JP3946866B2 - 画像信号処理装置及びプログラムを記録した媒体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像信号の処理技術に関し、特に画像信号の補間を行う画像信号処理技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
図11(A)は、電荷結合素子(CCD)カメラにより撮像された画像データの一部を示す。画像データは、赤(R)信号と緑(G)信号と青(B)信号とから構成される。3枚板式センサは、R信号とG信号とB信号の3枚のセンサから構成される。一方、図11(A)に示す単板式センサは、1枚のセンサ上にR,G,B信号が配列されている。その配列は、種々のものがある。図11(A)はベイヤ配列の例を示す。ベイヤ配列では、ある行(横配列)はR信号とG信号とが交互に配列されており、その次の行はG信号とB信号とが交互に配列されている。つまり、R,G信号の行とG,B信号の行とが交互に並ぶ。
【0003】
図11(A)は、画像データ内に含まれる3×3の画像データを示す。R信号の画素は、3×3ユニット内の4隅の4画素である。その他の画素位置では、R信号が得られないので、補間により求める必要がある。G1信号が位置する画素におけるR信号を求めるには、左右両隣の2画素のR信号を平均化することにより補間する。G4信号が位置する画素におけるR信号も同様にして補間する。G2信号及びG3信号が位置する画素におけるR信号は、それぞれ上下両隣の2画素のR信号を平均化することにより補間する。B信号が位置する画素におけるR信号は、斜め方向に隣接する4画素(3×3ユニットの4隅の4画素)のR信号を平均化することにより補間する。以上は、R信号の補間方法を示したが、B信号も同様の補間を行う。
【0004】
次に、G信号の補間を示す。ユニット内の中央の画素は、B信号である。この画素は、G信号の情報がないので、G信号を補間により求める必要がある。中央の画素のG信号をGc信号とする。Gc信号は、以下の平均化処理により求めることができる。
【0005】
Gc=(G1+G2+G3+G4)/4 ・・・(1)
ここで、G1,G2,G3,G4信号は、それぞれGc信号の画素に隣接する4画素のG信号である。
【0006】
図11(B)は、1本の横エッジを含む3×3の画像データを示す。この画像データの場合、上記の4画素平均により中央画素のGc信号を求めると、横エッジがぼやけてしまい、好ましくない。そこで、横エッジを含む画像データの場合は、以下の式により、Gc信号を求める。
【0007】
Gc=(G2+G3)/2 ・・・(2)
【0008】
3×3の画像データが横エッジを含むか否かの判断方法を示す。画像データがエッジを含む場合において、以下の条件式を満たす場合は、画像データが横エッジを含むものと判断する。
【0009】
|G1−G4|>|G2−G3| ・・・(3)
【0010】
図11(C)は、1本の縦エッジを含む3×3の画像データを示す。この画像データの場合も、上記の4画素平均により中央画素のGc信号を求めると、縦エッジがぼやけてしまい、好ましくない。縦エッジを含む画像データの場合は、以下の式により、Gc信号を求める。
【0011】
Gc=(G1+G4)/2 ・・・(4)
【0012】
3×3の画像データが縦エッジを含むか否かの判断方法を示す。画像データがエッジを含む場合において、以下の条件式を満たす場合は、画像データが縦エッジを含むものと判断する。
【0013】
|G1−G4|<|G2−G3| ・・・(5)
【0014】
図11(B)、(C)は、いずれも画像データが1本のエッジを含むものである。その場合は、上記の方法によりGc信号を求めることにより、エッジの解像度を維持することができる。
【0015】
図11(D)は、2本の横エッジを含む3×3の画像データを示す。2本の横エッジは、第1行と第2行の間の横エッジと第2行と第3行の間の横エッジを指すものとする。この画像データは、上記の条件式(3)と(5)を用いても、横エッジかあるいは縦エッジかを判断することができない。具体的には、|G1−G4|=|G2−G3|となり、条件式(3)と(5)のいずれをも満足しない。
【0016】
この場合、条件式(3)と(5)のいずれをも満足しないからといって、上式(1)により、Gc信号を求めることは適切ではない。つまり、この場合は、画像データに横エッジが含まれると判断し、上式(2)により、Gc信号を求めることが好ましい。仮に、Gc信号を式(1)により求めると、第2行を構成する1ライン中で、Gc信号のみが他とは異なる値になってしまう。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】
画像データ中に1本のエッジが含まれている場合には、G信号の適切な補間を行うことができるが、画像データ中に2本のエッジが含まれている場合には、G信号の適切な補間を行うことができない。
【0018】
また、画像データにノイズが入っている場合には、横エッジまたは縦エッジのいずれかを判定する際に、誤判定を行うことがある。エッジの誤判定を基に補間を行うと、適切な補間を行うことができない。
【0019】
不適切な補間を行うと、エッジ(輪郭)がぼけてしまい、画像の解像度が低下してしまう。また、偽色(本来存在しない色)が発生してしまい、画像の再現性が低下する。
【0020】
本発明の目的は、種々のパターンを構成する画像信号を適切に補間することができる画像信号処理技術を提供することである。
【0021】
本発明の他の目的は、ノイズを含む画像信号を適切に補間することができる画像信号処理技術を提供することである。
【0022】
【課題を解決するための手段】
本発明の一観点によれば、ベイヤ配列の単板式電荷結合素子が出力する画像信号中の複数の画素をそれぞれ順次対象画素として該対象画素の補間を行う装置は、対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が1本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する第1のエッジ判定手段と、前記第1のエッジ判定手段により前記対象画素が1本のエッジを形成する画素であると判定されると、該エッジが横方向であるか又は縦方向であるかを判定する第1のエッジ方向判定手段と、前記第1のエッジ判定手段により前記対象画素が1本のエッジを形成する画素でないと判定されると、該対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が2本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する第2のエッジ判定手段と、前記第1のエッジ方向判定手段により前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行うとともに、前記第2のエッジ方向判定手段により前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行う補間手段と、前記画像信号処理装置はさらに、前記第1及び第2のエッジ方向判定手段により判定される複数の対象画素のエッジ方向を記憶する記憶手段と、前記記憶手段に記憶される対象画素の周囲の画素のエッジ方向の過半数が該対象画素のエッジ方向と異なるエッジ方向であるときには、該対象画素が該異なるエッジ方向であると再判定し、前記補間手段に対象画素の補間を指示又は自ら補間する再判定手段とを有する。
【0023】
