JP4292247B2 - 動作解析装置およびその利用 - Google Patents

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Description

本発明は、人等をはじめとした動物の動作を解析する装置およびその利用に関するものであり、より詳細には、加速度センサを利用して、例えば、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患における主要症状を解析する動作解析装置およびその利用に関するものである。
パーキンソン病は、神経終末が存在する脳の線条体におけるドパミン不足により引き起こされる運動障害を伴う神経疾患であり、その患者数は、日本国内で約12万人(人口1000人あたり1人の割合)であり、世界でも人口1000人に1〜2人の割合で発症している疾患である。このパーキンソン病患者は50歳以降の中高年層に多く、社会の高齢化が進む日本では年々増加傾向にある。
このパーキンソン病発症の主因は、大脳基底核障害といわれている。すなわち、通常の中脳黒質の神経細胞においては、神経伝達物質であるドパミンが生成され線条体に投射されているが、パーキンソン病では、この中脳黒質神経細胞に変性・脱落が生じ、ドパミンが不足することにより大脳基底核の機能に異常をきたし、運動障害(錐体外路症状)を生じることになると考えられている。しかし、詳細な原因は不明であり、根治も困難であるため、我が国では厚生労働省の難病指定を受けている。
このパーキンソン病の主要症状としては、「振戦」、「筋強剛」、「動作緩慢(寡動)・無動」、「姿勢反射障害」の4つが知られている。「振戦」とは、動作をしていないときに手や足が勝手に振るえる症状のことである。「筋強剛」とは、筋肉が緊張して固くなり手足の動きが遅くなる、他人が手足を動かすと抵抗が感じられる、といったように関節がスムーズに動かない症状のことであり、例えば、代表的なものに、スムーズに関節が動かずガタガタと動く歯車様筋強剛が知られている。「動作緩慢(寡動)・無動」とは、歩行が遅くなり、歩幅が小さくなる、動きが鈍くなるといった症状のことであり、これらの症状がより進行した場合は「無動」となる。「姿勢反射障害」とは、体のバランスが悪くなり転びやすくなる、姿勢が傾き前に押されると姿勢を立て直すことが困難となり前方に倒れてしまうといった症状のことである。
また、パーキンソン病の特徴として、血液検査やMRI(magnetic resonance imaging)頭部画像検査などの画像所見に特徴的なものがなく、発症や重症度の判断の参考とならない。このため、パーキンソン病の診断は、もっぱら上述したパーキンソン病の主要症状(臨床症候)や患者の訴えなどを参考にして行われている。
例えば、従来から知られているパーキンソン病の症状を診断する診断装置として、キーボードを1本の指で叩き、その叩く動作の間隔や速度などからパーキンソン病の主要症状を診断しようとする、いわゆるフィンガータッピング(指タップ)診断装置や診断方法が多く報告されている(例えば、非特許文献1〜4参照)。
また一方で、加速度センサ等を身体に装着し、その出力値を処理して動作を解析する動作解析装置や生活活動性モニタ装置、携帯型の事故監視装置、高齢者の歩行観察方法や観察装置、またパーキンソン病患者のリハビリテーションを支援する身体動作センシング装置が知られている(例えば、特許文献1〜6参照)。
特開2000−157516号公報(公開日:2000年 6月13日) 特開平6−285046号公報(公開日:1994年10月11日) 特開平8−335460号公報(公開日:1996年12月16日) 特開平10−295649号公報(公開日:1998年11月10日) 特開2001−198110号公報(公開日:2001年 7月24日) 特開2002−78697号公報(公開日:2002年 3月19日) Carl Nikolaus Homann, et al., Movement Disorders, Vol.15, No.4, 2000, pp641-647 Helen M. Bronte-Stewart, et al., Movement Disorders, Vol.15, No.1, 2000, pp36-47 Jurgen Konczak, et al., Movement Disorders, Vol.12, No.5, 1997, pp665-676 Shimoyama, et al., Arch Neurol, Vol.47, June, 1990, pp36-47
上述したように、フィンガータッピングテストは、パーキンソン病の協調運動障害や寡動・無動などを短時間で簡易に評価することができるため、広く用いられている手法である。
しかしながら、このフィンガータッピングをはじめとした各種臨床症候に基づく診断は、医師の経験や能力により左右されることが多く、医師の主観的な定性的評価により、評価者間差異や評価者内差異が生じるという問題点がある。
さらに、上述した加速度センサ等を用いた種々の装置も、装置自体が大きく、高額であったり、装着性に難点があったりと問題点が多い。さらに、コンピュータのキーボードやマウス、圧センサ、またはMIDI(Musical Instrument Digital Interface)に対応した鍵盤などを用いてフィンガータッピングテストを行う場合は、リズム不整のみの解析しかできず、さらにはすくみが著しい症例についてはリズム不整の評価すらあいまいな解析となってしまうという問題点がある。
以上のように、パーキンソン病の主要症状についての測定装置、測定方法等は多数報告されているが、実用化され、臨床現場で使用できる検査装置として診断に用いられているものは未だない。これは、他の運動障害を伴う疾患についても同様である。
したがって、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の診断、重症度判定、薬効評価、および外科的治療効果判定などのために、当該疾患の主要症状を定量的に測定・評価することができる装置を開発することが強く望まれている。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の診断、重症度判定、薬効評価、および外科的治療効果判定などのために、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の主要症状を定量的に解析・評価することができる装置およびその利用を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題に鑑み鋭意検討した結果、加速度センサ等を身体の所定の部位に装着し、該センサの出力信号を、神経内科専門医による知識・経験を取り込んだ処理アルゴリズムを施すことにより医療的データを得る装置を独自に開発し、この装置を用いてパーキンソン病患者の症状を評価したところ、パーキンソン病の主要症状を定量的に評価できることを見出し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明に係る動作解析装置は、上記課題を解決するために、被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えていることを特徴としている。
また、上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔を算出するインターバル算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻と、上記加速度センサから出力される信号とに基づき指の動作の反力を算出する反力算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する位置波形作成手段と、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻とに基づき、指の動作の振幅を算出する振幅算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記インターバル算出手段は、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔の標準偏差を算出するものであることが好ましい。なお、この「指と指とが接触する時刻の間隔の標準偏差」をリズム不整の特徴量とみなすことができる。
また、上記反力算出手段は、上記接触時間検出手段から得られる指と指とが接触する時刻に基づき、指と指との接触している時間を検知し、この指と指との接触している時間における加速度成分について解析することで、反力を算出するものであることが好ましい。
また、上記反力算出手段は、指と指とが接触している時間において、上記加速度センサから出力される信号に対して、低域通過型のフィルタ処理を施すことにより、反力の時間経過を推定することにより、指の動作における反力を算出するものであることが好ましい。
また、上記低域通過型のフィルタ処理は、数Hz〜数十Hzの範囲の遮断周波数で行われることが好ましい。
また、上記振幅算出手段は、位置波形において、指と指とが接触する点のうち、隣り合う2点を結んだ直線から一番距離が遠くなる点の位置を指の動作の振幅として算出することが好ましい。
また、上記接触時刻検出手段は、上記加速度波形に対して、高域通過型のフィルタ処理を施すとともに、絶対値化を行って、指と指とが接触する時刻を検出することが好ましい。
