JP4293164B2 - ハイブリッド車両 - Google Patents

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Description

本発明は、駆動源としてエンジン及びモータを備えるハイブリッド車両に関する。
従来から、駆動源としてエンジン及びモータを有するハイブリッド車両が知られている。このハイブリッド車両においては、停車時やエンジン効率の悪い軽負荷走行時はエンジンを停止してモータのみの駆動によって走行するとともに、エンジン効率のよい運転状態においてはエンジン及びモータの両方の駆動によって走行する。
上記において運転状態が軽負荷走行から高負荷走行に移行する場合のように、ハイブリッド車両がモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる場合においては、モータによるトルクに対してエンジンによる機関トルクが付加されるため、トルクショックが大きくなり、搭乗者の乗車感覚に悪影響を与える場合がある。それに対し、ハイブリッド車両がモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる際には、エンジンの気筒における圧縮圧力を減圧する所謂デコンプ制御を行う場合がある。そうすることにより、モータのみの駆動による走行状態からモータ及びエンジンの両方による走行状態への移行をより円滑にすることができる。
上記の技術に関連して、ハイブリッド車においてエンジン始動時にバルブオーバラップ量を最大にすることでポンピング抵抗を低減させ、エンジン始動時における振動を抑制する技術なども提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
しかし、前記ハイブリッド車両がモータのみの駆動によって走行している状態において、所定以上の加速要求があってエンジンを始動させる場合には、デコンプ制御を行うと、エンジンの始動によって発生可能な機関トルクが減少するため、前記加速要求に対する応答性が悪化する場合があった。
特開2004−218555号公報 特開2000−170507号公報
本発明は、上記従来技術に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、ハイブリッド車両においてモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる際に、トルクショックによる乗車感覚の悪化を抑制しつつ、加速応答性を確保できる技術を提供することである。
上記目的を達成するための本発明は、駆動源としてエンジン及びモータを備え、モータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる場合にデコンプ制御を行うハイブリッド車両において、前記ハイブリッド車両の速度が所定速度以上である場合には、前記デコンプ制御を回避することを最大の特徴とする。
より詳しくは、駆動源としてエンジン及びモータを備えるハイブリッド車両であって、
前記エンジン及びモータのうちモータのみの駆動によって走行している状態から前記エンジンを始動させる際に、前記エンジンの気筒における圧縮圧力を減圧するデコンプ手段と、
前記前記エンジン及びモータのうちモータのみの駆動によって走行している状態から前
記エンジンを始動させる時点における前記ハイブリッド車両の車速を検出する車速検出手段と、
前記車速検出手段によって検出された車速が所定速度以上である場合に、前記デコンプ手段による前記エンジンの気筒における圧縮圧力の減圧を回避するデコンプ回避手段と、
を備えることを特徴とする。
ここで前述のように、ハイブリッド車両において、モータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる場合にデコンプ制御を行うと、エンジンの始動によって発生可能な機関トルクが減少し、前記加速要求に対する応答性が悪化する場合があった。
これに対し本発明においては、前記ハイブリッド車両の車速が高速の場合には、低速の場合と比較して、ハイブリッド車両における騒音や振動が大きくなることから、デコンプ制御を行わずにエンジンを始動させても、そのことによるトルクショックが搭乗者の乗車感覚に与える悪影響が小さくなることに着目した。
すなわち、本発明においては、前記ハイブリッド車両の車速を検出する車速検出手段を備えるようにし、該車速検出手段によって検出された前記ハイブリッド車両の車速が所定速度以上である場合には、モータのみの駆動により走行している状態からエンジンを始動させる場合にもデコンプ制御を行わないこととした。そうすれば、前記トルクショックが搭乗者の乗車感覚に与える悪影響が小さくデコンプ制御の必要性が少ない場合には、デコンプ制御を回避することとなり、前記エンジンの始動時に発生可能な機関トルクを確保することができる。その結果、前記加速要求に対する応答性を確保することができる。
