JP4287202B2 - 締結部品一体型内装基材、締結部品一体型内装基材製造装置、及び締結部品一体型内装基材の製造方法 - Google Patents

締結部品一体型内装基材、締結部品一体型内装基材製造装置、及び締結部品一体型内装基材の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ドアトリム、シートバック等の締結部品一体型内装基材及びその製造方法に係り、特に、熱成形用木質系繊維板に締結部を一体的に結合する締結部品一体型内装基材及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
通常、自動車室内に内装される内装部品の基材として、コスト並びに成形性に優れていることから、木質系繊維板が使用されることが多い。この木質系繊維板は、木質系繊維50重量部(例えばケナフ繊維)、ポリプロピレン樹脂(以下PP樹脂という)又はPP樹脂繊維50重量部をブレンダーにより混合した後、フォーマーによりマット状に形成し、更に、プレス機により板状に形成した繊維板をヒーターにより加熱軟化膨潤処理した後(例えば、300℃くらいの加熱温度で3分程度)、所望の曲面形状を有する冷間プレス成形金型内に載置して、所望のプレス圧で絞り成形することにより、所要形状の内装基材を成形する。この内装基材が多孔性を備えていることから、この内装基材に対して真空貼着により適宜に表皮材を被覆貼着してドアトリム、シートバック、リヤコーナートリム等の種々の自動車用内装部品を製作している。
【0003】
これらの木質系繊維板の自動車内装部品に、後工程において、取付フック、クリップ、リテーナ、ブラケット等の各種締結部品を、この基材に締結するのであるが、締結部品は基材とは別部品であって、締結部品を購入する場合もあるが、締結部品の型を作り、それをリベット、ボルト・ナット等の金属物で機械的に締結している。または、後工程において、木質系繊維板の表面に、ホットメルト材による溶着、あるいは、超音波及び振動溶着により、溶着面を形成し、この溶着面に各種各種締結部品を結合している。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、(1)個々の締結部品の形状が異なっているため製品単価が高くなり、締結に必要な超音波、振動溶着機等の専用設備、治具が非常に高価であり、(2)基材に締結部品を締結するための部品費、工数、加工賃が必要であり、(3)更に、複数の締結部品をひとつずつ結合する必要があり作業も煩雑であり、原価アップの要因になっている。
そこで、本発明は、成形プレス、射出成形機などの汎用機の有効利用を図り、締結部品の射出型費の低減、締結部品の締結に必要な専用機、治具の費用低減を図ることを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そこで、上記諸課題に鑑み、本発明はなされたものであり、金型内で熱可塑性樹脂を射出することにより、締結部を熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材に対して溶着し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成してなることを特徴とする締結部品一体型内装基材である。これにより、後工程での締結部品の結合作業を廃止でき、型内一体成形を実現し、従来の振動溶着、ホットメルト専用装置等の1/3程度の費用低減を達成できる。
【0006】
熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材の例としては、PP樹脂繊維とケナフ繊維とをほぼ所定比率(例えば同量)混合してマット状に成形した後、プレス機で所望厚みに圧縮加工を施すことにより、所望の剛性が得られる熱成形用繊維板を成形するものが挙げられる。ポリプロピレン樹脂繊維と植物系繊維とをほぼ同量配合したものをブレンダー工程、フォーマー工程を経てマット状に形成した後、プレス機により板状に形成する。
【0007】
ここで、「植物系繊維」には、ケナフ、ヤシ、パーム、サイザル麻、マニラ麻、コウゾ、ヘンプ、ワラ、バガス等を原料とする非木材繊維や、針葉樹や広葉樹等を原料とする木材繊維、また機械パルプ、化学パルプ、セミケミカルパルプ、及びこれらのリサイクルパルプ、更には、これらのパルプを原料として合成される人造の各種セルロース系繊維を広く含むものとするが、特に、ケナフ繊維、ジュート繊維等が適しており、ケナフ繊維の素材であるケナフは、光合成により通常植物の約5倍のCO2を吸収するという性質をもつことから、ケナフは地球環境の保全に有効である。
