JP4293728B2 - サンプル回収システム - Google Patents

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Description

(発明の属する分野)
本発明は、一般に流体のサンプルを集めるシステムに関し、より特定的には、プロセス機器から漏排気を集める装置および方法に関する。
【0001】
(関連のある技術の説明)
揮発性有機化合物(VOC)を処理する工業プラントは典型的には、煙突のような点源と、VOCを含むパイプおよび管に取り付けられた弁、ポンプ、および取付け具のような非点源とから大気中にそれらの化合物を不本意にも排気してしまう。「漏」排気と称される非点源からの排気は典型的には、継ぎ目および封止からVOCが漏れるために生じる。制御弁からの「漏」排気は、弁棒と弁の本体/ボンネットとの間のパッキングを経て漏れとして生じる恐れがある。弁棒が頻繁に動きかつ温度が大幅に変動する要求の厳しい使用状況で用いられる弁は典型的には、弁棒のパッキングが加速的に劣化し、要求の厳しくない使用においても弁よりも多大な排気が生じてしまう。
【0002】
弁棒パッキング物質および設計が改善されたために、漏排気は減り、弁パッキングの寿命は延びたが、漏排気を監視することは、漏排気を識別して減じるとともに、排気の新たな厳重規制に従う手段として重要になった。環境保護機関(EPA)は、制御弁からのある危険な大気汚染物質の最大許容漏れを指定し、制御弁からの排気を周期的に調査することを要求する規制を普及させてきた。
【0003】
漏排気を監視する現在の方法には、携帯の有機蒸気分析器を用いる手動の手続きを含む。この手動の方法は時間がかかり、実施するには高価であり、監視されている機器からの漏排気を無駄に集めてしまうことで不正確な結果を生み出す恐れがある。風にさらされている弁に関して測定を行う場合、弁からの排気は、蒸気分析器が排気の濃度を正しく測定する前に消散してしまうかもしれない。また、分析器は、弁からの排気全てを取込むべく弁の周囲で慎重に動かされなければ、不正確な測定が行われてしまう。手動の測定方法は、プラントの人員にとっては、自分の他の仕事から気をそらされて、測定を行うのにかなり時間がかかることになる。
【0004】
漏排気を自動的に監視して検出すれば、既存の手動方法に対し重大な利点を生み出すだろう。EPA規制は周期的な間隔で漏排気を調査することを要求する。調査間隔の長さは、月に一度、年4回、年2回または年1回であってよい。操作員が過度の漏れのある制御弁をあるパーセンテージより少なく文書化できるならば必要な調査は少なくなる。このように、低パーセンテージの漏れ弁を達成すると、1年で必要な調査の数が減る。調査点の合計数が50、000から200、000点の範囲の大産業機関においては、これは多大なコストセービングになる。もっとも要求の厳しい使用状況下にあり、したがって漏れを生じさせやすい弁に自動化された漏排気検出システムをインストールすることにより、全体の機関がEPA規制に従うことができる。これにより、弁全てのための調査間の間隔は長くなり、自動化検出システムなしで弁から手動で測定値をとる時間および費用を著しく減る。
【0005】
漏れのある弁から漏排気を早めに検出すれば、修理はよりタイムリーに行われ、 排出される危険物質の量を減らし、喪失された物質のコストを低くする。漏排気を正確に検出すれば、操作員に潜在性の弁封止不良について警報を発することが可能であり、過度の漏れが生じる前に防止策を施すことが可能となる早期警告システムを提供できる。
【0006】
しかしながら、産業環境で自動化漏排気検出システムを用いるには、機器から出る漏排気を効率的に集め、その排気をガスセンサへ運ぶことができるサンプル回収システムを設計する必要がある。サンプル回収システムは、ガスセンサが漏排気の濃度を正確に無矛盾に測定できるように公知の流量でサンプルストリームを送ることが可能でなければならない。サンプル回収システムは、設置コストを最小にするために、製造するのに廉価でなければならず、かつ典型的なプロセスプラントで容易に利用可能な電源を用いなければならない。システムは、爆発のリスクのある危険な領域で用いるのに好適でなければならず、電気機器は本質的に安全でかつ爆発に耐える設計を有するものでなければならない。システムは、打撃、高湿度、高温度および低温、ならびに振動を受ける領域を含め、 厳しい環境で動作できなければならない。システムは、保守コストを最小にするために単純でかつ信頼性のあるものでなければならない。
