JP4282405B2 - 作業機のロプス装置 - Google Patents
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Description
また、前記従来技術では、走行体の上面は平坦で前後輪の上端よりも高く位置し、エンジンが旋回台にあるので、上部構造体には燃料タンク、作動油タンク、油圧装置等を有し、エンジンで油圧ポンプを駆動して、その作動油を走行体に設けた走行用の油圧モータに供給し、トランスミッションを介して前後輪を駆動するようになっている。
これを解消するには、エンジン等を走行体の後部に搭載して、上部構造体側の重量を軽量化すること等が考えられる。
すなわち、エンジン等が走行体の後部に配置された場合、旋回台をエンジン等と干渉しないようにするには、旋回台の後部をエンジンよりもより高い位置に設けてエンジンから離間させ、同様に、旋回台の前部も、エンジンからの離間距離を確保できるように変形する必要がある。
しかしながら、旋回台をエンジン等に対して旋回可能に離間させるべく変形させた場合には、旋回台上の運転席周りの居住空間が狭くなってしまう。
そこで、本発明は、エンジンを走行体上に設けている場合に、旋回台をエンジンの上方に通過可能とした状態で、エンジンより上方位置の前記旋回台の上部位置にロプスを設けることでエンジンとの干渉を防止しかつ運転席の足元空間を広くすることができる作業機のロプス装置を提供することを目的とする。
第1に、エンジン13を有する走行体4上に旋回軸受36を介して旋回台6を設け、この旋回台6上に、旋回時にエンジン13の上方を通過可能な状態で後部に搭載された運転席7と、この運転席7の前方に配置された操縦装置8と、この操縦装置8の近傍に配置された対地作業装置9とを備えており、前記エンジン13より上方位置の前記旋回台6上部位置に左右一対の前後ロプス支持部50F、50Rを設け、この左右各前後ロプス支持部50F、50Rにロプス53の前後部を連結していることである。
第2に、エンジン13を有する走行体4上に旋回軸受36を介して旋回台6を設け、この旋回台6上に、旋回時にエンジン13の上方を通過可能な状態で後部に搭載された運転席7と、この運転席7の前方に配置された操縦装置8と、この操縦装置8の近傍に配置された対地作業装置9とを備えており、前記エンジン13より上方位置の前記旋回台6上部位置に左右一対の横軸状の前後ロプス支持部50F,50Rを設け、この左右各前後ロプス支持部50F、50Rにロプス53の前後部を嵌合連結し、左右ロプス53の上部を互いに連結すると共に天蓋90を設けていることである。
そして、ロプス53を作業機1の側方から横方向に移動させて作業機1に取り付けることができるので、上下に移動させる必要がなく、取付作業が楽にできる。また、天蓋90を設けたことにより、運転席7の居住性を向上できる。
第3に、前記旋回台6の前部に作業装置支持部37を立設し、この作業装置支持部37の上部に左右一対の前ロプス支持部50Fを設けていることである。
第4に、前記旋回台6の後部に後壁部34を立設し、この後壁部34の上部に運転席7を後方突出状に支持すると共に左右一対の前記後ロプス支持部50Rを設けていることである。
第5に、前記ロプス支持部50F、50Rをパイプで形成し、ロプス53の端部に連結部材59を設け、この連結部材59に前記ロプス支持部50F、50Rに外側方から挿入する挿入部59aと、この挿入部59aをロプス53に対して直角に配置するエルボ部59bとを形成していることである。
図1〜7において、ホイール式作業機1は大別して、前後輪2、3を有する4ホイール式の走行体4と、この走行体4上に旋回軸5を介して設けられた旋回台6並びにその上の運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と、旋回台6に設けられた対地作業装置9と、走行体4の前後部に設けられた前後ドーザ(スタビライザ)10F、10Rとを備えている。
走行体4はエンジン13及び動力伝達機構14を有する走行駆動装置12、車体フレーム21、前輪2を縣架している前輪装置61F、後輪3を縣架している後輪装置61R等を備えている。前記走行体4は後部にエンジン13を配置し、前部には油圧機器用の切換弁類54を集めて配置しており、上部構造体11は、運転席7の前方に操縦装置8を配置している。
前記車体フレーム21の平面視において、左右各側部フレーム22は、旋回台6とオーバラップしている中途部22aが前後部よりも左右方向広幅に形成され、かつ前後部から前後2カ所で屈曲されて互いに外側へ台形状の膨出形状となっている。
左右各側部フレーム22は、中途部22aの左右幅を前後部の左右幅より広く形成し、中途部22aと前後部との繋ぎ部分には上下面に補強板22bを設けている。
