JP4118763B2 - 旋回作業機 - Google Patents
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Description
また、前記旋回作業機にあっては、走行体の上面は平坦で前後輪の上端よりも高く位置し、エンジンが旋回台にあるので、上部構造体には燃料タンク、作動油タンク、油圧装置等を有し、エンジンで油圧ポンプを駆動して、その作動油を走行体に設けた走行用の油圧モータに供給し、トランスミッションを介して前後輪を駆動するようになっている。
ところで、スイベルジョイントを介して作動油が供給される油圧作動機器が多い場合、筒体には油圧ホース、油圧配管等の油圧配管部材を接続するための面積を大きく採れるが、スイベルジョイントの上部は、走行体の上面から上方に突出していて旋回軸受上部から旋回台底部に亘って配置されるので、油路接続環体の収容空間は狭く、該油路接続環体の油圧配管部材に対する接続面積は広く採れず、油路接続環体の油圧配管部材に対する接続面積を広く採ると、旋回台底部側の狭い収容空間に油路接続環体及び該油路接続環体の周面に取り付けられる継手等を収められないという問題がある。
前記旋回台は前後方向に長い左右リブを有し、この左右リブ間に油路接続環体が位置しており、この油路接続環体の左右に設けられた油圧配管は前後方向へ屈曲していると共に、前記油路接続環体及び該油路接続環体に固着一体化された油圧配管は旋回台の左右リブの上面以下に位置していることを特徴とする。
前記旋回台は前後方向に長い左右リブを有し、この左右リブ間に油路接続環体が位置しており、この油路接続環体の左右に設けられた油圧配管は前後方向へ屈曲していると共に、前記油路接続環体及び該油路接続環体に固着一体化された油圧配管は旋回台の左右リブの上面以下に位置していることを特徴とする。
図1〜7において、1は旋回作業機として例示するホイール式作業機であり、このホイール式作業機1は大別して、前後輪2、3を有する4ホイール式の走行体4と、この走行体4上に旋回軸受36を介して上下方向の軸心(旋回軸心)5S廻りに旋回自在に設けられた旋回台6並びにその上の運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と、旋回台6に設けられた対地作業装置(掘削装置)9と、走行体4の前後部に設けられた前後ドーザ(スタビライザ)10F、10Rとを備えている。
走行体4はエンジン13及び動力伝達機構14を有する走行駆動装置12、車体フレーム21、前輪2を縣架している前輪装置61F、後輪3を縣架している後輪装置61R等を備えている。前記走行体4は後部にエンジン13を配置し、前部には油圧機器用の切換弁類54を集めて配置しており、上部構造体11は、運転席7の前方に操縦装置8を配置している。
前記車体フレーム21の平面視において、左右各側部フレーム22は、旋回台6とオーバラップしている中途部22aが前後部よりも左右方向広幅に形成され、かつ前後部から前後2カ所で屈曲されて互いに外側へ台形状の膨出形状となっている。
左右各側部フレーム22は、中途部22aの左右幅を前後部の左右幅より広く形成し、中途部22aと前後部との繋ぎ部分には上下面に補強板22bを設けている。
前記ラダー形状の車体フレーム21は、中途部22aが前後部から左右外側方へ拡開した形状で、左右側部が旋回軸受36の外周の外側に位置しかつ旋回軸受36の外周と旋回台6の外周との間にするようになっており、上方荷重を十分に支持すると共に前後方向の負荷に対しても負荷分散ができる強固な構造であり、中途部22aを前後部よりも低くして、旋回軸受36及び旋回台6を前後輪2、3の上端よりも低位置に配置できる構造となっている。
前記後輪縣架装置61Rは前輪縣架装置61Fと同様に、後車軸ケース63Rの左右方向中央を、車体フレーム21の後下部の前後方向のセンタピンを介して左右端部が上下揺動するように支持してもよいが、実施形態では、後車軸ケース63Rは車体フレーム21に対して固定されている。
