JP4287026B2 - ブレーキ用液圧倍力装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車輪ブレーキを倍力作動させることを可能としたブレーキ用液圧倍力装置に関し、特に、ブレーキ操作入力に応じた液圧を出力する1次マスタシリンダと、液圧源と、1次マスタシリンダの出力液圧に応じた倍力液圧を液圧源から引き出して出力する比例増圧弁と、比例増圧弁が出力する倍力液圧に応じたブレーキ液圧で車輪ブレーキを作動せしめる2次マスタシリンダとを備えたものの改良に関する。
【0002】
【従来の技術】
本出願人は、かかる液圧倍力装置を既に提案(特願平10−363391号参照)しており、かかる装置は、1次マスタシリンダ、比例増圧弁および2次マスタシリンダを、互いに干渉させることなく個別にかつ自由にレイアウトすることができ、限られた狭隘なスペースでも容易に設置し得る利点を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記提案の液圧倍力装置では、1次マスタシリンダがタンデム型のものである場合に、1次マスタシリンダが備える一対の出力ポートにそれぞれ対応するようにして、比例増圧弁および2次マスタシリンダもそれぞれ一対ずつ配設されるので、部品点数が多くなり、コストの低減が困難である。また一対の比例増圧弁における各作動部材の摺動抵抗のばらつきにより、一対の2次マスタシリンダの作動開始時期にわずかながら差を生じる可能性もある。
【0004】
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、部品点数を低減可能とした上で、複数の2次マスタシリンダが常に同時にブレーキ液圧を出力することができるようにしたブレーキ用液圧倍力装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ブレーキ操作入力に応じて液圧を出力する一対の出力ポートを有するタンデム型の1次マスタシリンダと;1次マスタシリンダの出力液圧よりも高圧の液圧をブレーキ操作の有無にかかわらず出力可能な液圧源と;入力液圧室ならびに該入力液圧室の液圧に応じた液圧を出力可能として車輪ブレーキに接続される出力液圧室を有する複数の2次マスタシリンダと;前記両出力ポートの一方が接続される第1制御液圧室に一端を臨ませた制御ピストンと、前記両出力ポートの他方が接続される第2制御液圧室および前記第1制御液圧室に両端を臨ませるとともに第1制御液圧室の液圧が第2制御液圧室の液圧よりも低下するのに応じて前記制御ピストンの一端に押圧力を直接及ぼし得るフリーピストンと、複数の前記入力液圧室に共通に接続される倍力液圧室の液圧に応じた反力を前記制御ピストンの他端に及ぼす反力手段と、前記制御ピストンの軸方向移動に応じて作動して前記1次マスタシリンダの出力液圧に比例した液圧を前記液圧源から引き出して前記倍力液圧室に導入する弁手段とを有する比例増圧弁と;を備えることを特徴とする。
【0006】
このような構成によれば、ブレーキ操作入力により作動する1次マスタシリンダの両出力ポートから出力される液圧は、比例増圧弁においてフリーピストンの両端に作用し、制御ピストンおよびフリーピストン間の第1制御液圧室の液圧と、第1制御液圧室とは反対側でフリーピストンの端面を臨ませた第2制御液圧室の液圧とを均衡させるようにフリーピストンが作動し、比例増圧弁は均衡した前記第1および第2制御液圧室の液圧に比例した倍力液圧を出力し、この比例増圧弁の出力液圧で複数の2次マスタシリンダを作動せしめることにより、車輪ブレーキを強力にブレーキ作動させることができる。すなわち複数の2次マスタシリンダを共通1個の比例増圧弁が出力する倍力液圧により作動せしめるので、比例増圧弁内の作動部材の摺動抵抗に影響されることなく、各2次マスタシリンダを常に同時に倍力作動せしめ、全車輪ブレーキを同時に作動させることができる。これにより比例増圧弁を1個で足りるようにして部品点数を低減することができ、構成を簡素化してコストの低減に寄与することができる。しかも何らかの原因で第1制御液圧室に通じる液圧系統で液圧失陥が生じても第2制御液圧室の液圧に基づいてフリーピストンで制御ピストンを直接押圧することができ、また何らかの原因で第2制御液圧室に通じる液圧系統で液圧失陥が生じても第1制御液圧室の液圧が正常である限り制御ピストンを押圧することができ、比例増圧弁での液圧倍力機能を維持することができる。
【0007】
また請求項2記載の発明は、上記請求項1記載の発明の構成に加えて、前記1次マスタシリンダの両出力ポートのうち出力発生時期が早い方の出力ポートが第1制御液圧室に接続されることを特徴とし、かかる構成によれば、比例増圧弁の制御ピストンに1次マスタシリンダの出力液圧を速やかに作用せしめ、制動操作に対する比例増圧弁の応答性を高めることができる。
