JP4287223B2 - 変換回路、制御装置、および制御プログラム - Google Patents

変換回路、制御装置、および制御プログラム Download PDF

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Description

本発明は、三相−単相の変換回路、およびこの変換回路を構成する素子を操作して電流制御を行う制御装置、および制御プログラムに関する。
例えば、商用周波数単相交流方式を採用する交流電気鉄道においては、三相電力系統から大容量の単相電力を受電する際の不平衡を低減するため、スコット結線変圧器が用いられている。しかし、スコット結線変圧器は、本質的に三相−二相変換用の変圧器であるため、そのM座変圧器およびT座変圧器の二次電圧は互いに90°の位相差を有しており、これらM座、T座変圧器の二次巻線を直列接続しても単相三線方式として利用することができない。
また、M座、T座両変圧器の各二次側にそれぞれ負荷容量と力率とが同一である単相負荷を接続した場合にのみ三相側の電流が平衡するため、単相負荷を均等にM座、T座両変圧器の各二次側に振り分ける必要がある。そのためスコット結線変圧器は、実際上、三相回路と単相回路とを連結する電気回路としては使い辛い面がある。
一方、三相回路と単相回路とを連結する回路として、スタインメッツ回路と称される構成が知られている。このスタインメッツ回路は、相順がUVWである三相電源(三相回路)のU相、V相間にコンデンサを接続し、V相、W相間にリアクトルを接続し、W相、U相間に抵抗(単相回路)を接続した回路構成を有している。そして、これらコンデンサ、リアクトルおよび抵抗の各インピーダンスを適切な値に設定することによって、三相回路に流れる相電流を平衡電流とすることができる。
このスタインメッツ回路は、本質的に三相−単相変換用の回路であるため、スコット結線変圧器とは異なり、単相負荷である抵抗を2つに分割する(振り分ける)必要はない。しかし、三相電源の出力電圧と抵抗に印加される電圧とをそれぞれ独立して決めることができないため、その適用可能な回路はごく限られたものとなっていた。
特開2001−347355号公報 特開2001−144703号公報
解決しようとする問題点は、三相−単相変換を行うV結線方式の電気回路において、単相回路側の負荷量が変化した時に、従来の変換回路では三相回路側の出力電流が不平衡となる点であり、三相−単相変換回路であって三相回路の電圧と単相回路の電圧とをそれぞれ独立して設定可能で、かつ、単相回路の負荷が変化しても、三相回路の出力電流が平衡となる変換回路、およびこの変換回路の三相回路の出力電流が平衡となるよう制御する制御装置、および制御プログラムを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明は、三相電力を第1単相変圧器と第2単相変圧器とによって単相電力に変換し、当該単相電力をそれぞれ第1単相回路、および第2単相回路に供給するスコット結線方式の変換回路であって、端子U、V間に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子U、V間の電流を制御可能な可変容量性インピーダンス回路と、端子V、W間に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子V、W間の電流を制御可能な可変誘導性インピーダンス回路と、前記可変容量性インピーダンス回路に並列に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子U、V間の電流を制御可能な第1可変抵抗回路と、前記可変誘導性インピーダンス回路に並列に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子V、W間の電流を制御可能な第2可変抵抗回路と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第1単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Vまたは端子Wに切り替えて接続可能な第1切替器と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第2単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Uまたは端子Vに切り替えて接続可能な第2切替器とを備えることを特徴とする。
また、前記可変容量性インピーダンス回路は、可変容量性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記可変誘導性インピーダンス回路は、可変誘導性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記第1可変抵抗回路および前記第2可変抵抗回路は、抵抗と電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成される。
また、上記目的を達成するために、本発明は、上記変換回路を制御する制御装置であって、前記第1単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第1単相回路状態検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第2単相回路状態検出手段と、前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記第1切替器と前記第2切替器の接続を切り替える回路切替信号を出力する回路切替手段と、前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記可変容量性インピーダンス回路、前記可変誘導性インピーダンス回路、前記第1可変抵抗回路および第2可変抵抗回路を制御する制御信号を出力する制御切替手段とを備えることを特徴とする。
また、前記制御切替手段は、前記第1単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1負荷有効電力検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2負荷有効電力検出手段と、検出された両有効電力量から、前記可変容量性インピーダンス回路と前記可変誘導性インピーダンス回路で補償する無効電力量、および前記第1可変抵抗回路と前記第2可変抵抗回路で補償する有効電力量を算出する補償量演算手段と、算出された各電力補償量から前記可変容量性インピーダンス回路、および前記第1可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するUV間点弧角決定手段と、算出された各電力補償量から前記可変誘導性インピーダンス回路、および前記第2可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するVW間点弧角決定手段と、端子UV間と端子VW間のそれぞれの線間電圧を検出する電圧検出手段と、検出された各線間電圧の位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、検出された端子UV間の線間電圧位相に対してUV間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変容量性インピーダンス回路および前記第1可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するUV間パルス制御手段と、検出された端子VW間の線間電圧位相に対してVW間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変誘導性インピーダンス回路および前記第2可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するVW間パルス制御手段とを備える。
さらに、前記制御切替手段は、前記第1単相回路が有効電力を供給していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1電源有効電力検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2電源有効電力検出手段とを備える。
また、上記目的を達成するために、本発明は、上記変換回路を制御するコンピュータ上で動作する制御プログラムであって、コンピュータを、前記第1単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第1単相回路状態検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第2単相回路状態検出手段と、前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記第1切替器と前記第2切替器の接続を切り替える回路切替信号を出力する回路切替手段と、前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記可変容量性インピーダンス回路、前記可変誘導性インピーダンス回路、前記第1可変抵抗回路および第2可変抵抗回路を制御する制御信号を出力する制御切替手段として機能させることを特徴とする。
