JP2003534409A - 少量の発泡剤を使用するポリマーフォーム加工 - Google Patents

少量の発泡剤を使用するポリマーフォーム加工

Info

Publication number
JP2003534409A
JP2003534409A JP2001586016A JP2001586016A JP2003534409A JP 2003534409 A JP2003534409 A JP 2003534409A JP 2001586016 A JP2001586016 A JP 2001586016A JP 2001586016 A JP2001586016 A JP 2001586016A JP 2003534409 A JP2003534409 A JP 2003534409A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blowing agent
article
microporous
forming
phase solution
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001586016A
Other languages
English (en)
Inventor
アンダーソン,ジェレ・アール
オカモト,ケルヴィン・ティー
ブリザード,ケント・ジー
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Trexel Inc
Original Assignee
Trexel Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=27077655&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2003534409(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Priority claimed from US09/732,336 external-priority patent/US6958779B2/en
Application filed by Trexel Inc filed Critical Trexel Inc
Publication of JP2003534409A publication Critical patent/JP2003534409A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B29WORKING OF PLASTICS; WORKING OF SUBSTANCES IN A PLASTIC STATE IN GENERAL
    • B29CSHAPING OR JOINING OF PLASTICS; SHAPING OF MATERIAL IN A PLASTIC STATE, NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; AFTER-TREATMENT OF THE SHAPED PRODUCTS, e.g. REPAIRING
    • B29C44/00Shaping by internal pressure generated in the material, e.g. swelling or foaming ; Producing porous or cellular expanded plastics articles
    • B29C44/34Auxiliary operations
    • B29C44/3469Cell or pore nucleation
    • B29C44/348Cell or pore nucleation by regulating the temperature and/or the pressure, e.g. suppression of foaming until the pressure is rapidly decreased

Landscapes

  • Injection Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Extrusion Moulding Of Plastics Or The Like (AREA)
  • Manufacture Of Porous Articles, And Recovery And Treatment Of Waste Products (AREA)
  • External Artificial Organs (AREA)
  • Blow-Moulding Or Thermoforming Of Plastics Or The Like (AREA)

