JP2000069492A - 補間処理装置および補間処理プログラムを記録した記録媒体 - Google Patents

補間処理装置および補間処理プログラムを記録した記録媒体

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JP2000069492A
JP2000069492A JP10239803A JP23980398A JP2000069492A JP 2000069492 A JP2000069492 A JP 2000069492A JP 10239803 A JP10239803 A JP 10239803A JP 23980398 A JP23980398 A JP 23980398A JP 2000069492 A JP2000069492 A JP 2000069492A
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Setsuko Chin
浙宏 陳
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、カラー画像に対し画素毎に欠落す
る色成分の値に相当する補間量を決定する補間処理を施
す補間処理装置および該補間処理をコンピュータに実行
させる補間処理プログラムを記録した記録媒体に関し、
補間画素の空間的な類似度を的確に推定しつつ、補間量
を高い精度で求めることを目的とする。 【解決手段】 補間画素と周辺異色画素とで色成分の値
の比較を行う色成分比較手段と、隣接同色画素を色成分
の値の大小によって「色成分の値が大きいク゛ルーフ゜」または
「色成分の値が小さいク゛ルーフ゜」に振り分け、補間画素の色
成分の値が周辺異色画素の色成分の値を上回ると「色成
分の値が大きいク゛ルーフ゜」に振り分けた隣接同色画素の色
成分を用いて補間量を決定し、補間画素の色成分の値が
周辺異色画素の色成分の値を下回ると「色成分の値が小
さいク゛ルーフ゜」に振り分けた隣接同色画素の色成分を用い
て補間量を決定する補間量決定手段とを備えて構成され
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、予め決められた複
数の色成分から成る表色系によって示されるカラー画像
に対して、画素毎に欠落する色成分の値に相当する補間
量を決定する補間処理を施す補間処理装置および該補間
処理をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを
記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、電子スチルカメラでは、複数
の色(例えば、RGB:赤色・緑色・青色)のカラーフ
ィルタから成るCFA(カラーフィルタアレイ)を透過
した被写体像を撮像することによってカラー画像が生成
されている。CFA(カラーフィルタアレイ)には、図
7に示すようにRGBの3色のカラーフィルタがベイア
配列されて構成されるものがある。このような構成のC
FA(カラーフィルタアレイ)を透過した被写体像を撮
像する撮像素子では、個々の画素において1つの色成分
の値が生成される。
【0003】すなわち、3つの色成分から成る表色系に
よって示されるカラー画像であっても、個々の画素で
は、1つの色成分しか得られないことになる。そこで、
電子スチルカメラには、個々の画素において全ての色成
分の値を得るため、ディジタル化したカラー画像に対し
て補間処理(欠落する色成分の値に相当する補間量を決
定する処理)を施す機能を有するものがある。
【0004】図8は、補間処理の対象となるカラー画像
に相当する色成分の分布を示す図である。なお、図8で
は、撮像素子の各画素に対応する色成分の値がm行n列
の行列で示されている。また、図8において、G12、
G14、・・・、Gm4は緑色(G)の色成分を示し、
R11、R13、・・・、Rmnは赤色(R)の色成分
を示し、B22、B24、・・・、B44は青色(B)
の色成分を示す。
【0005】ここで、図8を用いて従来の補間処理の例
を示す。米国特許第5,382,976号明細書には、
補間画素(補間処理の対象となる画素)の空間的な類似
度を補間画素に隣接する画素の色傾斜(chrominance gr
adients)によって推定し、類似度の強い方向に隣接す
る画素の色成分の値に基づいて補間量を算出する技術が
開示されている。
【0006】すなわち、このような米国特許明細書に開
示された技術では、例えば、図8において、R33を有
する画素の緑色の補間量G33を決定する際、まず、横
方向の色傾斜に関する情報Gdiff-horを Gdiff-hor = |G23−G43| によって求め、縦方向の色傾斜に関する情報Gdiff-ver
を Gdiff-ver = |G32−G34| によって求める。
【0007】そして、このように求めたGdiff-horとG
diff-verとの大小関係によって補間画素の空間的な類似
度を推定して、G33を算出する。また、米国特許第
5,629,734号明細書には、補間画素の周辺に位
置して補間画素の色成分と同一の色成分を有する画素の
色成分の値に基づき、ラプラシアンの二次式を求め、こ
のようなラプラシアンの二次式と上述したGdiff-horや
Gdiff-verとを加算した値によって補間画素の空間的な
類似度を推定する技術が開示されている。
【0008】すなわち、このような米国特許明細書に開
示された技術では、例えば、図8において、R33を有
する画素の緑色の補間量G33を決定する際、横方向の
類似度に関する情報DHを DH = |−R31+2×R33−R35|+|G32
−G34| によって求め、縦方向の類似度に関する情報DVを DV = |−R13+2×R33−R53|+|G23
−G43| によって求める。
【0009】ここで、上述した2つの米国特許明細書に
開示された技術を用いて、1画素間隔の縞状の画像に対
し補間処理を行うことを考える。なお、1画素間隔の縞
状の画像として1画素間隔の縦縞状の画像を用い、1画
素間隔の縦縞状の画像が図7に示すCFA(カラーフィ
ルタアレイ)を透過して撮像素子によって撮像された場
