JP4294786B2 - カイロ用粘着シート、その収容袋及びその使捨てカイロ - Google Patents

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【0001】
【発明の技術分野】
本発明は、下着等の衣類などに接着保持できるようにした使捨てカイロを形成するための接着保持性に優れるカイロ用粘着シート及びその収容袋と当該カイロに関する。
【0002】
【従来の技術】
通気発熱性組成物の収容袋に粘着シートを用いてその粘着層を介し下着等に接着して所望箇所を暖めうるようにした使捨てカイロが普及している。従来、その粘着層としては、アクリル系粘着剤からなるものが知られていた。しかしながら、粘着剤の溶液を塗布したのち溶剤を乾燥させる必要があり、製造効率に乏しい難点があった。
【0003】
【発明の技術的課題】
本発明者は、前記に鑑みて溶剤を用いることなく塗工できるスチレン系ホットメルト型粘着剤にて粘着層を形成することを試みた。しかし、カイロの使用開始時における低温(通常10℃以下)での接着力と発熱時の高温(通常40〜60℃)での接着力とをバランスさせることが困難で、低温での接着力を高めると発熱時に接着力不足で衣類等より剥離落下し、高温での接着力を高めると使用開始時の接着力に不足して衣類等に接着保持させることが困難な問題点のあることが判明した。
【0004】
本発明は、スチレン系ホットメルト型粘着剤の無溶剤塗工性及びそれによるカイロ用粘着シートの良好な量産性を生かしつつ、低温及び高温での接着力に優れて使用開始時から発熱終了時まで衣類等に良好に接着保持させることができて剥離落下を生じにくい使捨てカイロを形成できるカイロ用粘着シートの開発を課題とする。
【0005】
【課題の解決手段】
本発明は、使捨てカイロの形成に用いる粘着シートであり、接着力の温度特性が相違する2種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤をその種類毎に区分して縦又は横方向のストライプ状にパターン塗工してなる粘着層を基材シートの片面に有し、前記種類毎に区分した粘着層が等面積の割合で縦又は横方向の中心に対して対称に配置されていることを特徴とするカイロ用粘着シート、及びその粘着層をセパレータにて仮着カバーした前記カイロ用粘着シートと通気性基材とを袋状に接着処理してなることを特徴とする収容袋、並びにその収容袋の内部に通気発熱性組成物を収容してなることを特徴とする使捨てカイロを提供するものである。
【0006】
【発明の効果】
本発明によれば、低温接着力に優れる粘着層と高温接着力に優れる粘着層が役割分担して使用開始時の低温及び発熱時の高温において優れた接着力を発揮し、使用開始時から発熱終了時まで衣類等に良好に接着保持させることができて剥離落下を生じにくい使捨てカイロを得ることができ、かつスチレン系ホットメルト型粘着剤の無溶剤塗工性の利点を生かしてカイロ用粘着シートを量産性よく効率的に製造することができる。
【0007】
【発明の実施形態】
本発明によるカイロ用粘着シートは、接着力の温度特性が相違する2種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤をその種類毎に区分して縦又は横方向のストライプ状にパターン塗工してなる粘着層を基材シートの片面に有し、前記種類毎に区分した粘着層が等面積の割合で縦又は横方向の中心に対して対称に配置されているものからなり、使捨てカイロの形成に用いるものである。その例を図1に示した。1が基材シート、2が粘着層で、21,22が接着力の温度特性が相違する領域である。また3は、セパレータである。
【0008】
基材シートとしては、ポリマーフィルム、それと不織布や織布等のラミネート体などの適宜なものを用いうる。基材シートは、通気性を有してもよいし、有しなくてもよい。好ましく用いうる基材シートとしては、例えば収容袋を形成するための通気性基材との接着面がヒートシール性の良好なフィルムからなり、裏面が粘着層と良接着性のフィルム等からなるものである。
【0009】
前記した好ましく用いうる基材シートの具体例としては、図1の例の如くヒートシール層11とポリマーフィルムや不織布等からなるベース層12が少なくとも表裏面を形成するようにラミネートしたものなどがあげられる。かかるラミネート方式等による複合シート化は、前記表裏面でのヒートシール性や粘着層との密着性の達成に加えて、シート全体としての耐熱性や機械的強度の付与等の望ましい性能の付与にも有利である。
