JP4285922B2 - 可動ホーム柵装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、プラットホーム上の側縁に沿って、線路側の定位置に停止した列車との間に壁をなす可動ホーム柵を立設して成る可動ホーム柵装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
最近の鉄道旅客業界では、人件費削減等の見地より、列車のワンマン運転化が推進されており、これに伴ってプラットホームに可動ホーム柵等を設け、列車を利用する乗客の安全を確保する必要があった。
【0003】
従来の可動ホーム柵は、線路側の定位置に停止した列車の乗客ドア位置に対応して、互いに両側方向に近接および離間して開閉する一対の乗降扉を備えており、各乗降扉の両脇位置には、各乗降扉が開いた際にこれを収納する戸袋柵がプラットホーム上に固設されている。
【0004】
通常列車は予め決められた定位置に停止するが、この基準となる定位置に対して所定の許容範囲内での誤差が許されている。従って、前記可動ホーム柵における一対の乗降扉の開口量、すなわち両戸袋柵の間口は、列車の停止誤差を見込んで、列車側の乗客ドアの開口枠幅よりも広く設定されている。
【0005】
このような可動ホーム柵が設置されたプラットホームであっても、列車が前記許容範囲内で停止する限り、事故等が発生した緊急時には、列車側の乗客ドアと可動ホーム柵側の乗降扉とが共に開けられて、これらの重なる開口部より列車外部に乗客は避難することができた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、列車が前記許容範囲を越えて停止してしまった場合には、列車側の乗客ドアの位置と可動ホーム柵の間口との間に位置ずれが起きてしまう。そのため、可動ホーム柵が障害になり、乗客の緊急時の避難が妨げられるという問題があった。
【0007】
かかる問題を解決すべく、最近では、図5に示すように、可動ホーム柵の本体である戸袋柵1をプラットホームPFに動かぬように固設するのではなく、例えば、戸袋柵1の一側端2を回動中心として水平方向に回動可能に支持するような考えが提案されている。かかる戸袋柵1を緊急時に回動させることにより、避難用の開口部を確保しようとするものである。
【0008】
また、例えば、図6に示すように、戸袋柵1の一側端2を平行リンク機構3を介して水平方向に平行移動可能に支持するような考えも提案されている。かかる戸袋柵1を緊急時にプラットホームPFの中央の方へ平行移動することにより、平行移動後の戸袋柵1とプラットホームPFの側縁との間に、乗客の避難可能な通路を形成するものである。
【0009】
ところで、図5に示す戸袋柵1を回転可能に支持するような場合に、例えば、プラットホームPFの屋根を支えるための支柱5の位置によっては、その支柱5に回転した戸袋柵1が干渉するおそれがあって、戸袋柵1を十分に回転することができず、十分な避難用通路を確保することができない場合が生じる。
【0010】
また、図6に示す戸袋柵1を平行移動可能に支持するような場合に、戸袋柵1をプラットホームPFの中央の方へ平行移動させる際に、戸袋柵1の平行移動する方向は実際にはその平行移動に従って徐々に変化して一定ではなく、効率的にかつ円滑に戸袋柵1を押し引きするためには、その押し引きする方向を戸袋柵1の平行移動する方向に応じて変化させていく必要があるので、戸袋柵1の移動操作が困難になり、また、移動操作の迅速性の点で改良の余地があるという問題がある。
【0011】
本発明は、以上のような従来技術が有する問題点に着目してなされたもので、緊急時に十分な避難用通路を確保すべく、可動ホーム柵をプラットホームの側縁からプラットホームの中央の方へ簡易かつ迅速に移動操作することのできる可動ホーム柵装置を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するための本発明の要旨とするところは、次の各項の発明に存する。
]プラットホーム(PF)上の側縁に沿って、線路側の定位置に停止した列車との間に壁をなす可動ホーム柵(10)を立設して成る可動ホーム柵装置において、
