JP4282823B2 - 生物細胞の細胞内操作方法および装置 - Google Patents

生物細胞の細胞内操作方法および装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
細胞の細胞膜に孔をあけ、この孔を通して細胞内部を操作する、培養基中に存在し支持範囲に付着堆積した少なくとも1つの生物細胞を細胞内操作する方法に関する。さらに本発明は、培養基中に存在し、細胞膜を有する少なくとも1つの生物細胞の細胞内部を操作するための、細胞が付着堆積しうる少なくとも1つの支持範囲を有する載物台(Objekttraeger)、細胞膜に孔をあけるためのポレーション工具(Porationswerkzeug)、およびポレーション工具の範囲内に存在する、細胞内部を操作するための少なくとも1つの貫通溝(Durchtrittskanal)を有する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
アルバート(Alberts,B)等、Molekularbiologieder Zelle、3版、VCH出版(1995年)、212ページ以降から、既に吸引装置と結合した、電気絶縁材料からなる内部空洞を有する中空針を有する冒頭に記述した種類の装置は知られており、内部空洞は中空針の自由端に針孔を有する。細胞膜に孔をあけるために、中空針の自由端に存在する針孔は外側で細胞膜に当接し、次いで吸引装置により中空針の内部空洞中に減圧を発生させる。この減圧により、中空針の針孔の前に存在する細胞膜片は膜複合体から剥離される。細胞膜に孔をあけた後、孔を取囲む細胞膜の縁範囲に係合する中空針は、細胞の内部に含有されている細胞液を培養基に対し電気的に絶縁する。その際、細胞膜にあけられた孔を通して細胞の内部が操作される。たとえば、細胞核は細胞液を中空針中へ吸込むことにより細胞から除去し、引き続き他の細胞核を孔により細胞内部に挿入することができる。
【0003】
公知方法および該方法の実施のために使用される装置は、細胞に中空針を位置決めするためにマイクロマニピュレーターが必要であるという欠点を有する。これにより、比較的複雑で高価な装置が生じる。さらに、載物台上に存在する細胞の接近可能性はマイクロマニピュレーターにより強く制限される。従って、該方法および装置は、個別の細胞内操作のためまたは場合によっては載物台上に存在する少数の細胞の同時操作のために適当であるにすぎない。その際、細胞における中空針の費用のかかる手作業での位置決めが必要である。
【0004】
アルバート(Alberts,B)等、Molekularbiologieder Zelle、3版、VCH出版(1995年)、213ページから、培養基中の浮遊細胞を2つのその都度細胞から間隔を有する大表面の電極の間に配置し、これらの電極に電圧をかけることは既に公知である。その際、細胞の細胞膜は電気ポレーション(Elektroporation)により数カ所で同時に孔があけられ、その結果培養基中に存在する、細胞中に挿入すべき遺伝子物質は細胞の孔を通過して細胞内部へ拡散することができる。しかしその際、遺伝子物質のかかる挿入は統計的変動を受け、たとえば細胞の範囲内の遺伝子物質の濃度、細胞膜にあけられた孔の大きさのような種々のパラメーターにより影響されることが不利である。それで、公知方法は目指す細胞内部の操作を可能にしない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従って、細胞内部の簡単な操作を可能にする、冒頭に記述した種類の方法および装置を提供するという課題が生じる。殊に、処理すべき細胞における中空針の費用のかかる手作業での位置決めは回避されるべきである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
この課題の解決は方法に関しては、孔を細胞の支持範囲内でその支持縁から間隔を置いて細胞膜にあけることである。
【0007】
これにより、細胞膜に孔をあけるために使用されるポレーション手段またはポレーション工具を細胞の支持範囲内で載物台に配置して、細胞が支持範囲に堆積する場合同時にポレーション手段またはポレーション工具にも位置決めされていることを可能にする。これにより、ポレーション工具の費用のかかる手作業による位置決めが省略できる。孔は細胞の支持範囲内に、支持範囲の縁から間隔を置いて細胞膜にあけられるので、孔を取囲む、支持範囲に付着する細胞の膜範囲は孔を培養基に対してシールする。これにより、細胞の内部に存在する細胞液は培養基に対して電気的に十分に絶縁されているので、細胞内部の細胞電位および培養基の間の電位補償は阻止される。細胞膜にあけられた孔を通して、細胞内部を操作することができる。
【0008】
本発明のとくに有利な1実施形においては、孔は電気ポレーションにより細胞膜にあけられる。方法の実施の場合、たとえば電気ポレーション電極は細胞の支持範囲内に配置され、電極に細胞が付着堆積する。この場合、細胞膜に孔をあけるためには、たんに電気ポレーション電極および培養基の間に、細胞膜に孔をあける電流を惹起する電圧をかけるだけでよい。
【0009】
本発明の他の実施形においては、細胞膜に孔をあけるために細胞膜の部分範囲に少なくとも1つの機械的パルスをかける。その際、細胞膜のこの部分範囲が膜複合体から剥離する。場合により、幾つかの単一パルスを有するパルス連続を適用することもできる。
【0010】