【0008】
請求項3記載の発明は、上記請求項1または2記載の発明の構成に加えて、前記制御ピストン側を開口した有底円筒状の前記フリーピストンに、前記制御ピストンの一端に一体に設けられる小径ピストン部が相対摺動可能に嵌合されることを特徴とし、かかる構成によれば、制御ピストンおよびフリーピストンを相互に摺動させることでそれらのピストンの軸方向長さを短く設定しつつ、それらのピストンの軸方向移動を保証するように各ピストンを支承することができ、比例増圧弁のコンパクト化に寄与することができる。
【0009】
さらに請求項4記載の発明は、上記請求項1〜3のいずれかに記載の発明の構成に加えて、前記フリーピストンの外周に、該フリーピストンを摺動自在に嵌合せしめるハウジングに摺接する一対の環状シール部材が装着され、それらのシール部材間を大気に開放するドレン通路が前記ハウジングに設けられることを特徴とし、かかる構成によれば、フリーピストンの外周でシール異常が生じたことを車両運転者に認識させるようにするとともに前記異常に起因して全体ブレーキ液圧回路が1系統になってしまうのを回避することができる。すなわち何らかの原因で両環状シール部材の一方が破損したときには、破損した環状シール部材側の制御液圧室に連なる液圧系統では液圧が大気に解放され、それにより1次マスタシリンダでは操作ストロークが大となるので故障が生じていることを車両運転者に認識させることができる。また両制御液圧室の一方での液圧低下にもかかわらず制御ピストンを押すことは可能であるので倍力機能を確実に発揮させることができる。これに対し、フリーピストンの外周に単一の環状シール部材が装着されている場合には、環状シール部材の異常によって全体ブレーキ液圧回路が1系統になり、全体ブレーキ液圧回路のいずれかで液圧失陥が生じた場合に対処できない。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付の図面に示した本発明の一実施例に基づいて説明する。
【0011】
図1〜図4は本発明の一実施例を示すものであり、図1はブレーキ用液圧倍力装置の液圧回路図、図2は比例増圧弁および前部2次マスタシリンダの構成を示す縦断面図、図3は後部2次マスタシリンダの縦断面図、図4はブレーキ液圧特性図である。
【0012】
先ず図1において、1次マスタシリンダM1は、シリンダボディ1と、そのシリンダボディ1内に摺動可能に嵌装される前部ピストン2および後部ピストン3とを備えるタンデム型のものであり、後部ピストン3にブレーキペダルPが入力杆4を介して連接される。
【0013】
シリンダボディ1内には、前部ピストン2の前端を臨ませる前部液圧室5Fと、前部および後部ピストン2,3間の後部液圧室5Rとが形成され、前部および後部液圧室5F,5Rには、各ピストン2,3を後退方向にそれぞれ付勢する戻しばね6F,6Rがそれぞれ収納され、前部戻しばね6Fのセット荷重は後部戻しばね6Rのセット荷重よりも弱く設定される。またシリンダボディ1には、前部液圧室5Fに通じる前部出力ポート7Fと、後部液圧室5Rに通じる後部出力ポート7Rとが設けられる。
【0014】
このような1次マスタシリンダM1では、ブレーキペダルPに踏力を加えて後部ピストン3を前方に押動せしめたとき、最初に前部戻しばね6Fが圧縮されて前部液圧室5Fに液圧が発生し、その液圧が所定値に達してからは後部戻しばね6Rが圧縮されて後部液圧室5Rに液圧が発生する。すなわち1次マスタシリンダM1では、前部出力ポート7Fから液圧が出力された後、後部出力ポート7Rから遅れて液圧が出力される。
【0015】
前部出力ポート7Fは前部液圧路8Fを介して比例増圧弁Vに接続され、該比例増圧弁Vの出力液圧を受けて作動する前部2次マスタシリンダM2Fが比例増圧弁Vに並設される。また後部出力ポート7Rも後部液圧路8Rを介して比例増圧弁Vに接続され、比例増圧弁Vの出力液圧を受けて作動する後部2次マスタシリンダM2Rが、比例増圧弁Vとは離隔して配設される。
【0016】
前部2次マスタシリンダM2Fから延出される前部出力路9Fに、左右の前輪を制動する一対の前輪用車輪ブレーキBFL,BFRが接続され、後部2次マスタシリンダM2Rから延出される後部出力路9Rに、左右の後輪を制動する一対の後輪用車輪ブレーキBRL,BRRが接続される。
【0017】
比例増圧弁Vには、図示しない電動モータにより駆動される液圧ポンプ10と、その吐出液圧を蓄圧するアキュムレータ11とから成る液圧源12が接続される。アキュムレータ11の液圧は液圧センサ13により検知されており、その検知液圧が下限値以下になると液圧ポンプ10が作動を開始し、上限値以上になると液圧ポンプ10が作動を停止する。
【0018】
