JP4292462B2 - 表示装置 - Google Patents

表示装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4292462B2
JP4292462B2 JP2003033218A JP2003033218A JP4292462B2 JP 4292462 B2 JP4292462 B2 JP 4292462B2 JP 2003033218 A JP2003033218 A JP 2003033218A JP 2003033218 A JP2003033218 A JP 2003033218A JP 4292462 B2 JP4292462 B2 JP 4292462B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
rubber
display device
adhesive layer
sol
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2003033218A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2003308964A (ja
Inventor
昌紘 西澤
法治 松舘
則和 内山
真紀 谷口
Original Assignee
株式会社 日立ディスプレイズ
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 株式会社 日立ディスプレイズ filed Critical 株式会社 日立ディスプレイズ
Priority to JP2003033218A priority Critical patent/JP4292462B2/ja
Publication of JP2003308964A publication Critical patent/JP2003308964A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4292462B2 publication Critical patent/JP4292462B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Devices For Indicating Variable Information By Combining Individual Elements (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、表示装置に係り、特に少なくとも2枚の基板の一方に形成した表示領域を外部雰囲気から遮蔽して、当該表示領域を構成する画素構成材の劣化を回避するごとく封止して、長寿命化を図った表示装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、高度情報化社会の到来に伴い、パソコン、カーナビ、携帯情報端末、情報通信機器あるいはこれらの複合製品の需要が増大している。これらの製品の表示手段には、薄型、軽量、低消費電力のディスプレイデバイスが適しており、液晶表示装置あるいは自発光型のEL素子またはLEDなどの電気光学素子を用いた表示装置が用いられている。
【0003】
後者の自発光型の電気光学素子を用いた表示装置は、視認性がよいこと、広い視角特性を有すること、高速応答で動画表示に適していることなどの特徴があり、映像表示には特に好適と考えられている。
【0004】
特に、近年の有機物を発光層とする有機EL素子(有機LED素子とも言う:以下OLEDと略称する場合もある)を用いた表示装置は発光効率の急速な向上と映像通信を可能にするネットワーク技術の進展とが相まって、実用化の期待が高い。OLEDは有機発光層を2枚の電極で挟んだダイオード構造を有する。このようなOLED素子を用いて構成したOLED表示装置における画素選択を行うスイッチング素子としては、薄膜トランジスタ(以下、TFTとも称する)が一般的である。なお、有機EL素子を用いた表示装置の詳細は、下記の特許文献に開示される。
【0005】
【特許文献1】
日本国:特開平09-148066 号公報
【特許文献2】
日本国:特許第2845239 号公報
【特許文献3】
日本国:特開平02-73229号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記の有機EL素子に限らず、例えば液晶表示装置などを含めた表示装置は、一般にパネル型表示装置と称し、画像等の表示面にはガラスを好適とする基板を用い、その基板の内面に画像表示構造を有する。そして、この画像表示構造の特性が湿度によって劣化するのを回避するために他のガラス製あるいは金属製の缶(封止缶)で背面を覆い、周縁を封止して外部雰囲気からの湿気や酸素等のガスの浸入を遮断している。
【0007】
特に、有機EL素子を用いた表示装置では、外部雰囲気からの湿気や酸素等のガスの浸入を阻止すると共に、表示領域に有する画像表示構造の構成剤である各種の薄膜材料から発生するガスを処理する必要がある。そのため、表示面側の基板と背面側の基板の周囲を気密かつ非透湿性をもって封止して乾燥状態に保ち、また内部で発生するガスを吸着する構造を持たせる必要がある。
【0008】
この種の基板封止した基板内を乾燥状態に保持する従来技術として、例えば上記特許文献1に開示されたものが知られている。この公報では、表示面を構成するガラス基板と背面に設ける基板(封止缶)の間に乾燥剤を封入している。しかし、表示面側の基板と背面側の基板の接着構造については考慮されておらず、乾燥剤の吸湿性能には限度があることから両基板の接着構造から浸入する湿気を長時間にわたって吸着し続けることが困難である。
【0009】
照射される紫外線の波長及び強度に依存して硬化条件が異なる接着材を2重(あるいは3重)にするものが上記特許文献2などに開示があるが、接着剤が表示画素や液晶材料等の表示領域内の素子へ与える影響については配慮がなされていない。また、液晶表示装置に関する技術であるが、熱硬化性シールの内側に紫外線硬化性のシール材を設けたものが上記特許文献3等に開示されているが、これも表示領域内の素子へ与える影響については配慮がなされていない。
【0010】
本発明の目的は、表示面側の基板と背面側の基板の接着構造(封止構造)に着目し、両基板間の周縁における両基板対向部からの湿気やガスの浸入を阻止すると共に、封止された両基板の内部での発ガスによる特性劣化を低減して長時間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することにある。なお、説明を簡素化するため、以下では、画像表示構造を有する表示面側の基板を第1基板、背面側の基板を第2基板として説明する。
【0011】
上記目的を達成するために、本発明は、第1基板と第2基板の対向縁部内面かつ前記表示領域を周回するごとく、ゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層(または接着膜)を介在させて封止した。また、本発明は、ゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層に併せて、上記表示領域を周回するごとく基板との親和性が良好なゴム層を第1基板と第2基板の間に挟んで設けた。
【0012】
上述された第1基板と第2基板は、これらの間に介在されたエトキシシラン単独あるいはZr、Ti、Sn、などの金属アルコキシドを含むゾルゲル溶液の所謂ゾルゲル反応により強固に接着される。ゴム(ゴム層、ゴム材)としては、シリコーンゴムなどの弾性変形かつ基板との親和性が良好なゴム材を用いる。一方の接着面が金属の場合は金属粒子をフィラーとして含ませることで接着性が向上する。また、両基板の間に基板との親和性が良好なゴム材を介挿することにより、比較的小さな圧力を加えることで両基板との密着性を向上させることができる。また前記ゴム層に、カーボン等の遮光性物質を混ぜることにより、光硬化性接着剤の硬化時、あるいは、側面や背面等の外部からの不要な光が表示領域内の素子に与える影響を低減できる。
【0013】
また、上記のゾルゲル溶液から得られた接着層に代えて、またはゾルゲル溶液から得られた接着層と併用してアクリル系樹脂やエポキシ系樹脂などの既知の接着剤を用い、これら接着剤と上記ゴム層とを共用することもできる。そして、ゾルゲル溶液から得られた接着層あるいは既知の接着剤を用いたときに、上記ゴム層の材料に吸湿剤あるいは脱酸素剤もしくはその両者を混練することで、両基板の間を乾燥状態に保つことができる。なお、吸湿剤あるいは脱酸素剤をゴムとは別個に基板間に設置してもよい。
【0014】
本発明の代表的な構成を要素毎に列挙すれば、以下の通りである。すなわち、本発明の実施の形態によれば、第1の基板、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板、前記第1の基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、前記第1の基板と前記第2の基板との間において前記表示領域を囲み且つ前記表示領域を外部雰囲気から遮蔽するゴム部材、及び前記第1の基板と前記第2の基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記接着層はゾルゲル溶液から生成される表示装置が提供される。
【0015】
本発明の他の実施の形態によれば、第1の基板、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板、前記第1の基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、前記第1の基板と前記第2の基板との間において前記表示領域を囲み且つ前記表示領域を外部雰囲気から遮蔽するゴム部材、及び前記第1の基板と前記第2の基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記接着層は光硬化性または熱硬化性接着剤からなる接着剤からなる表示装置が提供される。
