JP2004202223A - 食品機械の消毒方法 - Google Patents

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Tetsushi Nakai
哲志 中井
Masatoshi Miura
正敏 三浦
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Abstract

【課題】 食品機械における真空吸引ラインの消毒を確実に行うことができ、さらに消毒作業の省力化を達成することである。
【解決手段】 熱交換器5およびその下流側に真空吸引手段7を備えた真空吸引ライン2を処理槽1に接続してなる食品機械の消毒方法であって、前記処理槽1を介することなく前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の蒸気または温水を供給する。
【選択図】 図1

Description

この発明は、真空冷却装置,蒸煮冷却装置などのような、処理槽に真空吸引ラインを接続してなる食品機械の消毒方法に関するものである。
近年、食品の安全性および衛生面への配慮から、加熱調理した食品の温度を素早く低下させることが要求されるようになった。そのため、食品を短時間で冷却することができる装置として、真空冷却装置が多用されている。この真空冷却装置は、密閉可能な処理槽(すなわち、冷却槽)に真空吸引ラインを接続した構成である。そして、この真空吸引ラインによって前記冷却槽内を減圧して飽和蒸気温度を低下させることにより、前記冷却槽内に収容した食品中の水分の蒸発を促進させ、この水分が蒸発する際の気化潜熱を利用して食品を冷却するようになっている。
ところで、前記真空冷却装置においては、前記冷却槽の真空吸引時、食品から蒸発した揮発成分や食品から飛散した食品の破片,微粒片が前記真空吸引ライン内へ吸い込まれてその内部に付着する。このような食品の揮発成分や飛散した食品の付着は、雑菌の繁殖や悪臭の発生の原因になる。そこで、このような雑菌の繁殖や悪臭の発生を防止するため、従来一般には、前記真空吸引ラインを分解洗浄し、前記真空吸引ラインの消毒を行っている。しかし、前記真空吸引ラインには、通常、前記真空冷却装置の冷却性能を高めるための熱交換器が設けられているので、分解洗浄には長時間を要し、毎日の作業として取り入れることができない。
そこで、従来の真空冷却装置においては、冷却槽内における真空吸引口に洗浄水ラインを接続し、この洗浄水ラインからの洗浄水によって、真空吸引ラインおよび熱交換器を洗浄する構成が提案されている(たとえば、特許文献1参照)。この真空冷却装置においては、洗浄水として水道水を使用しているため、消毒を確実に行うことができないと云う問題がある。また、前記真空冷却装置においては、洗浄のたびに前記洗浄水ラインを接続する必要があり、手間がかかると云う問題もある。
特開2001−22546号公報
この発明が解決しようとする課題は、真空冷却装置における真空吸引ラインの消毒を確実に行うことができ、さらに消毒作業の省力化を達成することである。
この発明は、前記課題を解決するためになされたもので、請求項1に記載の発明は、熱交換器およびその下流側に真空吸引手段を備えた真空吸引ラインを処理槽に接続してなる食品機械の消毒方法であって、前記処理槽を介することなく前記真空吸引ラインへ加熱殺菌用の蒸気または温水を供給することを特徴としている。
請求項1に記載の発明によれば、前記処理槽を介することなく、前記真空吸引ラインへ直接蒸気や温水を供給することにより、大量の蒸気や温水を使用することなく、前記真空吸引ラインの消毒を確実に行うことができる。さらに、前記真空吸引ラインの分解洗浄や、洗浄水ラインの接続などの作業が不要となるので、前記真空吸引ラインの消毒作業の省力化を達成することができる。
請求項2に記載の発明は、請求項1の発明において、前記熱交換器内における凝縮水または温水の温度を第一所定温度以上としたことを特徴としている。
請求項2に記載の発明によれば、前記熱交換器内における凝縮水や温水の温度を前記第一所定温度以上に維持することにより、前記真空吸引ラインにおける前記熱交換器までの消毒を効率よく行うことができる。
請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の発明において、前記熱交換器から前記真空吸引手段への凝縮水または温水の温度を前記真空吸引手段の耐熱温度以下に調整することを特徴としている。
請求項3に記載の発明によれば、前記熱交換器出口側での凝縮水や温水の温度を前記第二所定温度以下とすることによって、前記真空吸引手段が短期間で劣化するのを防止することができる。
さらに、請求項4に記載の発明は、請求項1〜3のいずれかの発明において、前記真空吸引ラインへ蒸気または温水を供給する際、前記熱交換器へ冷却水を供給することを特徴としている。
請求項4に記載の発明によれば、前記熱交換器内での凝縮水や温水の温度を低下させることができるので、前記熱交換器から前記真空吸引手段への凝縮水や温水の温度が前記真空吸引手段の耐熱温度以上の温度となるのを確実に防止することができる。
この発明によれば、食品機械における真空吸引ライン内を確実に消毒することができ、雑菌の繁殖や悪臭の発生を確実に防止することができる。また、前記真空吸引ラインの分解洗浄などの手間が不要になり、消毒作業の省力化を達成することができる。
