JP4290825B2 - 田植機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、田植機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の田植機は、自走可能な走行機体の後部に植付機を昇降可能に配設しており、走行機体は、機体フレームの下部に前後車輪や連動機構等からなる走行部を配設する一方、機体フレームの前部にエンジンやミッション等からなる原動機部を配設し、同原動機部から走行部への動力伝達経路にクラッチ機構を設け、同クラッチ機構に補助ブレーキ機構をクラッチ−ブレーキ連動機構を介して連動連結していた。
【0003】
クラッチ−ブレーキ連動機構には、クラッチ機構を接続状態にし、かつ、補助ブレーキ機構を解除状態にして、走行機体を走行させて通常の植付作業を行う機体走行姿勢と、クラッチ機構を切断状態にし、かつ、補助ブレーキ機構を作動状態にして、走行機体を停止させて苗継ぎ作業を行う場合や、畦越え時やトラックへの積み込み・積み降ろしを行う場合に、オペレータの意図により機体を停止させる機体停止姿勢とに姿勢変更可能に構成した連動操作レバーを設けていた。
【0004】
そして、走行時や植付作業時には、連動操作レバーを機体走行姿勢にして、機体を走行させ、一方、植付機に苗を設置する苗継ぎ時や、畦越え時やトラックへの積み込み・積み降ろし時には、連動操作レバーを機体停止姿勢に姿勢変更して、機体を停止させるようにしていた。
【0005】
かかる従来の田植機においては、エンジンにミッションケースを連動連結し、同ミッションケースに前後のアクスルケースを連動連結し、各アクスルケースに左右一対の車輪をそれぞれ連動連結しており、エンジンとミッションケースとの間にクラッチ機構と補助ブレーキ機構とをそれぞれ介設していた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来の田植機にあっては、補助ブレーキ機構がミッションケースの入力軸上のプーリー部分に設けられており、外部に露出しておらず、しかも、メンテナンスを行うにはスペース的に余裕がないため、機体外部から補助ブレーキ機構を容易に修理、点検等することができず、メンテナンス性が良好ではなかった。
【0007】
そこで、補助ブレーキ機構のメンテナンス性を向上させるために、補助ブレーキ機構を機体外部に露出させて配設することが考えられるが、その場合には、補助ブレーキ機構に泥や土が付着して、補助ブレーキ機構の制動力が低減してしまうおそれがあるため、補助ブレーキ機構に付着した泥や土を除去するための泥土除去機構を設ける必要があった。
【0008】
しかし、機体フレームに補助ブレーキ機構と泥土除去機構とをそれぞれ別個に取付けることとすると、それぞれの位置調節が必要となり、組立作業が煩雑なものとなることが懸念されていた。
【0009】
【課題を解決するための手段】
そこで、本発明では、機体を停止させるための補助ブレーキ機構を具備し、同補助ブレーキ機構は、原動機部から走行部への動力伝達経路に設けたクラッチ機構に連動して作動すべく構成してなる田植機において、機体を構成する下部フレーム構成体にベース部材を取付け、同ベース部材にボスを取付け、同ボスにブレーキ支持体を進退自在に挿通し、同ブレーキ支持体の先端部にブレーキパッドを取付ける一方、原動機部の動力を走行部へと伝達するためのドライブシャフトの前部に、外周面にブレーキ溝を形成したブレーキプーリーを取付け、同ブレーキプーリーの外周面に形成したブレーキ溝にブレーキパッドが接離自在とした補助ブレーキ機構を設け、同補助ブレーキ機構には、ベース部材に支持ピンを取付け、同支持ピンに下方へ向けて伸延させた支持アームの基端部を回動自在に取付け、同支持アームの先端部にスクレーパーを回動自在に取付け、支持アームとブレーキ支持ブラケットとの間に介設した付勢スプリングによってスクレーパーをブレーキプーリーのブレーキ溝に向けて押圧付勢してブレーキプーリーのブレーキ溝に付着した泥や土を除去するための泥土除去機構を設け、補助ブレーキ機構と泥土除去機構とを同一のベース部材で支持することとした。
【0010】
また、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体とブレーキパッドとからなるブレーキ作動体とスクレーパーとを配設することとした。
【0011】
また、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体とブレーキパッドとからなるブレーキ作動体とスクレーパーとを配設する一方、ベース部材の他側方位置に、機体フレームにベース部材を固定するための固定手段を配設し、しかも、同固定手段は、ベース部材の固定位置を調節できるべく構成することとした。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明に係る田植機は、機体を停止させるための補助ブレーキ機構を具備し、同補助ブレーキ機構は、原動機部から走行部への動力伝達経路に設けたクラッチ機構に連動して作動すべく構成したものである。
【0013】
しかも、補助ブレーキ機構は、原動機部の動力を走行部へと伝達するためのドライブシャフトにブレーキプーリーを配設し、同ブレーキプーリーの外周面にブレーキ作動体を接離自在に配設する一方、ブレーキプーリーの外周面に、同ブレーキプーリーの外周面に付着した泥土を除去するためのスクレーパーを設け、しかも、ブレーキ作動体とスクレーパーとを同一のベース部材で支持することとしたものである。
【0014】
そのため、ブレーキ作動体とスクレーパーとを一体的に組み付けたユニットとすることができ、機体フレームにベース部材を取付けるだけで、機体フレームにブレーキ作動体とスクレーパーとを装着することができるので、田植機の組立作業性を向上させることができるものである。
【0015】
しかも、機体フレームにベース部材を取付ける際に、ブレーキ作動体とブレーキプーリーとの位置を合わせるだけで、ブレーキプーリーとスクレーパーとの位置も合わせることができ、それぞれ別個に位置あわせする必要がなくなり、これによっても田植機の組立作業性を向上させることができるものである。
