JP4287306B2 - 間接加熱ボイル装置 - Google Patents

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Description

この発明は、カニやエビ等の水産物を熱湯でボイルするための間接加熱ボイル装置、及びそのボイル装置を利用したボイル/蒸煮システムに関する。
カニ肉の加工食品を製造する場合には、下記特許文献1に示すように、ボイル装置によってカニを熱湯でボイルした後、冷凍するような加工方法が多く採用されている。
カニ肉加工用のボイル装置において、カニをボイルするためのボイル槽内のボイル水を加熱する方式として、例えばボイラーによって発生する加熱用蒸気を直接、ボイル槽内のボイル水に導入して、ボイル水を高温に加熱する蒸気直接導入式のものや、ボイル槽内に蛇行状ないしはコイル状の伝熱管を配置して、その管内に供給した高温蒸気等の熱媒とボイル水とを熱交換させて、ボイル水を加熱する伝熱管式のもの、更にはボイル槽内に電気ヒータを配置して、ヒータの駆動によってボイル水を加熱するヒータ加熱式のものが一般に採用されている。
特公平4−59872号(特許請求の範囲)
上記従来における蒸気直接導入式のボイル装置においては、例えばスパージパイプ等の蒸気供給管をボイル槽内に配置して、スパージパイプにおける多数の小孔状蒸気放出口から高温蒸気をボイル水内に供給するものであるが、加熱用蒸気を供給した際に、大量の蒸気(湯気)が発生して装置周辺はもとより、室内全域に充満するため、周辺の作業環境が悪化し、更に室内に結露が生じやすく、衛生的にも好ましいものではない。しかも、大量の蒸気を排出するための大型の排気ダクトが必要となり、設備の大型化及びコストの増大を来すという問題もあった。
その上、ボイラーからの加熱用蒸気をボイル槽内に直接導入するものであるため、ボイラー内の不純物がボイル槽内に混入されて、ボイル水の品質が劣化して、カニ自体の品質も低下する恐れがあった。またボイル槽内のボイル水は、蒸気供給に伴う自然対流によって撹拌されるだけで撹拌が不十分となるため、温度むらが発生して、この点においても、ボイル処理製品の品質を低下させる恐れがあった。更にボイル槽内にスパージパイプ等の蒸気供給管を配置するものであるため、ボイル槽内の構造が複雑になり、ボイル槽の洗浄や保守点検作業、ひいては装置全体の洗浄、保守点検作業が困難になるという問題もあった。
また伝熱管式やヒータ加熱式のボイル装置においては、ヒータや伝熱管がボイル槽内に配置されているため、上記と同様、ボイル槽内の構造が複雑になり、洗浄や保守点検を容易に行えないという問題を抱えている。特にヒータや伝熱管は、伝熱効率を向上させるために、非常に複雑な形状をしているため、ボイル時にカニ自体から発生する泥状固形成分(スラリー)が伝熱管やヒータに絡み付いてしまい、そのスラリーをスムーズに除去できず、洗浄や保守点検に多大な作業負担が強いられている。更にボイル槽内のボイル水は、自然対流によって撹拌されるだけのものであるため、上記と同様、温度むらが発生して、ボイル処理製品の品質を低下させる恐れもあった。
一方、カニを熱湯でボイルした際に大量の茹で汁(ボイル廃液)が排出されるが、この茹で汁等は廃棄するのが通例である。しかしながら、茹で汁の廃棄処理自体に多大なコストが必要となる上更に、廃棄時には、周辺環境への影響等にも十分配慮する必要があり、排出されるカニの茹で汁の後処理に苦心するところであった。
この発明は、上記従来技術の問題を解消し、周辺環境の悪化や衛生上の不具合を防止できるとともに、洗浄や保守点検作業も容易に行える上更に、高品質のボイル処理製品を得ることができるボイル装置を提供することを目的とする。
更に本発明は、上記目的を達成した上で更に、カニの茹で汁等、ボイル処理後のボイル廃液を有効に利用することができるボイル/蒸煮システムを提供することを他の目的とする。
上記目的を達成するため、本第1発明の間接加熱ボイル装置は、カニ、エビ等の水産物を高温のボイル水を用いてボイルするための間接加熱ボイル装置であって、互いに独立する蒸気経路及びボイル水経路を有し、前記ボイル水経路を流通するボイル水と、前記蒸気経路を流通する加熱用蒸気との間で熱交換するための熱交換器と、ボイル水が貯留され、かつ水産物が収容されるボイル槽と、前記ボイル槽内のボイル水を前記熱交換器のボイル水経路に供給するためのボイル水供給管路と、前記熱交換器のボイル水経路からボイル水を前記ボイル槽に戻すためのボイル水戻し管路と、ボイル水を、前記ボイル槽、前記ボイル水供給管路、前記熱交換器のボイル水経路、及び前記ボイル水戻し管路に流通させて循環させるためのボイル水循環手段と、加熱用蒸気を前記熱交換器の蒸気経路に供給するための蒸気供給管路と、を備え、ボイル水を前記ボイル水循環手段によって循環させつつ、加熱用蒸気を前記熱交換器の蒸気経路に供給することにより、ボイル水を高温に加熱するとともに、その高温ボイル水によってボイル槽内の水産物をボイルするようにしたものを要旨としている。
この発明の間接加熱ボイル装置においては、ボイル水を熱交換器に通過させて加熱用蒸気との熱交換により加熱してボイル槽に導入するものであるため、高温の安定した状態のボイル水をボイル槽内に供給することができ、蒸気が大量に発生するのを防止することができる。従って装置周辺の作業環境を改善できて、室内の結露発生も防止でき、衛生的にも良好な作業環境を得ることができる。しかも、大量の蒸気が発生しないので、蒸気を除去するための大型ダクト等の蒸気除去設備も必要なく、その分、設備の小型簡素化及びコストの削減を図ることができる。
更に本発明においては、ボイル水をボイル槽及び熱交換器に循環させるものであるため、ボイル槽内のボイル水が適度に撹拌され、ボイル水の温度むらが生じず、温度分布の均等化を図ることができ、カニ等を均質にボイルできて、高い品質のボイル処理製品を得ることができる。
その上、本発明においては、ボイル水を熱交換器に通過させて加熱用蒸気との熱交換により加熱してボイル槽に供給するものであるため、例えばボイル槽内のボイル水に、ボイラーからの加熱用蒸気を直接導入するものとは異なり、加熱用蒸気に含まれる不純物がボイル水内に混入されることがなく、ボイル水の劣化によるボイル処理製品への悪影響を回避でき、この点においても、より一層ボイル処理製品の品質を向上させることができる。
また本発明においては、ボイル槽内に蒸気供給管や、ヒータ及び伝熱管等が配置されることがなく、ボイル槽内をシンプルな形状に形成できるため、ボイル槽の洗浄や保守点検作業、ひいては装置全体の洗浄、保守点検作業を容易に行うことができる。
