JP4288712B2 - 表示機能付シートプレート - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
この発明は機器の表面に入力・表示機能のついた操作部を貼付けによって構成する為の表示機能付シートプレートに関する。
【0002】
【従来の技術】
例えば石油暖房器などの機器には、暖房器を駆動操作する為の操作部や、機器の動作状態を表示をする表示部が取付けられている。そして、これらの表示部や操作部を構成する電装部品はベークライトやエポキシ樹脂からなるプリント基板上に配置され、該プリント基板は合成樹脂製の操作部枠体に取付けられ、この操作部枠体を機器に固着する構造が一般的である。
【0003】
即ち、プリント基板などに取付けられる電装部品として、市販されているLEDなどの表示器具やスイッチ類の操作器具は、一定の大きさと形状が必要であり、機器の表面付近に操作部分や表示部分を位置させるには、操作部枠体のプリント基板の固定位置は機器の内部になってしまうものである。
【0004】
この為、石油暖房器などの機器の表面には操作部枠体を取付ける為の開口を設け、この操作部枠体を機器の枠体内に固定すると共に、機器の操作部の表面と操作部取付用の開口は、操作表示が印刷された表示板で覆うものである。
【0005】
一方、最近のカードタイプの計算機などでは、柔軟なシートプレートの上に操作部であるスイッチを構成し、また、表示部としてLCD表示器を組み込んだものがある。この為、石油暖房器などでもカードタイプの計算機のように、表示装置として発光機能のないLCD表示器を用い、操作装置としてのスイッチにプレートタイプを用いることによって、従来の技術の範囲で操作部や表示部をシート状に構成することができ、機器の枠体の形状を複雑にしなくとも、簡単に操作表示部が取付できると思われる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
カードタイプの計算機などのようにシート状に操作部や表示部が構成できれば石油暖房器の枠体の表面に両面接着テープを使って貼付ることによって操作部や表示部が簡単に取付できるようになる。そして、従来構造の石油暖房器では操作部や表示部の構造が複雑であるから、この部分の製造コストが高くなっており、しかも、石油暖房器などではロット当たりの製造数が多いから、もし、シート状の操作部や表示部が実施できれば、大きなコストダウンの可能性がある。
【0007】
ところで、カードタイプの計算機などに使われるLCD表示器は、蛍光表示管やLEDと違って発光機能がなく、室内光の反射を使って表示している。このように発光部がない為にLCD表示器の厚さは非常に薄く製造できるから、カードタイプの計算機はこのLCD表示器を使うことによってはじめて実用になったものであり、現在もこのようなカードタイプの計算機にLCD以外の発光能力のあるLEDなどの表示器を使う技術は完成されていない。
【0008】
このように表示部にLCD表示器を使えば、石油暖房器でもシート状の操作部や表示部が使用できるが、最近の石油暖房器は大型の操作スイッチに発光ランプを組み込んだものを使い、少しばかり薄暗い部屋の隅に置いても運転状態が一目でわかるものが好まれており、操作や運転状態の表示部としてLCD表示器を使うことは事実上不可能である。この為、操作表示機能の点で、カードタイプの計算機などに使われる柔軟なシートプレートを基板とするプレート状の操作部を、石油暖房器の操作部に直ちに使うことは実質的に不可能であった。
【0009】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記課題を解決して、はじめてLEDによる発光表示機能を持ったシート状の操作表示部を実用化したもので、シートプレート1の表面に配線パターンa・bを形成し、配線パターンa・bの適所にLEDチップ2を取付け、該LEDチップ2の側方もしくは上方に対向してLEDチップ2より最高部が高い位置にある光透過部材3を配置し、LEDチップ2及び光透過部材3の側方のシートプレート1にはスペーサ4を取付け、LEDチップ制御手段とシートプレート1の前記配線パターンa・bとを接続する配線パターンcを配線プレート5上に設けると共に、光透過体6で形成した印刷シート7の印刷面7aで光透過部材3の一部及びスペーサ4を覆い、シートプレート1と印刷シート7との間にLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を挾んで接着して一枚のプレート8を形成し、貼付けするプレート8によって機器の表示部を構成するものである。