孔を音波、殊に超音波および/または極超音波により細胞膜にあける場合がとくに有利である。その際むしろ、音波を孔をあけるべき細胞膜の範囲に集束しおよび/または幾つかの音波を重畳させて、その振動が孔をあけるべき細胞膜の範囲内で増加した振幅を有する振動に重畳するようにすることが可能である。これにより、細胞膜は接触せずに孔をあけることができる。
【0011】
細胞膜に接触せずに孔をあけるのは、細胞膜の部分範囲を高エネルギー放射線、殊にレーザー光線で照射する方法で行うことができる。その際、放射線の波長はとくに、細胞膜が放射線を良く吸収するように選択される。有利に、放射線は細胞の支持範囲でこの中に入射される。場合によりレーザー光線は、そこに存在する膜範囲中に差し当たり小さい入射孔をあけ、引き続きレーザー光線をこの孔により細胞の内部を通して細胞の支持範囲内に存在する膜範囲上に集束させ、此処でレーザー光線を入射孔の周りで旋回させることにより膜の部分範囲を膜複合体から切出すことにより、支持範囲の外部で細胞中に入射させることもできる。
【0012】
方法の他の実施形においては孔は、化学的ポレーション物質(chemische Porations−Substanz)の作用により細胞膜にあけられる。その際、ポレーション手段としてはたとえばペルフォリン(Perforin)またはトライトン(Triton(R))を使用することができる。
【0013】
電気的および/または化学的および/または放射線により活性化しうる化学物質を使用し、この物質を細胞膜に孔をあけるために放射線、化学薬品および/または電場の作用により活性化する場合がとくに有利である。この物質はエネルギー供給によっても活性化される。その際、たとえば孔をあけるべき細胞膜の部分範囲を破壊する遊離基を発生させることができる。この物質は、不活性状態においては細胞に対して十分中性に挙動するので、支持範囲における細胞の堆積には影響を与えない。他の物質の添加により化学的に活性化される化学物質を使用することもできる。
【0014】
方法の他の実施形は、孔をあけるべき細胞膜の部分範囲を減圧および/または加圧での衝撃により膜複合体から剥離することを配慮する。このため、たとえば支持範囲を有する載物台中で支持範囲内に小さい孔を設けて、この孔により細胞を、孔の前に存在する膜範囲が膜複合体から裂取られる程度に強く吸引することもできる。細胞膜に孔をあけるために、孔を通して細胞の膜範囲に加圧パルスを加えることもできる。
【0015】
細胞を吸引力により支持範囲に固定するのが有利である。これにより、載物台の支持範囲に細胞の付着するのを改善することができる。その際吸引力は、細胞膜が吸引力により機械的に損傷されないように決められている。
【0016】
細胞膜に孔をあけた後、この孔を通して少なくとも1種の物質および/または細胞成分を細胞内部から取出しおよび/または細胞内部に挿入する場合が有利である。それでたとえば薬剤、タンパク質および/または他の生物学的に有効な物質を孔を通して細胞の内部に挿入して、その反応を調べることができる。また遺伝子または遺伝子断片を細胞から取出すかまたは細胞中に挿入することもできる。むしろ、細胞核を孔を通して細胞から取出し、他の物質に代えることができる。
【0017】
装置に関しては、上述した課題の解決は、ポレーション工具が支持範囲内に配置されていることにある。これにより細胞は、支持範囲内に存在するポレーション工具上に堆積することができる。これにより有利には、細胞におけるポレーション工具の費用のかかる手作業による位置決めが避けられる。また、たとえばマイクロマニピュレーターのような補助装置も必要でない。これにより、支持範囲内に互いに密に隣接して配置された細胞を同時に細胞内操作することが可能である。細胞膜に孔をあけた後、孔を囲繞する細胞膜の縁は載物台の支持範囲と接触したままであり、細胞膜の孔を培養基に対して密封する。
【0018】
本発明のとくに有利な実施形は、ポレーション工具が支持範囲内で少なくとも1つの電気絶縁体により囲まれていることを配慮する。電気絶縁体により、細胞の内部に存在する細胞液は培養基に対して電気的に良好に絶縁されているので、生細胞の内部を長時間にわたり、細胞が死ぬことなしに、操作することができる。絶縁抵抗は細胞の型に依存し、とくに10メガオーム以上である。これにより、培養基および細胞液の間の電位補償は十分に阻止される。場合により、載物台は完全に絶縁材料からなっていてもよい。しかし絶縁体は、載物台の内部に支持範囲に対し間隔を置いて配置されていてもよい。
【0019】
ポレーション工具が載物台の支持範囲内に存在する貫通溝の溝口を大体において同心に取囲む場合が有利である。この場合、細胞内部は孔を通してなお良好に操作することができ、操作の際に孔を取囲む細胞膜の縁範囲が損傷することもない。
【0020】
ポレーション工具が、培養基と接触させうる参照電極が所属している電気ポレーション電極であり、電気ポレーション電極および参照電極は細胞の細胞膜の電気ポレーションのため電圧源と結合できる場合が有利である。電気ポレーション電極は、載物台の支持範囲内に配置されているので、絶縁体に付着堆積した細胞は場合により電極に堆積できるかまたは少なくとも電極から発する電場の作用範囲に入るまで電極に接近できる。電極に電気ポレーション電圧をかける場合、細胞膜に孔をあける電流が流れる。その際、孔を囲繞する細胞膜の縁は支持範囲と接触したままであり、孔を培養基に対して密封する。細胞膜に孔をあけた後、電極は電気ポレーション電圧源から分離されるので、細胞の内部を孔を通して変えることができる。
【0021】