上記目的を達成するため、本第2発明は、カニ、エビ等の水産物を高温のボイル水によりボイルした後、ボイル後のボイル水(ボイル廃液)を蒸煮加熱するようにしたボイル/蒸煮システムであって、互いに独立する熱媒経路及び処理液経路を有し、処理液経路を流通するボイル水と、熱媒経路を流通する熱媒との間で熱交換するためのボイル側熱交換器と、ボイル水が貯留され、かつ水産物が収容されるボイル槽と、前記ボイル槽内のボイル水を前記ボイル側熱交換器の処理液経路に供給するためのボイル水供給管路と、前記ボイル側熱交換器の処理液経路からボイル水を前記ボイル槽に戻すためのボイル水戻し管路と、ボイル水を、前記ボイル槽、前記ボイル水供給管路、前記ボイル側熱交換器の処理液経路、及び前記ボイル水戻し管路に流通させて循環させるためのボイル水循環手段と、加熱用蒸気からなる加熱用熱媒を前記ボイル側熱交換器の熱媒経路に供給するためのボイル側加熱用熱媒供給管路と、互いに独立する熱媒経路及び処理液経路を有し、処理液経路を流通するボイル廃液と、熱媒経路を流通する熱媒との間で熱交換するための蒸煮側熱交換器と、ボイル廃液が貯留されるボイル廃液槽と、ボイル廃液槽のボイル廃液を前記蒸煮側熱交換器の処理液経路に供給するためのボイル廃液供給管路と、前記蒸煮側熱交換器の処理液経路からボイル廃液を前記ボイル槽に戻すためのボイル廃液戻し管路と、ボイル廃液を、前記ボイル廃液槽、前記ボイル廃液供給管路、前記蒸煮側熱交換器の処理液経路、及び前記ボイル廃液戻し管路に流通させて循環させるためのボイル廃液循環手段と、加熱用蒸気からなる加熱用熱媒を前記蒸煮側熱交換器の熱媒経路に供給するための蒸煮側加熱用熱媒供給管路と、を備え、ボイル水を前記ボイル水循環手段によって循環させつつ、加熱用熱媒を前記ボイル側熱交換器の熱媒経路に供給することにより、前記ボイル側熱交換器内において、加熱用熱媒とボイル水とを熱交換させて、ボイル水を高温に加熱するとともに、その高温ボイル水によって前記ボイル槽内の水産物をボイルするボイル処理と、ボイル処理後のボイル廃液をボイル廃液槽に投入した状態で、ボイル廃液を前記ボイル廃液循環手段によって循環させつつ、加熱用熱媒を前記蒸煮側熱交換器の熱媒経路に供給することにより、前記蒸煮側熱交換器内において、加熱用熱媒とボイル廃液とを熱交換させて、ボイル廃液を蒸煮加熱する蒸煮加熱処理とを行うようにものを要旨としている。
この第2発明のボイル/蒸煮システムにおいては、ボイル処理においては、上記ボイル装置と同様に、同様の作用効果を得ることができる。その上更に、ボイル処理後にボイル廃液を蒸煮加熱することにより、カニの茹で汁等のボイル廃液をカニエキスとして加工することができ、ボイル廃液の有効利用を図ることができる。
第2発明においては、前記ボイル側熱交換器と前記蒸煮側熱交換器とが同一の熱交換器によって構成されるとともに、前記ボイル側加熱用熱媒供給管路と前記蒸煮側加熱用熱媒供給管路とが同一の加熱用熱媒供給管路によって構成され、ボイル水を前記ボイル水循環手段によって循環させるボイル水循環状態と、ボイル廃液を前記ボイル廃液循環手段によって循環させるボイル廃液循環状態との間で切替自在に構成されてなるものを採用するのが好ましい。
すなわちこの場合、ボイル処理時及び蒸煮処理時間において、熱交換器や加熱用熱媒供給管路の共用化を図ることができるため、部品点数を削減できて、構造の簡素化及びコストの削減を図ることができる。
また第2発明においては、冷却液からなる冷却用熱媒を前記熱交換器の熱媒経路に供給するための冷却用熱媒供給管路と、加熱用熱媒を前記加熱用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する加熱用熱媒供給状態と、冷却用熱媒を前記冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する冷却用熱媒供給状態との間で切替自在な熱媒切替手段とを更に備え、前記蒸煮加熱処理を行った後、前記ボイル廃液循環手段によりボイル廃液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、冷却用熱媒とボイル廃液とを熱交換させて、ボイル廃液を冷却する冷却処理とを行うようにした構成を採用するのが良い。
更に本第2発明においては、前記冷却用熱媒は、1次冷却用熱媒と、その冷媒より低温の2次冷却用熱媒とを有し、前記冷却用熱媒供給管路は、1次冷却用熱媒及び2次冷却用熱媒を、前記熱交換器の熱媒経路にそれぞれ供給するための1次冷却用熱媒供給管路及び2次冷却用熱媒供給管路とを有し、前記冷却用熱媒供給状態は、1次冷却用熱媒を前記1次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒を前記2次冷却用熱媒供給管路、前記熱交換器の熱媒経路及び前記熱媒流出管路に供給する2次冷却用熱媒供給状態とを有し、前記冷媒切替手段は、前記加熱用熱媒供給状態と、1次冷却用熱媒供給状態と、2次冷却用熱媒供給状態との間で切替自在に構成され、前記冷却処理は、蒸煮加熱処理を行った後、ボイル廃液を1次冷却用熱媒により冷却する1次冷却処理と、その1次冷却処理を行った後、ボイル廃液を2次冷却用熱媒により更に冷却する2次冷却処理とを有し、前記1次冷却処理では、前記ボイル廃液循環手段によりボイル廃液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により1次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、1次冷却用熱媒とボイル廃液とを熱交換させるとともに、前記2次冷却処理では、前記ボイル廃液循環手段によりボイル廃液を循環させつつ、前記熱媒切替手段により2次冷却用熱媒を供給することにより、前記熱交換器内において、2次冷却用熱媒とボイル廃液とを熱交換させるものを採用するのが望ましい。
この発明の間接加熱ボイル装置によれば、周辺環境の悪化や衛生上の不具合を防止できるとともに、洗浄や保守点検も容易に行える上更に、高品質のボイル処理製品を得ることができるという効果がある。
またこの発明のボイル/蒸煮システムによれば、上記の効果を奏する上更に、ボイル処理後のボイル廃液を有効に利用できるという効果がある。
<ボイル装置>
図1はこの発明の実施形態である間接加熱ボイル装置を示すブロック図である。同図に示すように、この装置は、カニをボイルするための間接加熱ボイル装置であって、熱交換器(10)と、カニをボイルするためのボイル槽(20)と、これらを接続する複数の配管と、配管上に設けられた各種の弁とを基本的な構成要素として備えている。
まず熱交換器(10)は、図2に示すように、円柱形状の外殻体を有し、上端に処理液入口(11a)及び処理液出口(12a)が設けられるとともに、周側壁の上下位置に熱媒入口(11a)及び熱媒出口(12b)が設けられている。熱交換器(10)の内部には、その上端部に、互いに独立する処理液入口室(13)及び処理液出口室(14)が設けられるとともに、下端部に処理液中間室(17)が設けられ、中間部には、熱交換室(15)が設けられている。処理液入口(11a)は処理液入口室(13)に連通され、処理液出口(12a)は処理液出口室(14)に連通され、熱媒入口(11b)及び熱媒出口(12b)は熱交換室(15)にそれぞれ連通されている。熱交換室(15)内には、軸心方向に沿う多数の伝熱管(16)が周方向に間隔を隔てて並列に配置されて、この伝熱管(16)によって、処理液入口室(13)及び処理液中間室(17)間と、処理液中間室(17)及び処理液出口室(14)間とがそれぞれ連通されている。
この熱交換器(10)においては、処理液入口(11a)を介して処理液入口室(13)内に導入されたボイル水等の処理液は、対応する伝熱管(16)を通って処理液中間室(17)に導入されるとともに、処理液中間室(17)内の処理液は、対応する伝熱管(16)を通って処理液出口室(14)に導入されて、処理液出口(12a)から流出される一方、熱媒入口(11b)から導入された加熱用蒸気等の熱媒が、熱交換室(15)内における伝熱管(16)の外側を通って熱媒出口(12b)から流出されるよう構成される。そして、伝熱管(16)を通過する処理液と、熱交換室(15)を通過する熱媒との間で熱交換されることにより、ボイル水等の処理液が加熱されるよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、伝熱管(16)により処理液経路が構成されるとともに、熱交換室(15)内により熱媒経路が構成されている。