前記ラダー形状の車体フレーム21は、中途部22aが前後部から左右外側方へ拡開した形状で、左右側部が旋回軸受36の外周の外側に位置しかつ旋回軸受36の外周と旋回台6の外周との間に位置するようになっており、上方荷重を十分に支持すると共に前後方向の負荷に対しても負荷分散ができる強固な構造であり、中途部22aを前後部よりも低くして、旋回軸受36及び旋回台6を前後輪2、3の上端よりも低位置に配置できる構造となっている。
前記後輪縣架装置61Rは前輪縣架装置61Fと同様に、後車軸ケース63Rの左右方向中央を、車体フレーム21の後下部の前後方向のセンタピンを介して左右端部が上下揺動するように支持してもよいが、実施形態では、後車軸ケース63Rは車体フレーム21に対して固定されている。
左右各後車軸ケース63Rは、外端にブレーキ部63aを形成し、このブレーキ部63aより内側にデフロック部63bを形成し、左右各ブレーキ部63aの外端にベベルギヤケース66Rを固定し、このベベルギヤケース66Rに後輪3を車輪軸68Rを介して支持した終伝動ケース67Rを取り付け、前記後輪デフ装置64Rから左右ベベルギヤケース66R内までデフヨーク軸70を貫通し、このデフヨーク軸70とブレーキ部63aとの間に油圧式のブレーキ機構Aを配置し、デフヨーク軸70とデフロック部63bとの間に油圧式のデフロック177を配置している。
左右各後車軸ケース63Rは、互いに対向するシリンダ取り付け部を突出していて、この両シリンダ取り付け部に操舵手段69のステアリング用シリンダ71を取り付けている。
前記左終伝動ケース67Rにはアーム120が固定されており、このアーム120には第1連動ロッド121が連結されている。122は中途部が左側部フレーム22の中途部22aに縦軸を介して枢支された連動体で、この連動体122の両端に前記第1連動ロッド121と第2連動ロッド123の一端部が連結されており、第2連動ロッド123の他端部は前輪2用左終伝動ケース67Fに設けたアーム124に連結されており、左右終伝動ケース67Fのナックルアーム125をタイロッド126で連結している。
前記走行体4は、走行駆動装置12から前輪デフ装置64F及び後輪デフ装置64Rへ動力が伝達される2軸4輪駆動型であり、1つのハンドル73の操舵で前後操舵手段69F、69Rを介して前後輪2、3を互いに逆方向(又は同一方向でもよい)に操舵する4輪操舵型となっている。
前記前後輪2、3は略同径のものを使用しているが、前後どちらか一方が大径の異径であってもよい。
図1、2、6、7において、走行体4の前後部(前後フレーム23F、23R)にはそれぞれ、各ドーザ10F、10Rを装着するために、左右一対の上アーム支持部74U及び下アーム支持部74Dと、中央上部のシリンダ支持部75とが前方突出状に形成されている。
このドーザ10F、10Rは、バックホーのドーザ装置と略同一機能を有するが、対地作業装置9による掘削作業を主たる作業にすると、走行体4のスタビライザ(アウトリガ)としての機能が主体となっており、走行体4の前後片側に配置してもよいが、前後両方に配置して、作業時に走行体4を地面から持ち上げることができるようになっている。
すなわち、走行時等に走行体4が縦揺れ(ピッチング)した場合、前後輪2、3位置での振幅が比較的大きいのに対し、前後方向における旋回軸5の近傍位置の振幅が最も小さくなり、この位置での振動が最も小さい。
つまり、上記のような作動油タンク17と燃料タンク16の配置は、ホイール式作業機1の左右の重量バランスを良好なものとするとともにタンク内の燃料、作動油に大きな振動が発生しないようにし、燃料、作動油に振動によって気泡が発生するのを抑止して、より好適な燃料の燃焼性や作動油の動力伝達性を確保できるのである。
なお、前記燃料タンク16と作動油タンク17は左右逆になってもよく、左右分離配置することにより、走行体4の左右の重量バランスを良好にすると共に、前後輪2、3間の空間を有効利用している。
燃料タンク16と作動油タンク17及びバッテリ18とは、車体フレーム21に左右振り分け配置されている。作動油タンク17は右側部フレーム22に着脱自在に装着されており、正面視略L字形状で、右側部フレーム22の下側に入る延長部17aを有し、この延長部17a内にオイルフィルタ(サクションフィルタ)130が配置されている。前記延長部17aは、作動油タンク17の下部で車体の左右方向内方に突出するように形成されている。したがって、この延長部17a内に収納されたオイルフィルタ130は、作動油タンク17内の最下部で、かつ左右方向において最も車体中心寄りに配置される。ホイール作業機1において走行時等の振動が最も小さいのは車体中心部であることから、前記オイルフィルタ130は作動油タンク17内で最も振動の小さい位置(車体中心寄り)に配置され、これによって衝撃・振動を極力受けないようになっている。また、上記の配置によりオイルフィルタ130を車体の左右方向内方に位置するポンプ133に近づけることができるので吸入パイプ131の配管長さを短くして製造コストを低減できる。
