JP4285226B2 - ガス分析装置及びガス分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、波長の掃引、変調を行う変調マルチチャンネル分光器と分光分析方法に関するものである。
MEMS(Micro Electro Mechanical System) アクチュエータを用いた回折格子を用いた分光器がある。
図11に示すように、分光器60は、レンズやミラー、フィルタ等の光学素子64と、回折格子63と、スリット66、検出器67、信号処理装置68及び変調器69とを備える。回折格子63は、基板61上に多数のプレート62が直線状に配置されてなる。プレート62は静電アクチュエータで上下に動かすことができ、プレート62を動かすことで、回折格子63に入射した光の波長を掃引できる。分光した光は、スリット66を通過して検出器67で検出され、信号処理装置68において処理される。このとき、回折格子63と信号処理装置68には変調器69が接続されているので、波長多重光(白色光)は回折格子63によって分光され、その各光信号を変調することができる(特許文献1参照)。
また、従来の分光器を用いたガス分析装置は、図12に示すように、地上E1から離れた高所に位置するダクトD1上面にダストフィルタボックス70が設けられ、長距離配管74を介して、ガスセルを含む分析計71、標準ガスラック77及びガス供給装置75が地上E1に設けられている。
分析対象となるガスはサンプリングプローブ73により抽出され、そのガスが地上E1の分析計71に送られて分光分析され、排ガスは排気管78より排出される。煙道のガス成分を含まない、参照用の吸収スペクトルを得る際には、切換弁76を切り換え、標準ガスラック77及びガス供給装置75よりN2等のガスを分析計71に導入して分光分析する。
米国特許第5905571号明細書 米国特許第5757536号明細書 特開2003−14634号公報
しかしながら、上述の分光器60では、波長を掃引する検知素子が一つであったため、一度に一つの波長しか検知することができない。このため、多成分分析等の複数の波長を掃引すると、各波長の計測に時間差が生じる。よって、時間的に変化する複数のターゲット(ガス成分)を計測する場合、時間差より生じる濃度組成の変化が、濃度算出の精度を悪くしてしまう。
また、電気的、光学的なノイズを低減するため、検知する光の強度が弱い場合には、受光強度の積算平均が取れず、計測不能となるという問題点がある。
また、図12のガス分析装置は、ガスの吸収スペクトルが小さすぎると、ガスの特定成分が計測不能となるので、十分な吸収スペクトルを得るために、分析計71内のガスセルが非常に大きくなってしまう。
そこで、本発明の目的は、上記課題を解決し、小型で高精度なガス分析装置及びガス分析方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1の発明は、分析対象物である多成分ガスを収容する容器と、その容器の一方に設けられた光源と、前記容器を透過した光を分光、反射すべく、前記容器の他方に設けられ、複数の可動回折素子を有すると共に、各可動回折素子を移動して分光する光を掃引、変調するプログラマブル回折格子と、上記プログラマブル回折格子で分光された光のうち複数の特定波長の光を同時に受光すると共に、上記プログラマブル回折格子の各可動回折素子で掃引、変調された光を受光してその微分スペクトルを検出するためのアレイ光検出素子とを備えた変調マルチチャンネル分光器と、該変調マルチチャンネル分光器に接続され前記微分スペクトルにより上記多成分ガス中の複数の特性成分の濃度を検出する演算装置とを備えたガス分析装置である。
請求項2の発明は、光源が紫外線、赤外線、可視光線を出射する請求項1記載のガス分析装置である。
請求項3の発明は、プログラマブル回折格子は複数の可動回折素子と、各可動回折素子を駆動するための複数の固定電極とからなり、各固定電極に可動回折素子を駆動する駆動回路が接続される請求項1または2記載のガス分析装置である。
請求項4の発明は、請求項1から3いずれかに記載のガス分析装置を用い、そのアレイ光検出素子で微分スペクトルを検出して、その複数の特定波長の微分値より分析対象物である多成分ガス中の複数の特定成分の濃度を検出するガス分析方法である。
