JP4289966B2 - フィラー用分散剤 - Google Patents
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Description
すなわち、本発明は、下記一般式(1)で表されるポリエーテル(E1)及び/又は、前記(E1)と炭素数1〜18のカルボン酸若しくはそのエステル形成性化合物、ポリイソシアネート又はポリハロゲン化物との反応物からなるフィラー用分散剤であって、フィラーを分散させる樹脂が、脂肪族炭化水素ビニルモノマー、芳香族ビニルモノマー、アクリルモノマー、その他の不飽和モノ−又はジ−カルボン酸及びその誘導体、不飽和アルコールのカルボン酸エステル及び不飽和アルコールのアルキルエーテルからなる群から選ばれる1種以上のビニルモノマーを(共)重合して得られるビニル樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン並びにフッ素樹脂からなる群から選ばれる1種以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、熱可塑性エラストマー又はゴムであるフィラー用分散剤 である。
一般式
R1−{(OCH2CH2CH2CH2)m(OA)n−OH}q (1)
[式中R1は炭素数1〜24のq価のアルコールからOHを除いた残基、Aは炭素数2〜3のアルキレン基であり、qは1〜6の整数、m及びnは1〜600の整数である。]
一般式(1)におけるR1は炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐のq価の炭化水素基であり、具体的には直鎖若しくは分岐のq価の脂肪族炭化水素基、芳香族炭化水素基及び脂環式炭化水素基が挙げられる。
脂肪族飽和炭化水素基としては、例えば、アルキル基(メチル、エチル、n−及びi−プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、ヘプチル、オクチル、ノニル、デシル、ウンデシル基、ドデシル、トリデシル、テトラデシル、ペンタデシル、へプタデシル、オクタデシル、ノナデシル、エイコシル、ヘンエイコシル、ドコシル、トリコシル、テトラコシル基等);脂肪族不飽和炭化水素基(アルケニル基若しくはアルキニル基、例えば、エテニル、1−,2−及びi−プロペニル、ブテニル、ペンチニル、ヘキセニル、ヘプテニル、ノネニル、デセニル、ウンデセニル、ドデセニル、トリデセニル、テトラデセニル、ペンタデセニル、ヘキサデセニル、ヘプタデセニル、オクタデセニル、ノナデセニル、エイコセニル、ヘンエイコセニル、ドコセニル、トリコセニル、テトラコセニル基等)等が挙げられる。
脂環式炭化水素基としては、例えばシクロペンチル基、シクロヘキシル基等が挙げられる。
これらのうち好ましいのは、炭素数2〜20の脂肪族及び脂環式の炭化水素基であり、特に好ましいのは炭素数2〜18の脂肪族及び脂環式の炭化水素基である。
また、(E1)において、−(OCH2CH2CH2CH2)m−と−(OA)n−はランダム結合でもブロック結合でもよいが、ランダム結合部分を有すると低温での上記の流動特性が優れるという点で好ましい。
R1(OH)qで表される炭素数1〜24のアルコールとしては前記一般式(1)中のR1で表される炭素数1〜24の直鎖若しくは分岐の炭化水素基を有するq価のアルコール類であり、具体的には直鎖もしくは分岐の脂肪族アルコール、芳香族炭化水素系アルコールおよび脂環式炭化水素系アルコールが挙げられる。好ましいものは前記R1のうちの好ましいものとして挙げた基を有するアルコールである。
THFを単独付加あるいはAOと付加共重合する場合の触媒としては例えば、BF3、BaCl3、AlCl3、FeCl3、SnCl3等のルイス酸、及びそれらの錯体[例えばBF3エーテル錯体、BF3テトラヒドロフラン錯体(BF3・THF)];H2SO4、HClO4等のプロトン酸;KClO4、NaClO4等のアルカリ金属の過塩素酸塩;Ca(ClO4)2、Mg(ClO4)2等のアルカリ土類金属の過塩素酸塩;Al(ClO4)3等の前記以外の金属の過塩素酸塩等が挙げられる。
これらのうち、好ましくは、BF3エーテル錯体及びBF3テトラヒドロフラン錯体(BF3・THF)である。
また、AOを単独付加する場合の触媒としては、通常用いられる公知の触媒でよく、上記の触媒のほかアルカリ触媒、例えば、水酸化物[KOH、NaOH、CsOH、Ca(OH)2等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の水酸化物等];酸化物(K2O 、CaO、BaO等のアルカリ金属若しくはアルカリ土類金属の酸化物等);アルカリ金属(Na、K等)、及びその水素化物(NaH、KH等);トリエチルアミン、トリメチルアミン等のアミン類等が挙げられる。