Abstract

(57)【要約】 射出成形、ブロー成形、および連続押出によって微孔質ポリマー物質を製造するためのシステムと方法が開示されている。本発明は、1つの態様においては、驚くべきことに、微孔質物質を形成させることができるような極めて低い発泡剤レベルの区域がある、という発見を含んでいる。本発明の方法によって極めて良好な表面特性を有する物品が得られる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 関連出願 本特許出願は、2000年5月25日付け出願の米国特許出願第09/579,080号の一部
係属出願である。
【0002】 発明の分野 本発明は、一般にはポリマーフォームの加工に関し、さらに詳細には極めて少
量の発泡剤を使用して微孔質ポリマーフォームおよび他のポリマーフォームを形
成することに関する。
【0003】 発明の背景 ポリマーフォームは、ポリマーマトリックス中に複数のボイド(気泡とも呼ば
れる)を含む。ソリッドプラスチックをボイドで置き換えることによって、ポリ
マーフォームは、所定の体積に対するソリッドプラスチックのぶんだけ少ない原
材料を使用すればよいことになる。従って、ソリッドプラスチックの代わりにポ
リマーフォームを使用することにより、多くの用途において材料コストを低減さ
せることができる。
【0004】 微孔質フォームは、従来のポリマーフォームより小さい気泡サイズと高い気泡
密度を有する。幾つかの特許および特許公開は、微孔質物質と微孔質プロセスの
態様について説明している。
【0005】 米国特許第4,473,665号(Martini-Vvedenskyら; 1984年9月25日付け出願)は、
直径約100ミクロン未満の気泡を有するポリマーフォームの製造法を開示してい
る。Martini-Vvedenskyらの方法によれば、物質前駆体(material precursor)を
発泡剤で飽和し、飽和状態の物質を高圧下に置き、そして急激に圧力を低下させ
て発泡剤の核を形成させ、気泡を形成させる。次いで物質を速やかに固めて微孔
の所望の分布を保持する。
【0006】 米国特許第5,158,986号(Chaら; 1992年10月27日付け出願)は、超臨界流体を発
泡剤として使用して微孔質ポリマー物質を形成することを開示している。Chaら
のバッチプロセスにおいては、プラスチック物品を超臨界流体中にある時間にわ
たって加圧状態で浸漬し、次いで速やかに周囲条件に戻して溶解度変化と核形成
を生じさせる。連続プロセスにおいては、ポリマーシートを押し出し、超臨界流
体の入った容器中のローラーに高圧にて通し、次いで速やかに周囲条件に暴露す
る。別の連続プロセスにおいては、超臨界流体で飽和された溶融ポリマー流れを
確実に形成させる。溶融ポリマー流れを速やかに加熱し、これによって起こる熱
力学的不安定状態(溶解度の変化)により核形成部位を生じさせつつ、システムを
、相当の気泡成長を防止するような圧力下にて保持する。次いで物質をモールド
キャビティ中に注入し、ここで圧力を低下させ、気泡を成長させる。
【0007】 米国特許第5,866,053号(Parkら; 1999年2月2日付け出願)は、微孔質フォーム
を形成するための連続プロセスを開示している。発泡剤とポリマーとの単一相溶
液に加えた圧力を急激に低下させて、物質中に核を形成させる。核形成速度は、
最終物品に微孔質構造を形成させるのに充分な高い核形成速度である。
【0008】 国際特許公開番号WO98/08667(Burnhamら)は、微孔質物質と微孔質物品を製造
するための方法とシステムを提供している。Burnhamらの方法によれば、流体(発
泡ポリマー物質の前駆体と発泡剤との単一相溶液)に対し、流れを別々の部分に
分割し、別々の部分のそれぞれ対して別個に核を形成させることによって、連続
的に核形成させる。分割された流れは再び合流させることができる。合流流れは
、例えばフォーミングダイによって所望の形状に造形することができる。Burnha
mらはさらに、薄い物品や厚い物品を製造するための、また微孔質物質をワイヤ
などの上に押し出すための種々のダイ、核形成器、および他の集成体について説
明している。幾つかの方法においては、圧力低下速度が重要な特徴であり、こう
した圧力低下と他のパラメーターを制御するための手法が説明されている。
【0009】 幾つかの場合では、発泡プロセスによって核形成剤(これらのうちのあるもの
は無機固体粒子である)をプロセシング中にポリマーメルト中に導入する。これ
らの核形成剤は種々の組成物であってもよく(例えば、タルクや炭酸カルシウム)
、一般には気泡核形成を促進させるためにポリマーメルト中に導入される。均一
な気泡構造を形成させる上で決定的に重要なことは、ポリマー混合物中において
核形成剤を分散させるための時間であることが多い。
【0010】 発泡剤は一般に、2つの方法のうちの1つにてポリマーフォームを製造するため
にポリマー物質中に導入される。1つの方法によれば、化学発泡剤をポリマーと
混合する。化学発泡剤は、一般にはポリマーが溶融している条件下にてポリマー
物質中で化学反応を受け、これによりガスが生成する。化学発泡剤は一般に、特
定の温度にて分解してガス(例えば、窒素、二酸化炭素、または一酸化炭素など)
を放出する低分子量の有機化合物である。もう一つの方法によれば、物理的発泡
剤(すなわち、周囲条件下にてガスであるような流体)を溶融ポリマー流れ中に注
入して混合物を形成させる。本混合物を圧力低下にさらして、発泡剤を膨張させ
、ポリマー中にバブル(気泡)を形成させる。
【0011】 1998年3月5日付け公開のBurnhamらによる国際特許公開番号WO98/08667は、種
々のレベルで存在する超臨界発泡剤を使用しており; 1998年7月23日付け公開の
Pierickらによる国際特許公開番号WO98/31521は、微孔質物質の射出成形につい
て説明しており; そして1999年7月1日付け公開のAndersonらによる国際特許公開
番号WO99/62554は、微孔質押出/ブロー成形の方法と物品について説明しており;
いずれの特許文献も、超臨界発泡剤を種々のレベルにて使用することを説明し
ている。
【0012】 当該分野では、微孔質フォームを形成するための充分な核形成部位を生成させ
るためには、核形成の駆動力を起こさせるための充分な量の発泡剤と、気泡の成
長が核形成事象に著しく影響を及ぼすのを防止するための充分に大きな圧力低下
速度との組合せを使用しなければならない、ということが一般的に受け入れられ
ている。発泡剤のレベルが低下するにつれて、核形成のための駆動力が減少する
。発泡剤のレベルが高くなると気泡はより小さくなるが(微孔質フォームの分野
では一般的に望ましい結果)、従来の考え方によれば、発泡剤のレベルが高くな
るとさらに、気泡の相互連結(その性質上、気泡のサイズが増大し、構造と材料
特性が悪化することがある)および最適状態未満の表面特性(less-than-optimal
surface properties)(発泡剤が物質から外に拡散するという自然な傾向のために
、より高い気体レベルでは表面特性が悪化することがある)を引き起こすことが
ある、とされている。
【0013】 すなわち、一般的に受け入れられているように、微孔質ポリマー物質中の発泡
剤レベルを変えるときには、小さな気泡サイズと最適材料特性との兼ね合いがあ
る。こうした兼ね合いを取り除くことが本発明の1つの目的である。
【0014】 発明の概要 本発明は、低レベルの発泡剤を使用して微孔質ポリマー物品を製造する方法を
提供する。1つの実施態様においては、本発明は、ポリマー物質をポリマー加工
装置における下流方向に移送することを含む、微孔質物品の製造法を提供する。
ポリマー物質中に発泡剤を導入し、ポリマー物質と発泡剤との混合物を形成させ
る。発泡剤は周囲条件にて気体であるような物質から選択し、混合物中に約0.08
重量%未満の量にて加える。
【0015】 他の実施態様では、かなり低いレベルの発泡剤を使用する。 物理的発泡剤(すなわち、化学反応を経て形成される発泡剤ではないもの)を使
用するのが好ましい。
【0016】 好ましい実施態様においては、発泡剤とポリマー物質との単一相溶液を作製し
、急激な圧力低下により溶解度変化を起こさせるという条件にさらすことによっ
て核を形成させる。発泡剤は、押出バレルの多くのオリフィスを介して導入する
ことによってポリマー物質中に完全に混合することができる。
【0017】 種々の小さな気泡を含めた、種々のサイズの気泡を有する微孔質物質を製造す
ることができる。種々の重量減少(ボイド体積)を果たした物品を製造することが
できる。
【0018】 微孔質ポリマー物質を連続的に押し出すことによって、前記物質を射出成形す
ることによって、あるいは前記物質をブロー成形することによって物品を製造す
ることができる。物品は、形成後に熱成形することができる。
【0019】 本発明はさらに、特に平滑な表面を有する物品、およびこれらの物品を製造す
るための方法を含む。 本発明の他の利点、新規な特徴、および目的は、添付図面(概略図であって、
スケール通りには描かれていない)と関連させて下記の詳細な説明を考察すれば
明らかとなろう。それぞれの図面において示されている同一またはほぼ同一の部
材は単一の数字で表わされている。わかりやすくするために、図面における全て
の部材に対して標識付けがなされているわけではなく、また当業者が本発明を理
解するのを可能にする上で図示が必要でない場合には、本発明の各実施態様の全
ての部材が示されているわけでもない。
【0020】 発明の詳細な記述 Burnhamらによる国際特許公開WO98/08667(1998年3月5日付け公開)、Pierickら
による国際特許公開WO98/31521(1998年7月23日付け公開)、Andersonらによる国
際特許公開WO99/62554(1999年7月1日付け公開)、およびPierickらによる米国特
許出願第09/335,946号(1999年6月18日付け出願; “ポリマー物質の射出成形”と
題する)を参照により本明細書に含める。
【0021】 本発明は、極めて低いレベルの物理的発泡剤を使用して押出や射出成形などに
よって微孔質ポリマーフォームを作製でき、このとき極めて小さな気泡を有する
材料の製造に通常関連したより高い発泡剤レベルに付きものの特定の欠点が避け