合、各画素の色成分の値は、図9に示す値になるとす
る。
【0010】また、ここでは、説明を簡単にするため
に、図9において、R33を有する画素の緑色の補間量
G33を決定する補間処理を示す。まず、上述した各米
国特許明細書に開示された技術では、横方向の類似度と
縦方向の類似度とが推定されるが、図9において、「G
23=100」、「G43=100」、「G32=1
0」、「G34=10」であるため、 Gdiff-hor = |100−100|=0 Gdiff-ver = |10−10|=0 となる。また、図9において、「R31=100」、
「R33=100」、「R35=100」、「R13=
100」、「R53=100」であるため、 DH = |−100+2×100−100|+|100
−100|=0 DV = |−100+2×100−100|+|10−
10|=0 となる。
【0011】したがって、上述した米国特許明細書に開
示された技術では、横方向の類似度と縦方向の類似度と
が一致しているとみなされ、補間量G33は G33 = (G23+G43+G32+G34)/4 によって求められることになる。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかし、実際には、図
9に示したような1画素間隔の縦縞状の画像では、縦方
向の類似度が強いため、補間量G33は「100」とな
るべきである。
【0013】すなわち、上述した各米国特許明細書に開
示された技術では、Gdiff-horとGdiff-verとが一致し
たり、DHとDVとが一致した場合、補間画素の空間的
な類似度が誤って推定されるおそれがあった。したがっ
て、上述した各米国特許明細書に開示された技術では、
適切な補間量を求めることができず、最悪の場合、補間
処理を施すことによって画像が破綻する可能性があっ
た。
【0014】特に、横方向に隣接する画素の色成分の値
と、縦方向に隣接する画素の色成分の値とが掛け離れて
いる画像では、補間量を決定する際に何れの色成分の値
を用いるかによって補間処理の結果が全く変わってしま
うため、補間処理を施すことによって画像が破綻する可
能性が高い。例えば、本来縦縞模様であるはずの画像が
補間処理によってチャックパターンとなるなど、画像の
品質が著しく低下する場合がある。
【0015】そこで、請求項1〜請求項5に記載の発明
は、補間画素の空間的な類似度を的確に推定しつつ、補
間量を高い精度で求めることができる補間処理装置を提
供することを目的とする。また、請求項6に記載の発明
は、補間画素の空間的な類似度を的確に推定しつつ、補
間量を高い精度で求めることができる補間処理プログラ
ムを記録した記録媒体を提供することを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の補間処
理装置は、予め決められた複数の色成分から成る表色系
によって示されるカラー画像に対して、画素毎に欠落す
る色成分の値に相当する補間量を決定する補間処理を施
す補間処理装置において、補間処理の対象となる画素を
示す補間画素と、該補間画素の周辺に存在し、かつ該補
間画素の補間量の色成分と異なる色成分を有する画素を
示す周辺異色画素との間で、色成分の値の比較を行う色
成分比較手段と、前記補間画素に隣接し、かつ該補間画
素の補間量の色成分と同一の色成分を有する画素を示す
隣接同色画素の色成分の値の大小によって、該隣接同色
画素を「色成分の値が大きいグループ」または「色成分
の値が小さいグループ」に振り分け、色成分比較手段に
よる比較に基づき、該補間画素の色成分の値が前記周辺
異色画素の色成分の値を上回ったことを認識した場合、
「色成分の値が大きいグループ」に振り分けた隣接同色
画素の色成分を用いて補間量を決定し、該補間画素の色
成分の値が該周辺異色画素の色成分の値を下回ったこと
を認識した場合、「色成分の値が小さいグループ」に振
り分けた隣接同色画素の色成分を用いて補間量を決定す
る補間量決定手段とを備えたことを特徴とする。
【0017】すなわち、色成分比較手段は、補間画素の
色成分の値と周辺異色画素の色成分の値とを比較する。
また、補間量決定手段は、色成分比較手段の比較によっ
て、補間画素の色成分の値が周辺異色画素の色成分の値
を上回ったことを認識した場合には、「色成分の値が大
きいグループ」に振り分けた隣接同色画素の色成分を用
いて補間量を決定し、補間画素の色成分の値が周辺異色
画素の色成分の値を下回ったことを認識した場合には、
「色成分の値が小さいグループ」に振り分けた隣接同色
画素の色成分を用いて補間量を決定する。
【0018】なお、請求項1に記載の補間処理装置にお
いて、例えば、3つの色成分(赤色・緑色・青色)から
成る表色系によって示されるカラー画像が補間処理の対
象であり、補間画素の色成分が赤色であった場合には、
緑色または青色の色成分を有する画素が周辺異色画素に
相当する。また、請求項1に記載の補間処理装置におい
て、例えば、3つの色成分(赤色・緑色・青色)から成
る表色系によって示されるカラー画像が補間処理の対象
であり、緑色の補間量を決定する場合には、補間画素に
隣接して緑色の色成分を有する画素が隣接同色画素に相
当する。
【0019】請求項2に記載の補間処理装置は、請求項
1に記載の補間処理装置において、色成分比較手段は、
前記補間画素の周辺に存在する画素のうち、該補間画素
の色成分と異なり、かつ該補間画素の補間量の色成分と
異なる色成分を有する画素を周辺異色画素として、該補
間画素と該周辺異色画素との間で色成分の値の比較を行
うことを特徴とする。
【0020】なお、請求項2に記載の補間処理装置にお
いて、例えば、3つの色成分(赤色・緑色・青色)から
成る表色系によって示されるカラー画像が補間処理の対
象であり、補間画素の色成分が赤色であって緑色の補間
量を決定する場合には、青色の色成分を有する画素が周
辺異色画素に相当する。請求項3に記載の補間処理装置
は、請求項1または請求項2に記載の補間処理装置にお
いて、前記補間画素の周辺に存在する画素のうち、同一
の色成分を有する画素間で色成分の値を比較することに
よって、該補間画素の周辺部分における少なくとも2つ
の方向の色傾斜を算出する色傾斜算出手段を備え、補間
