JP4287244B2 - 電解コンデンサ、その使用方法及び電解コンデンサの配線端子との接続方法 - Google Patents

電解コンデンサ、その使用方法及び電解コンデンサの配線端子との接続方法 Download PDF

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Description

この発明は、優れた放熱特性を有する電解コンデンサ、その使用方法及び電解コンデンサの配線端子との接続方法に関する。
電解コンデンサは、一般に、コンデンサ素子と、コンデンサ素子に設けられた電極端子と、コンデンサ素子を収容した有底円筒状の外装ケースと、外装ケースの開口を封口した封口部材とを備えている。電極端子は封口部材を貫通して外部に突出している。
この電解コンデンサは、これにリップル電流を長時間印加したり大電流を印加したりすると、その内部に収容されたコンデンサ素子が発熱する。さらに、電解コンデンサのサイズが大型になるにつれて、コンデンサ素子の発熱量が増大する。コンデンサ素子が発熱してその温度が過度に上昇すると、誘電正接の増大や静電容量の減少が生じるなどコンデンサの電気的諸特性が劣化したり、更にはコンデンサの耐用寿命が短くなるという問題が発生する。
そこで、このような問題を解決するため、従来より、コンデンサ素子の温度上昇を抑制することができる電解コンデンサが幾つか提案されている。
例えば、特開2000−77268号公報には、コンデンサ素子の端面に金属製集電端子が接合された電解コンデンサが開示されている(特許文献1参照。)。
また、特開平11−329899号公報には、コンデンサ素子の巻芯部にヒートパイプの吸熱部が接続されるとともに、該ヒートパイプの放熱部に放熱フィンやヒートシンクが接続された電解コンデンサが開示されている(特許文献2参照。)。
また、特開平11−219854号公報には、コンデンサ素子のリード端子と接続され、他方のリード端子と隔絶された放熱部材を具備した電解コンデンサが開示されている(特許文献3参照。)。
特開2000−77268号公報(請求項1) 特開平11−329899号公報(請求項1、第1図) 特開平11−219854号公報(請求項1)
しかしながら、特開2000−77268号公報及び特開平11−329899号公報に開示された電解コンデンサでは、コンデンサ素子自体や内部構造自体を設計変更した電解コンデンサを、特注で製作する必要があるため、製作コストが高く付いてしまうという難点があった。
特開平11−219854号公報に開示された電解コンデンサでは、放熱部材は、外装ケース内に収容された状態で該外装ケースの開口縁部に係止固定されているので、該電解コンデンサを製作する場合には、その製作工程を変更しなければならず、やはり製作コストが高く付くという難点があった。
また近年、電気自動車、燃料電池車、太陽光発電システム、産業用電源などにおいて、そのインバータ回路やACサーボモータ駆動回路に適用される電解コンデンサとして、大電流印加時や高リップル電流印加時に発生する熱を効率良く外部に放出することができる電解コンデンサが要求されている。
この発明は、上述した技術背景に鑑みてなされたもので、その目的は、安価に製作することができ、且つ、優れた放熱特性を有する電解コンデンサ、その使用方法及び電解コンデンサの配線端子との接続方法を提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明は、以下の手段を提供する。
[1] 一対の電極端子のうちいずれか一方の電極端子に接触状態に取り付けられる、電導性を有する放熱部材を備えるとともに、放熱部材に一対の配線端子のうちいずれか一方の配線端子が電気的に接続される電解コンデンサであって、放熱部材が電極端子と配線端子との間に配設されるとともに、電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットが、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結する状態に螺合されるものとなされていることを特徴とする電解コンデンサ。
[2] 放熱部材の電極端子との接触面の表面粗さRmaxが12〜25μmの範囲に設定されている前項1記載の電解コンデンサ。
[3] 締結ボルト又は締結ナットが、0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合されるものとなされている前項1又は2記載の電解コンデンサ。
[4] 放熱部材の接続端子側の端面に設けられた凹部に電極端子の少なくとも先端部が嵌合された状態に、放熱部材が電極端子に取り付けられる前項1〜3のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[5] 放熱部材は、複数個の放熱フィンを有している前項1〜4のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[6] 前記複数個の放熱フィンの合計表面積が4000mm2以上である前項5記載の電解コンデンサ。