つぎに、この発明の実施の形態について説明する。この発明の消毒方法は、熱交換器およびその下流側に真空吸引手段を備えた真空吸引ラインを処理槽に接続してなる食品機械において、好適に実施することができる。前記食品機械としては、真空冷却装置の他、蒸気による食品の加熱調理とその後の真空冷却を行う蒸煮冷却装置,処理槽内へ減圧下で蒸気を供給して冷凍食品の解凍を行う真空解凍装置などがある。
ここにおいて、前記熱交換器は、前記処理槽内の真空吸引時、前記処理槽内の蒸気(食品から蒸発した蒸気や前記処理槽内へ供給した蒸気)を冷却水との熱交換によって凝縮させ、前記真空吸引手段による吸引効率を増加させるために設けられている。したがって、前記真空冷却装置や前記蒸煮冷却装置においては、前記熱交換器を用いることによって、真空冷却時の冷却性能を向上させることができる。また、前記真空吸引手段は、水封式真空ポンプや、水エゼクタが用いられる。
以下の実施の形態では、真空冷却装置における実施の形態について説明する。さて、この発明の消毒方法においては、処理槽(すなわち、冷却槽)を介することなく前記真空吸引ラインへ加熱殺菌用の蒸気または温水を供給する。前記真空吸引ラインへの蒸気や温水の供給は、前記真空冷却装置の冷却運転(食品を冷却し、前記冷却槽から取り出すまでの一連の運転)を停止しているときに行う。
また、前記真空吸引ラインへの蒸気や温水の供給箇所は、前記真空吸引ラインにおける
前記冷却槽と前記熱交換器との間であって、前記冷却槽になるべく近い箇所とするのが好ましい。ここにおいて、前記真空吸引ラインへの蒸気の供給は、ボイラなどの適宜の蒸気発生手段を用いることができるし、また前記真空冷却装置を設置している施設に備えられている蒸気配管から供給するように構成することもできる。また、前記真空吸引ラインへの温水の供給は、温水ボイラや給湯器などの他、水と蒸気とを混合して温水を得る混合手段(たとえば、いわゆるミキシングバルブ)のような適宜の温水生成手段を用いることができる。また、前記真空吸引ラインへの温水の供給は、前記真空冷却装置を設置している施設に備えられている温水配管から供給するように構成することもできる。
以上のように、前記冷却槽を介することなく、前記真空吸引ラインへ直接蒸気や温水を供給するようにすると、大量の蒸気や温水を使用することなく、前記真空吸引ラインの消毒を確実に行うことができる。さらに、前記真空吸引ラインの分解洗浄や、洗浄水ラインの接続などの作業が不要となるので、前記真空吸引ラインの消毒作業の省力化を達成することができる。
また、この発明の消毒方法においては、前記熱交換器内における凝縮水または温水の温度を第一所定温度以上となるように構成する。すなわち、前記真空吸引ラインへの蒸気の供給条件(温度,圧力,供給量など)や温水の供給条件(温度,供給量など)を予め調整しておくことによって、前記熱交換器内における凝縮水や温水の温度を前記第一所定温度以上とする。
前記第一所定温度は、前記真空吸引ラインにおける前記熱交換器までの消毒を効率よく行うことができる加熱温度の下限温度であって、約60℃である。このように、前記熱交換器内における凝縮水や温水の温度を前記第一所定温度以上に維持することにより、前記真空吸引ラインにおける前記熱交換器までの消毒を効率よく行うことができる。
また、この発明の消毒方法において、前記真空吸引手段に耐熱性の問題がある場合には、前記熱交換器から前記真空吸引手段への凝縮水または温水の温度を前記真空吸引手段の耐熱温度以下に調整するように構成する。すなわち、前記と同様、前記真空吸引ラインへの蒸気の供給条件や温水の供給条件を予め調整しておくことによって、前記熱交換器出口側での凝縮水や温水の温度を前記真空吸引手段の耐熱温度以下の温度(以下、「第二所定温度」と云う)に調整する。この構成は、前記真空吸引手段が、とくに水封式真空ポンプの場合において好適である。このように、前記熱交換器出口側での凝縮水や温水の温度を前記第二所定温度以下とすることによって、前記真空吸引手段が短期間で劣化するのを防止することができる。
また、この発明の消毒方法においては、前記真空吸引ラインへ蒸気または温水を供給する際、前記熱交換器へ冷却水を供給するように構成する。この構成は、前記のように、前記真空吸引手段に耐熱性の問題がある場合において、好適である。このように構成すると、前記熱交換器内での凝縮水や温水の温度を低下させることができるので、前記熱交換器から前記真空吸引手段への凝縮水や温水の温度が前記真空吸引手段の耐熱温度以上の温度となるのを確実に防止することができる。
ここにおいて、前記熱交換器へ冷却水を供給する場合、前記熱交換器内や前記熱交換器出口側における凝縮水や温水の温度は、前記熱交換器内や前記熱交換器出口側の凝縮水や温水の温度に基づいて、冷却水の供給量を制御することによって調整することができる。また、この冷却水の供給量の制御は、前記熱交換器から排出される冷却水の温度に基づいて行うこともできる。さらに、冷却水の供給量を制御する代わりに、前記真空冷却ラインへの蒸気や温水の供給量を制御することもできる。
この場合、前記冷却水排出ライン内の冷却水の温度の調整は、前記熱交換器への冷却水の供給量を制御することによって行う。この冷却水の供給量の制御は、前記冷却水排出ライン内の冷却水の温度に基づいて行うことができるし、また前記熱交換器内や前記熱交換器出口側での凝縮水や温水の温度に基づいて行うことができる。また、前記冷却水排出ライン内の冷却水温度の調整は、前記真空吸引ラインへの蒸気や温水の供給量を調整することによって行うこともできる。