前記凹部17bは作動油タンク17の後部側で左右内側部分に形成され、ここにバッテリ18を配置することで、該バッテリ18が作動油タンク17により外側方及び前方からカバーされるようになっている。
前記作動油タンク17の前下部には大小孔128a、128bを連続した瓢箪形状の開口部128が形成されている。小孔(小径部)128bは、前記延長部17aの前面に形成され(延長部17aに対応して形成され)、大孔(大径部)128aはこの小孔128aよりも左右方向外側の作動油タンク17前面に形成されている。大小孔128a、128bは円形状(または円弧形状)で、小孔128aの中心は、大孔128bの中心よりも下方に偏位して位置づけられている。具体的には、小孔128aの中心は、大孔128bと小孔128aとの半径差分だけ下方に偏位されている。
前記開口部128を閉鎖する蓋体129も瓢箪形状になっており、この蓋体129の小孔対応部129aに前記オイルフィルタ130とそれに連通する吸入パイプ(サクションパイプ)131が接続されており、この吸入パイプ131は側部フレーム22の下側(下方)を通って各種バルブに接続されている。
前記オイルフィルタ130は筒状とされており、大孔128bはこのオイルフィルタ130を挿通可能な大きさに形成されている。また、小孔128aは前記吸入パイプ131を挿通可能な大きさに形成されている。
また、オイルフィルタ130を大孔128bに挿入後、小孔128aにスライドさせる場合、オイルフィルタ130に接続されている吸入パイプ131の接続部分は前記下側縁部128cに当接して大孔128b側から小孔128a側に滑動することになる。この場合、下側縁部128cが水平直線状に形成されているので、オイルフィルタ130と吸入パイプ131は上下に振動することなく小孔128a側に移動する。したがって、オイルフィルタ130、吸入パイプ131に大きな衝撃や抵抗が加わることなくこれらをスムーズに小孔128a側に移動させることができる。
132は吐出パイプであり、作動油タンク17のポンプ133からバッテリ18及び側部フレーム22の下側を通ってエンジン13側の油圧ポンプに接続されている。
右側部フレーム22の上部には複数本の掛止ピン134aが突設され、作動油タンク17をこの掛止ピン134aに仮止めできるようになっており、前記掛止ピン134a及びそれに掛止される作動油タンク17側の孔付きの掛止部材134bとによって作動油タンク17と車体フレーム21との間にタンク仮止め手段134が構成されている。
右側部フレーム22の下面と延長部17aとの間にはゴム等のクッション材137が配置され、作動油タンク17の上面が略水平になるように、作動油タンク17を支持するとともに車体フレーム21から作動油タンク17への振動伝達を抑制している。このクッション材137は右側部フレーム22の下面、または前記延長部17aの上面に固着されるのがよい。
そうすると、作動油タンク17は、この掛止部材134bを基点(中心)として側部フレーム側に回動し、延長部17aが右側部フレーム22の下面に当接し、これによって仮止めがなされる。
また、延長部17aが右側部フレーム22の下面側に当接することによって作動油タンク17は略水平となるように位置決めがなされることになり、したがって、延長部17aとクッション材137により作動油タンク17の本止めのときに位置決めをする位置決め手段が構成される。この位置決め手段によって、仮止めした作動油タンク17を適切な姿勢で本止めすることができる。
この作動油タンク17は、図8に2点鎖線で示すように、外側面と上面とが正面視略逆L字状のカバー138で覆われており、このカバー138は金属板又はプラスチックで形成され、作動油タンク17の前後両側で右側部フレーム22に固定されたブラケット139bに台座等を介して取り付けられている。カバー138の上水平部はステップ部138Aとなっている。これによって、作動油タンク17は、カバー138によって保護されるとともに、作動油タンク17が乗降の際に邪魔になることがないので、好適な乗降スペースを確保することがすることができる。
具体的に左側部フレーム22の外側面には前後一対のブラケット190が左右外方に突設され、この前後ブラケット190に対してその前後間に燃料タンク16が取り付けられている。
この燃料タンク16は、作動油タンク17と同様に、側部フレーム22の下側に入る延長部を有する略L字形状に形成して、タンク仮止め手段及びタンク本装着手段を介して取り付けてもよい。
なお、前記カバー138、191はタンク17、16の上面のみを覆う平板であってもよく、タンク17、16に固定されていてもよい。