液圧ポンプ10の吸入側は、吸入路14を介して1次マスタシリンダM1のリザーバ15に接続される。すなわち液圧源12は、リザーバ15からブレーキ液をくみ上げるものであり、1次マスタシリンダM1の出力液圧よりも高圧の液圧をブレーキ操作の有無にかかわらず出力可能として比例増圧弁Vに接続される。
【0019】
図2において、比例増圧弁Vのハウジング17は、ハウジング主部18と、該ハウジング主部18の一端に隔壁板19を挟んで接合される有底円筒状のキャップ20と、ハウジング主部18の他端に接合される蓋板21とを備える。
【0020】
キャップ20には、隔壁板19で開口端が閉鎖される有底のシリンダ孔22が設けられ、制御ピストン23と、該制御ピストン23との軸方向相対摺動可能なフリーピストン24とが、前記シリンダ孔22に摺動自在に嵌装される。
【0021】
制御ピストン23は、該制御ピストン23およびフリーピストン24間でシリンダ孔22内に形成される第1制御液圧室25に一端を臨ませるとともに、隔壁板19側の大気圧室26に他端を臨ませてシリンダ孔22に摺動自在に嵌装されており、フリーピストン24は、キャップ20の閉塞端との間に第2制御液圧室27を形成してシリンダ孔22に摺動自在に嵌装され、フリーピストン24の両端は第2制御液圧室27および第1制御液圧室25に臨むことになる。
【0022】
フリーピストン24は、制御ピストン23側を開口した有底円筒状に形成されており、制御ピストン23の一端には、フリーピストン24に相対摺動可能に嵌合される小径ピストン部23aが一体に設けられる。しかも小径ピストン部23aの外周には、フリーピストン24および小径ピストン部23a間にブレーキ液を円滑に導くための複数条の溝28…が設けられる。
【0023】
而してフリーピストン24は、第1および第2制御液圧室25,27の液圧が均衡するように作動し、第1制御液圧室25の液圧が第2制御液圧室27の液圧よりも低下するのに応じて、フリーピストン24から制御ピストン23の一端に押圧力が直接作用することになる。
【0024】
ところで第1制御液圧室25には、1次マスタシリンダM1が備える一対の出力ポート7F,7Rのうち、出力発生時期が早いほうの出力ポートすなわち前部出力ポート7Fが前部液圧路8Fを介して接続され、第2制御液圧室27には、1次マスタシリンダM1が備える一対の出力ポート7F,7Rのうち残余の出力ポートすなわち後部出力ポート7Rが後部液圧路8Rを介して接続される。
【0025】
フリーピストン24の外周には、ハウジング17の一部を構成するキャップ20に摺接する一対の環状シール部材としてのリップシール30,31が装着されており、両リップシール30,31間に常時通じるようにしてシリンダ孔22の内面に一端を開口したドレン通路32が、その他端を大気圧室26に連通するようにしてキャップ20に設けられる。すなわち両リップシール30,31間は大気に開放されている。
【0026】
ハウジング主部18には、隔壁板19で一端を閉じられる収納孔33と、該収納孔33とは偏心した装着孔35とが相互間に隔壁36を介在させて設けられ、装着孔35の前記隔壁36と反対側の開口端は蓋板21で閉じられる。しかも装着孔35は、収納孔33とは偏心した位置で隔壁36から離隔するにつれて段階的に大径となるようにして段付きに形成される。また隔壁36には、収納孔33および装着孔35間を結ぶ摺動孔34が、収納孔33と同軸に設けられる。
【0027】
収納孔33には、軸方向移動を可能として第1反力ピストン37が収納されるとともに、第1反力ピストン37と共同して反力手段40を構成する第2反力ピストン38が、第1反力ピストン37との相対摺動を可能として摺動可能に嵌合され、隔壁板19および第2反力ピストン38間には、第2反力ピストン38を隔壁36側に付勢するばね力を発揮する反力ばね39が設けられる。
【0028】
第2反力ピストン38には摺動孔34に摺動可能に嵌合するようにして円筒状に形成される小径部38aの基端が同軸にかつ一体に連設され、また第1反力ピストン37には、第2反力ピストン38の小径部38a内に相対摺動可能に嵌合される円筒状の小径部37aの基端が同軸にかつ一体に連設される。しかも第2反力ピストン38には、第1反力ピストン37に当接し得る当接面38bが一端側に臨んで形成されており、第1反力ピストン37は液密にかつ相対摺動を可能として第2反力ピストン38に嵌合される。
【0029】
一方、制御ピストン23には、隔壁板19の中心部に穿設された透孔41を貫通して第1反力ピストン37の前記小径部37aとは反対側の端面に当接する小軸23bが一体に突設され、この小軸23bを介して制御ピストン23は第1反力ピストン37を押動することができる。
【0030】