なおここで、上記所定速度とは、前記ハイブリッド車両の車速がこれ以上であれば、モータのみの駆動により走行している状態からエンジンを始動させる際のトルクショックが搭乗者の乗車感覚に顕著な悪影響を及ぼさないと考えられる閾値としての車速である。この車速の値は、予め実験的に求められるようにしてもよい。
また、本発明においては、前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料の性状を判定する性状判定手段と、
前記性状判定手段によって、前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料が所定の重質燃料と判定された場合に、前記デコンプ手段による前記エンジンの気筒における圧縮圧力の減圧を禁止するデコンプ禁止手段と、
をさらに備えるようにしてもよい。
ここで、特に冷間時においてエンジンを始動させる場合には、燃料の性状がエンジンにおける燃焼の安定性に大きく影響を及ぼすことが知られている。すなわち、燃料が揮発性の低い重質燃料である場合には、冷間始動時において燃料を充分に気化させることができずエンジンにおける燃焼が不安定になる。
そして、このような状態においてデコンプ制御を実施すると、さらに燃焼が不安定となるためドライバビリティが悪化するおそれがある。
そこで、本発明においては、前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料の性状を判定する性状判定手段をさらに備えるようにし、前記性状判定手段によって、前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料が所定の重質燃料と判定された場合には、前記ハイブリッド車両がモータのみによって走行している状態からエンジンの始動が行われる際の車速が前記所定速度より低い場合でも、デコンプ制御を行わないようにしてもよい。
そうすれば、前記ハイブリッド車両がモータのみによって走行している状態からエンジンの始動が行われる際に、デコンプ制御が行われることによって燃焼が顕著に不安定化することを抑制できる。その結果、前記ハイブリッド車両がモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンの始動が行われる際のドライバビリティが悪化することを抑制することができる。
なおここで、所定の重質燃料とは、前記エンジンにおける燃焼に用いられる燃料の燃料性状がこの程度重質であれば、前記ハイブリッド車両がモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンの始動が行われる際に、デコンプ制御が行われることによってドライバビリティが顕著に悪くなると考えられる燃料性状の範囲であり、予め実験によって求めるようにしてもよい。
なお、上記した本発明の課題を解決する手段については、可能なかぎり組み合わせて用いることができる。
本発明にあっては、ハイブリッド車両においてモータのみの駆動によって走行している状態からエンジンを始動させる際に、トルクショックによる搭乗者の乗車感覚の悪化を抑制しつつ、加速応答性を確保することができる。
以下に図面を参照して、この発明を実施するための最良の形態を例示的に詳しく説明する。
図1は、本実施例に係るハイブリッド車両の構成の概略を示す図である。本実施例に係るハイブリッド車両は、駆動源としてエンジン1及びモータ2を備えている。
モータ2は例えば交流モータとして構成され、その出力軸が減速機3を介して負荷である駆動輪4と連結されており、モータ2を駆動させることにより駆動輪4を回転させることができる。さらに、駆動輪4の回転エネルギを利用してモータ2を発電運転させることによりバッテリ7に電気エネルギを蓄えることもできるようになっている。
内燃機関としてのエンジン1については、その出力軸が動力分割機構5及び減速機3を介して駆動輪4と連結されており、エンジン1を駆動させることによっても駆動輪4を回転させることができる。また、ジェネレータ6は例えば交流発電機として構成され、その回転軸が動力分割機構5を介してエンジン1の出力軸と連結されている。これにより、エンジン1の駆動エネルギを電気エネルギに変換し、この電気エネルギをバッテリ7に蓄えたりモータ2の駆動に用いたりすることができる。また、ジェネレータ6及びモータ2とバッテリ7との間にはインバータ8が設けられており、このインバータ8により電力の制御が行われるようになっている。