【0016】
本発明の他の実施の形態によれば、第1基板、前記第1基板に対向して配置される第の基板、有機発光材料からなり且つ前記第1基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ且つ前記表示領域を囲む第1部分と前記第1基板の前記表示領域に直に対向する前記第2基板の領域の少なくとも一部に重なる第2部分とを有するゴム部材、及び前記第1基板と前記第2基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記ゴム部材は前記表示領域を外部雰囲気から遮蔽し、且つ前記接着層はゾルゲル溶液から生成される表示装置が提供される。
【0017】
本発明の他の実施の形態によれば、第1基板、前記第1基板に対向して配置される第の基板、有機発光材料からなり且つ前記第1基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、前記第1基板と前記第2基板との間に設けられ且つ前記表示領域を囲む第1部分と前記第1基板の前記表示領域に直に対向する前記第2基板の領域の少なくとも一部に重なる第2部分とを有するゴム部材、及び前記第1基板と前記第2基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記ゴム部材は前記表示領域を外部雰囲気から遮蔽し、且つ前記接着層は光硬化性または熱硬化性接着剤からなる接着剤からなる表示装置が提供される。
【0018】
本発明の実施の形態によれば、第1の基板、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板、有機発光材料からなり且つ前記第1の基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、前記第1の基板と前記第2の基板との間において前記表示領域を囲み且つ前記表示領域を外部雰囲気から遮蔽するゴム部材、及び前記第1の基板と前記第2の基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記接着層はゾルゲル溶液から生成され且つその厚さの1×103 〜1×104 倍の幅を有する表示装置が提供される。
【0019】
本発明の実施の形態によれば、第1の基板、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板、有機発光材料からなり且つ前記第1の基板の内面上の表示領域に設けられた複数の画素、及び前記第1の基板と前記第2の基板とをこれらの周縁にて互いに封止する接着層とを備え、前記接着層はゾルゲル溶液から生成され且つその厚さの1×103 〜1×104 倍の幅を有する表示装置が提供される。
【0020】
上記の各構成としたことにより、第1基板および第2基板の両基板間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入が阻止されると共に、封止された両基板の内部での発ガスによる特性劣化が低減し、また、強度が向上し、長時間にわたって良好な画像表示が得られる高信頼性をもち、かつ長寿命の表示装置を提供することができる。
【0021】
なお、本発明は上記の構成および後述する実施例の構成に限定されるものではなく、本発明の技術思想を逸脱することなく種々の変更が可能であることは言うまでもない。本発明の他の目的および構成は後述する実施の形態の記載から明らかになるであろう。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について、実施例の図面を参照して詳細に説明する。本発明は基板の貼り合わせ構造を有するパネル型の表示装置全般に適用できるものであるが、ここでは、有機EL素子(有機発光素子)を用いた表示装置を例として説明する。
【0023】
図20は有機発光素子を用いた表示装置の表示領域に形成される1画素付近の構造を説明する断面図である。この表示装置は、第1基板(ここでは、ガラス基板)SUB1の内面に画像表示構造が形成されている。画像表示構造は、低温ポリシリコンを好適とする半導体層PSI、第1の絶縁層IS1、走査配線であるゲート配線(ゲート電極)GL、第2の絶縁層IS2、アルミニウム配線で形成したソース電極SD,第3の絶縁層IS3、保護膜PSV、第1の電極層AD、層間絶縁層IL、有機発光層OLE、第2の電極層CDを積み上げて構成される。この表示領域を構成する各種の薄膜構造を表示領域構成材とも称する。
【0024】
シリコン半導体層PSIとゲート配線GL、ソース電極SDで構成される薄膜トランジスタTFT(この薄膜トランジスタはドライバトランジスタ)が選択されると、ソース電極SDに接続した第1の電極層ADと有機発光層OLEおよび第2の電極層CDで形成される有機発光素子が発光し、その光Lが第1基板SUB1側から外部に出射する。
【0025】
第1基板SUB1の画像表示構造が形成されている面側の背面は第2基板SUB2で封止され、内部には窒素ガス等の不活性ガスが充填される。この例では第2基板SUB2の材料はガラス板であるが、金属缶としたものもある。基板材料に関係なく、図示しない基板周縁で両基板SUB1とSUB2が気密に封止される。
【0026】
図21は有機発光素子を用いた表示装置の等価回路の一例を模式的に説明するブロック図である。図中、ARは表示領域、GDRはゲート駆動回路(走査駆動回路)、DDRはドレイン駆動回路(映像信号駆動回路)、GLはゲート線(走査線)、DLはドレイン線(データ線)、TFT1はスイッチングトランジスタとして機能し、TFT2はドライバトランジスタとして機能する。OLEDは有機発光素子、CPRはコンデンサ(保持容量)、CSLは電流供給線、CSLBは電流供給母線(バス)である。
【0027】
スイッチングトランジスタである第1の薄膜トランジスタTFT1は画素選択用、ドライバトランジスタである第2の薄膜トランジスタTFT2は有機発光素子OLEDの駆動用である。1画素PXはデータ線DLと走査線GL、および電流供給線CSLで囲まれた領域に形成される。ここで、一本の走査線GLで選択されている複数の画素のうち、図21中の画素PXに着目する。第1の薄膜トランジスタTFT1のゲートは走査線GLに接続され、そのドレインはデータ線DLに、ソースは第2薄膜トランジスタTFT2のゲートに接続されている。
【0028】
第2の薄膜トランジスタTFT2のドレインは、電流供給線母線(バス)CSLBから電流が供給される電流供給線CSLに接続されている。そして、そのソースはOLEDの第1の電極層(ここでは陽極)AD(図20参照)に接続されている。第1の薄膜トランジスタTFT1のソースと第2の薄膜トランジスタTFT2のゲートの接続点にはデータ信号保持容量として働くコンデンサCPRの一方の端子が接続され、他方の端子は電流供給線CSLに接続されている。
【0029】
1画素PXの回路構成において、第1の薄膜トランジスタTFT1のソースと第2の薄膜トランジスタTFT2のゲートの接続点に接続されるコンデンサCPRの一方の端子は+極であり、電流供給線CSLに接続される他方の端子は−極である。
【0030】
また、有機発光素子OLEDは、図20に示された第1の電極層ADと第2の電極層(ここでは陰極)CDの間に有機発光層OLEを挟んだ構成であり、第1の電極層ADは第2の薄膜トランジスタTFT2のソース電極に接続し、第2の電極層CDは全画素にわたってべたに形成されている。
【0031】
データ線DLからのデータ信号(映像信号)は、第1の薄膜トランジスタTFT1がターンオン(turn on) されるとコンデサCPRに書き込まれる。第1の薄膜トランジスタTFT1がターンオフ(turn off)されると、第2の薄膜トランジスタTFT2がターンオンされ、電流供給線CSLから有機発光素子OLEDへ流れる電流量は、コンデンサCPRに保持された電荷量(データ信号に対応する階調を示す)により制御される。
【0032】
有機発光素子OLEDは供給される電流量にほぼ比例した輝度で、かつ当該有機発光素子を構成する有機発光層OLEの材料に依存した色で発光する。カラー表示の場合は、通常は赤、緑、青の画素毎に有機発光層材料を変えるか、あるいは白色の有機発光層材料と各色のカラーフィルタの組合せを用いる。
【0033】
なお、データ信号の与え方はアナログ量でも、あるいは時分割のデジタル量でもよい。また、階調制御は、赤、緑、青の各画素の面積を複数のサブピクセル(sub-pixels)に再分割しておき、階調レベルに対応させて点灯するサブピクセルの数を変える面積階調方式を併用してもよい。
【0034】
このように、1つの画素PXが走査線GLからの信号で選択されて薄膜トランジスタTFT1がターンオンすると、データ線DLから供給される画像信号がコンデンサCPRに蓄積され、薄膜トランジスタTFT1がターンオフした時点で薄膜トランジスタTFT2がターンオンしたとき、電流供給線CSLからの電流が有機発光素子OLEDに流れ、ほぼ1フレーム期間(または、1フィールド期間)にわたってこの電流が持続する。このとき流れる電流はコンデンサCPRに蓄積されている信号電荷で規定される。薄膜トランジスタTFT2の動作レベルは電流供給線CSLの電位で規定される。これにより、画素の発光が制御される。
【0035】
また、発光素子を構成する第2の電極層CDは、発光素子の最上層に位置するため、直接外気に触れて腐食が生じる恐れがある。通常、第2の電極層CDは全画素について共通で、べた膜に形成されているため、外部との接続をとるためには下層の配線(第2の電極層に接続するための電極層、電流引出し電極とも言う)に電気的に接続をとる必要がある。この第2の電極層CDへの電流供給のための端子は当該第2の電極層の延長で基板の端子部(端子パッド)に直接引き出されているため、その端子部近傍では湿気や発ガスにより腐食が起こり易い。