られる、という驚くべき発見を含む。
【0022】 本発明の種々の実施態様と態様は、下記の説明を読めばより理解が深まるであ
ろう。本明細書で使用している“核形成”とは、ポリマー物質の均一な単一相溶
液(周囲条件下で気体である化学種の分子が溶解している)が、“核形成部位”(
ここから気泡が成長していく)として表わされる化学種の分子集団の形成を受け
るプロセスを意味している。すなわち、“核形成”とは、均一な単一相溶液から
、発泡剤の少なくとも幾つかの分子の凝集部位が形成されるような混合物への変
化を意味している。核形成とは、ホリマーメルトの溶液中の気体が溶液から出て
きて、ポリマーメルト中にてバブルの懸濁液を形成する遷移状態を表わしている
。一般には、この遷移状態は、ポリマーメルトの溶解性を、ある特定量の気体を
溶液状態にて含有するに足る溶解性の状態から、同量の気体を溶液状態にて含有
するには不充分な溶解性の状態に変化させることによって強制的に起こさせる。
均一な単一相溶液を急激な熱力学的不安定状態(例えば、急激な温度変化、急激
な圧力低下、および両方)にさらすことによって核形成を果たすことができる。
急激な圧力低下は、核形成通路(a nucleating pathway)(後述)を使用して生じさ
せることができる。急激な温度変化は、押出機の加熱部分(高温グリセリン浴な
ど)を使用して生じさせることができる。
【0023】 本明細書で使用している“微孔核形成”とは、制御された膨張によって微孔質
物質を作製できるだけの充分に高い気泡密度での核形成を意味している。 “核形成剤”は、ポリマーに加えられた分散試剤(例えば、タルクや他の充填
剤粒子)であり、均一な単一相溶液からの核形成部位の形成を促進することがで
きる。従って“核形成部位”は、ポリマー中における、核形成剤粒子が存在する
場所を明確にしているわけではない。
【0024】 “核形成された(nucleated)”とは、周囲条件下にて気体であるような溶解化
学種を含んだ均一単一相溶液を含有していて、その後にある事象(一般的には熱
力学的不安定状態)に従って核形成部位の形成を起こす、流体ポリマー物質のあ
る状態を表わしている。“非核形成の(non-nucleated)”とは、ポリマー物質と
周囲条件下にて気体である溶解化学種との、核形成部位が存在しない均一単一相
溶液で定義されるある状態を表わしている。“非核形成”物質は、タルク等の核
形成剤を含んでよい。
【0025】 “ポリマー物質/発泡剤混合物”は、少なくとも前記2つの物質の単一相非核形
成溶液であっても、少なくとも前記2つの物質の核形成溶液であっても、あるい
は発泡剤の気泡が成長した状態の混合物であってもよい。
【0026】 “核形成通路”とは、微孔質ポリマーフォーム押出装置の一部を形成していて
、前記装置が作動するように設計されている条件下にて(一般には、核形成器の
上流にて約1,500psi〜約30,000psiの圧力、およびポリマー物質が約10ポンド/時
以上の流量)、ポリマー物質と発泡剤との単一相溶液のシステム内の圧力が、急
激な核形成を容易にする速度にて、特定の発泡剤濃度に対する飽和圧力未満に低
下するような通路を意味している。ある核形成通路は、所望により他の核形成通
路と一緒になって本発明のデバイスの核形成区域を画定している。
【0027】 本発明は、極めて少量の発泡剤を使用して、押出、射出もしくは押込成形、ま
たはブロー成形などによって微孔質物質(微孔質ポリマー物質を含む)を製造する
ための方法を提供する。本発明は、他の成形法(例えば、低圧成形、共射出成形
、積層成形、および射出圧縮成形などがあるが、これら限定されない)にて使用
すべく当業者が容易に変更を加えることができる。
【0028】 本発明の目的に適う微孔質物質は、直径約100ミクロン以下の平均気泡サイズ
を有する発泡物質、または一般には少なくとも約106気泡/cm3以上の気泡密度を
有する発泡物質、あるいはこれら両方の特性を有する発泡物質と定義される。非
微孔質フォームは、これらの範囲からはずれた気泡サイズと気泡密度を有する。
微孔質物質のボイドフラクションは、一般には5%〜98%の範囲である。本発明の
目的に適う超微孔質物質は、1μm以下の気泡サイズと1012気泡/cm3以上の気泡密
度を有する微孔質物質であると定義される。
【0029】 好ましい実施態様においては、約50ミクロン未満の平均気泡サイズを有する本
発明の微孔質物質が得られる。幾つかの実施態様では特に小さな気泡サイズが求
められ、これらの実施態様では、本発明の物質は、約20ミクロン未満の平均気泡
サイズを有し、さらに好ましくは約10ミクロン未満の平均気泡サイズを有し、そ
してさらに好ましくは約5ミクロン未満の平均気泡サイズを有する。本発明の微
孔質物質は、最大で約100ミクロンの気泡サイズを有するのが好ましい。特に小
さな気泡サイズが求められる実施態様では、微孔質物質は、約50ミクロンの最大
気泡サイズを有してもよく、さらに好ましくは約25ミクロンの最大気泡サイズを
有してもよく、さらに好ましくは約15ミクロンの最大気泡サイズを有してもよく
、さらに好ましくは約8ミクロンの最大気泡サイズを有してもよく、そしてさら
に好ましくは約5ミクロンの最大気泡サイズを有してもよい。本発明の微孔質物
質は、少なくとも約5%のボイド体積を有するのが好ましく、さらに好ましくは少
なくとも約10%のボイド体積を有するのが好ましく、そして実施態様によっては
少なくとも15%、20%、25%、30%、50%、あるいは70%のボイド体積を有してもよい
。ある一組の実施態様は、上記の平均気泡サイズ、最大気泡サイズ、および/ま
たはボイド体積のあらゆる組合せを含む。例えば、この一組の実施態様中の1つ
の実施態様は、約30ミクロン未満の平均気泡サイズ、約50ミクロンの最大気泡サ
イズ、および少なくとも約30%のボイド体積を有する微孔質物質を含み、別の実
施態様は、約30ミクロン未満の平均気泡サイズおよび約35ミクロンの最大気泡サ
イズを有する微孔質物質を含む。すなわち、平均気泡サイズと最大気泡サイズと
の特定の組合せを有する、種々の目的に適うように設計された微孔質物質を製造
することができる。
【0030】 1つの実施態様においては、本発明の方法に従って実質的に独立気泡の微孔質
物質が製造される。本明細書で使用している“実質的に独立気泡の微孔質物質”
とは、約100ミクロンの厚さにて、該物質を貫く連結した気泡通路を含まない物
質を意味している。
【0031】 図1を参照すると、本発明の1つの実施態様に従って微孔質物質を製造するのに
使用できる成形システム30が概略的に示されている。理解しておかなければなら
ないことは、図1のシステム30は、本発明に従って低い発泡剤レベルにて微孔質
物質を製造するのに使用できる1つの代表的なポリマー加工装置にすぎない、と
いうことである。他の代表的なシステムは、上記の国際特許公開に記載のような
連続的な押出装置とブロー成形装置を含む。図1のシステム30は、第1の上流端部
34と、成形チャンバー37に連結した第2の下流端部36とを有するバレル32を含む
。スクリュー38がバレル32内に回転のために据え付けられており、その上流端部
が駆動モーター40に作動可能なように連結されている。詳細には示されていない
けれども、スクリュー38は、供給セクション、移送セクション、ガス注入セクシ
ョン、ミキシングセクション、および計量セクションを含む。
【0032】 所望よりバレル32に沿って配置されているのが温度制御ユニット42である。制
御ユニット42は電熱器であってもよく、温度制御流体などのための通路を含んで
もよい。温度制御ユニット42は、ペレット状ポリマー物質または流体ポリマー物
質の流れをバレル内にて加熱して溶融を容易にするために、および/または前記
流れを冷却して粘度を(および場合によっては発泡剤の溶解度を)制御するために
使用することができる。温度制御ユニットは、バレルに沿った異なった場所にて
別々に作動させることができる。すなわち、1つ以上の異なった場所にて加熱す
るために、また1つ以上の異なった場所にて冷却するために作動させることがで
きる。いかなる数の温度制御ユニットでも設けることができる。
【0033】 バレル32は、ポリマー物質の前駆体を受け取るように配置構成されている。本
明細書で使用している“ポリマー物質の前駆体”は、流動性であるか又は流体を
形成することができ、そして引き続き硬化して微孔質ポリマー物質を形成できる
ような全ての物質を含む。一般には、前駆体は熱可塑性のポリマーペレットであ
ると定義されるが、他の化学種も含んでよい。例えば、1つの実施態様において
は、前駆体は、種々の条件下で反応して、前述のような微孔質ポリマー物質を形
成する化学種であると定義される。本発明は、一緒に反応してポリマーを形成で
きる化学種(一般には、複数種のモノマーまたは低分子量ポリマー前駆体であり
、これらが混合されると、反応が起こるにつれて発泡する)の組合せから微孔質
物質を製造することを含む。一般には、本発明によって包含される化学種は、反
応中および発泡中において、ポリマー成分の架橋によりポリマー分子量の大幅な
増大が起こるような熱硬化性ポリマーを含む。例えば、脂肪族ポリアミドと芳香
族ポリアミドを含めた縮合・付加タイプのポリアミド〔例えば、ポリヘキサメチ
レンジアミンやポリ(e-カプロラクタム)〕、ポリエン(例えば、ポリジシクロペ
ンタジエンを含めた環式芳香族ポリマー、アクリルポリマー〔例えば、ポリアク
リルアミドやポリアクリルアメート(polyacrylamate)〕、アクリルエステルポリ
マー(例えば2-シアノアクリルエステルポリマー)、アクリロニトリルポリマー、
およびこれらの組合せ物などがある。
【0034】 熱可塑性ポリマーまたは熱可塑性ポリマーの組合せ物は、ポリオレフィン(例
えば、ポリエチレンやポリプロピレン)、フルオロポリマー、架橋可能なポリオ
レフィン、ポリアミド、ポリ塩化ビニル、および芳香族ポリマー(例えば、ポリ
スチレンを含めたスチレン系ポリマー)を含めた、非晶質物質、半結晶質物質、
および結晶質物質の中から選択される。熱可塑性エラストマー(特に、メタロセ
ン触媒によるポリエチレン)も同様に使用することができる。
【0035】 一般には、ポリマー物質前駆体の導入では、オリフイス46を介して押出機バレ
ルに供給されるペレット状ポリマー物質(所望により、核形成剤を含有してもよ