また装着孔35内には弁ハウジング42が固定的に装着される。これにより、隔壁36および弁ハウジング42間で装着孔33内に倍力液圧室44が画成される。而して前記第1反力ピストン37における小径部37aの先端ならびに第2反力ピストン38における小径部38aの先端は倍力液圧室44に臨んでおり、第1反力ピストン37は倍力液圧室44の液圧に応じた反力を制御ピストン23に常時伝達し、第2反力ピストン38は、倍力液圧室44の液圧が反力ばね39で定まる設定液圧を超えるのに応じて該倍力液圧室44の液圧に応じた反力を制御ピストン23に伝達することになる。
【0031】
シリンダ主部18には、シリンダ孔33の内面に開口する開放ポート45が設けられ、この開放ポート45に通じる戻し路46が前記吸入路14に接続される。これにより大気圧室26に透孔41を介して連通するシリンダ孔33内各部が、リザーバ15に接続されることになる。
【0032】
弁ハウジング42には、液圧源12のアキュムレータ11から延出された液圧路47および倍力液圧室44間を開閉する入口弁48が設けられる。この入口弁48は、第1反力ピストン37が備える小径部37aの先端で押動される開弁棒49を有するものであり、第1反力ピストン37が制御ピストン23とともに作動するので、制御ピストン23の作動に応じて開閉する。すなわち制御ピストン23が倍力液圧室44の容積を縮少する側に作動するのに応じて開弁棒49が第1反力ピストン37で押されることにより入口弁48が開弁し、前記液圧路47すなわち液圧源12が倍力液圧室44に連通され、制御ピストン23が倍力液圧室44の容積を増大する側に作動するのに応じて入口弁48が閉弁する。
【0033】
第1反力ピストン37には、前記入口弁48と共同して弁手段50を構成する出口弁51が、リザーバ15に通じているシリンダ孔33内と、倍力液圧室44との間を開閉するようにして設けられる。この出口弁51は、隔壁板19に当接可能な開弁棒52を有するものであり、制御ピストン23の作動に応じて開閉する。すなわち倍力液圧室44の容積を縮少する側への制御ピストン23の作動に伴って第1反力ピストン37が隔壁板19から離反するのに応じて出口弁51は閉弁し、倍力液圧室44の容積を増大する側への制御ピストン23の作動に応じて第1反力ピストン37が隔壁板19に近接するように後退したときに、前記隔壁板19により開弁棒52が押動されることにより出口弁51は開弁し、前記倍力液圧室44がリザーバ15に連通される。
【0034】
前部2次マスタシリンダM2Fは、比例増圧弁Vのハウジング主部18と一体に形成されたシリンダボディ55と、このシリンダボディ55に設けられる有底のシリンダ孔56の開口端を閉鎖するようにしてシリンダボディ55に締結される端板57とを備える。
【0035】
シリンダ孔56は、一端を端板57で閉じた大径孔部56aと、該大径孔部56aの他端に一端を同軸に連ならせるとともに他端をシリンダ孔56の端壁で閉じた小径孔部56bとを有して段付きに形成される。このシリンダ孔56には作動ピストン58が摺動可能に嵌合されるものであり、該作動ピストン58は、大径孔部56aの一端閉塞部との間に出力液圧室59を形成して大径孔部56aに摺動自在に嵌合される大径ピストン部58aと、小径孔部56bの他端閉塞部との間に第1入力液圧室60を形成して小径孔部56bに摺動自在に嵌合される小径ピストン部58bと、シリンダ孔56の内面との間に環状の第2入力液圧室61を形成して前記大径ピストン部58aおよび小径ピストン部58b間を連結する連結軸部58cとを一体に備える。
【0036】
出力液圧室59には、前輪用車輪ブレーキBFL,BFRに連なる前部出力路9Fが接続される。また出力液圧室59には、出力液圧室59の容積を増大する側すなわち第1入力液圧室60の容積を縮小する側に作動ピストン58を付勢する戻しばね62が収納される。
【0037】
比例増圧弁Vのハウジング主部18ならびに前部2次マスタシリンダM2Fのシリンダボディ55には、比例増圧弁Vの倍力液圧室44を前部2次マスタシリンダM2Fの第1入力液圧室60に連通させる連通路63が設けられ、比例増圧弁Vから出力される倍力液圧は前部2次マスタシリンダM2Fの第1入力液圧室60に作用する。
【0038】
また第2入力液圧室61には、比例増圧弁Vの第1制御液圧室25が連通管64を介して接続される。これにより1次マスタシリンダM1における前部出力ポート7Fの出力液圧が、第1制御液圧室25および連通管64を介して第2入力液圧室61に作用することになる。
【0039】
作動ピストン58内には、比例増圧弁Vの出力液圧すなわち第1入力液圧室60の液圧が増大するのに応じて1次マスタシリンダM1および前輪用車輪ブレーキBFL,BFR間を遮断するカット弁65が設けられる。
【0040】