さらに、この発明の消毒方法において、前記熱交換器の冷却水排出ラインに耐熱性の問題がある場合、前記熱交換器へ冷却水を供給する際には、前記熱交換器からの熱交換後の冷却水の温度が、前記熱交換器の冷却水排出ラインの耐熱温度以下となるように調整する。すなわち、前記冷却水排出ラインは、一般に合成樹脂製(主に塩化ビニール製)の配管が用いられているため、前記冷却水排出ライン内の冷却水の温度を前記合成樹脂製配管の耐熱温度以下に調整することで、前記冷却水排出ラインの熱による劣化を防止することができる。
また、この発明の消毒方法において、前記真空吸引ラインへ蒸気を供給する場合には、前記真空吸引手段を作動させることができる。前記真空吸引手段を作動させると、前記熱交換器内の凝縮水を排出することができるので、前記熱交換器内やその下流側の前記真空吸引ライン内での凝縮水の滞留を防止し、前記冷却槽内へ蒸気が流入するのを防止することができる。したがって、前記冷却槽内への蒸気の流入による前記冷却槽内の圧力上昇を防止することができるため、前記冷却槽を強固な耐圧構造とすることなく、安全に消毒作業を行うことができる。また、前記真空吸引ラインへ温水を供給する場合においても前記真空吸引手段を作動させることができ、この場合には、消毒に使用した後の温水が前記冷却槽内へ流入し、前記冷却槽内が汚染されるのを防止することができる。
また、この発明は、前記真空吸引ラインに蒸気エゼクタを備えてなる真空冷却装置において、好適に実施することができる。このように、前記真空冷却ラインに前記蒸気エゼクタを備えている場合、前記蒸気エゼクタへ作動流体としての蒸気を供給するための給蒸ラインを利用して前記真空吸引ラインへ蒸気を供給することができる。したがって、既存の配管を変えることなく、この発明の消毒方法を実施することができる。
さらに、この発明の消毒方法は、つぎの実施の形態を含んでいる。すなわち、熱交換器およびその下流側に真空吸引手段を備えた真空吸引ラインを冷却槽に接続し、前記冷却槽の内壁面に対して洗浄液を噴霧するノズルを備えてなる真空冷却装置の消毒方法であって、前記冷却槽を介することなく前記真空吸引ラインへ加熱殺菌用の蒸気または温水を供給し、前記洗浄ノズルへ温水を供給するようにした消毒方法である。
この実施の形態においては、スライド式の扉を備えた真空冷却装置が好適であり、とくに特開平11−138120号公報に示されるような、屈曲可能なシャッター構造の扉を備えた真空冷却装置において好適に実施することができる。また、前記ノズルは、前記冷却槽の内壁面や前記扉裏面へ洗浄液を噴霧して洗浄するためのノズルである。
この実施の形態においては、前記真空吸引ラインへ直接蒸気または温水を供給して、前記真空吸引ラインへ蒸気または温水を供給した後、前記ノズルへ温水を供給して前記扉裏面や前記冷却槽内壁面を洗浄,消毒する。前記真空吸引ラインの消毒と、前記扉裏面や前記冷却槽内壁面の洗浄,消毒の順番は、前記と逆に行うことができるし、また同時に行うこともできる。
この実施の形態においては、前記のように、前記真空吸引ラインの消毒を確実に行うことができ、前記真空吸引ラインの消毒作業の省力化を達成することができる上、前記洗浄
ノズルへ温水を供給することにより、前記冷却槽の内壁面や前記扉の裏面を確実に消毒することができる。
以上の実施の形態の説明においては、食品機械として真空冷却装置を例に挙げて説明しているが、この発明の消毒方法は、前記のように、蒸煮冷却装置,真空解凍装置などのように、熱交換器およびその下流側に真空吸引手段を備えた真空吸引ラインを処理槽に接続してなる食品機械において実施することができる。
以下、この発明の具体的実施例を図面に基づいて詳細に説明する。図1は、この発明の消毒方法を実施する食品機械の第一の構成例を示す説明図である。ここで、図1に示す食品機械は、食品の冷却を行う真空冷却装置である。
図1において、処理槽としての冷却槽1は、前面に食品を出し入れするための開口部(図示省略)を備え、この開口部を扉(図示省略)によって密閉する構造である。前記冷却槽1には、その内部を減圧するための真空吸引ライン2と、真空冷却後に前記冷却槽1内を大気圧に戻すための外気導入ライン3とが接続されている。
まず、前記真空吸引ライン2には、前記冷却槽1側から蒸気エゼクタ4,熱交換器5,逆止弁6および水封式真空ポンプ7(以下、「真空ポンプ」と云う)が設けられている。前記蒸気エゼクタ4には、第一給蒸制御弁8を備えた第一給蒸ライン9が接続されている。また、前記熱交換器5には、冷却水制御弁10を備えた冷却水供給ライン11と、冷却水排出ライン12とが接続されている。さらに、前記真空ポンプ7には、前記真空ポンプ7へ作動流体としての封水を供給する封水供給ライン13と、排出ライン14とが接続されている。
つぎに、前記外気導入ライン3には、前記冷却槽1側から外気導入弁15および前記冷却槽1内へ導入する外気中のほこりや雑菌などを除去するためのフィルタ16が設けられている。
つぎに、前記真空冷却装置の制御構成について説明する。まず、前記真空ポンプ7,前記第一給蒸制御弁8,前記冷却水制御弁10および前記外気導入弁15は、回線17を介してそれぞれ制御器18に接続されている。そして、前記真空ポンプ7,前記第一給蒸制御弁8,前記冷却水制御弁10および前記外気導入弁15は、前記制御器18によってそれぞれ制御されるように構成されている。