い)を収容するための標準的ホッパー44を使用するが、前駆体は、オリフィスを
介して注入されて、例えば補助重合剤によってバレル内で重合する流動性のプレ
ポリマー物質であってもよい。本発明に関しては、ポリマー物質の流体流れがシ
ステム中において確実に形成されるということが重要である。
【0036】 図1におけるスクリュー38の下流端部48のすぐ下流にあるのが、温度調節・制
御区域、補助ミキシング区域、および補助ポンプ送り区域などであってよい区域
50である。例えば、区域50は、後述するように、核形成の前に流体ポリマー流れ
の温度を調節するための温度制御ユニットを含んでもよい。区域50は、この代わ
りに、あるいはこれに加えて、追加の標準的ミキシングユニット(図示せず)また
は流量制御ユニット〔例えばギアポンプ(図示せず)〕を含んでもよい。他の実施
態様においては、区域50は、冷却用区域を含んでもよい並行した第2のスクリュ
ーで置き換えてもよい。スクリュー38が射出成形システムにおける往復スクリュ
ーであるような実施態様においては、区域50は、モールド37への注入前に、ポリ
マー物質と発泡剤との単一相非核形成溶液が蓄積される蓄積区域を画定すること
ができる。
【0037】 本発明による微孔質物質の製造では、物理的発泡剤〔すなわち、周囲条件下で
気体である薬剤(詳細については後述)〕を使用するのが好ましい。しかしながら
、化学発泡剤も使用することができ、ホッパー44中に導入されるポリマーペレッ
トと配合することができる。適切な化学発泡剤としては、臨界温度または押出に
おいて達成可能な他の条件にて分解し、窒素、二酸化炭素、または一酸化炭素等
の気体を放出する、一般には比較的低分子量の有機化合物がある。例としては、
アゾジカーボンアミド等のアゾ化合物がある。
【0038】 化学発泡剤ではなく物理的発泡剤を使用する実施態様の1つの利点は、生成物
の再循環可能性(recycleability)が最大になるということである。化学発泡剤を
使用すると、一般には再循環に対するポリマーの有価性(attractiveness)が低下
する。なぜなら、残留している化学発泡剤と発泡剤副生物が、再循環可能な物質
の全体としては不均一なプール(an overall non-uniform recyclable material
pool)の原因となるからである。化学発泡剤を使用して発泡したフォームは本質
的に、最終的なフォーム物品が製造された後の未反応の残留化学発泡剤、ならび
に発泡剤を形成する反応の化学副生物を含むので、このセットの実施態様におけ
る本発明の物質は、残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を、0.1重量%
以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に見られる量より少な
い量にて含み、好ましくは0.05重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品
において本質的に見られる量より少ない量にて含み、そしてさらに好ましくは0.
01重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に量より少な
い量にて含む。特に好ましい実施態様においては、物品は、残留化学発泡剤を実
質的に含まないか、又は化学発泡剤の反応副生物を実質的に含まないことを特徴
とする。すなわち、本発明の物品は、化学発泡剤を使用して発泡した物品におい
て本質的に見られる残留化学発泡剤または副生物のいかなる含量よりも、それら
の含量が少ない。
【0039】 物理的発泡剤を使用する場合、システム30のバレル32に沿って、物理的発泡剤
の供給源56と流体連通状態にある少なくとも1つのポート54が存在する。当業者
に公知の種々の物理的発泡剤(例えば、ヘリウム、炭化水素、クロロフルオロカ
ーボン、窒素、および二酸化炭素など)のいずれも、あるいはこれらの混合物も
本発明に対して使用することができ、好ましい実施態様によれば、供給源56は二
酸化炭素を発泡剤として供給する。超臨界流体発泡剤(特に超臨界二酸化炭素)が
特に好ましい。ある実施態様においては、超臨界二酸化炭素だけが発泡剤として
使用される。超臨界二酸化炭素(または他の超臨界発泡剤)を押出機中に導入し、
二酸化炭素または他の発泡剤を超臨界流体として射出することによって、あるい
は二酸化炭素を気体または液体として射出し、押出機内の条件を発泡剤が超臨界
になる(多くの場合、数秒以内にて)ような条件にすることによって、ポリマー物
質との単一相溶液を速やかに形成させることができる。二酸化炭素を押出機中に
超臨界状態にて射出するのが好ましい。このようにして形成される超臨界二酸化
炭素とポリマー物質との単一相溶液はかなり低い粘度を有しており、従ってより
低い温度での成形、および非常に薄い成形品を形成させるために精密な許容差を
有するモールドへの速やかな充填が可能となる(これについてはより詳細に後述
する)。本発明によれば、ポリマー加工装置内において、発泡剤を約0.08重量%未
満の量にて、あるいは他のより低いパーセント(後述)にてポリマー物質中に導入
する。
【0040】 一般には、発泡剤供給源56と少なくとも1つのポート54との間に圧力計量デバ
イス58が設けられる。デバイス58を使用して、0.01ポンド/時〜70ポンド/時の発
泡剤の質量を、あるいは0.04ポンド/時〜70ポンド/時の発泡剤の質量を、そして
さらに好ましくは0.2ポンド/時〜12ポンド/時の発泡剤の質量を計量することが
でき、これにより押出機内におけるポリマー流れ中の発泡剤の量を制御して発泡
剤を所望のレベルに保持することができる。
【0041】 ポート54は、バレルに沿った種々の場所のどこに位置していてもよいが、好ま
しい実施態様によれば、スクリューのミキシング・セクション60からすぐ上流で
、切り込みのないフライトを含んでいるスリューのロケーション62に位置される
【0042】 図2を参照すると、発泡剤ポートの好ましい実施態様がより詳細に示されてい
る。この特定の実施態様においては、バレルの対向する頂部側と底部側に2つの
ポートが設けられている。この好ましい実施態様においては、ポート54は、スク
リュー38のミキシング・セクション60(高度に切り込みの入ったフライトを含む)
から上流の区域において、約4以下のフル・フライト(好ましくは約2以下のフル
・フライト、または1以下のフル・フライト)を有するミキシング・セクションか
らの上流にある距離にて位置している。このように配置されているので、注入さ
れた発泡剤が極めて速やかに且つ均一に流体ポリマー流れ中に混合されて、直ち
に発泡物質前駆体と発泡剤との単一相溶液を生成する。
【0043】 図示の好ましい実施態様においては、ポート54は、発泡剤供給源と押出機バレ
ルとを連結している複数のオリフィス64を含んだ多孔ポート(multi-hole port)
である。図示されているように、好ましい実施態様では、複数のポート54が、押
出機バレルの周りに種々の位置にて放射状に設けられており、互いに長さ方向に
整列している。例えば、複数のポート54は、押出機の周りに12時、3時、6時、お
よび9時の位置に配置することができ、それぞれが複数のオリフィス64を含んで
いる。このように、各オリフィス64が発泡剤オリフィスであると考えられる場合
、本発明は、押出機バレルと流体連通状態にある(バレルと発泡剤供給源とを流
体連結している)少なくとも10個の、好ましくは少なくとも約40個の、さらに好
ましくは少なくとも約100個の、さらに好ましくは少なくとも約300個の、さらに
好ましくは少なくとも約500個の、そしてさらに好ましくは少なくとも約700個の
発泡剤オリフィスを有する押出装置を含む。
【0044】 さらに好ましい実施態様には、スクリューがバレル内に据え付けられていると
き、オリフィスが切り込みのない隣接したフル・フライト65であるような場所に
て押出機バレルに沿って発泡剤オリフィスが配置されている図2の集成体がある
。このように、スクリューが回転するとき、各フライトが各オリフィスを一定の
周期で通過するか、あるいは“ワイプする(wipe)”。このワイピング(wiping)は
、1つの実施態様においては、整列しているオリフィスを完全にブロックするほ
どにフライトがオリフィスに対して充分に大きいとき、各オリフィスを周期的に
ブロックすることにより各オリフィスを速やかに開放および閉止することによっ
て、発泡剤と流体発泡物質前駆体との急激なミキシングを促進する。この結果、
発泡剤が注入されるや否や、そしてミキシングの前において、流体ポリマー物質
中に、発泡剤の比較的微細で隔離された区域が分配される。この集成体において
は、約30rpmの標準的なスクリュー回転速度にて、各オリフィスを、1フライトに
よって少なくとも約0.5回通過/秒の割合にて、さらに好ましくは少なくとも約1
回通過/秒の割合にて、さらに好ましくは少なくとも約1.5回通過/秒の割合にて
、そしてさらに好ましくは少なくとも約2回通過/秒の割合にて通過する。好まし
い実施態様においては、オリフィス54は、スクリューの始まり(上流端部34)から
約15〜30バレル直径の距離にて配置されている。
【0045】 図1を参照すると、区域50の下流に、圧力低下核形成通路67を含むよう造られ
た核形成器66がある。本明細書で使用している、急激な圧力低下という文脈での
“核形成通路(nucleating pathway)”とは、微孔質ポリマーフォーム押出装置の
一部を構成していて、該装置が作動するよう設計されている条件下(一般には、
核形成器の上流にて約1500psi〜30,000psiの圧力、および1時間当たり約5ポンド
以上のポリマー物質という流量)において、システム中におけるポリマー物質と
発泡剤との単一相溶液が、特定の発泡剤濃度に対する飽和圧力未満の圧力に、核
形成を容易にするような速度で低下するような通路を意味している。核形成通路
67は、ポリマー物質前駆体と発泡剤との単一相溶液を流体ポリマー流れとして受
け取るための入口端部69、および核形成されたポリマー物質を成形チャンバーす
なわちモールド37に送るための核形成ポリマー放出端部70を含む。核形成器66は
、核形成器を通過するポリマー物質と発泡剤との混合物(好ましくは単一相溶液)