[7] 放熱部材はアルミニウム又はアルミニウム合金製である前項1〜6のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[8] 耐電圧が400V以上及び静電容量が3200μF以上の特性を有する前項1〜7のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[9] 一対の電極端子は、コンデンサ本体の同一端部に外部に露出した状態に設けられるとともに、各電極端子に放熱部材が当接状態に取り付けられ、両放熱部材間に電気絶縁用隔壁部材が配置されるとともに、各放熱部材の電極端子側の端面が隔壁部材に設けられた受け部で受けられ、且つ、各放熱部材が隔壁部材に設けられた保持部によって、各放熱部材の隔壁部材からの離間が阻止された状態に保持されるものとなされている前項1〜8のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[10] アルミニウム電解コンデンサである前項1〜9のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[11] 前記一対の電極端子のうち少なくともいずれか一方の電極端子は、複数本のリード線を介してコンデンサ素子と接続されている前項1〜10のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
[12] 前項1〜11のいずれか1項記載の電解コンデンサを準備し、放熱部材を電極端子と配線端子との間に配設するとともに、電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットを、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結した状態に螺合し、コンデンサ素子に生じた熱を放熱部材から放出しながら、交流電圧を電極端子に配線端子及び放熱部材を介して印加することを特徴とする電解コンデンサの使用方法。
[13] 締結ボルト又は締結ナットを0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合する前項12記載の電解コンデンサの使用方法。
[14] 交流電圧が100V以上及び交流電流が10A以上の条件で、交流電圧を印加する前項12又は13記載の電解コンデンサの使用方法。
[15] 前項1〜11のいずれか1項記載の電解コンデンサを準備し、放熱部材を電極端子と配線端子との間に配設するとともに、電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットを、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結する状態に螺合することを特徴とする電解コンデンサの配線端子との接続方法。
[16] 締結ボルト又は締結ナットを0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合する前項15記載の電解コンデンサの配線端子との接続方法。
[1]の発明では、コンデンサ素子に生じた熱は、電極端子を伝導して外部に引き出されて、放熱部材から放出される。このとき、放熱部材は電極端子に接触状態に取り付けられているので、熱を効率良く放出することができる。そのため、電解コンデンサは優れた放熱特性を有するものとなる。
さらに、電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットが、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結する状態に螺合されるものとなされていることから、従来のようにコンデンサ素子自体や内部構造自体を設計変更したり電解コンデンサの製作工程を変更したりしなくても、電解コンデンサの放熱特性を向上させることができる。そのため、電解コンデンサを安価に製作することができる。
なお、[1]の発明において、コンデンサ素子の形態は限定されるものではなく、例えば液体電解質型及び固定電解質型が挙げられる。また、電解コンデンサのコンデンサ本体は、放熱性を向上させるために中空部を有するものであっても良いし、ヒートシンク付きのものであっても良い。また、コンデンサ素子は放熱性の悪い外装ケースに収容されていても良い。
また、コンデンサ本体の形状は限定されるものではなく、円柱状や角柱状(例えば四角柱状)のいずれでも良い。
また、放熱部材と配線端子との間に、電導性を有するワッシャや導電シートや電導ペーストを介在させても良い。
また、締結ボルトや締結ナットは、電導性を有するものであることが望ましく、更には高熱伝導性を有するものであることが望ましい。このような締結ボルトや締結ナットを具体的に例示すると、金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等)製の締結ボルトや締結ナットが挙げられる。
[2]の発明では、放熱部材の電極端子との接触面の表面粗さRmaxが所定の範囲に設定されることより、電極端子と放熱部材とを締結した場合に、放熱部材の接触面と電極端子との密着度が大幅に向上する。そのため、放熱部材と電極端子との間の接触抵抗を大幅に減少させることができて、放熱部材と電極端子との接触部分に生じることのある局部的な異常発熱を防止することができる。なお、接触抵抗が大幅に減少する理由は、電極端子と放熱部材とを締結する際に、両者の間に弱い摩擦圧接が生じているからと推測される。
さらに、放熱部材の接触面と電極端子との密着度が向上することにより、電極端子から放熱部材への熱伝導性が向上する。そのため、放熱特性が更に向上する。
[3]の発明では、締結ボルト又は締結ナットが、所定の範囲の締付けトルクで螺合されることにより、電極端子と放熱部材とを締結した場合に、放熱部材の接触面と電極端子との密着度が確実に向上する。そのため、放熱特性を確実に向上させることができる。
