JP4282686B2 - 通信装置、方法およびプログラム - Google Patents

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本発明は、通信装置、方法およびプログラムに関する。
近年、インターネットを介して動画や音声を家庭内の端末で試聴することが現実のものとなりつつある。例として、検索サイトで有名なYAHOOでは、YAHOOの提供する動画を家庭内のパーソナルコンピュータ(PC:Personal Computer)にて視聴が可能なサービスを開始した。また、東芝のテレビZ1000シリーズは、株式会社ぷららネットワークスの運営する4th MEDIAサービスの提供するコンテンツをインターネットを介して視聴することが可能である。
動画や音声コンテンツをインターネットを介して試聴する場合、コンテンツ提供サイトと宅内視聴機器との間の通信品質が一定値以下になることは好ましくない。これは通信品質が劣化すると、視聴している画像が止まったり、音がとぎれたりするためである。特に有料コンテンツの視聴を行っている場合には、通信品質の劣化により視聴画像が乱れたり音がとぎれたりすると、視聴ユーザの不満は大きい。このように通信品質をある一定値以上に保つことは重要である。
しかしながらインターネットの通信品質を保つことは難しく、RSVP(Resource reSerVation Protocol, IETF RFC3936)のように通信品質を保つための仕組みも検討されているが、まだ普及には至っておらず、単純な優先制御による仕組みが一部に用いられている状況である。
単純な優先制御の一例としては、Diffserv(IETF RFC3260)や IEEE 802.1Qのようにパケットヘッダのフィールドの値から、例えば4つのような少数の優先度にパケットを分類し、ルータやイーサスイッチにて優先度の高いパケットからパケット転送処理を行う方式が挙げあられる。このような方法では、通信品質は、優先度の低いパケットの量には影響されないが、優先度の同じあるいは高いパケットを他の通信装置が送信すると通信品質は劣化する。
このように通信品質の劣化は避けられないため、コンテンツの視聴品質が劣化した場合に、通信品質を推定し、視聴品質劣化の原因が通信品質劣化にあるか否かを切り分けることが重要となる。この通信品質の推定方法としては、特許文献1がある。特許文献1では、“折り返しパケット”を通信品質測定対象のノードに送信し、その応答時間から帯域不足を判定している。特許文献1の手法を用いることにより帯域不足であれば通信品質劣化と推定できる。また、特許文献2では、パケット長の異なる複数の折り返しパケットを使用することにより空き帯域の値を求めている。
このように帯域不足を推定することにより、動画あるいは音声を視聴しているユーザに視聴品質の乱れが帯域不足に起因するものか否かを通知することが可能となる。また、動画あるいは音声を視聴しようとしているユーザに帯域不足に起因する視聴品質の乱れが起きそうか否かを通知することが可能となる。
特開2005-303629号公報 特開2002-2179965号公報
例えば、配信コンテンツ受信装置でコンテンツ配信サーバからのコンテンツを視聴している際に、視聴品質が低い場合、配信コンテンツ受信装置が宅内ルータに対して折り返しパケットを送信することにより、宅内ルータと配信コンテンツ受信装置との間の帯域を測定することが可能となり、この帯域が所定の値よりも小さければ視聴品質の低い原因が宅内にあると判断でき、この帯域が所定の値よりも大きければ視聴品質の低い原因が宅外にあると判断できる。この帯域の測定の方法として特許文献1あるいは特許文献2の方法が存在する。
しかしながら、特許文献1では折り返しパケットとしてICMP ECHO要求とその応答であるICMP ECHO応答を使用しており、宅内の網にて優先制御を含む通信品質制御が行われている場合には、コンテンツを運ぶパケットとICMP ECHO応答は属する優先度が異なるため、コンテンツを運ぶパケットの利用できる帯域を正確に測定できないという問題が存在する。特許文献2においても 通信品質制御が行われている場合については触れられておらず同様の問題が存在する。
また、宅内の網にて通信品質制御が行われていない場合においても、境界ルータにおけるICMP ECHO要求の受信に応じたICMP ECHO応答の送信処理は、パケットの転送処理とは処理内容が異なるため、ICMPを用いると正確に帯域測定できないという別の問題が存在する。
本発明は、優先制御を含む通信品質制御が行われているネットワークにおいても該ネットワークの帯域を正しく測定できるようにした通信装置、方法およびプログラムを提供する。
本発明の一態様としての通信装置は、
第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
、前記第2のネットワーク上の通信装置であって、
前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ自装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化するテストパケット生成手段と、
カプセル化されたテストパケットを前記中継装置へ送信する送信手段と、
送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信する受信手段と、
前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
クの通信品質を測定する測定手段と、
を備える。
本発明の一態様としての通信装置は、
第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
、前記第2のネットワーク上の通信装置であって、
前記データサーバから配信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ自装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを、前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化して送信することを前記第1または第2のネットワーク上に配置されたテストパケット送信装置に要求するテストパケット送信要求を送信するテストパケット送信要求手段と、
前記テストパケット送信装置から送信される、前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを受信する受信手段と、
前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
クの通信品質を測定する測定手段と、
を備える。
本発明の一態様としての方法は、
第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
、前記第2のネットワーク上の通信装置において実行する方法であって、
前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ前記通信装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化し、
カプセル化された前記テストパケットを前記中継装置へ送信し、
送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信し、
前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
クの通信品質を測定することを特徴とする。
本発明の一態様としてのプログラムは、
第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
、前記第2のネットワーク上のコンピュータに実行させるプログラムであって、
前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ前記通信装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化するステップと、
カプセル化された前記テストパケットを前記中継装置へ送信するステップと、
送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信するステップと、
前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワークの通信品質を測定す
るステップと、
を前記コンピュータに実行させる。
本発明により、優先制御を含む通信品質制御が行われているネットワークにおいても該ネットワークの帯域を正しく測定できる。
以下、図面を参照しながら、本発明の実施の形態を説明する。
(第1の実施の形態)
図1は、本発明の第1の実施の形態の典型的な構成を示す図である。
宅内ネットワーク101とインターネット102が境界ルータ103により接続されている。ここでは一軒屋を想定して、境界ルータは各家に一つ配置することを想定する。ただし、集合住宅の場合、複数戸で一つの境界ルータを共有することもありうる。
インターネット102に、動画コンテンツ等のコンテンツを配信するコンテンツ配信サーバ104が接続されている。コンテンツ配信サーバ104は、例えば、データを送信するデータサーバに相当する。データサーバはデータとして、映像データまたは音声データまたはこれらの両方を含むコンテンツデータを送信してもよいし、文書データ・プログラムデータ等の情報データを送信してもよい。これらコンテンツデータおよび情報データは、データサーバの送信するデータの一例であり、テストサーバの送信するデータは、これらのデータに制限されない。データサーバは、後述するVOIP端末等の通信機器を含んでよい。
宅内ネットワーク101にはテレビ等の配信コンテンツ受信装置105とパーソナルコンピュータ(PC: Personal Computer)106とVOIP(Voice Over IP)端末107とがイーサスイッチ108あるいは無線アクセスポイント109を介して接続されている。
ここでイーサスイッチ108は802.1Qに従ってイーサフレームのヘッダ情報に従い優先制御を行う。また、無線アクセスポイント109は、例えばIEEE 802.11a あるいは IEEE 802.11b あるいは IEEE 802.11g に従った動作を行う。また無線アクセスポイント109は、802.1Qに従った優先度を解釈可能であり、有線リンクまたは無線リンクから受信したパケットのヘッダ情報に従った優先度で無線リンクまたは有線リンクへの転送を行う。
