JP4284131B2 - 口腔内微生物の分析方法 - Google Patents

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Description

本発明は、口腔内微生物の分析方法に関する。本発明によれば、口腔内に存在する口腔内微生物、例えば、グラム陰性菌及び溶連菌をそれぞれに特有な酵素活性を発色又は発光を用い、分析することにより、口腔内の微生物を広域に分析することができる。なお、本明細書における「分析」には、分析対象である口腔内微生物の存在の有無を判定する「検出」と、口腔内微生物の数を定量的又は半定量的に決定する「測定」とが含まれる。
口腔内微生物は、様々な疾患(例えば、歯周病、虫歯、又は口臭等)を引き起こし、特に近年高齢者の誤嚥性肺炎の原因として大きな問題となっている。肺炎は日本人における死因の第4位で、その肺炎の92%が65歳以上の高齢者である。このことから、現代において肺炎は高齢者の深刻な疾患の一つであるといっても過言ではない状況である。その原因となる病原微生物は、口腔内に常在する微生物である。加齢とともに唾液の分泌量が減り、口腔内が乾燥して、口腔内常在菌が増殖し、更に高齢者になると嚥下反射や咳反射が衰え、特に脳梗塞などの脳血管疾患を患うと脳の中の障害部位によっては著しく飲み込みの反射が鈍くなり、免疫能の低下も加わって、口腔内微生物の誤嚥による肺炎が発症する(非特許文献1及び2)。そこで口腔ケアの重要性が指摘され、口腔ケアによって、口腔内を日常清潔に保つことによって肺に吸い込まれる微生物数を著しく減少させることができる。
これら口腔ケアにより、口腔内の微生物数が減少したか否かの判断の指標となる簡便な方法は存在せず、口腔内の微生物数を培養法で確認する以外の手段がないのが現状である。口腔内微生物数の測定方法としては、口腔内を滅菌綿棒で拭い、これを培地中に拡散、希釈し、スパイラルプレーターを用いて接種し、培養するか、口腔内を拭った綿棒を滅菌生理食塩水等に浸し、これを原液として10倍段階希釈した溶液各0.1mLを培地上に塗抹し、培養後、発育した菌集落の数を数える(非特許文献3及び4)。この方法は、一般的な菌数測定方法であるが、操作がきわめて煩雑で、多くの培地を必要とし、更に培養を行なうため、数日の時間を要する。しかも、口腔内には300種類以上の微生物が存在し、微生物種毎の培地を用意するのは不可能である。
奥田克爾,「日本歯科医師会雑誌」,1996年,第49巻,第9号,P.840−848 三宅洋一郎,「歯界展望」,医歯薬出版株式会社,1998年,p.1298−1302 厚生省生活衛生局監修,「食品衛生検査指針 微生物編」,厚生省生活衛生局,1990年,p.67−77 春田三佐夫・森地敏樹著,「食品微生物検査の簡易・迅速・自動化最新技術」,工業技術会,1995年,p.34−48
前記のように口腔内微生物の分析には、多くの培地と日数を要し、その操作も煩雑で、このような検査は、微生物取り扱いが可能な特定の施設及び微生物検査に精通した熟練者でなければ難しいのが現状である。この事実は、口腔内微生物数の把握に大きな支障となり、現実には前述したような高齢者の口腔ケア効果の判断となる口腔内微生物の検査は、的確な検査が行なわれていないのが現状である。また、健常者における口腔内微生物による様々な疾患(例えば、歯周病又は虫歯等)は、口腔内の清掃状態の悪さから、口腔内微生物数が多くなっていることがその原因の一つになっている場合も多く、高齢者と同様、口腔内微生物数を的確に検査する方法がないのが現状である。本発明は、こうした口腔内微生物検査法が抱える諸問題を解決することを目的とするものである。
すなわち、本発明の課題は、特定の施設や特定の技術を必要としない簡便かつ迅速な、口腔内微生物の分析方法、及び口腔内の汚染度合いの判定方法を提供するものである。
また、本発明者は、前記課題を解決するために鋭意検討する過程において、数種類の酵素活性で、口腔内に存在する多種類の微生物の多くを分析することができることも見出した。すなわち、本発明の課題は、数種類の酵素活性で、口腔内に存在する多種類の細菌の多くを分析することができる方法を提供するものである。
細菌は、グラム鑑別により大きく2つ(グラム陰性菌とグラム陽性菌)に大別されるため、グラム陰性菌全般が有する酵素活性と、グラム陽性菌の中で口腔内常在菌として多く存在することが知られている溶連菌全般が有する酵素活性とを分析することで、口腔内の多くの細菌を分析するものである。