【0016】
また、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ作動体とスクレーパーとを配設することにより、ベース部材の他側方位置を治具等で固定した状態でブレーキ作動体やスクレーパーを組み付けることができるので、ユニット化されたブレーキ作動体及びスクレーパーの組立作業性を向上させることができるものである。
【0017】
特に、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ作動体とスクレーパーとを配設する一方、ベース部材の他側方位置に、機体フレームにベース部材を固定するための固定手段を配設することにより、機体フレームにユニット化されたブレーキ作動体及びスクレーパーを組み付け・分解する際に、作業者が固定手段をブレーキ作動体やスクレーパーによって遮られることなく目視することができ、田植機の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができるものである。
【0018】
しかも、同固定手段がベース部材の固定位置を調節できるように構成されているため、ブレーキ作動体とブレーキプーリーとの位置あわせを容易に行うことができ、これによっても、田植機の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができるものである。
【0019】
【実施例】
以下に、本発明の実施例について図面を参照しながら説明する。
【0020】
本発明に係る乗用田植機1は、図1に示すように、自走可能に構成した走行機体2の後部に植付機3を昇降機構4を介して昇降可能に連設している。
【0021】
走行機体2は、図1に示すように、機体フレーム5の下部に走行部6を配設する一方、機体フレーム5の前側上部に原動機部7を配設し、同原動機部7の直後方位置に運転操作部8を配設している。
【0022】
機体フレーム5は、図1及び図2に示すように、前後方向に向けて伸延させた左右一対の断面矩形状のメインパイプ9,10と、同メインパイプ9,10の前端部間に架設した断面矩形状の前部パイプ(図示省略)とから平面視コ字状のメインフレーム構成体11を形成し、同メインフレーム構成体11の左右のメインパイプ9,10の前側中途部に連結桿12,13 を下方へ向けてそれぞれ取付け、各連結桿12,13 の下端部に、前後方向へ向けて伸延させた左右一対の円筒状のサブパイプ14,15 と同サブパイプ14,15 の中途部間に架設した円筒状の連結パイプ16とからなる下部フレーム構成体17を連設している。図中、18は矩形断面状の連結パイプである。
【0023】
また、機体フレーム5は、下部フレーム構成体17の後端部及びメインフレーム構成体11の後端部間に、サブパイプ14,15 の後端部に前側上方へ向けて傾斜状に取付けた左右一対の円筒状の後部パイプ19,19 と同後部パイプ19,19 の上端部間に架設した円筒状の上部パイプ20とからなる門型状の後部フレーム構成体21を連設し、更には、同後部フレーム構成体21と下部フレーム構成体17との間に、上部パイプ20の中途部と連結パイプ16の中途部とを前低後高の傾斜状に連結する左右一対の傾斜パイプ22,22 からなる上部フレーム構成体23を連設している。図中、96は傾斜パイプ22,22 の中途部間に跨設した門型状の座席支持パイプである。
【0024】
原動機部7は、図1及び図2に示すように、機体フレーム5の左右のメインパイプ9,10の前側部間に平板状のエンジン載置台97を架設し、同エンジン載置台97の上部に原動機としてのエンジン25を載置する一方、エンジン載置台97の下部に変速機構としてのミッションケース26を取付け、エンジン25とミッションケース26とを高低2段のベルト式変速機構27を介して連動連結している。また、エンジン25には、植付連動機構28を介して植付機3を連動連結している。
【0025】
そして、原動機部7は、エンジン25の動力をミッションケース26を介して走行部6や植付機3へと伝達するようにしている。
【0026】
また、原動機部7は、エンジン25の直上方位置に燃料タンク(図示省略)を配設するとともに、同燃料タンクとエンジン25とをボンネット29で覆い、更には、同ボンネット29の左右側方位置に予備の苗を載置しておくための予備苗台30,30 を配設している。
【0027】
ボンネット29は、図1に示すように、機体フレーム5のメインフレーム構成体11の前側上部に取付けており、前側カバー体31と後側カバー体32とから構成している。
【0028】
高低2段のベルト式変速機構27は、図1及び図3に示すように、エンジン25の出力軸37に大径の高速側出力プーリー38と小径の低速側出力プーリー39を並べて取付ける一方、ミッションケース26の入力軸40に小径の高速側入力プーリー41と大径の低速側入力プーリー42とを左右に並べて取付け、高速側出力プーリー38と高速側入力プーリー41との間に高速側伝動ベルト43を懸架するとともに、低速側出力プーリー39と低速側入力プーリー42との間に低速側伝動ベルト44を懸架し、更には、高速側伝動ベルト43の中途部に高速側クラッチプーリー45を接離可能に配設するとともに、低速側伝動ベルト44の中途部に低速側クラッチプーリー46を接離可能に配設している。
【0029】
そして、高速側クラッチプーリー45又は低速側クラッチプーリー46のいずれか一方によって高速側伝動ベルト43又は低速側伝動ベルト44のいずれか一方のみを選択的に引張させることにより、ミッションケース26の入力軸40を高速又は低速で回転させ、走行速度を増減できるようにしている。
【0030】
走行部6は、図1に示すように、ミッションケース26に左右一対のフロントアクスルケース74,75 を連動連結し、各フロントアクスルケース74,75 に前車輪76を連動連結し、更には、ミッションケース26にリヤアクスルケース77を連動連結し、同リヤアクスルケース77に左右一対の後車輪78,78 を連動連結している。
【0031】
