JP4283553B2 - ズームレンズ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、主に監視用に用いられるズームレンズに関し、特に、可視域および近赤外域の双方において使用可能なズームレンズに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、主に監視用のために、昼夜兼用のカメラが開発されている。それに伴い、昼夜兼用のカメラに適する可視域・近赤外域両用レンズの需要が高まってきている。一方で、従来より、可視域用のズームレンズは数多く設計されている。可視域用のズームレンズとしては、例えば以下の公報記載のものがある。この公報記載のレンズは、4群ズーム方式で、ズーム比が10倍程度となっている。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−194590号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、可視域用に設計された従来のレンズ系では、特に、近赤外領域において色収差が発生し、夜間の近赤外領域での撮影の際にピントずれを起こしてしまうという問題がある。このため、可視域・近赤外域の両域において良好に収差補正がなされたレンズの開発が望まれている。また、監視用カメラには、特に夜間の撮影のために、より明るいレンズ系が望まれている。また、ユーザの多様なニーズに対応するためにも、可視域・近赤外域の両域においてズーム比10倍程度を実現できるズームレンズの開発が望まれている。
【0005】
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、比較的明るく、可視域から近赤外域まで良好に収差補正のなされたズームレンズを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によるズームレンズは、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを備えている。そして、第2レンズ群を光軸上で移動させることにより変倍を行い、それに伴う像面変動の補正を第4レンズ群を光軸上で移動させることにより行うようになされ、第1レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4のレンズとの4枚のレンズにより構成され、かつ、以下の条件式(1)〜(3)を満足するように構成されている。
【0007】
νd1<45 ……(1)
nd2<1.52 ……(2)
νd2>63 ……(3)
ただし、nd2は、第1レンズ群における第2のレンズのd線に対する屈折率、νd1は、第1レンズ群における第1のレンズのd線に対するアッベ数、νd2は、第1レンズ群における第2のレンズのd線に対するアッベ数を示す。
【0008】
本発明によるズームレンズでは、上記した構成にすることにより、比較的明るく、可視域から近赤外域まで良好に収差補正が行われる。特に、条件式(1)〜(3)を満足することにより、近赤外領域における軸上色収差の発生を抑えやすくなる。また特に、4群タイプのズーム方式で、第1レンズ群の各レンズを上記した構成にすることにより、明るく、高変倍比(例えば10倍程度)のレンズが実現しやすくなる。
【0009】
ここで、本発明によるズームレンズはさらに、以下の条件式(4)を満足するように構成されていることが望ましい。ただし、式(4)において、f1は、第1レンズ群の合成焦点距離を示し、fwは、広角端における全系の焦点距離を示す。条件式(4)を満足することにより、特に、色収差の発生を抑えつつ、レンズ系のコンパクト化が図られる。
6<f1/fw<15 ……(4)
【0010】
また、本発明によるズームレンズにおいて、第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1のレンズと、負の屈折力を有する両凹形状の第2のレンズと、正の屈折力を有する第3のレンズと、正の屈折力を有する第4のレンズとの4枚のレンズにより構成されている。
【0011】
また、本発明によるズームレンズは、第3レンズ群および第4レンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群中に、少なくとも1面以上が非球面形状となっている非球面レンズが含まれていることが望ましい。これにより、特に、球面収差の補正をしやすくなり、明るいFナンバーを確保しやすいなどの利点がある。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。
【0013】
図1は、本発明の一実施の形態に係るズームレンズの構成例を示している。この構成例は、後述の第1の数値実施例(図3および図4)のレンズ構成に対応している。また、図2は、本実施の形態に係るズームレンズの他の構成例を示している。図2の構成例は、後述の第2の数値実施例(図5および図6)のレンズ構成に対応している。なお、図1および図2において、符号Riは、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側(結像側)に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜27または1〜25)の面の曲率半径を示す。符号Diは、i番目の面とi+1番目の面との光軸上の面間隔を示す。符号Diとしては、変倍のために可変となる面間隔の部分のみ示す。Simgは、結像位置を示す。なお、以下では、図1に示したズームレンズの構成を基本にして説明する。