また、上記解析手段は、さらに、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する位置波形作成手段を備えており、上記接触時刻検出手段は、加速度波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することができない場合、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することが好ましい。
また、上記接触時刻検出手段は、加速度波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することができない場合、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することが好ましい。
さらに、上記動作解析装置は、上記加速度センサが装着される指に着脱可能に装着されるタッチセンサを備えており、上記加速度センサは、複数の指の背面側に装着されているとともに、上記タッチセンサは、加速度センサが装着された複数の指における先端部の腹部側に装着されるものであることが好ましい。
また、上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する動作の間隔を算出するインターバル算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻および上記加速度センサから出力される信号に基づき指の動作の反力を算出する反力算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて位置波形を作成する位置波形作成手段と、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形および上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指の動作の振幅を算出する振幅算出手段と、を備えていることが好ましい。
また、上記被験者の手の複数の指とは、母指および示指であることが好ましい。
また、上記被験者の手の指の動作とは、フィンガータッピング動作であることが好ましい。なお、このときのフィンガータッピング動作は、できるだけ指の動作を速く、かつ、できるだけ指の振幅動作を大きくすることが好ましい。
また、上記加速度センサは、互いに直交する3軸上の加速度を検出する単一の加速度センサであり、上記解析手段は、各軸に対応して出力される上記加速度センサの各信号に基づいてデータを算出するものであることが好ましい。
また、本発明に係る判定方法は、上記の課題を解決するために、上記いずれかの動作解析装置を用いて、運動障害を伴う疾患の発症、疾患の重症度、薬効評価、および外科的治療効果のうち、いずれかを判定することを特徴としている。
また、上記疾患は、パーキンソン病であることが好ましい。
また、本発明に係るスクリーニング方法は、上記の課題を解決するために、上記いずれかの動作解析装置を用いて、運動障害を伴う疾患に対して治療効果のある物質をスクリーニングすることを特徴としている。
また、上記疾患は、パーキンソン病であることが好ましい。
なお、上記解析装置は、コンピュータによって実現してもよい。この場合には、コンピュータを上記各手段として動作させることにより上記解析装置をコンピュータにて実現させる制御プログラム、およびその制御プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体も、本発明の範疇に入る。
以上のように、本発明に係る動作解析装置によれば、例えば、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の主要症状のうち、協調運動障害、振戦、寡動・無動、リズム形成障害などを定量的に評価することが可能となるという効果を奏する。すなわち、従来、医師が診察室で主観的かつ定性的に行ってきた神経学的所見を定量化でき、経時的変化の記録が可能となる。これは、最近注目を集めている、Ubiquitous Medicineを実践するために不可欠となる客観的な臨床症候の評価を行うことにつながる。
また、本発明に係る動作解析装置によれば、従来のフィンガータッピング試験装置では測定し得なかった指と指とが接触する際の反力にあたる成分の解析が可能となるという効果を奏する。この反力の大きさを解析できることにより、従来のフィンガータッピング検査で解析されていた協調運動障害や寡動・無動などの項目以外にもパーキンソン病の運動障害を示す評価項目が新たに解析可能になり、臨床医学的に非常に意義がある。
これにより、これまで評価されてこなかった反力とパーキンソン病の症状との関連性が明らかになり、新たな臨床評価項目が提起できる可能性もある。さらには、力の高次機能制御の解明につながることも期待できる。
また、本発明に係る動作解析装置によれば、加速度センサを用いているため、実験・診断・計測に伴う被験者(患者)への刺激や拘束などの負担を非常に小さくする非侵襲的なものであるという利点がある。加えて、加速度センサ自体は安価であるため、コストパフォーマンスに優れるという利点、装置自体が簡易であり携帯性や測定時の装着性が良いという利点がある。
さらに、この定量化されたデータに基づき、運動障害を伴う疾患の症状の判定を行うことが可能である。例えば、パーキンソン病の重症度判定、薬効判定、または外科的治療効果判定を行うことができるという効果を奏する。例えば、EBM(Evidenced Based Medicine)に基づいた投薬および外科的治療効果などの判定を行うことができる。
また、本発明に係る動作解析装置を用いて、運動障害を伴う疾患(例えば、パーキンソン病などの神経疾患)に対して、実際に(in vivoで)治療効果のある物質や薬剤を効率的に探索することができるという効果を奏する。
本発明の実施の一形態について図1〜図20に基づいて説明すると以下の通りである。なお、本発明はこれに限られるものではないことはいうまでもない。
〔1〕動作解析装置
本発明に係る動作解析装置は、被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えている装置であればよく、その他の具体的な構成は、特に限定されるものではない。
例えば、図1に示すように、本実施の形態に係る動作解析装置1は、加速度センサ2および上記解析手段として機能する解析装置3の他に、加速度センサ2から出力される信号を増幅するための増幅器4、および電源5などを備えている。本実施の形態に係る動作解析装置によれば、フィンガータッピング(指タップ)動作を解析することができる。この「フィンガータッピング動作」とは、被験者の同一の手における母指(親指)と示指(人差し指)とを接触させる動作と離す動作とを繰り返す動作(母指と示指との対立運動)のことである。なお、動作解析装置1は、加速度センサ2・2、解析装置3を備えていればよく、増幅器4や電源5は、必ずしも必要ではない。
以下、動作解析装置1の構成要素について順に説明するが、特に、本願発明の特徴的な部分である加速度センサ、解析装置について詳細に順に説明する。
〔1−1〕加速度センサ2
ここで、加速度センサ2は、被験者の手における複数の指に装着するため、2個以上必要である。また、加速度センサ2は、加速度を検出することができるものであれば物性型センサでもよいし、また弾性型センサであってもよい。特に、互いに直交する3軸上の加速度を検出することができる3軸加速度センサであることが好ましい。これにより有効なデータを確実に得ることができる。3軸加速度センサとしては、例えば、MicroStone社製のMA3−20Abなどを挙げることができるが、これに限定されるものではない。なお、本実施の形態では、2つの3軸加速度センサを加速度センサ2として用いている。
加速度センサ2は、図2に示すように、被験者の手の母指と示指とにそれぞれ1つずつ着脱可能に装着される。加速度センサ2・2のうち、一方の加速度センサ2には、母指装着用の取付部2aを備えており、また、他方の加速度センサ2には、示指装着用の取付部2bを備えている。なお、母指装着用の取付部2aと示指装着用の取付部2bとは、共通する部材であってもよい。また、加速度センサ2の取付部の具体的な構成は特に限定されず、例えば、図2に示すように、バンドを用いて被験者の指に装着させることができる。また、加速度センサ2は、指の第1関節における背面側、すなわち手の甲側(爪がある面側)に装着される。上述のように、加速度センサ2は、3軸加速度センサであるため、図2に示すように、互いに直交するX軸、Y軸、Z軸上の加速度を検出することができる。この加速度センサ2の検出原理(一例)について図3を用いて簡単に説明する。
図3(a)(b)に示すように、加速度センサ2は、圧電セラミック21、支持台22、金属板23、重り24を備えている。加速度センサ2は、1つの圧電セラミック21により加えられた加速度をX、Y、Z軸の3方向の加速度成分として出力する。例えば、加速度センサ2に対してZ方向の加速度が加わった場合、図3(a)に示すように、圧電セラミック21が変形する。このときの応力Fzは加速度に比例し、応力Fzに応じた電圧が圧電セラミック21に発生する。一方、加速度センサ2に対してXまたはY方向の加速度が加わった場合、図3(b)に示すように、圧電セラミック21が変形する。このときの応力Fxは加速度に比例し、応力Fxに応じた電圧が圧電セラミック21に発生することになる。なお、加速度センサ2がアナログ出力する場合は、例えば、図1における増幅器4と解析装置3との間にA/D(アナログ/デジタル)変換器を備えていてもよい。
〔1−2〕解析装置3