【0008】
「熱可塑性樹脂繊維」は、加熱すると柔らかくなり可塑性(圧力に応じて変形する性質)がでる樹脂であり、好適にはポリプロピレン(PP)、ポリエチレンテレフタレート(PET)等を原料とするものを用いることができる。
【0009】
上記PP樹脂繊維と植物系繊維との配合割合は、好ましくはほぼ同等量であるが、用途や要求される機能、物性等を考慮して、PP樹脂繊維40〜60重量部に対して植物系繊維60〜40重量部のように、適宜配合を変更できる。
【0010】
繊維積層マットのように、弾性の異なる複数の繊維マットを積層させたものでもよい。繊維マットは、植物系繊維と熱可塑性樹脂繊維とを混合したものであり、植物系繊維および熱可塑性樹脂繊維を混綿し、解繊することで調製される。この繊維マットの弾性に変化を与えるには、使用する植物系繊維の形状(繊維長さ、繊維太さ)、使用する植物系繊維の種類等を変えて対応することができる。
【0011】
「成形基材」は、ボード状のものはもとよりその用途に応じた種々の形状のものをいい、厚さに対して密度が均一なもの、可変なものいずれも含まれ、さらに、繊維積層体成形品でもよく、例えば、低密度の繊維層の両面に高密度の繊維層を積層させたり、高密度の繊維層の両面に低密度の繊維層を積層させたり、高密度の繊維層と低密度の繊維層を交互に複数組積層させたりすることができる。
【0012】
熱可塑性樹脂繊維の融点以上の温度で所定時間、熱処理(加熱)する。例えば、ポリプロピレン(PP)を原料とする熱可塑性樹脂繊維を用いる場合、熱処理温度を160〜170℃程度以上に設定する。
【0013】
本発明は、成形基材の面を成形する上型と下型とからなる金型と、
上型及び/又は下型に設置され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットと、を備え、
前記射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成することを特徴とする締結部品一体型内装基材製造装置である。
【0014】
本発明は、
金型内に熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材を置き、
金型を型締めし、
上型及び/又は下型に形成され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、
前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成する、
ことを特徴とすることが好ましい。
【0015】
本発明は、
金型内に熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する加熱されたシート材を投入し、
金型を型締めして前記成形基材を熱成形し、
上型及び/又は下型に形成され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、
前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成することが好ましい。
本発明では射出ユニットは射出ゲートや締結部品用溝を有し、この射出ユニットを型に取り付けるだけでよいので、型費が低減できる。即ち、成形基材の面形状をつけるために熱成型をするが、その成型と同時に締結部を形成する熱可塑性樹脂も射出する。これにより、2工程を1工程に集約することが可能となり、製造効率が高まる利点がある。
【0016】
本発明は、表皮材も同時に成形することも可能である。例えば、表皮材をキャビティ側(上型)に固定し、後は、前段落で記載した成形基材の同時成形と同一方法で固定できる。
【0017】
本発明は、締結部品一体型内装基材の端材によるリサイクルペレット材を使用してインジェクション成形を行なうことが好ましい。
もともと植物系繊維と熱可塑性樹脂の混合成形品であるので、これを細かく粉砕して、再生して同じ目的に使うことも可能である。その中でも一番の利点は、締結部品一体型内装基材の解体作業がないことが利点である。従来の金属製締結物がないからであり、簡単に粉砕できる。
【0018】