付加するAOとしては、一般式(1)でAが炭素数2〜24のアルキレン基となるものであり、例えば、エチレンオキシド(以下EOという)、プロピレンオキシド(以下POという)、1,2−ブチレンオキシド、2,3−ブチレンオキシド、イソブチレンオキシド、ウンデシレンオキサイド等が挙げられる。これらのうち好ましいのはEO、PO、1,2−ブチレンオキシド、ウンデシレンオキサイドであり、特に好ましくはPOである。これらは併用してもよく、重合形式はランダムでもブロックでもよい。
THFの付加モル数mは3〜100、AOの付加モル数nは5〜150が好ましい。また、THFとAOはランダム付加でもブロック付加でもよいが、ランダム付加をすると低温での流動特性が優れるという点で好ましい。THF付加の内、80質量%以上がランダム付加であるのがより好ましい。
(a)としては具体的には下記のものが挙げられる。
(a−1);炭素数1〜18の脂肪族モノカルボン酸
蟻酸、酢酸、プロピオン酸、チオプロピオン酸、ブタン酸、ヘキサン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチン酸、オレイン酸等;
(a−2);炭素数2〜18の脂肪族2価カルボン酸
シュウ酸、マロン酸、コハク酸、プロパンジカルボン酸、チオジプロピオン酸等の脂肪族ジカルボン酸等;
プロパントリカルボン酸、メチルシクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキセントリカルボン酸、メチルシクロヘキセントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸等
(a−4);炭素数7〜18の芳香族モノカルボン酸
安息香酸、フェニル酢酸、ナフタレンカルボン酸
(a−5);炭素数8〜18の芳香族2価カルボン酸
フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、キシリレンジカルボン酸、テトラヒドロフタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、ハイミック酸、テトラブロモフタル酸、テトラクロロフタル酸等;
(a−6);炭素数9〜18の芳香族多価(3〜4価又はそれ以上)カルボン酸
ベンゼントリカルボン酸、ベンゼンテトラカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸等
(a−7);(a−2)、(a−3)、(a−5)及び(a−6)の酸無水物
(a−8);(a−1)〜(a−6)の低級アルキル(炭素数1〜4のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル)エステル
(a−9);(a−1)〜(a−6)の酸ハロゲン(塩素、臭素等)化物
またこれらの化合物中には好ましくは1〜3個、特に好ましくは1個のヘテロ原子(硫黄、燐等)を含んでいても良い。
(b−1)炭素数(NCO基中の炭素数を除く)6〜20の芳香族ポリイソシアネート;
1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、2,4−、2,6−トリレンジイソシアネート(TDI)、粗製TDI、2,4’−、4,4’−ジフェニルメタンジイソシアネート(MDI)、粗製MDI、4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトビフェニル、3,3’−ジメチル−4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ナフチレンジイソシアネート、4,4’,4”−トリフェニルメタントリイソシアネート、m−及びp−イソシアナトフェニルスルホニルイソシアネート、ポリアリールポリイソシアネート(PAPI)等;
エチレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート(HDI)、テトラメチレンジイソシアネート、ドデカメチレンジイソシアネート、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、2,2,4−トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネート、2,6−ジイソシアナトメチルカプロエート、ビス(2−イソシアナトエチル)フマレート、ビス(2−イソシアナトエチル)カーボネート、2−イソシアナトエチル−2,6−ジイソシアナトヘキサノエート、トリメチルヘキサメチレンジイソシアネート(TMDI)、ダイマー酸ジイソシアネート(DDI)等;
(b−3)炭素数4〜15の脂環式ポリイソシアネート;