を少なくとも約0.1GPa/秒の圧力低下速度にさらすように組み立て・配置構成さ
れている。好ましい実施態様においては、核形成器は、混合物を、少なくとも約
0.3GPa/秒の速度の、さらに好ましくは少なくとも約0.5GPa/秒の速度の、そして
さらに好ましくは少なくとも約1GPa/秒の速度の圧力低下にさらす。幾つかの実
施態様においては、例えば3 GPa/秒、5 GPa/秒、または7 GPa/秒等のかなり高い
圧力低下速度にさらすことができる。当業者であれば、本明細書の開示内容およ
び前記の国際特許出願に基づいて、望ましい圧力低下速度を生成させるための核
形成器を選択することができる。核形成器66は、区域50の下流でモールド37の上
流の種々の場所に配置することができる。好ましい実施態様においては、核形成
器が、押出機を成形チャンバーに連結しているノズルを画定するように、また核
形成ポリマー放出端部70が成形チャンバー37のオリフィスを画定するように、核
形成器66をモールド37と直接流体連通する状態にて配置する。一組の実施態様に
よれば、本発明は、モールドの上流に核形成器を配置することにある。連続押出
の実施態様においては、核形成器66が直接そのまま造形ダイになってもよいし、
あるいは造形ダイの一体部分を形成してもよい。ブロー成形ポリマー加工装置を
具体化しているシステムでは、核形成器が、あとでブロー成形されるパラシン(p
arasin)を形成するよう設計された環状ダイになってもよいし、あるいは環状ダ
イの一体部分を形成してもよい。
【0046】 核形成器66は、可変の断面寸法を有するように組み立て・配置された核形成通
路67(すなわち、断面が調節できる通路)を含んでよい。可変断面の核形成通路に
よって、所望の核形成密度を得られるよう、通過する流体ポリマー物質流れの圧
力低下速度を変えることができる。
【0047】 ある実施態様においては、長さに沿って断面寸法が変わる核形成通路が使用さ
れる。特に、下流方向に断面寸法が減少する核形成通路は、圧力低下速度を大幅
に増大させることができる。他の代表的な核形成器が、前記の国際特許公開WO98
/08667において説明されている。
【0048】 射出成形の実施態様においては、ポリマー物質/発泡剤混合物(好ましくは単一
相溶液)である装入物をアキュムレータ中に蓄積し、次いでモールド中に射出す
ることができ、この射出中に核形成を起こさせる。往復スクリューが使用される
場合は、アキュムレータが押出機バレルの遠位区域を画定することができる。あ
るいは別個のアキュムレータ(図示せず)を押出機のバレルに連結して、物質をバ
レルからアキュムレータ中に導入し、そして物質をアキュムレータからモールド
中に射出することもできる。このような集成体が、前記の国際特許公開WO98/315
21に記載されている。
【0049】 前述したように、本発明は、極めて低いレベルの発泡剤を使用して微孔質物質
を製造することを含む。具体的には、図1に示すようなポリマー加工装置におい
て、ポリマー物質中に発泡剤を、ポリマー/発泡剤混合物の重量を基準として約0
.08重量%の量にて導入しつつ、ポリマー物質を下流に移送する。他の実施態様に
おいては、発泡剤が混合物中に、約0.065重量%未満の量にて、または約0.05重量
%未満の量にて、または約0.04重量%未満の量にて、または約0.03重量%未満の量
にて存在してよい。
【0050】 このような低発泡剤レベルでのポリマー微孔質物質の製造がうまくいったのは
驚くべきことである。たとえ核形成剤を使用しているとしても、0.1%よりかなり
低い発泡剤レベルにおいて、小さな気泡が得られるように充分な核形成が起こる
、ということは驚くべきことである。従来の(非微孔質の)ポリマー発泡において
は、核形成剤を極めて低い発泡剤レベルと組合せて使用すると、一般には小さな
気泡が得られない。しかしながら、前述のような極めて低い気体レベルでの微孔
質ポリマー発泡の場合、所望により、核形成剤および微孔質発泡に付きものの高
い圧力低下速度と組合せると、良好な微孔質物品が得られる。
【0051】 システム30および他のシステムは、発泡剤とポリマー物質との混合物(好まし
くは単一相溶液)を形成するように設計することができ、この混合物を少なくと
も約10ポンド/時の速度にて下流に移送することができる。他の実施態様におい
ては、本発明の装置は、少なくとも約20、40、または60ポンド/時の速度で混合
物を下流に移送することができる。これらの速度は、例えば連続押出においては
連続的に生じ、例えば射出成形においては間欠的に生じる。これらの比較的高い
流量は、ミキシング・セクション60を含んだスクリューが発泡剤(好ましくは超
臨界発泡剤)とポリマー物質とを、例えば連続押出の場合のように連続的に、あ
るいは例えば射出成形の場合のように間欠的に激しく混合するときに達成するこ
とができる。これらの比較的高い流量は、ミキシング・セクション60を含んだス
クリューが発泡剤(好ましくは超臨界発泡剤)とポリマー物質とを激しく混合する
場合に達成することができる。発泡剤をポリマー物質中に導入し、発泡剤注入後
の約10分以内に、発泡剤がポリマー物質と発泡剤との単一相溶液の一部を形成す
るのが好ましい。単一相溶液は、約5分以内に形成されるのが好ましく、約1分以
内に形成されるのがさらに好ましく、そして約30秒以内に形成されるのがさらに
好ましい。ミシング後で核形成の前に、非核形成状態の単一相溶液を保持するた
めに、発泡剤/ポリマー混合物を、注入場所の下流で核形成器の上流において、
約1500psi以下だけ変化するような圧力下にて保持する。この区域の圧力は、約2
500psi以下だけ変化するのがさらに好ましい。
【0052】 このような低い発泡剤レベルで充分な核形成が得られるというこの驚くべき能
力は、下記のように説明することができる。特定の理論に拘束されるつもりはな
いが、高い圧力低下速度に付きものの剪断フィールド(shear field)を存在させ
ることによって、物質中に存在する核形成剤の核形成能力を高めることができる
、と本発明者らは考えている。さらに、少量の発泡剤が使用されるとき、気泡の
相互連結はより少なくなり、小さな気泡サイズが保持される。相互連結がより少
ないのは、速やかな気泡成長に対して利用できる発泡剤の量がより少ないためで
ある(発泡剤のレベルがより高いと、気泡が互いに衝突して合体もしくは相互連
結を引き起こすことがある)。
【0053】 より低い発泡剤レベルが微孔質物品においてより良好な表面特性をもたらすと
いうのが本発明の特徴であり、これは、物質から拡散して表面外観を悪化させる
発泡剤がより少ないからである。
【0054】 本発明はさらに、表面にソリッド部分を含んだ発泡成形品を製造するためのシ
ステムと方法を提供する。これらソリッド部分の表面の少なくとも一部は、ヒト
の肉眼に見えるようなスプレー(splay)や渦を含まない。溶融物(melt)の温度、
モールド温度、および発泡剤の濃度が、発泡剤がソリッド部分の表面から拡散で
きるよう最適化され、従って表面が実質的に気泡もたないスキン層を含む場合に
、極めて平滑な成形品を製造することができる。このスキン層は本質的に固体ポ
リマーであり、従ってこの部分は、ヒトの肉眼にとっては固体ポリマーとして見
える。発泡ポリマー物質におけるスプレーと渦は、モールド壁に対してひきづら
れていく表面でのバブルによって引き起こされる。温度制御によって表面でのバ
ブルが除去されれば、スプレーと渦が避けられる。これらの実施態様においては
、気泡を含まないソリッドポリマー物質の外側スキンを有していて、発泡物質の
平均気泡サイズの少なくとも3倍の厚さの外側スキンを有する成形品が製造され
る。外側スキンの厚さは、発泡物質の平均気泡サイズの少なくとも約5倍である
のが好ましい。本発明に従って目に見えるスプレーや渦を含まない成形品を製造
できるもう一つの理由は、本発明者らによれば、超臨界流体発泡剤の拡散速度が
一般的な発泡剤の拡散速度より速やかであると考えられることであり、従って物
品の表面にて拡散が起こって、前述のようにソリッドスキン層が形成されると考
えられる。
【0055】 本発明によれば、ヒトの肉眼で(すなわち、光学顕微鏡や他の機器を使用せず
に)見える表面欠陥を含まない平滑な表面を有する押出微孔質物品、射出成形微
孔質物品、およびブロー成形微孔質物品を製造することができる。これらの物品
は、表面をその平面状態から100ミクロン以上そらせるような表面欠陥を含まな
い。これらの物品は、表面をその平面状態から70ミクロン以上そらせるような表
面欠陥を含まないのが好ましく、50ミクロン以上そらせるような表面欠陥を含ま
ないのがさらに好ましく、そして30ミクロン以上そらせるような表面欠陥を含ま
ないのがさらに好ましい。この説明は、当業者であれば理解できるものであり、
さらに図3〜5(下記の実施例1に対応する)を参照すれば理解しやすいものとなる
。図3と4は、押出シートのそれぞれ倍率20Xと50XのSEM画像である。図5は、同じ
シートの断面の、倍率200XでのSEM画像である。図5の画像は、区域A(断面の一部
の画像)および区域B(断面に対して垂直で該断面から広がっている物品の表面の
画像)を含む。区域Aと区域Bとの境界は、断面が表面と突き当たるエッジである
。図3〜5からわかるように、本発明の方法によれば、極めて平滑な表面を有し、
肉眼で見えるスプレーや渦を含まず、そして前述のような大きな表面欠陥をもた
ない微孔質物品が得られる。
【0056】 本明細書の開示内容より以前においては、0.1%未満(例えば0.08%以下)の発泡
剤レベルでは、物品の気泡サイズが許容できないレベルにまで増大し、物品のボ
イド体積が減少し、最終的にはゼロ-ソリッド物質(zero-solid material)に近づ
く(相対的な意味合いから言えば、0.08重量%の発泡剤は0.1%の発泡剤よりかなり
少ない)。例えば、“Introduction to Structural Foam, Semerdjiev, Society
of Plastics Enginerrs, Inc.(1982)”(該文献を参照により本明細書に含める)
を参照。しかしながら、本発明の1つの態様は、事実はこのようではないという
こと、すなわち、本明細書に記載のボイド体積レベルにて、また約0.08%以下の
発泡剤レベルにて微孔質物質を製造することができる、という発見を含んでいる