本発明は、前記内装基材における熱可塑性樹脂の含有重量比率は40%〜60%の範囲であることが好ましい。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る締結部品一体型内装基材についての好適な実施形態について図面を参照して説明する。
図1に示す締結部品一体型内装基材1(以下、単に内装基材1という)は、金型2(図5、図6参照)内で熱可塑性樹脂3(図6参照)を射出することにより、複数の締結部4a〜4fを熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材5に対して溶着し取り付けてなるものである。成形基材5は、重量比率で熱可塑性樹脂50%及びケナフ繊維50%を含有するものである。成形基材5中のPP樹脂が溶融し、その熱で、成形基材5中のPP樹脂と、射出されてくるPP樹脂とが絡み合い、強固に溶着して結合されるのである。この成形基材5の製法の一例については前記従来技術の欄、特開2001−179716、特開2002−371455等を参照されたい。この締結部品一体型内装基材1は、フロントシートバックであり、フロントシートの背中の背もたれの後ろの部分である。その他の適用部位としては例えば内装トリム(ドアトリム、パケッジトレイ等)にもすべてに適用できる。
内装基材1は中央に凹面1aを部分的に有し全体として曲面を含む凸状である表面1bと、中央に凸面1cを部分的に有し全体として曲面を含む凹状である裏面1dとを備えている。締結部4a〜4fとしてはクリップ、ブラケット等である。クリップの場合、弾性係止部材となり、弾性変形することで対象物に係止できる。ブラケットの場合には、孔が設けられて、嵌め込みで固定できるようになっている。これらの締結部4a〜4fがシートのフロント部(図示略)に嵌合的又はねじで結合するようになっている。締結部4a〜4fと連結している樹脂通路跡部6a〜6eも形成されている。樹脂通路跡部6cは中央から分岐して夫々、締結部4c、4dと連結している。
【0020】
次に内装基材1を製造する内装基材製造装置10について説明する。
内装基材製造装置10は、成形基材5を成形する凹状の上型12と、凸状の下型14とからなる金型2と、溶融したPP樹脂が冷えないように加熱するヒータ16と、射出ユニット18と、から構成されている。この射出ユニット18は、下型14に予め組み込まれている凸状の本体部20と、下型14に形成された樹脂注入口21及び射出通路22と、射出通路22と連通し本体部20に形成される射出貯留スペース24と、射出貯留スペース24と連通する複数(ここでは5個)の射出ゲート26a〜26eと、複数の射出ゲート26a〜26eに各々に連通される凹溝形状の出口通路28a〜28eと、各出口通路28a〜28eに接続されて締結部4a〜4fに対応する締結部用凹部30a〜30fと、を備えている。それぞれの出口通路28a〜28eはゲート26a〜26eから分岐している。射出通路22、射出貯留スペース24、射出ゲート26a〜26e、出口通路28a〜28eを経て熱可塑性樹脂3(ここではPP)を締結部用凹部30a〜30fへ供給し、成形基材5に含有されている熱可塑性樹脂と、各出口通路28から締結部用凹部30a〜30fへ射出される熱可塑性樹脂3とを溶融接着させ、締結部4を型内で成形することを特徴とするものである。
上型12は、曲面を含む凹面12aを備えている。
【0021】
次に内装基材1の製造方法について説明する。
成形基材5の局面形状を予め熱成形しておく。成形基材5をその裏面が下になるように射出ユニット18の本体部20の上にセットし、上型12で型締めする。このときの上型12及び下型14の温度は30℃〜50℃であり、好ましくは40℃である。なお、この上型12及び下型14の温度は、使用する熱可塑性樹脂3の種類等によって適宜調整することができる。
【0022】
次いで、型締めしたそのままの状態で所定時間(例えば30〜40分)保持し、成形基材5を固化させ、形状を安定させる。ここでは、熱型の熱に反応した熱可塑性樹脂が固化して熱型の形状に成形される。この保持時間は、製品の大きさ、成形条件、加圧力等によって適宜選択される。この際、高周波加熱を併用すると保持時間を短縮することもできる。
【0023】
