JP4287008B2 - Heat seal tape and flat cable using the tape - Google Patents
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Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルに関し、更に詳しくは、導体との密着性、特に、その低温密着性に優れ、更に、導体を埋める埋まり込み性に優れ、かつ、難燃性、耐熱性、耐久性、加工適性等に優れたヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、コンピュ−タ、液晶表示装置、携帯電話、プリンタ−、自動車、家電製品、複写機、その他等の各種の製品においては、フラットケ−ブルが、多く使用されている。
而して、これらのフラットケ−ブルは、一般に、フィルム状基材、アンカ−コ−ト層、および、ヒ−トシ−ル層を順次に積層してヒ−トシ−ル性テ−プを構成し、更に、そのヒ−トシ−ル層の面を対向させて重ね合わせ、かつ、その層間に多数本の導体を挟持させて構成されている。
具体的には、上記のフラットケ−ブルとしては、例えば、二軸延伸ポリエステルフィルム等のフィルム状基材の片面に、ヒ−トシ−ル層としてのポリ塩化ビニル系樹脂フィルムをドライラミネ−ション法等を用いて積層してフラットケ−ブル用ヒ−トシ−ル性テ−プを製造し、次いで、そのヒ−トシ−ル性テ−プを、ヒ−トシ−ル層としてのポリ塩化ビニル系樹脂フィルムの面を対向させて重ね合わせ、更に、その層間に多数本の導体を挟み込んだ後、加熱ロ−ル等により加熱加圧して、ポリ塩化ビニル系樹脂フィルムを溶融して多数本の導体をそのポリ塩化ビニル系樹脂フィルム中に埋め込むと共にポリ塩化ビニル系樹脂フィルムどうしを熱溶着させて製造するポリ塩化ビニル製フラットケ−ブルが知られている。
あるいは、二軸延伸ポリエステルフィルム等のフィルム状基材の表面に、熱硬化型接着促進剤層を介して、飽和ポリエステル系樹脂と難燃化剤とを含む樹脂組成物によるヒ−トシ−ル層を形成してヒ−トシ−ル性テ−プを製造し、次いで、該ヒ−トシ−ル性テ−プを使用し、そのヒ−トシ−ル層の面を対向させて重ね合わせ、更に、その層間に、多数本の導体を挟み込んだ後、加熱ロ−ル等により加熱加圧して、ヒ−トシ−ル層を溶融して多数本の導体をヒ−トシ−ル層中に埋め込むと共にヒ−トシ−ル層どうしを熱接着して製造するポリエステル樹脂製フラットケ−ブルが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記のポリ塩化ビニル製フラットケ−ブルにおいては、難燃性等に優れていることから多く用いられているが、ヒ−トシ−ル層としてのポリ塩化ビニル系樹脂のフィルムは、導体との密接着性に乏しく、特に、高温の環境下では、ポリ塩化ビニル系樹脂のフィルムと導体との間に空隙が発生したり、あるいは空隙の圧力により層間剥離等を起こすという問題点がある。
更に、上記のポリ塩化ビニル製フラットケ−ブルにおいては、屈曲性に乏しく、例えば、折り曲げテストや慴動テスト等において導体が短時間に切断するという問題点もあり、また、ポリ塩化ビニル系樹脂のフィルムを使用していることから、使用後の廃棄処理において環境破壊の元凶にもなり兼ねないものである。
また、上記のポリエステル樹脂製フラットケ−ブルにおいては、フィルム状基材を二軸延伸ポリエステルフィルム等で、また、ヒ−トシ−ル層をポリエステル系樹脂成分等で構成していることから、難燃性に欠け、そのためにヒ−トシ−ル層を構成する樹脂組成物中に大量の難燃化剤を添加して、その難燃性を期待しなければならないものである。
而して、上記のように大量の難燃化剤を添加して調製した樹脂組成物によるヒ−トシ−ル層は、導体との密接着性が著しく低下し、更には、熱時にフラットケ−ブルの末端から導体が突出するという問題点がある。
更に、上記のポリエステル樹脂製フラットケ−ブルにおいては、耐ブロッキング性能とヒ−トシ−ル性能との両立を図るために、高いガラス転移点を有するポリエステル系樹脂成分を使用してヒ−トシ−ル層を形成する必要がある。
しかしながら、上記のような仕様においては、高温高湿環境下において、フィルム状基材とヒ−トシ−ル層との密着力が著しく低下し、それに伴い、高いヒ−トシ−ル強度を得られないという問題点がある。
【0004】
一般に、フラットケ−ブルにおいて、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性は、フラットケ−ブルの折り曲げ、あるいは、慴動時に、導体がフラックケ−ブル内で断線する現象に対し重要な要因である。
例えば、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性が、低い時には、導体が断線し易いものである。
また、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性は、ヒ−トシ−ル層を構成するポリエステル系樹脂成分として、ガラス転移点の低いポリエステル系樹脂成分を使用すると良好であるが、逆に、ガラス転移点の低いポリエステル系樹脂成分を使用してヒ−トシ−ル層を構成すると、該ヒ−トシ−ル層が、熱的耐久性に欠け、更に、樹脂収縮により、導体が、フラットケ−ブルの末端から突出するという問題点がある。
更に、ガラス転移点の低いポリエステル系樹脂成分を使用してヒ−トシ−ル層を構成するヒ−トシ−ル性テ−プを巻回した状態においては、フィルム状基材とヒ−トシ−ル層とが密接着することから、ブロッキング現象が発生するという問題点ものある。
他方、ガラス転移点の高いポリエステル系樹脂成分を使用してヒ−トシ−ル層を構成すると、導体の突出防止に対してはそれなりの効果を期待し得るが、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性を低下させるという問題点がある。
そのために、ガラス転移点の低いポリエステル系樹脂成分とガラス転移点の高いポリエステル系樹脂成分とのバランスをとって樹脂組成物を調製してヒ−トシ−ル層を構成することが必要となるものである。
【0005】
また、フラットケ−ブルにおいて、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性は、ヒ−トシ−ル層を構成する樹脂組成物において、ポリエステル系樹脂成分等のヒ−トシ−ル性成分と難燃化剤等のフィラ−成分との配合比に起因するところが大である。
例えば、ヒ−トシ−ル層を構成する樹脂組成物において、フィラ−成分の配合割合を多くすると、導体の突出を抑える方向にあるが、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性は、低下し、更には、加工時に導体の埋め込みが悪くなり、導体のまわりに空隙が発生するという問題点がある。
従って、ヒ−トシ−ル層を構成する樹脂組成物においては、ポリエステル系樹脂成分等のヒ−トシ−ル性成分と難燃化剤等のフィラ−成分との配合比を極めて狭い範囲で調製して、樹脂組成物を製造しているものである。
そこで本発明は、導体との密接着性、特に、その低温密接着性に優れ、更に、導体を埋め込む埋まり込み性に優れ、かつ、難燃性、耐熱性、耐久性、加工適性等に優れたヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、上記のような問題点を解決すべく種々研究の結果、フィルム状基材、アンカ−コ−ト層、および、ヒ−トシ−ル層を順次に積層した構成からなるテ−プであり、更に、上記のヒ−トシ−ル層が、少なくとも、難燃剤を主成分とするフィラ−成分70〜30重量%とポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分30〜70重量%とを含む樹脂組成物による被膜からなり、更にまた、上記のポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分を、少なくとも、ガラス転移点が−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%、ガラス転移点が−20℃〜70℃のポリエステル系樹脂成分25〜50重量%、および、ガラス転移点が70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%の配合割合に調製してヒ−トシ−ル性テ−プを製造し、而して、該ヒ−トシ−ル性テ−プを、そのヒ−トシ−ル層の面を対向させて重ね合わせ、更に、その層間に複数本の導体を挟み込んだ後、加熱ロ−ル等により加熱加圧して、ヒ−トシ−ル層を溶融して多数本の導体をヒ−トシ−ル層中に埋め込むと共にヒ−トシ−ル層どうしを熱接着してフラットケ−ブルを製造したところ、導体との密接着性、特に、その低温密接着性、具体的には、実使用温度として考えられる−20℃〜80℃の範囲において極めて優れた導体との密接着性を有し、更に、導体を埋め込む埋まり込み性に優れ、かつ、難燃性、耐熱性、耐久性、耐ブロッキング性、加工適性等に優れたヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルを製造し得ることができることを見出して本発明を完成したものである。
【0007】
すなわち、本発明は、フィルム状基材、アンカ−コ−ト層、および、ヒ−トシ−ル層を順次に積層した構成からなるテ−プであり、更に、上記のヒ−トシ−ル層が、少なくとも、難燃剤を主成分とするフィラ−成分70〜30重量%とポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分30〜70重量%とを含む樹脂組成物による被膜からなり、更にまた、上記のポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分が、少なくとも、ガラス転移点が−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%、ガラス転移点が−20℃〜70℃のポリエステル系樹脂成分25〜50重量%、および、ガラス転移点が70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%からなることを特徴とするヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルに関するものである。
更に、本発明においては、上記の樹脂組成物において、樹脂成分100重量%に対し平均分子量2500〜10000のポリエステル系高分子可塑剤を1〜10重量%を添加することにより、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性について、長期間にわたって極めて安定した密接着性を有すると共に加工適性を著しく向上させて導体の埋まり込み性に優れ、例えば、ヒ−トシ−ル層と導体との間において空隙等の発生は皆無であるという利点を有するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
上記の本発明について図面等を用いて以下に更に詳しく説明する。
まず、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルについてその一二例を例示して図面を用いて説明すると、図1は、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プについてその一例の層構成を示す概略的断面図であり、図2は、本発明にかかるフラットケ−ブルについてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【0009】