カット弁65は、出力液圧室59に通じて作動ピストン58の中心部に設けられた弁孔66と、該弁孔66を中央部に開口させた弁座67を内端に形成するとともに外端を第1入力液圧室60に開口するようにして作動ピストン58に同軸に設けられる摺動孔68と、前記弁座67との間に弁室70を形成するとともに外端を第1入力液圧室60に臨ませて摺動孔68に摺動可能に嵌合される弁ピストン69と、前記弁座67への着座を可能として弁ピストン69の内端に固着される球状の弁体71と、弁体71が弁座67から離反する方向に弁ピストン69を付勢するばね力を発揮して弁室70に収納される弁ばね72とを備える。
【0041】
しかもブレーキ液の流通を絞るオリフィス73が、1次マスタシリンダM1およびカット弁65の弁室70間、この実施例では第2入力液圧室61および前記弁室70間に介在するようにして作動ピストン58に設けられ、弁室70はオリフィス73を介して第2入力液圧室61に連通する。
【0042】
このようなカット弁65によれば、1次マスタシリンダM1の作動に応じて比例増圧弁Vから出力される液圧が、第1入力液圧室60に作用するのに応じてカット弁65が閉弁し、第2入力液圧室61および出力液圧室59間が遮断される。しかも作動ピストン58を付勢する戻しばね62および前記弁ばね72のセット荷重は、出力液圧室59の容積を縮小する側への第1入力液圧室60の液圧による前記作動ピストン58の移動に先立って前記カット弁65が閉弁するように設定される。
【0043】
前記カット弁65の開弁時に、前輪用車輪ブレーキBFL,BFRは、出力路9F、前部2次マスタシリンダM2Fの出力液圧室59、カット弁65の弁室70、オリフィス73、第2入力液圧室61、連通管64、比例増圧弁Vの第1制御液圧室25および前部液圧路8Fを介して1次マスタシリンダM1に連通しており、また後輪用車輪ブレーキBRL,BRRは、出力路9R、後部2次マスタシリンダM2Rの出力液圧室59、カット弁65の弁室70、オリフィス73、第2入力液圧室61および後部液圧路8Rを介して1次マスタシリンダM1に連通している。このためブレーキ液の温度変化よる各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRでの体積変化を1次マスタシリンダM1に吸収させることができる。
【0044】
ところで、作動ピストン58の大径ピストン部58aには、第2入力液圧室61に通じる複数の連通孔75…が設けられており、それらの連通孔75…を背面に臨ませるリップシール76が、出力液圧室59の液圧が第2入力液圧室61の液圧よりも低下するのに応じて第2入力液圧室61から出力液圧室59へのブレーキ液の流通を許容するようにして大径ピストン部58aに装着される。
【0045】
図3において、後部2次マスタシリンダM2Rは、そのシリンダボディ55′が比例増圧弁Vのハウジング主部18とは独立して配置されること、第1入力液圧室60が連絡管路74を介して前部2次マスタシリンダM2Fの第1入力液圧室60に連通されること、後輪用車輪ブレーキBRL,BRRに連なる後部出力路9Rが出力液圧室59に接続されることを除けば、前部2次マスタシリンダM2Fと基本的に同一の構成を有するものであり、前部2次マスタシリンダM2Fに対応する部分に同一の参照符号を付して図3に示すだけで、後部2次マスタシリンダM2Rの構成についての詳細な説明を省略する。
【0046】
次にこの実施例の作用について説明すると、ブレーキ操作入力により作動する1次マスタシリンダM1の両出力ポート7F,7Rから出力される液圧は、比例増圧弁Vにおいてフリーピストン24の両端に作用する。これにより制御ピストン23およびフリーピストン24間の第1制御液圧室25の液圧と、第1制御液圧室25とは反対側でフリーピストン24の端面を臨ませた第2制御液圧室27の液圧とを均衡させるようにフリーピストン24が作動し、制御ピストン23には、相互に均衡した第1および第2制御液圧室25,27の液圧に応じた押圧力が作用することになる。
【0047】
一方、倍力液圧室44の液圧は反力手段40により制御ピストン23に伝達され、倍力液圧室44には、前記第1制御液圧室25の液圧に応じた制御ピストン23の軸方向移動に応じて弁手段50により液圧源12の液圧が引き出され、倍力液圧室44からは制御ピストン23に作用している押圧力すなわち上述の均衡した液圧に比例した倍力液圧が出力される。
【0048】
この比例増圧弁Vの出力液圧で前部および後部2次マスタシリンダM2F,M2Rを作動せしめることにより、各車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを強力にブレーキ作動させることができる。しかも一対の2次マスタシリンダM2F,M2Rを共通1個の比例増圧弁Vが出力する倍力液圧により作動せしめるので、比例増圧弁V内の作動部材の摺動抵抗に影響されることなく、各2次マスタシリンダM2F,M2Rを常に同時に倍力作動せしめ、全車輪ブレーキBFL,BFR,BRL,BRRを同時に作動させることができる。これにより比例増圧弁Vを1個で足りるようにして部品点数を低減することができ、構成を簡素化してコストの低減に寄与することができる。