前記可動ホーム柵(10)をプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方へ案内移動可能な案内機構(30)であって、前記プラットホーム(PF)または前記可動ホーム柵(10)の一方に設けられるガイドレール(40)と、前記プラットホーム(PF)または前記可動ホーム柵(10)の他方に設けられ、前記ガイドレール(40)に案内される被案内部材(50)とから成るものと、
カバー部材(60)であって、前記プラットホーム(PF)に設けられる前記案内機構(30)、前記ガイドレール(40)または、前記被案内部材(50)を上方から覆うものと、を備え、
前記カバー部材(60)は、前記プラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方へ前記可動ホーム柵(10)が移動するときに、前記案内機構(30)、前記ガイドレール(40)または、前記被案内部材(50)の上方から退避するものであることを特徴とする可動ホーム柵装置。
【0014】
]前記被案内部材(50)は、前記ガイドレール(40)に転動可能なガイドローラ(51)を有することを特徴とする[]に記載の可動ホーム柵装置。
【0015】
]前記被案内部材(50)は、前記ガイドレール(40)に摺動可能なガイドシューを有することを特徴とする[]に記載の可動ホーム柵装置。
【0018】
]前記カバー部材(60)は、前記可動ホーム柵(10)に連動するものであることを特徴とする[,[2]または[3]に記載の可動ホーム柵装置。
【0019】
]前記カバー部材(60)は、前記プラットホーム(PF)に設けられる前記案内機構(30)、前記ガイドレール(40)または、前記被案内部材(50)に沿って連設された複数の蓋片(601)から成り、
前記複数の蓋片(601)は相互に重なり合うことで、前記案内機構(30)、前記ガイドレール(40)または、前記被案内部材(50)の上方から退避するものであることを特徴とする[,[2]または[3]に記載の可動ホーム柵装置。
【0020】
]前記案内機構(30)、前記ガイドレール(40)または、前記被案内部材(50)は、前記プラットホーム(PF)の敷設溝(P1)内に設置されるものであることを特徴とする[,[2]または[]に記載の可動ホーム柵装置。
【0021】
]前記案内機構(30)は、前記可動ホーム柵(10)をプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方であって、前記プラットホーム(PF)の側縁に対して直交する方向または当該直交する方向に対して傾斜する方向に案内移動可能なものであることを特徴とする[1]に記載の可動ホーム柵装置。
【0022】
次に前述した解決手段に基づく作用を説明する。
プラットホーム(PF)上の側縁に沿って可動ホーム柵(10)が立設されている。このような可動ホーム柵(10)は、一対で用いられ、一対の可動ホーム柵(10)の間の開口は、定位置に停止した列車のドアに対応しており、各可動ホーム柵(10)の本体である戸袋柵より側方に乗降扉が突出して前記開口の片側半分を閉じる一方、乗降扉が戸袋柵側に没入して前記開口を開くように構成されている。
【0023】
可動ホーム柵(10)では、列車への乗客の乗降時以外は、両方の戸袋柵より乗降扉は側方に突出して閉じた状態に維持される。一方、乗客が列車へ乗降する際は、前記乗降扉は戸袋柵側に没入する方向に駆動されて、乗降扉は列車のドア前から側方に移動し、そのまま前記戸袋柵側に収納される。
【0024】
前記可動ホーム柵(10)の本体である戸袋柵は、プラットホーム(PF)の側縁の所定位置に、通常は例えば、クランパー、ストッパピン、アンカーやボルト等のロック装置によって移動不能に拘束されている。従って、通常戸袋柵は不用意に移動するようなことはなく、プラットホーム(PF)上における乗客の安全が確保される。
【0025】
ところで、列車が停止誤差の許容範囲を越えて停止した場合、列車側のドア位置と可動ホーム柵(10)側との間に位置ずれが生じて、可動ホーム柵(10)の本体である戸袋柵がドア前に立ちはだかることがある。かかる状況下で、緊急に列車外へ避難する必要がある場合には、前記ロック装置による戸袋柵の拘束を解除して、戸袋柵をプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方へ案内機構(30)によって案内移動して、プラットホーム(PF)の側縁と戸袋柵との間の間隔を広げることで、避難用通路を確保すればよい。