量決定手段は、色傾斜算出手段によって算出した各色傾
斜が類似している場合に、色成分比較手段による前記補
間画素の色成分の値と前記周辺異色画素の色成分の値と
の比較に基づいて補間量を決定することを特徴とする。
【0021】すなわち、色傾斜算出手段は、補間画素の
周辺に存在する画素のうち、同一の色成分を有する画素
間で色成分の値を比較することによって、補間画素の周
辺部分における少なくとも2つの方向の色傾斜を算出す
る。また、補間量決定手段は、色傾斜算出手段によって
算出した各色傾斜が類似している場合に限り、請求項1
または請求項2に記載した手順で補間量を決定する。
【0022】請求項4に記載の補間処理装置は、請求項
3に記載の補間処理装置において、色傾斜算出手段は、
前記補間画素の周辺に存在し、かつ該補間画素の補間量
の色成分と同一の色成分を有する画素のうち、互いに縦
方向に位置する画素間で色成分の値を比較することによ
って縦方向の色傾斜を算出し、互いに横方向に位置する
画素間で色成分の値を比較することによって横方向の色
傾斜を算出し、補間量決定手段は、前記隣接同色画素が
前記補間画素の上下左右に隣接する場合、該補間画素の
上下に隣接する2つの隣接同色画素の組に対する色成分
の値の平均値を算出し、該補間画素の左右に隣接する2
つの隣接同色画素の組に対する色成分の値の平均値を算
出し、該平均値が大きい組の隣接同色画素を「色成分の
値が大きいグループ」とし、該平均値が小さい組の隣接
同色画素を「色成分の値が小さいグループ」として、補
間量を決定することを特徴とする。
【0023】例えば、図8において、R33を有する画
素が補間画素である場合、色傾斜算出手段は、G23と
G43とを比較することによって縦方向の色傾斜を算出
し、G32とG34とを比較することによって横方向の
色傾斜を算出する。また、補間量決定手段は、G23、
G32、G34、G43を有する画素を「色成分の値が
大きいグループ」と「色成分の値が小さいグループ」と
に振り分ける。さらに、補間量決定手段は、R33がB
22、B24、B42、B44を上回ったことを認識し
た場合には、「色成分の値が大きいグループ」に振り分
けた画素の色成分を用いて補間量を決定し、R33がB
22、B24、B42、B44を下回ったことを認識し
た場合には、「色成分の値が小さいグループ」に振り分
けた画素の色成分を用いて補間量を決定する。
【0024】請求項5に記載の補間処理装置は、請求項
1ないし請求項4の何れか一項に記載の補間処理装置に
おいて、補間量決定手段は、色成分比較手段による比較
に基づいて前記補間画素の色成分の値と前記周辺異色画
素の色成分の値とが類似していることを認識した場合、
前記隣接同色画素の全てを用いて補間量を決定すること
を特徴とする。
【0025】例えば、請求項4に記載の補間処理装置に
対して請求項5に記載の補間処理装置を適用し、図8に
おいて、R33を有する画素の緑色の補間量を決定する
際、補間量決定手段は、R33がB22、B24、B4
2、B44と一致していると判断した場合、G23、G
32、G34、G43を用いて補間量を決定する。請求
項6に記載の補間処理プログラムを記録した記録媒体
は、予め決められた複数の色成分から成る表色系によっ
て示されるカラー画像に対して、画素毎に欠落する色成
分の値に相当する補間量を決定する補間処理をコンピュ
ータに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒
体において、補間処理の対象となる画素を示す補間画素
と、該補間画素の周辺に存在し、かつ該補間画素の補間
量の色成分と異なる色成分を有する画素を示す周辺異色
画素との間で、色成分の値の比較を行う色成分比較手順
と、前記補間画素に隣接し、かつ該補間画素の補間量の
色成分と同一の色成分を有する画素を示す隣接同色画素
の色成分の値の大小によって、該隣接同色画素を「色成
分の値が大きいグループ」または「色成分の値が小さい
グループ」に振り分け、色成分比較手順による比較に基
づき、該補間画素の色成分の値が前記周辺異色画素の色
成分の値を上回ったことを認識した場合、「色成分の値
が大きいグループ」に振り分けた隣接同色画素の色成分
を用いて補間量を決定し、該補間画素の色成分の値が該
周辺異色画素の色成分の値を下回ったことを認識した場
合、「色成分の値が小さいグループ」に振り分けた隣接
同色画素の色成分を用いて補間量を決定する補間量決定
手順とを備えたことを特徴とする。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の実
施形態について詳細を説明する。なお、第一の実施形態
では、請求項1ないし請求項5に記載の補間処理装置の
機能を有する電子スチルカメラの動作を説明する。ま
た、第二の実施形態では、請求項6に記載の「補間処理
プログラムを記録した記録媒体」を用いてパーソナルコ
ンピュータによって補間処理を行う動作を説明する。
【0027】図1は、第一の実施形態にかかわる電子ス
チルカメラの機能ブロック図である。図1に記載の電子
スチルカメラ10において、画像処理部11は、バス1
2を介して画像メモリ(R)13、画像メモリ(G)1
4、画像メモリ(B)15およびインタフェース部16
に接続されると共に、撮像制御部17に直接接続され
る。
【0028】撮像制御部17は、撮像素子18、A/D
変換部19、画像メモリ(R)13、画像メモリ(G)
14および画像メモリ(B)15に接続される。インタ
フェース部16は、画像表示部20および画像記憶部2
1に接続される。また、電子スチルカメラ10におい
て、撮影光学系22で取得された光学像は、CFA(カ
ラーフィルタアレイ)23を透過して撮像素子18に与
えられる。撮像素子18の出力は、A/D変換部19に
供給され、A/D変換部19の出力は、画像メモリ
(R)13、画像メモリ(G)14および画像メモリ
(B)15に供給される。
【0029】なお、CFA(カラーフィルタアレイ)2
3は、図7に示すようにRGBの3色のカラーフィルタ
がベイア配列されて構成されるものとする。また、請求
項1ないし請求項5に記載の発明と第一の実施形態との
対応関係については、色成分比較手段、補間量決定手段