そのため、第2基板SUB2で覆って第1基板SUB1と封止し、表示領域の構成材を外気と遮断している。しかし、前記したように、封止された内部でも湿気やガスが発生する。そのため、この封止は外部との遮断のみでなく、内部の湿気やガスを吸着する必要がある。
【0036】
図1は、本発明による表示装置の一実施例の構成を模式的図であり、図1(a)は一部破断して第2基板側からみた表示装置の平面図、図1(b)は図1(a)のA−A' 線に沿った要部断面図である。図1中、参照符号SUB1は第1基板、SUB2は第2基板、ARは表示領域、ZSLはゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層、DCTは吸湿剤である。なお、吸湿剤DCTはシリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムなどのゴム材に脱酸素剤(例えば、酸化鉄FeO,鉄粉等)を混練したものでも良い。
【0037】
図2は図1(b)における第1基板SUB1と第2基板SUB2の封止部分の封止状態を模式的に示す拡大断面図である。この突出部を有する構成を用いることにより、気密性に優れた接着層の厚みを、表示領域の表示画素やアクティブ素子などの厚みに依存せずに、1.0から3.0μmの厚みの範囲に制御することができる。「ゾルゲル溶液から得られた成分」を主成分とする接着層ZSLは、第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面(接合面)に極めて薄い膜として存在し、第1基板SUB1と第2基板SUB2のそれぞれにゾルゲル反応で強固にかつ気密に接着して封止している。この封止部分すなわち第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面は、「表示領域ARを周回し、かつ第2基板SUB2側から第1基板SUB1側方向に突出する突出部SUB2P」と第1基板SUB1の内面からなる。
【0038】
この突出部SUB2Pの基板面上での幅は2mm程度である。この封止部分に存在するゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLの膜厚は2.0μm以下、好ましくは1.0μm以下である。そのため、封止後に外部雰囲気から、封止さた第1基板SUB1と第2基板SUB2の内部に、湿気やガスは殆ど浸入しない。したがって、第1基板SUB1と第2基板SUB2を、このゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLのみによって接着して封止することのみでも、実用的な表示装置を構成できる。
【0039】
なお、この封止内部の一部に図1(a)に示したような吸着剤CDTを設置すれば、内部に残存するあるいは発生する湿気を吸着してより長寿命化を図ることができる。また、吸着剤と共に脱酸素剤も設置することによって内部で発生した酸素ガスによる表示領域構成材の劣化を抑制できる。さらに、吸着剤または脱酸素剤もしくは両者を前記のゴム材に混練した状態で上記の封止内部に設置することもできる。封止内部には窒素ガスなどの不活性ガスが充填される。以下の各実施例でも同様である。
【0040】
本実施例により、両基板間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入を阻止すると共に、封止された両基板間の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスによる特性劣化を低減して長時間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0041】
図3は本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す、図2と同様の模式図である。前記実施例では、第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面は、表示領域ARを周回して、第2基板SUB2側から第1基板側SUB1方向に突出する突出部SUB2Pと第1基板SUB1の内面からなる。本実施例では、第1基板SUB1と第2基板SUB2を共に平板とし、両基板SUB1,SUB2の周縁の対向面が撓みにより接近した隙間にこのゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを存在させた。
【0042】
第1基板SUB1や第2基板SUB2の厚みT1 ,T2 が、例えば0.5mmや0.7mmのように薄いガラス板である場合には、両基板を重ね合わせた状態では、その周縁部は互いに当接した状態になる。この当接面の間にゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを存在させ、第2基板SUB2側から若干の圧力を加えると図3に示したように第2基板SUB1の周辺はト Tだけ第1基板SUB1側に撓み、第2基板SUB2は、その周縁において第1基板SUB1の上記撓み部分で接着され、封止される。このことは、後述する各実施例についても同様である。
【0043】
なお、前記実施例で説明した吸着剤や脱酸素剤、あるいはこれらの少なくとも1つを混練したゴムを封止内部に設置してもよいことは言うまでもない。他の構成および効果は前記実施例と同様である。本実施例によっても両基板間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入を阻止すると共に、吸着剤や脱酸素剤、あるいはこれらの少なくとも1つを混練したゴムを封止内部に設置したものでは、封止された両基板の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスによる特性劣化を低減して長時間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0044】
図4は本発明による表示装置の他の実施例の構成を模式的図であり、図4(a)は第1基板SUB1の内面を第2基板SUB2側からみた平面図、図4(b)は図4(a)のA−A' 線に沿った第2基板SUB2も含めた要部断面図である。図4中、参照符号GSはゴム、図1乃至図3と同一の参照符号は同一機能部分に対応する。本実施例は第1基板SUB1と第2基板SUB2の周縁の対向面に図1で説明したものと同様のゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを介在させると共に、この接着層ZSLの内側で表示領域ARの外側に枠状のゴムGSを挟み込んだものである。
【0045】
枠状のゴムGSを表示領域の外側に設置し、さらに枠状のゴムGSの外側における突出部SUB2Pにおいて第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面にゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを介在させる。これに圧力を印加し、ゴムGSを押縮し、ゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLで両基板を接着し封止する。ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、より高度な吸湿抑制効果あるいは酸化抑制効果が得られる。
【0046】
本実施例によっても両基板間SUB1,SUB2の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入を阻止することができると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、製造プロセスにおいて、封止された両基板の内部での発ガス、接着層から発生する湿気やガス、あるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0047】
図5は発明による表示装置の他の実施例の構成を示す、図4(b)と同様の模式図である。本実施例では、第2基板SUB2として第1基板SUB1側に突出する突出部SUB2Pを有しない、第1基板SUB1と同様の平板を用いた。第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面の封止部に前記実施例と同様の枠状ゴムGSを介挿し、これを押縮した状態で接着SLを塗布する。このゴムはシリコーンゴムを好適とし、接着SLはエポキシ系、ウレタン系、アクリル系などの通常使われる接着剤である。この接着剤は紫外線照射処理または加熱処理もしくは両処理で硬化する。この硬化後、第1基板SUB1と第2基板SUB2への加圧を除去する。
【0048】
本実施例によっても、両基板SUB1,SUB2間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入が阻止されると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、封止された両基板の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0049】