まず、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プについてその一例を例示すると、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プAは、図1に示すように、フィルム状基材1、アンカ−コ−ト層2、および、ヒ−トシ−ル層3を順次に積層した構成からなるテ−プであり、更に、上記のヒ−トシ−ル層3が、少なくとも、難燃剤を主成分とするフィラ−成分70〜30重量%とポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分30〜70重量%とを含む樹脂組成物による被膜3aからなり、更にまた、上記のポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分を、少なくとも、ガラス転移点が−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%、ガラス転移点が−20℃〜70℃のポリエステル系樹脂成分25〜50重量%、および、ガラス転移点が70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%に調製した構成からなることを基本構造とするものである。
上記の例示は、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プについて、その一例を示したものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
【0010】
次に、本発明において、上記の本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プを使用して製造する本発明にかかるフラットケ−ブルについてその一例を例示すると、本発明にかかるフラットケ−ブルBは、上記の図1に示すヒ−トシ−ル性テ−プAを使用した場合の例で説明すると、図2に示すように、上記の図1に示すヒ−トシ−ル性テ−プA、Aを、そのヒ−トシ−ル層3(3a)、3(3a)、の面を対向させて重ね合わせ、更に、その層間に、例えば、複数本の金属等の導体4、4・・・を挟み込み、次いで、例えば、加熱ロ−ルあるいは加熱板等を用いて加熱加圧してヒ−トシ−ル層3(3a)、3(3a)を溶融させ、上記の複数本の金属等の導体4、4・・・をヒ−トシ−ル層に密接着させると共にこれをヒ−トシ−ル層中に埋め込み、更に、ヒ−トシ−ル層3(3a)、3(3a)を相互に溶融し、強固に密接着させて、本発明にかかるフラットケ−ブルBを製造するものである。
上記の例示は、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プを使用して製造した本発明にかかるフラットケ−ブルについて、その一例を示したものであり、これによって本発明は限定されるものではないことは言うまでもないことである。
【0011】
次に、本発明において、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブル等を構成する材料、製造法等について説明すると、まず、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブル等を構成するフィルム状基材としては、機械的強度、寸法安定性等に優れ、かつ、耐熱性、可撓性、耐薬品性、耐溶剤性、屈曲性、絶縁性等に富む樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができ、例えば、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリテトラメチレンテレフタレ−ト等のポリエステル系樹脂、ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−プロピレン共重合体等のポリオレフィン系樹脂、ナイロン12、ナイロン66、ナイロン6等のポリアミド系樹脂、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエ−テルイミド等のポリイミド系樹脂、ポリテトラフルオロエチレン、ポリトリフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、ポリフッ化ビニル等のフッ素含有樹脂、ポリエ−テルスルフォン、ポリエ−テルケトン、ポリフェニレンサルファイド、ポリアリレ−ト、ポリエステルエ−テル、全芳香族ポリアミド、ポリアラミド、ポリカ−ボネ−ト、その他等の各種の樹脂のフィルムないしシ−トを使用することができる。
而して、これらの樹脂のフィルムは、未延伸、あるいは一軸方向または二軸方向に延伸したフィルム等のいずれでもよく、また、その厚さは、5μmないし200μm位、好ましくは、10μmないし100μm位が望ましい。
上記において、5μm未満であると、その表面にアンカ−コ−ト層、ヒ−トシ−ル層等を形成することが困難になることから好ましくないものであり、また、200μmを越えると、実用的でないことから好ましくないものである。
また、上記の各種の樹脂のフィルムないしシ−トの表面には、必要ならば、例えば、コロナ処理、ブラズマ処理、オゾン処理、その他等の前処理等を任意に施すことができるものである。
【0012】
次にまた、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブル等を構成するアンカ−コ−ト層について説明すると、かかるアンカ−コ−ト層としては、上記のフィルム状基材とヒ−トシ−ル層との密着力を向上させ、その層間剥離等を抑制し、更に、熱接着加工速度を向上させ、また、耐熱接着性を向上させるために設けるものである。
而して、本発明において、上記のアンカ−コ−ト層についてその一例を例示すれば、例えば、イソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有する多官能性化合物と、ガラス転移点が20〜120℃、好ましくは、30〜100℃のポリエステル系樹脂と、ポリウレタン系樹脂とを含むアンカ−コ−ト剤による被膜等を使用することができる。
上記のアンカ−コ−ト剤において、ポリエステル系樹脂とポリウレタン系樹脂との配合割合としては、ポリエステル系樹脂/ポリウレタン系樹脂(重量比)=0.7/0.3〜0.3/0.7位の範囲が好ましいものである。
上記の配合割合において、その上に形成されるヒ−トシ−ル層の熱時の収縮作用を防止することができるという利点を有するものである。
而して、上記のポリエステル系樹脂の配合割合において、該ポリエステル系樹脂が、0.7を越えると、アンカ−コ−ト層のフィルム状基材への接着強度が弱くなり、また、0.3未満であると、ヒ−トシ−ル層の収縮による導体の突出が大きくなることから好ましくないものである。
また、上記において、多官能性化合物の添加量としては、樹脂成分の反応基に対し1〜20倍当量位が好ましいものである。
なお、上記のアンカ−コ−ト剤において、固形分としては、2〜60重量%位の範囲が好ましいものである。
また、本発明において、アンカ−コ−ト層としては、例えば、ポリエチレンイミン系化合物、有機チタン系化合物、ポリオレフィン系化合物、ポリブタジエン系化合物、イソシアネ−ト系化合物、ポリエステルウレタン系化合物、ポリエ−テルウレタン系化合物等をビヒクルの主成分とするアンカ−コ−ト剤等によるアンカ−コ−ト層等も使用することができるものである。
【0013】
而して、本発明において、アンカ−コ−ト層を形成する方法としては、上記のようなアンカ−コ−ト剤を使用し、これを、フィルム状基材の表面に、例えば、、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、ダイコ−ト、フロ−コ−ト、リバ−スコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法でコ−ティングし、しかる後、コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去し、更に、要すれば、エ−ジング処理等を行って、アンカ−コ−ト剤による被膜からなるアンカ−コ−ト層を形成することができる。
なお、本発明において、アンカ−コ−ト層の膜厚としては、例えば、0.05〜10μm位、好ましくは、0.1〜5μm位が望ましい。
上記において、0.05μm未満であると、導体が突出することから好ましくなく、また、10μmを越えると、実用的な範囲を越え、場合によっては、難燃性に問題を生ずることがあるので好ましくないものである。
【0014】
上記において、アンカ−コ−ト層を構成するガラス転移点が20〜120℃、好ましくは、30〜100℃のポリエステル系樹脂としては、例えば、テレフタル酸等の芳香族飽和ジカルボン酸の一種またはそれ以上と、飽和二価アルコ−ルの一種またはそれ以上との重縮合により生成する熱可塑性のポリエステル系樹脂を使用することができる。
上記において、芳香族飽和ジカルボン酸としては、例えば、テレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ジフェニルエ−テル−4、4−ジカルボン酸、2、6−ナフタレンジカルボン酸、1、4−ナフタレンジカルボン酸、あるいは、それらの酸の誘導体ないし変成体、その他等を使用することができる。
また、上記において、飽和二価アルコ−ルとしては、エチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、トリメチレングリコ−ル、テトラメチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、ポリエチレングリコ−ル、ポリプロピレングリコ−ル、ポリテトラメチレングリコ−ル、ヘキサメチレングリコ−ル、ドデカメチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル等の脂肪族グリコ−ル、シクロヘキサンジメタノ−ル等の脂環族グリコ−ル、2.2−ビス(4′−β−ヒドロキシエトキシフェニル)プロパン、ナフタレンジオ−ル、その他の芳香族ジオ−等を使用することができる。
なお、本発明においては、更に、例えば、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、ドデカン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸、その他を添加して共重縮合させて変成することもできる。
而して、本発明においては、上記のような材料を使用し、それらを調製して重縮合ないし変成して、ガラス転移点が20〜120℃、好ましくは、30〜100℃のポリエステル系樹脂を製造して使用するものである。
【0015】
また、上記において、アンカ−コ−ト層を構成するポリウレタン系樹脂としては、例えば、多官能イソシアネ−トとヒドロキシル基含有化合物との反応により得られるポリウレタン系樹脂を使用することができる。
具体的には、例えば、トリレンジイソシアナ−ト、ジフェニルメタンジイソシアナ−ト、ポリメチレンポリフェニレンポリイソシアナ−ト等の芳香族ポリイソシアナ−ト、あるいは、ヘキサメチレンジイソシアナ−ト、キシリレンジイソシアナ−ト等の脂肪族ポリイソシアナ−ト等の多官能イソシアネ−トと、ポリエ−テルポリオ−ル、ポリエステルポリオ−ル、ポリアクリレ−トポリオ−ル、その他等のヒドロキシル基含有化合物との反応により得られる一液ないし二液硬化型のポリウレタン系樹脂を使用することができる。
【0016】
更に、上記において、アンカ−コ−ト層を構成するイソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有する多官能性化合物としては、例えば、トリレンジイソシアネ−ト、4.4’−ジフェニルメタンジイソシアネ−ト、キシレンジイソシアネ−ト、ヘキサメチレンジイソシアネ−ト、イソフォロンジイソシアネ−トとそれらのビュ−レット体、トリメチロ−ルプロパン等のアダクト体、イソシアネ−ト3量体等のイソシアネ−ト類、更には、イソシアネ−トをアルコ−ルまたはフェノ−ル類(エタノ−ル、イソプロパノ−ル、n−ブタノ−ル、フェニ−ル、ニトロフェニ−ル等)、ラクタム(ε−カプロラクタム等)、活性メチレン化合物(マロン酸ジエチル、アセト酢酸メチル、アセト酢酸エチル、アセチルアセトン)でブロックしたブロックイソシアネ−ト等を使用することができる。