および色傾斜算出手段は、画像処理部11に対応する。
【0030】ところで、図8において、R33を有する
画素が補間画素に対応する場合、周辺異色画素は、B2
2、B24、B42、B44を有する画素に対応し、隣
接同色画素は、G23、G32、G34、G43を有す
る画素に対応する。また、請求項1において、「色成分
の値が大きいグループ」に振り分けられた隣接同色画素
は、G23、G32、G34、G43を有する4つの画
素のうち、後述する「山」に属する画素に対応し、「色
成分の値が小さいグループ」に振り分けられた隣接同色
画素は、G23、G32、G34、G43を有する4つ
の画素のうち、後述する「谷」に属する画素に対応す
る。
【0031】図2は、第一の実施形態の動作フローチャ
ートである。図3は、第一の実施形態の補間処理の動作
フローチャートである。以下、図1ないし図3、図7お
よび図8を参照して第一の実施形態の動作を説明する。
主電源が投入されている状態において、撮像素子18に
は、撮影光学系22で取得された光学像がCFA(カラ
ーフィルタアレイ)23を介して与えられる。撮像素子
18では、このように与えられた光学像が光電変換面
(図示されない)に結像され、光電変換によって信号電
荷が生成される。また、撮像素子18は、このように生
成された信号電荷を走査して画像信号を生成し、A/D
変換部19に供給する。
【0032】A/D変換部19は、撮像素子18から供
給された画像信号をA/D変換して画像データを生成す
る(図2S1)。なお、画像データは、撮像素子18の
各画素の色成分の値に相当する。このように生成された
画像データは、RGBの3つの色成分に分割されると共
に、撮像素子18の画素の位置に対応付けられて、画像
メモリ(R)13、画像メモリ(G)14および画像メ
モリ(B)15に格納される(図2S2)。
【0033】例えば、画像メモリ(G)14には、緑色
の色成分に相当する画像データが図4のように格納され
る。なお、画像データの生成にかかわる処理および画像
データの格納にかかわる処理は、撮像制御部17による
タイミング制御に基づいて行われる。また、撮像制御部
17は、画像処理部11の指示によってタイミング制御
を行う。
【0034】画像処理部11は、電子スチルカメラ10
の筐体に設けられたレリーズボタン(図示されない)が
押下されたか否かを判定する(図2S3)。画像処理部
11は、このような判定によって、レリーズボタンが押
下されたことを認識するまで、撮像制御部17に対し、
上述したタイミング制御によって画像データの生成(図
2S1)および格納(図2S2)の処理を繰り返し行う
ことを指示する。
【0035】一方、画像処理部11は、レリーズボタン
が押下されたことを認識すると、後述する補間処理を行
う(図2S4)。ところで、補間処理が施され、画像メ
モリ(R)13、画像メモリ(G)14および画像メモ
リ(B)15に格納された画像データは、バス12およ
びインタフェース部16を介して画像表示部20に供給
されたり、画像処理部11によって画像圧縮処理などが
施され後にバス12およびインタフェース部16を介し
て画像記録部21に供給される。
【0036】なお、第一の実施形態では、レリーズボタ
ンが押下された時点に画像メモリ(R)13、画像メモ
リ(G)14および画像メモリ(B)15に格納されて
いる画像データが補間処理の対象となるが、画像表示部
20によってファインダ表示を行う場合には、レリーズ
ボタンが押下された時点によらず、常時、補間処理が行
われてもよい。
【0037】以下、補間処理の動作を説明する。まず、
画像処理部11は、画像メモリ(G)14から、緑色が
欠落する画素を補間画素として選択する(図3S1)。
画像処理部11は、補間画素を選択すると、その補間画
素の縦方向に隣接する2つの画素の色成分の値を用いて
縦方向の色傾斜(以下、縦傾斜dvと称する。)を算出す
ると共に、補間画素の横方向に隣接する2つの画素の色
成分の値を用いて横方向の色傾斜(以下、横傾斜dhと称
する。)を算出する(図3S2)。
【0038】なお、第一の実施形態では、補間画素の縦
方向に隣接する2つの画素の色成分の値の差の絶対値を
縦傾斜dvとし、補間画素の横方向に隣接する2つの画素
の色成分の値の差の絶対値を横傾斜dhとする。例えば、
図8において、R33を有する画素が補間画素である場
合、縦傾斜dvは dv = |G23−G43| ・・・式1 によって算出され、横傾斜dhは dh = |G32−G34| ・・・式2 によって算出される。
【0039】画像処理部11は、このようにして縦傾斜
dvおよび横傾斜dhを算出すると、縦傾斜dvと横傾斜dhと
が共に閾値th1(例えば、30)を下回るか否かを判定す
る(図3S3)。画像処理部11は、このような判定に
よって、縦傾斜dvと横傾斜dhとの少なくとも一方が閾値
th1 以上であると判断した場合、縦傾斜dvと横傾斜dhと
に基づいて重み係数を算出し、算出した重み係数によっ
て補間画素の上下左右に隣接する画素の色成分の値を加
重加算して補間画素の補間量を算出する(図3S4)。
【0040】すなわち、画像処理部11は、縦傾斜dvと
横傾斜dhとの少なくとも一方が閾値th1 以上である場
合、縦方向の類似度と横方向の類似度との何れかの類似
度が強いと判断し(色傾斜の小さい方向の類似度が強い
ことに相当する)、縦傾斜dvと横傾斜dhとに基づく重み
係数を用いて補間量を算出する。例えば、図8におい
て、R33を有する画素が補間画素である場合、補間量
G33は、下式によって算出される。
【0041】 G33 = f×(G23+G43)/2 +(1−f)×(G32+G34)/2 ・・・式3 但し、f = (dh−dv)/(dh+dv) 一方、画像処理部11は、図3S3における判定よっ
て、縦傾斜dvと横傾斜dhとが共に閾値th1 を下回ると判
断した場合、補間画素の色成分の値と、補間画素の斜め
方向に隣接する画素の色成分の値とを用いて、補間画素
の空間的な類似度を推定するための評価値(以下、類似
度評価値drbと称する。)を算出する(図3S5)。
【0042】すなわち、画像処理部11は、縦傾斜dvと
横傾斜dhとが共に閾値th1 を下回り、縦方向の類似度と