左右各後車軸ケース63Rは、外端にブレーキ部63aを形成し、このブレーキ部63aより内側にデフロック部63bを形成し、左右各ブレーキ部63aの外端にベベルギヤケース66Rを固定し、このベベルギヤケース66Rに後輪3を車輪軸68Rを介して支持した終伝動ケース67Rを取り付け、前記後輪デフ装置64Rから左右ベベルギヤケース66R内までデフヨーク軸70を貫通し、このデフヨーク軸70とブレーキ部63aとの間に油圧式のブレーキ機構Aを配置し、デフヨーク軸70とデフロック部63bとの間に油圧式のデフロック177を配置している。
左右各後車軸ケース63Rは、互いに対向するシリンダ取り付け部を突出していて、この両シリンダ取り付け部に操舵手段69のステアリング用シリンダ71を取り付けている。
前記左終伝動ケース67Rにはアーム120が固定されており、このアーム120には第1連動ロッド121が連結されている。122は中途部が左側部フレーム22の中途部22aに縦軸を介して枢支された連動体で、この連動体122の両端に前記第1連動ロッド121と第2連動ロッド123の一端部が連結されており、第2連動ロッド123の他端部は前輪2用左終伝動ケース67Fに設けたアーム124に連結されており、左右終伝動ケース67Fのナックルアーム125をタイロッド126で連結している。
前記走行体4は、走行駆動装置12から前輪デフ装置64F及び後輪デフ装置64Rへ動力が伝達される2軸4輪駆動型であり、1つのハンドル73の操舵で前後操舵手段69F、69Rを介して前後輪2、3を互いに逆方向(又は同一方向でもよい)に操舵する4輪操舵型となっている。
前記前後輪2、3は略同径のものを使用しているが、前後どちらか一方が大径の異径であってもよい。
図1、2、6、7において、走行体4の前後部(前後フレーム23F、23R)にはそれぞれ、各ドーザ10F、10Rを装着するために、左右一対の上アーム支持部74U及び下アーム支持部74Dと、中央上部のシリンダ支持部75とが前方突出状に形成されている。
このドーザ10F、10Rは、バックホーのドーザ装置と略同一機能を有するが、対地作業装置9による掘削作業を主たる作業にすると、走行体4のスタビライザ(アウトリガ)としての機能が主体となっており、走行体4の前後片側に配置してもよいが、前後両方に配置して、作業時に走行体4を地面から持ち上げることができるようになっている。
燃料タンク16と作動油タンク17及びバッテリ18とは、車体フレーム21に左右振り分け配置されている。作動油タンク17は右側部フレーム22に着脱自在に装着されており、正面視略L字形状で、右側部フレーム22の下側に入る延長部17aを有し、この延長部17a内にオイルフィルタ130が配置され、また、平面視略L字形状で、バッテリ18を配置する凹部17bを形成している。
前記作動油タンク17の前下部には大小孔128a、128bを連続した瓢箪形状の開口部128が形成され、この開口部128を閉鎖する蓋体129も瓢箪形状になっており、この蓋体129の小孔対応部129aに前記オイルフィルタ(サクションフィルタ)130とそれに連通する吸入パイプ131が接続されており、この吸入パイプ131は側部フレーム22の下側を通って各種バルブに接続されている。
132は吐出パイプであり、作動油タンク17のポンプ133からバッテリ18及び側部フレーム22の下側を通ってエンジン13側の油圧ポンプに接続されている。
右側部フレーム22の上部には複数本の掛止ピン134aが突設され、作動油タンク17をこの掛止ピン134aに仮止めできるようになっており、前記掛止ピン134a及びそれに掛止される作動油タンク17側の孔付きの掛止部材134bとによってタンク仮止め手段134が構成されている。
右側部フレーム22の下面と延長部17aとの間にはゴム等のクッション材137が配置され、作動油タンク17の上面が略水平になるように、作動油タンク17を支持している。