【0010】
また、LEDチップ2は側面発光タイプを用いて、LEDチップ2の側方に光透過部材3を配置し、該光透過部材3の下部に薄膜の反射部材3aを配置し、印刷シート7には光透過部材3の形状より小さい任意の形状の光透過部7bを残して光透過体6に不透過性インクで印刷面7aを形成するもので、全体をプレート状に形成する為には薄くした光透過部材3と印刷シート7と組み合わせることで、光透過部3aが任意形状で均一に発光できたものである。
【0011】
また、配線パターンa・bの適所には異なる発色のLEDチップ2・2aを取付け、該LEDチップ2・2aは側面発光タイプを用いてLEDチップ2・2aの側方に共通の光透過部材3を配置し、光透過部材3はLEDチップ2・2aの点燈・消燈によって異なる色に発光するもので、貼付けによって形成する薄い一枚のプレート8で形成する表示部であっても、光透過部7bの発光色を異ならせることができたものである。
【0012】
更に、LEDチップ2の側方もしくは上方に配置した光透過部材3は透明体もしくは空気層で形成し、印刷シート7の光透過体6は半透明部材もしくは半透明インクが印刷された透明部材によって構成してLEDチップ2の上方及びスペーサ4を覆うと共に、印刷シート7には光透過部材3の形状より小さい任意形状の光透過部7bを残して不透過性インクによる印刷面7aを形成することによって、比較的狭い範囲の発光にも簡単に対応できたものである。
【0013】
また、シートプレート1を小形に形成してLEDチップ2・2aを特定形状に集中して取付け、印刷面7aで多数の光透過部7bを形成する印刷シート7とシートプレート1との間にLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を挾んで一枚のプレート8を形成し、該プレート8から外方に伸びる配線プレート5を他のシートプレート1に取付けて、他の配線プレート5を経てLED制御手段と接続することによって、直線状に細かい間隔でLEDを並べたレベル表示や、7セグメントによる文字表示といった規格形状の表示が簡単にできるものである。
【0014】
【作用】
半導体で構成するLEDの発光部は微小な半導体素材の接合部からの発光であるから、半導体素子を一定の大きさで透光性のある樹脂に封入して、発光点から離れた樹脂端面の全体が明るくなるようにしている。この為、LEDを発光表示器として使うには一定の高さや大きさが必要で、背が低いLEDチップ2を使って発光表示器を構成しても、強い光が一点から発生するだけで、期待した大きさ全体を光らせることができず、従来技術ではLEDチップ2を使って実用に耐える発光表示器を薄いプレート状に仕上げることは不可能である。
【0015】
この発明は、点または短いバー表示の時はLEDチップ2上方に、また、大きな7セグメントによる数字表示を構成する為の所定長さのバー表示や、大きな発光面積を得る時にはLEDチップ2の側方に光透過部材3を配置して、光透過を必要としない部分にスペーサ4を配置して光の洩れを防ぐと共に、これらの全体に印刷シート7を貼付けて、不透過性インクの印刷面7aで光透過部材3の一部を覆い、制限された光透過部7bからのみ光が放出するようにし、また、不透過性インクの印刷面7aでLEDチップ2から発生する強い光を防ぐようにし、更に、印刷シート7を構成する光透過体6の透過率を選んでLEDチップ2からの強い光を柔らかくしたから、点表示や、バー表示や、所定大きさの面表示が、薄いシート状のプレート8内にはじめて構成できた。
【0016】
また、所定大きさの面表示を行なう為に、側面発光タイプのLEDチップ2の側方に位置した光透過部材3の下部には薄膜の反射部材3aを設けており、不透過性インクによって印刷する印刷シート7には、光透過部材3の形状より小さい任意の形状の光透過部7bを形成し、かつ、反射部材3aの働きで光透過部材3の全体に光が届くので、印刷によって残された任意形状の光透過部7bが均一に発光できたものである。