前記課題は、本発明による、口腔内微生物の分析において、分析対象の口腔内微生物に特有の酵素活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することを特徴とする、口腔内微生物の分析方法により解決することができる。
また、本発明は、口腔内微生物の分析において、分析対象の口腔内微生物に特有の酵素活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することを特徴とする、口腔内の汚染度合いの判定方法に関する。
本発明方法の好ましい態様によれば、前記吸水性担体が濾紙である。
本発明方法の別の好ましい態様によれば、口腔内微生物が口腔内グラム陰性菌であり、前記口腔内グラム陰性菌に特有の酵素がアラニンアミノペプチダーゼである。
本発明方法の更に別の好ましい態様によれば、口腔内微生物が口腔内溶連菌であり、前記口腔内溶連菌に特有の酵素がロイシンアミノペプチダーゼである。
本発明方法の更に別の好ましい態様によれば、口腔内微生物に特有の酵素がアラニンアミノペプチダーゼ及びロイシンアミノペプチダーゼであり、分析対象の口腔内微生物が口腔内グラム陰性菌及び口腔内溶連菌である。
更に、本発明は、分析対象である口腔内微生物に特有の酵素活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体を含むことを特徴とする、口腔内微生物の分析用キットに関する。
本発明の分析用キットの好ましい態様によれば、アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、及びホスファターゼに対する各発色酵素基質又は発光酵素基質をそれぞれ別々に含ませた各吸水性担体を、支持基板上に担持する。
本発明の分析方法によれば、特定の施設や特定の技術を必要とせず、簡便かつ迅速に口腔内微生物を分析することができ、更には、口腔内の汚染度合いを判定することができる。また、本発明の分析方法によれば、2種類の酵素活性で、口腔内に存在する多種類の細菌の多くを分析することができる。
本発明は、例えば、高齢者の口腔ケア効果の判断及び健常者口腔内清掃状態を確認するための、口腔内微生物の簡易で迅速な分析方法を提供するものである。具体的には、口腔内試料を、分析対象の菌に特有の酵素活性に対する発色又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体に直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することにより、広域細菌種の酵素活性を調べることで、口腔内の総合的な細菌数を判定することを基本とする。
本発明の分析方法では、分析対象の菌に特有の酵素を、分析対象の口腔内微生物の種類に応じて、適宜選択することができる。
例えば、グラム陰性菌[例えば、バクテロイデス属(但し、バクテロイデス・ブルガタス及びバクテロイデス・フラジリスを除く)、プレボテータ属、ベイロネーラ属(但し、ベイロネーラ・パルブルを除く)、フソバクテリウム属、ナイセリア属、ブランハメーラ属、アシネトバクター属、キンゲラ属、モラキセラ属、ブルセラ属、ボルデテーラ属、アルカリゲネス属、シワネーラ属、シュードモナス属、アグロバクテリウム属、フラボバクテリウム属、アクチノバシルス属、パスツレラ属、アエロモナス属、カルディオバクテリウム属、プレシオモナス属、ビブリオ属、ヘモフィルス属、ガードネレーラ属、ブチアキセラ属、セデシア属、サイトロバクター属、エドワードジェラ属、エンテロバクター属、エルウィニア属、エッシエリヒア属、ハフニア属、クレブジェラ属、クルイベーラ属、モルガネーラ属、プロテウス属、プロビデンシア属、サルモネラ属、セラチア属、シゲラ属、タツメーラ属、又はエルシニア属に属する各微生物]を分析する場合には、グラム陰性菌全般に特有の酵素として、例えば、アラニンアミノペプチダーゼを利用することができる(CARLONE,G.M., M.J.VALADEZ, M.J.PICKETT. 1983. Methods for Distinguishing Gram-positive from Gram-negative Bacteria. J.Clin.Microbiol. 