請求項5の発明は、予め濃度が既知の特定成分を含むガスを容器に収容してその吸収スペクトルを検出すると共に、順次特定成分の濃度を変えたガスを容器に収容して吸収スペクトルを検出し、これら特定成分の濃度が異なる吸収スペクトルを微分して、特定波長における特定成分の濃度毎の微分値を基に検量線を作成し、その検量線を基に、上記特定成分の濃度が未知な分析対象物である多成分ガスの吸収スペクトルの特定波長における微分値から、分析対象物である多成分ガス中の特定成分の濃度を測定する請求項4記載のガス分析方法である。
本発明によると、精度の高い分光分析ができると共に、分析対象物を収容する容器を小型にできるといった優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適な一実施形態を添付図面に基づいて詳述する。
図1に本実施の形態に係るガス分析装置に用いる変調マルチチャンネル分光器1の構成図を示す。
変調マルチチャンネル分光器1は、プログラマブル回折格子10とアレイ光検出素子(ダイオードアレイ)14とで構成される本体部9を備えるものである。
先ず、プログラマブル回折格子10を説明するため、図2にプログラマブル回折格子10の構造断面図、図3に図2A−A線側面断面図を示す。
図2、図3に示すように、プログラマブル回折格子10は、基板11上に、回折格子を構成する可動回折素子12を備えたものである。可動回折素子12は、アルミニウム等の金属膜が幅2〜5μmの短冊状に分割されて形成され、反射膜としての機能も有する。
基板11上に形成された壁20の上層に保持膜21が形成され、可動回折素子12が、その両端に接続された保持膜21、21で保持されている。保持膜21の一部上面にはサポートフレーム19が設けられており、サポートフレーム19が保持膜21を押さえつけることで保持膜21が支えられている。各々の可動回折素子12の下方にはそれぞれ対応した固定電極18が設けられる。各固定電極18は、駆動回路13に接続されている(図示せず)。駆動回路13は、固定電極18に発生させる静電気力により、可動回折素子12を上下に駆動させる回路である。
図1に示すアレイ光検出素子14は、検光素子(フォトディテクタ)15を基板上にアレイ状に配置したものである。検光素子15は、受光した光強度を検出する素子であり、各検光素子15に、それぞれ変調器(図示せず)が接続されており、検出した各波長光を変調することができる。
分析対象となるガスが収容されたガスセル(容器)16の一方には、光源17が設けられ、その他方には、プログラマブル回折格子10が設けられている。光源からでた波長多重光(広帯域光)がガスセル16を通過し、略45°の角度でプログラマブル回折格子10に入射するように配置され、その反射光が検出されるようにアレイ光検出素子14が配置されている。
また、図示していないが、光源17、ガスセル16、プログラマブル回折格子10の各部材間には光ファイバ、ミラー、レンズ、フィルタ等の光学素子を設けてもよい。
本実施の形態では、光源17には紫外線を出射する重水素ランプを用い、ガスセル16には、分析対象とするSO3 ガスが収容されている。
次に本実施の形態の作用について説明する。
光源17より出射された紫外線は、ガスセル16を通過し、プログラマブル回折格子10に入射される。
プログラマブル回折格子10では、駆動回路13により固定電極18に帯電させると、固定電極18上方の可動回折素子12が固定電極側に引き寄せられる。固定電極18の帯電荷量を大きくする程、可動回折素子12の移動距離が大きくなり、駆動回路13により可動回折素子12の移動量を個々に変えることができる。
図2に示すように、可動回折素子12dを大きく引き寄せ、隣りの可動回折素子12c,12b,12aに移るにつれて徐々に引き寄せる距離を小さくし、可動回折素子12a〜dを階段状にする。一定間隔で階段状に整列した可動回折素子を形成する回折格子面は、ガスセル16からの入射光に対して任意の角度を有する。各固定電極18a〜dの帯電荷量を変化させれば、個々の可動回折素子12a〜dが移動し、回折格子面の角度が変化し、光の入射角が変化する。よって、駆動回路13により高速に可動回折素子12を駆動させると、光の入射角を変化させることができ、その反射角を広範囲に変化させることができる。