図1〜4、6、7、12、13において、前記走行体4は、旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bになっており、嵩高形状部4Bにはボンネットカバー80が着脱自在又は開閉自在に設けられている。
前記エンジン13はクランク軸13Aの軸心を左右方向に配置してもよいが、ここでは前後方向に沿う配置であり、左右方向の中心13S(図3参照)は車体フレーム21の左右方向中心(旋回軸5の中心線5Sを通る)と同心又は左右一方(左側)に僅かにずれて配置されている。
前記扁平形状部4Aの動力伝達機構14は機械式トランスミッションでもよいが、ここではポンプ81及びモータ82を有する静油圧式のトランスミッション(HST)26と減速装置87とを組み合わせており、図3,図4、図12,図13に示すように、この静油圧式トランスミッション26のミッションケース83に、エンジン13から動力が伝達されるポンプ81側の入力軸27とモータ82側の出力軸28とを支持し、これらをそれぞれ平面視において略前後方向に沿わせている。トランスミッション26のミッションケース83と減速装置87の前後ケース87A、87Bとは一体的に結合されており、前記入力軸27と出力軸28とは、側面視において、若干前下がりに傾斜配置されている。
前記入力軸27はミッションケース83から前後に突出していて、後方側はフライホィールを介してクランク軸13Aと連結され、前方側は減速装置87の後ケース87Bに支持され、減速ギヤ群107のギヤ107Aが装着されていると共に、チャージポンプ109を駆動可能になっている。
クラッチ出力軸112は自在継手軸を介して、負荷の大きな作動油供給用の油圧ポンプ85を駆動するようになっている。
前記チャージポンプ109はトロコイドポンプ等で形成され、エンジン13が駆動しているときは駆動され、クラッチ手段113に所要圧の圧油を供給して接状態に維持し、エンジン13が停止するとチャージポンプ109も停止して、クラッチ手段113をオフにする。従って、エンジン13を始動するとき、クラッチ出力軸112に油圧ポンプ85の負荷を加えない状態で行うことができ、起動時の負荷を軽減できる。
前後輪2、3への動力伝達に前後自在継手軸29F、29Rを使用することにより、ベベルピニオン軸86F、86Rがセンタピン65から左右方向にずれた位置にあっても、推進軸114が前下向き傾斜していても、前後輪デフ装置64への動力伝達を可能にし、かつ前車軸ケース63Fの上下揺動を可能にしている。
旋回軸受36の中心5Sに配置された旋回軸5はスイベルジョイントで構成され、油圧ポンプ85と対地作業装置9とを接続する作動油路、操作装置と切換弁とを接続するパイロット油路、操縦装置8と走行駆動装置12とを接続する配線等を、旋回台6が回転しているときでも接続可能にしている。
前記旋回台6と、旋回軸5の旋回台6の後上部に配置された運転席7と、この運転席7の前方の旋回台6前部に配置された操縦装置8と、運転席7の周囲に配置された対地作業装置9用の操作装置55等によって上部構造体11が構成されている。
前記上部構造体11は旋回軸受36及び旋回台6が、走行体4後部のエンジン13上端より下位に配置されており、旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36が、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置されている。
即ち、旋回台6は、左右方向略中央のエンジン13と左右に離れた一対の前輪2との3点内で可及的に大面積になるように設定されており、又は、旋回台6を必要面積にした上で、走行体4の前後方向及び左右方向の寸法をコンパクトに設定している。
これによって、前後輪2、3を有する走行体4の重量に対して、旋回台6及びその上の運転席7、操縦装置8及び対地作業装置9の総重量、少なくとも旋回台6及びその上の運転席7及び操縦装置8の総重量を軽く設定できる。
また、旋回軸5の周囲に配置した動力伝達機構14、並びにエンジン13、燃料タンク16及び作動油タンク17の三角配置等によって、旋回軸5の周囲の重量バランスが良好になり、また、走行体4の後部にエンジン13,前部に切換弁類54,左右各側に作動油タンク17,燃料タンク16を配置することによって全方位の重量バランスが良好となっている。
前記作業機1は、走行体4の重心Qを低くして、走行安定性、作業安定性等を図るために、エンジン13を走行体4に配置し、走行体4にエンジン13を搭載していても旋回台6をより低位置に配置するために、エンジン13を走行体4の後部に配置し、また、動力伝達機構14をエンジン13より前側に配置して旋回台6下方の走行体4の上下寸法を小さくしている。