【0010】
前記のヒートシール層やベース層の形成材については特に限定はなく、適宜なものを用いうる。ちなみにヒートシール層の形成材としては、例えばエチレン・酢酸ビニル共重合体やエチレン・エチルアクリレート共重合体、エチレン・メタアクリレート共重合体や低密度ないし超低密度ポリエチレン、就中、直鎖状低密度ポリエチレンの1種又は2種以上の混合物などがあげられる。ヒートシール性や滑り性(作業の円滑性)、ブロッキング性や強度などの点より特に好ましく用いうるものは、メタロセン触媒を用いて重合処理してなるメタロセンポリエチレン、就中、その直鎖状低密度物ないし他の低密度物である。
【0011】
ヒートシール層は、その層を介し多孔質フィルム等からなる通気性基材とヒートシールすることを目的とする。従って図1の例の如く、ヒートシール層11は通例、基材シートの外表面に配置される。ヒートシール層の厚さは、接着強度などに応じて適宜に決定しうるが一般には5〜100μm、就中10〜80μm、特に15〜60μmとされる。
【0012】
一方、ベース層の形成材としては、例えば直鎖状若しくはその他の低密度ポリエチレンや中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレンや超高分子量ポリエチレン、ポリプロピレンの如きポリオレフィン、又はエチレン・プロピレン共重合体やエチレン・プロピレン・ジエン共重合体の如きオレフィン系共重合体、オレフィン・エチルアクリレート共重合体の如きオレフィン・(メタ)アクリレート共重合体やオレフィン・メタクリル酸共重合体の如きオレフィン・(メタ)アクリル酸共重合体、オレフィン・酢酸ビニル共重合体等のエチレンやプロピレンの如きオレフィンと他の適宜なビニル系モノマーの1種又は2種以上とからなるオレフィン・ビニル系共重合体、あるいはそれらの2種以上を併用した混合物などのオレフィン系ポリマーが好ましく用いうる。なお例えばポリエステル等のポリオレフィンないしオレフィン・ビニル系共重合体以外のポリマーを併用したものであってもよい。
【0013】
ヒートシールする際の予熱過程での皺付き等の熱変形や伸びによる皺付きの防止、収縮によるカールの防止などの点より好ましく用いうるオレフィン系ポリマーは、DSC(示差走査熱量計)による融点が135℃以上、特に140℃以上のものである。ベース層の厚さは、強度などに応じて適宜に決定しうるが、一般には5〜200μm、就中10〜100μm、特に15〜80μmとされる。
【0014】
基材シートは、ヒートシール層とベース層の間に1層又は2層以上の付加層を有するものであってもよい。付加層は、補強や耐熱性の向上等の適宜な目的を有するものであってよく、その形成材としては、上記したベース層で例示したものなどがあげられる。付加層の厚さは、その付加目的などに応じて適宜に決定しうるが、一般には5〜200μm、就中10〜100μm、特に15〜80μmとされる。
【0015】
基材シートを形成する上記したヒートシール層やベース層や必要に応じての付加層は、例えばキャスティング方式や溶融成形方式、カレンダー圧延方式や重ね塗り方式などの適宜な密着重畳方式にて形成することができる。製造効率等の点よりは、Tダイやインフレーションダイ等を介した押出成形方式などが好ましい。また内部歪の抑制の点よりは、Tダイを介した押出成形方式が特に好ましい。
【0016】
基材シートの好ましい厚さは、300μm以下、就中150μm以下、特に10〜100μmである。その場合、ベース層の厚さは基材強度などの点より、基材シートの全厚の30〜95%、就中40〜85%、特に50〜80%とすることが好ましい。
【0017】
基材シート、特にそのベース層や必要に応じての付加層は、必要に応じて電子線や紫外線等の放射線を照射する方式、形成材に架橋剤を配合して加熱又は/及び放射線照射により架橋処理する方式などの適宜な方式により架橋処理することもできる。架橋処理は、基材シートの強度や耐熱性等の向上に有効である。
【0018】
また前記の層には、例えば無機充填剤ないし顔料や酸化防止剤、帯電防止剤や難燃剤、滑剤や軟化剤、抗菌剤などの適宜な添加剤を必要に応じて配合することができる。特にカイロを形成する通気発熱性組成物は黒色等の有色物であることより着色剤の配合などの適宜な方式で内部隠蔽性の基材シートとすることが望ましい。
【0019】