また、動作解析装置1は、解析装置3を備えている。解析装置3は、加速度センサ2から出力される時系列的な信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作を解析する解析手段として機能するものである。この解析装置3の一例について、以下、図4に基づいて詳細に説明する。
図4は、加速度センサ2・2、解析装置3、出力装置40、情報蓄積装置41の一構成例を示す機能ブロック図である。なお、理解しやすくするために、本発明の特徴的な部分ではない電源5や増幅器4は省いて記載する。同図に示すように、解析装置3は、加速度波形作成部31、接触時刻検出部32、位置波形作成部33、反力算出部34、インターバル算出部35、振幅算出部36を備えている。なお、加速度センサ2・2は、上述したように被験者の手の母指と示指に装着されている。
加速度波形作成部31は、加速度センサ2・2から出力される信号に基づいて加速度波形を作成する加速度波形作成手段として機能するものである。ここでいう「加速度波形」とは、縦軸に加速度、横軸に時間(秒)を示し、加速度の経時的な変化を表す図形のことである。なお、2つの3軸加速度センサを用いているため、2つの加速度センサにおけるX軸、Y軸、Z軸方向の加速度信号に基づき、それぞれの加速度波形を作成する。すなわち、解析装置3は、各軸に対応して出力される加速度センサ2・2の各信号に基づいてデータを算出するものであるといえる。なお、加速度波形作成部31は、実際に加速度センサから得られた信号を結んで波形を作成するだけでなく、例えば、加速度センサの出力信号の数値にのみ基づいて、所定の演算処理を行うことも可能である。この場合、加速度波形作成部31は、仮想の波形を作成することになる。すなわち、実際に波形を作成しなくても、仮想的に波形を作成し、実際は加速度センサの出力情報にのみ基づいて所定の演算処理を行う加速度波形作成部31も本発明に含まれる。
接触時刻検出部32は、加速度波形作成部31によって作成された加速度波形に基づいて、母指と示指とが接触する時刻を検出する(接触する瞬間を経時的に検出する)接触時刻検出手段として機能するものである。つまり、接触時刻検出部32は、フィンガータッピング動作において、母指と示指とが接触する時刻(以下、フィンガーコンタクトポイント(Finger Contact Point)と称する場合もある)を検出することができるものである。
接触時刻検出部32が、接触時刻を検出する手順の一例について図7を用いて説明する。図7は、接触時刻検出部32が、フィンガーコンタクトポイントを検出する手順を示すフローチャートである。接触時刻検出部32が、フィンガーコンタクトポイントを検出する手順は、パターンI(図7中、破線で囲むI領域)、パターンII(図7中、破線で囲むII領域)とがあるが、まずパターンIについて説明する。
フィンガーコンタクトポイントの解析には、示指に装着した加速度センサ2におけるZ軸成分の信号のみを用いて行う。示指に装着した加速度センサ2のZ軸における時刻iでの加速度を、
速度を、
位置を、z(i)とする。ただし、i=1,2,・・・,Nであり、Nはデータ長である。サンプリング周波数をFsとする。サンプリング周期TをT=1/Fsとする。なお、本実施の形態では、T=10−4秒、N=6・10である。j番目のフィンガーコンタクトポイントをP、フィンガーコンタクトインターバル(間隔)をDとする。
まず、接触時刻検出部32は、図7に示すステップ1(以下、ステップを単にSと称する)において、加速度波形作成部31によって作成された加速度波形に対して、(High Pass Filter;ハイパスフィルタ、カットオフ周波数100Hz)を適用し、周波数の低いスウィングフェーズ(フィンガータッピング動作において、フィンガーコンタクト以外の部分)を除去する。
次いで、接触時刻検出部32は、S2において、下記数式(1)に示すように、加速度の絶対値を算出する。
次に、接触時刻検出部32は、S3において、最大振幅の1/2〜1/5を閾値とし(ただし、最大振幅については最大振幅の絶対値に応じて前後情報から決定する。)、フィンガーコンタクトポイントを検出する。なお、より好適には、最大振幅の1/4とすることが好ましい。具体的には、下記数式(2):
を満たす時刻iをj番目のフィンガーコンタクトポイントとして、下記数式(3)として記録する。
=i ・・・(3)
続いて、S4において、インターバル検出部35は、接触時刻検出部32が検出したフィンガーコンタクトポイントに基づいて、フィンガーコンタクトインターバルDを下記数式(4)によって算出する。
=Pj+1−P ・・・(4)
次に、S5において、インターバル検出部35は、フィンガーコンタクトインターバルDを接触時刻検出部32に出力する。そして、接触時刻検出部32が、フィンガーコンタクトインターバルDが最小値の2倍以上であると判断した場合(Y)、S7に移行する。一方、接触時刻検出部32が、フィンガーコンタクトインターバルDが最小値の2倍以上ではないと判断した場合(N)、そのまま処理を終了する。
S7では、接触時刻検出部32が、極小をフィンガーコンタクトポイントとして検出し、処理を終了する。なお、加速度波形においてパルスが現れている箇所がフィンガーコンタクトポイントである。
ところで、図7のS1〜S4に示すパターンIの手順では、加速度が小さいフィンガーコンタクト動作については、フィンガーコンタクトポイントを検出することができない。このため、フィンガーコンタクトインターバルが大きくなる。そこで、フィンガーコンタクトインターバルが大きな区間について、位置波形を用いて、フィンガーコンタクトポイントを再度検出することが好ましい。すなわち、接触時刻検出部32は、加速度波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することができない場合、位置波形作成部33によって作成された位置波形に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する。以下、フィンガーコンタクトポイントを検出するパターンIIの手順について説明する。
まず、S6において、接触時刻検出部32は、後述する位置波形作成部33によって作成された位置波形を下記数式(5)に示すように、低域微分フィルタで微分する。
次いで、S7において、フィンガーコンタクトポイントを検出する。具体的には、接触時刻検出部32は、インターバル算出部35によって算出されたコンタクトポイントのインターバルが下記数式(6):
となるフィンガーコンタクトインターバルについて、極小を探す。より詳細には、接触時刻検出部32は、下記数式(7):
を満たす時刻iをフィンガーコンタクトポイントとして追加する。
このパターンIIの手順によって、パターンIの処理では検出できなかったフィンガーポイントコンタクトを検出することができる。したがって、以上のパターンI・IIの手順によって、加速度波形に基づいて、確実かつ効率的にフィンガーコンタクトポイントを算出することができる。
なお、図7に示すように、パターンIとパターンIIとの処理を並行処理しても良いし、また、図21に示すように、パターンIを行った後に、S5において、接触時刻検出部32が、フィンガーコンタクトインターバルDが最小値の2倍以上であると判断した場合(Y)、S7に移行し、パターンIIを行い、位置波形に基づきフィンガーコンタクトインターバルを算出する処理を行うこともできる。これらの処理は、適宜変更、設定可能であり、限定されるものではない。
また、位置波形作成部33は、加速度波形作成部31によって作成された加速度波形に基づいて、位置波形を作成する位置波形作成手段として機能するものである。ここでいう「位置波形」とは、縦軸に位置、横軸に時間(秒)を示し、動作する指の位置の経時的な変化を示す図形のことである。位置波形作成部33が位置波形を作成する方法としては、例えば、加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する方法を挙げることができる。より具体的には、以下の(i)〜(iv)の方法により求めることができる。なお、ここでは示指に装着した加速度センサ2におけるZ軸成分の信号に基づく加速度波形のみを用いて位置波形を作成した。
(i)下記数式(8)に示すように、加速度を台形則により不定積分し速度を求める。
(ii)速度にHPF(カットオフ周波数0.8Hz)を適用する。
(iii)同様にして速度を積分する。
(iv)指と指との接触時の位置成分を0(ゼロ)に補正する。
反力算出部34は、接触時刻検出部32によって検出された指と指との接触する時刻と、加速度センサ2・2から出力される信号とに基づき指の動作の反力を算出する反力算出手段として機能するものである。反力算出部34は、例えば、接触時刻検出部32によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指との接触の継続時間(指と指とが接触している時間)を算出し、この指と指とが接触している時間の加速度成分について解析することで、反力に相当する成分を解析することができる。より詳細には、指と指とが接触する時刻内において、上記加速度センサから出力される信号に対して、低域通過型のフィルタ処理を施すことにより、反力の時間経過を推定することにより、指の動作における反力を算出する反力算出手段として機能する。上記低域通過型のフィルタ処理は、数Hz〜数十Hzの範囲の遮断周波数で行われることが好ましい。特に、数Hz〜数十Hzの範囲の遮断周波数で行われることがより好ましい。なお、この場合は、後述するように、タッチセンサと加速度センサとを併用することが好ましい。この場合、タッチセンサにより指と指との接触の継続時間を簡易に算出することができる。