また、前記制御プログラムは、コンピュータを、前記第1単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1負荷有効電力検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2負荷有効電力検出手段と、検出された両有効電力量から、前記可変容量性インピーダンス回路と前記可変誘導性インピーダンス回路で補償する無効電力量、および前記第1可変抵抗回路と前記第2可変抵抗回路で補償する有効電力量を算出する補償量演算手段と、算出された各電力補償量から前記可変容量性インピーダンス回路、および前記第1可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するUV間点弧角決定手段と、算出された各電力補償量から前記可変誘導性インピーダンス回路、および前記第2可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するVW間点弧角決定手段と、端子UV間と端子VW間のそれぞれの線間電圧を検出する電圧検出手段と、検出された各線間電圧の位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、検出された端子UV間の線間電圧位相に対してUV間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変容量性インピーダンス回路および前記第1可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するUV間パルス制御手段と、検出された端子VW間の線間電圧位相に対してVW間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変誘導性インピーダンス回路および前記第2可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するVW間パルス制御手段として機能させる。
さらに、前記制御プログラムは、コンピュータを、前記第1単相回路が有効電力を供給していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1電源有効電力検出手段と、前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2電源有効電力検出手段として機能させる。
本発明によれば、三相回路の電圧と単相回路の電圧とをそれぞれ独立して設定可能で、かつ、単相回路の負荷が変化しても、三相回路の出力電流が平衡となるよう制御できるので、商用周波数単相交流方式を採用する交流電気鉄道の電力変換設備としてや、分散電源により生成された三相電力を照明装置などの単相負荷に電力供給する際の電力変換設備としてなど、三相から単相回路へ電力変換する用途において三相側の不平衡を低減・除去さするために広い分野に適用可能可能である。
本発明の実施形態について、図1〜図14を用いて説明する。
まず、本実施形態における変換回路1の構成について説明する。図1は、三相回路に単相回路を接続する際に用いられる変換回路1の電気的構成を示している。この変換回路1は、三相電源2(三相回路に相当)により生成された三相電力を単相電力に変換し、それを第1単相回路3、および第2単相回路4に供給するものである。三相電源2は、分散型電源などによる、三相電圧(例えば、400V系)を出力する電源である。
変換回路1の端子UV間には可変容量性インピーダンス回路5と可変抵抗回路7とが並列に接続され、端子VW間には可変誘導性インピーダンス回路6と可変抵抗回路8とが並列に接続される。
また、端子Uは第1切替器17の端子aに接続され、端子Wは、第2切替器18の端子dに接続される。また、端子Vは第1切替器17の端子bと第2切替器18の端子eに接続される。また、第1単相変圧器11の一次巻線13の一端は端子Uに接続され、もう一端は第2切替器18の端子fに接続され、第2単相変圧器12の一次巻線15の一端は端子Wに接続され、もう一端は第1切替器17の端子cに接続される。
また、端子U、V、Wには、相順がUVWの三相電圧を出力する三相電源2が接続され、第1単相変圧器11の二次巻線14には第1単相負荷9、または第1単相電源9が、第2単相変圧器12の二次巻線16には第2単相負荷10、または第2単相電源10が接続される。
また、可変容量性インピーダンス回路5は、図2に示すように、容量性インピーダンス回路21と電流制御回路22とが直列に接続されて構成され、可変誘導性インピーダンス回路6は、誘導性インピーダンス回路23と電流制御回路24とが直列に接続されて構成される。また、第1可変抵抗回路7は、抵抗25と電流制御回路26が直列に接続されて構成され、第2可変抵抗回路8は、抵抗27と電流制御回路28が直列に接続されて構成される。各電流制御回路22,24,26,28は、サイリスタを含んで構成され、また、後述する制御装置3の制御切替部35が出力する制御信号はこのサイリスタのゲートを駆動(点弧)する信号である。
なお、三相電源2からUVWへ供給される電流をそれぞれIV、IU、IW、可変容量性インピーダンス回路5に流れる電流をIC、可変誘導性インピーダンス回路6に流れる電流をIL、第1可変抵抗回路7に流れる電流をIRuv、第2可変抵抗回路8に流れる電流をIRvwとする。
また、第1単相変圧器11の一次巻線13に流れる電流をIpm、第1単相変圧器11の二次巻線14に流れる電流をIps、第2単相変圧器12の一次巻線15に流れる電流をIsm、第2単相変圧器12の二次巻線16に流れる電流をIssとする。
図3に、変換回路1の第1切替器17、第2切替器18、および各電流制御回路22,24,26,28を制御する制御装置31の機能構成を示す。本実施形態における制御装置31は、図3に示すように、第1単相回路状態検出部32、第2単相回路状態検出部33、回路切替部34、および制御切替部35とから構成される。
第1単相回路状態検出部32は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第1単相回路3の単相機器が有効電力を消費しているか供給しているかを検出し、消費している場合は、単相機器が負荷回路であるとしてフラグ値“0”を、供給している場合は、単相機器が電源回路であるとしてフラグ値“1”を回路切替部34と制御切替部35とに出力する機能を有する。
また、第2単相回路状態検出部33は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第2単相回路4の単相機器が有効電力を消費しているか供給しているかを検出し、消費している場合は、単相機器が負荷回路であるとしてフラグ値“0”を、供給している場合は、単相機器が電源回路であるとしてフラグ値“1”を回路切替部34と制御切替部35とに出力する機能を有する。
この一般的な電気回路の有効電力の検出手法とは、例えば、電圧検出器と電流検出器により検出した電圧および電流から有効電力を求める方法や電力計で検出する方法である。
また、回路切替部34は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33とから供給されるフラグ値に従って、第1切替器17と第2切替器18の接続を切り替える回路切替信号を出力する機能を有する。フラグ値と第1切替器17および第2切替器18の各端子の接続との対応を表1に示す。
Figure 0004287223
また、制御切替部35は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33とから供給されるフラグ値に従って、制御モードを切り替え、各電流制御回路22,24,26,28を制御する制御信号を出力する機能を有する。フラグ値と制御切替部35の制御モードとの対応を表2に示す。なお、各制御モードの詳細については後述する。
Figure 0004287223
次に、制御装置31の概略動作について、図4のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置31が変換回路1の制御を開始すると、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33は、それぞれ第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器が有効電力を消費しているか供給しているかを検出し(ステップS01)、単相機器が負荷回路であるかどうか判定する(ステップS02)。
単相機器が負荷回路である場合は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33は、それぞれフラグ値を“0”に設定し(ステップS03)、また、単相機器が負荷回路でない場合は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33は、それぞれフラグ値を“1”に設定し(ステップS04)、回路切替部34と制御切替部35とにフラグ値を出力する。
