JP4289473B2 - 射出制御装置及び射出制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、射出制御装置及び射出制御方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、射出成形機においては、加熱シリンダ内において加熱され溶融させられた成形材料としての樹脂を、高圧で射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、該キャビティ空間内において冷却して固化させることによって成形品を得ることができるようになっている。
【0003】
前記射出成形機は金型装置、型締装置及び射出装置を有し、前記型締装置は、固定プラテン及び可動プラテンを備え、型締用シリンダによって可動プラテンを進退させることにより金型装置の型閉じ、型締め及び型開きが行われる。
【0004】
一方、前記射出装置は、樹脂を加熱して溶融させる加熱シリンダ、及び溶融させられた樹脂を射出する射出ノズルを備え、前記加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、かつ、進退自在に配設される。そして、該スクリューを、後端に配設された駆動部によって前進させることにより射出ノズルから樹脂が射出され、前記駆動部によって回転させることにより樹脂の計量が行われる。
【0005】
ところで、前記加熱シリンダに樹脂を供給するために樹脂投入部が形成され、該樹脂投入部は、ホッパ、開閉バルブ、案内部及びレベルゲージを備え、該レベルゲージによって案内部における樹脂のレベルが検出される。そして、射出及び計量が繰り返されるのに伴って樹脂のレベルが低くなると、前記開閉バルブが開放され、前記ホッパ内の樹脂が案内部に供給される。
【0006】
また、前記スクリューは、フライト部、及び該フライト部の前端に配設されたスクリューヘッドを備える。そして、前記フライト部は、スクリューの本体、すなわち、スクリュー本体の外周面に螺(ら)旋状に形成されたフライトを備え、該フライトによって螺旋状の溝が形成される。また、フライト部には、後方から前方にかけて順に、ホッパから落下した樹脂が供給される供給部、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させる圧縮部、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量する計量部が形成される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記従来の射出装置においては、ホッパから落下した樹脂が供給部に溜(た)まり、供給部における樹脂の状態が密になるので、計量工程において加熱シリンダの内周面と樹脂との間の摩擦抵抗が大きくなってしまう。
【0008】
したがって、計量が不安定になり、計量によって蓄えられる樹脂の量を均一化することができない。
【0009】
本発明は、前記従来の射出装置の問題点を解決して、計量を安定させることができ、計量によって蓄えられる樹脂の量を均一化することができる射出制御装置及び射出制御方法を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
そのために、本発明の射出制御装置は、加熱シリンダと、該加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、前記加熱シリンダに成形材料を供給する成形材料供給手段と、前記スクリューの後退速度を検出する後退速度検出処理手段と、前記スクリューの後退速度に基づいて成形材料の供給量を変更する成形材料供給量変更処理手段とを有するものである。
そして、該成形材料供給量変更処理手段は、計量工程において、検出された後退速度である実後退速度を読み込み、該実後退速度と、あらかじめ設定された目標後退速度とを比較し、比較結果に基づいて前記供給量を変更する。
また、前記目標後退速度が、計量工程において、計量工程中に読み込まれた、前記成形材料供給手段によって加熱シリンダの供給部に供給される成形材料の供給量と、加熱シリンダのスクリューヘッドの前方に溜められる成形材料の量とが等しくなるように、かつ、前記供給部のスクリュー溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないように、スクリューの回転速度に対応する可塑化能力標準ラインより低く設定したものである。
【0011】
本発明の他の射出制御装置においては、さらに、前記スクリューの位置を検出するスクリュー位置検出手段を有する。
【0012】
そして、前記後退速度検出処理手段は、前記スクリューの位置に基づいて実後退速度を検出する。
【0014】