装置の有利な1実施形においては、ポレーション工具は細胞の細胞膜に孔をあけるために少なくとも1つのアクチュエーター、殊にピエゾ素子により支持範囲の表面に対し横に、載物台に関して可動である。この装置においては、孔は機械的に細胞膜にあけられる。その際、ポレーション工具は場合により交互に細胞膜に向け移動させおよび細胞膜から遠ざけることができる。この目的のために、アクチュエーターは機械的振動、殊に超音波振動または極超音波振動を発生させるための制御装置と結合していてもよい。ポレーション工具は、支持範囲の表面に対し直角または斜めに延びる方向に載物台に関して可動であってもよい。
【0022】
ポレーション工具が少なくとも1つの、とくに支持範囲の表面の平面に対し突出する鋭い先端または縁を有する場合が有利である。その際ポレーション工具は場合により細胞膜に接することができるので、細胞膜はなお良好に機械的に孔をあけることができる。ポレーション工具が細胞膜の電気ポレーションのための電極を有する場合、ポレーション電圧を電極にかける際に鋭い先端または縁にとくに高い電場が生じ、これが細胞膜の孔あけを容易にする。
【0023】
ポレーション工具としてレーザー光線が設けられ、レーザー光線の光路が貫通溝を通って支持範囲内に存在する溝口に案内されている場合がとくに有利である。この装置を用いて、細胞膜の部分範囲を短時間高エネルギー放射線で照射することができ、その際部分範囲は強く発熱して細胞膜に孔があく。場合により、貫通溝の内部または外部に光線誘導手段が配置されていてもよい。
【0024】
レーザー光線を発生させるためにレーザーダイオードが載物台中に組込まれている場合がとくに有利である。その際、レーザーダイオードはむしろ貫通溝の溝口の直接背後に配置されていてもよいので、レーザー光線は、直接におよび従って十分ロスなしに、支持範囲に堆積した細胞の細胞膜中に入射させることができる。
【0025】
有利な1実施形においては、ポレーション工具は細胞の細胞膜の孔あけのため、載物台の支持範囲内に化学的ポレーション物質を有しおよび/または化学的ポレーション物質は貫通溝を通って溝口に供給できることが配慮されている。孔は化学的に細胞膜にあけることもでき、その際ポレーション手段としてはたとえばパーフォリン(Perforine)またはトライトン(Triton(R))を使用することができる。場合により貫通溝は、ポレーション物質を含有し、ポレーション物質を細胞膜に供給できるデポーと結合しているかまたは結合可能であってもよい。
【0026】
他の実施形においては、装置は減圧または加圧での衝撃による細胞膜の孔あけのために貫通溝と結合しているおよび/または貫通溝中に弁または類似遮断部材を介して減圧または加圧ストレージタンクと結合できる少なくとも1つのポンプを有する。この場合、孔は減圧または加圧により細胞膜にあけることができ、その際減圧ないしは加圧は細胞膜の孔あけ後切断される。これにより、減圧による細胞膜の孔あけの際に細胞の内部からの細胞液の吸出しが十分に避けられる。相応に、加圧による細胞膜の孔あけの際に、貫通溝中に存在するとくに流体である媒体が細胞内部に入る可能性が避けられる。減圧ないしは加圧を切断するために、たとえば細胞膜の孔あけの際に貫通溝中に出現する圧力変化を確かめることができる。有利には貫通溝を、細胞が堆積する前に培養基を支持範囲から吸出すために利用して、培養基中に、その中に存在する細胞をポレーション工具の範囲内に配置された貫通溝の溝口に誘導する流れが生じるようにすることができる。
【0027】
有利な1実施形は、ポレーション工具が支持範囲の表面に対して突出する突出部に配置されていることを配慮する。これにより、ポレーション工具および細胞膜の間に良好な電気的および/または機械的接触が生じる。
【0028】
有利には、突出部の横断面は支持範囲の表面の平面(Oberflaechenebene)から出発して最も遠い突出個所に向かって先細になることが配慮されている。この場合、細胞は突出部の範囲内でとくに良好に載物台の支持範囲に付着する。さらに、絶縁体は載物台の製造の際にコーティングとして製造技術的に良好に、突出部の突出範囲上に塗布することができる。
【0029】
本発明の有利な構成においては、載物台は支持範囲内に、少なくとも1つのポレーション工具を囲繞するならい削りくぼみおよび/またはポレーション工具を囲繞するならい削り突出部を有するならい削り部を有することが配慮されている。これにより、絶縁体に付着する細胞膜によって、培養基に対する細胞液の良好な密封が達成される。
【0030】
ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部が伸長方向に少なくとも1つの中断部により中断されている場合が有利である。この場合細胞は、ならい削り部の範囲内で良好に載物台の表面に付着できる。ならい削り突出部ないしはならい削りくぼみは、たとえばハニカム構造または格子縞またはチェス盤模様の種類による構造を有することができる。
【0031】
ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部が環状に構成されていて、とくに幾つかのかかる環状ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部が大体においてポレーション工具に対し同心に配置されている場合がとくに有利である。それで、ポレーション工具に対し放射状に幾つかのならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部は直列に接続されているかないしは互いに入り組んでいるので、細胞液は培養基に対してなお良好に密封されている。
【0032】
本発明の好ましい1実施形は、電気絶縁体がならい削り部の表面に配置された絶縁層であることを配慮する。有利には、こうしてならい削りされた絶縁層により絶縁体の表面で細胞液から培養基へ流れる漏洩流の通路が拡大されるので、細胞の内部に存在する細胞液は細胞膜の孔あけ後なお良好に培養基に対して絶縁されている。