図6は本発明による表示装置の他の実施例の構成を模式的図であり、図6(a)は第1基板の内面を第2基板側からみた平面図、図6(b)は図6(a)のA−A' 線に沿った第2基板も含めた要部断面図である。図6中、参照符号GSはシート状ゴム、図1乃至図4と同一の参照符号は同一機能部分に対応する。本実施例は第1基板SUB1と第2基板SUB2の周縁の対向面に図1で説明したものと同様のゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを介在させると共に、この接着層ZSLの内側で表示領域ARの外側と背面(第2基板SUB2の内面)を含む全面にシート状ゴムGSを設置したものである。この構成により、基板の強度を向上し、製造プロセスでの基板破損、製品となった表示装置の「曲げや衝撃」などに対する機械的強度を向上する。
【0050】
シート状ゴム(ゴムシート)GSは封止部近傍に段差を有し、このシート状ゴムGSを表示領域の外側を含む第2基板SUB2の内面の全面に設置し、さらにシート状ゴムGSの外側における突出部SUB2Pにおいて第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面にゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLを介在させる。これに圧力を印加し、当該突出部SUB2Pの内側にあるゴムGSを押縮し、ゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層ZSLで両基板を接着し封止する。シート状ゴムGSはシリコーンゴムを好適とする。そして、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練したものとすれば、より高度な吸湿抑制効果あるいは酸化抑制効果が得られる。
【0051】
本実施例によっても両基板SUB1,SUB2間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入を阻止することができると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練したものとしたものでは、封止された両基板SUB1,SUB2の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、さらに長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。言うまでもなく、このシート状ゴムGSは、基板SUB1の表示領域ARに直に対向する基板SUB2の一部を覆うように配置すればよく、その全域を覆わなくてもよい。
【0052】
図7は発明による表示装置の他の実施例の構成を示す、図6(b)と同様の模式図である。本実施例では、第2基板SUB2として第1基板SUB1側に突出する突出部SUB2Pを有しない第1基板SUB1と同様の平板を用いた。第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面の封止部と第2基板SUB2の内面の全面に図6の実施例と同様のシート状ゴム(ゴムシート)GSを介挿し、上記封止部のゴムGSを押縮した状態で、または押縮前に接着剤SLを塗布する。このゴムはシリコーンゴムを好適とし、接着剤SLはエポキシ系、ウレタン系、アクリル系などの通常使われる接着剤である。この接着剤は紫外線照射処理または加熱処理もしくは両処理で硬化する。この硬化後、第1基板SUB1と第2基板SUB2への加圧を除去する。
【0053】
本実施例によっても、両基板間の周縁における対向部からの湿気やガスの浸入が阻止されると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、封止された両基板の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、さらに長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。この実施例においても、言うまでもなく、このシート状ゴムGSは、基板SUB1の表示領域ARに直に対向する基板SUB2の一部を覆うように配置すればよく、その全域を覆わなくてもよい。
【0054】
図8は発明による表示装置の他の実施例の構成を示す、図7と同様の模式図である。図7の実施例では封止部近傍に段差を有するシート状ゴムGSを第1基板SUB1と第2基板SUB2の対向面の封止部よりも表示領域AR側に後退した位置に設置しているが、本実施例では、シート状ゴムGSはこのような段差を持たない平らなシートであり、その端部を第1基板SUB1、第2基板SUB2の端部に露出した位置まで設置してある。言うまでもなく、このシート状ゴムGSは、基板SUB1の表示領域ARに直に対向する基板SUB2の一部を覆うように配置すればよく、その全域を覆わなくてもよい。
【0055】
そして、封止部における第1基板SUB1とシート状ゴムGSの間に接着剤SLを塗布し、押縮する。接着剤は図7で用いるものと同様である。この状態で紫外線照射あるいは加熱処理を施して接着剤SLを硬化させる。このとき、接着剤SLの一部は第1基板SUB1と第2基板SUB2の端部から外に押し出され、シート状ゴムGSを覆うように第1基板SUB1と第2基板SUB2の端部も被覆して硬化する。そのため、シート状ゴムGSの端面も接着剤SLで外部雰囲気から遮断される。このシート状ゴムGSは、表示装置が何かに衝突したとき、その表示領域ARを保護するクッションとして働く。
【0056】
本実施例によっても、両基板SUB1,SUB2間の周縁における両基板の対向部からの湿気やガスの浸入が阻止されると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、封止された両基板SUB1,SUB2の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、さらに長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0057】
図9は本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す、図8と同様の模式図である。図8の実施例では封止部近傍に塗布した接着剤SLの一部が封止部の押縮で第1基板SUB1と第2基板SUB2の端部から外に押し出され、シート状ゴムGSを覆うように第1基板SUB1と第2基板SUB2の端部も被覆して硬化するようにしてあるが、本実施例では、封止部の押縮で第1基板SUB1と第2基板SUB2の端部に押し出されないように、あるいは押し出される量が少ないように接着剤SLを封止部における第1基板SUB1とシート状ゴムGSの間に塗布する。
【0058】
そして、図8と同様に接着剤SLを硬化させた後、第1基板SUB1と第2基板SUB2およびシート状ゴムGSの端部にさらに他の接着剤SLLを塗布して硬化させる。このときの他の接着剤SLLは接着剤SLと同一でも、あるいは異なるものでもよい。これにより、シート状ゴムGSの端面も接着剤SL(および/または他の接着剤SLL)で外部雰囲気から遮断される。このシート状ゴムGSは、基板SUB1の表示領域ARに直に対向する基板SUB2の一部を覆うように配置すればよく、その全域を覆うまでもないことは言うまでもない。また、シート状ゴムGSは、表示装置が何かに衝突したとき、その表示領域ARを保護するクッションとして働く。
【0059】
本実施例によっても、両基板SUB1,SUB2間の周縁における両基板の対向部からの湿気やガスの浸入が阻止されると共に、ゴムGSの材料に吸湿剤または脱酸素剤、もしくはその両者を混練した場合、封止された両基板SUB1,SUB2の内部での発ガスあるいは万が一外部から浸入したガスに対してはゴムGSの材料に混練した吸湿剤および/または脱酸素剤により吸着除去され、さらに長期間にわたって良好な画像表示が得られる表示装置を提供することができる。
【0060】
次に、本発明で用いられるゾルゲル溶液から得られた成分を主成分とする接着層、接着剤、ゴム材有りの場合とゴム無しの場合、および本発明の表示装置の封止特性とその効果をサンプルパネルを用いた検証結果について具体的な材料、条件と共に詳細に説明する。
【0061】
ゴム有りの場合(枠状ゴム):
基板として縦30mm×横40mm、厚さが0.5mmのホウ珪酸ガラス基板を蒸着装置に置く。このガラス基板の縦22mm×横32mmの領域に真空蒸着で有機EL素子に用いる有機膜を成膜した。次に、蒸着装置中に窒素ガスを導入して正圧にし、温度25°C±3°Cに調整した窒素ガスを充填したグローブボックスに移動し、幅1mm、厚さ30μmの長方形で枠状のシリコーンゴム(三菱樹脂製、製品名「圭樹」)をガラス基板の上に外側から1mmを残して設置した。
【0062】
その上から厚さ1mmの青板ガラスを置き、枠状のシリコーンゴムの枠部分に1kg/cm2 以上の圧力が掛かるように加圧する。これにより、シリコーンゴムはガラス基板に対して密着状態になる。これに圧力をかけたまま、通常の外部雰囲気である空気中(温度25°C、湿度35%乃至70%)に取り出した。ここで、シリコーンゴムはガス透過性の高いゴムであるが、有機EL素子内部は窒素ガスで充填されているため、シリコーンゴムを透過して封止された有機EL素子内部と外部雰囲気との間のガスの相互拡散は生じない。そして、シリコーンゴムで囲った基板SUB1,SUB2間の外側の隙間に、圧力をかけたまま図11に示した仕様の接着層形成溶液を充填した。
【0063】
図10は本発明の効果を検証するサンプルパネルに用いた接着層形成溶液の仕様例の説明図である。なお、図10では接着層形成溶液を単に接着材として表記した。この接着層形成溶液はゾルゲル溶液であり、シリコンアルコキシド(Siアルコキシド)を主成分としている。このシリコンアルコキシドには酸化珪素(SiO2 )の超微粒子(平均粒径0.07μm)を混合してある。前者と後者の混合比率は80対20である。
【0064】
基板SUB1,SUB2間の外側の隙間に図11に示した仕様のゾルゲル溶液を充填し、加圧したまま70°C±2°Cで10分間乾燥した。この乾燥により、ガラス、ゾルゲル溶液、シリコーンゴムがシロキサン(Si−O−Si)およびシラノール結合(Si−OH)を作って強固に接着し、図2のZSLに示したようなガスが透過しない薄膜が形成される。
