JP4292758B2 - プラズマディスプレイ装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は壁掛けテレビおよび高品位HDTV等として使用されるプラズマディスプレイ装置(以下、PDPと記す)に関する。
【0002】
【従来の技術】
PDPは、ガス放電により紫外線を発生させ、この紫外線で蛍光体を励起して発光させカラー表示を行うものであり、大別して、駆動的にはAC型とDC型があり、放電形式では面放電型と対向放電型の2種類があるが、高精細化、大画面化および製造の簡便性から、現状では、プラズマディスプレイパネルの主流は、3電極構造の面放電型のものである。そしてその構造は、一方の基板上に平行に隣接した表示電極対を有し、もう一方の基板上に表示電極と交差する方向に配列されたアドレス電極と、隔壁、蛍光体層を有するもので、比較的蛍光体層を厚くすることができ、蛍光体によるカラー表示に適している。
【0003】
ここで、PDPの概略構造の断面斜視図を図18に示す。基板21は、例えばガラスのような透明且つ絶縁性の基板であり、その上には誘電体層22およびMgO蒸着膜などからなる保護膜23で覆われた複数の表示電極24が付設されている。表示電極24は、走査電極25aと維持電極25bとが対となったものである。また、基板26は、例えばガラスのような絶縁性の基板であり、その上には絶縁体層27で覆われた複数のデータ電極28が付設され、絶縁体層27上のデータ電極28間には、データ電極28と平行してストライプ状の隔壁29が設けられている。また、絶縁体層27の表面と隔壁29の側面にかけて蛍光体層30が設けられている。そして基板21と基板26とが、走査電極25aおよび維持電極25bとデータ電極28とが直交するように放電空間31を挟んで対向して配置されている。放電空間31には、放電ガスとして、ヘリウム、ネオン、アルゴン、キセノンの内少なくとも1種類の希ガスが封入されており、隣接する二つの隔壁29に挟まれ、データ電極28と対向する対をなす走査電極25aと維持電極25bとの交差部の放電空間31が放電セル32となる。
【0004】
次に、図18に示したPDPを例として、PDPにデータをセットする方法について説明する。3電極構造の面放電型のPDPを駆動する方法としては、発光させるべき放電セル32に情報を書き込む「書き込み期間」と、情報を書き込んだ放電セル32を発光させる「発光期間」とを分離して駆動する、いわゆる「アドレス/維持放電分離型方式」が知られている。
【0005】
ここで、「アドレス/維持放電分離型方式」の書き込み期間の動作について説明する。図19は、PDPの電極配置を示す図であり、PDP33において、データ電極28は、垂直方向に配置され、左端から右端へ向かってXm−1、Xm、Xm+1の順で配置されている。走査電極25aは、水平方向に配置され、上端から下端へ向かってY0、Y1、・・、Yn−1、Yn、Yn+1、Yn+2、・・の順に配置されている。また、維持電極25bは、走査電極25aと平行に配置され、各走査電極と対になって発光期間に維持放電を行うものである。なお、m、nは自然数である。
【0006】
そして、最小発光単位である放電セル32は、走査電極Y0上に存在するものから順に、以下の方式により書き込みが行われる。まず走査電極25aのY0に走査パルスを印加すると同時に、Y0上に位置する放電セル32のうち書き込みを行うべき放電セル32があればその放電セル32に対応するデータ電極28に走査パルスとは逆極性のデータパルスを印加する。このとき、書き込みを行う放電セル32において、走査電極25aとデータ電極28との間の電位差が、走査電極25aとデータ電極28の放電開始電圧を超えるため、書き込み放電と呼ばれる放電が発生し、書き込み放電に誘発されて走査電極25aと維持電極25b間でデータ維持放電とよばれる放電が発生する。データ維持放電が発生することにより、発光する放電セル32に情報が書き込まれる。書き込みを行わない放電セル32に対しては、走査パルスとデータパルスとが同時に印加されることはないので、書き込み放電は発生せず、したがってデータ維持放電も発生しない。以降、Y1、Y2、・・と、最後の走査電極まで同様の動作が行われ、最終的に全ラインに走査パルスが印加される。
【0007】
図20に、図19に示すプラズマディスプレイパネルの各電極に印加される電圧波形の例を示す。この図は、走査電極25aのYnに走査パルス35が印加されているときに、データ電極28のXmにデータパルス34が印加されているので、この電圧波形では、走査電極25aのYnとデータ電極28のXmとの交点に存在する放電セル、すなわち図19において斜線で示す放電セル32aに書き込みを行い、他の放電セル32には書き込みを行わない状態を示している。また、維持電極25bには書き込み期間中、常に一定の電圧が印加されている。
【0008】
このとき、データ電極Xm上で発生する放電の発光を、走査パルスを追いかけて順次下方に移動しながらフォトダイオードなどを用いてオシロスコープで観測すると、波形36を得る。波形36は、書き込みを行う放電セル32aにおいて発生した、書き込み放電及びデータ維持放電による発光である。書き込みを行う放電セル32aにおいてのみ放電が発生し、書き込みを行わない放電セル32においては、放電は全く発生しない。