基材シートの片面、通例そのベース層に設ける粘着層は、カイロを下着等の衣類などに接着して保持させるためのものであり、本発明にては接着力の温度特性が相違する2種又は3種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤を用いて形成される。そのスチレン系ホットメルト型粘着剤は、スチレン系ブロックポリマーの1種又は2種以上を用いて形成することができる。
【0020】
前記のスチレン系ブロックポリマーには適宜なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみにその例としては、スチレン−エチレン・ブチレン共重合体−スチレンやスチレン−エチレン・プロピレン共重合体−スチレン、スチレン−ブタジエン−スチレンやスチレン−イソプレン−スチレンの如きA−B−A型ブロックポリマーやその水添処理物、スチレン−エチレン・ブチレン共重合体やスチレン−エチレン・プロピレン共重合体、スチレン−ブタジエンやスチレン−イソプレンの如きA−B型ブロックポリマーやその水添処理物などがあげられる。
【0021】
前記した粘着剤の調製に際しては、粘着特性、特に接着力の温度特性等の制御などを目的に必要に応じて例えばα−ピネンやβ−ピネン重合体、ジテルペン重合体やα−ピネン・フェノール共重合体等のテルペン系樹脂、脂肪族系や芳香族系、脂肪族・芳香族共重合体系等の炭化水素系樹脂、その他、ロジン系樹脂やクマロンインデン系樹脂、(アルキル)フェノール系樹脂やキシレン系樹脂などの適宜な粘着付与剤を配合することができる。さらに例えば、液状ポリマーやパラフィン系オイルの如き軟化剤や充填剤、顔料や老化防止剤、安定剤などの適宜な添加剤も必要に応じて配合することができる。
【0022】
粘着層は、接着力の温度特性が相違する2種又は3種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤、カイロの使用開始時から発熱終了までの接着持続性などの点より当該温度特性を相違するものの種類毎にパターン塗工により区分された状態で形成され
【0023】
前記のパターン塗工による区分状態例を図2(a)〜(f)示した。23が低温接着用部分、24が高温接着用部分であり、25は糊なし部分である。図例の如くパターン塗工による区分状態は、図2の如き縦又は横方向のストライプ状区分配置とされる
【0024】
前記の区分配置における種類毎の粘着層の位置や割合は、カイロの使用開始時から発熱終了までの接着持続性などの点より温度特性相違の種類毎の粘着層が、等面積の割合で縦又は横方向の中心に対して対称に配置した状態とされる。なお一般には、各温度特性の粘着層がカイロ面積の1〜50%、就中5〜40%、特に10〜30%ずつの割合で区分配置されていることが好ましい。
【0025】
また粘着層にもたせる上記した接着力の温度特性についても目的とするカイロの接着保持性などに応じて適宜に決定しうる。一般にはカイロの使用開始時の温度が10℃以下、カイロの発熱温度が40〜60℃程度であることより、それらの温度間における接着状態の維持性などの点より、JIS標準金巾3号綿布に対する180度ピール接着力に基づき5℃(低温用粘着剤)又は60℃(高温用粘着剤)において150gf/20mm以上、就中160〜2000gf/20mm、特に180〜1500gf/20mmの接着力を示すものの少なくとも2種を用いて接着力の温度特性を構成することが好ましい。
【0026】
粘着層は、上記図例の如く基材シートの片面、一般にはそのベース層の外表面の全面又は一部に設けることができる。粘着層の付設は、例えば粘着剤の押出し方式等によるホットメルト塗工方式やセパレータ上に設けた粘着層の移着方式などの適宜な方式で行うことができる。粘着層の厚さは、接着力などに応じて適宜に決定してよいが一般には1〜300μm、就中5〜200μm、特に10〜100μmとされる。
【0027】
なお粘着層を付設する基材シート面に対しては、粘着層との密着力の向上等を目的に必要に応じて例えばコロナ処理やプラズマ処理、下塗り処理などの適宜な表面処理を施すことができる。また基材シート、特にそのベース層にスチレン系エラストマーを含有させる方式にても粘着層との密着力を向上させることができる。かかる基材シートと粘着層の密着力の向上は、カイロを衣類等より糊残りなく剥離する点などより好ましい。
【0028】