[4]の発明では、放熱部材の凹部に電極端子の少なくとも先端部が嵌合された状態に、放熱部材が電極端子に取り付けられることにより、放熱部材と電極端子との接触面積が増大する。そのため、放熱特性をより一層向上させることができる。その上、放熱部材を電極端子と配線端子との間に配設させる際に、放熱部材の凹部に電極端子の先端部を嵌合させることにより、放熱部材の電極端子に対する位置決めが行われるようになる。そのため、電解コンデンサの配線端子との接続作業を容易に行うことができる。
[5]の発明では、放熱部材は複数個の放熱フィンを有していることにより、放熱特性をより確実に向上させることができる。
[6]の発明では、複数個の放熱フィンの合計表面積が4000mm2以上であることにより、放熱特性をより確実に向上させることができる。
[7]の発明では、放熱部材がアルミニウム又はアルミニウム合金製であることにより、放熱特性をより確実に向上させることができる。
なお、[7]の発明において、放熱部材は、特にJIS A6063S−T5製であることが望ましい。
なお、本発明において、放熱部材の電極端子との接触面は、精密旋盤や精密切断により加工されていることが望ましい。こうすることにより、放熱特性をより確実に向上させることができる。
[8]の発明では、耐電圧が400V以上及び静電容量が3200μF以上の特性を有する電解コンデンサであっても、優れた放熱特性を発揮することができる。
[9]の発明では、一対の電極端子がコンデンサ本体の同一端部に設けられている場合において、両電極端子に取り付けられた両放熱部材間に電気絶縁用隔壁部材が配置されることにより、両放熱部材同士が直接接触して電気的短絡が生じる不具合をこの隔壁部材によって確実に防止することができる。しかも、各放熱部材の電極端子側の端面が隔壁部材に設けられた受け部で受けられ、且つ、各放熱部材が隔壁部材に設けられた保持部によって各放熱部材の隔壁部材からの離間が阻止された状態に保持されているので、放熱部材の電極端子への取付け作業を容易に行うことができる。
[10]の発明では、安価に製作することができ、且つ、優れた放熱特性を有するアルミニウム電解コンデンサを提供することができる。
[11]の発明では、電極端子は、複数本のリード線を介してコンデンサ素子と接続されているので、コンデンサ素子で発生した熱を効率良く電極端子に伝熱することができ、これによりコンデンサの放熱性能をさらに向上させることができる。
[12]の発明では、優れた放熱特性を有する電解コンデンサの使用方法を提供することができる。
[13]の発明では、締結ボルト又は締結ナットを、所定の範囲の締付けトルクで螺合することにより、放熱部材の接触面と電極端子との密着度が確実に向上する。そのため、放熱特性を確実に向上させることができる。
[14]の発明では、本発明に係る電解コンデンサにおいて、交流電圧が100V以上及び交流電流が10A以上という電気的に過酷な条件で、交流電圧を印加する場合であっても、優れた放熱特性を発揮することができる。特に、本発明に係る電解コンデンサは、高リップル率の交流電圧を印加する場合に好適である。
[15]の発明では、優れた放熱特性を有する電解コンデンサを配線端子に容易に接続することができる。
[16]の発明では、放熱特性を確実に向上させることができる。
次に、本発明の好ましい幾つかの実施形態について図面を参照して説明する。
図1〜図3は、本発明の第1実施形態に係る電解コンデンサを説明するための図である。図1において、(C1)は第1実施形態に係る電解コンデンサである。この電解コンデンサ(C1)は、アルミニウム電解コンデンサであって、耐電圧が400V以上及び静電容量が3200μF以上の電気的特性を有するものである。
この電解コンデンサ(C1)は、円柱状のコンデンサ本体(1)と、一対の放熱部材(10A)(10A)と、一対の締結ボルト(20)(20)とを備えている。
コンデンサ本体(1)は、一般に市販されているものであって、例えば図1及び図2に示すように、コンデンサ素子(2)と、コンデンサ素子(2)を収容した有底円筒状の外装ケース(3)と、該外装ケース(3)の開口を封口した、電気絶縁性を有する封口部材(4)と、+−一対の電極端子(5)(5)とを備えている。
コンデンサ素子(2)は、液体電解質型のものであって、陽極箔と陰極箔との間にセパレータが介在されて巻回されることにより、形成されている。さらに、このコンデンサ素子(2)には電解液が含浸されている。
一対の電極端子(5)(5)は、コンデンサ素子(2)から封口部材(4)を貫通して導出されて、コンデンサ本体(1)の同一端部に外部に露出した状態に設けられている。その例を図2に示す。本実施形態では、各電極端子(5)は外部に突出した状態に設けられている。各電極端子(5)は断面円形状に形成されており、各電極端子(5)の先端面の中央部には、図3に示すようにねじ穴部(6)が設けられている。前記電極端子(5)の下端部は、複数本のリード線(90)…を介して前記コンデンサ素子(2)と接続されている(本実施形態では2本のリード線を介して接続されている)。前記リード線(90)としては銅又はアルミニウム製のリード線が好適に用いられる。なお、本発明では、一対の電極端子(5)(5)は、コンデンサ本体(1)の互いに異なる端部に設けられていても良い。
一対の放熱部材(10A)(10A)は、一対の電極端子(5)(5)に取り付けられるものであって、互いに同形同寸に形成されている。各放熱部材(10A)は、アルミニウム又はアルミニウム合金製である。各放熱部材(10A)は、断面円形状の中央軸部(11)と、該中央軸部(11)に長さ方向に所定間隔おきに円形鍔状に突設された複数個(同図では4個)の放熱フィン(13)と、中央軸部(11)にその長さ方向に貫通して設けられたボルト挿通孔(12)とを有している。