内装基材1の裏面側から熱可塑性樹脂3を射出して締結部4を多数箇所(ここでは5箇所)でもって同時に形状を造るわけである。即ち、樹脂注入口21、射出通路22から射出貯留スペース24に熱可塑性樹脂3を供給し、ここから熱可塑性樹脂3を各射出ゲート26へ供給し、各射出ゲート26から分岐して出口通路28を経て、締結部用凹部30へ供給し、そこに溜まった熱可塑性樹脂3が固まってクリップや取手の部分等となる締結部4が成形基材5の表面に部分的に溶着して結合する。通常の木質繊維ボードであれば、普通では溶着しないが、成形基材5は植物系繊維にPP樹脂を混ぜたものであるので(ここでは、植物系繊維が50%、PP樹脂が50%の配合割合である)、溶融した樹脂を成形基材5の表面部に射出すると、200℃程度の熱可塑性樹脂3により、成形基材5中のPP樹脂が自ずと溶融し、その熱で、成形基材5中のPP樹脂と、射出されてくるPP樹脂とが絡み合い、強固に結合されるわけである。これは普通の木質材では成し得ない事である。その結合力については、締結部品が別物で機械的に成型する方法である場合のものと何ら遜色ない。
予め成形された成形基材5に対し型内で熱可塑性樹脂を射出することによってコストの低減を図ることができるとともに、締結部4を成形基材5に対して一度で多数を同時に結合できるので、締結作業を簡絡的に行なうことができ、型費用、締結費用、工数等を大幅に低減できる。
基本的に既存設備を利用することで製造できる。設備は現有の一般的な設備を流用して射出ユニット18の本体部20を、新たに製品単位で製作し下型14へ固定すれば、型費用は大幅に低減できる。専用機化された金型よりも汎用性のある金型を利用することが好ましい。
【0024】
締結部4の原料となる、金型2へ射出される熱可塑性樹脂3は、植物系材料、例えばケナフ材料のリサイクルペレットの射出も可能であり、ケナフ材料のリサイクル部品として製品化を達成できる。
【0025】
アンダカット用インジェクション機構の図示は略してある。下型14からインジェクタピンを出し、ワークを持ち上げて取り出しやすくする入れ子機構であり、射出成形部がアンダカットのため、下型14に引っ掛かってしまい、ワークがインジェクトできないことを解消するための機構である。
【0026】
なお、成形基材5の曲面形状の成型と同時に締結部4を射出成形とすることもある。例えば、金型内に熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する加熱されたシート材を投入し、金型を型締めして前記成形基材を熱成形し、上型及び/又は下型に形成され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形することが好ましい。
更に、表皮材も同時に成形することも可能である。例えば、表皮材をキャビティ側(上型)に固定し、後は、前記した成形基材の同時熱成形と同一方法で固定できる。
熱型11が上下に移動可能な構成ではあるが、これに限らず、上熱型11と下熱型12のいずれか一方又は両方が開閉方向に移動可能であって開閉自在となっていればよい。熱可塑性樹脂3の熱や型締めによる圧力から保護するためなどの目的で、熱可塑性エラストマーシート又はフィルム等で成形基材5の表面を被う構成としてもよい。
【0027】
ところで、締結部4となる熱可塑性樹脂を内装基材1に射出して融着する際、熱可塑性樹脂が漏れて拡がるおそれがある。例えば、図7(a)〜(c)に示す通り、下型114の締結部凹部130aにより成形すると、成形基材104の上面に樹脂漏れ104bが拡がって固着される。これを防ぐ対応策としては次の構成がある。即ち、図7(d)〜(f)に示す通り、下型14の各締結部用凹部30、図では締結部用凹部30aの周囲に環状の溝50を形成し、これに対応して、突起51が形成され、下型14に上型12を型締めすると、環状の突起5よりも外側領域に熱可塑性樹脂3がはみ出さない。つまり、突起5は熱可塑性樹脂3を堰き止める作用をなし、締結部4aの周囲に盛り上がり部を形成するのである。
この溝50は、1mm〜2mmの幅で、1mm〜2mmの深さが好ましい。その範囲までは表面に対してなんら悪影響はない。溝は1mm程度が好ましいが、この内装基材5自体転写性が悪いこともあるので、2mmの深さまで設定する。
【0028】
上記に説明した内装基材1、内装基材製造装置10、内装基材製造方法は、次のような効果を有する。
(1)個々の締結部品の形状が異なっても、締結部4a〜4fを成形基材5に射出成形で溶着するだけであるので、型費用が安価になる。
(2)既存のプレス機、射出機に一般的な成形型として固定するだけでよいので、締結に必要な超音波、振動溶着機等の専用設備、治具が不要になり、成形費用が非常に安価である。
(3)成形基材5に締結部4a〜4fを締結するための部品費、工数、加工賃が低減できる。