回路切替部34は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33とからフラグ値が供給されると、表1に示すフラグ値と各端子の接続の対応に従って各切替器17,18の接続端子を決定し、第1切替器17と第2切替器18の接続を切り替えるための回路切替信号を第1切替器17と第2切替器18へ出力する。また、制御切替部35は、第1単相回路状態検出部32と第2単相回路状態検出部33とからフラグ値が供給されると、表2に示すフラグ値と制御モードの対応に従って、変換回路1の各電流制御回路22,24,26,28の制御モードを決定する(ステップS05)。
制御切替部35は、制御モードを決定すると、各制御モードに移行して(ステップS06)、各電流制御回路22,24,26,28を制御する制御信号を出力する。
このように、制御装置31は、第1単相回路3と第2単相回路4が両方とも単相負荷、または、第1単相回路3が単相負荷で第2単相回路4が単相電源、または、第1単相回路3が単相電源で第2単相回路4が単相負荷の状態に変化しても、三相電源2の出力電流を平衡になる様に変換回路1を制御する。
以下、各モードにおける単相機器の実体に対応して、制御切替部35の動作について説明する。
<制御モード:MODE-1、第1単相負荷と第2単相負荷の有効電力消費量が等しい場合>
第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器が両方とも単相負荷回路(以降、それぞれ第1単相負荷9、第2単相負荷10と称す)であり、かつ第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量が等しい場合、制御切替部35aは、図5に示すように、第1負荷有効電力検出部41、第2負荷有効電力検出部42、補償量演算部43、UV間点弧角決定部44、VW間点弧角決定部45、電圧検出部46、位相検出部47、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49の各機能ブロックから構成され、動作する。
第1負荷有効電力検出部41は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第1単相回路3の第1単相負荷9の有効電力量を検出する機能を有し、第2負荷有効電力検出部42は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第2単相回路4の第2単相負荷10の有効電力量を検出する機能を有する。
この一般的な電気回路の有効電力の検出手法とは、例えば、電圧検出器と電流検出器により検出した電圧および電流から有効電力を求める方法や電力計で検出する方法である。
また、補償量演算部43は、検出した第1単相負荷9および第2単相負荷10の有効電力量から、可変容量性インピーダンス回路5と可変誘導性インピーダンス回路6で補償する無効電力量および第1可変抵抗回路7と第2可変抵抗回路8で補償する有効電力量を算出する機能を有する。
また、UV間点弧角決定部44は、補償量演算部43が算出した電力補償量から可変容量性インピーダンス回路5、および第1可変抵抗回路7にそれぞれ直列に接続される電流制御回路22,26の点弧角を決定する機能を有する。
また、VW間点弧角決定部45は、補償量演算部43が算出した電力補償量から可変誘導性インピーダンス回路6、および第2可変抵抗回路8にそれぞれ直列に接続される電流制御回路24,28の点弧角を決定する機能を有する。
また、電圧検出部46は、端子U−端子V間と端子V−端子W間のそれぞれの線間電圧を検出する機能を有し、位相検出部47は、電圧検出部46で検出した各線間電圧の位相を検出する機能を有する。
また、UV間パルス制御部48は、位相検出部47が検出した端子UV間の線間電圧位相に対してUV間点弧角決定部44が決定した点弧角で、可変容量性インピーダンス回路5および第1可変抵抗回路7に直列に接続される電流制御回路22,26を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する機能を有する。
また、VW間パルス制御部49は、位相検出部47が検出した端子VW間の線間電圧位相に対してVW間点弧角決定部45が決定した点弧角で、可変誘導性インピーダンス回路6および第2可変抵抗回路8に直列に接続される電流制御回路24,28を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する機能を有する。
次に、制御切替部35aの動作について、図6のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置31が変換回路1の制御をMODE-1で開始すると、第1負荷有効電力検出部41は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第1単相負荷9の有効電力量を検出する(ステップS11)。また、第2負荷有効電力検出部42も同様に、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第2単相負荷10の有効電力量を検出する(ステップS12)。
第1負荷有効電力検出部41と第2負荷有効電力検出部42が検出したそれぞれの有効電力量を補償量演算部43に供給すると、補償量演算部43は、まず第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量を比較する。
その比較の結果、第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量が等しい場合は、下記の数式(1)(2)(3)に従って、補償量演算部43は、端子UV間の可変容量性インピーダンス回路5での電力補償量Quvと、端子VW間の可変誘導性インピーダンス回路6での電力補償量Qvwと、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流IRuvと、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流IRvwとを算出する(ステップS13)。ここで三相電源2の定格線間電圧をE、両単相負荷の有効電力をPLとする。
≪数1≫
Ipm = Ism = PL/E・・・・・(1)
Quv = Qvw = E×Ipm×1/31/2・・・・・(2)
IRuv = IRvw = 0・・・・・(3)
補償量演算部43は上記の数式に従って各電力補償量を算出し、QuvとIRuvとをUV点弧角決定部へ、QvwとIRvwとをVW点弧角決定部へそれぞれ供給する。
UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、表3、表4、表5、表6に示すように予め電力補償量Qに対する点弧角α、および端子UV間と端子VW間の抵抗電流値に対する点弧角αの対応を記録したデータテーブルを記録しており、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、補償量演算部43から各電力補償量が供給されると、供給されたQuv,Qvwに対する点弧角αQuv,αQvwを設定し(ステップS14)、IRuv,IRvwに対する点弧角αRuv,αRvwを設定し(ステップS15)、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49にそれぞれ供給する。ここでは、第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量が等しいので、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、点弧角αRuv,αRvwをそれぞれ90度に設定する。
Figure 0004287223
Figure 0004287223
Figure 0004287223
Figure 0004287223
なお、Q1〜Qn、およびIR1〜IRnの実際の値は、回路構成に従う。
また、電圧検出部46は、一般的な電気回路の電圧検出方法により端子UV間の線間電圧瞬時値euvを検出し(ステップS16)、検出した線間電圧瞬時値euvを位相検出部47へ供給する。
位相検出部47は、電圧検出部46から供給された線間電圧瞬時値euvから位相検出装置(PLL)などを用いて端子UV間の線間電圧位相θuvを検出すると共に、下記の数式(4)に従って、端子VW間の線間電圧位相θvwを算出し(ステップS17)、θuvをUV間パルス制御部48へ、θvwをVW間パルス制御部49へ供給する。
≪数2≫
θvw = θuv - 120°・・・・・(4)
UV間パルス制御部48は、UV間点弧角決定部44から供給されたαQuvと、位相検出部47から供給されたθuvが一致するかどうか判定し(ステップS18)、αQuvとθuvとが一致すると判定した場合、UV間パルス制御部48は、電流制御回路22を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS19)。
また、VW間パルス制御部49は、VW間点弧角決定部45から供給されたαQvwと、位相検出部47から供給されたθvwが一致するかどうか判定し(ステップS20)、αQvwとθvwとが一致すると判定した場合、VW間パルス制御部49は、電流制御回路24を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS21)。