優先度のクラスには様々なものがあり、ここでは4つのクラス(クラス0〜クラス3)の優先度が使用されるものと仮定する。クラス0は最低優先度をもち、クラス3が最高優先度をもつ。イーサフレームの優先度は図3に示す802.1QフォーマットのUser Priorityの値により識別される。一方、IP(Internet Protocol)パケットの優先度は図4に示すIPパケットフォーマット(IPの上位プロトコルとしてUDPの例が示される)におけるIPヘッダのDSCPの値で認識される。
例えば、(User Prioirty,DSCP)とクラスの対応付けを、
クラス0(1,0x08)、クラス1(0,0x00)、クラス2(5,0x28)、クラス3(7,0x38)
とすることによりイーサスイッチ108はUser Priorityを見ることにより優先制御を行うことが可能となり、境界ルータ103はDSCPを見ることにより優先制御を行うことが可能となる。また無線アクセスポイント109は、例えば WMM(Wi-Fi Allianceにて規定)のアクセスカテゴリとクラスとの対応付けを行うことにより、具体的に、(User Prioirty,DSCP)が
(1,0x08)のパケットをアクセスカテゴリBKに対応付け、
(0,0x00)のパケットをアクセスカテゴリBEに対応付け、
(5,0x28)のパケットをアクセスカテゴリVIに対応付け、
(7,0x38)のパケットをアクセスカテゴリVOに対応付ける
ことにより、ルータとイーサスイッチと無線アクセスポイントとが混在したネットワークにおいても機器間で一貫した優先制御を行うことができる。
また、境界ルータ103はパケットの
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート)
と、その属するクラスとを対応づけた表(フロー優先クラス対応表)を保持する。境界ルータ103は、パケットを転送する際にパケットのヘッダ情報からこのパケットの属するクラスを判断し、そのクラスに対応する User PriorityとDSCPの値を記してパケット(イーサフレーム)を送信することも可能である。
フロー優先クラス対応表の一例を図8に示す。図8で * は任意の値に一致することを表す。図8では、
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート)

(200.100.100.100、100.100.100.100、6、20000、1234)のパケットをクラス2
として扱い(一行目)、
(宛先アドレス、プロトコル番号)が(200.100.100.101、17)のパケットをクラス3
として扱い(2行目)、
(ソースアドレス、プロトコル番号)が(200.100.100.101、17)のパケットをクラス3
として扱う(3行目)、ことが示される
フロー優先クラス対応表に記されていないパケットは、予め定められたクラス、例えばクラス1として扱うことが望ましい。
PC106は、インターネット102上の図示しないウエブサーバからHTML(Hyper Text Markup Language)データを取得し、取得したHTMLデータに基づく画面を表示し、またウエブサーバからプログラムのような比較的大きなファイルの取得を行う。VOIP端末107は、インターネット102上の図示しない他のVOIP端末との間で音声データの送受信を行う。
配信コンテンツ受信装置105はコンテンツ配信サーバ104からコンテンツ(動画または音声またはこれらの両方のデータを含む)を受信し、動画データに基づく画面を表示し、また音楽データを図示しないスピーカを介して出力する。
宅内ネットワーク101では、PC106が受信するHTMLデータは、クラス1として扱い、コンテンツ配信サーバ104からの動画あるいは音声データはクラス2として扱い、VOIP端末107の送受信するパケットはクラス3として扱うことが望ましい。
ここで図3に示した802.1Qのイーサフレームのフォーマットについて説明すると以下の通りである。802.1Qのイーサフレームのヘッダは、MAC-DA,MAC-SA,TPID,User Priority,Canonical Format, VLAN ID,Ether Typeからなる。MAC-DAには宛先MAC(Media Access Control)アドレスを記し、MAC-SAにはソースMACアドレスを記す。TPIDには0x8100(フレームがVLAN(Virtual Local Area Network)タグフレームであることを示す)を記す。User Priorityは0から8の値を取り、上述したようにUser Priorityはイーサフレームの転送処理時の優先度を示す。Canonical Format Indicatorは通常0を記す。VLAN IDはそのイーサフレームが属するVLANのIDを記し、VLANの設定を行わずに優先制御のみを行う場合には0が記される。
図7は、図1の配信コンテンツ受信装置105の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップを実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
配信コンテンツ受信装置105は、予め記憶しているコンテンツ配信サーバ104からコンテンツリストを取得する(S11)。コンテンツリストは、コンテンツ配信サーバ104の保持するコンテンツの個々について
(コンテンツタイトル,アクセスURL,メディアフォーマット識別情報)
を含む。
アクセスURL(Uniform Resource Locator)はコンテンツを獲得するためにアクセスするためのアクセス方法を示し、例えば http://100.100.100.100:1234/contents=1や rtsp://100.100.100.100/contens1 のようなものである。
メディアフォーマット識別情報はコンテンツのメディアフォーマットを表す識別情報である。メディアフォーマット識別情報は、例えば mimeタイプによりコンテンツフォーマットを表し、video/x-mpeg2 のようなものである。
配信コンテンツ受信装置105は、コンテンツリストに基づきコンテンツタイトルの一覧の画面を表示する(S12)。
ユーザが例えば赤外線リモコンを用いてコンテンツを選択すると(S13)、配信コンテンツ受信装置105はそのコンテンツのアクセスURLにアクセスすることにより、コンテンツの取得を行う(S14、S15のYes)。配信コンテンツ受信装置105は、取得したコンテンツに含まれる動画データを再生して表示し、またコンテンツに含まれる音声データを再生してスピーカを介して出力する。
この時、境界ルータ103には、コンテンツ配信サーバ104から配信コンテンツ受信装置105へのパケットがクラス2で転送されるようフロー優先クラス対応表に設定を行っておくことが望ましい。これにより、境界ルータ103はパケットをインターネット102から受信して宅内ネットワーク101に転送する際に、そのIPヘッダまたはTCP(Transmission Control Protocol)ヘッダ(あるいはUDP(User Datagram Protocol)ヘッダ)またはその両方を読み取り、それがコンテンツ配信サーバ104から配信コンテンツ受信装置105へのパケットである場合には、このパケットをクラス2として扱って転送処理を行う。宅内ネットワーク101への転送の際には、パケット(イーサフレーム)における(User Priority,DSCP)を(5,0x28)とする。
このフロー優先クラス対応表の設定は、ユーザが予め境界ルータ103に行っておいても良いし、配信コンテンツ受信装置105がUPnP QoS(Universal Plug and Play Quality Of Service)またはSNMP(Simple Network Management Protocol)のようなプロトコルを用いて、コンテンツを受信する際に動的に行っても良い。
イーサスイッチ108は、宅内ネットワーク101からフレームを受信するとそのUser Priorityの値を参照し、その値に応じた優先度で転送処理を行う。また、無線アクセスポイント109も同様に、受信したフレームのUser Priorityの値を参照し、その値に応じた優先度で転送処理を行う。
配信コンテンツ受信装置105は、コンテンツ再生中に、コンテンツ配信サーバ104からのコンテンツを運ぶパケットのスループットがコンテンツ再生するには十分でないこと、すなわち「受信品質の劣化」を検出した場合は(S15のNo)、例えば図2のような速度テスト開始画面を表示する(S16)。受信品質の劣化としては、例えば受信バッファに存在するコンテンツのデータ量が閾値を下回ること、コンテンツを運ぶパケットの受信レートが閾値を下回ること、コンテンツを運ぶパケットが一定時間到着しないことなどが挙げられる。ただし、これら以外の基準を用いて受信品質の劣化を検出してもよい。
ユーザがリモコンにて"はい"を選択し確定(図では下線付きの文字が選択文字を表す)することにより(S17のYes)、配信コンテンツ受信装置105は宅内ネットワーク101の帯域の測定(宅内帯域測定)を開始する(S19)。すなわち、宅内ネットワーク101の通信品質の測定を開始する。"キャンセル"が選択および確定された場合は(S17のNo)はコンテンツの再生を続行する(S18)。
宅内帯域測定では、配信コンテンツ受信装置105は、テストパケットを境界ルータ103宛に送信する。ここでは、テストパケットは、
コンテンツ配信サーバ104からのパケットのIPヘッダとTCPヘッダと同じ
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)
が記されたパケットであるとする。ただし、これは一例であり、テストパケットのヘッダは、境界ルータ103においてクラスを決定するのに必要十分な情報が記述されていればよく、例えばテストパケットの宛先アドレスだけコンテンツ配信サーバ104からのパケットのそれと一致していれば良い場合もある(テストパケットは配信コンテンツ受信装置105に戻ってくる必要があるので、宛先アドレスは配信コンテンツ受信装置105のIPアドレスであることが必要である)。
ここで、テストパケットを境界ルータ103宛に送信するとは、テストパケットのイーサヘッダのMAC-DAに境界ルータ103のMACアドレスを記してパケットを送信することである。このように、テストパケットのMAC-DAを境界ルータ103のMACアドレスとし、さらにIP宛先アドレスを配信コンテンツ受信装置105のIPアドレスとすることにより、配信コンテンツ受信装置105から送信するテストパケットは境界ルータ103により受信され、さらに境界ルータ103にて折り返されて配信コンテンツ受信装置105に戻ってくる。
配信コンテンツ受信装置105の送信するテストパケットのUser Priorityは7を記して、テストパケットをクラス3として境界ルータ103まで転送することが望ましい(境界ルータ103で折り返される際、クラスは2に変更される)。また、イーサヘッダのMAC-SAには配信コンテンツ受信装置105のMACアドレスを記すことが望ましい。