対象画素が1本のエッジを形成する画素であるか否かを判定した後に、該エッジの方向を判定するので、適切なエッジ方向を判定することができる。例えば、対象画素が2本のエッジを形成するものや対象画素がエッジを形成しないものを除外した後に、エッジの方向を判定することができる。
【0025】
対象画素が形成するエッジの方向を判定した後に、周囲の画素のエッジ方向を基に対象画素のエッジ方向を再判定するので、ノイズが含まれている場合であっても、適切なエッジ方向を判定することできる。
【0026】
【発明の実施の形態】
図2は、単板式電荷結合素子(CCD)カメラにより撮像された画像データ1を示す。画像データ1は、例えばVGA規格の画像であり、その大きさは640×480画素である。
【0027】
画像データ1は、単板のセンサ上にベイヤ配列でR,G,B信号(原色)が配列されている。ベイヤ配列では、ある行(横配列)はR信号とG信号とが交互に配列されており、その次の行はG信号とB信号とが交互に配列されている。つまり、R,G信号の行とG,B信号の行とが交互に並ぶ。各R信号及び各B信号は、上下左右をG信号で囲まれる。G信号は、輝度(Y)信号との相関が強いため、解像度に大きな影響を与える。ベイヤ配列は、解像度を低下させないために、G信号を多く含む配列になっている。
【0028】
画像データ1は、640×480画素のデータを有するが、各画素はR,G,B信号のうちのいずれか1つの色信号から構成される。各画素は、1色で構成されるので、他の2色を補間する必要がある。その補間を行うために、補間用の画像データ2を生成する。
【0029】
画像データ2は、642×482の大きさを有する。画像データ2は、画像データ1を1まわり大きくしたものである。すなわち、最上行L0、最下行L481、最左列C0及び最右列C641を画像データ1に付加して、画像データ2を生成する。
【0030】
第0行(最上行)L0は第2行L2をコピーしたものであり、第481行(最下行)L481は第479行L479をコピーしたものである。第0列(最左列)C0は第2列C2をコピーしたものであり、第641列(最右列)C641は第639列C639をコピーしたものである。
【0031】
画像データ2を任意の場所で3×3のブロックに分割すると、4種類のブロックに分割され得る。
【0032】
図3(A)〜(D)は、分割可能な4種類の3×3のブロックを示す。各ブロックの中央の画素についての色信号を補間する。
【0033】
図3(A)は、中央の画素がB信号であるので、中央画素のG信号とR信号とを補間により求める。R信号はG信号に比べ解像度への影響が小さいため、中央画素のR信号は平均化処理により求める。すなわち、3×3のブロック内に存在する4つのR信号の平均を、中央画素のR信号とする。G信号は解像度への影響が大きいため、後に示す方法により、中央画素のG信号を求める。
【0034】
図3(B)は、中央の画素がG信号であるので、中央画素のR信号とB信号とを補間により求める。R,B信号はG信号に比べ解像度への影響が小さいため、平均化処理により中央画素のR,B信号を求める。すなわち、中央画素のR信号は、3×3のブロック内に存在する2つのR信号を平均することにより求め、中央画素のB信号も、3×3のブロック内に存在する2つのB信号を平均することにより求める。
【0035】
図3(C)は、中央の画素がG信号であるので、中央画素のR信号とB信号とを補間により求める。この場合も、図3(B)の場合と同様に、平均化処理により中央画素のR,B信号を求める。
【0036】
図3(D)は、中央の画素がR信号であるので、中央画素のG信号とB信号とを補間により求める。B信号はG信号に比べ解像度への影響が小さいため、中央画素のB信号を平均化処理により求める。すなわち、3×3のブロック内に存在する4つのB信号の平均を、中央画素のB信号とする。G信号は解像度への影響が大きいため、後に示す方法により、中央画素のG信号を求める。
【0037】
画像データ2(図2)において、3×3のブロック単位でラスタスキャンの順番で上記の補間処理が行われる。すなわち、画像データ2の左上から右上の方向へ順次ブロックを移動させて処理を行う。その次に、1画素だけ下にずらして左端から右端へブロックを移動させる。その後、同様な処理を繰り返し、最後に右下隅のブロックの処理を行う。
【0038】
なお、上記では、R信号及びB信号を平均化処理により求める場合を説明したが、R信号及びB信号の補間精度を高めるため、G信号の補間が終了した後に、R信号及びB信号の補間を行ってもよい。その補間方法を、後に図14〜図16を参照しながら説明する。
【0039】
次に、図3(A)、(D)に示すブロックの中央画素のG信号を求める方法を示す。
【0040】
図4(A)は、図3(A)と図3(D)の2つのブロックを便宜上、1つのブロックで表した図である。
【0041】
RB0,RB1,RB2,RB3,RB4信号は、いずれもR信号又はB信号のいずれかを表す。BR0信号は、中央画素の色信号である。G1信号は、中央画素の上の画素のG信号である。G2信号は、中央画素の左の画素のG信号である。G3信号は、中央画素の右の画素のG信号である。G4信号は、中央画素の下の画素のG信号である。
【0042】
図4(B)は、図4(A)のブロックについてG信号のみを表したブロックの図である。Gc信号は、中央画素のG信号であり、補間により求めるべき信号である。
【0043】
図5(A)〜(C)は、図4(B)に示すブロックのパターンの分類を示す。
図5(A)は、1本のエッジ(輪郭)を含むブロックのパターンPN1を示す。パターンPN1は、中央画素が1本のエッジを形成する。パターンPN1は、さらに、横エッジを含むブロックのパターンPN1hと縦エッジを含むブロックのパターンPN1vとに分類される。
【0044】
横エッジパターンPN1hは、例えば、第1行と第2行の間にエッジがあるブロックP11,P13、及び第2行と第3行の間にエッジがあるブロックP12,P14を含む。横エッジパターンPN1hの場合は、以下の式により、Gc信号を求める。
【0045】
Gc=(G2+G3)/2 ・・・(6)
【0046】
縦エッジパターンPN1vは、例えば、第1列と第2列の間にエッジがあるブロックP15,P17、及び第2列と第3列の間にエッジがあるブロックP16,P18を含む。縦エッジパターンPN1vの場合は、以下の式により、Gc信号を求める。
【0047】
Gc=(G1+G4)/2 ・・・(7)
【0048】
図5(B)は、2本のエッジを含むブロックのパターンPN2を示す。パターンPN2は、中央画素が2本のエッジを形成する。パターンPN2は、横エッジを含むブロックのパターンPN2hと縦エッジを含むブロックのパターンPN2vとに分類される。
【0049】
横エッジパターンPN2hは、例えば、第1行と第2行との間のエッジ及び第2行と第3行との間のエッジを有するブロックP21,P22を含む。横エッジパターンPN2hの場合には、上式(6)により、Gc信号を求める。
【0050】
縦エッジパターンPN2vは、例えば、第1列と第2列との間のエッジ及び第2列と第3列との間のエッジを有するブロックP25,P26を含む。縦エッジパターンPN2vの場合は、上式(7)により、Gc信号を求める。
【0051】
図5(C)は、エッジを含まないブロックのパターンPN0を示す。パターンPN0は、中央画素がエッジを形成しない。パターンPN0は、いわゆるコントラストのないブロックであり、例えば、全画素がほぼ同じ信号であるブロックP1,P2、及び少なくとG1,G2,G3,G4信号がほぼ同じ信号であるブロックP3,P4を含む。無エッジパターンPN0の場合には、以下の平均化処理によりGc信号を求める。
【0052】