つぎに、前記真空冷却装置の運転について、前記制御器18の制御内容とともに説明する。まず、前記制御器18は、前記真空ポンプ7を作動させるとともに、前記冷却水制御弁10を開いて、前記熱交換器5へ冷却水を供給する。すると、前記冷却槽1内の空気および蒸気(以下、「混合気体」と云う)は、前記真空吸引ライン2を介して前記排出ライン14から排出される。
そして、前記真空ポンプ7の作動により、前記冷却槽1内の圧力が低下していくと、この圧力の低下につれて、飽和蒸気温度が低下する。そのため、前記冷却槽1内に収容した食品(図示省略)の水分が活発に蒸発し、この蒸発に伴う気化潜熱により、前記食品が冷却される。ここで、前記混合気体は、前記熱交換器5を通過する際に冷却され、蒸気が急速に凝縮して体積が減少し、前記熱交換器5内での圧力が低下するため、前記真空ポンプ7による真空吸引が効率よく行われる。
そして、所定時間経過後、前記第一給蒸制御弁8を開放して、前記蒸気エゼクタ4を作
動させ、低圧となった前記冷却槽1からさらに前記混合気体を吸引する。すると、前記冷却槽1内の圧力はさらに低下するため、前記食品の温度もさらに低下する。ここで、前記蒸気エゼクタ4からは、前記混合気体とともに、前記第一給蒸ライン9からの蒸気が排出されるが、前記のように、前記熱交換器5によって蒸気を凝縮させることで、前記真空ポンプ7による真空吸引の効率を向上させている。
前記食品が所定冷却温度まで冷却されると、前記制御器18は、前記真空ポンプ7を停止させるとともに、前記第一給蒸制御弁8を閉じて前記蒸気エゼクタ4を停止させる。また、前記冷却水制御弁10を閉じて、前記熱交換器5への冷却水の供給を停止する。そして、前記外気導入弁15を開くことにより、前記外気導入ライン3から前記冷却槽1内へ空気を導入して前記冷却槽1内を大気圧に戻す。この後、前記扉(図示省略)を開いて、前記冷却槽1から前記食品を取り出して、前記真空冷却装置の冷却運転を終了する。
さて、つぎに、前記真空冷却装置の消毒方法の第一実施例について、図1を参照しながら、前記制御器18の制御内容とともに説明する。ここで、この消毒方法の第一実施例を実施する前記真空冷却装置においては、前記真空吸引ライン2における前記熱交換器5と前記真空ポンプ7との間に、前記熱交換器5からの凝縮水の温度を検出するための第一温度センサ19を設けてある。この第一温度センサ19は、前記回線17を介して前記制御器18に接続されている。
さて、前記消毒方法の第一実施例においては、前記冷却運転を停止しているとき、前記第一給蒸制御弁8を開くことにより、前記蒸気エゼクタ4を介して前記真空吸引ライン2へ蒸気を供給する。すなわち、前記冷却槽1を介することなく前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の蒸気を直接供給する。
また、前記真空吸引ライン2へ蒸気を供給する際には、前記冷却水制御弁10を開いて前記熱交換器5へ冷却水を供給するとともに、前記真空ポンプ7を作動させる。すると、前記熱交換器5内においては、前記熱交換器5へ供給された冷却水によって、前記熱交換器5へ流入した蒸気が凝縮し、この凝縮水は、前記真空ポンプ7によって、前記排出ライン14から排出される。
ここにおいて、前記真空吸引ライン2へ蒸気の供給量および前記熱交換器5への冷却水の供給量は、前記熱交換器5内の凝縮水の温度が第一所定温度以上の温度となるように予め調整してある。この第一所定温度は、前記真空吸引ライン2における前記熱交換器5までの消毒を効果的に行なうことができる加熱温度(すなわち、細菌類を効果的に死滅させるための加熱温度)の下限温度である。たとえば、前記真空吸引ライン2への蒸気の圧力は、0.4MPaであり、温度は、約151℃であって、この蒸気の供給により、前記真空吸引ライン2を加熱し、消毒を行う。
そして、前記熱交換器5内の凝縮水の温度を前記第一所定温度以上とした状態を所定加熱時間維持する。この所定加熱時間は、前記第一所定温度に基づいて、所望の殺菌状態に応じて決定した時間である。すなわち、細菌類を死滅させるための条件として、加熱温度とこの加熱温度を維持する時間とが細菌類の種類に応じて決まるので、所望の殺菌状態と前記第一所定温度とに基づいて、前記所定加熱時間を求めることができる。たとえば、病原性大腸菌O−157の場合、前記所定加熱時間は、前記第一所定温度を60℃とする場合、約10分であり、また70℃とする場合、約4秒である。
つぎに、前記所定加熱時間経過後、前記第一給蒸制御弁8および前記冷却水制御弁10を閉じ、前記真空ポンプ7を停止させ、消毒作業を終了する。
以上のように、前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の蒸気を直接供給するようにすると、大量の蒸気を使用することなく、前記真空吸引ライン2の消毒を確実に行うことができる。しかも、前記真空ポンプ7によって、前記真空吸引ライン2内を吸引しているので、前記真空吸引ライン2へ供給された蒸気が前記冷却槽1内へ流入するのを防止することができる。そのため、前記冷却槽1は、蒸気の流入によって圧力が上昇しないので、前記冷却槽1の耐圧性に関係なく前記真空吸引ライン2の消毒作業を安全に行うことができ、しかも前記冷却槽1を強固な耐圧構造とする必要がなくなる。さらに、前記真空吸引ライン2の分解洗浄や、洗浄水ラインの接続などの作業が不要となるので、前記真空吸引ライン2の消毒作業の省力化を達成することができる。