熱交換器(15)の処理液入口(11a)には、ボイル水下流側供給管(22)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(22)の流入側端部が電動制御式の第1三方切替弁(71)の流出口に連結されている。
ボイル水下流側供給管(22)には、管内のボイル水等を送り出すためのポンプ(22b)が設けられている。
第1三方切替弁(71)の一方側流入口には、ボイル水上流側供給管(21)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(21)の流入側端部がボイル槽(20)の流出口に連結されている。
ボイル水上流側供給管(21)には、開閉弁(21a)と、管内のボイル水等を送り出すためのポンプ(21b)とが設けられている。更にポンプ水上流供給管(21)には、分岐状に排水管(23)及びボイル廃液回収管(24)が設けられ、各管(23)(24)には、開閉弁(23a)(24a)がそれぞれ設けられている。
そして第1三方切替弁(71)をボイル槽(20)側に切り替えた状態で、ポンプ(21b)(22b)を駆動することにより、ボイル槽(20)内のボイル水が、ボイル水上流側供給管(21)及び下流側供給管(22)を通って熱交換器(10)の処理液経路(16)に導入されるよう構成されている。
ここで本実施形態においては、ボイル水上流側供給管(21)及びボイル水下流側供給管(22)によってボイル水供給管路が構成されている。
一方、ボイル槽(20)内に上水等の水(ボイル水)を供給するための給水管(25)は、流出側端部がボイル槽(20)内に対応して配置されるとともに、流入側端部が給水源(2)に接続されている。また給水管(25)の途中には給水分岐管(26)の流入側端部が連結されるとともに、給水分岐管(26)の流出側端部が上記第1三方切替弁(71)の他方側流入口に連結されている。更に給水管(25)及び給水分岐管(26)には開閉弁(25a)(26a)がそれぞれ設けられている。
そして給水管(25)の開閉弁(25a)を開いた際には、給水源(2)から水が給水管(25)を通ってボイル槽(20)内に導入されるよう構成されている。更に第1三方切替弁(71)を給水側に切り替えた状態で、給水分岐管(26)の開閉弁(26a)を開いた際には、給水源(2)から水が給水管(25)、給水分岐管(26)及びボイル水下流側供給管(21)を通って熱交換器(10)の処理液経路(16)に供給されるよう構成されている。
熱交換器(10)の処理液出口(12a)には、ボイル水上流側戻し管(31)の流入側端部が連結されるとともに、その戻し管(31)の流出側端部が第2三方切替弁(72)の流入口に連結されている。
第2三方切替弁(72)の一方側流出口には、ボイル水下流側戻し管(32)の流入側端部が連結されるとともに、その戻し管(32)の流出側端部がボイル槽(20)内に対応して配置される。また第2三方切替弁(72)の他方側流出口には排出管(33)が連結されている。
そして第2三方切替弁(72)をボイル槽(20)側に切り替えた状態では、熱交換器(10)の処理液出口(12a)から流出されたボイル水等が、ボイル水上流側戻し管(31)及びボイル水下流側戻し管(32)を通ってボイル槽(20)内に戻されるよう構成されている。また第2三方切替弁(72)を排出管(33)側に切り替えた状態では、熱交換器(10)の処理液出口(12a)から流出されたボイル水が排出管(33)を介して排出されるよう構成されている。
ここで本実施形態においては、ボイル水上流側戻し管(31)及びボイル水下流側戻し管(32)によってボイル水戻し管路が構成されている。更に本実施形態では、これらの戻し管路、上記ボイル水供給管路及びポンプ(21b)(22b)等によってボイル水循環手段が構成されている。
熱交換器(10)の熱媒入口(11b)には、加熱用熱媒供給管(41)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(41)の流入側は、加熱用熱媒としての加熱用蒸気が供給される加熱用蒸気供給源(1)に接続されている。
加熱用熱媒供給管(41)には元弁(41a)及び電動式開閉弁(41b)が設けられている。そしてこれらの弁(41a)(41b)を開いた状態では、加熱用蒸気供給源(1)から供給される加熱用蒸気が加熱用熱媒供給管(41)を通って熱交換器(10)の熱媒経路(15)に導入されるよう構成されている。
なお、加熱用熱媒供給管(41)における熱交換器(10)の熱媒入口近傍には温度調整弁(41c)が設けられるとともに、上記ボイル水上流側戻し管(31)における熱交換器(10)の処理液出口近傍には温度センサー(31a)が設けられており、後述するボイル処理時や洗浄処理において、温度センサー(31a)からの出力情報に基づき、温度調整弁(41c)の駆動が制御されることにより、加熱用蒸気の供給量が調整されて、ボイル水や洗浄水の温度が適温に保持されるよう構成されている。
熱交換器(10)の熱媒出口(12b)には、熱媒流出管(45)の流入側端部が接続されて、熱媒出口(12b)から流出された蒸気ドレンが熱媒流出管(45)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
一方、ボイル槽(20)には、槽内の水を排出するための排出用開閉弁(20a)が設けられている。
またボイル槽(20)の内部には、コンベア(60)が配置され、ボイル槽(20)の一端側からコンベア(60)上に投入されたカニ入り通い箱(65)等のボイル処理製品が、コンベア(60)に搬送されて所定時間経過後に、ボイル槽(20)の他端側から取り出せるよう構成されている。
以上の構成のボイル装置において、カニのボイル処理を行う場合には、図3に示すように、ボイル槽(20)内にボイル水を貯留する。すなわち排水用等の開閉弁(20a)(23a)(24a)及びボイル水上流側供給管(21)の開閉弁(21a)を閉じた状態で、給水管(25)の開閉弁(25a)を開く。これにより、上水等のボイル水が、給水源(2)から給水管(25)を通ってボイル槽(20)内に導入されて貯留される。
なお本実施形態においては、貯水処理を行うに際して、給水源(2)からの水を直接ボイル槽(20)に導入する直接給水方式の他に、後に詳述するように、給水源(2)からの水を熱交換器(10)に経由させて加熱してからボイル槽(20)に導入する間接給水方式を用いることもできる。
こうしてボイル槽(20)内にボイル水が所定量貯留されたところで、予備循環処理が行われる。すなわち第1及び第2三方切替弁(71)(72)をボイル槽側に切り替えた状態で、ボイル水上流側供給管(21)の開閉弁(21a)を開いて、ポンプ(21b)(22b)を駆動させるとともに、加熱用熱媒供給管(41)の開閉弁(41a)(41b)を開く。これによりボイル槽(20)内に貯留されたボイル水がボイル水供給管(21)(22)を通って、処理液入口(11a)から熱交換器(10)に導入される。熱交換器(10)に導入されたボイル水は、処理液経路(16)を流通して処理液出口(12a)から流出されて、ボイル水戻し管(31)(32)を通ってボイル槽(20)に戻される。こうしてボイル水がボイル槽(20)及び熱交換器(10)間に循環される。