【0033】
他の実施形は、ならい削り突出部が電気絶縁体の表面に設けられていることを配慮する。この場合、載物台は製造技術的に簡単に製造できる。
【0034】
載物台の支持範囲内でその表面に少なくとも1つの細胞付着タンパク質を有するコーティングおよび/またはポレーション工具に直接隣接して疎水性コーティングが配置されている場合がとくに有利である。この場合、細胞の細胞膜は載物台に良好に付着する。細胞付着コーティングは、たとえばラミニン、フィブロネクチンまたはポリーL−リシンを有することができる。場合により、電極に接する支持範囲の縁に、細胞膜中に存在する疎水性脂質に対する結合個所を有する疎水性コーティングが配置されていてもよい。
【0035】
細胞のための機械的案内としてポレーション工具の両側に、とくに溝様の案内路を限る制限壁が配置されている場合が有利である。その際、ポレーション工具はとくに制限壁の間で同心に案内路の溝底に配置されているので、案内路中に存在する細胞は大体において案内路の伸長方向にだけ動くことができ、この場合強制的にポレーション工具と接触する。
【0036】
細胞をポレーション工具に案内する電場を発生させるために、支持範囲内およびまたはこれに隣接して少なくとも1つの補助電極が配置されている場合が有利である。これにより載物台の表面に、その誘電率が細胞の配置されている培養基の誘電率と異なる生物細胞に、細胞をポレーション工具に案内する力を加える電場を発生させることができる。
【0037】
本発明の好ましい1実施形においては、載物台がほぼプレート状の、平たい側に支持範囲を有する担体部分として構成され、貫通溝が載物台を支持範囲から出発してこれに離反する載物台の背面に貫通し、および載物台は貫通溝の範囲内に壁弱化部を有し、これは貫通溝の伸長方向に壁弱化部に隣接する壁範囲よりも小さい寸法を有する。貫通溝は壁弱化部の範囲内で載物台を通して案内され、載物台をとくに支持範囲により拡げられた面に対し直角に貫通する。これにより、とくに短い貫通溝の長さが達成される。貫通溝は、たとえば載物台の背面に配置されたポンプまたは吸引装置と結合されていてもよい。壁弱化部に接しこれをとくに制限する載物台の壁範囲は、壁弱化部よりも大きい壁厚を有し、これが載物台の機械的安定性を改善する。
【0038】
壁弱化部が、支持範囲に離反する載物台の背面に存在するとくにロート状の湾入部に配置されている場合が有利である。この場合、支持範囲は壁弱化部を越えて延びる面内に配置されていてもよく、従って細胞は良好にこれに到達できる。
【0039】
本発明のとくに有利な構成は、支持範囲内に、その都度少なくとも1つの貫通溝を有する幾つかのポレーション工具がとくにアレーとして配置されていることを配慮する。かかる装置を用い、互いに密に隣接する多数の細胞を同時にまたは時間的に順次に細胞内操作することができ、これにより統計的変動を除去することができる。場合により、載物台中にマルチプレクサが組込まれていてもよく、これを用い多数の電気ポレーション電極を交互に順次に駆動することができ、これにより載物台に対する供給管の数が相応に減少する。
【0040】
次に本発明の実施例を図面につき詳説する。
【0041】
【実施例】
全体を1で表示した、培養基2中に存在する生物細胞3の細胞内部を操作する装置(図1)は載物台4を有し、これは細胞3が付着堆積しうる支持範囲5を有する。細胞3は載物台4上にも固定され、支持範囲5に付着する。支持範囲5に付着する細胞3に孔を開けるために、支持範囲5の内部にポレーション工具6が配置されている。載物台4は、細胞内部を操作するための貫通溝7を有し、貫通溝はポレーション工具6の範囲内で支持範囲5中に終端を有する。使用状態において、溝口を囲む載物台4の縁は細胞3の支持縁から間隔を置いて配置されている。載物台4に付着する細胞3の膜範囲も、貫通溝7の溝口を囲み、これにより細胞の内部に存在する細胞液は、細胞膜に孔をあけた後培養基に対して密封される。
【0042】
図1〜3による実施例においては、ポレーション工具6は、支持範囲5の表面の平面に対し突出する活性電極範囲8を有する電気ポレーション電極である。電極は、貫通溝7が貫通している中空電極として構成されている。貫通溝7の部分は、活性電極範囲8に離反する電極の端部から活性電極範囲8に延びている。図3および5からとくに良好に認めうるように、活性電極範囲8は貫通溝7の溝口を環状に囲む。さらに支持範囲5内に、活性電極範囲8を囲む電気絶縁体9が配置されていて、絶縁体上に細胞3は培養基2に対し密封的に堆積しうる。
【0043】
電極は、載物台中に組込まれた導体軌条により電気的または電子的スイッチ素子に接続されていて、該スイッチ素子で電極は電気ポレーション電圧源と結合できる。細胞膜の孔あけのために、ポレーション工具6および培養基2の間に電圧がかけられ、その後ポレーション工具6を経て電流が細胞膜中へ流れ、電流が細胞膜にポレーション工具6の範囲内で孔をあける。細胞3にポレーション工具6によりあけられる孔は、孔を取囲む、載物台4の絶縁体9に付着する細胞膜範囲により培養基2に対して密封されている。これにより、細胞3の内部に存在する細胞液の電位および培養基2の電位の間の電位補償が阻止される。
【0044】