【0007】
したがって、本発明の目的は、工業アプリケーションで好適な、機器からの排気を自動的に集める装置および方法を提供することである。本発明の別の目的は、漏排気を正確にかつ一貫して集める装置および方法を提供することである。本発明の別の目的は、危険な環境で安全に動作することが可能な、排気を集める装置を提供することである。本発明の別の目的は、既存の空圧源を用いて排気を集める、排気を集める装置および方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、設置するのに簡単でかつ廉価な装置を提供することである。本発明のさらなる目的は、保守動作の少ない、排気を集める装置および方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、後の検索のために排気データを集めるとともにこのデータを記憶する装置および方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、排気データを集めてこのデータを遠隔プラントプロセス制御システムに伝える装置および方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、排気データを集めてこのデータを用いてプラントを制御して排気を減じるかなくす装置および方法を提供することである。本発明のさらに別の目的は、排気データを集めてこのデータを遠隔プロセス制御システムに伝え、プラントの制御を可能化して排気を減じるかなくす装置および方法を提供することである。
【0008】
(発明の概要)
本発明のある態様に従えば、機器からの排気を集める装置が提供され、装置は機器の少なくとも一部分を囲むボンネットカプセルを含む。装置は、ボンネットカプセルと流体で連通するイジェクタを含む。加圧流体源、これはプラント器械空気供給源であってよく、イジェクタを通る加圧流体の流れが降圧を生じさせ、これによりボンネットカプセルから排気をイジェクタ内に引き寄せるようにイジェクタに接続される。
【0009】
本発明の別の態様に従えば、機器から排気を集めて後の検索のためにデータを記憶する装置が提供される。データは、排気を減じるかなくすためにプラント状況を制御するのに用いられてよい。データは別個のプロセス制御システムに伝えられて良く、このプロセス制御システムは、排気を減じるかなくすようにプラント状況を制御する。
【0010】
本発明の別の態様に従えば、機器からの排気を集める方法は、機器の少なくとも一部分をエンクロージャで囲むステップと、エンクロージャと流体で連通するようにイジェクタを接続するステップと、加圧流体をイジェクタに供給してそれによりイジェクタ内に降圧を生じさせ、これにより排気を機器からイジェクタ内に引き寄せるステップとを含む。
【0011】
(発明の具体例の説明)
さて図面を参照して、まず図1を参照して、本発明の具体例にかかるブロック図は、漏排気検出システム10内に統合されたサンプル回収システム100の主要なコンポーネントを示す。排気源12が示され、ここからサンプルストリーム14がサンプル回収システム100内に引き寄せられる。サンプルストリーム14は、排気源12から出る排気(検体とも称される)を含む。サンプル回収システム100は、ボンネットカプセル102と、センサ室114と、イジェクタ140とを含む。ガスセンサアレイ200および熱動力(thermodynamic)センサアレイ280がセンサ室114内に位置する。サンプルストリーム14は、ボンネットカプセル102から引き出されてセンサ室114内に入り、ガスセンサアレイ200および熱動力センサアレイ280をサンプルストリーム14にあてる。サンプルストリーム14は次いで、イジェクタ140内に入る。圧縮空気源30は、圧縮空気32をイジェクタ140に与え、イジェクタ140内で降圧を生じさせ、これは、サンプルストリーム14をセンサ室114を通りイジェクタ140内に引き寄せる。圧縮空気32とサンプルストリーム14とはイジェクタ140内で混合され、混合気36として大気に排出される。サンプル回収システム100は、遠隔較正システム300と統合されるが、これは、測定されている少量のガスをサンプルストリーム内に注入して、ガスセンサを自動的に較正できるように構成される。
【0012】
