JP4284091B2 - 単糖類共輸送担体 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有するタンパク質、それをコードするDNA分子、本タンパク質を用いた本タンパク質のインヒビターのスクリーニング方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
糖尿病ではマンノースの血中濃度が上昇することが知られており(非特許文献1)、血中マンノース濃度は代謝性疾患における血糖値や中性脂肪と正の相関を示し、HDLコレステロールとは負の相関を示すことが明らかになっている(非特許文献2)。フルクトースもまた、糖尿病においてその血中濃度が上昇することが報告されている(非特許文献3)。また、フルクトースは細胞内での代謝経路においてATPを多量に消費し、脂質生成を促進し、かつ乳酸を形成することから、所謂フルクトース毒性をもたらすことが知られている(非特許文献4)。マンノースやフルクトースは、糖尿病ラットの腎糸球体に蓄積することが知られており、糖尿病性腎症との関連も指摘されている(非特許文献5)。さらに、糖尿病性合併症の一因とされるタンパク質の糖化反応において、マンノースおよびフルクトースはグルコースの5倍以上のタンパク質糖化能を持つことが示されている(非特許文献6)。それ故、生体内でグルコースの過剰取り込みを抑制しつつ、フルクトースやマンノースの過剰取り込みをも阻害すれば、糖尿病を始めとしたグルコース、フルクトースおよびマンノースから選択される少なくとも一つの過剰取り込みに起因する疾患の予防または進展阻止等に好適であることが期待される。
【0003】
フルクトースやマンノースが生体で利用される際には、輸送担体と呼ばれる膜タンパク質を介して細胞膜から細胞に取り込まれる。腎臓等には、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体が機能的に存在していることが報告されている(非特許文献7および8)。
【0004】
【非特許文献1】
Elja Pitkanen, Clin.Chim.Acta, 1996年7月,第251巻,第1号, p.91-103
【非特許文献2】
O. M. Pitkanen、外2名, Scand J.Clin.Lab.Invest.,1999年12月,第59巻,第8号,p.607-612
【非特許文献3】
Takahiro Kawasaki、外2名,Diabetes Care, 2002年2月, 第25巻, 第2号, p.353-357
【非特許文献4】
R. Gitzelmann、外2名,The Metabolic and Molecular Bases of Inherited Disease, (米国), McGraw-Hill, 1995年, p.905-934
【非特許文献5】
王 力寧、他3名,日本腎臓学会誌,1990年,第32巻,第4号,p.401-408
【非特許文献6】
H. Franklin Bunn、外1名,Science,1981年7月,第213巻,p.222-224
【非特許文献7】
Toshikazu Yamanouchi、外5名,Biochim.Biophys.Acta., 1996年8月, 第1291号,第1号, p.89-95
【非特許文献8】
T. Blasco、外5名,J.Membr.Biol.,2000年11月,第178巻,第2号,p.127-135
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者らは、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有するタンパク質をコードするDNA分子のクローニングに成功した。そして、COS−7細胞にて本遺伝子を発現させ、本タンパク質が1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノースを取り込み、かつグルコースを取り込む活性を有することを見出し、本発明を完成した。
本発明タンパク質の1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を阻害する薬剤は、糖尿病を始めとした、グルコース、フルクトースおよびマンノースから選択される少なくとも一つの過剰取り込みに起因する疾患の予防または進展阻止等に好適であることが期待される。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ヒト1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体と推定されるタンパク質、それをコードするDNA分子、そのDNA分子を含有する宿主細胞、そのタンパク質のインヒビターのスクリーニング方法を提供する。
【0007】
即ち、本発明は、
(1)配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有するタンパク質、またはそのアミノ酸配列のうち1つまたは数個のアミノ酸残基が置換、欠失および/または付加している変異アミノ酸配列を含有し、かつ該タンパク質と同等の1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有する変異タンパク質;