16, 1157-1159;CERNY,G. 1976. Method for the Distinction of Gram-negative from Gram-positive Bacteria. J.App.Microbiol. 3, 213-225;及びCERNY,G. 1978. Studies on the Aminopeptidase-Test for the Distinction of Gram-negative from Gram-positive Bactria. Eur.J.Appl.Microbiol.Biotechnol. 5, 113-122)。
また、溶連菌(例えば、ストレプトコッカス・ピオジェネス、ストレプトコッカス・アガラクチィア、ストレプトコッカス・エクィ、ストレプトコッカス・ディスアガラクチィア、ストレプトコッカス・ズーピデミカス、ストレプトコッカス・エクイスイミリス、ストレプトコッカス・アンギノーサス、ストレプトコッカス・ポルシナス、ストレプトコッカス・ウベリス、ストレプトコッカス・スイス、ストレプトコッカス・ニューモニエ、ストレプトコッカス・サンギス、ストレプトコッカス・オラリス、ストレプトコッカス・モルビロラム、ストレプトコッカス・ボービス、ストレプトコッカス・エクィナス、ストレプトコッカス・ミュータンス、又はストレプトコッカス・サリバリウス)を分析する場合には、溶連菌全般に特有の酵素として、例えば、ロイシンアミノペプチダーゼを利用することができる[Cowan and Steel's(坂崎利一監訳)医学細菌同定の手びき(第3版). 1993. P66-73]。
本発明の分析方法では、グラム陰性菌全般に特有の酵素(例えば、アラニンアミノペプチダーゼ)又は溶連菌全般に特有の酵素(例えば、ロイシンアミノペプチダーゼ)のいずれか1種を選択してこれらの菌群のいずれか一方を分析することもできるし、あるいは、前記酵素2種を選択することにより、前記菌群の両方を一度に分析することもできる。前記酵素2種を選択することにより、口腔内に存在する多種類の細菌の多くを分析することができる。また、グラム陰性菌及び溶連菌にそれぞれ特有な酵素に加え、例えば、多くのグラム陽性菌に存在する酵素(例えば、ホスファターゼ)を更に選択することにより、口腔内に存在するほとんどの微生物を一度に分析することもできる。なお、前記ホスファターゼは、多くのグラム陽性菌に存在し、グラム陰性菌の一部にも存在する酵素である。ホスファターゼ活性によって発色又は発光可能な物質としては、例えば、4−メチルウンベリフェリル ホスフェ−ト、4−トリフルオロメチルウンベリフェリル−ホスフェート、7−(3−フェニルクマリニル)−ホスフェート、5−ブロモ−4−クロロ−3−インドリル−ホスフェート、4−ニトロフェニル−ホスフェート、1−ナフチルホスフェート、p−ニトロフェニル−ホスフェート、又はピリジニウム−2−メトキシ−4−(2−ニトロビニル)−フェニルーホスフェートを用いることができる。
前記発色酵素基質又は発光酵素基質としては、酵素反応前には発色又は発光せず、酵素活性により始めて発色又は発光する化合物である限り、特に限定されるものではなく、公知の発色物質又は発光物質をそのまま、あるいは、前記発色物質又は発光物質を酵素基質に結合した合成酵素基質などを用いることができる。この試薬を、吸水性を有する担体に含ませておき、口腔内試料と、前記担体とを直接接触させて、適当な条件下で口腔内微生物の酵素活性により遊離する発色物質又は発光物質由来の信号を分析する。この場合、必要に応じて発色試薬を用いることができる。
前記発色物質としては、種々の公知物質を用いることができる。例えば、p−ニトロフェノール、o−ニトロフェノール、p−ニトロアニリン、若しくはβ−ナフチルアミン等、又はそれらの誘導体を挙げることができる。
前記発光物質としては、種々の公知物質を用いることができる。例えば、7−アミド−4メチルクマリン若しくは4−メトキシ−2−ナフチルアミン等、又はそれらの誘導体を挙げることができる。
発色物質又は発光物質を酵素基質に結合した合成酵素基質を調製するのに用いることのできる前記酵素基質、すなわち、前記発色物質又は発光物質を結合させる酵素基質となる物質としては、例えば、L−アラニン又はL−ロイシン等を挙げることができる。