一対の締結ボルト(20)(20)は、一対の電極端子(5)(5)のねじ穴部(6)(6)に螺合されるものであって、互いに同形同寸に形成されている。各締結ボルト(20)は、電導性を有するものであることが望ましく、更には高熱伝導性を有するものであることが望ましい。この第1実施形態では、締結ボルト(20)は、例えば金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等)製のものである。
図1において、(30)(30)は+−一対の配線端子である。この一対の配線端子(30)(30)は、交流電源(図示せず)から供給された交流電圧(交流電流)を電解コンデンサ(C1)に印加するために接続されるものであって、図3に示すように、リング状に形成されるとともに、ボルト挿通孔(31)を有している。
次に、上記電解コンデンサ(C1)の構成について、電解コンデンサ(C1)の配線端子(30)(30)との接続方法に基づいて説明する。
まず、図3に示すように、一対の電極端子(5)(5)のうちいずれか一方の電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と配線端子(30)との間に放熱部材(10A)を配設する。この状態で、締結ボルト(20)を、配線端子(30)のボルト挿通孔(31)と放熱部材(10A)のボルト挿通孔(12)とに順に通して、該締結ボルト(20)を電極端子(5)のねじ穴部(6)にトルク計(図示せず)を用いて螺合する。これにより、図1及び図2に示すように、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結する。こうして一方の配線端子(30)は、電解コンデンサ(C1)の一方の電極端子(5)に一方の放熱部材(10A)を介して接続される。
これと同様に、他方の電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結ボルト(20)によって締結する。こうして他方の配線端子(30)は、電解コンデンサ(C1)の他方の電極端子(5)に他方の放熱部材(10A)を介して接続される。
この締結状態において、図2に示すように、各放熱部材(10A)は、対応する電極端子(5)の先端面(5a)(図3参照)に直接、接触状態に取り付けられている。(15)は、放熱部材(10A)の電極端子(4)との接触面を示している。さらに、両放熱部材(10A)(10A)同士は互いに接触しておらず、すなわち、両放熱部材(10A)(10A)間には電気絶縁用の間隙が形成されている。
ここで本発明では、放熱部材(10A)の電極端子(5)との接触面(15)は、適度の粗さを有していることが望ましい。特に、この放熱部材(10A)の接触面(15)の表面粗さRmaxは、12〜25μmの範囲に設定されるのが望ましい。このように設定することにより、電極端子(5)と放熱部材(10A)とを締結した場合に、放熱部材(10A)の接触面(15)と電極端子(5)の先端面(5a)との密着度が大幅に向上する。そのため、電極端子(5)と放熱部材(10A)との間の接触抵抗を大幅に減少させることができて、放熱特性を大幅に向上させることができる。なお本発明において、特に望ましい表面粗さRmaxの範囲は15〜20μmである。
表面粗さRmaxを所定の範囲に設定するためには、放熱部材(10A)の接触面(15)への加工方法として精密旋盤を採用した場合には、バイトの送りを調節することが望ましく、また、放熱部材(10A)の接触面(15)への加工方法として精密切断を採用した場合には、切断ノコの送りを調節することが望ましい。
一方、各電極端子(5)の放熱部材(10A)との接触面、すなわち各電極端子(5)の先端面(5a)の表面粗さRmaxは、放熱部材(10A)の電極端子(5)との接触面(15)の表面粗さRmaxと同一範囲か、同程度の範囲に設定されるのが望ましい。
さらに、締結ボルト(20)の締付けトルクは、0.6〜1.0N・mの範囲に設定されることが望ましい。こうすることにより、電極端子(5)と放熱部材(10A)とを締結した場合に、放熱部材(10A)の接触面(15)と電極端子(5)の先端面(5a)との密着度が確実に向上する。そのため、接触抵抗を更に確実に減少させることができて、放熱特性を更に確実に向上させることができる。なお、締付けトルクが0.6N・m未満の場合には、放熱部材(10A)の接触面(15)と電極端子(5)の先端面(5a)との密着度が弱く、放熱部材(10A)と電極端子(5)との間の接触抵抗を低減するのが困難になる。その結果、放熱部材(10A)と電極端子(5)との接触部分に異常発熱が生じる虞がある。一方、締付けトルクが1.0N・mを超える場合には、締結ボルト(20)の取外しが困難になる虞があるし、更には締結ボルト(20)のねじ部やねじ穴部(6)のねじ部が破損する虞がある。なお本発明において、特に望ましい締付けトルクの範囲は、0.7〜0.9N・mである。
次に、上記電解コンデンサ(C1)の使用方法を説明する。
まず、図1及び図2に示すように、各電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結ボルト(20)によって締結する。