具体的には、配列番号2に示す配列において269位がメチオニンである本発明のタンパク質;配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から7位のアラニン残基までのアミノ酸配列、および560位のロイシン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する、本発明のタンパク質;および、N末端にメチオニン残基を有する本発明のタンパク質;
【0008】
(2)上記本発明のタンパク質をコードするDNA分子;具体的には、配列番号1における6位のアデニンから2048位のグアニンまでの塩基配列を含有するDNA分子;および受託番号:FERM P-18756の下に寄託されているエシエリシア・コリ/SMINT2010324に含有されているDNA分子;
(3)本発明のDNA分子を含有する宿主細胞;具体的には受託番号:FERM P-18756の下に寄託されているエシエリシア・コリ/SMINT2010324である宿主細胞;(4)本発明のタンパク質を用いることを特徴とする、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体のインヒビターをスクリーニングする方法、および本発明のタンパク質を用いることを特徴とする、グルコース、フルクトースおよびマンノースから選択される少なくとも一つの過剰取り込みに起因する疾患の予防、進展阻止または治療薬をスクリーニングする方法;に関する。
【0009】
【発明の実施の形態】
1)1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有するタンパク質およびそれをコードするDNA分子
本発明は第1の態様として、配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有するタンパク質およびそれをコードするDNA分子に関する。このDNA分子を本明細書ではSMINT2010324と呼称する。
配列番号2に示すアミノ酸配列のうち8位から559位までの配列(269位を除く)は、NCBIのタンパク質配列データベースにおいてCAC00574.1として開示されている。しかし、この配列はヒト第1染色体の連結クローンの一部から作成された配列であり、クローンの全長を表すものでなく、実際にタンパク質として調製されたものではない。
【0010】
本明細書中、「1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性」とは、Na+の輸送と1,5−アンヒドログルシトール、フルクトース、マンノースまたはグルコースの輸送を共役させることによりNa+の勾配を利用して濃度勾配に逆らった1,5−アンヒドログルシトール、フルクトース、マンノースまたはグルコースの輸送を行う単糖類共輸送担体活性を意味する。かかる活性はSilverman M, et al., Handbook of physiology, Section8: Renal Physiology, Vol.2 (Windhager EE,ed), pp.2017-2038 (1992)., Oxford University Press, Oxford; Hediger MA., et al., Physiol. Rev., Vol.74, pp.993-1026 (1994); Loo D.D.F., et al., Proc. Natl. Acad. Sci. USA, Vol.95, pp.7789-7794 (1998)に記載の手法によって、当業者であれば容易に判定することができる。単糖類共輸送担体活性の具体的な測定方法は実施例8および9に記載している。また、「ナトリウム/グルコース共輸送担体活性」とは、Na+の輸送とグルコースの輸送を共役させることによりNa+の勾配を利用して濃度勾配に逆らったグルコースの輸送を行う活性を意味する。
【0011】
本発明のタンパク質およびそれをコードするDNA分子は通常の遺伝子工学的手法によって調製することができる。例えばMolecular Cloning 2nd Edt., Cold Spring Harbor Laboratory Press (1989)などの基本書に従って目的のDNAをクローニングし、通常の手法によりそのDNA分子から目的のタンパク質を発現させる。目的のDNAをクローニングするには、例えばヒト由来細胞のcDNAライブラリーに対してSMINT2010324のcDNA部分配列を基に作製したプローブを用いてコロニーハイブリダイゼーション法や同様に作製した特異的プライマーを用いてPCR法に従い実施することができる。
【0012】