上記のようなハイブリッド車両においては、エンジン1の効率が低くなる低速走行時は、エンジン1の燃料をカットまたはエンジン1を停止して主にモータ2の駆動によって走行する。また、通常走行時には、エンジン1を駆動させ、その動力を動力分割機構5で2経路に分割する。そして、1つの経路によって駆動輪4を直接駆動することとし、他の経路によってジェネレータ6を駆動して発電し、この電力でモータ2を駆動して駆動力を補助することとしている。この2つの経路の割合はトータル効率が最大となるように制御される。
また、エンジン1の効率が高い高負荷走行時においても、エンジン1及びモータ2の両方の駆動によって走行する。さらに、停車時においてはエンジン1は自動的に停止する。このように上記のハイブリッド車両においては、車両の運転状態に応じてエンジン1の停止、始動を間欠的に繰り返している。
ここで、モータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1が始動する場合、モータ2のトルクに対してエンジン1の機関トルクが短期間に加算されるため、トルクショックを生じ、搭乗者の乗車感覚に悪影響を及ぼすことが考えられる。これを抑制するため、モータ2のみの駆動により走行している状態からエンジン1が始動する場合には、エンジン1における圧縮時圧力を減圧するデコンプ制御が行われる場合がある。
そして、上記のデコンプ制御においては、電動VVT(Variable Valve Timing)装置によってエンジン1の各気筒における吸気弁の開閉弁タイミングを図2に示すように遅角する。これにより、吸気下死点以降に吸気弁が開弁している期間を長くして、一旦気筒内に吸入した吸気のうち再度吸気ポート側に排出される量を増加させる。そのことによって、圧縮上死点における気筒内圧力を減少させる。なお、本実施例におけるデコンプ手段は、電動VVT装置を含んで構成される。
ここで上記のように、ハイブリッド車両がモータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1が始動する際にデコンプ制御を実施した場合、エンジン1において発生可能な機関トルクも減少する。従って、要求された加速が大きいときには、充分にその加速要求を満足することが困難な場合があった。
一方、ハイブリッド車両の車速が高速である場合には、元々ハイブリッド車両全体としての振動や騒音が比較的大きいため、上記デコンプ制御を行わない場合でも、モータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1が始動する際のトルクショックが搭乗者の乗車感覚に悪影響を及ぼしづらいことが分かっている。
従って、本実施例においては、ハイブリッド車両の車速が高速である場合には、モータ2のみの駆動により走行している状態からエンジン1が始動する際にも電動VVT装置20によって吸気弁の開閉弁時期を遅角させず、デコンプ制御を回避することとした。そうすることにより、図3に示すように、エンジン1の気筒への吸気量を増加させることができ、エンジン1の加速要求に対する応答性を確保することができる。
ここで、本実施例におけるエンジン1及び関連装置の概略構成について図4を用いて説明する。図4におけるエンジン1には、図示しない吸気ポートや排気ポートが形成されたシリンダヘッド1aが備えられており、シリンダヘッド1aには電動VVT装置20が備えられている。また、エンジン1には、ハイブリッド車両の車速を検出する車速センサ11が備えられている。この車速センサ11は、駆動輪4と連動するエンコーダにより構成されてもよい。本実施例における車速検出手段は車速センサ11を含んで構成される。
また、エンジン1には、該エンジン1及び関連装置を制御するための電子制御ユニット(ECU:Electronic Control Unit)10が併設されている。このECU10は、運転条件や運転者の要求に応じてエンジン1のみならずモータ2を含んだハイブリッド車両全体の運転状態等を制御するユニットである。
ここで、エンジン1におけるデコンプ制御に関しては、車速センサ11がECU10に電気配線を介して接続され、その出力信号がECU10に入力されるようになっている。一方、ECU10には、電動VVT装置20が電気配線を介して接続されており、ECU
10によって制御されるようになっている。
また、ECU10には、CPU、ROM、RAM等が備えられており、ROMには、ハイブリッド車両に関わる種々の制御を行うためのプログラムや、データを格納したマップが記憶されている。前述のデコンプ制御を実施するためのデコンプ制御ルーチン(説明は省略)や、後述する本実施例におけるエンジン始動ルーチンも、ECU10のROMに記憶されているプログラムの一つである。