この作動油タンク17は、図8に2点鎖線で示すように、外側面と上面とが正面視略逆L字状のカバー138で覆われており、このカバー138は金属板又はプラスチックで形成され、作動油タンク17の前後両側で右側部フレーム22に固定されたブラケット139bに台座等を介して取り付けられている。カバー138の上水平部はステップ部138Aとなっている。
具体的に左側部フレーム22の外側面には前後一対のブラケット190が左右外方に突設され、この前後ブラケット190に対してその前後間に燃料タンク16が取り付けられている。
この燃料タンク16は、作動油タンク17と同様に、側部フレーム22の下側に入る延長部を有する略L字形状に形成して、タンク仮止め手段及びタンク本装着手段を介して取り付けてもよい。
なお、前記カバー138、191はタンク17、16の上面のみを覆う平板であってもよく、タンク17、16に固定されていてもよい。
図1〜4、6、7、12、13において、前記走行体4は、旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bになっており、嵩高形状部4Bにはボンネットカバー80が着脱自在又は開閉自在に設けられている。
前記エンジン13はクランク軸13Aの軸心を左右方向に配置してもよいが、ここでは前後方向に沿う配置であり、左右方向の中心13S(図3参照)は車体フレーム21の左右方向中心(旋回軸5の中心線(旋回中心)5Sを通る)と同心又は左右一方(左側)に僅かにずれて配置されている。
前記扁平形状部4Aの動力伝達機構14は機械式トランスミッションでもよいが、ここではポンプ81及びモータ82を有する静油圧式のトランスミッション(HST)26と減速装置87とを組み合わせており、図3,図4、図12,図13に示すように、この静油圧式トランスミッション26のミッションケース83に、エンジン13から動力が伝達されるポンプ81側の入力軸27とモータ82側の出力軸28とを支持し、これらをそれぞれ平面視において略前後方向に沿わせている。トランスミッション26のミッションケース83と減速装置87の前後ケース87A、87Bとは一体的に結合されており、前記入力軸27と出力軸28とは、側面視において、若干前下がりに傾斜配置されている。
前記入力軸27はミッションケース83から前後に突出していて、後方側はフライホィールを介してクランク軸13Aと連結され、前方側は減速装置87の後ケース87Bに支持され、減速ギヤ群107のギヤ107Aが装着されていると共に、チャージポンプ109を駆動可能になっている。
クラッチ出力軸112は自在継手軸を介して、負荷の大きな作動油供給用の油圧ポンプ85を駆動するようになっている。
前記チャージポンプ109はトロコイドポンプ等で形成され、エンジン13が駆動しているときは駆動され、クラッチ手段113に所要圧の圧油を供給して接状態に維持し、エンジン13が停止するとチャージポンプ109も停止して、クラッチ手段113をオフにする。従って、エンジン13を始動するとき、クラッチ出力軸112に油圧ポンプ85の負荷を加えない状態で行うことができ、起動時の負荷を軽減できる。
前後輪2、3への動力伝達に前後自在継手軸29F、29Rを使用することにより、ベベルピニオン軸86F、86Rがセンタピン65から左右方向にずれた位置にあっても、推進軸114が前下向き傾斜していても、前後輪デフ装置64への動力伝達を可能にし、かつ前車軸ケース63Fの上下揺動を可能にしている。
旋回軸受36の中心5S(内周側中心部)に配置された旋回軸5はスイベルジョイントで構成され、油圧ポンプ85と対地作業装置9とを接続する作動油路、操作装置と切換弁とを接続するパイロット油路、操縦装置8と走行駆動装置12とを接続する配線等を、旋回台6が回転しているときでも接続可能にしている。
前記旋回台6と、旋回軸5の旋回台6の後上部に配置された運転席7と、この運転席7の前方の旋回台6前部に配置された操縦装置8と、運転席7の周囲に配置された対地作業装置9用の操作装置55等によって上部構造体11が構成されている。