更に、本発明においては、上記の多官能性化合物としては、例えば、上記のイソシアネ−ト類より剛性される、例えば、ポリトルエンカルボジイミド、ポリ−4.4−ジフェニルメタンカルボジイミド、ポリイソホロンカルボジイミド、ポリヘキサンカルボジイミド等のカルボジイミド系架橋剤およびその誘導体等を使用することができる。
上記の多官能性化合物としては、分子中に2〜6個のイソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有することが好ましいものである。
また、本発明においては、多官能性化合物は、溶剤に溶解または分散させて使用することが好ましいものである。
上記の溶剤としては、多官能性化合物の官能基の反応性で異なるので特定できないが、例えば、水、メタノ−ル、エタノ−ル、プロピルアルコ−ル、イソプロピルアルコ−ル、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、n−メチルピロリドン、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン、酢酸エチル、酢酸プロピル、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン、ヘキサン、その他等を単独ないし混合して使用することができる。
なお、アルコ−ル類の添加によって、多官能性化合物の反応速度を調製できる場合がある。
例えば、イソシアネ−ト基を低級アルコ−ル類あるいはフェノ−ル類でブロックすることにより、イソシアネ−ト基の安定化、あるいは、チタンキレ−ト類は、イソプロピルアルコ−ルによって安定化される。
このような場合、多官能性化合物は、一液の溶液として取り扱うことができるので、アンカ−コ−ト剤への添加に効果的である。
なお、多官能性化合物の添加量としては、ポリエステル系樹脂100重量部に対し0.05〜10重量部の範囲、好ましくは、0.1〜5重量部の範囲であることが好ましいものである。
【0017】
次に、本発明において、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブル等を構成するヒ−トシ−ル層について説明すると、かかるヒ−トシ−ル層としては、その層間に金属等の導体を挟持させることができ、かつ、加熱ロ−ルあるいは加熱板等による加熱加圧により軟化して溶融し、相互に強固に熱融着し得るものであり、かつ、導体との密接着性に優れていると共に導体をその中に埋め込める埋まり込み性に優れて導体との間に空隙等の発生を防止する性能を有することが必要である。
更に、フラットケ−ブルが使用される全ての環境下において、柔軟性、折り曲げ性、慴動性、耐熱性、難燃性、耐久性、耐ブロッキング性、加工適性、その他の諸特性に優れた性能を有することが必要である。
而して、本発明において、上記のヒ−トシ−ル層についてその一例を例示すれば、例えば、少なくとも、難燃剤を主成分とするフィラ−成分70〜30重量%とポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分30〜70重量%とを含む樹脂組成物による被膜からなり、更に、上記のポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分を、少なくとも、ガラス転移点が−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%、ガラス転移点が−20℃〜70℃のポリエステル系樹脂成分25〜50重量%、および、ガラス転移点が70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%に調製した樹脂組成物による被膜を使用することができる。
なお、上記の樹脂組成物には、例えば、樹脂成分100重量%に対し平均分子量2500〜10000のポリエステル系高分子可塑剤を1〜10重量%を添加して調製することができるものである。
更に、上記の樹脂組成物には、樹脂成分100重量%に対しイソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有する多官能性化合物を0.05〜5重量%を添加して調製することがてきるものである。
なお、上記の樹脂組成物において、固形分は、5〜75重量%位の範囲ないであり、而して、上記の範囲未満では、粘性関係から塗布量を上げることが困難であることから好ましくなく、また、上記の範囲を越えると、樹脂組成物中のフィラ−成分の分散が著しく低下することから好ましくないものである。
【0018】
次に、本発明において、ヒ−トシ−ル層を形成する方法としては、上記で形成したアンカ−コ−ト層の上に、上記の樹脂組成物を使用し、これを、例えば、、ロ−ルコ−ト、バ−コ−ト、ダイコ−ト、フロ−コ−ト、リバ−スコ−ト、グラビアロ−ルコ−ト、キスコ−ト、ナイフコ−ト、デップコ−ト、スプレイコ−ト、その他のコ−ティング法でコ−ティングし、しかる後、コ−ティング膜を乾燥させて溶媒、希釈剤等を除去し、更に、要すれば、エ−ジング処理等を行って、上記の樹脂組成物による被膜からなるヒ−トシ−ル層を形成することができる。
なお、本発明において、ヒ−トシ−ル層の膜厚としては、例えば、5〜200μm位、好ましくは、10〜100μm位が望ましい。
上記において、5μm未満であると、導体との密接着性に困難があり、更に、難燃性に問題があることから好ましくなく、また、200μmを越えると、乾燥時に溶剤等を蒸発させるのに多大のエネルギ−を要して実用的でないことから好ましくないものである。
【0019】
上記において、ヒ−トシ−ル層を構成するポリエステル系樹脂としては、前述のアンカ−コ−ト層を構成する熱可塑性のポリエステル系樹脂を同様に使用することができる。
なお、本発明においては、上記のポリエステル系樹脂としては、例えば、ポリエステル樹脂単独の他に、例えば、ポリエステルウレタン等の変成樹脂等も使用することができるものである。
而して、本発明においては、フラットケ−ブルが使用される環境としては、一般的に、−20℃〜80℃位が考えられることから、ポリエステル系樹脂成分として、ガラス転移点(Tg)が、−20℃以下のポリエステル系樹脂成分、好ましくは、−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分を使用することが望ましく、而して、上記のガラス転移点(Tg)が、−20℃以下のポリエステル系樹脂成分を大量に使用すると、常温で柔らかくなりすぎることから、1〜10重量%位の範囲を最適の使用量とするものである。
また、本発明においては、フラットケ−ブルが使用される環境として、温度の高い環境で使用される場合に、それに適応させるべく、ポリエステル系樹脂成分として、ガラス転移点が、70℃以上のポリエステル系樹脂成分、好ましくは、70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分を併用することが望ましいものである。
而して、この場合も、ガラス転移点が高いポリエステル系樹脂成分を大量に使用すると、ヒ−トシ−ル層の導体への密接着性が著しく低下するので、その使用量を10重量%以下とし、その最適使用量を1〜10重量%とするものである。
【0020】
次に、上記において、ヒ−トシ−ル層を構成するフィラ−成分としては、まず、難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム、酸化アンチモン、赤燐、ホウ酸亜鉛、ジルコニウム系難燃剤、錫系難燃剤、TBA−ビス(2ヒドロキシエチルエ−テル)(融点 113℃)、TBA−(ビスアリルエ−テル)(融点 115℃)、ペンタブロモベンジルアクリレ−ト(融点 122℃)、テトラブロムブタン(融点 116℃)、TBA−カ−ボネ−トオリゴマ−(融点 165℃)、テトラブロモビスフェノ−ルA(融点 179℃)、2.2−ビス(4−ヒドロキシ−3.5−ジブロモフェニル)(融点 179℃)、ヘキサブロモシクロデカン(融点 183℃)、ヘキサブロモシクロドデカン(融点 185℃)、ペンタブロモベンジルアクリレ−トポリマ−(融点 205℃)、ポリジブロモフェニレンエ−テル(融点 210℃)、ビス(2.4.6−トリブロモフェノキシ)エタン(融点 223℃)、ペンタブロモフェノ−ル(融点 223℃)、テトラブロムキシレン(融点 254℃)、テトラブロムブロモム無水フタ−ル酸(融点 274℃)、テトラブロモビスフェノ−ルS(融点 282℃)、ペンタブロモトルエン(融点 286℃)、デカブロモジフェニルオキサンド(融点 300℃)、ヘキサブロモベンゼン(融点 315℃)、エチレンビスペンタブロモジフェニル(融点 345℃)、パ−クロロシクロペンタデカン(融点 350℃)、エチレンビステトラブロムフタルイミド(融点 450℃)、臭化フタルイミド(融点 445℃)、その他等のハロゲン系難燃剤、トリメチルホスフェ−ト、トリエチルホスフェ−ト、トリブチルホスフェ−ト、トリオクチルホスフェ−ト、オクチルジフェニルホスフェ−ト、トリクレジルホスフェ−ト、クレジルホスフェ−ト、トリフェニルホスフェ−ト、トリス(クロロエチル)ホスフェ−ト、トリス(2−クロロプロピル)ホスフェ−ト、トリス(2.3−ジクロロプロピル)ホスフェ−ト、トリス(2.3−ジブロモプロピル)ホスフェ−ト、トリス(2.3−ジブロムクロロプロピル)ホスフェ−ト、ビス(2.3−ジブロモプロピル)、2.3−ジクロロプロピルホスフェ−ト、ビス(クロロプロピル)モノオクチルホスフェ−ト、その他等のリン酸系難燃剤、更に、リン酸グアニジンおよびその誘導体、リン酸グアニル尿素およびその誘導体、他にスルファミン酸およびその誘導体、その他等の難燃剤の1種ないし2種以上を使用することができる。
【0021】
更に、本発明において、その他のフィラ−成分としては、例えば、ポリアミド系ワックス類、シリカ微粒子、タルク、炭酸カルシウム、有機顔料、酸化チタン等の無機顔料、カ−ボン、ワックス類、その他等を使用することがてきる。
本発明において、ヒ−トシ−ル層を構成するフィラ−成分の含有量としては、70〜30重量%の範囲内で使用することが好ましく、而して、70重量%をこえると、ヒ−トシ−ル層の相互間、あるいは、導体等の密接着性が不十分になることから好ましくはなく、また、30重量%未満では、導体の突出が大きくなり易く、また、ヒ−トシ−ル層自体の難燃性が不足するという問題点があることから好ましくないものである。
【0022】
次にまた、本発明において、ヒ−トシ−ル層を構成する平均分子量2500〜10000のポリエステル系高分子可塑剤としては、特に、ポリエステル系可塑剤を使用することが好ましく、具体的には、アジピン酸、アゼライン酸、セバチン酸、フタル酸等のジカルボン酸類と、エチレングリコ−ル、ジエチレングリコ−ル、プロピレングリコ−ル、ジプロピレングリコ−ル、1.3−ブチレングリコ−ル、ネオペンチルグリコ−ル、グリセリン、その他等の二価または三価のアルコ−ル類と、1塩基酸等の組み合わせからなる常温で液状のポリエステル系可塑剤であり、更に、平均分子量が、2500〜10000程度のものを使用することができる。
上記において、平均分子量が、2500未満であると、密接着性等についてはそれなりの効果を有するが、可塑剤の移行性や抽出性等に問題点があり、更に、フラットケ−ブルの長期間の耐久安定性(経時的変化)に問題点があることから好ましくなく、また、平均分子量が、10000を越えると、可塑剤としての本来の特性が失われることから好ましくないものである。
また、本発明において、上記の可塑剤の添加量としては、前述のポリエステル系樹脂成分100重量部に対して0.1〜10重量部位の範囲であることが好ましいものである。