Gc=(G1+G2+G3+G4)/4 ・・・(8)
【0053】
次に、具体的にGc信号を補間する方法を示す。
【0054】
図1は、本発明の実施例によるGc信号の処理方法を示すフローチャートである。
【0055】
(1)第1の判定(ステップS1)
ステップS1では、第1の判定を行う。第1の判定は、対象ブロックが1本のエッジを含むブロックパターンPN1に属するか否かを判定する。以下の条件式(9)を満たす場合には、対象ブロックが1本のエッジを含むブロックパターンPN1(図5(A))に属すると判定され、YESの矢印に従い、第2の判定(ステップS2)へ進む。条件式(9)を満たさない場合には、対象ブロックがブロックパターンPN2(図5(B))またはPN0(図5(C))に属すると判定され、NOの矢印に従い、第3の判定(ステップS3)へ進む。
【0056】
【0057】
δ1はしきい値である。δ1を所定値以上に設定することにより、|G1−G4|、|G2−G3|、||G1−G4|−|G2−G3||がそれぞれ有意な値を持つか否かを判断することができる。
【0058】
しきい値δ1は、G1,G2,G3,G4を基にした次式(10)の値が好ましい。
【0059】
【0060】
αとしては0.1程度が好ましい。このαを調整することで、元データのノイズレベル等の影響をほとんど受けないように最適化させることが可能である。
【0061】
ただし、しきい値δ1があまりに小さな値になるとノイズ成分の方が大きくなり、誤判定が増える。そこで、δ1にリミッターをかける。すなわち、δ1がある数β以下になる時はδ1=βとする。G信号が10ビット(210=1024)の場合には、この値βは64程度が好ましい。
【0062】
(2)第2の判定(ステップS2)
ステップS2では、第2の判定を行う。第2の判定は、対象ブロックに含まれるエッジが横エッジ又は縦エッジのいずれであるのかを判定する。以下の条件式(11)を満たす場合には、対象ブロックが横エッジブロックパターンPN1h(図5(A))に属すると判定され、横エッジ処理(ステップS5)へ進む。条件式(11)を満たさない場合には、以下の条件式(12)を満たすことになり、対象ブロックが縦エッジブロックパターンPN1v(図5(A))に属すると判定され、縦エッジ処理(ステップS6)へ進む。
【0063】
|G1−G4|>|G2−G3| ・・・(11)
|G1−G4|<|G2−G3| ・・・(12)
【0064】
(3)第3の判定(ステップS3)
ステップS3では、第3の判定を行う。第3の判定は、対象ブロックが2本のエッジを含むブロックパターンPN2に属するか否かを判定する。以下の条件式(13)を満たす場合には、対象ブロックが2本のエッジを含むブロックパターンPN2(図5(B))に属すると判定され、YESの矢印に従い、第4の判定(ステップS4)へ進む。条件式(13)を満たさない場合には、対象ブロックが無エッジブロックパターンPN0(図5(C))に属すると判定され、NOの矢印に従い、無エッジ処理(ステップS7)へ進む。
【0065】
||G1+G4|−|G2+G3||>δ2 ・・・(13)
【0066】
δ2はしきい値である。δ2を所定値以上に設定することにより、||G1+G4|−|G2+G3||が有意な値を持つか否かを判断することができる。
【0067】
しきい値δ2は、しきい値δ1を基にした次式(14)の値が好ましい。
【0068】
δ2=γ×δ1 ・・・(14)
【0069】
γとしては0.5程度が好ましい。このγを調整することで、元データのノイズレベル等の影響をほとんど受けないように最適化させることが可能である。
【0070】
(4)第4の判定(ステップS4)
ステップS4では、第4の判定を行う。第4の判定は、対象ブロックに含まれるエッジが横エッジ又は縦エッジのいずれであるのかを判定する。図6(A)に示すように、対象ブロック11内において中央画素の左上のG’信号を用いる。G’信号は、ブロック12において補間により求められる信号である。ブロック12は、対象ブロック12の左上のブロックである。ブロック12は、対象ブロック11よりも前に処理されているので、対象ブロック11の処理を行う際には、G’信号は既知の信号である。
【0071】
以下の条件式(15)を満たす場合には、図6(B)に示すように、対象ブロックが横エッジブロックパターンPN2h(図5(B))に属すると判定され、横エッジ処理(ステップS5)へ進む。条件式(15)を満たさず、かつ以下の条件式(16)を満たす場合には、図6(C)に示すように、対象ブロックが縦エッジブロックパターンPN2v(図5(B))に属すると判定され、縦エッジ処理(ステップS6)へ進む。
【0072】
|G2−G’|>|G1−G’| ・・・(15)
|G2−G’|<|G1−G’| ・・・(16)
【0073】
なお、第1行の画素を求める際、左上にブロックが存在しないので、上記の方法により判定することができないが、第1行の画素は1フレーム内の隅の画素であるので、例え誤判定によりノイズが発生しても、視覚上それほど気にならない。
【0074】
また、中央画素の左上の画素のG’信号を用いる代わりに、中央画素の右上の画素を用いてもよい。また、画像データの下から上の方向へ処理する場合には、中央画素の左下又は右下の画素のG信号を用いてもよい。
【0075】
(5)横エッジ処理(ステップS5)
ステップS5では、横エッジ処理を行う。すなわち、対象ブロックのGc信号を、以下の式(17)により求め、エラー補正処理(ステップS8)へ進む。
【0076】
Gc=(G2+G3)/2 ・・・(17)
【0077】
さらに、図7(B)に示すように、当該ブロックが横エッジパターンであることを示すため、横エッジデータHRを記録する。図7(B)に示すエッジデータ22は、図7(A)に示す画像データ21に対応するエッジデータである。エッジデータ22は、Gc信号を求めたブロックのエッジデータである。画像データ21中の横エッジの部分は、エッジデータ22において横エッジデータHRとして記録される。例えば、横エッジデータHRを「+1」として記録する。
【0078】
(6)縦エッジ処理(ステップS6)
ステップS6では、縦エッジ処理を行う。すなわち、対象ブロックのGc信号を、以下の式(18)により求め、エラー補正処理(ステップS8)へ進む。
【0079】
Gc=(G1+G4)/2 ・・・(18)
【0080】
さらに、エッジデータ22(図7(B))において、当該ブロックが縦エッジパターンであることを示すため、縦エッジデータVRを記録する。画像データ21(図7(A))中の縦エッジの部分は、エッジデータ22において縦エッジデータVRとして記録される。例えば、縦エッジデータVRを「−1」として記録する。
【0081】
(7)無エッジ処理(ステップS7)
ステップS7では、無エッジ処理を行う。すなわち、対象ブロックのGc信号を、以下の式(19)により求め、エラー補正処理(ステップS8)へ進む。
【0082】
Gc=(G1+G2+G3+G4)/4 ・・・(19)
【0083】
さらに、エッジデータ22(図7(B))において、当該ブロックが無エッジパターンであることを示すため、無エッジデータ(図示せず)を記録する。例えば、無エッジデータを「0」として記録する。
【0084】
(8)エラー補正処理(ステップS8)
ステップS8では、エラー補正処理を行う。例えば、エッジデータ22(図7(B))において、本来、縦エッジデータVRであるべきところが、ノイズ等により誤って横エッジデータHR’と判断されて記録されることがある。この横エッジデータHR’は、非常に目立つ補間エラーとして画像データ中に現れる。すなわち、縦エッジの線の中に1点だけ補間エラーが生じる。この補間エラーは、画像データ中の数%程度であるが、消去することが好ましい。この補間エラーをなくすために、以下のエラー補正処理を行う。