ここで、電動VVT装置20は、例えば、電動モータ等のアクチュエータによって、クランクシャフトに対する吸気側カムシャフトの回転位相を変化させることで吸気弁の開閉弁時期を変化させる方式のものなどでもよい。この方式の電動VVT装置20の具体的な機構については、公知であるので説明は省略する。
なお、VVT装置にはエンジン1内を循環するエンジンオイルの油圧によって吸気弁20aの開閉弁時期を制御する方式のものもあるが、エンジン1が停止している状態においては、エンジンオイルの油圧自体の制御が困難となる。それに対し、上述したような、電動モータ等のアクチュエータによって、吸気弁の開閉弁時期を変化させる電動VVT装置20を採用した場合には、エンジン1の停止時においても、クランクシャフトに対する吸気側カムシャフトの回転位相を変化させることができ、位相角を検出することができるというメリットがある。
その結果、本実施例においては、ハイブリッド車両がモータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1が始動するような場合でも、始動当初から良好に吸気弁の開閉弁時期を制御することができる。
また、本実施例においては、上述の電動VVT装置20の代わりに、電磁駆動弁を用いた動弁機構によって吸気弁の開閉弁時期を制御するようにしてもよい。
ここで図5を用いて、電動VVT装置20の代替技術としての、電磁駆動弁を用いた動弁機構について説明する。本実施例における電磁駆動弁を用いた動弁機構30は、シリンダヘッド1aに設けられた吸気弁を、ECU10の指令によって発生する電磁力によって開閉弁させ、その開閉弁時期を可変としたものである。
図5において、吸気弁30aは、シリンダヘッド1aに対して進退自由に保持されている。また吸気弁30aのシャフト部30bには、電磁力を受けて吸気弁30aを進退運動させるためのアーマチャ30cが備えられている。また、シリンダヘッド1aに固定されて、電流を供給することによって磁界を発生するための開弁コイル30d及び開弁コア30eと、閉弁コイル30f及び閉弁コア30gとが設けられている。
ここで、吸気弁30aには、図5における上下から図示しないコイルバネによって弾性力が加えられており、開弁コイル30dまたは閉弁コイル30fに通電されていない状態においては、吸気弁30aは全閉と全開の間の中立位置をとるようになっている。そして、ECU10の指令によって開弁コイル30dに通電された場合には、アーマチャ30cに対して図中下向きの電磁力が作用し吸気弁30aは全開となる。反対にECU10の指令によって閉弁コイル30fに通電された場合には、アーマチャ30cに対して図中上向きの電磁力が作用し吸気弁30aは全閉する。
本実施例における電磁駆動弁を用いた動弁機構30においては、開弁コイル30d及び、閉弁コイル30fに供給する電流のタイミングを適宜変更することにより、電動VVT装置20を用いた場合と同様に吸気弁の開閉弁時期を変更可能とすることができる。
次に、本実施例におけるハイブリッド車両がモータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1が始動する際の制御について説明する。図6には、本実施例におけるエンジン始動ルーチンのフローチャートを示す。本ルーチンはハイブリッド車両の稼動中に所定期間毎に実行されるルーチンである。
本ルーチンが実行されると、まずS101において、エンジン1に始動要求がなされているかどうかが判定される。ここでエンジン始動要求とは、アクセルが運転者によって踏み込まれることにより加速要求がされるか、あるいはバッテリ7の残量が所定値以下となり、主にモータ2ではなくエンジン1が駆動源とされる必要が生じたときに発せられる要求である。
S101においてエンジン1の始動要求がなされていないと判定された場合には、エンジン1の始動の必要がないと判断されるのでそのまま本ルーチンを一旦終了する。一方、エンジン1の始動要求がなされていると判定された場合には、S102に進む。
S102においては、ハイブリッド車両の車速Vが取得される。具体的には車速センサ11からの出力信号をECU10に読み込むことによって取得してもよい。S102の処理が終了するとS103に進む。
S103においては、S102において取得したハイブリッド車両の車速Vがデコンプ不要速度以上かどうかが判定される。ここでデコンプ不要速度は、ハイブリッド車両の車速Vがそれ以上の場合に、モータ2のみの駆動によって走行する状態からエンジン1を始動させた場合に生じるトルクショックが、ハイブリッド車両の振動または騒音との関係において、搭乗者の乗車感覚に及ぼす悪影響が無視しうる閾値としての車速であり、予め実験的に求められた車速の値である。
