JP4292625B2 - 補間処理装置および補間処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置および該補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
電子スチルカメラには、カラー画像の画像信号を生成する際、単一の撮像素子を用いるものがある。このような撮像素子は、例えば、図22(1)に示すように、RGB(赤色・緑色・青色)の3色のカラーフィルタがベイア配列されて構成される。ここで、緑色(G)に着目すると、撮像素子は、図22(2)に示すように緑色を出力する画素である格子点と、緑色を出力しない画素である空格子点とで構成されていると言える。
【0003】
このような電子スチルカメラでは、空格子点における緑色の色情報を得るために、補間処理を行う必要がある。従来から、このような補間処理の方法としては、補間処理の対象となる空格子点(以下、補間対象空格子点と称する。)の空間的な類似性が強い方向の判定を行い、その方向に隣接する格子点の色情報を用いて補間量を算出する方法が考えられている。
【0004】
米国特許第5,629,734号明細書および米国特許第5,652,621号明細書には、類似性が強い方向の判定を行う際に用いる複数の方向に対する類似度を算出するための技術が開示されている。
例えば、補間対象空格子点を中心に、色情報が[A1,G2,A3,G4,A5]のように配置されている場合(ただし、A1,A3,A5は補間対象空格子点と同色の色情報を示し、G2,G4は格子点の色情報を示す)、G2を出力する格子点とG4を出力する格子点とが位置する方向に対する補間対象空格子点の類似度Cは、米国特許第5,629,734号明細書に開示された技術では下記の式C−1によって算出され、米国特許第5,652,621号明細書に開示された技術では式C−2によって算出される。
【0005】
ただし、式C−2において、biasは、
bias=(bias'+A1−G1)/2 ・・・式C−3
を満足する値であり、bias'はA1の類似度を算出する際のbiasであり、G1はA1の補間処理によって得られた補間量である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
すなわち、米国特許第5,629,734号明細書に開示された技術では、1画素置きの同色の色情報を比較した結果(以下、同色系類似度成分と称する:式C−1の|−A1+2A3−A5|や|G2−G4|に相当する)を加算して補間対象空格子点の類似度としている。そのため、米国特許第5,629,734号明細書に開示された技術では、同色の色情報が配置された間隔(画素の間隔の2倍に相当する)よりも細かく変化する画像(空間周波数が高い画像)に対しては、類似度を的確に算出することができないため、類似性が強い方向の判定を精度良く行うことができず、偽色が発生する可能性が高い。
【0007】
一方、米国特許第5,652,621号明細書に開示された技術では、同色系類似度成分(式C−2の|−A1+2A3−A5|や|G2−G4|に相当する)の他に、互いに隣接する画素の色情報を比較した結果(以下、異色系類似度成分と称する:式C−2の|−G2+2(A3+bias)−G4|に相当する)を含む式C−2によって類似度を算出するため、上述したような空間周波数が高い画像で発生する偽色を低減することが可能である。
【0008】
しかし、米国特許第5,652,621号明細書に開示された技術では、異色系類似度成分として、同一直線上に配置された2色の色情報(補間対象空格子点と同色の色情報および格子点の色情報)を比較した結果しか用いないため、自然画における境界部分のように、色調が変化する部分(3色の色情報の比率が変化する画像)については、類似度を的確に算出することができず、同色系類似度成分が的確に算出されても、異色系類似度成分の影響が同色系類似度成分の影響よりも強く現れ、類似性が強い方向を的確に判定することができなくなり、偽色が発生する可能性が高い。
【0009】
すなわち、上述した各米国特許明細書に開示された技術では、空間周波数が高い部分画像と色調が変化する部分画像とから成る画像が補間処理の対象となる場合、双方の部分画像の類似度を的確に算出することができず、一方の部分画像で発生した偽色が目立ってしまい、画像全体の調和が崩れる可能性がある。
さらに、米国特許第5,652,621号明細書に開示された技術では、異色系類似度成分がG1(A1における補間量)やbias'(A1におけるbias)を用いて算出されるため、一旦、誤った類似度成分が算出されると、その誤りが以降に算出される類似度成分に波及してしまい、偽色が発生する範囲が拡大するおそれがある。
【0010】
すなわち、米国特許第5,652,621号明細書に開示された技術では、最悪の場合、補間処理を行うことによって、却って画像が劣化してしまうことになる。
そこで、請求項1ないし請求項12に記載の発明は、補間対象空格子点の類似性が強い方向を的確に判定し、補間量を高い精度で求めることができる補間処理装置を提供することを目的とする。
【0011】
また、請求項13ないし請求項18に記載の発明は、補間対象空格子点の類似性が強い方向を的確に判定し、補間量を高い精度で求めることができる補間処理プログラムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点に対して、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類の類似度成分から類似度を算出する類似度算出手段(図1の類似度算出部20に相当する)と、類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図1の類似性判定部21に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と(図1の補間量算出部22に相当する)を備えたことを特徴とする。
【0014】
請求項2に記載の補間処理装置は、請求項1に記載の補間処理装置において、類似度算出手段は、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、(a)「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分と、(b)「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分とを合わせた3種類以上の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該3種類以上の類似度成分から類似度を算出することを特徴とする。
【0015】
請求項3に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手段(図1の類似度算出部20に相当する)と、類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図1の類似性判定部21に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段(図1の補間量算出部22に相当する)とを備え、類似度算出手段は、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、(a)「補間対象空格子点の色成分とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報と、第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、(b)「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分とを合わせた2種類以上の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から類似度を算出することを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手段(図1の類似度算出部20に相当する)と、類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図1の類似性判定部21に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段(図1の補間量算出部22に相当する)とを備え、類似度算出手段は、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、(a)「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、(b)「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分とを合わせた2種類以上の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から類似度を算出し、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」をa1|G1−A2|+a2|G3−A2|によって算出する(ただし、G1、G3は補間対象空格子点を挟んで同一直線上に位置する2つの格子点の色情報であり、A2は補間対象空格子点の色情報であり、a1、a2は定数であり、a1、a2の少なくとも一方は0でない。)ことを特徴とする。
【0017】
請求項5に記載の補間処理装置は、請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の補間処理装置において、類似度算出手段は、複数の方向毎に算出した複数種類の類似度成分を、同一方向毎に加重加算することによって組み合わせ、補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度を算出することを特徴とする。
請求項6に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度として、「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度」と「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度」との少なくとも2種類の類似度を算出する類似度算出手段(図1の類似度算出部20に相当する)と、類似度算出手段によって補間対象空格子点毎に算出された複数の方向に対する複数種類の類似度のうち、同一種類の類似度の大小を各々の方向毎に比較して、各々の種類毎に類似性の強い方向を決定し、何れの方向が多数を占めるかによって、補間対象空格子点との類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図1の類似性判定部21に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段(図1の補間量算出部22に相当する)とを備えたことを特徴とする。
【0018】
請求項7に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手段(図14の類似度算出部31に相当する)と、類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図14の補間量算出部32に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段(図14の補間量算出部32に相当する)とを備え、類似度算出手段は、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴を抽出し、前記2種類の類似度成分のうち、該特徴に応じて決定した1種類の類似度成分を算出し、該1種類の類似度成分を類似度とする、もしくは、前記2種類の類似度を算出し、該2種類の類似度成分を該特徴に応じて重み比重を変えつつ加重加算して類似度を算出することを特徴とする。
【0019】
請求項8に記載の補間処理装置は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手段(図14の類似度算出部31に相当する)と、類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段(図14の補間量算出部32に相当する)と、類似性判定手段による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段(図14の補間量算出部32に相当する)と、前記2種類の類似度成分のうち、何れか一方の類似度成分を算出するかを示す第1の指示、または、該2種類の類似度成分を加重加算する際の重み比重を示す第2の指示を受け付けるインタフェース手段(図14のインタフェース部18に相当する)とを備え、類似度算出手段は、インタフェース手段によって第1の指示が受け付けられた場合には、第1の指示に対応する1種類の類似度成分を算出して前記類似度とし、インタフェース手段によって第2の指示が受け付けられた場合には、第2の指示に応じて前記2種類の類似度成分を加重加算して前記類似度を算出することを特徴とする。
【0020】
請求項9に記載の補間処理装置は、請求項7に記載の補間処理装置において、類似度算出手段は、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴として、補間対象空格子点で直交する2つの方向のうち、第1の方向に位置する複数の格子点の色情報が酷似して第2の方向に位置する複数の格子点の色情報が酷似し、かつ第1の方向に位置する格子点の色情報と第2の方向に位置する格子点の色情報との差違が大きい場合、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度」を算出することを特徴とする。
【0021】
請求項10に記載の補間処理装置は、請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の補間処理装置において、類似度算出手段は、補間対象空格子点の類似度として、補間対象空格子点の近傍に位置する空格子点の類似度の成分を含む値を算出することを特徴とする。
請求項11に記載の補間処理装置は、請求項1ないし請求項5、請求項7ないし請求項10の何れか1項に記載の補間処理装置において、類似性判定手段は、類似性が強い方向の判定に際し、各々の方向間の類似度の差違が所定の閾値を上回るか否かを判定し、該差違が該閾値を上回らない方向については類似性が同程度であると判定することを特徴とする。
【0022】
請求項12に記載の補間処理装置は、請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の補間処理装置において、補間量算出手段は、類似性判定手段によって、複数の方向のうち、何れか1つの方向に対する類似性の強さが突出していると判定された場合、突出する方向に位置する2つの格子点の色情報の値の平均値を補間量とし、複数の方向に対する類似性が均衡していると判定された場合、何れか1つの方向に位置する2つの格子点の色情報の値の平均値を算出する以外の方法で補間量を決定することを特徴とする。
【0023】
請求項13に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点に対して、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類の類似度成分から類似度を算出する類似度算出手順(図4S2〜S3に相当する)と、類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図4S4に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図4S5に相当する)とを備えたことを特徴とする。
【0024】
請求項14に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手順(図4S2〜S3に相当する)と、類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図4S4に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図4S5に相当する)とを備え、類似度算出手順は、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、(a)「補間対象空格子点の色成分とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報と、第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、(b)「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分とを合わせた2種類以上の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から類似度を算出することを特徴とする。
【0025】
請求項15に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手順(図4S2〜S3に相当する)と、類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図4S4に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図4S5に相当する)とを備え、類似度算出手順は、補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、(a)「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、(b)「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分とを合わせた2種類以上の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から類似度を算出し、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」をa1|G1−A2|+a2|G3−A2|によって算出する(ただし、G1、G3は補間対象空格子点を挟んで同一直線上に位置する2つの格子点の色情報であり、A2は補間対象空格子点の色情報であり、a1、a2は定数であり、a1、a2の少なくとも一方は0でない。)ことを特徴とする。
【0026】