イソホロンジイソシアネート(IPDI)、ジシクロヘキシルジイソシアネート、ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート(H−MDI)、シクロヘキシレンジイソシアネート、水素化トリレンジイソシアネート(HTDI)、ビス(2−イソシアナトエチル)−4−シクロヘキセン−1,2−ジカルボキシレート、2,5−及び/又は2,6−ノルボルナンジイソシアネート等;
(b−4)炭素数8〜15の芳香脂肪族ポリイソシアネート;
m−及び/又はp−キシリレンジイソシアネート(XDI)、α,α,α’,α’−テトラメチルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)等;
ウレタン基、カルボジイミド基、アロファネート基、ウレア基、ビューレット基、ウレトジオン基、ウレトンイミン基、イソシアヌレート基、オキサゾリドン基含有変性物等;変性物の例としては、例えばポリイソシアネートのポリオール(下記低分子及び/又は高分子ポリオール)アダクト体[NCO/OHのモル比は好ましくは1.01〜10/1、より好ましくは1.1〜5/1であり、例えばトリメチロールプロパン1モルと前記のジイソシアネート3モルのアダクト体、ペンタエリスリトールと前記のジイソシアネート4モルのアダクト体等;
上記ポリイソシアネートのイソシアヌレート(三量体、五量体)、前記のジイソシアネートのビューレット(三量体、五量体)等;
等が挙げられる。これらは2種以上の併用してもよい。
これらのうち好ましいものは(b−1)、(b−2)であり、より好ましいものは1,3−及び/又は1,4−フェニレンジイソシアネート、TDI、粗製TDI、MDI、エチレンジイソシアネート、テトラメチレンジイソシアネート、HDIである。
(c−1)炭素数1〜2のポリハロゲン化物
ジクロロメタン、ジクロロエタン、ジブロモメタン、ジブロモエタン、トリクロロエチレン等;
(c−2)炭素数3以上のポリハロゲン化物
1,3−ジクロロプロパン、1,3−トリクロロプロパン、1,2ジブロモブタン等
これらのうちで好ましいものは2〜4価の塩化物であり、より好ましくはジクロロメタン、ジクロロエタンであり、これらを使用した(E2)は粘度が低くなり、取り扱いが容易となる。
金属酸化物としては、例えば、シリカ、珪藻土、アルミナ、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉄、酸化スズ及び酸化アンチモン等が挙げられる。金属水酸化物としては、例えば、水酸化カルシウム、水酸化マグネシウム、水酸化アルミニウム及び塩基性炭酸マグネシウム等が挙げられる。金属炭酸塩としては、例えば、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、炭酸亜鉛、炭酸バリウム、ドーソナイト及びハイドロタルサイト等が挙げられる。金属硫酸塩としては、例えば、硫酸カルシウム、硫酸バリウム及び石膏繊維等が挙げられる。金属ケイ酸塩としては、例えば、ケイ酸カルシウム、タルク、カオリン、クレー、マイカ、モンモリロナイト、ベントナイト、活性白土、セピオライト、イモゴライト、セリサリト、ガラス繊維、ガラスビーズ及びシリカ系バルーン等が挙げられる。金属窒化物としては、例えば、窒化アルミニウム、窒化ホウ素及び窒化ケイ素等が挙げられる。炭素類としては、例えば、カーボンブラック、グラファイト、炭素繊維、炭素バルン、木炭粉末及びフラーレン等が挙げられる。その他のフィラーとしては、例えば、その他各種金属粉(金、銀、銅、スズ等)、チタン酸カリウム、チタン酸ジルコン酸鉛、アルミニウムボレート、硫化モリブデン、炭化ケイ素、ステンレス繊維、ホウ酸亜鉛、スラグ繊維、テフロン粉、木粉、パルプ、ゴム粉及びアラミド繊維等が挙げられる。これらは単独でも、2種以上併用してもよい。
処理剤としては、公知の処理剤が使用でき、例えば、シランカップリング剤、チタネートカップリング剤、アルミネートカップリング剤、脂肪酸、油脂、ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤、多価アルコール型非イオン界面活性剤、ワックス、カルボン酸カップリング剤及びリン酸カップリング剤等が挙げられる。
チタネートカップリング剤としては、例えば、イソプロピルトリイソステアロイルチタン等が挙げられる。
アルミネートカップリング剤としては、例えば、アセトアルコキシアルミニウムジイソプロピレート等が挙げられる。
脂肪酸としては、例えば、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸、リノレン酸及びエレオステアリン酸等が挙げられる。
ポリエチレングリコール型非イオン界面活性剤としては、例えば、高級アルコールエチレンオキサイド付加物、脂肪酸エチレンオキサイド付加物、高級アルキルアミンエチレンオキサイド付加物及びポリプロピレングリコールエチレンオキサイド付加物等が挙げられる。