このようにして、エンジン25の動力をエンジン25からミッションケース26へ伝達し、同ミッションケース26からフロントアクスルケース74,75 へ伝達し、同フロントアクスルケース75から前車輪76,76 へ伝達する一方、ミッションケース26からリヤアクスルケース77へ伝達し、同リヤアクスルケース77から後車輪78,78 へ伝達する動力伝達経路79を形成している。
【0032】
フロントアクスルケース74,75 は、図1、図8及び図9に示すように、ミッションケース26の左右側壁80,81 に左右幅方向に向けて伸延させた状態で連設した横型アクスルケース構成体82,83 と、同横型アクスルケース構成体82,83 の先端部に下方へ向けて垂設した縦型アクスルケース構成体84,85 とから略L字型に構成しており、同縦型アクスルケース構成体84,85 の下端部に機体の左右外側方へ向けて前車軸86,86 を回動自在に配設し、各前車軸86の先端部に前車輪76を取付けている。
【0033】
縦型アクスルケース構成体84,85 は、横型アクスルケース構成体82,83 の先端部に回動自在に連動連設されているとともに、後述するステアリングホイール87に操舵機構88を介して操舵可能に連動連結されている。
【0034】
操舵機構88は、図1、図8〜図10に示すように、ミッションケース26の後端部にステアリングケース24を連設し、同ステアリングケース24の上部に、先端部にステアリングホイール87を取付けたステアリングシャフト89を上下方向に向けて伸延させた状態で回動自在に取付け、同ステアリングシャフト89の基端部に、ステアリングケース24の後端下部に上下方向に向けて伸延させた状態で回動自在に取付けたステアリングヨークシャフト90の上端部を連動連結し、同ステアリングヨークシャフト90の下端部に三角平板状のステアリングヨーク91を水平状態にして取付け、同ステアリングヨーク91の左右後端部に左右一対のタイロッド92,93 の基端部を左右回動自在に連動連結し、同タイロッド92,93 の先端部にナックルアーム94,95 の基端部を左右回動自在に連動連結し、同ナックルアーム94,95 の先端部に縦型アクスルケース構成体84,85 の中途部を取付けている。
【0035】
また、操舵機構88は、ステアリングヨークシャフト90の中途部に平面視で略く字状のステー160 の基端部を取付け、同ステー160 の先端部にパワーステアリング用の油圧シリンダー161 のロッド162 の先端部を連動連結し、一方、メインフレーム構成体11のメインパイプ9にサブステップ163 を機体左側下方へ向けて取付け、同サブステップ163 と下部フレーム構成体17のサブパイプ14との間にシリンダー支持体164 を取付け、同シリンダー支持体164 の上部に前記油圧シリンダー161 の基端部を枢着している。
【0036】
従って、パワーステアリング用の油圧シリンダー161 は、メインフレーム構成体11のメインパイプ9と下部フレーム構成体17のサブパイプ14との間を貫きながら、機体の略左右幅方向に向けて伸延させた状態で配設され、しかも、シリンダー支持体164 の直上方位置に配置されている。
【0037】
このように、油圧シリンダー161 を機体の左右幅方向に向けて伸延させた状態で配設しているため、機体の前後長を可及的に短くすることができ、また、油圧シリンダー161 をシリンダー支持体164 の直上方位置に配置しているため、路上の障害物が油圧シリンダー161 に衝突するのをシリンダー支持体164 によって防止でき、油圧シリンダー161 の破損を防止することができる。
【0038】
また、本実施例では、図1及び図8に示すように、パワーステアリング用の油圧シリンダー161 をミッションケース26の直後方位置に配設しているため、油圧シリンダー161 の前側にミッションケース26が位置することとなり、畦越え時に油圧シリンダー161 が畦に衝突してしまうことがなく、油圧シリンダー161 の破損を防止することができる。
【0039】
しかも、図1、図8及び図10に示すように、油圧シリンダー161 をミッションケース26の最下端よりも上方位置に配設しているため、路面上の障害物や畦越え時に畦が油圧シリンダー161 に直接衝突してしまうことがなく、油圧シリンダー161 の破損を防止することができる。
【0040】
さらに、操舵機構88は、図13に示すように、ステアリングケース24の左側上部に略L字状の支持体165 を取付け、同支持体165 に、パワーステアリング用の油圧シリンダー161 を作動させるためのバルブ166 をアダプター167 を介して取付けている。尚、パワーステアリング仕様でない場合には、ステアリングケース24の左上部に略L字状のカバー体158 を取付けるようにしている。
【0041】
このように、ステアリングケース24にアダプター167 を介してバルブ166 を取付けているため、パワーステアリング仕様か否かによらずステアリングケース24の共用化を図ることができ、部品管理を容易なものとすることができるとともに、ステアリングケース24の組立性・分解性を向上させることができる。
【0042】
そして、操舵機構88は、ステアリングホイール87を左右に操向操作すると、それに伴って、左右の縦型アクスルケース構成体84,85 と前車輪76,76 とが左右に姿勢変更するようにしている。
【0043】
リヤアクスルケース77は、図1、図2及び図11に示すように、下部フレーム構成体17の後端部と後部フレーム構成体21の下端部との交差部で支持されており、リヤアクスルケース77の前部に前後方向に向けて伸延させたドライブシャフト99によってミッションケース26に連動連結する一方、リヤアクスルケース77の左右側部に左右幅方向に向けて伸延させた後車軸100 によって後車輪78,78 に連動連結している。
【0044】
運転操作部8は、図1に示すように、ボンネット29の頂部にステアリングホイール87を回動自在に配設し、同ステアリングホイール87の直後方位置に座席101 を配設し、同座席101 の左側方位置に、走行機体2の変速操作をするための変速レバー102 を前後方向に向けて揺動操作可能に配設する一方、座席101 の右側方位置に、植付機3の昇降操作及び高低2段のベルト式変速機構27の変速操作をするための昇降・変速兼用レバー103 を前後方向に向けて揺動操作可能に配設している。図中、105 はケーシング体である。