細胞膜の孔あけ後、細胞3の内部は貫通溝7を通して操作される。その際、たとえば貫通溝7により物質は細胞内部から取出しおよび/または細胞内部に挿入することができる。物質は、たとえば細胞成分、遺伝子、タンパク質、細胞が検出すべき有毒物質および/または細胞に対する作用を調べるかまたは細胞を処理すべき薬剤を有することができる。しかし、細胞内に存在する物質または細胞成分を、たとえば貫通溝7を通して高エネルギー放射線で照射することにより変えることもできる。貫通溝7を通してマイクロマニピュレーターまたは類似工具を細胞内部へ導入し、そこで機械的に細胞内部を操作することもできる。これにより、細胞内部の特定個所を意図的に変えることができる。
【0045】
図1〜3による実施例においては、電極として構成されたポレーション工具6はほぼ円錐台の形を有し、その際大体において円筒形の貫通溝7は電極を円錐の軸線に沿って貫通する。電極の対称軸は、その都度載物台4の表面の平面に対しほぼ直角に支持範囲5内に配置されている。ポレーション工具6は、完全にまたは部分的に載物台4の表面に埋込まれていてもよい。
【0046】
電極の活性電極範囲8は、その都度貫通溝7の溝口を囲み、支持範囲5の表面の平面に対して突出する尖った環状縁10を有し、その横断面は載物台表面の平面から出発して電極の最も遠くの突出個所に向け先細になる。これにより、ポレーション工具6に電気ポレーション電圧をかける場合、活性電極範囲8内に、細胞膜の孔あけを容易にするとくに高い電場が生じる。
【0047】
中空電極を貫通する貫通溝7の部分範囲は、培養基2で充填されていてもよい。これにより、荷電粒子は貫通溝7を取囲む電極の内壁から貫通溝7の溝口に存在する細胞膜に到達することができ、これにより一括して大きい有効電極面が生じ、電極および細胞液の間の接触抵抗は相応に減少している。電極表面は、電極の表面を拡大する表面粗さを有することができる。電極は、たとえば多孔性シリコンからなることができるかまたはこの多孔性材料または他の多孔性材料からなるコーティングを有することができる。
【0048】
図1、4、6および7に良好に認められるように、電気絶縁体9は支持範囲5内にその表面の平面に対し突出する突出部11を有し、それの表面の平面に離反する自由端に電気ポレーション電極の活性電極範囲8が配置されている。これにより、活性電極範囲8は支持範囲に付着する細胞3に良導電的に結合されている。突出部11の横断面は、支持範囲5の表面の平面から出発して最も遠くの突出個所に向け先細になる。これにより、突出部11および電極は製造技術的に良好に製造できる。さらに、先細になる突出部11は、良好な機械的強度を可能にする。突出部11は、その伸長方向に一定の横断面を有することもできる。突出部11は、たとえばLIGA技術により製造することができる。
【0049】
載物台4は、たとえば半導体材料(たとえばヒ化ケイ素またはガリウム)、炭化ケイ素、ガラスまたはプラスチックからなっていてもよい大体においてプレート状の基板12を有する。この基板上に、絶縁体9が、たとえばスパッタリングによりコーティングとして設けられていてもよい。場合により、基板12はたわみ性シートであってもよい。
【0050】
図6による実施例においては、ポレーション工具6および載物台4の基板12の間にピエゾ素子13が配置されていて、該素子は載物台4に関して可動の自由端にポレーション工具6を有する。ポレーション工具は、ピエゾ素子13に離反するその端部に、使用状態で細胞3に係合する鋭い環状縁10を有する。ピエゾ素子13は、ポレーション工具6に離反するその端部で載物台4の基板21に固定されている。支持範囲5内に、ポレーション工具6を取囲む電気絶縁体9が配置されていて、該絶縁体はポレーション工具6の錘面上をその鋭い縁32に密接するまで案内されている。ピエゾ素子13により、ポレーション工具6の縁10を、ほぼ支持範囲5により拡げられた平面の表面法線の方向で、支持範囲5に堆積した細胞3に接近およびこれから遠ざけることができる。このため、ピエゾ素子13は、電気の接続導線14により給電装置と結合できる。絶縁体9は、ピエゾ素子を接続導線14により起動する場合にポレーション工具6および載物台4の基板12の間の相対運動を可能にする弾性材料からなる。
【0051】
ピエゾ素子13を用い、単一の機械的パルス、パルス連続または機械的振動を細胞膜の部分範囲に伝達することができる。その際、細胞3の膜複合体から細胞膜のほぼ円板状範囲が切取られる。これにより、細胞膜に生じる孔により、細胞3の内部を引き続き操作することができる。
【0052】
図7による実施例において、ポレーション工具6は、貫通溝7により支持範囲5に入射しうるレーザー光線である。レーザー光線は、外部レーザー15でまたは載物台4中に組込まれたレーザーダイオードにより発生させることができる。図7から概略的に認めうるように、レーザー光線は貫通溝7の溝口から間隔を置いた個所に、適当な光線構成手段および/または光線案内手段により貫通溝7の伸長方向でこの溝中へ入射され、貫通溝7の溝口でほぼ支持範囲5により拡げられた平面の表面法線の方向に支持範囲5から出る。レーザー光線で、支持範囲5に堆積した生物細胞3の細胞膜の部分範囲を照射することができる。レーザー光線の波長は、細胞膜がレーザー光線を吸収するように選択される。細胞膜をレーザー光線で照射する場合、細胞膜は強く加熱されて、細胞膜は照射された個所に孔があく。孔をあけた後、レーザー光線は切断され、従ってこの孔を通して細胞内部を操作することができる。支持範囲5内で貫通溝7の溝口を取囲む絶縁体9は、支持範囲5に付着する孔あき細胞の内部を培養基2に対して密封する。
【0053】
図8による実施例においては、支持範囲5の表面の平面に対して突出する鋭い縁10を有するポレーション工具6の自由端を取巻くほぼ環状の範囲内に、支持範囲5に堆積した細胞3と接触する際に細胞膜に孔をあける化学物質が固定されている。この実施形はとくに簡単な構造を有する。