前記上部構造体11は旋回軸受36及び旋回台6が、走行体4後部のエンジン13上端より下位に配置されており、旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36が、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置されている。
即ち、旋回台6は、左右方向略中央のエンジン13と左右に離れた一対の前輪2との3点内で可及的に大面積になるように設定されており、又は、旋回台6を必要面積にした上で、走行体4の前後方向及び左右方向の寸法をコンパクトに設定している。
これによって、前後輪2、3を有する走行体4の重量に対して、旋回台6及びその上の運転席7、操縦装置8及び対地作業装置9の総重量、少なくとも旋回台6及びその上の運転席7及び操縦装置8の総重量を軽く設定できる。
また、旋回軸5の周囲に配置した動力伝達機構14、並びにエンジン13、燃料タンク16及び作動油タンク17の三角配置等によって、旋回軸5の周囲の重量バランスが良好になり、また、走行体4の後部にエンジン13,前部に切換弁類54,左右各側に作動油タンク17,燃料タンク16を配置することによって全方位の重量バランスが良好となっている。
前記作業機1は、走行体4の重心Qを低くして、走行安定性、作業安定性等を図るために、エンジン13を走行体4に配置し、走行体4にエンジン13を搭載していても旋回台6をより低位置に配置するために、エンジン13を走行体4の後部に配置し、また、動力伝達機構14をエンジン13より前側に配置して旋回台6下方の走行体4の上下寸法を小さくしている。
図8、12、14、16、17において、前記スイベルジョイント(旋回軸)5は、旋回軸心5Sと一致する軸心を有する筒体(固定側部材)141と、この筒体141内に軸心廻りに回転自在に上方から内嵌された中軸(可動側部材)143と、この中軸143の上部に設けられた円柱状の油路接続環体(可動側部材)144とを備えており、筒体141と中軸143の下部に通電手段145が設けられている。
中軸143及び油路接続環体144は、油路接続環体144の上面側に設けられた止め板142を介して旋回台6に対して廻り止めされていて、旋回台6と一体回転する。
油路接続環体144は、旋回台6側の油圧機器に接続されている。
筒体141の表面積は大きいので、該筒体141に接続される各種油圧ホース又は油圧配管等の油圧配管部材を接続する接続口は周方向及び軸方向に相互に適宜間隔をおいて設けられている。
なお、中軸143と油路接続環体144とは一体的に形成されていてもよい。
そこで、本実施の形態にあっては、油路接続環体144の周囲に 油圧配管146を周方向に分散して配置し(たこ足状に配置し)、油路接続環体144の表面に各油圧配管146を直接的に溶着して一体化していて、油路接続環体144から油圧配管146が延設されており、この油圧配管146の先端側に備えられた継手部に、油路接続環体144を旋回台6側の油圧機器に接続するための油圧ホース、油圧配管等の油圧配管部材が接続される。
また、油路接続環体144の外周面に接続口(開口)を形成して、該接続口に継手を取り付け、該継手に油圧機器に接続するための油圧ホース等の油圧配管部材を接続するようにすると、油路接続環体144の油圧配管部材接続部分に油洩れ不良を生じる惧れがあるが、油圧配管146を油路接続環体144に直接溶接することにより、該油圧配管146と油圧接続環体144との間の油洩れ不良がなくなると共に、油圧配管146を油圧接続環体144から延設し、該油圧配管146の先端側に継手を介して油圧機器に接続するための油圧配管部材を接続するようにすることにより、油路接続環体144と、油路接続環体144を油圧機器に接続するための油圧配管部材とを比較的広い場所で接続でき、これにより、油圧配管146の先端側と、該油圧配管146を油圧機器に接続するための油圧配管部材とを油洩れ不良が生じないように確実に連結でき、また、油圧配管部材の組み付けも容易である。
前記油圧配管(たこ足配管)146は上がりリブ35の上面以下に配置されており、旋回台6には油圧配管146を配置収容するための開口6aが形成されている。