請求項16に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される第1色成分ないし第3色成分の色情報に基づき、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度として、「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度」と「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度」と「第2色成分の色情報のみを用いた類似度」と「第3色成分の色情報のみを用いた類似度」との少なくとも2種類の類似度を算出する類似度算出手順(図13S2〜S101に相当する)と、類似度算出手順によって補間対象空格子点毎に算出された複数の方向に対する複数種類の類似度のうち、同一種類の類似度の大小を各々の方向毎に比較して、各々の種類毎に類似性の強い方向を決定し、何れの方向が多数を占めるかによって、補間対象空格子点との類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図13S102〜S103に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図13S5に相当する)とを備えたことを特徴とする。
【0027】
請求項17に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手順(図15S5またはS6、もしくは、図18S5〜S6に相当する)と、類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図15S7〜S8、または、図18S7に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図15S9〜S11、または、図18S7に相当する)とを備え、類似度算出手順は、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴を抽出し、前記2種類の類似度成分のうち、該特徴に応じて決定した1種類の類似度成分を算出し、該1種類の類似度成分を類似度とする、もしくは、前記2種類の類似度を算出し、該2種類の類似度成分を該特徴に応じて重み比重を変えつつ加重加算して類似度を算出することを特徴とする。
【0028】
請求項18に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体は、補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手順(図17S3〜S4またはS8〜S9、もしくは、図19S5〜S6に相当する)と、類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順(図17S5またはS10、もしくは、図19S7に相当する)と、類似性判定手順による判定結果に応じて、補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順(図17S5またはS10、もしくは、図19S7に相当する)と、前記2種類の類似度成分のうち、何れか一方の類似度成分を算出するかを示す第1の指示、または、該2種類の類似度成分を加重加算する際の重み比重を示す第2の指示を受け付けるインタフェース手順(図17S1または図19S1)とを備え、類似度算出手順は、インタフェース手順によって第1の指示が受け付けられた場合には、第1の指示に対応する1種類の類似度成分を算出して前記類似度とし、該インタフェース手順によって第2の指示が受け付けられた場合には、第2の指示に応じて前記2種類の類似度成分を加重加算して前記類似度を算出することを特徴とする。
【0029】
なお、補間対象空格子点が第2色成分の色情報を出力する場合、請求項1および請求項2に記載の「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、請求項6および請求項16に記載の「第1色成分の色情報と第2色成分の色情報とを用いた類似度」とは、後述する第1の類似度成分(Ct(1)(i,j)、Cy(1)(i,j))に対応し、請求項4および請求項15に記載の「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」は、後述する第1の類似度成分(Ct(1)(i,j)、Cy(1)(i,j))のうち、少なくともCt(1-1)(i,j)の値を含むCt(1)(i,j)や、少なくともCy(1-1)(i,j)の値を含むCy(1)(i,j)に対応する。
【0030】
また、補間対象空格子点が第2色成分の色情報を出力する場合、請求項1および請求項2に記載の「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、請求項3および請求項14に記載の「補間対象空格子点の色成分とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報と、第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、請求項6および請求項16に記載の「第1色成分の色情報と第3色成分の色情報とを用いた類似度」とは、後述する第2の類似度成分(Ct(2)(i,j)、Cy(2)(i,j))に対応する。
【0031】
さらに、補間対象空格子点が第2色成分の色情報を出力する場合、請求項2、請求項3、請求項4、請求項14および請求項15に記載の「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と、請求項6および請求項16に記載の「第1色成分の色情報のみを用いた類似度」とは、後述する第3の類似度成分(Ct(3)(i,j)、Cy(3)(i,j))に対応する。
【0032】
また、補間対象空格子点が第2色成分の色情報を出力する場合、請求項2、請求項3、請求項4、請求項14および請求項15に記載の「第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と、請求項6および請求項16に記載の「第3色成分の色情報のみを用いた類似度」とは、後述する第4の類似度成分(Ct(4)(i,j)、Cy(4)(i,j))に対応する。
【0033】
さらに、補間対象空格子点が第2色成分の色情報を出力する場合、請求項2、請求項3、請求項4、請求項14および請求項15に記載の「第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」や請求項6および請求項16に記載の「第2色成分の色情報のみを用いた類似度」は、後述する第5の類似度成分(Ct(5)(i,j)、Cy(5)(i,j))に対応する。
【0034】
また、請求項7、請求項8、請求項17および請求項18に記載の「第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」は、後述するC1(i,j)およびC2(i,j)に対応する。
【0035】
さらに、請求項7ないし請求項9、請求項17および請求項18に記載の「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報を用いた類似度成分」は、後述するD1(i,j)およびD2(i,j)に対応する。
さらに、請求項10に記載の発明によって算出される類似度は、後述する式t1−3、式t2−2、式t3−2、式t4−2、式t5−2によって算出される各々の類似度成分から構成される類似度や、式15、式16、式23、式24によって算出される値から構成される類似度に対応する。
【0036】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づいて、本発明の実施形態について詳細を説明する。
なお、請求項1ないし請求項12に記載の発明に対応する実施形態については、これらの発明にかかわる補間処理装置が適用された電子スチルカメラを用いて説明を行う。また、後述する各実施形態では、緑色を出力する画素を格子点とし、赤色または青色を出力する画素を緑色に関する空格子点とする。すなわち、後述する各実施形態における補間処理は、これらの空格子点の緑色の色情報に相当する補間量を求める処理に相当する。さらに、後述する各実施形態では、補間処理を行う際に利用する複数の方向に対する類似度として、縦方向の類似度と横方向の類似度とを算出する。
【0037】
図1は、第1の実施形態ないし第6の実施形態に対応する電子スチルカメラの機能ブロック図である。
図1において、制御部10は、撮影光学系11、OLPF (光学的低域通過フィルタ:Optical Low Pass Filter)12、撮像素子13、A/D変換部14、画像バッファメモリ15、階調変換部16、画像処理部17およびインタフェース部18に接続される。
【0038】
画像処理部17は、補間処理部19を有し、補間処理部19は、類似度算出部20、類似性判定部21および補間量算出部22で構成される。
撮影光学系11で取得された光学像は、OLPF12によってフィルタリングされ、撮像素子13に与えられる。
【0039】
なお、本発明では、白黒ナイキスト縞(図6(1)参照)などの画像が消滅しない程度のあまり強くないOLPFをかける場合を前提にしており、OLPF12を設けず、撮影光学系11で取得された光学像が撮像素子13に直接与えられても良い。
撮像素子13の出力はA/D変換部14に接続され、A/D変換部14の出力は画像バッファメモリ15に接続される。また、画像バッファメモリ15の出力は、階調変換部16および画像処理部17に接続され、階調変換部16の出力および画像処理部17の出力は、画像バッファメモリ15に接続される。
【0040】
なお、後述する各実施形態では、撮像素子13として、図22(1)に示すようなRGBの3色のカラーフィルタがベイア配列された構成の撮像素子を用い、画像バッファメモリ15は、これらの3色に対応する3つの領域で構成される。
また、画像バッファメモリ15内の緑色に対応する領域は、A/D変換部14によって生成された緑色の画像データまたは階調変換部16によって階調変換(log化やγ変換等)された緑色の画像データを格子点の色情報として格納する領域と、後述する補間処理によって得られる緑色の画像データを空格子点の補間量として格納する領域とで構成される。
【0041】
さらに、以降の説明を簡単にするために、撮像素子13の各画素の位置は、「右方向を正とする横軸X」と「下方向を正とする縦軸Y」とで構成される座標系で表す。また、格子点の色情報は、G(x,y)で表し、空格子点の補間量は、G'(x,y)で表す。
図2は、このような格子点の色情報と空格子点の補間量とを示す図である。
【0042】
図において、X_maxはX成分の最大値を示し、Y_maxはY成分の最大値を示す。 また、後述する各実施形態では、補間対象空格子点の座標を(i,j)で示す。
図3は、電子スチルカメラの動作フローチャートである。
【0043】
図4は、第1の実施形態ないし第5の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
図5は、第1の実施形態ないし第5の実施形態において、第1の類似度成分ないし第5の類似度成分(複数種類の類似度成分)の算出時に用いる色情報を示す図である。
【0044】
なお、図5において、RBは「RまたはB」を示し、BRは「BまたはR」を示す。すなわち、RBがRである場合、BRはBであり、RBがBである場合、BRはRである。
ここで、第1の実施形態ないし第5の実施形態の説明を簡単にするため、類似度算出部20によって算出される第1の類似度成分ないし第5の類似度成分(複数種類の類似度成分)の算出方法を説明する。なお、以下では、空格子点や格子点の色情報を各座標に対応付けて、RB(i,j)やG(i,j-1)などで表すものとする。
【0045】
まず、補間対象空格子点の縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)および横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)は、図5(1)に示す色情報に基づき、下記の式t1および式y1によって算出される。
Ct(1)(i,j)=a1 (1)Ct(1-1)(i,j)+a2 (1)Ct(1-2)(i,j) ・・・式t1
Cy(1)(i,j)=b1 (1)Cy(1-1)(i,j)+b2 (1)Cy(1-2)(i,j) ・・・式y1
ただし、式t1および式y1において、a1 (1)、a2 (1)、b1 (1)、b2 (1)は、a1 (1)+a2 (1)=b1 (1)+b2 (1)=1を満足する0〜1の定数であり、通常、a1 (1)=b1 (1)、a2 (1)=b2 (1)を満足する値である。ただし、後述する各実施形態では、a1 (1)=b1 (1)=1、a2 (1)=b2 (1)=0を推奨する。なお、a1 (1)=b1 (1)=0、a2 (1)=b2 (1)=1やa1 (1)=b1 (1)=a2 (1)=b2 (1)=1/2であっても良い。
【0046】
また、式t1および式y1において、Ct(1-1)(i,j)およびCy(1-1)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、t(1-1)およびy(1-1)は、0〜1の定数である。
【0047】
例えば、t(1-1)=y(1-1)=1/2とすると、
Ct(1-1)(i,j)=(|G(i,j-1)−RB(i,j)|+|G(i,j+1)−RB(i,j)|)/2
Cy(1-1)(i,j)=(|G(i-1,j)−RB(i,j)|+|G(i+1,j)−RB(i,j)|)/2
となる。
さらに、式t1および式y1において、Ct(1-2)(i,j)およびCy(1-2)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、u(1-2)およびv(1-2)は、0〜1の定数である。
【0048】
例えば、u(1-2)=v(1-2)=1/2とすると、
Ct(1-2)(i,j)=|(G(i,j-1)+G(i,j+1))/2−RB(i,j)|
Cy(1-2)(i,j)=|(G(i-1,j)+G(i+1,j))/2−RB(i,j)|
となる。
なお、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)および横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)は、図5(1)に代えて図5(1−2)に示す色情報に基づいて算出する場合、下記の式t1−2および式y1−2によって算出しても良い。
【0049】
ただし、式t1−2および式y1−2において、a1 (1)、a2 (1)、a3 (1)、b1 (1)、b2 (1)、b3 (1)は、a1 (1)+a2 (1)+a3 (1)=b1 (1)+b2 (1)+b3 (1)=1を満足する0〜1の定数であり、通常、a1 (1)=b1 (1)、a2 (1)=b2 (1)、a3 (1)=b3 (1)を満足する値である。
【0050】
また、式t1−2および式y1−2において、Ct(1-1)(i,j)、Cy(1-1)(i,j)、Ct(1-2)(i,j)およびCy(1-2)(i,j)は、上述した式t1および式y1と同様に算出される。
さらに、式t1−2および式y1−2において、Ct(1-3)(i,j)およびCy(1-3)(i,j)は、
を満足する値である。
【0051】
ただし、t(1-3)およびy(1-3)は、0〜1の定数である。
次に、補間対象空格子点の縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)および横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)は、図5(2)に示す色情報に基づき、下記の式t2および式y2によって算出される。
Ct(2)(i,j)=a1 (2)Ct(2-1)(i,j)+a2 (2)Ct(2-2)(i,j) ・・・式t2
Cy(2)(i,j)=b1 (2)Cy(2-1)(i,j)+b2 (2)Cy(2-2)(i,j) ・・・式y2
ただし、式t2および式y2において、a1 (2)、a2 (2)、b1 (2)、b2 (2)は、a1 (2)+a2 (2)=b1 (2)+b2 (2)=1を満足する0〜1の定数であり、通常、a1 (2)=b1 (2)、a2 (2)=b2 (2)を満足する値である。ただし、後述する各実施形態では、a1 (2)=b1 (2)=1、a2 (2)=b2 (2)=0を推奨する。なお、a1 (2)=b1 (2)=0、a2 (2)=b2 (2)=1やa1 (2)=b1 (2)=a2 (2)=b2 (2)=1/2であっても良い。
【0052】
また、式t2および式y2において、Ct(2-1)(i,j)およびCy(2-1)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、t1 (2-1)、t2 (2-1)、t3 (2-1)、t4 (2-1)、y1 (2-1)、y2 (2-1)、y3 (2-1)、y4 (2-1)は、t1 (2-1)+t2 (2-1)+t3 (2-1)+t4 (2-1)=y1 (2-1)+y2 (2-1)+y3 (2-1)+y4 (2-1)=1を満足する0〜1の定数である。
【0053】
例えば、t1 (2-1)=t2 (2-1)=t3 (2-1)=t4 (2-1)=y1 (2-1)=y2 (2-1)=y3 (2-1)=y4 (2-1)=1/4とすると、
となる。
【0054】
さらに、式t2および式y2において、Ct(2-2)(i,j)およびCy(2-2)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、t(2-2)、y(2-2)、u1 (2-2)、u2 (2-2)、v1 (2-2)、v2 (2-2)は、0〜1の定数である。
【0055】
例えば、t(2-2)=y(2-2)=u1 (2-2)=u2 (2-2)=v1 (2-2)=v2 (2-2)=1/2とすると、
となる。
【0056】
次に、補間対象空格子点の縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)および横方向の第3の類似度成分Cy(3)(i,j)は、図5(3)に示す色情報に基づき、下記の式t3および式y3によって算出される。
Ct(3)(i,j)=|G(i,j-1)−G(i,j+1)| ・・・式t3
Cy(3)(i,j)=|G(i-1,j)−G(i+1,j)| ・・・式y3