【0026】
戸袋柵がその本体を成す可動ホーム柵(10)を、案内機構(30)によってプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方へ略直線方向に案内移動すればよく、可動ホーム柵(10)の移動方向と可動ホーム柵(10)の押し引きする方向とが同じでかつ一定であることから、可動ホーム柵(10)の押し引きしが容易になり、可動ホーム柵(10)を迅速にかつ円滑に移動操作することができる。
【0027】
案内機構(30)は、例えば、ガイドレール(40)とそのガイドレール(40)に案内される被案内部材(50)とから構成されている。そのガイドレール(40)はプラットホーム(PF)または可動ホーム柵(10)のいずれか一方に設けられ、被案内部材(50)は、プラットホーム(PF)または可動ホーム柵(10)の他方に設けられていればよい。また、被案内部材(50)としては、ガイドレール(40)に沿って転動するガイドローラや、ガイドレール(40)に摺動するガイドシューがある。
【0028】
また、プラットホーム(PF)に設けられる案内機構(30)、ガイドレール(40)や被案内部材(50)は、通常は、カバー部材(60)で上方から覆われている。カバー部材(60)が案内機構(30)等への異物の進入を防止している。
【0029】
また、プラットホーム(PF)に設けられる案内機構(30)、ガイドレール(40)や被案内部材(50)は、プラットホーム(PF)の敷設溝(P1)内に設置される。それにより、そのカバー部材(60)は、プラットホーム(PF)の上面の位置とほぼ同じ高さにすることができ、乗降客の支障にならないようになっており、また、敷設溝(P1)内への異物の進入を防止するようになっている。
【0030】
緊急時に、可動ホーム柵(10)をプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方へ移動するとき、移動する可動ホーム柵(10)によって、カバー部材(60)は、案内機構(30)、ガイドレール(40)または、被案内部材(50)の上方から退避する。それにより、可動ホーム柵(10)の移動に先立って、カバー部材(60)を特別に退避させる必要がなく、可動ホーム柵(10)の移動操作の迅速性が高まる。ここで、移動する可動ホーム柵(10)は可動ホーム柵(10)と一体的に移動するものであり、可動ホーム柵(10)の本体その他の構成部品全体を含んでいる。
【0031】
また、カバー部材(60)は可動ホーム柵(10)に連動するものである。このように連動する機構としては、可動ホーム柵(10)が移動したことを電気的な信号あるいは機械的な力として捉え、例えば、移動する可動ホーム柵(10)からの機械的な力が直接的あるいは間接的にカバー部材(60)に作用するように構成したカム機構やリンク機構などである。
【0032】
また、カバー部材(60)は、複数の蓋片(601)を前記プラットホーム(PF)に設けられる案内機構(30)、ガイドレール(40)または、被案内部材(50)に沿って連設したものであり、可動ホーム柵(10)が移動すると、複数の蓋片(601)が相互に重なり合うことで、案内機構(30)、ガイドレール(40)または、被案内部材(50)上から退避するようになる。
【0033】
このように構成されたカバー部材(60)において、複数の蓋片(601)の中の両端に位置する一方をプラットホーム(PF)側に固定し、両端に位置する他方を可動ホーム柵(10)に固定すればよい。
【0034】
案内機構(30)は、可動ホーム柵(10)をプラットホーム(PF)の側縁からプラットホーム(PF)の中央の方に直線方向に案内移動可能なものであり、一般的には、プラットホーム(PF)の側縁に対して直交する方向に案内移動可能であるが、例えば、可動ホーム柵(10)のその直交する方向の移動に支障がある場合には、可動ホーム柵(10)をプラットホーム(PF)の側縁に対して直交する方向に対して傾斜する方向に案内移動可能にすればよい。
【0035】
【発明の実施の形態】
以下、図面に基づき本発明を代表する各種実施の形態を説明する。
図1〜図3は本発明の一実施の形態を示している。
