JP4287691B2 - Ofdm受信装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、OFDM(Orthogonal Frequency Division Multiplexing:直交周波数分割多重)変調方式による伝送信号を受信するためのOFDM受信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、各種放送形態においてデジタル化が盛んに進められている。地上デジタル放送においては、周波数利用効率が高く、かつマルチパス妨害に強い等の特徴を持つOFDM伝送方式の採用が日本をはじめ欧州で決定している。ただし、アナログ放送からデジタル放送への移行期においては、アナログ放送とデジタル放送とが併存する期間があり、この期間ではデジタル放送とアナログ放送とが同一チャンネルで伝送される可能性がある。デジタル放送の受信装置(OFDM受信装置)において、受信するデジタル放送波(OFDM信号)に混入する同一チャンネルのアナログ放送波は、一部の周波数にエネルギーが集中する妨害(周波数選択性妨害)をOFDM信号に与えるため、受信性能の劣化を引き起こす要因になる。
【0003】
このような受信性能の劣化を軽減するための従来のOFDM受信装置の一例として、FFT(Fast Fourier Transform:高速フーリエ変換)した周波数領域のOFDM信号の振幅を所定のレベルに制御することで、復調に必要な振幅レベルを確保する技術がある(特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特開2000−165343号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記のような従来のOFDM受信装置では、FFT後の周波数領域のOFDM信号を所定のレベルでクリッピングすることで、突出した振幅を持つ周波数選択性妨害の影響を軽減するように制御する。また、周波数選択性妨害を受けていると思われるキャリアを予め設定して、そのキャリア以外のキャリアの信号を抜き取るようにしている。ところが、伝送路の状態によって周波数選択性妨害を受けるキャリアが変動するので、上記構成では周波数選択性妨害を受けたキャリアを完全に除くことができずにレベル制御を行うこととなり、レベル制御後のOFDM信号の振幅が基準値を下回り、これがOFDM信号の復調性能を劣化させるという課題を有していた。
【0006】
本発明の目的は、従来よりも周波数選択性妨害に強いOFDM受信装置を提供し、以て復調性能の劣化を抑制することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、本発明に係るOFDM受信装置は、受信したOFDM変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、当該直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、当該適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えた構成を採用したものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態に係るOFDM受信装置について、図面を参照しながら説明する。
【0009】
図1は、本発明に係るOFDM受信装置の構成例を示している。図1のOFDM受信装置は、入力端子1と、チューナ部2と、A/D(analog-to-digital:アナログ/デジタル)変換部3と、AGC(Automatic Gain Control:自動利得制御)部4と、直交検波部5と、FFT部6と、周波数領域AGC部7と、復調部8と、出力端子9とを備えている。
【0010】
図1のOFDM受信装置では、受信したOFDM変調波を入力端子1に入力して、これをチューナ部2へ供給する。チューナ部2は、入力されたOFDM変調波より所望の帯域にある信号を選局した後、これをA/D変換部3に出力する。A/D変換部3は、チューナ部2からのアナログ入力を変換して得たデジタル信号をAGC部4及び直交検波部5に出力する。AGC部4は、A/D変換部3から与えられたOFDM信号の電力を算出し、この算出結果に基づいてAGC制御信号をチューナ部2へ出力する。チューナ部2は、このAGC制御信号を用いて、自己の出力振幅を一定に制御している。直交検波部5は、A/D変換部3から与えられたOFDM信号を同相成分(I信号)と直交成分(Q信号)とのベースバンドのOFDM信号に変換した後、FFT部6に出力する。FFT部6は、直交検波部5から入力されたベースバンドのOFDM信号を時間領域から周波数領域へ変換して、周波数領域AGC部7に出力する。FFT部6の出力は、各キャリアの振幅及び位相を示す周波数領域OFDM信号である。周波数領域AGC部7は、1シンボル単位で、周波数選択性妨害を受けたキャリアを当該周波数領域OFDM信号に基づいて適応的に検出し、周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに周波数領域OFDM信号の振幅を制御する。周波数領域AGC部7により振幅制御されたOFDM信号は、復調部8に出力される。復調部8は、周波数領域AGC部7から入力されたOFDM信号を復調して得られるシンボルデータを、復調データとして出力端子9に出力する。