前記中軸143の軸芯5Sには貫通孔147が形成され、ハーネス(通信用コード)148が挿通されており、中軸143の下面にはカップリング149が係合する係合凹部150が形成されている。
前記ジョイントカバー151及びケース体152側にはブラシ等の固定通電部材153が固定されており、この固定通電部材153は可動通電部材154と通電可能に摺接している。
前記ハーネス148は一端が旋回台6上の操作機器(電気機器)に接続され、他端が回動軸155内に挿通されて可動通電部材154に接続されており、固定通電部材153を介して走行体4側のエンジン13及び各種電磁制御弁等の被操作機器に通信(通電)可能とされている。
本実施の形態では、これらの電気信号を2本の回路148で処理できる多重通信システムが採用されている。
通電手段145は、スイベルジョイント5の下部に設けられているので(油圧回路(上側)と電気回路(下側)とを上下方向2段重ねで構成したので)、スイベルジョイント5と通電手段145とを上下方向にコンパクトに構成できる。
旋回台6には前部に作業装置支持部37が立設され、後部に後壁部34が立設され、中途部に立設された左右立ち上がりリブ35は作業装置支持部37と後壁部34とを接続しており、これらによって旋回台6を強固な立体構造物に形成している。
前記運転席配置枠体51の左右横材51Bもロプス支持部を形成しており、前記前後に位置する横材51B及び横材58Bに左右各ロプス53の前後支柱52F、52Rが連結支持されている。
前後支柱52F、52Rの下端には連結部材59F、59Rが固着されている。この各連結部材59F、59Rは、パイプ又は中実棒状の連結部と、この連結部を支柱52に対して直角に配置するためのエルボ部とを有し、前記連結部を横材51B、58Bに挿入して、両者を貫通するボルトで止めることにより、ロプス53を旋回台6に対して装着するようになっている。
前記左右後支柱52RはL字状に屈曲されており、旋回台6の後壁部34から運転席7の後上方へ立ち上がり、中途部から上方へ延設されていて、運転席配置枠体51と共にエンジン13の上方へ張り出した形状に形成している。
運転席配置枠体51及び運転席7はエンジン13よりも高い位置に配置され、旋回台6の旋回時にエンジン13の上方を通過可能、即ち、走行体4の最高位置である嵩高形状部4Bの上方を通過可能にしている。
そして、運転席7の前方の旋回台6上を居住空間として有効に利用でき、旋回台6の占有面積を小さくかつ低位置に配置して、作業機1を前後・左右・上下方向においてコンパクトに構成することを可能にしている。
また、運転席7の左右側方には、対地作業装置9のスイングシリンダ41用の操作レバー181,作業具46のチルトシリンダ184用の操作レバー182,ドーザ作動シリンダ78用の操作レバー183が配置されている。また、エンジン13の調速機を操作するためのハンドアクセルレバー187や走行ロック弁175を操作するための走行ロックレバー188等も配置されており、走行ロックレバー188は運転席7の左右両側に設けられている。
操縦装置8は高速路上走行ができるようにハンドル73を有し、ハンドル73のステアリングコントローラ73A及びその他の機器は旋回台6の作業装置支持部37の後側に立設した支持体38に装着されていて、1組のアッセンブリとして組み立てて旋回台6上に装備できるようになっている。
前記ハンドル73のハンドルポスト73Bには、前後進切換弁174を操作するシャトルレバー105が沿って配置されている。
図1〜4、14において、作業装置支持部37は、左右立上りリブ35の前端を連結しかつ操縦装置8の前側を覆うように旋回台6の前部に立設され、縦軸状のスイング軸39を支持している。このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48A、48Bを介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支している。