【0045】
また、運転操作部8は、ボンネット29の左側方位置に、後述するクラッチ−ブレーキ連動機構106 に設けた連動操作部材としての連動操作レバー107 を前後方向に向けて揺動操作可能に配設し、同連動操作レバー107 の左側方位置にクラッチペダル108 を踏み込み操作可能に配設し、ボンネット29の右側方位置に左右一対のフット式のブレーキペダル168,169 を踏み込み操作可能に配設しており、同ブレーキペダル168,169 の基端部は、下部フレーム構成体17の連結パイプ16に回動自在に支持されている。
【0046】
連動操作レバー107 は、図2〜図4に示すように、クラッチ−ブレーキ連動機構106 に設けており、同クラッチ−ブレーキ連動機構106 は、原動機部7から走行部6への動力伝達経路79の中途部に設けたクラッチ機構109 と、同クラッチ機構109 に連動連結した補助ブレーキ機構48とを連動連結するものである。
【0047】
クラッチ機構109 は、図2〜図4に示すように、機体フレーム5の左側の連結桿12に連動軸111 を軸線を左右幅方向に向けて前後回動自在に取付け、同連動軸111 に上下方向に伸延させた2 枚の作動板112,113 を左右に間隔を開けて取付け、右側の作動板113 に連動操作レバー107 の基端部を左右幅方向に揺動自在に取付ける一方、左側の作動板112 と連結桿12との間に付勢スプリング115 を介設して、連動操作レバー107 を前方へ向けて付勢している。図中、114 は付勢スプリング、124 は連結ピン、125 は押圧板である。
【0048】
また、クラッチ機構109 は、機体フレーム5の左側のメインパイプ9にクラッチペダル軸116 を軸線を左右幅方向に向けて前後回動自在に取付け、同クラッチペダル軸116 の左端部にクラッチペダル108 の基端部を取付ける一方、クラッチペダル軸116 の右端部に前低後高の傾斜状に伸延させた左右一対の連動板117,118 の中途部を取付け、同連動板117,118 の下端部に、左右の作動板112,113 の間を通って前後方向に伸延させたクラッチロッド119 の基端部を回動自在に取付けるとともに、同クラッチロッド119 の先端部に横長リング状の係合体120 を形成し、同係合体120 に、低速側ワイヤーアーム55の右側上部に右側方へ向けて突設した低速側係合ピン121 と、高速側クラッチアーム63の左側上部に左側方へ向けて突設した高速側係合ピン122 とを係合している。図中、139 はクラッチペダル108 とメインパイプ9との間に介設した付勢スプリングであり、同付勢スプリング139 によってクラッチペダル108 をクラッチペダル軸116 を中心にして図3において時計回りに付勢している。
【0049】
更には、クラッチ機構109 は、クラッチロッド119 の後部であって、かつ、左右の作動板112,113 の直後方位置に受体123 を取付けている。
【0050】
そして、クラッチペダル108 を踏み込むと、連動板117,118 がクラッチペダル軸116 を中心にして図3において反時計回りに回動するとともに、クラッチロッド119 が後方に向けて移動し、それに伴って、低速側クラッチアーム55と高速側クラッチアーム63とがクラッチ支軸50を中心にして図3において時計回りに回動するとともに、高速側クラッチプーリー45と低速側クラッチプーリー46とがそれぞれ高速側伝動ベルト43と低速側伝動ベルト44とから離反して、クラッチ機構109 が切断状態となって、エンジン25からミッションケース26への動力の伝達が切断されるようにしている。
【0051】
また、連動操作レバー107 を後方に向けて操作した場合にも、作動板112,113 が連動軸111 を中心にして図3において時計廻りに回動するとともに、作動板112,113 の先端部が受体123 を後方に押圧し、それに伴って、クラッチロッド119 が後方に向けて移動し、前述したと同様にして、クラッチ機構109 が切断状態となって、エンジン25からミッションケース26への動力の伝達が切断されるようにしている。
【0052】
一方、連動操作レバー107 を前方に向けて操作した場合には、作動板112,113 が連動軸111 を中心にして図3において反時計廻りに回動するとともに、作動板112,113 の先端部が受体123 から離反し、クラッチロッド119 が前方に向けて移動し、高速側クラッチアーム55又は低速側クラッチアーム63がクラッチ支軸50を中心にして図3において反時計回りに回動し、高速側クラッチプーリー45又は低速側クラッチプーリー46が高速側伝動ベルト43又は低速側伝動ベルト44に近接して、クラッチ機構109 が接続状態となって、エンジン25からミッションケース26へ動力が伝達されるようにしている。
【0053】
補助ブレーキ機構48は、図2〜図6に示すように、下部フレーム構成体17のサブパイプ14の中途上部にブレーキ支持ブラケット51を取付け、同ブレーキ支持ブラケット51にベース部材52を取付け、同ベース部材52にボス53を取付け、同ボス53にブレーキ支持体54を進退自在に挿通し、同ブレーキ支持体54の先端部に円弧状のブレーキパッド55を取付ける一方、ドライブシャフト99の前部に、外周面にブレーキ溝50を形成した円盤状のブレーキプーリー49を取付けており、同ブレーキパッド55がブレーキプーリー49のブレーキ溝50に接離自在となるようにしている。
【0054】
尚、図7に示すように、ブレーキ支持体54及びボス53の中空部は、左右に平面部を有するとともに上下に円弧面部を有する断面形状とし、しかも、ボス53の中空部の平面部の間隔をブレーキ支持体54の平面部の間隔よりも広くしており、これによって、ブレーキ支持体54がわずかに軸線廻りに回動できるようにして、ブレーキ支持体54の位置を調節できるようにしている。
【0055】
また、補助ブレーキ機構48は、ブレーキ支持体54の先端部に、ブレーキ支持ブラケット51に回動自在に取付けた略L字型の作動アーム56の基端部を連動連結し、同作動アーム56の先端部に前後方向に向けて伸延させたリンクボール57の後端部を回動自在に連動連結し、同リンクボール57の先端部に、前記連動軸111 の右端部に取付けたブレーキ連結体58を回動自在に連動連結している。図中、59は付勢スプリングであり、ブレーキパッド55をブレーキ溝50から離反する方向に向けて付勢している
