JP4291191B2 - 列車復旧案内サーバ - Google Patents

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本発明は、列車に関わる事故が発生したときに、該事故についての復旧予測情報を配信する列車復旧案内サーバに関する。
現在、鉄道システムでは、列車の運行管理システムの一形態としてCTC(Centralized Traffic Control)システム(列車集中制御システム)やPRC(Programmed Route Control)システムといったコンピュータを用いた制御システムが普及していることを利用した列車の運行情報案内が行われている。かかる運行情報案内では、CTCシステム等からTID中央装置に収集された列車の運行情報を各駅に設置されたTID駅装置に送信し、各駅において、受信した列車の運行情報に基づく構内放送や案内表示等を行うなどして、遅延や運休といった現在の列車の運行状況を鉄道利用者(旅客)に向けて案内している。
また近年では、インターネットを利用し、ホームページ上に運行状況を掲載したり、予め登録されたユーザのパソコンや携帯電話機等に運行状況を案内する電子メールを送信したりすることで、利用者にとっては駅まで行かなくとも運行状況を知ることができ、利便性が向上している。
このような運行情報案内では、より的確且つ迅速な案内を行えるよう、様々に工夫を凝らしたシステムが提案されている。例えば、特許文献1には、旅客や駅係員、保守要員等の各利用者に対して正確な列車運行状況をリアルタイムで提供することのできる列車運行情報提供システムが開示されている。かかる運行情報提供システムでは、TID中央装置で生成された列車運行表示情報(TID情報)を、旅客や駅係員、保守要員等の利用者が利用し易いように所定の項目毎に編集し、各利用者に向けて配信している。
特開2002−308101号公報
しかしながら、従来の運行情報案内では、列車の遅延や運休といった運行状況をより正確且つ迅速に案内することに主眼がおかれており、発生した遅延や運休がどの程度で復旧し、いつ頃通常ダイヤに戻るのかといったことを予測・案内するものは無かった。尚、運行情報を受け取った駅員や車掌等が自身の経験等に基づいて復旧を予測し、案内するといったことも行われていたが、人によって予測結果が異なることが多く、信頼性の高い復旧予測であるとは言い難かった。このため、列車の利用客においては、「○○駅で事故が発生しました」、「○○駅〜××駅間が不通となっております」といった情報が提示されるだけで、「復旧にどの程度の時間がかかるのか」といった列車を利用する上で最も参考にしたい情報を得ることができなかった。
上記事情に鑑み、本発明は、列車に関わる事故が発生したときに、該事故に対する信頼性の高い復旧予測及びその案内を実現することを目的としている。
上記課題を解決するために、第1の発明は、
列車に関わる事故が発生したときに、当該事故についての復旧予測情報を配信する列車復旧案内サーバであって、
事故の発生状況情報(例えば、図2の発生状況情報214)と、復旧時間情報を含む復
旧実績情報(例えば、図2の復旧実績情報215)とを有する事故情報(例えば、図2の事故情報213)を蓄積した事故データベース(例えば、図1、2の事故DB212)と、
事故発生時の発生状況を入力する入力手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210が備える入力装置)と、
前記入力手段により入力された発生状況に適合する事故情報を前記事故データベースから検索する検索手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210が備える制御装置)と、
前記検索手段により検索された各事故情報に含まれる復旧時間情報に対する所定の統計演算を行うことにより、時間経過に対する復旧確率を算出する算出手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210が備える制御装置)と、
前記算出手段により算出された時間経過に対する復旧確率を復旧予測情報として所定の外部システム(例えば、図1の駅情報提供装置300や列車無線装置220、メール案内サーバ240)に配信する配信手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210が備える通信装置)と、を備え、
前記復旧時間情報には、事故発生から仮復旧までの仮復旧時間情報と、事故発生から完全復旧までの完全復旧時間情報とが含まれ、
前記算出手段は、前記復旧確率として仮復旧確率と完全復旧確率とを算出する、
ことを特徴とする車復旧案内サーバ(例えば、図1の復旧案内サーバ210)である。
この第1の発明によれば、列車に関わる事故が発生したときに、入力された事故の発生状況に適合する事故情報を事故データベースから検索し、検索したこれらの各事故情報に含まれる復旧時間情報に対する所定の統計演算を行うことで時間経過に対する復旧確率を算出するとともに、算出した復旧確率を復旧予測情報として外部システムに配信することができる。
また、復旧確率として、仮復旧確率と完全復旧確率とを算出することができる。このため、段階的な復旧の確率を得ることができ、よりきめ細かな案内が可能となる。