【0014】
このズームレンズは、可視域および近赤外域の双方において使用可能なものであり、例えば昼夜兼用の監視カメラなどに搭載して好適なものである。このズームレンズは、光軸Z1に沿って、物体側より順に、正の屈折力を有する第1レンズ群G1と、負の屈折力を有する第2レンズ群G2と、正の屈折力を有する第3レンズ群G3と、正の屈折力を有する第4レンズ群G4とを備えている。このズームレンズの結像面Simgには、例えば、図示しないCCD(電荷結合素子)またはCMOS(Complementary Mental-Oxide Semiconductor)などを用いた撮像素子が配置される。第4レンズ群G4と結像面Simgとの間には、撮像面を保護するためのカバーガラスLcが配置されている。第2レンズ群G2と第3レンズ群G3との間には、絞りStが配置されている。
【0015】
このズームレンズは、第2レンズ群G2と第4レンズ群G4とを光軸上で移動させることにより変倍を行うようになっている。より具体的には、第2レンズ群G2を光軸上で移動させることにより変倍が行われ、それに伴う像面変動の補正が第4レンズ群G4を光軸上で移動させることにより行われるようになっている。第2レンズ群G2と第4レンズ群G4は、広角端から望遠端へと変倍させるに従い、図1および図2において矢印で示したように移動する。
【0016】
第1レンズ群G1は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1のレンズL11と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2のレンズL12と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3のレンズL13と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4のレンズL14との4枚のレンズにより構成されている。
【0017】
第1レンズ群G1はまた、以下の条件式(1)〜(3)を満足するように構成されている。ただし、nd2は、第2のレンズL12のd線に対する屈折率、νd1は、第1のレンズL12のd線に対するアッベ数、νd2は、第2のレンズL12のd線に対するアッベ数を示す。
【0018】
νd1<45 ……(1)
nd2<1.52 ……(2)
νd2>63 ……(3)
【0019】
このズームレンズはさらに、以下の条件式(4)を満足するように構成されていることが望ましい。ただし、式(4)において、f1は、第1レンズ群G1の合成焦点距離を示し、fwは、広角端における全系の焦点距離を示す。
6<f1/fw<15 ……(4)
【0020】
第1レンズ群G1における第1のレンズL11は例えば、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。なお、第1のレンズL11を、図2の構成例における第1のレンズL11Aのように、両凹形状にしても良い。第2のレンズL12は例えば、両凸形状となっている。第1のレンズL11と第2のレンズL12は、例えば接合レンズとなっている。第3のレンズL13は例えば、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。第4のレンズL14は例えば、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。
【0021】
第2レンズ群G2は例えば、物体側から順に、負の屈折力を有する第1のレンズL21、負の屈折力を有する第2のレンズL22、および正の屈折力を有する第3のレンズL23の3枚のレンズによって構成されている。
【0022】
第2レンズ群G2における第1のレンズL21は例えば、両凹形状となっている。第2のレンズL22は例えば、両凹形状となっている。第3のレンズL23は例えば、物体側に凸面を向けたメニスカス形状となっている。第2のレンズL22と第3のレンズL23は、例えば接合レンズとなっている。
【0023】
第3レンズ群G3は例えば、物体側から順に、第1のレンズL31および第2のレンズL32の2枚のレンズによって構成されている。なお、図2の構成例のように、第3レンズ群G3を、1枚のレンズL31Aのみで構成することもできる。
【0024】
第4レンズ群G4は例えば、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1のレンズL41と、負の屈折力を有する両凹形状の第2のレンズL42と、正の屈折力を有する第3のレンズL43と、正の屈折力を有する第4のレンズL44との4枚のレンズにより構成されている。
【0025】