次いで、交流電源を作動させることにより、その交流電圧(交流電流)を一対の電極端子(5)(5)に、配線端子(30)(30)及び放熱部材(10A)(10A)を介して印加する。すると、コンデンサ素子(2)(即ちコンデンサの内部)に熱が発生するが、この熱は各電極端子(5)を伝導して外部に引き出されて、各放熱部材(10A)から放出される。このとき、各放熱部材(10A)は電極端子(5)に接触状態に取り付けられているので、熱を効率良く放出することができる。その結果、コンデンサ素子(2)が効率良く冷却されて、該コンデンサ素子(2)の温度と電極端子(5)の先端部の温度とは殆ど等しくなる。このように、この電解コンデンサ(C1)は優れた放熱特性を有している。
こうしてコンデンサ素子(C1)に生じた熱を両放熱部材(10A)(10A)から放出しながら、交流電圧を印加する。
以上の電解コンデンサ(C1)の使用方法において、交流電圧が100V以上及び交流電流が10A以上という電気的に過酷な条件で、交流電圧を印加する場合であっても、この電解コンデンサ(c1)は優れた放熱特性を有しているので、これを長期に亘って使用することができる。
さらに、この電解コンデンサ(C1)は、各電極端子(5)のねじ穴部(6)に、締結ボルト(20)が、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結する状態に螺合されるものとなされているので、従来のようにコンデンサ素子(2)自体やコンデンサの内部構造自体を設計変更したり電解コンデンサ(C1)の製作工程を変更したりしなくても、電解コンデンサ(C1)の放熱特性を向上させることができる。そのため、電解コンデンサ(C1)を安価に製作することができる。さらに、この電解コンデンサ(C1)が、耐電圧が400V以上及び静電容量が3200μF以上の電気的特性を有するものであってあっても、これを安価に製作することができる。
また、各放熱部材(10A)において、複数個の放熱フィン(13)の合計表面積は、4000mm2以上に設定されることが望ましい。こうすることにより、放熱特性をより確実に向上させることができる。
図4は、本発明の第2実施形態に係る電解コンデンサを説明するための図である。同図において、(C2)は第2実施形態に係る電解コンデンサである。
この電解コンデンサ(C2)では、同図に示すように、各放熱部材(10B)の電極端子(5)側の端面の中央部には、凹部(16)が設けられている。そして、この各凹部(16)に、対応する電極端子(5)の先端部がぴったりと嵌合されている。そして、この状態で、締結ボルト(20)がねじ穴部(6)に螺合されることにより、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10B)と配線端子(30)とが締結されている。こうして放熱端子(30)が電極端子(5)に放熱部材(10B)を介して取り付けられている。
この電解コンデンサ(C2)においては、放熱部材(10B)は、電極端子(5)の先端面と該電極端子(5)の先端部の外周面とに直接、接触した状態になっており、そのため、放熱部材(10B)と電極端子(5)との接触面積が増大している。したがって、この電解コンデンサ(C2)によれば、接触抵抗をより一層減少させることができて、放熱特性をより一層向上させることができる。
さらに、放熱部材(10B)を電極端子(5)と配線端子(30)との間に配設させる際に、放熱部材(10B)の凹部(16)に電極端子(5)の先端部を嵌合させることにより、放熱部材(10B)の電極端子(5)に対する位置決めが行われるようになる。そのため、電解コンデンサ(C2)の配線端子(30)との接続作業を容易に行うことができる。
なお、同図では、放熱部材(10B)の凹部(16)に電極端子(5)の先端部が嵌合されているが、本発明では、凹部(16)に電極端子(5)の、外部に露出した部分全体が嵌合されていても良い。
この第2実施形態の電解コンデンサ(C2)の他の構成及び使用方法は、上記第1実施形態の電解コンデンサ(C1)と同じであり、重複する説明を省略する。
図5〜図7は、本発明の第3実施形態に係る電解コンデンサを説明するための図である。図5において、(C3)は第3実施形態に係る電解コンデンサである。
この電解コンデンサ(C3)では、図7に示すように、各電極端子(5)の先端面(5a)の中央部にボルト部(7)が一体に突設されている。このボルト部(7)は、電極端子(5)の先端部を切削加工することにより、該電極端子(5)に一体形成されたものである。
また、この電解コンデンサ(C3)は、一対の締結ボルトに代えて、一対の締結ナット(22)(22)を備えている。
一対の締結ナット(22)(22)は、互いに同形同寸に形成されている。各締結ナット(22)は、上記締結ボルトと同じく、電導性を有するものであることが望ましく、更には高熱伝導性を有するものであることが望ましい。本第3実施形態では、締結ナット(22)は、例えば金属(アルミニウム、アルミニウム合金、ステンレス鋼等)製である。
この電解コンデンサ(C3)においては、図7に示すように、一対の電極端子(5)(5)のうちいずれか一方の電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と配線端子(30)との間に放熱部材(10A)を配設する。この状態で、ボルト部(7)を、放熱部材(10A)のボルト挿通孔(12)と配線端子(30)のボルト挿通孔(31)とに順に通して、該ボルト部(7)に締結ナット(20)をトルク計を用いて螺合する。これにより、図5及び図6に示すように、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結する。こうして一方の配線端子(30)は、電解コンデンサ(C3)の一方の電極端子(5)に一方の放熱部材(10A)を介して接続される
