JP4288377B2 - 自己熱交換型熱交換器を用いた輻射ヒータ - Google Patents
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Description
(1)(a)高温流体と低温流体を隔てるための隔壁型の伝熱体を有する熱交換器において、
該伝熱体が蛇腹型形状であり、両流体が主として該伝熱体の蛇腹部分の空隙部を稜線方向又は谷線方向に沿って向流するように構成され、かつ、
該伝熱体の蛇腹部分の稜線と交わる一端部又は両端部に、一方の流体を該伝熱体の反対側の蛇腹部分の空隙部に回り込ませるための流体回り込み空間部を有し、
該流体回り込み空間部を介して反対側に回り込んだ流体が、熱交換すべき他方の流体となって熱交換を行う自己熱交換型熱交換器と、
(b)該熱交換器の該流体回り込み空間部に設置された燃焼バーナーとからなり、
該燃焼バーナーを設置した該流体回り込み空間部と外部とを隔てる壁の一部を、熱輻射板で構成したことを特徴とする輻射ヒータ。
(2)(a)高温流体と低温流体を隔てるための隔壁型の伝熱体を有する熱交換器において、
該伝熱体が蛇腹型形状であり、両流体が主として該伝熱体の蛇腹部分の空隙部を稜線方向又は谷線方向に沿って向流するように構成され、かつ、
該伝熱体の蛇腹部分の稜線と交わる一端部又は両端部に、一方の流体を該伝熱体の反対側の蛇腹部分の空隙部に回り込ませるための流体回り込み空間部を有し、
該流体回り込み空間部を介して反対側に回り込んだ流体が、熱交換すべき他方の流体となって熱交換を行う自己熱交換型熱交換器と、
(b)該熱交換器の該伝熱体の全表面又は該流体回り込み空間部近傍の表面に担持させた、発熱反応を促す触媒とからなり、
該流体回り込み空間部と外部とを隔てる壁の一部を、熱輻射板で構成し、かつ、流体として該反応成分を含むものを用いることを特徴とする輻射ヒータ。
図1に第1参考例に係る熱交換器を立体透視斜視図で示す。
本参考例の熱交換器は、蛇腹型伝熱体(BF)を有する。この蛇腹型伝熱体(BF)は、高温流体1と低温流体2又は2’を隔てる隔壁が蛇腹型(ベローズ型あるいはアコーディオン型)構造となっている。蛇腹型伝熱体(BF)の蛇腹部分の稜線と交わる両端面(A及びA’)は、当該熱交換器の上下部壁とシール材(図示せず)等を介して密着させることによりシールされている。また、蛇腹部分の稜線と平行な伝熱体(BF)の両端部(a及びa’)は、当該熱交換器の両側面を構成する側壁(C、C’)と溶接あるいはシール材(図示せず)を介して密着させることによりシールされている。また、伝熱体(BF)の稜線と相対する熱交換器の前後側面(B及びB’)については、伝熱体(BF)の稜線部と容器側面(B及びB’)の間隔が蛇腹のピッチに比べて充分小さくなっており、さらに2流体の出入り口(D,D’、E,E’)が、伝熱体(BF)の稜線と相対する前後側面(B及びB’)の上下両端近くに設けられている。
第2参考例に係る熱交換器を図5に示す。本参考例の熱交換器は、図1の構造を持つ2流体用の隔壁型熱交換器において、蛇腹型伝熱体(BF)を挟んで互いに反対側にある一対の流体の出入り口(D、D’、E,E’)の代わりにDを入り口、D’を出口とし、さらに、伝熱体(BF)の一方の端部(A’)を密着シールするのではなく、入り口(D)から入った流体を伝熱体(BF)の反対面側に回り込ませるための流体回り込み空間部(F)を設けたことを特徴とするものである。それ以外の構成は第1参考例と同様である。