本発明は別の態様として、本発明のタンパク質の変異タンパク質、即ち本発明タンパク質のアミノ酸配列のうち1つまたは数個のアミノ酸残基が置換、欠失および/または付加している変異アミノ酸配列を含有し、かつ該タンパク質と同等の1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有する変異タンパク質をも提供する。かかる変異体は、クローニングされた上記DNA分子を基にして、置換、欠失、付加などの改変(Molecular Cloning 2nd Edt. 15章、Cold Spring Harbor Laboratory Press(1989))を行うことによって調製することができる。かかる変異体の1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性は上記の手法により容易に判定することができる。「同等の1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性」とは、実施例6記載の試験に基づくナトリウム存在下でのメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込み量が、ナトリウム非存在下でのメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込み量の2倍以上であることを意味する。
【0013】
本発明は具体的には、配列番号2に示す配列において269位がメチオニンである本発明のタンパク質;配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から7位のアラニン残基までのアミノ酸配列、および560位のロイシン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する本発明のタンパク質;およびN末端にメチオニン残基を有する本発明のタンパク質が含まれる。これらのタンパク質では、指定したアミノ酸残基またはアミノ酸配列以外の配列部分に上記の変異を有することができる。
さらに具体的には、今回クローニングされたSMINT2010324DNA分子を含有する大腸菌は、茨城県つくば市東1丁目1番3号、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されている(微生物の表示:エシエリシア・コリ/SMINT2010324;受託日:平成14年3月12日;受託番号:FERM P-18756)。
【0014】
2)本発明のDNA分子を含有する宿主細胞
本発明の宿主細胞には大腸菌などの原核細胞、酵母、昆虫細胞、動物細胞などの真核細胞が含まれる。具体的には、昆虫細胞としてSf9細胞、動物細胞としてCOS-7細胞、メサンギウム細胞、CHO細胞、HeLa細胞、HEK293細胞、Caco-2細胞などが挙げられる。本発明の宿主細胞には受託番号:FERM P-18756の下、独立行政法人産業技術総合研究所特許生物寄託センターに寄託されているエシエリシア・コリ/SMINT2010324が含まれる。
【0015】
3)本発明のタンパク質を用いることを特徴とするインヒビターのスクリーニング方法
本発明のスクリーニング方法は例えば、以下の方法により行うことができる。
まず、1,5−アンヒドログルシトール/フルクトース/マンノース輸送担体活性を有する本発明タンパク質をコードするDNA分子を適当な発現ベクターに組込み、それを適当な宿主細胞に導入し、適当な条件下にて培養して本発明タンパク質を発現させる。
スクリーニングを実施するために本発明タンパク質を発現させるのに使用できる適当な発現ベクターとしては、宿主細胞が動物細胞の場合はpCIneo、pcDNA、pME18Sを例示することができ、大腸菌の場合はpBluescriptII、pGEMEX-1を例示することができ、また昆虫細胞ではpBacPARK8-GUS(トランスファー用ベクター)/BacPAK6(ウイルスDNA)などを例示することができる。また、適当な宿主細胞としては、例えばCOS-7細胞などの動物細胞、Sf9細胞などの昆虫細胞、または大腸菌などの原核細胞などが挙げられる。適当な培養培地は、10%FBS添加MEM(動物細胞)、LB培地(大腸菌)などが例示される。
【0016】
次いで、先に調製した本発明のタンパク質発現細胞(例えば、SMINT2010324を発現させたCOS-7細胞など)を用いて、例えば、以下のような操作を行う。まず、塩化ナトリウムを含む取り込み用緩衝液には、非放射ラベル体と14Cラベル体のメチル−α−D−グルコピラノシドを最終濃度が1mMとなるように混和して添加する。試験化合物はジメチルスルフォキシドに溶解した後、蒸留水にて適宜希釈して1mMメチル−α−D−グルコピラノシドを含む取り込み用緩衝液に添加し、測定用緩衝液とする。対照群用には試験化合物を含まない測定用緩衝液を、基礎取り込み測定用には、取り込み用緩衝液において塩化ナトリウムに替えて塩化コリンを含む基礎取り込み測定用緩衝液を調製する。培養した細胞の培地を除去し、前処置用緩衝液(メチル−α−D−グルコピラノシドを含まない基礎取り込み用緩衝液)を加え、37℃で10分間静置する。同一操作をもう1度繰り返した後、前処置用緩衝液を除去し、各測定用緩衝液および基礎取り込み用緩衝液を加え37℃で静置する。1時間後に測定用緩衝液を除去し、洗浄用緩衝液(10mM非ラベル体メチル−α−D−グルコピラノシドを含む基礎取り込み用緩衝液)で2回洗浄する。0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレートに移した。マイクロシンチ40を加えて混和し、マイクロシンチレーションカウンター トップカウントにて放射活性を計測する。対照群の取り込み量から基礎取り込み量を差し引いた値を100%として、試験化合物の各濃度におけるメチル−α−D−グルコピラノシドの取り込み量を算出する。試験化合物におけるメチル−α−D−グルコピラノシド取り込み量が極めて低い、或いは実質的ゼロの場合、加えた試験化合物は効果的なインヒビターとして判断される。