従って、過去の事故のうちから今回の事故に状況が似たものを抽出し、抽出したこれらの事故に基づいて統計的に復旧を予測しているため、信頼性の高い復旧予測の実現が可能となる。また、復旧予測として、復旧時間に対して統計演算を行うことで時間経過に対する復旧確率を算出しているため、例えば利用者に対して、今後の行動(例えば、このまま復旧を待つのか、他の路線に乗り換えるのか)を決定する基準となるより詳細な内容の復旧予測案内の実現が可能となる。
また、第2の発明として、第1の発明の列車復旧案内サーバにおいて、
前記算出手段は、現時点から所定時間経過時点での復旧確率の算出を、所定の時間間隔で繰り返し行い、
前記配信手段は、前記算出手段により復旧確率が算出される毎に該算出された復旧確率を新たな復旧予測情報として配信する、
ように構成しても良い。
この第2の発明によれば、第1の発明と同様の効果を奏するとともに、復旧確率の算出を所定の時間間隔をおいて繰り返し行い、その算出毎に算出した復旧確率を新たな復旧予測情報として配信することができる。従って、復旧確率の算出及び復旧予測情報の配信が所定の時間間隔をおいて繰り返し行われるため、随時、最新の復旧予測情報の配信が実現される。
この場合、第の発明として、第1又は第2の発明の列車復旧案内サーバにおいて、
前記復旧実績情報には、更に、仮復旧から完全復旧までの仮復旧期間における所定駅間の所要時間情報が含まれ、
前記検索手段により検索された各事故情報に含まれる所要時間情報に対する所定の統計演算を行うことにより、仮復旧期間における前記所定駅間の予測所要時間を算出する予測所要時間算出手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210)を更に備え、
前記配信手段は、前記予測所要時間算出手段により算出された予測所要時間を前記所定の外部システムに配信する手段(例えば、図1の復旧案内サーバ210が備える通信装置)を有する、
ように構成しても良い。
この第の発明によれば、第1又は第2の発明と同様の効果を奏するとともに、所定駅間の予測所要時間を算出し、外部システムに配信することができる。従って、復旧予測情報として、復旧確率に加え、更に予測所要時間が配信されるので、より詳細な内容の復旧予測案内の実現が可能となる。
更に、第の発明として、第1〜第の発明の列車復旧案内サーバにおいて、
前記外部システムには、列車車上装置と無線通信を行う列車無線通信システム(例えば、図1の列車無線装置220)と、駅構内で旅客向けに案内情報を提供する旅客案内システム(例えば、図1の旅客案内システム310)と、予め登録されたメールアドレス宛に列車運行案内情報を送信するメール案内システム(例えば、図1のメール案内サーバ240)とのうちの少なくとも1つのシステムが含まれるように構成しても良い。
この第の発明によれば、第1〜第の発明と同様の効果を奏するとともに、復旧予測情報を、列車無線通信システム、旅客案内システム、メール案内システムのうちの少なくとも1つのシステムに配信することができる。従って、復旧予測情報が無線通信システムに配信された場合、列車内において、配信された復旧予測情報に基づく復旧予測を、例えば車内放送等によって乗客に案内することが可能となる。また、旅客案内システムに配信された場合、駅構内において、配信された復旧予測情報に基づく復旧予測を、例えば構内放送や案内表示等によって旅客に案内することが可能となる。また、メール案内システムに配信された場合には、配信された復旧予測情報を含む電子メールを予め登録されたメールアドレス宛に送信することが可能となる。
本発明によれば、信頼性が高く、且つより詳細な内容の復旧予測及びその案内が実現される。
以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。
[構成]
図1は、本実施形態における列車復旧案内システム1000の概略構成図である。同図によれば、列車復旧案内システム1000は、運行管理システム100と、運行管理システム100と通信ネットワークNを介して接続された複数の利用者端末400と、を備えている。
ここで、通信ネットワークNは、インターネット及びインターネットに接続するためのプロバイダを含む情報通信網であり、利用者端末400の形態に応じて、更に、携帯電話網等の移動体通信網や電話回線網、パソコン通信網、LAN等の各種通信網が含まれる。
運行管理システム100は、鉄道事業者によって運営される公知の鉄道システムに含まれるシステムの一つであり、列車の運行管理や進路制御、運行案内、運転整理等をコンピュータを用いて集中制御する、いわゆるCTCシステム(列車集中制御システム)などとして実現される。また、運行管理システム100は、該システムを統括制御する中央装置200と、中央装置200に並列接続された複数の駅情報提供装置300とを備えている。
中央装置200は、復旧案内サーバ210と、列車無線装置220と、メール案内サーバ240と、乗換案内システム250と、を有しており、これらの各装置等は通信ケーブル等の専用線によってデータ通信が可能なように接続されている。
復旧案内サーバ210は、CPUやICメモリからなる制御装置、ハードディスク等の記憶装置、マウスやキーボード、CDやMOといった外部記憶媒体に記憶された情報を読み込むための読込装置等の入力装置、通信回線に接続して外部装置とのデータ通信を行うための通信装置等を備えて構成される公知の汎用サーバ装置を用いて構成される。