テストパケットを送信した配信コンテンツ受信装置105はテストパケットの単位時間当りの送信数(送信レート)を、例えば時間に比例した速度で増加させて行く。これに伴い配信コンテンツ受信装置105がコンテンツ配信サーバ104から境界ルータ103を介して受信するパケットと、境界ルータ103から受信するテストパケットとの単位時間当たりの合計数(受信パケットレート)は増加し、ある上限の数でこの受信パケットレートは飽和する。
このときの受信パケットレートから、宅内の境界ルータ103から配信コンテンツ受信装置105までの宅内帯域を計算する。宅内帯域の計算は例えば、(式1)により行う。
宅内帯域 = 受信パケットレート * 平均パケット長 ・・・(式1)
(式1)の代わりに、単位時間当たり受信パケット長の和を宅内帯域としても良い。
配信コンテンツ受信装置105は、宅内帯域が予め定められた値よりも小さい場合(所定の基準を満たさない場合)には(S20のNo)、宅内帯域が不足している旨のメッセージを含む画面(宅内帯域不足警告画面)を表示する(S21)。本表示の例を図5に示す。
一方、宅内帯域が予め定められた値以上の場合(所定の基準を満たす場合)には(S20のYes)、宅外帯域(インターネット102の帯域)が不足している旨のメッセージを含む画面(宅外帯域不足警告画面)を表示する(S22)。本表示の例を図6に示す。図6において、コンテンツ配信会社の名前(図における○○)は、配信コンテンツ受信装置105がコンテンツ配信サーバに問い合わせることにより動的に変更可能である。
先ほどの例では、配信コンテンツ受信装置105がコンテンツ配信サーバ104からのコンテンツのスループットが不十分であることを検出したら、図2の速度テスト開始画面を表示し、宅内帯域測定の実行をユーザに問い合わせるようにした。これに代えて、赤外線リモコンあるいは画面に、宅内帯域測定の実行を命じるボタンを用意しておき、ユーザがこのボタンを押下した旨のイベントを配信コンテンツ受信装置105が検出したら、図2の速度テスト開始画面を表示して、宅内帯域測定の実行をユーザに問い合わせてもよい。
上記の説明では、配信コンテンツ受信装置105は、テストパケットのヘッダ情報を、コンテンツ配信サーバ104から受信したパケットのヘッダ情報の値を基に記していたが、そうではなく、配信コンテンツ受信装置105はテストパケットのヘッダ情報を予め記憶しておき、これを基にした値を記したテストパケットを送信しても良い。この場合、テストパケットが、テストしたいクラスと一致するように境界ルータ103のフロー優先クラス対応表を設定しておくことが望ましい。この手法を用いて、クラス0からクラス3の帯域測定を行う具体例を以下に示す。
配信コンテンツ受信装置105は、図2のようなユーザに帯域測定の開始を問い合わせる旨の画面を表示し、ユーザにより"はい"が選択され確定されたら、クラス0からクラス3の帯域測定を開始する。
クラス0からクラス3までの各クラスの帯域測定を行うために、境界ルータ103のフロー優先クラス対応表には
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10000)をクラス0、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10001)をクラス1、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10002)をクラス2、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10003)をクラス3、
の設定を予め行っておく。
配信コンテンツ受信装置105が
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10000)
の持つテストパケットを用いて帯域測定を行うことにより、
クラス0の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10001)
の持つテストパケットを用いて帯域測定を行うことにより、
クラス1の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10002)
の持つテストパケットを用いて帯域測定を行うことにより、
クラス2の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10003)
の持つテストパケットを用いて帯域測定を行うことにより、
クラス3の帯域測定を行う。
帯域測定の結果、夫々の帯域の値が予めクラス毎に設定されている値を下回ったクラス関しては、その旨を含む画面を表示する。この場合、画面に表示する文字列は、"クラス2"といったクラスの名前ではなく、"動画配信用クラス"といったユーザに分かりやすい文字列を表示することが望ましい。
上記図7を用いて説明した動作例では、配信コンテンツ受信装置105は、コンテンツ配信サーバ104からのパケットの受信を続けながらテストパケットの送信を行っていたが、そうではなく、コンテンツ配信サーバ104からのパケットの受信をとりやめた後に、テストパケットの送信を行って宅内帯域の測定を行うことも可能である。
また、上記図7を用いて説明した動作例では、配信コンテンツ受信装置105は、コンテンツ配信サーバ104からのパケットと境界ルータ103からのテストパケットとの受信レートが飽和するまで、テストパケットの送信レートを上げていったが、そうではなく、少数のテストパケットを用いて、宅内帯域測定を行うことも可能である。
この場合、配信コンテンツ受信装置105は、テストパケットに送信時刻を書き込んで送信し、境界ルータ103から折り返されたテストパケットを受信した際にテストパケットに記されている送信時刻と現在時刻との差分を求める。これにより遅延時間を各テストパケットに対して求めることができる。この遅延時間を用いて、例えば特許文献2の方法を用いて、帯域測定を行うことが可能である。
また、上記図7を用いて説明した動作例では、イーサフレームのMAC-DAを境界ルータ103のMACアドレスとすることにより、配信コンテンツ受信装置105のアドレスをIP宛先アドレスとしたIPパケットを境界ルータに届けていたが、そうではなくテストパケットをIPカプセル化して境界ルータ103に送信することも可能である。これにより、IP的に2ホップ以上離れていても境界ルータ103にテストパケットを届けることが可能となる。つまり、境界ルータ103と配信コンテンツ受信装置105との間に他のルータが存在する場合も境界ルータ103にテストパケットを届けることが可能である。また、コンテンツ配信サーバ104と境界ルータ103との間の図示しないルータにテストパケットを送ることも可能となる。このようにして、テストパケットを受信するルータと配信コンテンツ受信装置105との間の帯域を測定するようにしてもよい。この場合、配信コンテンツ受信装置105からこのテストパケット受信ルータまでを第2のネットワーク、このテストパケット受信ルータからコンテンツ配信サーバ104までを第1のネットワークとして扱って本発明を実施可能である。
図10は、配信コンテンツ受信装置105の他の動作例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップを実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
赤外線リモコン、あるいは配信コンテンツ受信装置105の画面に、宅内帯域測定の実行を命じるボタンを用意し、ユーザがこのボタンを押下した旨のイベントを配信コンテンツ受信装置105が検出した際に、図2の画面を表示して宅内と宅外の帯域測定の実行をユーザに問い合わせる(S31)。
ユーザからの"キャンセル"を示すイベントを配信コンテンツ受信装置105が検出した場合は(S32のNo)処理を終了する。一方、ユーザからの"はい"を示すイベントを配信コンテンツ受信装置105が検出した場合は(S32のYes)、配信コンテンツ受信装置105は、以下の手順にしたがって宅内ネットワーク101およびインターネット102の良否を判定する。
まず、配信コンテンツ受信装置105は、宅内帯域測定(S33)を行い、測定の結果が予め定められた値を下回っている場合には(S34のNo)、宅内帯域不足を示す画面(図5参照)を表示する(S35)。
宅内帯域測定の結果が予め定められた値以上の場合には(S34のYes)、宅内ネットワーク101とインターネット102とを合わせた全体ネットワークの帯域測定(全帯域測定)を行う(S36)。この全帯域測定は、以下の手順で実施する。
1. 配信コンテンツ受信装置105が、予め定められた全帯域測定用のアクセスURLをもつサーバにアクセスし、帯域測定用コンテンツ(テストデータ)を取得する。帯域測定用コンテンツを保持するサーバは、コンテンツ配信サーバ104と同じあるいはその近くに配置していることが望ましい。また、全帯域測定用のアクセスURLは、アクセス可能なコンテンツ配信サーバ毎に設定してあっても良い。
2. 配信コンテンツ受信装置105が、サーバから受信した帯域測定用コンテンツのパケット(帯域測定用パケット)から、(式2)を用いて、全帯域を計算する。単位時間当たりの受信パケット長の和を全帯域としても良い。
全帯域 = 受信パケットレート * 平均パケット長 ・・・(式2)
ここで、全帯域測定を開始する前には、境界ルータ103のフロー優先クラス対応表にコンテンツ配信サーバ104からのパケットと同じクラスで帯域測定用パケットが扱われるように設定しておくことが望ましい。
計算した全帯域が予め定められた値を下回る場合には(S37のNo)、宅外帯域(インターネット102の帯域)が不足している旨の画面(図6参照)を表示する(S38)。
計算した全帯域が予め定められた値以上の場合には(S37のYes)、図9に示す、ネットワークに問題のない旨の画面(帯域測定結果正常報告画面)を表示する(S39)。
図11は、配信コンテンツ受信装置105の構成例を示す。配信コンテンツ受信装置105における各構成要素によって行われる機能を実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
以下、(1)配信コンテンツ受信装置105がコンテンツ配信サーバからコンテンツを獲得する処理、(2)配信コンテンツ受信装置105が宅内帯域測定を行う処理(通信品質異常の検出により帯域測定を開始する場合)、(3)配信コンテンツ受信装置105が宅内・全帯域測定を行う処理(ユーザ要求により帯域測定を開始する場合)、に分けて説明を行う。
(1)配信コンテンツ受信装置105がコンテンツ配信サーバ104からコンテンツを獲得する処理