【0049】
また第1制御液圧室25および第2制御液圧室27に両端を臨ませたフリーピストン24は、第1制御液圧室25の液圧が第2制御液圧室27の液圧よりも低下するのに応じて制御ピストン23の一端に押圧力を直接及ぼし得るので、何らかの原因で第1制御液圧室25に通じる液圧系統で液圧失陥が生じても第2制御液圧室27の液圧に基づいてフリーピストン24で制御ピストン23を押圧することができ、また何らかの原因で第2制御液圧室27に通じる液圧系統で液圧失陥が生じても第1制御液圧室25の液圧が正常である限り制御ピストン23を押圧することができ、比例増圧弁Vでの液圧倍力機能を維持することができる。
【0050】
また1次マスタシリンダM1の両出力ポート7F,7Rのうち出力発生時期が早い方の出力ポート7Fが第1制御液圧室25に接続されるので、比例増圧弁Vの制御ピストン23に、1次マスタシリンダM1の出力液圧を速やかに作用せしめ、制動操作に対する比例増圧弁Vの応答性を高めることができる。
【0051】
前記フリーピストン24は、制御ピストン23側を開口した有底円筒状に形成されており、制御ピストン23の一端に一体に設けられた小径ピストン部23aがフリーピストン24に相対摺動可能に嵌合されるので、それらのピストン23,24の軸方向長さを短く設定しつつ、それらのピストン23,24の軸方向移動を保証するように各ピストン23,24を支承することができ、比例増圧弁Vのコンパクト化に寄与することができる。
【0052】
さらにフリーピストン24の外周に、比例増圧弁Vが備えるハウジング17の一部を構成するキャップ20に摺接する一対のリップシール30,31が装着され、それらのリップシール30,31間を大気に開放するドレン通路32が前記キャップ20に設けられるので、フリーピストン24の外周でシール異常が生じたことを車両運転者に認識させるようにするとともに前記異常に起因して全体ブレーキ液圧回路が1系統になってしまうのを回避することができる。
【0053】
すなわち何らかの原因で両リップシール30,31の一方たとえば31が破損したときには、破損したリップシール31側の制御液圧室27に連なる液圧系統では液圧が大気に解放され、それにより1次マスタシリンダM1では操作ストロークが大となるので故障が生じていることを車両運転者に認識させることができる。また両制御液圧室25,27の一方での液圧低下にもかかわらず制御ピストン23を押すことは可能であるので倍力機能を確実に発揮させることができる。これに対し、フリーピストン24の外周に単一の環状シール部材が装着されている場合には、その環状シール部材の異常によって全体ブレーキ液圧回路が1系統になり、全体ブレーキ液圧回路のいずれかで液圧失陥が生じた場合に対処できない。
【0054】
ところで比例増圧弁Vの反力手段40は、倍力液圧室44の液圧を制御ピストン23に反力として常時伝達する第1反力ピストン37と、倍力液圧室44の液圧が設定液圧を超えてから該倍力液圧室44の液圧を制御ピストン23に反力として常時伝達する第2反力ピストン38とで構成されるものであり、1次マスタシリンダM1の作動初期には第1反力ピストン37だけで倍力液圧室44の液圧が制御ピストン23に反力として作用し、倍力液圧室44の液圧が設定液圧を超えてからは第1および第2反力ピストン37,38によって倍力液圧室44の液圧が反力として制御ピストン23に作用する。したがって1次マスタシリンダM1の作動初期には、図4で示すように、比例増圧弁Vからの出力すなわち2次マスタシリンダM2F,M2Rの出力をジャンピングさせることができ、しかもゴム等の弾性材を用いるのではないので、温度変化によって液圧特性が変化することを回避して常に安定した液圧特性を得ることができる。
【0055】
また制御ピストン23に一端側が連接されるとともに倍力液圧室44に他端を臨ませた第1反力ピストン37が、第1反力ピストン37に当接し得る当接面38bが一端側に臨んで形成されるとともに倍力液圧室44に他端を臨ませた第2反力ピストン38に、液密かつ相対摺動を可能として嵌合されているので、第1および第2反力ピストン37,38を配設するにもかかわらず、それらの反力ピストン37,38の軸方向に沿う比例増圧弁Vの長さが大となることを抑えることができる。
【0056】