ここで、前記真空ポンプ7の作動により、前記冷却槽1内へ蒸気が流入するのを防止することができる理由について、つぎに説明する。まず、前記熱交換器5は、前記真空吸引ライン2内へ供給された蒸気を冷却し、凝縮させている。つぎに、この凝縮水が、前記熱交換器5内やその下流側の前記真空吸引ライン2内に滞留すると、前記蒸気エゼクタ4からの蒸気は、前記排出ライン14からの排出が妨げられるので、前記冷却槽1内へ流入してしまう。そこで、前記真空ポンプ7を作動させることによって凝縮水を吸引し、前記排出ライン14から排出することで、前記第一給蒸ライン9からの蒸気が前記冷却槽1内へ流入するのを防止することができる。したがって、蒸気の流入による前記冷却槽1内の圧力の上昇を防止することができるため、前記冷却槽1を強固な耐圧構造とすることなく、消毒作業を安全に行うことができる。
以上のように、前記熱交換器5内における凝縮水の温度を前記第一所定温度以上に維持することにより、前記真空吸引ライン2における前記熱交換器5までの消毒を効率よく行うことができる。また、前記熱交換器5内における凝縮水の温度を前記第一所定温度以上に維持することにより、前記熱交換器5内に付着した油脂分などの揮発成分を溶かすことができるので、このような揮発成分も除去することができる。そのため、前記汚れの固着による前記熱交換器5の熱効率の低下により、前記冷却性能が低下するのを防止することができる。
また、この第一実施例において、前記真空吸引ライン2へ蒸気を供給する際、前記制御器18は、前記第一温度センサ19による検出結果に基づき、前記熱交換器5出口側での凝縮水の温度が第二所定温度以下となるように、前記冷却水制御弁10を開閉制御し、前記熱交換器5への冷却水の供給量を調整している。前記冷却水制御弁10の開閉制御は、具体的には、前記検出結果が前記第二所定温度より高いときは、前記冷却水制御弁10の単位時間当たりの開時間を長くして、前記熱交換器5への冷却水の供給量を多くする。一方、前記検出結果が前記第二所定温度より低いときは、前記冷却水制御弁10の単位時間当たりの開時間を短くして、冷却水の供給量を少なくする。
ここで、前記第二所定温度は、前記真空ポンプ7の耐熱温度以下の温度である。この耐熱温度が90℃の場合、前記第二所定温度は、85℃に設定する。このように、前記熱交換器5から前記真空ポンプ7への凝縮水温度を調整することにより、前記真空ポンプ7が高温の凝縮水によって短期間に劣化するのを防止することができる。
また、この第一実施例において、前記冷却水排出ライン12が、塩化ビニール製の配管で構成されている場合、つぎのような制御を行う。すなわち、前記第一温度センサ19による検出温度に基づき、前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度が第三所定温度以下となるように、前記冷却水制御弁10を開閉制御し、前記熱交換器5への冷却水の供給量を調整する。前記第三所定温度は、前記塩化ビニール製の配管の耐熱温度(60℃)以下の温度である。このように、前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度を前記第三所定温度以下に調整することで、前記冷却水排出ライン12の熱による劣化を防止することが
できる。
ここで、前記第一温度センサ19による検出温度に基づいて、前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度の調整することができるのは以下の理由による。すなわち、前記熱交換器5への蒸気の圧力,温度,供給量と、前記熱交換器5への冷却水の温度,供給量との関係から、前記熱交換器5からの凝縮水の温度に基づいて、前記熱交換器5からの熱交換後の冷却水温度を求めることができるからである。
また、この第一実施例においては、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御することにより、前記熱交換器5内の凝縮水の熱によって前記食品からのタンパク質成分などの汚れが変質して前記熱交換器5の伝熱面に固着するのを防止することができる。すなわち、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御し、前記熱交換器5内における凝縮水の温度を前記のような汚れが変質しない温度以下とすることにより、前記汚れが前記伝熱面に固着するのを防止することができる。したがって、前記汚れの固着による前記熱交換器5の熱効率の低下を防止することができるので、前記真空冷却装置の冷却性能が低下するのを防止することができる。
ここで、この第一実施例においては、前記熱交換器5の出口側の凝縮水の温度に基づいて、冷却水の供給量を制御しているが、前記真空ポンプ7の耐熱性を考慮する必要のないときは、この制御は不要である。
