JP4285669B2 - 非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置 - Google Patents

非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、既設橋梁用鋼製支承装置を補修改良して弾性支承装置に変更する場合、または既設弾性支承装置における弾性体を新たに交換する場合、あるいは新設用に弾性支承装置を設ける場合に、表裏両面(上面及び下面)に鋼板を一体に固着した弾性体を現場溶接することなく上部構造物における鋼製上沓またはベースプレートに着脱自在に係止可能な非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、橋台や橋脚に対する橋梁(桁)の既設の支持構造には、図14に示すような鋼製支承(鋼製沓)が多く存在するが、阪神大地震等、橋梁の支承構造に対する耐震構造の見直し作業が行われており、鋼製支承装置を補修改良して弾性支承装置に変更するようになってきている。
【0003】
すなわち、図14に示す橋梁用鋼製支承装置50において、橋台又は橋脚である下部構造物17に鋼製支承51が設けられ、鋼製支承51によって上部構造物(主桁)1が支持されている。鋼製支承51は図14に示すように、下部構造物17上に下沓52がアンカーボルト53で固定され、下沓52上に支圧部材54を介して上沓58がスライド自在に支持され、上沓58に上部構造物(桁)1が固定されている。
【0004】
上沓58の橋軸直角方向の両側突出部55には係合凹部56が設けられると共に、下沓52には下沓突起57が設けられており、この下沓突起57が前記係合凹部56に係合することで、鋼製支承51に水平力支承機能を付与している。下沓突起57には、先端係合部を上沓58の両側突出部55に係合させた上沓58の上揚力に対する係止金具(図示せず)が取付けられている。
【0005】
前述のような既設の橋梁用支承装置の補修工法は、鋼製支承をタイプBのゴム支承に交換することが多いが、既設の鋼製支承の上部を利用し、これに弾性支承を組み込む方法も採用されている。
【0006】
このような弾性支承装置に変更する場合には、従来、図15に示すように弾性支承体59における上部金属板6の上部に鋼板からなる上部支持部材60を介在させ、これらの中央部に設けられた各凹部または透孔(図示を省略した)に嵌設した短円柱状のせん断キー61により相対的な横方向の移動を拘束して一体化し、かつ上部支持部材60の上部を上沓58に溶接により固定し、かつ弾性支承体59における下部金属板61をベースプレート41に溶接により固定し、下部金属板61上に薄い鋼板からなるストッパ63を固定している形態のものが知られている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
従来の既設の鋼製支承装置を弾性支承装置に変更する場合は、弾性支承体59を組み込む場合に、狭隘な場所での現場溶接することが多く、高度の熟練を要し、しかも作業能率が悪く、現場溶接が不可能になる場合もあり、防錆上の問題もある。
【0008】
本発明は、既設の鋼製支承の上沓をそのまま使用して、鋼製支承を、ゴムのような弾性体を使用した弾性支承装置に変更でき、ゴムのような弾性支承体の上部を上沓と一体化させる場合に、現場溶接することなく機械的に一体化することができ、またゴムのような弾性支承体の下部をベースプレートに一体化させる場合に、現場溶接することなく機械的に一体化することができる弾性支承装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するために請求項1の発明においては、上部構造物(1)と下部構造物(17)との間に配設される弾性支承装置において、上部構造物(1)における鋼製上沓(2)の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、上下および側方に開口する凹部(4,56)を備え、前記鋼製上沓(2)を支承する弾性支承体(5)における上部金属板(6)に、前記凹部(4)にほぼ重合するように上部金属板(6)の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、側方に開口する凹部(8)を設け、前記鋼製上沓(2)における凹部(4)前記上部金属板(6)における凹部(8)とに渡って係止金具が嵌設されて、前記鋼製上沓(2)と上部金属板(6)とが相対的に橋軸方向に横移動不能に係止され、前記弾性支承体(5)における下部金属板(10)における橋軸直角方向の両端部の張り出しフランジ部(37)に