これらの酵素基質を発色物質又は発光物質と結合するには、公知の手段、例えば、共有結合(例えば、ペプチド結合、エステル結合、又はグリコシド結合等)により結合することができる。あるいは、市販の合成酵素基質を用いることもできる。
前記発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませる吸水性担体としては、吸水性を有し、前記発色酵素基質又は発光酵素基質を含むことが可能な担体(例えば、多孔質体)である限り、特に限定されるものではない。例えば、紙、濾紙、セルロース、不織布、又は綿等を挙げることができる。この担体をそのまま使用することもできるし、あるいは、適当な部材、例えば、防水性紙、ガラス、プラスチック、木材、又は金属等に具備させ、取り扱いやすくした状態で用いることもできる。吸水性担体の形状並びに長さ及び太さは、口腔試料を接触可能である限り、特に限定されるものではない。
発色酵素基質又は発光酵素基質を吸水性担体に含ませる方法としては、例えば、これらの物質を適当な溶媒に溶解させ、その液を担体に含ませる方法を挙げることができる。この場合、発色物質若しくは発光物質又は酵素基質の性能に影響を与えない溶媒を選択する。このような溶媒としては、例えば、N,N−ジメチルフォルムアミド、ジメチルスルフォキシド、エタノール、メタノール、アセトン、エーテル、ブタノール、リン酸緩衝液、トリス・マレイン酸塩緩衝液、又は精製水等を使用することができる。
具体的には、例えば、発色酵素基質又は発光酵素基質の0.01〜10%の溶解液10μL〜300μLを染み込ませ、自然乾燥、送風乾燥、減圧真空乾燥、又は凍結乾燥により乾燥させて用いることができる。
本発明方法における試料(以下、口腔内試料と称することがある)としては、検査対象の細菌を含む可能性のある試料である限り、特に限定されるものではなく、例えば、口腔内由来の生体試料(例えば、唾液又は歯垢)又は口腔内の拭い液(例えば、咽頭、歯、歯間、歯茎、舌上、若しくは舌下、若しくはこれらの組み合わせの拭い液、又は口腔内全体の拭い液)等を挙げることができる。
本発明方法は、これに限定されるものではないが、例えば、以下の手順により実施することができる。口腔内全体を滅菌綿棒で4〜5周強く拭き取り、滅菌生理食塩水2mL中に浸し、口腔拭き取り物を洗い出す。この液を口腔内試料として、前記担体(すなわち、発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体)をこの中に数秒間浸した後、担体を引き上げ、36℃の保温庫内で5〜60分後(例えば、30分後)に担体自体の発色又は発光を肉眼で判定することで、口腔内微生物を分析することができる。また、前記口腔内試料を前記担体に滴下、あるいは、前記口腔内拭き取り綿棒を前記担体に直接接触させた後、担体を覆い身体の一部(脇の下、腕、胸、足、手等)に貼り付け、5〜60分後(例えば、10分後)に担体自体の発色又は発光を肉眼で判定することで、口腔内微生物を分析することができる。あるいは、機械的に発色又は発光を分析することもできる。
以下、各菌種ごとに具体的な分析方法について説明する。
本発明によりグラム陰性菌を分析する場合には、グラム陰性菌全般に特有の酵素として、例えば、アラニンアミノペプチダーゼを利用することができる。アラニンアミノペプチダーゼ活性によって発色又は発光可能な物質としては、例えば、L−アラニン β−ナフチルアミド、L−アラニン ρ−ニトロアニリド、L−アラニン−2−アミドアクリドン、又はL−アラニン 4−トリフルオロメチル−7−クマリンアミド アセテイト ソルトを用いることができる。
L−アラニン β−ナフチルアミドを含ませた吸水性担体は、例えば、L−アラニン β−ナフチルアミドをエタノールに溶解し、終濃度として前記酵素基質が0.05%〜0.5%になるように調整した液を、濾紙に10〜300μL染み込ませた後、乾燥することにより調製することができる。
本発明におけるグラム陰性菌分析方法では、グラム陰性菌全般に特有の酵素(特にはアラニンアミノペプチダーゼ)活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析する。グラム陰性菌全般に特有の酵素としてアラニンアミノペプチダーゼを利用することにより、口腔内グラム陰性菌の分析が可能であることは、今回、発明者により始めて見出された知見である。