本発明の更に他の射出制御装置においては、さらに、前記成形材料供給量変更処理手段は、実後退速度が目標後退速度より高い場合、前記供給量を少なくし、実後退速度が目標後退速度より低い場合、前記供給量を多くする。
【0015】
本発明の更に他の射出制御装置においては、さらに、前記成形材料供給手段は成形材料を供給するための駆動手段を備える。
【0016】
そして、前記成形材料供給量変更処理手段は、駆動手段の制御変量を制御することによって前記供給量を変更する。
【0018】
本発明の更に他の射出制御装置においては、さらに、学習モード及び制御モードを選択的に設定し、学習モードが設定されたときに、前記駆動手段の制御変量を記録手段に記録し、制御モードが設定されたときに、前記記録手段から前記制御変量を読み出すモード設定処理手段を有する。
【0019】
本発明の射出制御方法においては、加熱シリンダに成形材料を供給し、前記加熱シリンダ内におけるスクリューの後退速度を検出し、計量工程において、検出された後退速度である実後退速度と、あらかじめ設定された目標後退速度とを比較し、比較結果に基づいて前記成形材料の供給量を変更する。
また、前記目標後退速度が、計量工程において、加熱シリンダの供給部に供給される成形材料の供給量と、加熱シリンダのスクリューヘッドの前方に溜められる成形材料の量とが等しくなるように、かつ、前記供給部のスクリュー溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないように、スクリューの回転速度に対応する可塑化能力標準ラインより低く設定したものである。
【0020】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
【0021】
図1は本発明の第1の実施の形態における射出制御装置の機能ブロック図である。
【0022】
図において、11は加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回転自在に、かつ、進退(図における左右方向に移動)自在に配設されたスクリュー、104は前記加熱シリンダ11に成形材料としての図示されない樹脂を供給する成形材料供給手段、105は前記スクリュー12の後退速度を検出する後退速度検出処理手段、106は前記スクリュー12の後退速度に基づいて樹脂の供給量を変更する成形材料供給量変更処理手段である。
【0023】
図2は本発明の第1の実施の形態における射出装置の断面図である。
【0024】
図において、11はシリンダ部材としての加熱シリンダ、12は該加熱シリンダ11内において回転自在に、かつ、進退(図における左右方向に移動)自在に配設された射出部材としてのスクリュー、13は前記加熱シリンダ11の前端(図における左端)に形成された射出ノズル、14は該射出ノズル13に形成されたノズル口、15は前記加熱シリンダ11の後端(図における右端)の近傍の所定の位置に形成された成形材料供給口としての樹脂供給口、17は該樹脂供給口15に取り付けられ、樹脂を供給するための樹脂投入部、16は該樹脂投入部17に取り付けられ、樹脂を収容するホッパである。前記加熱シリンダ11の外周には、面状のヒータh1〜h3が配設され、該ヒータh1〜h3を通電することによって、前記樹脂を加熱し、溶融させることができる。
【0025】
前記スクリュー12は、フライト部21、及び該フライト部21の前端に配設されたスクリューヘッド27を備える。そして、前記フライト部21は、スクリュー本体の外周面に螺旋状に形成されたフライト23を備え、該フライト23によって螺旋状の溝24が形成される。また、フライト部21には、後方(図における右方)から前方(図における左方)にかけて順に、ホッパ16から落下した樹脂が供給される供給部P1、供給された樹脂を圧縮しながら溶融させる圧縮部P2、及び溶融させられた樹脂を一定量ずつ計量する計量部P3が形成される。前記溝24の底、すなわち、スクリュー本体の外径は、供給部P1において比較的小さくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に大きくされ、計量部P3において比較的大きくされる。したがって、加熱シリンダ11の内周面とスクリュー本体の外周面との間の間隙(げき)は、前記供給部P1において比較的大きくされ、圧縮部P2において後方から前方にかけて徐々に小さくされ、計量部P3において比較的小さくされる。
【0026】
ところで、前記加熱シリンダ11に樹脂を供給するために成形材料投入部としての樹脂投入部17が形成され、該樹脂投入部17は、前記ホッパ16の下端に隣接させて配設され、樹脂を設定された量だけ間欠的に供給する回転式の成形材料供給部材としての供給バルブ18、該供給バルブ18の下端に隣接させて配設され、供給バルブ18によって供給された樹脂を案内する筒状の案内部19、及び該案内部19の下端に隣接させて配設された負圧形成部20を備える。