、橋軸方向の中間部において上下および側方に開口する凹部(11)が設けられ、前記弾性支承体(5)の橋軸直角方向の両側に配設されてベースプレート(41)に固定されるせん断用ストッパ金具(21)は鋼製基板(27)を備え、その鋼製基板(27)における橋軸直角方向の内側の下面における橋軸方向の両端部に凹部(28)が設けられていると共に、前記鋼製基板(27)の各凹部(28)間において凸部(18)が形成され、前記鋼製基板(27)の前記凹部(28)の下面が前記弾性支承体(5)における下部金属板(10)の上面に係合される係合部(28a)とされ、かつ前記鋼製基板(27)の前記凹部(28)の橋軸直角方向奥部の縦壁面(29)が前記下部金属板(10)の側面に近接または当接され、かつ前記凸部(18)の橋軸方向の両側縦壁面(30)が前記下部金属板(10)に設けられた前記凹部(11)における橋軸方向の両側縦壁面(31)に近接または当接されるように配設されていることを特徴とする。
【0010】
また、請求項2の発明においては、請求項1の発明において、前記係止金具が少なくとも前記鋼製上沓または前記上部金属板のいずれか一方に係合またはボルトにより固定されて支持されていることを特徴とする
【0011】
さらにまた、請求項3の発明においては、請求項1または2の発明において、前記弾性支承体における下部金属板の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、上下および側方に開口する前記凹部を設け、かつその凹部に嵌合する前記凸部を有すると共に、前記下部金属板の上面に係合する前記係合部および弾性支承体の橋軸直角方向および橋軸方向のせん断変形を拘束するストッパ部を備えている前記せん断用ストッパ金具が下部構造物の上部に固定される鋼製の前記ベースプレートに着脱自在に固定されていることを特徴とする。
【0012】
また請求項4の発明においては、請求項1,2または3の発明において、前記係止金具は鋼製上沓の上面に係合する上部係合部と、前記弾性支承体における上部金属板の下面に係合する下部係合部とを備えていることを特徴とする。
【0013】
また請求項5の発明においては、請求項1,2または3の発明において、前記係止金具における上部または下部のいずれか一方が、前記鋼製上沓または前記弾性支承体における上部金属板のいずれか一方に設けられた横向きの雌ねじ孔に螺合されると共に、前記係止金具における横孔に挿通されるボルトにより着脱自在に固定され、鋼製上沓の上面または弾性支承体における上部金属板の下面のいずれか他方に係合する係合部を、前記係止金具に設けたことを特徴とする。
【0014】
【発明の実施の形態】
まず、本発明の弾性支承装置において使用される部品について、図面を参照しながら説明する。
図4(a)ないし図4(c)は、本発明の第1実施形態において使用される上揚力および橋軸方向のせん断抵抗用の係止金具9を示すものであって、鋼板または鋼製ブロック等の鋼製の係止金具本体12における上部の橋軸方向の両端部に鋼製上沓2の上面に係合する上揚力抵抗用係合部13が一体に橋軸方向に突出するように設けられ、かつ前記係止金具本体12に橋軸方向に間隔を置いて複数(図示の場合は2つ)の縦孔からなるボルト挿通用透孔14が設けられている。
【0015】
前記係止金具9における係合部13は、図1から図3に示すように、上部構造物1の下部に固定される鋼製上沓2の上面に係合して、鋼製上沓2と弾性支承体5における上部金属板6との一体化を図るためのものであって、係止金具9におけるボルト挿通用透孔14に挿通される後記のボルト15と共同して、鋼製上沓2と上部金属板6との橋軸方向および上下方向の一体化を図り、地震時に上部構造物1に作用する上揚力および水平力を弾性支承体5に伝達し、その弾性支承体5の弾性緩衝抵抗作用を発揮させるようにするためである。
【0016】
前記係止金具本体12は、鋼製上沓2における橋軸直角方向の両端部に設けられて、上下および側方に開口する凹部4と弾性支承体5における上部金属板6の凹部8とに渡って嵌設されて、鋼製上沓2と上部金属板6とを橋軸方向に一体となって動作させるためのせん断キーの作用をさせるためであり、上部構造物1の荷重を支承しながら、上部および下部構造物1,17の橋軸方向の移動を、弾性支承体5における弾性層16のせん断変形により、弾性的に緩衝支承作用を発揮させるために使用される。
【0017】
前記係止金具9の板厚は、上沓2の凹部4(56)と弾性支承体5における上部金属板6における凹部8の橋軸直角方向の奥行とほぼ同じ寸法に設定され、これらの部材の橋軸直角方向の端面がほぼ揃うように設定するとよい。
【0018】