ここでいう「反力」とは、指(母指)と指(示指)とが接触した際に発生する作用・反作用の力のうち、特に示指に加わる反作用の力をいい、指と指とが接触した際に加速度成分として検出されるものである。反力算出部34によって算出された反力は、例えば、フィンガータッピング動作における、パーキンソン病などの運動障害を伴う疾患の新たな評価項目として利用可能であり、臨床医学的に利用価値が高い。なお、ここでは示指に装着した加速度センサ2におけるZ軸成分の信号に基づいてフィンガータッピング動作における反力を算出した。
インターバル算出部35は、接触時刻検出部32によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔(以下、フィンガーコンタクトポイントのインターバル、または単にフィンガーコンタクトインターバル(Finger Contact Interval)と称する場合もある)を算出するインターバル算出手段として機能するものである。インターバル算出部35によって算出された、指と指とが接触する時刻の間隔、すなわちフィンガーコンタクトポイントのインターバルは、フィンガータッピング動作におけるリズム不整を示すものである。
また、インターバル算出部35における、フィンガーコンタクトインターバルを算出する手順の一例について説明する。インターバル算出部35では、接触時刻検出部32において検出されたフィンガーコンタクトポイントに基づいて、フィンガーコンタクトインターバルを算出する。具体的には、上記数式(4)によって算出する。
次いで、インターバル算出部35は、フィンガーコンタクトインターバルの平均値を下記数式(9)により求める。
次に、インターバル算出部35は、フィンガーコンタクトインターバルの標準偏差sを下記数式(10)により求める。
このフィンガーコンタクトインターバルの標準偏差sをリズム不整の特徴量として利用することができる。すなわち、インターバル算出部35は、接触時刻検出部32によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔の標準偏差を算出し、これをリズム不整の特徴量として出力するものであるといえる。上記リズム不整の特徴量は、例えば、フィンガータッピング動作における、パーキンソン病などの運動障害を伴う疾患の臨床評価項目として利用可能であり、臨床医学的に利用価値が高い。なお、ここでは示指に装着した加速度センサ2におけるZ軸成分の信号に基づいてフィンガーコンタクトインターバルを算出した。
振幅算出部36は、位置波形作成部33によって作成された位置波形と、接触時刻検出部32によって検出された指と指との接触する時刻とに基づき、指の動作の振幅を算出する振幅算出手段として機能するものである。ここで、「指の動作の振幅」とは、位置波形において、指と指とが接触する点(フィンガーコンタクトポイント)のうち、隣り合う2点を結んだ直線から一番距離が遠くなる点に相当する最大振幅(Max Amplitude)をいう(図8参照)。振幅算出部36によって算出された振幅は、フィンガータッピング動作における振幅を示すものである。
振幅算出部36が最大振幅を算出する手順の一例について説明する。振幅算出部36は、位置波形において、隣り合うフィンガーコンタクトポイントを結んだ直線、すなわち、Z(P)とZ(Pj+1)とを結んだ直線をf(i)とすると、最大振幅Aは、下記数式(11)のように求まる。
最大振幅の平均値は、下記数式(12)により求まる。
上記数式(12)で求まる最大振幅の平均値は、フィンガータッピング動作における指の動作の振幅の特徴量と考えることができる。この振幅の特徴量は、例えば、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の臨床評価項目として利用可能であり、臨床医学的に非常に有用である。なお、ここでは示指に装着した加速度センサ2におけるZ軸成分の信号に基づいてフィンガータッピング動作における振幅を算出した。
次に、解析装置3がフィンガーコンタクトポイントのインターバル、フィンガータッピングにおける指の動作の振幅、および反力を算出する際における、各解析装置3内の処理の流れについて、図4の機能ブロック図および図9(a)〜(c)のフローチャートに基づいて説明する。
まず、解析装置3がフィンガーコンタクトポイントのインターバルを算出する場合について、図4の機能ブロック図および図9(a)のフローチャートに従い説明する。
S1において、被験者がフィンガータッピング動作を行うと、被験者の母指と示指とに装着された加速度センサ2・2から信号が、解析装置3の加速度波形作成部31に対して出力される。
次に、S2において、加速度波形作成部31が加速度センサ2・2から出力された信号に基づき、加速度波形を作成する。
次いで、S3において、加速度波形作成部31にて作成された加速度波形の情報が接触時刻検出部32に対して出力されると、接触時刻検出部32は、上述した手順により加速度波形、位置波形、インターバル情報に基づいて、接触時刻を検出する。なお、この際には、位置波形は位置波形作成部33から、またインターバル情報はインターバル算出部35から得ることになる。必要に応じて、位置波形作成部33にて作成された位置波形に基づいて接触時刻が検出される。
続いて、S4において、接触時刻検出部32にて検出された接触時刻の情報がインターバル算出部35に対して出力されると、インターバル算出部35は、上述した手順によりフィンガーコンタクトポイントのインターバルを算出する。
最後に、S5において、インターバル算出部35は、算出したインターバル情報をリズム不整の特徴量として出力装置40または情報蓄積装置41に対して出力する。
また、解析装置3がフィンガータッピングにおける指の動作の振幅を算出する場合について、図4の機能ブロック図および図9(b)のフローチャートに従い説明する。
まず、S1において、加速度センサ2・2から信号が、解析装置3の加速度波形作成部31に対して出力される。
次に、S2において、加速度波形作成部31が加速度センサ2・2から出力された信号に基づき、加速度波形を作成する。
次いで、S3において、加速度波形作成部31にて作成された加速度波形の情報が位置波形作成部33に対して出力されると、位置波形作成部33は、上述した手順により加速度波形に基づいて、位置波形を作成する。
続いて、S4において、位置波形作成部33にて作成された位置波形の情報が振幅算出部36に対して出力される。また、接触時刻検出部32において検出されたフィンガーポイントについての情報も振幅算出部36に対して出力される。そして、振幅算出部36は、上述した手順により、位置波形およびフィンガーポイントの情報に基づき、フィンガータッピングにおける指の動作の振幅を算出する。
最後に、S5において、振幅算出部36は、算出したフィンガータッピングにおける指の動作の振幅情報を(振幅の特徴量として)出力装置40または情報蓄積装置41に対して出力する。
また、解析装置3がフィンガータッピングにおける指の動作の反力を算出する場合について、図4の機能ブロック図および図9(c)のフローチャートに従い説明する。
まず、S1において、加速度センサ2・2から信号が、解析装置3の加速度波形作成部31に対して出力される。なお、加速度センサ2・2から出力される信号は、反力算出部34に対しても出力される。
次に、S2において、加速度波形作成部31が加速度センサ2・2から出力された信号に基づき、加速度波形を作成する。
次いで、S3において、加速度波形作成部31にて作成された加速度波形の情報が接触時刻検出部32に対して出力されると、接触時刻検出部32は、上述した手順により加速度波形に基づいて、接触時刻を検出する。なお、この際には、必要に応じて、位置波形作成部33にて作成された位置波形に基づいて接触時刻が検出される。
続いて、S4において、接触時刻検出部32にて検出された接触時刻の情報が反力算出部34に対して出力されると、反力算出部34は、上述した手順により、加速度センサ2・2から出力された信号および接触時刻の情報に基づき、フィンガータッピングにおける指の動作の反力を算出する。
最後に、S5において、反力算出部34は、算出したフィンガータッピングにおける指の動作の反力情報を(反力の特徴量として)出力装置40または情報蓄積装置41に対して出力する。
〔1−3〕タッチセンサ6および解析装置3’
また、動作解析装置は、さらにタッチセンサを備えていることが好ましい。以下に、タッチセンサ6を備える動作解析装置1’について、図5に基づいて説明する。
図5に示すように、動作解析装置1’は、2つの加速度センサ2・2、2つのタッチセンサ6・6、解析装置3’、出力装置40、情報蓄積装置41を備えている。解析装置3’は、加速度波形作成部31、接触時刻検出部32、位置波形作成部33、反力算出部34、インターバル算出部35、振幅算出部36を備えている。上記〔1−2〕欄での説明と同様の構成については、その説明を省略し、異なる部分のみについて以下に説明する。
タッチセンサ6は、接触を検知するものであればよく、従来公知のタッチセンサを用いることができ、特に限定されるものではない。タッチセンサ6は、図10に示すように加速度センサ2・2が装着された母指および示指に着脱可能に装着される。より詳細には、加速度センサ2・2が装着された母指および示指において、指先端部の腹部側、つまり、指の第1関節であって、指紋が形成されている面側(爪が形成されている面の裏面側)に装着される。すなわち、動作解析装置1’は、2つのタッチセンサ6を備えることになる。なお、母指または示指のいずれか1つにタッチセンサを備える構成であってもよい。この場合は母指と示指との接触をこの1つのタッチセンサにて検知することになる。
