JP4284303B2 - 注型装置 - Google Patents

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本発明は、例えばガス遮断器等の電力機器・受配電機器に用いるブッシング、絶縁スペーサや樹脂モールドコイル、モールドバルブなどの高電圧用エポキシ樹脂注型品を短時間で大量生産する注型装置に関する。
高速注型とはエポキシ樹脂注型品を短時間で硬化成形する製造手法であり、一般に高速注型装置は、樹脂混合タンクと真空室を介して配管で接続された注型金型と金型を駆動する開閉装置で構成される。
注型にはシリカ粉やアルミナ粉を充填した反応性の高いエポキシ樹脂が用いられ、樹脂は混合タンク内で真空脱泡しながら硬化剤と攪拌混合される。
金型には予め予熱乾燥した金属導体やインサートを設置し、金型を真空室内で開閉装置によって閉鎖し真空室を真空にした後、金型底部に設けられた注入口から混合タンクを加圧することによって樹脂注入を行う。
金型に樹脂が充填された後は、混合タンク側から0.1〜0.5MPa程度の樹脂圧力を与えたまま加熱硬化させる。
通常、高速注型では注入前の樹脂温度をポットライフ(可使時間)を確保するために40〜60℃と低温に設定し、一方の金型には短時間に硬化物を得るために120℃以上の高温が設定される。
この技術では、樹脂量10kg以上の大型の注型品を、20〜60分という非常に短時間で離型することができる。金型を開放し離型した注型品は、2次硬化炉に投入され樹脂の反応が終了するまで完全に硬化される。
高速注型では樹脂の反応性が高く硬化発熱も大きくなるため、注入する樹脂の温度、圧力、注入速度などの条件の偏差や金型の温度バランス、硬化時間などの製造条件によって、注型品の耐クラック性、寸法精度、部分放電特性が大きく左右され不良率が上昇するおそれがある。
また、金型内部の樹脂硬化のバランスがくずれると、注型品の残留応力は増大し収縮マーク等の発生によって、耐クラック性能や寸法精度が低下し、応力による導体と樹脂間の剥離や残留ボイドによって部分放電特性等の電気特性が著しく低下する。
高速注型の生産性を向上するため複数の製品形状を金型に彫り込み同時に注型する高サイクル化の試みは碍子などの小形絶縁部品に適用した例はあるが、この場合樹脂注入配管を金型外で分岐させることが一般的な手法であった。
しかし、配管内の温度や樹脂粘度の制御が課題となり、注入時間のばらつきが大きくなり注型条件の偏差を無視することができなくなるため、高電圧部品に適用することが困難であった。
一方、型内に分岐配管を持つ金型は熱可塑性樹脂を用いたインジェクション成形等では実績があり、配管中の樹脂をショットごとに除去するため注入バランスが得られやすい利点があるが、熱硬化性樹脂を用いる高速注型の場合、型内配管の樹脂硬化が早く注入経路が先に閉塞するため、配管経路から未硬化樹脂によって供給される注型品の収縮補償が阻害され、高速注型が正常に作動しないという課題があった。
また、金属埋め込み物を伴う複雑な形状を持つ注型品の注型をする場合は、とくに樹脂注入、硬化バランスが重要となる。硬化速度が遅いと離型時に十分な強度を確保することができず、一方硬化速度が速いと、金型に拘束されたまま樹脂の収縮が進行するため、残留ひずみが生じて導体部やインサートの剥離が発生し部分放電特性が低下したり、クラックに至ることがあった。
以上の課題は、特にエポキシ樹脂の耐熱性が高くなる程顕著になり、硬化・収縮が大きくなるためにプロセス制御が難しくなる。従来の技術では、耐熱性を表す物性であるガラス転移温度が100℃を越える樹脂を用いる注型の高サイクル化は課題が多く、耐熱性の観点からも高電圧部品への適用が困難であった。
そこで本発明の目的は、エポキシ注型樹脂を用いて、耐クラック性、寸法精度、部分放電特性等の優れた3個以上の注型品を同時に一括して注型することができる注型装置を提供することである。
本発明は、それぞれが背面の熱板に取り付けられ、開閉可能に構成された2つの型からなる金型に3個以上の注型キャビティーを設けるとともに、注型キャビティーにエポキシ注型樹脂を注入するための、金型の下部の注入口から分岐してそれぞれの注型キャビティーに至る分岐配管を金型内部に配置し、同時に3個以上の注型品を一括して注型できるようにした注型装置において、エポキシ注型樹脂のガラス転移温度よりも金型の温度を高く設定するとともに、分岐配管の樹脂硬化を遅延させるための放熱または冷却用の溝を金型背面に設け、かつエポキシ注型樹脂を加圧することにより注型キャビティーにエポキシ注型樹脂を充填して加熱硬化させることを特徴とする。