【0011】
図1中の周波数領域AGC部7は、補正部11と、第1の妨害検出部12と、電力算出部13と、基準値設定部14と、誤差算出部15と、第2の妨害検出部16と、第3の妨害検出部17と、判定部18と、平滑部19とを備えている。第1〜第3の妨害検出部12,16,17はいずれも、周波数選択性妨害を受けたキャリアを検出して、当該キャリアを指定する妨害検出情報を供給するための手段である。
【0012】
FFT部6の出力は、周波数領域AGC部7の入力として補正部11と第1の妨害検出部12とに接続されている。補正部11は、平滑部19から供給された振幅制御信号に従って、FFT部6の出力の振幅を所定のレベルに補正する。この補正部11の出力は2つに分岐し、周波数領域AGC部7の出力として復調部8へ出力されるとともに、電力算出部13へも供給される。第1の妨害検出部12は、FFT部6の出力の振幅(又は電力)と所定値との大小比較をキャリアごとに行い、所定値より大きい振幅を持つキャリアが周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する。
【0013】
電力算出部13は、補正部11の出力からキャリアごとの電力を算出する。基準値設定部14は、電力の基準値を設定する。基準値設定部14の電力基準値は、受信したOFDM信号のキャリアごとに設定することが可能である。誤差算出部15は、電力算出部13により算出されたキャリアごとの電力と、基準値設定部14により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出する。
【0014】
第2の妨害検出部16は、誤差算出部15にて算出された誤差値と所定値との大小比較をキャリアごとに行い、所定値より大きい誤差値を持つキャリアが周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する。
【0015】
第3の妨害検出部17は、復調部8の出力に基づいて妨害検出情報を得る機能を有する。例えば、復調部8の出力からパイロット信号を抽出し、当該パイロット信号の時間的変動をキャリアごとに検出して、突出した変動量を持つキャリアが周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する。あるいは、復調部8の出力のコンスタレーションと送信信号のコンスタレーションとの差分に基づくキャリアごとの分散値を検出して、突出した分散値を持つキャリアが周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する。
【0016】
判定部18は、第1〜第3の妨害検出部12,16,17から供給された妨害検出情報に基づき、誤差算出部15にて算出されたキャリアごとの誤差値のうち周波数選択性妨害を受けたキャリア以外の誤差値を平滑部19へ供給するように、誤差算出部15から供給された誤差値を出力するか否かをキャリアごとに判定する。平滑部19は、判定部18から供給された誤差値を極性反転した後に平滑化し(あるいは平滑化した後に極性反転し)、その結果を振幅制御信号として補正部11へ供給する。
【0017】
以上のとおり、図1のOFDM受信装置では、周波数選択性妨害を受けたキャリアを適応的に検出するための手段として、第1〜第3の妨害検出部12,16,17を設けている。この結果、周波数領域のOFDM信号から周波数選択性妨害の影響により突出した振幅を持つキャリアは、その電力と基準値との誤差が大きくなるため、このキャリアを除外して平滑部19が振幅制御信号を生成することにより、補正部11の出力信号は基準値に対して十分な振幅レベルを持つような振幅に制御できる。しかも、周波数選択性妨害を受けたキャリアの検出手段を複数設けることにより、検出結果の精度を上げることができる。ただし、第1〜第3の妨害検出部12,16,17のうちのいずれか1つ又は2つのみでもよい。
【0018】
さて、図1中の判定部18は電力算出部13の前段に移動可能である。単一の妨害検出部12を採用する場合の図1中の周波数領域AGC部7の変形例を、図2に示す。図2において、21はFFT部6の出力を受け取るための入力端子であり、22は振幅補正されたOFDM信号を復調部8へ供給するための出力端子である。
【0019】
図2中の判定部18は、妨害検出部12から供給された妨害検出情報に基づき、補正部11から出力された振幅補正後のOFDM信号のうち周波数選択性妨害を受けたキャリア以外のOFDM信号を電力算出部13へ供給するように、振幅補正後のOFDM信号を出力するか否かをキャリアごとに判定する。電力算出部13は、判定部18の出力からキャリアごとの電力を算出する。基準値設定部14は、電力の基準値を設定する。基準値設定部14の電力基準値は、受信したOFDM信号のキャリアごとに設定することが可能である。誤差算出部15は、電力算出部13により算出されたキャリアごとの電力と、基準値設定部14により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出する。平滑部19は、誤差算出部15にて算出された誤差値を極性反転した後に平滑化し(あるいは平滑化した後に極性反転し)、その結果を振幅制御信号として補正部11へ供給する。