上記スクリーニング方法は、当業者の常識の範囲において適宜変更を加えることができる。
【0017】
本発明はさらに、本発明のタンパク質を用いることを特徴とする、グルコース、フルクトースおよびマンノースから選択される少なくとも一つの過剰取り込みに起因する疾患の予防、進展阻止または治療薬をスクリーニングする方法に関する。「グルコース、フルクトースおよびマンノースから選択される少なくとも一つの過剰取り込みに起因する疾患」とは糖、脂質および核酸の代謝異常に基づく疾患であり、糖尿病、糖尿病性合併症、肥満症、高インスリン血症、糖代謝異常、高脂血症、高コレステロール血症、高トリグリセリド血症、脂質代謝異常、アテローム性動脈硬化症、高血圧症、うっ血性心不全、浮腫性疾患、代謝性アシドーシス、シンドロームX、高尿酸血症、痛風および/または腎炎等の疾患が例示される。
【0018】
【実施例】
以下に本発明を実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に制限されるものではない。
【0019】
実施例1
オリゴキャップ法によるcDNAライブラリーの作製
(1)mRNA抽出と購入
ヒト小腸(Small Intestine)組織より全RNAとして抽出されたmRNA(CLONTECH #64039-1)を購入し、小腸(Small Intestine)由来のライブラリーSMINTとした。
(2)cDNAライブラリーの作製
それぞれのRNAよりオリゴキャプ法[M. Maruyama and S. Sugano, Gene, 138: 171-174 (1994)]を改良した方法(WO 01/04286)によりcDNAライブラリーを作製した。Oligo-cap リンカー(配列番号3)およびOligo dT プライマー(配列番号4)を用いて、WO 01/04286に記載したようにBAP(細菌アルカリホスファターゼ)処理、TAP(タバコ酸性ピロホスファターゼ:Tobacco Acid Pyrophosphatase)処理、RNAライゲーション、第一鎖cDNAの合成とRNAの除去を行った。次いで、5'(配列番号5)と3'(配列番号6)のPCRプライマーを用いPCR (polymerase chain reaction)により2本鎖cDNAに変換し、SfiI切断した。次いで、通常は2kb以上(場合によっては3kb以上)に分画したcDNA断片をDraIIIで切断したベクターpME18SFL3(図1)(GenBank AB009864, 発現ベクター)にcDNAの方向性を決めてクローニングし、cDNAライブラリーを作製した。
【0020】
オリゴキャップ法を改良した方法で作製した高全長率cDNAライブラリー(既知mRNAのタンパク質コード領域を指標にして算出した各cDNAライブラリーの5'端の全長率は平均90%)は、真核細胞での発現が可能な発現ベクターpME18SFL3を用いて作製した。pME18SFL3にはクローニング部位の上流にSRαプロモーターとSV40 small tイントロンが組み込まれており、またその下流にはSV40ポリA 付加シグナル配列が挿入されている。pME18SFL3のクローン化部位は非対称性のDraIIIサイトとなっており、cDNA断片の末端にはこれと相補的なSfiI部位を付加しているので、クローン化したcDNA断片はSRαプロモーターの下流に一方向性に挿入される。したがって、全長cDNAを含むクローンでは、得られたプラスミドをそのままCOS細胞などに導入することにより、一過的に遺伝子を発現させることが可能である。すなわち、非常に容易に、遺伝子産物である蛋白質として、あるいはそれらの生物学的活性として実験的に解析することが可能となっている。
【0021】
実施例2
cDNAクローン末端配列解析と全長塩基配列解析クローンの選択
各cDNAライブラリーより得たクローンのプラスミドDNAについて、cDNAの5'末端の塩基配列をDNAシーケンシング試薬(Dye Terminator Cycle Sequencing FS Ready Reaction Kit, dRhodamine Terminator Cycle Sequencing FS Ready Reaction KitまたはBigDye Terminator Cycle Sequencing FS Ready Reaction Kit, PE Biosystems社製)を用い、マニュアルに従ってシーケンシング反応後、DNAシーケンサー(ABI PRISM 3700, PE Biosystems社製)で解析した。得られたデータについてはデータベース化を行った。
解析されたcDNAクローンの5'末端配列については、GenBank、UniGeneのcomplete cdsの表記があるデータを対象にしたBLASTによる相同性検索を行い、登録されているヒトmRNA配列と同一なものは除いた。次にクラスタリングを行い、相同性90%以上かつコンセンサス配列が50塩基対以上の場合、同一グループと見なし、グループを形成させた。グループ内の、より5'-側に長いクローンを選択し、選択されたクローンについては必要に応じ3'末端配列を5'末端配列と同様の方法で解析取得した。取得された末端配列のデータを解析し、5'末端と3'末端の配列でコンティグを作るクローンは除いた。更に再度前記と同様にBLASTによる相同性検索によりヒトのmRNA配列(特許化または特許出願された配列を含む)に同一なものは除いた。こうして選択したクローンより全長塩基配列解析を行うクローンを得た。