【0054】
図4および5による実施例においては、貫通溝7は流体で充填されている。貫通溝7はポンプと結合していて、このポンプを用い貫通溝7中に含有されている流体を、貫通溝7の溝口を密封する堆積した細胞の細胞膜に対して制御可能な減圧で衝撃しうる。貫通溝7の溝口を取囲む縁は、支持範囲5の表面の平面に対して突出する環状の鋭いナイフ稜10を有する。ポレーション工具6に細胞3が堆積した後、細胞3の細胞膜の部分範囲は、貫通溝7から培養基2を吸引することにより短時間減圧で強く衝撃されて、ポレーション工具6の鋭い縁10により取囲まれた細胞膜の膜範囲が膜複合体から剥離される。これにより、細胞膜に孔があけられ、孔により細胞3の内部を操作することができる。孔をあけた後、貫通溝7中の減圧は切断される。
【0055】
細胞3の細胞膜に孔をあけた後、貫通溝7と結合したポンプは、貫通溝7中に存在する物質、たとえば薬剤および/または蛍光染料を細胞膜の孔により直接細胞内部に注入するために、その吐出方向を逆転させることができる。ポレーション工具6に細胞3が堆積されていない場合、貫通溝7はさらに、培養基2中に相応する物質を導入するために利用することができる。
【0056】
図8および9による実施例においては、載物台4は支持範囲5内にその都度、ポレーション工具6を囲繞する幾つかのならい削りくぼみ16を有する。とくに図1から良好に認められるように、これにより載物台4の支持範囲5に対する細胞の細胞膜の密封が改善される。
【0057】
ならい削りくぼみ16は、ポレーション工具6に対し同心に配置されているとじた環状溝である。環状溝は、その都度ほぼ長方形の横断面を有する。互いに隣接する環状溝は、その都度互いにほぼ等間隔に配置されている(図9)。互いに隣接するならい削りくぼみ16の間隔およびこのならい削りくぼみ16の深さは、支持範囲5に堆積すべき細胞3の型に滴合されている。ならい削りくぼみ16の縁は、細胞3の付着堆積を容易にするため丸められていてもよい。
【0058】
ならい削りくぼみ16はその経過中に、菱形構造化の例につき図10におよびハニカム構造の例につき図11に示したように、中断部を有することができる。表面のならい削り部、表面の粗さおよび表面の材料は、その都度特定の細胞の型に適合されていてもよい。これにより、細胞付着を改善または制御することができる。
【0059】
図1および8による実施例においては、表面のならい削り部16は半導体技術の方法で電気絶縁体9上にコーティングとして設けられている。これにより、載物台4は半導体チップとして簡単に製造できる。表面のならい削り部は、他の方法で、たとえば厚膜技術で絶縁体9上に設けることもできる。
【0060】
図8による実施例においては、ポレーション工具6の両側に制限壁17が配置されていて、これが絶縁体9と一緒に横断面がほぼU形の案内溝18を形成する。その際、ならい削り部16およびポレーション工具6は制限壁17の間で案内溝18の底に配置されている。制限壁17は、案内溝18中に存在する細胞3に対し、細胞が全くまたは容易には乗り越えることのできない障碍物を形成する。これにより、細胞3は大体において案内溝18の伸長方向にだけ運動することができ、その際強制的にポレーション工具6と接触する。
【0061】
ポレーション工具6の両側に配置された制限壁17の内径距離は、細胞3の寸法に適合されていて、とくに細胞3の細胞直径よりも若干大きく選択されている。場合により、ポレーション工具6が案内溝18の伸長方向に直列に配置されていてもよい。これにより、幾つかの細胞3を同時に孔あけし、細胞内操作することができる。案内溝18の横断面は、伸長方向に先細になるかまたは拡張することができる、つまり案内溝18は異なる個所に異なる幅および/または異なる横断面の寸法を有することができる。案内溝18の最深個所から出発して最も遠くに突出する個所まで、案内溝18の横断面はたとえば先細になることができる。
【0062】
図9による実施例においては、載物台4の支持範囲5内に幾つかのポレーション工具6がアレイ(Array)の形に配置されている。個々のポレーション工具6は、その都度デカルトの座標系(karthesischen Koordinatensystem)の網点に配置されている。しかし、ポレーション工具6は、支持範囲内に他の方法で、たとえば互いにずれた列または段に分配されているかまたは自由に分配されていてもよい。
【0063】
ポレーション工具6上および間に、細胞3の成長を最適にするために、細胞3の意図的堆積および/またはポレーション工具6の間でも可能にする案内構造が配置されていてもよい。案内構造は、たとえば表面構造化、コーティングまたは相応する地形形態(Topographiegestaltung)を包含しうる。種々の細胞形に対し、互いに隣接するポレーション工具6の間に異なる間隔が設けられていてもよい。
【0064】
図に示した実施例においては、貫通溝7はその都度1つの、載物台4の支持範囲5から培養基2を吸引し、他の個所で再び支持範囲5に供給することのできるポンプと結合している。これにより、ポレーション工具6における細胞3の堆積が容易になる。場合により、貫通溝7によりポレーション工具6に吸引された細胞の堆積した後、なお特定の時間弱い減圧を細胞3に、これらの細胞が支持範囲5に自動的に付着するまで加えることができる。
【0065】