横方向の類似度との何れの類似度が強いかが判断できな
い場合、類似度評価値drbを算出する。なお、ここで
は、「補間画素の色成分の値」から「補間画素の斜め方
向に隣接する4つの画素の色成分の値の平均値」を減算
した値を類似度評価値drbとする。
【0043】例えば、図8において、R33を有する画
素が補間画素である場合、類似度評価値drbは drb = R33−(B22+B42+B24+B44)/4 ・・・式4 によって算出される。画像処理部11は、このようして
類似度評価値drb を算出すると、類似度評価値drbの絶
対値が閾値th2(例えば、5〜10)を下回るか否かを
判定する(図3S6)。
【0044】画像処理部11は、このような判定によっ
て、類似度評価値drb の絶対値が閾値th2 を下回ると判
断した場合、補間画素の上下左右に隣接する4つの画素
の色成分の値の平均値を補間量とする(図3S7)。す
なわち、画像処理部11は、縦傾斜dvと横傾斜dhとが共
に閾値th1 を下回り、かつ類似度評価値drbの絶対値が
閾値th2を下回る場合、縦方向の類似度と横方向の類似
度とが一致していると認識し、上下左右に隣接する4つ
の画素の色成分の値の平均値を補間量とする。
【0045】一方、画像処理部11は、図3S6におけ
る判定によって、類似度評価値drbの絶対値が閾値th2
以上であると判断した場合、補間画素の縦方向に隣接す
る2つの画素の色成分の値の平均値(以下、縦平均mvと
称する。)を算出すると共に、補間画素の横方向に隣接
する2つの画素の色成分の値の平均値(以下、横平均mh
と称する。)を算出する(図3S8)。
【0046】また、画像処理部11は、類似度評価値dr
bが正の値か否かを判定する(図3S9)。ところで、
縦傾斜dvと横傾斜dhとが共に閾値th1を下回り、かつ類
似度評価値drbの絶対値が閾値th2 以上である場合、補
間画素を含む局所的な画像(例えば、補間画素を中心と
する3×3の画素に相当する画像)は、1画素間隔の縞
状の画像である可能性が高い。
【0047】なお、以降の説明を簡単にするため、1画
素間隔の縞状の画像において、色成分の大きい画素が連
なっている部分を「山」と称し、色成分の小さい画素が
連なっている部分を「谷」と称する。例えば、図9にお
いて、R33を有する画素は「山」に属し、B22を有
する画素は「谷」に属すことになる。したがって、第一
の実施形態では、1画素間隔の縞状の画像において類似
度評価値drbの絶対値が閾値th2以上である場合、類似度
評価値drb が正の値であれば補間画素が「山」に属する
可能性が高く、類似度評価値drb が負の値であれば補間
画素が「谷」に属する可能性が高いことになる。
【0048】すなわち、画像処理部11は、図3S9に
おける判定によって、類似度評価値drb が正の値である
ことを認識した場合、補間画素が「山」に属すると判断
することができ、類似度評価値drb が正の値でないこと
を認識した場合、補間画素が「谷」に属すると判断する
ことができる。画像処理部11は、このようにして補間
画素が「山」に属すると判断した場合(図3S9のYE
S側)、縦平均mvが横平均mhを上回るか否かを判定し
(図3S10)、補間画素が「谷」に属すると判断した
場合(図3S9のNO側)、縦平均mvが横平均mhを下回
るか否かを判定する(図3S11)。
【0049】ここで、画像処理部11は、縦平均mvが横
平均mhを上回る場合、補間画素の縦方向に隣接する2つ
の画素が「山」に属すると判断し、縦平均mvが横平均mh
を下回る場合、補間画素の縦方向に隣接する2つの画素
が「谷」に属すると判断する。画像処理部11は、補間
画素が「山」に属し、かつ補間画素の縦方向に隣接する
2つの画素が「山」に属すると判断した場合(図3S1
0のYES側)、縦方向に隣接する2つの画素の色成分
の値を用いて補間量を算出する(図3S12)。
【0050】また、画像処理部11は、補間画素が
「谷」に属し、かつ補間画素の縦方向に隣接する2つの
画素が「谷」に属すると判断した場合(図3S11のY
ES側)、縦方向に隣接する2つの画素の色成分の値を
用いて補間量を算出する(図3S12)。例えば、図8
において、R33を有する画素が補間画素であり、G2
3、R33およびG43を有する3つの画素の全てが
「山」または「谷」の何れか一方に属す場合、補間量G
33は G33 =(G23+G43)/2 によって算出される。
【0051】さらに、画像処理部11は、補間画素が
「山」に属し、かつ補間画素の横方向に隣接する2つの
画素が「山」に属すると判断した場合(図3S10のN
O側)、横方向に隣接する2つの画素の色成分の値を用
いて補間量を算出する(図3S13)。また、画像処理
部11は、補間画素が「谷」に属し、かつ補間画素の横
方向に隣接する2つの画素が「谷」に属すると判断した
場合(図3S11のNO側)、横方向に隣接する2つの
画素の色成分の値を用いて補間量を算出する(図3S1
3)。
【0052】例えば、図8において、R33を有する画
素が補間画素であり、G32、R33およびG34を有
する3つの画素の全てが「山」または「谷」の何れか一
方に属す場合、補間量G33は G33 =(G32+G34)/2 によって算出される。
【0053】画像処理部11は、上述した処理(図3S
4、S7、S12、S13に相当する)によって補間量
を算出すると、緑色が欠落する全ての画素に対する補間
処理が完了したか否かを判定する(図3S14)。な
お、画像の端部のように本発明の補間処理をそのまま適
用できない部分については、画像の端から先を折り返し
て仮想の画像を生成し(公知の技術)、このように生成
した画像を用いて補間処理を行っても良い。
【0054】画像処理部11は、図3S14における判
定によって、緑色が欠落する全ての画素に対する補間処
理が完了したことを認識するまで、上述した処理(図3
S1以降の処理)を繰り返し行う。また、画像処理部1
1は、緑色が欠落する全ての画素に対する補間処理が完
了したことを認識すると、青色が欠落する画素の補間処
理を行う(図3S15)と共に、赤色が欠落する画素の
補間処理を行う(図3S16)。
【0055】なお、第一の実施形態では、図3S15お