つぎに、この発明の第二実施例について、図2を参照しながら説明する。この第二実施例は、前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度に基づいて、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御する場合の実施例である。図2は、この発明の消毒方法を実施する食品機械の第二の構成例を示す説明図である。この食品機械の第二の構成例を示す図2において、前記第一の構成例を示す図1と同一の符号は、同一の部材を示し、それらの詳細な説明は省略する。
図2において、前記冷却水排出ライン12には、前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度を検出するための第二温度センサ20が設けられている。この第二温度センサ20は、前記回線17を介して前記制御器18に接続されている。そして、前記第二温度センサ20によって、前記熱交換器5からの熱交換後の冷却水の温度を検出し、この検出温度に基づいて、前記冷却水制御弁10を開閉制御し、前記熱交換器5への冷却水の供給量を調整することで、前記熱交換器5内の凝縮水の温度を制御している。すなわち、前記第二温度センサ20の検出結果に基づく前記熱交換器5出口側における凝縮水の温度が前記第二所定温度よりも高くなるときは、前記冷却水制御弁10の単位時間当たりの開時間を長くして、前記熱交換器5への冷却水の供給量を多くする。一方、前記検出結果に基づく前記熱交換器5出口側における凝縮水の温度が前記第二所定温度より低いときは、前記冷却水制御弁10の単位時間当たりの開時間を短くして、冷却水の供給量を少なくする。
ここで、前記第二温度センサ20による検出温度に基づいて、前記熱交換器5内や前記熱交換器5出口側における凝縮水の温度を調整することができるのは以下の理由による。すなわち、前記熱交換器5への蒸気の圧力,温度,供給量と、前記熱交換器5への冷却水の温度,供給量との関係から、熱交換後の冷却水温度に基づいて、前記熱交換器5出口側での凝縮水の温度を求めることができるからである。
以上のように、この第二実施例においても、前記真空ポンプ7が高温の凝縮水によって劣化するのを防止することができる。また、この第二実施例においても、前記第二温度センサ20による検出温度に基づいて、前記冷却水制御弁10を開閉制御することにより、
前記冷却水排出ライン12内の冷却水の温度を前記第三所定温度以下に調整することができる。そのため、前記第一実施例と同様、前記冷却水排出ライン12の熱による劣化を防止することができる。
ここで、前記第一実施例および前記第二実施例においては、前記熱交換器5内や前記熱交換器5出口部での凝縮水の温度および前記熱交換器5からの冷却水の温度の調整を前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御することによって行っているが、前記真空吸引ライン2内への蒸気の供給量を制御することによって行うこともできる。この場合には、前記第一温度センサ19や前記第二温度センサ20からの検出結果に基づいて、前記冷却水制御弁10の開閉制御を行う代わりに、前記第一給蒸制御弁8の開閉制御を行う。
つぎに、この発明の第三実施例について、図3を参照しながら説明する。この第三実施例は、蒸気の代わりに温水を用いて前記真空吸引ライン2内の消毒を行う場合の実施例である。図3は、この発明の消毒方法を実施する食品機械の第三の構成例を示す説明図である。この食品機械の第三の構成例を示す図3において、前記第一の構成例を示す図1と同一の符号は、同一の部材を示し、それらの詳細な説明は省略する。
図3において、前記第一給蒸ライン9における前記蒸気エゼクタ4と前記第一給蒸制御弁8との間には、第一温水制御弁21を備えた第一温水供給ライン22が接続されている。前記第一温水供給ライン22の上流端には、温水生成装置23が設けられており、この温水生成装置23には、給水ライン24と、前記第一給蒸ライン9から分岐する第二給蒸ライン25とが接続されている。前記温水生成装置23は、いわゆるミキシングバルブであって、前記給水ライン24からの水と前記第二給蒸ライン25からの蒸気を予め設定した温度となるように混合し、前記第一温水供給ライン22へ供給するようになっている。前記給水ライン24には、給水制御弁26が設けられており、また前記第二給蒸ライン25には、第二給蒸制御弁27が設けられている。
そして、前記第一温水制御弁21,前記給水制御弁26および前記第二給蒸制御弁27は、前記回線17を介してそれぞれ前記制御器18に接続されている。前記各制御弁21,26,27は、前記真空ポンプ7,前記第一給蒸制御弁8,前記冷却水制御弁10および前記外気導入弁15とともに、前記制御器18によって制御されるように構成されている。
さて、この第三実施例においては、前記冷却運転を停止しているとき、前記給水制御弁26および前記第二給蒸制御弁27を開いた後、前記第一温水制御弁21を開く。すると、前記温水生成装置23へ供給された水と蒸気とが混合されて所定温度の温水となり、この温水は、前記第一温水供給ライン22から前記蒸気エゼクタ4を介して前記真空吸引ライン2へ供給される。すなわち、前記冷却槽1を介することなく前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の温水が供給される。この温水の温度は、80℃であって、この温水の供給により、前記真空吸引ライン2を前記第一所定温度以上とした状態を前記所定加熱時間維持することにより、前記真空吸引ライン2の消毒を行う。この第三実施例における所定加熱時間は、5分以上の時間に設定している。