一方、蒸気供給源(1)から供給される加熱用蒸気は、熱媒供給管(41)を通って、熱媒入口(11b)から熱交換器(10)に導入されて、熱交換器(10)の熱媒経路(15)を流通する。この流通時に、加熱用蒸気は、熱交換器(10)の処理液経路(16)を通過するボイル水と熱交換されることにより、冷却されて凝縮しつつ、ボイル水を加熱する。凝縮された加熱用熱媒は、熱交換器(10)から流出されて、熱媒流出管(45)を通って所定箇所に排出回収される。
このように循環するボイル水が加熱用蒸気によって加熱されて、ボイル槽(10)内の水温が95℃程度まで上昇したところで、ボイル処理が行われる。
すなわちコンベア(60)の一端側に、カニを通い箱(65)等に収容した状態で投入する。これによりカニがコンベア(60)に搬送されながら高温のボイル水内を通過してボイルされる。そしてカニがコンベア(60)の他端側まで搬送されて十分ボイルされた後、コンベア(60)の他端側からボイル槽(20)の外部に引き上げられる。
こうして多数のカニが順次ボイルされて、ボイル処理が完了すると、ポンプ(21b)(22b)の駆動を停止して、ボイル水の循環を停止するとともに、加熱用熱媒供給管(41)の開閉弁(41a)(41b)を閉じて蒸気の供給を停止する。
その後、ボイル廃液回収管(24)の開閉弁(24a)を開いて、ボイル水(ボイル廃液)を回収する。こうして回収されたボイル廃液は、カニのエキスが溶け込んでいるため、廃棄することなく、後に詳述するように蒸煮処理を施して飲食用品として利用するものである。
ボイル廃液を回収した後は、装置の洗浄を行う。まずボイル槽(20)等を手作業によって洗浄する。
その後、装置回路内を次亜塩素を用いて洗浄し、殺菌、脱臭等を行う。この際、ボイル槽(20)内に水(洗浄水)を、例えば間接給水方式によって給水する。すなわち排水用等の開閉弁(20a)(23a)(24a)及びボイル水上流側供給管(21)の開閉弁(21a)を閉じるとともに、第1三方切替弁(71)を給水側に、第2三方切替弁をボイル槽側に切り替える。更に給水管(25)の開閉弁(25a)を閉じた状態で、給水分岐管(26)の開閉弁(26a)を開くとともに、加熱用熱媒供給管(41)の開閉弁(41a)(41b)を開く。これにより給水源(2)から供給された水(洗浄水)は、給水管(25)、給水分岐管(26)及びボイル水下流側供給管(31)を通って、熱交換器(10)に導入されて処理液経路(16)を流通する。この流通時において、洗浄水は、加熱用熱媒供給管(41)を通って熱交換器(10)の熱媒経路(15)に導入された加熱用蒸気との間で熱交換されることにより、加熱された後、ボイル水戻し管(31)(32)を通ってボイル槽(20)に供給される。
こうして洗浄水が熱交換器(10)を通って加熱された後、ボイル槽(20)に導入されて貯留される。
なおこの洗浄処理時においては、間接給水方式により、ボイル槽(20)に水を供給するようにしているが、それだけに限られず、上記運転開始直後における貯水時のように、直接給水方式によりボイル槽(20)に水を供給するようにしても良い。更に間接給水方式と直接給水方式を並行して、つまり給水管(25)の開閉弁(25a)を開いて水を直接ボイル槽(20)に供給しながら、間接給水も同時に行うようにした併用方式を用いるようにしても良い。また本実施形態においては、上記運転開始直後におけるボイル処理の貯水時においても、直接給水方式だけに限られず、間接給水方式や直接間接併用方式を用いて、給水するようにしても良い。
ボイル槽(20)内に洗浄水が所定量貯留された後、洗浄水内に次亜塩素を投入する。続いて上記ボイル処理と同様に、加熱用蒸気を熱交換器(10)に供給しつつ、洗浄水をボイル槽(20)及び熱交換器(10)間を循環させて、回路内を次亜塩素により洗浄する。なおこのときの洗浄水の温度は85℃程度に維持される。
その後、排出用の開閉弁(20a)(23a)(24a)を開くとともに、第2三方切替弁(72)を排出側に切り替えて、回路内の洗浄水を排出する。
続いて、装置回路内を通水によって洗浄する。すなわち給水源(2)から給水管(25)を介してボイル槽(20)内に水を導入して貯留し、その水を、上記と同様にボイル槽(20)及び熱交換器(10)間に循環させる。そして所定時間循環させた後、回路内の水を排出する。これにより通水洗浄が完了し、一連の処理が完了する。
以上のように、本実施形態のボイル装置によれば、ボイル水を熱交換器(10)に通過させて加熱用蒸気との熱交換により加熱してボイル槽(20)に導入するものであるため、高温の安定した状態のボイル水をボイル槽(20)内に供給することができ、蒸気の大量発生を確実に抑制することができる。従って装置周辺の作業環境を改善できて、室内の結露発生も有効に防止でき、衛生的にも優れた作業環境を得ることができる。しかも、大量の蒸気が発生しないため、その蒸気を除去するための大型の排気ダクトも必要なく、その分、設備の小型簡素化及びコストの削減を図ることができる。
更に本実施形態においては、ボイル水をボイル槽(20)及び熱交換器(10)間に循環させつつ、安定状態の高温ボイル水をボイル槽(20)に供給するものであるため、ボイル水の循環に伴って、ボイル水が適度に撹拌され、ボイル槽(20)内におけるボイル水の温度むらが生じず、温度分布の均等化を確実に図ることができ、カニ等を均質にボイルすることができ、高い品質のボイル処理製品を得ることができる。
その上、本実施形態においては、ボイル水を熱交換器(10)に通過させて加熱用蒸気との熱交換により加熱してボイル槽(20)に導入するものであるため、例えばボイル槽内のボイル水に、ボイラーからの加熱用蒸気を直接導入するものとは異なり、加熱用蒸気に含まれる不純物がボイル水内に混入されることがなく、ボイル水の劣化によるカニ等のボイル製品への悪影響を回避でき、この点においても、ボイル処理製品の品質を更に向上させることができる。
また本実施形態においては、ボイル槽(20)内に、スパージパイプ等の蒸気供給管や、ボイル水加熱用ヒータ及び伝熱管等が複雑形状に配置されることがなく、ボイル槽(20)内をシンプルな形状に形成できるため、ボイル槽(20)の洗浄や保守点検作業、ひいては装置全体の洗浄、保守点検作業を容易に行うことができる。
なお本実施形態のボイル装置においては、開閉弁や切替弁として電動式のものを採用し、適当な箇所に温度センサー、圧力センサー、水位センサー等を設置し、更に各センサーからの出力情報、予め設定された時間、作業者からの入力情報等に基づいて、各弁やポンプ等の駆動部の駆動を制御する制御手段を設けることにより、ボイル処理や洗浄処理等の各処理動作を自動的に行うことができる。
<蒸煮装置>
図4はこの実施形態であるボイル/蒸煮システムに適用された間接加熱蒸煮装置を示すブロック図である。同図に示すように、この装置は、上記のボイル装置によってカニを熱湯でボイルした際に排出されるカニの茹で汁、蒸し汁等のボイル廃液を加熱味付けして冷却するカニエキス加工装置であって、熱交換器(110)と、カニの茹で汁(ボイル廃液)が貯留されるボイル廃液槽(120)と、2次冷却用熱媒が貯留される2次冷却用熱媒槽(130)と、これらを接続する複数の配管と、配管上に設けられた各種の弁とを基本的な構成要素として備えている。
まず熱交換器(110)は、図5に示すように、円柱形状の外殻体を有し、上下両端に処理液入口(111a)及び処理液出口(112a)が設けられるとともに、周側壁の上下位置に熱媒入口(111b)及び熱媒出口(112b)が設けられている。熱交換器(110)の内部は、上下両端部に処理液入口室(113)及び処理液出口室(114)が設けられるとともに、中間に熱交換室(115)が設けられている。処理液入口(111a)は処理液入口室(113)に連通され、処理液出口(112a)は処理液出口室(114)に連通され、熱媒入口(111b)及び熱媒出口(112b)は熱交換室(115)にそれぞれ連通されている。熱交換室(115)内には、軸心方向に沿う多数の伝熱管(116)が周方向に間隔を隔てて並列に配置されて、この伝熱管(116)によって処理液出入口室(113)(114)間が連通されている。