次に、補間対象空格子点の縦方向の第4の類似度成分Ct(4)(i,j)および横方向の第4の類似度成分Cy(4)(i,j)は、図5(4)に示す色情報に基づき、下記の式t4および式y4によって算出される。
【0057】
ただし、式t4および式y4において、t(4)およびy(4)は、0〜1の定数である。
【0058】
例えば、t(4)=y(4)=1/2とすると、
となる。
【0059】
次に、補間対象空格子点の縦方向の第5の類似度成分Ct(5)(i,j)および横方向の第5の類似度成分Cy(5)(i,j)は、図5(5)に示す色情報に基づき、下記の式t5および式y5によって算出される。
Ct(5)(i,j)=a1 (5)Ct(5-1)(i,j)+a2 (5)Ct(5-2)(i,j) ・・・式t5
Cy(5)(i,j)=b1 (5)Cy(5-1)(i,j)+b2 (5)Cy(5-2)(i,j) ・・・式y5
ただし、式t5および式y5において、a1 (5)、a2 (5)、b1 (5)、b2 (5)は、a1 (5)+a2 (5)=b1 (5)+b2 (5)=1を満足する0〜1の定数であり、通常、a1 (5)=b1 (5)、a2 (5)=b2 (5)を満足する値である。ただし、後述する各実施形態では、a1 (5)=b1 (5)=1、a2 (5)=b2 (5)=0を推奨する。なお、a1 (5)=b1 (5)=0、a2 (5)=b2 (5)=1やa1 (5)=b1 (5)=a2 (5)=b2 (5)=1/2であっても良い。
【0060】
また、式t5および式y5において、Ct(5-1)(i,j)およびCy(5-1)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、t(5-1)およびy(5-1)は、0〜1の定数である。
【0061】
例えば、t(5-1)=y(5-1)=1/2とすると、
となる。
【0062】
さらに、式t5および式y5において、Ct(5-2)(i,j)およびCy(5-2)(i,j)は、
を満足する値である。ただし、u(5-2)、v(5-2)は、0〜1の定数である。
【0063】
例えば、u(5-2)=v(5-2)=1/2とすると、
Ct(5-2)(i,j)=|(RB(i,j-2)+RB(i,j+2))/2−RB(i,j)|
Cy(5-2)(i,j)=|(RB(i-2,j)+RB(i-2,j))/2−RB(i,j)|
となる。
ところで、第1の類似度成分は、実験により、図6(1)に示す白黒ナイキスト縞(1画素間隔の白と黒との縦縞状の画像)や、図6(2)に示すような中心から放射状に広がる白と黒とのストライプ画像(以下、「白黒ジーメンススター」という。)や、文字における類似性の強弱の判定に適していることがわかった。
【0064】
また、第2の類似度成分は、実験により、第1の類似度成分よりは劣るものの白黒ナイキスト縞や白黒ジーメンススターや文字における類似性の強弱の判定に有効であり、人物や葉などの自然画の境界部分における類似性の強弱の判定に対しても、ある程度有効であることがわかった。
さらに、第3の類似度成分ないし第5の類似度成分は、同じ色の色情報を用いて算出されるため、人物や葉などの自然画の境界部分における類似性の強弱の判定に有効であり、種類の異なる画像の境界部分における類似性の強弱の判定にも有効であることがわかった。
【0065】
したがって、各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)を単独で用いて補間処理を行った場合の偽色の低減効果には、概念的に図7のような関係が成り立つことがわかった。
ただし、図7において、「異色系類似度成分による偽色低減効果」とは、異なる色の色情報を用いて算出される類似度成分によって得られる偽色の低減効果を示し、「同色系類似度成分による偽色低減効果」とは、同じ色の色情報を用いて算出される類似度成分によって得られる偽色の低減効果を示す。
【0066】
また、図5(3)、(4)、(5)において、「補間対象空格子点と補間対象空格子点に近接する格子点(以下、「近接格子点」と称する。)との距離」は、「補間対象空格子点と、補間対象空格子点と同色の色情報を出力する空格子点との距離」や「補間対象空格子点と、補間対象空格子点と異なる色の色情報を出力する空格子点との距離」よりも短い。
【0067】
すなわち、近接格子点は、補間対象空格子点に対して最も近い場所に位置することになり、近接格子点を用いて算出される第3の類似度成分は、第4の類似度成分や第5の類似度成分よりも「同色系類似度成分による偽色低減効果」が大きいことになる。
そのため、第3の類似度成分ないし第5の類似度成分の「同色系類似度成分による偽色低減効果」には、図7のような違いが生じる。
【0068】
なお、後述する各実施形態では、図5に示す色情報を用いて各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)を算出するが、各々の種類の類似度成分は、図8ないし図10に示すような周辺の空格子点や格子点の色情報を用いて以下のように置き換えても良い(ただし、以下では、横方向における各々の種類の類似度成分の算出方法については、省略する)。
【0069】
例えば、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)は、図8(1)に示す色情報を用い、上述した式t1に代えて下式によって算出しても良い。
ただし、a1 (1)、a2 (1)の少なくとも一方は、0でない値であり、m1 (1)は、0<m1 (1)≦1を満足する定数であり、m2 (1)、m3 (1)、m4 (1)、m5 (1)は、m1 (1)+m2 (1)+m3 (1)+m4 (1)+m5 (1)=1を満足する0〜1の定数であり、n1 (1)は、0<n1 (1)≦1を満足する定数であり、n2 (1)、n3 (1)、n4 (1)、n5 (1)は、n1 (1)+n2 (1)+n3 (1)+n4 (1)+n5 (1)=1を満足する0〜1の定数である。ここで、Ct(1-1)(i,j)、Ct(1-1)(i-1,j-1)、Ct(1-1)(i+1,j-1)、Ct(1-1)(i-1,j+1)、Ct(1-1)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数u(1-1)として異なる値を用いても良く、Ct(1-2)(i,j)、Ct(1-2)(i-1,j-1)、Ct(1-2)(i+1,j-1)、Ct(1-2)(i-1,j+1)、Ct(1-2)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数t(1-2)として異なる値を用いても良い。
【0070】
また、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)は、図8(2)に示す色情報を用い、上述した式t2に代えて下式によって算出しても良い。
ただし、m1 (2)は、0<m1 (2)≦1を満足する定数であり、m2 (2)、m3 (2)、m4 (2)、m5 (2)は、m1 (2)+m2 (2)+m3 (2)+m4 (2)+m5 (2)=1を満足する0〜1の定数であり、n1 (2)は、0<n1 (2)≦1を満足する定数であり、n2 (2)、n3 (2)、n4 (2)、n5 (2)は、n1 (2)+n2 (2)+n3 (2)+n4 (2)+n5 (2)=1を満足する0〜1の定数である。ここで、Ct(2-1)(i,j)、Ct(2-1)(i-1,j-1)、Ct( 2-1)(i+1,j-1)、Ct(2-1)(i-1,j+1)、Ct(2-1)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数u(2-1)として異なる値を用いても良く、Ct(2-2)(i,j)、Ct(2-2)(i-1,j-1)、Ct(2-2)(i+1,j-1)、Ct(2-2)(i-1,j+1)、Ct(2-2)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数t(2-2)として異なる値を用いても良い。
【0071】
さらに、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)は、図9(3)に示す色情報を用い、上述した式t3によって算出される値(Ct(3)(i,j)〜Ct(3)(i+1,j+1))を下式の右辺に代入して算出しても良い。
ただし、m1 (3)は、0<m1 (3)≦1を満足する定数であり、m2 (3)、m3 (3)、m4 (3)、m5 (3)は、m1 (3)+m2 (3)+m3 (3)+m4 (3)+m5 (3)=1を満足する0〜1の定数である。
【0072】
また、縦方向の第4の類似度成分Ct(4)(i,j)は、図9(4)に示す色情報を用い、上述した式t4によって算出される値(Ct(4)(i,j)〜Ct(4)(i+1,j+1))を下式の右辺に代入して算出しても良い。
ただし、m1 (4)は、0<m1 (4)≦1を満足する定数であり、m2 (4)、m3 (4)、m4 (4)、m5 (4)は、m1 (4)+m2 (4)+m3 (4)+m4 (4)+m5 (4)=1を満足する0〜1の定数である。ここで、式t4−2の右辺のCt(4)(i,j)、Ct(4)(i-1,j-1)、Ct(4)(i+1,j-1)、Ct(4)(i-1,j+1)、Ct(4)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数t(4)として異なる値を用いても良い。
【0073】
さらに、縦方向の第5の類似度成分Ct(5)(i,j)は、図10(5)に示す色情報を用い、上述した式t5に代えて下式によって算出しても良い。
ただし、m1 (5)は、0<m1 (5)≦1を満足する定数であり、m2 (5)、m3 (5)、m4 (5)、m5 (5)は、m1 (5)+m2 (5)+m3 (5)+m4 (5)+m5 (5)=1を満足する0〜1の定数であり、n1 (5)は、0<n1 (5)≦1を満足する定数であり、n2 (5)、n3 (5)、n4 (5)、n5 (5)は、n1 (5)+n2 (5)+n3 (5)+n4 (5)+n5 (5)=1を満足する0〜1の定数である。ここで、Ct(5-1)(i,j)、Ct(5-1)(i-1,j-1)、Ct(5-1)(i+1,j-1)、Ct(5-1)(i-1,j+1)、Ct(5-1)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数u(5-1)として異なる値を用いても良く、Ct(5-2)(i,j)、Ct(5-2)(i-1,j-1)、Ct(5-2)(i+1,j-1)、Ct(5-2)(i-1,j+1)、Ct(5-2)(i+1,j+1)を算出する際には、各項内の係数t(5-2)として異なる値を用いても良い。
【0074】
また、各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)は、差分の絶対値を用いて算出されているが、このような類似度は、例えば、絶対値の要素の2乗など、各要素のべき乗によって算出しても良い。
ここで、第1の実施形態ないし第5の実施形態の説明を簡単にするために、白黒ナイキスト縞に対する各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)の算出結果の例と、シアンの縦ストライプに対する各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)の算出結果の例を示す。
【0075】
まず、白黒ナイキスト縞の原画像として図11(1)に示すような色情報の値(R,G,B)が各画素毎に対応付けられ、画像バッファメモリ15に図11(2)のような色情報の値が格納されている場合、白黒ナイキスト縞に対する各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)の算出結果は、図11(3)のようになる。
【0076】
また、シアンの縦ストライプの原画像として図12(1)に示すような色情報の値(R,G,B)が各画素毎に対応付けられ、画像バッファメモリ15に図12(2)のような色情報の値が格納されている場合、シアンの縦ストライプに対する各々の種類の類似度成分(第1の類似度成分ないし第5の類似度成分)の算出結果は、図12(3)のようになる。
【0077】
ただし、図11(3)および図12(3)では、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)および横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)は、式t1および式y1において、a1 (1)=b1 (1)=1、a2 (1)=b2 (1)=0とした場合の算出結果であり、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)および横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)は、式t2および式y2において、a1 (2)=b1 (2)=1、a2 (2)=b2 (2)=0とした場合の算出結果であり、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)および横方向の第3の類似度成分Cy(3)(i,j)は、式t3および式y3の算出結果であり、縦方向の第4の類似度成分Ct(4)(i,j)および横方向の第4の類似度成分Cy(4)(i,j)は、式t4および式y4において、t(4)=y(4)=1/2とした場合の算出結果であり、縦方向の第5の類似度成分Ct(5)(i,j)および横方向の第5の類似度成分Cy(5)(i,j)は、式t5および式y5において、a1 (5)=b1 (5)=1、a2 (5)=b2 (5)=0とした場合の算出結果である。
【0078】
なお、図11(3)および図12(3)の各々の類似度成分の算出結果において、各方向(縦方向および横方向)の算出結果の差違が大きい場合には、「0」に近い方向の類似性が強いことを示す。
したがって、図11(3)により、第1の類似度成分および第2の類似度成分は、白黒ナイキスト縞における類似性の強弱の判定に有効であることがわかる。
【0079】
また、図12(3)により、第2の類似度成分ないし第4の類似度成分は、シアンの縦ストライプにおける類似性の強弱の判定に有効であることがわかる。
<<第1の実施形態>>
以下、図1ないし図5を参照して第1の実施形態の動作を説明する。
主電源が投入されている状態において、撮像素子13では、撮影光学系11およびOLPF12を介して与えられる光学像が光電変換面(図示されない)に結像され、光電変換によって信号電荷が生成される。また、撮像素子13は、このように生成された信号電荷を走査して画像信号を生成し、A/D変換部14に与える。
【0080】
A/D変換部14は、このように与えられた画像信号をA/D変換して画像データを生成する(図3S1)。なお、第1の実施形態および後述する各実施形態において、画像データは、撮像素子13の各画素に対応する色情報に相当する。このように生成された画像データは、RGBの3色に分割され、各色に対応する画像バッファメモリ15内の領域に格納される(図3S2)。なお、緑色の画像データ(格子点の色情報)は、図2に示すように、上述した座標系で示される座標に対応付けられて格納される。
【0081】
なお、上述した処理(画像データの生成および格納)は、制御部10によるタイミング制御に基づき繰り返し行われる。
また、制御部10は、インタフェース部18を介して、電子スチルカメラの筐体に設けられたレリーズボタン(図示されない)が押下されたか否かを判定する(図3S3)。
【0082】
制御部10は、このような判定によってレリーズボタンが押下されていないことを認識した場合、上述したタイミング制御によって画像データの生成(図3S1)および格納(図3S2)の処理を繰り返し指示する。
また、制御部10は、レリーズボタンが押下されたことを認識すると、画像処理部17内の補間処理部19に対して、後述する補間処理の実行を指示する(図3S4)。
【0083】
すなわち、第1の実施形態および後述する各実施形態では、レリーズボタンが押下された時点に画像バッファメモリ15に格納されている画像データが補間処理の対象となる。
なお、階調変換部16によって画像バッファメモリ15から読み出されて階調変換(log化やγ変換等)が行われた後に、画像バッファメモリ15に再度格納された画像データを補間処理の対象としても良い。
【0084】
また、補間処理を行った画像を表示する際は、レリーズボタンが押下される時点に撮像される画像だけでなく、常時撮像される画像に対して補間処理を行って表示しても良い。さらに、画像データの生成(図3S1)および格納(図3S2)の処理は、補間処理に先行して行われるならば、レリーズボタンが押下された後に行われても良い。
【0085】
このようにして補間処理が施された画像データ(空格子点の補間量)は、画像バッファメモリ15内の所定の領域に格納される(図3S5)。
次に、図4を参照して第1の実施形態の補間処理の動作を説明する。
補間処理部19は、制御部10によって補間処理の実行が指示されると、補間処理の対象となる補間対象空格子点を選択する(図4S1)。
【0086】
例えば、図2において、任意の座標(x,y)について「x+y=奇数」が成り立つ場合、その座標には、空格子点が対応付けられている。そのため、第1の実施形態および後述する各実施形態では、各画素に対応付けられた座標を(1,1)から(X_max,Y_max)まで順次検索し、X成分とY成分との和が奇数である座標を空格子点とする。
【0087】
なお、図2において、任意の座標(x,y)について「x+y=奇数」が成り立つ場合、xが偶数であるか奇数であるかを判定することによって、その座標の画素から出力される色を識別することができる。例えば、「x+y=奇数かつx=偶数」が成り立つ画素の出力を赤色とすると、「x+y=奇数かつx=奇数」が成り立つ画素の出力は青色となる。
【0088】
補間処理部19は、上述したように補間対象空格子点を選択すると、画像バッファメモリ15から図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)に示す色情報を読み出す。すなわち、補間処理部19は、補間対象空格子点の類似度を算出する際に必要な色情報を画像バッファメモリ15から読み出す(図4S2)。なお、このようにして読み出された色情報は、類似度算出部20に供給される。
【0089】
類似度算出部20は、補間処理部19から供給された色情報を用い、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図4S3)。