【0085】
エッジデータ22を、図8に示す5×5のブロック23単位で処理する。ブロック23の横軸をX軸とし、縦軸をY軸とする。座標(X,Y)に位置するエッジデータEを、エッジデータE(X,Y)と表現する。エッジデータE(X,Y)は、Gc信号を求めた画素の位置に生成される。
【0086】
エッジデータE(0,0)は、ブロック23の中央のエッジデータである。エラー補正処理により、エッジデータE(0,0)に誤りがあれば、その補正を行う。
【0087】
まず、式(20)により、E(0,0)の周囲の8つのデータを加算し、値RDを求める。
【0088】
【0089】
エッジデータEは、上記のように、横エッジデータHRのときに「+1」で表され、横エッジデータVRのときに「−1」で表され、無エッジデータのときに「0」で表される。
【0090】
周囲の8つのデータ中で、横エッジデータHRが多く含まれている場合には値RDが正値になり、縦エッジデータVRが多く含まれている場合には値RDが負値になる。
【0091】
次に、対象エッジデータE(0,0)と上記の値RDを比較する。データE(0,0)が「−1」(縦エッジ)であるのに、値RDが正値(横エッジ)であるときには、データE(0,0)を「+1」(横エッジ)に補正し、Gc信号を横エッジ処理(ステップS5)により求め直す。すなわち、周囲の大部分が横エッジであるので、データE(0,0)を横エッジに補正する。
【0092】
一方、データE(0,0)が「+1」(横エッジ)であるのに、値RDが負値(縦エッジ)であるときには、データE(0,0)を「−1」(縦エッジ)に補正し、Gc信号を縦エッジ処理(ステップS6)により求め直す。すなわち、周囲の大部分が縦エッジであるので、データE(0,0)を縦エッジに補正する。
【0093】
なお、データE(0,0)が「0」(無エッジ)であるときには、値RDにかかわらず、補正を行わない。データE(0,0)が「0」であるときには、エラーを含んでいる確率が少ないこと、及びエラーを含んでいるときでも目立つノイズにはならないことの理由から、補正を行う必要性は少ない。
【0094】
画像データがノイズを含んでいる場合でも、上記のエラー補正処理を行うことにより、正しいエッジ方向を再判定して、Gc信号の補間を行うことができる。正しいエッジ方向を判定又は再判定してG信号の補間を行うことにより、解像度の低下を防止すると共に、偽色(本来存在しないはずの色)の発生を防止することができる。
【0095】
図9は、本実施例による色信号処理装置の構成を示す。この色信号処理装置は、図1のフローチャートに示す処理を実現する装置である。
【0096】
ビデオソース31は、例えばCCDカメラやメモリであり、画像データSS1を供給する。入力手段32は、ビデオソース31から画像データSS1を受けて、3×3のブロックデータSS2を出力する。
【0097】
1本のエッジ検出手段33は、図1のステップS1に相当し、入力手段32からブロックデータSS2を受けて、当該ブロックデータが1本のエッジパターンPN1に属するか否かを検出し、第1のエッジ方向検出手段34と2本のエッジ検出手段36に検出信号SS3を出力する。
【0098】
第1のエッジ方向検出手段34は、図1のステップS2に相当し、上記の検出信号SS3を受けたときに、ブロックデータSS2に含まれるエッジの方向を検出し、エッジ信号Sh又はSvを出力する。横エッジを検出したときには横エッジ信号Shを横エッジ処理手段37に出力し、縦エッジを検出したときには縦エッジ信号Svを縦エッジ処理手段38に出力する。
【0099】
2本のエッジ検出手段36は、図1のステップS3に相当し、上記の検出信号SS3が得られないとき、入力手段32からブロックデータSS2を受けて、当該ブロックデータが2本のエッジパターンPN2に属するか否かを検出する。そして、属する旨を検出したときには信号SS4を第2のエッジ方向検出手段35に出力し、属する旨を検出しないときには無エッジ信号Snを無エッジ処理手段39に出力する。
【0100】
第2のエッジ方向検出手段35は、図1のステップS4に相当し、上記の検出信号SS4を受けたときに、ブロックデータSS2に含まれるエッジの方向を検出し、エッジ信号Sh又はSvを出力する。横エッジを検出したときには横エッジ信号Shを横エッジ処理手段37に出力し、縦エッジを検出したときには縦エッジ信号Svを縦エッジ処理手段38に出力する。
【0101】
横エッジ処理手段37は、図1のステップS5に相当し、横エッジ信号Shを受けると、ブロックデータSS2を基に上式(17)によりGc信号を求め、エッジデータEを「+1」として記録する。
【0102】
縦エッジ処理手段38は、図1のステップS6に相当し、縦エッジ信号Svを受けると、ブロックデータSS2を基に上式(18)によりGc信号を求め、エッジデータEを「−1」として記録する。
【0103】
無エッジ処理手段39は、図1のステップS7に相当し、無エッジ信号Snを受けると、ブロックデータSS2を基に上式(19)によりGc信号を求め、エッジデータEを「0」として記録する。
【0104】
エラー補正手段40は、横エッジ処理手段37と縦エッジ処理手段38と無エッジ処理手段39に接続される。エラー補正手段40は、図1のステップS8に相当し、エッジデータEにエラーが含まれているときには、それに対応するGc信号を求め直す。エラー補正手段40は、自らGc信号を求め直してもよいし、横エッジ処理手段37又は縦エッジ処理手段38にGc信号の求め直しを指示してもよい。
【0105】
記憶手段41は、画像データSS1及び補間信号Gcを記憶する。補間信号Gcの他、R,B信号の補間信号も記憶手段41に記憶される。記憶手段には、1フレーム分のR,G,B信号が記憶される。この後、R,G,B信号をY,Cb,Cr信号に変換してもよい。
【0106】
図1のステップS4では、補間対象画素の左上のG’信号を用いることにより、横エッジ又は縦エッジのいずれであるのかを判定した。このG’信号は補間によって求められたものであるため、G’信号自身が誤判定により導出されたものである可能性がある。G’信号の導出に誤判定があった場合には、現在の補間対象画素についても、エッジ判定で誤判定となる可能性が高い。その結果、1つの画素についての誤判定が隣接するユニット(ブロック)内の他の画素についての誤判定をも引き起し、ある領域で連鎖的に誤判定を引き起こすことがある。誤判定の領域が広範囲に及ぶと、図1のステップS8におけるエラー補正処理によってもエラー補正ができなくなってしまうことがある。ステップS8のエラー補正処理は、誤判定が散らばって発生した際に、有効なエラー補正である。また、誤判定が広範囲に及ぶと、その領域でのノイズは目立つものになってしまう。
【0107】
次に、図1のステップS4におけるエッジ判定の他の方法を示す。上記のG’信号を用いてエッジ判定をする代わりに、次のエッジ判定を行うことができる。上記では、G信号のみを使っていたが、G信号のみを使ってエッジ判定をすることは困難であるため、R信号及びB信号をも用いてエッジ判定を行う。図3(A)及び(D)の場合が、中央画素のGc信号を補間により求める必要がある場合である。まず、図3(A)の場合を説明する。
【0108】