この熱交換器(110)においては、処理液入口(111a)を介して処理液入口室(113)内に導入された処理液は、多数の伝熱管(116)を通って処理液出口室(114)に導入されて、処理液出口(112a)から流出される一方、熱媒入口(111b)から導入された熱媒が、熱交換室(115)内における伝熱管(116)の外側を通って熱媒出口(112b)から流出されるよう構成される。そして、伝熱管(116)を通過する処理液と、熱交換室(115)内を通過する熱媒との間で熱交換されることにより、処理液が加熱又は冷却されるよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、伝熱管(116)により処理液経路が構成されるとともに、熱交換室(115)内により熱媒経路が構成されている。
熱交換器(115)の処理液入口(111a)には、ボイル廃液下流側供給管(122)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(122)の流入側端部が電動制御式の第1三方切替弁(171)の一方側流出口に連結されている。
第1三方切替弁(171)の流入口には、ボイル廃液上流側供給管(121)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(121)の流入側端部がボイル廃液槽(120)の流出口に接続されている。
更にボイル廃液上流側供給管(121)には、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液を供給管(121)内に送り出すためのポンプ(121a)が設けられるとともに、ボイル廃液下流側供給管(122)には、温度計(122a)が設けられている。
そして、第1三方切替弁(171)を熱交換器(110)側に切り替えた状態で、ポンプ(121a)を駆動した際には、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液や、洗浄水としての工水が、ボイル廃液上流側及び下流側供給管(121)(122)を通って熱交換器(110)に供給されるよう構成されている。
ここで本実施形態においては、ボイル廃液供給管(121)(122)によってボイル廃液供給管路が構成されている。
また第1三方切替弁(171)の他方側流出口には、回収管(126)が連結されており、第1三方切替弁(171)を回収管(126)側に切り替えた状態では、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液や洗浄水(工水)が、ボイル廃液上流側供給管(121)及び回収管(126)を通って所定の箇所に回収ないしは排出されるよう構成されている。
ボイル廃液槽(120)には、工水導入管(127)の流出側端部が配置されるとともに、この導入管(127)の流入側端部は、工業用水が供給される工水供給源(103)に接続されている。更に工水導入管(127)には、電動制御式の開閉弁(127a)が設けられており、この弁(127a)が開放されることにより、洗浄液としての工水が工水導入管(127)を通ってボイル廃液槽(120)内に導入されるよう構成されている。
ボイル廃液槽(120)の内部には、余熱利用管路として、エコノマイザー等の熱交換チューブ(181)が配置されており、後に詳述するように、熱交換チューブ(181)内を冷却用熱媒が通過することにより、その熱媒とボイル廃液槽(120)内のボイル廃液とが熱交換されるよう構成されている。
更にボイル廃液槽(120)内には、槽内の水位を検出するための水位計(120a)が設けられている。
熱交換器(110)の処理液出口(112a)には、ボイル廃液戻し管路としてのボイル廃液戻し管(123)の流入側端部が連結されるとともに、その管(123)の流出側端部がボイル廃液槽(120)内に配置されている。そして、ボイル廃液槽(120)のボイル廃液等が、ボイル廃液供給管(121)(122)を介して熱交換器(110)に流入されるとともに、熱交換器(110)から流出されたボイル廃液が戻し管(123)を通ってボイル廃液槽(120)内に戻されることにより、ボイル廃液がボイル廃液槽(120)及び熱交換器(110)間を循環されるよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、ボイル廃液槽(110)及び熱交換路(110)間の管群やポンプ(121a)等によってボイル廃液循環手段が構成されている。
なお、ボイル廃液戻し管(123)には、温度センサー(123a)、温度計(123b)及びサーモスタット(123c)が設けられている。
一方、熱交換器(110)の熱媒入口(111b)には、熱媒流入管(142)の流出側端部が連結されるとともに、熱媒流入管(142)の流入側端部が、電動制御式の第2三方切替弁(172)の流出口に連結されている。第2三方切替弁(172)の一方側流入口には、加熱用熱媒供給管(141)の流出側端部が連結されるとともに、その供給管(141)の流入側端部は、加熱用熱媒としての加熱用蒸気が供給される加熱用蒸気供給源(101)に接続されている。この加熱用熱媒供給管(141)には、元弁(141a)、電動制御式の開閉弁(141b)及び電動制御式の温度調整弁(141c)が設けられている。
ここで本実施形態においては、加熱用熱媒供給管(141)及び熱媒流入管(142)によって加熱用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述する蒸煮加熱処理時には、第2三方切替弁(172)が加熱用蒸気側(加熱用熱媒側)に切り替えられて、加熱用蒸気が供給管(141)及び流入管(142)を通って熱交換器(110)に導入されるよう構成されている。
第2三方切替弁(172)の他方側流入口には、冷却用熱媒共用管(155)の流出側端部が連結されるとともに、その共用管(155)の流入側端部は、電動制御式の第3三方切替弁(173)の流出口に連結されている。第3三方切替弁(173)の一方側流入口には、1次冷却用熱媒供給管(151)の流出側端部が連結されるとともに、この供給管(151)の流入側端部は、1次冷却用熱媒としての工業用水(工水)が供給される工水供給源(102)に接続されている。
また1次冷却用熱媒供給管(151)には、元弁(151a)が設けられるとともに、冷却用熱媒共用管(155)には、温度計(155a)が設けられている。
ここで、本実施形態においては、1次冷却用熱媒供給管(151)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(142)によって1次冷却用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述の1次冷却処理時には、第2及び第3三方切替弁(172)(173)が、工水側(1次冷却用熱媒側)にそれぞれ切り替えられて、工水が、1次冷却用熱媒供給管(151)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(152)を通って熱交換器(110)に導入されるよう構成されている。