また、復旧案内サーバ210は、通信装置を介して列車無線装置220、メール案内サーバ240、乗換案内システム250及び駅情報提供装置300と接続されている。そして、運行管理システム100の管轄区間内で事故が発生すると、復旧案内サーバ210は、該事故についての復旧を予測し、予測した復旧内容を案内する復旧予測メッセージ(復旧予測情報)を作成して所定の外部システム(ここでは、駅情報提供装置300、列車無線装置220及びメール案内サーバ240)に配信する復旧予測案内を行う。このために、復旧案内サーバ210が有する記憶装置には、該サーバが復旧予測案内を行うための復旧案内プログラム211と、過去の事故情報を蓄積した事故DB(データベース)212と、統計演算結果情報216と、作成した復旧予測メッセージに関する作成メッセージ情報218と、が記憶される。
事故DB212は、図2に示すように、過去に発生した事故に関する情報である事故情報213を多数蓄積している。尚、事故DB212に格納されている事故情報213は復旧済みの事故に関する情報であり、事故が復旧された後に、該事故に関する事故情報213が追加・蓄積されていく。事故情報213は、事故の発生状況に関する情報である発生状況情報214と、該事故の復旧結果に関する情報である復旧実績情報215と、を含んでいる。
発生状況情報214は、事故種別(214a)と、復旧パターン(214b)と、規模(214c)と、発生場所(214d)と、発生時刻(214e)と、支障設備(214f)と、支障線区(214g)とを格納している。
事故種別(214a)には、例えば「人身事故」や「車両故障」、「信号故障」、「自然災害(強風や豪雨、地震等)」等、事故の種別を示すデータが格納される。復旧パターン(214b)には、例えば事故種別(214a)が「人身事故」であれば「人身事故対応」といったように、事故種別(214a)に応じて該事故に対する復旧の形態(パターン)を示すデータが格納される。規模(214c)には、例えば「大」、「中」又は「小」等、複数段階に分類した事故の規模を示すデータが格納される。
発生場所(214d)には、例えば「△△踏切」等、駅名や踏切名、路線名称の他、駅の番線(ホーム番号)や上り/下りの別等、事故が発生した場所を示すデータが格納される。発生時刻(214e)には、例えば「8/28 23:00」等、事故が発生した時刻のデータが、何月何日の何時何分といった時分単位で格納される。
支障設備(214f)には、例えば「△△踏切」といったように、駅名や駅間の区間名、踏切名、信号機名等の他、駅の番線(ホーム番号)等、事故によって運行に支障が生じた設備の種類や設置場所等を示すデータが格納される。支障線区(214g)には、例えば「××線下り」といったように、路線名、上/下線の別等、事故によって支障が生じた線区を示すデータが格納される。
また、復旧実績情報215は、図3に示すように、列車復旧案内システム1000の管轄区間内の駅(以下、「管轄駅」と称する。)それぞれについての復旧実績情報215−1、215−2、・・・、から構成される。同図では、これらの復旧実績情報215の内、「I駅」についての復旧実績情報215が示されている。同図によれば、復旧実績情報215は、当該駅の別を示す駅名(215a)と、仮復旧時間(215b)と、完全復旧時間(215c)と、所要時間テーブル215dと、を格納する。
仮復旧時間(215b)は、事故発生から該事故の仮復旧までに要した時間であり、事故の発生時刻から仮復旧時刻までの経過時間に相当する。ここで、「仮復旧」とは、事故の発生によって該駅に停車していた列車が出発した時点、或いは、事故発生後、該駅に最初に列車が到着した時点を意味する。
完全復旧時間(215c)は、事故発生から該事故の完全復旧までに要した時間であり、事故の発生時刻から完全復旧時刻までの経過時間に相当する。ここで、「完全復旧」とは、事故発生後、該駅を発車した列車が通常の所要時間で運行可能となった(通常ダイヤの所要時間に戻った)時点を意味する。
所要時間テーブル215dは、仮復旧からの経過時間(215d−a)と、該駅から各管轄駅までの所要時間(215d−b)と、を対応付けて格納する。尚、所要時間(215d−b)の内、該駅(同図では「I駅」)については停車時間が格納される。また、この所要時間テーブル215dには、仮復旧から完全復旧までの期間(仮復旧期間)における所定時間毎の所要時間が格納される。
例えば同図の場合、I駅についての仮復旧時間は「20分」であり、完全復旧時間は「120分」である。即ち、仮復旧から完全復旧までの時間は「100分」である。そして、所要時間テーブル215dには、仮復旧の時点に相当する「0分」から完全復旧の時点に相当する「100分」までの仮復旧期間について、「10分」毎のI駅から他の各管轄駅(A駅、・・、H駅、J駅、・・、Z駅)までの所要時間及びI駅での停車時間が格納されている。
このように構成される事故DB212に基づいて、復旧案内サーバ210は、次の手順で復旧予測を行う。図4は、復旧案内サーバ210が行う復旧予測案内の具体例を示す図であり、「○○駅の1番線で12:03分に人身事故が発生。支障する路線は××線上り」といった事故が発生した場合を示している。
(1)DB検索条件の入力
先ず、オペレータ等により、事故の発生状況に基づくDB検索条件が復旧案内サーバ210に設定・入力される。ここで、DB検索条件として条件値が設定・入力される項目は、事故情報213に含まれる発生状況情報214の項目であり、具体的には、事故種別、復旧パターン、規模、発生場所、発生時刻、支障設備及び支障線区の各項目である。また、条件値の設定方法としては、各項目毎に予め定められた複数の選択肢のうちから適当なものを1つ選択することで行われる。