【0009】
上述したようなマトリクス方式のディスプレイでは、各々のデータ電極28は、隣接するデータ電極28や走査電極25aなどとの間に浮遊容量を持つ。データ電極28を駆動するデータ電極駆動素子は、放電セル32の選択を行う際に、これらの浮遊容量を充放電するために電力を消費する。
【0010】
ここで、近年ディスプレイの高精細化が進み、これに伴う線間容量の増大によって電極の充放電による電力消費が増大する傾向にある。この充放電電力を低減することがディスプレイの低消費電力化に必要である。
【0011】
そして、データ電極駆動素子の消費電力を削減する方法の一つが特開平11−282398号公報に示されている。これは、入力された画像データやデータ電極駆動素子の消費電力やデータ電極駆動素子の電源端子に流入する電流を検出しながら、最もデータ電極駆動素子の消費電力が少なくなるようにラインを選択する順序を変更するものである。例えば、ライン数480ラインのパネルに1ラインおきに水平ラインを表示する場合を考える。この際、パネル上端から1ラインずつ順にラインを選択すれば、データ電極駆動素子の出力は1ライン周期で240回反転し、データ電極28の浮遊容量を240回充放電することとなる。ところが、まず奇数ラインを上端から順に選択し、続いて偶数ラインを上端から順に選択すれば、データ電極駆動素子の出力は1回だけ反転するので、1回だけデータ電極の浮遊容量を充放電することになる。従って後者の方がデータ電極駆動素子の消費電力が少なくて済むことになる。
【0012】
また、別のアプローチとして、データ電極駆動電力を監視し、電力が増大するにしたがって、重み付けの小さいサブフィールドから書き込み・切り替えを行わない様にすることで消費電力を抑えるという試みが特開2000−66638号公報に示されている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】
特開平11−282398号公報の技術では、データ電極駆動素子の消費電力を下げるために、ライン選択の順序を画像ごとに変更するなどしてデータ電極駆動素子のスイッチング回数を減らしていたが、この方法では走査電極駆動素子として単純なシフトレジスタを使用できず、回路構成が煩雑になるなどの課題がある。
【0014】
また、特開2000−66638号公報の技術では、重み付けの小さいサブフィールドから順にデータの書き込み、切り替えを行わなくするので、表示画像のダイミックレンジが減少する上、減少した階調間を補完していないので階調性が大きく劣化するという課題がある。
【0015】
本発明は上記の課題に鑑み、画質の劣化、回路の煩雑化などを伴うことなく、データ電極駆動回路での消費電力低減を図ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】
上記目的を実現するために本発明のプラズマディスプレイ装置は、入力画像のデータ電極での駆動電力を算出する電力算出手段と、入力画像よりも階調数が少ない画像に変換する画像変換手段とを有し、この画像変換手段は、入力画像の階調を削減するためのデータを格納したルックアップテーブルを複数有する階調変換テーブルと、前記電力算出手段により算出した入力画像のデータ電極での駆動電力値に基づき階調変換テーブルから1つのルックアップテーブルを選択する選択手段と、選択されたルックアップテーブルに基づいて入力画像の階調の削減を行う階調削減手段とを備え、前記電力値が所定値より大きい場合には、前記画像変換手段による入力画像の階調の削減を行い、所定値より小さい場合には、入力画像の階調の削減は行わないように構成したプラズマディスプレイ装置であって、ルックアップテーブルが格納している入力画像の階調を削減するためのデータは、サブフィールドの点灯状態を規定するデータであり、隣接する階調間で点灯状態の異なるサブフィールドの数は、大きく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルの方が、それより小さく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルより、少ないように構成し、前記選択手段は、データ電極での駆動電力値が大きいほど、大きく階調を削減するためのデータが格納されたルックアップテーブルを選択する、というものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
