JP4286034B2 - 皿ばね及び重ね皿ばね並びに皿ばね装置 - Google Patents

皿ばね及び重ね皿ばね並びに皿ばね装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、皿ばね及び複数枚の皿ばねを重ね合わせた重ね皿ばねに関する。また、本発明は、1又は複数枚の皿ばねを用いた皿ばね装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
皿ばねは、荷重方向の小さな変位で大きな力を発生させることができ、種々の用途に用いられている。皿ばねを利用した装置としては、例えば、特許文献1や特許文献2に開示された装置が知られている。
特許文献1に記載の皿ばね装置では、基礎(基体)と建築物(支持体)との間に複数枚の皿ばねが介装される。複数枚の皿ばねは、同一方向に積み重ねられ、建築物の重量が作用している。この皿ばね装置では、地震等によって基礎が上下方向に変位すると、皿ばねに作用する荷重も変化する。このため、各皿ばねが弾性変形し、基礎の建築物に対する相対変位を吸収して建築物に伝達される振動を吸収するようにしている。
また、特許文献2に記載の皿ばね装置では、ケーシング(基体)と、ケーシング内に収容されるセル積層体(支持体)を備える。皿ばねは圧縮された状態でケーシングとセル積層体との間に介装され、セル積層体のセル同士を密着させる方向に力を作用させる。
【0003】
【特許文献1】
特開2002−39244号公報
【特許文献2】
特開2001−167745号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
上述した皿ばね装置においては、基体と支持体の間に介装される皿ばねは、所望の荷重特性が得られるよう設計され、かかる荷重特性は長期間にわたって維持されることが要求される。しかしながら、従来においては、皿ばねの荷重特性を長期間にわたって維持する観点から詳細に検討されたことはなかった。
【0005】
本発明の目的は、皿ばねを用いた皿ばね装置において、皿ばねの荷重特性を長期間にわたって維持することを可能とする技術を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段と作用と効果】
上記課題を解決するために、本願に係る皿ばね装置は、基体と、支持体と、基体と支持体の間に介装される1又は複数枚の皿ばねとを備える。そして、皿ばねと接触する基体側の接触面及び皿ばねと接触する支持体側の接触面のうち少なくとも一方の接触面が異種材料層で被覆されていることを特徴とする。
この皿ばね装置では、皿ばねと接触する基体側の接触面及び皿ばねと接触する支持体側の接触面の少なくとも一方を皿ばねの材料とは異なる異種材料層で被覆することで、皿ばねの荷重特性が経時的に変化することを抑制する。すなわち、基体や支持体に作用する外力や、基体や支持体の熱変形等によって、皿ばねに作用する荷重が変化すると、皿ばねの形状(すなわち、皿ばねの傾斜角度)が変化する。このため、長期間使用される間に、皿ばねと基体側(あるいは、支持体側)の接触面が擦れ合い、両者が磨耗(たとえば、凝着磨耗)することでその荷重特性を変化させる。この皿ばね装置では、皿ばねと接触する基体側の接触面(あるいは、支持体側の接触面)が異種材料層で被覆されるため、両者の磨耗(特に、凝着磨耗)が抑制される。このため、皿ばねの荷重特性を長期にわたって維持することができる。
なお、皿ばねと接触する基体側の接触面と皿ばねと接触する支持体側の接触面の両者に異種材料層を被覆してもよく、いずれの接触面を被覆するかは、皿ばね装置の用途や使用態様に応じて決定することができる。
また、基体と支持体の間に複数枚の皿ばねを介装する場合、皿ばね間の接触面に異種材料層(例えば、樹脂層)を被覆するようにしてもよい。皿ばね間を被覆すると、皿ばね同士の磨耗が抑制できるため、より効果的である。
【0007】
上記異種材料層は、例えば、ポリアミドイミド樹脂を主成分とする樹脂層とすることができる。また、樹脂層には潤滑材が混入されていることが好ましい。潤滑材が混入されていると、両者の摩擦抵抗がより低下し、擦れ合いによる磨耗をより抑制することができる。
