に完全溶解させるためには、その拡散距離を100μm以内にすればよく、そのため、多孔質部材50の平均孔径が、1〜100μmである場合には、不活性ガスを成形材料に高分散状態で混合することができる。その結果、多孔質部材50を設けるのみの簡易な構成で、超臨界状態の不活性ガスを成形材料に短時間で完全溶解させることができる。
図1に示すタンデム型押出発泡成形装置を用い、押出発泡成形条件を下記のように設定して、ポリプロピレンのペレットを押出発泡成形した。得られたマイクロセルラーフォームは、スキン層を有し、長手方向に連続する断面形状がシート形状であって、その厚みが1mm、平均セル径が11.6μm、セル密度が7.7×108個/cm3、発泡倍率が2倍であった。また、得られたマイクロセルラーフォームのSEM写真(倍率100、加速電圧:20kV)を図5に示す。
(押出発泡成形条件)
第1成形機:ホッパ投入量20kg、スクリュー回転速度70回転/分、ヒータ温度(シリンダ内温度)240℃、シリンダ内圧力15MPa
不活性ガス:超臨界炭酸ガス、ガス供給量(ガス濃度)0.1重量%
第2成形機:スクリュー回転速度15回転/分、ヒータ温度(シリンダ内温度)最上流側180℃、最下流側152℃、シリンダ内圧力10MPa
ダイ:ダイ温度152℃、圧力差10MPa
チルドローラ:ローラ表面温度150℃
実施例2
図4に示すタンデム型押出発泡成形装置を用い、押出発泡成形条件を下記のように設定して、ポリ乳酸のペレットを押出発泡成形した。得られたマイクロセルラーフォームは、長手方向に連続する断面形状がシート形状であって、その厚みが1mm、平均セル径が12.6μm、セル密度が1.6×108個/cm3、発泡倍率が3倍であった。また、得られたマイクロセルラーフォームの延伸前後のSEM写真(倍率100、加速電圧:20kV)を図6(延伸前)および図7(延伸後)に示す。
(押出発泡成形条件)
第1成形機:ホッパ投入量12kg、スクリュー回転速度100回転/分、ヒータ温度(シリンダ内温度)220℃、シリンダ内圧力15MPa
不活性ガス:超臨界炭酸ガス、ガス供給量(ガス濃度)1.5重量%
第2成形機:スクリュー回転速度15回転/分、ヒータ温度(シリンダ内温度)最上流側160℃、最下流側150℃、シリンダ内圧力10MPa
ダイ:隙間1mm、幅100mm、ダイ温度150℃、圧力差8MPa
第1チルドローラ:ローラ表面温度120℃、回転速度3回転/分
第2チルドローラ:ローラ表面温度120℃、回転速度15回転/分
延伸速度:5m/分
2 押出機
3 ガス供給部
4 ダイ
29 定量供給ポンプ
60 ローラ部
61 チルドローラ
64 第1チルドローラ
65 第1チルドローラ
Claims (6)
- 熱可塑性樹脂を含む成形材料を溶融する溶融工程、
前記溶融工程において、溶融する前記成形材料に炭酸ガスおよび/または窒素ガスからなる不活性流体を混合する混合工程、
不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出す押出工程、
押し出された前記成形材料に外力を加えて発泡させる外力付与工程を備え、
前記外力付与工程において、前記成形材料を前記固化温度より0〜30℃低い温度でローラにより押圧することを特徴とする、微細セル発泡体の押出発泡成形方法。 - 熱可塑性樹脂を含む成形材料を溶融する溶融工程、
前記溶融工程において、溶融する前記成形材料に不活性流体を混合する混合工程、
不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出す押出工程、
押し出された前記成形材料に外力を加えて発泡させる外力付与工程を備え、
前記外力付与工程において、前記成形材料を延伸することを特徴とする、微細セル発泡体の押出発泡成形方法。 - 前記混合工程において、不活性流体を、溶融する前記成形材料および不活性流体の合計に対して、5重量%以下の濃度となるように、前記成形材料に混合することを特徴とする、請求項1または2に記載の微細セル発泡体の押出発泡成形方法。
- 熱可塑性樹脂を含む成形材料を移動させながら溶融させるための押出機と、
前記押出機における前記成形材料の移動方向途中に接続され、溶融する前記成形材料に対して炭酸ガスおよび/または窒素ガスからなる不活性流体を供給するための不活性流体供給部と、
前記押出機における前記成形材料の移動方向下流側に接続され、不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出すためのダイと、
前記ダイから押し出された前記成形材料に、外力を加えて発泡させるための外力付与手段とを備え、
前記外力付与手段が、前記成形材料を前記固化温度より0〜30℃低い温度で押圧するローラであることを特徴とする、微細セル発泡体の押出発泡成形装置。 - 熱可塑性樹脂を含む成形材料を移動させながら溶融させるための押出機と、
前記押出機における前記成形材料の移動方向途中に接続され、溶融する前記成形材料に対して不活性流体を供給するための不活性流体供給部と、
前記押出機における前記成形材料の移動方向下流側に接続され、不活性流体が混合された溶融状態の前記成形材料を、その成形材料のその状態における固化温度よりも高い温度で、かつ、押し出した瞬間には実質的に発泡しないか低発泡状態となるように押し出すためのダイと、
前記ダイから押し出された前記成形材料に、外力を加えて発泡させるための外力付与手段とを備え、
前記外力付与手段が、前記成形材料を延伸するための延伸手段であることを特徴とする、微細セル発泡体の押出発泡成形装置。 - 前記不活性流体供給部は、不活性流体の供給量を、溶融する前記成形材料および不活性流体の合計に対して、供給される不活性流体が5重量%以下の濃度となるように、調整するための濃度調整手段を備えていることを特徴とする、請求項4または5に記載の微細セル発泡体の押出発泡成形装置。
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