多価アルコール型非イオン界面活性剤としては、例えば、ポリエチレンオキサイド、グリセリンの脂肪酸エステル、ペンタエリスリットの脂肪酸エステル、ソルビット若しくはソルビタンの脂肪酸エステル、多価アルコールのアルキルエーテル及びアルカノールアミンの脂肪族アミド等が挙げられる。
カルボン酸カップリング剤としては、例えば、カルボキシル化ポリブタジエン及びカルボキシル化ポリイソプレン等が挙げられる。
リン酸カップリング剤としては、例えば、リン酸モノオクチルエステル、リン酸モノ(2,6−ジメチル−7−オクテニル)エステル、リン酸モノ(6−メルカプトヘキシル)エステル及びリン酸モノ(2−メタクリロキシプロピル)エステル等のリン酸系カップリング剤等が挙げられる。
これらの表面処理方法はフィラーと表面処理剤を室温又は30から200℃の加熱化、常圧もしくは減圧下に混合することで処理できる。またフィラーと処理剤の重量比としてはフィラー100重量部に対し、1〜100重量部の処理剤が使用される。
硬化性樹脂としては、例えば、フェノール樹脂、キシレン樹脂、ジアリルフタレート樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、フラン樹脂、アニリン樹脂、ウレタン樹脂、ポリブタジエン樹脂、メラミンフェノール樹脂、シリコン樹脂等の熱硬化性樹脂、アクリル樹脂等の電子線硬化樹脂が挙げられる。
熱可塑性エラストマーとしては、例えば、ポリオレフィン系熱可塑性エラストマー、ポリウレタン系熱可塑性エラストマー、ポリエステル系熱可塑性エラストマー、ポリアミド系熱可塑性エラストマー等が挙げられる。
ゴムとしては、例えば、飽和ポリオレフィン系ゴム、α−オレフィン・ジエン共重合体ゴム、シリコーン系ゴム、フッ素系ゴム、スチレン・ジエン共重合体系ゴム、ブチル系ゴム、クロロプレン系ゴム、エピクロルヒドリン系ゴム、ウレタン系ゴム、ノルボルネン系ゴム等が挙げられる。
熱可塑性樹脂(C)としては、例えば、ポリオレフィン、ポリスチレン、アクリル樹脂等のビニル樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン、フッ素樹脂及びこれらの2種以上の混合物が挙げられる。
ビニル樹脂には、以下のビニルモノマーを公知の重合法(ラジカル重合法、チーグラー触媒重合法、メタロセン触媒重合法等)により(共)重合させて得られる樹脂が挙げられる。
ビニルモノマーとしては、脂肪族炭化水素ビニルモノマー、芳香族ビニルモノマー、アクリルモノマー、その他の不飽和モノ−又はジ−カルボン酸及びその誘導体、不飽和アルコールのカルボン酸エステル、不飽和アルコールのアルキルエーテル、ハロゲン含有ビニルモノマー並びにこれらの2種以上の組合せ(ランダム、ブロック及び/又はこれらの組合せ)等が用いられる。
芳香族ビニルモノマーとしては、スチレン及びその同族体等が使用でき、例えば、スチレン、o−、m−若しくはp−アルキル(炭素数1〜10)スチレン(例えば、ビニルトルエン等)、α−アルキル(炭素数1〜10)スチレン(例えば、α−メチルスチレン等)及びハロゲン化スチレン(例えば、クロロスチレン等)等が挙げられる。
不飽和アルコールのカルボン酸エステルとしては、例えば、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール等のカルボン酸(炭素数2〜4)エステル(酢酸ビニル等)が挙げられ、不飽和アルコールのアルキルエーテルとしては、例えば、ビニルアルコール、(メタ)アリルアルコール等のアルキル(炭素数1〜20)エーテル等が挙げられる。ハロゲン含有ビニルモノマーとしては、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン及びクロロプレン等が挙げられる。
共重合可能なビニルモノマーとしては、脂肪族炭化水素ビニルモノマー以外の前記ビニルモノマー等が挙げられる。
重合の際に分子量調整剤を使用してもよく、分子量調整剤として、例えば、ジカルボン酸、ジアミン等を共重合してもよい。ジカルボン酸としては、例えば、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸及びドデカンジ酸等の脂肪族ジカルボン酸;テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸及び3−スルホイソフタル酸のスルホン酸アルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)等の芳香族ジカルボン酸;並びに1,4−シクロヘキサンジカルボン酸及びジシクロヘキシル−4,4’−ジカルボン酸等の脂環族ジカルボン酸等が挙げられる。
高分子ジオールとしては、Mn500〜5,000のジオール、例えば、ポリエーテルジオール、ポリエステルジオール等が用いられる。