第2参考例においては、温度が極値となる流体回り込み空間部(F)は必ずしも1カ所である必要はなく、図6(b)のように、伝熱体(BF)の稜線方向の中央部に流体出入り口(D,D’)を設けることにより、入り口(D)から流入した流体が上下方向に分流し、それぞれ伝熱体(BF)の異なる端面に隣接した空間部(F,F’)で回り込んだ後、合流して出口(D’)から出るようにしてもよい。このようにすることにより、面(A)における伝熱体(BF)と容器壁との間のシールが不要になる。
以下図5に示す構造の自己熱交換器をベースとした反応器について説明する。
図7に示す反応器は、図5に示す自己熱交換器をベースとし、流体回り込み空間部(F)に発熱体(ヒータ)あるいは吸熱体(G)を組み込んだ、自己熱交換器と一体化した反応器である。このような構造の反応器では、温度の低い(高い)流入流体と、最高(最低)温度となる空間部(F)を経て加熱(冷却)された流出流体との間で伝熱することにより、空間部(F)でかなりの高温(低温)になっても、入り口(D)に対する出口(D’)での温度はそれほど高く(低く)ならない(例えばD,F,D’における温度がそれぞれ20℃、700℃、90℃)。このような構造のものは、流体を熱反応させるため加熱する必要はあるが再び取り出すときの温度はなるべく変化させたくないとき、加熱のためのエネルギー(電力)を小さくできる反応器として利用できる。従って、化学反応装置全般への応用が期待できる。
図7に示す第3参考例の自己熱交換型反応器の性能を概略的に見積もる。該伝熱体(BF)の蛇腹形の稜線部(あるいは谷部)の折り曲げ形状が半円形となっており各伝熱面が互いに平行であるとすると、この場合の熱伝導は平行平板を挟んだ異なる流体間での熱伝導とみなすことができる。蛇腹面の総面積がA(m2)、この伝熱面を挟んだ高温流体から低温流体への熱通過率がK(W/m2・K)、隣合う蛇腹面の面間隔がd(m)であるとする。面間隔d=10−3(=1mm)程度の場合、この反応器内での流体の流速が1m/sオーダーにおける流れは層流となることが予想される。平行平板間を流れる層流では、壁面と高温、低温各流体との間の熱通過率h(W/m2・K)は、熱流束一定という条件(向流の自己熱交換形反応器はこの条件で近似できる)の下では、
h=140/17×λ/D
で与えられる。ここで、係数140/17は通常Nusselt数と呼ばれる無次元数であり、与えられた条件では解析的に決められる値である。λは流体の熱伝導率(W/m・K)、Dは代表長さと呼ばれる寸法で、平行平板の場合は
D=2d
である。また、
K=1/2h
となる。これらの式をまとめると、結局
K=35/17×λ/d
となる。さて図7において、発熱体を使用する場合を仮定し、その発熱量を仮にQ(W)、流体の熱容量流量(温度依存性がないものとする)をμCp(J/K・s)とし、熱交換体は理想的に断熱されて排熱以外の放熱は全くないものとすると、流体の入口温度Tiと出口温度Toの関係は、
To−Ti=Q/(μCp)
となる。ただし、ここでμは流体の質量流量(kg/s)を、Cpは流体の定圧比熱(J/kg・K)を表す。また、流体回り込み部(F)に流入する流体温度Triと流体回り込み部(F)から流出する流体温度Troの間にも
Tro−Tri=Q/(μCp)
が成り立つ。ここで、どれだけの割合の熱が高温側流体から低温側流体に移動されたかを意味する熱交換率φを、
φ=(Tro−To)/(Tro−Ti)
と定義すると、
φ=(Tro−To)/(Tro−To+To−Ti)=(Tro−To)/(Tro−To+Q/(μCp))
となり、さらに、
μCp(Tro−To)=KA(To−Ti)=35/17×λ/d・A・Q/(μCp)
より、
φ=(35/17×λ/d・A)/(μCp+(35/17×λ/d・A))・・・・・(1)
となる。
μ=ρv×10−3・・・・・・(2)
として算出した。