図8、12、14、16、17、23において、前記スイベルジョイント(旋回軸)5は、走行体4の車体フレーム21にブラケット140を介して固定されていて油圧ポンプ85に接続されている筒体141と、この筒体141内に回転自在に配置されていて止め板142を介して旋回台6に廻り止めされた中軸143とを有し、この中軸143の上部にアクチュエータに接続されている油路接続環体144が設けられ、筒体141と中軸143の下部に通電手段145が設けられている。
前記油路接続環体144においては、各用接続口を形成して配管を接続することも可能であるが、そのようにすると筒体141と同様な各用接続口形成面積を必要とするので、実施形態では油路接続環体144表面に配管をたこ足状に直接的に溶着して一体化している。
前記たこ足配管146は上がりリブ35の上面以下に配置されており、旋回台6にはたこ足配管146と上部構造体11とを接続するホースを通すための開口6aが形成されている。
筒体141の下部にはジョイントカバー151が着脱可能に取付けられ、このジョイントカバー151の上側にケース体152を取付けて、ジョイントカバー151との間に内に通電手段145が配置されている。
前記ジョイントカバー151又はケース体152の固定側にはブラシ等の固定通電部材153が固定されており、可動通電部材154と摺接して通電可能になっている。
前記ハーネス148は一端が旋回台6上の電気制御機器に接続され、他端が回動軸155内に挿通されて可動通電部材154に接続されており、固定通電部材153を介して走行体4側のエンジン13及び各種電磁制御弁を通電制御するようになっている。
旋回台6には前部に作業装置支持部37が立設され、後部に運転席7を後方突出状に支持する後壁部34が突出立設され、中途部に立設された左右立ち上がりリブ35は作業装置支持部37と後壁部34とを接続しており、これらによって旋回台6を強固な立体構造物に形成している。
図1、4〜7において、前記旋回台6の後壁部34の上部から後方へ運転席配置枠体51が設けられ、エンジン13の上方へ張り出し状態になっている。この運転席配置枠体51は、後壁部34の上面に固定の取付け板51Aに左右一対のパイプ製の横材51Bを固定し、左右横材51Bから後方へパイプ製の縦材51Cを突出し、左右縦材51Cを複数本の連結材51Dで連結して構成されており、この運転席配置枠体51の前部に運転席7を装着し、後部には操作装置55の油圧制御弁56、補助油圧モータ158付きの発電機159及びバッテリ160が装着されている。
前記旋回台6の作業装置支持部37の上部には左右一対の支持体58が設けられている。この支持体58はコ字部材58Aから水平にパイプ製の横材58Bを突出した形状であり、コ字部材58Aが作業装置支持部37にボルト固定され、横材58Bが左右一対の前ロプス支持部50Fを形成している。前記コ字部材58Aは、板材をコ字状に折曲した形状で横材が固着される基部58A−1とこの基部から上下に離間されて平行状に突出された把持部58A−2から構成される。把持部58A−2には、上下に貫通する貫通孔58A−3が複数形成されている。
前記運転席配置枠体51の左右横材51Bも左右方向外方に突出状とされていて左右一対の後ロプス支持部50Rを形成しており、前記前後に位置する横材51B及び横材58Bに左右各ロプス53の前後部である前後支柱52F、52Rが連結支持されている。これによって後ロプス支持部50Rは、運転席配置枠体51を介して後壁部34に設けられることになる。
また、ロプス装置49は、その前部の前ロプス支持部50Fが運転席7の座部7aの下面よりも上位の位置(上方)に設けられ、そして、その後部の後ロプス支持部50Rが運転席7の座部7aの下面と上下方向で略同位置に設けられている。
すなわち、ロプス装置49は、その下端がいずれも上下方向で運転席7の座部7aの下面と略同位置かまたは座部7aの下面よりも上位の位置に設けられている。
前記各支柱52F、52Rは四角柱状とされ、その角部は面取りが施されている。なお、各支柱52F、52Rは、円柱状、多角柱状のものや、外周2カ所を対向内方に凹ませた異径材を用いてもよい。
ここで、前記直角とは、上下方向に立設される支柱52に対して挿入部59aの左右横方向への角度が90度であることをいう。
前記左右後支柱52RはL字状に屈曲されており、旋回台6の後壁部34から運転席7の後上方へ立ち上がり、中途部から上方へ延設されていて、運転席配置枠体51と共にエンジン13の上方へ張り出した形状に形成している。
上述のように、ロプス支持部50が作業装置支持部37の上部、そして後壁部34の上部に設けられていることから、ロプス装置49は、エンジン13よりも高い位置、そして旋回台上において作業装置支持部37と後壁部34の基部間に形成されたステップ部19よりも高い位置に設けられていることになり、したがって、ロプス装置49は、旋回時にエンジン13と干渉しないような離間距離を確保することができる。