【0020】
図3は、周波数領域AGC部7から復調部8へ供給される振幅補正後のOFDM信号の周波数分布を示している。図1又は図2の構成によれば、周波数領域のOFDM信号から周波数選択性妨害の影響により突出した振幅(又は電力)を持つキャリアを適応的に検出し、それを除外して振幅制御信号を生成するための周波数領域AGC部7を設けることにより、補正部11の出力信号は、図3に示すように基準値に対して十分な振幅レベルを持つような振幅に制御することができる。
【0021】
なお、図1中の判定部18は、第1〜第3の妨害検出部12,16,17から供給された妨害検出情報に基づき、誤差算出部15にて算出されたキャリアごとの誤差値のうち周波数選択性妨害を受けたキャリア以外の誤差値を平滑部19へ供給するように、誤差算出部15から供給された誤差値への重み付けをキャリアごとに判定することとしてもよい。また、図2中の判定部18は、妨害検出部12から供給された妨害検出情報に基づき、補正部11から出力された振幅補正後のOFDM信号のうち周波数選択性妨害を受けたキャリア以外のOFDM信号を電力算出部13へ供給するように、振幅補正後のOFDM信号への重み付けをキャリアごとに判定することとしてもよい。このような重み付けの採用により、周波数選択性妨害が複数のキャリアに広がって存在するような伝送路上のOFDM信号であっても、精度のよい振幅制御が可能となる。
【0022】
図1において、補正部11の出力を所定の振幅レベルでクリッピングし、当該クリッピングの結果を復調部8及び/又は電力算出部13へ供給するためのクリップ部を更に設けてもよい。同様に図2において、補正部11の出力を所定の振幅レベルでクリッピングし、当該クリッピングの結果を復調部8及び/又は判定部18へ供給するためのクリップ部を更に設けてもよい。
【0023】
上記周波数領域AGC部7は、受信したOFDM変調信号の伝送方式に応じてガードバンド部のキャリア番号に該当するキャリアを用いずにFFT部6の出力の振幅を制御する機能を更に有することとしてもよい。
【0024】
周波数領域AGC部7により振幅制御されたOFDM信号からキャリアの周波数誤差を検出し、かつ当該周波数誤差の検出結果から直交検波部5の出力の周波数誤差を補正するための周波数補正部を更に備えることとしてもよい。周波数領域AGC部7に入力されるFFT後のOFDM信号からキャリアの周波数誤差を検出することも可能である。
【0025】
【発明の効果】
以上説明してきたとおり、本発明によれば、周波数選択性妨害を受けたキャリアをその振幅から適応的に検出し、そのキャリアの信号を振幅制御信号の生成から除外することで、周波数領域のOFDM信号の振幅を所要の値まで十分に引き上げ、復調性能の劣化を抑制することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るOFDM受信装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】 図1中の周波数領域AGC部の変形例を示すブロック図である。
【図3】 図1中の復調部へ供給されるOFDM信号の周波数分布を示す図である。
【符号の説明】
1 入力端子
2 チューナ部
3 A/D変換部
4 AGC部
5 直交検波部(直交検波手段)
6 FFT部(離散フーリエ変換手段)
7 周波数領域AGC部(適応型振幅制御手段)
8 復調部(復調手段)
9 出力端子
11 補正部(振幅補正手段)
12 第1の妨害検出部(妨害検出手段)
13 電力算出部(電力算出手段)
14 基準値設定部(基準値設定手段)
15 誤差算出部(誤差算出手段)
16 第2の妨害検出部(妨害検出手段)
17 第3の妨害検出部(妨害検出手段)
18 判定部(判定手段)
19 平滑部(平滑化手段)
21 入力端子
22 出力端子

Claims (14)

  1. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、
    前記周波数選択性妨害を受けたキャリアを検出して、当該キャリアを指定する妨害検出情報を供給するための妨害検出手段と、
    振幅制御信号に従って前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を所定のレベルに補正するための振幅補正手段と、
    前記振幅補正手段の出力からキャリアごとの電力を算出するための電力算出手段と、
    電力の基準値を設定するための基準値設定手段と、
    前記電力算出手段により算出されたキャリアごとの電力と前記基準値設定手段により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出するための誤差算出手段と、
    前記妨害検出手段から供給された妨害検出情報に基づき、前記誤差算出手段にて算出されたキャリアごとの誤差値のうち前記周波数選択性妨害を受けたキャリア以外の誤差値を供給するように、前記誤差算出手段から供給された誤差値を出力するか否か又はその重み付けをキャリアごとに判定するための判定手段と、