なお、第1単相負荷9と第2単相負荷10との有効電力消費量が等しい場合は、第1可変抵抗回路7と第2可変抵抗回路8とが非導通状態となるよう、UW間点弧角決定部とVW間点弧角決定部45は、それぞれαRuvとαRvwを90度に設定しているので、UV間パルス制御部48は、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流制御回路26を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS22)。同様に、VW間パルス制御部49は、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流制御回路28を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS23)。
図7は、第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量が等しい場合の電圧ベクトル(a)、および電流ベクトル(b)を示している。なお、以下の説明において用いる主なベクトル記号は以下の通りであって、その正方向(基準方向)は図7に示す通りである。また、以下の説明においては、便宜上、各記号をベクトルだけではなくスカラー量(すなわち電圧値、電流値)を示すためにも用いている。
Eu …三相電源2のU相の相電圧ベクトル
Ev …三相電源2のV相の相電圧ベクトル
Ew …三相電源2のW相の相電圧ベクトル
Euv …三相電源2のU相、V相間の線間電圧ベクトル
Evw …三相電源2のV相、W相間の線間電圧ベクトル
Ewu …三相電源2のW相、U相間の線間電圧ベクトル
Iu …三相電源2のU相の電流ベクトル
Iv …三相電源2のV相の電流ベクトル
Iw …三相電源2のW相の電流ベクトル
IC …三相電源2のU相、V相間の可変容量性インピーダンス回路5の電流ベクトル
IL …三相電源2のV相、W相間の可変誘導性インピーダンス回路6の電流ベクトル
IRuv…三相電源2のU相、V相間の第1可変抵抗回路7の電流ベクトル
IRvw…三相電源2のV相、W相間の第2可変抵抗回路8の電流ベクトル
Ipm …第1単相変圧器11の一次巻線の電流ベクトル
Ism …第2単相変圧器12の一次巻線の電流ベクトル
第1単相回路3と第2単相回路4に接続された機器が両方とも単相負荷で、かつ、両方の負荷量が同一量のときは、図7(b)に示すように、端子UV間に接続された可変容量性インピーダンス回路5の電流ベクトルICは、電圧ベクトルEuvに対して90°進んだベクトルとなり、端子VW間に接続された可変誘導性インピーダンス回路6の電流ベクトルILは、電圧ベクトルEvwに対して90°遅れたベクトルとなる。
U相、V相、W相の各電流ベクトルIu、Iv、Iwは、それぞれ下記の数式(5)(6)(7)によって定まる。
≪数3≫
Iu = Ipm - IC・・・・・(5)
Iv = Ism - Ipm + IC - IL・・・・・(6)
Iw = IL - Ism・・・・・(7)
また、第1可変抵抗回路7および第2可変抵抗回路8の電流IRuv、IRvwの大きさは、それぞれ下記の数式(8)(9)式により定まる。
≪数4≫
IRuv = 0・・・・・(8)
IRvw = 0・・・・・(9)
各インピーダンス5,6,7,8をステップS11〜S23に示すように制御すると、図7(b)に示す電流ベクトルIu、Iv、Iwの大きさは(電流値)は全て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトルEu、Ev、Ewの向きと一致する。つまり、三相電源2の力率は1となり、かつ三相電源2の電流は完全な平衡三相電流となる。
従って、第1単相回路3と第2単相回路4の両方が単相負荷であり、かつ第1単相負荷9および第2単相負荷10の有効電力消費量が等しい場合において、負荷量が力率1の範囲で変化しても、三相電源2の出力電流を平衡に制御することができる。
<制御モード:MODE-1、第1単相負荷の有効電力消費量が第2単相負荷の有効電力消費量より大きい場合>
第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器が両方とも単相負荷回路であり、かつ第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より大きい場合、制御切替部35は、図5に示すように、第1負荷有効電力検出部41、第2負荷有効電力検出部42、補償量演算部43、UV間点弧角決定部44、VW間点弧角決定部45、電圧検出部46、位相検出部47、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49の各機能ブロックから構成され、動作する。なお、各機能ブロックについての説明は省略する。
次に、制御切替部35aの動作について、図8のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置31が変換回路1の制御をMODE-1で開始すると、第1負荷有効電力検出部41は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第1単相負荷9の有効電力量を検出する(ステップS31)。また、第2負荷有効電力検出部42も同様に、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第2単相負荷10の有効電力量を検出する(ステップS32)。
第1負荷有効電力検出部41と第2負荷有効電力検出部42が検出したそれぞれの有効電力量を補償量演算部43に供給すると、補償量演算部43は、まず第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量を比較する。
その比較の結果、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より大きい場合は、下記の数式(10)(11)(12)(13)(14)に従って、補償量演算部43は、端子UV間の可変容量性インピーダンス回路5での電力補償量Quvと、端子VW間の可変誘導性インピーダンス回路6での電力補償量Qvwと、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流IRuvと、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流IRvwとを算出する(ステップS33)。ここで三相電源2の定格線間電圧をE、第1単相負荷9の有効電力をPL1、第2単相負荷10の有効電力をPL2とする。
≪数5≫
Ipm = PL1/E・・・・・(10)
Ism = PL2/E・・・・・(11)
Quv = Qvw = E×Ipm×1/31/2・・・・・(12)
IRuv = 0・・・・・(13)
IRvw = (PL1 - PL2)/E = Ipm - Ism・・・・・(14)
補償量演算部43は、上記の数式に従って各電力補償量を算出し、QuvとIRuvとをUV点弧角決定部へ、QvwとIRvwとをVW点弧角決定部へそれぞれ供給する。
UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、表3、表4、表5、表6に示すように予め電力補償量Qに対する点弧角α、および端子UV間と端子VW間の抵抗電流値に対する点弧角αの対応を記録したデータテーブルを記録しており、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、補償量演算部43から各電力補償量が供給されると、供給されたQuv,Qvwに対する点弧角αQuv,αQvwを設定し(ステップS34)、IRuv,IRvwに対する点弧角αRuv,αRvwを設定し(ステップS35)、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49にそれぞれ供給する。ここでは、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より大きいので、UV間点弧角決定部44は、点弧角αRuvを90度に設定する(ステップS36)。
また、電圧検出部46は、一般的な電気回路の電圧検出方法により端子UV間の線間電圧瞬時値euvを検出し(ステップS37)、検出した線間電圧瞬時値euvを位相検出部47へ供給する。
位相検出部47は、電圧検出部46から供給された線間電圧瞬時値euvから位相検出装置(PLL)などを用いて端子UV間の線間電圧位相θuvを検出すると共に、数式(4)に従って、端子VW間の線間電圧位相θvwを算出し(ステップS38)、θuvをUV間パルス制御部48へ、θvwをVW間パルス制御部49へ供給する。
UV間パルス制御部48は、UV間点弧角決定部44から供給されたαQuvと、位相検出部47から供給されたθuvが一致するかどうか判定し(ステップS39)、αQuvとθuvとが一致すると判定した場合、UV間パルス制御部48は、電流制御回路22を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS40)。
また、VW間パルス制御部49は、VW間点弧角決定部45から供給されたαQvw、およびαRvwと、位相検出部47から供給されたθvwが一致するかどうか判定し(ステップS41)、αQvwとθvwとが一致すると判定した場合、VW間パルス制御部49は、電流制御回路24を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS42)。