【0017】
【実施例】
図に示す実施例によってこの発明を説明すると、1はポリエステルフィルムなどの柔軟な素材を使ったシートプレート、5はシートプレート1の一部を伸ばして形成した配線プレート、a〜cはシートプレート1及び配線プレート5の上に銀ベースの導電性インクによって、印刷形成した配線パターンであり、配線パターンa〜cの他の実施例としては、印刷に代えて良電導性の素材を蒸着によって付着させても良い。
【0018】
9はシートプレート1や配線プレート5の配線パターンa・cの露出したくない部分を覆う薄膜のポリエステルフィルムを貼付けた絶縁層であり、この絶縁層9は薄膜のポリエステルフィフムに代って不導電性インクを使って、印刷によって形成しても良い。
【0019】
2は一方の配線パターンaをアース側として他の制御側の配線パターンbとの間に取付けたLEDチップであり、該LEDチップ2は抵抗チップや、コンデンサチップや、トランジスタ・ICチップなどと一緒にガラスエポシキ基板上に実装されるもので、主として信号の流れや信号のH・Lレベルの表示といったメンテナンス情報を基板の上に発光表示するものである。該LEDチップ2は半導体素子の接合部のみが樹脂封入されており、接合部の一点から強い光が発光する為に機器の表示器としては使いにくいものである。
【0020】
尚、一般の表示器に使われるLEDはこの発光する半導体素子の接合部を一定の大きさの透光性樹脂でモールドし、接合部から離れた透光性樹脂の端面から柔らかい光が発光するようになっており、LEDチップ2と比べて形状が非常に大型であるから、表示器として使い易くなっている。この為、不完全なLEDチップ2を機器の操作部の表示器に使う事例は今まで全くない。
【0021】
該シートプレート1のLEDチップ2は図示せざるLEDチップ制御手段の信号によって点燈・消燈するものであり、該LEDチップ制御手段の信号は配線プレート5の配線パターンcに接続され、該配線パターンcはシートプレート1の配線パターンa・bに導通してLEDチップ2を制御している。
【0022】
3はシートプレート1に取付けたLEDチップ2よりやや背高で薄厚の合成樹脂で形成した光透過部材であり、該光透過部材3はシートプレート1の上に配置され、上方や側方からLEDチップ2と対向している。4はLEDチップ2及び光透過部材3の側方に配置して、LEDチップ2から光の拡散を防ぐスペーサであり、実施例のスペーサ4は柔軟性あるポリプロピレンで形成され、また、LEDチップ2及び光透過部材3と接近する側には必要に応じて反射率の向上を計る為に、反射材の取付けまたは印刷を施すことが好ましい。また、スペーサ4の本体を反射特性の良好な合成樹脂などで形成しても良い。
【0023】
3aは光透過部材3がシートプレート1上に取付けられる時に、シートプレート1と光透過部材3との間に配置した薄膜の反射部材であり、LEDチップ2の半導体の接合部から発生する強い光が光透過部材3へ入射した後で、シートプレート1側に吸収されないようにする働きがある。
【0024】
7はシートプレート1との間にLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を挾んで配置する印刷シートであり、素材はポリエステルフィルムからなる光透過体6で構成する。7aは印刷シート7の印刷面であり、該印刷面7aは印刷シート7の裏面に各種操作表示やLEDチップ2による発光部の名称などと共に印刷形成されており、また、光透過部材3と対向する一部分やLEDチップ2を覆うように遮光性インクで遮光印刷されている。7bは印刷面7aによって遮光された光透過部材3の一部に遮光印刷されずに残された光透過部であり、LEDチップ2から光透過部材3へ入射した光の一部が、印刷面7aのない光透過部7bから外部に放射する。従って、LEDチップ2の半導体の接合部がチカッと光るポイント発光は直接外部に放射されず、光透過部7b全体が均一に光るようになった。
【0025】