解析装置3’における接触時刻検出部32は、タッチセンサ6・6から出力される信号に基づいて、フィンガータッピング動作における指と指とが接触する時刻を検出することになる。すなわち、接触時刻検出部32は、加速度波形や位置波形、インターバル情報に基づいて、情報処理により接触時刻を求めるのではなく、単に、タッチセンサ6・6が接触したか否かという、タッチセンサ6・6の出力信号に基づいて、簡易に接触時刻を求めることができる。なお、かかる処理以外の解析装置3’における処理は、上記〔1−2〕欄と同様に行われる。
上記〔1−2〕欄で説明したように、加速度センサ2・2を用いてフィンガータッピング動作において、指と指とが接触する瞬間を検出することができるが、これはある程度の加速度が検出される場合に限られる。すなわち、例えば、非常にゆっくりしたフィンガータッピング動作では、加速度が低すぎ、指と指との接触を加速度センサにより検出することができない。そこで、非常に動作が遅い場合、指と指との接触を検出するために、タッチセンサ6が必要となる。また、タッチセンサ6によれば、指と指との接触する瞬間(時刻)についても簡便に検出することができるという利点もある。
したがって、タッチセンサ6・6を備えることにより、動作解析装置1’は、非常に遅いフィンガータッピング動作において、指と指との接触を確実に検知することができるとともに、さらに、指と指とが接触する時刻を簡易に検出することができる。
〔1−4〕解析装置3”
また、タッチセンサを備える動作解析装置であっても、加速度センサおよびタッチセンサの出力信号の両方に基づいて、フィンガータッピング動作における指と指との接触時刻を検出することも可能である。以下、かかる動作解析装置1”について図6に基づいて説明する。
図6に示すように、動作解析装置1”は、2つの加速度センサ2・2、2つのタッチセンサ6・6、解析装置3”、出力装置40、情報蓄積装置41を備えている。解析装置3”は、加速度波形作成部31、接触時刻検出部32、位置波形作成部33、反力算出部34、インターバル算出部35、振幅算出部36を備えている。上記〔1−2〕、〔1−3〕欄での説明と同様の構成については、その説明を省略し、異なる部分のみについて以下に説明する。
解析装置3”における接触時刻検出部32は、上記〔1−2〕欄で説明した解析装置3における接触時刻検出部32と、上記〔1−3〕欄で説明した解析装置3’における接触時刻検出部32との両方の機能を有するものである。すなわち、解析装置3”における接触時刻検出部32は、通常のタッピング動作の場合、加速度波形、位置波形、およびインターバル情報に基づいて、指と指との接触時刻を検出する。その一方、非常に遅いタッピング動作の場合、タッチセンサ6・6から出力される信号に基づいて、指と指との接触時刻を検出することができる。また、通常のタッピング動作の場合および非常に遅いタッピング動作の場合の両方の場合で、タッチセンサ6・6から出力される信号に基づいて、指と指との接触時刻を検出することも可能である。この場合は、複雑な計算処理することなく、タッチセンサの出力信号に基づいて、簡易に接触時刻を算出することができる。なお、これら機能の切り換えは、適宜行うことができることはいうまでもない。
このような解析装置3”を備える動作解析装置1”によれば、種々の動作(比較的速い動作、遅い動作など)を行う被験者に対して利用可能であり、汎用性が高くなるという利点がある。
〔1−5〕出力装置および情報蓄積装置
出力装置40は、解析装置3(解析装置3’、解析装置3”、以下解析装置3等と称する)が上述した処理を行うことによって得られる、被験者のフィンガータッピング動作の解析結果を外部に出力するためのものである。さらに、出力装置40は、加速度波形作成部31によって作成された加速度波形や、位置波形作成部33によって作成された位置波形、または接触時刻検出部32によって検出された接触時刻の検出結果などを含む、上記解析装置3等の動作に関わる情報や測定途中結果などの各種情報を表示することもできる。具体的には、公知のCRTディスプレイや、液晶ディスプレイ等といった各種表示装置が好適に用いられるが特に限定されるものではない。
また、出力装置40には、印刷手段が設けられていてもよい。上記印刷手段は、出力装置40で表示可能な画像情報をPPC用紙等の記録材に記録(印刷・画像形成)する。具体的には、公知のインクジェットプリンタやレーザープリンタ等の画像形成装置が好適に用いられるが特に限定されるものではない。なお、出力装置40としては、上記印刷手段等に限定されるものではなく、その他の出力手段を備えていてもよい。
また、情報蓄積装置41は、解析装置3等が上述した処理を行うことによって得られる、被験者のフィンガータッピング動作の解析結果を蓄積し、必要に応じて検索、検出することができるものである。さらに、情報蓄積装置41は、加速度波形作成部31によって作成された加速度波形や、位置波形作成部33によって作成された位置波形、または接触時刻検出部32によって検出された接触時刻の検出結果などを含む、上記解析装置3等の動作に関わる情報や測定途中結果などの各種情報を蓄積してもよい。
すなわち、情報蓄積装置41は、解析装置3等によって定量化されたデータを蓄積・管理するデータベースとして機能するものである。このようにデータをデータベース化することで、治験をはじめとする治療効果判定の正確化、簡便化、画一化した診療補助技術の実現、医学教育への利用などを図ることができる。また、このデータベースによって、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の症状の経時的変化を容易かつ量的に把握できるようになるという効果もある。なお、情報蓄積装置41は、データベースとして利用可能な従来公知の手段を用いることができ、特に限定されるものではない。例えば、パーソナルコンピューター(PC)やサーバーなどの演算装置を好適に利用することができる。
さらに、本実施の形態にかかる動作解析装置1(動作解析装置1’、動作解析装置1”以下、動作解析装置1等と称する)は、例えば、入力装置、記憶装置を備えているものであってもよい。
上記入力装置は、解析装置3等や情報蓄積装置41などの動作、操作に関わる情報を入力可能とするものであれば特に限定されるものではなく、キーボードやタブレット、あるいはスキャナー等従来公知の入力手段を好適に用いることができる。入力装置により、例えば、加速度波形のデータ、や位置波形のデータなどを解析装置3等に対して入力することによって、より簡便に、フィンガータッピング動作を解析することもできる。
上記記憶装置は、解析装置3等や情報蓄積装置41で利用される各種情報(データ、動作情報、制御情報、算出結果、その他情報等)を記憶するものである。具体的には、例えば、RAMやROM等の半導体メモリ、フロッピー(登録商標)ディスクやハードディスク等の磁気ディスク、CD−ROM/MO/MD/DVD等の光ディスクのディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系等、従来公知の各種記憶手段を好適に用いることができる。
また、上記記憶装置は、解析装置3等や情報蓄積装置41と一体化されていて一つの装置になっていてもよいが、別体となっている外部記憶装置となっていてもよく、さらには、一体化された記憶装置と外部記憶装置とが両方とも備えられている構成であってもよい。例えば、一体化した記憶装置としては、内蔵型のハードディスクや装置に組み込まれたフロッピー(登録商標)ディスクドライブ、CD−ROMドライブ、DVD−ROMドライブ等が挙げられ、外部記憶装置としては、外付けハードディスクや外付け型の上記各種ディスクドライブ等が挙げられる。
また、上記〔1−2〕〜〔1−4〕欄において、フィンガーコンタクトポイントのインターバル、フィンガータッピングにおける指の動作の振幅、および反力を算出する解析装置を備える動作解析装置について説明したが、本発明に係る動作解析装置はこれらに限られるものではない。すなわち、例えば、フィンガーコンタクトポイントのインターバル、フィンガータッピングにおける指の動作の振幅、および反力のうち、いずれか1つの要素のみを算出する解析装置を備えた動作解析装置も本発明に含まれる。さらに、フィンガーコンタクトポイントのインターバル、フィンガータッピングにおける指の動作の振幅、および反力のうち、いずれか2つの要素の組み合わせを算出する解析装置を備えた動作解析装置も本発明に含まれる。
また、本実施の形態では、加速度センサ2・2またはタッチセンサ6・6と、解析装置3等とが有線により接続されている動作解析装置について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、加速度センサ2・2またはタッチセンサ6・6と、解析装置3等との間に線がなく、無線や赤外線などの手段により、加速度センサ2・2またはタッチセンサ6・6と、解析装置3等との間で情報のやり取りを行う動作解析装置も本発明に含まれる。かかる場合、例えば、加速度センサ2・2またはタッチセンサ6・6にデータ送信機を、解析装置3等にデータ受信機を備えることが好ましい。この場合は、被験者が有線を気にすることなくフィンガータッピング動作を行うことができ、装着性、動作性、携帯性が向上し、よりユーザーフレンドリーな装置となるという利点がある。
さらに、本実施の形態に係る動作解析装置1等は、通信装置を備えることにより、インターネットを含む通信ネットワークを介して各種情報を入出力できるようになっていてもよい。この通信装置は、通信ネットワークと接続して各種情報の送受信が可能になっている。例えば、同一構内にある動作解析装置1等、PC、並びにサーバーが通信回線に接続されてバス型のLAN(ローカルエリアネットワーク)を構成しており、さらにこのLANがインターネットを介して、他地域にあるPCと接続されていてもよい。