中央制御手段201は、リモコン信号受信手段202を介してユーザからのリモコン信号を受け取ると、受け取ったリモコン信号を解析する。中央制御手段201は、リモコン信号にコンテンツ配信サーバ一覧要求が含まれていることを検出した場合は、あらかじめ保持されているコンテンツ配信サーバの一覧を、画面表示手段203を用いて外部に表示する。ただし、コンテンツ配信サーバの一覧は、予め静的に記憶している場合もあるが、予め記憶しているサーバに問い合わせてコンテンツ配信サーバの一覧を取得することも可能である。
中央制御手段201は、ユーザからのリモコン信号にコンテンツ配信サーバ選択指示が含まれていることを検出した場合は、選択されたコンテンツ配信サーバに、パケット送信手段204を介してコンテンツリストの取得要求を送信し、その応答として得られるコンテンツリストをパケット受信手段205を介して受信する。中央制御手段201は、受信したコンテンツリストを画面表示手段203を用いて外部に表示する。
中央制御手段201は、ユーザからのリモコン信号にコンテンツ選択指示が含まれていることを検出した場合は、選択されたコンテンツに対するアクセスURLに対してパケット送信手段204を介してコンテンツ取得要求を送信する。中央制御手段201は、その応答としてパケット受信手段205を介してコンテンツを受信すると、選択されたコンテンツのメディアフォーマット識別情報に従い受信コンテンツを復号し、コンテンツに含まれる映像データを画面表示手段203を用いて外部に表示する。また、中央制御手段201は、コンテンツに含まれる音声データを図示しない再生手段を介して外部に出力する。
(2)配信コンテンツ受信装置105が宅内帯域測定を行う処理 (通信品質異常の検出により帯域測定を開始する場合) を説明する。
中央制御手段201は、コンテンツの復号中に復号用の受信パケットバッファが空になるなどの通信品質異常を検出すると、図2の速度テスト開始画面を画面表示手段203を用いて外部に表示する。中央制御手段201は、リモコン信号受信手段202を介して"はい"を表す信号を受け取ると、受信中のコンテンツを運ぶパケットを ヘッダ情報抽出手段206に渡す。
ヘッダ情報抽出手段206は、パケットを受け取ると、そのパケットのヘッダ情報
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)
を抽出し、テストパケット生成手段207 に渡す。
テストパケット生成手段207は、ヘッダ情報を受け取ると、受け取ったヘッダ情報と同じヘッダを持つテストパケットを生成する。生成するテストパケットのデータ部(例えばTCPまたはUDPのデータ部)のフォーマットの一例を図12に示す。データ部には8バイトのプリアンブルと4バイトのシーケンス番号と、4バイトのパケット送信時刻が記される。
テストパケット生成手段207は、生成したテストパケットをイーサヘッダ情報と一緒にパケット送信手段204に渡す。ここでイーサヘッダ情報は、以下の情報を含んでいる。
- イーサフレームのMAC-DAとして境界ルータのMACアドレス
- イーサフレームのMAC-SAとして配信コンテンツ受信装置のMACアドレス
- イーサフレームのUser Priorityとして7
ここで境界ルータのMACアドレスは、ヘッダ情報のソースアドレスに対するIP経路表を検索して得られる次ホップノードアドレスに対してARPテーブルを検索することにより、得ることができる。あるいはヘッダ情報抽出手段206が受信したパケットのイーサヘッダに付与されているMAC-SAの値をテストパケット生成手段207にヘッダ情報と共に送るようにしてもよい。
テストパケット生成手段207は、予め決められたパケット送信レートでテストパケットをパケット送信手段204に渡す。パケット送信手段204は、受け取ったテストパケットを逐次送信する。予め決められたパケット送信レートの一例を以下の式3に示す。
送信レート = 初期レート + レート増加量 * テスト経過時間 ・・・(式3)
中央制御手段201は、パケット受信手段205を介して境界ルータ103からテストパケットを受信すると、これを宅内帯域測定手段208に渡す。受信したパケットがテストパケットであることは、データ部のプリアンブルの値が送信テストパケットのプリアンブルと一致することで確認する。また中央制御手段201は、受信中のコンテンツを運ぶパケットも宅内帯域測定手段308に渡す。
宅内帯域測定手段208は、以下に示すパケット廃棄率とパケット遅延量とパケット到着量とを測定する。パケット廃棄率、パケット遅延量、パケット到着量は通信品質を表す指標の1つといえる。
- パケット廃棄率は、受信したテストパケット内のシーケンス番号に抜けがある場合に抜けのシーケンス番号のパケットが廃棄されたと考え、以下の(式4)で計算する。
パケット廃棄率 = 単位時間当たりのテストパケット廃棄数 / 単位時間当たりのシーケンス番号の増加量 ・・・(式4)
- パケット遅延量は、テストパケット受信時刻とテストパケット内の送信時刻の差により求められ、単位時間当たりの平均遅延時間を求める。
- パケット到着量は、単位時間当たりのパケット(テストパケットおよびコンテンツパケット)長の和で求める。
宅内帯域測定手段208は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット遅延量あるいはパケット廃棄率が予め定められた値を越えた時
刻のパケット到着量
B. 予め定められた許容パケット到着量
宅内帯域測定手段208は、
- AがBよりも小さい場合に宅内帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、宅内帯域十分と判断する。
なお、パケット到着量の代わりに、(式1)で示した「受信パケットレート * 平均パケット長」を用いて判断を行うことも可能である。
宅内帯域測定手段208は、宅内帯域の判断結果を通信帯域低下区間判定手段209に渡す。
通信帯域低下区間判定手段209は、宅内帯域測定手段208から宅内帯域の判断結果を受け取ると、以下の条件に従い帯域低下区間情報を、判定結果出力手段211に渡す。
- もし、宅内帯域不十分 の場合、宅内帯域不足
- もし、宅内帯域十分の場合、宅外帯域不足
判定結果出力手段211は、帯域低下区間情報を受け取ると、予め定められた画面データを生成し、これを画面表示手段203を用いて外部に表示する。この時、受け取った帯域低下区間情報の内容に従い、以下の画面が表示される
- 宅内帯域不足の場合、図5の画面
- 宅外帯域不足の場合、図6の画面
(3)配信コンテンツ受信装置105が宅内・全帯域測定を行う処理 (ユーザ要求により帯域測定を開始する場合) を説明する。
中央制御手段201は、帯域測定要求を表す信号を、リモコン信号受信手段202を介して受け取ると、図2の速度テスト開始画面を画面表示手段203を用いて外部に出力する。
中央制御手段201は、 "はい"を表す信号をリモコン信号受信手段202を介して受け取ると、ヘッダ情報抽出手段206に宅内帯域測定用のヘッダ情報要求を発行する。
ヘッダ情報抽出手段206は、宅内帯域測定用のヘッダ情報要求を受け取ると、予め保持していたヘッダ情報
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)
を、テストパケット生成手段207に渡す。
この時、複数のヘッダ情報を予め保持しておき、ユーザにヘッダ情報を選択させることも可能である。
テストパケット生成手段207は、ヘッダ情報を受け取ると、受け取ったヘッダ情報と同じヘッダを持つテストパケットを生成する。生成するテストパケットのデータ部(例えばTCPまたはUDPのデータ部)のフォーマットの一例を図12に示す。データ部には8バイトのプリアンブルと、4バイトのシーケンス番号と、4バイトのパケット送信時刻とが記される。
テストパケット生成手段207は、生成したテストパケットをイーサヘッダ情報と一緒にパケット送信手段204に渡す。ここでイーサヘッダ情報は、以下の情報を含んでいる。
- イーサフレームのMAC-DAとして境界ルータのMACアドレス
- イーサフレームのMAC-SAとして配信コンテンツ受信装置のMACアドレス
- イーサフレームのUser Priorityとして7
ここで境界ルータのMACアドレスは、ヘッダ情報のソースアドレスに対するIP経路表を検索して得られる次ホップノードアドレスに対してARPテーブルを検索することにより、得ることができる。あるいはヘッダ情報抽出手段206が受信したパケットのイーサヘッダに付与されているMAC-SAの値をテストパケット生成手段207にヘッダ情報と共に送るようにしてもよい。
テストパケット生成手段207は、予め決められたパケット送信レートでテストパケットをパケット送信手段204に渡す。パケット送信手段204は、受け取ったテストパケットを逐次送信する。予め決められたパケット送信レートは例えば先に示した(式3)により表される。
送信レート = 初期レート + レート増加量 * テスト経過時間 ・・・(式3)
中央制御手段201は、パケット受信手段205を介して境界ルータ103からテストパケットを受信すると、これを宅内帯域測定手段208に渡す。受信したパケットがテストパケットであることは、データ部のプリアンブルの値が送信テストパケットのプリアンブルと一致することで確認する。
宅内帯域測定手段208は、テストパケットを受け取ると、パケット廃棄率とパケット遅延量とパケット到着量とを測定する。
- パケット廃棄率は、受信したテストパケット内のシーケンス番号に抜けがある場合に抜けのシーケンス番号のパケットが廃棄されたと考え、先に示した(式4)で計算する。
パケット廃棄率 = 単位時間当たりのテストパケット廃棄数 / 単位時間当たりのシーケンス番号の増加量 ・・・(式4)
- パケット遅延量は、テストパケット受信時刻とテストパケット内の送信時刻の差により求められ、単位時間当たりの平均遅延時間を求める。
- パケット到着量は、単位時間当たりのパケット(ここではテストパケット)長の和で求める。
宅内帯域測定手段208は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット遅延量あるいはパケット廃棄率が予め定められた値を越えた時
刻のパケット到着量
B. 予め定められた許容パケット到着量
宅内帯域測定手段208は、
- AがBよりも小さい場合に宅内帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、宅内帯域十分と判断する。
宅内帯域測定手段208は、宅内帯域の判断結果を通信帯域低下区間判定手段209に渡す。
通信帯域低下区間判定手段209は、宅内帯域測定手段208から宅内帯域の判断結果を受け取ると、全帯域測定開始要求を中央制御手段201に発行する。宅内帯域が十分であることを判断結果が示す場合のみ全帯域測定開始要求を発行してもよい(図10のS34のYes参照)