7cは印刷シート7の主としてスペーサ4と対向する部分に付着した接着層、10はシートプレート1の裏面に接着剤を介して貼付ける補強シート、8は少なくともシートプレート1とスペーサ4と印刷シート7とが一体に接着して構成するプレートであり、柔らかく必要以上変形する恐れがある時にはシートプレート1に前記補強プレート10が貼付けてあり、所定の強度と柔軟性を持たせている。この為、プレート8は非常に薄く仕上がっており、はじめてLEDチップ2による発光機能を持ったプレート8が完成できたもので、このプレート8を石油暖房器などの操作表示部として枠体表面に貼付けることが可能になり、大幅なコストダウンが実現すると共に、使用範囲が広がったものである。
【0026】
LEDチップ2による表示部分に大面積の発光が必要な時には、LEDチップ2は発光部を側面に向けて取付け、LEDチップ2の側方のシートプレート1に薄厚で大面積の光透過部材3を接着配置するとよく、大面積を明るく発光する為には、印刷シート7の印刷面7aで形成する光透過部7bによる光透過部材3からの透過光の制限と、反射部材3aの取付は不可欠であり、このような構成とすることによってはじめて薄厚で大面積の光透過部材3を使い、光透過部7bの面積が広くなっても全体を均一に光らせることが可能になったものである。
【0027】
また、シートプレート1に取付けるLEDチップ2の発光部を側方に向けた時には、共通の光透過部材3に向けて異なる発色のLEDチップ2・2aを取付けることができるから、夫々のLEDチップ2・2aの点燈・消燈によって光透過部材3は異なる色に発色することができるようになった。
【0028】
一方、光透過部7bとして小さい点のような部分を光らせる時にはLEDチップ2の上方に設けた光透過部材3を透明なアクリル板や、時には空気層で形成し、印刷シート7は光透過体6を半透明部材で、もしくは透明部材に半透明インクの印刷によって形成してもよく、この場合、LEDチップ2の接合部から強い光が直接放射されても、光透過体6もしくは半透明インクによって弱められ、他のLEDチップ2からの光量に合わせて光らせることができるようになった。また、この場合の他の実施例として、LEDチップ2の上方の光透過部材3を半透明膜3bで形成して、透明部材で形成した印刷シート7に貼付けても、同様な作用効果が得られるものである。
【0029】
本発明のシートプレート1の一般的な実施例は使用する機器の操作表示部に合わせて夫々の形状で個々に製造されるものである。この為、配線パターンa〜bとLEDチップ2の配置が7セグメントの数字表示のように部分的に複雑になれば、この細かい部分を製造するコスト高の技術を使って全体を作らなければならず、細かい技術を大面積に展開するから不良品の発生率も高くなる。特にこの発明品は接着によって多数の薄膜を貼付けて構成しており、もし不良品が出ても修理することができないから、歩止まりが非常に悪くなってしまう。
【0030】
この為、温度表示や発熱量ランクや安全装置のエラー番号などを、数字や棒グラフで詳細に表示する時には細かくLEDチップ2を配置することになり、図7・図8に示すようにシートプレート1を小形に形成し、このプレート1上に集中してLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を配置して、印刷シート7には操作表示をせずに光透過部7bのみを印刷すれば、このプレート8だけに細かい部分の製造が集中できるものである。
【0031】
そして、機器の操作部に貼付ける他のシートプレート1の配線パターンa・bに、細かい作業で作ったプレート8の配線プレート5の配線パターンcを接続し、他のシートプレート1専用のLEDチップ2やスペーサ4と共にこの小形のプレート8も一緒に他の印刷シート7で覆って、機器に貼付け用のプレート8を構成する使用法が実施でき、この場合、小形の単体としてのプレート8は汎用パーツとして多量生産できるから、品質保証も行ない易く、一方、機器に貼付ける他のプレート8の製造品質を特別高く保持する必要がなく、歩止まりが向上するものである。
【0032】