一方、2次マスタシリンダM2F,M2Rは、両端を閉じたシリンダ孔56を有するシリンダボディ55,55′と、対応の車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRRに接続される出力液圧室59ならびに比例増圧弁Vに接続される第1入力液圧室60に両端を臨ませるとともに1次マスタシリンダM1に接続される環状の第2入力液圧室61をシリンダ孔56の内周との間に形成して該シリンダ孔56に摺動自在に嵌合される作動ピストン58と、第1入力液圧室60の容積を縮小する側に作動ピストン58をばね付勢する戻しばね62とで構成されており、比例増圧弁Vの出力液圧が増大するのに応じて1次マスタシリンダM1および車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRR間がカット弁65で遮断される。
【0057】
したがってブレーキ操作入力に伴なう1次マスタシリンダM1の作動に応じて比例増圧弁Vから出力される液圧が、第1入力液圧室60に作用するのに応じてカット弁65が閉弁し、第1入力液圧室60の液圧によって前進する作動ピストン58により出力液圧室59から車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRRに倍力液圧が作用するようになる。
【0058】
また液圧源12の不調等により比例増圧弁Vで倍力液圧を得ることができない場合には、カット弁65が開弁したままであるので1次マスタシリンダM1の出力液圧を2次マスタシリンダM2F,M2Rの第2入力液圧室61からオリフィス73、弁室70および弁孔66を経て出力液圧室59に導くとともに、第2入力液圧室61から連通孔75…およびカップシール76を経て出力液圧室59に導くことができ、出力液圧室59から車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRRに作用させることができる。
【0059】
しかもカット弁65は、第1入力液圧室60の液圧増大に応じて第2入力液圧室61および出力液圧室59間を遮断するようにして作動ピストン58内に設けられている。これによりシリンダボディ55,55′すなわち2次マスタシリンダM2F,M2Rの長さを短縮することができる。
【0060】
さらに2次マスタシリンダM2F,M2Rのシリンダ孔56は、一端を閉じた大径孔部56aと、該大径孔部56aの他端に一端を同軸に連ならせるとともに他端を閉じた小径孔部56bとを有して段付きに形成されており、シリンダ孔56に摺動可能に嵌装される作動ピストン58は、大径孔部56aの一端閉塞部との間に出力液圧室59を形成して該大径孔部56aに摺動自在に嵌合される大径ピストン部58aと、小径孔部56bの他端閉塞部との間に第1入力液圧室60を形成して小径孔部56bに摺動自在に嵌合される小径ピストン部58bとの間が、シリンダ孔56の内面との間に環状の第2入力液圧室61を形成する連結軸部58cで一体に連結されて成るものである。
【0061】
したがって比例増圧弁Vから出力される液圧が第1入力液圧室60に作用するのに応じた作動ピストン58の前進時には第2入力液圧室61の容積が大きくなり、1次マスタシリンダM1を操作するブレーキペダルPの操作ストロークを確保することができる。
【0062】
さらに開弁方向のばね力を発揮するようにしてカット弁65が備える弁ばね72、ならびに出力液圧室59の容積を増大する側に作動ピストン58を付勢する戻しばね62のセット荷重が、出力液圧室59の容積を縮小する側への第1入力液圧室60の液圧による作動ピストン58の移動に先立ってカット弁65が閉弁するように設定されるので、ブレーキ操作入力に伴なう1次マスタシリンダM1の作動に応じて比例増圧弁Vから液圧が出力されるときにはカット弁65が先ず閉弁することにより、比例増圧弁Vからの倍力液圧を車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRRに効率よく伝達することができる。
【0063】
しかも1次マスタシリンダM1およびカット弁65間にはブレーキ液の流通を絞るオリフィス73が介設されており、ブレーキ操作入力に伴なう1次マスタシリンダM1の作動初期には、カット弁65を経由して1次マスタシリンダM1から車輪ブレーキBFL,BFR;BRL,BRRに流れるブレーキ液をオリフィス73で抑えることができ、1次マスタシリンダM1から比例増圧弁Vにブレーキ液を優先的に流すようにして比例増圧弁Vの応答性を高めることができる。
【0064】
特にオリフィス73が作動ピストン58に設けられていることにより、オリフィス73を配置するための余分なスペースを不要として液圧倍力装置全体のコンパクト化に寄与することができる。
【0065】
以上、本発明の実施例を説明したが、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明を逸脱することなく種々の設計変更を行うことが可能である。
【0066】
【発明の効果】