中央制御手段201は、全帯域測定開始要求を受け取ると、予め保持していた帯域測定サーバのアクセスURLを用いて、パケット送信手段204を介して、帯域測定用データ(テストデータ)の取得を要求する。
中央制御手段201は、パケット受信手段205を介して、帯域測定用データを運ぶパケットを受信すると、これを全帯域測定手段210に渡す。
全帯域測定手段210は、帯域測定用パケットを受け取ると、パケット到着レートを求める。
- パケット到着レートは、以下の(式5)で求められる。
パケット到着レート = 全帯域測定用データの量/全帯域測定用データ取得に要した時間 ・・・(式5)
全帯域測定手段210は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット到着レート
B. 予め定められた許容パケット到着レート
全帯域測定手段210は、
- AがBよりも小さい場合に全帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、全帯域十分と判断する。
全帯域測定手段210は、全帯域に対する判断結果を通信帯域低下区間判定手段209に渡す。
通信帯域低下区間判定手段209は、全帯域測定手段210から全帯域の判断結果を受け取ると、以下の条件に従い帯域低下区間情報を、判定結果出力手段211に渡す。
- もし、宅内帯域不十分 かつ 全帯域不十分 の場合、宅内帯域不足
- もし、宅内帯域十分 かつ 全帯域不十分 の場合、宅外帯域不足
- もし、宅内帯域十分 かつ 全帯域十分 の 場合、帯域不足個所なし
判定結果出力手段211は、帯域低下区間情報を受け取ると、受け取った帯域低下区間情報の内容に応じた画面を生成し、これを画面表示手段203を用いて外部に表示する。この時、受け取った帯域低下区間情報の内容に従い、以下の画面が表示される。宅内帯域測定手段208による測定結果が宅内帯域が不十分であることを示す場合は、全帯域の測定を行うことなく、図5の画面を表示してもよい(図10のS34のNo、S35参照)。
- 宅内帯域不足の場合、図5の画面
- 宅外帯域不足の場合、図6の画面
- 帯域不足個所なしの場合、図9の画面
前述した(2)の説明では、宅内帯域のみを測定していたが、(3)と同様に、通信帯域低下区間判定手段209が全帯域測定開始要求を中央制御手段201に発行して全帯域を測定してもよい。そして、宅内帯域および宅外帯域の判断結果に基づき、通信帯域低下区間判定手段209において(3)と同様の判定を行ってもよい。
以上のように、本実施の形態によれば、インターネットと宅内ネットワークとを境界ルータで接続したシステムにおいて、宅内ネットワークの帯域を正確に測定できる。特に宅内ネットワークにて通信品質制御が行われている場合には一層正確な帯域測定が可能となる。
(第2の実施の形態)
第1の実施の形態では、テストパケットを配信コンテンツ受信装置から送信していたが、第2の実施の形態では配信コンテンツ受信装置とは別のテストパケット送信装置からテストパケットを送信することを特徴とする。
図13は、本発明の第2の実施の形態の典型的な構成を示す図である。
第1の実施の形態に加えてテストパケット送信装置111が境界ルータ103に接続されている。テストパケット送信装置111は、宅内ネットワーク101だけでなくインターネット102上のどこにでも置くことが可能である。ただしテストパケット送信装置は、測定したい経路の近くに配置するのが望ましい。よって宅内ネットワーク101にテストパケット送信装置を配置する場合は、境界ルータ103の近くに設置することが望ましい。
図14は、図13における配信コンテンツ受信装置115の動作を説明するフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップを実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
配信コンテンツ受信装置115は、予め記憶しているコンテンツ配信サーバ104から、コンテンツリストを取得する(S51)。コンテンツリストは、コンテンツ配信サーバ104の保持するコンテンツの個々について
(コンテンツタイトル,アクセスURL,メディアフォーマット識別情報)
を含む。アクセスURLはコンテンツを獲得するためにアクセスするためのアクセス方法を示し、例えば http://100.100.100.100:1234/contents=1
や rtsp://100.100.100.100/contens1 のようなものである。
メディアフォーマット識別情報はコンテンツのメディアフォーマットを表す識別情報である。メディアフォーマット識別情報は、例えば mimeタイプによりコンテンツフォーマットを表し、video/x-mpeg2 のようなものである。
配信コンテンツ受信装置115は、コンテンツリストに基づきコンテンツタイトルの一覧の画面を表示する(S52)。
ユーザが例えば赤外線リモコンを用いてコンテンツを選択すると(S53)、配信コンテンツ受信装置115は、そのコンテンツのアクセスURLにアクセスすることにより、コンテンツの取得を行う。配信コンテンツ受信装置115は、取得したコンテンツに含まれる動画データを再生して表示部を介して表示し、またコンテンツに含まれる音声データを再生してスピーカを介して出力する(S54、S55)。
この時、境界ルータ103には、コンテンツ配信サーバ104から配信コンテンツ受信装置115へのパケットがクラス2で転送されるようフロー優先クラス対応表の設定を行っていることが望ましい。これにより、境界ルータ103はパケットをインターネット102から受信して宅内ネットワーク101に転送する際に、そのIPヘッダまたはTCPヘッダ(あるいはUDPヘッダ)またはその両方を読み取り、それがコンテンツ配信サーバ104から配信コンテンツ受信装置105へのパケットである場合には、クラス2として転送処理を行う。境界ルータ103は、宅内ネットワーク101への転送の際には、(User Priority,DSCP)=(5,0x28)としたパケットを送信する。
このフロー優先クラス対応表の設定は、ユーザが予め境界ルータ103に行っておいても良いし、配信コンテンツ受信装置115がUPnP QoSやSNMPのようなプロトコルを用いて、コンテンツを受信する際に動的に行っても良い。
イーサスイッチ108は、フレームを受信するとそのUser Priorityの値を参照し、その値に応じた優先度でフレームの転送処理を行う。また、無線アクセスポイント109も同様に、受信したフレームのUser Priorityの値を参照し、その値に応じた優先クラスで転送処理を行う。
配信コンテンツ受信装置115は、コンテンツ再生中に、コンテンツ配信サーバ104からのコンテンツを運ぶパケットのスループットがコンテンツ再生するには十分でないことを検出したら、例えば図2のような速度テスト開始画面を表示する(S56)。ユーザがリモコンにて"はい"を選択し確定することにより(S57のYes)、配信コンテンツ受信装置115は、テストパケット送信装置111にテストパケット送信要求を発行する(S59)。このテストパケット送信要求は、以下の情報を含む。
・ テストパケットのヘッダ情報
・ テストパケットの送信パターン識別子(後述)
ユーザにより”キャンセル”が選択および確定された場合は(S57のNo)、コンテンツの再生を続行する(S58)。
テストパケット送信要求を受けたテストパケット送信装置111はテストパケットを生成して境界ルータ103に送信し、このテストパケットは境界ルータ103から配信コンテンツ受信装置115に届く。配信コンテンツ受信装置115は、このテストパケットを使用して宅内帯域測定を行う(S60)。
テストパケット送信装置111の送信するテストパケットは、コンテンツ配信サーバ104からのパケットのIPヘッダとTCPヘッダ(あるいはUDPヘッダ)と同じ
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)を記したパケットである。これらの値は、配信コンテンツ受信装置115からのテストパケット送信要求のヘッダ情報に記される。ただし、これは一例であり、テストパケットのヘッダは、境界ルータ103においてクラスを決定するのに必要十分な情報が記述されていればよく、例えばテストパケットの宛先アドレスだけコンテンツ配信サーバ104からのパケットのそれと一致していれば良い場合もある(テストパケットは配信コンテンツ受信装置115に届く必要があるので、宛先アドレスは配信コンテンツ受信装置115のIPアドレスであることが必要である)。
ここで、テストパケットを境界ルータ103に送信するとは、テストパケットのイーサヘッダのMAC-DAに境界ルータ103のMACアドレスを記してパケットを送信することである。
このように、テストパケットのMAC-DAを境界ルータ103のMACアドレスとし、さらにIP宛先アドレスを配信コンテンツ受信装置115のIPアドレスとすることにより、テストパケット送信装置111から送信されるテストパケットは、境界ルータ103により受信され、境界ルータ103から配信コンテンツ受信装置115に転送される。
テストパケット送信装置111の送信するテストパケットのUser Priorityは7を記して、テストパケットをクラス3として転送することが望ましい。
また、イーサヘッダのMAC-SAにはテストパケット送信装置111のMACアドレスを記すことが望ましい。
テストパケット送信装置111はテストパケットの単位時間当りの送信数(送信レート)を、例えば時間に比例した速度で増加させて行き、予め定められた時間になるとテストパケットの送信を停止する。この送信パターンは、配信コンテンツ受信装置115からのテストパケット送信要求に含まれる送信パターン識別子によって通知される(後述する図18参照)。
配信コンテンツ受信装置115が受信するコンテンツ配信サーバ104からのパケットと、境界ルータ103からのテストパケットとの単位時間当たりの合計数(受信パケットレート)は、テストパケットの送信レートの増加に伴い増加し、ある上限の数で受信パケットレートは飽和する。
このときの受信パケットレートから、宅内の境界ルータ103から配信コンテンツ受信装置115までの宅内帯域を計算する。この計算は例えば、上述した(式1) で計算できる。
宅内帯域 = 受信パケットレート * 平均パケット長 ・・・(式1)
あるいは、単位時間当たりの受信パケット長の和を宅内帯域としても良い。
配信コンテンツ受信装置115は、宅内帯域が予め定められた値よりも小さい場合には(S61のNo)、宅内帯域が不足している旨のメッセージを含む画面を表示する(S62)。本表示の例を図5に示す。
一方、宅内帯域が予め定められた値以上の場合には(S61のYes)、宅外帯域が不足している旨のメッセージを含む画面を表示する(S63)。本表示の例を図6に示す。