【0027】
計量工程時に、前記スクリュー12を正方向に回転させると、ホッパ16内の樹脂が供給バルブ18及び樹脂供給口15を介して供給部P1に供給され、溝24内を前進(図における左方に移動)させられる。それに伴って、スクリュー12が後退(図における右方に移動)させられ、樹脂がスクリューヘッド27の前方に蓄えられる。なお、前記溝24内の樹脂は、前記供給部P1においてペレット状の形状を有し、圧縮部P2において半溶融状態になり、計量部P3において完全に溶融させられて液状になる。
【0028】
そして、前記スクリュー12の外周面及び加熱シリンダ11の内周面の粗さが互いに等しいと、計量工程時に、スクリュー12を回転させても、溝24内の樹脂は、スクリュー12と一体的に回転させられてしまい、前進しない。そこで、通常は、加熱シリンダ11の内周面がスクリュー12の外周面より粗くされる。
【0029】
射出工程時に、前記スクリュー12を前進させると、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂は、射出ノズル13から射出され、図示されない金型装置内のキャビティ空間に充填される。このとき、スクリューヘッド27の前方に蓄えられた樹脂が逆流しないように、スクリューヘッド27の周囲に逆流防止装置36が配設され、該逆流防止装置36は、逆止リング37及びシールリング38から成る。なお、前記計量工程時にスクリュー12を回転させるために、第1の駆動手段としての図示されない計量用モータが、前記射出工程時にスクリュー12を前進させるために、第2の駆動手段としての図示されない射出用モータが配設され、前記計量用モータ、射出用モータ、伝動機構等によって駆動部が構成される。
【0030】
次に、前記樹脂投入部17について説明する。
【0031】
図3は本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す正面図、図4は本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す断面図、図5は本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す平面図である。
【0032】
図において、18は供給バルブ、19は案内部、20は負圧形成部である。前記供給バルブ18は、断面が四角形の形状を有するケース41、及び該ケース41内において回転自在に支持された断面が円形の形状を有する弁本体としてのシャフト43を備える。前記ケース41の上面には、ホッパ16(図2)と連通させられる成形材料入口としての樹脂入口44が、前記ケース41の下面には、前記案内部19と連通させられる成形材料出口としての樹脂出口45が、互いに同一軸上に形成される。前記シャフト43は、大径部46、及び該大径部46の両端に形成された小径部47、48から成り、該小径部47、48によって前記ケース41に対して支持される。また、前記大径部46の円周方向における所定の箇所に、所定の深さを有する成形材料収容部としてのポケット49が、前記樹脂入口44及び樹脂出口45と対応する位置に形成され、シャフト43を回転させることによって、前記ポケット49が樹脂入口44又は樹脂出口45と選択的に連通させられる。
【0033】
本実施の形態においては、前記大径部46に一つのポケット49が形成されるが、大径部46の円周方向における複数箇所に同ピッチで二つ以上のポケットを形成することもできる。その場合、各ポケットを浅くすることができるので、加熱シリンダ11に供給される樹脂の供給量の変動を小さくすることができる。
【0034】
そして、前記ケース41の一端に隣接させて、供給バルブ18を作動させるための供給用の(第3の)駆動手段としての供給用モータ51が取り付けられ、該供給用モータ51の出力軸52は、前記小径部48内に嵌(かん)入され、シャフト43に固定される。したがって、前記供給用モータ51を間欠的に駆動することによって、前記シャフト43を回転させ、前記ポケット49を樹脂入口44と連通する位置に置き、前記ホッパ16内の樹脂をポケット49内に収容し、続いて、ポケット49を樹脂出口45と連通する位置に置き、ポケット49内の樹脂を案内部19に設定された量ずつ供給することができる。そして、供給用モータ51の回転速度を変化させることによって供給量を調整することができる。なお、前記供給用モータ51及び供給バルブ18によって成形材料供給手段104(図1)が構成される。
【0035】
前記案内部19は、ガラス製の内管53、及び該内管53より径方向外方に、所定の距離を置いて配設された外管54から成り、前記内管53の上端は前記樹脂出口45に臨ませて開口させられる。そして、前記内管53と対向させて成形材料検出手段としてのレベルセンサ55が配設される。