次に、上記の計算例と同寸法の反応器を試作(1号器)して性能を調べた結果を表2に示す。伝熱体材料としては厚さ0.03mmのステンレス箔を用いた。また、発熱体として流体回り込み部(F)にカンタル線を設け、通電により約50W発熱させた。v=1, 2, 3L/sにてそれぞれ78, 69, 68%の熱交換性能が得られた。
図8に第4参考例に係る反応器を示す。この反応器は、図7で説明した反応器における加熱を流体内に含まれる反応成分の触媒反応で行うものである。この反応器は、図5の構造を持つ自己熱交換器において、伝熱体(BF)の全表面、あるいは流体が回り込む端面に近い表面に触媒(H)を担持させ、自己熱交換器と一体化した触媒反応器である。この反応器では、熱交換率の高い蛇腹型伝熱面を持つ自己熱交換構造とモノリス型触媒担体構造を一体化させることにより、図7の場合と同様に、反応流体の温度を結果的にそれほど上昇させることなく反応器内部で触媒反応に十分な温度が得られ(例えばD,F,D’における温度がそれぞれ20℃、300℃、50℃)、高効率で省エネルギー的な反応を実現することができる。
第4参考例の自己熱交換型触媒反応器の性能を実際に検証するため、伝熱体として厚さ0.03mm、幅200mm、長さ2720mmのステンレス箔を長手方向に対して直角に40mm間隔で計68面に折り曲げ、全体形状として約40×40×200mmの、図5に示すような直方体の蛇腹形伝熱体を作製した。この時の折り曲げられた伝熱体の隣り合う面間隔は約0.59mmであった。さらに、この伝熱体の流体が回り込む側の端面から流体出入口方向へ幅約40mmの範囲にアルミナ担持白金触媒をコーティングした後、厚さ0.6mmのステンレス板製の直方体容器に収めた。この容器には図5のD、D’に相当する出入り口を設け、低濃度の揮発性有機成分(VOC)を含む空気を流通させた。この試作2号器について、各VOCの除去性能と熱交換性能結果を表3に示す。室温空気に含まれる濃度0.3%以下のこれらVOCを、着火の際を除き外部からの補助的な熱を加えることなく、それ自身の酸化によって生ずる熱だけで、すなわち自己酸化的に90%以上分解し続けることができた。トルエンに関しては、流量1.1L/s(SV=12400h−1)という比較的高空間速度でも、濃度約0.1%のトルエンを約94%の除去率でCO2とH2Oに完全分解した。
図9に第5参考例に係る反応器を示す。この反応器は、図5の構造の自己熱交換器において、伝熱体(BF)に蓄熱性を持たせ、さらに伝熱体(BF)の全表面、あるいは流体の入出口に近い側の領域表面に、流体に含まれる反応成分を反応させる触媒(H)を担持させるとともに、伝熱体(BF)の全表面、あるいは流体が回り込む伝熱体(BF)の端面側に近い領域表面に、反応成分を低温で吸着し高温で脱離させる吸着剤(I)を担持させた構造となっている。
図10に第6参考例に係る反応器を示す。この反応器は、図7の構造の発熱体(G)を備えた自己熱交換器と一体化した反応器において、微粒子を捕捉できるフィルター(J)を、流体が回り込む伝熱体(BF)の端面に密着させた構造となっている。
図11に第7参考例に係る反応器を示す。この反応器は、図10で説明した自己再生型フィルタートラップにおいて、発熱体(G)を設ける代わりに、その加熱を触媒反応で行う構造となっている。すなわち、本反応器は、伝熱体(BF)の流体が回り込む側の端面に、微粒子を補足、除去するためのフィルター(J)を設けている。
図12に第8参考例に係る反応器を示す。この反応器は、図5の構造の自己熱交換器において、伝熱体(BF)としてフィルター機能を有する多孔性材料(K)を用いるとともに、伝熱体(BF)の流体が回り込む端部の空間部(F)をなくし、伝熱体(BF)と面(A’)との間をシールした構造としたものである。