図1〜8による実施例においては、載物台4はその都度プレート状に構成されている。貫通溝7は、載物台4を支持範囲5から出発してこれに離反する載物台の背面に貫通する。図1による実施例においては、載物台4は貫通溝7の範囲内に、これに対し側方に隣接する壁範囲よりも小さい壁厚を有する壁弱化部20を有する。これは、壁弱化部20を有する載物台範囲の背面に配置されたロート状の湾入部19により達成される。湾入部19の横断面は、載物台4背面の表面の平面から出発して湾入部19の最深個所に向け先細になる。これにより、良好な機械的安定性が生じる。載物台4の背面に、貫通溝7はポンプ、減圧または加圧タンク、レーザーまたは類似装置と結合するための接続個所21を有する。なお、図2〜11による実施例においては、載物台は貫通溝7の範囲内に減少した壁厚を有することができることを述べねばならない。
【0066】
要約すれば、本発明は培養基2中で支持範囲5に付着堆積する生物細胞3の細胞内操作方法に関する。細胞3の支持範囲5内には、その支持縁から間隔を置いて細胞3の細胞膜に孔があけられる。その際、孔を取囲み支持範囲5に付着する細胞膜の縁が細胞3の内部に存在する細胞液を培養基2に対して密封し、細胞液を培養基2に対して絶縁する。孔を通して、細胞3の内部が操作される。
【図面の簡単な説明】
【図1】ポレーション工具を有し、培養基中に存在する生物細胞が付着堆積している載物台を有する、細胞の細胞内部を操作する装置の縦断面図
【図2】載物台の支持範囲がならい削りされていない、図1類似装置の縦断面図
【図3】図2に示したポレーション工具の平面図
【図4】電極として構成されたポレーション工具が大体において円筒形を有する、図2類似の断面図
【図5】図4による電極の平面図
【図6】ポレーション工具がピエゾ素子により可動である装置の縦断面図
【図7】レーザー光線が貫通溝中へ入射する装置の縦断面図
【図8】2つの制限壁の間で表面構造の内部に配置されたポレーション工具を有する載物台の縦断面図
【図9】多数のポレーション工具および貫通溝を有するアレイを有する載物台の平面図
【図10】支持範囲が菱形構造を有する載物台の平面図
【図11】支持範囲がハニカム状に構造化されている、載物台の平面図
【符号の説明】
1 細胞内部の操作装置
2 培養基
3 細胞
4 載物台
5 支持範囲
6 ポレーション工具
7 貫通溝
8 活性電極範囲
9 絶縁体
10 鋭い環状縁
11 突出部
12 基板
13 ピエゾ電極
14 接続導線
16 ならい削りくぼみ
17 制限壁
18 案内溝
19 湾入部
20 壁弱化部
21 接続個所

Claims (34)

  1. 細胞(3)の細胞膜中に孔をあけ、細胞内部をこの孔を通して操作する、培養基中に存在し、支持範囲に付着堆積した少なくとも1つの生物細胞(3)の細胞内操作方法において、
    細胞(3)が付着堆積しうる少なくとも1つの支持範囲(5)を有する載物台と、支持範囲(5)の表面の平面に対して突出している突出部(11)と、突出部(11)に配置されている細胞膜の孔あけのためのポレーション工具(6)と、ポレーション工具(6)を囲繞するならい削りくぼみおよび/またはポレーション工具(6)を囲繞するならい削り突出部(16)と、ポレーション工具(6)の範囲内に存在する、細胞内部の操作のための少なくとも1つの貫通溝(7)と、を有する装置にて、孔を細胞(3)の支持範囲(5)内で、その支持縁から間隔を置いて細胞膜中にあけることを特徴とする生物細胞の細胞内操作方法。
  2. 孔を電気ポレーションにより細胞膜にあけることを特徴とする請求項1記載の方法。
  3. 細胞膜に孔をあけるために細胞膜の部分範囲に少なくとも1つの機械的パルスを加えることを特徴とする請求項1または2記載の方法。
  4. 孔を音波、超音波および/または極超音波により細胞膜にあけることを特徴とする請求項1から3までのいずれか1項記載の方法。
  5. 音波を細胞膜の孔あけすべき範囲に集束することを特徴とする請求項1から4までのいずれか1項記載の方法。
  6. 幾つかの音波を、それらの振動が細胞膜の孔あけすべき範囲内で増加した振幅を有する振動に重畳するように重畳させることを特徴とする請求項1から5までのいずれか1項記載の方法。
  7. 細胞膜に孔をあけるために、細胞(3)の細胞膜の部分範囲を高エネルギー放射線で照射することを特徴とする請求項1から6までのいずれか1項記載の方法。
  8. 孔を化学的ポレーション物質の作用により細胞(3)の細胞膜にあけることを特徴とする請求項1から7までのいずれか1項記載の方法。
  9. 細胞膜に孔をあけるために放射線、化学薬品および/または電場の作用により活性化される、電気的および/または化学的および/または放射線により活性化しうるポレーション物質を使用することを特徴とする請求項1から8までのいずれか1項記載の方法。
  10. 細胞膜の孔あけすべき部分範囲を、減圧および/または加圧での衝撃により膜複合体から剥離することを特徴とする請求項1から9までのいずれか1項記載の方法。
  11. 細胞(3)を吸引力により支持範囲に固定することを特徴とする請求項1から10までのいずれか1項記載の方法。
  12. 孔を通して少なくとも1種の物質および/または細胞成分を細胞内部から取出しおよび/または細胞内部に挿入することを特徴とする請求項1から11までのいずれか1項記載の方法。
  13. 細胞(3)が付着堆積しうる少なくとも1つの支持範囲(5)を有する載物台支持範囲(5)の表面の平面に対して突出している突出部(11)と、突出部(11)に配置されている細胞膜の孔あけのためのポレーション工具(6)と、ポレーション工具(6)を囲繞するならい削りくぼみおよび/またはポレーション工具(6)を囲繞するならい削り突出部(16)と、ポレーション工具(6)の範囲内に存在する、細胞内部の操作のための少なくとも1つの貫通溝(7)と、を有する、培養基中に存在する、細胞膜を有する少なくとも1つの生物細胞(3)の細胞内部を操作する装置であって、ポレーション工具(6)が支持範囲(5)内に配置されていることを特徴とする生物細胞の細胞内操作装置。