上記において、0.1重量部未満であると、ヒ−トシ−ル層の導体への密接着性、埋まり込み性等の効果が弱く、更に、例えば、折り曲げ、慴動等によって導体が断線し易くなる等のフラットケ−ブル内の導体の耐久性等に問題点があることから好ましくないものであり、また、10重量部を越えると、熱放置時にフラットケ−ブルの末端からの導体の突出の度合いが大きくなり、フラットケ−ブルどうしを連結した時に、接触不良等のトラブルの発生原因となることから好ましくないものである。
【0023】
次に、本発明において、ヒ−トシ−ル層を構成する可塑剤としては、上記のようなポリエステル系可塑剤の他に、例えば、分子量400〜3000のエポキシ脂肪酸エステル、分子量1000〜5000のエポキシ化油脂類等のエポキシ系可塑剤、ジオクチルフタレ−ト、ジブチルフタレ−ト、ジフェニルフタレ−ト、ジシクロヘキシルフタレ−ト等のフタル酸系エステル類、オレイン酸ブチル、グリセリンモノオレイン酸エステル等の脂肪族−塩基酸エステル類、アジピン酸n−ヘキシル、アジピン酸ジ2−エチルヘキシル、アゼライン酸ジエチルヘキシル、セバシン酸ジブチル、セバシン酸2−エチルヘキシル等の脂肪族二塩基酸エステル類、ジエチレイグリコ−ルジベンゾエ−ト、トリエチレングリコ−ルジ2−エチルブチラ−ト等の二価アルコ−ルエステル類、アセチルリシノ−ル酸ブチル、ブチレングリコ−ルビス(ブチルフタレ−ト)、アセチルクエン酸トリブチル等のオキシ酸エステル類、リン酸トリブチル、リン酸トリ2−エチルヘキシル、リン酸トリフェニル、リン酸トリクレジル等のリン酸エステル類、その他の1種ないし2種以上を使用することができる。
なお、本発明において、上記のような可塑剤は、前述のポリエステル系可塑剤と併用することができ、その添加量としては、ポリエステル系可塑剤に対し50重量%以下の範囲内で添加して使用することができる。
本発明において、上記の可塑剤を使用してヒ−トシ−ル層を構成することにより、ヒ−トシ−ル層と導体との密接着性に対し、ヒ−トシ−ル時の粘着効果とヒ−トシ−ル性テ−プの歪みの緩和等に効果的であり、更に、導体のヒ−トシ−ル層への埋まり込み性等を向上させるものである。
【0024】
次に、本発明において、ヒ−トシ−ル層を構成するイソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有する多官能性化合物としては、前述のアンカ−コ−ト層を構成する材料として説明したイソシアネ−ト基、ブロックイソシアネ−ト基および/またはカルボジイミド基を有する多官能性化合物の1種ないし2種以上を同様に使用することができる。
【0025】
次に、本発明において、上記の本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プを使用して本発明にかかるフラットケ−ブルを製造する方法について説明すると、かかる方法としては、例えば、上記の本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プを、そのヒ−トシル層の面を対向させて重ね合わせ、次いで、その層間に、金属等の導体を介在させ、しかる後、加熱ロ−ルあるいは加熱板等を用いて、ヒ−トシ−ル性テ−プ、導体等を加熱加圧し、ヒ−トシ−ル層を軟化、溶融させてヒ−トシ−層と導体とを密接着させると共に導体をヒ−トシ−ル層中に埋め込み、更に、ヒ−トシ−ル層自身を相互を自己密接着させて導体との間に空隙等の発生を防止して、ヒ−トシ−ル性テ−プと導体蜜接着して一体化してなるフラットケ−ブルを製造することができるものである。
【0026】
【実施例】
次に上記の本発明について具体例を挙げて更に詳しく本発明を説明する。
実施例1
(1).アンカ−コ−ト層形成用アンカ−コ−ト剤の調製
ガラス転移点40℃のポリエステル樹脂とポリオ−ル系ウレタン樹脂(固形分重量比1:1、水酸基価=10mgKOH/g)をメチルエチルケトン/トルエン=1/1からなる混合溶剤に溶解させてA液を調製した。
トリレンジイソシアネ−トとヘキサメチレンジイソシアネ−トとをメチルエチルケトン/トルエン=1/1からなる混合溶剤に溶解させてB液を調製した。
次に、上記で調製したA液とB液とをフィルム状基材に塗布する直前に混合してアンカ−コ−ト剤を調製した(OH基/NCO基=1/3)。
(2).ヒ−トシ−ル層形成用樹脂組成物の調製
樹脂成分として、ガラス転移点−30℃のポリエステル樹脂5重量%とガラス転移点5℃のポリエステル樹脂30重量%とガラス転移点80℃のポリエステル樹脂5重量%とを使用し、また、難燃剤成分として、水酸化アルミニウム15重量%と臭素系難燃剤35重量%と三酸化アンチモン10重量%とを使用し、更に、ポリエステル系可塑剤0.5重量%を使用し、それらをメチルエチルケトン/トルエン=1/1からなる混合溶剤に溶解分散させて樹脂組成物を調製した。
(3).ヒ−トシ−ル性テ−プの製造
厚さ25μmの2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムを使用し、まず、その2軸延伸ポリエチレンテレフタレ−トフィルムの表面に、上記で調製したアンカ−コ−ト剤をグラビアロ−ルコ−ト方式により、膜厚0.8g/m2 (乾燥状態)になるように塗布し、次いで、乾燥してアンカ−コ−ト層を形成した。
次に、上記で形成したアンカ−コ−ト層の上に、上記で調製した樹脂組成物をダイコ−タ−にて、膜厚30.0g/m2 (乾燥状態)になるように塗布し、次いで、乾燥してヒ−トシ−ル層を形成して、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プを製造した。
(4).フラットケ−ブルの製造
上記で製造したヒ−トシ−ル性テ−プを使用し、まず、巾60cm、長さ100cmからなる2枚のヒ−トシ−ル性テ−プを、そのヒ−トシ−ル層の面が対向するように重ね合わせ、次いで、その層間に、巾×厚さ=0.8mm×50μmからなる導体を等間隔に複数本挟み込み、しかる後、それらを、150℃に加熱した金属ロ−ルとゴムロ−ルとの間を3m/minのスピ−ドで通して加熱加圧して、本発明にかかるフラットケ−ブルを製造した。
【0027】
実施例2〜4と比較例1
フィルム状基材とアンカ−コ−ト剤とは、上記の実施例1に示したものと同じものを同様に使用し、また、樹脂組成物について、下記の表1に示す材料を表に示す数値からなる使用量(重量%)にて使用し、それ以外は、上記の実施例1と全く同様にして、本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブル、および、比較例としてのヒ−トシ−ル性テ−プ、フラットケ−ブルを製造した。
【0028】
上記の表1において、Tgは、ガラス転移点を意味し、また、PESは、ポリエステル樹脂を意味する。
また、上記の表1において、高分子可塑剤としては、ポリエステル系可塑剤を使用し、臭素系難燃剤(1)としては、融点(mp)が345℃の臭素系難燃剤を使用し、臭素系難燃剤(2)としては、融点(mp)が185℃の臭素系難燃剤を使用し、その他のフィラ−としては、酸化チタン、シリカを使用し、多官能性化合物としては、イソシアネ−ト系アダクト体を使用した。。
【0029】
実験例
上記の実施例1〜4、および、比較例1で製造したヒ−トシ−ル性テ−プおよびフラットケ−ブルについて、下記に示す項目について試験して評価した。
(1).ヒ−トシ−ル層/ヒ−トシ−ル層間のT字剥離強度試験
これは、ヒ−トシ−ル性テ−プのヒ−トシ−ル層の面同士をヒ−トシ−ラ−で接着後(温度170℃、圧力3Kg/cm2 、時間3秒間)、引っ張り試験でT字剥離強度(g/巾10mm)を測定して評価した。
(2).ヒ−トシ−ル層/導体間のT字剥離強度試験
これは、ヒ−トシ−ル性テ−プのヒ−トシ−ル層の面と厚さ100μmの銅箔とを接着後、引っ張り試験でT字剥離強度(g/巾10mm)を、環境温度を−20℃、25℃、および、80℃において測定して評価した。
(3).埋まり込み性試験
これは、フラットケ−ブルについて、巾方向と平行にカッタ−にて切断し、その断面を光学顕微鏡にて観察し、導体回りに気泡などが存在し、導体の埋め込みが不十分な部分があるか否かを調べて評価した。
なお、◎は、完全に埋まり込んでいる状態を意味し、○は、導体回りに埋まらない部分が50μm以下であるレベルを意味し、×は、導体回りに50μmの埋まり込まない部分が存在しいる状態を意味する。
上記の測定結果について、下記の表2に示す。
【0030】
上記の表2において、HSは、ヒ−トシ−ル層の意味である。
【0031】
上記の表2に示す結果より明らかなように、実施例1〜4のものは、密接着性、特に、低温における密接着性に優れ、かつ、埋まり込み性も優れているものであった。
これに対し、比較例1のものは、低温における密接着性に劣り、かつ、埋まり込み性も劣るものであった。
【0032】
【発明の効果】
以上の説明で明らかなように、本発明は、フィルム状基材、アンカ−コ−ト層、および、ヒ−トシ−ル層を順次に積層した構成からなるテ−プであり、更に、上記のヒ−トシ−ル層が、少なくとも、難燃剤を主成分とするフィラ−成分70〜30重量%とポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分30〜70重量%とを含む樹脂組成物による被膜からなり、更にまた、上記のポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂成分を、少なくとも、ガラス転移点が−50℃〜−20℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%、ガラス転移点が−20℃〜70℃のポリエステル系樹脂成分25〜50重量%、および、ガラス転移点が70℃〜120℃のポリエステル系樹脂成分1〜10重量%の配合割合に調製してヒ−トシ−ル性テ−プを製造し、而して、該ヒ−トシ−ル性テ−プを、そのヒ−トシ−ル層の面を対向させて重ね合わせ、更に、その層間に複数本の導体を挟み込んだ後、加熱ロ−ル等により加熱加圧して、ヒ−トシ−ル層を溶融して多数本の導体をヒ−トシ−ル層中に埋め込むと共にヒ−トシ−ル層どうしを熱接着してフラットケ−ブルを製造して、導体との密接着性、特に、その低温密接着性、具体的には、実使用温度として考えられる−20℃〜80℃の範囲において極めて優れた導体との密接着性を有し、更に、導体を埋め込む埋まり込み性に優れ、かつ、難燃性、耐熱性、耐久性、耐ブロッキング性、加工適性等に優れたヒ−トシ−ル性テ−プおよびそれを使用したフラットケ−ブルを製造し得ることができるというものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるヒ−トシ−ル性テ−プについてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【図2】本発明にかかるフラットケ−ブルについてその一例の層構成を示す概略的断面図である。
【符号の説明】
A ヒ−トシ−ル性テ−プ
B フラットケ−ブル
1 フィルム状基材
2 アンカ−コ−ト層
3 ヒ−トシ−ル層
3a 被膜
4 導体[0001]
BACKGROUND OF THE INVENTION
The present invention relates to a heat-sealable tape and a flat cable using the tape, and more specifically, adhesion to a conductor, in particular, excellent low-temperature adhesion, and further embedding to bury a conductor. Further, the present invention relates to a heat-sealable tape excellent in flame retardancy, heat resistance, durability, processability and the like, and a flat cable using the same.