加えて、制御および通信システム400が、センサ出力を処理するとともに漏排気検出システム10のための制御および通信機能を実行するために与えられる。制御および通信システム400は、センサインターフェース回路402と、マイクロコントローラ404と、メモリ406と、通信インターフェース回路800と、電力変換回路900とを含む。
【0013】
ガスセンサアレイ200および熱動力センサアレイ280はセンサインターフェース回路402に接続され、センサインターフェース回路402はセンサアレイからの信号を処理し、処理された信号をマイクロコントローラ404に与える。好適なガスセンサおよびセンサインターフェースは、本出願と併行して出願された「高周波測定回路」("High Frequency Measuring Circuit")と題されたジョンP.ディルガ(John P. Dilger)およびナイルK.ディエルシュナイダ(Nile K.Dielschneider)による米国出願連続番号08/968081に記載されており、それをここに引用により援用する。マイクロコントローラ404は、メモリ406内に、センサからのデータを記憶し、漏排気検出システム10から受信されたセンサデータを用いて制御動作を開始し、これにより排気を減じるかなくすようにする。例えば、マイクロコントローラ404は、排気源12から上流にある弁を閉じて排気源12を通る流体の流れを止め、これにより流体の漏れにより引き起こされる排気を止める。代替的には、マイクロコントローラ404は、排気源12自体の動作状況を変更して漏排気を減じるかなくすようにする。マイクロコントローラ404は、通信インターフェース回路800を用いてこれらの制御信号を上流側の弁、排気源12、または排気を減じるかなくすのに用いられる他のプラント機器に与える。
【0014】
マイクロコントローラ404は、通信インターフェース回路800を用いてセンサデータをプロセス制御システム40に与える。漏排気検出システム10は、漏排気を測定し、結果として生じるデータを別個のプロセス制御システム40に直ちに伝えてよい。代替的には、漏排気検出システム10は、各測定で得られたセンサデータを、プロセス制御システム40が後に検索するために記憶してよい。
【0015】
通信インターフェース回路800は、プロセス制御システム40からデータおよび制御コマンドを受け取ってよい。プロセス制御システム40は、漏排気検出システム10から受信したセンサデータを用いて制御動作を開始して排気を減じるかなくすようにする。例えば、プロセス制御システム40は、上で述べたように上流の弁を閉じるかまたは排気源12の動作状況を変更して、排気を減じるかなくすようにする。
【0016】
電力変換回路900は、プロセス制御システム40との通信リンクによって伝送される電力を受け取り、この電力を好適な電圧で通信および制御システム400に与える。
【0017】
漏排気検出システム10は、排気源12から排出された様々な種類の流体の存在を検出するかまたはそれらの濃度を測定するのに用いられてよい。このシステムは、源から排出された危険物質、毒性の物質、または汚染物質を検出するのに用いられても、その喪失が問題の原因かもしれない危険性のない物質の漏を検出してもよい。漏排気検出システムは、どんな種類の源からの排気でも検出するのに用いられてよく、特に、危険物質が漏れるかもしれない工業プロセス機器からの排気を検出するのに用いられてよい。例としては、危険なガスを運ぶライン上に設置された制御弁、ブロック弁、またはポンプ、危険な流体を含む他のプロセス管上に設置された振動器、スクリューコンベヤー、または他の機器、ならびに熱交換器、反応器、および危険な流体を含む他のプロセス管がある。排気が漏排気検出システム10により検出されると、このデータは漏排気検出システム10により用いられて、排気を減じるかまたはなくす方法でプロセスを制御する。代替的には、このデータは遠隔プラントプロセス制御システム40に伝送されてよく、制御システム40は、排気を減じるかまたはなくす方法でプロセスを制御することにより応答してよい。
【0018】
図2を参照して、図1の漏排気検出システムで用いられるサンプル回収システム100の図が示される。サンプル回収システム100は、ボンネットカプセル102と、回収用のマニホールド106と、センサ室114と、イジェクタ140とを含む。ボンネットカプセル102は排気源12の表面領域を囲むように設計されたエンクロージャからなり、排気源12から排気が出てくるものと予想される。マニホールド106は一方の端部がボンネットカプセル102に接続され、他方の端部がセンサ室114に接続され、サンプルストリームが排気源からせンサ室114内に流れるようにする。マニホールド106は好ましくは、S31600ステンレス鋼チュービングで構成されても、他の好適な耐腐食性物質で構成されてもよい。