よび図3S16の処理については、公知の技術を適用す
ることにする。例えば、図8において、補間量B33、
B32、B23は、下式によって算出される。 B33 =(B22−G22+B24−G24+B42
−G42+B44−G44)/4+G33 B32 =(B22−G22+B42+G42)/2+
G32 B23 =(B22−G22+B24−G24)/2+
G23 以下、図9に示したような1画素間隔の縦縞状の画像に
対し、補間処理を施す過程を示す。なお、ここでは、R
33を有する画素が補間画素であるとし、補間量G33
を算出する過程を示す。また、図3S3において「th1
= 30」と仮定し、図3S6において「th2 = 5」と
仮定する。
【0056】まず、画像処理部11は、縦傾斜dvおよび
横傾斜dhを dv = |G23−G43|=0 dh = |G32−G34|=0 によって算出する(図3S2に相当する)。ここで、
「dv < th1 かつ dh < th1」が成り立つため、画像
処理部11は、類似度評価値drb を drb = R33−(B22+B42+B24+B44)
/4=90 によって算出し(図3S5に相当する)、「|drb|≧
th2」が成り立つため、縦平均mvおよび横平均mhを mv =(G23+G43|)/2=100 mh =(G32+G34|)/2=10 によって算出する(図3S8に相当する)。
【0057】ここで、「drb > 0」および「mv > m
h」が成り立つため、画像処理部11は、R33を有す
る画素が「山」に属し、G23およびG43を有する2
つの画素が「山」に属すると認識し、補間量G33を G33 =(G23+G43)/2=100 によって算出する(図3S12に相当する)。
【0058】このように、第一の実施形態では、補間処
理の対象となる画像の色成分が図9のように分布してい
る場合、R33を有する画素は、縦方向の類似度が高い
と推定されて縦方向に隣接する画素の色成分の値に基づ
き補間量が決定される。そのため、従来の技術で破綻す
る可能性が高かった1画素間隔の縞状の画像に対して
も、偽色を発生することなく高い精度で補間処理を行う
ことができる。
【0059】すなわち、第一の実施形態では、縦傾斜dv
と横傾斜dhとが共に「0」となる場合であっても、補間
画素の空間的な類似度を的確に推定することができる。
また、第一の実施形態では、縦傾斜dvと横傾斜dhとの少
なくとも一方が閾値th1 以上である場合、縦方向の類似
度と横方向の類似度との何れかの類似度が強いと認識す
る。一方、縦傾斜dvと横傾斜dhとが共に閾値th1 を下回
り、かつ類似度評価値drbの絶対値が閾値th2を下回る場
合、縦方向の類似度と横方向の類似度とが一致している
と認識する。
【0060】したがって、第一の実施形態では、補間画
素の空間的な類似度を的確に推定することによって、確
実に補間処理を行うことができる。なお、第一の実施形
態では、縦傾斜dvおよび横傾斜dhを式1および式2によ
って算出する例を示したが、縦傾斜dvおよび横傾斜dh
は、下式によって算出しても良い。
【0061】dv = |G23−G43|+|G14−G
34|+|G34−G54| dh = |G32−G34|+|G21−G23|+|G
23−G25| dv = |G23−G43|/{(G23+G43)/
2} dh = |G32−G34|/{(G32+G34)/
2} また、第一の実施形態では、縦傾斜dvと横傾斜dhとの少
なくとも一方が閾値th1 以上である場合、縦方向の類似
度と横方向の類似度との何れかの類似度が強いと認識し
ているが、縦傾斜dvと横傾斜dhとの差の絶対値が閾値th
3(例えば、0〜5)以上である場合、縦方向の類似度と
横方向の類似度との何れかの類似度が強いと認識しても
良い。
【0062】さらに、第一の実施形態では、縦傾斜dvと
横傾斜dhとが共に閾値th1 を下回り、かつ類似度評価値
drbの絶対値が閾値th2を下回る場合、縦方向の類似度と
横方向の類似度とが一致していると判断するが、「縦傾
斜dvと横傾斜dhとの差の絶対値」および「縦平均mvと横
平均mhとの差の絶対値」が共に閾値th3(例えば、0〜
5)を下回る場合、縦方向の類似度と横方向の類似度と
が一致していると判断しても良い。
【0063】また、第一の実施形態では、縦方向の類似
度と横方向の類似度とが一致していると判断した場合、
上下左右に隣接する4つの画素の色成分の値の平均値を
補間量としているが、縦傾斜dvと横傾斜dhとに基づいて
重み係数を算出し、算出した重み係数によって補間画素
の上下左右に隣接する画素の色成分の値を加重加算して
補間画素の補間量を算出してもよい。すなわち、図3S
7に代えて、図3S4の処理を行っても良い。
【0064】図5は、第二の実施形態の機能ブロック図
である。図5において、機能が図1に示す機能ブロック
図と同じものについては、同じ符号を付与して示し、構
成の説明については省略する。なお、図1に示す電子ス
チルカメラ10と図5に示す電子スチルカメラ50との
構成の相違点は、図1に示す画像処理部11に代えて画
像処理部51が設けられた点と、図1に示す画像メモリ
(R)13、画像メモリ(G)14および画像メモリ
(B)15に代えて画像バッファメモリ52が設けられ
た点である。
【0065】また、図5に記載のパーソナルコンピュー
タ60において、CPU61は、バス62を介して画像
メモリ(R)63、画像メモリ(G)64、画像メモリ
(B)65および記録再生部66に接続される。また、
パーソナルコンピュータ60において、記録再生部66
の出力は、画像メモリ(R)63、画像メモリ(G)6
4および画像メモリ(B)65に供給される。
【0066】ところで、CD−ROM67には、第一の
実施形態における図3S1〜S16に相当する処理を図
5のCPU61に実行させるための補間処理プログラム
が記録されている。また、CPU61には、このような
補間処理プログラムが予めインストールされていること
とする。なお、請求項6に記載の発明と第二の実施形態
との対応関係については、色成分比較手順、補間量決定
手順および同一色成分比較手順は、CPU61によって
行われる補間処理に対応する。
【0067】図6は、第二の実施形態の動作フローチャ