【0022】
実施例3
全長塩基配列解析
全長塩基配列解析に選抜されたクローンについて各々全長cDNAの塩基配列を決定した。塩基配列は、主にカスタム合成DNAプライマーを用いたダイデオキシターミネーター法によるプライマーウォーキング法によって決定した。すなわち、カスタム合成DNAプライマーを用い、PE Biosystem社製のDNAシーケンシング試薬でマニュアルに従ってシーケンシング反応後、同社製のシーケンサーを用いてDNA塩基配列を解析した。一部のクローンについては、Licor社製DNAシーケンサーも利用した。
また、一部のクローンについてはカスタムプライマーを用いずcDNA が含まれるプラスミドをランダムに切断するショットガン法を用いて同様にDNAシーケンサーでDNA塩基配列を決定した。全長塩基配列は上記方法により決定された部分塩基配列を完全にオーバーラップさせ最終的に確定した。
次に、決定された全長塩基配列から、蛋白質への翻訳領域を推定しアミノ酸配列を求めた。
【0023】
今回クローニングされた目的のSMINTコード化DNA配列(SMINT2010324)を含有する大腸菌は、茨城県つくば市東1丁目1番3号、独立行政法人産業技術総合研究所 特許生物寄託センターに寄託されている(微生物の表示:エシエリシア・コリ/SMINT2010324;受託日:平成14年3月12日;受託番号:FERM P-18756)。 SMINT2010324の塩基配列およびアミノ酸配列をそれぞれ配列番号1および2に示す。
【0024】
実施例4
SMINT2010324の配列の解析
DNAタンパク質配列データベースの検索により、SMINT2010324の塩基配列は、ヒトSGLT1(Matthias A. Hediger, et al., Proc.Natl.Acad.Sci. USA, Vol. 86, pp.5748-5752 (1989))やヒトSGLT2(Wells R.G., et al., Am.J.Physiol., Vol.263, pp.F459-F465(1992))との同一性が高く、またSMINT2010324の推定アミノ酸配列は、ヒトSGLT1と54%の同一性が、ヒトSGLT2と53%の同一性があることが判明した。SMINT2010324とヒトSGLT1およびヒトSGLT2とのマルチプルアライメントを図2に示す。マルチプルアライメントはクラスタルWを用いて実施した。
SMINT2010324の推定アミノ酸配列に基づく、ハイドロフォビシティープロットを図3に示す。このハイドロフォビシティープロットは、kyte-Doolittle法を用いて決定した(Kyte J., et al., J.Mol.Biol., Vol.157, pp.105-132 (1982))。SMINT2010324の親水性および疎水性部位は、既知のヒトナトリウム/グルコース共輸送担体と類似している。従って、SMINT2010324はヒトナトリウム/グルコース共輸送担体と同様の2次構造を持った輸送担体であることが予想される。
【0025】
実施例5
SMINT2010324の一過性発現細胞の調製
実施例1にて調製したSMINT2010324/pME18S-FL発現プラスミドを電気穿孔法によりCOS-7細胞(RIKEN CELL BANK RCB0539)に導入した。電気穿孔法はEC100エレクトロポレーター(E-C APPARATUS CORPORATION)を用いた。OPTI-MEM I 培地(Invitrogen) 800 μlに対しCOS-7細胞3.2 x 106個とSMINT2010324/pME18S-FL発現プラスミド20 μgを含む0.4 cmキュベット内で400 V、1260 μFの条件下に行った。遺伝子導入後、細胞を遠心分離により回収し細胞1キュベット分に対し3.2 mlのOPTI-MEM I 培地(Invitrogen)を加え懸濁した。この細胞懸濁液を96 ウェルプレートの1ウェルあたり125μLずつ分注した。37℃、5%CO2の条件下一晩培養した後、10%ウシ胎仔血清(三光純薬)、100 units / mLペニシリンGナトリウム(Invitrogen)、100μg / mL 硫酸ストレプトマイシン(Invitrogen)を含むDMEM培地(Invitrogen)を1ウェルあたり125μLずつ加えた。翌日まで培養しメチル−α−D−グルコピラノシド取り込み活性の測定に供した。
【0026】
実施例6
SMINT2010324の一過性発現細胞におけるナトリウム依存性のメチル−α−D−グルコピラノシド取り込み活性試験