また、小形のプレート8が7セグメントの数字表示のように複数個並べて使用されるものにあっては、シートプレート1と印刷シート7との間に配置したスペーサ4の端に、外方への凸部と、該凸部の形状に嵌合できる凹部を設け、夫々の凸・凹部を嵌合することであらかじめ小形のシートプレート1は正確に並べることができ、機器に取付するプレート8に複数の小形プレート8を取付する時にも、個々の取付位置が傾いて、表示がばらつくこともなく、正確に取付できたものである。
【0033】
一方、機器の操作部を構成するにあたり、表示部だけでなくスイッチなどの操作部も必要であり、この場合はカードタイプの計算機のスイッチ機構が適用できるものである。即ち、図4・図6の実施例において、11はスペーサ4と印刷シート7との間に接着によって配置された第二シートプレートであり、該第二シートプレート11は光透過部材3に対応する部分に抜き孔11aを設け、光透過部材3はこの抜き孔11aから露出しており、光透過部材3にとって第二シートプレート11はスペーサ4と同じ働きをする。
【0034】
12はこの第二シートプレート11に形成した第二配線プレートであり、印刷などの方法で第二シートプレート11には配線パターンd・eが、また、配線プレート12には配線パターンfが形成されており、該配線パターンfからスイッチ信号を取出すことができる。
【0035】
13は配線パターンd・eの露出させたくない部分をポリエステルフィルムまたは印刷によって覆う第二絶縁層であり、該第二絶縁層13で覆われていない部分に配線パターンd・eが並設して露出している。14は端部が第二絶縁層13の上に位置した導電性で可撓性を持つ皿状体であり、第二シートプレート11の上方に配置する印刷シート7の裏面に皿状体14が取付けられ、配線パターンd・eと皿状体14との間に間隙を形成している。一方、配線パターンe・dは否導通状態になっているので、印刷シート7の上から皿状体14を押すと、皿状体14が反転して配線パターンd・eと接触するから、並設した配線パターンd・eが短路してスイッチを構成するものである。
【0036】
尚、印刷シート7の素材が比較的堅くて第二シートプレート11に印刷シート7が貼付けられた状態で、配線パターンd・eと印刷シート7が常時離れているならば、露出する配線パターンd・eと対向する印刷シート7に導電性インクによって導電体を形成してもよく、印刷シート7の上を押すと導電体が配線パターンd・eを短路させるから、スイッチが構成できたものである。
【0037】
図に示す実施例の石油暖房器の操作部を構成するプレート8には、運転の開始と停止を行なう運転スイッチと、ルームサーモによる自動運転と暖房器の出力を設定する手動運転を選択する切換スイッチと、タイマーによって自動的に運転を開始するタイマースイッチと、入力データを上または下に修正入力する入力スイッチを備えており、更に、大きな光透過部7bによる運転動作表示部と、運転動作を選択した時の運転モード表示部と、暖房中の室温や、バーナの燃焼量レベルや、異常時のエラーコードを表示する7セグメントの数字表示部を設けている。
【0038】
上記の操作部は通常の石油暖房器の操作部と同じであり、これを薄厚のプレート8によってすべて構成したもので、機器の外表面の一部に平面状の凹部を構成し、該凹部に接着剤もしくは両面接着シートによって前記プレート8を固着することによって構成している。また、この凹部にはプレス加工によって凹部と一緒に透孔を形成し、透孔に配線プレート5を引き込みながら、この発明のプレート8を凹部に貼付ければ完成するものである。この為、従来の合成樹脂製の操作部枠体や、表示操作用のプリント基板や、操作部表面のパネルなどの部品は全く必要がなくなり、機器の枠体に操作部枠体を取付ける構造も不要になり、大幅なコストダウンが可能になったものである。
【0039】
【発明の効果】
以上のようにこの発明では、はじめてLEDチップ2による発光タイプの表示機構を一枚のシート状のプレート8に仕上げることができたから、石油暖房器などの操作部がプレート8の貼付けによって構成できるようになったものである。そして、配線パターンa〜cを形成した柔軟なシートプレート1や配線プレート5は、印刷と接着によって構成したから大量生産が可能になり、部品数が大幅に少なくなって、大幅なコストダウンが可能になったものである。
【0040】