ートである。なお、図6において(1)は、電子スチル
カメラ50側の処理を示し、(2)は、パーソナルコン
ピュータ60側の処理を示す。以下、図5および図6を
参照して第二の実施形態の動作を説明する。まず、電子
スチルカメラ50の動作について説明する。
【0068】主電源が投入されている状態において、撮
像素子18では、第一の実施形態と同様に画像信号が生
成され、A/D変換部19では、第一の実施形態と同様
に、画像信号をA/D変換して画像データを生成する
(図6S1)。このように生成された画像データは、画
像バッファメモリ52格納される(図6S2)。
【0069】画像処理部51は、電子スチルカメラ10
の筐体に設けられたレリーズボタン(図示されない)が
押下されたか否かを判定する(図2S3)。画像処理部
51は、このような判定によって、レリーズボタンが押
下されたことを認識すると、インタフェース部16に対
して、画像バッファメモリ52に画像データをメモリカ
ード53に記憶することを指示する(図6S4)。
【0070】インタフェース部16は、このように指示
されると、画像データを画像バッファメモリ52から読
み出し、画像ファイルの形式で画像記憶部21に供給す
ると共に、画像ファイルのヘッダ部に設けられた「補間
要求フラグ」(画像データが補間処理を必要とする旨を
示すフラグ)を立てる。すなわち、電子スチルカメラ1
0では、画像データに対して補間処理を行わず、画像デ
ータを画像ファイルの形式に変換し、画像記憶部21を
介してメモリカード53に記憶する。
【0071】次に、パーソナルコンピュータ60の動作
について説明する。パーソナルコンピュータ60におい
て、画像ファイルが記録されたメモリカード53が装着
されると、CPU61は、記録再生部66を介して画像
ファイルのヘッダ部を読み出す(図6S5)。CPU6
1は、このようにして画像ファイルのヘッダ部を読み出
すと、「補間要求フラグ」が立っているか否かを判定す
る(図6S6)。
【0072】CPU61は、このような判定によって
「補間要求フラグ」が立っていることを認識した場合に
限り、記録再生部66を介してメモリカード53内の画
像データを読み出して画像メモリ(R)63、画像メモ
リ(G)64および画像メモリ(B)65に格納する
(図6S7)。なお、画像データは、RGBの3つの色
成分に分割されると共に、撮像素子18の画素の位置に
対応付けられて格納される。
【0073】CPU61は、画像データが色成分に分割
して格納された状態では、上述した補間処理プログラム
を実行することによって、補間処理を行う(図6S
8)。すなわち、CPU61は、第一の実施形態におけ
る図2S1〜S16に相当する処理を行う。CPU61
は、このような処理が終了した時点で、補間処理が施さ
れた画像データをバス62および記録再生部66を介し
てメモリカード53に記録する(図6S9)。
【0074】なお、補間処理が施された画像データをメ
モリカード53に記録するか否かは、操作者がパーソナ
ルコンピュータ60の入力装置(例えば、キーボードな
ど)によって選択できるようにしても良い。以上説明し
たように、第二の実施形態では、第一の実施形態と同様
の補間処理をパーソナルコンピュータ60によって行う
ことができる。
【0075】したがって、第二の実施形態によれば、第
一の実施形態と同様に、補間画素の空間的な類似度を的
確に推定することによって、確実に補間処理を行うこと
ができる。特に、従来の補間処理によって破綻する可能
性があった1画素間隔の縞状の画像に対しも、偽色を発
生することなく高い精度で補間処理を行うことができ
る。
【0076】なお、第二の実施形態において、パーソナ
ルコンピュータ60は、補間処理を行うべき画像データ
をメモリカード53を介して取得しているが、このよう
な画像データを取得する方法については、如何なる方法
であっても良い。例えば、通信手段を備えたパーソナル
コンピュータに本発明を適用する場合、その通信手段を
介して与えられる画像データに対して補間処理を行うこ
とも可能である。
【0077】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1ないし請
求項6に記載の発明では、補間画素の色成分の値が周辺
異色画素の色成分の値を上回ったことを認識した場合に
は、「色成分の値が大きいグループ」に振り分けた隣接
同色画素の色成分を用いて補間量を決定し、補間画素の
色成分の値が周辺異色画素の色成分の値を下回ったこと
を認識した場合には、「色成分の値が小さいグループ」
に振り分けた隣接同色画素の色成分を用いて補間量を決
定する。
【0078】また、請求項5に記載の発明では、補間画
素の色成分の値と周辺異色画素の色成分の値とが類似し
ていることを認識した場合、隣接同色画素の全てを用い
て補間量を決定する。すなわち、請求項1ないし請求項
6に記載の発明では、補間画素の色成分の値と周辺異色
画素の色成分の値とを比較することによって、補間画素
と隣接同色画素との空間的な類似度を的確に推定し、補
間量を高い精度で求めることができる。
【0079】特に、請求項3および請求項4に記載の発
明では、例えば、1画素間隔の縞状の画像のように、補
間画素の周辺部分における各色傾斜が類似し、補間画素
と隣接同色画素との空間的な類似度が色傾斜によって推
定できない場合であっても、補間画素の色成分の値と周
辺異色画素の色成分の値とを比較することによって補間
画素と隣接同色画素との空間的な類似度を的確に推定
し、補間量を高い精度で求めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第一の実施形態にかかわる電子スチルカメラの
機能ブロック図である。
【図2】第一の実施形態の動作フローチャートである。
【図3】第一の実施形態の補間処理の動作フローチャー
トである。
【図4】緑色の色成分に相当する画像データが格納され
た状態を示す図である。
【図5】第二の実施形態の機能ブロック図である。
【図6】第二の実施形態の動作フローチャートである。
【図7】カラーフィルタの配置を示す図である。
【図8】色成分の分布を示す図である。
【図9】色成分の値の例を示す図である。