周知のように、回折格子で反射する回折角は、波長に依存するので、波長の短い光は回折角が小さく、波長の長い光は回折角が大きくなって分光される。
以上から、回折格子で反射される光の波長を広範囲で分光させることができる。また、各波長の光強度を検出する検光素子15がアレイ状に配列されているため、広範囲の波長光を同時に検出することができ、各波長光の受光強度を測定することができる。
さらに、一つの検光素子15で検出される光は単一スペクトルであるので、アレイ光検出素子14に接続された変調器によって波長変調させることができる。これにより、受光した光信号を変調することで、受光した吸収スペクトルが小さくても成分を分析することができる。
本実施の形態に係るガス分析装置に用いる変調マルチチャンネル分光器1は、同時に全波長が計測できるので、波長毎に時間的変化がない。従来の1チャンネルでの計測では、各波長ごとに計測時間が異なるので、複数のガス成分の割合が波長ごとに異なるが、本実施の形態では、どの波長でも、複数のガス成分の割合が同じものであり、波形処理を正確に行うことができる。
また、回折格子自体を動かして入反射角を変化させる分光方法に比べて、本実施の形態では、基板を固定し、可動回折素子12を駆動回路13により電気的に制御して動かしている。このため、振動や衝撃によって各検光素子15における受光強度の変動が殆ど発生しない。
次に、ガス濃度の分析方法について説明する。
ガス濃度の分析方法は、波長変調が可能であるので、吸収のある波長におけるガス濃度と波長微分値との関係が既知である検量線を作成し、未知のガス濃度スペクトルを測定し、その検量線からガス濃度を求める方法である。
図4はアレイ光検出素子14で検出した受光スペクトルであり、ガスセル中のSO3 ガス濃度がそれぞれ0〜50ppmにおいて、受光強度と波長との関係を示したものである。
図4に示すように、波長200〜230nmにかけてSO3 濃度0のときの受光強度が最も大きく、濃度が高くなるにつれて小さくなり、SO3 濃度50ppm時の受光強度が最も小さい。
さらに、図5に、図4の230nmの受光強度の部分を濃度別にプロットした図を示す。図5に示すように、濃度0の時最大で濃度が高くなるにつれて略一定の大きさで受光強度が小さくなり、濃度50ppmの時最小となっている。
この関係からSO3 の吸収波長230nmにおける受光強度とガス濃度との関係が得られるが、受光強度の光源出力やノイズ等により受光強度による検量線が常に一定ではないために、測定した受光強度から正確なSO3 濃度は求められない。
ここで、図4の受光スペクトルを波長で一次微分すると、図6に示すような微分スペクトルが得られる。この図6の微分スペクトルで、波長230nmにおける受光強度の一次微分値を各濃度毎にプロットすると、図7に示すように、SO3 濃度が0の時最小で、濃度が高くなるにつれて一定の大きさで一次微分値が大きくなり、濃度50ppmの時最大となる。
微分スペクトルは、受光強度の大きさに関わらず、瞬間の変化値を表しているので光源の出力やノイズ等に依存せず常に一定の検量線を示す。
よって、図7をSO3 濃度測定の検量線とし、未知の濃度のSO3 ガスを収容したガスセルを通過した光の受光スペクトルを検出し、その微分スペクトルから一次微分値を求め、図7の検量線からSO3 の濃度を求めることができる。
次に、上述の変調マルチチャンネル分光器1を用いて、煙道中のガスの成分(SO2,SO3、NO等)を同時に測定する本発明のガス分析装置について説明する。
図8に示すように、30はボイラ等からの排ガスが流れる煙道で、その煙道30の排ガスが流れる方向に沿って、それぞれフランジ31,31を介して入口プローブ32と出口プローブ33とが煙道30内に排ガス流と直交して突出するように設けられ、その出入口プローブ32,33がバイパス配管34で接続され、そのバイパス配管34にダストフィルタ35とブロア36が接続される。
ダストフィルタ35には、除塵後の排ガスをガスセル16に導入する導入配管39が接続され、ガスセル16の出口側には、排気手段としての排気管40が接続され、その排気管40にトラップ41、制御弁42、ポンプ43、フローメータ44が順次接続されて排気手段が構成される。