また、上記異種材料層は、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)を主成分とする皮膜とすることも好ましい。
【0008】
上記皿ばね装置においては、基体側の接触面と接触する皿ばねの角部及び支持体側の接触面と接触する皿ばねの角部のうち少なくとも一つが面取り又はR形状とされていることが好ましい。皿ばねの角部を面取りすると、皿ばねと接触面との接触面積が大きくなってその面圧が低下する。このため、両者の磨耗を抑制することができる。また、皿ばねの角部をR形状とすると、皿ばねの角部が接触面上を滑りやすくなるため、両者の磨耗を抑制することができる。
【0009】
また、本願は荷重特性を長期にわたって維持することができる皿ばねを提供する。本願に係る皿ばねは、内径面の板厚方向両端に形成される2つの角部と外径面の板厚方向両端に形成される2つの角部のうち少なくとも1つの角部が面取り又はR形状とされていることを特徴とする。
この皿ばねでは、皿ばねと接触する相手部材(たとえば、皿ばねを保持する保持部材)の磨耗を抑制することができる。これによって、皿ばねの荷重特性を長期にわたって維持することができる。
【0010】
さらに、上記の本願に係る皿ばねを用いて重ね皿ばねを構成することもできる。すなわち、本願に係る重ね皿ばねの一態様では、皿ばねが複数枚重ね合わされてなる重ね皿ばねであって、その両端に配される皿ばねの少なくとも一方の皿ばねに上記の皿ばねが用いられる。
なお、皿ばね同士の接触面は、両者間の摩擦抵抗を低減するため、樹脂層により被覆されていることが好ましい。
【0011】
【発明の実施の形態】
本発明を具現化した一実施形態に係る皿ばね装置について図面を参照して説明する。図1は皿ばね装置の概略構成を示す図である。
図1に示すように、本実施形態に係る皿ばね装置は、ケーシング10と、ケーシング10内に収容されたセル積層体19(例えば、燃料電池等のセル積層体)とを備える。ケーシング10の下端(図面下側)にはケーシング側ホルダ11が取付けられる。ケーシング側ホルダ11は、ケーシング10に固定されるホルダ本体13を備える。ホルダ本体13の接触面12には、皿ばね20a〜20gの外径に応じて壁14が設けられている。
一方、セル積層体19の下端にはセル側ホルダ15が取付けられる。セル側ホルダ15は、セル積層体19の一端面(図面下側の端面)に固定されるホルダ本体17を備える。ホルダ本体17の接触面16からは、円柱状の脚部18が設けられている。脚部18の外径は、皿ばね20a〜20gの内径と略同一寸法(若干小さい)とされ、脚部18が皿ばね20a〜20gの中央開口部に挿入可能となっている。
【0012】
上述したケーシング側ホルダ11とセル側ホルダ15の間には、同一方向に積み重ねられた複数枚の皿ばね20a〜20g(以下、皿ばね20a〜20gが積み重ねられた状態を重ね皿ばね20ともいう。)が保持される。すなわち、各皿ばね20a〜20gの中央開口部にはセル側ホルダ15の脚部18が挿入され、最下端の皿ばね20gは壁14によってケーシング側のホルダ本体13に対して位置決めされる。これにより、ケーシング側ホルダ11とセル側ホルダ15の間に重ね皿ばね20が保持される。
重ね皿ばね20が保持された状態では、上端の皿ばね20aがセル側の接触面16に当接し、下端の皿ばね20gがケーシング側の接触面12に当接する。また、重ね皿ばね20は、セル積層体19を加圧する方向(図面の上方向)に力が発生するよう、予め圧縮された状態でケーシング10と支持体19との間に配される。
なお、重ね皿ばね20を構成する皿ばねの枚数は、目的とする荷重特性が得られるよう適宜決定することができ、その数は図1に示す例に限られない。
【0013】
上記皿ばね装置においてセル積層体19は、その特性を向上させる観点から、略一定の加圧力で加圧されることが好ましい。一方、使用中のセル積層体19は熱変位等によってその寸法が変化するため、皿ばね20a〜20gのたわみ量も変動する。このため、皿ばね20a〜20gは、そのたわみ量が変化しても、セル積層体19を略一定の加圧力で加圧できることが好ましい。そこで、本実施形態では、「たわみ量」が変化しても「荷重」の変動量が少ない領域(図5のグラフ内で水平な荷重曲線となる領域)においてセル積層体19に所定の加圧力を作用させることができるよう、重ね皿ばね20の荷重特性と初期変位が決められている(図5参照)。