すなわち、本発明の、請求項1に記載の発明は、入力画像のデータ電極での駆動電力を算出する電力算出手段と、入力画像よりも階調数が少ない画像に変換する画像変換手段とを有し、この画像変換手段は、入力画像の階調を削減するためのデータを格納したルックアップテーブルを複数有する階調変換テーブルと、前記電力算出手段により算出した入力画像のデータ電極での駆動電力値に基づき階調変換テーブルから1つのルックアップテーブルを選択する選択手段と、選択されたルックアップテーブルに基づいて入力画像の階調の削減を行う階調削減手段とを備え、前記電力値が所定値より大きい場合には、前記画像変換手段による入力画像の階調の削減を行い、所定値より小さい場合には、入力画像の階調の削減は行わないように構成したプラズマディスプレイ装置であって、ルックアップテーブルが格納している入力画像の階調を削減するためのデータは、サブフィールドの点灯状態を規定するデータであり、隣接する階調間で点灯状態の異なるサブフィールドの数は、大きく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルの方が、それより小さく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルより、少ないように構成し、前記選択手段は、データ電極での駆動電力値が大きいほど、大きく階調を削減するためのデータが格納されたルックアップテーブルを選択する、というものである。
【0018】
また、請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記画像変換手段により削減された入力画像の階調は、最小輝度レベルは1であり、最大輝度レベルは255であるというものである。
【0019】
以下に、本発明の一実施の形態について説明するが、本発明の実施の形態はこれに制限されるものではない。
【0020】
(実施の形態1)
本発明の実施の形態1について、図を用いて以下に説明する。
【0021】
ここでは、1フィールドを8つのサブフィールドに分割し、それぞれのサブフィールドの輝度重みを1サブフィールドから順に、「1」「2」「4」「8」「16」「32」「64」「128」であるとする。また、入出力信号は8ビットであるとする。
【0022】
図1は、実施の形態1によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図である。電力算出手段1は、入力画像2のデータ電極での駆動電力を算出するためのものである。また、画像変換手段3は、入力画像2を入力画像より階調数が少ない出力画像4に変換するものである。そして出力画像4はプラズマディスプレイパネル部(図示せず)に出力され画像表示が行われる。ここで、画像変換手段3は、入力画像2の階調を削減するためのデータを格納したルックアップテーブル5を複数有する(図1では(1)〜(8)の8個である例を示している)階調変換テーブル6と、電力算出手段1により算出した電力値7に基づき階調変換テーブル6から1つのルックアップテーブル5を選択する選択手段8と、選択されたルックアップテーブル5のデータに基づいて入力画像2の階調の削減を行う階調削減手段9とを備えている。階調削減手段9は、選択されたルックアップテーブル5のデータを格納するデータ格納部10を有する。
【0023】
以上の構成における動作は以下のとおりである。電力算出手段1は、入力画像2のデータ電極での駆動電力の算出を行い、電力値7を出力する。そして画像変換手段3の選択手段8は電力値7に基づき階調変換テーブル6から1つのルックアップテーブル5を選択する。そして、選択されたルックアップテーブル5のデータは階調削減手段9のデーター格納部10に格納され、その状態で、入力画像2が、入力画像より階調数が少ない出力画像4に変換される。
【0024】
ここで、ルックアップテーブル(1)〜(8)5のデータの一例を図2〜図9に示す。入力欄に書かれた値に一致する入力信号を出力欄にかかれた値に変換して出力する。図2に示すルックアップテーブル(1)5は、入力信号を256階調のまま出力するためのデータを格納したものである。図3に示すルックアップテーブル(2)5は、入力信号を129階調に削減するためのデータを格納したものである。図4に示すルックアップテーブル(3)5は、入力信号を66階調に削減するためのデータを格納したものである。図5に示すルックアップテーブル(4)5は、入力信号を35階調に削減するためのデータを格納したものである。図6に示すルックアップテーブル(5)5は、入力信号を20階調に削減するためのデータを格納したものである。図7に示すルックアップテーブル(6)5は、入力信号を13階調に削減するためのデータを格納したものである。図8に示すルックアップテーブル(7)5は、入力信号を10階調に削減するためのデータを格納したものである。図9に示すルックアップテーブル(8)5は、入力信号を9階調に削減するためのデータを格納したものである。
【0025】
図2〜図9に示すように、ルックアップテーブル(1)〜(8)5はサブフィールドの点灯状態を規定するためのデータであり、最上段に書かれている1〜8の数字はサブフィールド番号、その下の段の1、2、・・・、128はサブフィールドの輝度重みである。また、出力する階調において点灯させるサブフィールドを●で示している。例えば、図2に示すルックアップテーブル(1)5の13階調目には、4、3、1の各サブフィールドに●が記入されているので、13階調目は、4、3、1の各サブフィールドを点灯させるということを示している。
【0026】