【0036】
また、前記負圧形成部20は、内管56、及び該内管56より径方向外方に、所定の距離を置いて配設された外管57から成り、該外管57の下端にフランジ58が取り付けられ、前記樹脂投入部17はフランジ58を介して加熱シリンダ11に固定される。そして、前記内管53の下端と内管56の上端とは互いに当接させられ、内管53及び内管56内に、加熱シリンダ11内と連通する成形材料通路としての樹脂通路31が形成される。前記加熱シリンダ11及び樹脂通路31内は、供給バルブ18によって気密にされ、負圧形成部20に負圧が形成される。そのために、内管56と外管57との間に環状室61が形成され、前記加熱シリンダ11及び樹脂通路31内は、内管56の下端において環状室61と連通させられる。そして、前記外管57の所定の箇所に吸引口62が形成され、該吸引口62に吸引パイプ64を介してフィルタ装置65が接続される。
【0037】
該フィルタ装置65は、多孔の内管66、及び該内管66より径方向外方に、所定の距離を置いて配設された外管67から成り、前記内管66と外管67との間にフィルタ68が配設される。また、前記外管67の所定の箇所には、吸引口69が形成され、該吸引口69に開閉弁71及び吸引パイプ72を介して負圧発生手段としての図示されない真空ポンプが接続される。
【0038】
次に、前記構成の射出装置を作動させるための射出制御装置について説明する。
【0039】
図6は本発明の第1の実施の形態における射出制御装置を示すブロック図、図7は本発明の第1の実施の形態における射出装置の可塑特性を示す図である。図7において、横軸にスクリュー12(図2)の回転速度、すなわち、スクリュー回転速度Nを、縦軸にスクリュー12の後退速度、すなわち、スクリュー後退速度Vrを採ってある。
【0040】
図6において、75は制御部、51は供給用モータ、76は計量用モータ、77は射出用モータ、78は真空ポンプ、81はスクリュー12の位置、すなわち、スクリュー位置を検出するスクリュー位置検出手段としてのスクリュー位置センサ、82は計量用モータ76の回転速度を検出する計量用速度センサ、83は射出用モータ77の回転速度を検出する射出用速度センサ、84は供給用モータ51の回転速度を検出する供給用速度センサである。なお、本実施の形態において、前記スクリュー位置センサ81としてエンコーダが使用され、該エンコーダはスクリュー12の後方の図示されない回転部材に取り付けられる。そして、計量用モータ76に代えて油圧モータを使用する場合は、スクリュー位置センサ81としてポテンショメータ等を使用することができる。
【0041】
まず、制御部75が真空ポンプ78を駆動すると、加熱シリンダ11及び樹脂通路31(図4)内の空気が吸引され、加熱シリンダ11内に負圧が発生させられる。次に、前記制御部75の図示されない計量制御手段は、計量工程を開始し、計量開始信号を発生させて計量用モータ76に送り、計量用モータ76を駆動することによってスクリュー12を回転させる。また、前記計量制御手段は、前記計量開始信号を供給用モータ51に送り、供給用モータ51を駆動することによってシャフト43を間欠的に回転させる。それに伴って、ホッパ16内の樹脂がポケット49を介して樹脂通路31内に供給され、更に樹脂供給口15を介して加熱シリンダ11内の供給部P1に供給される。供給部P1に供給された樹脂は、スクリュー12の回転に伴って溝24内を前進し、圧縮部P2において半溶融状態になり、計量部P3において完全に溶融させられて液状になり、スクリューヘッド27より前方に溜められる。
【0042】
この間、前記真空ポンプ78は駆動し続けられ、加熱シリンダ11内に負圧が発生させられる。したがって、加熱シリンダ11及び樹脂通路31内に進入した空気、計量が行われるのに伴って発生させられたガス等が排出されるので、樹脂焼けが発生するのを防止することができる。
【0043】
そして、前記計量工程において、前記樹脂投入部17によって供給部P1に供給される樹脂の供給量と、前記溝24内を移動させられ、スクリューヘッド27の前方に溜められる樹脂の量とが等しくされ、しかも、前記供給部P1において、樹脂の状態が疎にされ、溝24内に樹脂が100〔%〕満たされることがないようにされる。
【0044】
続いて、前記スクリュー位置センサ81からの信号に基づいて、スクリュー12が所定の計量終了位置に到達したことが分かると、前記計量制御手段は、計量工程を完了し、計量終了信号を発生させて計量用モータ76に送り、計量用モータ76の駆動を停止させることによってスクリュー12の回転を停止させる。また、前記計量制御手段は、前記計量終了信号を供給用モータ51に送り、供給用モータ51の駆動を停止させることによってシャフト43の回転を停止させる。