。このような極めて少ない量は、気泡膨張のための不充分な駆動力による限られ
た気泡成長によって発泡される、という考え方が提唱されている。すなわち、核
形成が起こり、次いで大きな気泡が形成されるには不充分なガスによる極めて限
定された気泡成長が起こる。従来技術による多くの研究(例えば、前記の米国特
許第4,473,665号)は、核形成された溶融ポリマー物質を急速に凍結させて気泡の
成長を停止させることに関するものであるが、本発明によれば、極めて低いレベ
ルの発泡剤が、こうした必要性を減少させるか又は必要性をなくす。なぜなら、
かなりの気泡の成長を引き起こすには不充分な発泡剤しか存在しないからである
【0057】 本発明のこれらの実施態様および他の実施態様の機能と利点は、下記の実施例
を読めばより深く理解できるであろう。下記の実施例は本発明の利点を例示する
ためのものであって、本発明の全ての範囲を示しているわけではない。
【0058】 実施例1: 微孔質発泡PVC形材の押出を行うための低レベル発泡剤の使用 改良したバレルが組み込まれている特殊なスクリュー設計の70mmIDE逆転二軸
スクリュー押出機を使用して微孔質発泡形材を製造した。バレルを、長さ対直径
の比が30:1となるように8D(8x70, または560mm)長くした。微孔質フォームの設
計原理に従って逆転スクリューに改良を加えて、窒素注入の個所に充分な圧力を
与え、窒素をポリマーメルト流れの全体にわたって均一に分散させた。
【0059】 標準的な滑剤パッケージと1.46g/ccのソリッド密度を有する、炭酸カルシウム
が充填されていて可塑剤の入っていないポリ(塩化ビニル)配合物を押出機のホッ
パーに装入した。スクリューを19回転/分の速度で回転させて75kg/時の処理量と
した。
【0060】 バレルの各側に配置されている2つの注入ポートを介して加圧状態の窒素ガス
をバレル中に注入した。インジェクターはそれぞれ、直径0.5mmの孔を175個有す
る集成体で構成された。ガスのポンプ移送・計量システムを使用して窒素の流量
を0.035kg/時に制御し、窒素のレベルをポリマーの0.047重量%とした。圧力トラ
ンスデューサを使用してガス注入個所のすぐ後の圧力を測定し、144バール(2200
psi)の値を得た。同様に、押出機端部の圧力は255バール(4200psi)であった。メ
ルト温度プローブを使用してガス注入個所のポリマーメルト流れの温度を測定し
、188℃(370°F)の値を得た。
【0061】 標準的なドライ・キャリブレーション(減圧)技術を使用して、押出物を所望の
寸法に較正した。物品の寸法はおよそ、幅100mm×高さ10mmであった。壁厚は約0
.4〜0.5mmであった。次いでパーキン・エルマー密度計を使用して形材を測定し
て、平均断面密度が1.24g/cc(ソリッドから15%の減少)という値を得た。液体窒
素中で破砕して金を被覆したサンプルに対して走査型電子顕微鏡法を施して、フ
ォームの気泡構造を明らかにした。平均気泡直径を測定して35〜45ミクロン(物
品に対するサンプルの場所によって異なる)の値を得た。
【0062】 図3〜5は、本実施例に従って製造した物品のSEM画像である。 実施例2: 少量の発泡剤を使用した射出成形ポリアミド 溶融ポリマーを40mm直径のプランジャー中に供給する32:1 l/d, 40mm可塑化ユ
ニットを組み込んだ二段式射出成形機(エンゲル・マニュファクチャー)を使用し
て、ガラスと無機物を40%充填したポリアミド6を加工した。ばね荷重式のボール
チェックジョイナー集成体によってプランジャーと可塑化ユニットを連結し、一
般には空圧駆動の逆止めノズルを介してプランジャーをモールド中に差し込んだ
。ポリマーを可塑化させながら、0.08重量%の超臨界状態の窒素を、供給セクシ
ョンから約18直径にて可塑化ユニット中に注入した。直径0.02インチの176個の
オリフィスと作動制御弁とを収容している放射状に配置された1つのポートを使
用してこの操作を行って発泡剤の質量流量を計量し、0.04ポンド/時の値を得た
【0063】 全サイクル中、ポリマーと超臨界窒素との均一な単一相溶液を少なくとも2000
psiの圧力下に保持して単一相溶液の状態を保持した。単一相溶液を、低温ラン
ナーを有する小さなトリム・ピース(trim piece)中に、5.0インチ/秒の注入速度
および1209psigの油圧にて注入した。得られた成形品とランナーの重量は109.5g
であり、ソリッド成形品とランナーの重量より5%少なかった。これら成形品の気
泡構造は直径が40ミクロン未満であった。
【0064】 実施例3: 少量の発泡剤を使用した射出成形ポリアミド6 実施例2において使用した物質を、32:1 l/d, 105mm可塑化ユニット(注入プラ
ンジャーとしても作用する)を組み込んだ往復スクリュー射出成形機(エンゲル・
マニュファクチャー)にて加工した。ポリマーを可塑化させながら、0.06重量%の
超臨界状態の窒素を、供給セクションから約20直径にて可塑化ユニット中に注入
した。直径0.02インチの176個のオリフィスと作動制御弁とを収容している放射
状に配置された1つのポートを使用してこの操作を行って発泡剤の質量流量を計
量し、0.60ポンド/時の値を得た。
【0065】 全サイクル中、ポリマーと超臨界窒素との均一な単一相溶液を少なくとも2000
psiの圧力下に保持して単一相溶液の状態を保持した。単一相溶液を、低温ラン
ナーシステム(a cold runner system)を介して、5.3インチ/秒の注入速度および
2333psigの油圧にて2キャビティ・トリム・ベゼル(a two cavity trim bezel)中
に注入した。得られた成形品とランナーの重量は654.4gであり、ソリッド成形品
とランナーの重量より15%少なかった。これら成形品の気泡構造は直径が40ミク
ロン未満であった。
【0066】 実施例4: 少量の発泡剤を使用した射出成形ポリアミド6/6 ガラス繊維を15%および無機物質を25%充填したポリアミド6/6を、注入プラン
ジャーとしても作用する32:1 l/d, 105mm可塑化ユニットを組み込んだ往復スク
リュー射出成形機(エンゲル・マニュファクチャー)にて加工した。ポリマーを可
塑化させながら、0.07重量%の超臨界状態の窒素を、供給セクションから約20直
径にて可塑化ユニット中に注入した。直径0.02インチの176個のオリフィスと作
動制御弁とを収容している放射状に配置された1つのポートを使用してこの操作
を行って発泡剤の質量流量を計量した。
【0067】 全サイクル中、ポリマーと超臨界窒素との均一な単一相溶液を少なくとも2000
psiの圧力下に保持して単一相溶液の状態を保持した。単一相溶液を、低温ラン
ナーシステムを含んだ2キャビティ・ミラー・ブラケット・モールド(a two cavi
ty mirror bracket mold)中に、3.53インチ/秒の注入速度および2149psigの油圧
にて注入した。得られた成形品の重量は304gであり、ソリッド成形品の重量より
7.0%少なかった。これら成形品の気泡構造は直径が40ミクロン未満であった。
【0068】 当業者であれば、本明細書に記載の全てのパラメーターは例示のためのもので
あって、実際のパラメーターは、本発明の方法と装置が使用される特定の用途に
依存する、ということが容易にわかるであろう。従って、理解しておかなければ
ならないことは、前記の実施態様が単に例として記載されていること、また特許
請求の範囲およびそれに対する等価物の範囲内において、本発明は、本明細書に
記載の特定の態様以外の態様にて実施することができる、ということである。特
許請求の範囲における“含む(including)”、“有する(carrying)”、および“
有する(having)”は、“含む(comprising)”を意味しているが、これに限定され
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、微孔質射出込成形システムまたは微孔質押込成形システムを示してお
り、本発明に従って低発泡剤レベルで使用するための1つの集成体を示している
【図2】 図2は、複数孔を有する好ましい発泡剤供給オリフィス集成体と図1のシステム
で使用するための押出スクリューを示している。
【図3】 図3は、押出微孔質物質の表面の走査型電子顕微鏡(SEM)画像の、倍率20倍のフ
ォトコピーである。
【図4】 図4は、図3の物品のSEM画像の、倍率50倍のフォトコピーである。
【図5】 図5は、図3と図4の物品の断面の一部、および物品の表面が断面と合うときの
物品表面の一部の、倍率200倍のフォトコピーである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE,TR),OA(BF ,BJ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW, ML,MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,G M,KE,LS,MW,MZ,SD,SL,SZ,TZ ,UG,ZW),EA(AM,AZ,BY,KG,KZ, MD,RU,TJ,TM),AE,AG,AL,AM, AT,AU,AZ,BA,BB,BG,BR,BY,B Z,CA,CH,CN,CR,CU,CZ,DE,DK ,DM,DZ,EE,ES,FI,GB,GD,GE, GH,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,J P,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR ,LS,LT,LU,LV,MA,MD,MG,MK, MN,MW,MX,MZ,NO,NZ,PL,PT,R O,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ ,TM,TR,TT,TZ,UA,UG,UZ,VN, YU,ZA,ZW (72)発明者 ブリザード,ケント・ジー アメリカ合衆国マサチューセッツ州01721, アシュランド,エリオット・ストリート 221 Fターム(参考) 4F074 AA36 AA71 AC26 BA32 BA33 BA35 BA53 BA86 CA22 DA02 DA03 DA06 DA24