また、前記真空吸引ライン2へ温水を供給する際には、前記第一実施例および前記第二実施例と同様、前記冷却水制御弁10を開いて前記熱交換器5へ冷却水を供給するとともに、前記真空ポンプ7を作動させる。すると、前記真空吸引ライン2内へ流入した温水は、前記真空ポンプ7により、前記熱交換器5を経由して前記排出ライン14から排出されるため、前記冷却槽1内へ温水が流入するのを防止することができる。
また、この第三実施例においては、前記熱交換器5への冷却水の供給によって、前記熱交換器5内の温水の温度を調整する。ここで、この第三実施例においては、前記第一実施例と同様、前記第一温度センサ19による前記熱交換器5出口側の温水の温度の検出結果に基づいて、前記熱交換器5内の温水の温度が前記第二所定温度以下となるように、前記冷却水制御弁10を開閉制御する。
そして、前記所定加熱時間経過後、前記冷却水制御弁10,前記第一温水制御弁21,前記給水制御弁26および前記第二給蒸制御弁27を閉じ、前記真空ポンプ7を停止させ、消毒作業を終了する。
この第三実施例においては、前記真空吸引ライン2へ温水を直接供給することにより、大量の温水を使用することなく、前記真空吸引ライン2の消毒を確実に行うことができる。しかも、前記真空吸引ライン2へ温水を供給する際、前記真空ポンプ7を作動させているので、前記真空吸引ライン2へ供給された温水が前記冷却槽1内へ流入するのを防止することができる。そのため、汚れを含んだ温水が前記冷却槽1内へ流入し、前記冷却槽1を汚染することもない。さらに、前記真空吸引ライン2の分解洗浄や、洗浄水ラインの接続などの作業が不要となるので、前記真空吸引ライン2の消毒作業の省力化を達成することができる。
また、前記熱交換器5内の温水の温度を制御することにより、前記第一実施例と同様、前記真空ポンプ7の熱による劣化を防止することができる。また、前記第一実施例と同様、前記熱交換器5からの冷却水の温度を制御することにより、前記冷却水排出ライン12の熱による劣化も防止することができる。
さらに、この第三実施例においても、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御することにより、前記熱交換器5内の温水の温度を調整することで、前記第一実施例と同様、前記食品からのタンパク質成分などの汚れが、前記熱交換器5の伝熱面に固着するのを防止することができる。したがって、汚れの固着による前記熱交換器5の熱効率の低下を防止することができるので、前記真空冷却装置の冷却性能が低下するのを防止することができる。
ここで、この第三実施例においては、前記熱交換器5からの温水の温度に基づいて、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御しているが、この発明の消毒方法においては、前記第二実施例のように、前記冷却水排出ライン12内の冷却水温度に基づいて、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御する構成とすることもできる。
また、この第三実施例において、前記熱交換器5から前記真空ポンプ7への温水の温度や、前記熱交換器5からの冷却水の温度の制御は、前記熱交換器5への冷水の供給量の調整によって行っているが、この発明の消毒方法においては、前記熱交換器5への温水の供給量の調整によって行うこともできる。
つぎに、この場合の第四実施例について、図4を参照しながら説明する。この第四実施例は、蒸気または温水の供給による前記真空吸引ライン2の消毒に加え、前記冷却槽1内の消毒も行うようにした場合の実施例である。図4は、この発明の消毒方法を実施する食品機械の第四の構成例を示す説明図である。この食品機械の第四の構成例を示す図4において、前記第三の構成例を示す図3と同一の符号は、同一の部材を示し、それらの詳細な説明は省略する。
この第四実施例において、前記冷却槽1は、側面に食品を出し入れするための開口部(
符号省略)を備え、この開口部を扉28によって密閉する構造である。この扉28は、特開平11−138120号公報に示されるような、屈曲可能なシャッター構造の扉であって、前記冷却槽の上方部に収納されるように構成されている。そして、前記冷却槽1には、前記扉28の裏面に向けて洗浄液を噴霧するノズル29が設けられている。
前記ノズル29には、前記第一温水供給ライン22における前記第一温水制御弁21の上流側から分岐する第二温水供給ライン30が接続されており、この第二温水供給ライン30には、第二温水制御弁31が設けられている。この第二温水制御弁31は、回線17を介して制御器18に接続されている。そして、前記第二温水制御弁31は、前記真空ポンプ7,前記第一給蒸制御弁8,前記冷却水制御弁10,前記外気導入弁15,前記第一温水制御弁21,前記給水制御弁26および前記第二給蒸制御弁27とともに、前記制御器18によって制御されるように構成されている。
さて、この第四実施例においては、前記第三実施例と同様、前記冷却運転を停止しているとき、前記給水制御弁26および前記第二給蒸制御弁27を開いた後、前記第一温水制御弁21を開くことにより、前記蒸気エゼクタ4を介して前記真空吸引ライン2へ温水を供給する。そして、前記冷却槽1を介することなく前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の温水を直接供給する。そして、この温水の供給により、前記真空吸引ライン2を前記第一所定温度以上とした状態を前記所定加熱時間維持することにより、前記真空吸引ライン2の消毒を行う。