また、VW間パルス制御部49は、VW間点弧角決定部45から供給されたαRvwと、位相検出部47から供給されたθvwが一致するかどうか判定し(ステップS42)、αRvwとθvwとが一致すると判定した場合、VW間パルス制御部49は、電流制御回路28を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS44)。
なお、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも大きい場合は、第1可変抵抗回路7が非導通状態となるよう、UW間点弧角決定部は、αRuvを90度に設定しているので、UV間パルス制御部48は、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流制御回路26を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS45)。
図9は、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも大きい場合の電圧ベクトル(a)、および電流ベクトル(b)を示している。
第1単相回路3と第2単相回路4に接続された機器が両方とも単相負荷で、かつ、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも大きいときは、図9(b)に示すように、端子VW間に接続された第2可変抵抗回路8の電流ベクトルIRvwは、電圧ベクトルEvwに対して同相のベクトルとなる。
U相、V相、W相の各電流ベクトルIu、Iv、Iwは、それぞれ下記の数式(15)(16)(17)により定まる。
≪数6≫
Iu = Ipm - IC・・・・・(15)
Iv = Ism - Ipm + IC - IL + IRvw・・・・・(16)
Iw = IL - Ism - IRvw・・・・・(17)
また、第1可変抵抗回路7および第2可変抵抗回路8の電流IRuv、IRvwの大きさは下記の数式(18)(19)により定まる。
≪数7≫
IRuv = 0・・・・・(18)
IRvw = Ipm - Ism・・・・・(19)
各インピーダンス5,6,7,8をステップS31〜S45に示すように制御すると、図9(b)に示す電流ベクトルIu、Iv、Iwの大きさは(電流値)は全て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトルEu、Ev、Ewの向きと一致する。つまり、三相電源2の力率は1となり、かつ三相電源2の電流は完全な平衡三相電流となる。
従って、第1単相回路3と第2単相回路4の両方が単相負荷であり、かつ第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも大きい場合において、負荷量が力率1の範囲で変化しても、三相電源2の出力電流を平衡に制御することができる。
<制御モード:MODE-1、第1単相負荷の有効電力消費量が第2単相負荷の有効電力消費量より小さい場合>
第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器が両方とも単相負荷回路であり、かつ第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より小さい場合、制御切替部35は、図5に示すように、第1負荷有効電力検出部41、第2負荷有効電力検出部42、補償量演算部43、UV間点弧角決定部44、VW間点弧角決定部45、電圧検出部46、位相検出部47、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49の各機能ブロックから構成され、動作する。なお、各機能ブロックについての説明は省略する。
次に、制御切替部35aの動作について、図10のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置31が変換回路1の制御をMODE-1で開始すると、第1負荷有効電力検出部41は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第1単相負荷9の有効電力量を検出する(ステップS51)。また、第2負荷有効電力検出部42も同様に、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第2単相負荷10の有効電力量を検出する(ステップS52)。
第1負荷有効電力検出部41と第2負荷有効電力検出部42が検出したそれぞれの有効電力量を補償量演算部43に供給すると、補償量演算部43は、まず第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量を比較する。
その比較の結果、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より小さい場合は、下記の数式(20)(21)(22)(23)(24)に従って、補償量演算部43は、端子UV間の可変容量性インピーダンス回路5での電力補償量Quvと、端子VW間の可変誘導性インピーダンス回路6での電力補償量Qvwと、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流IRuvと、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流IRvwとを算出する(ステップS53)。ここで三相電源2の定格線間電圧をE、第1単相負荷9の有効電力をPL1、第2単相負荷10の有効電力をPL2とする。
≪数8≫
Ipm = PL1/E・・・・・(20)
Ism = PL2/E・・・・・(21)
Quv = Qvw = E×Ipm×1/31/2・・・・・(22)
IRuv = (PL1 - PL2)/E = Ipm - Ism・・・・・(23)
IRvw = 0・・・・・(24)
補償量演算部43は、上記の数式に従って各電力補償量を算出し、QuvとIRuvとをUV点弧角決定部へ、QvwとIRvwとをVW点弧角決定部へそれぞれ供給する。
UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、表3、表4、表5、表6に示すように予め電力補償量Qに対する点弧角α、および端子UV間と端子VW間の抵抗電流値に対する点弧角αの対応を記録したデータテーブルを記録しており、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、補償量演算部43から各電力補償量が供給されると、供給されたQuv,Qvwに対する点弧角αQuv,αQvwを設定し(ステップS54)、IRuv,IRvwに対する点弧角αRuv,αRvwを設定し(ステップS55)、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49にそれぞれ供給する。ここでは、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量より小さいので、VW間点弧角決定部45は、点弧角αRvwを90度に設定する(ステップS56)。
また、電圧検出部46は、一般的な電気回路の電圧検出方法により端子UV間の線間電圧瞬時値euvを検出し(ステップS57)、検出した線間電圧瞬時値euvを位相検出部47へ供給する。
位相検出部47は、電圧検出部46から供給された線間電圧瞬時値euvから位相検出装置(PLL)などを用いて端子UV間の線間電圧位相θuvを検出すると共に、数式(4)に従って、端子VW間の線間電圧位相θvwを算出し(ステップS58)、θuvをUV間パルス制御部48へ、θvwをVW間パルス制御部49へ供給する。
UV間パルス制御部48は、UV間点弧角決定部44から供給されたαQuvと、位相検出部47から供給されたθuvが一致するかどうか判定し(ステップS59)、αQuvとθuvとが一致すると判定した場合、UV間パルス制御部48は、電流制御回路22を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS60)。
また、VW間パルス制御部49は、VW間点弧角決定部45から供給されたαQvw、およびαRvwと、位相検出部47から供給されたθvwが一致するかどうか判定し(ステップS61)、αQvwとθvwとが一致すると判定した場合、VW間パルス制御部49は、電流制御回路24を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS62)。
また、UV間パルス制御部48は、UV間点弧角決定部44から供給されたαRuvと、位相検出部47から供給されたθuvが一致するかどうか判定し(ステップS62)、αRuvとθuvとが一致すると判定した場合、UV間パルス制御部48は、電流制御回路26を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS64)。