このように、補助ブレーキ機構48は、ブレーキ支持体54とブレーキパッド55とからなるブレーキ作動体60をベース部材52の左側方位置で支持し、同ベース部材52を機体フレーム5に固定手段61を用いて固定している。
【0056】
固定手段61は、ベース部材52の右側方位置に左右に伸延させた長孔62,62 を上下に間隔を開けて穿設し、各長孔62にボルト63を挿通し、同ボルト63をブレーキ支持ブラケット51に取付けており、ベース部材52に設けた長孔62,62 によって左右方向にベース部材52の固定位置を調節できるようにしている。
【0057】
ドライブシャフト99は、図10及び図11に示すように、ミッションケース26の後部に連動連結したミッションケース側シャフト147 と、リヤアクスルケース77の前部に連動連結したアクスルケース側シャフト148 と、両シャフト147,148 の間に連動連結した連結シャフト149 とから、3分割できるように構成し、ミッションケース側シャフト147 の外周面であって、かつ、ミッションケース側シャフト147 と連結シャフト149 との接続部の近傍位置に補助ブレーキ機構48のブレーキプーリー49を取付けている。図中、150,151 は傘歯車である。
【0058】
このように、本実施例では、ミッションケース26やリヤアクスルケース77の内部に補助ブレーキ機構48を配設せずに、外部に露出するドライブシャフト99に補助ブレーキ機構48を設けているため、ミッションケース26やリヤアクスルケース77の取り外しや分解などを行わなくても補助ブレーキ機構48の点検・修理をすることができ、補助ブレーキ機構48のメンテナンス作業を容易なものとすることができる。
【0059】
また、ドライブシャフト99を分割して構成し、その接続部の近傍位置に補助ブレーキ機構48を設けているため、ドライブシャフト99をミッションケース26やリヤアクスルケース77から取り外さなくても補助ブレーキ機構48の点検・修理をすることができ、補助ブレーキ機構48のメンテナンス作業を一層容易なものとすることができる。
【0060】
しかも、本実施例では、リヤアクスルケース77よりも高い位置にミッションケース26を配設し、ドライブシャフト99を前高後低の傾斜状とし、その上部側に補助ブレーキ機構48を設けているため、補助ブレーキ機構48を可及的に高い位置に設けることができ、補助ブレーキ機構48に泥や土が付着するのを防止することができ、補助ブレーキ機構48の制動力を良好に保持することができる。
【0061】
補助ブレーキ機構48には、図2〜図6に示すように、ブレーキプーリー49のブレーキ溝50に付着した泥や土を除去するための泥土除去機構64を設けている。
【0062】
泥土除去機構64は、ベース部材52の左端縁部に支持ピン65を取付け、同支持ピン65に下方へ向けて伸延させた支持アーム66の基端部を左右幅方向に向けて回動自在に取付け、同支持アーム66の先端部に樹脂又はゴム等の弾性体からなる円盤状のスクレーパー67を回動自在に取付けており、支持アーム66とブレーキ支持ブラケット51との間に介設した付勢スプリング68によってスクレーパー67をブレーキプーリー49のブレーキ溝50に向けて押圧付勢している。図中、69は抜け止めピン、70は支軸である。
【0063】
このように、本実施例では、ブレーキプーリー49の外周面に付着した泥土を除去するための泥土除去機構64を設けているため、泥土除去機構64によってブレーキプーリー49の外周面に付着した泥や土を除去することができ、ブレーキプーリー49とブレーキパッド135 との摩擦力を良好に保持することができて、補助ブレーキ機構48の制動力を良好に保持することができる。
【0064】
しかも、ブレーキプーリー49とブレーキパッド135 との間に泥や土が挟み込まれることがなく、ブレーキプーリー49やブレーキパッド135 の破損を防止することができる。
【0065】
また、支持アーム66にスクレーパー67を回動自在に設けることにより泥土除去機構64を構成しているため、スクレーパー67とブレーキプーリー49との摩擦抵抗を低減することができ、スクレーパー67をブレーキプーリー49に当接することによって生ずる動力損失を低減することができる。
【0066】
しかも、スクレーパー67の外周面の摩耗も低減でき、スクレーパー67の長寿命化を図ることができる。
【0067】
また、ブレーキプーリー49の外周面に樹脂又はゴム等の弾性体から成るスクレーパー67を押圧しているため、ブレーキプーリー49の外周面にスクレーパー67を密着させることができ、ブレーキプーリー49の外周面に付着した泥や土を確実に除去することができる。
【0068】
補助ブレーキ機構48は、以上のように構成しており、本実施例では、原動機部7の動力を走行部6へと伝達するためのドライブシャフト99にブレーキプーリー49を配設し、同ブレーキプーリー49の外周面にブレーキ作動体60を接離自在に配設する一方、ブレーキプーリー49の外周面に、同ブレーキプーリー49の外周面に付着した泥土を除去するためのスクレーパー67を設け、しかも、ブレーキ作動体60とスクレーパー67とを同一のベース部材52で支持しているため、ブレーキ作動体60とスクレーパー67とをコンパクトに一体的に組み付けたユニットとすることができ、機体フレーム5にベース部材52を取付けるだけで、機体フレーム5にブレーキ作動体60とスクレーパー67とを装着することができるので、田植機1の組立作業性を向上させることができる。
【0069】
しかも、機体フレーム5にベース部材52を取付ける際に、ブレーキ作動体60とブレーキプーリー49との位置を合わせるだけで、ブレーキプーリー49とスクレーパー67との位置も合わせることができ、それぞれ別個に位置あわせする必要がなくなり、これによっても田植機1の組立作業性を向上させることができる。
【0070】