(第1実施例)
図5に示す構造の自己熱交換器をベースとした輻射ヒータについて説明する。図14は第1実施例に係る輻射ヒータを示す。この輻射ヒータは、図5の自己熱交換器において、流体が回り込む空間部(F)に燃焼バーナー(N)と、空間部(F)と外部とを仕切る壁の一部分に熱伝導度及び熱輻射率が高い熱輻射板(P)を備えた構造となっている。本輻射ヒータでは、流体としては、燃料(O)と反応する空気など燃焼用酸化剤を含む気体を使う。
図15に第2実施例に係る輻射ヒータを示す。この輻射ヒータは、図8の自己熱交換器と一体化した触媒反応器を用いた輻射ヒータであって、流体が回り込む空間部(F)と外部とを仕切る壁の一部分に熱伝導度及び熱輻射率が高い熱輻射板(P)を備えた構造となっている。本輻射ヒータでは、流体としては、該触媒の作用により発熱反応する反応成分を含むものを使い、通常は、触媒として白金などの酸化触媒を、流体として炭化水素と空気の混合気を用いればよい。
この第9参考例は、前記第2参考例において、伝熱体(BF)の蛇腹部分の空隙部に、該伝熱体(BF)とは別個の通気性を有する構造体を少なくとも1種類以上挟んだものである。そして、この構造体をスペーサーの役割を果たすようにしたものである。
図16は、該構造体として、蛇腹形伝熱体(BF)の一つの折り曲げ面とほぼ同形状のステンレス金網片(m,m’)を用い、これらを蛇腹形伝熱体(BF)のすべての空隙部に挟んだものである。このような構造体を挟むことにより、伝熱面間隔が一様になる、蛇腹形伝熱体(BF)の空隙部における熱輻射が遮られて流路方向の断熱性が増す、その一方で隣合う伝熱面間で該構造体を通しての伝熱性が高まり流路と直角方向の温度が均一化する、蛇腹形伝熱体(BF)の構造体としての機械的強度が増す、などの効果が得られ、熱交換性能や耐久性を向上させることができる。通気性を良くして熱交換器での圧損を小さくするためには、なるべく開口率の大きい、すなわち網に用いるワイヤー線の直径に対して網目間隔(開口率)が大きいものを使用することが望ましい。また、網目の方向としては、図16に示すように伝熱体(BF)の稜線(あるいは谷線)に対して正方としても、図17(a)に示すように斜方としてもよい。また、端部にワイヤー線の切断面がある金網片ではなく、図17(b)に示すように、ワイヤー線をループ型に折り曲げて金網状に加工したものを使用すれば、伝熱体(BF)や以下に示すフィルター材などがワイヤー端部で損傷することを防ぐことができる。
この第10参考例は、前記第8参考例において、フィルター機能を持つ材料をスペーサー用構造体を用いて蛇腹形伝熱体(BF)に形成したものである。
伝熱体空隙部にスペーサーとしての構造体を挟む本参考例によれば、これまで伝熱体として使用しにくいと思われていた構造的強度の弱い材料も蛇腹形伝熱体(BF)として使用することが可能になる。図18は、ディーゼルエンジンから排出される粒子状物質などの燃焼性微粒子を補足する機能を持つ耐熱性フィルタークロス(FC)を該構造体(m,m’)と組み合わせて蛇腹形伝熱体(BF)として利用したもの(自己熱交換器型フィルタートラップ)である。フィルタークロス(FC)の一端を折り畳んで厚みを増し(図18(a)のRの部分)、さらに蛇腹状に折った上で横方向から圧縮することにより、フィルタークロス(FC)の一方の面側の空隙部が蛇腹状の長手方向の一端でフィルタークロス(FC)自身により閉じられる。これを流路出入り口を持つ直方体容器に収め、フィルターを折り返さない方の端面を適当なシール材(図18(b)のs)で塞ぐとともに、フィルタークロス(FC)の折り畳み部(R)が外側に折り返された部分と熱交換器容器との間についても密着あるいは適当なシール材(図示せず)を用いて塞ぐことにより、自己熱交換型フィルタートラップとなる。