【0019】
センサ室114は、ガスセンサアレイ200を含み、熱動力センサアレイ(図示せず)を含んでもよい。センサ室114の出口116はイジェクタ140への入り口である。空圧制限は、センサ室114への入り口で制限オリフィス118により与えられる。制限オリフィス118は、センサ室の降圧を誘導してイジェクタ140の動作を支援する。制限オリフィス118は、サファイヤ、ステンレス鋼、または監視されている機器から予想される排気に対し不活性の他の好適な物質で構成されてよい。
【0020】
粒子状フィルタ120は回収用のマニホールド106にそって位置し、サンプルストリーム内の粒子を集める。炎路レストリクタ(flame path restrictor)124、126は、センサ室114への入り口でそしてイジェクタ140からの出口で設けられる。マイクロ弁130、132、134は、サンプル回収システムの様々な部分を分離するために様々な位置に配置される。マイクロ弁130は、ボンネットカプセル102をセンサ室114から分離するのに用いられてよい。マイクロ弁132は、周囲空気をセンサ室114内へ引き寄せる能力を与え、マイクロ弁130を閉じて、マイクロ弁132、134を開けることでガスセンサ上でベースライン較正を行うことが出来る。
【0021】
遠隔較正器がサンプル回収システムに接続されて、ガスセンサをセンサ室114から取り外すことなく較正できる。較正物質(calibrant)を含む遠隔較正検体セル304は第1のマイクロ弁306を経て計量室(dosing chamber)308に接続される。計量室308は第2のマイクロ弁310を経てセンサ室114に接続される。
【0022】
センサ室114は好ましくは鋳込(cast)アルミニウムで構成されてよい。室の内部は、サンプルストリームからのガスの表面収着を低減すべくなめらかな仕上げを達成するために未仕上げのままでも、コーティングされても、または機械加工されてもよい。センサ室114は、監視されている排気により影響を受けない他の好適な耐腐食性物質から構成されてよい。センサ室114は好ましくは、フィールドおいてユニットの交換を可能とすべくモジュラユニットとして構成される。
【0023】
図3を参照して、図2のサンプル回収システム100のボンネットカプセルの断面図が示される。ボンネットカプセル102は、制御弁として示される排気源12上で取りつけられたものとして示される。ボンネットカプセル102は、回収用のマニホールド106が接続される出口104を含み、弁棒20の周囲でボンネットカプセル102を設置したり、または排気源の他の閉塞部分(obstructing parts)を設置することができるように開口部108も含む。図2のボンネットカプセル102の構成は、弁本体18と弁棒20との間に位置する弁棒パッキング16から漏れるガスを集めるように設計されている。開口部108は、関係のない粒子(ごみ)がボンネットカプセル102内に入るのを制限するために、弁棒とボンネットカプセル壁との間にわずかな隙間を有するように設計されている。調節板(バッフル)110は、ボンネットカプセル102内の無関係の粒子が回収用のマニホールド106へ入るのを制限するためにボンネットカプセル102内部に位置決めされている。
【0024】
ボンネットカプセル102は、間隙112がボンネットカプセル102と排気源12との間にあるように排気源上に取り付けられている。これは低インピーダンスの空圧制限を生じさせ、これにより、空気は間隙112を通ってボンネットカプセル102を通り、回収用のマニホールド106内に流れる。この空気の流れは、排気源12から排出された漏排気を回収用のマニホールド106内に、そして検出室内に運ぶ。このように連続的に空気が流れるので、排気源12からの漏排気がボンネットカプセル102内に蓄積するのは防がれる。このような蓄積によって、漏排気の蓄積の影響によるセンサの誤った読取りが生じる。
【0025】