具体的には、“事故種別”の項目には、「人身事故」や「車両故障」、「信号故障」等、事故の種別を示す選択肢が用意され、“復旧パターン”の項目には、この“事故種別”の項目で選択された種別に応じた選択肢が用意される。“規模”の項目には、例えば「大」、「中」及び「小」等、複数段階に分類した規模を示す選択肢が用意される。
“発生場所”の項目には、運行管理システム100の管轄区間内の駅名や踏切名、路線名、駅間の区間等を示す選択肢が用意される。“発生時刻”の項目には、例えば「12:00〜13:00」といった1時間を単位とする24の時間帯等、1日を所定時間単位で分割した複数の時間帯が選択肢として用意される。
“支障設備”の項目には、運行管理システム1000の管轄区間内の駅名や駅間の区間名の他、踏切名や信号機名等の設備の名称を示す選択肢が用意される。“支障線区”の項目には、運行管理システム1000の管轄区間内の路線名、上/下線の別等の線区を示す選択肢が用意される。
更に、上述した各項目それぞれについて、内容が不明であることを示す「不明」が選択肢として用意されている。
従って、図4の場合には、DB検索条件として、“事故種別”に「人身事故」が設定され、“復旧パターン”に「人身事故対応」が設定され、“規模”に「不明」が設定され、“発生場所”に「○○駅1番線」が設定され、“発生時刻”に「12:00〜13:00」が設定され、“支障設備”に「○○駅1番線」が設定され、“支障線区”に「××線上り」が設定される。
(2)DB検索条件に合致する事故情報213の抽出
DB検索条件が入力されると、復旧案内サーバ210は、事故DB212を検索し、入力されたDB検索条件に適合する事故情報213を抽出する。具体的には、発生状況情報214の各項目のデータ値がDB検索条件の対応する項目の条件値を満たす事故情報213を抽出する。その結果、図4の場合には、20件の事故情報213が抽出される。
尚ここで、抽出した事故情報213の件数が所定数(例えば、15件)以下の場合には、条件をゆるめるようにDB検索条件が再設定される。そして、復旧案内サーバ210は、再設定されたDB検索条件に基づいて、再度、事故DB212の検索を行う。DB検索条件の再設定としては、例えば“発生時刻”の項目については、「12:00〜13:00」を「11:00〜14:00」に変更するといったように、時間帯の幅を広げるように再設定する。また、“支障設備”の項目については、「○○駅1番線」を「○○駅」に変更するといったように、例えば番線を除くように再設定する。尚、このDB検索条件の再設定は、オペレータ等によりなされることとしても良いし、復旧案内サーバ210が自動的に行うこととしても良い。
(3)抽出した事故情報213に対する統計演算
事故DB212からDB検索条件に適合する所定数以上の事故情報213を抽出すると、復旧案内サーバ210は、続いて、抽出したこれらの事故情報213に含まれる復旧実績情報215に対する統計演算を行う。
具体的には、管轄駅毎に、抽出した事故情報213に含まれる復旧実績情報215の内、該駅に対応する復旧実績情報215に格納されている仮復旧時間(215b)、完全復旧時間(215c)及び所要時間テーブル215dそれぞれに対する統計演算を行う。尚、統計演算としては種々あるが、ここでは、正規分布関数F(X)に従う統計演算を行い、各項目について平均μ及び分散σの値を算出する。
その結果、図4の場合には、例えばI駅に対して、仮復旧時間については、平均μ=「20分」及び分散σ=「10分」が算出され、完全復旧時間については、平均μ=「180分」及び分散σ=「30分」が算出される。また、仮復旧直後の、A駅までの所要時間については、平均μ=「120分」及び分散σ=「10分」が算出され、B駅までの所要時間については、平均μ=「120分」及び分散σ=「9分」が算出される。尚、他の各管轄駅(C駅、・・、H駅、J駅、・・、Z駅)までの所要時間及び該駅(I駅)での停車時間についても、図示されていないが、同様に平均μ及び分散σが算出される。更に、他の各駅(B駅、C駅、・・)についても、図示されていないが、同様に、仮復旧時間、完全復旧時間、復旧期間における他の各管轄駅までの所要時間及び該駅での停車時間のそれぞれについて、平均μ及びσが算出される。
統計演算によって算出された各値は統計演算結果情報216に格納される。図5に、統計演算結果情報216のデータ構成の一例を示す。同図に示すように、統計演算結果情報216は、各管轄駅についての統計演算結果情報216−1、216−2、・・・、から構成される。同図では、これらの統計演算結果情報216の内、「I駅」についての統計演算結果情報216が示されている。尚、この統計演算結果情報216は、復旧案内サーバ210による統計演算が行われる度に、最新のデータに更新される。
統計演算結果情報216は、該駅の別を示す駅名(216a)と、復旧時間算出結果テーブル216bと、所要時間算出結果テーブル216cと、を格納する。
復旧時間算出結果テーブル216bは、抽出した複数の事故情報213の各復旧実績情報215に格納されている仮復旧時間(215b)及び完全復旧時間(215c)に対する統計演算の結果を格納する。即ち、復旧時間算出結果テーブル216bには、統計演算によって算出された仮復旧時間(216b−a)及び完全復旧時間(216b−b)のそれぞれについての平均μ及び分散σが格納される。