なお、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも小さい場合は、第2可変抵抗回路8が非導通状態となるよう、VW間点弧角決定部45は、αRvwを90度に設定しているので、VW間パルス制御部49は、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流制御回路28を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS65)。
図11は、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも小さい場合の電圧ベクトル(a)、および電流ベクトル(b)を示している。
第1単相回路3と第2単相回路4に接続された機器が両方とも単相負荷で、かつ、第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも小さいときは、図11(b)に示すように、端子UV間に接続された第1可変抵抗回路7の電流ベクトルIRuvは、電圧ベクトルEuvに対して同相のベクトルとなる。
U相、V相、W相の各電流ベクトルIu、Iv、Iwは、それぞれ下記の数式(25)(26)(27)により定まる。
≪数9≫
Iu = Ipm - IC + IRuv・・・・・(25)
Iv = Ism - Ipm + IC - IL - IRuv・・・・・(26)
Iw = IL - Ism・・・・・(27)
また、第1可変抵抗回路7および第2可変抵抗回路8の電流IRuv、IRvwの大きさは下記の数式(28)(29)式により定まる。
≪数10≫
IRuv = Ism - Ipm・・・・・(28)
IRvw = 0・・・・・(29)
各インピーダンス5,6,7,8をステップS51〜S65に示すように制御すると、図11(b)に示す電流ベクトルIu、Iv、Iwの大きさは(電流値)は全て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトルEu、Ev、Ewの向きと一致する。つまり、三相電源2の力率は1となり、かつ三相電源2の電流は完全な平衡三相電流となる。
従って、第1単相回路3と第2単相回路4の両方が単相負荷であり、かつ第1単相負荷9の有効電力消費量が第2単相負荷10の有効電力消費量よりも小さい場合において、負荷量が力率1の範囲で変化しても、三相電源2の出力電流を平衡に制御することができる。
<制御モード:MODE-2,3、一方が電源の場合>
第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器の一方が単相負荷回路であり、一方が単相電源回路である場合、制御切替部35は、図12に示すように、第1負荷有効電力検出部41、第1電源有効電力検出部51、第2負荷有効電力検出部42、第2電源有効電力検出部52、補償量演算部43、UV間点弧角決定部44、VW間点弧角決定部45、電圧検出部46、位相検出部47、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49の各機能ブロックから構成され、動作する。なお、図5に示す機能ブロックと同じものについては同じ番号を付し、詳細な説明は省略する。
第1電源有効電力検出部51は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第1単相回路3の第1単相電源9の有効電力量を検出する機能を有し、第2電源有効電力検出部52は、一般的な電気回路の有効電力の検出手法によって第2単相回路4の第2単相電源10の有効電力量を検出する機能を有する。
なお、MODE-2(第1単相回路3が負荷で第2単相回路4が電源)の場合には、第1負荷有効電力検出部41と第2電源有効電力検出部52とが動作し、MODE-3(第1単相回路3が電源で第2単相回路4が負荷)の場合には、第1電源有効電力検出部51と第2負荷有効電力検出部42とが動作する。
次に、制御切替部35bの動作について、図13のフローチャートに基づいて説明する。
制御装置31が変換回路1の制御をMODE-2で開始すると、第1負荷有効電力検出部41は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第1単相負荷9の有効電力量を検出する(ステップS71)。また、制御装置31が変換回路1の制御をMODE-3で開始すると、第2負荷有効電力検出部42は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法により第2単相負荷10の有効電力量を検出する(ステップS71)。
また、制御装置31が変換回路1の制御をMODE-2で開始すると、第1電源有効電力検出部51は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法によって第1単相電源9の有効電力量を検出する(ステップS72)。また、制御装置31が変換回路1の制御をMODE-3で開始すると、第2電源有効電力検出部52は、一般的な電気回路の有効電力の検出方法により第2単相電源10の有効電力量を検出する(ステップS72)。
第1負荷有効電力検出部41または第2負荷有効電力検出部42、第1電源有効電力検出部51または第2電源有効電力検出部52が検出したそれぞれの有効電力量を補償量演算部43に供給すると、補償量演算部43は、まず第1単相負荷9と第2単相負荷10の有効電力消費量を比較する。
補償量演算部43は、MODE-2のときは下記の数式(35)(36)(37)式に従って、端子UV間の可変容量性インピーダンス回路5での電力補償量Quvと、端子VW間の可変誘導性インピーダンス回路6での電力補償量Qvwと、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流IRuvと、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流IRvwとを算出する(ステップS73)。ここで三相電源2の定格線間電圧をE、第1単相負荷9の有効電力をPL1、第1単相変圧器11の一次巻線電流をIpm、第2単相電源10の有効電力をPs2、第2単相変圧器12の一次巻線電流をIsmとする。
≪数11≫
Ipm - Ism = (PL1 - Ps2)/E・・・・・(35)
Quv = Qvw = E×(Ipm - Ism)×1/31/2・・・・・(36)
IRuv = IRvw = 0・・・・・(37)
補償量演算部43は、上記の数式に従って各電力補償量を算出し、QuvとIRuvとをUV点弧角決定部へ、QvwとIRvwとをVW点弧角決定部へそれぞれ供給する。
また、補償量演算部43は、MODE-3のときは下記の数式(38)(39)(40)式に従って、端子UV間の可変容量性インピーダンス回路5での電力補償量Quvと、端子VW間の可変誘導性インピーダンス回路6での電力補償量Qvwと、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流IRuvと、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流IRvwとを算出する(ステップS73)。
≪数12≫
Ism - Ipm = (PL2 - Ps1)/E・・・・・(38)
Quv = Qvw = E×(Ism - Ipm)×1/31/2・・・・・(39)
IRuv = IRvw = 0・・・・・(40)
補償量演算部43は、上記の数式に従って各電力補償量を算出し、QuvとIRuvとをUV点弧角決定部へ、QvwとIRvwとをVW点弧角決定部へそれぞれ供給する。
UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、表7、表8に示すように予め電力補償量Qに対する点弧角α、およびUV間とVW間の抵抗電流値に対する点弧角αの対応を記録したデータテーブルを記録しており、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、補償量演算部43から各電力補償量が供給されると、供給されたQuv,Qvwに対する点弧角αQuv,αQvwを設定し(ステップS74)、IRuv,IRvwに対する点弧角αRuv,αRvwを設定し(ステップS75)、UV間パルス制御部48、およびVW間パルス制御部49にそれぞれ供給する。ここでは、UV間点弧角決定部44とVW間点弧角決定部45は、点弧角αRuv,αRvwをそれぞれ90度に設定する。
Figure 0004287223
Figure 0004287223
なお、Q1〜Qn、およびIR1〜IRnの実際の値は、回路構成に従う。
また、電圧検出部46は、一般的な電気回路の電圧検出方法により端子UV間の線間電圧瞬時値euvを検出し(ステップS76)、検出した線間電圧瞬時値euvを位相検出部47へ供給する。
位相検出部47は、電圧検出部46から供給された線間電圧瞬時値euvから位相検出装置(PLL)などを用いて端子UV間の線間電圧位相θuvを検出すると共に、下記の数式(41)に従って、端子VW間の線間電圧位相θvwを算出し(ステップS77)、θuvをUV間パルス制御部48へ、θvwをVW間パルス制御部49へ供給する。
≪数13≫
θvw = θuv - 120°・・・・・(41)
UV間パルス制御部48は、UV間点弧角決定部44から供給されたαQuvと、位相検出部47から供給されたθuvが一致するかどうか判定し(ステップS78)、αQuvとθuvとが一致すると判定した場合、UV間パルス制御部48は、電流制御回路22を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS79)。