先ほどの例では、配信コンテンツ受信装置115がコンテンツ配信サーバ104からのコンテンツのスループットが不十分であることを検出したら、図2の画面を表示して宅内帯域測定の実行をユーザに問い合わせた。これに代えて、赤外線リモコン、あるいは配信コンテンツ受信装置115の画面に宅内帯域測定の実行を命じるボタンを用意し、ユーザがこのボタンを押下した旨のイベントを配信コンテンツ受信装置115が検出したら、図2の画面を表示して宅内帯域測定の実行をユーザに問い合わせてもよい。
上記の説明では、テストパケットのヘッダ情報は、コンテンツ配信サーバ104から受信したパケットのヘッダ情報を基に記していたが、そうではなく、配信コンテンツ受信装置115は、テストパケットのヘッダ情報を予め記憶しておき、これを基にした値を含むテストパケット送信要求をテストパケット送信装置111に送信しても良い。この場合、テストパケットがテストしたいクラスと一致するように境界ルータ103のフロー優先クラス対応表を設定しておくことが望ましい。 この手法を用いて、クラス0からクラス3の帯域測定を行う具体例を以下に示す。
配信コンテンツ受信装置115は、図2のようなユーザに帯域測定の開始を問い合わせる旨の画面を表示し、ユーザにより"はい"が選択され確定されたら、クラス0からクラス3の帯域測定を開始する。
クラス0からクラス3までの各クラスの帯域測定を行うために、境界ルータ103のフロー優先クラス対応表には
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10000)をクラス0、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10001)をクラス1、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10002)をクラス2、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10003)をクラス3、
の設定を予め行う。
配信コンテンツ受信装置115が
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10000)
をヘッダ情報に記したテストパケット送信要求を、テストパケット送信装置111に送信して、帯域測定を行うことにより、クラス0の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10001)
をヘッダ情報に記したテストパケット送信要求を、テストパケット送信装置111に送信して、帯域測定を行うことにより、クラス1の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10002)
をヘッダ情報に記したテストパケット送信要求を、テストパケット送信装置111に送信して、帯域測定を行うことにより、クラス2の帯域測定を行い、
(宛先アドレス、宛先ポート番号)=(200.100.100.100,10003)
をヘッダ情報に記したテストパケット送信要求を、テストパケット送信装置111に送信して、帯域測定を行うことにより、クラス3の帯域測定を行う。
配信コンテンツ受信装置115は、帯域測定の結果、夫々の帯域の値が予めクラス毎に設定されている値を下回ったクラスに関しては、その旨を表す画面を表示する。この場合、画面に表示する文字列は、"クラス2"といったクラスの名前ではなく、"動画配信用クラス"といったユーザに分かりやすい文字列が望ましい。
上記図14を用いて説明した動作例では、テストパケット送信装置111は、配信コンテンツ受信装置115におけるパケットの受信レートが飽和するまでテストパケットの送信レートを上げていったが、そうではなく、少数のテストパケットを用いて、宅内帯域測定を行うことも可能である。
この場合、テストパケット送信装置111は、テストパケットに送信時刻を書き込んで送信し、配信コンテンツ受信装置115は、受信したテストパケットに記されている送信時刻と現在時刻との差分より遅延時間を受信テストパケットの各々に対して求めることができる。この遅延時間を用いて、例えば特許文献2の方法を用いて、帯域測定を行うことが可能である。この際、配信コンテンツ受信装置115の時計時刻とテストパケット送信装置111の時計時刻とが一致している必要がある。この時計合せはNTP(Network Time Protocol)やGPSを用いることにより行うことができる。
図15は、配信コンテンツ受信装置115の他の動作例を説明するフローチャートである。このフローチャートに示される各ステップを実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
赤外線リモコン、あるいは画面に宅内帯域測定の実行を命じるボタンを用意し、ユーザがこのボタンを押下した旨のイベントを配信コンテンツ受信装置115が検出したら、図2の画面を表示して、宅内と宅外の帯域測定の実行をユーザに問い合わせる(S71)。
ユーザからの"はい"を示すイベントを配信コンテンツ受信装置115が検出すると(S72のYes)、テストパケット送信装置111にテストパケット送信要求を送信し(S73)、
宅内帯域測定を行う(S74)。宅内帯域測定の結果が予め定められた値を下回っている場合には(S75のNo)、宅内帯域不足を示す旨を表す画面を表示する(図5参照)(S76)。ユーザからの"キャンセル"を示すイベントを配信コンテンツ受信手段115が検出したら(S72のNo)処理を終了する。
宅内帯域測定の結果が予め定められた値以上である場合には(S75のYes)、全帯域測定を行う(S77)。全帯域測定は、以下の手順で実施する。
1. 配信コンテンツ受信装置115が、予め定められた全帯域測定用のアクセスURLをもつサーバにアクセスし、全帯域測定用のコンテンツ(テストデータ)を取得する。全帯域測定用のコンテンツを保持するサーバは、コンテンツ配信サーバ104と同じあるいはその近くに配置していることが望ましい。また、全帯域測定用のアクセスURLは、アクセス可能なコンテンツ配信サーバ毎に予め設定してあっても良い。
2. 配信コンテンツ受信装置115が、サーバから受信した全帯域測定用のコンテンツを運ぶパケット(帯域測定用パケット)から、上述した(式2)を用いて全帯域を計算する。単位時間当たりの受信パケット長の和を全帯域としても良い。
全帯域 = 受信パケットレート * 平均パケット長 ・・・(式2)
ここで、全帯域測定を開始する前には、境界ルータ103のフロー優先クラス対応表にコンテンツ配信サーバ104からのパケットと同じクラスで帯域測定用パケットが扱われるように設定してあることが望ましい。
計算した全帯域が予め定められた値を下回る場合には(S78のNo)、宅外帯域が不足している旨を表す画面(図6参照)を表示する(S79)。
計算した全帯域が予め定められた値以上の場合には(S78のYes)、ネットワークに問題のない旨を表す画面(図9参照)を表示する(S80)。
図14を用いて説明した動作例では、配信コンテンツ受信装置115のアドレスをIP宛先アドレスとしたIPパケットを、イーサフレームのMAC-DAを境界ルータ103のMACアドレスとすることにより、境界ルータ103に届けていたが、そうではなくテストパケット送信装置111は、テストパケットをIPカプセル化して送信することも可能である。この場合、IP的に2ホップ以上離れたルータにテストパケットを届けることが可能となる。
図16は、配信コンテンツ受信装置115の構成例を示す。配信コンテンツ受信装置115における各構成要素によって行われる機能を実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
以下、(1)配信コンテンツ受信装置115がコンテンツ配信サーバからコンテンツを獲得する処理、(2)配信コンテンツ受信装置115が宅内帯域測定を行う処理 (通信品質異常の検出により帯域測定を開始する場合)、(3)配信コンテンツ受信装置115が宅内・全帯域測定を行う処理 (ユーザ要求により帯域測定を開始する場合)、に分けて説明する。
(1)配信コンテンツ受信装置115がコンテンツ配信サーバからコンテンツを獲得する処理の説明を行う。
中央制御手段301は、リモコン信号受信手段302を介してユーザからのリモコン信号を受け取ると、それを解析する。中央制御手段301は、リモコン信号にコンテンツ配信サーバ覧要求が含まれていることを検出した場合は、あらかじめ保持されているコンテンツ配信サーバの一覧を、画面表示手段303を用いて外部に表示する。ただし、コンテンツ配信サーバの一覧は、予め静的に記憶している場合もあるが、予め記憶しているサーバに問い合わせてコンテンツ配信サーバの一覧を取得することも可能である。
中央制御手段301は、リモコン信号受信手段302からのリモコン信号にコンテンツ配信サーバ選択指示が含まれていることを検出した場合は、選択されたコンテンツ配信サーバに、パケット送信手段304を介してコンテンツリストの取得要求を送信し、その応答として得られるコンテンツリストをパケット受信手段305を介して受信する。中央制御手段301は、受信したコンテンツリストを画面表示手段303を用いて外部に表示する。
中央制御手段301は、リモコン信号受信手段302からのリモコン信号にコンテンツ選択指示が含まれていることを検出した場合は、選択されたコンテンツに対するアクセスURLに対してパケット送信手段304を介してコンテンツ取得要求を送信する。中央制御手段301は、その応答としてパケット受信手段305を介してコンテンツを受信すると、選択されたコンテンツのメディアフォーマット識別情報に従い、受信したコンテンツを復号し、映像データを画面表示手段303を用いて外部に表示し、音声データを図示しないスピーカを用いて出力する。
(2)配信コンテンツ受信装置115が宅内帯域測定を行う処理 (通信品質異常の検出により帯域測定を開始する場合) を説明する。
中央制御手段301は、コンテンツの復号中に、復号用の受信パケットバッファが空になるなどの通信品質異常を検出すると、図2の速度テスト開始画面を画面表示手段303を用いて外部に表示する。中央制御手段301は、リモコン信号受信手段302を介して"はい"を表す信号を受け取ると、受信中のコンテンツを運ぶパケットをヘッダ情報抽出手段306に渡す。
ヘッダ情報抽出手段306は、中央制御手段301からパケットを受け取ると、そのパケットのヘッダ情報
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)
を抽出し、抽出したヘッダ情報をテストパケット送信要求生成手段307に渡す。
テストパケット送信要求生成手段307は、ヘッダ情報を受け取ると、このヘッダ情報と予め定められた送信パターン識別子とを含むテストパケット送信要求を、パケット送信手段304を介してテストパケット送信手段111に渡す。パケット送信手段304は、渡されたテストパケット送信要求を送信する。