また、石油暖房器などの操作部を構成するに当たり、プレート8を貼付ける位置ぎめ用の凹部と、配線プレート5を機器の内部に引き込む為の透孔をあけるだけでよく、機器の操作部としてはこの部分にプレート8を貼付けるだけであるから、非常に簡単に製造できるようになったものである。
【0041】
また、チップ実装用のLEDチップ2によって薄っぺらな表示部を製造するに当たり、柔軟なシートプレート1の配線パターンa・bにLEDチップ2を取付け、該LEDチップ2の半導体素子の接合部から発生する光を半透明部材3内に誘導し、かつ、印刷シート7の印刷面7aによってLEDチップ2及び光透過部材3の一部を覆うから、LEDチップ2及び光透過部材3の強い光が発生する部分を拡散したり遮光したりすることができ、印刷シート7の光透過部7bからのみLEDチップ2の光が放射できるから、安定した均一な発光が可能になったものである。
【0042】
また、光透過部材3を大型にして大面積の発光を実現する為には、LEDチップ2を側面発光できるように取付け、光透過部材3には側部から光を入射し、かつ、光透過部材3の裏面に反射部材3aを形成したから、印刷シート7の印刷面7aによる遮光効果で光透過部7bの全体が均一に発光できるようになった。また、側面から発光するLEDチップ2を使う時には、発光色の違ったLEDチップ2を使うことによって、同じ光透過部7bから異なる色の光を放射できるようになるものであり、応用範囲が広がるものである。
【0043】
更に、LEDチップ2を細かく配置する時には、小形のシートプレート1を使って小さなプレート8を完成し、これを機器の操作部を構成する大面積のシートプレート1に取付ける使用法が可能になり、機器に取付けるプレート8のコストダウンが可能になると共に、この小さなプレート8は7セグメントの数字表示などの時は、汎用部品として大量生産が可能になるものである。また、機器の操作部の為のシートプレート1に一体に7セグメントの数字表示を形成する時よりも、プレート8の品質保証が簡単になり、製造時の歩止まりが向上したものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の各種部品を一部装着した状態の実施例を示すシートプレートの平面図である。
【図2】図1に示すこの発明の実施例におけるシートプレートの平面図である。
【図3】図1に示すこの発明の実施例におけるスペーサの平面図である。
【図4】図1に示すこの発明の実施例によって完成したプレートの要部断面図である。
【図5】図1に示すこの発明の実施例によって完成したプレートの平面図であり、操作作部の表示状態を示す。
【図6】この発明で実施する押しボタン操作によるスイッチ入力部を構成する第2シートプレートの平面図である。
【図7】この発明の他の実施例である数字表示用のシートプレートの平面図である。
【図8】図7に示す実施例によって完成した数字表示用プレートの要部断面図である。
【符号の説明】
1 シートプレート
2 LEDチップ
2a LEDチップ
3 光透過部材
3a 反射部材
4 スペーサ
5 配線プレート
6 光透過体
7 印刷シート
7a 印刷面
7b 光透過部
8 プレート
a〜c 配線パターン
Claims (5)
- 柔軟な素材により形成されたシートプレート1の表面に配線パターンa・bを形成し、
配線パターンa・bの適所にLEDチップ2を取付け、
該LEDチップ2の側方にLEDチップ2より最高部が高い位置にあり、かつ、LEDチップ2の出射光が入射する位置にある光透過部材3を配置し、
シートプレート1との間にLEDチップ2と光透過部材3とを配置する間隔を開けるように光透過体6で形成した印刷シート7を配置し、
シートプレート1のLEDチップ2及び光透過部材3の側方には、シートプレート1と印刷シート7との間に間隔をあけるスペーサ4を取付け、
LEDチップ制御手段とシートプレート1の前記配線パターンa・bとを接続する配線パターンcをシートプレート1の一部を伸ばして形成した配線プレート5上に設けると共に、
光透過体6で形成した印刷シート7の印刷面7aで光透過部材3の一部及びスペーサ4を覆い、
シートプレート1と印刷シート7との間にLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を挾んで接着して一枚のプレート8を形成し、