また、VW間パルス制御部49は、VW間点弧角決定部45から供給されたαQvwと、位相検出部47から供給されたθvwが一致するかどうか判定し(ステップS80)、αQvwとθvwとが一致すると判定した場合、VW間パルス制御部49は、電流制御回路24を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力する(ステップS81)。
なお、第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器の一方が単相負荷回路であり、一方が単相電源回路である場合は、第1可変抵抗回路7と第2可変抵抗回路8とが非導通状態となるよう、UW間点弧角決定部とVW間点弧角決定部45は、それぞれαRuvとαRvwを90度に設定しているので、UV間パルス制御部48は、端子UV間の第1可変抵抗回路7の電流制御回路26を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS82)。同様に、VW間パルス制御部49は、端子VW間の第2可変抵抗回路8の電流制御回路28を構成するサイリスタを点弧する制御信号を出力しない(ステップS83)。
第1単相回路3と第2単相回路4の単相機器の一方が単相負荷回路であり、一方が単相電源回路であるときは、図14(b)に示すような電流ベクトルとなる。
U相、V相、W相の各電流ベクトルIu、Iv、Iwは、それぞれ下記の数式(42)(43)(44)によって定まる。
≪数14≫
Iu = IC - (Ipm - Ism)・・・・・(42)
Iv = IL - IC・・・・・(43)
Iw = (Ipm - Ism) - IL・・・・・(44)
また、第1可変抵抗回路7および第2可変抵抗回路8の電流IRuv、IRvwの大きさは、それぞれ下記の数式(45)(46)式により定まる。
≪数15≫
IRuv = 0・・・・・(45)
IRvw = 0・・・・・(46)
各インピーダンス5,6,7,8をステップS71〜S83に示すように制御すると、図14(b)に示す電流ベクトルIu、Iv、Iwの大きさは(電流値)は全て等しくなり、その向きはそれぞれ相電圧ベクトルEu、Ev、Ewの向きと一致する。つまり、三相電源212の力率は1となり、且つ三相電源212の電流は完全な平衡三相電流となる。
従って、第1単相回路3と第2単相回路4の両方が単相負荷であり、かつ第1単相負荷9および第2単相負荷10の有効電力消費量が等しい場合において、負荷量が力率1の範囲で変化しても、三相電源2の出力電流を平衡に制御することができる。
なお、可変容量性インピーダンス回路5、可変誘導性インピーダンス回路6、第1可変抵抗回路7、および第2可変抵抗回路8は、図2に示す容量性インピーダンス回路21と電流制御回路22の直列回路や誘導性インピーダンス回路23と電流制御回路24の直列回路、可変抵抗回路と電流制御回路26,28だけでなく、電源周波数でのインピーダンスを変えられる回路であれば良い。
また、本実施形態において制御装置31が行う図4、図6、図8、図10、および図13のフローチャートで示されている各処理が記述された制御プログラムを、それぞれコンピュータに実行させることによって制御装置31を実現しても良い。
電気回路の構成を示す図である。 各インピーダンスの構成を示す図である。 制御装置の構成を示す図である。 制御装置の概略の処理手順を示すフローチャートである。 制御切替部の構成を示す図である。 制御切替部の処理手順を示すフローチャートである。 電圧ベクトルと電流ベクトルとを示す図である。 制御切替部の処理手順を示すフローチャートである。 電圧ベクトルと電流ベクトルとを示す図である。 制御切替部の処理手順を示すフローチャートである。 電圧ベクトルと電流ベクトルとを示す図である。 制御切替部の構成を示す図である。 制御切替部の処理手順を示すフローチャートである。 電圧ベクトルと電流ベクトルとを示す図である。
符号の説明
1 変換回路
2 三相電源
3 第1単相回路
4 第2単相回路
5 可変容量性インピーダンス回路
6 可変誘導性インピーダンス回路
7 第1可変抵抗回路
8 第2可変抵抗回路
9 第1単相負荷、第1単相電源
10 第2単相負荷、第2単相電源
11 第1単相変圧器
12 第2単相変圧器
13 第1単相変圧器の一次巻線
14 第1単相変圧器の二次巻線
15 第2単相変圧器の一次巻線
16 第2単相変圧器の二次巻線
17 第1切替器
18 第2切替器
21 容量性インピーダンス回路
22 電流制御回路
23 誘導性インピーダンス回路
24 電流制御回路
25 抵抗
26 電流制御回路
27 抵抗
28 電流制御回路
31 制御装置
32 第1単相回路状態検出部
33 第2単相回路状態検出部
34 回路切替部34
35a,b 制御切替部
41 第1負荷有効電力検出部
42 第2負荷有効電力検出部
43 補償量演算部
44 UV間点弧角決定部
45 VW間点弧角決定部
46 電圧検出部
47 位相検出部
48 UV間パルス制御部
49 VW間パルス制御部
51 第1電源有効電力検出部
52 第2電源有効電力検出部

Claims (8)

  1. 三相電力を第1単相変圧器と第2単相変圧器とによって単相電力に変換し、当該単相電力をそれぞれ第1単相回路、および第2単相回路に供給するスコット結線方式の変換回路であって、
    端子U、V間に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子U、V間の電流を制御可能な可変容量性インピーダンス回路と、
    端子V、W間に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子V、W間の電流を制御可能な可変誘導性インピーダンス回路と、
    前記可変容量性インピーダンス回路に並列に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子U、V間の電流を制御可能な第1可変抵抗回路と、
    前記可変誘導性インピーダンス回路に並列に接続され、前記第1単相回路と前記第2単相回路が負荷回路であるか電源回路であるか、および前記第1単相回路と前記第2単相回路の有効電力消費量の大小に応じて、端子V、W間の電流を制御可能な第2可変抵抗回路と、
    前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第1単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Vまたは端子Wに切り替えて接続可能な第1切替器と、
    前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第2単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Uまたは端子Vに切り替えて接続可能な第2切替器と、
    を備えることを特徴とする変換回路。
  2. 前記可変容量性インピーダンス回路は、可変容量性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、
    前記可変誘導性インピーダンス回路は、可変誘導性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、
    前記第1可変抵抗回路および前記第2可変抵抗回路は、抵抗と電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成されることを特徴とする請求項1に記載の変換回路。
  3. 三相電力を第1単相変圧器と第2単相変圧器とによって単相電力に変換し、当該単相電力をそれぞれ第1単相回路、および第2単相回路に供給するスコット結線方式の変換回路であり、端子U、V間に接続され、端子U、V間の電流を制御可能な可変容量性インピーダンス回路と、端子V、W間に接続され、端子V、W間の電流を制御可能な可変誘導性インピーダンス回路と、前記可変容量性インピーダンス回路に並列に接続され、端子U、V間の電流を制御可能な第1可変抵抗回路と、前記可変誘導性インピーダンス回路に並列に接続され、端子V、W間の電流を制御可能な第2可変抵抗回路と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第1単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Vまたは端子Wに切り替えて接続可能な第1切替器と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第2単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Uまたは端子Vに切り替えて接続可能な第2切替器とを備える変換回路を制御する制御装置であって、
    前記第1単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第1単相回路状態検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第2単相回路状態検出手段と、