上記通信装置の具体的な構成については、特に限定されるものではなく、公知のLANカード、LANボード、LANアダプタや、モデム等を好適に用いることができる。
また、上記PCについては、モデム等の通信手段を備えた公知のパーソナルコンピューターを好適に用いることができ、デスクトップ型やノート型等に限定されるものではない。なお、PCは、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の表示部とキーボードやマウス等の入力部を備えた基本構成となっているものとする。また、上記PCには、一般的なパーソナルコンピューターに外付けできるハードウウェア(例えばスキャナー等の各種入力手段やプリンタ等の各種出力手段)が備えられていればよい。
上記サーバーの具体的構成も特に限定されるものではなく、LANを構成するクライアントであるPC、動作解析装置1等に対してサービスを提供できるコンピューターなどの演算装置であればよい。さらには、このサーバーは、データベースサーバーやファイルサーバーを兼ねていてもよい。
上記通信回線の具体的構成も特に限定されるものではなく、従来公知の一般的な通信回線を用いることができる。また、この通信回線を用いて構築されるLANの型式もバス型に限定されるものではなく、スター型やリング型等、従来公知の型式であればよい。
さらに、上記LANには、共用のプリンタ等、他の端末が含まれていてもよい。加えて図示しないが、上記LANを含む通信ネットワークには、通信可能な携帯型の各種端末等が含まれていてもよい。
上記構成のネットワークでは、例えば、動作解析装置1等で、被験者のフィンガータッピング動作の解析を行った後、その解析結果を単に動作解析装置1等内(すなわち出力装置40等)で出力するだけでなく、LANを介して他のPC等に送信することもできる。PCでは、動作解析装置1等から得られた結果を、表示部で表示したりプリンタで印刷したりすることができ、さらには入力部からの入力によって上記の測定結果を加工することもできる。つまり、上記通信装置は、通信手段としてだけでなく、動作解析装置1等に対して遠隔から情報を入力する入力手段としても機能することになる。
また、特に、動作解析装置1等のうち、解析装置3等の所在する場所から離れた遠隔地において、加速度センサ2・2またはタッチセンサ6・6を用いて、被験者のフィンガータッピング動作についての加速度センサの出力信号データまたはタッチセンサの出力信号データを得た後、PCを用いネットワーク(インターネット)を介して、遠隔地に存在する解析装置3等に対して当該加速度センサの出力信号データまたはタッチセンサの出力信号データを送信したり、あるいはその後さらに解析装置3等の解析結果を受信したりする場合には、遠隔地に存在する任意の被験者・顧客に対してフィンガータッピング動作の解析サービスを提供することが可能となる。
また、上記PCが、LANを介して動作解析装置1等とつながっている場合には、例えば医療機関、研究施設等に動作解析装置1等が1つあれば、他の医者、研究者等のスタッフはPC等の情報端末を介して動作解析装置1等を共用することができる。それゆえ、本発明をより効率的に実施することができる。
さらに、上記サーバーがデータベースサーバーやファイルサーバーを兼ねている場合には、通信ネットワークを介して行われたフィンガータッピング動作の解析結果を、通信ネットワークを介してサーバーに蓄積していくことができる。その結果、情報の共有化・データベース化が進み、解析結果をより一層有効利用することが可能となる。
加えて、本発明では、動作解析装置1等のうち、解析装置3等における情報処理を、コンピューター上でプログラムにより実施することが可能となっているが、このプログラムを記録する記録媒体には、通信ネットワークからダウンロードするように流動的にプログラムを担持する媒体も含まれる。例えば、サーバーの記録手段に解析装置3等における情報処理のプログラムが記録されていれば、動作解析装置1等は、サーバーから適宜、解析装置3等における情報処理のプログラムをダウンロードして使用するようになっていてもよい。ただし、動作解析装置1等が通信ネットワークからプログラムをダウンロードする場合には、そのダウンロード用のプログラムは、予め解析装置3等の本体に格納しておくか、別の記録媒体からインストールされるようになっている。
さらに、PCのように、通信ネットワークを介してサーバーに接続されている場合には、サーバーから解析装置3等における情報処理のプログラムをダウンロードすることで、PCそのものを解析装置3等、動作解析装置1等として用いることができる。
したがって、本実施の形態にかかる解析装置3等、動作解析装置1等の各ブロック(部材、装置)は、ハードウェアロジックによって構成してもよいし、次のようにCPUを用いてソフトウェアによって実現してもよい。
すなわち、解析装置3等は、各機能を実現する制御プログラムの命令を実行するCPU(central processing unit )、上記プログラムを格納したROM(read only memory)、上記プログラムを展開するRAM(random access memory)、上記プログラムおよび各種データを格納するメモリ等の記憶装置(記録媒体)などを備えている。そして、本発明の目的は、上述した機能を実現するソフトウェアである解析装置3等の制御プログラムのプログラムコード(実行形式プログラム、中間コードプログラム、ソースプログラム)をコンピューターで読み取り可能に記録した記録媒体を、解析装置3等に供給し、そのコンピューター(またはCPUやMPU)が記録媒体に記録されているプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成可能である。
上記記録媒体としては、例えば、磁気テープやカセットテープ等のテープ系、フロッピー(登録商標)ディスク/ハードディスク等の磁気ディスクやCD−ROM/MO/MD/DVD/CD−R等の光ディスクを含むディスク系、ICカード(メモリカードを含む)/光カード等のカード系、あるいはマスクROM/EPROM/EEPROM/フラッシュROM等の半導体メモリ系などを用いることができる。
また、解析装置3等を通信ネットワークと接続可能に構成し、上記プログラムコードを、通信ネットワークを介して供給してもよい。この通信ネットワークとしては、特に限定されず、例えば、インターネット、イントラネット、エキストラネット、LAN、ISDN、VAN、CATV通信網、仮想専用網(virtual private network)、電話回線網、移動体通信網、衛星通信網等が利用可能である。また、通信ネットワークを構成する伝送媒体としては、特に限定されず、例えば、IEEE1394、USB、電力線搬送、ケーブルTV回線、電話線、ADSL回線等の有線でも、IrDAやリモコンのような赤外線、Bluetooth、802.11無線、HDR、携帯電話網、衛星回線、地上波デジタル網等の無線でも利用可能である。なお、本発明は、上記プログラムコードが電子的な伝送で具現化された搬送波あるいはデータ信号列の形態でも実現され得る。
〔2〕動作解析装置の利用
上述のように、本発明に係る動作解析装置によれば、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の症状を定量的に解析することができる。このため、上記〔1〕欄で説明した動作解析装置は、運動障害を伴う疾患の発症、疾患の重症度、薬効評価、または外科的治療効果を判定する判定方法に用いることができる。
当該判定方法は、本発明に係る動作解析装置を用いていればよく、その他の具体的な工程、機器、条件などは特に限定されるものではない。すなわち、本判定方法は、動作解析装置を用いて被験者の指の動作を解析し、その解析結果に基づいて、運動障害を伴う疾患の発症、疾患の重症度、薬効評価、または外科的治療効果を判定するものであればよい。
従来は、熟練した医師の主観的な評価といった定性的な判定手段しかなかったが、この判定方法によれば、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の重症度や治療効果などを定量的かつ簡易に判定することができる。これは、EBMの観点からも臨床医学的に非常に利用価値が高い。
また、上記動作解析装置は、運動障害を伴う疾患に対して治療効果のある物質、つまり、運動障害を伴う疾患に対する薬剤候補物質のスクリーニングに利用することができる。すなわち、上記動作解析装置を用いることにより、運動障害を伴う疾患の患者に対する治療効果を定量的に解析・評価することができるため、in vivoで確実に治療効果のある物質を探索することができる。
本スクリーニング方法は、本発明に係る動作解析装置を用いていればよく、その他の具体的な工程、機器、条件などは特に限定されるものではない。例えば、上記動作解析装置を用いて、薬剤投与前後におけるパーキンソン病患者の指の動作を解析することにより、簡易に薬剤の治療効果を評価でき、薬剤を効率的に探索することができる。また、本発明でいう「運動障害を伴う疾患」とは、神経が障害を受けることにより、運動機能が低下する神経疾患などをいい、例えば、パーキンソン病を挙げることができる。