Claims (54)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリマー加工装置内にてポリマー物質を下流方向に移送する
    工程; 周囲条件下で気体である発泡剤をポリマー物質中に導入し、ポリマー物質と発
    泡剤との混合物を作製する工程、このとき前記発泡剤は、約0.08重量%未満の量
    にて前記混合物中に存在する; および 前記ポリマー物質から微孔質物品を形成する工程; を含む、微孔質物品を形成する方法。
  2. 【請求項2】 前記発泡剤が前記混合物中に約0.065重量%未満の量にて存在
    する、請求項1記載の方法。
  3. 【請求項3】 前記発泡剤が前記混合物中に約0.05重量%未満の量にて存在
    する、請求項1記載の方法。
  4. 【請求項4】 前記発泡剤が前記混合物中に約0.04重量%未満の量にて存在
    する、請求項1記載の方法。
  5. 【請求項5】 前記発泡剤が前記混合物中に約0.03重量%未満の量にて存在
    する、請求項1記載の方法。
  6. 【請求項6】 前記微孔質物品が、残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応
    副生物を、約0.1重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的
    に見られる量より少ない量にて含む、請求項1記載の方法。
  7. 【請求項7】 発泡剤とポリマー物質との単一相溶液を形成することをさら
    に含む、請求項6記載の方法。
  8. 【請求項8】 前記単一相溶液を溶解度の変化をきたす条件にさらして、前
    記単一相溶液中に核形成部位を生成させることによって、前記単一相溶液に核を
    形成させることを含む、請求項7記載の方法。
  9. 【請求項9】 前記単一相溶液を急激な圧力低下にさらすことを含む、請求
    項8記載の方法。
  10. 【請求項10】 前記単一相溶液を少なくとも約0.1GPa/秒の圧力低下速度
    の圧力低下にさらすことを含む、請求項9記載の方法。
  11. 【請求項11】 前記単一相溶液を少なくとも約1GPa/秒の圧力低下速度の
    圧力低下にさらすことを含む、請求項9記載の方法。
  12. 【請求項12】 前記単一相溶液を、少なくとも約106部位/cm3の密度にて
    核形成部位を生成するに足る圧力低下速度の圧力低下にさらすことを含む、請求
    項9記載の方法。
  13. 【請求項13】 前記単一相溶液を制約物を含んだ核形成器に通すことによ
    って前記単一相溶液に連続的に核を形成させることを含む、請求項9記載の方法
  14. 【請求項14】 前記単一相溶液を、ポリマー加工装置内にて少なくとも約
    20ポンド/時の速度で移送することを含む、請求項7記載の方法。
  15. 【請求項15】 ポリマー加工装置内にて少なくとも約10ポンド/時の速度
    で流れているポリマー物質中に発泡剤を導入すること、および約1分未満の時間
    で単一相溶液を生成させることを含む、請求項7記載の方法。
  16. 【請求項16】 押出機スクリューを収容していて、発泡剤の供給源に連結
    されたオリフィスを有する押出機バレルを供給すること; および各オリフィスに
    対してスクリューがあるフライトで通過し、これにより少なくとも0.5回通過/秒
    の速度でのフライトによって各オリフィスが閉じたり再び開いたりするよう、ス
    クリューを回転させながら発泡剤をオリフィスを通してバレル中に注入すること
    ; を含む、請求項7記載の方法。
  17. 【請求項17】 押出機スクリューを収容していて、発泡剤の供給源に連結
    された少なくとも約100個のオリフィスを有する押出機バレルを供給すること;
    およびバレル内にてスクリューを回転させながら発泡剤をオリフィスを通してバ
    レル中に注入すること; を含む、請求項7記載の方法。
  18. 【請求項18】 発泡剤を装置の注入個所にてポリマー物質中に導入するこ
    と; およびこれにより得られる混合物を、注入個所より下流で且つ装置の核形成
    区域より上流にて約1500psi以下だけ変化する圧力下に保持すること; を含む、
    請求項1記載の方法。
  19. 【請求項19】 平均サイズが約50ミクロン未満の気泡を有する微孔質物品
    を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  20. 【請求項20】 平均サイズが約30ミクロン未満の気泡を有する微孔質物品
    を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  21. 【請求項21】 平均サイズが約20ミクロン未満の気泡を有する微孔質物品
    を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  22. 【請求項22】 少なくとも約5%のボイド体積を有する微孔質物品を形成す
    ることを含む、請求項1記載の方法。
  23. 【請求項23】 少なくとも約10%のボイド体積を有する微孔質物品を形成
    することを含む、請求項1記載の方法。
  24. 【請求項24】 少なくとも約15%のボイド体積を有する微孔質物品を形成
    することを含む、請求項1記載の方法。
  25. 【請求項25】 少なくとも約20%のボイド体積を有する微孔質物品を形成
    することを含む、請求項1記載の方法。
  26. 【請求項26】 少なくとも約30%のボイド体積を有する微孔質物品を形成
    することを含む、請求項1記載の方法。
  27. 【請求項27】 少なくとも約50%のボイド体積を有する微孔質物品を形成
    することを含む、請求項1記載の方法。
  28. 【請求項28】 前記形成工程が微孔質物品を連続的に押し出すことを含む
    、請求項1記載の方法。
  29. 【請求項29】 前記形成工程が微孔質物品を成形することを含む、請求項
    1記載の方法。
  30. 【請求項30】 前記形成工程が微孔質物品をブロー成形することを含む、
    請求項1記載の方法。
  31. 【請求項31】 前記形成工程が微孔質物品を射出成形することを含む、請
    求項1記載の方法。
  32. 【請求項32】 成形チャンバーに連結されたアキュムレータ中に混合物を
    蓄積し、混合物をアキュムレータから成形チャンバー中に射出して微孔質物品を
    形成することを含む、請求項31記載の方法。
  33. 【請求項33】 発泡剤とポリマー物質との単一相溶液をアキュムレータ中
    に蓄積すること; および単一相溶液に核を形成させながら単一相溶液をアキュム
    レータから成形チャンバー中に射出すること; を含む、請求項31記載の方法。
  34. 【請求項34】 少なくとも約106核形成部位/cm3を生成させるに足る核形
    成速度にて単一相溶液に核を形成させることを含む、請求項33記載の方法。
  35. 【請求項35】 発泡剤とポリマー物質との単一相溶液を形成すること; お
    よび単一相溶液に核を形成させながら単一相溶液をモールド中に射出すること;
    を含む、請求項31記載の方法。
  36. 【請求項36】 前記アキュムレータが、ポリマー加工スクリューの下流に
    て押出機のバレル内に配置されている、請求項32記載の方法。
  37. 【請求項37】 前記ポリマー加工装置が、押出機スクリューを収容してい
    る押出機バレルを含み、前記アキュムレータが、押出機バレルとは別個になって
    いて、押出機バレルと連結されている、請求項32記載の方法。
  38. 【請求項38】 前記発泡剤が大気ガスを含む、請求項1記載の方法。
  39. 【請求項39】 前記発泡剤が二酸化炭素を含む、請求項1記載の方法。
  40. 【請求項40】 前記発泡剤が二酸化炭素からなる、請求項1記載の方法。
  41. 【請求項41】 二酸化炭素をポリマー物質中に導入して混合物を作製する
    こと; および前記混合物を、二酸化炭素が超臨界流体となるような条件下にて保
    持すること; を含む、請求項40記載の方法。
  42. 【請求項42】 二酸化炭素をポリマー物質中に導入して混合物を作製する
    こと; および前記混合物を、二酸化炭素が超臨界流体となるような条件下にて保
    持すること; を含む、請求項39記載の方法。
  43. 【請求項43】 発泡剤をポリマー物質中に導入して混合物を作製すること
    ; および前記混合物を、発泡剤が超臨界流体となるような条件下にて保持するこ
    と; を含む、請求項1記載の方法。
  44. 【請求項44】 残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を、約0.1
    重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に見られる量よ
    り少ない量にて含有する微孔質物品を形成することを含む、請求項1記載の方法
  45. 【請求項45】 残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を、約0.05
    重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に見られる量よ
    り少ない量にて含有する微孔質物品を形成することを含む、請求項1記載の方法
  46. 【請求項46】 残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を、約0.01
    重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に見られる量よ
    り少ない量にて含有する微孔質物品を形成することを含む、請求項1記載の方法
  47. 【請求項47】 残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を、約0.00
    5重量%以上の化学発泡剤を使用して発泡した物品において本質的に見られる量よ
    り少ない量にて含有する微孔質物品を形成することを含む、請求項1記載の方法
  48. 【請求項48】 残留化学発泡剤または化学発泡剤の反応副生物を実質的に
    含まない微孔質物品を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  49. 【請求項49】 ヒトの肉眼で見えるような表面欠陥がなくて、且つ表面を
    平面から100ミクロンより多くそらせるような表面欠陥のない、平滑な表面を有
    する微孔質ポリマー物品を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  50. 【請求項50】 ヒトの肉眼で見えるような表面欠陥がなくて、且つ表面を
    平面から50ミクロンより多くそらせるような表面欠陥のない、平滑な表面を有す
    る微孔質ポリマー物品を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  51. 【請求項51】 ヒトの肉眼で見えるような表面欠陥がなくて、且つ表面を
    平面から30ミクロンより多くそらせるような表面欠陥のない、平滑な表面を有す
    る微孔質ポリマー物品を形成することを含む、請求項1記載の方法。
  52. 【請求項52】 ヒトの肉眼で見えるような表面欠陥がなくて、且つ表面を
    平面から100ミクロンより多くそらせるような表面欠陥のない、平滑な表面を有
    する微孔質ポリマー物品を含んだ物品。
  53. 【請求項53】 前記微孔質ポリマー物品が、表面を平面から50ミクロンよ
    り多くそらせるような表面欠陥を含まない、請求項52記載の物品。
  54. 【請求項54】 前記微孔質ポリマー物品が、表面を平面から30ミクロンよ
    り多くそらせるような表面欠陥を含まない、請求項52記載の物品。
JP2001586016A 2000-05-25 2001-02-09 少量の発泡剤を使用するポリマーフォーム加工 Pending JP2003534409A (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US57908000A 2000-05-25 2000-05-25
US09/579,080 2000-05-25
US09/732,336 2000-12-07
US09/732,336 US6958779B2 (en) 1999-12-13 2000-12-07 Digital camera
PCT/US2001/040071 WO2001089794A1 (en) 2000-05-25 2001-02-09 Polymer foam processing with low blowing agent levels