これと同様に、他方の電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結ナット(22)によって締結する。こうして他方の配線端子(30)は、電解コンデンサ(C3)の他方の電極端子(5)に他方の放熱部材(10A)を介して接続される。
この第3実施形態の電解コンデンサ(C3)の他の構成及び使用方法は、上記第1実施形態の電解コンデンサ(C1)と同じであり、重複する説明を省略する。
図8〜図10は、本発明の第4実施形態に係る電解コンデンサを説明するための図である。図8において、(C4)は第4実施形態に係る電解コンデンサである。
この電解コンデンサ(C4)では、各放熱部材(10C)は、アルミニウム又はアルミニウム合金押出形材製である。各放熱部材(10C)は、図10に示すように、その略中央部に長さ方向(押出方向)に貫通して設けられたボルト挿通孔(12)と、該ボルト挿通孔(12)を略中心にして該ボルト挿通孔(12)の周囲の180°の領域において放射状に突出して設けられた複数個の放熱フィン(13)とを有している。放熱部材(10C)の、放熱フィン(13)が突出して設けられた側とは反対側の面は、平坦状に形成されている。また、複数個の放熱フィン(13)の合計表面積は4000mm2以上に設定されている。
また、この電解コンデンサ(C4)は、電気絶縁用隔壁部材(40)を備えている。この隔壁部材(40)は、電気絶縁性を有するプラスチック製であって、図8及び図9に示すように両放熱部材(10C)(10C)間に配置される板状のものである。
この隔壁部材(40)の電極端子(5)側の端部には、各放熱部材(10C)の電極端子(5)側の端面を受ける受け部としての受け片部(41)が、隔壁部材(40)に対して略垂直方向に突出して一体形成されている。また、各受け片部(41)には、電極端子(5)の先端部を挿通する電極端子用挿通孔(43)が設けられている。
さらに、この隔壁部材(40)の両側縁部には、各放熱部材(10C)を保持する保持部としての一対の保持爪部(42)が一体形成されている。各保持爪部(42)は断面略L字状に形成されている。
次に、この電解コンデンサ(C4)の構成について、電解コンデンサ(C4)の配線端子(30)(30)との接続方法に基づいて説明する。
まず、図10に示すように、一方の放熱部材(10C)の両側縁部(詳述すると平坦状壁部の両側縁部)を、隔壁部材(40)の片面側において、一対の保持爪部(42)(42)と隔壁部材(40)との間に形成された一対の保持溝部(42a)(42a)にスライド嵌合させる。更に放熱部材(10C)をスライドさせて押し込んでいくことにより、該放熱部材(10C)の電極端子(5)側の端面を、対応する受け片部(41)に当接させて、これを該受け片部(41)で受ける(図9参照。)。これにより、該放熱部材(10C)は、対応する一対の保持爪部(42)(42)によって、隔壁部材(40)からの離間が阻止された状態に保持される(図8参照)。
これと同様の操作により、他方の放熱部材(10C)の両側縁部を、隔壁部材(40)の他方の片面側において、一対の保持爪部(42)(42)と隔壁部材(40)との間に形成された保持溝部(42a)(42a)にスライド嵌合させて、該放熱部材(10C)の電極端子(5)側の端面を、対応する受け片部(41)で受ける。これにより、該放熱部材(10c)は、対応する一対の保持爪部(42)(42)によって、隔壁部材(40)からの離間が阻止された状態に保持される。
こうして両放熱部材(10C)(10C)が保持された状態において、隔壁部材(40)は、両放熱部材(10C)(10C)間に配置されている。また、各放熱部材(10C)は隔壁部材(40)の壁面に面接触状態に接触している。
次いで、両放熱部材(10C)(10C)を保持した状態のまま、該両放熱部材(10C)(10C)を隔壁部材(40)ごと一対の電極端子(5)(5)と一対の配線端子(30)(30)との間に配設する。この状態で、各締結ボルト(20)を、対応する配線端子(30)のボルト挿通孔(31)と放熱部材(10C)のボルト挿通孔(12)とに順に通して、該締結ボルト(20)を電極端子(5)のねじ穴部(6)にトルク計を用いて螺合する。これにより、図8及び図9に示すように、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10V)と配線端子(30)とを締結する。こうして各配線端子(30)は、電解コンデンサ(C4)の対応する電極端子(5)に放熱部材(10C)を介して接続される。
この締結状態において、図9に示すように、各放熱部材(10C)は、隔壁部材(40)の受け片部(41)の挿通孔(43)に挿通された対応する電極端子(5)の先端面に直接、接触状態に取り付けられている。
この電解コンデンサ(C4)によれば、両放熱部材(10C)(10C)間に電気絶縁用隔壁部材(40)が配置されているので、両放熱部材(10C)(10C)同士が接触して電気的短絡が生じる不具合をこの隔壁部材(40)によって確実に防止することができる。
さらに、各放熱部材(10C)の電極端子(5)側の端面が隔壁部材(40)の受け片部(41)で受けられ、且つ、各放熱部材(10C)が隔壁部材(40)の保持爪部(42)によって、各放熱部材(10C)の隔壁部材(42)からの離間が阻止された状態に保持されているので、放熱部材(10C)の電極端子(5)への取付け作業を容易に行うことができる。
この第4実施形態の電解コンデンサ(C4)の他の構成及び使用方法は、上記第1実施形態の電解コンデンサ(C1)と同じであり、重複する説明を省略する。