【符号の説明】
11 画像処理部 12 バス 13 画像メモリ(R) 14 画像メモリ(G) 15 画像メモリ(B) 16 インタフェース部 17 撮像制御部 18 撮像素子 19 A/D変換部 20 画像表示部 21 画像記憶部 22 撮影光学系 23 CFA(カラーフィルタアレイ)

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め決められた複数の色成分から成る表
    色系によって示されるカラー画像に対して、画素毎に欠
    落する色成分の値に相当する補間量を決定する補間処理
    を施す補間処理装置において、 補間処理の対象となる画素を示す補間画素と、該補間画
    素の周辺に存在し、かつ該補間画素の補間量の色成分と
    異なる色成分を有する画素を示す周辺異色画素との間
    で、色成分の値の比較を行う色成分比較手段と、 前記補間画素に隣接し、かつ該補間画素の補間量の色成
    分と同一の色成分を有する画素を示す隣接同色画素の色
    成分の値の大小によって、該隣接同色画素を「色成分の
    値が大きいグループ」または「色成分の値が小さいグル
    ープ」に振り分け、前記色成分比較手段による比較に基
    づき、該補間画素の色成分の値が前記周辺異色画素の色
    成分の値を上回ったことを認識した場合、「色成分の値
    が大きいグループ」に振り分けた隣接同色画素の色成分
    を用いて補間量を決定し、該補間画素の色成分の値が該
    周辺異色画素の色成分の値を下回ったことを認識した場
    合、「色成分の値が小さいグループ」に振り分けた隣接
    同色画素の色成分を用いて補間量を決定する補間量決定
    手段とを備えたことを特徴とする補間処理装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の補間処理装置におい
    て、 前記色成分比較手段は、 前記補間画素の周辺に存在する画素のうち、該補間画素
    の色成分と異なり、かつ該補間画素の補間量の色成分と
    異なる色成分を有する画素を周辺異色画素として、該補
    間画素と該周辺異色画素との間で色成分の値の比較を行
    うことを特徴とする補間処理装置。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の補間処
    理装置において、 前記補間画素の周辺に存在する画素のうち、同一の色成
    分を有する画素間で色成分の値を比較することによっ
    て、該補間画素の周辺部分における少なくとも2つの方
    向の色傾斜を算出する色傾斜算出手段を備え、 前記補間量決定手段は、 前記色傾斜算出手段によって算出した各色傾斜が類似し
    ている場合に、前記色成分比較手段による前記補間画素
    の色成分の値と前記周辺異色画素の色成分の値との比較
    に基づいて補間量を決定することを特徴とする補間処理
    装置。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載の補間処理装置におい
    て、 前記色傾斜算出手段は、 前記補間画素の周辺に存在し、かつ該補間画素の補間量
    の色成分と同一の色成分を有する画素のうち、互いに縦
    方向に位置する画素間で色成分の値を比較することによ
    って縦方向の色傾斜を算出し、互いに横方向に位置する
    画素間で色成分の値を比較することによって横方向の色
    傾斜を算出し、 前記補間量決定手段は、 前記隣接同色画素が前記補間画素の上下左右に隣接する
    場合、該補間画素の上下に隣接する2つの隣接同色画素
    の組に対する色成分の値の平均値を算出し、該補間画素
    の左右に隣接する2つの隣接同色画素の組に対する色成
    分の値の平均値を算出し、該平均値が大きい組の隣接同
    色画素を「色成分の値が大きいグループ」とし、該平均
    値が小さい組の隣接同色画素を「色成分の値が小さいグ
    ループ」として、補間量を決定することを特徴とする補
    間処理装置。
  5. 【請求項5】 請求項1ないし請求項4の何れか一項に
    記載の補間処理装置において、 前記補間量決定手段は、 前記色成分比較手段による比較に基づいて前記補間画素
    の色成分の値と前記周辺異色画素の色成分の値とが類似
    していることを認識した場合、前記隣接同色画素の全て
    を用いて補間量を決定することを特徴とする補間処理装
    置。
  6. 【請求項6】 予め決められた複数の色成分から成る表
    色系によって示されるカラー画像に対して、画素毎に欠
    落する色成分の値に相当する補間量を決定する補間処理
    をコンピュータに実行させる補間処理プログラムを記録
    した記録媒体において、 補間処理の対象となる画素を示す補間画素と、該補間画
    素の周辺に存在し、かつ該補間画素の補間量の色成分と
    異なる色成分を有する画素を示す周辺異色画素との間
    で、色成分の値の比較を行う色成分比較手順と、 前記補間画素に隣接し、かつ該補間画素の補間量の色成
    分と同一の色成分を有する画素を示す隣接同色画素の色
    成分の値の大小によって、該隣接同色画素を「色成分の
    値が大きいグループ」または「色成分の値が小さいグル
    ープ」に振り分け、前記色成分比較手順による比較に基
    づき、該補間画素の色成分の値が前記周辺異色画素の色
    成分の値を上回ったことを認識した場合、「色成分の値
    が大きいグループ」に振り分けた隣接同色画素の色成分
    を用いて補間量を決定し、該補間画素の色成分の値が該
    周辺異色画素の色成分の値を下回ったことを認識した場
    合、「色成分の値が小さいグループ」に振り分けた隣接
    同色画素の色成分を用いて補間量を決定する補間量決定
    手順とを備えたことを特徴とする補間処理をコンピュー
    タに実行させる補間処理プログラムを記録した記録媒
    体。
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