「取り込み用緩衝液」は、140mM塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mM 2−[4−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、5mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む緩衝液pH7.4に、メチル−α−D−グルコピラノシド(α−MG)の非放射ラベル体(Sigma)と14Cラベル体(Amersham Pharmacia Biotech)の総和の最終濃度が1mMとなるように混和し、調製した。基礎取り込み測定用には塩化ナトリウムに替えて140mMの塩化コリンを含む「基礎取り込み測定用緩衝液」を調製した。実施例5にて培養した細胞培養物から培地を除去し、前処置用緩衝液(α−MGを含まない基礎取り込み測定用緩衝液)を1穴あたり180μL加え、37℃で10分間静置した。同一操作をもう1度繰り返した後、前処置用緩衝液を除去し、測定用緩衝液および基礎取り込み用緩衝液を1穴当たり75μLずつ加え37℃で静置した。1時間後に測定用緩衝液を除去し、1穴当たり180μLの洗浄用緩衝液(10mM非放射ラベル体α−MGを含む基礎取り込み用緩衝液)で2回洗浄した。1穴当たり75μLの0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレート(Packard)に移した。150μLのマイクロシンチ40(Packard)を加えて混和し、マイクロシンチレーションカウンター トップカウント(Packard)にて放射活性を計測した。
【0027】
得られた結果を図4に示す。
図4は、SMINT2010324が、ナトリウム依存性のメチル−α−D−グルコピラノシド取り込み活性を有していることを示している。
【0028】
実施例7
SMINT2010324遺伝子のヒト組織における分布パターン
1)cDNAの合成
ヒト肝臓、結腸、精巣、膵臓、肺、小腸、胃、胎盤、筋肉由来のトータルRNA(tRNA)はサワディーテクノロジー社から購入し、気管、脳、腎臓、心臓のtRNAはCLONTECH社から購入した。tRNA濃度をRiboGreen RNA quantification regent and kit (Molecular Probe)を用いて測定し、cDNAの合成(逆転写反応)を行った。16.5 μl 反応液を用い、1.5 μg tRNA、1.5 μlの500 ng/μl random hexamer (Invitrogen)を含んでいる。反応液を70℃で5分の反応を行い、室温に5分間保持した。6μlの5x BRL 1st strand buffer(Invitrogen)、3.25 μlの蒸留水(ニッポンジーン)、1.5μlの10mM dNTP mix(Invitrogen)、0.75 μlのRNase inhibitor(Invitrogen)、および2 μlのSuperScript II(Invitrogen)を含んでいる13.5 μl反応液を上記反応液に加えた。また同時にSuperScript II(Invitrogen)の代わりに蒸留水(ニッポンジーン)を加えた反応液も同様に上記溶液に加えた。全ての混合液は室温10分放置後、42℃で1時間反応を行った。そしてSuperScript II(Invitrogen)を失活させるために95℃10分反応を行い、直ちに氷中に移した。次に1.5 μl のRNase Hを加え、37℃30分反応を行った。
反応終了後170 μlの蒸留水を加えた。合成されたcDNAは200 μlのフェノール:クロロホルム:イソアミルアルコール=25:24:1 (Invitrogen)で抽出し、さらに200 μlのクロロホルム:イソアミルアルコール=24:1を用いて抽出した。エタノール沈殿を行い、100 μlの蒸留水(ニッポンジーン)に希釈した。
【0029】
2)リアルタイム定量 PCRを用いたSMINT2010324遺伝子発現量の測定
リアルタイム定量PCRのプライマーとして、フォワード:5'-TGT CAC AGT CCC CAA CAC CA-3'(配列番号7)およびリバース:5'-CCG AAG CAT GTG GAA AGC A-3'(配列番号8)、プローブとして5'-TGT CAC CTC CCA CGG CCC G-3'(配列番号9)を用いた。プローブは蛍光色素FAMで5'末端を、蛍光色素TAMRAで3'末端をラベルした。上記で作成された2.5 ng cDNA、1x Taqman Universal master mix(Applied Biosystems)、500 nMフォワード、リバースプライマー、200 nMプローブを含む25μl反応液を調製した。PCR条件は次の通りである:50℃2分、1サイクル、95℃10分、1サイクル、95℃15秒、60℃1分、40サイクル。遺伝子発現量の測定はGeneAmp 5500 Sequence detection system(Applied Biosystems)を用い、MicroAmp optical 96- well reaction plate(Applied Biosystems)とMicroAmp optical cap(Applied Biosystems)中にて行った。シグナルは製造元の手引きに従って検出した(Christian A. Heid, et al., Genome Research 6, 986-994. 1996)。連続的に1:10の割合で希釈したプラスミドDNA(実施例3記載のエシエリシア・コリ/SMINT2010324宿主細胞から抽出)(3.5x 106、3.5x 105、3.5x 104、3.5x 103、3.5x 102、3.5x 101 molecule/well)を標準曲線として解析を行った。
得られた結果を図5に示す。