ボンネットカプセルは、ボンネットカプセル102が閉塞部材(obstructing member)の周囲に取りつけられなければならない位置に容易に設置するために2つ以上で構成されてよい。このように、図3に示されるようにボンネットカプセル102は、縦割りに2個の半分に分割されたエンクロージャーを含み、弁棒の上に取り付けられた弁アクチュエータ(図示せず)を取り外すことなく弁棒20の周囲で設置されてよい。ボンネットカプセル102は好ましくは、S31600ステンレス鋼または他の好適な耐腐食性物質で構成されてよい。
【0026】
図4は、図2のサンプル回収システム100のイジェクタ140の詳細を示す断面図である。イジェクタ140はセンサ室114と一体化していても、別個のユニットとして構成されていてもよい。圧縮空気源30は圧縮空気32をマイクロレギュレータ144に与え、これは、調整された圧縮空気34をイジェクタ140に与える。圧縮空気は、ボンネットカプセル102から、センサ室114を通って、イジェクタ140内へサンプルストリーム14を引き寄せるために動力を与える。加圧ガスまたは液体の他の源も用いてよいが、圧縮空気源30は、空圧制御弁を変調するためにまたは空圧器械(器具)を動作させるためにプロセスプラントで典型的には用いられる器械(器具)空気供給源であってよい。マイクロレギュレータ144は、工業のアプリケーションで一般に用いられるタイプの小型の圧力レギュレータである。マイクロレギュレータ144は、圧縮空気の圧力を低減して調整し、サンプルストリーム14の流れを制御し、圧縮空気32の消費を最小化する。
【0027】
一次室146はマイクロレギュレータ144から調整された圧縮空気34を受け取り、これを一次ノズル148内に排出する。一次ノズル148はその形状は管状であり、オリフィス154は圧縮空気を2次ノズル152のスロート内に排出する。2次室150はマニホールド106と2次ノズル152のスロートとに接続されている。2次ノズル152はその形状は管状であり、一次ノズル148よりも大きな断面積を有しており、オリフィス156は圧縮空気を大気に排出する。
【0028】
動作において、調整された圧縮空気34は一次室146に入り、一次ノズル148に流入する。調整された圧縮空気34は、一次ノズル148の出口の締めつけられた領域に入るときに速度が増す。圧縮された空気の高速ストリームが2次ノズル152内に排出され、2次室150から空気を運び、それにより、2次室150内に降圧を生じさせる。この降圧により、サンプルストリーム14の流れをボンネットカプセル102から、回収用のマニホールド106を通って2次室150内に誘導する。サンプルストリーム14は、排気源12からの漏排気をサンプル回収システムを通って運び、ガスセンサアレイ200および熱動力センサアレイ280を排気にあてる。調整された圧縮空気34およびサンプルストリーム14は、2次ノズル152内で混合され、混合気36は大気に排出される。
【0029】
イジェクタ140は、ステンレス鋼または他の耐腐食性物質で構成されてよい。1次オリフィス154および2次オリフィス156は好ましくはサファイヤで構成される。
【0030】
イジェクタ140は、サンプル回収システム100を通る公知の流量のサンプルストリーム14を生成するように設計される。サンプルストリーム14の流量は、1次オリフィス154、2次オリフィス156、およびセンサ室入り口オリフィス118の径、および調整された圧縮空気34の圧力により決定される。サンプル回収システム100は、1時間当たり約0.425方形(square)立方フィートのサンプルストリーム流量で十分に動作する。この流量は、0.011インチの1次オリフィス径と、0.024インチの2次オリフィス径と、0.013インチのセンサ室入り口オリフィス径と方形インチゲージ当たり約3.0ポンドの調整された圧縮空気圧とで達成されてよい。しかしながら、イジェクタ140の様々な寸法および動作状況は、様々な種類の排気源のからの排気を効果的に集めることが要求されてよい。
【0031】
イジェクタ140内への調整された圧縮空気34の圧力を制御することにより、2次室150内の降圧は制御され、したがって、回収用のマニホールド106およびセンサ室114を通るサンプルストリーム14の速度は、制御される。さらに、サンプルストリーム14の流量は、イジェクタ140、回収用のマニホールド106、およびセンサ室114の形状、および1次室146への入り口での圧縮空気の圧力を与えられれば計算可能である。
【0032】