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003534409A true JP2003534409A (ja) 2003-11-18

Family

ID=27077655

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001586016A Pending JP2003534409A (ja) 2000-05-25 2001-02-09 少量の発泡剤を使用するポリマーフォーム加工

Country Status (7)

Country Link
EP (1) EP1283767B1 (ja)
JP (1) JP2003534409A (ja)
CN (1) CN1174845C (ja)
AT (1) ATE347478T1 (ja)
AU (1) AU2001251685A1 (ja)
DE (1) DE60125030T2 (ja)
WO (1) WO2001089794A1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FR2839946B1 (fr) 2002-05-24 2004-12-24 Dassault Aviat Ensemble composite de lancement d'une charge utile dans l'espace
CN102049076A (zh) * 2010-12-02 2011-05-11 山东威高集团医用高分子制品股份有限公司 一次性使用注射器微孔发泡成型配件
DE102012108705B4 (de) 2012-09-17 2020-01-09 Mondi Ag Kunststofffolie
TWI667285B (zh) 2013-10-18 2019-08-01 德商巴斯夫歐洲公司 膨脹熱塑性彈性體之製造
EP2815879A3 (de) 2014-09-02 2015-04-29 Mondi Consumer Packaging Technologies GmbH Polyethylen-Coextrusionsfolie
ES2586155T3 (es) 2014-09-02 2016-10-11 Mondi Consumer Packaging Technologies Gmbh Lámina multicapa de plástico
US20160089852A1 (en) * 2014-09-29 2016-03-31 Mucell Extrusion, Llc Multi-layer thermoformed polymeric foam articles and methods
EP3364935B1 (en) 2015-10-22 2019-11-20 The Procter and Gamble Company Barrier patch of a foamed film and methods of improving skin appearance
CN106273196A (zh) * 2016-09-27 2017-01-04 黄吉人 可控制间歇运行的挤出发泡系统
KR20230079422A (ko) * 2020-09-30 2023-06-07 바스프 에스이 성형 물품의 제조 방법

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4229395A (en) * 1976-03-13 1980-10-21 Asahi-Dow Limited Method for injection molding thick-walled articles
US5866053A (en) * 1993-11-04 1999-02-02 Massachusetts Institute Of Technology Method for providing continuous processing of microcellular and supermicrocellular foamed materials

Also Published As

Publication number Publication date
EP1283767A1 (en) 2003-02-19
CN1174845C (zh) 2004-11-10
EP1283767B1 (en) 2006-12-06
DE60125030T2 (de) 2007-06-28
ATE347478T1 (de) 2006-12-15
AU2001251685A1 (en) 2001-12-03
DE60125030D1 (de) 2007-01-18
WO2001089794A1 (en) 2001-11-29
CN1430548A (zh) 2003-07-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6593384B2 (en) Polymer foam processing with low blowing agent levels
EP1264672B1 (en) Injection molding of microcellular material
US8137600B2 (en) Injection molding of polymeric material
US6169122B1 (en) Microcellular articles and methods of their production
US20020024165A1 (en) Methods for manufacturing foam material including systems with pressure restriction element
EP1126959B1 (en) Molded polymeric article
JP2003534409A (ja) 少量の発泡剤を使用するポリマーフォーム加工
US20020147244A1 (en) Injection-molded crystalline/semicrystalline material
JP4726298B2 (ja) 射出成形された微孔質低密度ポリマー材料を含む成形ポリマー材料
WO2002026485A1 (en) Thin wall injection molding
KR20030005389A (ko) 낮은 수준의 발포제를 사용한 중합성 발포체 가공법
AU2032602A (en) Injection molding of microcellular material