前記スイング体40は作業装置支持部37の上部に枢支され、作業装置支持部37の下部には縦軸の回動軸163が枢支され、この回動軸163に上アーム164と下アーム165とが固定され、上アーム164はリンク166を介してスイング体40と連結され、下アーム165はスイングシリンダ41に連結されており、下位のスイングシリンダ41の作動力を上位のスイング体40に伝達するための立ち上がり連動手段を構成している。
前記作業装置支持部37は旋回台6の外周の略範囲内に収まるように配置されており、スイング体40の高さを、ブーム42及びブームシリンダ43が走行体4側の最高位置の上方を通過可能な高さに設定しており、ブーム42を後方へ旋回しても、ブーム42が水平姿勢よりも上方の姿勢であればボンネットカバー80の前部に当接しないようになっている。
前記対地作業装置9はブーム42の先端にアームシリンダ45によって上下揺動可能なアーム44を有し、このアーム44の先端に作業具シリンダ47によって左右軸心回りに上下揺動可能な作業具(バケット等)46を有している。
作業具46は、その左右中央部が前後軸心回りに回動自在に支持され、チルトシリンダ184によって左右両側が上下に揺動可能とされている。
エンジン13の動力はトランスミッション26のポンプ81を駆動すると同時にチャージポンプ109も駆動し、さらに、減速ギヤ群107及び油圧クラッチ110を介して油圧ポンプ85を駆動可能にしている。
トランスミッション26においては、シャトル弁170と高低速切換弁171とが設けられ、高低速切換弁171等は電磁操作弁169によって操作可能であり、モータ82の斜板制御アクチュエータ172を作動して高速状態と低速状態とを切り換え可能になっている。
チャージポンプ109からの作動油は走行ロック弁175を通ってリモコン弁104に至り、このリモコン弁104から前後進切換弁174の前後一方へ供給され、変速ペダル94の踏み込み量に応じてスピード作動弁176が作動してスピードアクチュエータ173を制御する。
油圧ポンプ85からの作動油は多数の弁体を重合した油圧制御弁56に供給され、この油圧制御弁56の各弁体56a〜56gからそれぞれのアクチュエータへ送られる。
操作装置55の左レバー操作手段55Lにはアーム用と旋回用のリモコン弁が設けられていて、アーム用弁体56eを介してアームシリンダ45を掻く・ダンプ動作させ、旋回用弁体56fを介して旋回モータ15を左右回転動作させる。
前記左右レバー操作手段55L、55Rの近傍(操縦装置8の近傍でもよい)には3本の操作レバー181、182、183が配置されており、操作レバー181はスイング用のリモコン弁を操作するもので、スイング用弁体56bを介してスイングシリンダ41を左右揺動動作させ、操作レバー182は作業具46のチルト用のリモコン弁を操作するもので、チルト用弁体56aを介してチルトシリンダ184を動作させ、操作レバー183はドーザ用のリモコン弁を操作するもので、ドーザ用弁体56gを介してドーザ作動シリンダ78を上下動作させる。
前記トランスミッション26、旋回モータ15、ポンプ109、85、185、ステアリング用油圧シリンダ71、ドーザ作動シリンダ78、走行ロック弁175、切換弁類54等は走行体4側に配置され、操作装置55、変速ペダル94、ステアリングコントローラ73A、3本の操作レバー181、182、183、補助油圧モータ158、油圧制御弁56等は上部構造体11側に配置され、スイベルジョイント5を介して上下の作動油の供給、排出を可能にしており、スイベルジョイント5の通電手段145を介して、上部構造体11側から走行体4側へのトランスミッション26制御用電磁弁及びその他の電磁弁、電気機器への制御信号を送信するようになっている。
前述したホイール式作業機1は、各構成部分の総てを備えていることが好ましいが、部分的に選択採用したり、適宜組み合わせたりすることができる。
例えば、前後4輪2、3を有する走行体4に走行駆動装置12及びドーザ10とを備え、走行体4の最高位置よりも低位置に全周旋回可能に旋回台6を設け、この旋回台6上に運転席7及び操縦装置8を有する上部構造体11と対地作業装置9とを備えて基本構成を作り、