【0014】
なお、皿ばね20a〜20gのたわみ量が変化すると、皿ばね同士の接触面が擦れ合い、また、上端の皿ばね20aとセル側の接触面16及び下端の皿ばね20gとケーシング側の接触面12とが擦れ合う。このため、重ね皿ばね20の加圧時の「たわみ量−荷重曲線」と除荷時の「たわみ量−荷重曲線」とに差(いわゆる、ヒステリシス損失)が発生する。セル積層体19を略一定の加圧力で加圧する観点からは、重ね皿ばね20のヒステリシス損失をできるだけ小さくすることが好ましく、また、ヒステリシス損失が小さい状態が長期間にわたって維持されることが好ましい。
【0015】
そこで、本実施形態では、セル側の接触面16及びケーシング側の接触面12には、以下に説明する表面処理等が施されている。すなわち、接触面16,12には、まず、研磨(例えば、バフ研磨等)が施され、次いで、皿ばね20a〜20gの材料とは異なる異種材料層が被覆されている。これによって、重ね皿ばね20と接触面12,16との摩擦抵抗を減らし、重ね皿ばね20のヒステリシス損失を小さくしている。
【0016】
接触面12,16に施される研磨処理においては、接触面12,16の表面粗さをRmax0.5〜5.0の範囲とすることが好ましい。Rmaxが0.5より小さいと研磨処理の手間(時間等)がかかりすぎて好ましくなく、Rmaxが5.0より大きくなるとヒステリシスが充分に小さくならないためである。より好ましくは、Rmaxが1.0〜2.0(例えば、Rmax1.6程度)の範囲内とすることが好ましい。また、接触面12,16の平面度は0.1以下程度とすることが好ましい。
【0017】
接触面12,16に異種材料層を被覆する処理には、樹脂溶液を塗布する皮膜処理を用いることができる。塗布する樹脂溶液は、例えばポリアミドイミド樹脂、エポキシ樹脂、フェノール樹脂等を主成分とする樹脂溶液を用いることができる。また、樹脂溶液中には、潤滑材(たとえば、フッ素樹脂(PTFE)やPEなどの樹脂系潤滑材、グラファイトや二硫化モリブデンなどの潤滑材)を混入することが好ましい。混入される潤滑材の粒子径は、1μmより小さくすることが好ましい。
樹脂皮膜を付与する方法には、乾性皮膜処理を用いることができる。乾性皮膜処理は、たとえば、まず接触面12,16の表面から油・ゴミ等を除去し、次いで樹脂溶液に潤滑材を混入したものを塗布し、次いで塗布した溶液を乾燥させ、最後に乾燥させた皮膜を加熱処理(200〜300℃)することにより実施することができる。塗布する方法としては、スプレー、スプレータンブリング、刷毛塗りを用いることができる。このような処理により付与される樹脂皮膜の膜厚は、15μm程度(例えば、5〜25μm)とすることが好ましい。皮膜の厚さを15μm程度とするのは、長期間にわたって皮膜の効果を維持するためである。
【0018】
また、接触面12,16を被覆する異種材料層としては、上述した以外にも、例えば、ダイヤモンド・ライク・カーボン(DLC)を主成分とする皮膜、窒化処理、リウブライト処理、二硫化モリブデン処理等により得られる皮膜、さらには、各種めっき処理(例えば、無電解Niめっき、無電解Ni−P複合めっき、クロムめっき等)により得られる皮膜を好適に用いることができる。このような表面処理により付与される皮膜中には、潤滑材が混入されていることが好ましい。混入される潤滑材としては、例えば、上述したPTFE等を使用することができる。
【0019】
また、上述した接触面12に当接する皿ばね20gの角部と、上述した接触面16に当接する皿ばね20aの角部には、以下に説明する平滑化処理が施されている。図2に示すように、皿ばね20a〜20gは、中央に開口部が形成されたドーナツ状をなし、その周面は傾斜面をなしている。皿ばね20gについては、接触面12と接触する外縁24の角部25に平滑化処理が施される。皿ばね20aについては、接触面16と接触する内縁21の角部22に平滑化処理が施される。
【0020】