ここで、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4のうち、少なくとも1つのレンズ群中に、少なくとも1面以上が非球面形状となっている非球面レンズが含まれていることが望ましい。例えば、第3レンズ群中において最も物体側にあるレンズL31(またはレンズL31A(図2))の両面を非球面形状にすることが望ましい。また例えば、第4レンズ群中において最も像面側にあるレンズL44の両面を非球面形状にすることが望ましい。
【0026】
第3レンズ群G3における第1のレンズL31(またはレンズL31A(図2))は例えば、光軸近傍において物体側に凸面を向けた正の非球面レンズとなっている。第2のレンズL32は例えば、物体側に凸面を向けた正レンズとなっている。
【0027】
第4レンズ群G4における第1のレンズL41は例えば、両凸形状となっている。第2のレンズL42は例えば、両凹形状となっている。第3のレンズL43は例えば、両凸形状となっている。第4のレンズL44は例えば、光軸近傍において両凸形状の非球面レンズとなっている。
【0028】
次に、以上のように構成されたズームレンズの作用および効果を説明する。
【0029】
このズームレンズは、物体側から順に、正、負、正、正の4群構成となっており、第1レンズ群G1で収束させた光束を第2レンズ群G2で発散させ、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4で再び収束させる。変倍の際には、第2レンズ群G2が光軸上で移動する。それに伴う像面変動の補正は、第4レンズ群G4が光軸上で移動することにより行われる。
【0030】
第1レンズ群G1において、第1のレンズL11と第2のレンズL12とを接合レンズにすることにより、特に軸上色収差の発生が抑えられる。また、第2のレンズL12、第3のレンズL13、および第4のレンズL14の物体側の面を凸面にすることにより、特に、球面収差の発生が抑えられる。
【0031】
条件式(1)〜(3)は、色消しに関わる第1のレンズL11および第2のレンズL12の適切な硝種の条件を規定している。条件式(1)〜(3)を満足するようにして硝種を適切に選択することにより、特に、可視域から近赤外域まで軸上色収差を良好に補正することができる。これにより、可視域・近赤外域両用レンズを容易に実現できる。
【0032】
条件式(4)は、第1レンズ群G1の焦点距離f1と広角端における全系の焦点距離fwとの比f1/fwの適切な範囲を規定している。条件式(4)を満足することにより、特に、色収差の発生を抑えつつ、レンズ系のコンパクト化を図ことができる。条件式(4)の上限を超えると、第1レンズ群G1の正のパワーが弱くなり、全長の増大を招く。下限を下回ると、第1レンズ群G1の正のパワーが強くなりすぎ、色収差の補正が困難となる。
【0033】
このズームレンズでは、第3レンズ群G3および第4レンズ群G4のうち、少なくとも1つのレンズ群中に、少なくとも1面以上が非球面形状の非球面レンズを含めることで、特に、球面収差の補正をしやすくなり、明るいFナンバーを確保しやすくなる。特に、例えば第4レンズ群G4の第4のレンズL44の両面を非球面形状にすると、大きな効果が得られる。
【0034】
また、第3レンズ群G3を2枚構成にすることで、1枚構成の場合(図2)に比べて、軸上色収差を補正しやすくなる。
【0035】
第4レンズ群G4において、第1のレンズL41の物体側の面を凸面にすることにより、特に、球面収差の発生を抑えやすくなる。また、負の屈折力を有する両凹形状の第2のレンズL42と正の屈折力を有する第3のレンズL43とを配置することで、倍率色収差の発生を抑えやすくなる。
【0036】
このように、本実施の形態に係るズームレンズによれば、物体側から順に、正、負、正、正の4群構成のズームレンズにおいて、特に条件式(1)〜(3)を満足するように硝種を適切に選択することにより、可視域から近赤外域まで軸上色収差を良好に補正することができる。さらに、条件式(4)を満足することにより、色収差の発生を抑えつつ、レンズ系のコンパクト化を図りやすくなる。また、第1レンズ群G1を、物体側より順に、負の屈折力を有する第1のレンズL11と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2のレンズL12と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3のレンズL13と、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4のレンズL14との4枚のレンズにより構成することで、明るく、高変倍比(例えば10倍程度)のレンズが実現しやすくなる。
【0037】
このようにして、比較的明るく、可視域から近赤外域まで良好に収差補正のなされたズームレンズを実現できる。
【0038】
【実施例】
次に、本実施の形態に係るズームレンズの具体的な数値実施例について説明する。以下では、第1および第2の数値実施例(実施例1,2)をまとめて説明する。図3および図4(A),(B)は、図1に示したズームレンズの構成に対応する具体的なレンズデータ(実施例1)を示している。また、図5および図6(A),(B)は、図2に示したズームレンズの構成に対応する具体的なレンズデータ(実施例2)を示している。図3および図5には、その実施例のレンズデータのうち基本的なデータ部分を示し、図4(A),(B)および図6(A),(B)には、その他の諸データを示す。