[0002]
[Prior art]
Conventionally, a flat cable is often used in various products such as a computer, a liquid crystal display device, a mobile phone, a printer, an automobile, a home appliance, a copying machine, and the like.
Thus, these flat cables generally constitute a heat-sealable tape by sequentially laminating a film-like substrate, an anchor coat layer, and a heat seal layer. Further, the heat seal layers are overlapped with each other facing each other, and a large number of conductors are sandwiched between the layers.
Specifically, as the flat cable, for example, a polyvinyl chloride resin film as a heat seal layer is applied to one side of a film-like substrate such as a biaxially stretched polyester film by a dry lamination method or the like. Is laminated to produce a heat-sealable tape for a flat cable, and then the heat-sealable tape is used as a heat-seal layer as a polyvinyl chloride resin. The film faces are overlapped, and a large number of conductors are sandwiched between the layers, and then heated and pressurized with a heating roll or the like to melt the polyvinyl chloride resin film to form a large number of conductors. A polyvinyl chloride flat cable is known which is manufactured by embedding in the polyvinyl chloride resin film and thermally welding the polyvinyl chloride resin films.
Alternatively, a heat seal layer made of a resin composition containing a saturated polyester resin and a flame retardant on the surface of a film-like substrate such as a biaxially stretched polyester film via a thermosetting adhesion promoter layer To produce a heat-sealable tape, and then using the heat-sealable tape, the heat-seal layers are laminated with the faces of the heat-seal layers facing each other. In addition, a large number of conductors are sandwiched between the layers, and then heated and pressurized by a heating roll or the like to melt the heat seal layer and embed the multiple conductors in the heat seal layer. 2. Description of the Related Art A polyester resin flat cable manufactured by thermally bonding heat seal layers to each other is known.
[0003]
[Problems to be solved by the invention]
However, the polyvinyl chloride flat cable is often used because it is excellent in flame retardancy and the like, but the film of the polyvinyl chloride resin as the heat seal layer is made of a conductor. In particular, there is a problem in that voids are generated between the film of the polyvinyl chloride resin and the conductor, or peeling between layers is caused by the pressure of the voids, particularly in a high temperature environment.
Further, the polyvinyl chloride flat cable has poor flexibility, and there is a problem that the conductor is cut in a short time in, for example, a bending test or a peristaltic test. Since a film is used, it can be a cause of environmental destruction in disposal after use.
Further, in the above-described polyester resin flat cable, the film-like base material is composed of a biaxially stretched polyester film or the like, and the heat seal layer is composed of a polyester resin component or the like. Therefore, it is necessary to add a large amount of flame retardant to the resin composition constituting the heat seal layer and expect the flame retardancy.
Thus, the heat seal layer made of the resin composition prepared by adding a large amount of the flame retardant as described above has a marked decrease in tight adhesion to the conductor, and further, when heated, the flat case is heated. There is a problem that the conductor protrudes from the end of the bull.
Furthermore, in the above-mentioned flat cable made of polyester resin, in order to achieve both anti-blocking performance and heat seal performance, a polyester resin component having a high glass transition point is used for heat seal. It is necessary to form a layer.
However, in the above specifications, the adhesive strength between the film-like substrate and the heat seal layer is remarkably reduced in a high temperature and high humidity environment, and accordingly, a high heat seal strength can be obtained. There is no problem.
[0004]
In general, in a flat cable, the tight adhesion between the heat seal layer and the conductor is an important factor for the phenomenon that the conductor breaks in the flat cable when the flat cable is bent or twisted. is there.
For example, when the tight adhesion between the heat seal layer and the conductor is low, the conductor is easily broken.
The close adhesion between the heat seal layer and the conductor is good when a polyester resin component having a low glass transition point is used as the polyester resin component constituting the heat seal layer. Furthermore, when a heat seal layer is formed using a polyester resin component having a low glass transition point, the heat seal layer lacks thermal durability, and further, due to resin shrinkage, the conductor becomes There is a problem of protruding from the end of the flat cable.
Furthermore, in the state where the heat-sealable tape constituting the heat-seal layer is wound using the polyester resin component having a low glass transition point, the film-like substrate and the heat-shear There is a problem that a blocking phenomenon occurs due to tight adhesion to the layer.
On the other hand, when a heat seal layer is formed using a polyester resin component having a high glass transition point, a certain effect can be expected for preventing the protrusion of the conductor. However, the heat seal layer and the conductor There is a problem of reducing the tight adhesion with.
Therefore, it is necessary to prepare a heat seal layer by preparing a resin composition by balancing a polyester resin component having a low glass transition point and a polyester resin component having a high glass transition point. It is.
[0005]
Further, in the flat cable, the tight adhesion between the heat seal layer and the conductor is the same as the heat seal component such as a polyester resin component in the resin composition constituting the heat seal layer. This is largely due to the blending ratio with a filler component such as a flame retardant.
For example, in the resin composition constituting the heat seal layer, increasing the blending ratio of the filler component tends to suppress the protrusion of the conductor, but the close adhesion between the heat seal layer and the conductor is Further, there is a problem that the conductor is not sufficiently embedded during processing, and a gap is generated around the conductor.
Therefore, in the resin composition constituting the heat seal layer, the blending ratio of the heat seal component such as polyester resin component and the filler component such as flame retardant is prepared in a very narrow range. Thus, the resin composition is manufactured.
Therefore, the present invention is excellent in tight adhesiveness with a conductor, in particular, its low-temperature tight adhesiveness, in addition, it is excellent in embedding properties for embedding a conductor, and excellent in flame retardancy, heat resistance, durability, workability, etc. It is another object of the present invention to provide a heat seal tape and a flat cable using the tape.
[0006]
[Means for Solving the Problems]
As a result of various studies to solve the above-mentioned problems, the present inventor has developed a tape comprising a structure in which a film-like substrate, an anchor coat layer, and a heat seal layer are sequentially laminated. And the heat seal layer comprises at least 70 to 30% by weight of a filler component mainly composed of a flame retardant and 30 to 70% by weight of a resin component mainly composed of a polyester resin. And a resin component mainly composed of the polyester-based resin as described above, and at least 1 to 10% by weight of a polyester-based resin component having a glass transition point of −50 ° C. to −20 ° C. And a glass transition point of −20 ° C. to 70 ° C. in a polyester resin component of 25 to 50% by weight, and a glass transition point of 70 ° C. to 120 ° C. in a polyester resin component of 1 to 10% by weight. Heatseal A tape is manufactured, and thus the heat-sealable tape is overlapped with the surfaces of the heat-seal layers facing each other, and a plurality of conductors are sandwiched between the layers. After that, heat and pressure are applied by a heating roll or the like, the heat seal layer is melted and a large number of conductors are embedded in the heat seal layer, and the heat seal layers are thermally bonded. As a result, the flat cable was manufactured. As a result, it was found that the conductor had excellent adhesion in the range of -20 ° C to 80 ° C, which is considered to be the actual use temperature. Heat seal tape with tight adhesion, excellent embedding property for embedding conductors, and excellent flame retardancy, heat resistance, durability, blocking resistance, processability, etc. The present invention has been completed by finding that a flat cable using the same can be produced. One in which the.