図5(a)から(d)は、本発明の各実施形態において、弾性支承体5の橋軸直角方向の両側に配設されてボルトにより固定されるせん断用ストッパ金具21を示すものであって、鋼製基板27における内側(弾性支承体5側、すなわち橋軸直角方向の内側)の下面における橋軸方向の両端部に凹部28が設けられていると共に、その各凹部28間において凸部18が形成され、前記凹部28を形成している鋼製基板27の下面が図6に示す弾性支承体5における下部金属板10の上面に係合される係合部28aになっており、かつ前記凹部28の橋軸直角方向奥部の縦壁面29が下部金属板10の側面に近接または当接され、かつ前記凸部18の橋軸方向の両側縦壁面30が下部金属板10に設けられた凹部11における橋軸方向の両側縦壁面31に近接または当接されるように配設される。
【0019】
前記鋼製基板27における橋軸直角方向(幅方向)の中央部における橋軸方向の両端側にボルト挿通用縦孔32が設けられ、かつ前記鋼製基板27の下面における前記ボルト挿通用縦孔32間において円形の下向きに開口した凹部40が形成されている。
【0020】
前記鋼製基板27の上面には、橋軸直角方向における内側端部から離れた位置(ほぼ縦壁面29の上方)において、橋軸方向に延長し、弾性支承体5の橋軸直角方向の横移動を拘束するための鋼板からなる縦支承壁38の下部が溶接等により前記鋼製基板27に固定されて、弾性支承体5における上部金属板6の橋軸直角方向の移動を拘束し、弾性支承体5の橋軸直角方向のせん断変形を防止するストッパ部が形成され、その縦支承壁38の外側には補強リブ39が当接されると共に鋼製基板27の上面に当接されて溶接によりこれらに固定されている。
【0021】
図6はこの発明における第1実施形態おいて使用される弾性支承体5を示すものであって、ゴムのような弾性層33の中間部に、上下方向に間隔を置いて複数の補強鋼板34が埋込み固定されると共に、前記弾性層33の上面および下面に、これと一体に鋼板からなる上部金属板6および下部金属板10が一体成形等により固着されている。
【0022】
前記上部金属板6における橋軸直角方向の両端部7の張り出しフランジ部36上面に、橋軸方向の中間部において、上方および側方に開口する凹部8が上部金属板6の板厚内において設けられ、その凹部8内における底板44に橋軸方向に間隔を置いてボルト挿通用縦孔35が、前記係止金具9におけるボルト挿通用透孔14に重合するように設けられ、前記各凹部8,11は上下に対抗するように、弾性支承体5の橋軸方向の中央部に設けられている。
【0023】
前記鋼板からなる下部金属板10における橋軸直角方向の両端部の張り出しフランジ部37に、橋軸方向の中間部において上下および側方に開口する凹部11が設けられている。
【0024】
図7はこの発明において使用される鋼板からなるベースプレート41を示すものであって、ベースプレート41における橋軸直角方向の両側部における橋軸方向の中央部に、透孔42が設けられ、その透孔42の橋軸方向の両側に間隔を置いて雌ねじ孔43が設けられている。
【0025】
前記透孔42は既設のアンカーボルト頭部63(図14参照)を切断した後に、そのアンカーボルト53の上端部を透孔42内に収納して、透孔42の内周面に現場溶接によりアンカーボルトを固定するために設けられている。なお所定長の新規のアンカーボルトを利用する場合は、このようにする必要はなく、直接透孔42の内周面に現場溶接あるいは工場において溶接により固定して一体化されたアンカーボルト付ベースプレートを搬入して下部構造物17に埋込み固定するようにしてもよい。
【0026】
次に本発明の第1実施形態の弾性支承装置を据え付けた状態を図1から図3を参照しながら説明する。
下部構造物17に埋込み固定されたアンカーボルト53の上端部は、下部構造物17の上部コンクリートがはつられて下沓52が取り除かれた後、アンカーボルト53の上端部が切断されるかアンカーボルトの全体が取り除かれた後、その後図7に示すベースプレート41が水平に配設されると共に、ベースプレート41における各透孔42内に切断されたアンカーボルトまたは新設のアンカーボルト53の上端部が透孔42から上方に突出しないように収納配置されて、アンカーボルト53の上端部が透孔42の内周面に溶接により一体に固定されている。なお上部構造物1はジャッキアップした後、適宜の手段により仮支持させておくと共にベースプレート41の下部にコンクリートを打設して、ベースプレート41の支持面を形成しておく。
【0027】
次いで図6に示す弾性支承体5をベースプレート41上の所定に位置に配設した後、上部構造物1側の鋼製上沓2を弾性支承体5における上部金属板6に載置する。 なおこの場合、上沓2の凹部4(56)と弾性支承体5における上部金属板6における凹部8の位置合わせを、適宜弾性支承体5を横移動させて位置合わせする。