本発明の注型装置によれば、エポキシ注型樹脂を用いて、同時に3個以上の注型品を一括して注型することができ、耐クラック性、寸法精度、部分放電特性の優れた、信頼性の高い高電圧絶縁部品等の注型品を大量に生産することができる。
以下、本発明の一実施形態として22〜77KV・C−GIS用T分岐母線を同時に3個注型可能な高サイクル注型装置の構成について、図面を参照して説明する。
(注型装置の基本的構成)
まず、この実施形態の基本的な構成について図1を参照して説明する。図1は熱板上に搭載した高サイクル注型金型の正面図を示す。
高サイクル注型金型の真空開閉にはスイス・スータ社製高速注型装置を用いた。高速注型では温度設定が可能な熱板1上に任意の形状の金型2が搭載できる基本構造を取り、熱板に取り付けられた左右対称の金型は油圧の開閉装置によって駆動し真空室の中で閉鎖する機構を持つ。
図1の高サイクル注型装置では、金型2内部に樹脂注入のための分岐配管を配置する。この分岐配管は、中央部が注入口4に接続され、図中横方向に配置される分岐主配管3と、それぞれの一端がこの分岐主配管3に接続されそれぞれの他端が各注型キャビティー5の注入口に接続され、図中縦方向に配置される垂直分岐配管7とで構成される。これらの分岐配管によりこの金型下部の注入口4から供給される注型樹脂を3分割し各注型キャビティー5に注型樹脂を分配し、熱硬化により同時に3個の注型品を硬化させる構成をとる。
注型樹脂には、硬化物のガラス転移温度が110℃を越えるビス・フェノール型液状エポキシ樹脂と酸無水物系硬化剤に約70重量%のシリカ粉を充填したものを予め真空予熱攪拌した後、注入を行った。
この構成によると3個のC−GIS用T分岐母線を1工程で一括して真空高速注型することが可能になる。従って、T分岐母線が、従来の注型法の48倍、高速注型の3倍の生産性で製造することができる。
(分岐配管への熱伝達を遮断する構成)
次に分岐配管への熱伝達を遮断する構成について、図1、及び図2を参照して説明する。図2は、熱板上に搭載した高サイクル注型金型の側面図を示す。
金型2には左右型ともに、熱板1から樹脂注入用分岐主配管3への熱伝達を遮断する矩形冷却溝6と、熱板1からの熱伝達を遮断する垂直分岐配管7に沿った管状冷却溝8を配置する。
なお、矩形冷却溝6と管状冷却溝8としては単に溝を形成するだけでもよいが、ここでは、冷却効率を高めるため、これらの溝に冷却ノズル9を与え、常に一定量のエアーをパージさせるように構成している。
また、冷却効率の一層の向上のため冷媒として水などの液体冷媒を循環させる構成をとっても良い。このように液体冷媒を循環させるには、例えば、溝内に液体冷媒を通す螺旋状のパイプを配置すればよい。
以上のように、金型2内に配置した樹脂注入分岐配管、即ち分岐主配管3及び垂直分岐配管7を冷却し、分岐配管中の樹脂硬化を遅延させることによって、配管中の樹脂硬化を遅延させることができる。そして、配管中の樹脂硬化を遅延させることによって、金型内の樹脂硬化の収縮分を配管樹脂が圧力補償するシステムが確実にはたらき、寸法精度、機械特性および電気特性が向上する効果がある。
(分岐配管の構成)
次に分岐配管の構成について、図2を参照して説明する。
分岐配管、即ち分岐主配管3及び垂直分岐配管7は、左右金型の1方にのみ加工し、これらの樹脂注入配管は、それぞれの配管の奥行方向(樹脂の流れる方向)に対して垂直な断面が半月形状になる構成とする。また3つの垂直分岐配管7は、注型品の形状や注型キャビティー数にかかわらず注型キャビティー5までの距離が等しくなる構成を与える。
樹脂注入配管の形状を片方の金型に配置することにより金型加工の工数が低減し、また注型キャビティー5までの距離が等しくなる配管形状により3つのキャビティー5に同じタイミングで均等な樹脂注入を与えることができる。
以上のように、注入配管の形状を最適化することにより、注入バランスが優れ不良率が低減する効果がある。
(注型キャビティー上部に設けられた脱泡機構)
次に、注型キャビティー上部に設けられた脱泡機構について、図1を参照して説明する。
注型キャビティー5の上部に、左右金型2、2の対向する面の間に、対向面間の距離を0.1〜1.0mmに規定する樹脂流出用の第1スリット10を配置し、注入樹脂をトラップ11に導いた後、さらにこのトラップ11から外部に至る左右金型2、2の対向する面の間に、対向面間の距離を20〜100μmに規定する第2スリット12を配置する。