中央制御手段301は、パケット受信手段305を介してテストパケットを受信すると、 このテストパケットを宅内帯域測定手段308に渡す。受信したパケットがテストパケットであることは、 データ部のプリアンブルの値が送信テストパケットのプリアンブルと一致することで確認する。また中央制御手段301は、受信中のコンテンツを運ぶパケットも宅内帯域測定手段308に渡す。
宅内帯域測定手段308は、以下に示すパケット廃棄率とパケット遅延量とパケット到着量とを測定する。
- パケット廃棄率は、受信したテストパケット内のシーケンス番号に抜けがある場合抜けのシーケンス番号のパケットが廃棄されたと考え、先に示した(式4)で計算する。
パケット廃棄率 = 単位時間当たりのテストパケット廃棄数 / 単位時間当たりのシーケンス番号の増加量 ・・・(式4)
- パケット遅延量は、テストパケット受信時刻とテストパケット内の送信時刻との差により求められ、単位時間当たりの平均遅延時間を求める。
- パケット到着量は、単位時間当たりのパケット(テストパケットおよびコンテンツパケット)長の和で求める。
宅内帯域測定手段308は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット遅延量あるいはパケット廃棄率が予め定められた値を越えた時
刻のパケット到着量
B. 予め定められた許容パケット到着量
宅内帯域測定手段は、
- AがBよりも小さい場合に宅内帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、宅内帯域十分と判断する。
宅内帯域測定手段308は、宅内帯域の判断結果を通信帯域低下区間判定手段309に渡す。
通信帯域低下区間判定手段309は、宅内帯域測定手段308から宅内帯域の判断結果を受け取ると、以下の条件に従い帯域低下区間情報を、判定結果出力手段311に渡す。
- もし、宅内帯域不十分 の場合、宅内帯域不足
- もし、宅内帯域十分の場合、宅外帯域不足
判定結果出力手段311は、帯域低下区間情報を受け取ると、帯域低下区間情報の内容に応じて予め定められた画面を、画面表示手段303を用いて外部に表示する。この時、受け取った帯域低下区間情報に従い、以下の画面が表示される
- 宅内帯域不足の場合、図5の画面
- 宅外帯域不足の場合、図6の画面
(3)配信コンテンツ受信装置115が宅内・全帯域測定を行う処理 (ユーザ要求により帯域測定を開始する場合) を説明する。
中央制御手段301は、ユーザからの帯域測定要求を表す信号を、リモコン信号受信手段302を介して検出すると、図2の速度テスト開始画面を画面表示手段303を用いて外部に表示する。
中央制御手段301は、"はい"を表す信号をリモコン信号受信手段302を介して受け取ると、ヘッダ情報抽出手段306に宅内帯域測定用のヘッダ情報要求を発行する。
ヘッダ情報抽出手段306は、宅内帯域測定用のヘッダ情報要求を受け取ると、予め保持していたヘッダ情報
(宛先アドレス、ソースアドレス、プロトコル番号、宛先ポート、ソースポート、DSCP)
を、テストパケット送信要求生成手段307に渡す。
この時、複数のヘッダ情報を予め保持しておき、使用すべきヘッダ情報をユーザに選択させることも可能である。
テストパケット送信要求生成手段307は、ヘッダ情報抽出手段306からヘッダ情報を受け取ると、このヘッダ情報と予め定められた送信パターン識別子とを含むテストパケット送信要求をパケット送信手段304を介してテストパケット送信装置111に送信する。
中央制御手段301は、パケット受信手段305を介してテストパケットを受信すると、これを宅内帯域測定手段308に渡す。受信したパケットがテストパケットであることは、データ部のプリアンブルの値が送信テストパケットのプリアンブルと一致することで確認する。
宅内帯域測定手段308は、テストパケットを受け取ると、パケット廃棄率とパケット遅延量とパケット到着量とを測定する。
- パケット廃棄率は、受信したテストパケット内のシーケンス番号に抜けがある場合抜けのシーケンス番号のパケットが廃棄されたと考え、先に示した(式4)で計算する。
パケット廃棄率 = 単位時間当たりのテストパケット廃棄数 / 単位時間当たりのシーケンス番号の増加量 ・・・(式4)
- パケット遅延量は、テストパケット受信時刻とテストパケット内の送信時刻との差により求められ、単位時間当たりの平均遅延時間を求める。
- パケット到着量は、単位時間当たりのパケット(ここではテストパケット)長の和で求める。
宅内帯域測定手段308は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット遅延量あるいはパケット廃棄率が予め定められた値を越えた時刻のパケット到着量
B. 予め定められた許容パケット到着量
宅内帯域測定手段308は、
- AがBよりも小さい場合に宅内帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、宅内帯域十分と判断する。
宅内帯域測定手段308は、宅内帯域の判断結果を通信帯域低下区間判定手段309に渡す。
通信帯域低下区間判定手段309は、宅内帯域測定手段308から宅内帯域の判断結果を受け取ると、全帯域測定開始要求を中央制御手段301に発行する。宅内帯域が不十分であることを判断結果が示す場合のみ、通信帯域低下区間判定手段309は、全帯域測定開始要求を発行してもよい。
中央制御手段301は、全帯域測定開始要求を受け取ると、予め保持していた帯域測定サーバのアクセスURLを用いて、パケット送信手段304を介して、帯域測定用データ(テストデータ)の取得を要求する。
中央制御手段301は、パケット受信手段305を介して、帯域測定用データを運ぶパケットを受信すると、受信したパケットを全帯域測定手段310に渡す。
全帯域測定手段310は、帯域測定用パケットを受け取ると、パケット到着レートを求める。
- パケット到着レートは、先に示した(式5)で求められる。
パケット到着レート = 全帯域測定用データの量/全帯域測定用データ取得に要した時間 ・・・(式5)
全帯域測定手段310は、以下のAを求め、AとBを比較する。
A. パケット到着レート
B. 予め定められた許容パケット到着レート
全帯域測定手段310は、
- AがBよりも小さい場合に全帯域不十分と判断し、
- そうでない場合は、全帯域十分と判断する。
全帯域測定手段310は、全帯域に対する判断結果を通信帯域低下区間判定手段309に送信する
通信帯域低下区間判定手段309は、全帯域測定手段310から全帯域の判断結果を受け取ると、
以下の条件に従い帯域低下区間情報を、判定結果出力手段311に渡す。
- もし、宅内帯域不十分 かつ 全帯域不十分 の場合、宅内帯域不足
- もし、宅内帯域十分 かつ 全帯域不十分 の場合、宅外帯域不足
- もし、宅内帯域十分 かつ 全帯域十分 の 場合、帯域不足個所なし
判定結果出力手段311は、帯域低下区間情報を受け取ると、受け取った帯域低下区間情報の内容に応じた画面を生成し、これを画面表示手段303を用いて外部に表示する。この時、受け取った帯域低下区間情報の内容に従い、以下の画面が表示される。宅内帯域測定手段308による測定結果が宅内帯域が不十分であることを示す場合は、全帯域の測定を行うことなく、図5の画面を表示してもよい(図15のS75のNo、S76参照)。
- 宅内帯域不足の場合、図5の画面
- 宅外帯域不足の場合、図6の画面
- 帯域不足個所なしの場合、図9の画面
前述した(2)の説明では、宅内帯域のみを測定していたが、(3)と同様に、通信帯域低下区間判定手段309が全帯域測定開始要求を中央制御手段301に発行して全帯域を測定してもよい。そして、宅内帯域および宅外帯域の判断結果に基づき、通信帯域低下区間判定手段209において(3)と同様の判定を行ってもよい。
図17はテストパケット送信装置の構成例を示す。テストパケット送信装置における各構成要素によって行われる機能を実行するための命令を記述したプログラムをコンピュータに実行させてもよい。
パケット受信手段401は、テストパケット送信要求を受信すると、これをヘッダ情報抽出手段402と送信パターン情報抽出手段403とに渡す。
ヘッダ情報抽出手段402は、テストパケット送信要求を受け取ると、これに含まれるヘッダ情報を抽出して、テストパケット生成手段404に渡す。
送信パターン情報抽出手段403は、テストパケット送信要求を受け取ると、これに含まれる送信パターン識別子を抽出し、抽出した送信パターン識別子と、予め保持している送信パターン登録表とから送信パターン情報を検出する。送信パターン情報抽出手段403は、検出した送信パターン情報をテストパケット生成手段404に渡す。
ここで送信パターン情報は以下の情報を含む。
- 送信パターン種別
- 送信パターン種別毎のパターン関連パラメータ
- 送信継続時間
図18に送信パターン登録表の例を示す。
送信パターン識別子が1の場合、以下の(式6)で表すレートで60秒間送信することが示される。
送信レート = 10 * 経過時間 ・・・(式6)
送信パターン識別子が2の場合、以下の(式7)で表すレートで30秒間送信することが示される。
送信レート = 100 * 経過時間 + 400 ・・・(式7)
送信パターン識別子が3の場合、以下の(式8)で表すレートで60秒間送信することが示される。
送信レート = 1000 * 経過時間 ・・・(式8)
送信パターン識別子が4の場合、以下の(式9)で表すレートで3600秒間送信することが示される。
送信レート = 10 * 経過時間 ・・・(式9)
テストパケット生成手段404は、ヘッダ情報と送信パターン情報とを受け取ると、受信したヘッダ情報と同じヘッダを持つテストパケットを生成する。生成するテストパケットのデータ部のフォーマットの一例を図12に示す。データ部には8バイトのプリアンブルと、4バイトのシーケンス番号と、4バイトのパケット送信時刻とが記される。
テストパケット生成手段404は、生成したテストパケットをイーサヘッダ情報と一緒にパケット送信手段405に渡す。ここでイーサヘッダ情報は、以下の情報を含んでいる。
- イーサフレームのMAC-DAとして境界ルータのMACアドレス
- イーサフレームのMAC-SAとしてテストパケット送信装置のMACアドレス
- イーサフレームのUser Priorityとして7
テストパケット生成手段404は、受け取った送信パターン情報に従ったレートでテストパケットを生成する。パケット送信手段405は、テストパケットにイーサヘッダを付加して送信する。
以上に説明した第1および第2の実施の形態では、配信コンテンツ受信装置にて帯域測定を行う場合を示したが、本発明は、配信コンテンツ受信装置以外にも VOIP端末のような動画を扱わない機器においても適用可能である。この場合、VOIP端末の通信相手はコンテンツサーバではなくVOIP端末である。このように本発明はサーバ・クライアントの通信形態でなくても適用可能である。また、本発明は、AVコンテンツの送受信等を行わない帯域測定専用装置としても実施可能である。