【0028】
次に図4に示す係止金具9におけるボルト挿通用透孔14に各ボルト15を挿入した後これを上沓2における凹部4(56)と弾性支承体5における上部金属板6における凹部8に渡って嵌設すると共に、前記係止金具9における係合部13を、上沓2における凹部4(56)の橋軸方向の両側上面すなわち端部3における上面に係止させ、係止金具9における縦孔からなる各ボルト挿通用透孔14に予め挿通セットした状態の各ボルト15を、弾性支承体5における上部金属板6のボルト挿通用透孔35に挿通し、その後各ナット43をボルト15に螺合させて緊締し、上沓2と上部金属板6とを強固に一体に固定する。
【0029】
前記の通り、係止金具9における係止金具本体12が、鋼製上沓2における凹部4と弾性支承体5における上面板6の凹部8とに渡って嵌設されて、鋼製上沓2と上部金属板6とを橋軸方向の移動に対し一体化されていると共に、係止金具9における係合部13が上沓2に係合した状態で、上部金属板6と係止金具9に挿通されたボルト15およびこれに螺合されるナット43により、上沓2と上部金属板6とが上下方向の移動に対し一体化されている。
【0030】
次に図5(a)から(d)に示す、せん断用ストッパ金具21を弾性支承体5の橋軸直角方向の両側に近接するように配置し、前記ストッパ金具21における凸部18を弾性支承体5における下部金属板10における凹部11に嵌合し、ストッパ金具21における各ボルト挿通用縦孔32に挿通されると共に、ベースプレート41における雌ねじ孔43に固定用ボルト45を強固に螺合固定して弾性支承体5の据え付け作業を終了する。
【0031】
前記せん断用ストッパ金具21における縦支承壁38により、弾性支承体5の橋軸直角方向のせん断変形が拘束され、橋軸方向のせん断変形が許容されるように構成されている。なお、上沓2と上部構造物1の間には間隙67が設けられている。
【0032】
図9および図10は本発明の第2実施形態の弾性支承装置を据え付けた状態を示すものであって、弾性支承体5における上部金属板6に設けられた凹部8が上部金属板6の下面まで貫通するように設けられ、図10(b)に示すように、凹部8内における橋軸直角方向の側面に、橋軸直角方向に延長する一つまたは橋軸方向に間隔をおいて複数の雌ねじ孔46が設けられ、係止金具9における係止金具本体12の脚部が若干長尺に形成され、その係止金具本体12に橋軸直角方向に段付き透孔47が設けられ、その段付き透孔47に挿通される6角穴付きボルト48が前記雌ねじ孔46に螺合されることにより、係止金具9における係合部13が上沓2に係合した状態で、上部金属板6に固定されて、上沓2と上部金属板6が一体化されているが、その他の構成は前記第1実施形態の場合と同様であるので、同様な部分については同じ符号を付して、その説明を省略する。
【0033】
この実施形態の場合は、ボルト48のせん断力により、上揚力に対し抵抗できる構造になっている。
【0034】
図11は上沓2における各凹部4(56)内における橋軸直角方向の側面に雌ねじ孔49を設け、係止金具9を反転配置して、係止金具9における係合部13を弾性支承体5における上部金属板6の下面に係合させて、前記段付き透孔47に挿通される6角穴付きボルト48を雌ねじ孔49に螺合させているが、その他の構成については前記実施形態の場合と同様である。
【0035】
図12および図13は第3実施形態の弾性支承装置を据え付けた状態を示すものであって、弾性支承体5における上部金属板6に設けられた凹部8が上部金属板6の下面まで貫通するように設けられ、係止金具9の上部の橋軸方向の両側に上部係合部13が一体に設けられると共に、前記係止金具9の下部の橋軸方向の両側に下部係止片64が一体に設けられて、ほぼ倒H状の係止金具9が構成され、これを橋軸直角方向から上沓2の凹部4(56)と上部金属板6の凹部8に嵌設し、前記係止金具9の上部係合部13を上沓2の上面に係合させると共に、前記係止金具9の下部係止片64を上部金属板6の下面に係合させているが、その他の構成は前記第2実施形態と同様であるので、同様な部分については同じ符号を付してその説明を省略する。
【0036】
この実施形態の場合は、ほぼ倒H状の係止金具9を上部金属板6の凹部と上沓2の凹部4(56)に嵌設するだけで、橋軸方向と上下方向について、上沓2と上部金属板6の一体化を図ることができる。また橋軸直角方向についてはせん断用ストッパ金具21における縦支承壁38が近接するように配置されているので、橋軸直角方向の抜け出しを防止することができる。また前記第1実施形態のように係止金具9にボルト挿通用透孔14を設ける必要もなく、また前記第2実施形態およびその変形形態のように、上沓2または上部金属板6に雌ねじ孔46,49および段付き透孔47を設ける必要がないので、加工コストおよび施工性がよい。