所要時間算出結果テーブル216cは、抽出した複数の事故情報213の各復旧実績情報215に格納されている所要時間テーブル215dの各構成要素(例えば、仮復旧からの経過時間が「0分」での「A駅」までの所要時間)に対する統計演算の結果を格納する。即ち、所要時間算出結果テーブル216cには、仮復旧からの経過時間(216c−a)と、該駅から各管轄駅への所要時間(216c−b)と、が対応付けて格納される。所用時間(216c−b)には、統計演算によって算出された平均μ及び分散σが格納される。また、所要時間(216c−b)において、該駅(同図では「I駅」)については停車時間が格納される。
(4)復旧予測メッセージの作成
抽出した事故情報213に対する統計演算を行うと、復旧案内サーバ210は、続いて、統計演算結果に基づき、管轄駅毎に該駅を案内対象とした復旧予測メッセージを作成する。このとき、復旧案内サーバ210は、統計演算結果情報216の内、案内対象とする駅についての統計演算結果情報216に基づいて復旧予測メッセージを作成する。
復旧予測メッセージには、(A)発生事故の内容、(B)該駅での復旧確率、(C)他の各管轄駅までの予測所要時間、が含まれる。
(A)発生事故の内容
発生事故の内容については、オペレータ等によって入力された発生状況についてのデータに基づいて作成する。具体的には、事故の発生時刻や発生場所、種別等を含むメッセージを作成する。従って、図4の場合には、「12:00頃、××線の○○駅で人身事故が発生しました」といったメッセージが作成される。
(B)復旧確率
復旧確率については、案内対象の駅についての統計演算結果情報216に含まれる復旧時間算出結果テーブル216bに基づいて作成する。
具体的には、仮復旧以前の状態においては、仮復旧時間について算出した平均μ及び分散σの値を用いて、事故発生から時間X1が経過した時点で仮復旧している確率(仮復旧確率)F1(X1)を算出する。そして、この時間X1から、事故発生からの現時点までの経過時間を差し引き、算出した仮復旧確率F1(X1)を、現時点からの時間経過に対する仮復旧確率として案内するメッセージを作成する。
例えば図4の場合、仮復旧時間についての平均μ=「20分」及び分散σ=「10分」を用いて、事故発生から「20分」後に仮復旧している確率(仮復旧確率)F1(20)=「50%」と、「30分」後に仮復旧している確率(仮復旧確率)F1(30)=「85%」と、を算出する。そして、現時点で事故発生から「10分」経過していたとすれば、復旧確率に関するメッセージとして、例えば「10分程度で復旧する確率は約50%です。20分程度で復旧する確率は約85%です」といったメッセージを作成する。
また、仮復旧した後は、完全復旧時間について算出した平均μ及び分散σを用いて、事故発生から時間X2が経過した時点の完全復旧する確率(完全復旧確率)F2(X2)を算出する。そして、この時間X2から、事故発生から現時点までの経過時間を差し引き、算出した完全復旧確率F2(X2)を、現時点からの経過時間に対する完全復旧確率として案内するメッセージを作成する。
(C)予測所要時間
他の各管轄駅への予測所要時間については、案内対象の駅についての統計演算結果情報216に含まれる所要時間算出結果テーブル216cに基づいて作成する。
具体的には、仮復旧以前の状態においては、他の管轄駅毎に、仮復旧直後(即ち、仮復旧からの経過時間が「0分」)での所要時間について算出した平均μ及び分散σを用いて、仮復旧直後に発車した場合に所要時間X3で該管轄駅に到着している確率(到着確率)F3(X3)を算出する。そして、算出した到着確率F3(X3)を、仮復旧時からの予測所要時間(経過時間)X3に対する到着確率として案内するメッセージを作成する。
例えば図4の場合、仮復旧直後(仮復旧からの経過時間が「0」分)でのA駅までの所要時間についての平均μ=「120分」及び分散σ=「10分」を用いて、仮復旧時から所要時間「120分」でA駅へ到着する到着確率F3(120)=「50%」を算出する。そして、予測所要時間に関するメッセージとして、例えば「仮復旧後、A駅には約50%の確率で120分以内に到着します」といったメッセージを作成する。
尚、所定の到着確率Y(例えば、85%)で該駅に到着する所要時間X3(即ち、到着確率F3(X3)がYとなる所要時間X3)を算出し、これを予測所要時間として案内することとしても良い。
そして、復旧案内サーバ210は、各管轄駅毎に、(A)発生事故の内容、(B)復旧確率、(C)予測所要時間、のそれぞれについて作成したメッセージを組み合わせて、各管轄駅に対する復旧予測メッセージを作成する。
従って、同図の場合、例えばI駅に対する復旧予測メッセージとしては、「12:00頃、××線の○○駅で人身事故が発生しました。10分程度で復旧する確率は約50%です。20分程度で復旧する確率は約85%です。仮復旧後、A駅には約50%の確率で120分以内に到着します」といった復旧予測メッセージが作成される。また、他の各駅(B駅、C駅、・・、Z駅)についても、図示されていないが、同様に復旧予測メッセージが作成される。
復旧案内サーバ210によって作成された復旧予測メッセージは作成メッセージ情報218に格納される。図6に、作成メッセージ情報218の一例を示す。同図によれば、作成メッセージ情報218は、各管轄駅についての作成メッセージ情報218−1、218−2、・・、から構成される。同図では、「I駅」についての作成メッセージ情報218が示されている。尚、この作成メッセージ情報218は、復旧案内サーバ210により新たな復旧予測メッセージが作成(修正、更新を含む)される度に、最新のデータに更新される。