【0045】
次に、制御部75の図示されない射出制御手段は、射出工程を開始し、射出開始信号を発生させて射出用モータ77に送り、射出用モータ77を駆動することによってスクリュー12を前進させる。これに伴って、スクリューヘッド27の前方に溜められた樹脂は射出ノズル13から射出される。
【0046】
ところで、スクリュー回転速度N及びスクリュー後退速度Vrによって表される可塑化能力は、射出装置の型式、寸法、規格等によって決まるが、図7に示される可塑化能力標準ラインLsより低い側、すなわち、ハッチング部分に収まる領域でスクリュー12を回転させ、かつ、後退させると、前記供給部P1において、樹脂の状態が疎にされ、溝24内に樹脂が100〔%〕満たされることがない。
【0047】
そこで、本実施の形態においては、スクリュー後退速度Vrに基づいて供給用モータ51の回転速度を変更し、加熱シリンダ11に供給される樹脂の供給量を変更するようにしている。
【0048】
そのために、前記制御部75の後退速度検出処理手段105(図1)は、計量工程が開始されると、スクリュー位置センサ81のセンサ出力を読み込むことによってスクリュー位置を検出し、該スクリュー位置に基づいて、本実施の形態においてはスクリュー位置を微分することによって、スクリュー後退速度Vrの実測値、すなわち、実後退速度Vrtを検出する。
【0049】
続いて、前記制御部75の成形材料供給量変更処理手段106は、実後退速度Vrtとあらかじめ設定された目標後退速度Vroとを比較し、比較結果に基づいて供給用モータ51の回転速度Nm1を変更し、樹脂の供給量を変更する。すなわち、実後退速度Vrtが目標後退速度Vroより高い場合、前記回転速度Nm1を低くして前記供給量を少なくし、実後退速度Vrtが目標後退速度Vroより低い場合、前記回転速度Nm1を高くして前記供給量を多くする。
【0050】
したがって、スクリュー後退速度Vrを一定にすることができるので、計量を安定させることができる。そして、計量によって蓄えられる樹脂の量を均一化することができる。
【0051】
また、本実施の形態においては、前記樹脂の供給量を変更するに当たり、可塑化能力標準ラインLsより低速度側及び高回転側の領域で計量を行うようにしている。
【0052】
そのために、スクリュー回転速度Nの指令値をnとしたとき、前記目標後退速度Vroは、可塑化能力標準ラインLs上の指令値nに対応する点のスクリュー後退速度Vrの値vより低く、
Vro<v
になるように設定される。
【0053】
なお、計量用モータ76からスクリュー12までの回転伝達系におけるギヤ比をγとしたとき、スクリュー回転速度Nが指令値nになるようにスクリュー12を回転させるために、前記計量制御手段は、計量工程が開始されると、計量用モータ76を回転速度Nm2
Nm2=γ・n
で駆動する。なお、前記指令値nは、射出装置の型式、寸法、規格等によってあらかじめ設定される。
【0054】
このように、計量工程中だけ、しかも、計量に必要な量だけ樹脂が供給部P1に供給されるので、前記樹脂通路31内には、樹脂が溜められない。しかも、前記供給部P1において、樹脂の状態が疎にされ、溝24内に樹脂が100〔%〕満たされることがない。
【0055】
したがって、計量工程において加熱シリンダ11の内周面と樹脂との間の摩擦抵抗を小さくすることができる。その結果、スクリュー12を回転させるために必要なトルクが小さくなるので、駆動部をその分小型化することができる。
【0056】
また、樹脂の状態が疎にされるので、樹脂に剪(せん)断発熱が発生するのを防止することができる。したがって、加熱シリンダ12のヒータh1〜h3による加熱量を容易に制御することができる。
【0057】
そして、加熱シリンダ11内に負圧が形成されるので、前記樹脂の状態が疎にされても、溝24内において疎に満たされた樹脂が空気と接触することがなくなる。したがって、樹脂が空気によって酸化するのを防止することができる。
【0058】
さらに、前記供給部P1の機能は、主として樹脂供給口15を介して供給された樹脂を圧縮部P2に送るだけであるので、供給部P1を短くしたり、フライト部21に圧縮部P2及び計量部P3だけを形成したりすることもできる。その場合、射出装置を小型化することができる。
【0059】
なお、本実施の形態においては、指令値n及び目標後退速度Vroがあらかじめ設定されるようになっているが、設定された指令値nに基づいて目標後退速度Vroを算出することもできる。その場合、指令値nと目標後退速度Vroとの関係式に基づいて目標後退速度Vroを算出したり、指令値nと目標後退速度Vroとを対応させて設定された図示されないテーブルを参照することによって目標後退速度Vroを算出したりすることができる。