【0037】
なお通常、弾性支承体5は、防錆上、薄いゴム被覆64aで被覆されているので、前記第3実施形態の場合、図13(b)に示すように、上部金属板6における凹部8における橋軸方向の縦壁面65を被覆するゴム被覆64に一体にゴム製突起65を設け、かつ係止金具9における係止金具本体12の橋軸方向の両側に、橋軸方向に開口する凹部66を設け、係止金具9を強制的に押し込んで橋軸直角方向から各凹部34,4(56)に嵌設させる時に、前記凹部66をゴム製突起65に強制的に嵌合させて、係止金具9のガタ付きを防止するようにしてもよい。
【0038】
図11の実施形態を除く前記各実施形態の場合は、弾性支承体5,係止金具9,せん断用ストッパ金具21,ベースプレート41を予め工場において加工し、現場においては各部品を組立てるだけであるので、施工性がよく、工期を短縮することができる。また図11の場合は、現場において上沓2に雌ねじ孔49を設けるだけで前記と同様に現場において各部品を組立てることができ、施工性および工期を短縮でき、高度の熟練を必要とせず、構造も比較的に簡単である。
【0039】
【発明の効果】
本発明の弾性支承装置は、下記のすぐれた効果を有する。
a.現場溶接することなく、弾性支承体を機械的に上沓に固定することができる。
b.ベースプレートが下部構造物に固定された後は、現場溶接することなく弾性支承体を係止金具等により機械的に上沓およびベースプレートに固定することができる。
c.弾性支承体が係止金具あるいはせん断用ストッパ金具等により機械的に固定されているので、ボルト等を取外すことにより、弾性支承体の交換が容易である。
d.部品毎の取付けができるため施工性に優れている。
e.既設の鋼製支承装置を弾性支承装置に変更する場合にも適用できる。
f.弾性支承体の上下部は機械的に固定されているので、地震時の反力の伝達が確実である。
g.構造が比較的簡単である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態の弾性支承装置を据え付けて、これを橋軸方向から見た場合の一部縦断正面図である。
【図2】 図1の橋軸直角方向から見た場合の一部縦断側面図である。
【図3】 図1の橋軸直角方向から見た場合の一部を省略した一部縦断側面図である。
【図4】 本発明の第1実施形態において使用される係止金具を示すものであって、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【図5】 本発明の各実施形態において使用されるせん断ストッパ金具の示すものであって、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図であり、(d)は底面図である。
【図6】 本発明の第1実施形態の弾性支承装置において使用される弾性支承体を示すものであって、(a)は平面図であり、(b)は(a)におけるA−A線断面図であり、(c)は側面図である。
【図7】 本発明の各実施形態において使用されるベースプレートを示すものであって、(a)は平面図であり、(b)は正面図であり、(c)は側面図である。
【図8】 本発明の第2実施形態の弾性支承装置を据え付けて、これを橋軸方向から見た場合の一部縦断正面図である。
【図9】 図8の橋軸直角方向から見た場合の一部省略した一部縦断側面図である。
【図10】 (a)は図9の一部を拡大して示す図であり、(b)は(a)のB−B線断面図である。
【図11】 (a)は図10における係止金具を反転配置した形態を示す説明図であり、(b)は(a)のC−C線断面図である。
【図12】 本発明の第3実施形態の弾性支承装置を据え付けて、これを橋軸方向から見た場合の一部縦断正面図である。
【図13】 (a)は図12の橋軸直角方向から見た場合の一部省略した一部縦断側面図であり、(b)は係止金具の変形形態を示す一部縦断側面図である。
【図14】 従来の既設鋼製支承装置を示す一部縦断正面図である。
【図15】 従来の既設鋼製支承装置を弾性支承装置に変更補修する場合の一例を示す一部縦断側面図である。
【符号の説明】
1 上部構造物
2 鋼製上沓
3 端部
4 凹部
5 弾性支承体
6 上部金属板
7 端部
8 凹部
9 係止金具
10 下部金属板
11 凹部
12 係止金具本体
13 上揚力抵抗用係止部
14 ボルト挿通用透孔
15 ボルト
16 弾性層
17 下部構造物
18 凸部