また、以上に説明した第1および第2の実施の形態では、パケット転送時の優先制御、ならびに、DSCPおよびUserPriorityの付与を境界ルータが行う場合を例を示したが、境界ルータに図8で示すフロー優先クラス対応表の設定を行わずにすべてのフロー(すなわち全てのパケット)を同じ優先クラスで扱う場合においても、ユーザに対して通信品質低下箇所が宅内にあるのか宅外にあるのかを示す効果を本発明は有する。
本発明の第1の実施の形態の典型的な構成を示す図 速度テスト開始画面の例を示す図 802.1Qのイーサフレームのフォーマットの例を示す図 IPパケットフォーマットの例を示す図 宅内帯域不足警告画面の例を示す図 宅外帯域不足警告画面の例を示す図 図1の配信コンテンツ受信装置の動作を説明するフローチャート フロー優先クラス対応表の例を示す図 帯域測定結果正常報告画面の例を示す図 図1の配信コンテンツ受信装置の他の動作例を説明するフローチャート 図1の配信コンテンツ受信装置の構成例を示す図 テストパケットのデータ部のフォーマットの例を示す図 本発明の第2の実施の形態の典型的な構成を示す図 図13の配信コンテンツ受信装置の動作を説明するフローチャート 図13の配信コンテンツ受信装置の他の動作例を説明するフローチャート 図13の配信コンテンツ受信装置の構成例を示す図 テストパケット送信装置の構成例を示す図 送信パターン登録表の例を示す図
符号の説明
101:宅内ネットワーク(第2のネットワーク)
102:インターネット(第1のネットワーク)
103:境界ルータ(中継装置)
104:コンテンツ配信サーバ
105、115:配信コンテンツ受信装置
106:パーソナルコンピュータ(PC)
107:VOIP端末
108:イーサスイッチ
109:無線アクセスポイント
111:テストパケット送信装置
201、301:中央制御手段
202、302:リモコン信号受信手段
203、303:画面表示手段
204、304:パケット送信手段
205、305:パケット受信手段
206、306:ヘッダ情報抽出手段
207、307:テストパケット生成手段
208、308:宅内帯域測定手段
209、309:通信帯域低下区間判定手段
210、310:全帯域測定手段
211、311:判定結果出力手段
401:パケット受信手段
402:ヘッダ情報抽出手段
403:送信パターン情報抽出手段
404:テストパケット生成手段
405:パケット送信手段

Claims (16)

  1. 第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
    基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
    、前記第2のネットワーク上の通信装置であって、
    前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ自装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化するテストパケット生成手段と、
    カプセル化されたテストパケットを前記中継装置へ送信する送信手段と、
    送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信する受信手段と、
    前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
    クの通信品質を測定する測定手段と、
    を備えた通信装置。
  2. 前記中継装置は、データのヘッダにおいて優先度の設定に必要な特定情報と、優先度とを対応付けたテーブルを有し、受信したデータにおけるヘッダの特定情報に対応する優先度を前記テーブルから検出して前記受信したデータに設定して転送するものであり、
    前記テストパケット生成手段は、前記データサーバから送信されるデータのヘッダに含まれる前記特定情報と同一の特定情報をヘッダにもつように前記テストパケットを生成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の通信装置。
  3. 前記第1のネットワークから前記中継装置を介して受信される前記データの受信品質が
    劣化したことを検出する受信品質劣化検出手段をさらに備えたことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  4. 前記テストパケット生成手段は、前記受信品質劣化検出手段により前記データの受信品
    質が劣化したことが検出されたら、前記テストパケットを生成することを特徴とする請求
    項3に記載の通信装置。
  5. 前記受信手段は、前記データを運ぶパケットを受信し、
    前記測定手段は、前記受信手段における、前記テストパケットおよび前記データを運ぶ
    パケットの受信状況に基づいて、前記第2のネットワークの通信品質を測定することを特
    徴とする請求項4に記載の通信装置。
  6. 前記測定手段により測定された通信品質が所定の基準を満たす場合は、前記データの受
    信品質の劣化原因が前記第1のネットワークにあり、前記所定の基準を満たさない場合は
    前記第2のネットワークに前記劣化原因がある旨の判定を下す判定手段をさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項4または5に記載の通信装置。
  7. 前記判定手段による判定結果を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求
    項6に記載の通信装置。
  8. 前記データサーバから送信されるデータは、映像データまたは音声データまたはこれら
    の両方、を含むコンテンツデータであることを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  9. 前記受信手段は、前記第1のネットワーク上のサーバからテストデータを前記中継装置
    を介して受信し、
    前記測定手段は、前記受信手段における前記テストデータの受信状況から、前記第1お
    よび前記第2のネットワークを合わせた全体ネットワークの通信品質を測定する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  10. 前記測定手段によって測定された、前記全体ネットワークおよび前記第2のネットワー
    クの通信品質に基づいて、前記第1および第2のネットワークの良否を判定する判定手段
    をさらに備えたことを特徴とする請求項9に記載の通信装置。
  11. 前記判定手段による判定結果を表示する表示手段をさらに備えたことを特徴とする請求
    項10に記載の通信装置。
  12. 前記データサーバから送信されるデータは、映像データまたは音声データまたはこれら
    の両方、を含むコンテンツデータであることを特徴とする請求項9ないし11のいずれか一項に記載の通信装置。
  13. 前記送信手段は、時間の経過に伴い前記テストパケットの送信レートを増加することを
    特徴とする請求項2に記載の通信装置。
  14. 第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
    基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
    、前記第2のネットワーク上の通信装置であって、
    前記データサーバから配信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ自装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを、前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化して送信することを前記第1または第2のネットワーク上に配置されたテストパケット送信装置に要求するテストパケット送信要求を送信するテストパケット送信要求手段と、
    前記テストパケット送信装置から送信される、前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを受信する受信手段と、
    前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
    クの通信品質を測定する測定手段と、
    を備えた通信装置。
  15. 第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
    基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
    、前記第2のネットワーク上の通信装置において実行する方法であって、
    前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ前記通信装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化し、
    カプセル化された前記テストパケットを前記中継装置へ送信し、
    送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信し、
    前記受信手段における前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワー
    クの通信品質を測定する、方法。
  16. 第1のネットワーク上のデータサーバから送信されるデータを、前記データの優先度に
    基づいて優先制御を行って第2のネットワークへ転送処理する中継装置を介して受信する
    、前記第2のネットワーク上のコンピュータに実行させるプログラムであって、
    前記データサーバから送信されるデータの優先度と同じ優先度をもち、かつ前記通信装置を宛先IPアドレスとして有するテストパケットを生成し、前記テストパケットを前記中継装置のMACアドレスを宛先アドレスとしてもつフレームでカプセル化するステップと、
    カプセル化された前記テストパケットを前記中継装置へ送信するステップと、
    送信した前記カプセル化されたテストパケットに内包される前記テストパケットを前記中継装置から受信するステップと、
    前記テストパケットの受信状況に基づいて前記第2のネットワークの通信品質を測定す
    るステップと、
    を前記コンピュータに実行させるためのプログラム。
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