【0060】
また、図示されない操作スイッチ等を操作することによって、学習モード及び制御モードを選択的に設定することができる。そのために、前記制御部75に図示されないモード設定処理手段が配設され、該モード設定処理手段は、モード設定処理を行い、学習モードが設定されたときに、前記樹脂供給量変更処理手段106によって実後退速度Vrtとあらかじめ設定された目標後退速度Vroとが比較され、比較結果に基づいて供給用モータ51の回転速度Nm1が変更されたときの値を、制御変量として図示されない記録手段としてのメモリに記録する。また、前記モード設定処理手段は、制御モードが設定されたときに、前記メモリから前記制御変量を読み出す。そして、前記樹脂供給量変更処理手段106は、読み出された制御変量に基づいて供給用モータ51を駆動する。
【0061】
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
【0062】
図8は本発明の第2の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す断面図である。
【0063】
図において、88はフィードスクリュー、89は筒状の案内部である。前記フィードスクリュー88は、断面が四角形の形状を有するケース91、及び該ケース91内において回転自在に支持された成形材料供給部材としてのオーガ93を備え、供給用の(第3の)駆動手段としての供給用モータ51を駆動することによって回転させられ、回転に伴って連続的に成形材料としての図示されない樹脂を供給する。前記ケース91の上面には、ホッパ16(図2)と連通させられる成形材料入口としての樹脂入口94が、前記ケース91の下面には、前記案内部89と連通させられる成形材料出口としての樹脂出口95が形成される。前記オーガ93は、本体部96、及び該本体部96の後端(図における右端)に形成されたシャフト部97から成り、該シャフト部97はスリーブ101に嵌入される。そして、該スリーブ101は、ベアリングb1〜b3によってケース91に対して支持される。また、前記本体部96は、オーガ93の本体、すなわち、オーガ本体の外周面に螺旋状に形成されたフライト98を備え、該フライト98によって螺旋状の溝99が形成される。
【0064】
そして、前記ケース91の一端に隣接させて供給用モータ51が取り付けられ、該供給用モータ51の出力軸52は、前記スリーブ101内に嵌入され、シャフト部97に固定される。したがって、前記供給用モータ51を駆動することによって、前記本体部96を回転させ、樹脂を案内部89に設定された量ずつ供給することができる。前記供給用モータ51及びフィードスクリュー88によって成形材料供給手段104(図1)が構成される。
【0065】
なお、本発明は前記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除するものではない。
【0066】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように、本発明によれば、射出制御装置は、加熱シリンダと、該加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、前記加熱シリンダに成形材料を供給する成形材料供給手段と、前記スクリューの後退速度を検出する後退速度検出処理手段と、前記スクリューの後退速度に基づいて成形材料の供給量を変更する成形材料供給量変更処理手段とを有するものである。
そして、該成形材料供給量変更処理手段は、計量工程において、検出された後退速度である実後退速度を読み込み、該実後退速度と、あらかじめ設定された目標後退速度とを比較し、比較結果に基づいて前記供給量を変更する。
また、前記目標後退速度が、計量工程において、前記成形材料供給手段によって加熱シリンダの供給部に供給される成形材料の供給量と、加熱シリンダのスクリューヘッドの前方に溜められる成形材料の量とが等しくなるように、かつ、前記供給部のスクリュー溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないように、スクリューの回転速度に対応する可塑化能力標準ラインより低く設定したものである。
【0067】
この場合、スクリューの後退速度を一定にすることができるので、計量を安定させることができる。そして、計量によって蓄えられる成形材料の量を均一化することができる。
【0069】
また、スクリューの溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないので、計量工程において加熱シリンダの内周面と成形材料との間の摩擦抵抗を小さくすることができる。その結果、スクリューを回転させるために必要なトルクが小さくなるので、駆動部をその分小型化することができる。