図3,図4には、皿ばね20gの角部25に施された平滑化処理の一例が示されている。図3に示す例では、皿ばね20gの角部25がR形状に加工されている。角部25がR形状に加工されることで、角部25と接触面12が擦れ合う際に角部25によって接触面12の皮膜が削り取られる現象(いわゆる皮むき現象)を抑制することができる。これによって、重ね皿ばね20のヒステリシス特性を長期にわたって維持することができる。
図4に示す例では、皿ばね20gの角部25が面取り加工されている。角部25を面取りすることで、皿ばね20gと接触面12との接触面積が増えるため、その接触面圧が低下する。したがって、角部25と接触面12が擦れ合う際の摩擦抵抗が小さくなって、接触面12の皮膜の磨耗を抑制することができる。このような方法によっても、重ね皿ばね20のヒステリシス特性を長期にわたって維持することができる。
皿ばね20aの角部22に施される平滑化処理については、上述した皿ばね20gの角部25に施される平滑化処理と同様の処理を施すことができる。
【0021】
なお、上述した平滑化処理は、皿ばね20a〜20gのそれぞれについて、その内径面の板厚方向上端に形成される角部と外径面の板厚方向下端に形成される角部に施すようにしてもよい。このように構成すると、皿ばね20a〜20gが全て同一構成となり、どのような順番で重ね合わせてもよいため、重ね合わせる際の作業が容易となる。
また、皿ばねを保持するホルダの形状等によっては、皿ばねの内径面板厚方向下端に形成される角部と外径面板厚方向上端に形成される角部もホルダと擦れ合う場合がある。かかる場合には、これらの角部にも上述した平滑化処理を施すことが好ましい。
【0022】
なお、重ね皿ばね20を構成する各皿ばね20a〜20gの皿ばね同士の接触面にも、接触面12,16に施した表面処理と同様の処理が施されていることが好ましい。すなわち、皿ばねの上面(図2において26で示される面)及び/または底面(図2において27で示される面)に上述した表面処理が施されることによって、皿ばね同士の摩擦抵抗が小さくなるため、重ね皿ばねのヒステリシス損失を小さくすることができる。
【0023】
【実験例】
次に、上述した皿ばね装置を実際に製作し、そのヒステリシス損失と耐久性との関係を調べた。実験には、外径200mm、内径110mm、板厚3.7mmの皿ばねを5枚重ね合せて重ね皿ばねとした。各皿ばねの接触面の表面粗さはRmax1.6とし、各接触面にはポリアミドイミド樹脂にPTFEを分散させた皮膜(約15μm)を被覆した。また、ホルダと接触する2箇所の角部(すなわち、上端の皿ばねの内径面上端の角部と、下端の皿ばねの外径面下端の角部)については、R形状としたものを2種類(R半径0.23mm,0.76mm)と、面取り加工を施したものを1種類と、比較例(従来技術)としてR形状や面取り加工を施さないものを1種類製作した。
また、ホルダについては、ホルダの接触面にポリアミドイミド樹脂系表面処理(皮膜15μm,添加剤;PTFE+グラファイト)を施したもの1種類と、比較例(従来技術)としてホルダの接触面に表面処理を施さなかったもの1種類を製作した。
製作した重ね皿ばねとホルダとを種々に組合せたものについて、初期荷重をかけた状態から所定のストローク(4mm)で弾性変形を繰り返し与え、弾性変形回数とヒステリシス損失との関係を調べた。
【0024】
図6には、角部をR形状とした重ね皿ばねと、従来技術に係る重ね皿ばねについての実験結果が示されている。いずれの実験も、接触面に表面処理が施されていない従来技術に係るホルダを使用した。図6から明らかなように、角部をR形状とした重ね皿ばねは、R形状としていない場合と比較して、長い期間ヒステリシス損失の増大を抑制することができた。また、角部に施されるR形状は、その曲率半径が大きくなるほど良好な結果を示した。
【0025】
図7には、角部に面取り加工を施した重ね皿ばねと、従来技術に係る重ね皿ばねについての実験結果が示されている。いずれの実験も、接触面に表面処理が施されていない従来技術に係るホルダを使用した。図7から明らかなように、角部に面取り加工を施した重ね皿ばねは、面取り加工を施していない場合と比較して、長い期間ヒステリシス損失の増大を抑制することができた。
【0026】