S103においてハイブリッド車両の車速Vがデコンプ不要速度以上であると判定された場合には、デコンプ制御を行う必要がないと判断されるので、直接S105に進み、デコンプ制御を回避する。一方、S103においてハイブリッド車両の車速Vがデコンプ不要速度より低いと判定された場合には、デコンプ制御を行う必要があると判断されるので、S104に進む。
S104においては、デコンプ制御が行われる。具体的には電動VVT装置20によって吸気弁20aの開閉弁時期を遅角させることにより、吸気行程において一旦吸入した吸気のうち再度吸気ポート側に排出される量を増加させ、エンジン1における圧縮圧力を減圧する。S104の処理が終了するとS105に進む。
S105においてはエンジン1を始動させる。S105の処理が終了すると本ルーチンを一旦終了する。
以上説明したように、本実施例においては、ハイブリッド車両がモータ2のみの駆動によって走行している状態からエンジン1を始動させることに伴って実施されるべきデコンプ制御を、ハイブリッド車両の車速Vがデコンプ不要速度以上である場合には回避することとした。このことにより、特にハイブリッド車両の高速運転時においては、搭乗者の乗車感覚に悪影響を及ぼすことなく、エンジン1の始動時における機関トルクを確保することができ、ハイブリッド車両の加速要求に対する応答性の悪化を抑制することができる。
なお、本実施例におけるデコンプ回避手段は、上記のエンジン始動ルーチンのS103の処理において車速Vがデコンプ不要速度以上と判定された場合に直接S105の処理を
実行するECU10を含んで構成される。
次に、本発明の実施例2について説明する。本実施例においては、ハイブリッド車両の車速がデコンプ不要速度より低い場合であっても、燃料性状によってはデコンプ制御を行わない制御について説明する。
ここで、ハイブリッド車両のエンジン1における燃焼用に供給された燃料が重質燃料である場合、すなわち揮発性が悪い燃料である場合には、燃焼が不安定になり、特に冷間始動時におけるドライバビリティが顕著に悪化するおそれがあることが知られている。図7には、燃料性状が重質である場合と、軽質である場合のエンジン1の回転変動と水温との関係について示す。
図7から分かるように、燃料性状が軽質である場合と比較して重質である場合には、エンジン1の回転変動が大きくなる。このことは、燃料性状が軽質である場合と比較して重質である場合にはエンジン1における燃焼が不安定になることを示している。そして、エンジン1の冷却水温が低いほど、燃料性状が重質であることによる燃焼の不安定性の度合いは大きくなる。
そこで、本実施例においては、ハイブリッド車両の車速がデコンプ不要速度より低い場合であっても、エンジン1の冷却水温度が低く、燃料性状が重質である場合にはデコンプ制御を行わないこととした。
図8に示すのは、本実施例におけるエンジン始動ルーチン2である。本ルーチンにおけるS101〜S103までの処理は、図6において説明したエンジン始動ルーチンと同様であるので説明を省略する。本ルーチンのS103において、ハイブリッド車両の車速Vがデコンプ不要速度より低いと判定された場合には、S104ではなくS201に進む。
S201においては、エンジン1の冷却水温が低いかどうかが判定される。具体的には、エンジン1に備えられた図示しない冷却水温センサによってエンジン1の冷却水温Tが取得され、Tがデコンプ禁止水温以下かどうかが判定される。ここでデコンプ禁止水温とは、エンジン1の冷却水温がこれより高ければ、燃料性状が重質であってもエンジン1における燃焼が顕著に不安定とならず、ドライバビリティの悪化度合いが少ないため、燃料性状によってデコンプ制御を行うかどうかを判断する必要がないと考えられる閾値としての冷却水温である。
S201で冷却水温Tがデコンプ禁止水温より高いと判定された場合には、燃料性状の判定自体が必要ないのでS104に進む。一方、S201で冷却水温Tがデコンプ禁止水温以下であると判定された場合には、燃料性状を判定すべくS202に進む。
S202においては、燃料における性状が重質であり、デコンプ禁止重質燃料に相当するかどうかが判定される。ここでデコンプ禁止重質燃料とは、燃料がこの燃料に相当する場合には、冷却水温Tがデコンプ禁止水温以下である状況においてエンジン1における燃焼が不安定となり、ドライバビリティに顕著な悪影響を及ぼすと判断される性状の燃料であり、予め実験的に定められる。そして、燃料がデコンプ禁止重質燃料に相当するかどうかを判定するために、具体的には、燃料性状によって、同じ燃料噴射量によって得られる機関トルクが異なることを利用し、燃料噴射量と、燃料がデコンプ禁止重質燃料に相当する場合に得られる機関トルクとの関係を予めマップ化しておき、S202の処理の実行時点における燃料噴射量と、その時点での機関トルクの値から判定するようにしてもよい。