作成メッセージ情報218は、該駅の別を示す駅名(218a)と、復旧予測メッセージの作成日時(218b)と、メッセージテーブル(218c)と、を格納する。
作成時刻(218a)には、例えば「10/31 12:13」といったように、復旧予測メッセージが作成された時刻を示すデータが、何月何日の何時何分といった時分単位で格納される。
メッセージテーブル218cは、作成された復旧予測メッセージの内容を格納する。即ち、発生事故(218c−a)、復旧確率(218c−b)及び予測所要時間(218c−c)のそれぞれについてのメッセージ内容(218c−d)を格納する。
復旧予測メッセージを作成すると、復旧案内サーバ210は、作成した復旧予測メッセージを、列車無線装置220、メール案内サーバ240及び駅情報提供装置300に配信する。
列車無線装置220は、列車230に搭載された車上装置232と無線通信が可能な通信装置である。また、列車無線装置220は、復旧案内サーバ210と接続されており、復旧案内サーバ210から配信(送信)される復旧予測メッセージを受信し、これを車上装置232に送信する。そして、列車230では、車上装置232で受信された復旧予測メッセージに基づく車内放送が行われる。尚、この車内放送は、メッセージの内容を自動的に読み上げる読上装置により実現しても良いし、車掌が放送することとしても良い。
メール案内サーバ240は、復旧案内サーバ210と接続されているとともに、通信ネットワークNを介して各利用者端末400と接続されている。また、メール案内サーバ240は、各利用者端末400のメールアドレスを予め格納(登録)した利用者情報(不図示)を有しており、所定のタイミングで、列車の運行状況を案内する電子メール(運行案内メール)を各利用者端末400に送信する。特に、本実施の形態では、運行案内メールの1つとして、復旧案内サーバ210から配信された復旧予測メッセージを含む電子メール(復旧予測メール)を送信する。
乗換案内システム250は、指定された駅間の経路を所定の条件(所要時間や乗換回数、経由地点等)に従って検索する公知のシステムである。また、乗換案内システム250は、復旧案内サーバ210と接続されており、復旧案内サーバ210からの要求に応じた検索を行い、検索結果を復旧案内サーバ210に送信する。
駅情報提供装置300は、中央装置200からの制御情報に従って該当駅の進路制御等を行う。また、駅情報提供装置300は、鉄道利用者(旅客)に対して案内情報を提供する旅客案内システム310を備えており、この旅客案内システム310には、構内放送を行うためのシステムや、駅構内に設置された案内表示装置に文字表示を行うためのシステムが含まれている。そして、駅情報提供装置300は、中央装置200から配信(送信)された復旧予測メッセージを受信すると、この旅客案内システム310を制御し、受信した復旧予測メッセージに基づく構内放送や案内表示等を行わせる。従って、駅構内では、復旧予測メッセージに基づく事故の復旧案内が、構内放送や案内表示等によってなされる。
利用者端末400は、列車復旧案内システム1000による復旧予測案内を受ける利用者が所有する端末装置であり、例えば携帯電話機やPHS、PDA、PC等によって実現される。また、利用者端末400は、インターネットに接続して外部装置との間で電子メールを送受信する電子メール機能を有しており、特に、本実施の形態では、メール案内サーバ240から送信される、事故の復旧予測を案内する電子メール(復旧予測メール)を受信する。
[処理の流れ]
次に、処理の流れを説明する。
図7は、本実施形態における復旧案内処理の流れを説明するためのフローチャートである。尚、この処理は、事故が発生した場合に、復旧案内サーバ210が復旧案内プログラムに従った処理を行うことで実現される。
同図によれば、復旧案内処理において、復旧案内サーバ210は、先ず予測開始処理(図8参照;詳細後述)を行う(ステップS11)。この予測開始処理では、入力されたDB検索条件に基づいて復旧予測を行い、作成した復旧予測メッセージを駅情報提供装置300や列車無線装置220、メール案内サーバ240等の外部システムに配信する。
その後、復旧案内サーバ210は、該事故が完全復旧するまでの間(ステップS12:NO)、以下の処理を繰り返し行う。即ち、事故現場からの情報によって復旧見込みに変化が生じ、その旨が入力された場合、又は、より詳細な事故の発生状況が判明してDB検索条件が再設定・再入力された場合、又は、前回のメッセージの作成(配信)から一定時間経過した場合(ステップS13:YES)には、続いて予測更新処理(図9参照;詳細後述)を行う(ステップS14)。この予測更新処理では、入力内容や経過時間等に応じて先に作成した復旧予測メッセージを更新し、新たな復旧予測メッセージを外部システムに配信する。
そして、事故が完全復旧すると(ステップS12:YES)、復旧案内サーバ210は、該事故についての事故情報213を生成し、事故DB212に追加登録する(ステップS15)。
以上のように、1つの事故についての復旧案内処理が行われる。
復旧案内処理中で行われる予測開始処理(図7のステップS11)について説明する。
図8は、予測開始処理の流れを示すフローチャートである。同図によれば、予測開始処理においては、先ず、オペレータ等によって事故の発生状況に基づくDB検索条件が設定・入力される(ステップS111)。