  14. ポレーション工具(6)が支持範囲(5)内で少なくとも1つの電気絶縁体(9)により取囲まれていることを特徴とする請求項13記載の装置。
  15. ポレーション工具(6)が載物台(4)の支持範囲(5)内に存在する貫通溝(7)の溝口を大体において同心に取囲むことを特徴とする請求項13または14記載の装置。
  16. ポレーション工具(6)が、培養基(2)と接触させうる参照電極が所属している電気ポレーション電極であり、電気ポレーション電極および参照電極は細胞(3)の細胞膜の電気ポレーションのため電圧源と結合できることを特徴とする請求項13から15までのいずれか1項記載の装置。
  17. ポレーション工具(6)が細胞(3)の細胞膜の孔あけのため、少なくとも1つのアクチュエーターにより支持範囲(5)の表面に対して横方向に載物台に関して可動であることを特徴とする請求項13から16までのいずれか1項記載の装置。
  18. アクチュエーターが機械的振動、超音波振動または極超音波振動を発生するための起動装置と結合していることを特徴とする請求項13から17までのいずれか1項記載の装置。
  19. ポレーション工具(6)が、支持範囲(5)の表面の平面に対し突出する少なくとも1つの尖った先端または縁(10)を有することを特徴とする請求項13から18までのいずれか1項記載の装置。
  20. ポレーション工具(6)としてレーザー光線が設けられ、レーザー光線の光路が貫通溝(7)を通って支持範囲内に存在する溝口に案内されていることを特徴とする請求項13から19までのいずれか1項記載の装置。
  21. レーザー光線を発生させるためレーザーダイオードが載物台(4)に組込まれていることを特徴とする請求項13から20までのいずれか1項記載の装置。
  22. 細胞(3)の細胞膜の孔あけのためのポレーション工具(6)が載物台(4)の支持範囲内に化学的ポレーション物質を有しおよび/または化学的ポレーション物質が貫通溝(7)によりその溝口に供給できることを特徴とする請求項13から21までのいずれか1項記載の装置。
  23. 減圧または加圧での衝撃による細胞膜の孔あけのため貫通溝(7)と結合している少なくとも1つのポンプを有し、および/または貫通溝(7)中で弁を介して減圧または加圧ストレージタンクと結合できることを特徴とする請求項13から22までのいずれか1項記載の装置。
  24. 突出部(11)の横断面が、支持範囲(5)の表面の平面から出発して最も遠い突出個所に向って先細になることを特徴とする請求項13から23までのいずれか1項記載の装置。
  25. ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部(16)が伸長方向に少なくとも1つの中断部により中断されていることを特徴とする請求項13から24までのいずれか1項記載の装置。
  26. ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部(16)がリング状に構成されていて、幾つかのかかるリング状ならい削りくぼみおよび/またはならい削り突出部(16)は大体においてポレーション工具(6)に対し同心に配置されていることを特徴とする請求項13から25までのいずれか1項記載の装置。
  27. 電気絶縁体(9)は、ならい削り個所の表面に配置された絶縁層であることを特徴とする請求項13から26までのいずれか1項記載の装置。
  28. ならい削り突出部(16)が電気絶縁体(9)の表面に設けられていることを特徴とする請求項13から27までのいずれか1項記載の装置。
  29. 載物台(4)の支持範囲(5)内でその表面に少なくとも1つの細胞付着タンパク質を有するコーティングおよび/または親水性コーティングおよび/またはポレーション工具に直接隣接して疎水性コーティングが配置されていることを特徴とする請求項13から28までのいずれか1項記載の装置。
  30. 載物台(4)は、平らな側に支持範囲(5)を有するほぼプレート状の担持部材として構成され、貫通溝(7)は載物台(4)を支持範囲(5)から出発してこれに離反する載物台(4)の背面に貫通し、載物台は貫通溝(7)の範囲内に壁弱化部(20)を有し、該弱化部は貫通溝(7)の伸長方向に、壁弱化部に隣接する壁範囲よりも小さい寸法を有することを特徴とする請求項13から29までのいずれか1項記載の装置。
  31. 壁弱化部(20)は、支持範囲(5)に離反する載物台(4)の背面存在するロート状の湾入部(19)に配置されていることを特徴とする請求項13から30までのいずれか1項記載の装置。
  32. 細胞(3)のための機械的案内装置としてポレーション工具(6)の両側に切欠状の案内溝(18)を限る制限壁(17)が配置されていることを特徴とする請求項13から31までのいずれか1項記載の装置。
  33. 細胞(3)をポレーション工具(6)に導く電場を発生させるために、支持範囲(5)内におよび/またはこれに隣接して少なくとも1つの補助電極が配置されていることを特徴とする請求項13から32までのいずれか1項記載の装置。
  34. 支持範囲(5)内に幾つかの、その都度少なくとも1つの貫通溝(7)を有するポレーション工具(6)がアレイとして配置されていることを特徴とする請求項13から33までのいずれか1項記載の装置。
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