本発明により溶連菌を分析する場合には、溶連菌全般に特有の酵素として、例えば、ロイシンアミノペプチダーゼを利用することができる。ロイシンアミノペプチダーゼ活性によって発色又は発光可能な物質としては、例えば、L−ロイシン β−ナフチルアミド、L−ロイシン ρ−ニトロアニリド、L−ロイシン−2−アミドアクリドン、L−ロイシン −7−アミド−4−メチルクマリン ハイドロクロライドを用いることができる。
L−ロイシン β−ナフチルアミドを含ませた吸水性担体は、例えば、L−ロイシン β−ナフチルアミドをエタノールに溶解し、終濃度として前記酵素基質が0.05%〜0.5%になるように調整した液を、濾紙に10〜300μL染み込ませた後、乾燥することにより調製することができる。
本発明における溶連菌分析方法では、溶連菌全般に特有の酵素(特にはロイシンアミノペプチダーゼ)活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析する。溶連菌全般に特有の酵素としてロイシンアミノペプチダーゼを利用することにより、口腔内溶連菌の分析が可能であることは、今回、発明者により始めて見出された知見である。
本発明の判定方法では、本発明の分析方法と同じ操作により、例えば、簡易検出試験紙の発色度合いに応じた口腔内微生物数を算出し、前記微生物数に応じて、口腔内の汚染度合いを判定する。例えば、口腔内微生物数が所定境界値以上である場合(あるいは、所定境界値を超えている場合)には、汚染度合いが高いと判定することができ、前記所定境界値未満である場合(あるいは、所定境界値以下である場合)には、汚染度合いが低いと判定することができる。なお、前記所定値は、1つだけでなく、複数設定することもできる。前記境界値は、例えば、微生物の種類、分析操作及び各操作の条件、又は本発明方法を適用する状況などに応じて、適宜決定することができる。具体的な判断基準の一例を表1に示す。
Figure 0004284131
本発明の分析用キットは、分析対象である口腔内微生物に特有の酵素活性に対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体を含み、好ましくは、試料調製手段を更に含む。
本発明の分析用キットでは、前記基質を含ませた吸水性担体をそのまま含むこともできるが、異なる基質をそれぞれ含ませた異なる複数の吸水性担体を、支持基板(例えば、防水性紙、ガラス、プラスチック、木材、又は金属等)上に担持させた状態で含むことが好ましい。例えば、アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、及びホスファターゼに対する各発色酵素基質又は発光酵素基質をそれぞれ別々に含ませた各吸水性担体を、支持基板上に担持させた簡易検出試験紙を含む本発明の分析用キットを用いると、口腔内に存在するほとんどの微生物を一度に分析することができる。
本発明の分析キットに含むことができる前記試料調製手段としては、例えば、口腔内由来の生体試料の採取手段(例えば、スポイト)、あるいは、口腔内の拭い液の調製手段を挙げることができる。口腔内の拭い液の調製手段としては、例えば、口腔内の拭き取り手段(例えば、綿棒)と、前記拭き取り手段により得られた拭き取り物の洗い出し手段(例えば、洗い出し用容器)との組み合わせを挙げることができる。
以下、実施例によって本発明を具体的に説明するが、これらは本発明の範囲を限定するものではない。
調製実施例1:試薬及び担体の作製
本調製実施例では、本発明方法に用いる試薬及び担体を作製した。
(A)アラニンアミノペプチダーゼテスト(AAPテスト)用
簡易検出試験紙として、1cm×12cmのプラスチック板に、ペーパーディスク(φ8mm,厚手:アドバンテック社)を3個貼り付けたものを用意した。
L−アラニン β−ナフチルアミド(入手先:シグマ社)をエタノールに溶解し、終濃度として前記酵素基質が0.15%になるように調整した液を、前記簡易検出試験紙のディスク1個に60μL染み込ませ、25℃で18時間、乾燥後、乾燥剤入りの遮光容器にいれて保存した。
また、発色試薬として、1mol/L塩酸にp−ジメチルアミノシンナムアルデヒド(入手先:シグマ社)を1%に溶解したものを遮光瓶にいれて保存した。
(B)ロイシンアミノペプチダーゼ(LAPテスト)用