すなわち、類似度算出部20は、補間処理部19から供給された色情報を用い、上述した式t1(または、式t1−2)、式y1(または、式y1−2)、式t2、式y2、式t3および式y3によって、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)、横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)、横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)および横方向の第3の類似度成分Cy(3)(i,j)を算出し、下記の式1および式2によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する。
【0090】
Ct(i,j)=α1Ct(1)(i,j)+β1Ct(2)(i,j)+γ1Ct(3)(i,j) ・・・式1
Cy(i,j)=α2Cy(1)(i,j)+β2Cy(2)(i,j)+γ2Cy(3)(i,j) ・・・式2
ただし、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は、正の値であり、各項の重み付け係数である。なお、ここでは、α1=α2=α、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、α:β:γ=1:1:1とする条件を付加する。また、縦方向の類似度Ct(i,j)と横方向の類似度Cy(i,j)とを色情報に基づいて規格化する場合には、α+β+γ=1とする条件を付加しても良い。
【0091】
次に、類似性判定部21は、このようにして算出された縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)に基づいて、類似性の強い方向を判定する(図4S4)。
例えば、類似性判定部21は、任意の値T(ここでは、「0」を用いることにする)について、
|Ct(i,j)−Cy(i,j)|>T かつ Ct(i,j)<Cy(i,j)
が成り立つ場合、縦方向の類似性が強いと判定し、
|Ct(i,j)−Cy(i,j)|>T かつ Ct(i,j)>Cy(i,j)
が成り立つ場合、横方向の類似性が強いと判定し、
|Ct(i,j)−Cy(i,j)|≦T
が成り立つ場合、2つの方向の類似性が同程度であると判定する。
【0092】
また、類似性判定部21は、後述する第7の実施形態の式28に示すxについて、「x>1」が成り立つ場合、縦方向の類似性が強いと判定し、「x<−1」が成り立つ場合には横方向の類似性が強いと判定し、「−1≦x≦1」が成り立つ場合には2つの方向の類似性が同程度であると判定しても良い。
補間量算出部22は、このようにして類似性の強い方向が判定されると、類似性が強いと判定された方向に隣接する格子点の色情報を用いて補間対象空格子点の補間量を算出する(図4S5)。
【0093】
例えば、補間量算出部22は、縦方向の類似性が強いと判定された場合、補間対象空格子点の補間量G'(i,j)を
G'(i,j)={G(i,j-1)+G(i,j+1)}/2
によって算出し、横方向の類似性が強いと判定された場合、補間対象空格子点の補間量G'(i,j)を
G'(i,j)={G(i-1,j)+G(i+1,j)}/2
によって算出し、2つの方向の類似性が同程度であると判定された場合、G'(i,j)を
G'(i,j)={G(i,j-1)+G(i,j+1)+G(i-1,j)+G(i+1,j)}/4
または
G'(i,j)=median{G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)}
によって算出する。
【0094】
ただし、median{}は、複数の要素のメディアンを算出する関数を示し、要素の数が偶数である場合、中央の2つの要素の平均値をとるものとする。
また、補間量算出部22は、後述する第7の実施形態の式28に示すxに基づいて類似性の強い方向を判定した場合には、第7の実施形態と同様(図15S7〜S11)に、補間対象空格子点の補間量を算出しても良い。
【0095】
補間処理部19は、このようにして補間対象空格子点の補間量が算出されると、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図4S6)。
例えば、このような判定は、上述したような各画素に対応付けられた座標を検索する過程で、任意の座標(i,j)について、「i>X_max−3」および「j>Y_max−3」が成り立つか否かを判定することに相当する。
【0096】
なお、画像の端部のように本発明の補間処理をそのまま適用できない部分については、画像の端から先を折り返して仮想の画像を生成し(公知の技術)、このように生成した画像を用いて補間処理を行っても良い。
補間処理部19は、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図4S1以降の処理)を繰り返し行う。
【0097】
以上説明したように、第1の実施形態では、縦方向および横方向に対する第1の類似度成分、第2の類似度成分および第3の類似度成分を算出して、このような3種類の類似度成分を加重加算することによって、補間対象空格子点の類似度を算出する。
そのため、例えば、図11(3)のように、第3の類似度成分の算出結果だけでは、類似性の強い方向の判定が行えない場合であっても、第1の類似度成分と第2の類似度成分の算出結果とが有効に作用して、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。また、図12(3)のように、第1の類似度成分の算出結果だけでは、類似性の強い方向が誤って判定される場合であっても、第2の類似度成分および第3の類似度成分の算出結果によって、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。
【0098】
また、第1の実施形態では、図7に示す「異色系類似度成分による偽色低減効果」と「同色系類似度成分による偽色低減効果」とがバランス良く得られる。
したがって、第1の実施形態では、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像だけでなく、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第1の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0099】
なお、第1の実施形態では、式1および式2において、α1=α2=α、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、α:β:γ=1:1:1とする条件を付加したが、第1の類似度成分ないし第3の類似度成分が、同一とみなせる比率で加重加算されるならば、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2は、如何なる値であっても良い。
また、第1の実施形態では、図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)に示す色情報を用いて算出された3種類の類似度成分を加重加算することによって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出しているが、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)は、図5(1)(または、(1−2))、(2)に示す色情報と、図5(3)〜(5)の何れか1つに示す色情報とを用いて算出される3種類の類似度成分を加重加算することによって算出しても良い。
【0100】
<<第2の実施形態>>
以下、第2の実施形態の動作を説明する。
ところで、第2の実施形態の特徴は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)の算出方法(図4S2およびS3に相当する)にあり、他の動作については、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。すなわち、ここでは、図4S2およびS3に相当する動作を説明する。
【0101】
補間処理部19は、図5(1)(または、(1−2))、(2)に示す色情報を読み出し(図4S2に相当する)、類似度算出部20に供給する。
類似度算出部20は、このようにして供給された色情報を用い、上述した式t1(または、式t1−2)、式y1(または、式y1−2)、式t2および式y2によって、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)、横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)および横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)を算出し、下記の式3および式4によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図4S3に相当する)。
【0102】
Ct(i,j)=α1Ct(1)(i,j)+β1Ct(2)(i,j) ・・・式3
Cy(i,j)=α2Cy(1)(i,j)+β2Cy(2)(i,j) ・・・式4
ただし、α1、α2、β1、β2は、正の値であり、各項の重み付け係数である。なお、ここでは、α1=α2=α、β1=β2=β、α:β=1:1とする条件を付加する。また、縦方向の類似度Ct(i,j)と横方向の類似度Cy(i,j)とを色情報に基づいて規格化する場合には、α+β=1とする条件を付加しても良い。
【0103】
すなわち、第2の実施形態では、縦方向および横方向に対する第1の類似度成分および第2の類似度成分を算出して、このような2種類の類似度成分を加重加算することによって、補間対象空格子点の類似度を算出する。
そのため、例えば、白黒ナイキスト縞に対しては、図11(3)のように、第1の類似度成分と第2の類似度成分の算出結果とが有効に作用して、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。
【0104】
また、第2の実施形態によれば、図7に示す「異色系類似度成分による偽色低減効果」が得られる。
したがって、第2の実施形態では、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像に対する偽色の発生を低減することができると共に、第2の類似度成分によって、図7に示す「同色系類似度成分による偽色低減効果」が得られるため、第1の実施形態には劣るものの、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第2の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0105】
なお、第2の実施形態では、式3および式4において、α1=α2=α、β1=β2=β、α:β=1:1とする条件を付加したが、第1の類似度成分および第2の類似度成分が、同一とみなせる比率で加重加算されるならば、α1、α2、β1、β2は、如何なる値であっても良い。
<<第3の実施形態>>
以下、第3の実施形態の動作を説明する。
【0106】
ところで、第3の実施形態の特徴は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)の算出方法(図4S2およびS3に相当する)にあり、他の動作については、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。すなわち、ここでは、図4S2およびS3に相当する動作を説明する。
補間処理部19は、図5(2)、(3)に示す色情報を読み出し(図4S2に相当する)、類似度算出部20に供給する。
【0107】
類似度算出部20は、このようにして供給された色情報を用い、上述した式t2、式y2、式t3および式y3によって、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)、横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)および横方向の第1の類似度成分Cy(3)(i,j)を算出し、下記の式5および式6によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図4S3に相当する)。
【0108】
Ct(i,j)=β1Ct(2)(i,j)+γ1Ct(3)(i,j) ・・・式5
Cy(i,j)=β2Cy(2)(i,j)+γ2Cy(3)(i,j) ・・・式6
ただし、β1、β2、γ1、γ2は、正の値であり、各項の重み付け係数である。なお、ここでは、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、β:γ=1:1とする条件を付加する。また、縦方向の類似度Ct(i,j)と横方向の類似度Cy(i,j)とを色情報に基づいて規格化する場合には、β+γ=1とする条件を付加しても良い。
【0109】
すなわち、第3の実施形態では、縦方向および横方向に対する第2の類似度成分および第3の類似度成分を算出して、このような2種類の類似度成分を加重加算することによって、補間対象空格子点の類似度を算出する。
そのため、例えば、シアンの縦ストライプに対しては、図12(3)のように、第2の類似度成分と第3の類似度成分との算出結果によって、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。
【0110】
また、第3の実施形態によれば、図7に示す「同色系類似度成分による偽色低減効果」が得られる。
したがって、第3の実施形態によれば、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができると共に、第2の類似度成分によって、図7に示す「異色系類似度成分による偽色低減効果」が得られるため、第1の実施形態には劣るものの、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第3の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0111】
なお、第3の実施形態では、式5および式6において、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、β:γ=1:1とする条件を付加したが、第2の類似度成分ないし第3の類似度成分が、同一とみなせる比率で加重加算されるならば、β1、β2、γ1、γ2は、如何なる値であっても良い。
また、第3の実施形態では、図5(2)、(3)に示す色情報を用いて算出された2種類の類似度成分を加重加算することによって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出しているが、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)は、図5(2)に示す色情報と、図5(3)〜(5)の少なくとも1つに示す色情報とを用いて算出される少なくとも2種類の類似度成分を加重加算することによってを算出しても良い。
【0112】
<<第4の実施形態>>
以下、第4の実施形態の動作を説明する。
ところで、第4の実施形態の特徴は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)の算出方法(図4S2およびS3に相当する)にあり、他の動作については、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。すなわち、ここでは、図4S2およびS3に相当する動作を説明する。
【0113】
補間処理部19は、図5(1)(または、(1−2))、(3)に示す色情報を読み出し(図4S2に相当する)、類似度算出部20に供給する。
類似度算出部20は、このようにして供給された色情報を用い、a1 (1)≠0が成り立つ状態の式t1(または、式t1−2)、b1 (1)≠0が成り立つ状態の式y1(または、式y1−2)、式t3および式y3によって、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)、横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)および横方向の第3の類似度成分Cy(3)(i,j)を算出し、下記の式7および式8によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図4S3に相当する)。
【0114】
Ct(i,j)=α1Ct(1)(i,j)+γ1Ct(3)(i,j) ・・・式7
Cy(i,j)=α2Cy(1)(i,j)+γ2Cy(3)(i,j) ・・・式8
ただし、α1、α2、γ1、γ2は、正の値であり、各項の重み付け係数である。なお、ここでは、α1=α2=α、γ1=γ2=γ、α:γ=1:1とする条件を付加する。また、縦方向の類似度Ct(i,j)と横方向の類似度Cy(i,j)とを色情報に基づいて規格化する場合には、α+γ=1とする条件を付加しても良い。
【0115】
すなわち、第4の実施形態では、a1 (1)≠0が成り立つ式t1(または、式t1−2)によって縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)を算出するため、縦方向の類似度Ct(i,j)には、
が含まれ、b1 (1)≠0が成り立つ式y1(または、式y1−2)によって横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)を算出するため、横方向の類似度Cy(i,j)には、
が含まれる。ただし、t(1-1)およびy(1-1)は、0〜1の定数である。
【0116】
したがって、第4の実施形態では、米国特許第5,652,621における「偽色が発生する範囲が拡大するという問題」を解消しつつ、補間対象空格子点の類似度を精度良く算出することができる。
【0117】
また、第4の実施形態では、図7に示す「異色系類似度成分による偽色低減効果」と「同色系類似度成分による偽色低減効果」と得られる。
したがって、第4の実施形態では、第1の実施形態には劣るものの、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像や、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第4の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0118】