以下添付した図面に沿って実施例を示し、本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。もちろん、本発明は以下の実施例に限定されるものではなく、細部については様々な態様が可能であることはいうまでもない。さらに、本発明は上述した実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、それぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る動作解析装置を用いて、フィンガータッピング動作を解析した。具体的には以下のように行った。
まず、動作解析装置として、図1に示すように、3軸加速度センサ(MicroStone社製、MA3−20Ab)、電源、増幅器(アンプOP491、GAIN1)、解析装置としてのPCを備えるものを用いた。なお、図示しないが、増幅器とPCとの間には、A/D変換機(12bit、サンプリング周波数10kHz)を備えている。
実験は、健常者7名と厚生労働省特定疾患神経変性疾患調査研究班パーキンソン病診断基準によりパーキンソン病と診断された患者22名に対して行った。健常者の平均年齢は25.5歳、年齢の範囲は22〜35歳、偏差は5.88であった。パーキンソン病患者の平均年齢は69.6歳、年齢の範囲は52〜84歳、偏差は8.36であった。なお、実験は、図2に示すようにして行った。
被験者は安静座位で、検査を行う側の手関節をフィンガータッピングの運動面がおおむね机上に対して平行になるように、しっかりと固定させた。図2に示すように、検査を行う側の手の母指と示指との遠位関節背側にそれぞれ3軸加速度センサを装着させた。母指と示指との対立運動、すなわちフィンガータッピング運動を60秒間、「できるだけ大きな振幅で、かつできるだけ素早く」と指示し、左右の手についてそれぞれ1回ずつ行った。また、2つの3軸加速度センサからから出力される信号に従い、加速度X、Y、Z成分をPCで記録した。
加速度センサからの出力信号に基づき、作成した加速度波形を図11に示す。図11((a)は健常者の加速度波形を示し、図11(b)は図11(a)における20〜22秒間(破線で囲む領域)を示す部分拡大図である。また、図11(c)はパーキンソン病患者の加速度波形を示し、図11(d)は図11(c)における20〜22秒間(破線で囲む領域)を示す部分拡大図である。なお、横軸は時間(s)、縦軸は加速度を示し、上から順に示指(Index)のX軸、Y軸、Z軸、母指(Thumb)のX軸、Y軸、Z軸の加速度を示している。図11(a)〜(d)に示すように、健常者とパーキンソン病患者との加速度波形は大きく異なり、特に加速度のZ軸成分が大きく異なることがわかった。
次に、示指の加速度のZ軸成分に注目し、このZ軸成分の加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成した。積分前の加速度波形を図12(a)に示し、2回積分後の位置波形を図12(b)に示す。図12(a)(b)に示すように、加速度波形のフィンガーコンタクト部分であるパルスが、位置波形での極小と一致していることがわかった。
次いで、下記表1に従い、リズム不整レベルを示す。
この表1にしたがって判断したリズム不整レベルごとに1例ずつ、フィンガーコンタクトインターバルを算出した。リズム不整レベル0を図13に、リズム不整レベル1を図14に、リズム不整レベル2を図15に、リズム不整レベル3を図16にそれぞれ示す。図13〜16の(a)はフィンガーコンタクトインターバルを時系列に表したものであり、横軸は時刻(s)、縦軸はフィンガーコンタクトインターバル(s)を示す。また、図13〜16の(b)はフィンガーコンタクトインターバルをヒストグラムで表したものであり、横軸はフィンガーコンタクトインターバル(s)、縦軸は出現確率(出現頻度)を表している。
図13〜16に示すように、リズム不整レベル0の場合は、フィンガーコンタクトインターバルのばらつきは少ないが、リズム不整レベルが上がるにつれてフィンガーコンタクトインターバルのばらつきが大きくなる傾向があり、ばらつきはリズム不整レベル3において最大となることがわかる。
次に、健常者とパーキンソン病患者とにわけて、フィンガーコンタクトインターバルの標準偏差と、指の動作における最大振幅の平均値を箱ひげ図で表現した。フィンガーコンタクトインターバルの標準偏差の箱ひげ図を図17に示し、指の動作における最大振幅の平均値の箱ひげ図を図18に示す。図中の箱は25%目のパーセンタイルと75%目のパーセンタイルとの間を表している。中央の線は50%目のパーセンタイルを表している。箱から延びたひげの下端は10%目のパーセンタイル、上端は90%目のパーセンタイルを表している。90%目以上と10%目以下のパーセンタイルは外れ値としてポイントで表されている。なお、図中、controlは健常者の値を示し、Parkinson Diseaseはパーキンソン病患者の値を示す。
図17に示すように、パーキンソン病患者は健常者に比べて、ばらつきが大きく、かつフィンガーコンタクトインターバルの標準偏差の値が大きくなる傾向がある。また、図18に示すように、パーキンソン病患者は健常者に比べて、指の動作における最大振幅が小さくなる傾向があり、かつ、ばらつきが大きいことがわかる。
次いで、図19にフィンガータッピングレベル(UPDRS)ごとにフィンガーコンタクトインターバルの標準偏差を箱ひげ図で表したものを示す。なお、フィンガータッピングレベル(UPDRS)については、下記表2に示す。
図19に示すように、レベルが上がるにつれて、フィンガーコンタクトインターバルが大きくなるとともに、ばらつきも大きくなることがわかった。
最後に、フィンガータッピング動作における加速度波形のうち、反力に相当する成分を模式的に図20に示す。なお、この実験では、加速度センサを装着した指に、タッチセンサを装着し、加速度センサとタッチセンサの両方を用いた。
図20に示すように、測定した加速度波形には手指の運動に伴う加速度成分以外に手指が接触した際の反力に相当する加速度成分が抽出される。手指にタッチ(接触)センサを同時に装着することで、図20に示すように、接触の継続時間を検知することが可能となる。この間の加速度成分について解析することで、反力に相当する成分を解析できる。これにより、パーキンソン病の主要症状の臨床評価において、新たな概念を提起できる可能性がある。
本発明は、パーキンソン病等の運動障害を伴う疾患の症状を定量的に解析できるので、臨床医学的に有用な医療機器として利用可能である。このため、医療機器産業およびこれらに付随する産業において、利用可能である。さらに、本発明に係る動作解析装置を用いて、治療効果などを評価することができるため、製薬産業、食品産業およびこれらの関連産業などにも利用可能である。
本実施の形態に係る動作解析装置の構成の一例を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る加速度センサを用いる様子を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る加速度センサの加速度検出原理について模式的に説明する図である。 本実施の形態に係る動作解析装置の一構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態に係る動作解析装置のその他の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態に係る動作解析装置のその他の構成例を示す機能ブロック図である。 本実施の形態に係る解析装置が指と指との接触時刻を算出するための処理の一例を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る解析装置が指の動作における振幅を算出するための処理の一例を示す図である。 (a)は本実施の形態に係る動作解析装置がフィンガーコンタクトインターバルを算出するための処理を示すフローチャートであり、(b)は本実施の形態に係る動作解析装置が指の動作における振幅を算出するための処理を示すフローチャートであり、(c)は本実施の形態に係る動作解析装置が反力を算出するための処理を示すフローチャートである。 本実施の形態に係る動作解析装置の一例であって、タッチセンサと加速度センサとの装着について模式的に説明する図である。 (a)は健常者の加速度波形を示し、(b)は(a)における20〜22秒間(破線で囲む領域)を示す部分拡大図であり、(c)はパーキンソン病患者の加速度波形を示し、(d)は(c)における20〜22秒間(破線で囲む領域)を示す部分拡大図である。 (a)は積分前の加速度波形を示し、(b)は2回積分後の位置波形を示す図である。 (a)はリズム不整レベル0について、フィンガーコンタクトインターバルを時系列に表したものであり、(b)はフィンガーコンタクトインターバルをヒストグラムで表したものである。 (a)はリズム不整レベル1について、フィンガーコンタクトインターバルを時系列に表したものであり、(b)はフィンガーコンタクトインターバルをヒストグラムで表したものである。 (a)はリズム不整レベル2について、フィンガーコンタクトインターバルを時系列に表したものであり、(b)はフィンガーコンタクトインターバルをヒストグラムで表したものである。 (a)はリズム不整レベル3について、フィンガーコンタクトインターバルを時系列に表したものであり、(b)はフィンガーコンタクトインターバルをヒストグラムで表したものである。 健常者とパーキンソン病患者とにわけて、フィンガーコンタクトインターバルの標準偏差を表した箱ひげ図である。 健常者とパーキンソン病患者とにわけて、指の動作における最大振幅の平均値を表した箱ひげ図である。 フィンガータッピングレベル(UPDRS)ごとにフィンガーコンタクトインターバルの標準偏差を箱ひげ図で表したものである。 加速度波形において、反力に相当する成分を模式的に示す図である。 本実施の形態に係る解析装置が指と指との接触時刻を算出するための処理のその他の一例を示すフローチャートである。