L−ロイシン β−ナフチルアミド(入手先:シグマ社)をエタノールに溶解し、終濃度として前記酵素基質が0.15%になるように調整した液を、前述のディップスティックのディスク1個に60μL染み込ませ、25℃で18時間、乾燥後、乾燥剤入りの遮光容器にいれて保存した。
また、発色試薬として、1mol/L塩酸にp−ジメチルアミノシンナムアルデヒド(入手先:シグマ社)を1%に溶解したものを遮光瓶にいれて保存した。
(C)ホスファターゼテスト(MPHOSテスト)用
4−メチルウンベリフェリル ホスフェ−ト(入手先:シグマ社)を0.067mol/Lリン酸緩衝液(pH8.0)に溶解し、終濃度として前記酵素基質が0.08%になるように調整した液を、前記簡易検出試験紙のディスク1個に60μL染み込ませ、25℃で18時間、乾燥後、乾燥剤入りの遮光容器にいれて保存した。
実施例1:健常者口腔内殺菌前後試料を用いた本発明方法(簡易検出試験紙法)による口腔内微生物の分析
(A)健常者口腔内殺菌前後試料の採取
健常者5人による以下の口腔内殺菌前後試料を用いた。
1.口腔内殺菌前試料の採取
食後2時間を経過した状態で、滅菌綿棒により歯の表裏、歯茎、及び舌の上下部分を5往復ずつ強く拭き取り、滅菌生理食塩水2mL中に綿棒を入れ、洗い出し、試験管の壁で綿棒に残った液を絞り、この液を口腔内殺菌前試料とした。
2.口腔内殺菌後試料の採取
前記口腔内殺菌前試料を採取後、丁寧に歯磨きを実施し、イソジン溶液を口腔内に含み、1分間殺菌後、イソジン溶液を吐き出した。このイソジン溶液による殺菌を5回実行後、水道水で口腔内を漱ぎ、滅菌綿棒にて前述と同様に口腔内拭き取り液を得た。この液を口腔内殺菌後試料とした。
(B)本発明方法(簡易検出試験紙法)の実施
口腔内殺菌前後試料液中に、調製実施例1で作製した簡易検出試験紙(1cm×12cmのプラスチック板にディスクを貼り付け、AAPテスト用試薬、LAP用試薬、及びMPHOS用試薬をそれぞれ染み込ませ、乾燥させたもの)を数秒間浸した後、取り出し、ティッシュペーパーにディスク面を押し付け、過剰液を取り除いた。角シャーレに簡易検出試験紙を並べ、蓋をして36℃で30分間反応後、MPHOSテストは366nmUVランプを照射し、ディスクの蛍光(陽性の場合:青色蛍光、陰性の場合:無蛍光)の有無を肉眼で判定した。AAPテスト及びLAPテストは発色液を1滴滴下し、ディスクの色調変化(陽性の場合:赤色、陰性の場合:無変化)を肉眼で判定した。
(C)口腔内殺菌前後の菌数測定
簡易検出試験紙法の対照として口腔内殺菌前後試料中の菌数を測定した。この際、従来の菌数測定法ではグラム陰性菌とグラム陽性菌を区別して測定することができる方法は存在しないため、AAPテストは総菌数を対照とした。
1.菌数の測定
口腔内殺菌前後試料液を滅菌生理食塩水にて10倍段階希釈し、その希釈液の各々をGAM寒天培地(日水製薬)上に100μL塗抹し、36℃で48時間嫌気培養を行ない、培地上の集落数をすべて数えた。
2.溶連菌数の測定方法
前述した10倍段階希釈口腔内殺菌前後試料液を血液寒天培地(ベクトンデッキンソン)上に100μL塗抹し、36℃で48時間炭酸ガス培養を行ない、培地上のα溶血性溶連菌、β溶血性溶連菌、及びγ溶血性溶連菌の集落のみをすべて数えた。
(D)結果
健常者口腔内殺菌前後試料の簡易検出試験紙法と菌数測定結果を表2に示す。表中の各記号−、±、+、++、+++は、ディスクの発色又は蛍光の強さを表す。
表2に示すように、健常者口腔内殺菌前の総菌数は1mL中107個〜108個で、口腔内殺菌後は1/10〜1/100に減少していることが判明した。口腔内殺菌後の減少率が1/10〜1/100であったことは、口腔内微生物は、腸内細菌同様、常在細菌として、他の病原細菌の侵入及び増殖を抑制する働きがあるため、健常者及び患者において極端な細菌数の低下は危険である。従って、口腔内殺菌後であっても総菌数が104個以下になることは、あり得ないと考えられる。更に、簡易検出試験紙法による検出感度は、この境界値と非常によく一致し、口腔内殺菌後はほとんど陰性結果となっている。しかも、AAPテスト及びMPHOSテストは、総菌数ときわめて良く相関しており、更に、LAPテストと溶連菌も高い相関性があることが判明した。
Figure 0004284131
実施例2:入院高齢者口腔ケア前後試料を用いた本発明方法(簡易検出試験紙法)による口腔内微生物の分析