なお、第4の実施形態では、式7および式8において、α1=α2=α、γ1=γ2=γ、α:γ=1:1とする条件を付加したが、第1の類似度成分および第3の類似度成分が、同一とみなせる比率で加重加算されるならば、α1、α2、γ1、γ2は、如何なる値であっても良い。
また、第4の実施形態では、図5(1)(または、(1−2))、(3)に示す色情報を用いて算出された2種類の類似度成分を加重加算することによって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出しているが、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)は、図5(1)(または、(1−2))に示す色情報と、図5(3)〜(5)の少なくとも1つに示す色情報とを用いて算出される少なくとも2種類の類似度成分を加重加算することによってを算出しても良い。
【0119】
<<第5の実施形態>>
以下、第5の実施形態の動作を説明する。
ところで、第5の実施形態の特徴は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)の算出方法(図4S2およびS3に相当する)にあり、他の動作については、第1の実施形態と同じであるので説明を省略する。すなわち、ここでは、図4S2およびS3に相当する動作を説明する。
【0120】
補間処理部19は、図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)、(4)、(5)に示す色情報を読み出し(図4S2に相当する)、類似度算出部20に供給する。
【0121】
類似度算出部20は、このようにして供給された色情報を用い、上述した式t1(または、式t1−2)、式y1(または、式y1−2)、式t2、式y2、式t3、式y3、式t4、式y4、式t5および式y5によって、縦方向の第1の類似度成分Ct(1)(i,j)、横方向の第1の類似度成分Cy(1)(i,j)、縦方向の第2の類似度成分Ct(2)(i,j)、横方向の第2の類似度成分Cy(2)(i,j)、縦方向の第3の類似度成分Ct(3)(i,j)、横方向の第3の類似度成分Cy(3)(i,j)、縦方向の第4の類似度成分Ct(4)(i,j)、横方向の第4の類似度成分Cy(4)(i,j)、縦方向の第5の類似度成分Ct(5)(i,j)および横方向の第5の類似度成分Cy(5)(i,j)を算出し、下記の式9および式10によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図4S3に相当する)。
【0122】
ただし、α1、α2、β1、β2、γ1、γ2、δ1、δ2、ε1、ε2は、正の値であり、各項の重み付け係数である。なお、ここでは、α1=α2=α、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、δ1=δ2=δ、ε1=ε2=ε、α:β:γ:δ:ε=4:4:2:1:1とする条件を付加する。また、縦方向の類似度Ct(i,j)と横方向の類似度Cy(i,j)とを色情報に基づいて規格化する場合には、α+β+γ+δ+ε=1とする条件を付加しても良い。
【0123】
以上説明したように、第5の実施形態では、縦方向および横方向に対する第1の類似度成分ないし第5の類似度成分を算出して、このような5種類の類似度成分を加重加算することによって、補間対象空格子点の類似度を算出する。
そのため、例えば、第5の実施形態では、図11(3)のように、第3の類似度成分ないし第5の類似度成分の算出結果だけでは、類似性の強い方向の判定が行えない場合であっても、第1の類似度成分と第2の類似度成分の算出結果とが有効に作用して、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。また、図12(3)のように、第1の類似度成分の算出結果だけでは、類似性の強い方向が誤って判定される場合であっても、第2の類似度成分ないし第4の類似度成分の算出結果によって、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。
【0124】
さらに、図12(3)のように同色系類似度成分において、シアンには赤色成分が含まれないため、第5の類似度成分では方向性を調べられなくなるが、第3の類似度成分と第4の類似度成分成分の算出結果が有効に作用して、補間対象空格子点の類似度を高い精度で算出することができる。
ところで、式9および式10で付加した条件(α1=α2=α、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、δ1=δ2=δ、ε1=ε2=ε、α:β:γ:δ:ε=4:4:2:1:1)は、「α:β:(γ:δ:ε)=1:1:1」と「γ:δ:ε=2:1:1」とを同時に満足する条件である。
【0125】
ここで、「α:β:(γ:δ:ε)=1:1:1」は、図7に示す「異色系類似度成分による偽色低減効果」と「同色系類似度成分による偽色低減効果」とが第1の実施形態と同一の比率で、バランス良く得られることを意味する。
また、「γ:δ:ε=2:1:1」は、第4の類似度成分や第5の類似度成分よりも「同色系類似度成分による偽色低減効果」が大きい第3の類似度成分が有利に作用することを意味する。
【0126】
したがって、第5の実施形態では、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像だけでなく、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第5の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
また、第5の実施形態では、第1の実施形態では算出されなかった第4の類似度成分および第5の類似度成分が算出されるため、ある色成分が存在しない画像であっても、第3の類似度成分ないし第5の類似度成分が互いに助け合って同色系類似度成分が算出されるため、第1の実施形態よりも、補間対象空格子点の補間量を求める際の精度が向上される。
【0127】
ところで、第5の実施形態では、第1の実施形態と同様に、任意の値Tについて、
|Ct(i,j)−Cy(i,j)|>T
が成り立つ場合、類似性が強い方向の判定が可能である。
ここで、式9および式10において、α1=α2=α、β1=β2=β、γ1=γ2=γ、δ1=δ2=δ、ε1=ε2=εとすると、
となる。
【0128】
したがって、例えば、図11(3)の第3の類似度成分ないし第5の類似度成分のように、縦方向と横方向との算出結果が共に「0」である場合や、図12(3)の第1の類似度成分のように、縦方向と横方向との算出結果が均衡している場合には、重み付け係数が大きい値であっても、|Ct(i,j)−Cy(i,j)|の値には大きな影響が及ばない。
【0129】
すなわち、第5の実施形態では、補間対象空格子点の補間処理に適していない類似度成分(例えば、図11(3)の第3の類似度成分ないし第5の類似度成分)が算出され、補間対象空格子点の補間処理に適した類似度成分(例えば、図11(3)の第1の類似度成分および第2の類似度成分)と加重加算された場合であっても、補間対象空格子点の補間処理に適した類似度成分のみが有効に作用し、精度良く補間処理を行うことができる。
【0130】
また、第5の実施形態では、図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)、(4)、(5)に示す色情報を用いて算出された5種類の類似度成分を加重加算することによって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出しているが、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)は、図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)に示す色情報と、図5(4)、(5)の何れか1つに示す色情報とを用いて算出される4種類の類似度成分を加重加算することによって算出しても良い。
【0131】
<<第6の実施形態>>
図13は、第6の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
図13において、図4に示す動作フローチャートと同一の処理を行うステップについては、図4と同一のステップ番号を付与し、ここでは説明を省略する。
なお、図4に示す動作フローチャートと図13に示す動作フローチャートとの相違点は、図4のS3、S4に代えて、図13では、S101〜S103が設けられた点である。
【0132】
以下、第6の実施形態における補間処理の動作を説明するが、ここでは、図13のS101〜S103の処理を中心に説明する。
補間処理部19は、図5(1)(または、(1−2))、(2)、(3)、(4)、(5)に示す色情報を読み出し(図13S2)、類似度算出部20に供給する。
【0133】
類似度算出部20は、このようにして読み出された色情報を用い、複数種類の類似度を算出し(図13S101)、類似性判定部21に供給する。
なお、第6の実施形態では、複数の種類の類似度として、上述した第1の類似度成分ないし第5の類似度成分を算出するものとする。すなわち、類似度算出部20は、上述した式t1(または、式t1−2)、式y1(または、式y1−2)、式t2、式y2、式t3、式y3、式t4、式y4、式t5および式y5によって、各類似度成分に対応する第1の類似度ないし第5の類似度を算出する。
【0134】
類似性判定部21は、複数種類の類似度が供給されると、各種類の類似度毎に類似性の強い方向を判定する(図13S102)。
ここで、以降の説明を簡単にするために、第1の類似度ないし第5の類似度を第kの類似度(k:1,…,5)で示し、縦方向の第kの類似度をCt(k)(i,j)、横方向の第kの類似度をCy(k)(i,j)で示し、各種類毎の類似性の強い方向を示す値としてD(k)(k:1,…,5)を用いることにする。ただし、D(k)は、縦方向の類似性が強い場合には「−1」が設定され、横方向の類似性が強い場合には「1」が設定され、2つの方向の類似性が同程度である場合には「0」が設定されるものとする。
【0135】
例えば、類似性判定部21は、
Ct(k)(i,j)<Cy(k)(i,j)
が成り立つ場合には、縦方向の類似性が強いと判定してD(k)に「−1」を代入し、
Ct(k)(i,j)=Cy(k)(i,j)
が成り立つ場合には、D(k)に「0」を代入し、
Ct(k)(i,j)>Cy(k)(i,j)
が成り立つ場合には、横方向の類似性が強いと判定してD(k)に「1」を代入する。
【0136】
次に、類似性判定部21は、このようにして各種類毎に類似性の強い方向を判定すると、その判定結果に重み付けを行い多数決(以下、「加重多数決」という)を行うことによって、補間対象空格子点の類似性の強い方向を判定する(図13S103)。
すなわち、類似性判定部21は、「縦方向の類似性が強いと判定された種類」の方が「横方向の類似性が強いと判定された種類」よりも多い場合には、縦方向の類似性が強いと判定し、「縦方向の類似性が強いと判定された種類」よりも「横方向の類似性が強いと判定された種類」の方が多い場合には、横方向の類似性が強いと判定する。
【0137】
例えば、類似性判定部21は、このような判定を行うための評価値D(i,j)を以下の式11によって算出する。
ただし、α,β,γ,δ,εは、正の値であり、各項の重み付け係数である。ここでは、第5の実施形態に準拠してα:β:γ:δ:ε=4:4:2:1:1を満足する値とする。なお、α,β,γ,δ,εは、第1の実施形態ないし第4の実施形態に準拠し、α:β:γ:δ:ε=1:1:1:0:0,1:1:0:0:0,0:1:1:0:0,1:0:1:0:0を満足する値でも良い。
【0138】
また、類似性判定部21は、このように算出した評価値D(i,j)に対して、
D(i,j)<0
が成り立つ場合、縦方向の類似性が強いと判定し、
D(i,j)>0
が成り立つ場合、横方向の類似性が強いと判定し、
D(i,j)=0
が成り立つ場合、2つの方向の類似性が同程度であると判定する。
【0139】
以上説明したように、第6の実施形態では、縦方向および横方向に対する第1の類似度ないし第5の類似度を算出して、各種類毎に類似性の強い方向を判定し、その判定結果の加重多数決によって、補間対象空格子点の類似性の強い方向を判定する。
したがって、第6の実施形態にでは、式11において、α:β:γ:δ:ε=4:4:2:1:1とした場合には、第5の実施形態と同様に、白黒ナイキスト縞のような空間周波数が高い画像だけでなく、自然画などの多くの種類の画像に対する偽色の発生を低減することができる。すなわち、第6の実施形態によれば、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0140】
ところで、第6の実施形態では、5種類の類似度(第1の類似度ないし第5の類似度)を算出する例を示したが、加重多数決によって補間対象空格子点の類似性の強い方向を判定する補間処理の方法では、第1の類似度ないし第5の類似度の少なくとも2つの類似度を算出することができれば、如何なる類似度が算出されても良い。
【0141】
例えば、加重多数決によって補間対象空格子点の類似性の強い方向を判定する補間処理において、算出されるべき類似度の組み合わせとしては、「第1の類似度および第2の類似度(第2の実施形態に準拠した場合)」「第2の類似度および第3の類似度(第3の実施形態に準拠した場合)」「第1の類似度および第3の類似度(第4の実施形態に準拠した場合)」「第1の類似度、第2の類似度および第3の類似度(第1の実施形態に準拠した場合)」などが考えられる。
【0142】
なお、これらの偽色低減効果は、第1の実施形態ないし第4の実施形態における偽色低減効果に準ずる。
<<第7の実施形態>>
図14、第7の実施形態ないし第10の実施形態に対応する電子スチルカメラの機能ブロック図である。
【0143】
図14において、機能が図1に示す機能ブロック図と同じものについては、同じ符号を付与して示し、構成の説明については省略する。
なお、図14と図1との構成の相違点は、図14の補間処理部30、類似度算出部31および補間量算出部32が、図1の補間処理部19、類似度算出部20、類似性判定部21および補間量算出部22に代えて設けられた点である。
【0144】
また、図14の電子スチルカメラは、図3S4(補間処理を行うステップ)を除き、図1の電子スチルカメラと同様に動作する。
図15は、第7の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
以下、図14および図15を参照して第7の実施形態の動作を説明するが、第7の実施形態の特徴は、補間処理の方法にあり、他の動作については、第1の実施形態と同じであるため、ここでは、補間処理の動作を中心に説明する。
【0145】
まず、補間処理部30は、第1の実施形態と同様に補間対象空格子点を選択し(図15S1)、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を画像バッファメモリ15から読み出す(図15S2)。
なお、このようにして画像バッファメモリ15から読み出された補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)は、類似度算出部31に供給される。
【0146】
類似度算出部31は、このようにして供給された格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて下記の式によって、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴を示す値Q(以下、「部分画像特徴値Q」という。)を算出する(図15S3)。
Q=Q1−θ×Q2 ・・・式12
ただし、式12において、
Q1=|(G(i,j-1)+G(i,j+1))−(G(i-1,j)+G(i+1,j))| ・・・式13
Q2=(C1(i,j)+C2(i,j)) ・・・式14
であり、θは予め決められた定数である。
【0147】
式14において、
である。
【0148】
式15において、
Ct(3)(i,j)=|G(i,j-1)−G(i,j+1)| ・・・式17(式t3と同一)
であり、t1、t2、t3およびt4は、予め決められた定数である(全て「0」の場合も含む)。
式16において、
Cy(3)(i,j)=|G(i-1,j)−G(i+1,j)| ・・・式18(式y3と同一)
であり、y1、y2、y3およびy4は、予め決められた定数である(全て「0」の場合も含む)。
【0149】
すなわち、部分画像特徴値Qは、「G(i,j-1)+G(i,j+1)」と「G(i-1,j)+G(i+1,j)」との差(Q1)が大きい場合、補間対象空格子点に対して縦方向に隣接する格子点の色情報の和と、横方向に隣接する格子点の色情報の和とが掛け離れていることを意味する。
また、C1(i,j)とC2(i,j)との和(Q2)が小さい場合、補間対象空格子点の周辺において、縦方向の色情報の傾斜と横方向の色情報の傾斜とが共に小さいことを意味する。
【0150】
類似度算出部31は、上記の式によって部分画像特徴値Qを算出すると、部分画像特徴値Qについて、「Q≦Qth」が成り立つか否かを判定する(図15S4)。
なお、Qthは、予め決められた閾値であり、部分画像特徴値Qが閾値Qthを上回る場合(Q1が大きくQ2が小さい場合)は、補間対象空格子点の周辺部分の画像が白黒ナイキスト縞である可能性が高いことを意味する。
【0151】
類似度算出部31は、「Q≦Qth」が成り立つ場合、既に読み出されている格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用い、下記の式によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図15S5)。
Ct(i,j)=C1(i,j) ・・・式19
Cy(i,j)=C2(i,j) ・・・式20
ただし、C1(i,j)およびC2(i,j)は、上記の式15〜式18によって算出される値である。
【0152】
一方、類似度算出部31は、「Q≦Qth」が成り立たない場合(「Q>Qth」となる場合)、既に読み出されている補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用い、下記の式によって縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図15S6)。
【0153】
Ct(i,j)=D1(i,j) ・・・式21