図8には、接触面に表面処理が施されたホルダと、従来技術に係るホルダについての実験結果が示されている。いずれの実験も、角部にR加工や面取り加工を施していない従来技術に係る重ね皿ばねを使用した。図8から明らかなように、接触面に表面処理が施されたホルダは、表面処理が施されていない場合と比較して、ヒステリシス損失の増大を抑制することができた。
【0027】
図9には、角部をR形状(R;0.76mm)とした重ね皿ばねを接触面に表面処理を施したホルダで保持した場合と、従来技術に係る重ね皿ばねを接触面に表面処理を施したホルダで保持した場合と、従来技術に係る重ね皿ばねを従来技術に係るホルダで保持した場合についての実験結果が示されている。図9から明らかなように、角部をR形状とした重ね皿ばねを接触面に表面処理を施したホルダで保持する場合が、最もヒステリシスが小さく、その耐久性についても最も良い結果が得られた。
【0028】
以上、本発明の具体例を詳細に説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には、以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。
また、本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組み合わせによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組み合わせに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態に係わる皿ばね装置の構造を示す図である。
【図2】 皿ばねの断面図である。
【図3】 皿ばねの角部に施される平滑化処理の一例を示す図である。
【図4】 皿ばねの角部に施される平滑化処理の他の例を示す図である。
【図5】 重ね皿ばねの荷重特性(ヒステリシス特性)を示す図である。
【図6】 角部をR形状とした重ね皿ばねと、従来技術に係る重ね皿ばねについて、実測した「ヒステリシス−耐久回数」の関係を併せて示す図である。
【図7】 角部に面取り加工を施した重ね皿ばねと、従来技術に係る重ね皿ばねについて、実測した「ヒステリシス−耐久回数」の関係を併せて示す図である。
【図8】 接触面に表面処理が施されたホルダを用いた場合と、従来技術に係るホルダを用いた場合について、実測した「ヒステリシス−耐久回数」の関係を併せて示す図である。
【図9】 角部をR形状(R;0.76mm)とした重ね皿ばねを接触面に表面処理を施したホルダで保持した場合と、従来技術に係る重ね皿ばねを接触面に表面処理を施したホルダで保持した場合と、従来技術に係る重ね皿ばねを従来技術に係るホルダで保持した場合について、実測した「ヒステリシス−耐久回数」の関係を併せて示す図である。
【符号の説明】
10:ケーシング
11:ケーシング側ホルダ
12:側接触面
13:ホルダ本体
14;壁
15:セル側ホルダ
16:接触面
17:ホルダ本体
18:脚部
19:セル積層体
20:重ね皿ばね
20a〜20g:皿ばね
22,25:角部

Claims (3)

  1. 基体と、支持体と、基体と支持体の間に介装される1又は複数枚の皿ばねとを備え、
    皿ばねと接触する基体側の接触面及び皿ばねと接触する支持体側の接触面のそれぞれが皿ばねとは異なる異種材料層で被覆されており、
    基体側の接触面と接触する皿ばねの角部及び支持体側の接触面と接触する皿ばねの角部のそれぞれが面取り又はR形状とされており、
    異種材料層がポリアミドイミド樹脂を主成分とする樹脂層であることを特徴とする皿ばねにより支持体を加圧する装置。
  2. 樹脂層には潤滑材が混入されていることを特徴とする請求項1に記載の装置。
  3. 複数の皿ばねを重ねあわせた重ね皿ばねが基体と支持体の間に介装されており、
    重ね皿ばねの内径面側の角部が支持体側の接触面と接触し、重ね皿ばねの外径面側の角部が基体側の接触面と接触し、
    複数の皿ばねのそれぞれが、内径面の板厚方向両端に形成される2つの角部のうち支持体側の角部が面取り又はR形状とされており、かつ、外径面の板厚方向両端に形成される2つの角部のうち基体側の角部が面取り又はR形状とされていることを特徴とする請求項1又は2に記載の装置。
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