(a)旋回台6に搭載した上部構造体11及び対地作業装置9をエンジン13上方通過可能にする、
(b)走行体4は旋回台6の下方部分が扁平形状部4Aでかつ旋回台6の後方部分が嵩高形状部4Bな構造にする、
(c)走行体4の後部にエンジン13を配置し、旋回台6をエンジン13上端より下位に配置する、
(d)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつその少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、
(e)作業装置支持部37を旋回台6の外周の略範囲内に配置する、
(f)運転席7を旋回台6から後方向に突出させる、
(g)作業装置支持部37によって支持されている対地作業装置9の基部を前後輪2、3及びエンジン13より高位置に配置する、
等構成の少なくとも1つを備えさせることができる。
(h)走行体4の左右一側に燃料タンク16を、左右他側に作動油タンク17バッテリ18をそれぞれ装備する、
(j)走行体4の車体フレーム21をラダー構造にして前後輪2、3を縣架する、
(k)走行体4の上面に前部の作業装置支持部37、後部の後壁部34及びそれらを繋ぐ左右立上りリブ35を一体立設する、
(m)走行体4の嵩高形状部4Bにエンジン13を配置し、扁平形状部4Aに動力伝達機構14を配置する、
(n)動力伝達機構14に静油圧式トランスミッション26及び減速装置87を組み合わせて使用し、このトランスミッション26の入力軸27、出力軸28及び推進軸114を略前後方向に沿わせかつ左右方向に分離配置する、
(p)旋回軸受36及び旋回台6の内の少なくとも旋回軸受36を、前後輪2、3間でかつ前後輪2、3の少なくとも一方の上端よりも低い位置に配置する、 (q)旋回台6を後部がエンジン13に近接し、前部を前輪2と前後方向にオーバラップさせる、
(r)旋回台6を平面視略円形状に形成する、
(s)作業装置支持部37でスイング軸39を支持し、このスイング軸39にスイングシリンダ41で揺動されるスイング体40を枢支し、このスイング体40に横軸48を介してブーム42及びこのブーム42を昇降するブームシリンダ43を枢支する、
(t)スイング体40、ブーム42及びブームシリンダ43を走行体4の最高位置の上方を通過可能な高さに設定する、
(u)スイング体40の前部を旋回台6から径外方向に突出させる、
(w)前記対地作業装置用の操作装置は、油圧装置の切換弁のいくつかを制御する油圧制御弁と、この油圧制御弁を操作する手動操作手段と、油圧装置の切換弁のいくつかを制御するフート操作手段とを有する、
(x)旋回台6上に運転席配置枠体51を設け、この運転席配置枠体51の後部を旋回台6から後方へ張り出し、その後方張り出し部に運転席7及び操作装置55を配置し、この運転席7及び操作装置55を旋回台6の旋回時に走行体4の上方を通過可能にする、
(y)前部の作業装置支持部37及び後部の運転席配置枠体51のそれぞれに横材58B.51Bを設け、前後横材58B,51Bにロプス53の前後下端を連結し、ロプス53の上部間に天蓋90を設ける、
(z)ドーザ10を走行体4の前後両方に装着する。
上記ホイール式作業機1は、スキッドステアローダが不得手な傾斜地や狭い現場でグレーディング作業を効率よく行うのに適しており、動きながら土をかき寄せるという作業もできるが、止まった状態で油圧を利用して土をかき寄せるという作業のやり方を得意とし、幅違いの作業具46を付け替えて、運搬作業と電線埋設等の1.8m以下の溝掘削作業との両方を1台で行える。
なお、本発明は前記実施形態における各部材の形状及びそれぞれの前後・左右・上下の位置関係は、図1〜22に示すように構成することが最良である。しかし、前記実施形態に限定されるものではなく、部材、構成を種々変形したり、組み合わせを変更したりすることもできる。