前記のスチレン系エラストマーとしては、スチレンを成分とする適宜なものを用いることができ就中、基材シート、特にそのベース層を形成する成分とスチレンを含有する共重合体が粘着層との密着力などの点より好ましく用いうる。ちなみにその例としては、上記したスチレン系ブロックポリマーなどがあげられる。
【0029】
なお図例の如く粘着層23,24の間に必要に応じ設けられる糊なし部分25は、粘着層を必要に応じて仮着カバーするセパレータの剥離を容易とすることなどを目的とする。従ってその剥がし操作のより容易化などを目的に図1に例示した如く糊なし部分25に相当するセパレータ位置に背割り等の切込み31を設けることもできる。糊なし部分の幅は適宜に決定しうるが、通例50mm以下、就中40mm以下、特に5〜30mmとされる。
【0030】
前記のセパレータとしては、特に限定はなく適宜なものを用いうる。ちなみにその例としては、ポリエステル等の汎用ポリマーからフィルムやポリエチレンラミネート紙などからなる薄葉体をシリコーン系や長鎖アルキル系やフッ素系などの適宜な剥離剤で表面処理したものなどがあげられる。セパレータの厚さは、通例20〜200μm程度であり、セパレータには必要に応じ使用方法などの印刷等を施すこともできる。
【0031】
本発明による使捨てカイロは、上記した接着力の温度特性が相違する2種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤からなる粘着層をセパレータにて仮着カバーしたカイロ用粘着シートと通気性基材とを袋状に接着処理してなる収容袋の内部に通気発熱性組成物を収容することにより形成することができる。
【0032】
前記の使捨てカイロの形成に際しては、本発明によるカイロ用粘着シートを用いる点を除いて特に限定はなく、かかるカイロ用粘着シートを用いて従来に準じた適宜な方法にて使捨てカイロを形成することができる。
【0033】
ちなみに前記方法の例としては、先ずカイロ形成単位を連設した本発明による長尺のカイロ用粘着シートとそれに対応した長尺の通気性基材をその巻取ロール等より連続供給しつつ一対の圧着ロール間に導入し、その圧着ロールの回転下に粘着シートの基材シート面と通気性基材の所定部分をヒートシールしつつ、その基材シートと通気性基材との間の空隙内に所定量の通気発熱性組成物を供給し、その組成物を収容した状態で形成目的の収納袋における左右の側辺と上下の辺に相当する部分を接着して封入処理して、内部に通気発熱性組成物を封入した収容袋を順次形成し、それをカイロ単位に打抜き方式等の適宜な方式で切断する方法などがあげられる。
【0034】
前記において通気性基材としては、例えば延伸処理や穿孔処理等の適宜な方式で多孔化した多孔質フィルム、不織布や織布等の通気性シート、あるいはその多孔質フィルムと通気性シートを不織布状の多孔性粘着層等の適宜な通気性接着層を介して積層したものなどの従来に準じた適宜なものを用いうる。
【0035】
また収容袋内に収容する通気発熱性組成物としても、例えば鉄等の金属粉や水、塩類や活性炭等の保水剤や酸化促進剤などからなる、収納袋の通気性に基づいて取り込んだ酸素(空気)との接触で発熱するものなどの適宜なものを用いることができ、従来の使捨てカイロにおける通気発熱性組成物のいずれも用いうる。なお通気発熱性組成物の封入量は、最高発熱温度やその温度を持続すべき時間などにより適宜に決定される。
【0036】
形成した使捨てカイロは、外袋中に封入されて実用に供するまで外気と遮断され、発熱反応が進行しないように措置される。使捨てカイロには、磁気効果による血行向上や肩こりの改善などを目的に磁石等の磁気物質を収容することもできる。
【0037】
【実施例】
実施例1
Tダイを介した3層押出し方式で、直鎖状低密度ポリエチレンからなる厚さ15μmのヒートシール層と、ポリプロピレンからなる厚さ40μmの中間層と、ポリプロピレン70重量%及びスチレン−エチレン・ブチレン共重合体−スチレンブロックポリマー30重量%の混合物からなる厚さ20μmのベース層を有する3層構造のラミネートフィルムを得、そのベース層の外表面に、セパレータ上にホットメルト塗工方式で形成したスチレン系ホットメルト型粘着剤からなる厚さ30μmの粘着層を接着して縦120mm、横100mmのカイロ用粘着シートを得た。
【0038】
前記においてスチレン系ホットメルト型粘着剤としては、JIS標準金巾3号綿布に対する180度ピール接着力に基づき5℃(低温用粘着剤)又は60℃(高温用粘着剤)において500gf/20mmの接着力を示す2種を用い、それらを図2(a)の如く低温用粘着層部分と高温用粘着層部分とにストライプ状に区分けして隣接配置した。