【0070】
また、成形材料の状態が疎にされるので、成形材料に剪断発熱が発生するのを防止することができる。したがって、加熱シリンダのヒータによる加熱量を容易に制御することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態における射出制御装置の機能ブロック図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態における射出装置の断面図である。
【図3】本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す正面図である。
【図4】本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す断面図である。
【図5】本発明の第1の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す平面図である。
【図6】本発明の第1の実施の形態における射出制御装置を示すブロック図である。
【図7】本発明の第1の実施の形態における射出装置の可塑特性を示す図である。
【図8】本発明の第2の実施の形態における樹脂投入部の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
11 加熱シリンダ
12 スクリュー
24 溝
51 供給用モータ
75 制御部
81 スクリュー位置センサ
104 成形材料供給手段
105 後退速度検出処理手段
106 成形材料供給量変更処理手段

Claims (6)

  1. (a)加熱シリンダと、
    (b)該加熱シリンダ内において回転自在に、かつ、進退自在に配設されたスクリューと、
    (c)前記加熱シリンダに成形材料を供給する成形材料供給手段と、
    (d)前記スクリューの後退速度を検出する後退速度検出処理手段と、
    (e)前記スクリューの後退速度に基づいて成形材料の供給量を変更する成形材料供給量変更処理手段とを有するものであって
    (f)該成形材料供給量変更処理手段は、計量工程において、検出された後退速度である実後退速度を読み込み、該実後退速度と、あらかじめ設定された目標後退速度とを比較し、比較結果に基づいて前記供給量を変更し、
    (g)前記目標後退速度、計量工程において、前記成形材料供給手段によって加熱シリンダの供給部に供給される成形材料の供給量と、加熱シリンダのスクリューヘッドの前方に溜められる成形材料の量とが等しくなるように、かつ、前記供給部のスクリュー溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないように、スクリューの回転速度に対応する可塑化能力標準ラインより低く設定したものであることを特徴とする射出制御装置。
  2. (a)前記スクリューの位置を検出するスクリュー位置検出手段を有するものであって
    (b)前記後退速度検出処理手段は、前記スクリューの位置に基づいて実後退速度を検出する請求項1に記載の射出制御装置。
  3. 前記成形材料供給量変更処理手段は、実後退速度が目標後退速度より高い場合、前記供給量を少なくし、実後退速度が目標後退速度より低い場合、前記供給量を多くする請求項1に記載の射出制御装置。
  4. (a)前記成形材料供給手段は成形材料を供給するための駆動手段を備え、
    (b)前記成形材料供給量変更処理手段は、駆動手段の制御変量を制御することによって前記供給量を変更する請求項1に記載の射出制御装置。
  5. 学習モード及び制御モードを選択的に設定し、学習モードが設定されたときに、前記駆動手段の制御変量を記録手段に記録し、制御モードが設定されたときに、前記記録手段から前記制御変量を読み出すモード設定処理手段を有する請求項1に記載の射出制御装置。
  6. (a)加熱シリンダに成形材料を供給し、
    (b)前記加熱シリンダ内におけるスクリューの後退速度を検出し、
    (c)計量工程において、検出された後退速度である実後退速度と、あらかじめ設定された目標後退速度とを比較し、比較結果に基づいて前記成形材料の供給量を変更するとともに、
    (d)前記目標後退速度、計量工程において、加熱シリンダの供給部に供給される成形材料の供給量と、加熱シリンダのスクリューヘッドの前方に溜められる成形材料の量とが等しくなるように、かつ、前記供給部のスクリュー溝内に成形材料が100〔%〕満たされることがないように、スクリューの回転速度に対応する可塑化能力標準ラインより低く設定したものであることを特徴とする射出制御方法。
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