【0039】
各図に示したレンズデータにおける面番号Siの欄には、各実施例のズームレンズについて、最も物体側の構成要素の面を1番目として、像側に向かうに従い順次増加するようにして符号を付したi番目(i=1〜27または1〜25)の面の番号を示している。曲率半径Riの欄には、図1および図2で付した符号Riに対応させて、物体側からi番目の面の曲率半径の値を示す。面間隔Diの欄についても、図1および図2で付した符号に対応させて、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との光軸上の間隔を示す。曲率半径Riおよび面間隔Diの値の単位はミリメートル(mm)である。ndiの欄には、物体側からi番目の面Siとi+1番目の面Si+1との間におけるd線(587.6nm)に対する屈折率の値を示す。νdjの欄には、物体側からj番目(j=1〜14または1〜13)のレンズ要素のd線に対するアッベ数の値を示す。
【0040】
図4(A)および図6(A)には、諸データとして、広角端、中間域(中間焦点距離状態)および望遠端における全系の焦点距離(mm)、Fナンバー(FNO.)、および画角2ω(ω:半画角)の値を示す。また、変倍のために可変となる面間隔のデータ(D7,D12,D17,D25(図4(A))またはD7,D12,D15,D23(図6(A)))も示す。
【0041】
図3および図5の各レンズデータにおいて、面番号の左側に付された記号「*」は、そのレンズ面が非球面であることを示す。実施例1のズームレンズでは、第3レンズ群G3における第1のレンズL31の両面(第14面および第15面)と、第4レンズ群G4における第4のレンズL44の両面(第24面および第25面)とが非球面形状となっている。実施例2のズームレンズでは、第3レンズ群G3における第1のレンズL31Aの両面(第14面および第15面)と、第4レンズ群G4における第4のレンズL44の両面(第22面および第23面)とが非球面形状となっている。基本レンズデータには、これらの非球面の曲率半径として、光軸近傍(近軸領域)の曲率半径の数値を示している。
【0042】
図4(B)および図6(B)の各非球面データの数値において、記号“E”は、その次に続く数値が10を底とした“べき指数”であることを示し、その10を底とした指数関数で表される数値が“E”の前の数値に乗算されることを示す。例えば、「1.0E−02」であれば、「1.0×10-2」であることを示す。
【0043】
各非球面データには、以下の式(A)によって表される非球面形状の式における各係数Ai,κの値を記す。
ただし、
h:光軸に垂直な方向の高さ(mm)
X:光軸から高さhの位置にある非球面上の点から、非球面の頂点の接平面(光軸に垂直な平面)に下ろした垂線の長さ(mm)
r:近軸曲率半径(mm)
κ:円錐係数
i:第i次(i=4,6,8,10)の非球面係数
【0044】
【数1】
Figure 0004283553
【0045】
図7は、上述の条件式(1)〜(4)に対応する値を、各実施例について示したものである。図7に示したように、各実施例の値が、条件式(1)〜(4)の範囲内となっている。
【0046】
図8(A)〜(C)は、実施例1のズームレンズにおける広角端での球面収差、非点収差、およびディストーション(歪曲収差)を示している。図9(A)〜(C)は、中間域(中間焦点距離状態)での球面収差、非点収差、およびディストーションを示している。図10(A)〜(C)は、望遠端での球面収差、非点収差、およびディストーションを示している。各収差図には、d線を基準波長とした収差を示すが、球面収差については近赤外域(880nm)についての収差も同時に示す。非点収差図において、実線はサジタル方向、破線はタンジェンシャル方向の収差を示す。
【0047】
同様に、実施例2についての諸収差を図11(A)〜(C)(広角端)、図12(A)〜(C)(中間域)および図13(A)〜(C)(望遠端)に示す。
【0048】
以上の各レンズデータおよび各収差図から分かるように、各実施例について、約10倍の高変倍比を実現できており、また、可視域から近赤外域まで良好に収差補正が行われている。
【0049】
なお、本発明は、上記実施の形態および各実施例に限定されず種々の変形実施が可能である。例えば、各レンズ成分の曲率半径、面間隔および屈折率の値などは、上記各数値実施例で示した値に限定されず、他の値をとり得る。
【0050】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1ないしのいずれか1項に記載のズームレンズによれば、物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを備え、第2レンズ群を光軸上で移動させることにより変倍を行い、それに伴う像面変動の補正を第4レンズ群を光軸上で移動させることにより行うようになされた4群タイプのズームレンズであって、第1レンズ群を、物体側より順に、負の屈折力を有する第1のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4のレンズとの4枚のレンズにより構成し、かつ、第1および第2のレンズの硝種に関わる各条件式(1)〜(3)を満足し、硝種の選択を適切に行うようにしたので、比較的明るく、可視域から近赤外域まで良好に収差補正のなされたズームレンズを実現できる。