また、本実施例では、ベース部材52の左側方位置にブレーキ作動体60とスクレーパー67とを配設しているため、ベース部材52の右側方位置を治具等で固定した状態でブレーキ作動体60やスクレーパー67を組み付けることができるので、ユニット化されたブレーキ作動体60及びスクレーパー67の組立作業性を向上させることができる。
【0071】
特に、本実施例では、ベース部材52の右側方位置に、機体フレーム5にベース部材52を固定するための固定手段61を配設しているため、機体フレーム5にユニット化されたブレーキ作動体60及びスクレーパー67を組み付け・分解する際に、作業者が固定手段61をブレーキ作動体60やスクレーパー67によって遮られることなく目視することができ、田植機1の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0072】
しかも、同固定手段61がベース部材52の固定位置を調節できるように構成されているため、ブレーキ作動体60とブレーキプーリー49との位置あわせを容易に行うことができ、これによっても、田植機1の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0073】
そして、補助ブレーキ機構48は、連動操作レバー107 を後方に向けて揺動操作すると、それに伴ってリンクボール57と作動アーム56とが連動し、ブレーキ作動体60がブレーキプーリー49に向けて進出し、ブレーキパッド55がブレーキプーリー49のブレーキ溝50を押圧し、それにより、ドライブシャフト99の回動が停止され、機体が停止するようにしている。
【0074】
この際に、ブレーキパッド135 がブレーキ溝50を押圧して補助ブレーキ機構48が作動するよりも前に、作動板112,113 の先端部が受体123 を後方に押圧し、クラッチロッド119 が後方に向けて移動してクラッチ機構109 が切断状態となるようにしている。
【0075】
尚、本実施例では、ブレーキ連結体58と作動アーム56とをリンクボール57によって連動連結しているため、リンクボール57のリンクの長さを調節することによって、クラッチ機構109 と補助ブレーキ機構48との作動のタイミングを調節できるようにしている。
【0076】
また、図6に示すように、ブレーキプーリー49のブレーキ溝50に断面くさび状のブレーキパッド55を押圧することにより、ドライブシャフト99の回動を停止するようにしているため、小さな操作荷重によって大きな制動力を発生させるようにしている。
【0077】
しかも、ブレーキプーリー49のブレーキ溝50にブレーキ作動体60を直線運動により押圧することにより、ブレーキ作動体60の移動範囲を小さくすることができ、補助ブレーキ機構48のコンパクト化を図るとともに、ブレーキパッド55の摩耗を防止するようにしている。
【0078】
一方、連動操作レバー107 を前方に向けて揺動操作すると、ブレーキパッド135 がブレーキ溝50から離反して補助ブレーキ機構48が解除状態となるとともに、作動板112,113 の先端部が受体123 から離反してクラッチ機構109 が接続状態となるようにしている。
【0079】
このように、連動操作レバー107 は、クラッチ機構109 を接続状態にし、かつ、補助ブレーキ機構48を解除状態にする機体走行姿勢(140) と、クラッチ機構109 を切断状態にし、かつ、補助ブレーキ機構48を作動状態にする機体停止姿勢(141) とに姿勢変更可能に構成している(図1参照)。
【0080】
また、連動操作レバー107 は、図2及び図4に示すように、左側のメインパイプ9に取付けたガイド板142 に形成したL字状のガイド孔143 に挿通しており、同ガイド孔143 に沿って機体走行姿勢(140) と機体停止姿勢(141) とに姿勢変更するようにしている。図中、144 はブラケットである。
【0081】
すなわち、連動操作レバー107 を機体走行姿勢(140) から機体停止姿勢(141) へ姿勢変更する場合には、連動操作レバー107 を直後方へ向けて回動操作した後、右側方へ向けて揺動操作することにより、連動操作レバー107 を直上方へ向けて直立させた状態で機体停止姿勢(141) に保持するようにしている。尚、ガイド孔143 の係止突起145 で連動操作レバー107 の中途部を係止して、連動操作レバー107 が左側方に揺動しないようにしている。
【0082】
一方、連動操作レバー107 を機体停止姿勢(141) から機体走行姿勢(140) へ姿勢変更する場合には、連動操作レバー107 を一旦後方へ向けて回動操作してから左側方へ向けて揺動操作した後、前方へ向けて回動操作することにより、連動操作レバー107 を左上方へ向けて傾斜させた状態で機体走行姿勢(140) に保持するようにしている。
【0083】
補助ブレーキ機構48は、エンジン25の動力をエンジン25から後車輪78,78 へと伝達する動力伝達経路79において、ミッションケース26よりも下流側で、しかも、リヤアクスルケース77よりも上流側に設けている。
【0084】
従来はエンジン25とミッションケース26との間に補助ブレーキ機構48を設けていたため、すなわち、動力伝達経路79においてミッションケース26よりも上流側に補助ブレーキ機構48を設けていたため、ミッションケース26内の変速機構を中立状態にした場合には、補助ブレーキ機構48が作動していても、前後車輪76,76,78,78 の回動を停止することができず、坂道等の傾斜面においては機体を確実に停止させておくことができなかったが、本実施例では、動力伝達経路79においてミッションケース26よりも下流側に補助ブレーキ機構48を設けているため、ミッションケース26内の変速機構を中立状態にしても、補助ブレーキ機構48によって前後車輪76,76,78,78 の回動を停止することができ、坂道等の傾斜面においても機体を確実に停止させておくことができる。
【0085】
また、本実施例では、動力伝達経路79においてリヤアクスルケース77よりも上流側に補助ブレーキ機構48を設けているため、1個の補助ブレーキ機構48によって左右の車輪78,78 を停止させることができ、しかも、左右の後車軸100 に補助ブレーキ機構48をそれぞれ設けた場合に比べ、低い制動トルクで補助ブレーキ機構48を作動させることができるので、補助ブレーキ機構48の構成を簡略化することができるとともに、連動操作レバー107 の操作力を低減させることができ、操作性を向上させることができる。