導入配管39には、ゼロ測定用の窒素ガスを供給するガス供給配管45が接続され、そのガス供給配管45に、開閉弁46を介して窒素ガス供給ボンベ47が接続される。また、ボンベ47と開閉弁46との間には供給ガス圧を調整するレギュレータ48が設けられている。ゼロ測定用のガスとしては、窒素ガスの他に空気でもよい。
窒素ガス供給ボンベ47から窒素ガスをガス供給配管45を介してガスセル16内に供給してガスセル16による吸収率ゼロの測定を行う。この吸収率ゼロの値などを用いて、図7に示したSO3 の検量線を作成する。
バイパス配管34、導入配管39、ガス供給配管45には、ガスセル16に導入するガスを350〜450℃に保つための加熱ヒータ(図示せず)が設けられている。また、ガスセル16にも加熱ヒータが設けられている。
ガスセル16の一方には、Xeランプ、重水素ランプ等の紫外線を照射する光源17が設けられ、他方には、ガスセル16からの出射光を受光する受光素子53が設けられ、光ファイバ54を介して、本体部9が設けられている。本体部9には、スペクトル等を処理する演算装置56が接続されている。
ガス分析装置の作用について説明する。
先ず、ブロア36により、煙道30内の排ガスを入口プローブ32によりバイパス配管34に導入し、その排ガスを出口プローブ33により戻す。この際、入口プローブ32は、煙道30内に、排ガスと直交するよう突出して設けることで、バイパス配管34内へのダストの侵入を極力少なくする。
次に、ガスセル16の下流側のポンプ43にて、バイパス配管34内をバイパスする排ガスの一部をフィルタ35を介し、導入配管39を介してガスセル16に導入する。
このガスセル16に排ガスを導入する際、バイパス配管34は、加熱ヒータで、煙道30の温度(約400℃)に保ち、排ガス中のフライアッシュ、ダストに付着している化合物から、SO3 等が再生されないようにする。
また、フィルタ35を介してガスセル16に導入する排ガス量は、僅かでよいが、煙道30から直接排ガスを導入すると、排ガス量が少ないため、その排ガスの温度制御が困難であると共にダストフィルタ35へ付着するダスト量も多くなる。そこで、バイパス配管34にて煙道30から排ガスを導入して煙道30の下流に流し、バイパス配管34中の排ガスの一部を吸引することで、フィルタ35へのダスト付着量も少なく、また、ダストを除去した排ガスの必要量を導入配管39を介してガスセル16に導入することで排ガスの温度制御が容易にできる。
この際、煙道30からガスセル16に至る配管、すなわちバイパス配管34と導入配管39を、加熱ヒータにて、排ガス温度を350〜450℃に保ち、ガスセル16内を、加熱ヒータで350〜450℃に保つようにする。
光源17を出射し、ガスセル16を通過して受光素子53で受光された広帯域紫外線は、本体部9で分光、検出される。検出された受光強度は演算装置56に入力されて演算され、受光スペクトルが得られる。
測定後は、排気管40よりトラップ41にて排ガスを冷却して排ガス中のSO3 等の腐食性ガス分を除去し、ポンプ43よりフローメータ44を介して系外に排気する。
このガス分析装置では、吸収スペクトルの強度が小さくても、全波長の受光強度を同時に掃引し、微分スペクトルによりガスの濃度を求めることができるので、ガスセル16が小さくても十分に計測できる。
よって、ガスセル16の長さが10cm程度であってもガスの濃度を求めることができ、装置本体57をコンパクトにすることができる。これにより、従来のガス分析装置はガスセルの長さが1m程あり、装置本体71をダクトD1上に取り付けることができなかったが、図9に示すように、装置本体57をダクトD1上に取り付けることができる。さらには煙突等の従来取り付けが困難であった場所にも取り付けることができる。
また、検出される光の強度が弱かった場合や、導入した排ガスの流れが乱れたとき等でガス濃度が安定しない場合、または高温計測時の光の揺らぎによるノイズがある場合、受光強度の積算平均をとって補正を行う。この場合でも、全波長が同じ時間に積算平均されている。同様に、各ガスの濃度は、積算平均中に濃度組成が変化していても、積算平均化された濃度組成として観測されている。このことから、受光強度の積算平均が容易にとれるので、高精度なガス濃度の分析、計測が可能になる。
また、本発明のガス分析方法は、SO3ガス一成分の分析に留まらず、多成分ガスの分析を行うものである。その際の受光スペクトルを微分する波長幅についてSO2、SO3、NOの3成分のガスの多成分分析を例にして説明する。