Cy(i,j)=D2(i,j) ・・・式22
ただし、式21において、
であり、式11において、
である。
【0154】
式23において、
または、
であり、u1、u2、u3、u4およびtは、予め決められた定数である。
【0155】
式24において、
または、
であり、v1、v2、v3、v4およびyは、予め決められた定数である。
【0156】
すなわち、類似度算出部31は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する際に、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)を用いるか否かを部分画像特徴値Qの大小に応じて決定することができる。
なお、類似度算出部31は、このように算出した縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を補間量算出部32に供給する。
【0157】
補間量算出部32は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が供給されると、既に補間処理部30を介して供給されている格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて補間対象空格子点の補間量G'(i,j)を
によって算出する。
【0158】
ただし、
−1≦x≦1のとき f(x)=x
x>1のとき f(x)=1
x<−1のとき f(x)=−1
である。
【0159】
ここで、T1は「0≦T1≦1」を満たす定数であり、色情報を「0から255まで」の数値(8ビット)で示した場合、T0は「0から100まで」の定数とする。また、T0とT1とは共に「0」となることはない。例えば、T1とT0との組み合わせ(t1,t0)としては、(0.3,0)、(0.5、10)、(0.7,0)、(0.3,40)、(0.5,40)、(0.7,40)が考えられる。
【0160】
このように、補間量算出部32は、式28によって得られるxの値を補間対象空格子点の類似性の評価値とし、その評価値に応じて補間対象空格子点の補間量を算出する。ここで、「x>0」が成り立つ場合には横方向の類似性よりも縦方向の類似性が強く、「x<0」が成り立つ場合には縦方向の類似性よりも横方向の類似性が強いことを意味する。
【0161】
なお、f(x)のグラフは、図16に示す形状となる。
ところで、式27は、「x>1」が成り立つ場合、「f(x)=1」であるため、
G'(i,j)=(G(i,j-1)+G(i,j+1))/2
と等価であり、「x<−1」が成り立つ場合、「f(x)=−1」であるため、
G'(i,j)=(G(i-1,j)+G(i+1,j))/2
と等価である。
【0162】
すなわち、補間量算出部32は、「x>1」が成り立つか否かを判定することによって補間対象空格子点の縦方向の類似性の強さが突出しているか否かを判定し(図15S7)、「x<−1」が成り立つか否かを判定することによって補間対象空格子点の横方向の類似性の強さが突出しているか否かを判定する(図15S8)。
【0163】
また、補間量算出部32は、補間対象空格子点の縦方向の類似性の強さが突出している場合、縦方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値を補間対象空格子点の補間量とし(図15S9)、補間対象空格子点の横方向の類似性の強さが突出している場合、横方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値を補間対象空格子点の補間量とする(図15S10)。
【0164】
ところで、式27は、「−1≦x≦1」が成り立つ場合、
と等価である。
ここで、「(G(i,j-1)+G(i,j+1))/2」は、縦方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値であり、「(1+x)/2」は、縦方向の類似度に対応する重み付け係数に相当する。また、「(G(i-1,j)+G(i+1,j))/2」は、横方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値であり、「(1−x)/2」は、横方向の類似度に対応する重み付け係数に相当する。
【0165】
すなわち、補間量算出部32は、何れの方向の類似性の強さも突出していないことを認識した場合、補間対象空格子点の縦方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値および横方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値に対し、各方向の類似性の評価値に基づく加重加算を施すことによって補間対象空格子点の補間量を算出する(図15S11)。
【0166】
また、補間処理部30は、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図15S12)。なお、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図15S1以降の処理)が繰り返される。
以上説明したように、第7の実施形態では、補間対象空格子点の周辺部分の画像が白黒ナイキスト縞のような画像(補間対象空格子点の縦方向に隣接する2つの格子点の色情報が酷似して横方向に隣接する2つの格子点の色情報が酷似し、かつ補間対象空格子点の縦方向に隣接する格子点の色情報と横方向に隣接する格子点の色情報との差違が大きい画像)である場合に限り、縦方向の類似度および横方向の類似度を算出する際に、その補間対象空格子点の色情報を確実に反映することができる。
【0167】
そのため、従来の補間処理によって双方向の類似性が均衡していると誤判定されてしまっていた画像(実際には、一方の類似性の強さが突出している画像)についても、第7の実施形態によって精度良く類似度を算出することができる。
また、第7の実施形態では、補間対象空格子点の周辺部分の画像が補間対象空格子点の色情報を用いることなく類似度を算出できる画像である場合には、補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報のみを用いて類似度を算出することができる。
【0168】
すなわち、第7の実施形態によれば、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴に応じて、的確に類似度を算出することができるため、補間処理の精度を確実に向上することができる。
ここで、画像の特徴を識別する方法について述べる。本発明において、画像の特徴を識別する目的は、「異常に変化の激しい部分」を識別することであり、上述の説明では、「Q>Qth」が成り立つ部分が「異常に変化の激しい部分」に相当する。このような画像の特徴を識別する方法については、様々な方法が可能であるため、その例を幾つか述べる。
【0169】
上述の式13において、Q1は、補間対象空格子点の縦方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値と、補間対象空格子点の横方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値との差の絶対値(の2倍)に相当する値である。したがって、Q1が大きい部分は、白黒ナイキスト縞である可能性が高いことを示しており、Q1だけで「異常に変化の激しい部分」を識別することが可能である。
【0170】
すなわち、「Q>Qth」が成り立つか否かを判定する代わりに、
「Q1>Q1th ;Q1thは定数」
が成り立つか否かを判定することによって、「異常に変化の激しい部分」を識別することが可能である。
また、第7の実施形態では、「Q>Qth」が成り立つか否かを判定することによって、Q1が大きくQ2が小さい部分を識別しているが、「Q>Qth」が成り立つか否かを判定する代わりに、
「Q1>Q1th かつ Q2<Q2th ;Q1th、Q2thは定数」
が成り立つか否かを判定しても良い。
【0171】
なお、「Q=Q1−θ・Q2>Qth」は、「Q1>Q1th かつ Q2<Q2th」と同様の判定となっている。
ところで、上述したように、C1(i,j)とC2(i,j)との和(Q2)が小さい場合、補間対象空格子点の周辺において、縦方向の色情報の傾斜と横方向の色情報の傾斜とが共に小さいことを意味する。このような場合、補間処理の対象となる部分は、変化が無く全く平坦な部分か、黒白ナイキスト縞の部分かの何れか一方である可能性が高い。
【0172】
なお、全く平坦な部分は、縦方向に隣接する格子点の色情報の平均で補間処理を行っても、横方向に隣接する格子点の色情報の平均で補間処理を行っても、補間処理の結果に大きな差が生じることがない。
そのため、C1(i,j)とC2(i,j)とが共に小さいことを判定することによって、全く平坦な部分まで含ませて「異常に変化の激しい部分」を識別することは、実害はない。
【0173】
すなわち、「Q>Qth」が成り立つか否かを判定する代わりに、
「C1(i,j)<C1th かつ C2(i,j)<C2th ;C1th、C2thは定数」が成り立つか否かを判定しても実質的には有効である。
また、「Q2=C1(i,j)+C2(i,j)」であるため、「Q>Qth」が成り立つか否かを判定する代わりに、
「C2<Q2th2 ;Q2th2は定数」
が成り立つか否かを判定しても良い。
【0174】
このように、画像の特徴を識別する方法については、様々な方法が可能であり、「異常に変化の激しい部分」を識別できれば、如何なる式を用いても良い。
なお、第7の実施形態では、f(x)を図16に示す形状としているが、縦方向の類似性と横方向の類似性との何れか一方の類似性の強さが突出する場合、類似性の強さが突出する方向に隣接する2つの格子点の色情報の平均値を補間対象空格子点の補間量とすることができれば、f(x)は如何なる関数であっても良い。
【0175】
さらに、第7の実施形態では、補間量の算出時にf(x)の値を算出しているが、例えば、補間量算出部32内にルックアップテーブルを設けて予め算出したf(x)の値を格納し、補間対象空格子点の縦方向の類似度Ct(i,j)や横方向の類似度Cy(i,j)に対応付けてルックアップテーブルを参照することによってf(x)の値を取得しても良い。
【0176】
また、xを算出する際の割り算を回避するために、分母に相当する値を算出した後、テーブルを参照してその値を「1/分母」に相当する値に置き換えることによって掛け算でxを求めても良いし、分子の絶対値と分母とをテーブルの参照などにより対数化してから差をとり、これと所定値との大小を比較する方法(この場合、符号は別途判別する)に置き換えても良い。
【0177】
さらに、第7の実施形態では、類似性の強さが突出している方向の判定をxの値に基づいて行っているが、例えば、縦方向の類似度Ct(i,j)が閾値Th以下であり横方向の類似度Cy(i,j)が閾値Thを上回る場合には、縦方向の類似性の強さが突出していると判定し、横方向の類似度Cy(i,j)が閾値Th以下であり縦方向の類似度Ct(i,j)が閾値Thを上回る場合には、横方向の類似性の強さが突出していると判定しても良い。
【0178】
また、第7の実施形態では、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が均衡する場合、各類似度に対応する重み付け係数に基づいて補間対象空格子点の補間量G'(i,j)を算出しているが、補間対象空格子点の補間量G'(i,j)は、
G'(i,j)={G(i,j-1)+G(i,j+1)+G(i-1,j)+G(i+1,j)}/4
または
G'(i,j)=median{G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)}
によって算出しても良い。
【0179】
ただし、median{}は、複数の要素のメディアンを算出する関数を示し、要素の数が偶数である場合、中央の2つの要素の平均値をとるものとする。
<<第8の実施形態>>
図17は、第8の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
以下、図17を参照して第8の実施形態における補間処理を説明する。
【0180】
ただし、第8の実施形態に対応する電子スチルカメラの筐体には、「モード切り換えスイッチ」が設けられ、操作者によって「白黒画像撮影モード」または「カラー画像撮影モード」が選択されるものとする。例えば、黒色の文字が書かれたホワイトボードなど無彩色とみなせる被写体を撮影する場合、操作者は、「モード切り換えスイッチ」によって「白黒画像撮影モード」を選択して、レリーズボタンを押下する。また、第8の実施形態では、「モード切り換えスイッチ」の状態を示す情報(以下、「モード情報」という。)は、インタフェース部18を介して制御部10に通知される。
【0181】
すなわち、第8の実施形態では、制御部10は、レリーズボタンが押下されたことを認識すると、画像処理部17内の補間処理部19に対して、「モード情報」を通知すると共に、補間処理の実行を指示する。
補間処理部30は、制御部10によって補間処理の実行が指示されると、「モード情報」に基づき「白黒画像撮影モード」が選択されているか否かを判定する(図17S1)。
【0182】
補間処理部30は、このような判定によって「白黒画像撮影モード」が選択されていることを認識した場合、図17S2〜S6の処理を繰り返し行う。また、「白黒画像撮影モード」が選択されていないことを認識した場合、図17S7〜S11の処理を繰り返し行う。
まず、「白黒画像撮影モード」が選択されていることを認識した場合の処理について説明する。
【0183】
補間処理部30は、第1の実施形態と同様に補間対象空格子点を選択し(図17S2)、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を画像バッファメモリ15から読み出し(図17S3)、類似度算出部31に供給する。
類似度算出部31は、このようにして供給された色情報を用い、以下の式によって、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する。
【0184】
Ct(i,j)=D1(i,j) ・・・式21と同一
Cy(i,j)=D2(i,j) ・・・式22と同一
ただし、D1(i,j)およびD2(i,j)は、第7の実施形態(式23〜式26)と同様に算出される値である。
すなわち、類似度算出部31は、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図17S4)。
【0185】
なお、類似度算出部31は、このようにして算出した縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を補間量算出部21に供給する。
補間量算出部32は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が供給されると、第7の実施形態と同様に、補間量を算出する(図17S5:図15S7〜S11に相当する)。
【0186】
補間処理部30は、補間量算出部32によって補間量が算出されると、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図17S6)。なお、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図17S2以降の処理)が繰り返される。
次に、「白黒画像撮影モード」が選択されていないこと(「カラー画像撮影モード」が選択されていること)を認識した場合の処理について説明する。
【0187】
補間処理部30は、図17S2と同様に補間対象空格子点を選択し(図17S7)、補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を画像バッファメモリ15から読み出し(図17S8)、類似度算出部31に供給する。
類似度算出部31は、このように供給された色情報を用い、以下の式によって、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する。
【0188】
Ct(i,j)=C1(i,j) ・・・式19と同一
Cy(i,j)=C2(i,j) ・・・式20と同一
ただし、C1(i,j)およびC2(i,j)は、第7の実施形態(式15〜式18)と同様に算出される値である。
すなわち、類似度算出部31は、補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図17S9)。
【0189】
なお、類似度算出部31は、このようにして算出した縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を補間量算出部32に供給する。
補間量算出部32は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が供給されると、第7の実施形態と同様に、補間量を算出する(図17S9:図15S7〜S11に相当する)。
【0190】
補間処理部30は、補間量算出部32によって補間量が算出されると、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図17S6)。なお、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図17S7以降の処理)が繰り返される。
以上説明したように、第8の実施形態では、補間処理を行うべき画像が無彩色とみなせる画像である場合に限り、縦方向の類似度および横方向の類似度に、空格子点の色情報を確実に反映することができる。
【0191】
したがって、無彩色とみなせる画像の類似度を的確に算出することができるため、補間処理の精度を確実に向上することができる。
<<第9の実施形態>>
図18は、第9の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
以下、図18を参照して第9の実施形態の補間処理の動作を説明する。
【0192】
補間処理部30は、第1の実施形態と同様に補間対象空格子点を選択し(図17S1)、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を画像バッファメモリ15から読み出し(図17S2)、類似度算出部31に供給する。
類似度算出部31は、このようにして供給された格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用い、第7の実施形態(式12〜式14)と同様に部分画像特徴値Qを算出する(図17S3)。