    前記判定手段から供給された誤差値を平滑化し、当該平滑化の結果を前記振幅制御信号として前記振幅補正手段へ供給するための平滑化手段とを有することを特徴とするOFDM受信装置。
  2. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、
    1シンボル単位で前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御し、かつ、
    前記周波数選択性妨害を受けたキャリアを検出して、当該キャリアを指定する妨害検出情報を供給するための妨害検出手段と、
    振幅制御信号に従って前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を所定のレベルに補正するための振幅補正手段と、
    前記振幅補正手段の出力からキャリアごとの電力を算出するための電力算出手段と、
    電力の基準値を設定するための基準値設定手段と、
    前記電力算出手段により算出されたキャリアごとの電力と前記基準値設定手段により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出するための誤差算出手段と、
    前記妨害検出手段から供給された妨害検出情報に基づき、前記誤差算出手段にて算出されたキャリアごとの誤差値のうち前記周波数選択性妨害を受けたキャリア以外の誤差値を供給するように、前記誤差算出手段から供給された誤差値を出力するか否か又はその重み付けをキャリアごとに判定するための判定手段と、
    前記判定手段から供給された誤差値を平滑化し、当該平滑化の結果を前記振幅制御信号として前記振幅補正手段へ供給するための平滑化手段とを有することを特徴とするOFDM受信装置。
  3. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、
    前記周波数選択性妨害を受けたキャリアを検出して、当該キャリアを指定する妨害検出情報を供給するための妨害検出手段と、
    振幅制御信号に従って前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を所定のレベルに補正するための振幅補正手段と、
    前記妨害検出手段から供給された妨害検出情報に基づき、前記振幅補正手段から出力された振幅補正後のOFDM信号のうち前記周波数選択性妨害を受けたキャリア以外のOFDM信号を供給するように、前記振幅補正後のOFDM信号を出力するか否か又はその重み付けをキャリアごとに判定するための判定手段と、
    前記判定手段の出力からキャリアごとの電力を算出するための電力算出手段と、
    電力の基準値を設定するための基準値設定手段と、
    前記電力算出手段により算出されたキャリアごとの電力と前記基準値設定手段により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出するための誤差算出手段と、
    前記誤差算出手段にて算出された誤差値を平滑化し、当該平滑化の結果を前記振幅制御信号として前記振幅補正手段へ供給するための平滑化手段とを有することを特徴とするOFDM受信装置。
  4. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、
    1シンボル単位で前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御し、かつ、
    前記周波数選択性妨害を受けたキャリアを検出して、当該キャリアを指定する妨害検出情報を供給するための妨害検出手段と、
    振幅制御信号に従って前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を所定のレベルに補正するための振幅補正手段と、
    前記妨害検出手段から供給された妨害検出情報に基づき、前記振幅補正手段から出力された振幅補正後のOFDM信号のうち前記周波数選択性妨害を受けたキャリア以外のOFDM信号を供給するように、前記振幅補正後のOFDM信号を出力するか否か又はその重み付けをキャリアごとに判定するための判定手段と、
    前記判定手段の出力からキャリアごとの電力を算出するための電力算出手段と、
    電力の基準値を設定するための基準値設定手段と、
    前記電力算出手段により算出されたキャリアごとの電力と前記基準値設定手段により設定された基準値との差分をキャリアごとの誤差値として算出するための誤差算出手段と、