以上で、この発明の好ましい幾つかの実施形態について説明したが、この発明は上記実施形態に示したものに限定されるものではなく、様々に設定変更可能である。
例えば、本発明では、放熱部材(10A、10B、10C)と配線端子(30)との間に、ワッシャや導電シートや電導ペーストが介在されていても良い。
また、放熱部材(10A、10B、10C)の外面の一部又は全体が、電気絶縁性を有するカバー部材によってカバーされていても良い。
また、本発明に係る電解コンデンサは、直流電圧用のものであっても良い。
次に、本発明の具体的実施例及び比較例を示す。
以下に示したアルミニウム電解コンデンサのコンデンサ本体を準備した。
[コンデンサ本体]
コンデンサ本体のサイズ:直径63mm×長さ105mm
静電容量:3200μF
耐電圧:400V
メーカー:日本ケミコン株式会社製
<実施例1>
上記コンデンサ本体と、図1〜図3に示した第1実施形態の電解コンデンサ(C1)における一対の放熱部材(10A)(10A)とを準備した。次いで、コンデンサ本体1の一対の電極端子(5)(5)のそれぞれの電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10A)と配線端子(30)とを締結ボルト(20)によって締結した。その際に適用した締結ボルト(20)の締付けトルクは0.8N・mである。また、使用した放熱部材(10A)の特性を以下に示す。なお、以下の「放熱部材の特性」欄において、「放熱部材の接触面」とは、放熱部材(10)の電極端子(5)との接触面(15)を意味している(以下同じ。)。
[放熱部材の特性]
放熱部材の接触面の表面粗さRmax:18μm
放熱部材の接触面の加工方法:精密旋盤
放熱部材の放熱フィンの合計面積:4000mm2
放熱部材の材質:JIS A6063S−T5
次いで、コンデンサ本体に交流電圧30V(周波数:20、40、50、60、80、100、200、300、500、1000Hz)を印加した。その際の交流電流は0.18Aであった。このテストに使用した回路図を図11に示す。また、周波数50Hz(=20ms)におけるオシロスコープで確認された電圧波形を図12に示す。なお、図11において、Cは電解コンデンサ、R1は電熱器からなる負荷抵抗、rは電流測定用抵抗、100はスライダック、及び101はブリッジダイオードからなる全波整流回路である。図12において、印加電圧の実効値は150Vであり、印加電圧の最大値は約212V(=150×√2)である。また、電解コンデンサCに流れる電流Icは、次式(i)により算出した。
Ic=V2/r …(i)
このテストにおいて、コンデンサ本体の内部の温度をコンデンサ素子の温度として熱電対で測定するとともに、電極端子(5)と放熱部材(10A)との接触部分の温度を熱電対で測定し、該接触部分における異常発熱の有無を調べた。
<実施例2及び3>
放熱部材の接触面の表面粗さRmaxを表1に示した値に設定したこと以外は、実施例1と同じである。
<実施例4及び5>
締結ボルトの締付けトルクを表1に示した値に設定したこと以外は、実施例1と同じである。
<実施例6>
上記コンデンサ本体と、図8〜図10に示した第4実施形態の電解コンデンサ(C4)における一対の放熱部材(10C)(10C)とを準備した。次いで、コンデンサ本体1の一対の電極端子(5)(5)のそれぞれの電極端子(5)において、互いに対応する電極端子(5)と放熱部材(10C)と配線端子(30)とを締結ボルト(20)によって締結した。その際に適用した締結ボルト(20)の締付けトルクは0.8N・mである。また、使用した放熱部材の特性と隔壁部材の特性を以下に示す。
[放熱部材の特性]
放熱部材の接触面の表面粗さRmax:18μm
放熱部材の接触面の加工方法:精密切断
放熱部材の放熱フィンの合計面積:50000mm2
放熱部材の材質:JIS A6063S−T5
[隔壁部材の特性]
隔壁部材の材質:プラスチック
隔壁部材の肉厚:5mm
<実施例7及び8>
放熱部材の接触面の表面粗さRmaxを表1に示した値に設定したこと以外は、実施例1と同じである。
<実施例9及び10>
締結ボルトの締付けトルクを表1に示した値に設定したこと以外は、実施例1と同じである。
<実施例11>
電極端子(5)とコンデンサ素子(2)を1本のリード線(90)で接続した構成を採用した以外は、実施例1と同じである。なお、実施例1〜10では、電極端子(5)とコンデンサ素子(2)を2本のリード線(90)(90)で接続している。
<比較例1>
放熱部材を用いなかった。他の条件は実施例1と同じである。
以上の結果を表1に示す。
Figure 0004287244
なお、同表において、表面粗さの測定は、触針式表面粗さ測定器を用いてJISに準拠して行った。
また、トルク計を用いて締結ボルトの締付け作業を行うことにより、締付けトルクの設定を行った。
また、同表中の「総合評価」欄において、◎、○、△及び×は、それぞれ次のことを示している。
[総合評価]
◎:非常に良い
○:良い
△:やや良い
×:悪い
同表に示すように、放熱部材の接触面の表面粗さRmaxが12〜25μmの範囲に設定されている場合や、締付けトルクが0.6〜1.0N・mの範囲に設定されている場合には、電極端子と放熱部材との接触部分に異常発熱が生じることなく、コンデンサ素子を冷却できることを確認し得た。