図1は可動ホーム柵10の正面図であり、図2は可動ホーム柵10の平面図である。図1および図2に示すように、可動ホーム柵10は、プラットホームPF上の側縁に沿って立設され、プラットホームPF脇に延びる線路上の定位置に停止する列車との間に壁をなし、列車への乗降時における乗客の安全性を確保するものである。案内機構30は、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央に案内移動するものである。
【0036】
可動ホーム柵10は、戸袋柵11と、該戸袋柵11より側方に出没可能な乗降扉20とから成る。戸袋柵11にはブラケット15が一体的に固設され、図示省略したアンカーやボルト等によって、プラットホームPF上の所定位置に動かぬように固設されている。それにより、通常は可動ホーム柵10がプラットホームPFの側縁から移動不能になっている。
【0037】
詳しく言えば、プラットホームPF上には、所定間隔おきに前記可動ホーム柵10が一対ずつ両側方向を向く背中合わせに配置されている。
【0038】
各可動ホーム柵10は、それらの間に列車側の乗客ドア3が位置するように配置されている。ここで列車は定位置に停止するのだが、基準となる定位置に対して所定範囲内の許容誤差が設定されており、各可動ホーム柵10の間口は、列車のドアの開口幅よりも広く設定されている。
【0039】
戸袋柵11は扁平な矩形箱型に形成されている。戸袋柵11には、乗降扉20を収納する収納部12と、乗降扉20を側方に出没させて開閉動作を行う扉駆動部(図示省略)が設けられている。収納部12は、乗降扉20がちょうど収まる内寸に設定されている。乗降扉20は、前記戸袋柵11より側方に出没して、線路側の定位置に停止した列車のドアに対応して開閉するものである。
【0040】
戸袋柵11に内設された扉駆動部は、乗降扉20を開閉駆動する機構であって、電動モータにより回転駆動されるスクリュー部材と、このスクリュー部材に相対的に回転可能に螺合し、乗降扉20に固設されたナット部材とを備えるものである。
【0041】
ナット部材は、次述する乗降扉20の側壁の基端側に、回動不能にして推力だけを乗降扉20に伝え、前後・上下方向はフリー結合させて、乗降扉20が変形してもスクリュー部材は変形しないように固定されている。また、戸袋柵11の内部には、電動モータの駆動制御等を行うための各種の電気部品を実装した制御盤36が取り付けてある。
【0042】
緊急時に、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ案内するための案内機構30は、プラットホームPFまたは可動ホーム柵10の一方に設けられるガイドレール40と、プラットホームPFまたは可動ホーム柵10の他方に設けられ、ガイドレール40に案内される被案内部材50とから成る。本実施の形態では、プラットホームPFにガイドレール40が設けられ、可動ホーム柵10に被案内部材50が設けられている。また、ガイドレール40および被案内部材50は、1つの可動ホーム柵10を案内移動するために2つずつ用いられる。
【0043】
図1および図3に示すように、プラットホームPFには、ガイドレール40用の敷設溝P1が設けられている。敷設溝P1の底部にはベース部材BSが埋設され、ベース部材BSの水平なベース面B1にガイドレール40が締着されている。ガイドレール40は矩形状断面形状を成している。敷設溝P1内に設置されたガイドレール40の上面は、プラットホームPFの上面より、低い位置に設定されている。
【0044】
被案内部材50はガイドレール40の上面を転動するガイドローラ51および一対の支持ブラケット52を有している。すなわち、可動ホーム柵10の戸袋柵11の底面には一対の支持ブラケット52が固設されている。一対の支持ブラケット52はガイドローラ51を回転可能に支持するものであって、また、敷設溝P1内に垂下され、ガイドレール40に上方から外嵌して、ガイドレール40の両側面に係合することで、ガイドローラ51のガイドレール40上からの脱落を防止するものである。被案内部材50のガイドローラ51の代わりにガイドシューを用いてもよい。
【0045】
プラットホームPFに設けられる案内機構30(ガイドレール40および被案内部材50)は、カバー部材60で上方から覆われている。図3(a)に示すように、カバー部材60は、敷設溝P1を上方から覆う両側一対の蓋部材61から成る。カバー部材60の一対の蓋部材61は、プラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ移動する可動ホーム柵10によって、両側に開いて、敷設溝P1内のガイドレール40の上方から退避するものである。