【0065】
なお、通常のゾルゲル溶液の使い方では、形成される薄膜の厚さは1.0乃至3.0μmであり、マイクロポアを有するためにガスを多少透過するが、封止された有機EL素子内部と外部雰囲気との間の幅が、薄膜の厚さの1×103 から3×104 倍あると、フィラーとして含むSiO2 超微粒子が、ガスに対する障壁の役目を果たし、またシリコーンゴムの表面にもゾルゲル溶液が浸透してその薄膜が形成されることでガス透過性は極端に低下する。封止機能を確保するための封止部の長さと封止部の長さに対応して増加する乾燥時間との兼ね合いから、実用的な範囲としては、封止部は、薄膜の厚さの2×103 から3×103 倍の幅がより好ましい。また、シリコーンゴムは、ゾルゲル溶液に用いられている溶剤からの分子量の大きいガスは透過し難いため、溶剤や溶剤から発生するガスは有機EL素子の内部には拡散しない。
【0066】
図11はサンプルパネルのガス透過性テストを行うための実験装置の構成を説明する模式図である。図11における参照符号GCRはガラス容器、MSGは多数枚を重ねたシリコーンゴム板、ZGFはゾルゲル膜、GTBはガラス管、VMEは真空度測定器、VGSは真空グリース、CCKは開閉コックである。ガラス容器GCRの口径Φ、ガラス容器GCRの板厚tg、シリコーンゴム板MSGの板厚t1、ゾルゲル膜ZGFの膜厚t2の比率は、
Φ:tg:t1:t2=10:3:1:1
である。
【0067】
図12は図11の実験装置によるサンプルパネルのガス透過性のテスト結果の説明図である。真空度測定器VMEと開閉コックCCKの間には真空グリースVGSを塗布して開閉コックCCKの操作時におけるガラス管GTBへの外部雰囲気の干渉を防止している。ガラス容器GCRの環境試験(種々の試験条件の環境下に放置)時は開閉コックCCKを閉止して真空度測定器VMEをガラス管GCR(ガラス容器GCR)から切り離し、その後のガス透過性テスト(気密性評価測定)時には開閉コックCCKを開放して真空度測定器VMEをガラス管GTBを通してガラス容器GCRに接続して真空度を測定した。
【0068】
ここでは6種類の試験条件を設定した環境下にシリコーンゴム板MSGとゾルゲル膜ZGFで封止したガラス容器GCRを放置し、放置前の真空度(初期真空度)と放置後の真空度をそれぞれ測定した。その結果が図12に示されている。図12に示されたように、何れの試験条件に放置後でも、ガラス容器GCR内の真空度が殆ど変化せず、気密性が保持されていることが実証された。なお、気密性は便宜上次のように定義した。
【0069】
気密性の定義:
初期真空度が1×10-5Paである場合に、温度−40°C乃至70°C、湿度80%環境下で10k時間経過後、真空度の劣化が1桁以下である。
【0070】
同じ方法で青板ガラスに替えて厚さ1mmのアルミニウム板を用いたテストでも同様の気密性が得られた。この理由としては、アルミニウムの表面には薄い酸化膜(Al2 3 )が形成されているので、上記と同様にシリコンSiとシロキサン、シラノール結合が形成されたと考えられる。また、他の金属およびガラス同士でも更に気密性を向上したい場合には、シリコーンゴムに比較してガス透過性が2桁低いウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムを使用するか、シリコーンゴムとポリウレタン接着剤(例えば、マリーンサービス児嶋(株)製の商品名SF291又は295)を使用する。そして、温度20°C±5°C、湿度65%±10%で45分±5分硬化することで、初期真空度を1桁低く(1.0×10-4Pa台)としても、種々の環境放置後において真空度は略同レベルであった。
【0071】
但し、シリコーンゴム以外のゴムはガラスや金属等との親和性が低下するため、ゴムの上の部分に加える力を50%程度増加した方がよい。また、エポキシ系の接着剤としてはテクノアルファ社製の商品名STAYSTIK No.432を用いて、温度80°C、硬化時間30分で試験したところ、初期真空度とテスト後真空度に殆ど差異が無かった。次に、上記した親和性について説明する。
【0072】
図13はゴムと基板との親和性を評価するための親和性評価装置の構成例を説明する模式図である。図中、参照符号SSUBは基板(ガラス、金属等)、MSGは試験用ゴム、SLは接着剤、GFMはゴム固定用金属板、FSWはねじ、STLは試験治具、SMRはばね秤、FCKはフックを示す。
【0073】
図13に示した親和性評価装置において、基板SSUB、ゴムMSGの両方を中性洗剤で洗浄し、水道水および純水を用いてラビング洗浄した後、60°Cの真空乾燥炉で5×10-1Pa以下の真空度で10分間乾燥した。その後、温度25°C±5°C、湿度50%±1%の雰囲気中でゴムMSGをゴム固定用金属板GFMに接着剤で貼り付け、フック付き試験治具STLにねじFSWでねじ止めし、1kg/cm2 の力で10分間圧着した。これにより、試験用ゴムMSGは基板SSUBに張り付く。
【0074】
その後1分以内にフック付き試験治具STLのフックFCKをばね秤SMRのフックFCKに掛けてばね秤SMRを引っ張り上げる。この引っ張りでゴムMSGが基板SSUBから剥離し始めた時のばね秤の目盛りを読み取って親和性の指標とした。この親和性試験は、市販のゴムシートの中で最も低いガス透過性を有するエピクロルヒドリンゴムを含めて行った。
【0075】
図14は図13の親和性評価装置による親和性試験の結果をまとめた説明図である。ここでは、基板としてガラス板、アルミニウム板、JIS規格:SUS304のステンレス板についての試験結果を示す。図14のデータには、各基板にシリコーンゴム、ウレタンゴム、エピクロルヒドリンゴムのそれぞれを貼り付けて試験した場合の剥離したときのばね秤の読み(力)gf、ガス透過性(cc・cm/cm2 ・sec・atm)で示した。
【0076】
ガラス及び金属板は、通常市販品レベルの平坦度であり、特別な研磨品ではない。図14のデータよりゴムのガス透過性は大きいものがあるが、素子内側には大気圧と同圧の窒素ガスが封入してあるので、外部との圧力差(ほぼ0Pa)が無く、例えば公称21インチ(対角51cm)の場合でも基板を周回する接着層の断面積(0.003mm×1500mm=4.5mm2 )も小さいため、短時間のガス透過はデータから推測されるように実用上問題となることはなく、表示装置とした場合のパネルの貼り合わせ縁の外側にゾルゲル膜または接着剤を塗布することで長期の気密性が保持される。
【0077】
ゴム無しの場合:
ゴム有り(枠状ゴム)の場合と同様に、基板として縦30mm×横40mm、厚さが0.5mmのホウ珪酸ガラス基板を蒸着装置に置く。このガラス基板の縦22mm×横32mmの領域に真空蒸着で有機EL素子に用いる有機膜を真空蒸着で成膜した。次に、蒸着装置中に窒素ガスを導入して正圧にし、温度25°C±3°Cに調整した窒素ガスを充填したグローブボックスに移動し、シリコンを主成分とするアルコキシドの加水分解溶液(例えば、日板研究所製のゾルゲルコート液)をマイクロビュレットの先端にホースを付けた器具を利用して1cm/secの速度で塗布したときに1.5mm幅に塗布できるように圧力を調整して塗布する。
【0078】
その上から厚さ1mmの青板ガラスを置き、ゾルゲル溶液の塗布部分に1kg/cm2 以上の圧力が掛かるように加圧する。押し付けたゾルゲル溶液が基板の内側には最大で0.5mm程度しか広がらないような厚さとなるように、予備実験でマイクロビットの走引速度を設定しておく。その後、圧力をかけたまま加熱炉に入れて70°C±2°C、10分間加熱した。これにより、ガラス同士は強固に接着された。
【0079】
図15はゴム無しの場合に用いたゾルゲル溶液の組成例の説明図である。ゾルゲル溶液としては、図15に示した組成を持つものも使用して試験を行ったが、何れを用いた場合でも強固な接着強度が得られた。
【0080】
ゾルゲル溶液で形成された薄膜はマイクロポアを持つため、長時間の放置でマイクロポアからガスが浸入する場合がある。しかし、この接着構造を走査電子顕微鏡(SEM)で観察すると、図2に示したように0.1μm程度の厚みである。しかし、ガラスの封止部分の幅は2mmはマイクロポアによるガス浸入が懸念される透過方向の厚み(距離)の2×104 倍前後であるため、封止内部へのガスの浸入は問題とならない。
【0081】
このゾルゲル膜のガス透過性を検証するために、次のような実験を行った。図16はゾルゲル膜のガス透過性の検証装置の概略図である。図16中、参照符号PPNは圧力鍋、SPLBはサンプル台、SPLは2枚の基板を封止したサンプルである。圧力鍋PPNにはサンプルSPLに達しない水位で水WTRを入れてある。また、図17はサンプル内部での湿気の発生を測定するための拡散反射率測定装置であり、参照符号MPSは積分球、PMRは光電子増倍器(フォトマルチプライヤー)である。
【0082】
サンプルSPLとして、中性洗剤で洗浄し、水道水と純水で充分に洗浄した面積30mm×40mmの2枚のガラス板に窒素ガス雰囲気のグローブボックス中でゾルゲル溶液を塗布し、温度70°C±2°Cで前記した方法と同様にして乾燥した。このサンプルSPLを、最も厳しいテストである0.5%苛性ソーダ(NaOH)液に24時間浸漬した後、水道水と純水で充分に洗浄し、図16の圧力鍋PPNのサンプル台SPLBに載置した。そして、圧力鍋PPNの内部を1.2気圧とし2時間加熱した。
【0083】
その後、冷却してサンプルSPLを圧力鍋PPNから取り出し、再度中性洗剤、水道水と純水で充分に洗浄して乾燥した。このサンプルSPLを液体窒素冷却機能付きの観察窓を有する図17に示した拡散反射率測定装置の積分球MPSにセットし、3×10-3Paまで排気し、液体窒素温度(約−90°C)まで冷却した。冷却した状態で観察窓から光LinをサンプルSPLに照射し、内部に結露があるか否かを正反射光Lrpの拡散状態で観察した。拡散反射率測定素子は図示を省略した。