    前記誤差算出手段にて算出された誤差値を平滑化し、当該平滑化の結果を前記振幅制御信号として前記振幅補正手段へ供給するための平滑化手段とを有することを特徴とするOFDM受信装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記妨害検出手段は、前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅と所定値との大小比較をキャリアごとに行い、所定値より大きい振幅を持つキャリアが前記周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する機能と、前記誤差算出手段にて算出された誤差値と所定値との大小比較をキャリアごとに行い、所定値より大きい誤差値を持つキャリアが前記周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する機能と、前記復調手段の出力に基づいて前記妨害検出情報を得る機能とのうちの少なくとも1つの機能を有することを特徴とするOFDM受信装置。
  6. 請求項5記載のOFDM受信装置において、
    前記妨害検出手段は、前記復調手段の出力からパイロット信号を抽出し、当該パイロット信号の時間的変動をキャリアごとに検出して、突出した変動量を持つキャリアが前記周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する機能を有することを特徴とするOFDM受信装置。
  7. 請求項5記載のOFDM受信装置において、
    前記妨害検出手段は、前記復調手段の出力のコンスタレーションと送信信号のコンスタレーションとの差分に基づくキャリアごとの分散値を検出して、突出した分散値を持つキャリアが前記周波数選択性妨害を受けたキャリアであると判定する機能を有することを特徴とするOFDM受信装置。
  8. 請求項〜7のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記基準値設定手段は、前記受信したOFDM変調信号のキャリアごとに前記電力の基準値を設定することを特徴とするOFDM受信装置。
  9. 請求項〜8のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記振幅補正手段の出力を所定の振幅レベルでクリッピングし、当該クリッピングの結果を前記電力算出手段又は前記判定手段へ供給するためのクリップ手段を更に備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
  10. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、前記受信したOFDM変調信号の伝送方式に応じてガードバンド部のキャリア番号に該当するキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御する機能を更に有することを特徴とするOFDM受信装置。
  11. 受信したOFDM(直交周波数分割多重)変調信号を直交検波して複素ベースバンド信号に変換するための直交検波手段と、
    前記直交検波手段の出力を離散フーリエ変換により時間領域から周波数領域へ変換するための離散フーリエ変換手段と、
    前記OFDM変調信号中の周波数選択性妨害を受けたキャリアを前記離散フーリエ変換後のOFDM信号に基づいて適応的に検出し、当該周波数選択性妨害を受けたキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御するための適応型振幅制御手段と、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からシンボルデータを復調するための復調手段とを備えたOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、
    1シンボル単位で前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御し、かつ、
    前記受信したOFDM変調信号の伝送方式に応じてガードバンド部のキャリア番号に該当するキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御する機能を更に有することを特徴とするOFDM受信装置。
  12. 請求項1〜9のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段は、前記受信したOFDM変調信号の伝送方式に応じてガードバンド部のキャリア番号に該当するキャリアを用いずに前記離散フーリエ変換手段の出力の振幅を制御する機能を更に有することを特徴とするOFDM受信装置。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段により振幅制御されたOFDM信号からキャリアの周波数誤差を検出し、かつ当該周波数誤差の検出結果から前記直交検波手段の出力の周波数誤差を補正するための周波数補正手段を更に備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
  14. 請求項1〜12のいずれか1項に記載のOFDM受信装置において、
    前記適応型振幅制御手段に入力される前記離散フーリエ変換後のOFDM信号からキャリアの周波数誤差を検出し、かつ当該周波数誤差の検出結果から前記直交検波手段の出力の周波数誤差を補正するための周波数補正手段を更に備えたことを特徴とするOFDM受信装置。
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