図12(A)〜(D)は、図3(A)の3×3ブロックを示し、いずれも2本のエッジを含む。図1のステップS4では、ステップS3でブロック内に2本のエッジが含まれていると判断されたもののみが処理対象となる。したがって、対象ブロックは、図12(A)〜(D)の4種類である。図12(A)及び(B)のブロックは、第1行LN1及び第2行LN2の間のエッジと第2行LN2及び第3行LN3の間のエッジとの2本のエッジを含む。図12(C)及び(D)のブロックは、第1列CL1及び第2列CL2の間のエッジと第2列CL2及び第3列CL3の間のエッジの2本のエッジを含む。
【0109】
まず、縦方向(垂直方向)の差分DVを次式により求める。
【0110】
縦方向の差分DVは、第1行LN1(3画素の和)と第2行LN2(3画素の和)の差分と、第3行LN3(3画素の和)と第2行LN2(3画素の和)の差分との和であり、縦方向の差分の大きさを表す。これは、3×3ブロック内でR、G、B信号の3種類の信号を区別することなく、差分の大きさを検出していることになる。
【0111】
同様に、横方向(水平方向)の差分DHを次式により求める。
【0112】
横方向の差分DHは、第1列CL1(3画素の和)と第2列CL2(3画素の和)の差分と第3列CL3(3画素の和)と第2列CL2(3画素の和)の差分との和であり、横方向の差分の大きさを表す。
【0113】
縦方向の差分DVと横方向の差分DHとの関係は、次の3種類に大別される。各関係に応じて、次に示す補間を行い、中央画素のGc信号を求める。
【0114】
(1)DV>DH
縦方向の差分DVが横方向の差分DHよりも大きいときには、対象ブロックが横エッジを含むと判定する。横エッジの場合は、上記と同様に、次式により、左右両隣の2画素を平均化して、Gc信号を求める。
【0115】
Gc=(G2+G3)/2
【0116】
(2)DH>DV
横方向の差分DHが縦方向の差分DVよりも大きいときには、対象ブロックが縦エッジを含むと判定する。縦エッジの場合は、次式により、上下両隣の2画素を平均化して、Gc信号を求める。
【0117】
Gc=(G1+G4)/2
【0118】
(3)DV=DH
縦方向の差分DVと横方向の差分DHが同じときには、エッジ方向を判別することができないので、次式により、隣接する4画素を平均化してGc信号を求める。
【0119】
Gc=(G1+G2+G3+G4)/4
【0120】
なお、4画素平均する代わりに、縦エッジ又は横エッジのいずれかであるとして、強行的に2画素平均により、Gc信号を求めてもよい。この場合は、エッジ判定に失敗する可能性があるが、この後に行うエラー補正処理(図1のステップS8)により、そのエッジ判定の誤りを訂正可能である。
【0121】
縦方向の差分DV及び横方向の差分DHは、上式(21)及び(22)に限らず、次式により簡略化し、少ない演算で求めても、同様な効果が得られる。次式(23)及び(24)は、各行又は各列についての2画素の和の差分を求める。
【0122】
【0123】
図13(A)〜(D)は、図3(D)の3×3ブロックを示し、いずれも2本のエッジを含む。縦エッジの差分DV及び横エッジの差分DHを次式により求め、その後、上記と同様に3つの場合に大別して、Gc信号を求める。
【0124】
【0125】
この場合も、式(23)及び(24)と同様に、式(25)及び(26)を簡略化して演算量を減らしてもよい。
【0126】
上記のエッジ判定方法は、誤判定を完全になくすことができないが、連鎖的に他の画素についての誤判定を引き起こすことは少なく、分散して誤判定が生じ易い。このような分散した誤判定は、エラー補正処理(図1のステップS8)により効果的に訂正することができるので、誤判定は激減する。結果的に、正しいエッジ判定を行うことができるので、Gc信号を適切に補間し、画質を高めることができる。
【0127】
以上は、G信号の補間方法を示した。次に、R信号及びB信号の補間方法を説明する。G信号の補間が終了した後、以下の方法によりR信号及びB信号を補間することができる。R信号の場合を例にして以下説明するが、B信号もR信号と同様な方法により補間することができる。
【0128】
図14(A)は、図3(A)に示す3×3ブロックのうちR信号のみを示す。3×3ブロックは、4隅の信号R11,R13,R31,R33がCCDカメラにより撮像された信号であり、それ以外の信号R12,R21,R22,R23,R32が補間により求める信号である。まず、信号R12を求める方法を示す。信号R32も、信号R12と同様の方法により求めることができる。
【0129】
図14(B)は、補間対象である信号R12の画素を含む第1行LN1の画素を示す。上段は、第1行LN1のG信号を示し、上記の補間により全画素の緑信号G1〜G5が求められている。下段は、同じ第1行LN1の画素において、奇数番目の画素の信号R11,R13,R15,…がCCDカメラにより撮像された信号であり、偶数番目の画素の信号R12,R14,…が補間により求める信号である。すなわち、第1の画素は、緑信号がG1であり、赤信号がR11である。
【0130】
図15(A)は、上段に第1行LN1の色信号を示し、下段に当該第1行LN1に入射する光信号を示す。
【0131】
第1、第3、第5及び第7の画素には白色が入射し、第2、第4及び第6の画素には黒色が入射する場合を考える。色信号を8ビットで表現する場合、白色は、赤信号が255、緑信号が255、青信号が255で表される。図では、これを(255,255,255)で表す。黒色は、赤信号が0、緑信号が0、青信号が0で表される。図では、これを(0,0,0)で表す。
【0132】
図15(B)は、上段に緑信号の画素位置を示し、下段に緑信号の大きさを示す。緑信号G1=G3=G5=G7=255であり、緑信号G2=G4=G6=0である。
【0133】
図15(C)は、上段に赤信号の画素位置を示し、下段に赤信号の大きさを示す。赤信号R11,R13,R15,R17は、CCDカメラにより撮像された値をそのまま使用することができる。すなわち、赤信号R11=R13=R15=R17=255である。第2、第4及び第6の画素については、後に示す色差信号空間で補間を行うことにより、赤信号R12=R14=R16=0を得ることができる。この補間により、図15(A)の下段に示す原信号中の赤成分をノイズなしで再現することができる。
【0134】
図15(D)は、上段に青信号の画素位置を示し、下段に青信号の大きさを示す。青信号B12,B14,B16は、CCDカメラにより撮像された値をそのまま使用することができる。すなわち、青信号B12=B14=B16=0である。第1、第3、第5及び第7の画素については、赤信号と同様な補間を行うことにより、青信号B11=B13=B15=B17=255を得ることができる。この補間により、図15(A)の下段に示す原信号中の青成分をノイズなしで再現することができる。
【0135】
図16(A)〜(E)は、図15(C)に示す赤信号の補間方法の詳細を示す。
【0136】
図16(A)は、第1行LN1の色信号を示す。第1行LN1には、図15(A)の下段に示す信号が入射される。括弧内の値は、色信号の大きさを表す。
【0137】
まず、図16(A)に示す原色信号R,Gを図16(B)に示す色差信号Crに変換する。すなわち、原色信号空間から色差信号空間への写像を行う。Y−Cb−Cr空間とR−G−B空間は、以下の関係を有する。ここで、Y信号は輝度信号を意味する。
【0138】
Y = 0.3R+0.59G+0.11B ・・・(27)
Cr= 0.7R−0.59G−0.11B ・・・(28)
Cb=−0.3R−0.59G+0.89B ・・・(29)
【0139】
式(28)は式(30)に近似することができ、式(29)は式(31)に近似することができる。
【0140】
Cr≒R−G ・・・(30)