ルックアップテーブル(1)〜(8)5で注目すべきは、入力画像2の階調を単に減少させているだけではなく、階調を大きく削減するデータを格納したルックアップテーブル5の方が、それより小さく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブル5より、隣接する階調間で点灯状態の異なるサブフィールドの数が少なくなるように構成していることである。例えば、階調数をまったく減少させないルックアップテーブル(1)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と128階調目との間では、8サブフィールド全ての点灯状態が異なっている。これに対し、ルックアップテーブル(2)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と129階調目との間では、7つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(3)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と131階調目との間では、6つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(4)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と135階調目との間では、5つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(5)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と143階調目との間では、4つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(6)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と159階調目との間では、3つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(7)5では、点灯サブフィールドの差異が最大となる127階調目と191階調目との間では、2つのサブフィールドの点灯状態が異なっている。また、ルックアップテーブル(8)5では、全ての階調において隣接する階調との間では、1つのサブフィールドしか点灯状態が異なっていない。上述のように、隣接する階調間で点灯状態の異なるサブフィールドの数が少なくなるように構成することにより、各サブフィールドにおいてデータ電極にセットされるデータの変化回数が少なくなるので、データ電極での駆動電力を小さくすることができる。したがって、選択手段8が、電力値7が大きいほど、大きく階調を削減するためのデータが格納されたルックアップテーブル5を選択することにより、データ電極での駆動電力を効果的に小さくすることが可能となる。
【0027】
また、電力値7と選択されるルックアップテーブル5との対応の一例を図10に示す。この図では、電力算出手段1が算出した電力値7から、データドライバICのなかで最も消費電力値が大きいものの電力値が、0.3W未満であればルックアップテーブル(1)5を使用し、0.6W未満であればルックアップテーブル(2)5を使用し、0.9W未満であればルックアップテーブル(3)5を使用し、1.2W未満であればルックアップテーブル(4)5を使用し、1.5W未満であればルックアップテーブル(5)5を使用し、1.8W未満であればルックアップテーブル(6)5を使用し、2.1W未満であればルックアップテーブル(7)5を使用し、2.1W以上であればルックアップテーブル(8)5を使用する、という例を示している。以上のように選択されたルックアップテーブル5により入力画像2の階調削減が行われ、その結果、データ電極での駆動電力の増大を防ぐことが出来る。また、入力画像2の階調数を削減させても、最小輝度レベルは1であり、最大輝度レベルは255であるので、映像のダイナミックレンジが変わっておらず、したがって、画質が大きく劣化することはない。
【0028】
なお、入力画像2がRGBそれぞれの信号から構成されている場合は、図11に示すように、上述の画像変換手段3をRGBそれぞれの信号に対応させて設けた構成とすればよい。
【0029】
また、上述の実施の形態では、電力削減を行う必要のない場合のために、階調変換テーブル6には、階調を減少させないルックアップテーブル5として、図2に示すルックアップテーブル(1)5を備えている。しかしながら、このルックアップテーブル(1)5はメモリ領域を冗長に使用してしまう。そこで、このような状態を回避する構成として、図12に示すような構成がある。これは、図1に示す構成に対して、階調変換テーブル6として図2に示すような階調削減を行わないルックアップテーブル(1)5を備えずに、セレクター11を追加したものである。そして、選択手段8は、データ電極駆動電力が所定の値よりも小さく、電力を削減する必要が無い場合には0を出力し、電力を削減する必要がある場合には1を出力するように構成され、この選択手段8からの信号に基づき、セレクター11が出力画像の選択を行う。そして、電力を削減する必要が無い場合には、入力信号2をそのまま、階調削減手段9での処理を経ずに出力画像4として出力する。このようなこの構成によっても、図1に示した構成と同様の効果を得ることができる。