このようなスリットの構成により、注型工程での脱泡性と樹脂のシール性を確保し、ボイド欠陥の少ない注型品を生産することができる。
更に、図1及び図2に示すように、第2スリット12近傍に、スポットヒーター13または空気圧によって膨張収縮するエアーパッキン14を配置する。
なお、このスポットヒーター13とエアーパッキン14は、図では両方が示されているが、少なくともいずれか一方を設ければよい。
スポットヒーター13を設けた場合は、スポットヒーター13がスリット上の樹脂の硬化を促進し加圧硬化工程での樹脂の金型からの樹脂漏れを封止する。またエアーパッキンではこの封止を物理的により確実に行うことができる。
また、図1及び図2に示すように、注型品の上部形状に勾配を与える。即ち注型キャビティー5の上部に配置された第1スリット10に向かう注型キャビティー5の上部側面形状に、水平面に対する10°以上に規定するキャビティー勾配15を与える。
このように注型品形状(注型キャビティー形状)に与えた勾配により注型樹脂中の気泡を収集しスリットからの脱泡硬化を高めることができる。
更に、注型キャビティー5の上部の第1スリット10と第2スリット12の間には、注型キャビティー5内の注型品樹脂容量に対して4〜8%に規定する容量を持つトラップ11を構成する。
このような気泡を捉えるトラップの最適な構成により樹脂中のボイドを確実に除去することができる。
以上説明した脱泡機構の最適化によってボイド欠陥や収縮痕、ウェルドマーク(樹脂流れ痕)が無く部分放電特性の良い注型品が得られる。
(導体接続部への樹脂侵入を防止するシール機構)
次に、注型品における導体接続部への樹脂侵入を防止する構成について図1、図2、及び図3を参照し説明する。
図1及び図2に示されるように注型キャビティー5内にはT分岐母線を構成する金属製の導体16が設置される。その拡大断面のモデルを図3に示す。
図3において、導体16にはT分岐母線を構成する金属製の導体16と外部ケーブルを接続する接点17がある。接点17と、内型18a及び内型18bとの接触界面へ樹脂部19からの樹脂の侵入を防止するため、内型18a及び内型18bにパッキン20、例えば空気を封入したリング状のエアーパッキンを配置する。
また、パッキン20としては、リング状のエアーパッキンの代わりに耐熱性合成樹脂(例えば4フッ化エチレンを重合した合成樹脂)製リングパッキンを配置し、耐熱性合成樹脂(例えば4フッ化エチレンを重合した合成樹脂)の熱膨張と、金型の開閉装置のクランプ力によって樹脂侵入をシールする。
このようにして導体接続部即ち接点17を、樹脂部19から隔離するような形状を有する補助金型即ち内型18a、18b(または導体支持用金型41、内型18a)と導体接続部即ち接点17との接触界面の近傍に、パッキン20を設けて樹脂部19から導体接続部即ち接点17への樹脂侵入を防ぐことにより、製品の接触不良を防止するとともに注型品の仕上げの際に発生するリーク樹脂(バリ)の除去作業を低減することができる。
高サイクル注型によって樹脂硬化プロセスが短縮されると、製品離型等のハンドリング作業が工数の多くを占めるようになるが、このようなシール機構の最適化によって、仕上げ工数の低減と製品不良を低減する効果がある。
(離型装置の構成)
次に、離型装置の構成について、図2乃至図5を参照して説明する。
まず、離型装置の第1の構成方法として、図3及び図4に示すように、導体16を支持する内型18(18a、18b)と導体16の座面に配置する座型21とを同じストロークで、3〜6mmピッチで押し出すノックピン22を配置する。このノックピン22を押し出すのに、離型レバーを挺子により操作し、または離型レバー上をハンマーの叩き出しによって操作する構成とする。例えば、図4に示すように、カム面を有する離型レバー23を設け、ノックピン22の一端が注型キャビティー5の内部の内型18aまたは座型21に当接するとともに、ノックピン22の他端が離型レバー23のカム面に当接するように構成する。挺子により離型レバー23を下方に移動させることによりノックピン22を右方に押し出す。また、図5に示すように、離型レバー23の上部に設けられた分銅40を上方に引き上げた後落下させたときのハンマーアクションにより離型レバー23を下方に移動させてノックピン22を右方に押し出す。