一方、2次冷却用熱媒槽(130)は、氷水の他、塩化ナトリウム水溶液、塩化カルシウム水溶液等のいわゆるブライン水等からなる2次冷却用熱媒を貯留するためのものであって、その熱媒槽(130)の流出口には、2次冷却用熱媒上流側供給管(152)の流入側端部が連結されるとともに、その供給管(152)の流出側端部が電動制御式の第4三方切替弁(174)の流入口に連結されている。
またこの供給管(152)上には、熱媒槽(130)内の熱媒を供給管(152)に送り込むためのポンプ(152a)が設けられている。
第4三方切替弁(174)の一方側流出口には、2次冷却用熱媒下流側供給管(153)の流入側端部が連結されるとともに、この供給管(153)の流出側端部が、上記第3三方切替弁(173)の他方側流入口に連結されている。
ここで本実施形態においては、2次冷却用熱媒供給管(152)(153)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(142)によって2次冷却用熱媒供給管路が構成されている。そして、後述の2次冷却処理時には、第2ないし第4三方切替弁(172)〜(174)が、氷水側(2次冷却用熱媒側)にそれぞれ切り替えられて、氷水等が2次冷却用熱媒供給管(152)(153)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(142)を通って熱交換器(110)に導入されるよう構成されている。
第4三方切替弁(174)の他方側出口には、排水管(156)が連結されており、第4三方切替弁(174)が排水管側に切り替えられた状態では、熱媒槽(130)内の熱媒や後述する洗浄水(工水)が2次冷却用熱媒上流側供給管(152)及び排水管(156)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
また上記工水供給源(102)に接続された1次冷却用熱媒供給管(151)の中間部には、その管に分岐するようにして、工水導入管(157)の流入側端部が連結されるとともに、この工水導入管(157)の流出側端部は2次冷却用熱媒槽(130)内に配置されている。更に工水導入管(157)には、電動制御式の開閉弁(157a)が設けられており、この弁(157a)が開放された状態では、1次冷却用熱媒供給管(151)及び工水導入管(157)を通って、工業用水が2次冷却用熱媒槽(130)に導入されるよう構成されている。
なお、熱媒槽(130)には、槽内の水位を検出するための水位計(130a)が設けられている。
熱交換器(110)の熱媒出口(112b)には、熱媒流出管(143)が連結されるとともに、その管(143)の流出側端部が、電動制御式の第5三方切替弁(175)の流入口に連結されている。
第5三方切替弁(175)の一方側流出口には、蒸気ドレン排水管(144)が連結されており、後述する蒸煮加熱処理時には、第5三方切替弁(175)が排水管(144)側に切り替えられて、熱交換器(110)内で凝縮された蒸気ドレン(加熱用熱媒体)が、熱媒流出管(143)及び排水管(144)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
なお、蒸気ドレン排水管(144)には、蒸気トラップ(144a)が設けられており、このトラップ(144a)によって、排水管(144)を通過する熱媒のうち気相熱媒(蒸気)が取り除かられるよう構成されている。
第5三方切替弁(175)の他方側流出口には、冷却用熱媒戻し管(145)の流入側端部が連結されるとともに、その管(145)の流出側端部が、上記処理液槽(120)内の熱交換チューブ(181)の流入口に連結される。
熱交換チューブ(181)の流出口には、冷却用熱媒戻し管(146)の流入側端部が連結されるとともに、その管(146)の流出側端部が、電動制御式の第6三方切替弁(176)の流入口に連結されている。なお冷却用熱媒戻し管(145)(146)には、温度計(145a)(146a)がそれぞれ設けられている。
第6三方切替弁(176)の一方側流出口には、排水管(147)が連結されるとともに、第6三方切替弁(176)の他方側流出口には、スパージパイプ等の噴霧器(180)が連結されて、その噴霧器(180)が2次冷却用熱媒槽(130)の液面上に配置されている。
そして後述の1次冷却処理時には、第5三方切替弁(175)が戻し管側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(176)が排水管(147)側に切り替えられて、熱交換器(110)から流出される工水(1次冷却用熱媒)が、冷却用熱媒戻し管(145)、熱交換チューブ(181)、冷却用熱媒戻し管(146)及び排水管(147)を通って所定箇所に排出されるよう構成されている。
また後述の2次冷却処理時には、第5三方切替弁(175)が戻し管(145)側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(175)が2次冷却用熱媒槽(130)側に切り替えられて、熱交換器(110)から流出される氷水等の2次冷却用熱媒が、冷却用熱媒戻し管(145)、熱交換チューブ(181)、冷却用熱媒戻し管(146)及び噴霧器(180)を通って熱媒槽(130)内に戻されるよう構成されている。こうして2次冷却用熱媒は、熱媒槽(130)及び熱交換器(110)間を循環されるよう構成されている。
なお噴霧器(180)は、多数の小孔からなる放出口を有しており、この放出口から2次冷却用熱媒が熱媒槽(130)内に霧状に放出されることにより、熱媒の気化熱が外気に吸収されて、熱媒が自動的に低温に維持されるよう構成されている。
ここで、本実施形態においては、熱媒槽(130)及び熱交換器(110)間の管群やポンプ(152a)等によって2次冷却用熱媒循環手段が構成されている。更に第1ないし第6三方切替弁(171)〜(176)や電動開閉弁(141b)等によって熱媒切替手段が構成されている。
一方、本実施形態の間接蒸煮冷却装置は、動作開始指令等の各種の情報を入力するための操作パネル等の入力手段と、その入力手段を介して得られる動作開始指令に応答して作動し、予め設定された時間、水位計(120a)(130a)の出力情報及び温度センサー(123a)の出力情報等に基づいて、上記各電動弁やポンプ等の駆動を制御する制御手段とを備えている。
本実施形態の装置においては、上記ボイル装置によってカニを熱湯でボイルした際に排出されるボイル廃液(カニの茹で汁)を、ボイル廃液槽(120)内に投入するとともに、2次冷却用熱媒槽(130)内に氷水等の2次冷却用熱媒を貯留しておく。更に加熱用熱媒供給管(141)及び1次冷却用熱媒供給管(151)の元弁(141a)(151a)を開放する。そしてその状態で、操作パネルのスイッチ操作により動作開始指令を与えると、制御手段が作動し、図6に示すように、まず蒸煮加熱処理が自動的に実行される。
この蒸煮加熱処理では、処理液回路側において、工水導入管(127)の開閉弁(127a)が閉じられたままの状態で、第1三方切替弁(171)が熱交換器側に切り替えられて、ポンプ(121a)が駆動される。これにより、ボイル廃液槽(120)内の処理液が、ボイル廃液供給管(121)(122)を通って熱交換器(110)内に導入されて、熱交換器(110)内の処理液経路(116)を流通し、熱交換器(110)から流出される。更に熱交換器(110)から流出されたボイル廃液は、ボイル廃液戻し管(123)を通ってボイル廃液槽(120)内に戻される。こうして、ボイル廃液が、ボイル廃液槽(120)及び熱交換器(110)間で循環される。