[0007]
That is, the present invention is a tape having a structure in which a film-like base material, an anchor coat layer, and a heat seal layer are sequentially laminated, and further the above heat seal layer. Consists of a film of a resin composition containing at least 70 to 30% by weight of a filler component mainly composed of a flame retardant and 30 to 70% by weight of a resin component mainly composed of a polyester resin. The resin component containing as a main component a polyester resin is at least a polyester resin component having a glass transition point of -50 ° C to -20 ° C of 1 to 10% by weight and a glass transition point of -20 ° C to 70 ° C. A heat-sealable tape characterized by comprising 25 to 50% by weight of a resin component and 1 to 10% by weight of a polyester-based resin component having a glass transition point of 70 to 120 ° C. Flat Ke - it relates to Bull.
Furthermore, in the present invention, in the above resin composition, 1 to 10% by weight of a polyester polymer plasticizer having an average molecular weight of 2500 to 10000 is added to 100% by weight of the resin component, thereby making a heat seal. As for the tight adhesion between the layer and the conductor, it has a very stable tight adhesion over a long period of time and significantly improves the workability, and is excellent in the embedding property of the conductor, for example, between the heat seal layer and the conductor. However, there is an advantage that no voids are generated.
[0008]
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The above-described present invention will be described in more detail below with reference to the drawings.
First, a heat seal tape according to the present invention and a flat cable using the same will be described with reference to the drawings, and FIG. 1 will be described with reference to the drawings. FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing an example of the layer structure of the tape-like tape, and FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing the layer structure of the example of the flat cable according to the present invention.
[0009]
First, as an example of the heat-seal tape according to the present invention, the heat-seal tape A according to the present invention is a film-
The above exemplification shows an example of the heat-sealable tape according to the present invention, and it goes without saying that the present invention is not limited thereby.
[0010]
Next, in the present invention, an example of the flat cable according to the present invention manufactured using the above-described heat-sealable tape according to the present invention will be exemplified. Flat cable B according to the present invention In the case of using the heat-seal tape A shown in FIG. 1, the heat-seal tape shown in FIG. 1 is used as shown in FIG. A and A are overlapped with the surfaces of the heat seal layers 3 (3a) and 3 (3a) facing each other, and a plurality of
The above illustration shows an example of the flat cable according to the present invention manufactured using the heat-sealable tape according to the present invention, and the present invention is thereby limited. It goes without saying that it is not a thing.
[0011]
Next, in the present invention, the material constituting the heat-sealable tape and flat cable according to the present invention, the manufacturing method, etc. will be described. First, the heat-sealable tape according to the present invention will be described. -As a film-like substrate constituting a cable, flat cable, etc., it has excellent mechanical strength, dimensional stability, etc., and has heat resistance, flexibility, chemical resistance, solvent resistance, flexibility, insulation For example, polyester resins such as polyethylene terephthalate, polybutylene terephthalate, polyethylene naphthalate, and polytetramethylene terephthalate can be used. , Polyolefin resins such as polyethylene, polypropylene, ethylene-propylene copolymer, polyamide resins such as nylon 12, nylon 66, nylon 6, polyimide, poly Polyimide resins such as polyimide, polyetherimide, polytetrafluoroethylene, polytrifluoroethylene, polyvinylidene fluoride, polyvinyl fluoride and other fluorine-containing resins, polyethersulfone, polyether ketone, polyphenylene sulfide, polyarylate, Various resin films or sheets such as polyester ether, wholly aromatic polyamide, polyaramid, polycarbonate and others can be used.
Thus, these resin films may be unstretched or uniaxially or biaxially stretched, and the thickness thereof is about 5 μm to 200 μm, preferably about 10 μm to 100 μm. Is desirable.
In the above, if it is less than 5 μm, it is not preferable because it becomes difficult to form an anchor coat layer, a heat seal layer or the like on the surface, and if it exceeds 200 μm, it is not practical. It is not preferable because it is not intended.
Further, if necessary, the surface of the above-mentioned various resin films or sheets can be optionally subjected to pretreatment such as corona treatment, plasma treatment, ozone treatment, etc.
[0012]
Next, the anchor coat layer constituting the heat-sealable tape, flat cable and the like according to the present invention will be described. As the anchor coat layer, the above film-like substrate is used. It is provided in order to improve the adhesion between the material and the heat seal layer, to suppress delamination, etc., to further improve the heat bonding processing speed, and to improve the heat resistant adhesion.
Thus, in the present invention, for example, the above-described anchor coat layer is exemplified by, for example, a polyfunctional compound having an isocyanate group, a block isocyanate group and / or a carbodiimide group, A film made of an anchor coating agent containing a polyester resin having a glass transition point of 20 to 120 ° C., preferably 30 to 100 ° C., and a polyurethane resin can be used.
In the anchor coating agent, the blending ratio of the polyester resin and the polyurethane resin is as follows: polyester resin / polyurethane resin (weight ratio) = 0.7 / 0.3 to 0.3 / 0. The 7-position range is preferred.
The above blending ratio has an advantage that the heat shrinkage action of the heat seal layer formed thereon can be prevented.
Thus, if the polyester resin exceeds 0.7 in the above-mentioned polyester resin blending ratio, the adhesion strength of the anchor coat layer to the film-like substrate is weakened. If it is less than 3, the protrusion of the conductor due to the shrinkage of the heat seal layer becomes undesirably large.
In the above, the addition amount of the polyfunctional compound is preferably 1 to 20 times equivalent to the reactive group of the resin component.
In the above anchor coat agent, the solid content is preferably in the range of about 2 to 60% by weight.
In the present invention, the anchor coat layer may be, for example, a polyethyleneimine compound, an organic titanium compound, a polyolefin compound, a polybutadiene compound, an isocyanate compound, a polyester urethane compound, or a polyether urethane. An anchor coat layer or the like using an anchor coating agent or the like containing a compound based on a main component of the vehicle can also be used.
[0013]
Therefore, in the present invention, as the method for forming the anchor coat layer, the anchor coat agent as described above is used, and this is applied to the surface of the film-like substrate, for example, -Coating, bar coating, die coating, flow coating, river coating, gravure roller coating, kiss coating, knife coating, dip coating, spray coating, etc. After that, the coating film is dried to remove the solvent, diluent and the like, and if necessary, an aging treatment is performed, and then the anchor coating is performed. An anchor coat layer composed of a coating with a coating agent can be formed.
In the present invention, the thickness of the anchor coat layer is, for example, about 0.05 to 10 μm, preferably about 0.1 to 5 μm.
In the above, if it is less than 0.05 μm, it is not preferable because the conductor protrudes, and if it exceeds 10 μm, it is beyond the practical range, and in some cases, it may cause a problem in flame retardancy. There is nothing.
[0014]
In the above, the polyester resin having a glass transition point of 20 to 120 ° C., preferably 30 to 100 ° C. constituting the anchor coat layer is, for example, one kind of aromatic saturated dicarboxylic acid such as terephthalic acid or the like. A thermoplastic polyester resin produced by polycondensation of the above with one or more of saturated divalent alcohols can be used.
In the above, examples of the aromatic saturated dicarboxylic acid include terephthalic acid, isophthalic acid, phthalic acid, diphenyl ether-4, 4-dicarboxylic acid, 2,6-naphthalenedicarboxylic acid, 1,4-naphthalenedicarboxylic acid, Alternatively, derivatives or modified products of these acids, etc. can be used.
In the above, saturated divalent alcohols include ethylene glycol, propylene glycol, trimethylene glycol, tetramethylene glycol, diethylene glycol, polyethylene glycol, polypropylene glycol, Polytetramethylene glycol, hexamethylene glycol, dodecamethylene glycol, aliphatic glycols such as neopentyl glycol, alicyclic glycols such as cyclohexanedimethanol, 2.2- Bis (4'-β-hydroxyethoxyphenyl) propane, naphthalene diol, other aromatic geo- and the like can be used.
In the present invention, for example, an aliphatic saturated dicarboxylic acid such as malonic acid, succinic acid, glutaric acid, adipic acid, pimelic acid, suberic acid, azelaic acid, sebacic acid, dodecanoic acid, and the like are added. It can also be modified by copolycondensation.
Thus, in the present invention, the above-described materials are used, prepared and polycondensed or modified, and a polyester resin having a glass transition point of 20 to 120 ° C., preferably 30 to 100 ° C. Is manufactured and used.
[0015]
In the above, as the polyurethane resin constituting the anchor coat layer, for example, a polyurethane resin obtained by a reaction between a polyfunctional isocyanate and a hydroxyl group-containing compound can be used.
Specifically, for example, aromatic polyisocyanates such as tolylene diisocyanate, diphenylmethane diisocyanate, polymethylene polyphenylene polyisocyanate, hexamethylene diisocyanate, xylylene diisocyanate One obtained by reacting a polyfunctional isocyanate such as an aliphatic polyisocyanate such as a salt with a hydroxyl group-containing compound such as a polyether polyol, a polyester polyol, a polyacrylate polyol, or the like. A liquid or two-component curable polyurethane resin can be used.
[0016]
Furthermore, in the above, examples of the polyfunctional compound having an isocyanate group, a block isocyanate group and / or a carbodiimide group constituting the anchor coat layer include, for example, tolylene diisocyanate; 4'-diphenylmethane diisocyanate, xylene diisocyanate, hexamethylene diisocyanate, isophorone diisocyanate and their burettes, adducts such as trimethylolpropane, isocyanates Isocyanates such as trimers, and further isocyanates or alcohols (ethanol, isopropanol, n-butanol, phenyl, nitrophenyl, etc.) , Lactam (ε-caprolactam, etc.), active methylene compound (diethyl malonate, methyl acetoacetate, ethyl acetoacetate, acetyl Block diisocyanate blocked with acetone) - it can be used bets like.