【0084】
この実験の結果、前記ゴム無しの有機EL素子と同様のサンプルが、そのゾルゲル溶液の種類に関わらずに拡散反射率は0であり、結露は観察されなかった。このとき、走査電子顕微鏡で観察されなかったのは、観察時の真空排気による水分(湿気)の脱気が原因とも考えられたので、接着面を光学顕微鏡で500倍に拡大して再度観察したが、変化は認められなかった。
【0085】
図18は拡散反射率の調査結果をグラフにまとめた説明図である。図18のグラフの横軸はサンプルの接着層の断面厚さ(mm)、縦軸は拡散反射率(%)である。図中の黒丸を結んだ線は前記日板研究所製のゾルゲル溶液(以下、組成3のゾルゲル溶液とも呼ぶ)を用いた場合を示し、白四角を結んだ線は図15の組成1を用いた場合、白三角を結んだ線は図15の組成2を用いた場合である。
【0086】
図18に示した結果について、測定誤差を考慮すると、拡散反射率が0.8以下であれば、測定装置の精度から結露していないものと判断できる。したがって、前記の封止方法による効果は、組成3のゾルゲル溶液から得られた接着層では略2.0μm以下、組成1と組成2の溶液では2.0μm以下の接着層の厚さとする必要があることが分かる。また、ゾルゲル溶液から得られた接着層の塗布幅を2mmより狭くする場合には、封止縁の外周にエポキシ系樹脂などの接着剤で接着することで、例えば0.15mm幅×0.5μm±0.08μm厚で、拡散反射率が0.5乃至0.7に低下したデータが得られた。
【0087】
ゴム有りの他の場合:
有機EL素子の寿命をさらに伸ばし、あるいは比較的大サイズの有機EL素子(パネル)を構成する場合、封止部分での湿気の浸入阻止や内部での発ガスによる特性劣化の抑制と共にその強度を確保する必要がある。この場合は、前記した図6乃至図9の実施例で説明した構成を採用することが有効である。
【0088】
第2基板SUB2の内面の略全面、すなわち表示領域を含む第1基板SUB1の背面(有機EL素子の裏面)に上記実施例に用いたものと同様のゴムシートを設置する。第2基板の内面の略全面にゴムシートを設置すると、当該第2基板SUB2の強度が大幅に向上する。特に、ガラス基板である場合、このガラス基板の厚さは前記したように極めて薄く、製造プロセス中での撓みや破損の発生で製品の信頼性が低下し、歩留りが小さくなる。
【0089】
このような基板の撓みや破損はパネルサイズが大きくなる程顕著である。図6乃至図9の実施例に示されたように、第2基板SUB2の内面にゴムシートを設置することで、複合構造の基板となり、当該基板自体の強度が大幅に向上し、撓みの低減で正確な有機EL素子構造が形成できると共に、歩留りが向上し、製品の高い信頼性が確保できる。また、ゾルゲル溶液から得られた接着層での封止に限らず、図5、図7乃至図9に示した通常の接着剤を用いた場合でも同様である。
【0090】
図19はゴムシートを用いた本発明による表示装置の各実施例の封止特性を従来の表示装置と比較して表にまとめた説明図である。ここでは、ゴムシートなしが従来構造の表示装置、仕様1はゴムシートにシリコーンゴムを用いたもの、仕様2はゴムシートにウレタンゴムを用いたもの、仕様3はゴムシートにエピクロルヒドリンゴムを用いたものである。
【0091】
図1乃至図4、図6における封止構造において、第1基板SUB1と第2基板SUB2の周縁外側にエポキシ樹脂などの接着剤を塗布することで、さらに封止効果を向上できる。また、図5、図7のゴムシートGSと第1基板SUB1(あるいは第2基板SUB2の間にゾルゲル溶液から得られた接着層を介在させることもできる。さらに図9の封止構造において、接着剤SLに代えてゾルゲル溶液から得られた接着層を用いることもできる。
【0092】
図19に示された仕様1、仕様2、仕様3の各表示装置は第1基板SUB1と第2基板SUB2の封止構造にゾルゲル溶液から得られた接着層を介在させた場合を示す。ガス透過性(透湿性も含む)は従来の封止構造をもつ表示装置に比較して格段に向上しており、表示装置の総重量の大きな増加もなく、また強度も大幅に強化されていることが分かる。
【0093】
前記した実施例では、表示装置の基板の表示領域と額縁の大きさを考慮して封止幅を2mm程度としたが、この封止幅を広くすればより封止効果が上がることは言うまでもない。また、上記の封止構造では基板としてガラス同士の封止を主体に説明したが、ガラスと金属との封止にも同様に適用できる。また、基板SUB1,SUB2間の外周縁におけるゴムと接着剤の介在位置を前記実施例とは逆にしても効果はあるが、その場合は接着剤の硬化時に発生するガス等の放出量が少ない材料を選択する。また、ゴムと基板の親和性を増すには0.03mmより厚いゴムの方がガラスの微少な凹凸になじむので、作業性を重視すれば0.2mm前後のゴムの厚さがよい。
【0094】
また、前記したゴム(枠状ゴム、ゴムシート)に、例えばカーボン或いは貴金属粒子などの導電性のフィラーを混入することで表示装置の背面に設置する電子回路や外部への不要輻射電界(EMI)を抑制することができる。
【0095】
なお、本発明に使用されるゴムには、前述した材料に限らず、天然ゴム(Natural Rubber, )、イソプレンゴム(Isoprene Rubber )、ブタジエンゴム(Butadiene Rubber)、スチレンゴム(Styrene Rubber)、ブチルゴム(Butyl Rubber)、エチレンプロピレンゴム(Ethylene-propylene Rubber )、クロロプレンゴム(Chloroprene Rubber)、クロロスルホン化ポリエチレン(Chlorosulfonated Polyethylene ,DuPont-Dow Elastomers L.L.C.の登録商標:Hypalon (R) としても知られる)、エピクロルヒドリンゴム(Epichlorohydrin Rubber)、ニトリルゴム(Nitrile Rubber)、アクリルゴム(Acrylic Rubber)、ウレタンゴム(Urethane Rubber )、ポリサルファイド・ポリマー(Polysulfide Polymer ,東レ株式会社の商品名:チオコール(Thiokol )としても知られる)、シリコーンゴム(Silicone Rubber )、フッ素ゴム(Fluorocarbon Rubber )等が使用できる。また、本発明は上記した有機ELを用いた表示装置に限るものではなく、有機ELと同様に自発光動作で表示を行う他の表示装置、あるいは液晶表示装置などのパネル型表示装置の封止構造にも同様に適用できることは言うまでもない。
【0096】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、湿気や酸素によって劣化し易い有機EL素子を用いた表示装置などの本質的な劣化を除いて酸素、水蒸気などの寿命劣化要因を略完全に除去できる。また、接着剤が表示領域(有機EL素子構造部分)側への蒸発ガスの大部分を遮断でき、当該接着剤の悪影響も阻止でき、さらにゴム層に導電性フィラーを添加することで不要輻射(EMI)を抑制でき、信頼性の高い表示装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による表示装置の一実施例の構成を示す一部破断模式平面図(a)とそのA−A' 線沿いの要部断面図(b)である。
【図2】図1における第1基板と第2基板の封止部分の封止状態を模式的に示す拡大断面図である。
【図3】本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す図2と同様の模式図である。
【図4】本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す一部破断模式平面図(a)とそのA−A' 線沿いの要部断面図(b)である。
【図5】発明による表示装置の他の実施例の構成を示す図4(b)と同様の模式図である。
【図6】本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す一部破断模式平面図(a)とそのA−A' 線沿いの要部断面図(b)である。
【図7】発明による表示装置の他の実施例の構成を示す図6(b)と同様の模式図である。
【図8】発明による表示装置の他の実施例の構成を示す図7と同様の模式図である。
【図9】本発明による表示装置の他の実施例の構成を示す図8と同様の模式図である。
【図10】本発明の効果を検証するサンプルパネルに用いた接着層形成溶液の仕様例の説明図である。
【図11】サンプルパネルのガス透過性テストを行うための実験装置の構成を説明する模式図である。
【図12】図11の実験装置によるサンプルパネルのガス透過性のテスト結果の説明図である。
【図13】ゴムと基板との親和性を評価するための親和性評価装置の構成例を説明する模式図である。
【図14】図13の親和性評価装置による親和性試験の結果をまとめた説明図である。
【図15】ゴム無しの場合に用いたゾルゲル溶液の組成例の説明図である。
【図16】ゾルゲル膜のガス透過性の検証装置の概略図である。
【図17】サンプル内部での湿気の発生を測定するための拡散反射率測定装置である。
【図18】拡散反射率の調査結果をグラフにまとめた説明図である。
【図19】ゴムシートを用いた本発明による表示装置の各実施例の封止特性を従来の表示装置と比較して表にまとめた説明図である。
【図20】有機発光素子を用いた表示装置の表示領域に形成される1画素付近の構造を説明する断面図である。
【図21】有機発光素子を用いた表示装置の等価回路の一例を模式的に説明するブロック図である。
【符号の説明】
SUB1 第1基板
SUB2 第2基板
AR 表示領域(有機EL素子構造部分)
ZSL ゾルゲル溶液を主成分とする接着層
DCT 吸湿剤
SUB2P 突出部
GS ゴム(枠状ゴム、ゴムシート)。