19 支承部
20 ストッパ部
21 せん断用ストッパ金具
22 係止片
23 下部係止片
24 横孔
25 ボルト
26 横向き雌ねじ孔
27 鋼製基板
28 凹部
29 縦壁面
30 縦壁面
31 縦壁面
32 ボルト挿通用縦孔
33 弾性層
34 補強鋼板
35 ボルト挿通用縦孔
36 張り出しフランジ部
37 張り出しフランジ部
38 縦支承壁
39 補強リブ
40 凹部
41 ベースプレート
42 透孔
43 雌ねじ孔
43a ナット
44 底板
45 固定用ボルト
46 雌ねじ孔
47 段付き透孔
48 6角穴付きボルト
49 雌ねじ孔
50 鋼橋用鋼製支承装置
51 鋼製支承
52 下沓
53 アンカーボルト
54 支圧部材
55 突出部
56 凹部
57 下沓突起
58 上沓
59 弾性支承体
60 上部支持部材
61 せん断キー
62 下部金属板
63 アンカーボルト頭部
64 下部係止片
64a ゴム被覆
65 ゴム製突起
66 凹部
67 間隙

Claims (5)

  1. 上部構造物と下部構造物との間に配設される弾性支承装置において、上部構造物における鋼製上沓の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、上下および側方に開口する凹部を備え、前記鋼製上沓を支承する弾性支承体における上部金属板に、前記凹部にほぼ重合するように上部金属板の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、側方に開口する凹部を設け、前記鋼製上沓における凹部と前記上部金属板における凹部とに渡って係止金具が嵌設されて、前記鋼製上沓と上部金属板とが相対的に橋軸方向に横移動不能に係止され、前記弾性支承体における下部金属板における橋軸直角方向の両端部の張り出しフランジ部に、橋軸方向の中間部において上下および側方に開口する凹部が設けられ、前記弾性支承体の橋軸直角方向の両側に配設されてベースプレートに固定されるせん断用ストッパ金具は鋼製基板を備え、その鋼製基板における橋軸直角方向の内側の下面における橋軸方向の両端部に凹部が設けられていると共に、前記鋼製基板の各凹部間において凸部が形成され、前記鋼製基板の前記凹部の下面が前記弾性支承体における下部金属板の上面に係合される係合部とされ、かつ前記鋼製基板の前記凹部の橋軸直角方向奥部の縦壁面が前記下部金属板の側面に近接または当接され、かつ前記凸部の橋軸方向の両側縦壁面が前記下部金属板に設けられた前記凹部における橋軸方向の両側縦壁面に近接または当接されるように配設されていることを特徴とする非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置。
  2. 前記係止金具が少なくとも前記鋼製上沓または前記上部金属板のいずれか一方に係合またはボルトにより固定されて支持されていることを特徴とする請求項1に記載の非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置。
  3. 前記弾性支承体における下部金属板の橋軸直角方向の両端部における橋軸方向の中間部に、上下および側方に開口する前記凹部を設け、かつその凹部に嵌合する前記凸部を有すると共に、前記下部金属板の上面に係合する前記係合部および弾性支承体の橋軸直角方向および橋軸方向のせん断変形を拘束するストッパ部を備えている前記せん断用ストッパ金具が下部構造物の上部に固定される鋼製の前記ベースプレートに着脱自在に固定されていることを特徴とする請求項1または2に記載の非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置。
  4. 前記係止金具は鋼製上沓の上面に係合する上部係合部と、前記弾性支承体における上部金属板の下面に係合する下部係合部とを備えていることを特徴とする請求項1,2または3のいずれかに記載の非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置。
  5. 前記係止金具における上部または下部のいずれか一方が、前記鋼製上沓または前記弾性支承体における上部金属板のいずれか一方に設けられた横向きの雌ねじ孔に螺合されると共に、前記係止金具における横孔に挿通されるボルトにより着脱自在に固定され、鋼製上沓の上面または弾性支承体における上部金属板の下面のいずれか他方に係合する係合部を、前記係止金具に設けたことを特徴とする請求項1,2または3に記載の非溶接型の係止金具を備えた弾性支承装置。
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