【0051】
また特に、請求項2記載のズームレンズによれば、さらに、第1レンズ群の合成焦点距離f1と広角端における全系の焦点距離fwとの比に関して所定の条件式(4)を満足するようにしたので、特に、色収差の発生を抑えつつ、レンズ系のコンパクト化を図りやすくなる。
【0052】
特に、請求項記載のズームレンズによれば、第3レンズ群および第4レンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群中に、少なくとも1面以上が非球面形状となっている非球面レンズを含めるようにしたので、特に、球面収差の補正をしやすくなり、明るいFナンバーを確保することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係るズームレンズの構成例を示すものであり、実施例1に対応するレンズ断面図である。
【図2】本発明の一実施の形態に係るズームレンズの他の構成例を示すものであり、実施例2に対応するレンズ断面図である。
【図3】実施例1に係るズームレンズの基本的なレンズデータを示す図である。
【図4】実施例1に係るズームレンズの諸データを示す図である。
【図5】実施例2に係るズームレンズの基本的なレンズデータを示す図である。
【図6】実施例2に係るズームレンズの諸データを示す図である。
【図7】各実施例に係るズームレンズが満たす条件式の値を示す図である。
【図8】実施例1に係るズームレンズの広角端における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【図9】実施例1に係るズームレンズの中間域(中間焦点距離状態)における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【図10】実施例1に係るズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【図11】実施例2に係るズームレンズの広角端における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【図12】実施例2に係るズームレンズの中間域(中間焦点距離状態)における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【図13】実施例2に係るズームレンズの望遠端における球面収差、非点収差、およびディストーションを示す収差図である。
【符号の説明】
G1…第1レンズ群、G2…第2レンズ群、G3…第3レンズ群、G4…第4レンズ群、Lc…カバーガラス、Z1…光軸、L11〜L14,L21〜L23,L31,L33,L41〜L44…レンズ。

Claims (3)

  1. 物体側から順に、正の屈折力を有する第1レンズ群と、負の屈折力を有する第2レンズ群と、正の屈折力を有する第3レンズ群と、正の屈折力を有する第4レンズ群とを備え、
    前記第2レンズ群を光軸上で移動させることにより変倍を行い、それに伴う像面変動の補正を前記第4レンズ群を光軸上で移動させることにより行うようになされ、
    前記第1レンズ群は、物体側より順に、負の屈折力を有する第1のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第2のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第3のレンズと、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第4のレンズとの4枚のレンズにより構成され、
    前記第4レンズ群は、物体側から順に、物体側に凸面を向けた正の屈折力を有する第1のレンズと、負の屈折力を有する両凹形状の第2のレンズと、正の屈折力を有する第3のレンズと、正の屈折力を有する第4のレンズとの4枚のレンズにより構成され、
    かつ、以下の条件式(1)〜(3)を満足するように構成されている
    ことを特徴とするズームレンズ。
    νd1<45 ……(1)
    nd2<1.52 ……(2)
    νd2>63 ……(3)
    ただし、
    nd2:第1レンズ群における第2のレンズのd線に対する屈折率
    νd1:第1レンズ群における第1のレンズのd線に対するアッベ数
    νd2:第1レンズ群における第2のレンズのd線に対するアッベ数
  2. さらに、以下の条件式(4)を満足するように構成されている
    ことを特徴とする請求項1記載のズームレンズ。
    6<f1/fw<15 ……(4)
    ただし、
    f1:第1レンズ群の合成焦点距離
    fw:広角端における全系の焦点距離
  3. 前記第3レンズ群および前記第4レンズ群のうち、少なくとも1つのレンズ群中に、少なくとも1面以上が非球面形状となっている非球面レンズが含まれている
    ことを特徴とする請求項1または2に記載のズームレンズ。
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