また、ロプス支持部50は、高強度が要求される作業装置支持部37および後壁部34に設けられているので、ロプス53は、ロプス支持部50を介して、作業装置支持部37と後壁部34に前後に跨って、より強固に支持されることになる。
また、連結部材59のエルボ部59b、前支柱52F、後支柱52Rは連続状に一体となるので、ロプス53は、側面視においてその前部から後部にかけて見た目の良いものとなる。
運転席配置枠体51及び運転席7はエンジン13よりも高い位置に配置され、旋回台6の旋回時にエンジン13の上方を通過可能、即ち、走行体4の最高位置である嵩高形状部4Bの上方を通過可能にしている。
そして、運転席7の前方の旋回台6上を居住空間として有効に利用でき、旋回台6の占有面積を小さくかつ低位置に配置して、作業機1を前後・左右・上下方向においてコンパクトに構成することを可能にしている。
また、運転席7の左右側方には、対地作業装置9のスイングシリンダ41用の操作レバー181,作業具46のチルトシリンダ184用の操作レバー182,ドーザ作動シリンダ78用の操作レバー183が配置されている。また、エンジン13の調速機を操作するためのハンドアクセルレバー187や走行ロック弁175を操作するための走行ロックレバー188等も配置されており、走行ロックレバー188は運転席7の左右両側に設けられている。
操縦装置8は高速路上走行ができるようにハンドル73を有し、ハンドル73のステアリングコントローラ73A及びその他の機器は旋回台6の作業装置支持部37の後側に立設した支持体38に装着されていて、1組のアッセンブリとして組み立てて旋回台6上に装備できるようになっている。
前記ハンドル73のハンドルポスト73Bには、前後進切換弁174を操作するシャトルレバー105が沿って配置されている。
図1〜4、14において、作業装置支持部37は、左右立上りリブ35の前端を連結しかつ操縦装置8の前側を覆うように旋回台6の前部に立設され、縦軸状のスイング軸39を支持している。このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48A、48Bを介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支している。
前記スイング体40の下部のブーム42を枢支している部分は、旋回台6外周(旋回時の外周回転軌跡)から径外方向に突出しており、スイング体40の上部のブームシリンダ43の基部を枢支している部分は、スイング軸39の略上方で旋回台6外周以内に位置している。
即ち、旋回台6上の対地作業装置9は旋回しても走行体4側と衝突しない構成であり、旋回台6を後ろ向き姿勢にした状態での対地作業ができ、走行体4の全周囲での掘削作業等を可能にしている。
作業具46は、その左右中央部が前後軸心回りに回動自在に支持され、チルトシリンダ184によって左右両側が上下に揺動可能とされている。
図21、22はホイール式作業機1の油圧回路を示しており、スイベルジョイント5を境にして走行体4側と上部構造体11側とに分かれている。
トランスミッション26においては、シャトル弁170と高低速切換弁171とが設けられ、高低速切換弁171は電磁操作弁169によって操作可能であり、モータ82の斜板制御アクチュエータ172を作動して高速状態と低速状態とを切り換え可能になっている。
チャージポンプ109からの作動油は走行ロック弁175を通ってリモコン弁104に至り、このリモコン弁104から前後進切換弁174の前後一方へ供給され、変速ペダル94の踏み込み量に応じてスピード作動弁176が作動してスピードアクチュエータ173を制御する。
油圧ポンプ85からの作動油は多数の弁体を重合した油圧制御弁56に供給され、この油圧制御弁56の各弁体56a〜56gからそれぞれのアクチュエータへ送られる。
操作装置55の左レバー操作手段55Lにはアーム用と旋回用のリモコン弁が設けられていて、アーム用弁体56eを介してアームシリンダ45を掻く・ダンプ動作させ、旋回用弁体56fを介して旋回モータ15を左右回転動作させる。
前記左右レバー操作手段55L、55Rの近傍(操縦装置8の近傍でもよい)には3本の操作レバー181、182、183が配置されており、操作レバー181はスイング用のリモコン弁を操作するもので、スイング用弁体56bを介してスイングシリンダ41を左右揺動動作させ、操作レバー182は作業具46のチルト用のリモコン弁を操作するもので、チルト用弁体56aを介してチルトシリンダ184を動作させ、操作レバー183はドーザ用のリモコン弁を操作するもので、ドーザ用弁体56gを介してドーザ作動シリンダ78を上下動作させる。