【0030】
(実施の形態2)
実施の形態2によるプラズマディスプレイ装置は、図13に示すように、図1に示す実施の形態1の構成における画像変換手段3の階調削減手段9が、データ格納部10に加えて、階調削減後の画像に対して減少させた階調を補完する階調補完手段16を備えるものである。
【0031】
LCDやPDPなどのデジタル表示装置を用いて多階調表示を行う場合、ディスプレイの階調表示能力不足により明暗のなめらかな変化が表現できず、段階的に明るさが変化して等高線状の模様が現れ、画質が悪化することがある。このような画質悪化を防止するために、表示すべき値と実際の表示値との表示誤差を周囲の画素に分散することで階調不足を補う階調補完手段16による処理が有効となる。
【0032】
階調補完手段16は、表示すべき信号と削減された信号との階調数に対する差分をとり、その結果を誤差として周囲の画素に拡散することにより、減少した階調の補完を行う。例えば、データ格納部10に図6に示すルックアップテーブル(5)5のデータが格納されている場合を考える。階調補完手段16がない場合、256階調での階調値130を表示する場合、データ格納部10のデータに基づき階調値143となって出力されてしまう。ここで、階調補完手段16がある場合では、階調値130と143との差である−7を表示誤差として、図14に示すように、右隣の画素に表示誤差の7/16を、左下の画素に3/16を、直下の画素に5/16を、右下の画素に1/16を加えるという処理を行う。この処理を行うための手段は、例えば、図13に示すように、乗算回路12と遅延回路13(Hは1ライン、Tは1クロックの遅延)とにより構成される。以上述べたような階調補完手段16の処理により、入力画像2の階調を大きく減少させてもその間の階調を補完できるので、画質は大きく劣化させることなく電力削減を効果的に行うことが可能となる。
【0033】
また、この場合も、第1の実施の形態で示したものと同様に、メモリーの使用量が多いルックアップテーブル(1)5を削除し、セレクター11を追加した構成によっても同様の効果が得られる。この場合の構成を図15に示す。
【0034】
(実施の形態3)
本発明の実施の形態3について、図16を用いて以下に説明する。
【0035】
以上において、入力画像2がRGBそれぞれの信号から構成されている場合は、図11に示すような、画像変換手段3をRGBそれぞれの信号に対応させて設けた構成とする例を示したが、本実施の形態が特徴的な点は、RGBで処理を異ならせるものである。これは、人間の視覚特性上、Bに対してはGに対してよりも感度が低く解像度も低いので、これを利用して視覚的に影響が無い範囲で実施の形態1よりもさらにデータ電極での駆動電力を削減することを可能とするものである。
【0036】
本実施の形態のプラズマディスプレイ装置の概略構成のブロック図は、全体構造は図11と同じ構成であり、RとGに対する画像変換手段3も、図1に示した構成と同じであるが、Bに対する画像変換手段3だけが、図16に示す構成となしたものである。図16に示す画像変換手段3は、図1に示す画像変換手段3に対して、階調変換テーブル6が有するルックアップテーブル5が異なることを特徴とするものである。このルックアップテーブル5は、1番目のルックアップテーブルとして実施の形態1で使用したルックアップテーブル(1)5を、2番目のルックアップテーブルとして実施の形態1で使用したルックアップテーブル(2)5を、3番目のルックアップテーブルとして実施の形態1で使用したルックアップテーブル(4)5を、4番目のルックアップテーブルとして実施の形態1で使用したルックアップテーブル(6)5を、5番目以降ルックアップテーブルとして実施の形態1で使用したルックアップテーブル(8)5を使用したものである。
【0037】
以上のようなルックアップテーブル5を有する階調変換テーブル6により、同じ電力値7であっても、BではRやGよりも大きく階調を削減されることとなるので、Bに対するデータをセットするために消費されるデータ電極での駆動電力は大きく低減される。一方、前述の様に、Bに対する視力はRやGよりも低いので、階調数を大きく削減しても、視覚的には、画質は大きく劣化しない。
【0038】
なお、本実施の形態に示したBに対する画像変換手段3の階調変換テーブル6を構成するルックアップテーブル5の選択は一例であり、本発明はこれに限定されるものではない。
【0039】
(実施の形態4)
本発明の実施の形態4について、図を用いて以下に説明する。
【0040】
実施の形態3では、Bに対してのみ、異なるルックアップテーブル5により構成された階調変換テーブル6を備える画像変換手段3を用いた例を示したが、装置の簡素化のためにはRGBで共通の仕様の画像変換手段3を使用することが望ましい。このために、本実施の形態では、装置構成のブロック図として図17に示すようにする。これは、画像変換手段3の構成はRGBともに共通であるが、Bに対してのみ、電力算出手段1からの電力値7は電力割増手段15を経由して画像変換手段3の選択手段8に入力される。
【0041】