Furthermore, in the present invention, examples of the polyfunctional compound include, for example, polytoluenecarbodiimide, poly-4.4-diphenylmethanecarbodiimide, polyisophoronecarbodiimide, and polyhexane which are more rigid than the above-described isocyanates. A carbodiimide-based crosslinking agent such as carbodiimide and a derivative thereof can be used.
The polyfunctional compound preferably has 2 to 6 isocyanate groups, block isocyanate groups and / or carbodiimide groups in the molecule.
In the present invention, the polyfunctional compound is preferably used after being dissolved or dispersed in a solvent.
The solvent is not specified because it differs depending on the reactivity of the functional group of the polyfunctional compound. For example, water, methanol, ethanol, propyl alcohol, isopropyl alcohol, tetrahydrofuran, dimethylformamide, n-methylpyrrolidone, methyl ethyl ketone, acetone, methyl isobutyl ketone, ethyl acetate, propyl acetate, toluene, xylene, cyclohexane, methylcyclohexane, hexane, etc. can be used alone or in combination.
In some cases, the reaction rate of the polyfunctional compound can be adjusted by adding alcohols.
For example, by blocking the isocyanate group with a lower alcohol or phenol, the isocyanate group is stabilized, or the titanium chelate is stabilized with isopropyl alcohol.
In such a case, the polyfunctional compound can be handled as a one-component solution, which is effective for addition to the anchor coating agent.
The addition amount of the polyfunctional compound is in the range of 0.05 to 10 parts by weight, preferably in the range of 0.1 to 5 parts by weight, with respect to 100 parts by weight of the polyester resin. .
[0017]
Next, in the present invention, the heat seal layer constituting the heat seal tape, flat cable and the like according to the present invention will be described. A conductor such as a metal, and can be softened and melted by heating and pressing with a heating roll or a heating plate, and can be firmly heat-sealed with each other. It is necessary to have the ability to prevent the formation of voids between the conductor and the conductor, and the ability to embed the conductor in the conductor is excellent.
Furthermore, in all environments where flat cables are used, performance that is excellent in flexibility, bendability, peristalsis, heat resistance, flame resistance, durability, blocking resistance, suitability for processing, and other characteristics. It is necessary to have
Thus, in the present invention, an example of the above heat seal layer is exemplified. For example, at least 70 to 30% by weight of a filler component containing a flame retardant as a main component and a polyester resin as a main component. A resin component containing 30 to 70% by weight of a resin component, and further comprising a resin component mainly composed of the above polyester-based resin having a glass transition point of −50 ° C. to −20 ° C. 1 to 10% by weight polyester resin component, 25 to 50% by weight polyester resin component having a glass transition point of -20 ° C to 70 ° C, and 1 to 10 polyester resin component having a glass transition point of 70 ° C to 120 ° C. A film made of a resin composition prepared to a weight percent can be used.
The above resin composition can be prepared, for example, by adding 1 to 10% by weight of a polyester polymer plasticizer having an average molecular weight of 2500 to 10,000 to 100% by weight of the resin component.
Further, 0.05 to 5% by weight of a polyfunctional compound having an isocyanate group, a block isocyanate group and / or a carbodiimide group is added to 100% by weight of the resin component. Can be prepared.
In the above resin composition, the solid content is not in the range of about 5 to 75% by weight, and is preferably less than the above range because it is difficult to increase the coating amount due to the viscosity relationship. If the above range is exceeded, dispersion of the filler component in the resin composition is remarkably reduced, which is not preferable.
[0018]
Next, in the present invention, as a method for forming a heat seal layer, the above resin composition is used on the anchor coat layer formed as described above. -Coating, bar coating, die coating, flow coating, river coating, gravure roller coating, kiss coating, knife coating, dip coating, spray coating, etc. Then, the coating film is dried to remove the solvent, diluent, etc., and if necessary, an aging treatment or the like is performed to obtain the above resin composition. It is possible to form a heat seal layer consisting of a film made of an object.
In the present invention, the thickness of the heat seal layer is, for example, about 5 to 200 μm, preferably about 10 to 100 μm.
In the above, if it is less than 5 μm, it is difficult to have a close adhesive property with the conductor, and further, there is a problem in flame retardancy, and if it exceeds 200 μm, it is not suitable for evaporating the solvent during drying. This is undesirable because it requires a great deal of energy and is not practical.
[0019]
In the above, as the polyester resin constituting the heat seal layer, the thermoplastic polyester resin constituting the anchor coat layer can be used in the same manner.
In the present invention, as the above polyester-based resin, for example, a modified resin such as polyester urethane can be used in addition to the polyester resin alone.
Thus, in the present invention, the environment in which the flat cable is used is generally considered to be about -20 ° C to 80 ° C. Therefore, the polyester resin component has a glass transition point (Tg). , It is desirable to use a polyester resin component of −20 ° C. or less, preferably a polyester resin component of −50 ° C. to −20 ° C. Therefore, the glass transition point (Tg) is −20 ° C. When a large amount of the following polyester resin component is used, it becomes too soft at room temperature, so that the range of about 1 to 10% by weight is the optimum amount to be used.
Moreover, in this invention, when using in a high temperature environment as an environment where a flat cable is used, in order to adapt to it, as a polyester-type resin component, a polyester type | system | group whose glass transition point is 70 degreeC or more It is desirable to use a resin component, preferably a polyester resin component at 70 ° C. to 120 ° C. in combination.
Thus, in this case as well, when a large amount of polyester resin component having a high glass transition point is used, the tight adhesion of the heat seal layer to the conductor is remarkably lowered. And the optimum amount to be used is 1 to 10% by weight.
[0020]
Next, in the above, as the filler component constituting the heat seal layer, first, as the flame retardant, aluminum hydroxide, magnesium hydroxide, antimony oxide, red phosphorus, zinc borate, zirconium flame retardant , Tin-based flame retardant, TBA-bis (2hydroxyethyl ether) (melting point 113 ° C.), TBA- (bisallyl ether) (melting point 115 ° C.), pentabromobenzyl acrylate (melting point 122 ° C.), tetra Brombutane (melting point 116 ° C.), TBA-carbonate oligomer (melting point 165 ° C.), tetrabromobisphenol A (melting point 179 ° C.), 2.2-bis (4-hydroxy-3.5-dibromo Phenyl) (melting point 179 ° C.), hexabromocyclodecane (melting point 183 ° C.), hexabromocyclododecane (melting point 185 ° C.), pentabromoben Ruacrylate polymer (melting point 205 ° C.), polydibromophenylene ether (melting point 210 ° C.), bis (2.4.6-tribromophenoxy) ethane (melting point 223 ° C.), pentabromophenol (melting point 223 ° C.) ), Tetrabromoxylene (melting point 254 ° C.), tetrabromobromophthalic anhydride (melting point 274 ° C.), tetrabromobisphenol S (melting point 282 ° C.), pentabromotoluene (melting point 286 ° C.), decabromo Diphenyl oxide (melting point 300 ° C.), hexabromobenzene (melting point 315 ° C.), ethylene bispentabromodiphenyl (melting point 345 ° C.), perchlorocyclopentadecane (melting point 350 ° C.), ethylene bistetrabromophthalimide (melting point 450 ° C.) , Halogens such as phthalimide bromide (melting point 445 ° C), etc. Flame retardant, trimethyl phosphate, triethyl phosphate, tributyl phosphate, trioctyl phosphate, octyl diphenyl phosphate, tricresyl phosphate, cresyl phosphate, triphenyl Phosphate, tris (chloroethyl) phosphate, tris (2-chloropropyl) phosphate, tris (2.3-dichloropropyl) phosphate, tris (2.3-dibromopropyl) phosphate, Tris (2.3-dibromochloropropyl) phosphate, bis (2.3-dibromopropyl), 2.3-dichloropropyl phosphate, bis (chloropropyl) monooctyl phosphate, etc. Phosphoric acid flame retardant, guanidine phosphate and its derivatives, guanyl urea phosphate and its derivatives, etc. Sulfamic acid and derivatives thereof, to one free flame retardant and other like can be used two or more kinds.
[0021]
Furthermore, in the present invention, as other filler components, for example, polyamide waxes, silica fine particles, talc, calcium carbonate, organic pigments, inorganic pigments such as titanium oxide, carbon, waxes, etc. are used. You can do it.
In the present invention, the filler component constituting the heat seal layer is preferably used in a range of 70 to 30% by weight, and if it exceeds 70% by weight, It is not preferable because the close adhesion between the tosyl layers or the conductor becomes insufficient, and if it is less than 30% by weight, the protrusion of the conductor tends to be large, and the heat seal is not preferable. It is not preferable because there is a problem that the flame retardance of the layer itself is insufficient.
[0022]
In the present invention, the polyester polymer plasticizer having an average molecular weight of 2500 to 10000 constituting the heat seal layer is particularly preferably a polyester plasticizer. Specifically, Dicarboxylic acids such as adipic acid, azelaic acid, sebacic acid, phthalic acid, ethylene glycol, diethylene glycol, propylene glycol, dipropylene glycol, 1.3-butylene glycol, neopentyl glycol A polyester plasticizer which is liquid at room temperature and is composed of a combination of divalent or trivalent alcohols such as ru, glycerin, etc. and monobasic acid, and further has an average molecular weight of about 2500 to 10,000 Can be used.
In the above, if the average molecular weight is less than 2500, it has a certain effect on the tight adhesion, but there are problems in the migration and extractability of the plasticizer, and further, the flat cable has a long period of time. It is not preferable because there is a problem in durability stability (change over time), and an average molecular weight exceeding 10,000 is not preferable because original characteristics as a plasticizer are lost.
Moreover, in this invention, it is preferable that it is the range of 0.1-10 weight site | part with respect to 100 weight part of above-mentioned polyester-type resin components as addition amount of said plasticizer.