前記トランスミッション26、旋回モータ15、ポンプ109、85、185、ステアリング用油圧シリンダ71、ドーザ作動シリンダ78、走行ロック弁175、切換弁類54等は走行体4側に配置され、操作装置55、変速ペダル94、ステアリングコントローラ73A、3本の操作レバー181、182、183、補助油圧モータ158、油圧制御弁56等は上部構造体11側に配置され、スイベルジョイント5を介して上下の作動油の供給、排出を可能にしており、スイベルジョイント5の通電手段145を介して、上部構造体11側から走行体4側へのトランスミッション26制御用電磁弁及びその他の電磁弁、電気機器への制御信号を送信するようになっている。
前述したホイール式作業機1は、各構成部分の総てを備えていることが好ましいが、部分的に選択採用したり、適宜組み合わせたりすることができる。
例えば、前後4輪2、3を有する走行体4に走行駆動装置12及びドーザ10とを備え、走行体4の最高位置よりも低位置に全周旋回可能に旋回台6を設け、この旋回台6上に運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と対地作業装置9とを備えて基本構成を作り、
(a)旋回台6に搭載した上部構造体11及び対地作業装置9をエンジン13上方通過可能にする、
(b)走行体4は旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bな構造にする、
(c)走行体4の後部にエンジン13を配置し、旋回台6をエンジン13上端より下位に配置する、
(d)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつその少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、
(e)作業装置支持部37を旋回台6の外周の略範囲内に配置する、
(f)運転席7を旋回台6から後方向に突出させる、
(g)作業装置支持部37によって支持されている対地作業装置9の基部を前後輪2、3及びエンジン13より高位置に配置する、
等構成の少なくとも1つを備えさせることができる。
(h)走行体4の左右一側に燃料タンク16を、左右他側に作動油タンク17、バッテリ18をそれぞれ装備する、
(j)走行体4の車体フレーム21をラダー構造にして前後輪2、3を縣架する、
(k)走行体4の上面に前部の作業装置支持部37、後部の後壁部34及びそれらを繋ぐ左右立上りリブ35を一体立設する、
(m)走行体4の嵩高形状部4Bにエンジン13を配置し、扁平形状部4Aに動力伝達機構14を配置する、
(n)動力伝達機構14に静油圧式トランスミッション26及び減速装置87を組み合わせて使用し、このトランスミッション26の入力軸27、出力軸28及び推進軸114を略前後方向に沿わせかつ左右方向に分離配置する、
(p)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、 (q)旋回台6を後部がエンジン13に近接し、前部を前輪2と前後方向にオーバラップさせる、
(r)旋回台6を平面視略円形状に形成する、
(s)作業装置支持部37でスイング軸39を支持し、このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48を介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支する、
(t)スイング体40、ブーム42及びブームシリンダ43を走行体4の最高位置の上方を通過可能な高さに設定する、
(u)スイング体40の前部を旋回台6から径外方向に突出させる、
(w)前記対地作業装置用の操作装置は、油圧装置の切換弁のいくつかを制御する油圧制御弁と、この油圧制御弁を操作する手動操作手段と、油圧装置の切換弁のいくつかを制御するフート操作手段とを有する、
(x)旋回台6上に運転席配置枠体51を設け、この運転席配置枠体51の後部を旋回台6から後方へ張り出し、その後方張り出し部に運転席7及び操作装置55を配置し、この運転席7及び操作装置55を旋回台6の旋回時に走行体4の上方を通過可能にする、
(y)前部の作業装置支持部37及び後部の運転席配置枠体51のそれぞれに横材58B、51Bを設け、前後横材58B、51Bにロプス53の前後下端を連結し、ロプス53の上部間に天蓋90を設ける、
(z)ドーザ10を走行体4の前後両方に装着する。
上記ホイール式作業機1は、スキッドステアローダが不得手な傾斜地や狭い現場でグレーディング作業を効率よく行うのに適しており、動きながら土をかき寄せるという作業もできるが、止まった状態で油圧を利用して土をかき寄せるという作業のやり方を得意とし、幅違いの作業具46を付け替えて、運搬作業と電線埋設等の1.8m以下の溝掘削作業との両方を1台で行える。
なお、例えば、4柱式ロプス53の代わりに2柱式ロプス又はキャビン装置を搭載したり、操作装置55をハンドル73の近傍に配置したり、従動輪をホイール式にし、駆動輪をクローラ装置に置き換えたりしてもよい。