次に、離型装置の第2の構成方法として、図2及び図3に示すように、導体16を支持する内型18(18a、18b)と導体16の座面に配置する座型21とを同じストロークで、3〜6mmピッチで押し出すノックピン22を開閉装置の動作を利用して自動操作する構成をとる。即ち、図2のように高速注型装置は金型2を搭載した熱板1を油圧機能により開閉する原理を利用し、熱板1背面にストッパ24を固定し、開放操作によって一端が注型キャビティー5の内部の内型18aまたは座型21に当接したノックピン22の他端がストッパ24に当接して注型キャビティー5の注型品が注型キャビティー5から押し出される構成とした。
これら第1または第2の構成方法による離型装置によれば、柔らかい樹脂部分に応力をかけることなく短時間に離型を行うことができる。
従って、これらの離型装置を用いて離型を行うことにより、離型不良を防止し電気特性を改善することができる。
(金型位置調整のための構成)
次に、金型位置調整のための構成について、図2、図6、及び図8を参照して説明する。
金型の位置を調整するための第1の構成方法として、図2に示すように、左右の金型2の側面にノギス目盛のけがき線25を加工し、左右の金型の上下位置関係を定量化する構成とする。
この構成により、注型装置への金型搭載時に調整が難しい左右型の位置調整を容易にして、交換作業を短縮することができる。
金型の位置を調整するための第2の構成方法として、図6に示すように、金型2の位置を規定するテーパガイド(テーパピン)26を有する支持用治具27を熱板3上に構成する。
この構成によっても、注型装置への金型搭載時に調整が難しい左右型の位置調整を容易にして、交換作業を短縮することができる。
従って、これらの構成により、金型調整工数が低減し生産性を向上させることができる。
(注型品の薄肉部分の構成)
次に、注型品(T分岐母線)の薄肉部分の構成について図7を参照して説明する。
図7に示すように、注型品28のフランジ29の上下方向の薄肉部分には凸形状30を与え、フランジの外周の厚さXを15mm以上になるような形状に構成する。換言すれば、注型品28の薄肉部分に凸形状を与えるように、注型キャビティー5を構成する。
注型品28に配置した凸形状30の補強効果により、高速硬化の際樹脂体積の大きい方に向かって発生する収縮力によって生じるフランジ29の変形を防止することができる。従って、寸法精度の優れた注型品が得られる。
(金型へのインサート装着固定の構成、及び治具)
インサートを金型へ装着固定する構成について図7、及び図8を参照して説明する。
図7に示すように、注型品28には、機器に固定するためのインサート31が配置されている。このインサート31を金型2に設置する際、マグネット式の座金32を固定する構成とし、金型2への装着固定を行う。即ちインサート31と座金32をネジで固定した後、座金32を金型2の底部に置き、マグネットの作用で金型2への装着固定を行う。樹脂の硬化収縮に伴い座金32が金型2の底部から剥がれる。
また、このインサート31を金型2に設置する際、図8に示すように、機械式のシリンダー33により座金32を固定する構成とし金型2への装着固定を行い、注型工程中の樹脂がゲル化した後にシリンダー33を開放制御する。
このような構成とすれば、樹脂の硬化収縮にインサート31が追従、微動することにより応力が低減され、樹脂との剥離を防止し、樹脂とインサート31との接着性が向上するので、注型品の機械的・電気的特性が向上する。
更に、このインサート31を金型2に設置する際、インサート31の周囲を覆うインサート保護用の専用治具34により金型への設置を行う。
このインサート保護用の専用治具34の要部を拡大した詳細な構成を図9に示す。同図に示すように、インサート保護用の専用治具34先端部は弾力性のある樹脂で構成し、インサート31を挿入する凹部を有するものとする。この凹部によりインサート31の座金32に当接する部分以外の部分が覆われる。
このような専用治具34を用いることにより、インサート31の設置の際、金型2から離型剤がインサート31に付着するのを防止することによって、樹脂とインサート31界面での剥離が防止され、作業性も向上する。
以上のような構成により、樹脂とインサートの接着性が向上し機械特性と電気特性を満足する注型品が得られる。
(導体支持用金型の構成)
次に、注型品の導体を支持する導体支持用金型の構成について、図3を参照して説明する。
図3に示すように高サイクル注型では、導体支持用金型41は金型座面からの継ぎ目のない一体構造によって構成する。
このように、一体構造の導体支持用金型41の熱伝導により導体16の予熱が促進されるため、導体16周辺から樹脂硬化が起こり、導体16と樹脂との接着性が向上し、剥離防止により部分放電特性が向上する。