一方、熱媒回路側においては、加熱用熱媒供給管(141)の開閉弁が開かれるとともに、第2三方切替弁(172)が加熱用蒸気側に切り替えられる。更に第5三方切替弁(175)が蒸気ドレン排水側に切り替えられる。これにより、加熱用熱媒としての加熱用蒸気が、加熱用熱媒供給管(141)及び熱媒流入管(142)を通って熱交換器(110)内に導入されて、熱交換器(110)内の熱媒経路(115)を流通する。この流通時に、加熱用熱媒としての加熱用蒸気は、熱交換器(110)の処理液経路(116)を通過するボイル廃液との間で熱交換されることにより、冷却されて凝縮しつつ、ボイル廃液を加熱する。こうして凝縮された加熱用熱媒は、熱交換器(110)から流出されて、熱媒流出管(143)及び排水管(144)を通って所定箇所に排出される。
このように循環するボイル廃液が、加熱用蒸気により蒸煮加熱されて、ボイル廃液温度が例えば5℃から95℃程度まで上昇される。ボイル廃液が十分加熱された状態においては、必要に応じて、処理槽内に調味料や香料等を投入して、ボイル廃液の味付けや香味付け等を行う。
なお、この蒸煮加熱処理時においては、温度センサー(123a)からの出力情報に基づき、温度調整弁(141c)の駆動が制御されることにより、ボイル廃液の温度が適温に保持されるように、加熱用蒸気の供給量が調整される。
この蒸煮加熱処理は、予め設定された時間が経過した後、蒸気の供給が停止されることにより完了する。
蒸煮加熱処理が完了すると、1次冷却処理が自動的に実行される。1次冷却処理において、処理液回路側は上記と同様にボイル廃液がボイル廃液槽(120)及び熱交換器(110)間で循環される。
一方、熱媒回路側においては、蒸気供給管(141)の開閉弁(141b)が閉じられて、第2及び第3三方切替弁(172)(173)が工水供給側に切り替えられる。更に第5三方切替弁(175)が戻し管側(反蒸気ドレン排水側)に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(176)が工水排水側に切り替えられる。これにより1次冷却用熱媒としての工水が、1次冷却用熱媒供給管(151)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(142)を通って熱交換器(110)に導入され、熱交換器(110)内の熱媒経路(115)を流通する。この流通時に、工水と、熱交換器(110)の処理液経路(116)を通過するボイル廃液との間で熱交換されることにより、処理液が冷却される。
熱交換器(110)から流出される工水は、冷却用熱媒戻し管(145)を通って、処理液槽(120)内の熱交換チューブ(181)を流通し、チューブ(181)内の工水と、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液とが熱交換される。これにより、工水の余熱を利用して、処理液が効率良く冷却される。
熱交換チューブ(181)を流通した工水は、冷却用熱媒戻し管(146)及び排水管(147)を通って所定箇所に排出される。
この1次冷却処理によって、ボイル廃液が例えば95℃から60℃程度にまで冷却される。更に1次冷却処理は、予め設定された時間が経過した後、工水の供給が停止されることにより完了する。
1次冷却処理が完了した後、2次冷却処理が実行される。2次冷却処理において、処理液回路側は上記と同様に処理液がボイル廃液槽(120)及び熱交換器(110)間で循環される。
一方、熱媒回路側においては、蒸気供給管(141)の開閉弁(141b)は閉じられたままで、第4三方切替弁(174)が熱交換器側に切り替えられ、第3三方切替弁(173)が氷水側に切り替えられ、第2三方切替弁(172)が氷水側(工水側)に切り替えられる。更に第5三方切替弁(175)が戻し管側に切り替えられるとともに、第6三方切替弁(176)が2次冷却用熱媒槽側に切り替えられ、この状態で、ポンプ(152a)が駆動される。これにより2次冷却用熱媒としての氷水が、2次冷却用熱媒供給管(152)(153)、冷却用熱媒共用管(155)及び熱媒流入管(142)を通って熱交換器(110)に導入され、熱交換器(110)内の熱媒経路(115)を流通する。この流通時に、氷水と、熱交換器(110)の処理液経路(116)を通過するボイル廃液との間で熱交換されることにより、処理液が更に冷却される。
熱交換器(110)から流出される氷水は、冷却用熱媒戻し管(145)を通って、熱交換チューブ(181)を流通し、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液を効率良く冷却させる。
熱交換チューブ(181)を流通した氷水は、冷却用熱媒戻し管(146)を通って噴霧器(180)から放出されて、氷水槽(130)内に戻される。なお噴霧器(180)から放出される氷水は、既述したように、気化熱が吸収されることにより、低温に維持される。
この2次冷却処理によって、処理液は例えば60℃から5℃程度にまで冷却される。更に2次冷却処理は、予め設定された時間経過した後、氷水び処理液の循環が停止されることにより完了する。
2次冷却処理が完了した後、自動的にボイル廃液回収処理が実行される。この回収処理においてボイル廃液回路側では、第1三方切替弁(171)が回収側(排水側)に切り替えられて、ポンプ(121a)が駆動される。これにより、ボイル廃液槽(120)内に貯留されたボイル廃液が、ボイル廃液供給管(121)及び回収管(126)を通って所定箇所に回収(排出)される。
この回収処理時には、水位計(120a)からの出力情報に基づきボイル廃液槽(120)内の水位が検出され、ボイル廃液槽(120)内の水位が「最低位」になった時点で、回収処理が完了する。
回収処理が完了した後、自動的にボイル廃液回路側槽洗浄処理が実行される。この処理では、ボイル廃液回路側の第1三方切替弁(171)が循環側に切り替えられるとともに、工水導入管(127)の開閉弁(127a)が開かれる。これによりボイル廃液槽(120)内に洗浄液としての工水が導入されていき、洗浄液がボイル廃液槽(120)内に十分貯留されて、所定の水位に到達した時点で、開閉弁(127a)が閉じられて、その後、ポンプ(121a)が駆動される。これにより、ボイル廃液槽(120)内の工水が、ボイル廃液供給管(121)(122)、熱交換器(110)の処理液経路(116)、及び戻し管(123)を流通して循環される。
この循環洗浄が所定時間行われた後、第1三方切替弁(171)が排水側(回収側)に切り替えられる。これにより、ボイル廃液槽(120)内の工水が、供給管(121)及び回収管(126)を通って所定箇所に排出される。この排水により、ボイル廃液槽(120)内の工水がなくなって、水位が最低位になった時点で、ポンプ(121a)の駆動が停止されて、処理液回路側洗浄処理が完了する。
処理液洗浄処理が完了した後、自動的に熱媒回路側洗浄処理が実行される。この洗浄処理では、熱媒回路側の第4三方切替弁(174)が排水側に切り替えられて、ポンプ(152a)が駆動される。これにより熱媒槽(130)内の氷水が、供給管(152)及び排水管(156)を通って排出される。この排水により、熱媒槽(130)内の水位が最低位になった時点、つまり熱媒槽(130)内の氷水がなくなった時点で、一旦ポンプ(152a)の駆動が停止される。続いて、工水導入管(157)の開閉弁(157a)が開かれて、洗浄液としての工水が工水供給源(102)から熱媒供給管(151)及び工水導入管(157)を通って、熱媒槽(130)内に導入される。この導入により、熱媒槽(130)内に工水が十分貯留されて、所定の水位に到達した時点で、開閉弁(157a)が閉じられる。