ポリエステルジオールとしては、ジオール及び/又はポリエーテルジオールと、炭素数4〜20(好ましくは4〜18、より好ましくは6〜12)のジカルボン酸又は前記ラクトンとを反応させて得られるポリエステルジオール等が挙げられる。鎖伸長剤としては、例えばジオール及び/又はジアミン等が挙げられる。反応停止剤としては、一価アルコール等が使用でき、例えば、炭素数1〜12(好ましくは2〜10、より好ましくは3〜8)の脂肪族若しくは脂環式の一価アルコール、炭素数6〜12(好ましくは6〜10、より好ましくは6〜8)の芳香族一価アルコール、炭素数1〜24(好ましくは2〜20、より好ましくは4〜18)の脂肪族、脂環式若しくは芳香族の一級若しくは二級アミン、及び炭素数1〜10(好ましくは1〜8、より好ましくは2〜8)の脂肪族若しくは脂環式モノアルカノールアミン等が使用できる。
脂肪族又は脂環式一級モノアミンとしては、例えば、メチルアミン、エチルアミン、シクロプロピルアミン、1−プロピルアミン、アミルアミン、ヘキシルアミン、1,3−ジメチルブチルアミン、3,3−ジメチルブチルアミン、2−アミノヘプタン、シクロペンチルアミン、ヘキシルアミン、シクロヘキシルアミン、ノニルアミン、デシルアミン、ウンデシルアミン及びドデシルアミン等が挙げられる。芳香族一級アミンとしては、例えば、アニリン及びベンジルアミン等が挙げられる。
脂肪族若しくは脂環式モノアルカノールアミンとしては、例えば、2−アミノ−エタノール、3−アミノプロパノール、1−アミノ−2−プロパノール、及び3−アミノメチル−3,5,5−トリメチルシクロヘキサノール等が挙げられる。
(C)のMnは、10,000〜1,000,000が好ましく、より好ましくは15,000〜800,000、特に好ましくは20,000〜700,000である。
混練時の各成分の添加順序には特に限定はなく、予め分散剤をフィラーと混合し、樹脂に配合しても、分散剤とフィラーと樹脂を同時に混合しても良い
試験方法は以下の通りである。
(フィラー分散性)
実施例1〜3の分散剤5部、樹脂65部及びフィラー30部をラボプラストミル(東洋精機社製)を用い下記混練条件で混練し、混合状態を目視観察し、混合性良好なものを5点、全く混合できていないものを0点とし、5段階評価とした。
またその混合時のトルクを測定し加工性を評価した。単位はkg/F。数値の小さい方が加工性良好である。
使用した樹脂、フィラー及びその樹脂を用いた混練条件を下記に示す。
(樹脂)
ポリプロピレン(以下、PPと略す) :サンアロマー社製PM771M(混練条件:200℃、5分間、回転数10rpm)、
ポリエチレン(以下、PEと略す):日本ポリオレフィン社製A204J(混練条件:150℃、5分間、回転数10rpm)、
(フィラー)
炭酸カルシウム(以下、炭カルと略す):白石工業株式会社製 白艶華A
シリカ粉末(以下、シリカと略す):日本シリカ工業株式会社製 ニップシールVN−3
ガラス製オートクレーブにイソトリデカノール200部(1.0モル)とKOH3.3部を仕込み、耐圧滴下ロートからEO836部(19.0モル)を105℃で33時間かけて滴下した。その後、130℃で10時間反応させ、冷却した。さらに、吸着処理剤で処理し、濾過し、130℃、30mmHg以下で減圧脱水後、イソトリデカノールのEO19.0モル付加物1036部を得た。
Claims (3)
- 下記一般式(1)で表されるポリエーテル(E1)及び/又は、前記(E1)と炭素数1〜18のカルボン酸若しくはそのエステル形成性化合物、ポリイソシアネート又はポリハロゲン化物との反応物からなるフィラー用分散剤であって、フィラーを分散させる樹脂が、脂肪族炭化水素ビニルモノマー、芳香族ビニルモノマー、アクリルモノマー、その他の不飽和モノ−又はジ−カルボン酸及びその誘導体、不飽和アルコールのカルボン酸エステル及び不飽和アルコールのアルキルエーテルからなる群から選ばれる1種以上のビニルモノマーを(共)重合して得られるビニル樹脂、ポリアミド、ポリエステル、ポリアセタール、ポリカーボネート、熱可塑性ポリウレタン並びにフッ素樹脂からなる群から選ばれる1種以上の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、電子線硬化樹脂、熱可塑性エラストマー又はゴムであるフィラー用分散剤。
一般式
R1−{(OCH2CH2CH2CH2)m(OA)n−OH}q (1)
[式中R1は炭素数1〜24のq価のアルコールからOHを除いた残基、Aは炭素数2〜3のアルキレン基であり、qは1〜6の整数、m及びnは1〜600の整数である。] - 前記(E1)がHLB10以下、数平均分子量500〜30,000のポリエーテルである請求項1記載のフィラー用分散剤。
- 前記エステル形成性化合物がカルボン酸無水物、炭素数1〜4のアルキル基を有するカルボン酸アルキルエステル及びカルボン酸ハロゲン化物からなる群から選ばれる1種以上である請求項1又は2記載のフィラー用分散剤。
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