Claims (4)

  1. 有機EL素子からなる表示領域を備えた第1の基板と、前記第1の基板に対向して配置される第2の基板と、前記第1の基板の前記表示領域の外側の前記第2の基板との対向面に介挿されたゴム部材と、前記ゴム部材に接し、かつ前記ゴム部材よりも外側で前記対向面の間に介在して前記第1の基板と前記第2の基板を封止する接着層を有し、
    前記ゴム部材は、シリコーンゴムであり、
    前記接着層はシリコンアルコキシドを主成分とし、
    前記接着層と前記ゴム部材は、シロキサンおよびシラノール結合により接着されていることを特徴とする表示装置。
  2. 請求項1において、
    前記第2の基板は、前記接着層が介在する前記対向面で前記第1の基板側方向に突出して前記表示領域を周回する突出部を有することを特徴とする表示装置。
  3. 請求項1において、
    前記第2の基板と前記第1の基板は、前記表示領域の外側の前記対向面が互いに接近する如く撓ませてなり、この接近した部分に前記接着層が介在することを特徴とする表示装置。
  4. 請求項1乃至3の何れかにおいて、
    前記ゴム部材は、前記表示領域の外側から該表示領域の全域まで前記第2の基板の前記対向面に介在することを特徴とする表示装置。
JP2003033218A 2002-02-15 2003-02-12 表示装置 Expired - Lifetime JP4292462B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003033218A JP4292462B2 (ja) 2002-02-15 2003-02-12 表示装置