【0193】
また、類似度算出部31は、上述した式15〜式18によって算出されるC1(i,j)およびC2(i,j)と、上述した式23〜式26によって算出されるD1(i,j)およびD2(i,j)とを用い、かつ、既に算出した部分画像特徴値Qに応じて、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を下記の式によって算出する。
「Q≦Qth」が成り立つ場合
Ct(i,j)=A2・C1(i,j)+(1−A2)・D1(i,j)
Cy(i,j)=B2・C2(i,j)+(1−B2)・D2(i,j)
「Q>Qth」が成り立つ場合
Ct(i,j)=A1・C1(i,j)+(1−A1)・D1(i,j)
Cy(i,j)=B1・C2(i,j)+(1−B1)・D2(i,j)
ただし、Qthは予め決められた閾値であり、
0≦A1<A2≦1、0≦B1<B2≦1
である。
【0194】
すなわち、類似度算出部31は、「Q≦Qth」が成り立つ場合には、C1(i,j)およびC2(i,j)の重み付け係数を(「Q>Qth」が成り立つ場合よりも)大きくして縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図17S5)。
また、類似度算出部31は、「Q>Qth」が成り立つ場合には、D1(i,j)およびD2(i,j)の重み付け係数を(「Q≦Qth」が成り立つ場合よりも)大きくして縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出し(図17S6)、補間量算出部32に供給する。
【0195】
ところで、D1(i,j)およびD2(i,j)は、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて算出される類似度成分である。したがって、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)に対する補間対象空格子点の色情報RB(i,j)の加重は、「Q>Qth」が成り立つ場合の方が「Q≦Qth」が成り立つ場合よりも大きいことになる。
【0196】
補間量算出部32は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が供給されると、第7の実施形態と同様に、補間量を算出する(図17S7:図14S7〜S11に相当する)。
補間処理部30は、補間量算出部32によって補間量が算出されると、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図17S8)。なお、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図17S1以降の処理)が繰り返される。
【0197】
以上説明したように、第9の実施形態では、縦方向の類似度および横方向の類似度に対する補間対象空格子点の色情報の加重を部分画像特徴値Qに応じて調整することができる。
勿論、画像の特徴を識別する条件は、Qに限らず、第7の実施形態で述べたように、様々な条件が使用可能である。
【0198】
したがって、第9の実施形態によれば、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴に応じて、的確に類似度を算出することができるため、補間処理の精度を確実に向上することができる。
<<第10の実施形態>>
図19は、第10の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【0199】
以下、図19を参照して第10の実施形態の補間処理の動作を説明する。
ただし、第10の実施形態に対応する電子スチルカメラの筐体には、第8の実施形態と同様に、「モード切り換えスイッチ」が設けられ、操作者によって「白黒画像撮影モード」または「カラー画像撮影モード」が選択されるものとする。また、「モード切り換えスイッチ」の状態を示す「モード情報」は、インタフェース部18を介して制御部10に通知される。
【0200】
すなわち、第10の実施形態では、制御部10は、レリーズボタンが押下されたことを認識すると、画像処理部17内の補間処理部30に対して、「モード情報」を通知すると共に、補間処理の実行を指示する。
補間処理部30は、制御部10によって補間処理の実行が指示されると、「モード情報」に基づき「白黒画像撮影モード」が選択されているか否かを判定する(図19S1)。なお、このような判定の結果は、類似度算出部31に通知される。
【0201】
類似度算出部31は、このような判定の結果に基づき、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する際に用いる重み付け係数を以下のように設定する。
なお、第10の実施形態では、縦方向の類似度Ct(i,j)を算出する際のC1(i,j)の重み付け係数をAとし、D1(i,j)の重み付け係数を(1−A)とする。また、横方向の類似度Cy(i,j)を算出する際のC2(i,j)の重み付け係数をBとし、D2(i,j)の重み付け係数を(1−B)とする。
【0202】
類似度算出部31は、「白黒画像撮影モード」が選択されている場合、
A=A1
B=B1
とし、「白黒画像撮影モード」が選択されていない場合(「カラー画像撮影モード」が選択されている場合)
A=A2
B=B2
とする。
【0203】
ただし、
0≦A1<A2≦1、0≦B1<B2≦1
である。
すなわち、類似度算出部20は、「白黒画像撮影モード」が選択されている場合には、D1(i,j)およびD2(i,j)の重み付け係数を(「カラー画像撮影モード」が選択されている場合よりも)大きい値にする(図19S2)。
【0204】
一方、類似度算出部20は、「カラー画像撮影モード」が選択されている場合には、C1(i,j)およびC2(i,j)の重み付け係数を(「白黒画像撮影モード」が選択されている場合よりも)大きい値にする(図19S3)。
このようにして縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を算出する際に用いる重み付け係数が設定されると、補間処理部30は、第1の実施形態と同様に補間対象空格子点を選択し(図19S4)、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および補間対象空格子点に隣接する格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を読み出し(図19S5)、類似度算出部31に供給する。
【0205】
類似度算出部31は、このようにして供給される色情報を用いて、第7の実施形態(式15〜式18、式23〜式26)と同様にして、C1(i,j)、E1(i,j)、C2(i,j)およびE2(i,j)を算出する。
また、類似度算出部31は、上述した重み付け係数Aに応じてC1(i,j)とE1(i,j)とを加重加算して縦方向の類似度Ct(i,j)を算出すると共に、上述した重み付け係数Bに応じてC2(i,j)とE2(i,j)とを加重加算して横方向の類似度Cy(i,j)を算出する(図19S6)。
【0206】
すなわち、類似度算出部31は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を下記の式によって算出する。
Ct(i,j)=A・C1(i,j)+(1−A)・E1(i,j)
Cy(i,j)=B・C2(i,j)+(1−B)・E2(i,j)
なお、類似度算出部31は、このようにして算出した縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)を補間量算出部32に供給する。
【0207】
ところで、D1(i,j)およびD2(i,j)は、補間対象空格子点の色情報RB(i,j)および格子点の色情報G(i,j-1),G(i,j+1),G(i-1,j),G(i+1,j)を用いて算出される。したがって、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)に対する補間対象空格子点の色情報RB(i,j)の加重は、「カラー画像撮影モード」が選択されている場合(AおよびBの値が大きい場合)よりも「白黒画像撮影モード」が選択されている場合(AおよびBの値が小さい場合)の方が大きいことになる。
【0208】
補間量算出部32は、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)が供給されると、第7の実施形態と同様に、補間量を算出する(図19S7:図14S7〜S11に相当する)。
補間処理部30は、補間量算出部32によって補間量が算出されると、全ての空格子点の補間処理が完了したか否かを判定する(図19S8)。なお、このような判定によって、全ての空格子点の補間処理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図19S4以降の処理)が繰り返される。
【0209】
以上説明したように、第10の実施形態では、補間処理を行うべき画像が無彩色とみなせる画像である場合、縦方向の類似度Ct(i,j)および横方向の類似度Cy(i,j)に対する補間対象空格子点の色情報RB(i,j)の加重を大きくすることができる。
したがって、第10の実施形態によれば、無彩色とみなせる画像の類似度を的確に算出することができるため、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0210】
<<第11の実施形態>>
図20は、第11の実施形態の機能ブロック図である。
なお、第11の実施形態は、請求項13ないし請求項18に記載の「補間処理プログラムを記録した記録媒体」を用い、パーソナルコンピュータによって補間処理を行うことに相当する。
【0211】
図20において、機能が図1や図14に示す機能ブロック図と同じものについては、同じ符号を付与して示し、構成の説明については省略する。
なお、図20に示す電子スチルカメラ50と図1および図14との構成の相違点は、制御部51および画像処理部52が制御部10および画像処理部17に代えて設けられ、制御部51および画像処理部52の出力に接続されたメモリカードドライバ53が設けられた点である。
【0212】
また、図20において、パーソナルコンピュータ60は、CPU61、メモリカードドライバ62および画像メモリ63を有する。
CPU61は、メモリカードドライバ62および画像メモリ63に接続される。メモリカードドライバ62の出力は、CPU61および画像メモリ63に接続され、CPU61の出力は、メモリカードドライバ62および画像メモリ63に接続され、画像メモリ63の出力は、メモリカードドライバ62およびCPU61に接続される。
【0213】
なお、CPU61には、CD−ROM64に記録された補間処理プログラムが予めインストールされている。
図21は、第11の実施形態の動作フローチャートである。
以下、図20および図21を参照して第11の実施形態の動作を説明する。
まず、電子スチルカメラ60の動作について説明する。
【0214】
電子スチルカメラ60内の撮像素子13は、上述した各実施形態と同様に、信号電荷を生成する。また、撮像素子13は、このように生成した信号電荷を走査して画像信号を生成し、A/D変換部14に与える。
A/D変換部14は、このように与えられた画像信号をA/D変換して画像データを生成する(図21S1)。このように生成された画像データは、画像バッファメモリ15内に一時的に格納される(図21S2)。
【0215】
なお、階調変換部16は、このようにして画像バッファメモリ15に格納された画像データに対して、階調変換(log化やγ変換等)を行っても良い。
ところで、上述した処理(画像データの生成および格納)は、制御部51によるタイミング制御に基づき繰り返し行われる。
【0216】
また、制御部51は、インタフェース部18を介して、電子スチルカメラ50の筐体に設けられたレリーズボタン(図示されない)が押下されたか否かを判定する(図21S3)。
制御部51は、このような判定によってレリーズボタンが押下されていないことを認識すると、上述したタイミング制御によって画像データの生成(図21S1)および格納(図21S2)の処理を繰り返し指示する。
【0217】
一方、制御部51は、レリーズボタンが押下されたことを認識すると、画像処理部52およびメモリカードドライバ53に対して、画像バッファメモリ15に格納された画像データをメモリカード54に記録することを指示する(図21S4)。
画像処理部52では、画像バッファメモリ15に格納された画像データに対して、撮像素子13の固有の問題点(例えば、暗レベルなど)を解決する調整を行い(ここで、補間処理は行われない。)、メモリカードドライバ53に与える。
【0218】
メモリカードドライバ53は、画像データを画像ファイルの形式でメモリカード54に記録すると共に、画像ファイルのヘッダ部に設けられた「補間要求フラグ」(画像データが補間処理を必要とする旨を示すフラグ)を立てる。
ところで、電子スチルカメラ50の筐体に「白黒画像撮影モード」と「カラー画像撮影モード」との「モード切り換えスイッチ」が設けられている場合、制御部51は、レリーズボタンが押下された時点の「モード切り換えスイッチ」の状態を示す「モード情報」をインタフェース部18を介して取得する。
【0219】
また、制御部51は、このように取得した「モード情報」をメモリカードドライバ53を介して画像ファイルのヘッダ部に格納する。
次に、パーソナルコンピュータ60の動作について説明する。
パーソナルコンピュータ60において、画像ファイルが記録されたメモリカード54が装填されると、CPU61は、メモリカードドライバ62を介して画像ファイルのヘッダ部を読み出す(図21S5)。
【0220】
CPU61は、このようにして画像ファイルのヘッダ部を読み出すと、「補間要求フラグ」が立っているか否かを判定する(図21S6)。
CPU61は、このような判定によって「補間要求フラグ」が立っていることを認識した場合に限り、メモリカードドライバ62を介して画像データを読み出して画像メモリ63に格納する(図21S7)。
【0221】
また、CPU61は、画像メモリ63に格納した画像データに対し、補間処理を行う(図21S8)。
なお、CPU61が行う補間処理は、上述した各実施形態において図1および図14の画像処理部17が行う補間処理と同じであるため、ここでは説明を省略する。
【0222】
ところで、CPU61は、第8の実施形態および第10の実施形態と同様の補間処理を行う場合、画像ファイルのヘッダ部から上述した「モード情報」を読み出して「白黒画像撮影モード」が選択されているか否かを判定する。
CPU61は、補間処理が終了した時点で、補間処理が施された画像データをメモリカードドライバ62を介してメモリカード54に再度記録する(図21S9)。なお、補間処理が施された画像データをメモリカード54に記録するか否かは、操作者がパーソナルコンピュータ60の入力装置(例えば、キーボードなど)によって選択できるようにしても良い。
【0223】
すなわち、第11の実施形態では、上述した各実施形態と同様の補間処理をパーソナルコンピュータ60によって確実に行うことができる。
したがって、第11の実施形態によれば、上述した各実施形態と同様にして類似度を算出することができるため、補間処理の精度を確実に向上することができる。
【0224】
なお、第11の実施形態では、パーソナルコンピュータ60は補間処理を行うべき画像データをメモリカード54を介して取得しているが、このような画像データを取得する方法については、如何なる方法であっても良い。
例えば、通信手段を備えたパーソナルコンピュータに本発明を適用する場合、その通信手段を介して与えられる画像データに対して補間処理を行うことも可能である。
【0225】
【発明の効果】
上述したように、請求項1ないし請求項18に記載の発明によれば、補間処理を精度良く行うことができる。
特に、請求項1ないし請求項2および請求項13に記載の発明では、3色の色情報を用いて、複数の方向に対する類似度を算出するため、色調が変化する画像(3色の色情報の比率が変化する画像)であっても、類似性を的確に判定することができる。また、請求項1ないし請求項2および請求項13に記載の発明では、3色の色情報として、補間対象空格子点の色情報や補間対象空格子点に隣接する格子点や空格子点の色情報を用い、類似度を算出することが可能であるため、空間周波数が高い画像であっても、類似性を的確に判定することができる。したがって、請求項1ないし請求項2および請求項13に記載の発明によれば、補間処理を行うべき画像に「色調が変化する部分」や「空間周波数が高い部分」が混在する場合であっても、画像全体の調和を保ちつつ、精度良く補間処理を行うことができる。
【0226】
また、請求項3および請求項14に記載の発明では、類似度を算出する際に補間対象空格子点とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報を用いるため、従来の補間処理では偽色が発生していた画像に対し、類似性を的確に判定することが可能となり、補間処理の精度を向上することができる。
さらに、請求項4および請求項15に記載の発明では、類似度を算出する際に他の空格子点における補間量を用いることがないため、補間処理によって万一偽色が発生しても、偽色の発生する範囲が拡大することがなく、従来の技術と比べて補間処理の精度を向上することができる。
【0227】
また、請求項7および請求項17に記載の発明では、補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴に応じて、類似度の算出の方法を切り換えることによって、画像全体の調和を保ちつつ、精度良く補間処理を行うことができる。さらに、請求項7および請求項17に記載の発明では、2種類の類似度成分を加重加算する際の重み付け係数を補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴に応じて決定することができるため、画像全体の調和を保ちつつ、精度良く補間処理を行うことができる。
【0228】
また、請求項8および請求項18に記載の発明では、外部からの指示に基づき、2種類の類似度成分の何れの類似度成分を類似度とするかを決定したり、2種類の類似度成分を加重加算する際の重み付け係数を決定することができるため、補間処理の精度を向上することができる。
さらに、請求項10に記載の発明によれば、補間対象空格子点と周辺部分との間で、類似性が強い方向の連続性を考慮しつつ、補間対象空格子点の類似度を算出することができるため、補間処理の精度を向上することができる。