【0039】
実施例2
図2(b)の如くストライプ状に区分配置した低温用粘着層部分と高温用粘着層部分との間に幅20mmの糊なし部分を設けたほかは実施例1に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0040】
実施例3
図2(c)の如くストライプ状の低温用粘着層部分と高温用粘着層部分とを区分して隣接配置したものを幅20mmのストライプ状糊なし部分を介し左右対称に設けたほかは実施例1に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0041】
実施例4
図2(d)の如く低温用粘着層部分と高温用粘着層部分の配置を置換したほかは実施例3に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0042】
実施例5
図2(e)の如くストライプ方向を横方向としたほかは実施例1に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0043】
実施例6
図2(f)の如く幅20mmのストライプ状糊なし部分を中央部に縦のストライプ方向に設けたほかは実施例5に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0044】
(削除)
【0045】
(削除)
【0046】
比較例1
糊なし部分を介した両側の粘着層を低温用粘着剤で形成したほかは実施例2に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0047】
比較例2
糊なし部分を介した両側の粘着層を高温用粘着剤で形成したほかは実施例2に準じてカイロ用粘着シートを得た。
【0048】
評価試験
実施例、比較例で得たカイロ用粘着シートと、多孔質フィルムをラミネートした不織布とを対向配置し、その間に鉄粉系通気発熱性組成物を配置してその周囲をヒートシール処理し、使い捨てカイロを形成してそのセパレータを除去し、露出した粘着層を介して綿系下着に接着し、カイロを実用した。
【0049】
前記の実用試験における結果を下記に示した。
実施例1〜
約5℃での使用開始時及び約60℃の最高発熱温度時にも衣類に良好に接着保持され、いずれの実施例においても使用開始から発熱終了まで衣類より剥がれて落下することはなかった。また発熱終了後に衣類より剥がした際に糊残りも生じなかった。
【0050】
比較例1,2
比較例1では、約5℃での使用開始時には衣類に良好に接着保持されたが、最高発熱温度に達する前の発熱で衣類より剥がれて落下した。一方、比較例2では約5℃での使用開始時には衣類への接着不良で剥がれ落ちたが、カイロの温度上昇と共に接着力が増大して衣類に接着保持できるようになったのち、最高発熱温度後の温度低下で衣類より剥がれ落ちた。
【図面の簡単な説明】
【図1】 カイロ用粘着シート例の断面図
【図2】 粘着層の配置パターン例の説明図
【符号の説明】
1:基材シート
11:ヒートシール層
12:ベース層
2:粘着層
21:低温用粘着層
22:高温用粘着層
3:セパレータ

Claims (4)

  1. 使捨てカイロの形成に用いる粘着シートであり、接着力の温度特性が相違する2種以上のスチレン系ホットメルト型粘着剤をその種類毎に区分して縦又は横方向のストライプ状にパターン塗工してなる粘着層を基材シートの片面に有し、前記種類毎に区分した粘着層が等面積の割合で縦又は横方向の中心に対して対称に配置されていることを特徴とするカイロ用粘着シート。
  2. 請求項1において、スチレン系ホットメルト型粘着剤からなる粘着層がJIS標準金巾3号綿布に対する180度ピール接着力に基づき、5℃において150gf/20mm以上の低温用粘着剤と60℃において150gf/20mm以上の高温用粘着剤を用いてなるカイロ用粘着シート。
  3. 粘着層をセパレータにて仮着カバーした請求項1又は2に記載のカイロ用粘着シートと通気性基材とを袋状に接着処理してなることを特徴とする収容袋。
  4. 請求項に記載の収容袋の内部に通気発熱性組成物を収容してなることを特徴とする使捨てカイロ。
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