図5は、SMINT2010324が小腸と腎臓に多く発現していることを示している。これより、SMINT2010324は小腸での糖吸収や腎臓での糖の再吸収に重要な役割を果たしていることが予想される。
【0030】
実施例8
SMINT2010324の一過性発現細胞における取り込み基質特異性の確認
1)SMINT2010324の一過性発現細胞の調製
実施例1にて調製したSMINT2010324/pME18S−FL発現プラスミドをリポフェクション法によりCOS−7細胞(RIKEN CELL BANK RCB0539)に導入した。リポフェクション試薬はLIPOFECTAMINE PLUS試薬(Invitrogen)を用いた。リポフェクション前日に、COS−7細胞を1mLあたり6×105個となるようD−MEM培地(Invitrogen)に懸濁し、これを96穴プレートの1穴あたり50μLずつ分注した。リポフェクションは以下に従い行った。1穴あたり0.1μgのプラスミドを10μLのD−MEMで希釈し、0.5μLのPLUS試薬を加えて穏やかに混和し、15分間静置したものをプラスミド希釈液とした。1穴あたり0.5μLのLIPOFECTAMINE試薬を10μLのD−MEM培地で希釈し、LIPOFECTAMINE希釈液とした。プラスミド希釈液にLIPOFECTAMINE希釈液を等量加えて混和し、15分間静置した後、1穴あたり20μLずつ細胞培養液に添加し、37℃、5%CO2の条件下5時間培養した。その後16.7%ウシ胎仔血清(三光純薬)を含むD−MEM培地を1穴あたり100μLずつ添加した。2日間培養し、メチル−α−D−グルコピラノシド取り込み阻害活性の測定に供した。
【0031】
2)メチル−α−D−グルコピラノシド取り込み阻害活性の測定
取り込み用緩衝液は140mM塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mM2−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、5mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタンを含む緩衝液pH7.4に、メチル−α−D−グルコピラノシド(α−MG)の非放射ラベル体(Sigma)と14Cラベル体(Amersham Biosciences)のα−MGを最終濃度が1mMとなるように混和し添加した。基礎取り込み測定用には塩化ナトリウムに替えて140mMの塩化コリンを含む基礎取り込み測定用緩衝液を調製した。グルコース、フルクトース、ガラクトース、マンノース、および1,5−アンヒドログルシトールに対する基質特異性を測定するため、これらの糖類をそれぞれ蒸留水に溶解した後、蒸留水で適宜希釈して取り込み用緩衝液に添加し、測定用緩衝液とした。SMINT2010324一過性発現細胞の培地を除去し、前処置用緩衝液(α−MGを含まない基礎取り込み用緩衝液)を1穴あたり200μL加え、37℃で10分間静置した。同一操作をもう1度繰り返した後、前処理用緩衝液を除去し、測定用緩衝液、取り込み用緩衝液または基礎取り込み用緩衝液を1穴当たり75μLずつ加え37℃で静置した。1時間後に測定用緩衝液を除去し、1穴当たり150μLの洗浄用緩衝液(10mM非放射ラベル体α−MGを含む基礎取り込み用緩衝液)で2回洗浄した。1穴当たり75μLの0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレート(Packard)に移した。150μLのマイクロシンチ40(Packard)を加えて混和し、マイクロシンチレーションカウンター トップカウント(Packard)にて放射活性を計測した。対照群の取り込みから基礎取り込み量を差し引いた値を100%として、上記糖類の各濃度におけるα−MGの取り込み量を算出した。その結果をを図6に示す。図6は、SMINT2010324によるα−MGの取り込みがグルコース、1,5−アンヒドログルシトール、フルクトースおよびマンノースによって阻害され、またガラクトースによって阻害されないことを示している。このことは、SMINT2010324がグルコース、1,5−アンヒドログルシトール、フルクトースおよびマンノースを取り込み基質としていることを示唆している。
【0032】
実施例9
SMINT2010324の一過性発現細胞におけるナトリウム依存性のマンノース取り込み活性試験
1)SMINT2010324の一過性発現細胞の調製
実施例1にて調製したSMINT2010324/pME18S−FL発現プラスミドをリポフェクション法によりCOS−7細胞(RIKEN CELL BANK RCB0539)に導入した。リポフェクション試薬はLIPOFECTAMINE PLUS試薬(Invitrogen) を用いた。リポフェクション前日に、COS−7細胞を1mLあたり6×105個となるようD−MEM培地(Invitrogen)に懸濁し、これを96穴プレートの1穴あたり50μLずつ分注した。リポフェクションは以下に従い行った。1穴あたり0.5μLのLIPOFECTAMINE試薬を10μLのD−MEMで希釈し、「LIPOFECTAMINE希釈液」とした。1穴あたり0.1μgのプラスミドを10μLのD−MEMで希釈し、0.5μLのPLUS試薬を加えて穏やかに混和後、15分間静置し、「プラスミド希釈液」とした。プラスミド希釈液にLIPOFECTAMINE希釈液を等量加えて混和して15分間静置した後、1穴あたり20μLずつ細胞培養液に添加し、37℃、5%CO2の条件下5時間培養した。その後16.7%ウシ胎仔血清(三光純薬)、100units/mLペニシリンGナトリウム(Invitrogen)、100μg/mL硫酸ストレプトマイシン(Invitrogen)を含むD−MEM培地を1穴あたり100μLずつ添加した。2日間培養し、マンノース取り込み活性の測定に供した。