【0229】
また、請求項11に記載の発明によれば、ノイズなどによって発生する類似性の誤判定を低減することができるため、補間処理の精度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施形態ないし第6の実施形態に対応する電子スチルカメラの機能ブロック図である。
【図2】格子点の色情報と空格子点の補間量とを示す図である。
【図3】電子スチルカメラの動作フローチャートである。
【図4】第1の実施形態ないし第5の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図5】第1の類似度成分ないし第5の類似度成分の算出時に用いる色情報を示す図である。
【図6】画像の例を示す図である。
【図7】第1の類似度成分ないし第5の類似度成分に対する偽色低減効果を示す概念図である。
【図8】縦方向の類似度成分の算出時に周辺の色情報を用いる例を示す図(1)である。
【図9】縦方向の類似度成分の算出時に周辺の色情報を用いる例を示す図(2)である。
【図10】縦方向の類似度成分の算出時に周辺の色情報を用いる例を示す図(3)である。
【図11】白黒ナイキスト縞に対する類似度成分の算出を説明する図である。
【図12】シアンの縦ストライプに対する類似度成分の算出を説明する図である。
【図13】第6の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図14】第7の実施形態ないし第10の実施形態に対応する電子スチルカメラの機能ブロック図である。
【図15】第7の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図16】f(x)のグラフの形状を示す図である。
【図17】第8の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図18】第9の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図19】第10の実施形態の補間処理の動作フローチャートである。
【図20】第11の実施形態の機能ブロック図である。
【図21】第11の実施形態の動作フローチャートである。
【図22】撮像素子の構成を示す図である。
【符号の説明】
10、51 制御部
11 撮影光学系
12 OLPF
13 撮像素子
14 A/D変換部
15 画像バッファメモリ
16 階調変換部
17、52 画像処理部
18 インタフェース部
19、30 補間処理部
20、31 類似度算出部
21 類似性判定部
22、32 補間量算出部
50 電子スチルカメラ
53、62 メモリカードドライバ
54 メモリカード
60 パーソナルコンピュータ
61 CPU
63 画像メモリ
64 CD−ROM
Claims (18)
- 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点に対して、前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、「前記第1色成分の色情報と前記第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報と前記第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類の類似度成分から前記類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と
を備えたことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項1に記載の補間処理装置において、
前記類似度算出手段は、
前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、
(a)「前記第1色成分の色情報と前記第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報と前記第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分と、
(b)「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分と
を合わせた3種類以上の類似度成分を前記複数の方向毎に算出し、該3種類以上の類似度成分から前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と
を備え、
前記類似度算出手段は、
前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、
(a)「前記補間対象空格子点の色成分とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報と、前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、
(b)「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分と
を合わせた2種類以上の類似度成分を前記複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と
を備え、
前記類似度算出手段は、
前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、
(a)「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、
(b)「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分と
を合わせた2種類以上の類似度成分を前記複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から前記類似度を算出し、
「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」を
a1|G1−A2|+a2|G3−A2|
によって算出する(ただし、G1、G3は前記補間対象空格子点を挟んで同一直線上に位置する2つの格子点の色情報であり、A2は前記補間対象空格子点の色情報であり、a1、a2は定数であり、a1、a2の少なくとも一方は0でない。)
ことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載の補間処理装置において、
前記類似度算出手段は、
前記複数の方向毎に算出した複数種類の類似度成分を、同一方向毎に加重加算することによって組み合わせ、前記補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度として、「前記第1色成分の色情報と前記第2色成分の色情報とを用いた類似度」と「前記第1色成分の色情報と前記第3色成分の色情報とを用いた類似度」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度」との少なくとも2種類の類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって前記補間対象空格子点毎に算出された複数の方向に対する複数種類の前記類似度のうち、同一種類の前記類似度の大小を各々の方向毎に比較して、各々の種類毎に類似性の強い方向を決定し、何れの方向が多数を占めるかによって、前記補間対象空格子点との類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と
を備えたことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、前記補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と
を備え、
前記類似度算出手段は、
前記補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴を抽出し、前記2種類の類似度成分のうち、該特徴に応じて決定した1種類の類似度成分を算出し、該1種類の類似度成分を前記類似度とする、もしくは、前記2種類の類似度を算出し、該2種類の類似度成分を該特徴に応じて重み比重を変えつつ加重加算して前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理を行う補間処理装置において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、前記補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手段と、
前記類似度算出手段によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手段と、
前記類似性判定手段による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手段と、
前記2種類の類似度成分のうち、何れか一方の類似度成分を算出するかを示す第1の指示、または、該2種類の類似度成分を加重加算する際の重み比重を示す第2の指示を受け付けるインタフェース手段と
を備え、
前記類似度算出手段は、
前記インタフェース手段によって第1の指示が受け付けられた場合には、第1の指示に対応する1種類の類似度成分を算出して前記類似度とし、該インタフェース手段によって第2の指示が受け付けられた場合には、第2の指示に応じて前記2種類の類似度成分を加重加算して前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項7に記載の補間処理装置において、
前記類似度算出手段は、
補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴として、補間対象空格子点で直交する2つの方向のうち、第1の方向に位置する複数の格子点の色情報が酷似して第2の方向に位置する複数の格子点の色情報が酷似し、かつ第1の方向に位置する格子点の色情報と第2の方向に位置する格子点の色情報との差違が大きい場合、「補間対象空格子点の色情報と第1色成分の色情報とを用いた類似度」を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項1ないし請求項9の何れか1項に記載の補間処理装置において、
前記類似度算出手段は、
補間対象空格子点の類似度として、補間対象空格子点の近傍に位置する空格子点の類似度の成分を含む値を算出する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項1ないし請求項5、請求項7ないし請求項10の何れか1項に記載の補間処理装置において、
前記類似性判定手段は、
類似性が強い方向の判定に際し、各々の方向間の類似度の差違が所定の閾値を上回るか否かを判定し、該差違が該閾値を上回らない方向については類似性が同程度であると判定する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 請求項1ないし請求項11の何れか1項に記載の補間処理装置において、
前記補間量算出手段は、
前記類似性判定手段によって、前記複数の方向のうち、何れか1つの方向に対する類似性の強さが突出していると判定された場合、突出する方向に位置する2つの格子点の色情報の値の平均値を補間量とし、複数の方向に対する類似性が均衡していると判定された場合、何れか1つの方向に位置する2つの格子点の色情報の値の平均値を算出する以外の方法で補間量を決定する
ことを特徴とする補間処理装置。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点に対して、前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、「前記第1色成分の色情報と前記第2色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報と前記第3色成分の色情報とを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分を複数の方向毎に算出し、該2種類の類似度成分から前記類似度を算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と
を備えたことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と
を備え、
前記類似度算出手順は、
前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、
(a)「前記補間対象空格子点の色成分とは異なる色成分を出力する空格子点の色情報と、前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、
(b)「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分と
を合わせた2種類以上の類似度成分を前記複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点毎に、複数の方向に対する類似度を下記の通り算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と
を備え、
前記類似度算出手順は、
前記補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、
(a)「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と、
(b)「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度成分」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との少なくとも1種類の類似度成分と
を合わせた2種類以上の類似度成分を前記複数の方向毎に算出し、該2種類以上の類似度成分から前記類似度を算出し、
「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」を
a1|G1−A2|+a2|G3−A2|
によって算出する(ただし、G1、G3は前記補間対象空格子点を挟んで同一直線上に位置する2つの格子点の色情報であり、A2は前記補間対象空格子点の色情報であり、a1、a2は定数であり、a1、a2の少なくとも一方は0でない。)
ことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される前記第1色成分ないし前記第3色成分の色情報に基づき、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度として、「前記第1色成分の色情報と前記第2色成分の色情報とを用いた類似度」と「前記第1色成分の色情報と前記第3色成分の色情報とを用いた類似度」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度」と「前記第2色成分の色情報のみを用いた類似度」と「前記第3色成分の色情報のみを用いた類似度」との少なくとも2種類の類似度を算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって前記補間対象空格子点毎に算出された複数の方向に対する複数種類の前記類似度のうち、同一種類の前記類似度の大小を各々の方向毎に比較して、各々の種類毎に類似性の強い方向を決定し、何れの方向が多数を占めるかによって、前記補間対象空格子点との類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と
を備えたことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、前記補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と
を備え、
前記類似度算出手順は、
前記補間対象空格子点の周辺部分の画像の特徴を抽出し、前記2種類の類似度成分のうち、該特徴に応じて決定した1種類の類似度成分を算出し、該1種類の類似度成分を前記類似度とする、もしくは、前記2種類の類似度を算出し、該2種類の類似度成分を該特徴に応じて重み比重を変えつつ加重加算して前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。 - 空間周波数が最も高い第1色成分の色情報を出力する複数の格子点と、該第1色成分の色情報を出力せず該第1色成分よりも空間周波数が低い第2色成分または第3色成分の色情報を出力する複数の空格子点とが2次元配列された撮像素子によって生成される画像に対し、各々の空格子点の前記第1色成分の色情報に相当する補間量を求める補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体において、
補間処理の対象となる補間対象空格子点と該補間対象空格子点の近傍に位置する格子点および空格子点とから出力される色情報に基づき、前記補間対象空格子点の複数の方向に対する類似度の成分として、「前記補間対象空格子点の色情報と前記第1色成分の色情報とを用いた類似度成分」と「前記第1色成分の色情報のみを用いた類似度成分」との2種類の類似度成分のうち、少なくとも1種類の類似度成分を算出し、該少なくとも1種類の類似度成分から、前記補間対象空格子点毎の複数の方向に対する類似度を算出する類似度算出手順と、
前記類似度算出手順によって算出された複数の方向に対する類似度に基づき、前記補間対象空格子点毎に類似性が強い方向を判定する類似性判定手順と、
前記類似性判定手順による判定結果に応じて、前記補間対象空格子点毎に補間量を算出する補間量算出手順と、
前記2種類の類似度成分のうち、何れか一方の類似度成分を算出するかを示す第1の指示、または、該2種類の類似度成分を加重加算する際の重み比重を示す第2の指示を受け付けるインタフェース手順と
を備え、
前記類似度算出手順は、
前記インタフェース手順によって第1の指示が受け付けられた場合には、第1の指示に対応する1種類の類似度成分を算出して前記類似度とし、該インタフェース手順によって第2の指示が受け付けられた場合には、第2の指示に応じて前記2種類の類似度成分を加重加算して前記類似度を算出する
ことを特徴とする補間処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒体。
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