【0046】
具体的には、図3(b)に示すように、可動ホーム柵10と一体的に移動する被案内部材50の支持ブラケット52は、カムの機能を有し、カムフォロアである一対の蓋部材61を両側に押し広げながら移動するものである。
【0047】
カバー部材60は、プラットホームPFの敷設溝P1を上方から覆うことにより、敷設溝P1内の案内機構30等への異物の進入を防止するものである。そのカバー部材60は、通常時プラットホームPFの上面の位置とほぼ同じ高さになっていて、プラットホームPF上を通行する乗降客の支障にならないようになっている。
【0048】
また、可動ホーム柵10は、ロック装置(図示省略)によって移動不能に通常位置と緊急位置(退避位置)とにそれぞれ拘束されている。従って、通常戸袋柵は不用意に移動するようなことはなく、プラットホームPF上における乗客の安全が確保されている。ロック装置としては、プラットホームPFおよび可動ホーム柵10側にそれぞれ穿設された下孔にストッパピンを落とし込むようにしたもの、あるいは、可動ホーム柵10に設けられたトグル機構のクランパー、または、アンカーやボルト等である。
【0049】
次に作用を説明する。
プラットホームPF上の側縁に沿って立設された可動ホーム柵10は、一対ずつ用いられ、一対の可動ホーム柵10の間の開口は、定位置に停止した列車のドアに対応しており、各可動ホーム柵10の本体である戸袋柵11より側方に乗降扉20が突出して前記開口の片側半分を閉じる一方、乗降扉20が戸袋柵11側に没入して前記開口を開くように構成されている。
【0050】
図1に実線で示すように、可動ホーム柵10では、列車への乗客の乗降時以外は、乗降扉20は戸袋柵11より側方に伸び出ている。すなわち乗降扉20は、線路側の定位置に停車する列車のドアの開口を覆う閉じた状態に維持される。
【0051】
一方、乗客が列車へ乗降する際は、乗降扉20は、戸袋柵11側に引っ込む方向に扉駆動部(図示省略)により駆動され、乗降扉20は列車のドアから側方に移動し、そのまま戸袋柵11の収納部12に収納される。乗降扉20の開閉は、扉駆動部の電動モータによってスクリュー部材が正逆方向に回転することにより行われる。
【0052】
可動ホーム柵10は、案内機構30によってプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ移動可能であるが、通常は、戸袋柵11のブラケット15が図示省略したアンカーやボルト等によって、プラットホームPF上の所定位置に動かぬように固設されているために、可動ホーム柵10は移動不能に拘束されている。従って、通常可動ホーム柵10は不用意に移動するようなことはなく、プラットホームPF上における乗客の安全が確保される。
【0053】
また、通常時、図3(a)に示すように、プラットホームPFの敷設溝P1は、カバー部材60で上方から覆われている。それにより、敷設溝P1内のガイドレール40等への異物の進入を防止している。また、カバー部材60はプラットホームPFの上面の位置とほぼ同じ高さになっているから、乗降客の支障にならない。
【0054】
通常、列車は定位置に停止するが、列車が停止誤差の許容範囲を越えて停止した場合、列車側のドア位置と可動ホーム柵10側との間に位置ずれが生じて、可動ホーム柵10の本体である戸袋柵がドア前に立ちはだかることがある。
【0055】
このような状況で、緊急に列車外へ避難する必要がある場合には、図示省略したアンカーやボルト等による戸袋柵11のブラケット15の拘束を解除して、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ移動して、プラットホームPFの側縁と戸袋柵との間の間隔を広げることで、避難用通路を確保すればよい。
【0056】
それには、案内機構30を用いればよい。すなわち、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ押し引きすると、案内機構30を構成する被案内部材50のガイドローラ51がガイドレール40に案内されながら、被案内部材50のガイドローラ51がガイドレール40上を転動することによって、可動ホーム柵10の押し引きする方向と同じ方向(プラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方)へ可動ホーム柵10が案内移動するようになる。