【0033】
2)マンノース取り込み活性の測定
「取り込み用緩衝液」は140mM 塩化ナトリウム、2mM塩化カリウム、1mM塩化カルシウム、1mM塩化マグネシウム、10mM2−[2−(2−ヒドロキシエチル)−1−ピペラジニル]エタンスルホン酸、5mMトリス(ヒドロキシメチル)アミノメタン、0.1mMサイトカラシンB(和光純薬)を含む緩衝液pH7.4に、マンノースの非放射ラベル体(和光純薬)と14Cラベル体(Amersham Biosciences)のマンノースを最終濃度が1mMとなるように混和して添加した。基礎取り込み測定用には塩化ナトリウムに替えて140mMの塩化コリンを含む「基礎取り込み用緩衝液」を調製した。SMINT2010324一過性発現細胞の培地を除去し、前処置用緩衝液(マンノースならびにサイトカラシンBを含まない基礎取り込み用緩衝液)を1穴あたり180μL加え、37℃で10分間静置した。同一操作をもう1度繰り返した後、前処置用緩衝液を除去し、取り込み用緩衝液および基礎取り込み用緩衝液を1穴当たり75μLずつ加え37℃で静置した。1時間後に取り込み用緩衝液および基礎取り込み用緩衝液を除去し、1穴当たり180μLの洗浄用緩衝液(1mM非放射ラベル体マンノースを含む基礎取り込み用緩衝液)で2回洗浄した。1穴当たり75μLの0.2mol/L水酸化ナトリウムで細胞を溶解し、その液をピコプレート(Packard)に移した。150μLのマイクロシンチ40(Packard)を加えて混和し、マイクロシンチレーションカウンター トップカウント(Packard)にて放射活性を計測した。その結果は図7の通りである。図7により、SMINT2010324がナトリウム依存性にマンノースを取り込むことが示された。
【0034】
【配列表】
【図面の簡単な説明】
【図1】 発現ベクターpME18S-FLの制限断片地図である。
【図2】 SMINT2010324とヒトSGLT1およびヒトSGLT2とのマルチプルアライメントである。図中、(−)は欠落(間隙)を、(*)は保存アミノ酸残基を、(:)はPam250マトリックス上においてスコアー>0.5を示すアミノ酸グループを、そしてを(.)はPam250マトリックス上においてスコアー=<0.5を示すアミノ酸グループをそれぞれ示す。
【図3】 SMINT2010324の推定アミノ酸配列に基づくハイドロフォビシティープロットである。
【図4】 SMINT2010324DNA分子をトランスフェクトしたCOS-7細胞におけるナトリウム依存性メチル−α−D−グルコピラノシド取り込み活性を示すグラフである。
【図5】 SMINT2010324遺伝子のヒト組織における分布パターンを示すグラフである。
【図6】 SMINT2010324DMA分子をトランスフェクトしたCOS-7細胞における取り込み基質確認試験の結果を示すグラフである。
【図7】 SMINT2010324DNA分子をトランスフェクトしたCOS-7細胞におけるナトリウム依存性マンノース取り込み活性を示すグラフである。
Claims (10)
- 配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する、1,5−アンヒドログルシトール、フルクトースおよびマンノース輸送担体活性を有するタンパク質、またはそのアミノ酸配列のうち1つまたは数個のアミノ酸残基が置換、欠失および/または付加している変異アミノ酸配列を含有し、かつ該タンパク質と同等の1,5−アンヒドログルシトール、フルクトースおよびマンノース輸送担体活性を有する変異タンパク質。
- 配列番号2に示す配列において269位がメチオニンである、請求項1記載のタンパク質。
- 配列番号2に示す配列のうち2位のセリン残基から7位のアラニン残基までのアミノ酸配列、および560位のロイシン残基から681位のアラニン残基までのアミノ酸配列を含有する、請求項1または2記載のタンパク質。
- N末端にメチオニン残基を有する、請求項1から3までのいずれか記載のタンパク質。
- 請求項1から4までのいずれかに記載のタンパク質をコードするDNA分子。
- 配列番号1における6位のアデニンから2048位のグアニンまでの塩基配列を含有する請求項5記載のDNA分子。
- 受託番号:FERM P-18756の下に寄託されているエシエリシア・コリ/SMINT2010324に含有されている、請求項6記載のDNA分子。
- 請求項5から7までのいずれか記載のDNA分子を含有する宿主細胞。
- 受託番号:FERM P-18756の下に寄託されているエシエリシア・コリ/SMINT2010324である請求項8記載の宿主細胞。
- 請求項1から4までのいずれか記載のタンパク質を用いることを特徴とする、1,5−アンヒドログルシトール、フルクトースおよびマンノース輸送担体のインヒビターをスクリーニングする方法。
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