電力割増手段15は、電力値7を所定の割合で拡大するものであり、例えば次式の様に拡大する。
【0042】
P'=k×P
Pは電力値であり、P'は電力割増手段からの出力である。kは1以上の比例定数であり、例えば1.5等とする。この式によれば、Bに対する画像変換手段3には実際の駆動電力の電力値Pよりも大きな値のP'が入力されるので、同じ電力値7であっても、BではRやGよりも大きく階調を削減するルックアップテーブル5が選択され、Bの階調が大きく削減されることとなるので、Bに対するデータをセットするために消費されるデータ電極での駆動電力は大きく低減される。一方、前述の様に、Bに対する視力はRやGよりも低いので、階調数を大きく削減しても、視覚的には、画質は大きく劣化しない。
【0043】
なお、本実施の形態で使用したP'とPとの関係は一例であり、P'がP以上の値となるようにさえすれば、上記と同様の効果を奏することができる。
【0044】
なお、以上の実施の形態1から3において、電力算出手段1は、データ電極での駆動電力の算出を1フィールドにつき1回行うように構成すると、表示画像の途中から画質が変化して違和感が生じることを防ぐことができる。
【0045】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明によれば、画質の劣化、回路の煩雑化などを伴うことなく、データ電極駆動回路での消費電力低減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図
【図2】 ルックアップテーブル(1)の入出力対応図
【図3】 ルックアップテーブル(2)の入出力対応図
【図4】 ルックアップテーブル(3)の入出力対応図
【図5】 ルックアップテーブル(4)の入出力対応図
【図6】 ルックアップテーブル(5)の入出力対応図
【図7】 ルックアップテーブル(6)の入出力対応図
【図8】 ルックアップテーブル(7)の入出力対応図
【図9】 ルックアップテーブル(8)の入出力対応図
【図10】 データ電極駆動電力値と選択されるルックアップテーブルとの対応を示す図
【図11】 入力信号がRGBの信号で構成されている場合の、プラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図
【図12】 本発明の実施の形態1によるプラズマディスプレイ装置において、セレクターを有する際の概略構成を示すブロック図
【図13】 本発明の実施の形態2によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図
【図14】 階調補完処理を説明する図
【図15】 本発明の実施の形態2によるプラズマディスプレイ装置において、セレクターを有する際の概略構成を示すブロック図
【図16】 本発明の実施の形態3によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図
【図17】 本発明の実施の形態4によるプラズマディスプレイ装置の概略構成を示すブロック図
【図18】 プラズマディスプレイパネルの概略構成を示す断面斜視図
【図19】 プラズマディスプレイパネル電極の配置を示す図
【図20】 プラズマディスプレイパネルに印加する電圧波形を示す図
【符号の説明】
1 電力算出手段
2 入力画像
3 画像変換手段
4 出力画像
5 ルックアップテーブル
6 階調変換テーブル
7 電力値
8 選択手段
9 階調削減手段
Claims (2)
- 入力画像のデータ電極での駆動電力を算出する電力算出手段と、入力画像よりも階調数が少ない画像に変換する画像変換手段とを有し、この画像変換手段は、入力画像の階調を削減するためのデータを格納したルックアップテーブルを複数有する階調変換テーブルと、前記電力算出手段により算出した入力画像のデータ電極での駆動電力値に基づき階調変換テーブルから1つのルックアップテーブルを選択する選択手段と、選択されたルックアップテーブルに基づいて入力画像の階調の削減を行う階調削減手段とを備え、前記電力値が所定値より大きい場合には、前記画像変換手段による入力画像の階調の削減を行い、所定値より小さい場合には、入力画像の階調の削減は行わないように構成したプラズマディスプレイ装置であって、
ルックアップテーブルが格納している入力画像の階調を削減するためのデータは、サブフィールドの点灯状態を規定するデータであり、隣接する階調間で点灯状態の異なるサブフィールドの数は、大きく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルの方が、それより小さく階調を削減するデータを格納したルックアップテーブルより、少ないように構成し、
前記選択手段は、データ電極での駆動電力値が大きいほど、大きく階調を削減するためのデータが格納されたルックアップテーブルを選択する、
プラズマディスプレイ装置。 - 前記画像変換手段により削減された入力画像の階調は、最小輝度レベルは1であり、最大輝度レベルは255である請求項1に記載のプラズマディスプレイ装置。
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