DB検索条件が入力されると、復旧案内サーバ210は、入力されたDB検索条件に適合する事故情報213を事故DB212から抽出する(ステップS112)。検索の結果、一定件数以上の事故情報213が抽出されない場合には(ステップS113:NO)、DB検索条件の修正が可能か否かを判断する。
判断の結果、例えばDB検索条件の各項目についてこれ以上条件をゆるめた値の設定が不可能な場合等、DB検索条件の修正が不可能と判断すると(ステップS114:NO)、復旧案内サーバ210は、復旧予測が不可能である旨のメッセージを作成し(ステップS116)、作成したメッセージを外部システムに配信する(ステップS119)。その後、図7のステップS12に戻る。
一方、DB検索条件の修正が可能であると判断した場合には(ステップS114:YES)、復旧案内サーバ210は、条件をゆるめるようにDB検索条件の修正を促す旨のメッセージをオペレータ等に対して出力し、DB検索条件の修正入力を待機する。そして、DB検索条件が修正・入力されると(ステップS115)、ステップS112に移行し、入力された修正後のDB検索条件に基づいて、再度事故DB212を検索する。尚、このDB検索条件の修正は、復旧案内サーバ210が自動で行っても良い。
そして、DB検索条件に従う事故DB212の検索の結果、一定件数以上の事故情報213が抽出されたならば(ステップS113:YES)、復旧案内サーバ210は、抽出したこれらの事故情報213に対する統計演算を行う(ステップS117)。具体的には、各管轄駅について、抽出した事故情報213に含まれる復旧実績情報215の内、該管轄駅の復旧実績情報215に格納されている仮復旧時間(215b)、完全復旧時間(215c)及び所要時間テーブル215dに対して、例えば正規分布関数に従う統計演算を行い、平均μ及び分散σを算出する。
次いで、復旧案内サーバ210は、統計演算結果に基づいて復旧予測メッセージを作成する(ステップS118)。具体的には、各管轄駅について、該管轄駅の統計演算結果情報216に基づき、(A)発生事故の内容、(B)復旧確率、(C)所要時間、を案内する復旧予測メッセージを作成する。そして、作成した復旧予測メッセージを、該当する駅情報提供装置300や列車無線装置220、メール案内サーバ240等の外部システムに配信した後(ステップS119)、図7のステップS12に戻る。
予測開始処理は、以上のように行われる。
復旧案内処理中に行われる予測更新処理(図7のステップS14)について説明する。
図9は、予測更新処理の流れを示すフローチャートである。同図によれば、予測更新処理において、復旧案内サーバ210は、先ず、DB検索条件が再設定・再入力されたか否かを判断し、再入力された場合には(ステップS141:YES)、図8のステップS112〜S119と同様の処理を行う。即ち、再入力されたDB検索条件に基づいて事故DB212を検索し、抽出した事故情報213に対する統計演算を行う。そして、その演算結果に基づいて復旧予測メッセージを再度作成し、外部システムに配信する(ステップS142〜S148、S152)。その後、図7のステップS12に戻る。
また、復旧見込みに変化がある旨の指示が入力された場合には(ステップS141:NO〜S149:YES)、復旧案内サーバ210は、オペレータ等によって更に入力された新たな復旧見込み内容に従って復旧予測メッセージを修正し(ステップS150)、修正後の復旧予測メッセージを配信する(ステップS152)。その後、図7のステップS12に戻る。
一方、それ以外の場合、即ち前回のメッセージの作成時刻から一定時間経過した場合には(ステップS149:NO)、復旧案内サーバ210は、作成メッセージ情報218を参照し、前回のメッセージの作成時刻からの経過時間に応じて、現時点からの経過時間Xに対する復旧確率及び所要時間を統計演算結果情報216を用いて算出し、算出した復旧確率及び所要時間を含むように復旧予測メッセージを更新する(ステップS151)。そして、更新後の復旧予測メッセージを配信した後(ステップS152)、図7のステップS12に戻る。
予測更新処理は、以上のように行われる。
以上、本実施の形態によれば、事故が発生した場合、復旧案内サーバ210は、オペレータ等によって設定・入力されたDB検索条件に適合する事故情報213を事故DB212から検索・抽出し、管轄駅毎に、抽出したこれらの事故情報213に含まれる復旧実績情報215の各項目について、例えば正規分布演算等の統計演算を行う。そして、この統計演算結果を用いて現時点からの経過時間Xに対する仮復旧確率F1(X)や他の管轄駅までの所要時間を算出し、その後、これを含む復旧予測メッセージを作成して、駅情報提供装置300や列車無線装置220、メール案内サーバ240等の外部システムに配信(送信)する。
従って、過去の事故のうちから今回の事故に発生状況が似たものを抽出し、これに基づいて統計的に復旧を予測しているため、信頼性の高い復旧予測が実現される。また、復旧予測としては、時間経過に対する復旧確率及び所要時間が算出・案内されるので、利用者においては列車を利用する上で最も得たい情報(例えば、事故がどの程度で復旧するのか等)を案内することが可能となる。
[変形例]
尚、本発明の適用は、上述した実施の形態に限定されることなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能であるのはいうまでもない。