S202において燃料がデコンプ禁止重質燃料に相当しないと判定された場合には、デコンプ制御の実施が可能と判断されるのでS104に進む。一方、S202において燃料の性状が重質であり、デコンプ禁止重質燃料に相当すると判定された場合には、デコンプ制御を実施すると、エンジン1における燃焼が悪化してドライバビリティに顕著な悪影響を及ぼすと判断されるので、デコンプ制御を実施せずにS105に進む。S104及びS105の処理については、図6において説明したエンジン始動ルーチンと同様である。
以上、説明したとおり、本実施例においては、車速Vがデコンプ不要速度以上かどうかのみならず、冷却水温が低いかどうか、燃料性状が重質かどうかについても判定し、車速Vがデコンプ不要速度より低い場合であっても、冷却水温が低く、燃料性状が重質である場合には、デコンプ制御を実施しないこととした。
これにより、デコンプ制御を実施することによりエンジン1における燃焼が悪化し、ドライバビリティに顕著な悪影響を及ぼすことを抑制できる。
なお、本実施例においては、まず冷却水温が低いかどうかを判定し、冷却水温がデコンプ禁止水温以下である場合に燃料性状について判定を行うこととしたが、冷却水温に係らず、燃料性状について判定を行うようなフローにしてもよい。その場合には、より簡便な制御により、デコンプ制御によりエンジン1における燃焼が悪化することを抑制でき、ドライバビリティに顕著な悪影響を及ぼすことを抑制できる。
また、本実施例における性状判定手段は、上記のエンジン始動ルーチン2のS202の処理を実行するECU10を含んで構成される。また、本実施例におけるデコンプ禁止手段は、S202の処理において燃料性状が重質と判定された場合に直接S105の処理を実行するECU10を含んで構成される。
本発明の実施例に係るハイブリッド車両の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係るデコンプ制御時の吸気弁の開閉弁時期について説明するための図である。 本発明の実施例に係る吸気弁の開閉弁時期と吸気量との関係を示す図である。 本発明の実施例に係るエンジン及び関連装置の概略構成を示す図である。 本発明の実施例に係る電磁駆動弁を用いた動弁機構について説明するための図である。 本発明の実施例1に係るエンジン始動ルーチンを示すフローチャートである。 本発明の実施例2に係る冷却水温と、エンジンにおける回転変動に及ぼす燃料性状の影響との関係を示す図である。 本発明の実施例2に係るエンジン始動ルーチン2を示すフローチャートである。
符号の説明
1・・・エンジン
1a・・・シリンダヘッド
2・・・モータ
3・・・減速機
4・・・駆動輪
5・・・動力分割機構
6・・・ジェネレータ
7・・・バッテリ
8・・・インバータ
10・・・ECU
11・・・車速センサ
20・・・電動VVT装置
30・・・電磁駆動弁を用いた動弁機構
30a・・・吸気弁
30b・・・シャフト部
30c・・・アーマチャ
30d・・・開弁コイル
30e・・・開弁コア
30f・・・閉弁コイル
30g・・・閉弁コア

Claims (2)

  1. 駆動源としてエンジン及びモータを備えるハイブリッド車両であって、
    前記エンジン及びモータのうちモータのみの駆動によって走行している状態から前記エンジンを始動させる際に、前記エンジンの気筒における圧縮圧力を減圧するデコンプ手段と、
    前記前記エンジン及びモータのうちモータのみの駆動によって走行している状態から前記エンジンを始動させる時点における前記ハイブリッド車両の車速を検出する車速検出手段と、
    前記車速検出手段によって検出された車速が所定速度以上である場合に、前記デコンプ手段による前記エンジンの気筒における圧縮圧力の減圧を回避するデコンプ回避手段と、
    を備えることを特徴とするハイブリッド車両。
  2. 前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料の性状を判定する性状判定手段と、
    前記性状判定手段によって、前記ハイブリッド車両のエンジンにおける燃焼に用いられる燃料が所定の重質燃料と判定された場合に、前記デコンプ手段による前記エンジンの気筒における圧縮圧力の減圧を禁止するデコンプ禁止手段と、
    をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のハイブリッド車両。
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