【0057】
可動ホーム柵10の移動方向と可動ホーム柵10の押し引きする方向とが同じであり、かつ、一定であることから、可動ホーム柵10の押し引きが容易になり、可動ホーム柵10を迅速に移動操作することができる。
【0058】
また、このような緊急時に、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁からプラットホームPFの中央の方へ移動するとき、可動ホーム柵10と一体的に移動する被案内部材50の支持ブラケット52によって、カバー部材60の一対の蓋部材61が両側に開いて、敷設溝P1内のガイドレール40の上方から退避し、ガイドローラ51がガイドレール上を転動可能になる。それにより、可動ホーム柵10の移動に先立って、カバー部材60を特別に退避させる必要がなく、可動ホーム柵10の移動操作の迅速性が高まる。
【0059】
緊急時にプラットホームPFの中央の方へ移動した可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁に移動するには、可動ホーム柵10をプラットホームPFの中央側からプラットホームPFの側縁の方へ押し引きすればよい。このときにも、可動ホーム柵10は案内機構30によって案内移動し、可動ホーム柵10の移動方向と可動ホーム柵10の押し引きする方向とが同じで、かつ、一定であることから、容易に元の位置であるプラットホームPFの側縁に戻すことができる。可動ホーム柵10を元の位置に戻した後に、戸袋柵11のブラケット15を、図示省略したアンカーやボルト等によって固定すればよい。それにより、可動ホーム柵10がプラットホームPFの側縁から移動不能になって、通常の使用可能状態になる。
【0060】
なお、本発明に係る可動ホーム柵においては、カバー部材60が一対の蓋部材61から構成されているものを示したが、図4に示すように、いわゆるテレスコープ型のカバー部材60であって、蓋片601が敷設溝P1を塞ぐようにガイドレール40に沿って連設されている。緊急時などに可動ホーム柵10を移動する際に、可動ホーム柵10の移動の前方では、蓋片601が相互に重なり合って、ガイドレール40上から退避して、ガイドローラ51の転動を可能にする一方で、可動ホーム柵10の移動の後方では、蓋片601が相互に伸展して、敷設溝P1を塞ぐようになる。すなわち、可動ホーム柵10に連動してテレスコープ型のカバー部材60が伸縮するものである。
【0061】
また、カバー部材60にカム板を一体的に固設し、緊急時に移動する可動ホーム柵10がカム板を押すことで、カバー部材60が揺動してガイドレール40上から退避するようにしてもよい。このとき、カバー部材60をガイドレール40上に揺動する方向に付勢してもよい。
【0062】
また、カバー部材は、移動する可動ホーム柵10や可動ホーム柵10と一体的に移動する被案内部材50によって変形する一方、可動ホーム柵10や被案内部材50が通過すると、復元する弾性を有するものであってもよい。このように弾性を有するカバー部材においても、プラットホームPFの敷設溝P1を上方から塞ぐように形成すればよい。
【0063】
さらに、案内機構30のガイドレール40をプラットホームPF側に設ける一方、被案内部材50を可動ホーム柵10側に設けたものを示したが、ガイドレール40を可動ホーム柵10側に設ける一方、被案内部材50を、プラットホームPF側に設けてもよい。この場合、緊急時に可動ホーム柵10を移動すると、ガイドレール40がカムの機能を有し、カムフォロアである一対の蓋部材61を押し広げながら移動するようになる。
【0064】
さらに、被案内部材50を構成するものとしては、ガイドレール40に沿って転動するガイドローラを示したが、ガイドレール40に摺動するガイドシューであってもよい。このように、ガイドレール40とガイドシューとから構成される案内機構としてはリニアガイドがある。リニアガイドには、摺動抵抗を低減するためのベアリングが用いられており、可動ホーム柵10を少ない操作力で移動することができ、操作性が向上する。
【0065】