Cb≒B−G ・・・(31)
【0141】
式(30)を用いて、図16(A)の各画素についてのCr信号を求める。ただし、G信号とR信号が存在する第1、第3、第5及び第7画素の信号のみを次式により求める。
【0142】
Cr11=R11−G1=255−255=0
Cr13=R13−G3=255−255=0
Cr15=R15−G5=255−255=0
Cr17=R17−G7=255−255=0
【0143】
次に、上記の色差信号(図16(B))を基に足りない画素の色差信号(図16(C))を補間により求める。すなわち、R信号が存在しない第2、第4及び第6画素のCr信号を以下の直線補間により求める。
【0144】
Cr12=(Cr11+Cr13)/2=0
Cr14=(Cr13+Cr15)/2=0
Cr16=(Cr15+Cr17)/2=0
【0145】
なお、補間方法は、隣接する2画素を基に補間する場合に限定されず、それ以上又はそれ以下の画素数を基に補間を行ってもよい。また、補間方法は、直線補間に限定されず、その他の重み付け補間により求めてもよい。
【0146】
次に、補間された色差信号Cr(図16(C))を原色信号R(図16(D))に戻す。原色信号Rは、上式(30)を用いて以下のように求める。
【0147】
R12=Cr12+G2=0+0=0
R14=Cr14+G4=0+0=0
R16=Cr16+G6=0+0=0
【0148】
図16(E)に示すように、補間されたR12,R14,R16信号が得られる。図16(E)の赤信号は、図15(C)に示す赤信号と同じである。上記の補間により、図16(A)の下段に示す入射信号中の赤成分をノイズなしで再現することができ、解像度の低下及び偽色(本来被写体にない色)の発生を抑制することができる。
【0149】
例えば、図16(A)において、仮に以下の平均化処理により、赤信号R12を求めるとすると、本来はR12=0であるのに、R12=255となり、ノイズを含むものになってしまう。このノイズは、解像度の低下又は偽色の発生を招き、好ましくない。
【0150】
R12=(R11+R13)/2=255 ・・・(32)
【0151】
以上は具体例を示した。一般的に、第n画素の赤信号Rn は、次の一般式により補間することができる。
【0152】
Rn =Gn +{(Rn-1 −Gn-1 )+(Rn+1 −Gn+1 )}/2
【0153】
青信号も、上記の赤信号と同様な方法により補間を行うことができる。
【0154】
次に、上記の補間方法を用いることにより、画像の解像度の低下を抑制することができる理由を説明する。
【0155】
上式(27)〜(29)は、色差信号空間(Y−Cb−Cr)と原色信号空間(R−G−B)が別空間であることを示す。赤信号の単純平均化処理は、原色信号空間で補間を行うため、輝度(Y)信号に対して多かれ少なかれ影響を与えてしまう。これが、Y信号にノイズを発生させる原因になる。Y信号は、Cr,Cb信号に比べ、解像度に大きな影響を与えることが知られている。つまり、原色信号空間で補間を行うと、解像度の低下を招く。
【0156】
一方、本実施例では、色差信号空間で補間を行う。具体的には、Cr信号とCb信号について補間を行い、Y信号を変化させない。Y信号を変化させないので、解像度の低下を激減させることができる。本実施例は、色差信号空間で補間を行うことにより、解像度の低下を抑制することができる。
【0157】
次に、本実施例の補間方法を用いることにより、偽色の発生を抑制することができる理由を説明する。
【0158】
偽色は、被写体上のエッジ(輪郭)部分において発生しやすい。単純平均化の補間方法(上式(32))を用いて、図16(A)に示す白と黒の繰り返しパターンを補間する場合を考える。補間により求めた赤信号R12=R14=R16=255が偽色となる。つまり、本来、黒色である第2、第4及び第6画素に赤色の偽色が発生する。
【0159】
本実施例の補間方法を用いて、図16(A)に示す白と黒の繰り返しパターンを補間する場合を考える。図16(C)に示すように、補間により求めた赤信号R12=R14=R16=0は偽色の原因にならない。つまり、本来、黒色である第2、第4及び第6画素は黒色として再現される。本実施例の補間方法によれば、偽色の発生を抑制することができる。
【0160】
次に、図14(A)において、信号R21を求める方法を示す。信号R23も、信号R21と同様の方法により求めることができる。
【0161】
図14(C)は、補間対象である信号R21の画素を含む第1列CL1の画素を示す。左段は、第1列CL1の緑信号を示す。右段は、同じ第1列CL1の赤信号を示す。第1列CL1は、上記の第1行LN1の場合と同様にして、赤信号及び青信号を求めることができる。第1行LN1では、横方向の補間を行ったが、第1列では縦方向の補間を行えばよい。
【0162】
以上により、図14(A)において、赤信号R12,R21,R23,R32を求めることができる。次に、中央画素の赤信号R22の補間方法を説明する。中央画素は、元々青信号が存在しており(図3(A))、緑信号が存在していなかったため、中央画素の緑信号は補間により求められている。その補間の際に、エッジ方向のデータ22(図7(B))が記録されている。そのエッジデータ22を用いて、赤信号R22の補間を行う。
【0163】
エッジデータ22が縦エッジを示すときには、次式により、上下2画素の平均化処理により赤信号R22を求める。
【0164】
R22=(R12+R32)/2
【0165】
エッジデータ22が横エッジを示すときには、次式により、左右2画素の平均化処理により赤信号R22を求める。
【0166】
R22=(R21+R23)/2
【0167】
エッジデータ22が無エッジを示すときには、次式により隣接する4画素の平均化処理により赤信号R22を求める。
【0168】
R22=(R12+R21+R23+R32)/4
【0169】
なお、赤信号R22についても、上記の色差空間で補正してもよい。その際、上記のエッジデータ22に応じて、縦方向又は横方向の補間を行うことができる。
【0170】
図10は、図1のフローチャートの処理をコンピュータプログラムにより実行する場合のハードウエア構成を示す。
【0171】
バス58には、ROM51、RAM52、CPU53、入力装置54、表示装置55、外部記憶装置56、インタフェース57が接続される。
【0172】
ROM51は、図1のフローチャートの処理を行うプログラムを記憶する。プログラムは、ROM51に記憶する場合に限定されず、RAM52又は外部記憶装置56に記憶させてもよい。ROM51は、プログラムの他、パラメータ等を記憶する。
【0173】
RAM52は、画像データを記憶するフレームメモリを含む。RAM52は、画像データを記憶する他、フラグやレジスタを記憶し、バッファ等、CPU53のワーキングエリアを有する。
【0174】
外部記憶装置56は、例えば、フロッピディスクドライブ(FDD)、ハードディスクドライブ(HDD)、コンパクトディスクリードオンリィメモリ(CD−ROM)ドライブであり、プログラムや画像データ等を記憶する。
【0175】
CPU53は、上記のプログラムに従い、演算又は処理を行う。具体的には、画像データを基に色信号の補間処理を行い、RAM52又は外部記憶装置56に補間後の画像データを記録する。
【0176】
インタフェース57は、外部に対して通信を行うことができる。CPU53は、インタフェース57を介して、プログラム又は画像データを入出力することができる。例えば、外部からプログラム又は画像データを入力し、RAM52又は外部記憶装置56に記録することができる。
【0177】