例えば、上述した実施の形態では、鉄道利用者(旅客)に向けた案内を行う場合について説明したが、更に、駅係員や司令員、保守用員等の駅職員に向けた案内を行うこととしても良い。具体的には、旅客用、駅職員用それぞれに合わせた復旧予測メッセージを作成し、配信する。この場合には、旅客用としては判り易い内容のメッセージを作成するとともに、駅職員用としては詳細な情報を含むメッセージを作成することが望ましい。
また、外部システムとしてWeb案内サーバを設けることとしても良い。そして、このWeb案内サーバが、配信された復旧予測メッセージを、インターネット上に解説した列車の運行案内を行うための所定のホームページに掲載することで、不特定多数の利用者に対する案内を行う。
また、復旧案内サーバ210は、案内の内容として、算出した所要時間に基づく乗換案内を行うこととしても良い。この場合、復旧案内サーバ210は、乗換案内システム250に対して、案内対象とする駅間の経路や所要時間等を、該発生した事故により支障が生じている区間を除く区間を検索対象として要求する。そして、乗換案内システム250から取得した他の経路での所要時間を、統計演算結果情報216に基づいて算出した該案内対象とする駅間の所要時間と比較し、他の経路での所要時間が短い場合には、この取得した他の経路を案内する。
また、統計演算結果情報216や作成メッセージ情報218等の予測した情報を事故情報213に含めて事故DB212に蓄積することとしても良い。そして、予測と実績とを比較することで、より精度の良い予測が可能となる。更に、復旧実績情報215に格納するデータをより詳細な内容とすることでも、より精度の良い予測が可能となる。
また、事故DB212から抽出した事故情報213に対する統計演算として、正規分布関数F(X)に従う統計演算を行って平均μ及びσを算出することとしたが、他の統計演算であっても勿論構わない。用いる統計演算により、より精度の高い予測が可能となる。
列車復旧案内システムの構成。 事故DBに蓄積される事故情報のデータ構成例。 事故情報に含まれる復旧実績情報のデータ構成例。 復旧案内サーバが行う復旧予測案内の具体例。 統計演算結果情報のデータ構成例。 作成メッセージ情報のデータ構成例。 復旧案内処理の流れを示すフローチャート。 復旧案内処理中に実行される予測開始処理の流れを示すフローチャート。 復旧案内処理中に実行される予測更新処理の流れを示すフローチャート。
符号の説明
1000 列車復旧案内システム
100 運行管理システム
200 中央装置
210 復旧案内サーバ
211 復旧案内プログラム
212 事故DB
213 事故情報
214 発生状況情報
215 復旧実績情報
216 統計演算結果情報
218 作成メッセージ情報
220 列車無線装置
230 列車
232 車上装置
240 メール案内サーバ
250 乗換案内システム
300 駅情報提供装置
400 利用者端末
N 通信ネットワーク

Claims (4)

  1. 列車に関わる事故が発生したときに、当該事故についての復旧予測情報を配信する列車復旧案内サーバであって、
    事故の発生状況情報と、復旧時間情報を含む復旧実績情報とを有する事故情報を蓄積した事故データベースと、
    事故発生時の発生状況を入力する入力手段と、
    前記入力手段により入力された発生状況に適合する事故情報を前記事故データベースから検索する検索手段と、
    前記検索手段により検索された各事故情報に含まれる復旧時間情報に対する所定の統計演算を行うことにより、時間経過に対する復旧確率を算出する算出手段と、
    前記算出手段により算出された時間経過に対する復旧確率を復旧予測情報として所定の外部システムに配信する配信手段と、を備え、
    前記復旧時間情報には、事故発生から仮復旧までの仮復旧時間情報と、事故発生から完全復旧までの完全復旧時間情報とが含まれ、
    前記算出手段は、前記復旧確率として仮復旧確率と完全復旧確率とを算出する、
    ことを特徴とする列車復旧案内サーバ。
  2. 前記算出手段は、現時点から所定時間経過時点での復旧確率の算出を、所定の時間間隔で繰り返し行い、
    前記配信手段は、前記算出手段により復旧確率が算出される毎に該算出された復旧確率を新たな復旧予測情報として配信する、
    ことを特徴とする請求項1に列車復旧案内サーバ。
  3. 前記復旧実績情報には、更に、仮復旧から完全復旧までの仮復旧期間における所定駅間の所要時間情報が含まれ、
    前記検索手段により検索された各事故情報に含まれる所要時間情報に対する所定の統計演算を行うことにより、仮復旧期間における前記所定駅間の予測所要時間を算出する予測所要時間算出手段を更に備え、
    前記配信手段は、前記予測所要時間算出手段により算出された予測所要時間を前記所定の外部システムに配信する手段を有する、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の列車復旧案内サーバ。
  4. 前記外部システムには、列車車上装置と無線通信を行う列車無線通信システムと、駅構内で旅客向けに案内情報を提供する旅客案内システムと、予め登録されたメールアドレス宛に列車運行案内情報を送信するメール案内システムとのうちの少なくとも1つのシステムが含まれることを特徴とする請求項1〜の何れか一項に記載の列車復旧案内サーバ。
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