本発明の第1実施形態に係る電解コンデンサの斜視図である。 同電解コンデンサの一部切欠き正面図である。 同電解コンデンサの分解斜視図である。 本発明の第2実施形態に係る電解コンデンサの一部切欠き正面図である。 本発明の第3実施形態に係る電解コンデンサの斜視図である。 同電解コンデンサの一部切欠き正面図である。 同電解コンデンサの分解斜視図である。 本発明の第4実施形態に係る電解コンデンサの斜視図である。 同コンデンサの一部切欠き正面図である。 同電解コンデンサの分解斜視図である。 テストに用いた回路図である。 テスト時にオシロスコープで確認された印加電圧波形を示す図である。
符号の説明
C1、C2、C3、C4…電解コンデンサ
1…コンデンサ本体
2…コンデンサ素子
5…電極端子
6…ねじ穴部
7…ボルト部
10A、10B、10C…放熱部材
13…放熱フィン
15…接触面
16…凹部
20…締結ボルト
22…締結ナット
30…配線端子
40…隔壁部材
41…受け片部(受け部)
42…保持爪部(保持部)

Claims (16)

  1. 一対の電極端子のうちいずれか一方の電極端子に接触状態に取り付けられる、電導性を有する放熱部材を備えるとともに、
    放熱部材に一対の配線端子のうちいずれか一方の配線端子が電気的に接続される電解コンデンサであって、
    放熱部材が電極端子と配線端子との間に配設されるとともに、
    電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットが、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結する状態に螺合されるものとなされていることを特徴とする電解コンデンサ。
  2. 放熱部材の電極端子との接触面の表面粗さRmaxが12〜25μmの範囲に設定されている請求項1記載の電解コンデンサ。
  3. 締結ボルト又は締結ナットが、0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合されるものとなされている請求項1又は2記載の電解コンデンサ。
  4. 放熱部材の接続端子側の端面に設けられた凹部に電極端子の少なくとも先端部が嵌合された状態に、放熱部材が電極端子に取り付けられる請求項1〜3のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  5. 放熱部材は、複数個の放熱フィンを有している請求項1〜4のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  6. 前記複数個の放熱フィンの合計表面積が4000mm2以上である請求項5記載の電解コンデンサ。
  7. 放熱部材はアルミニウム又はアルミニウム合金製である請求項1〜6のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  8. 耐電圧が400V以上及び静電容量が3200μF以上の特性を有する請求項1〜7のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  9. 一対の電極端子は、コンデンサ本体の同一端部に外部に露出した状態に設けられるとともに、
    各電極端子に放熱部材が当接状態に取り付けられ、
    両放熱部材間に電気絶縁用隔壁部材が配置されるとともに、各放熱部材の電極端子側の端面が隔壁部材に設けられた受け部で受けられ、且つ、各放熱部材が隔壁部材に設けられた保持部によって、各放熱部材の隔壁部材からの離間が阻止された状態に保持されるものとなされている請求項1〜8のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  10. アルミニウム電解コンデンサである請求項1〜9のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  11. 前記一対の電極端子のうち少なくともいずれか一方の電極端子は、複数本のリード線を介してコンデンサ素子と接続されている請求項1〜10のいずれか1項記載の電解コンデンサ。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項記載の電解コンデンサを準備し、
    放熱部材を電極端子と配線端子との間に配設するとともに、
    電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットを、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結した状態に螺合し、
    コンデンサ素子に生じた熱を放熱部材から放出しながら、交流電圧を電極端子に配線端子及び放熱部材を介して印加することを特徴とする電解コンデンサの使用方法。
  13. 締結ボルト又は締結ナットを0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合する請求項12記載の電解コンデンサの使用方法。
  14. 交流電圧が100V以上及び交流電流が10A以上の条件で、交流電圧を印加する請求項12又は13記載の電解コンデンサの使用方法。
  15. 請求項1〜11のいずれか1項記載の電解コンデンサを準備し、
    放熱部材を電極端子と配線端子との間に配設するとともに、
    電極端子に設けられたねじ穴部又はボルト部に、締結ボルト又は締結ナットを、電極端子と放熱部材と配線端子とを締結する状態に螺合することを特徴とする電解コンデンサの配線端子との接続方法。
  16. 締結ボルト又は締結ナットを0.6〜1.0N・mの範囲の締付けトルクで螺合する請求項15記載の電解コンデンサの配線端子との接続方法。
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