ここで、この第四実施例において、前記真空吸引ライン2へ温水を供給する際には、前記各実施例と同様、前記冷却水制御弁10を開いて前記熱交換器5へ冷却水を供給するとともに、前記真空ポンプ7を作動させることにより、前記冷却槽1内へ温水が流入するのを防止することができる。また、この際には、前記第三実施例と同様、前記第一温度センサ19による前記熱交換器5出口側の温水の温度の検出結果に基づいて、前記熱交換器5内の温水の温度が前記第二所定温度以下となるように、前記冷却水制御弁10を開閉制御する。
そして、前記所定加熱時間経過後、前記第一温水制御弁21を閉じ、前記真空ポンプ7を停止させ、前記第二温水制御弁31を開くことにより、前記第二温水供給ライン30を介して前記ノズル29へ温水を供給する。すると、前記ノズル29から前記扉28の裏面へ向けて温水が噴霧され、この温水によって前記扉28の裏面が洗浄される。ここにおいて、前記冷却槽1内へ噴霧された温水は、前記冷却槽1の底部に接続されたドレンライン(図示省略)から排出される。
前記ノズル29からの温水の温度は、前記のように、80℃に設定されているため、前記扉28の温度を前記第一所定温度以上に加熱することができ、この状態を前記所定加熱時間維持することにより、前記扉28を含め、前記冷却槽1の内部の消毒を行うことができる。また、前記ノズル29からの温水の温度を80℃に設定することにより、前記扉29の裏面や前記冷却槽1の内壁面に付着した油脂分などの揮発成分も溶かして除去することができる。
そして、前記所定加熱時間経過後、前記冷却水制御弁10,前記給水制御弁26,前記第二給蒸制御弁27および前記第二温水制御弁31を閉じ、消毒作業を終了する。
また、この第四実施例においては、前記熱交換器5からの温水の温度に基づいて、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御しているが、前記第二実施例のように、前記冷却水排出ライン12内の冷却水温度に基づいて、前記熱交換器5への冷却水の供給量を制御する構成とすることもできる。
また、以上の第四実施例の説明においては、前記真空吸引ライン2へ温水を供給して消毒した後、前記ノズル29へ温水を供給して前記扉28を洗浄,消毒するようにしているが、この温水を供給する順番は、逆に行うことができる。また、前記全温水制御弁21,31を同時に開けることにより、前記真空吸引ライン2の消毒と、前記扉28の洗浄,消毒を同時に行うこともできる。
以上のように、この第四実施例においては、前記第三実施例の効果に加え、前記扉28を含め、前記冷却槽1の内部の消毒を行うことができる。
ここで、以上の説明においては、この発明の消毒方法を実施する真空冷却装置として、前記真空吸引ライン2に前記蒸気エゼクタ4,前記熱交換器5および前記真空ポンプ7を備えている真空冷却装置を例に挙げて説明している。しかし、この発明の消毒方法においては、前記真空吸引ライン2に前記蒸気エゼクタ4を備えておらず、前記熱交換器5および前記真空ポンプ7を備えている真空冷却装置においても好適に実施することができる。この場合、前記真空吸引ライン2への蒸気や温水の供給は、ボイラなどの蒸気発生手段や、温水ボイラ,給湯器などの温水生成手段によって、または前記真空冷却装置を設置している施設に備えられている蒸気配管や温水配管から供給するように構成する。ここで、この場合、前記真空吸引ライン2への蒸気や温水の供給箇所は、前記冷却槽1になるべく近い箇所とする。
この発明の消毒方法を実施する食品機械の第一の構成例を示す説明図である。 この発明の消毒方法を実施する食品機械の第二の構成例を示す説明図である。 この発明の消毒方法を実施する食品機械の第三の構成例を示す説明図である。 この発明の消毒方法を実施する食品機械の第四の構成例を示す説明図である。
符号の説明
1 冷却槽(処理槽)
2 真空吸引ライン
5 熱交換器
7 水封式真空ポンプ(真空吸引手段)

Claims (4)

  1. 熱交換器5およびその下流側に真空吸引手段7を備えた真空吸引ライン2を処理槽1に接続してなる食品機械の消毒方法であって、前記処理槽1を介することなく前記真空吸引ライン2へ加熱殺菌用の蒸気または温水を供給することを特徴とする食品機械の消毒方法。
  2. 前記熱交換器5内における凝縮水または温水の温度を第一所定温度以上としたことを特徴とする請求項1に記載の食品機械の消毒方法。
  3. 前記熱交換器5から前記真空吸引手段7への凝縮水または温水の温度を前記真空吸引手段7の耐熱温度以下に調整することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の食品機械の消毒方法。
  4. 前記真空吸引ライン2へ蒸気または温水を供給する際、前記熱交換器5へ冷却水を供給することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1項に記載の食品機械の消毒方法。
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