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002038337 2002-02-15
JP2002-38337 2002-02-15
JP2003033218A JP4292462B2 (ja) 2002-02-15 2003-02-12 表示装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2003308964A JP2003308964A (ja) 2003-10-31
JP4292462B2 true JP4292462B2 (ja) 2009-07-08

Family

ID=29405204

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2003033218A Expired - Lifetime JP4292462B2 (ja) 2002-02-15 2003-02-12 表示装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4292462B2 (ja)

Families Citing this family (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR100635049B1 (ko) * 2003-11-29 2006-10-17 삼성에스디아이 주식회사 유기 전계 발광 표시 장치
JP2005218763A (ja) * 2004-02-09 2005-08-18 Denso Corp 弾球遊技機
JP2007232802A (ja) 2006-02-27 2007-09-13 Hitachi Displays Ltd 有機el表示装置
JP5109513B2 (ja) * 2007-07-12 2012-12-26 凸版印刷株式会社 パターン膜形成装置
JP5125417B2 (ja) * 2007-10-31 2013-01-23 カシオ計算機株式会社 保護板一体型表示パネル
JP5471035B2 (ja) * 2009-05-26 2014-04-16 ソニー株式会社 表示装置、表示装置の製造方法、および電子機器
JP2015069899A (ja) * 2013-09-30 2015-04-13 大日本印刷株式会社 素子製造方法および素子製造装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2003308964A (ja) 2003-10-31

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6791256B2 (en) Display device having an improved envelope for containing pixels therein
US10297786B2 (en) Organic light-emitting diode display panel, method for manufacturing the same and display device
US7652305B2 (en) Methods and apparatus to improve frit-sealed glass package
JP4990121B2 (ja) ガラスフリット、シーリング材形成用の組成物及び発光装置
WO2016086537A1 (zh) Oled封装结构及其封装方法
US8450838B2 (en) Electro-optic apparatus, electronic device, and method for manufacturing electro-optic apparatus
TW463529B (en) Display device and light emitting device
US8721381B2 (en) Light emitting display and method of manufacturing the same
US10698272B2 (en) Display device having a display cell with bonding agent configuration
WO2016086535A1 (zh) Oled封装结构及其封装方法
US10775665B2 (en) Display apparatus
JP6127637B2 (ja) 電気光学装置、電気光学装置の製造方法、及び電子機器
TW200926879A (en) Organic electroluminescent device, method for manufacturing the same, and electronic apparatus including the same
EP2197240A1 (en) Light emitting display and method of manufacturing the same
CN103956375A (zh) 有机发光装置及其制造方法
JP2008059868A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置とその製造方法及び電子機器
WO2016123857A1 (zh) Oled封装方法及oled封装结构
US20080211408A1 (en) Plasma Display Panel and Method for Manufacturing Same
JP4292462B2 (ja) 表示装置
JP2012216454A (ja) 発光装置及び電子機器
JP4896905B2 (ja) 液晶表示パネル
JP2010033734A (ja) 有機エレクトロルミネッセンス装置
CN109216305B (zh) 显示设备
JP2011210544A (ja) 有機発光装置及びその製造方法
WO2014073534A1 (ja) 有機電界発光表示装置及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20040915

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070710

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20070910

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071225

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080222

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20081021

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20081023

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090324

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090325

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4292462

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313115

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313121

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120417

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130417

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140417

Year of fee payment: 5

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

S531 Written request for registration of change of domicile

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

S111 Request for change of ownership or part of ownership

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313113

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term