また、以上詳述した本実施の形態の作業機1にあっては、旋回台6を走行体4の最高位置よりも低位置に配置して旋回台6を全周旋回可能にし、走行体4の重量を重くしかつその上側の重量を軽減し、かつ、対地作業装置9を旋回台6の前側で支持しかつ左右揺動させることができる上に、走行安定性、対地作業安定性、旋回作業性、上下寸法のコンパクト化、前後寸法のコンパクト化、乗降容易化、居住空間の確保又は構成の簡素化等ができるものである。
5 スイベルジョイント
6 旋回台
7 運転席
8 操縦装置
9 対地作業装置
10 ドーザ(スタビライザ)
12 走行駆動装置
13 エンジン
14 動力伝達機構
16 燃料タンク
17 作動油タンク
35 リブ
36 旋回軸受
37 作業装置支持部
56 油圧制御弁
85 油圧ポンプ
141 筒体
143 中軸
144 油路接続環体
146 油圧配管
Claims (2)
- 走行体(4)上に旋回軸受(36)を介して旋回台(6)を上下軸廻りに旋回自在に設け、この旋回台(6)上に後部の運転席(7)と、この運転席(7)の前方に配置された操縦装置(8)と、この操縦装置(8)の近傍に配置された対地作業装置(9)とを備えており、前記旋回軸受(36)の内周側中心部に走行体(4)側と旋回台(6)側との間の作動油の流通を行うスイベルジョイント(5)を配置し、このスイベルジョイント(5)は、走行体(4)側に固定で且つ上下方向の軸心を有すると共に走行体(4)側の油圧機器に接続される筒体(141)と、この筒体(141)に軸心廻りに相対回転自在に内嵌された中軸(143)と、この中軸(143)の上部に設けられていて該中軸(143)と共に旋回台(6)と一体回転し且つ旋回台(6)側の油圧機器に接続される油路接続環体(144)とを備え、この油路接続環体(144)に、油圧機器に接続するための複数の油圧配管(146)を固着一体化しており、
前記旋回台(6)は前後方向に長い左右リブ(35)を有し、この左右リブ(35)間に油路接続環体(144)が位置しており、この油路接続環体(144)の左右に設けられた油圧配管(146)は前後方向へ屈曲していると共に、前記油路接続環体(144)及び該油路接続環体(144)に固着一体化された油圧配管(146)は旋回台(6)の左右リブ(35)の上面以下に位置していることを特徴とする旋回作業機。 - 前後4輪を有する走行体(4)に、エンジン(13)、油圧ポンプ(85)及び動力伝達機構(14)を有する走行駆動装置(12)と、燃料タンク(16)と、作動油タンク(17)とを備え、前記走行体(4)上でかつ走行体(4)の最高位置よりも低位置に旋回軸受(36)を介して全周旋回可能に旋回台(6)を設け、この旋回台(6)に、後部に配置した運転席(7)と、この運転席(7)の前方に配置された操縦装置(8)と、この操縦装置(8)の近傍に配置された対地作業装置(9)と、油圧制御弁(56)とを備え、前記旋回台(6)の前部に対地作業装置(9)を旋回台(6)の上側で支持する作業装置支持部(37)を設けており、前記旋回軸受(36)の内周側中心部に走行体(4)側と旋回台(6)側との間の作動油の流通を行うスイベルジョイント(5)を配置し、このスイベルジョイント(5)は、走行体(4)側に固定で且つ上下方向の軸心を有すると共に走行体(4)側の油圧機器に接続される筒体(141)と、この筒体(141)に軸心廻りに相対回転自在に内嵌された中軸(143)と、この中軸(143)の上部に設けられていて該中軸(143)と共に旋回台(6)と一体回転し且つ旋回台(6)側の油圧機器に接続される油路接続環体(144)とを備え、この油路接続環体(144)に、油圧機器に接続するための複数の油圧配管(146)を固着一体化しており、
前記旋回台(6)は前後方向に長い左右リブ(35)を有し、この左右リブ(35)間に油路接続環体(144)が位置しており、この油路接続環体(144)の左右に設けられた油圧配管(146)は前後方向へ屈曲していると共に、前記油路接続環体(144)及び該油路接続環体(144)に固着一体化された油圧配管(146)は旋回台(6)の左右リブ(35)の上面以下に位置していることを特徴とする旋回作業機。
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