すなわち、図18(b)はこの構造体の正面透視図であるが、図の正面側入り口(D)から入った燃焼性微粒子を含む流体(典型的には燃焼排ガス)は、スぺーサー(m)が配置されている正面側空隙部を下方に移動しつつ微粒子があまり捕捉されていない通気性の高い部分でフィルタークロス(FC)を透過し、スぺーサー(m’)が配置されている背面側空隙部を上方に流れて、背面側出口(D’)より排出される。この間、往路側と復路側の間で自己熱交換がなされる。
この第11参考例は、前記第2参考例において、該伝熱体(BF)の蛇腹部分の空隙部に、触媒、吸着材、蓄熱材、フィルター材などの機能性材料を挟んだものである。
前記第4参考例、第5参考例、及び第8参考例では、触媒、吸着材、蓄熱材はいずれも伝熱体(BF)と兼用か伝熱体(BF)に直接担持されているものとしたが、この第11参考例は、これらの機能性材料を伝熱体(BF)とは別個に、伝熱体空隙部に挟んだものである。
また、本第11参考例の第二は、スぺーサーとしての役割と機能性材料を兼用する構造体を用いたものである。例えば粒径がほぼ一定で、適当な機械的強度を有するペレット型触媒を空隙部に一層分そろえて充填するなどの手法を利用することができる。
また、本第11参考例の第三は、スぺーサー用構造体に加えて機能性材料を挟んだものがある。
この第12参考例は、前記第2参考例と同様の機能を有する自己熱交換型熱交換器であって、伝熱体面の一部を開口し、そこを流体回り込み部分としたものである。
前記第2参考例で述べた自己熱交換型熱交換器の流体回り込み部(F)は、伝熱体(BF)を蛇腹状に折り曲げて形成される端面をそのまま用いているが、この付近の伝熱体端部に一部切り込みを入れて、流体が回り込む境界や空間の形状を恣意的に形成したものが本第12参考例の第一である。具体的な一例を図21(a)に示す。これは、蛇腹型伝熱体(BF)の一つの折り曲げ面において、伝熱体(BF)の一部を台形状に切り取って流体回り込み部(Q)としたものである。他の面についてもこれと合同に切りとってもよいし、また、場所をずらしたり、切り取り形状を三角形、長方形あるいはその他の形状に変更して切り取ってもよい。このようにすると、伝熱体(BF)とシール材(s’)の間に隙間を設けなくても、流体回り込み部空間を形成することができる。
この第13参考例は、通気性のない伝熱体(BF)とスペーサー用構造体とフィルタークロスとを組み合わせたものである。すなわち、伝熱体(BF)とスペーサー用構造体(m,m’:例えば金網)を組み合わせた前記変形例1において、該構造体を伝熱体(BF)の流体回り込み部端面からさらに延長して突出させ、その回りにフィルタークロス(FC)を蛇腹状に形成したものである。
図22は本第13参考例の一例を示す。図22(a)に示すように、通気性を持たない伝熱体(BF)の復路側に長方形のスペーサー(m’)を挟む。その際、スペーサー(m’)の端が伝熱体(BF)の流体回り込み端面より突出するように配置する。次いで、伝熱体(BF)の一部とスペーサー(m’)の突出部分にかかるように、蛇腹状に形成し端部を折りたたんで厚み(R)を持たせたフィルタークロス(FC)をかぶせる。さらに、R部分とは重ならず、かつ、フィルタークロス(FC)と伝熱体(BF)の両方にまたがるようにスペーサー(m)を往路側空隙部に挟む。
図22(b)は、これら構成物の位置関係をより明瞭に示した、伝熱面に垂直な平面で切り取ってみたときの断面図である。伝熱体(BF)の端面からさらにフィルタークロス(FC)が伸びて、その先が折り畳み部分でシールされているため、流体は、フィルタークロス(FC)を通してスペーサー(m’)を挟んだ復路側に流れ込む構造となっており、結果的にフィルタートラップを備えた自己熱交換器として機能する。なお、フィルタークロス(FC)の折り畳み方向を逆にして復路側空隙部の端部をシールする方式としてもよい(図22(b)の右)。