このように、サンプル回収システム100の設計によって、流量センサが回収用のマニホールド106を通るサンプルストリームの流量を測定する必要はなくなる。ここで述べられたシステムにより、排気源の近くに位置するポンプまたはファンがサンプルストリームを集める必要もなくなる。その結果、単純な低コストの設計が得られる。サンプル回収システムは、EPAサンプル収集要件に従うように設計可能である。
【0033】
本発明の精神および範囲から逸脱することなく、多くの修正および変形をここで説明され示された技術および構造に加えてよい。したがって、ここで説明された装置および方法はあうまで例示的であり、本発明の範囲を制限するものではない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 漏排気検出システム内に統合されるサンプル回収システムの主要コンポーネントを示す本発明の具体例のブロック図である。
【図2】 本発明にしたがったサンプル回収システムの図である。
【図3】 図2のサンプル回収システムのボンネットカプセルの詳細を示す断面図である。
【図4】 図2のサンプル回収システムのイジェクタの詳細を示す断面図である。
【符号の説明】
12 排気源
102 カプセル
140 イジェクタ
100 サンプル回収システム
200、280 センサ
400 通信および制御システム

Claims (11)

  1. 弁棒(20)を有する制御弁(12)から排気サンプルを集めるシステムであって、
    出口(104)を有するカプセル(102)を備え、前記カプセルは、前記カプセルを前記弁棒の周囲に設置することができるように2個の半分に縦割りに分割されたエンクロージャを備え、さらに、
    入り口(118)および出口(116)を有するセンサ室(114)と、
    前記センサ室の入り口を前記カプセルの出口に接続するための回収用のマニホールド(106)と、
    前記センサ室(114)の出口(116)に連結されるとともに加圧流体の源(30)に接続可能であるイジェクタ(140)と、
    を備え、
    前記イジェクタを通って流れる加圧流体は降圧を生じさせ、前記カプセルから前記センサ室を通って前記イジェクタ内にサンプルストリームの流れを誘導し、前記サンプルストリームは前記イジェクタ内の加圧流体と混合され、そこから排出され、
    前記センサに接続され、前記制御弁から引き寄せられた前記排気の濃度を示すデータを生成する通信および制御システム(400)と、
    前記通信および制御システム(400)に遠隔的に接続され、前記データを受信するプロセス制御システム(40)と、を更に備え、
    前記通信および制御システム、および、前記プロセス制御システムのうちの少なくとも一つが、前記通信および制御システムによって生成された前記データを用いて、前記排気を減じるようにプロセスを制御するように応答するように構成されている、システム。
  2. 前記カプセル(102)は、前記制御弁に対して低インピーダンスの制限を生じさせるように適合される請求項1に記載のシステム。
  3. 前記イジェクタ(140)は1次ノズル(154)と2次ノズル(156)とを備え、前記1次ノズルは前記加圧流体を受け取り前記加圧流体を前記2次ノズル内に排出するように適合される請求項1に記載のシステム。
  4. 前記1次ノズルが前記加圧流体を受け取る前に、前記加圧流体の圧力を調整するマイクロレギュレータ(144)をさらに備える請求項3に記載の装置。
  5. 前記センサ室(114)は前記イジェクタ(140)と一体化される請求項1に記載の装置。
  6. 前記センサ室(114)と流体で連通する、較正流体の源をさらに備える請求項1に記載の装置。
  7. 前記制御弁(12)は、外表面を有する弁棒パッキング(16)を含み、前記カプセル(102)は、前記弁の前記弁棒パッキングの前記外表面を円周方向に囲む請求項1に記載のシステム。
  8. 前記加圧流体は圧縮空気を含む請求項1に記載の装置。
  9. 前記通信および制御システム(400)は、前記制御弁からの前記排気の濃度を示すデータを記憶する手段(406)を備える請求項1に記載のシステム。
  10. 前記通信および制御システム(400)は、前記データを用いて前記排気を減じる手段(404)を備える請求項9に記載のシステム。
  11. 前記カプセル(102)内に位置し、無関係の粒子が前記回収用のマニホールドに入るのを制限する調節板(110)をさらに備える請求項1に記載のシステム。
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