(4)複数の締結部4a〜4fを一挙に成形基材5に結合するので、作業が簡単であり、原価削減に寄与できる。
【0029】
以上、本実施形態における内装基材1、内装基材製造装置10及び、内装基材1の製造方法について説明したが、本発明は上記に限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する限り種々の形態を採り得るものである。また、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲において、改変等を加えることができるものであり、それらの改変、均等物等も本発明の技術的範囲に含まれることとなる。例えば、本実施形態における内装基材1、内装基材1の製造装置及び製造方法を実施するに当たり、内装基材1の材質、金型に供給される熱可塑性樹脂の種類、金型の形状、型締め速度、型締め圧力、型温度等、各種の成形条件は、内装基材、締結部の種類等に応じて適宜選択され、特に限定されるものではない。
【0030】
【発明の効果】
請求項1〜の発明によれば、成形プレス、射出成形機などの汎用機の有効利用を図り、締結部品の射出型費の低減、締結部品の締結に必要な専用機、治具の費用低減を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は内装基材1の表面の斜視図、(b)は内装基材1の裏面の斜視図である。
【図2】下型の射出通路及び射出貯留スペースを示す平面図である。
【図3】下型のゲート、出口通路及び締結部凹部を示す平面図である。
【図4】上型の裏面図である。
【図5】金型の中央縦断面図である。
【図6】金型の中央縦断面図(図5と直交する面で切断したもの)である。
【図7】(a)は従来品の締結部周りの断面図、(b)は従来品の締結部周りの斜視図、(c)は従来品の下型の断面図であり、一方、(d)は本実施形態の締結部周りの断面図、(e)は本実施形態の締結部周りの斜視図、(f)は本実施形態の下型の断面図である。
【符号の説明】
1…締結部品一体型内装基材 2…金型 3…熱可塑性樹脂
4a〜4f…締結部 5…成形基材 10…内装基材製造装置
12…上型 14…下型 16…ヒータ 18…射出ユニット
20…本体部 22…射出通路 24…射出貯留スペース
26a〜26e…ゲート 28a〜28e…出口通路
30a〜30f…締結部用凹部

Claims (4)

  1. 金型内で熱可塑性樹脂を射出することにより、締結部を熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材に対して溶着してなり、前記締結部の周囲に環状の突起を形成することを特徴とする締結部品一体型内装基材。
  2. 成形基材の面を成形する上型と下型とからなる金型と、
    上型及び/又は下型に設置され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットと、を備え、
    前記射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、該締結部の周囲に環状の突起を形成することを特徴とする締結部品一体型内装基材製造装置。
  3. 金型内に熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材を置き、
    金型を型締めし、
    上型及び/又は下型に形成され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、
    前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成する、
    ことを特徴とする締結部品一体型内装基材製造方法。
  4. 金型内に熱可塑性樹脂及び植物系繊維を含有する成形基材を置き、
    金型を型締めして前記成形基材を熱成形し、
    上型及び/又は下型に形成され射出ゲートと射出ゲートに連絡する締結部用凹部とを有する射出ユニットに熱可塑性樹脂を供給し、
    前記成形基材の熱可塑性樹脂と、前記射出ユニットから射出される熱可塑性樹脂とを溶融接着させ、締結部を型内で成形し、前記締結部の周囲に環状の突起を形成する、
    ことを特徴とする締結部品一体型内装基材製造方法
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