2 前輪
3 後輪
4 走行体
5 旋回軸(スイベルジョイント)
5S 旋回軸中心
6 旋回台
7 運転席
8 操縦装置
9 対地作業装置
10 ドーザ(スタビライザ)
11 上部構造体
12 走行駆動装置
13 エンジン
14 動力伝達機構
15 旋回モータ
16 燃料タンク
17 作動油タンク
18 バッテリ
21 車体フレーム
26 トランスミッション
30 油圧ポンプ
34 後壁部
36 旋回軸受
37 作業装置支持部
38 支持体
50 ロプス支持部
51 運転席配置枠体
53 ロプス
54 切換弁類
55 操作装置
56 コントロールバルブ
59 連結部材
59a 挿入部
59b エルボ部
61 車輪縣架装置
63 車軸ケース
64 車軸デフ装置
90 天蓋
Claims (5)
- エンジン(13)を有する走行体(4)上に旋回軸受(36)を介して旋回台(6)を設け、この旋回台(6)上に、旋回時にエンジン(13)の上方を通過可能な状態で後部に搭載された運転席(7)と、この運転席(7)の前方に配置された操縦装置(8)と、この操縦装置(8)の近傍に配置された対地作業装置(9)とを備えており、
前記エンジン(13)より上方位置の前記旋回台(6)上部位置に左右一対の前後ロプス支持部(50F、50R)を設け、この左右各前後ロプス支持部(50F、50R)にロプス(53)の前後部を連結しており、
前記旋回台(6)の前部に対地作業装置(9)の基部を支持する作業装置支持部(37)を立設し、前記旋回台(6)の後部に後壁部(34)を立設し、前記作業装置支持部(37)と後壁部(34)の基部間にステップ部(19)を形成しており、
前記ステップ部(19)よりも高い位置で、前記作業装置支持部(37)の上部に左右一対の前記前ロプス支持部(50F)を設け、かつ後壁部(34)の上部に前記運転席(7)を後方突出状に支持すると共に左右一対の前記後ロプス支持部(50R)を設けていることを特徴とする作業機のロプス装置。 - エンジン(13)を有する走行体(4)上に旋回軸受(36)を介して旋回台(6)を設け、この旋回台(6)上に、旋回時にエンジン(13)の上方を通過可能な状態で後部に搭載された運転席(7)と、この運転席(7)の前方に配置された操縦装置(8)と、この操縦装置(8)の近傍に配置された対地作業装置(9)とを備えており、
前記エンジン(13)より上方位置の前記旋回台(6)上部位置に左右一対の横軸状の前後ロプス支持部(50F、50R)を設け、この左右各前後ロプス支持部(50F、50R)にロプス(53)の前後部を嵌合連結し、左右ロプス(53)の上部を互いに連結すると共に天蓋(90)を設けており、
前記旋回台(6)の前部に対地作業装置(9)の基部を支持する作業装置支持部(37)を立設し、前記旋回台(6)の後部に後壁部(34)を立設し、前記作業装置支持部(37)と後壁部(34)の基部間にステップ部(19)を形成しており、
前記ステップ部(19)よりも高い位置で、前記作業装置支持部(37)の上部に左右一対の前記前ロプス支持部(50F)を設け、かつ後壁部(34)の上部に前記運転席(7)を後方突出状に支持すると共に左右一対の前記後ロプス支持部(50R)を設けていることを特徴とする作業機のロプス装置。 - 前記旋回台(6)の前後中途部に、作業装置支持部(37)と後壁部(34)とを接続する立ち上がりリブ(35)を立設しており、
前記左右各前後ロプス支持部(50F、50R)は運転席(7)の座部(7a)の下面と略同位置または上位に位置していることを特徴とする請求項1又は2に記載の作業機のロプス装置。 - 前記左右各ロプス(53)は前支柱(52F)と後支柱(52R)と上部(52U)とを有し、左右ロプス(53)を複数本の連結杆(60)で連結しており、
前記左右ロプス(53)の後支柱(52R)は後壁部(34)の後ロプス支持部(50R)から運転席(7)の後上方へ立ち上がり、中途部から上方へ延設されていて、エンジン(13)の上方へ張り出していることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の作業機のロプス装置。 - 前記前後ロプス支持部(50F、50R)をパイプで形成し、ロプス(53)の端部に連結部材(59)を設け、この連結部材(59)に前記前後ロプス支持部(50F、50R)に外側方から挿入する挿入部(59a)と、この挿入部(59a)をロプス(53)に対して直角に配置するエルボ部(59b)とを形成していることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の作業機のロプス装置。
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