入力装置54は、CCDカメラやイメージスキャナや操作スイッチを含む。CPU53は、CCDカメラやイメージスキャナから画像データを取り込むことができる。操作者は、操作スイッチを操作することにより、各種処理を指示することができる。表示装置55は、画像データや各種パラメータを表示することができる。
【0178】
なお、本実施例では、G信号とR,B信号を異なる方法で補間する場合を説明したが、R,B信号についてもG信号と同様な方法により補間してもよいし、G信号についてもR,B信号と同様な方法により補間してもよい。また、Y,Cb,Cr等のその他の画像信号についても、同様な補間を行うことができる。
【0179】
また、3×3のブロック単位で処理する場合に限定されず、それ以上の大きさのブロックで処理してもよい。大きなブロック単位で処理を行えば、多くの画素を基に補間を行うので、補間の精度は高くなる長所はあるが、処理速度が遅くなる欠点がある。
【0180】
以上実施例に沿って本発明を説明したが、本発明はこれらに制限されるものではない。例えば、種々の変更、改良、組み合わせ等が可能なことは当業者に自明であろう。
【0181】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、対象画素が1本のエッジを形成する画素であるか否かを判定した後に、該エッジの方向を判定するので、適切なエッジ方向を判定することができる。
【0182】
例えば、対象画素が2本のエッジを形成するものや対象画素がエッジを形成しないものを除外した後に、エッジの方向を判定することができる。
【0183】
また、対象画素が形成するエッジの方向を判定した後に、周囲の画素のエッジ方向を基に対象画素のエッジ方向を再判定するので、ノイズが含まれている場合であっても、適切なエッジ方向を判定することできる。
【0184】
エッジ方向を適切に判定して対象画素を補間することにより、解像度の低下又は偽色の発生を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例による画像信号処理装置又はコンピュータプログラムの処理方法を示すフローチャートである。
【図2】単板式電荷結合素子(CCD)カメラにより撮像された画像データを示す図である。
【図3】図3(A)〜(D)は、図2に示す画像データを分割可能な4種類のブロックを示す図である。
【図4】図4(A)は図3(A)と図3(D)の2つのブロックを便宜上、1つのブロックで表した図であり、図4(B)は図4(A)のブロックについてG信号のみを表したブロックの図である。
【図5】図5(A)は1本のエッジを含むブロックのパターンを示す図であり、図5(B)は2本のエッジを含むブロックのパターンを示す図であり、図5(C)はエッジを含まないブロックのパターンを示す図である。
【図6】図6(A)は、2本のエッジを含むブロックのエッジ方向を検出する方法を示す図であり、図6(B)は横方向の2本のエッジを含むブロックを示す図であり、図6(C)は縦方向の2本のエッジを含むブロックを示す図である。
【図7】図7(A)は画像データを示す図であり、図7(B)はエッジデータを示す図である。
【図8】エッジデータ及び補間データのエラー補正を行う方法を示す図である。
【図9】本実施例による画像信号処理装置の構成を示す図である。
【図10】図1のフローチャートの処理をコンピュータプログラムにより実行する場合のハードウエア構成を示す図である。
【図11】図11(A)はベイヤ配列の画像信号を示す図であり、図11(B)は1本の横エッジを含むブロックを示す図であり、図11(C)は1本の縦エッジを含むブロックを示す図であり、図11(D)は2本の横エッジを含むブロックを示す図である。
【図12】図3(A)の3×3ブロックであり、2本のエッジを含むものを示す図である。
【図13】図3(D)の3×3ブロックであり、2本のエッジを含むものを示す図である。
【図14】赤信号の補間方法を示す図である。
【図15】白と黒のストライプ模様が入射したときの色信号を示す図である。
【図16】赤信号の補間方法をより具体的に示した図である。
【符号の説明】
1 画像データ
2 拡張画像データ
11,12 ブロック
21 画像データ
22 エッジデータ
23 エッジデータブロック
31 ビデオソース
32 入力手段
33 1本のエッジ検出手段
34 第1のエッジ方向検出手段
35 第2のエッジ方向検出手段
36 2本のエッジ検出手段
37 横エッジ処理手段
38 縦エッジ処理手段
39 無エッジ処理手段
40 エラー補正手段
41 記憶手段
51 ROM
52 RAM
53 CPU
54 入力装置
55 表示装置
56 外部記憶装置
57 インタフェース
58 バス
PN1 1本エッジブロックパターン
PN2 2本エッジブロックパターン
PN0 無エッジブロックパターン
Claims (18)
- ベイヤ配列の単板式電荷結合素子が出力する画像信号中の複数の画素をそれぞれ順次対象画素として該対象画素の補間を行う装置であって、
対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が1本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する第1のエッジ判定手段と、
前記第1のエッジ判定手段により前記対象画素が1本のエッジを形成する画素であると判定されると、該エッジが横方向であるか又は縦方向であるかを判定する第1のエッジ方向判定手段と、
前記第1のエッジ判定手段により前記対象画素が1本のエッジを形成する画素でないと判定されると、該対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が2本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する第2のエッジ判定手段と、
前記第1のエッジ方向判定手段により前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行うとともに、前記第2のエッジ方向判定手段により前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行う補間手段と、
前記画像信号処理装置はさらに、前記第1及び第2のエッジ方向判定手段により判定される複数の対象画素のエッジ方向を記憶する記憶手段と、
前記記憶手段に記憶される対象画素の周囲の画素のエッジ方向の過半数が該対象画素のエッジ方向と異なるエッジ方向であるときには、該対象画素が該異なるエッジ方向であると再判定し、前記補間手段に対象画素の補間を指示又は自ら補間する再判定手段と
を有する画像信号処理装置。 - 前記補間手段は、前記第2のエッジ判定手段により前記対象画素が2本のエッジを形成する画素でないと判定されると、少なくとも前記対象画素に隣接する4画素を基に該対象画素の補間を行う請求項1記載の画像信号処理装置。
- 前記第1のエッジ判定手段は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の差と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の差とに応じて前記判定を行う請求項1又は2記載の画像信号処理装置。
- 前記第1のエッジ方向判定手段は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の差と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の差とに応じてエッジ方向を判定する請求項1〜3のいずれかに記載の画像信号処理装置。