【0086】
また、補助ブレーキ機構48は、図1及び図8に示すように、ミッションケース26の直後方位置に配設しているため、補助ブレーキ機構48の前側にミッションケース26が位置することとなり、畦越え時に補助ブレーキ機構48が畦に衝突してしまうことがなく、補助ブレーキ機構48の破損を防止することができる。
【0087】
しかも、補助ブレーキ機構48は、図1、図8及び図10に示すように、ミッションケース26の最下端よりも上方位置に配設しているため、路面上の障害物や畦越え時に畦が補助ブレーキ機構48に直接衝突してしまうことがなく、補助ブレーキ機構48の破損を防止することができる。
【0088】
更には、補助ブレーキ機構48は、図1、図8及び図10に示すように、ステアリングヨーク91の直上方位置に配設しているため、補助ブレーキ機構48の下側がステアリングヨーク91で覆われることとなり、補助ブレーキ機構48に泥や土が付着するのを防止することができ、これによっても補助ブレーキ機構の制動力を良好に保持することができる。
【0089】
また、本実施例では、図8に示すように、ミッションケース26の直後方位置に泥土除去機構64を配設しているため、泥土除去機構64の前側もミッションケース26で覆われることとなり、泥土除去機構64に泥や土が付着するのを防止することができる。
【0090】
しかも、泥土除去機構64のスクレーパー67と補助ブレーキ機構48のブレーキプーリー49との間に泥や土のほか小石が挟み込まれるのを防止することができることから、スクレーパー67やブレーキプーリー49の破損を防止することができる。
【0091】
また、ミッションケース26の最下端よりも上方位置に泥土除去機構64を配設しているため、路面上の障害物や畦越え時に畦が泥土除去機構64に直接衝突してしまうことがなく、泥土除去機構64の破損を防止することができる。
【0092】
更には、泥土除去機構64の直下方位置にステアリングヨーク91を配設しているため、泥土除去機構64の下側がステアリングヨーク91で覆われることとなり、これによっても泥土除去機構64に泥や土が付着するのを防止することができ、泥土除去機構64の破損を防止することができるとともに、補助ブレーキ機構48の制動力を良好に保持することができる。
【0093】
特に、本実施例のように、ミッションケース26の直後方位置にステアリングヨーク91を配設し、同ステアリングヨーク91の直上方位置に泥土除去機構64を配設することにより、泥土除去機構64の前側がミッションケース26で覆われるとともに、泥土除去機構64の下側がステアリングヨーク91で覆われることとなり、泥土除去機構64に路上の障害物等が衝突するのを防止して、泥土除去機構64の破損を防止できるとともに、泥土除去機構64に泥や土が付着するのを防止することができ、補助ブレーキ機構48の制動力を良好に保持することができる。
【0094】
また、本実施例では、原動機部7の動力を走行部6へと伝達するためのドライブシャフト99を機体の略中央部に前後方向に伸延させた状態で配設するとともに、同ドライブシャフト99の左側方位置に補助ブレーキ機構48を配設しているため、補助ブレーキ機構48の組み付け時や分解時にドライブシャフト99が邪魔になることがなく、補助ブレーキ機構48の組立性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0095】
特に、本実施例では、ドライブシャフトの右側方位置にフット式のブレーキペダル168,169 を配設しているため、機体下部の空間を有効に利用することができ、機体のコンパクト化を図ることができる。
【0096】
しかも、補助ブレーキ機構48及びフット式のブレーキペダル168,169 の組み付け時や分解時にドライブシャフト99が邪魔になることがなく、補助ブレーキ機構48及びブレーキペダル168,169 の組立性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0097】
図14及び図15は、他実施例としての補助ブレーキ機構170 を示した図であり、補助ブレーキ機構170 は、下部フレーム構成体17のサブパイプ14の中途上部にブレーキ支持ブラケット171 を取付け、同ブレーキ支持ブラケット171 に略L字状の作動アーム172 を回動自在に取付け、同作動アーム172 の先端部とサブパイプ14との間に、ブレーキプーリー49のブレーキ溝50に巻回したブレーキベルト173 を取付け、一方、作動アーム172 の基端部にリンクボール57の後端部を取付けている。図中、174,175 はテンションスプリングである。
【0098】
そして、補助ブレーキ機構170 は、連動操作レバー107 を後方に向けて揺動操作すると、それに伴ってリンクボール57と作動アーム172 とが連動し、ブレーキベルト173 がブレーキプーリー49を締め付けることにより、ドライブシャフト99の回動が停止され、機体が停止するようにしている。
【0099】
【発明の効果】
本発明は、以上説明したような形態で実施され、以下に記載されるような効果を奏する。
【0100】
(1)本発明では、機体を構成する下部フレーム構成体にベース部材を取付け、同ベース部材にボスを取付け、同ボスにブレーキ支持体を進退自在に挿通し、同ブレーキ支持体の先端部にブレーキパッドを取付ける一方、原動機部の動力を走行部へと伝達するためのドライブシャフトの前部に、外周面にブレーキ溝を形成したブレーキプーリーを取付け、同ブレーキプーリーの外周面に形成したブレーキ溝にブレーキパッドが接離自在とした補助ブレーキ機構を設け、同補助ブレーキ機構には、ベース部材に支持ピンを取付け、同支持ピンに下方へ向けて伸延させた支持アームの基端部を回動自在に取付け、同支持アームの先端部にスクレーパーを回動自在に取付け、支持アームとブレーキ支持ブラケットとの間に介設した付勢スプリングによってスクレーパーをブレーキプーリーのブレーキ溝に向けて押圧付勢してブレーキプーリーのブレーキ溝に付着した泥や土を除去するための泥土除去機構を設け、補助ブレーキ機構と泥土除去機構とを同一のベース部材で支持しているため、ブレーキ作動体とスクレーパーとを一体的に組み付けたユニットとすることができ、機体フレームにベース部材を取付けるだけで、機体フレームにブレーキ作動体とスクレーパーとを装着することができるので、田植機の組立作業性を向上させることができる。