図10は、SO2 ,SO3 ,NOの3成分の混合ガス濃度を測定するとき、微分する波長幅を0〜6nmと変化させたときの各ガスの標準誤差の関係を示した図である。
図10(a)に示すように、SO2 の場合、微分幅が大きくなる程、標準誤差は徐々に小さくなる傾向にある。
図10(b)に示すように、SO3 の場合、微分幅が略3〜5nmのときに標準誤差が小さくなっている。
図10(c)に示すように、NOの場合、波長幅が狭い方が標準誤差が小さくなっている。
以上より、上記3種類のガスを同時に検出するときには、微分波長幅を2〜4nmにすることが望ましい。ただし、精度よく計測したいガスの種類によって、微分波長幅を変えても良い。
本実施の形態では、SO3 の分光分析用光として紫外線を出射する光源を用いたが、分析するガスに応じて、そのガスの吸収波長帯を含む光、例えば、可視光や赤外光等を出射する光源を用いてもよい。
また、本実施の形態のガス分析装置及びガス分析方法は、他種類の化合物の混合物について可視、近赤外、紫外等のスペクトルを測定し、分析するケモメトリックス(計量化学)にも適用できる。
本実施の形態に係るガス分析装置に用いる変調マルチチャンネル分光器を示す構成図である。 プログラマブル回折格子の構造断面図である。 図2のA−A線側面断面図である。 SO3ガスの各濃度における受光スペクトルを示す図である。 図4の波長230nmにおけるSO3ガス濃度と受光強度との関係を示す図である。 図4を波長一次微分した微分スペクトルを示す図である。 図6の波長230nmにおけるSO3ガス濃度と波長一次微分値との関係を示す図である。 ガス分析装置の構成図である。 図8の装置本体をダクトに取り付けた斜視図である。 波長幅と標準誤差との関係を示す図であり、(a)は、ガスがSO2のときを示し、(b)は、ガスがSO3のときを示し、(c)は、ガスがNOのときを示す。 従来の分光器を示す構成図である。 従来のガス分析装置を示す斜視図である。
符号の説明
10 プログラマブル回折格子
12 可動回折素子
13 駆動回路
14 アレイ光検出素子
16 ガスセル
17 光源
18 固定電極

Claims (5)

  1. 分析対象物である多成分ガスを収容する容器と、その容器の一方に設けられた光源と、前記容器を透過した光を分光、反射すべく、前記容器の他方に設けられ、複数の可動回折素子を有すると共に、各可動回折素子を移動して分光する光を掃引、変調するプログラマブル回折格子と、上記プログラマブル回折格子で分光された光のうち複数の特定波長の光を同時に受光すると共に、上記プログラマブル回折格子の各可動回折素子で掃引、変調された光を受光してその微分スペクトルを検出するためのアレイ光検出素子とを備えた変調マルチチャンネル分光器と、該変調マルチチャンネル分光器に接続され前記微分スペクトルにより上記多成分ガス中の複数の特性成分の濃度を検出する演算装置とを備えたことを特徴とするガス分析装置
  2. 上記光源が紫外線、赤外線、可視光線を出射する請求項1記載のガス分析装置
  3. 上記プログラマブル回折格子は複数の可動回折素子と、各可動回折素子を駆動するための複数の固定電極とからなり、各固定電極に可動回折素子を駆動する駆動回路が接続される請求項1または2記載のガス分析装置
  4. 請求項1から3いずれかに記載のガス分析装置を用い、そのアレイ光検出素子で微分スペクトルを検出して、その複数の特定波長の微分値より分析対象物である多成分ガス中の複数の特定成分の濃度を検出することを特徴とするガス分析方法。
  5. 予め濃度が既知の特定成分を含むガスを容器に収容してその吸収スペクトルを検出すると共に、順次特定成分の濃度を変えたガスを容器に収容して吸収スペクトルを検出し、これら特定成分の濃度が異なる吸収スペクトルを微分して、特定波長における特定成分の濃度毎の微分値を基に検量線を作成し、その検量線を基に、上記特定成分の濃度が未知な分析対象物である多成分ガスの吸収スペクトルの特定波長における微分値から、分析対象物である多成分ガス中の特定成分の濃度を測定する請求項4記載のガス分析方法。
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