(離型機構側の金型に残留させるための構成)
次に、注型品を離型機構側の金型に残留させるための構成について図3を参照して説明する。
金型開放の際に左右対称形の注型品が必ず離型機構のある一方の金型(図3における左側の金型)に残留するよう専用の内型18bにより導体部分を強制固定する構成をとる。
この構成により、注型品は確実に離型機構側の金型に残留するため離型不良を防止することができる。
(他の実施形態)
上記実施形態では、熱板に金型を搭載する高速注型法を展開した。しかしながら大量の製品を生産し高サイクル注型機を専用機として使用するには、熱板1の代わりに、金型2内にヒーターを配置した構成とすることができる。この場合、金型2の温度分布をより精密に設定することができ、特に樹脂注入のための分岐配管の断熱設計が容易になる利点がある。
また、上記実施形態では分岐配管(分岐主配管3及び垂直分岐配管7)の温度制御や、第2スリット12の制御、シリンダー33の制御について説明した。製品形状によってはこれらの制御をより精密に行う必要がある。この場合、金型2にセラミック製の誘電センサーを有する誘電計測装置を配置し、この誘電計測装置により硬化度をモニターし制御することとしてもよい。誘電計測装置には、例えば、米国マイクロメット社製誘電計測装置を用い、配管内部、泡抜き用のスリット部の樹脂硬化監視を行い制御のタイミングを調整すると、より高い精度で高サイクル注型を行うことができる。
更に、上記実施形態では、3個のT分岐母線を高サイクル注型する装置を実施したが、同一注型品の複数取りの他に異種部品、たとえばブッシング、碍子、操作ロッドなどを同時に高サイクル注型することも可能である。このときの配管設計、脱泡機能は上記実施形態の場合と同様なものとすることができる。
本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の構成を示す正面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の要部を拡大して示す断面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の他の構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の更に他の構成を示す側面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の他の構成を示す正面図。 本発明の一実施形態における注型品の形状を示す正面図。 本発明の一実施形態に係る高サイクル注型金型の更に他の構成を示す側面図。 本発明の一実施形態における専用治具の要部を拡大して示す断面図。
符号の説明
1…熱板
2…金型
3…分岐主配管
4…注入口
5…注型キャビティー
6…矩形冷却溝
7…垂直分岐配管
8…管状冷却溝
9…冷却ノズル
10…第1スリット
11…トラップ
12…第2スリット
13…スポットヒーター
14…エアーパッキン
15…キャビティー勾配
16…導体
17…接点
18a、18b…内型
19…樹脂部
20…パッキン
21…導体座型
22…ノックピン
23…離型レバー
24…ストッパ
25…けがき線
26…テーパガイド(テーパピン)
27…金型支持用治具
28…注型品
29…フランジ
30…凸形状
31…インサート
32…座金
33…シリンダー
34…インサート保護用の専用治具
40…分銅
41…導体支持用金型

Claims (1)

  1. それぞれが背面の熱板に取り付けられ、開閉可能に構成された2つの型からなる金型に3個以上の注型キャビティーを設けるとともに、前記注型キャビティーにエポキシ注型樹脂を注入するための、前記金型の下部の注入口から分岐してそれぞれの注型キャビティーに至る分岐配管を前記金型内部に配置し、同時に3個以上の注型品を一括して注型できるようにした注型装置において、
    前記エポキシ注型樹脂のガラス転移温度よりも前記金型の温度を高く設定するとともに、
    前記分岐配管の樹脂硬化を遅延させるための放熱または冷却用の溝を前記金型背面に設け、
    かつ前記エポキシ注型樹脂を加圧することにより前記注型キャビティーに前記エポキシ注型樹脂を充填して加熱硬化させることを特徴とする注型装置。
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