さらに、前記実施の形態では、案内機構30が可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁に対して直交する方向に案内移動可能にしたものを示したが、これに限らず、例えば、可動ホーム柵10のその直交する方向の移動に支障がある場合には、可動ホーム柵10をプラットホームPFの側縁に対して直交する方向に対して傾斜する方向に案内移動するように構成しても良い。
【0066】
【発明の効果】
本発明に係る可動ホーム柵装置によれば、案内機構によって、可動ホーム柵をプラットホームの側縁からプラットホームの中央の方へ案内移動するようにしたので、緊急時に、可動ホーム柵を容易かつ迅速に移動して、避難用通路を確保することが可能となる。
【0067】
また、可動ホーム柵をプラットホームの側縁からプラットホームの中央の方へ移動するとき、移動する可動ホーム柵によって、カバー部材を、案内機構、ガイドレールまたは、被案内部材の上方から退避するようにしたので、可動ホーム柵の移動に先立って、カバー部材を特別に退避させる必要がなく、可動ホーム柵の移動操作の迅速性を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る可動ホーム柵の正面図である。
【図2】本発明の実施の形態に係る可動ホーム柵の平面図である。
【図3】本発明の実施の形態に係る案内機構の要部断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に係るカバー部材の変形例を示す平面図である。
【図5】従来例を示す可動ホーム柵の要部平面図である。
【図6】従来例を示す可動ホーム柵の要部平面図である。
【符号の説明】
P1…敷設溝
PF…プラットホーム
10…可動ホーム柵
11…戸袋柵
15…ブラケット
30…案内機構
40…ガイドレール
50…被案内部材
51…ガイドローラ
52…支持ブラケット
60…カバー部材
61…蓋部材
601…蓋片

Claims (7)

  1. プラットホーム上の側縁に沿って、線路側の定位置に停止した列車との間に壁をなす可動ホーム柵を立設して成る可動ホーム柵装置において、
    前記可動ホーム柵をプラットホームの側縁からプラットホームの中央の方へ案内移動可能な案内機構であって、前記プラットホームまたは前記可動ホーム柵の一方に設けられるガイドレールと、前記プラットホームまたは前記可動ホーム柵の他方に設けられ、前記ガイドレールに案内される被案内部材とから成るものと、
    カバー部材であって、前記プラットホームに設けられる前記案内機構、前記ガイドレールまたは、前記被案内部材を上方から覆うものと、を備え、
    前記カバー部材は、前記プラットホームの側縁からプラットホームの中央の方へ前記可動ホーム柵が移動するときに、前記案内機構、前記ガイドレールまたは、前記被案内部材の上方から退避するものであることを特徴とする可動ホーム柵装置。
  2. 前記被案内部材は、前記ガイドレールに転動可能なガイドローラを有することを特徴とする請求項に記載の可動ホーム柵装置。
  3. 前記被案内部材は、前記ガイドレールに摺動可能なガイドシューを有することを特徴とする請求項に記載の可動ホーム柵装置。
  4. 前記カバー部材は、前記可動ホーム柵に連動するものであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の可動ホーム柵装置。
  5. 前記カバー部材は、前記プラットホームに設けられる前記案内機構、前記ガイドレールまたは、前記被案内部材に沿って連設された複数の蓋片から成り、
    前記複数の蓋片は相互に重なり合うことで、前記案内機構、前記ガイドレールまたは、前記被案内部材の上方から退避するものであることを特徴とする請求項1,2または3に記載の可動ホーム柵装置。
  6. 前記案内機構、前記ガイドレールまたは、前記被案内部材は、前記プラットホームの敷設溝内に設置されるものであることを特徴とする請求項1,2またはに記載の可動ホーム柵装置。
  7. 前記案内機構は、前記可動ホーム柵をプラットホームの側縁からプラットホームの中央の方であって、前記プラットホームの側縁に対して直交する方向または当該直交する方向に対して傾斜する方向に案内移動可能なものであることを特徴とする請求項1に記載の可動ホーム柵装置。
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