シートプレート1の裏面が接着剤または両面接着シートにより機器の外表面に貼付けられるプレート8によって機器の表示部を構成し、
シートプレート1に比較して小形に形成した他のシートプレート1に他のシートプレート1用のLEDチップ2・2aを特定形状に集中して取付け、
印刷面7aで多数の光透過部7bを形成する他のシートプレート1用の印刷シート7と他のシートプレート1との間に他のシートプレート1用のLEDチップ2・他のシートプレート1用の光透過部材3・他のシートプレート1用のスペーサ4を挾んで一枚の小形のプレート8を形成し、
小形のプレート8から外方に伸びる配線プレート5をシートプレート1に取付けて、他の配線プレート5を経てLED制御手段と接続し、
シートプレート1用のLEDチップ2やスペーサ4と共にこの小形のプレート8もシートプレート1用の印刷シート7で覆って構成した表示機能付シートプレート。 - 柔軟な素材により形成されたシートプレート1の表面に配線パターンa・bを形成し、
配線パターンa・bの適所にLEDチップ2を取付け、
該LEDチップ2の上方に光透過部材3を配置し、
シートプレート1との間にLEDチップ2と光透過部材3とを配置する間隔を開けるように光透過体6で形成した印刷シート7を配置し、
LEDチップ2の側方のシートプレート1にはシートプレート1と印刷シート7との間に間隔をあけるスペーサ4を取付け、
LEDチップ制御手段とシートプレート1の前記配線パターンa・bとを接続する配線パターンcをシートプレート1の一部を伸ばして形成した配線プレート5上に設けると共に、
光透過体6で形成した印刷シート7の印刷面7aで光透過部材3の一部及びスペーサ4を覆い、
シートプレート1と印刷シート7との間にLEDチップ2・光透過部材3・スペーサ4を挾んで接着して一枚のプレート8を形成し、
シートプレート1の裏面が接着剤または両面接着シートにより機器の外表面に貼付けられるプレート8によって機器の表示部を構成し、
シートプレート1に比較して小形に形成した他のシートプレート1に他のシートプレート1用のLEDチップ2・2aを特定形状に集中して取付け、
印刷面7aで多数の光透過部7bを形成する他のシートプレート1用の印刷シート7と他のシートプレート1との間に他のシートプレート1用のLEDチップ2・他のシートプレート1用の光透過部材3・他のシートプレート1用のスペーサ4を挾んで一枚の小形のプレート8を形成し、
小形のプレート8から外方に伸びる配線プレート5をシートプレート1に取付けて、他の配線プレート5を経てLED制御手段と接続し、
シートプレート1用のLEDチップ2やスペーサ4と共にこの小形のプレート8もシートプレート1用の印刷シート7で覆って構成した表示機能付シートプレート。 - LEDチップ2は側面発光タイプを用いて、LEDチップ2の側方に光透過部材3を配置し、
該光透過部材3の下部に薄膜の反射部材3aを配置し、
印刷シート7には光透過部材3の形状より小さい任意の形状の光透過部7bを残して光透過体6に不透過性インクで印刷面7aを形成したことを特徴とする請求項1に記載の表示機能付シートプレート。 - 配線パターンa・bの適所には異なる発色のLEDチップ2・2aを取付け、
該LEDチップ2・2aは側面発光タイプを用いてLEDチップ2・2aの側方に共通の光透過部材3を配置し、
光透過部材3はLEDチップ2・2aの点燈・消燈によって異なる色に発光することを特徴とする請求項1または3に記載の表示機能付シートプレート。 - 印刷シート7の光透過体6を半透明部材もしくは半透明インクが印刷された透明部材によって構成してLEDチップ2の上方及びスペーサ4を覆うと共に、印刷シート7には光透過部材3の形状より小さい任意形状の光透過部7bを残して不透過性インクによる印刷面7aを形成したことを特徴とする請求項1に記載の表示機能付シートプレート。
Priority Applications (10)
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---|---|---|---|
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