その後、第4三方切替弁(174)が循環側に切り替えられて、ポンプ(152a)が再び駆動される。これにより熱媒槽(130)内の工水が、供給管(152)(153)、共用管(155)、熱媒流入管(142)、熱交換器(110)の熱媒経路(115)、熱媒戻し管(145)、熱交換チューブ(181)、熱媒戻し管(146)及び噴霧器(180)を流通して循環される。
この循環洗浄が所定時間行われた後、第4三方切替弁(174)が排水側に切り替えられて、熱媒槽(130)内の工水が、供給管(152)及び排水管(156)を通って排出される。この排水により、熱媒槽(130)の工水がなくなって、水位が最低位になった時点で、ポンプ(152a)の駆動が停止されて、熱媒槽洗浄処理が完了する。こうして本装置において、全工程が終了する。
以上のように、本実施形態の蒸煮冷却装置によれば、カニの茹で汁等のボイル廃液をボイル廃液槽(120)及び熱交換器(110)間に循環させつつ、加熱用熱媒としての加熱用蒸気、冷却用熱媒としての工水及び氷水を順次、熱交換器(110)に供給することにより、ボイル廃液を加熱して冷却するものであるため、ボイル廃液を移し替えることなく一連の処理を行うことができ、生産効率を向上させることができる。
また本実施形態の蒸煮冷却装置は、1台の熱交換器(110)によって、ボイル廃液の加熱、1次冷却、2次冷却を行うものであるため、複数の熱交換器を用いる場合と比較して、部品点数を大幅に削減できて、装置の小型化及び簡素化を図ることができる。
更に本実施形態の蒸煮冷却装置は、構造が簡素であるため、洗浄や保守点検を正確かつスムーズに行うことができ、作業負担を軽減させることができる。
しかも本実施形態の蒸煮冷却装置は、小型軽量化を図ることができるため、例えば装置全体を台車上に組み立てることにより、装置の移動を簡単に行うことができる。このように装置全体を移動できるよう構成する場合には、例えば不使用時には装置を収納しておいたり、必要な箇所に装置を移動することができるため、設置スペースの有効利用を図ることができる。
また本実施形態においては、熱交換器(110)から流出される工水及び氷水等の冷却用熱媒を、ボイル廃液槽(120)内の熱交換チューブ(181)に流通させて、チューブ(181)内の冷却用熱媒と、ボイル廃液槽(120)内のボイル廃液とを熱交換させるものであるため、冷却用熱媒の余熱によってボイル廃液を冷却することができ、熱交換効率の向上及び省エネルギー化を図ることができる。
更に本実施形態においては、加熱したボイル廃液を1次冷却及び2次冷却によって段階的に冷却するものであるため、熱損失を低減でき、冷却効率をより一層向上させることができる。もっとも本発明においては、加熱したボイル廃液を1度の冷却処理によって冷却するようにしても良い。
また本実施形態の蒸煮冷却装置においては、蒸煮処理、1次及び2次冷却処理、洗浄処理等の一連の処理を自動的に行えるようにしているため、作業負担を一段と軽減できて、作業効率をより一層向上させることができる。
また本実施形態の蒸煮冷却装置においては、2次冷却用熱媒としての氷水を循環させるものであるため、氷水の熱エネルギーを有効に利用することができ、より一層省エネルギー化を図ることができる。
なお上記実施形態においては、ボイル廃液回路側洗浄処理を行った後、熱媒回路側洗浄処理を行うようにしているが、本発明はそれだけに限られず、熱媒回路側槽洗浄処理を先に行ってから、ボイル廃液回路側洗浄処理を行うようにしても良く、両洗浄処理を並行して行うようにしても良い。
また上記実施形態においては、冷却用熱媒として、工水及び氷水を用いているが、本発明はそれだけに限られず、上水等、他の冷却用熱媒を用いるようにしても良い。
ところで本発明においては、ボイル装置(図1)及び蒸煮装置(図4)の各配管を適宜切り替え可能に連結することによって、ボイル装置の熱交換器(10)と蒸煮装置の熱交換器(110)とを1つの熱交換器により構成することも可能である。
この発明の実施形態であるボイル装置を示すブロック図である。 実施形態のボイル装置に適用された熱交換器を示す断面図である。 実施形態のボイル装置における動作を示すフローチャートである。 この発明の実施形態である間接蒸煮冷却装置を示すブロック図である。 実施形態の間接蒸煮冷却装置に適用された熱交換器を示す断面図である。 実施形態の間接蒸煮冷却装置における動作を示すフローチャートである。
符号の説明
10…熱交換器
15…熱媒経路(蒸気経路、熱交換室)
16…処理液経路(ボイル水経路、伝熱管)
20…ボイル槽
21、22…ボイル水供給管
31、32…ボイル水戻し管
41…加熱用熱媒供給管(蒸気供給管)
45…熱媒排出管(蒸気排出管)
110…熱交換器
115…熱媒経路(熱交換室)
116…ボイル廃液経路(伝熱管)
120…ボイル廃液槽
121a、152a…ポンプ
121、122…ボイル廃液供給管
123…ボイル廃液戻し管
130…2次冷却用熱媒槽
141…加熱用熱媒供給管
141b…開閉弁(熱媒切替手段)
142…熱媒流入管
143…熱媒流出管
145、146…冷却用熱媒戻し管
151…1次冷却用熱媒供給管
152、153…2次冷却用熱媒供給管
155…冷却用熱媒共用管
171〜176…三方切替弁(熱媒切替手段)

Claims (5)

  1. 産物をイル水を用いてボイルするための間接加熱ボイル装置であって、
    互いに独立する蒸気経路及びボイル水経路を有し、前記ボイル水経路を流通するボイル水と、前記蒸気経路を流通する加熱用蒸気との間で熱交換するための熱交換器と、
    ボイル水が貯留されるボイル槽と、
    前記ボイル槽内のボイル水を前記熱交換器のボイル水経路に供給するためのボイル水供給管路と、
    前記熱交換器のボイル水経路からボイル水を前記ボイル槽に戻すためのボイル水戻し管路と、
    ボイル水を、前記ボイル槽、前記ボイル水供給管路、前記熱交換器のボイル水経路、及び前記ボイル水戻し管路に流通させて循環させるためのボイル水循環手段と、
    加熱用蒸気を前記熱交換器の蒸気経路に供給するための蒸気供給管路と、を備え、
    前記ボイル槽の一端側から投入された水産物が、前記ボイル槽の他端側から取り出せるように構成され、
    ボイル水を前記ボイル水循環手段によって循環させつつ、加熱用蒸気を前記熱交換器の蒸気経路に供給することにより、ボイル水を熱するとともに、前記ボイル槽の一端側から水産物を投入して、ボイル水内に通してボイルした後、ボイル槽の他端側から取り出すようにしたことを特徴とする間接加熱ボイル装置。
  2. 前記ボイル槽は、開放型のものである請求項1に記載の間接加熱ボイル装置。
  3. 前記ボイル槽の内部には、コンベアが配置され、水産物が前記コンベアに搬送されながら、ボイル水内を通過してボイルされる請求項1または2に記載の間接加熱ボイル装置。
  4. 前記ボイル槽内の水温を、95℃まで上昇させたところでボイル処理を行う請求項1〜3のいずれか1項に記載の間接加熱ボイル装置。
  5. ボイルされる水産物が、カニ、エビである請求項1〜4のいずれか1項に記載の間接加熱ボイル装置。
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