    前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記第1切替器と前記第2切替器の接続を切り替える回路切替信号を出力する回路切替手段と、
    前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記可変容量性インピーダンス回路、前記可変誘導性インピーダンス回路、前記第1可変抵抗回路および第2可変抵抗回路を制御する制御信号を出力する制御切替手段と、
    を備えることを特徴とする制御装置。
  4. 前記変換回路の前記可変容量性インピーダンス回路が、可変容量性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記可変誘導性インピーダンス回路が、可変誘導性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記第1可変抵抗回路および前記第2可変抵抗回路が、抵抗と電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成されるとき、
    前記制御切替手段は、
    前記第1単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1負荷有効電力検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2負荷有効電力検出手段と、
    検出された両有効電力量から、前記可変容量性インピーダンス回路と前記可変誘導性インピーダンス回路で補償する無効電力量、および前記第1可変抵抗回路と前記第2可変抵抗回路で補償する有効電力量を算出する補償量演算手段と、
    算出された各電力補償量から前記可変容量性インピーダンス回路、および前記第1可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するUV間点弧角決定手段と、
    算出された各電力補償量から前記可変誘導性インピーダンス回路、および前記第2可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するVW間点弧角決定手段と、
    端子UV間と端子VW間のそれぞれの線間電圧を検出する電圧検出手段と、
    検出された各線間電圧の位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、
    検出された端子UV間の線間電圧位相に対してUV間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変容量性インピーダンス回路および前記第1可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するUV間パルス制御手段と、
    検出された端子VW間の線間電圧位相に対してVW間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変誘導性インピーダンス回路および前記第2可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するVW間パルス制御手段と、
    を備えることを特徴とする請求項3に記載の制御装置。
  5. 前記制御切替手段は、
    前記第1単相回路が有効電力を供給していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1電源有効電力検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2電源有効電力検出手段と、
    を備えることを特徴とする請求項4に記載の制御装置。
  6. 三相電力を第1単相変圧器と第2単相変圧器とによって単相電力に変換し、当該単相電力をそれぞれ第1単相回路、および第2単相回路に供給するスコット結線方式の変換回路であり、端子U、V間に接続され、端子U、V間の電流を制御可能な可変容量性インピーダンス回路と、端子V、W間に接続され、端子V、W間の電流を制御可能な可変誘導性インピーダンス回路と、前記可変容量性インピーダンス回路に並列に接続され、端子U、V間の電流を制御可能な第1可変抵抗回路と、前記可変誘導性インピーダンス回路に並列に接続され、端子V、W間の電流を制御可能な第2可変抵抗回路と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第1単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Vまたは端子Wに切り替えて接続可能な第1切替器と、前記第1単相回路と前記第2単相回路が、負荷回路であるか電源回路であるかによって、前記第2単相変圧器の一次巻線の一方の端子を端子Uまたは端子Vに切り替えて接続可能な第2切替器とを備える変換回路を制御するコンピュータ上で動作する制御プログラムであって、
    前記コンピュータを
    前記第1単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第1単相回路状態検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費しているか供給しているかを検出する第2単相回路状態検出手段と、
    前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記第1切替器と前記第2切替器の接続を切り替える回路切替信号を出力する回路切替手段と、
    前記第1単相回路状態検出手段と前記第2単相回路状態検出手段との検出結果に従って、前記可変容量性インピーダンス回路、前記可変誘導性インピーダンス回路、前記第1可変抵抗回路および第2可変抵抗回路を制御する制御信号を出力する制御切替手段と、
    して機能させることを特徴とする制御プログラム。
  7. 前記変換回路の前記可変容量性インピーダンス回路が、可変容量性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記可変誘導性インピーダンス回路が、可変誘導性インピーダンスと電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成され、前記第1可変抵抗回路および前記第2可変抵抗回路が、抵抗と電流をオン/オフ可能なスイッチング素子とが直列に接続されて構成されるとき、
    前記コンピュータを
    前記第1単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1負荷有効電力検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相負荷が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2負荷有効電力検出手段と、
    検出された両有効電力量から、前記可変容量性インピーダンス回路と前記可変誘導性インピーダンス回路で補償する無効電力量、および前記第1可変抵抗回路と前記第2可変抵抗回路で補償する有効電力量を算出する補償量演算手段と、
    算出された各電力補償量から前記可変容量性インピーダンス回路、および前記第1可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するUV間点弧角決定手段と、
    算出された各電力補償量から前記可変誘導性インピーダンス回路、および前記第2可変抵抗回路にそれぞれ直列に接続されるスイッチング素子の点弧角を決定するVW間点弧角決定手段と、
    端子UV間と端子VW間のそれぞれの線間電圧を検出する電圧検出手段と、
    検出された各線間電圧の位相をそれぞれ検出する位相検出手段と、
    検出された端子UV間の線間電圧位相に対してUV間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変容量性インピーダンス回路および前記第1可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するUV間パルス制御手段と、
    検出された端子VW間の線間電圧位相に対してVW間点弧角決定手段によって決定された点弧角で、前記可変誘導性インピーダンス回路および前記第2可変抵抗回路に直列に接続されるスイッチング素子を点弧する制御信号を出力するVW間パルス制御手段と、
    して機能させることを特徴とする請求項6に記載の制御プログラム。
  8. 前記コンピュータを
    前記第1単相回路が有効電力を供給していると検出された場合に、前記第1単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第1単相回路の有効電力量を検出する第1電源有効電力検出手段と、
    前記第2単相回路が有効電力を消費していると検出された場合に、前記第2単相変圧器には単相電源が接続されているとして、前記第2単相回路の有効電力量を検出する第2電源有効電力検出手段と、
    して機能させることを特徴とする請求項7に記載の制御プログラム。
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