In the above, if it is less than 0.1 part by weight, the effect of close adhesion to the conductor of the heat seal layer, embedding property, etc. is weak, and further, for example, the conductor is disconnected by bending, swinging, etc. It is not preferable because there is a problem in the durability of the conductor in the flat cable, etc., and if it exceeds 10 parts by weight, the protrusion of the conductor from the end of the flat cable when left to heat is not preferable. This is not preferable because the degree becomes large and causes troubles such as poor contact when the flat cables are connected to each other.
[0023]
Next, in the present invention, as the plasticizer constituting the heat seal layer, in addition to the polyester plasticizer as described above, for example, an epoxy fatty acid ester having a molecular weight of 400 to 3000, an epoxy having a molecular weight of 1000 to 5000 Epoxy plasticizers such as modified oils and fats, phthalic acid esters such as dioctyl phthalate, dibutyl phthalate, diphenyl phthalate, dicyclohexyl phthalate, butyl oleate, glycerol monooleate, etc. Aliphatic dibasic acid esters such as aliphatic-basic acid esters, n-hexyl adipate, di-2-ethylhexyl adipate, diethylhexyl azelate, dibutyl sebacate, 2-ethylhexyl sebacate, etc., diethylglycol dibenzoate , Triethylene glycol di-2-ethylbutyrate, etc. Valent alcohol esters, butyl acetylricinoleate, butylene glycol bis (butylphthalate), oxyacid esters such as tributyl acetylcitrate, tributyl phosphate, tri-2-ethylhexyl phosphate, triphenyl phosphate, phosphorus Phosphate esters such as tricresyl acid and other one or more can be used.
In the present invention, the plasticizer as described above can be used in combination with the above-mentioned polyester plasticizer, and the addition amount thereof is within a range of 50% by weight or less with respect to the polyester plasticizer. Can be used.
In the present invention, by forming the heat seal layer using the above-mentioned plasticizer, the adhesive effect at the time of heat seal against the tight adhesion between the heat seal layer and the conductor This is effective for alleviating the distortion of the heat-seal tape, and further improves the embedding property of the conductor in the heat-seal layer.
[0024]
Next, in the present invention, as the polyfunctional compound having an isocyanate group, a block isocyanate group and / or a carbodiimide group constituting the heat seal layer, the above-described anchor coat layer is used. One type or two or more types of polyfunctional compounds having an isocyanate group, a block isocyanate group and / or a carbodiimide group described as the constituent material can be used in the same manner.
[0025]
Next, in the present invention, a method for producing a flat cable according to the present invention using the above-described heat-sealable tape according to the present invention will be described. The heat-sealable tape according to the present invention is overlapped with the surfaces of the heat sill layers facing each other, and then a conductor such as a metal is interposed between the layers. Alternatively, using a heating plate, etc., heat-seal tapes, conductors, etc. are heated and pressurized, the heat-seal layer is softened and melted, and the heat-sheath layer and the conductor are closely bonded. The conductor is embedded in the heat seal layer, and the heat seal layer itself is self-adhered to each other to prevent the formation of a gap between the conductor and the heat seal property. -Capable of producing a flat cable which is formed by bonding the conductor and the honeycomb together. A.
[0026]
【Example】
Next, the present invention will be described in more detail with reference to specific examples.
Example 1
(1). Preparation of anchor coat agent for forming anchor coat layer
Solution A is prepared by dissolving a polyester resin having a glass transition point of 40 ° C. and a polyol urethane resin (solids weight ratio 1: 1, hydroxyl value = 10 mg KOH / g) in a mixed solvent of methyl ethyl ketone / toluene = 1/1. Prepared.
Tolylene diisocyanate and hexamethylene diisocyanate were dissolved in a mixed solvent consisting of methyl ethyl ketone / toluene = 1/1 to prepare solution B.
Next, the solution A and the solution B prepared above were mixed immediately before coating on the film-like substrate to prepare an anchor coating agent (OH group / NCO group = 1/3).
(2). Preparation of resin composition for forming a heat seal layer
As a resin component, 5% by weight of a polyester resin having a glass transition point of −30 ° C., 30% by weight of a polyester resin having a glass transition point of 5 ° C., and 5% by weight of a polyester resin having a glass transition point of 80 ° C. are used. And 15 wt% aluminum hydroxide, 35 wt% brominated flame retardant and 10 wt% antimony trioxide, and 0.5 wt% polyester plasticizer, which are methyl ethyl ketone / toluene = 1. A resin composition was prepared by dissolving and dispersing in a mixed solvent consisting of 1/1.
(3). Manufacture of heat-seal tape
A biaxially stretched polyethylene terephthalate film having a thickness of 25 μm was used. First, the anchor coat agent prepared above was applied to the surface of the biaxially stretched polyethylene terephthalate film by a gravure roll coat method. Film thickness 0.8g / m 2 It was applied so as to be in a (dry state) and then dried to form an anchor coat layer.
Next, on the anchor coat layer formed as described above, the resin composition prepared as described above was coated with a die coater at a film thickness of 30.0 g / m. 2 It was applied so as to be in a (dry state), and then dried to form a heat seal layer to produce a heat seal tape according to the present invention.
(4). Manufacture of flat cables
Using the heat-seal tape manufactured above, first, two heat-seal tapes having a width of 60 cm and a length of 100 cm are formed on the surface of the heat seal layer. Are placed so as to face each other, and then a plurality of conductors of width × thickness = 0.8 mm × 50 μm are sandwiched between the layers at regular intervals, and then, the metal roll heated to 150 ° C. A flat cable according to the present invention was manufactured by heating and pressurizing between a rubber roll and a rubber roll through a 3 m / min speed.
[0027]
Examples 2 to 4 and Comparative Example 1
As the film-like base material and the anchor coating agent, the same materials as those shown in Example 1 are used in the same manner, and the materials shown in Table 1 below are shown in the table for the resin composition. Except for the amount used (% by weight) consisting of numerical values, the heat seal tape, flat cable, and comparison according to the present invention are the same as in Example 1 above. As an example, a heat-seal tape and a flat cable were produced.
[0028]
In Table 1 above, Tg means a glass transition point, and PES means a polyester resin.
In Table 1, a polyester plasticizer is used as the polymer plasticizer, and a brominated flame retardant having a melting point (mp) of 345 ° C. is used as the brominated flame retardant (1). As the flame retardant (2), a brominated flame retardant having a melting point (mp) of 185 ° C. is used. As the other filler, titanium oxide and silica are used. As the polyfunctional compound, isocyanate is used. A system adduct body was used. .
[0029]
Experimental example
The heatseal tape and flat cable produced in Examples 1 to 4 and Comparative Example 1 were tested and evaluated for the following items.
(1). T-peel strength test between heat seal layer / heat seal layer
This is because the surfaces of the heat seal layers of the heat seal tape are bonded to each other with a heat sealer (temperature 170 ° C.,
(2). T-peel strength test between heat seal layer / conductor
This is because the surface of the heat seal layer of the heat seal tape and the copper foil having a thickness of 100 μm are bonded, and then the T-peel strength (g / width 10 mm) is determined by the tensile test, and the environmental temperature. Was measured and evaluated at −20 ° C., 25 ° C., and 80 ° C.
(3). Embedding test
This is because the flat cable is cut with a cutter parallel to the width direction, the cross section is observed with an optical microscope, there are bubbles around the conductor, and there is an insufficiently embedded part of the conductor. It was examined and evaluated.
In addition, ◎ means a state of being completely buried, ○ means a level where the portion not buried around the conductor is 50 μm or less, and × means a portion not buried 50 μm around the conductor. Means the state.
The measurement results are shown in Table 2 below.
[0030]
In Table 2 above, HS means the heat seal layer.
[0031]
As is clear from the results shown in Table 2 above, those of Examples 1 to 4 were excellent in close adhesion, particularly in close adhesion at low temperatures, and excellent in embedding.
On the other hand, the thing of the comparative example 1 was inferior to the tight adhesiveness in low temperature, and the inferior embedding property.
[0032]
【The invention's effect】
As is apparent from the above description, the present invention is a tape comprising a structure in which a film-like substrate, an anchor coat layer, and a heat seal layer are sequentially laminated. A heat-seal layer is a film formed of a resin composition containing at least 70 to 30% by weight of a filler component mainly composed of a flame retardant and 30 to 70% by weight of a resin component mainly composed of a polyester resin. Furthermore, the resin component having the above polyester resin as a main component is at least 1 to 10% by weight of a polyester resin component having a glass transition point of −50 ° C. to −20 ° C., and a glass transition point of −20. A heat-sealable polyester is prepared to a blending ratio of 25 to 50% by weight of a polyester resin component having a glass transition point of 70 ° C. to 70 ° C. and 1 to 10% by weight of a polyester resin component having a glass transition point of 70 ° C. to 120 ° C. -Manufacture The heat-sealable tape is overlapped with the surfaces of the heat-seal layers facing each other, and a plurality of conductors are sandwiched between the layers, and then heated by a heating roll or the like. Heating and pressurizing, melting the heat seal layer and embedding a large number of conductors in the heat seal layer and thermally bonding the heat seal layers together to produce a flat cable; Tight adhesion with a conductor, in particular, low temperature tight adhesion, specifically, close adhesion with a conductor that is extremely excellent in the range of −20 ° C. to 80 ° C. considered as an actual use temperature, Produces a heat-sealable tape with excellent embedding characteristics that embeds conductors, and has excellent flame resistance, heat resistance, durability, blocking resistance, processability, etc., and flat cable using it It can be done.
[Brief description of the drawings]
FIG. 1 is a schematic cross-sectional view showing a layer structure of an example of a heat-sealable tape according to the present invention.
FIG. 2 is a schematic cross-sectional view showing an example of the layer structure of the flat cable according to the present invention.
[Explanation of symbols]
A Heat seal tape
B Flat cable
1 Film substrate
2 Anchor coat layer
3 Heat seal layer
3a coating
4 conductors
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