この第14参考例は、第12参考例の形状を持つ伝熱体(BF)とスペーサー用構造体(m,m’)とフィルタークロスを組み合わせた自己熱交換型フィルタートラップである。図23に本第14参考例の二例を示す。
図23(a)は、スペーサーを伝熱体端部から突出させるかわりに、図21(a)のような切り込み部分を伝熱体端部に作り、フィルタークロス(FC)とスペーサー用構造体(m,m’)を配置することにより、往路側スペーサー(m)を伝熱体端部から突出させないでもフィルター機能を持つ通気部(Q)を形成したものである。このようにすると、伝熱体(BF)とスペーサー(m)の端面を揃えることができ、フィルタートラップとしての組み立てが容易になる。
また、図21(b)のような伝熱体端部と重ならない開口部を持つ伝熱体(BF)を用いて、図23(b)のようにフィルタークロス(FC)とスペーサー用構造体(m,m’)を配置してもよい。このようにすると、伝熱体(BF)とフィルタークロス(FC)とスペーサー(m’)の端面が重なり(スペーサー(m)の端面はこれらよりR分だけ引っ込んでいる)、フィルタートラップとしての組み立てがさらに容易になる。
1 高温流体
2、2’ 低温流体
A、A’ 両端面
a、a’ 両端部
B、B’ 前後側面
C、C’ 側壁
D、D’、E、E’ 出入り口
F 流体回り込み空間部
G 発熱体又は吸熱体
H 触媒
I 吸着剤
J フィルター
K 多孔性材料
L 多孔質壁
M 目封じ材
N 燃焼バーナー
O 燃料
P 熱輻射板
m、m’ スペーサー
R 折り畳み部分
FC フィルタークロス
CL クロス
s、s’ シール材
S、Q 開口部
Claims (2)
- (a)高温流体と低温流体を隔てるための隔壁型の伝熱体を有する熱交換器において、
該伝熱体が蛇腹型形状であり、両流体が主として該伝熱体の蛇腹部分の空隙部を稜線方向又は谷線方向に沿って向流するように構成され、かつ、
該伝熱体の蛇腹部分の稜線と交わる一端部又は両端部に、一方の流体を該伝熱体の反対側の蛇腹部分の空隙部に回り込ませるための流体回り込み空間部を有し、
該流体回り込み空間部を介して反対側に回り込んだ流体が、熱交換すべき他方の流体となって熱交換を行う自己熱交換型熱交換器と、
(b)該熱交換器の該流体回り込み空間部に設置された燃焼バーナーとからなり、
該燃焼バーナーを設置した該流体回り込み空間部と外部とを隔てる壁の一部を、熱輻射板で構成したことを特徴とする輻射ヒータ。 - (a)高温流体と低温流体を隔てるための隔壁型の伝熱体を有する熱交換器において、
該伝熱体が蛇腹型形状であり、両流体が主として該伝熱体の蛇腹部分の空隙部を稜線方向又は谷線方向に沿って向流するように構成され、かつ、
該伝熱体の蛇腹部分の稜線と交わる一端部又は両端部に、一方の流体を該伝熱体の反対側の蛇腹部分の空隙部に回り込ませるための流体回り込み空間部を有し、
該流体回り込み空間部を介して反対側に回り込んだ流体が、熱交換すべき他方の流体となって熱交換を行う自己熱交換型熱交換器と、
(b)該熱交換器の該伝熱体の全表面又は該流体回り込み空間部近傍の表面に担持させた、発熱反応を促す触媒とからなり、
該流体回り込み空間部と外部とを隔てる壁の一部を、熱輻射板で構成し、かつ、流体として該反応成分を含むものを用いることを特徴とする輻射ヒータ。
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