- 前記画像信号処理装置は画像中の複数の画素をそれぞれ順次対象画素として該対象画素の補間を行う装置であって、前記第2のエッジ方向判定手段は、前記対象画素の横方向及び縦方向に1画素ずつずれた画素について前記補間手段により補間された値に応じてエッジ方向の判定を行う請求項1又は2記載の画像信号処理装置。
- 前記第2のエッジ方向判定手段は、対象画素及びそれに縦方向に隣接する上下の画素を含む第1の列と該第1の列に対して横方向に隣接し、かつ縦方向に並ぶ第2の列との差分を求める横方向差分手段と、対象画素及びそれに横方向に隣接する左右の画素を含む第1の行と該第1の行に対して縦方向に隣接し、かつ横方向に並ぶ第2の行との差分を求める縦方向差分手段と、前記第1及び第2の列の差分と前記第1及び第2の行の差分とに応じてエッジ方向の判定を行う差分判定手段とを含む請求項1又は2記載の画像信号処理装置。
- 前記横方向差分手段は、第1の列において、対象画素及びそれに隣接する上下の画素のうち少なくとも2画素の和と、該2画素に対して横方向に隣接する第2の列中の少なくとも2画素の和との差分を求め、前記縦方向差分手段は、第1の行において対象画素及びそれに隣接する左右の画素のうちの少なくとも2画素の和と、該2画素に対して縦方向に隣接する第2の行中の少なくとも2画素の和との差分を求める請求項6記載の画像信号処理装置。
- 前記横方向差分手段は、第1の列において対象画素及びそれに隣接する上下の画素の合計3画素の和と、該3画素に対して横方向に隣接する第2の列中の3画素の和との差分を求め、前記縦方向差分手段は、第1の行において対象画素及びそれに隣接する左右の画素の合計3画素の和と、該3画素に対して縦方向に隣接する第2の行中の3画素の和との差分を求める請求項7記載の画像信号処理装置。
- 前記第2のエッジ判定手段は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の和と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の和とに応じて前記判定を行う請求項1、2又は5記載の画像信号処理装置。
- ベイヤ配列の単板式電荷結合素子が出力する画像信号中の複数の画素をそれぞれ順次対象画素として該対象画素の補間を行うプログラムを記録した媒体であって、
(a)対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が1本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する手順と、
(b)前記対象画素が1本のエッジを形成する画素であると判定されると、該エッジが横方向であるか又は縦方向であるかを判定する手順と、
(c)前記手順(a)で前記対象画素が1本のエッジを形成する画素でないと判定されると、該対象画素に隣接する4画素を基に対象画素が2本のエッジを形成する画素であるか否かを判定する手順と、
(d)前記対象画素が2本のエッジを形成する画素であると判定されると、該エッジが横方向であるか又は縦方向であるかを判定する手順と
(e)前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行うとともに、前記手順(d)で前記エッジが横方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の横方向に隣接する左右の2画素を基に該対象画素の補間を行い、前記エッジが縦方向であると判定されると、少なくとも前記対象画素の縦方向に隣接する上下の2画素を基に該対象画素の補間を行う手順と、
(f)前記手順(b)及び(d)で判定される対象画素の周囲の画素のエッジ方向の過半数が該対象画素のエッジ方向と異なるエッジ方向であるときには、該対象画素が該異なるエッジ方向であると再判定し、前記手順(e)による対象画素の補間を指示又は自ら補間する手順と
をコンピュータに実行させるためのプログラムを記録した媒体。 - 前記手順(e)は、前記手順(c)で前記対象画素が2本のエッジを形成する画素でないと判定されると、少なくとも前記対象画素に隣接する4画素を基に該対象画素の補間を行う請求項10記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(a)は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の差と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の差とに応じて前記判定を行う請求項10又は11記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(b)は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の差と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の差とに応じてエッジ方向を判定する請求項10〜12のいずれかに記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記媒体は画像中の複数の画素をそれぞれ順次対象画素として該対象画素の補間を行うプログラムを記録した媒体であって、前記手順(e)は、前記対象画素の横方向及び縦方向に1画素ずつずれた画素について前記手順(c)により補間された値に応じてエッジ方向の判定を行う請求項10又は11記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(e)は、(e−1)対象画素及びそれに縦方向に隣接する上下の画素を含む第1の列と該第1の列に対して横方向に隣接し、かつ縦方向に並ぶ第2の列との差分を求める手順と、(e−2)対象画素及びそれに横方向に隣接する左右の画素を含む第1の行と該第1の行に対して縦方向に隣接し、かつ横方向に並ぶ第2の行との差分を求める手順と、(e−3)前記第1及び第2の列の差分と前記第1及び第2の行の差分とに応じてエッジ方向の判定を行う手順とを含む請求項10又は11記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(e−1)は、第1の列において、対象画素及びそれに隣接する上下の画素のうち少なくとも2画素の和と、該2画素に対して横方向に隣接する第2の列中の少なくとも2画素の和との差分を求め、前記手順(e−2)は、第1の行において対象画素及びそれに隣接する左右の画素のうちの少なくとも2画素の和と、該2画素に対して縦方向に隣接する第2の行中の少なくとも2画素の和との差分を求める請求項11記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(e−1)は、第1の列において対象画素及びそれに隣接する上下の画素の合計3画素の和と、該3画素に対して横方向に隣接する第2の列中の3画素の和との差分を求め、前記手順(e−2)は、第1の行において対象画素及びそれに隣接する左右の画素の合計3画素の和と、該3画素に対して縦方向に隣接する第2の行中の3画素の和との差分を求める請求項12記載のプログラムを記録した媒体。
- 前記手順(d)は、前記対象画素の横方向に隣接する左右の画素の値の和と該対象画素の縦方向に隣接する上下の画素の値の和とに応じて前記判定を行う請求項10、11又は14記載のプログラムを記録した媒体。
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