符号の説明
1 動作解析装置
1’ 動作解析装置
1” 動作解析装置
2 加速度センサ
2a 取付部(母指装着用の取付部)
2b 取付部(示指装着用の取付部)
3 解析装置(解析手段)
3’ 解析装置(解析手段)
3” 解析装置(解析手段)
6 タッチセンサ
31 加速度波形作成部(加速度波形作成手段)
32 接触時刻検出部(接触時刻検出手段)
33 位置波形作成部(位置波形作成手段)
34 反力算出部(反力算出手段)
35 インターバル算出部(インターバル算出手段)
36 振幅算出部(振幅算出手段)

Claims (18)

  1. 被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、
    被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、
    上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えており、
    上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、
    上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔を算出するインターバル算出手段と、を備えていることを特徴とする動作解析装置。
  2. 被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、
    被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、
    上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えており、
    上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、
    上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻と、上記加速度センサから出力される信号とに基づき指の動作の反力を算出する反力算出手段と、を備えていることを特徴とする動作解析装置。
  3. 被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、
    被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、
    上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えており、
    上記解析手段は、上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、
    上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形に基づいて、加速度センサが装着された指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する位置波形作成手段と、
    上記位置波形作成手段によって作成された位置波形と、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻とに基づき、指の動作の振幅を算出する振幅算出手段と、を備えていることを特徴とする動作解析装置。
  4. 上記インターバル算出手段は、上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する時刻の間隔の標準偏差を算出するものであることを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  5. 上記反力算出手段は、上記接触時刻検出手段から得られる指と指とが接触する時刻に基づき、指と指との接触している時間を検知し、この指と指との接触している時間における加速度成分について解析することで、反力を算出するものであることを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  6. 上記反力算出手段は、指と指とが接触している時間において、上記加速度センサから出力される信号に対して、低域通過型のフィルタ処理を施すことにより、反力の時間経過を推定することにより、指の動作における反力を算出するものであることを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  7. 上記低域通過型のフィルタ処理は、数Hz〜数十Hzの範囲の遮断周波数で行われることを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  8. 上記振幅算出手段は、位置波形において、指と指とが接触する点のうち、隣り合う2点を結んだ直線から一番距離が遠くなる点の位置を指の動作の振幅として算出することを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  9. 上記接触時刻検出手段は、上記加速度波形に対して、高域通過型のフィルタ処理を施すとともに、絶対値化を行って、指と指とが接触する時刻を検出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載の動作解析装置。
  10. 上記解析手段は、さらに、上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する位置波形作成手段を備えており、
    上記接触時刻検出手段は、加速度波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することができない場合、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することを特徴とする請求項またはに記載の動作解析装置。
  11. 上記接触時刻検出手段は、加速度波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することができない場合、上記位置波形作成手段によって作成された位置波形に基づいて指と指とが接触する時刻を検出することを特徴とする請求項に記載の動作解析装置。
  12. 被験者の手の指の動作を解析するための動作解析装置であって、
    被験者の複数の指のそれぞれに着脱可能に装着される複数の加速度センサと、
    上記加速度センサから出力される信号に対して、所定の演算処理を行い、加速度センサが装着された指の動作におけるリズム不整、振幅、および反力のうち、少なくとも1つを解析する解析手段と、を備えており、
    さらに、上記動作解析装置は、上記加速度センサが装着される指に着脱可能に装着されるタッチセンサを備えており、
    上記加速度センサは、複数の指の背面側に装着されているとともに、
    上記タッチセンサは、加速度センサが装着された複数の指における先端部の腹部側に装着されるものであることを特徴とする動作解析装置。
  13. 上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指と指とが接触する動作の間隔を算出するインターバル算出手段と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の動作解析装置。
  14. 上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻および上記加速度センサから出力される信号に基づき指の動作の反力を算出する反力算出手段と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の動作解析装置。
  15. 上記解析手段は、上記タッチセンサから出力される信号に基づいて、指と指とが接触する時刻を検出する接触時刻検出手段と、
    上記加速度センサから出力された信号に基づいて、加速度波形を作成する加速度波形作成手段と、
    上記加速度波形作成手段によって作成された加速度波形を2回積分することにより、位置波形を作成する位置波形作成手段と、
    上記位置波形作成手段によって作成された位置波形および上記接触時刻検出手段によって検出された指と指との接触する時刻に基づき、指の動作の振幅を算出する振幅算出手段と、を備えていることを特徴とする請求項12に記載の動作解析装置。
  16. 上記被験者の手の複数の指とは、母指および示指であり、
    上記複数の加速度センサのうち、少なくとも1つには母指装着用の取付部が設けられているとともに、上記複数の加速度センサのうち、少なくとも1つには示指装着用の取付部が設けられていることを特徴とする請求項1〜15のいずれか1項に記載の動作解析装置。
  17. 上記加速度センサは、互いに直交する3軸上の加速度を検出する単一の加速度センサであり、
    上記解析手段は、各軸に対応して出力される上記加速度センサの各信号に基づいてデータを算出するものであることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載の動作解析装置。
  18. 上記被験者の手の指の動作とは、フィンガータッピング動作であることを特徴とする請求項1〜17のいずれか1項に記載の動作解析装置。
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