以上のように請求項1記載の発明によれば、複数の2次マスタシリンダを共通1個の比例増圧弁が出力する倍力液圧により作動せしめるので、各2次マスタシリンダを常に同時に倍力作動せしめ、全車輪ブレーキを同時に作動させることができる。これにより比例増圧弁を1個で足りるようにして部品点数を低減することができ、構成を簡素化してコストの低減に寄与することができる。しかも何らかの原因で第1および第2制御液圧室の一方に通じる液圧系統で液圧失陥が生じても制御ピストンを押圧することができ、比例増圧弁での液圧倍力機能を維持することができる。
【0067】
また請求項2記載の発明によれば、比例増圧弁の制御ピストンに1次マスタシリンダの出力液圧を速やかに作用せしめ、制動操作に対する比例増圧弁の応答性を高めることができる。
【0068】
請求項3記載の発明によれば、制御ピストンおよびフリーピストンの軸方向長さを短く設定しつつ、それらのピストンの軸方向移動を保証するように各ピストンを支承することができ、比例増圧弁のコンパクト化に寄与することができる。
【0069】
さらに請求項4記載の発明によれば、フリーピストンの外周でシール異常が生じたことを車両運転者に認識させるようにするとともに前記異常に起因して全体ブレーキ液圧回路が1系統になってしまうのを回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ブレーキ用液圧倍力装置の液圧回路図である。
【図2】比例増圧弁および前部2次マスタシリンダの構成を示す縦断面図である。
【図3】後部2次マスタシリンダの縦断面図である。
【図4】ブレーキ液圧特性図である。
【符号の説明】
7F,7R・・・出力ポート
12・・・液圧源
17・・・ハウジング
23・・・制御ピストン
23a・・・小径ピストン部
24・・・フリーピストン
25・・・第1制御液圧室
27・・・第2制御液圧室
30,31・・・環状シール部材としてのリップシール
32・・・ドレン通路
40・・・反力手段
44・・・倍力液圧室
50・・・弁手段
59・・・出力液圧室
60・・・入力液圧室
BFL,BFR,BRL,BRR・・・車輪ブレーキ
M1・・・1次マスタシリンダ
M2F,M2R・・・2次マスタシリンダ
V・・・比例増圧弁
Claims (4)
- ブレーキ操作入力に応じて液圧を出力する一対の出力ポート(7F,7R)を有するタンデム型の1次マスタシリンダ(M1)と;
1次マスタシリンダ(M1)の出力液圧よりも高圧の液圧をブレーキ操作の有無にかかわらず出力可能な液圧源(12)と;
入力液圧室(60)ならびに該入力液圧室(60)の液圧に応じた液圧を出力可能として車輪ブレーキ(BFL,BFR,BRL,BRR)に接続される出力液圧室(59)を有する複数の2次マスタシリンダ(M2F,M2R)と;
前記両出力ポート(7F,7R)の一方が接続される第1制御液圧室(25)に一端を臨ませた制御ピストン(23)と、前記両出力ポート(7F,7R)の他方が接続される第2制御液圧室(27)および前記第1制御液圧室(25)に両端を臨ませるとともに第1制御液圧室(25)の液圧が第2制御液圧室(27)の液圧よりも低下するのに応じて前記制御ピストン(23)の一端に押圧力を直接及ぼし得るフリーピストン(24)と、複数の前記入力液圧室(60)に共通に接続される倍力液圧室(44)の液圧に応じた反力を前記制御ピストン(23)の他端に及ぼす反力手段(40)と、前記制御ピストン(23)の軸方向移動に応じて作動して前記1次マスタシリンダ(M1)の出力液圧に比例した液圧を前記液圧源(12)から引き出して前記倍力液圧室(44)に導入する弁手段(50)とを有する比例増圧弁(V)と;を備えることを特徴とするブレーキ用液圧倍力装置。 - 前記1次マスタシリンダ(M1)の両出力ポート(7F,7R)のうち出力発生時期が早い方の出力ポート(7F)が第1制御液圧室(25)に接続されることを特徴とする請求項1記載のブレーキ用液圧倍力装置。
- 前記制御ピストン(23)側を開口した有底円筒状の前記フリーピストン(24)に、前記制御ピストン(23)の一端に一体に設けられる小径ピストン部(23a)が相対摺動可能に嵌合されることを特徴とする請求項1または2記載のブレーキ用液圧倍力装置。
- 前記フリーピストン(24)の外周に、該フリーピストン(24)を摺動自在に嵌合せしめるハウジング(17)に摺接する一対の環状シール部材(30,31)が装着され、それらのシール部材(30,31)間を大気に開放するドレン通路(32)が前記ハウジング(17)に設けられることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のブレーキ用液圧倍力装置。
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