【0101】
しかも、機体フレームにベース部材を取付ける際に、ブレーキ作動体とブレーキプーリーとの位置を合わせるだけで、ブレーキプーリーとスクレーパーとの位置も合わせることができ、それぞれ別個に位置あわせする必要がなくなり、これによっても田植機の組立作業性を向上させることができる。
【0102】
(2)本発明は、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体とブレーキパッドとからなるブレーキ作動体とスクレーパーとを配設しているため、ベース部材の他側方位置を治具等で固定した状態でブレーキ作動体やスクレーパーを組み付けることができるので、ユニット化されたブレーキ作動体及びスクレーパーの組立作業性を向上させることができる。
【0103】
(3)本発明は、ベース部材の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体とブレーキパッドとからなるブレーキ作動体とスクレーパーとを配設する一方、ベース部材の他側方位置に、機体フレームにベース部材を固定するための固定手段を配設しているため、機体フレームにユニット化されたブレーキ作動体及びスクレーパーを組み付け・分解する際に、作業者が固定手段をブレーキ作動体やスクレーパーによって遮られることなく目視することができ、田植機の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができる。
【0104】
しかも、同固定手段がベース部材の固定位置を調節できるように構成されているため、ブレーキ作動体とブレーキプーリーとの位置あわせを容易に行うことができ、これによっても、田植機の組立作業性やメンテナンス性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る田植機を示す左側面図。
【図2】機体フレームを示す平面図。
【図3】クラッチ−ブレーキ連動機構を示す左側面図。
【図4】同平面図。
【図5】補助ブレーキ機構を示す背面図。
【図6】同平面。
【図7】ブレーキ支持体及びボスを示す断面図。
【図8】油圧シリンダーを示す平面図。
【図9】同背面図。
【図10】ミッションケースを示す左側面図。
【図11】ドライブシャフトを示す左側面図。
【図12】ステアリングケース(パワーステアリング有り使用の場合)の上端部を示す拡大図。
【図13】ステアリングケース(パワーステアリング無し使用の場合)の上端部を示す拡大図。
【図14】他実施例としての補助ブレーキ機構を示す背面図。
【図15】同平面図。
【符号の説明】
1 乗用田植機
2 走行機体
3 植付機
4 昇降機構
5 機体フレーム
6 走行部
7 原動機部
8 運転操作部
25 エンジン
26 ミッションケース
27 2段変速機構
48 補助ブレーキ機構
49 ブレーキプーリー
50 ブレーキ溝
64 泥土除去機構
67 スクレーパー
79 動力伝達経路
99 ドライブシャフト
106 クラッチ−ブレーキ連動機構
107 連動操作レバー
108 クラッチペダル
109 クラッチ機構
161 油圧シリンダー
168,169 ブレーキペダル

Claims (3)

  1. 機体を停止させるための補助ブレーキ機構(48)を具備し、同補助ブレーキ機構(48)は、原動機部(7)から走行部(6)への動力伝達経路(79)に設けたクラッチ機構(109)に連動して作動すべく構成してなる田植機において、
    機体を構成する下部フレーム構成体(17)にベース部材(52)を取付け、同ベース部材(52)にボス(53)を取付け、同ボス(53)にブレーキ支持体(54)を進退自在に挿通し、同ブレーキ支持体(54)の先端部にブレーキパッド(55)を取付ける一方、原動機部(7)の動力を走行部(6)へと伝達するためのドライブシャフト(99)の前部に、外周面にブレーキ溝(50)を形成したブレーキプーリー(49)を取付け、同ブレーキプーリー(49)の外周面に形成したブレーキ溝(50)に前記ブレーキパッド(55)が接離自在とした補助ブレーキ機構(48)を設け、同補助ブレーキ機構(48)には、前記ベース部材(52)に支持ピン(65)を取付け、同支持ピン(65)に下方へ向けて伸延させた支持アーム(66)の基端部を回動自在に取付け、同支持アーム(66)の先端部にスクレーパー(67)を回動自在に取付け、前記支持アーム(66)と前記ブレーキ支持ブラケット(51)との間に介設した付勢スプリング(68)によって前記スクレーパー(67)を前記ブレーキプーリー(49)のブレーキ溝(50)に向けて押圧付勢して前記ブレーキプーリー(49)のブレーキ溝(50)に付着した泥や土を除去するための泥土除去機構(64)を設け、
    前記補助ブレーキ機構(48)と前記泥土除去機構(64)とを同一のベース部材(52)で支持したことを特徴とする田植機。
  2. ベース部材(52)の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体(54)とブレーキパッド(55)とからなるブレーキ作動体(60)とスクレーパー(67)とを配設したことを特徴とする請求項1記載の田植機。
  3. ベース部材(52)の左右いずれか一側方位置にブレーキ支持体(54)とブレーキパッド(55)とからなるブレーキ作動体(60)とスクレーパー(67)とを配設する一方、ベース部材(52)の他側方位置に、機体フレーム(5)にベース部材(52)を固定するための固定手段(61)を配設し、しかも、同固定手段(61)は、ベース部材(52)の固定位置を調節できるべく構成したことを特徴とする請求項1記載の田植機。
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