(A)入院高齢者口腔ケア前後試料の採取
実施例1に示した方法で入院高齢者10名の口腔ケア前後の口腔内試料を採取した。但し、入院高齢者のほとんど歯がない状態であったので、口腔内全体を綿棒で拭き取った。
(B)本発明方法(簡易検出試験紙法)の実施
実施例1と同様に実施した。
(C)口腔ケア前後の菌数測定
実施例1と同様に実施した。
(D)結果
入院高齢者口腔ケア前後試料の簡易検出試験紙法と菌数測定結果を表3に示す。
表3に示すように、入院高齢者の口腔ケア前の総菌数は、実施例1に示した健常者に比較し、1mL当たり108個から1010個ときわめて多い結果であった。口腔ケア後は1/10から1/1000まで総菌数が減少し、ケア効果を確認することができた。また、この菌数測定結果と簡易検出試験紙法の判定結果間にはきわめて高い相関性が認められ、本発明方法は、口腔ケア効果の判断として、簡便かつ迅速な方法であることが、確かめられた。更に、本発明によれば、+判定以下であれば、口腔内微生物数が少ないことから、誤嚥による肺炎を引き起こすリスクは低いと判定することができ、+判定以下になるような口腔ケアの必要性及び患者の個人差を認識することができる。従って、口腔ケア従事者がケア効果を即座に知ることができるため、個々の患者への適切な対応とケアの充実が図れる。更に、本発明は、特定の設備や技術を必要としないため、ベッドサイドでの検査が可能である。
Figure 0004284131
本発明の分析方法は、口腔内微生物の分析の用途に適用することができる。

Claims (7)

  1. 口腔内微生物の分析において、アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、又はホスファターゼに対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある口腔内全体の拭い液試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することを特徴とする、口腔内微生物の分析方法。
  2. 口腔内微生物の分析において、アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、又はホスファターゼに対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある口腔内全体の拭い液試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することを特徴とする、口腔内の汚染度合いの判定方法。
  3. 口腔内微生物の分析において、アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、又はホスファターゼに対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体と、口腔内微生物を含む可能性のある口腔内全体の拭い液試料とを直接接触させた後、前記担体の発色又は発光を分析することを特徴とする、誤嚥性肺炎のリスク判定方法。
  4. 吸水性担体が濾紙である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. ラニンアミノペプチダーゼ及びロイシンアミノペプチダーゼに対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体を用いる、請求項1〜のいずれか一項に記載の方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法を実施するためのキットであって、分析対象である口腔内微生物のアラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、又はホスファターゼに対する発色酵素基質又は発光酵素基質を含ませた吸水性担体、及び口腔内の拭き取り手段を含むことを特徴とする、口腔内微生物の分析用キット。
  7. アラニンアミノペプチダーゼ、ロイシンアミノペプチダーゼ、及びホスファターゼに対する各発色酵素基質又は発光酵素基質をそれぞれ別々に含ませた各吸水性担体を、支持基板上に担持する、請求項に記載のキット。
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